JP2003107018A - 付加重合用触媒成分の評価方法 - Google Patents

付加重合用触媒成分の評価方法

Info

Publication number
JP2003107018A
JP2003107018A JP2001297053A JP2001297053A JP2003107018A JP 2003107018 A JP2003107018 A JP 2003107018A JP 2001297053 A JP2001297053 A JP 2001297053A JP 2001297053 A JP2001297053 A JP 2001297053A JP 2003107018 A JP2003107018 A JP 2003107018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
atom
catalyst component
bis
amine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001297053A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuki Fujiwara
靖己 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2001297053A priority Critical patent/JP2003107018A/ja
Publication of JP2003107018A publication Critical patent/JP2003107018A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 付加重合用触媒成分のより簡便な評価方法を
提供すること。 【解決手段】 周期律表第1、2、12、14または1
5族の典型金属原子を含有する付加重合用触媒成分をX
線吸収微細構造(XAFS)解析法で測定し、その際に
X線吸収スペクトルから求められるM1のK吸収端の広
域X線吸収微細構造(EXAFS)スペクトルをフーリ
エ変換して得られる動径分布関数により重合活性を評価
する方法。周期律表第1、2、12、14または15族
の典型金属原子を含有する付加重合用触媒成分をX線吸
収微細構造(XAFS)解析法で測定し、その際にX線
吸収スペクトルから求められるM1のK吸収端の広域X
線吸収微細構造(EXAFS)スペクトルをフーリエ変
換して得られる動径分布関数において、2.5〜3.5
nmの範囲にある最大ピークのピーク強度Bに対する1
〜2nmの範囲にある最大ピークのピーク強度Aの比を
算出する該評価方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、付加重合用触媒成
分の評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンやポリエチレン等の付加
重合体は、機械的性質、耐薬品性等に優れ、またそれら
の特性と経済性とのバランスが優れていることにより各
種成形分野に広く用いられている。これらの付加重合体
は、従来は主として三塩化チタンや四塩化チタンなどの
第4族金属化合物を用いて得られた固体触媒成分と、有
機アルミニウム化合物に代表される第13族金属化合物
とを組み合わせた従来型固体触媒(マルチサイト触媒)
を用いてオレフィン等を重合させることによって製造さ
れてきた。
【0003】近年、古くから用いられてきた固体触媒成
分とは異なる遷移金属化合物(例えばメタロセン錯体や
非メタロセン化合物)とアルミノキサン等とを組み合わ
せた、いわゆるシングルサイト触媒を用いてオレフィン
等を重合させる付加重合体の製造方法が提案されてい
る。例えば、特開昭58−19309号公報にはビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドと
メチルアルミノキサンを用いる方法が報告されている。
また、特定のホウ素化合物をかかる遷移金属化合物と組
合わせることも報告されている。例えば、特表平1−5
02036号公報にはビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジメチルとトリ(n−ブチル)アンモニウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを用い
る方法が報告されている。これらシングルサイト触媒を
用いて得られる付加重合体は従来型固体触媒(マルチサ
イト触媒)で得られるものよりも一般に分子量分布が狭
く、また共重合体の場合にはコモノマーがより均一に共
重合されていることから、従来型固体触媒を用いた場合
よりも均質な付加重合体が得られることが知られてい
る。重合活性は触媒の性能を評価する重要な項目の一つ
であり、付加重合体を製造する場合、使用する触媒の活
性が十分に高ければ重合後に得られた重合体から触媒残
渣を除去する必要がなく、重合体の製造工程を簡略化し
うるし、重合体の製造単価を低下させることができるの
で、触媒の活性は高いことが望ましい。通常、触媒の重
合活性評価はフラスコ、オートクレーブ等の反応器を用
いて行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな重合操作は煩雑であり熟練を要することから、より
簡便な評価方法が求められてきた。本発明の目的は、付
加重合用触媒成分のより簡便な評価方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、周期律表第
1、2、12、14または15族の典型金属原子を含有
する付加重合用触媒成分をX線吸収微細構造(XAF
S)解析法で測定し、その際にX線吸収スペクトルから
求められるM1のK吸収端の広域X線吸収微細構造(E
XAFS)スペクトルをフーリエ変換して得られる動径
分布関数により重合活性を評価する方法にかかるもので
ある。以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における評価方法は、広域
X線吸収微細構造(EXAFS)解析法を利用した方法
である。以下に、一般的なX線吸収微細構造(XAF
S)解析について説明するが、その原理および解析法
は、例えば、「日本分光学会測定法シリーズ26 X線
吸収微細構造 宇田川康夫編(1993年)」などの書
籍に詳しい。X線のビームライン上に物質をおいた場
合、物質に照射されたX線強度(入射X線強度:I0)
と物質を透過してきたX線強度(透過X線強度:It)
とから、その物質のX線吸光度が算出される。X線吸光
度の増減をモニターしながらX線エネルギーを変化さ
せ、X線吸収スペクトルを測定すると、あるX線エネル
ギーでX線吸光度の急激な立ち上がり(吸収端)が観測
される。吸収端のX線エネルギーは、X線を吸収する原
子(吸収原子)の内殻電子が光電子として飛び出すのに
必要なエネルギーに対応する。原子にはK殻、L殻、M
殻などいろいろな種類の内殻があり、それぞれの内殻電
子に対応する吸収端がある。K殻電子は最も内側に存在
する電子であり、対応する吸収端はK吸収端と呼ばれ
る。X線吸収スペクトルにおいて、この吸収端から30
〜1000eV程度高エネルギー側の領域に現れる微細
な振動構造が広域X線吸収微細構造(EXAFS)とい
われる。スペクトル上に現れるこうした微細な振動構造
は、X線の吸収により吸収原子から放出される光電子波
と、それが周囲の原子(散乱原子)により散乱されて戻
ってくる光電子波との干渉効果の結果、引き起こされ
る。従って、これを詳細に解析することにより吸収原子
近傍の局所構造に関する情報が得られる。
【0007】X線吸収スペクトルからバックグラウンド
を差し引き、さらに吸収原子が孤立していると仮想した
場合の振動構造をもたない吸収係数を差し引いて求めら
れるEXAFSスペクトルに適当な領域でフーリエ変換
を施すと、吸収原子を中心とした動径分布関数が求ま
る。この動径分布関数を詳細に吟味することによって、
この関数の極大値の位置からは吸収原子と散乱原子との
距離に、その強度からは散乱原子の数に関する情報を得
ることができ、注目する吸収原子近傍の構造情報を明ら
かにできる。
【0008】本発明においては、該動径分布関数におい
て1〜2nmの範囲にある最大ピークのピーク強度をA
とし、2.5〜3.5nmの範囲にある最大ピークのピ
ーク強度をBとし、その比B/Aを算出する。該動径分
布関数において1〜2nmの範囲にあるピークは、典型
金属原子M1 に結合している原子(1)の存在に基づく
ピークであると考えられ、該動径分布関数において2.
