JP2003107300A - 光モジュール - Google Patents
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Abstract
ルであって、着脱を繰り返してもその特性劣化を抑制し
得る光モジュールを提供する。 【解決手段】 受光素子部4(発光素子部5も同様)は
ハウジング1の円筒形の孔12にその本体が収容されて
おり、フランジ部がブラケットホルダー8の突起部81
aによってハウジング1の端面方向に押圧されて固定さ
れている。このブラケットホルダー8は、ハウジング1
の斜面壁16に対応する斜面壁84を備え、はめ込まれ
る際に斜面に沿ってスライドさせることで受光素子部4
を確実に押圧する。そして、突起部82、83の先端の
爪によってハウジング1の係合部13、14に係合す
る。
Description
などに利用され、リンク着脱に用いられる光モジュール
に関する。
いて、デジタル電気信号と光信号とを相互変換するモジ
ュールとして光トランシーバが広く用いられている。こ
うした光トランシーバを用いたハブ装置等のポート数の
高密度化を図るため、小型化を可能とした統一規格とし
てSFF(Small Form Factor)がある。こうしたSF
F光トランシーバは小型・低消費電力という特徴を有す
るが、さらに機器を停止させることなく電気コネクタの
着脱を可能としたSFP(Small Form Factor Pluggabl
e)光トランシーバが開発されている。
い、こうしたSFFあるいはSFP光トランシーバで伝
送するデジタル信号はギガビット帯域へと移行してい
る。SFP光トランシーバでは、多数回の着脱を想定し
ていることから、着脱による性能劣化を抑制する必要が
あるが、SFP光トランシーバーでは、回路基板と発光
素子部、受光素子部とが一直線状に並んでおり、光コネ
クタ、電気コネクタの着脱方向もこの直線方向に一致す
ることから、着脱に伴い、回路基板と発光素子部、受光
素子部の接続部分に係る応力が変化して、これによる破
損、劣化が懸念されている。
いられる光モジュールであって、着脱を繰り返してもそ
の特性劣化を抑制し得る光モジュールを提供することを
課題とする。
め、本発明に係る光モジュールは、ハウジング内部に、
電子回路を有する基板と、電子回路に接続された光入出
力端を有する発光素子部及び受光素子部を備える光モジ
ュールにおいて、発光素子部と受光素子部はハウジング
内の略円筒形の孔に円筒形の先端部が収容されるととも
に、この先端部より直径の大きいフランジ部を有してお
り、ハウジングはこれら略円筒形の孔より後方に斜面壁
を備えており、ハウジングの斜面壁に対応して設けられ
た斜面壁により、この斜面壁方向にスライドしてハウジ
ングに係合され、発光素子部と受光素子部のフランジ部
をハウジングに押圧して固定する突起部を有する押圧固
定部材をさらに備えていることを特徴とする。
素子部とは、押圧固定部材によってハウジング内にそれ
ぞれ押圧固定される。そのため、光接続の着脱によって
発光素子部、受光素子部が受ける力は押圧固定部材によ
って吸収され、電子回路との接続部に伝わることがな
く、破損や接続部分の劣化を防止できる。したがって、
着脱による性能劣化を抑制できる。
性のある突起によって前記ハウジングの切欠きに係合さ
れていることが好ましい。このようにすると、確実な係
合が可能となる。
80°の角度をなしていることが好ましい。このように
すると、押圧固定部材を取り付ける際に確実に発光素子
部、受光素子部を押圧することができる。
の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理
解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に
対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説
明は省略する。
光トランシーバをその構成部品を理解しやすいよう分解
して示す図である。この光トランシーバは、SFPタイ
プの光トランシーバであって、略矩形断面の細長い形状
を有しており、その一端に送信用と受信用のそれぞれの
光ファイバを接続するための光コネクタを他端に外部か
ら電源を供給するとともに電気信号を送受信するための
電気コネクタを有している。
