JP2003107051A - 定電位電解型ガスセンサ - Google Patents

定電位電解型ガスセンサ

Info

Publication number
JP2003107051A
JP2003107051A JP2001305984A JP2001305984A JP2003107051A JP 2003107051 A JP2003107051 A JP 2003107051A JP 2001305984 A JP2001305984 A JP 2001305984A JP 2001305984 A JP2001305984 A JP 2001305984A JP 2003107051 A JP2003107051 A JP 2003107051A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
working electrode
gas
counter electrode
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001305984A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Katadokoro
功 片所
Hiroaki Nakanishi
博昭 中西
Akinori Kiyofuji
章典 清藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2001305984A priority Critical patent/JP2003107051A/ja
Publication of JP2003107051A publication Critical patent/JP2003107051A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一平面上に作用極、対極、参照極の電極が
形成されたセンサを有し、作用極と対極間が短時間に短
絡しない定電位電解型ガスセンサを提供する。 【解決手段】 円形の多孔質PTFEの基膜15上の中
央縦に、作用極12がPt層100nm厚さ上にAu層
1500nm厚さで、その両側に対極14と参照極13
がPt層100nm厚さでスパッタリングして形成され
る。このとき、作用極12と対極14間の距離を離し、
対極14のセンサ内壁の外周に沿った部分をできるだけ
除去した電極配置にし、そこにAuが溶出し析出する沿
面を広くする。そして、作用極12の電位が一定に保た
れ、対極14と作用極12間の電流により被検ガス中の
特定成分の濃度が検出される。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ガス中のHCl成
分の濃度を測定する定電位電解型ガスセンサに係わり、
特に、電解液側のガス拡散膜面上のセンサ電極のパター
ンに関する。 【0002】 【従来の技術】ゴミ燃焼ガス中のHCl定量分析や、樹
脂の熱分解ガス中のHCl定量による塩化ビニール判別
等、作業環境の安全確保のためにHClガスを分析する
計測器として、定電位電解型ガスセンサが使われてい
る。この定電位電解型ガスセンサは、電解液と被検ガス
との接触面にガス透過性の隔膜が設けられ、その隔膜の
電解液側に作用極が形成され、作用極に対し電解液を介
して対極と参照極が配置され、参照極の電位を基準とし
て、これに対する作用極の電位が一定に保たれ、対極と
作用極間の電流により被検ガス中の特定成分濃度が検出
されるものである。特に、測定ガスが隔膜を透過して作
用極に至るガス拡散が反応系の律速段階になる場合、こ
の電流値は成分濃度に比例する。定電位電解型ガスセン
サの特徴として、ガス濃度に対して出力電流が比例し、
特定のガスにしか応答しない選択性を持ち、応答速度が
速いなどの点を挙げることができる。 【0003】従来の定電位電解型ガスセンサの構造を図
5、図6により説明する。図5(a)は定電位電解型ガ
スセンサの断面図、(b)は上面図、(c)はガス拡散
膜3と吸水シート4の断面を示す。図6はガス拡散膜3
の基膜15上に形成された電極配置を示す。絶縁性材料
で形成された筒状のボディ1は、その底部に開口を持
ち、その開口に金網1aが張られている。そして、ボデ
ィ1の内側底部の外周部には絶縁性材料からなるパッキ
ン2が配置され、ボディ1内のパッキン2上に、ガス拡
散膜(ガス透過性隔膜)3が配置され、その上部に電極
が形成されている。ガス拡散膜3は、例えば、孔径が