5〜3.5nmの範囲にあるピークは、原子(1)と結
合している原子(2)の存在に基づくピークであると考
えられる。原子(2)の存在に基づくピークのピーク強
度Bが高くなるということは、典型金属原子M1 近傍に
存在する原子(2)の数が多くなるということであり、
これは典型金属原子M1、原子(1)、原子(2)を含
む構造がより秩序ある構造になっていることを示してい
ると考えられる。これらのピーク強度の比B/Aがある
水準以上にあると、付加重合用触媒の活性が高くなり、
好ましい。
【0009】本発明においては通常、このようなXAF
S測定の際、測定サンプルが大気に触れない条件で行わ
れる。
【0010】このようなXAFS測定のX線光源として
は、回転対陰極型等の実験室規模のX線源も用いられる
が、測定精度や測定時間の点から放射光を用いるのが好
ましい。
【0011】また、XAFS測定は通常、透過X線強度
を測定するが、蛍光X線強度を測定することも可能であ
る(蛍光XAFS)。蛍光XAFSは、原子がX線を吸
収したときの2次的な過程として放出される蛍光X線の
強度を測定するものであり、特に吸収原子濃度が低いサ
ンプルで有効である。
【0012】評価対象の周期律表第1、2、12、14
または15族の典型金属原子を含有する付加重合用触媒
成分としては、下記(a)、下記(b)、下記(c)お
よび粒子(d)を接触させて得られる改質された粒子が
挙げられる。 (a):下記一般式[1]で表される化合物 M11 m [1] (b):下記一般式[2]で表される化合物 R1 t-1TH [2] (c):下記一般式[3]で表される化合物 R2 t-2TH2 [3] (上記一般式[1]〜[3]においてそれぞれ、M1
周期律表第1、2、12、14または15族の典型金属
原子を表し、mはM1 の原子価を表す。L1 は水素原
子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、L1 が複数
存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なって
いても良い。R1 はハロゲン化炭化水素基を表し、R1
が複数存在する場合はそれらは互いに同じであっても異
なっていてもよい。R2 は炭化水素基またはハロゲン化
炭化水素基を表す。Tはそれぞれ独立に周期律表の第1
5族または第16族の原子を表し、tはそれぞれの化合
物のTの原子価を表す。) 以下、この付加重合用触媒成分について説明する。
【0013】上記一般式[1]におけるM1 は、元素の
周期律表(IUPAC無機化学命名法改訂版1989)
第1、2、12、14または15族の典型金属原子を表
す。その具体例としては、リチウム原子、ナトリウム原
子、カリウム原子、ルビジウム原子、セシウム原子、ベ
リリウム原子、マグネシウム原子、カルシウム原子、ス
トロンチウム原子、バリウム原子、亜鉛原子、カドミウ
ム原子、水銀原子、ゲルマニウム原子、スズ原子、鉛原
子、アンチモン原子、ビスマス原子等が挙げられる。M
1 として特に好ましくは第12族の原子であり、最も好
ましくは亜鉛原子である。上記一般式[1]におけるm
はM1 の原子価を表し、例えばM1 が亜鉛原子の場合m
は2である。
【0014】上記一般式[1]におけるL1 は水素原
子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、L1 が複数
存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なって
いても良い。L1 におけるハロゲン原子の具体例として
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙
げられる。L1 における炭化水素基としては、アルキル
基、アリール基、またはアラルキル基が好ましい。
【0015】上記一般式[1]におけるL1 として好ま
しくは水素原子、アルキル基またはアリール基であり、
さらに好ましくは水素原子またはアルキル基であり、特
に好ましくはアルキル基である。
【0016】上記一般式[2]または[3]におけるT
はそれぞれ独立に、元素の周期律表(IUPAC無機化
学命名法改訂版1989)の第15族または第16族の
原子を表す。一般式[2]におけるTと一般式[3]に
おけるTとは同じであっても異なっていてもよい。第1
5族原子の具体例としては、窒素原子、リン原子など
が、第16族原子の具体例としては、酸素原子、硫黄原
子などが挙げられる。Tとして好ましくは、それぞれ独
立に窒素原子または酸素原子であり、特に好ましくはT
は酸素原子である。上記一般式[2]または[3]にお
けるtはそれぞれのTの原子価を表し、Tが第15族原
子の場合はtは3であり、Tが第16族原子の場合はt
は2である。
【0017】上記一般式[2]におけるR1 は、ハロゲ
ン化炭化水素基を表し、R1 が複数存在する場合はそれ
らは互いに同じであっても異なっていてもよい。ハロゲ
ン原子の具体例として、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子が挙げられる。ハロゲン化炭化水素基と
してはハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、
(ハロゲン化アルキル)アリール基等が挙げられる。
【0018】上記一般式[3]におけるR2 は炭化水素
基またはハロゲン化炭化水素基を表す。R2 における炭
化水素基としては、アルキル基、アリール基、またはア
ラルキル基が好ましく、一般式[1]におけるL1 とし
て説明したと同様の炭化水素基が用いられる。R2 にお
けるハロゲン化炭化水素基としては、ハロゲン化アルキ
ル基、ハロゲン化アリール基、(ハロゲン化アルキル)
アリール基等が挙げられ、上記一般式[2]のR1 とし
て説明したと同様のハロゲン化炭化水素基が用いられ
る。
【0019】上記一般式[3]におけるR2 として好ま
しくはハロゲン化炭化水素基であり、さらに好ましくは
フッ素化炭化水素基である。
【0020】化合物(a)を具体的に例示すると、M1
が亜鉛原子の場合の具体例としては、ジメチル亜鉛、ジ
エチル亜鉛、ジプロピル亜鉛、ジノルマルブチル亜鉛、
ジイソブチル亜鉛、ジノルマルヘキシル亜鉛等のジアル
キル亜鉛;ジフェニル亜鉛、ジナフチル亜鉛、ビス(ペ
ンタフルオロフェニル)亜鉛等のジアリール亜鉛;ジア
リル亜鉛等のジアルケニル亜鉛;ビス(シクロペンタジ
エニル)亜鉛;塩化メチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、塩化
プロピル亜鉛、塩化ノルマルブチル亜鉛、塩化イソブチ
ル亜鉛、塩化ノルマルヘキシル亜鉛、臭化メチル亜鉛、
臭化エチル亜鉛、臭化プロピル亜鉛、臭化ノルマルブチ
ル亜鉛、臭化イソブチル亜鉛、臭化ノルマルヘキシル亜
鉛、よう化メチル亜鉛、よう化エチル亜鉛、よう化プロ
ピル亜鉛、よう化ノルマルブチル亜鉛、よう化イソブチ
ル亜鉛、よう化ノルマルヘキシル亜鉛等のハロゲン化ア
ルキル亜鉛;ふっ化亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、よう化
亜鉛等のハロゲン化亜鉛等が挙げられる。
【0021】化合物(b)を具体例に例示すると、アミ
ン類としては、ジ(フルオロメチル)アミン、ジ(クロ
ロメチル)アミン、ジ(ブロモメチル)アミン、ジ(ヨ
ードメチル)アミン、ビス(ジフルオロメチル)アミ
ン、ビス(ジクロロメチル)アミン、ビス(ジブロモメ
チル)アミン、ビス(ジヨードメチル)アミン、ビス
(トリフルオロメチル)アミン、ビス(トリクロロメチ
ル)アミン、ビス(トリブロモメチル)アミン、ビス
(トリヨードメチル)アミン、ビス(2,2,2−トリ
フルオロエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリクロ
ロエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリブロモエチ
ル)アミン、ビス(2,2,2−トリヨードエチル)ア
ミン、ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロ
ピル)アミン、ビス(2,2,3,3,3−ペンタクロ
ロプロピル)アミン、ビス(2,2,3,3,3−ペン
タブロモプロピル)アミン、ビス(2,2,3,3,3
−ペンタヨードプロピル)アミン、ビス(2,2,2−
トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル)アミ
ン、ビス(2,2,2−トリクロロ−1−トリクロロメ
チルエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリブロモ−
1−トリブロモメチルエチル)アミン、ビス(2,2,
2−トリヨード−1−トリヨードメチルエチル)アミ
ン、ビス(1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,
2,2−トリフルオロエチル)アミン、ビス(1,1−
ビス(トリクロロメチル)−2,2,2−トリクロロエ
チル)アミン、ビス(1,1−ビス(トリブロモメチ
ル)−2,2,2−トリブロモエチル)アミン、ビス
(1,1−ビス(トリヨードメチル)−2,2,2−ト
リヨードエチル)アミン、ビス(2−フルオロフェニ
ル)アミン、ビス(3−フルオロフェニル)アミン、ビ
ス(4−フルオロフェニル)アミン、ビス(2−クロロ
フェニル)アミン、ビス(3−クロロフェニル)アミ
ン、ビス(4−クロロフェニル)アミン、ビス(2−ブ
ロモフェニル)アミン、ビス(3−ブロモフェニル)ア
ミン、ビス(4−ブロモフェニル)アミン、ビス(2−
ヨードフェニル)アミン、ビス(3−ヨードフェニル)
アミン、ビス(4−ヨードフェニル)アミン、ビス
(2,6−ジフルオロフェニル)アミン、ビス(3,5
−ジフルオロフェニル)アミン、ビス(2,6−ジクロ
ロフェニル)アミン、ビス(3,5−ジクロロフェニ
ル)アミン、ビス(2,6−ジブロモフェニル)アミ
ン、ビス(3,5−ジブロモフェニル)アミン、ビス
(2,6−ジヨードフェニル)アミン、ビス(3,5−
ジヨードフェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリフ
ルオロフェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリクロ
ロフェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリブロモフ
ェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリヨードフェニ
ル)アミン、ビス(3,4,5−トリフルオロフェニ
ル)アミン、ビス(3,4,5−トリクロロフェニル)
アミン、ビス(3,4,5−トリブロモフェニル)アミ
ン、ビス(3,4,5−トリヨードフェニル)アミン、
ビス(ペンタフルオロフェニル)アミン、ビス(ペンタ
クロロフェニル)アミン、ビス(ペンタブロモフェニ
ル)アミン、ビス(ペンタヨードフェニル)アミン、ビ
ス(2−(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビ
ス(3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビ
ス(4−(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビ
ス(2,6−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)アミ
ン、ビス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニ
ル)アミン、ビス(2,4,6−トリ(トリフルオロメ
チル)フェニル)アミン、ビス(3,4,5−トリ(ト
リフルオロメチル)フェニル)アミン等が挙げられる。
また、窒素原子がリン原子に置換されたホスフィン化合
物も同様に例示することができる。それらホスフィン化
合物は、上述の具体例のアミンをホスフィンに書き換え
ることによって表される化合物等である。
【0022】また化合物(b)の具体例としてアルコー
ル類としては、フルオロメタノール、クロロメタノー
ル、ブロモメタノール、ヨードメタノール、ジフルオロ
メタノール、ジクロロメタノール、ジブロモメタノー
ル、ジヨードメタノール、トリフルオロメタノール、ト
リクロロメタノール、トリブロモメタノール、トリヨー
ドメタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、
2,2,2−トリクロロエタノール、2,2,2−トリ
ブロモエタノール、2,2,2−トリヨードエタノー
ル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノー
ル、2,2,3,3,3−ペンタクロロプロパノール、
2,2,3,3,3−ペンタブロモプロパノール、2,
2,3,3,3−ペンタヨードプロパノール、2,2,
2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエタノー
ル、2,2,2−トリクロロ−1−トリクロロメチルエ
タノール、2,2,2−トリブロモ−1−トリブロモメ
チルエタノール、2,2,2−トリヨード−1−トリヨ
ードメチルエタノール、1,1−ビス(トリフルオロメ
チル)−2,2,2−トリフルオロエタノール、1,1
−ビス(トリクロロメチル)−2,2,2−トリクロロ
エタノール、1,1−ビス(トリブロモメチル)−2,
2,2−トリブロモエタノール、1,1−ビス(トリヨ
ードメチル)−2,2,2−トリヨードエタノール等が
挙げられる。また、酸素原子が硫黄原子に置換されたチ
オール化合物も同様に例示することができる。それらチ
オール化合物は、上述の具体例のメタノールをメタンチ
オールに、エタノールをエタンチオールに、プロパノー
ルをプロパンチオールに書き換えることによって表され
る化合物等である。
【0023】化合物(b)の具体例としてフェノール類
としては、2−フルオロフェノール、3−フルオロフェ
ノール、4−フルオロフェノール、2,4−ジフルオロ
フェノール、2,6−ジフルオロフェノール、3,4−
ジフルオロフェノール、3,5−ジフルオロフェノー
ル、2,4,6−トリフルオロフェノール、3,4,5
−トリフルオロフェノール、2,3,5,6−テトラフ
ルオロフェノール、ペンタフルオロフェノール、2,
3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオロメチル
フェノール、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペ
ンタフルオロフェニルフェノール、パーフルオロ−1−
ナフトール、パーフルオロ−2−ナフトール、2−クロ
ロフェノール、3−クロロフェノール、4−クロロフェ
ノール、2,4−ジクロロフェノール、2,6−ジクロ
ロフェノール、3,4−ジクロロフェノール、3,5−
ジクロロフェノール、2,4,6−トリクロロフェノー
ル、3,4,5−トリクロロフェノール、2,3,5,
6−テトラクロロフェノール、ペンタクロロフェノー
ル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリクロロメ
チルフェノール、2,3,5,6−テトラクロロ−4−
ペンタクロロフェニルフェノール、パークロロ−1−ナ
フトール、パークロロ−2−ナフトール、2−ブロモフ
ェノール、3−ブロモフェノール、4−ブロモフェノー
ル、2,4−ジブロモフェノール、2,6−ジブロモフ
ェノール、3,4−ジブロモフェノール、3,5−ジブ
ロモフェノール、2,4,6−トリブロモフェノール、
3,4,5−トリブロモフェノール、2,3,5,6−
テトラブロモフェノール、ペンタブロモフェノール、
2,3,5,6−テトラブロモ−4−トリブロモメチル
フェノール、2,3,5,6−テトラブロモ−4−ペン
タブロモフェニルフェノール、パーブロモ−1−ナフト
ール、パーブロモ−2−ナフトール、2−ヨードフェノ
ール、3−ヨードフェノール、4−ヨードフェノール、
2,4−ジヨードフェノール、2,6−ジヨードフェノ
ール、3,4−ジヨードフェノール、3,5−ジヨード
フェノール、2,4,6−トリヨードフェノール、3,
4,5−トリヨードフェノール、2,3,5,6−テト
ラヨードフェノール、ペンタヨードフェノール、2,
3,5,6−テトラヨード−4−トリヨードメチルフェ
ノール、2,3,5,6−テトラヨード−4−ペンタヨ
ードフェニルフェノール、パーヨード−1−ナフトー
ル、パーヨード−2−ナフトール、2−(トリフルオロ
メチル)フェノール、3−(トリフルオロメチル)フェ
ノール、4−(トリフルオロメチル)フェノール、2,
6−ビス(トリフルオロメチル)フェノール、3,5−
ビス(トリフルオロメチル)フェノール、2,4,6−
トリス(トリフルオロメチル)フェノール、3,4,5
−トリス(トリフルオロメチル)フェノール等が挙げら
れる。また、酸素原子が硫黄原子に置換されたチオフェ
ノール化合物も同様に例示することができる。それらチ
オフェノール化合物は、上述の具体例のフェノールをチ
オフェノールに書き換えることによって表される化合物
等である。
【0024】化合物(c)として好ましくは、水、硫化
水素、アルキルアミン、アリールアミン、アラルキルア
ミン、ハロゲン化アルキルアミン、ハロゲン化アリール
アミン、または(ハロゲン化アルキル)アリールアミン
であり、さらに好ましくは、水、硫化水素、メチルアミ
ン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピル
アミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、t
ert−ブチルアミン、イソブチルアミン、n−ペンチ
ルアミン、ネオペンチルアミン、イソペンチルアミン、
n−ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、n−デシル
アミン、n−ドデシルアミン、n−ペンタデシルアミ
ン、n−エイコシルアミン、アリルアミン、シクロペン
タジエニルアミン、アニリン、2−トリルアミン、3−
トリルアミン、4−トリルアミン、2,3−キシリルア
ミン、2,4−キシリルアミン、2,5−キシリルアミ
ン、2,6−キシリルアミン、3,4−キシリルアミ
ン、3,5−キシリルアミン、2,3,4−トリメチル
アニリン、2,3,5−トリメチルアニリン、2,3,
6−トリメチルアニリン、2,4,6−トリメチルアニ
リン、3,4,5−トリメチルアニリン、2,3,4,
5−テトラメチルアニリン、2,3,4,6−テトラメ
チルアニリン、2,3,5,6−テトラメチルアニリ
ン、ペンタメチルアニリン、エチルアニリン、n−プロ
ピルアニリン、イソプロピルアニリン、n−ブチルアニ
リン、sec−ブチルアニリン、tert−ブチルアニ
リン、n−ペンチルアニリン、ネオペンチルアニリン、
n−ヘキシルアニリン、n−オクチルアニリン、n−デ
シルアニリン、n−ドデシルアニリン、n−テトラデシ
ルアニリン、ナフチルアミン、アントラセニルアミン、
【0025】ベンジルアミン、(2−メチルフェニル)
メチルアミン、(3−メチルフェニル)メチルアミン、
(4−メチルフェニル)メチルアミン、(2,3−ジメ
チルフェニル)メチルアミン、(2,4−ジメチルフェ
ニル)メチルアミン、(2,5−ジメチルフェニル)メ
チルアミン、(2,6−ジメチルフェニル)メチルアミ
ン、(3,4−ジメチルフェニル)メチルアミン、
(3,5−ジメチルフェニル)メチルアミン、(2,
3,4−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,
3,5−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,
3,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、(3,
4,5−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,
4,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,
3,4,5−テトラメチルフェニル)メチルアミン、
(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチルアミ
ン、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル
アミン、(ペンタメチルフェニル)メチルアミン、(エ
チルフェニル)メチルアミン、(n−プロピルフェニ
ル)メチルアミン、(イソプロピルフェニル)メチルア
ミン、(n−ブチルフェニル)メチルアミン、(sec
−ブチルフェニル)メチルアミン、(tert−ブチル
フェニル)メチルアミン、(n−ペンチルフェニル)メ
チルアミン、(ネオペンチルフェニル)メチルアミン、