子回路を搭載した回路基板2と、これに接続される受光
素子部4、発光素子部5が収容されている。受光素子部
4と発光素子部5とは、シールド機能を有する金属製の
ブラケット6、7でそのリードピン部分が覆われてお
り、さらに、樹脂製のブラケットホルダー8によりハウ
ジング1に固定されている。回路基板2は、基板止め3
によってハウジング1に固定されており、ハウジング1
はカバー9によって覆われる。また、ハウジング1の光
コネクタ側端部近くにはアクチュエータ10が配置され
ている。
れの構成を図2(a)および(b)を用いて説明する。
受光素子部4は、図2(b)に示されるように、図示し
ていない受光素子(例えば、フォトダイオード)、光学
系及びプリアンプ等を内部に有する金属製の筐体42と
先端から光ファイバが差し込まれる樹脂製のフェルール
41とが一体化されている。金属製の筐体42からは、
5本の先端が波形に形成されたリードピン43が延びて
おり、このうち、リードピン43aと43bは受光した
光信号に対応する電気信号の相補信号を構成する正相信
号と逆相信号がそれぞれ出力される。残る3本のリード
ピンのうち43c、43eには、電源電圧(Vee)が
供給され、43dは接地されている(GND)。
れるように、図示していない発光素子(例えば、レーザ
ダイオード)、光学系等を内部に有する金属製の筐体5
2と先端から光ファイバが差し込まれる樹脂製のフェル
ール51とが一体化されている。金属製の筐体52から
は、3本の先端が波形に形成されたリードピン53が延
びており、このうち、リードピン53cには出力させる
光信号に対応する電気信号が入力される。リードピン5
3aは回路基板の電源Vccが供給され、53bは出力
端子となる。この電圧Vccは上述した受光素子に供給
される電圧Veeとは異なっていてもよい。
6、7およびブラケットホルダー8の構造について説明
する。まず、受光素子ブラケット6は、図3(a)
(b)に示されるように略半円筒形の本体60から2本
の脚部61、62が突出した形状をなしており、本体6
0の略中央に孔64を有するとともに、孔64の脚部6
1、62側に、本体60の内側に折り込まれた折込部6
3を有する。
(a)(b)に示されるように略半円筒形の本体70か
ら2本の2本の脚部71、72が突出した形状をなして
おり、本体70の脚部71、72側に、本体70の内側
に折り込まれた折込部73を有するとともに、本体70
の略中央に孔74を有している。発光素子ブラケット7
は、受光素子ブラケット6よりも一回り小さく、その孔
74も孔64よりも小型に形成されている。
ように、2つの凹部80、81が一端に並んで設けられ
ており、その延長上には、半円筒形の突起部80a、8
1aが設けられている。凹部80、81の間には、上方
に突出する突起部82、83を有する。この突起部8
2、83のそれぞれの先端はそれぞれ外側に向かって突
出する爪82a、83aを有している(図6参照)。爪
82a、83aの間はU字状の空間85が形成されてい
る。また、ブラケットホルダー8の凹部80、81側端
部の側壁84は、水平面(凹部82、83の底面)と4
0°〜80°の角度をなす斜面である。以下、本実施形
態では45°の角度をなしているものとして説明する。
ブラケット6、7の回路基板2への取り付け状態を説明
する図であり、図8は、図7のVIII−VIII線部分に対応
する図1の断面図である。また、図9はブラケットを取
り外した状態を、図10はブラケットを取り付けた状態
をそれぞれ示す斜視図である。図7〜図10に示される
ように、回路基板2の電気コネクタ部21と反対側の端
部には、受光素子部4、発光素子部5それぞれと電気的
に接続を行うための配線パターンが両面に形成されてい
る。このうち、受光素子部4と接続される側の配線パタ
ーンは、5本のパターンが接続端部の一辺と直交する方
向に平行に設けられており、その中央と両端の3本が基
準電圧供給用のパターンPVGであり、これらPVGに挟ま
れた2カ所にそれぞれ正相信号出力用のパターンPaと
逆相信号出力用のパターンPbが形成されている。一
方、発光素子部5と接続される側の配線パターンは、3
本のパターンが接続端部の一辺と直交する方向に平行に
設けられており、中央が発光させる光信号に対応する信
号を供給するパターンPpdであり、両側は基準電圧供給
用のパターンPVCである。パターンPVGそれぞれは、そ