0.05〜3μmで、厚さが70μmの疎水性多孔質P
TFE(ポリテトラフルオロエチレン)の基膜15が用
いられ、ガス拡散膜3のパッキン2とは反対側の面に
は、図6に示すように、金属薄膜が形成されており、そ
の金属薄膜は、3つの領域に分割されて、互いに絶縁さ
れている。作用極12が中央部に形成され、100nm
厚さのPt層上に1500nm厚さのAu層がコートさ
れ、これに対し両側に対極14aと参照極13が形成さ
れ、100nm厚さのPt層で電極が形成されている。
そして周辺部にパッキン2aが置かれ、ガス拡散膜3の
各電極側の上に、厚さが0.68mmのガラス繊維ろ紙
からなる吸水シート(電解液保持シート部材)4が設置
されており、吸水シート4には電解液として、例えば、
6M硫酸が200μリットル含まれている。 【0004】吸水シート4の外周部には、作用極12、
対極14a及び参照極13に対応する位置に、リード線
5w、5c、5rを通すための窪みがそれぞれ形成され
ている。パッキン2、ガス拡散膜3、吸水シート4、リ
ード線5w、5c、5r、およびパッキン2aをボディ
1の底部に押さえつけて固定するボディ5が備えられて
いる。吸水シート4の電極に対応する窪み位置には、例
えば、Pt線からなるリード線5w、5c、5rが設置
されており、ボディ5の側壁の底部と電極(作用極1
2、対極14a、参照極13)との間にはさみ込まれ
て、各極と電気的に接続されている。ボディ5の内部に
は吸水シート4のずれを防止するために、例えば、ポリ
エチレンなどの疎水性スポンジからなる疎水性サポート
9が挿入されている。ボディ5の上部開口部は、貫通穴
からなる圧力調整孔6aをもち絶縁性材料から形成され
た蓋6により閉じられている。圧力調整孔6aからの液
漏れを防止するために、疎水性サポート9と蓋6との間
には、液漏れ防止用にガス拡散膜3と同様の拡散膜3b
が配置されており、ボディ5と蓋6にはさみ込まれて固
定されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従来の定電位電解型ガ
スセンサは以上のように構成されており、ガス拡散膜3
の同一平面上に作用極12、対極14a、参照極13を
形成する同一平面型電極の場合、その製作法は、円形の
多孔質PTFEの基膜15上にPtおよびAuをスパッ
タリングして電極を形成し、リード線5w、5c、5r
のコンタクトの取りやすさ及び製作の容易さから、円形
の膜を平行な直線2本で3つの区画に区切り、中央に作
用極12、その左右に対称な形状で対極14a、参照極
13が形成されるように、スパッタ時にマスクを置いて
電極を形成している。そして、その電極材質と厚さは、
作用極12がPt層100nm上にAu層1500n
m、対極14aがPt層100nm、参照極13がPt
層100nmに製作される。 【0006】作用極12では塩酸に対し反応性の高いA
u電極が必要であり、Au(またはAu含有Pt)を作
用極12とする定電位電解型ガスセンサは、Pt電極に
比べS/Nが良く、選択性もよい。そして、参照極13
は塩酸濃度の影響を受けにくいPt電極が用いられる。
また、作用極12のAu電極の下地にはAu電極が溶解
しても支持が安定するように、対極14a、参照極13
と同じ厚さのPt層を成膜している。しかし、センサの
反応により対極14aで導電性の物質が析出する場合、
例えば、Au電極を作用極12としたHClセンサある
いはHCNセンサの場合、対極14aで析出するAu
が、作用極12まで成長し、対極14aと作用極12間
が、短時間でショート、または、抵抗が著しく小さくな
り、バックグランドが上昇し、センサとして正しく計測
できないという問題があった。 【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、ガス拡散膜の同一平面上に、作用極、対
極、参照極の電極が形成されたセンサにおいて、安定し
た出力が得られる定電位電解型ガスセンサを提供するこ
とを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の定電位電解型ガスセンサは、電解液と被検
ガスとの接触面にガス拡散膜が設けられ、前記ガス拡散
膜より電解液側に作用極、対極及び参照極が配置され、
作用極の電位が一定に保たれ、対極と作用極間の電流に
より被検ガス中の特定成分の濃度が検出される定電位電
解型ガスセンサにおいて、前記ガス拡散膜の電解液側の
面上に、作用極を中央に配置し、その作用極と対極の距