(n−ヘキシルフェニル)メチルアミン、(n−オクチ
ルフェニル)メチルアミン、(n−デシルフェニル)メ
チルアミン、(n−テトラデシルフェニル)メチルアミ
ン、ナフチルメチルアミン、アントラセニルメチルアミ
ン、フルオロメチルアミン、クロロメチルアミン、ブロ
モメチルアミン、ヨードメチルアミン、ジフルオロメチ
ルアミン、ジクロロメチルアミン、ジブロモメチルアミ
ン、ジヨードメチルアミン、トリフルオロメチルアミ
ン、トリクロロメチルアミン、トリブロモメチルアミ
ン、トリヨードメチルアミン、2,2,2−トリフルオ
ロエチルアミン、2,2,2−トリクロロエチルアミ
ン、2,2,2−トリブロモエチルアミン、2,2,2
−トリヨードエチルアミン、2,2,3,3,3−ペン
タフルオロプロピルアミン、2,2,3,3,3−ペン
タクロロプロピルアミン、2,2,3,3,3−ペンタ
ブロモプロピルアミン、2,2,3,3,3−ペンタヨ
ードプロピルアミン、2,2,2−トリフルオロ−1−
トリフルオロメチルエチルアミン、2,2,2−トリク
ロロ−1−トリクロロメチルエチルアミン、2,2,2
−トリブロモ−1−トリブロモメチルエチルアミン、
2,2,2−トリヨード−1−トリヨードメチルエチル
アミン、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,
2,2−トリフルオロエチルアミン 、1,1−ビス
(トリクロロメチル)−2,2,2−トリクロロエチル
アミン、1,1−ビス(トリブロモメチル)−2,2,
2−トリブロモエチルアミン、1,1−ビス(トリヨー
ドメチル)−2,2,2−トリヨードエチルアミン、
【0026】2−フルオロアニリン、3−フルオロアニ
リン、4−フルオロアニリン、2−クロロアニリン、3
−クロロアニリン、4−クロロアニリン、2−ブロモア
ニリン、3−ブロモアニリン、4−ブロモアニリン、2
−ヨードアニリン、3−ヨードアニリン、4−ヨードア
ニリン、2,6−ジフルオロアニリン、3,5−ジフル
オロアニリン、2,6−ジクロロアニリン、3,5−ジ
クロロアニリン、2,6−ジブロモアニリン、3,5−
ジブロモアニリン、2,6−ジヨードアニリン、3,5
−ジヨードアニリン、2,4,6−トリフルオロアニリ
ン、2,4,6−トリクロロアニリン、2,4,6−ト
リブロモアニリン、2,4,6−トリヨードアニリン、
3,4,5−トリフルオロアニリン、3,4,5−トリ
クロロアニリン、3,4,5−トリブロモアニリン、
3,4,5−トリヨードアニリン、ペンタフルオロアニ
リン、ペンタクロロアニリン、ペンタブロモアニリン、
ペンタヨードアニリン、2−(トリフルオロメチル)ア
ニリン、3−(トリフルオロメチル)アニリン、4−
(トリフルオロメチル)アニリン、2,6−ジ(トリフ
ルオロメチル)アニリン、3,5−ジ(トリフルオロメ
チル)アニリン、2,4,6−トリ(トリフルオロメチ
ル)アニリンまたは3,4,5−トリ(トリフルオロメ
チル)アニリンである。
【0027】粒子(d)としては一般に担体として用い
られているものが好ましく使用され、粒径の整った、多
孔性の物質が好ましく、無機物質または有機ポリマーが
好適に使用され、無機物質がより好適に使用される。粒
子(d)としては、得られるポリマーの粒径分布の観点
から、粒子(d)の粒径の体積基準の幾何標準偏差とし
て好ましくは2.5以下、より好ましくは2.0以下、
さらに好ましくは1.7以下である。
【0028】粒子(d)として用いられ得る無機物質の
例としては、無機酸化物やマグネシウム化合物等が挙げ
られ、粘土や粘土鉱物等も支障無ければ使用可能であ
る。これらは混合して用いてもかまわない。これらの無
機物質は、乾燥し実質的に水分が除去されていることが
好ましく、加熱処理により乾燥させたものが好ましい。
加熱処理は通常、目視で水分を確認できない無機物質に
ついて温度100〜1,500℃で、好ましくは100
〜1,000℃で、さらに好ましくは200〜800℃
で実施される。その加熱時間は特に限定されるものでは
ないが、好ましくは10分間〜50時間、より好ましく
は1時間〜30時間である。さらに加熱中、例えば、乾
燥した不活性ガス(例えば、窒素またはアルゴン等)を
一定の流速で流通させる方法、あるいは、減圧する方法
等も挙げられるが、その方法に限定されるものではな
い。
【0029】無機物質の平均粒子径として好ましくは、
5〜1000μmであり、より好ましくは10〜500
μm、さらに好ましくは10〜100μmである。細孔
容量として好ましくは0.1ml/g以上、より好まし
くは0.3〜10ml/gである。比表面積として好ま
しくは、10〜1000m2/g、より好ましくは10
0〜500m2/gである。
【0030】粒子(d)として用いられ得る有機ポリマ
ーとしては、どの有機ポリマーを用いても良く、また複
数種の有機ポリマーを混合物として用いても構わない。
有機ポリマーとしては、活性水素を有する官能基もしく
は非プロトン供与性のルイス塩基性官能基を有する重合
体が好ましい。
【0031】有機ポリマーの平均粒子径として好ましく
は、5〜1000μmであり、より好ましくは10〜5
00μmである。細孔容量として好ましくは、0.1m
l/g以上、より好ましくは0.3〜10ml/gであ
る。比表面積として好ましくは、10〜1000m2
g、より好ましくは50〜500m2/gである。
【0032】これらの有機ポリマーは、乾燥し実質的に
水分が除去されていることが好ましく、加熱処理により
乾燥させたものが好ましい。加熱処理は通常、目視で水
分を確認できない有機ポリマーについて温度30〜40
0℃で、好ましくは50〜200℃で、さらに好ましく
は70〜150℃で実施される。その加熱時間は特に限
定されるものではないが、好ましくは30分間〜50時
間、より好ましくは1時間〜30時間である。さらに加
熱中、例えば、乾燥した不活性ガス(例えば、窒素また
はアルゴン等)を一定の流速で流通させる方法、あるい
は、減圧する方法等も挙げられるが、その方法に限定さ
れるものではない。
【0033】本発明の評価方法が適用される改質された
粒子は、上記の(a)、(b)、(c)および(d)を
接触させて得られる改質された粒子である。(a)、
(b)、(c)および(d)を接触させる順序としては
特に限定されることはなく、以下の順序等が挙げられ
る。 <1>(a)と(b)との接触物と、(c)とを接触さ
せて得られる接触物と(d)とを接触させる。 <2>(a)と(b)との接触物と、(d)とを接触さ
せて得られる接触物と(c)とを接触させる。 <3>(a)と(c)との接触物と、(b)とを接触さ
せて得られる接触物と(d)とを接触させる。 <4>(a)と(c)との接触物と、(d)とを接触さ
せて得られる接触物と(b)とを接触させる。 <5>(a)と(d)との接触物と、(b)とを接触さ
せて得られる接触物と(c)とを接触させる。 <6>(a)と(d)との接触物と、(c)とを接触さ
せて得られる接触物と(b)とを接触させる。 <7>(b)と(c)との接触物と、(a)とを接触さ
せて得られる接触物と(d)とを接触させる。 <8>(b)と(c)との接触物と、(d)とを接触さ
せて得られる接触物と(a)とを接触させる。 <9>(b)と(d)との接触物と、(a)とを接触さ
せて得られる接触物と(c)とを接触させる。 <10>(b)と(d)との接触物と、(c)とを接触さ
せて得られる接触物と(a)とを接触させる。 <11>(c)と(d)との接触物と、(a)とを接触さ
せて得られる接触物と(b)とを接触させる。 <12>(c)と(d)との接触物と、(b)とを接触さ
せて得られる接触物と(a)とを接触させる。
【0034】接触順序としては、(a)、(b)および
(c)を接触させて得られる接触物(e)と、(d)と
を接触させることが好ましく、より好ましくは上記の<
1>または<3>である。即ち本発明の改質された粒子
として好ましくは、(a)、(b)および(c)を接触
させて得られる接触物(e)と、(d)とを接触させて
得られる改質された粒子であり、より好ましくは、
(a)と(b)との接触物と、(c)とを接触させて得
られる接触物と(d)とを接触させて得られる改質され
た粒子、または、(a)と(c)との接触物と、(b)
とを接触させて得られる接触物と(d)とを接触させて
得られる改質された粒子である。
【0035】このような接触処理は不活性気体雰囲気下
で実施するのが好ましい。処理温度は通常−100〜3
00℃であり、好ましくは−80〜200℃である。処
理時間は通常1分間〜200時間であり、好ましくは1
0分間〜100時間である。また、このような処理は溶
媒を用いてもよく、用いることなくこれらの化合物を直
接処理してもよい。
【0036】溶媒としては、その溶媒を使用するときに
接触させる成分のそれぞれや接触させて得られる接触物
と反応しない溶媒が通常用いられる。上述のように、段
階的に各成分を接触させる場合には、例えば上記(a)
と反応するような溶媒であっても、上記(a)と他の成
分とが接触して得られた接触物はもはや該溶媒とは反応
しないときがあり、そのようなときには、該接触物をひ
とつの成分とする接触操作の際の溶媒として該溶媒を用
いることができる。以下に溶媒を例示するが、このよう
に適宜使い分ければよい。使用され得る溶媒を例示する
と、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒などの非
極性溶媒、またはハロゲン化物溶媒、エーテル系溶媒、
アルコール系溶媒、フェノール系溶媒、カルボニル系溶
媒、リン酸誘導体、ニトリル系溶媒、ニトロ化合物、ア
ミン系溶媒、硫黄化合物などの極性溶媒が挙げられる。
具体例としてはブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、2,2,4−トリメチルペンタン、シク
ロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、ジクロロメタ
ン、ジクロロジフルオロメタンクロロホルム、1,2−
ジクロロエタン、1,2−ジブロモエタン、1,1,2
−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン、テト
ラクロロエチレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、
o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化物溶媒、ジメチル
エーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、ジ−n−ブチルエーテル、メチル−tert−ブチ
ル−エーテル、アニソール、1,4−ジオキサン、1,
2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エ
ーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の
エーテル系溶媒、メタノール、エタノール、1−プロパ
ノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタ
ノール、2−メチル−1−プロパノール、3−メチル−
1−ブタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコ
ール、エチレングリコール、プロピレングリコール、2
−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリ
ン等のアルコール系溶媒、フェノール、p−クレゾール
等のフェノール系溶媒、アセトン、エチルメチルケト
ン、シクロヘキサノン、無水酢酸、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−
メチル−2−ピロリドン等のカルボニル系溶媒、ヘキサ
メチルリン酸トリアミド、リン酸トリエチル等のリン酸
誘導体、アセトニトリル、プロピオニトリル、スクシノ
ニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、ニトロ
メタン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物、ピリジン、
ピペリジン、モルホリン等のアミン系溶媒、ジメチルス
ルホキシド、スルホラン等の硫黄化合物が挙げられる。
【0037】(a)、(b)および(c)を接触させて
得られる接触物(e)と、粒子(d)とを接触させる場
合、つまり上記の<1>、<3>、<7>の場合におい
て、接触物(e)を製造する際の溶媒(s1)として
は、上記の脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒ま
たはエーテル系溶媒が好ましい。
【0038】一方、接触物(e)と粒子(d)とを接触
させる際の溶媒(s2)としては極性溶媒が好ましい。
溶媒の極性を表す指標としては、ET N値(C.Reic
hardt,“Solvents and Solve
nts Effects in Organic Ch
emistry”, 2nd ed., VCH Ve
rlag (1988).)等が知られており、0.8
≧ET N≧0.1を満足する溶媒が特に好ましい。かかる
極性溶媒を例示するとジクロロメタン、ジクロロジフル
オロメタンクロロホルム、1,2−ジクロロエタン、
1,2−ジブロモエタン、1,1,2−トリクロロ−
1,2,2−トリフルオロエタン、テトラクロロエチレ
ン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジクロロベ
ンゼン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、メチル−
tert−ブチルエーテル、アニソール、1,4−ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキ
シエチル)エーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒド
ロピラン、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノー
ル、2−メチル−1−プロパノール、3−メチル−1−
ブタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール、2−
メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、アセトン、
エチルメチルケトン、シクロヘキサノン、無水酢酸、酢
酸エチル、酢酸ブチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメ
チルリン酸トリアミド、リン酸トリエチル、アセトニト
リル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、ベンゾニ
トリル、ニトロメタン、ニトロベンゼン、エチレンジア
ミン、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、ジメチルス
ルホキシド、スルホラン等が挙げられる。溶媒(s2)
としてさらに好ましくはジメチルエーテル、ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエー
テル、メチル−tert−ブチルエーテル、アニソー
ル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、
ビス(2−メトキシエチル)エーテル、テトラヒドロフ
ラン、テトラヒドロピラン、メタノール、エタノール、
1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノー
ル、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、
3−メチル−1−ブタノール、シクロヘキサノール、ベ
ンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレング
リコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタ
ノール、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリ
コールであり、特に好ましくはジ−n−ブチルエーテ
ル、メチル−tert−ブチルエーテル、1,4−ジオ
キサン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノー
ル、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノ
ール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノー
ル、3−メチル−1−ブタノールまたはシクロヘキサノ
ールであり、最も好ましくはテトラヒドロフラン、メタ
ノール、エタノール、1−プロパノールまたは2−プロ
パノールである。
【0039】また、前記溶媒(s2)としては、これら
極性溶媒と炭化水素溶媒との混合溶媒を用いることもで
きる。炭化水素溶媒としては上に例示した脂肪族炭化水
素溶媒や芳香族炭化水素溶媒が用いられる。極性溶媒と
炭化水素溶媒との混合溶媒を具体的に例示すると、ヘキ
サン/メタノール混合溶媒、ヘキサン/エタノール混合
溶媒、ヘキサン/1−プロパノール混合溶媒、ヘキサン
/2−プロパノール混合溶媒、ヘプタン/メタノール混
合溶媒、ヘプタン/エタノール混合溶媒、ヘプタン/1
−プロパノール混合溶媒、ヘプタン/2−プロパノール
混合溶媒、トルエン/メタノール混合溶媒、トルエン/
エタノール混合溶媒、トルエン/1−プロパノール混合
溶媒、トルエン/2−プロパノール混合溶媒、キシレン
/メタノール混合溶媒、キシレン/エタノール混合溶
媒、キシレン/1−プロパノール混合溶媒、キシレン/
2−プロパノール混合溶媒等を例示することができる。
好ましくはヘキサン/メタノール混合溶媒、ヘキサン/
エタノール混合溶媒、ヘプタン/メタノール混合溶媒、
ヘプタン/エタノール混合溶媒、トルエン/メタノール
混合溶媒、トルエン/エタノール混合溶媒、キシレン/
メタノール混合溶媒、キシレン/エタノール混合溶媒で
ある。さらに好ましくはヘキサン/メタノール混合溶
媒、ヘキサン/エタノール混合溶媒、トルエン/メタノ
ール混合溶媒またはトルエン/エタノール混合溶媒であ
る。最も好ましくはトルエン/エタノール混合溶媒であ
る。トルエン/エタノール混合溶媒における、エタノー
ル分率の好ましい範囲は10〜50体積%であり、さら
に好ましくは15〜30体積%である。
【0040】(a)、(b)および(c)を接触させて
得られる接触物(e)と、(d)とを接触させる方法、
つまり上記の<1>、<3>、<7>の場合において、
溶媒(s1)および溶媒(s2)として、共に炭化水素
溶媒を用いることもできるが、この場合(a)、(b)
および(c)を接触させた後、得られた接触物(e)と
粒子(d)とを接触させるまでの時間間隔は短い方が好
ましい。時間間隔として好ましくは0〜5時間であり、
さらに好ましくは0〜3時間であり、最も好ましくは0
〜1時間である。また、接触物(e)と粒子(d)とを
接触させる際の温度は、通常−100℃〜40℃であ
り、好ましくは−20℃〜200℃であり、最も好まし
くは−10℃〜10℃である。
【0041】本発明の評価方法が適用される改質された
粒子は、例えば、上記(a)、(b)、(c)各化合物
の使用量の比率を特定範囲に調整することで得られる。
具体的には、各化合物の使用量のモル比率を(a):
(b):(c)=1:y:zのモル比率とすると、yお
よびzが下記式(1)を実質的に満足する条件で、改質
された粒子は製造される。 |m−y−2z|≦1 (1) (上記式(1)において、mはM1 の原子価を表す。) 上記式(1)におけるyとして好ましくは0.01〜
1.99の数であり、より好ましくは0.10〜1.8
0の数であり、さらに好ましくは0.20〜1.50の
数であり、最も好ましくは0.30〜1.00の数であ
り、また上記式(1)におけるzの同様の好ましい範囲
は、m、yおよび上記式(1)によって決定される。
【0042】実際の各化合物の接触処理においては、仮
に完全に上記式(1)を満足するよう各化合物の使用を
企図しても、微妙に使用量は変動してしまうことがあ
り、また未反応で残存してしまう化合物の量等を考慮し
て適宜使用量を若干増減させることは通常行われること
である。ここでいう“式(1)を実質的に満足する”と
は、完全に上記式(1)を満足せずとも、上記式(1)
を満足するモル比率で各化合物を接触させて得られるよ
うな目的物を得ようと企図する場合は含むことを意味す
る。
【0043】本発明の評価方法が適用される改質された
粒子の調製において(a)に対して使用する(d)の量
としては、(a)と(d)との接触により得られる粒子
に含まれる(a)に由来する典型金属原子が、得られる
粒子1gに含まれる典型金属原子のモル数にして、0.