の延長上で相互に接続される一方、パターンPVCもその
延長上で両者が接続されている。しかし、パターンPVG
とパターンPVC間については分離されていることが好ま
しい。
路基板2を挟み込むように配置されており、リードピン
43は、リードピン43aがパターンPaに、リードピ
ン43bがパターンPbに、他のリードピン43c〜4
3eがそれぞれ対応する回路基板2の表面あるいは裏面
のパターンにハンダ付けによって固定され、電気的に接
続される。さらに、両側のパターンPVGには、受光素子
ブラケット6の脚部61、62がそれぞれハンダ付けさ
れるとともに、本体60が受光素子部4の金属筐体42
にハンダ付けされ、リードピン43を覆っている。
が回路基板2を挟み込むように配置されており、リード
ピン53は、リードピン53bがパターンPpdに、他の
リードピン53a、53cが対応する回路基板2の裏面
のパターンにハンダ付けによって固定され、電気的に接
続される。さらに、両側のパターンPVCには、発光素子
ブラケット7の脚部71、72がそれぞれハンダ付けさ
れるとともに、本体70が発光素子部5の金属筐体52
にハンダ付けされ、リードピン53を覆っている。
で、信号ラインが基準電圧ラインに挟み込まれる形にな
るため、信号ラインを低インダクタンスに維持して、信
号ラインへのノイズの影響を低減することができる。さ
らに、リードピンを基準電圧に維持されているブラケッ
トで覆うことで、そのシールド性を高め、外部からのノ
イズの侵入および、発光素子、受光素子間のクロストー
クの発生を抑制することができる。
説明する。まず、ハウジング1の光コネクタ部11に設
けられた対応する円筒形の孔12、13内に受光素子部
4と発光素子部5のフェルール41、51部分を挿入す
る。各素子部4、5には予めブラケット6、7をその突
起部63、73を用いて仮止めしておく。
ットを利用して、その後方(図8でいうと右側)から回
路基板2を挿入していく。図11(a)に示されるよう
に、回路基板2の先端がハウジング1内に設けられた側
壁15に突き当てると、その際にリードピン43、53
と回路基板2の端部とが接触し、回路基板2の端部をリ
ードピン43、53が挟み込んで受光素子部4と発光素
子部5とが回路基板2に接続される。この状態では、ま
だハンダ付けは行わず、リードピン43、53および各
ブラケット6、7の脚部61、62、71、72と回路
基板2のパターンとは接触している状態にすぎない。そ
れから、回路基板2の後ろから基板止め3を挿入して、
基板止め3とハウジング1とを係合することで、回路基
板2をハウジング1へと固定する。
部82、83が受光素子部4と発光素子部5との間に入
るように差し込み、その爪82a、83aをハウジング
1の切欠き17に設けた係合部13、14に係合させる
ことで、ブラケットホルダー8をハウジング1へと固定
する。このとき、突起部82、83の間にU字状の空間
85が存在することから、係合部13、14の間の孔に
突起部82、83を挿入するときに突起部82、83が
内側へと撓んで容易に挿入できるとともに、挿入後は各
突起部82、83がその弾性によって元の形状へ戻って
広がるため、この爪82a、83a部分によって確実に
係合部13、14と係合することができる。
側壁84とハウジング1の斜面状の側壁16とを一致さ
せることで、ホルダー8挿入によってホルダー8の突起
部81aが受光素子部4のフランジ部分を押圧して軸方
向に押圧し、正確に孔12内に配置することができる。
図示していないが、突起部82aと発光素子部5につい
ても同様の関係が成立する。この結果、ハウジング1内
での受光素子部4と発光素子部5の光軸方向における端
面位置を正確に規定することができる。
部4と発光素子部5の光軸がなす平面、回路基板2の基
板表面に合致する)となす角度は40°より小さいとブ
ラケットホルダー8の挿入時の水平方向への移動量が大
きくなるため好ましくない。また、80°より大きいと
このスライドによる押圧効果が充分でなくなるため好ま
しくない。したがって、40°〜80°とすることが好
ましい。
ットホルダー8の後方の隙間から覗いているリードピン
43、53のそれぞれとブラケット6、7の脚部61、
62、71、72を対応する配線パターンにハンダ付け
するとともに、ブラケット6、7の本体を受光素子4、