離を離すとともに、対極のセンサ内壁の外周に沿った部
分の多くを除去した対極を備えたものである。 【0009】本発明の定電位電解型ガスセンサは上記の
ように構成されており、電解液と被検ガスとの接触面に
ガス拡散膜が設けられ、電解液側に作用極が中央縦に配
置され、その両側に対極及び参照極が配置され、その作
用極と対極の距離を離すとともに、対極のセンサ内壁の
外周に沿った部分をできるだけ除去した対極にして、作
用極の電位が一定に保たれ、対極と作用極間の電流によ
り被検ガス中の特定成分の濃度が検出される。そのた
め、作用極と対極間のセンサ内壁に沿ってAuが析出す
るパスを長くし、短時間で短絡しないように、または、
抵抗が著しく小さくならないようにしてバックグランド
を少なくし、安定した計測を行うことができる。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明の定電位電解型ガスセンサ
の一実施例を、図1、図2を参照しながら説明する。図
1は、本定電位電解型ガスセンサのガス拡散膜3aの基
膜15上に形成された電極配置を示す図である。図2
(a)は、本定電位電解型ガスセンサの一部を断面とし
て示す正面図で、その大きさは、直径が約21mm、高
さが約16mmであり、(b)は上面図を、(c)は吸
水シート4(電解液保持シート)部分及びガス拡散膜3
a(ガス透過性隔膜)部分の拡大断面図を示す。 【0011】本定電位電解型ガスセンサは、疎水性多孔
質PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の基膜15
と、その基膜15上の中央縦にPt層にAu層をコート
した作用極12と、その右側に距離を離して形成された
Pt層の対極14と、左側に三日月状に形成された参照
極13とから構成されるガス拡散膜3aと、ガラス繊維
ろ紙からなる電解液を保持した吸水シート(電解液保持
シート部材)4と、各電極12、13、14に導通をと
るためのリード線5w、5c、5rと、筒状の絶縁性材
料で形成され底部に開口を持ち金網1aが張られ、内側
底部の外周部に絶縁性材料からなるパッキン2が配置さ
れ、その上にガス拡散膜(ガス透過性隔膜)3aと吸水
シート4が配置されるボディ1と、ガス拡散膜3a上に
形成された各電極12、14、13にリード線5w、5
c、5rを接触させ吸水シート4とガス拡散膜3aを固
定するためのボディ5aと、吸水シート4のずれを防止
するための疎水性スポンジからなる疎水性サポート9
a、9bと、貫通穴からなる圧力調整孔6aをもつ絶縁
性材料の蓋6と、圧力調整孔6aからの液漏れを防止す
る拡散膜3bと、ボディ1とボディ5aを気密に接着す
る接着材11とから構成されている。 【0012】本発明の定電位電解型ガスセンサと従来の
定電位電解型ガスセンサとの異なるところは、ガス拡散
膜3a上に作用極12が中央縦に配置され、その右側に
対極14が配置され、作用極12と対極14の距離を離
すとともに、対極14のセンサ内壁の外周に沿った部分
をできるだけ除去した電極パターンである点である。そ
れによって、作用極12と対極14a間のセンサ内壁に
沿ってAuが析出するパスが長くなり、短時間で短絡す
ることがなく、また、抵抗が著しく小さくなるようなこ
とがなく、バックグランドが小さく安定して測定ができ
る。 【0013】そして、本定電位電解型ガスセンサのリー
ド線5w、5c、5rが、ガス拡散膜3aの各電極1
2、13、14のAu層、Pt層に円弧状に曲げられて
接触し、先端はボディ5aの穴に挿入されている。これ
に対し、従来の方法は、リード線5w、5c、5rを水
平に2aパッキンの下に配線して、Pt層に接触させ、
先端は疎水性サポート9の内部に挿入されている。 【0014】本定電位電解型ガスセンサのボディ5aと
ボディ1との組み合わせによる構造は、センサがシール
される中央のシール部と、リード線5w、5c、5rが
各電極12、13、14に接触するコンタクト部とが分
離され、シール部の外側にコンタクト部が存在してお
り、コンタクト部に円弧状に曲げられたリード線5w、
5c、5rを押えてPt層の電極に接触させている。こ
れに対し、従来の図5に示すような構造では、コンタク
ト部とシール部が同じになっており、リード線5w、5
c、5rを水平に2aパッキンの下に配線して、Pt層
に接触させ、同時にセンサをシールしている。そのた
め、リード線5w、5c、5rの接触部が被検ガスに触
れ、ボディ5で押さえつけられているので、Pt層が切