1mmol以上となる量であることが好ましく、0.5
〜20mmolとなる量であることがより好ましいの
で、該範囲になるように適宜決めればよい。
【0044】上記のような接触処理の後、反応をより進
行させるため、加熱することも好ましく行われる。加熱
に際しては、より高温とするためより沸点の高い溶媒を
使用することが好ましく、そのために接触処理に用いた
溶媒を他のより沸点の高い溶媒に置換してもよい。
【0045】本発明の評価方法が適用される改質された
粒子としては、このような接触処理の結果、原料である
(a)、(b)、(c)および/または(d)が未反応
物として残存していてもよい。しかし、付加重合体粒子
の形成を伴う重合に適用する場合、予め未反応物を除去
する洗浄処理を行った方が好ましい。その際の溶媒は、
接触時の溶媒と同一でも異なっていても良い。
【0046】また、このような接触処理や洗浄処理の
後、生成物から溶媒を留去し、その後25℃以上の温度
で減圧下1時間〜24時間乾燥を行うことが好ましい。
さらに好ましくは60℃〜200℃の温度で1時間〜2
4時間、最も好ましくは80℃〜160℃の温度で4時
間〜18時間乾燥を行うことが好ましい。
【0047】本発明の評価方法が適用される改質された
粒子は、シングルサイト触媒を形成する遷移金属化合物
からなる付加重合用触媒成分を担持させる担体として使
用でき、付加重合体粒子の形成を伴う重合に好適に使用
される。また、本発明の評価方法が適用される改質され
た粒子は、付加重合用触媒成分(中でもオレフィン重合
用触媒成分)として有用である。本発明の評価方法が適
用される付加重合用触媒の具体例としては、上記の改質
された粒子(A)、並びに、第3〜11族もしくはラン
タノイド系列の遷移金属化合物(B)を接触させて得ら
れる付加重合用触媒が挙げられ、また、上記の改質され
た粒子(A)、第3〜11族もしくはランタノイド系列
の遷移金属化合物(B)、並びに、有機アルミニウム化
合物(C)を接触させて得られる付加重合用触媒が挙げ
られ、後者がより高活性であり好ましい。以下、これら
の付加重合用触媒についてさらに詳細に説明する。
【0048】(B)第3〜11族もしくはランタノイド
系列の遷移金属化合物 本発明の付加重合用触媒に用いられる第3〜11族もし
くはランタノイド系列の遷移金属化合物(B)としては
シングルサイト触媒を形成する遷移金属化合物が使用さ
れ、前記改質された粒子(A)(あるいはさらに有機ア
ルミニウム化合物(C))を活性化用助触媒成分として
用いることにより付加重合活性を示す第3〜11族もし
くはランタノイド系列の遷移金属化合物であれば特に制
限はない。なお、ここでいうシングルサイト触媒は従来
型固体触媒と区別される概念であり、分子量分布が狭
く、共重合の場合には組成分布が狭い付加重合体の得ら
れる狭義のシングルサイト触媒のみならず、そのような
狭義のシングルサイト触媒と似た調整法で得られる触媒
であれば、分子量分布が広い付加重合体や、共重合の場
合に組成分布が広い付加重合体の得られる触媒も含まれ
る。
【0049】かかる遷移金属化合物(B)としては、下
記一般式[6]で表される遷移金属化合物またはそのμ
−オキソタイプの遷移金属化合物二量体が好ましい。 L2 a2b [6] (式中、M2 は周期律表第3〜11族もしくはランタノ
イド系列の遷移金属原子である。L2 はシクロペンタジ
エン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を含有
する基であり、複数のL2 は直接または炭素原子、ケイ
素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原
子を含有する残基を介して連結されていてもよい。Xは
ハロゲン原子、炭化水素基(但し、シクロペンタジエン
形アニオン骨格を有する基を除く)、または炭化水素オ
キシ基である。aは0<a≦8を満足する数を、bは0
<b≦8を満足する数を表す。)
【0050】一般式[6]において、M2 は周期律表
(IUPAC1989年)第3〜11族もしくはランタ
ノイド系列の遷移金属原子である。その具体例として
は、スカンジウム原子、イットリウム原子、チタン原
子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子、バナジウム原
子、ニオビウム原子、タンタル原子、クロム原子、鉄原
子、ルテニウム原子、コバルト原子、ロジウム原子、ニ
ッケル原子、パラジウム原子、サマリウム原子、イッテ
ルビウム原子等が挙げられる。一般式[6]におけるM
2 として好ましくは、チタン原子、ジルコニウム原子、
ハフニウム原子、バナジウム原子、クロム原子、鉄原
子、コバルト原子またはニッケル原子であり、特に好ま
しくはチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム
原子である。
【0051】一般式[6]において、L2 はシクロペン
タジエン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を
含有する基であり、複数のL2 は同じであっても異なっ
ていてもよい。また複数のL2 は直接または炭素原子、
ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリ
ン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。
【0052】(C)有機アルミニウム化合物 本発明の付加重合用触媒に使用される成分(C)有機ア
ルミニウム化合物としては、公知の有機アルミニウム化
合物が使用できる。好ましくは、下記一般式[9]で示
される有機アルミニウム化合物である。 R4 cAlY3-c [9] (式中、R4 は炭化水素基を表し、全てのR4 は同一で
あっても異なっていてもよい。Yは水素原子、ハロゲン
原子、アルコキシ基、アラルキルオキシ基またはアリー
ルオキシ基を表し、全てのYは同一であっても異なって
いてもよい。cは0<c≦3を満足する数を表す。)
【0053】有機アルミニウム化合物を表す一般式
[9]におけるR4 として好ましくは炭素原子数1〜2
4の炭化水素基であり、より好ましくは炭素原子数1〜
24のアルキル基である。具体例としては、メチル基、
エチル基、ノルマルプロピル基、ノルマルブチル基、イ
ソブチル基、ノルマルヘキシル基、2−メチルヘキシル
基、ノルマルオクチル基等が挙げられ、好ましくはエチ
ル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、ノルマルヘキ
シル基またはノルマルオクチル基である。
【0054】また、Yがハロゲン原子である場合の具体
例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子が挙げられ、好ましくは塩素原子である。Yにおけ
るアルコキシ基としては炭素原子数1〜24のアルコキ
シ基が好ましく、具体例としては、例えばメトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n
−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、
n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソキシ
基、n−オクトキシ基、n−ドデソキシ基、n−ペンタ
デソキシ基、n−イコソキシ基などが挙げられ、好まし
くはメトキシ基、エトキシ基またはt−ブトキシ基であ
る。
【0055】Yにおけるアリールオキシ基としては炭素
原子数6〜24のアリールオキシ基が好ましく、具体例
としては、例えばフェノキシ基、2−メチルフェノキシ
基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ
基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチル
フェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6
−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ
基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリ
メチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキ
シ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,
5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチル
フェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、
2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,
4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−
テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ
基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、
イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、
sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノ
キシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェ
ノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシル
フェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基など
が挙げられる。
【0056】Yにおけるアラルキルオキシ基としては炭
素原子数7〜24のアラルキルオキシ基が好ましく、具
体例としては、例えばベンジルオキシ基、(2−メチル
フェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキ
シ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−
ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフ
ェニル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メ
トキシ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、
(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−
ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメ
チルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチル
フェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェ
ニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニ
ル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)
メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メト
キシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メ
トキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)
メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、
(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニ
ル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ
基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブ
チルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニ
ル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ
基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシ
ルフェニル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニ
ル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニル
メトキシ基などが挙げられ、好ましくはベンジルオキシ
基である。
【0057】これらの内、好ましくはトリアルキルアル
ミニウムであり、さらに好ましくはトリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリノルマルブチルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマ
ルヘキシルアルミニウムまたはトリノルマルオクチルア
ルミニウムであり、特に好ましくはトリイソブチルアル
ミニウムまたはトリノルマルオクチルアルミニウムであ
る。これらの有機アルミニウム化合物は一種類のみを用
いても、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0058】各触媒成分を重合反応装置中に供給する方
法としては、特に制限されるものではない。各成分を固
体状態で供給する方法、水分や酸素等の触媒成分を失活
させる成分を十分に取り除いた炭化水素溶媒に溶解させ
た溶液状態、または懸濁もしくはスラリー化させた状態
で供給する方法等が挙げられる。
【0059】重合方法も特に限定されるものではなく、
ガス状のモノマー中での気相重合、溶媒を使用する溶液
重合、スラリー重合等が可能である。溶液重合、または
スラリー重合に用いる溶媒としては、ブタン、ペンタ
ン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素溶媒、ベン
ゼン、トルエン等の芳香族炭化水素溶媒、またはメチレ
ンクロライド等のハロゲン化炭化水素溶媒が挙げられ、
あるいはオレフィン自身を溶媒に用いる(バルク重合)
ことも可能である。重合方法は、回分式重合、連続式重
合のいずれでも可能であり、さらに重合を反応条件の異
なる2段階以上に分けて行っても良い。重合時間は、一
般に、目的とするオレフィン重合体の種類、反応装置に
より適宜決定されるが、1分間〜20時間の範囲を取る
ことができる。
【0060】付加重合体の分子量は反応帯域の温度の調
節、水素の導入等、公知の各種の手段によって制御する
ことができる。各触媒成分、モノマー(およびコモノマ
ー)は、公知の任意の方法によって、任意の順序で反応
器、または反応帯域に添加できる。例えば、各触媒成
分、モノマー(およびコモノマー)を反応帯域に同時に
添加する方法、逐次に添加する方法等を用いることがで
きる。所望ならば、各触媒成分はモノマー(およびコモ
ノマー)と接触させる前に、不活性雰囲気中において予
備接触させることができる。
【0061】重合条件として、温度は重合体が溶融する
温度未満、好ましくは0℃〜150℃、特に好ましくは
30℃〜100℃の範囲である。さらに最終製品の溶融
流動性を調節する目的で、水素を分子量調節剤として添
加しても構わない。また、重合に際して、混合ガス中に
不活性ガスを共存させてもよい。
【0062】重合に使用するモノマーとしては、炭素原
子数2〜20のオレフィン、ジオレフィン、環状オレフ
ィン、アルケニル芳香族炭化水素、極性モノマー等を挙
げることができ、同時に2種以上のモノマーを用いるこ
ともできる。
【0063】本発明の評価方法が適用される付加重合用
触媒は、オレフィン重合用触媒として特に好適であり、
オレフィン重合体の製造方法に好適に用いられる。かか
るオレフィン重合体として特に好ましくはエチレンとα
−オレフィンとの共重合体であり、中でもポリエチレン
結晶構造を有するエチレンとα−オレフィンとの共重合
体が好ましい。ここでいうα−オレフィンとして好まし
くは、炭素原子数3〜8のα−オレフィンであり、具体
的には1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが
挙げられる。
【0064】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。実施例中の各項目の測定値は、下記の方
法で測定した。
【0065】(1)元素分析 Zn:サンプルを硫酸水溶液(1M)に投じたのち超音
波をあてて金属成分を抽出した。得られた液体部分につ
いてICP発光分析法により定量した。F:酸素を充填
させたフラスコ中でサンプルを燃焼させて生じた燃焼ガ
スを水酸化ナトリウム水溶液(10%)に吸収させ、得
られた当該水溶液についてイオン電極法を用いて定量し
た。
【0066】(2)XAFS測定方法 測定試料の調製 (i)ポリエステルシートの中央部を切り抜いて除き、
カプトンフィルムを貼り付けた。 (ii)この上へ同様に中央部を切り抜いて除いたポリエ
ステルシートを貼り付けた。 (iii)この切り抜いて除いた部分にサンプルを敷き詰
めた。 (iv)その上から中央部を切り抜いて除いたポリエステ
ルシートにカプトンフィルムを貼り付けたものを貼り付
け、測定試料とした。 上記操作のうち、(iii)および(iv)は窒素ガス雰囲
気下で行った。
【0067】測定 サンプル中のZn原子のK吸収端XAFS測定は、高エ
ネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所放射光実験
施設ビームライン10B(BL−10B)のXAFS測
定装置で実施した。Si(311)チャンネルカット分
光結晶を用い、入射X線強度(I0)は検出ガスに窒素
を使用した17cmのイオンチェンバー、透過X線強度
(It)は、検出ガスに窒素50%とアルゴン50%の
混合ガスを使用した31cmのイオンチェンバーを用い
て、常温下で測定した。また、この際の測定領域、測定
点の間隔、及び測定点1点当りの積算時間の設定は以下
の通りである。
【0068】・入射X線のエネルギー(E)が9160
eVから9610eVまでの区間を、6.43eV間隔
で各点1秒積算(測定点数は70点) ・入射X線のエネルギー(E)が9610eVから97
60eVまでの区間を、1eV間隔で各点1秒積算(測
定点数は150点) ・入射X線のエネルギー(E)が9760eVから10
160eVまでの区間を、2.5eV間隔で各点2秒積
算(測定点数は160点) ・入射X線のエネルギー(E)が10160eVから1
0760eVまでの区間を、6eV間隔で各点2秒積算
(測定点数は101点)。なお、エネルギーの校正は、
金属銅のK吸収端のX線吸収端近傍構造(XANES)
スペクトルにおいて現れるプレエッジピークのエネルギ
ー値(8980.3eV)の位置において、分光結晶の
角度を24.934度として行った。
【0069】EXAFSの解析方法 サンプル中のZn原子のK吸収端エネルギーE0は96
63eVであった。なお、E0は、XANESスペクト
ルにおいて、その一階微分係数が最大となるエネルギー
値である。吸収端よりも低いエネルギー域の吸収係数に
Victoreenの式(Aλ3―Bλ4+C;λは入射
X線の波長、A,B,Cは任意の定数)を最小自乗法で
当てはめて決定したバックグランドを差し引き、引き続
いて重み付きCubicSpline法により孤立原子
の吸光度を見積もり、EXAFS関数χ(k)を抽出し
た。なお、kは0.5123×(E−E0)1/2で定義
される光電子の波数の事で、このときのkの単位はÅ-1
である。最後に、k3で重み付けしたEXAFS関数k3
χ(k)を、kが2.5Å-1から15.7Å-1の範囲で
フーリエ変換して動径分布関数を求めた。なお、フーリ
エ変換の窓関数にはHanning関数を、窓幅には
0.05Å-1を用いた。
【0070】(3)共重合体におけるα−オレフィンか
ら誘導される繰り返し単位の含有量は、赤外分光光度計
(日本分光工業社製 FT−IR7300)を用い、エ
チレンとα−オレフィンの特性吸収より検量線を用いて
求め、炭素原子1000個当たりの短鎖分岐数(SC
B)として表した。
【0071】(4)メルトフローレート=MFR:JI
S K7210−1995に規定された方法に従い、1
90℃にて荷重21.18N(2.16kg)で測定し
たメルトフローレート値である(単位:g/10分)。
【0072】(5)スウェル比=SR:MFR測定時に
得られたストランド径をダイの内径である2.095m
mで除した値である。
【0073】(6)メルトフローレート比=MFRR:
JIS K7210−1995に規定された方法に従
い、190℃、荷重211.82N(21.60kg)
で測定されたメルトフローレート値を、荷重21.18
N(2.16kg)で測定されたメルトフローレート値
(MFR)で除した値である。上記メルトフローレート
測定についてはすべて、予め酸化防止剤を1000pp
m配合した重合体を用いた。
【0074】
【0075】[実施例1] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した300mlの四つ口フラスコに、テトラヒ
ドロフラン 106ml、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液
(2.0M)40ml(80mmol)を入れ、氷浴で
冷却した。これに、ペンタフルオロフェノールのテトラ
ヒドロフラン溶液(2.21M)14.5ml(32.