発光素子5の各筐体42、52にハンダ付けする。最後
に、アッテネーター10とケース9を取り付けることで
本光トランシーバーが完成する。
イバが接続されるが、このとき、LCコネクタはハウジ
ング1の光コネクタ11部に設けられた爪に係合され、
受光素子部4または発光素子部5を基板方向に押圧す
る。この押圧力は約15N=約1.5kgと規定されて
いる。本実施形態では、この押圧力を突起部80a、8
1aの側面が受けてブラケットホルダー8内で吸収する
ことにより、リードピン43、53の接続部にこの押圧
力が伝わることがなく、ハンダ付け部分の損傷による電
気的な特性の劣化が起こることがない。このため、接続
を繰り返した場合でも安定した性能を維持することがで
きる。
者を設置したが、いずれか一方を設置するだけでもその
電気的特性を向上させる効果が得られる。
るため、従来の製品との性能比較試験を行ったのでその
結果について説明する。
を用いていない比較例と、受光素子ブラケット6のみを
取り付けた実施例1、発光素子ブラケット7のみを取り
付けた実施例2のそれぞれについて行った送信側のEM
I(電波障害)試験の試験結果を示すグラフである。高
周波領域ほどブラケットを設置することでノイズを抑制
できる効果が確認された。
を取り付けた実施例3と上記実施例1、2および比較例
についての受信側のRES特性の試験結果を示すグラフ
である。図に示されるように特に受信側にブラケットを
設置することでRES特性を向上させる効果が確認され
た。
15(a))と比較例における送信波形(図15
(b))とを比較した図である。ブラケットと配線パタ
ーンの工夫によって実施例3では比較例に対して送信波
形が安定し、クロストーク量が比較例の0.92dBか
ら0.38dBへと抑制されることが確認された。
コネクタおよび光コネクタの着脱を繰り返した場合の着
脱回数による性能の変化を表す図である。図16、図1
7から明らかなように、実施例3においては、着脱を5
00回繰り返した後でもその特性は着脱を行う前とほと
んど変化することがなく、多数回の着脱に対して充分な
耐性を有していることが確認された。
ンシーバーに限られるものではなく、リードピン構造の
各種の光モジュールに対しても好適に適用できる。
光素子部と受光素子部とを端面に向かって押圧して固定
する押圧固定部材により、発光素子部と受光素子部が受
ける力を吸収して基板との接続部へ余計な力が伝わらな
いようにするので、接続部の劣化や破損を防ぎ、多数回
の着脱に対して耐性のある光モジュールが得られる。
の構成部品を示す分解図である。
素子部(図5(b))をそれぞれ示す図である。
である。
である。
である。
ケット及び回路基板の関係を示す部分斜視図である。
である。
等の取り付け状態を説明する図である。
る。
状態を説明する図である。
験結果を示すグラフである。
験結果を示すグラフである。
S試験結果を示すグラフである。
たグラフである。
特性の変化を表すグラフである。
受信波形、送信波形、コネクタ表面の変化を示す図であ
る。
光素子部、5…発光素子部、6…受光素子ブラケット、
7…発光素子ブラケット、8…ブラケットホルダー、9
…カバー、10…アクチュエータ、
Claims (3)
- 【請求項1】 ハウジング内部に、電子回路を有する基
板と、前記電子回路に接続された光入出力端を有する発
光素子部及び受光素子部を備える光モジュールにおい
て、 前記発光素子部と前記受光素子部はハウジング内の略円
筒形の孔に円筒形の先端部が収容されるとともに、この
先端部より直径の大きいフランジ部を有しており、前記
ハウジングは前記略円筒形の孔より後方に斜面壁を備え
ており、 前記ハウジングの斜面壁に対応して設けられた斜面壁に
より、この斜面壁方向にスライドして前記ハウジングに
係合され、前記発光素子部と前記受光素子部の前記フラ
ンジ部を前記ハウジングに押圧して固定する突起部を有
する押圧固定部材をさらに備えている光モジュール。 - 【請求項2】 前記押圧固定部材は、先端に爪を有する
弾性のある突起によって前記ハウジングの切欠きに係合
される請求項1記載の光モジュール。 - 【請求項3】 前記斜面壁の壁面は、基板の水平面と4
0°〜80°の角度をなしている請求項1または2に記
載の光モジュール。
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