れ易く、導通不良になることがある。 【0015】ガス拡散膜3aは、基膜15と、その上に
形成された作用極12と、対極14と、参照極13とか
ら構成される。基膜15は、孔径が0.05〜3μm
で、厚さが70μmの疎水性多孔質PTFE(ポリテト
ラフルオロエチレン)が用いられる。作用極12は、基
膜15上の中央縦に100nm厚さのPt層、1500
nm厚さのAu層がスパッタリングによってマスキング
されて形成される。Au電極は塩酸に対し反応性が高
く、Pt電極に比べS/Nが良く、選択性もよい。 【0016】対極14は、基膜15上の右側に、作用極
12と対極14間の距離を離し、対極14のセンサ内壁
の外周に沿った部分をできるだけ除去した電極配置にし
て、100nm厚さのPt層がスパッタリングによって
形成される。そして、対極14で析出するAuが、作用
極12に成長する可能性があるため、作用極12と対極
14間の距離は、大きく離されている。参照極13は、
基膜15の左側に、三日月状に100nm厚さのPt層
がスパッタリングによって形成される。 【0017】吸水シート4は、厚さが0.68mmのガ
ラス繊維ろ紙からなる電解液を保持するシート部材で、
ガス拡散膜3aの電極側の上に設置されている。吸水シ
ート4には電解液として、例えば、硫酸水溶液(1M〜
8M程度)を200μリットル程度含ませる。そして、
吸水シート4の外周部には、作用極12、対極14及び
参照極13に対応する位置に、リード線5w、5c、5
rを通すための窪み(図示せず)がそれぞれ形成されて
いる。リード線5w、5c、5rは、Pt線が用いら
れ、ボディ5aの上部に開けられた穴から通され、円弧
上に曲げて、ボディ5aの先端部に設けられたリード線
挿入穴に先端が挿入される。その状態で上方からボディ
5aを下げ、ボディ1の底部にセットされたパッキン
2、ガス拡散膜3a、吸水シート4を押える。最後に接
着材11によってボディ1とボディ5aが接着シールさ
れる。 【0018】ボディ1は、筒状の絶縁性材料で形成され
底部に開口を持ち、その開口部に金網1aが張られ、そ
こから被検ガスを取り込む。そして、内側底部の外周部
に絶縁性材料からなるパッキン2が配置され、その上に
ガス拡散膜(ガス透過性隔膜)3aと吸水シート4が配
置される。ボディ5aは、筒状の絶縁性材料で形成さ
れ、周辺縦状に配線されたリード線5w、5c、5rが
先端部で円弧状に曲げられて、その先端が挿入できる穴
を備え、ボディ5aを上方から押えることによりガス拡
散膜3a上に形成された各電極12、14、13にリー
ド線5w、5c、5rが外周部で接触し、同時に内部に
センサがシールされ、吸水シート4とガス拡散膜3aを
ボディ1の底部に固定することができる。 【0019】疎水性サポート9a、9bは、吸水シート
4のずれを防止するための疎水性スポンジである。例え
ば、ポリエチレンなどの疎水性スポンジが用いられる。
蓋6は、貫通穴からなる圧力調整孔6aをもつ絶縁性材
料で、被検ガスが電極などで反応し、そのときの圧力を
逃がすものである。拡散膜3bは、ガス拡散膜3aの基
膜15と同じものが用いられ、圧力調整孔6aからの液
漏れを防止するために、疎水性サポート9bと蓋6との
間に挟まれる。 【0020】図3に、作用極12と対極14間に塩酸負
荷をかけ短絡するまでの塩酸負荷回数を、本定電位電解
型ガスセンサのガス拡散膜3aと、従来型のガス拡散膜
3とについて測定した結果を示す。(a)はその測定回
路を示し、(b)はその測定結果を示す。測定回路は、
標準ガスの500ppm塩酸と圧縮空気を加湿ビンを通
した空気とを1.5l/minの流量で、電磁弁16に
よって切換えながら、検査容器19にセットされた定電
位電解型ガスセンサに送り、その出力を増幅器17で検
出して、記録計18で記録測定した。そして、測定後、
ガスをポンプ20によって排気用洗浄ビンを介して外部
に放出した。その切換サイクルは、1秒間塩酸、59秒
間空気のサイクルで実施し、そのサイクルを負荷1回と
した。その測定結果は、作用極12と対極14、14a
間が短絡するまでの塩酸負荷回数が、従来型のセンサで
は2、000回、本発明のガスセンサでは6、000回
であった。 【0021】図4に、作用極12がPt層100nm上
にAu層1500nm厚さ、参照極13がPt層100
nm厚さ、対極14、14aがPt層100nm厚さで
製作されたガス拡散膜3a、3について、作用極12と
対極14、14a間が短絡した状態を(a)本発明のセ
ンサと(b)従来型のセンサについて示す。ともに、対
極14、14aと作用極12間のシール部の周辺部に近
いところに析出物21a及び21が発生している。これ
は、対極14、14aで析出するAuが、作用極12ま
で成長し、対極14、14aと作用極12間がショート
したものと判断される。 【0022】作用極12は、組立て時に、吸水シート4
に電解液としてHClの500ppm以上、または、電
解液中Clイオン500mM以上の200μリットル
程度を含ませて、定電位電解装置又は電位規制装置(ポ
テンショスタット)の回路を用い、作用極12と参照極
13間に一定の直流電圧を印加し、記録計18の回路に
電量計(クーロメータ)又は電流計と時計とを備えて、
作用極12と対極14間に0.02〜0.6クーロンの
電量を流し、アノード電解処理が施される。この作業は
組立て後、最初一回行うことでよい。作用極12を最初
に1回アノード電解処理をすれば、安定して使用するこ
とができる。 【0023】そして、動作時の作用極12と参照極13
の印加電圧は、直流50〜500mVとする。その動作
範囲での最適電圧は150〜450mVである。本定電
位電解型ガスセンサは、電解液と被検ガスとの接触面に
ガス透過性のガス拡散膜3aが設けられ、そのガス拡散
膜3aの電解液側に作用極12が形成され、作用極12
に対し電解液を介して左側に参照極13と、右側に距離
を離して対極14のセンサ内壁の外周に沿った部分をで
きるだけ除去した電極配置にして、対極14とが配置さ
れ、参照極13の電位を基準として、これに対する作用
極12の電位が一定に保たれ、対極14と作用極12間
の電流により被検ガス中の特定成分濃度が検出される。 【0024】実施例では作用極12を中央にして縦に配
置した電極で説明したが、これに限定することはなく、
各種電極パターンの配置でも同様の効果がある。また、
本定電位電解型ガスセンサは、その大きさが、直径が約
21mm、高さが約16mmであるが、ガス拡散膜3a
上の電極材料、事前の電極処理、印加電圧の範囲、電極
間距離等は適宜選択することができる。 【0025】 【発明の効果】本発明の定電位電解型ガスセンサは上記
のように構成されており、被検ガスをガス拡散膜に透過
させ、ガス拡散膜の裏面中央縦に作用極が配置され、そ
の両側に対極と参照極が配置されており、その電極に接
触して電解液を保持した吸水シートが設けられ、作用極
と対極間の距離を離し、対極のセンサ内壁の外周に沿っ
た部分をできるだけ除去した電極配置にし、そこにAu
が溶出し析出する沿面を広くしている。そのため、作用
極と対極間が短時間に短絡することがなく、または、表
面抵抗が著しく低下することがなくバックグランドが少
なくて安定した出力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の定電位電解型ガスセンサの一実施例
を示す図である。 【図2】 本発明の定電位電解型ガスセンサの断面構造
を示す図である。 【図3】 本発明の定電位電解型ガスセンサの評価試験
の結果を従来型と比較した図である。 【図4】 ガス拡散膜上の作用極と対極間にAuが析出
した状態を示す図である。 【図5】 従来の定電位電解型ガスセンサの断面構造を
示す図である。 【図6】 従来の定電位電解型ガスセンサの電極パター
ンを示す図である。 【符号の説明】 1、5、5a…ボディ 1a…金網 2、2a…パッキン 3、3a…ガス拡散膜 3b…拡散膜 4…吸水シート 5c、5r、5w…リード線 6…蓋 6a…圧力調整孔 9、9a、9b…疎水性サポート 11…接着材 12…作用極 13…参照極 14、14a…対極 15…基膜 16…電磁弁 17…増幅器 18…記録計 19…検査容器 20…ポンプ 21、21a…析出物
フロントページの続き (72)発明者 清藤 章典 京都市中京区西ノ京桑原町1番地 株式会 社島津製作所内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】電解液と被検ガスとの接触面にガス拡散膜
    が設けられ、前記ガス拡散膜より電解液側に作用極、対
    極および参照極が配置され、作用極の電位が一定に保た
    れ、対極と作用極間の電流により被検ガス中の特定成分
    の濃度が検出される定電位電解型ガスセンサにおいて、
    前記ガス拡散膜の電解液側の面上に、作用極を中央に配
    置し、その作用極と対極の距離を離すとともに、対極の
    センサ内壁の外周に沿った部分の多くを除去した対極を
    備えたことを特徴とする定電位電解型ガスセンサ。
JP2001305984A 2001-10-02 2001-10-02 定電位電解型ガスセンサ Pending JP2003107051A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001305984A JP2003107051A (ja) 2001-10-02 2001-10-02 定電位電解型ガスセンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001305984A JP2003107051A (ja) 2001-10-02 2001-10-02 定電位電解型ガスセンサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003107051A true JP2003107051A (ja) 2003-04-09

Family

ID=19125691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001305984A Pending JP2003107051A (ja) 2001-10-02 2001-10-02 定電位電解型ガスセンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003107051A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8266795B2 (en) 2006-11-01 2012-09-18 Sensorcon, Inc. Methods of making an electrochemical gas sensor

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8266795B2 (en) 2006-11-01 2012-09-18 Sensorcon, Inc. Methods of making an electrochemical gas sensor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5338429A (en) Electrochemical toxic gas sensor
US4077861A (en) Polarographic sensor
JPH10507515A (ja) 気体濃度測定の方法及びそれを実施するための微細加工検出装置
JPH05503580A (ja) 外部基準電極を有するポラログラフィー化学センサー
JPH03183943A (ja) 酸素センサ
GB2270982A (en) Electrochemical gas sensor.
WO2002031485A1 (en) Acid gas measuring sensors and method of making same
US2992170A (en) Gas analyzer
JP2006171000A (ja) 水蒸気センサー
JP2003107051A (ja) 定電位電解型ガスセンサ
JPS61178655A (ja) 電気化学的ガスセンサ
JP2015083924A (ja) 定電位電解式ガスセンサ
JPH06194334A (ja) 参照電極
JP2003107052A (ja) 定電位電解型ガスセンサ
US5908546A (en) Detection of hydrogen chloride
JP2001289816A (ja) 定電位電解式ガスセンサ
JPH01239446A (ja) ガスセンサー
JP3925191B2 (ja) 定電位電解型ガスセンサ
JPS61176846A (ja) イオン濃度測定方法
JP2001059831A (ja) Hclガスセンサ
JP2002350384A (ja) ガルバニ電池式酸素センサ
GB2303710A (en) Electrochemical toxic gas sensor with gas permeable membrane
JP2002357585A (ja) ガスセンサ
TW533305B (en) Electro-chemical type gas detector
Bergman Amperometric oxygen sensors: problems with cathodes and anodes of metals other than silver