0mmol)を50分間で滴下した。滴下終了後、5℃
で1時間撹拌した。その後、20℃まで温度を上げ、H
2Oのテトラヒドロフラン溶液(9.9M)8.9ml
(88.1mmol)を1時間で滴下した。その後、2
時間攪拌を行った後、室温で15.3時間静置した。こ
れを63℃で還流した後、室温まで冷却し、黄色溶液1
46mlを得た。
【0076】(2)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、窒素流通下
で300℃において加熱処理したシリカ(デビソン社製
Sylopol948;平均粒子径=55μm;細孔
容量=1.66ml/g;比表面積=309m2/g)
3.12gを入れ、上記実施例2(1)で合成した黄色
溶液 50mlを添加した。40℃に加熱し、2時間攪
拌を行った後、固体成分を沈降させ、ろ過した。洗浄操
作として、これに、テトラヒドロフラン 30mlを加
え、攪拌を行った後、固体成分を沈降させ、ろ過した。
以上の洗浄操作を計5回繰り返した。減圧下、120℃
で8時間乾燥を行うことにより、成分(A)5.60g
を得た。元素分析の結果Zn=3.7mmol/g、F
=4.1mmol/gであった。従って、F/Zn=
1.1(モル比)であった。EXAFS解析の結果、フ
ーリエ変換して得られた動径分布関数における1〜2n
mの範囲にある最大ピークのピーク強度Aは14.2、
2.5〜3.5nmの範囲にある最大ピークのピーク強
度Bは10.1であり、ピーク強度比B/A=0.71
であった。
【0077】(3)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、10℃下で水素
をその分圧が0.012MPaになるように加え、ブタ
ンを700g、1−ブテンを50g仕込み、70℃まで
昇温した。その後、エチレンを、その分圧が1.6MP
aになるように加え系内を安定させた。ガスクロマトグ
ラフィー分析の結果、系内のガス組成は、水素=0.4
5mol%であった。これに、濃度を1mmol/ml
に調整したトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液
0.9mlを投入した。次に、上記(2)で得られた
成分(A)14.6mgを固体触媒成分として投入し
た。全圧を一定に保つようにエチレン/水素混合ガス
(水素0.199vol%)をフィードしながら70℃
で、60分間重合を行った。その結果、オレフィン重合
体 72.3gが得られた。固体触媒成分(上記実施例
1(2)で得られた成分(A))当りの重合活性は5,
320g/g固体触媒成分/時間であった。また、得ら
れたオレフィン重合体はSCB=15.5、MFR=
1.57、MFRR=58.2、SR=1.30であっ
た。
【0078】[実施例2] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、テトラヒ
ドロフラン 1.5リットル、ジエチル亜鉛のヘキサン
溶液(2.00M)1.35リットル(2.7mol)
を入れ、氷浴で冷却した。これに、ペンタフルオロフェ
ノール 197.3g(1.07mol)をテトラヒド
ロフラン 380mlに溶解させた溶液を65分間で滴
下した。滴下終了後、1時間撹拌した。0.5時間で4
5℃まで温度を上げ、同温度で1時間攪拌を行った。水
浴で20℃まで温度を下げ、H2O 44.0g(2.
44mol)を1.5時間で滴下した。その後、20℃
で1時間撹拌後、45℃へ昇温し同温度で1時間撹拌し
た。室温まで冷却した後、揮発性成分を留去し、減圧
下、120℃で8時間乾燥を行った。その結果、固体生
成物 423.3gを得た。
【0079】(2)成分(A)の合成 上記(1)のフラスコへテトラヒドロフラン 3リット
ルを入れ、攪拌を行った。これに窒素流通下で300℃
において加熱処理したシリカ(デビソン社製Sylop
ol948;平均粒子径=61μm;細孔容量=1.6
1ml/g;比表面積=296m2/g)324.6g
を入れた。40℃に加熱し、2時間攪拌を行った後、固
体成分を沈降させた後、ろ過した。洗浄操作として、こ
れに、テトラヒドロフラン 3リットルを加え、攪拌を
行った後、固体成分を沈降させた後、ろ過した。以上の
洗浄操作を計5回繰り返した。減圧下、120℃で8時
間乾燥を行うことにより、成分(A)515.6gを得
た。元素分析の結果、Zn=2.6mmol/g、F=
3.2mmol/gであった。従って、F/Zn=1.
2(モル比)であった。EXAFS解析の結果、フーリ
エ変換して得られた動径分布関数における1〜2nmの
範囲にある最大ピークのピーク強度Aは13.3、2.
5〜3.5nmの範囲にある最大ピークのピーク強度B
は8.51であり、ピーク強度比B/A=0.64であ
った。
【0080】(3)重合 固体触媒成分を上記(2)で得られた成分(A)13.
1mgに変更し、オートクレーブの全圧を一定に保つエ
チレン/水素混合ガスの水素濃度を0.199vol%
に変更した以外は実施例1(3)と同様に行った。その
結果、オレフィン重合体 71.5gが得られた。固体
触媒成分(上記実施例2(2)で得られた成分(A))
当りの重合活性は5,460g/g固体触媒成分/時間
であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=
14.3、MFR=0.13、MFRR=126、SR
=1.10であった。
【0081】[実施例3] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した200mlの四つ口フラスコに、テトラヒ
ドロフラン 40ml、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液
(2.00M)40ml(80mmol)を入れ、氷欲
で冷却した。これに、ペンタフルオロフェノールのテト
ラヒドロフラン溶液(2.33M) 17.2ml(4
0mmol)を30分間で滴下した。滴下終了後、2.
6時間撹拌した。20℃まで温度を上げ、H2O 1.
08ml(60mmol)を2時間で滴下した。その
後、室温で3.2時間撹拌後、揮発性成分を留去し、減
圧下、120℃で8時間乾燥を行った。その結果、固体
生成物14.2gを得た。
【0082】(2)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、上記(1)
で得られた固体生成物4.34g、テトラヒドロフラン
30mlを添加し撹拌した。ここへ実施例2で使用し
たものと同じロットの加熱処理したシリカ 2.87g
を添加し、40℃へ昇温した後、同温度で2時間撹拌し
た。その後、固体成分を沈降させ、ろ過した。洗浄操作
として、これに、テトラヒドロフラン 30mlを加
え、攪拌を行った後、固体成分を沈降させ、ろ過した。
以上の洗浄操作を計5回繰り返した。減圧下、120℃
で8時間乾燥を行うことにより、成分(A)3.21g
を得た。元素分析の結果、Zn=1.5mmol/g、
F=2.5mmol/gであった。従って、F/Zn=
1.7(モル比)であった。また、EXAFS解析の結
果、ピーク強度Aは13.2、ピーク強度Bは4.76
であり、ピーク強度比B/A=0.36であった。
【0083】(3)重合 固体触媒成分を上記(2)で得られた成分(A)15.
1mgに変更し、オートクレーブの全圧を一定に保つエ
チレン/水素混合ガスの水素濃度を0.187vol%
に変更した以外は実施例1(3)と同様に行った。その
結果、オレフィン重合体 25.7gが得られた。固体
触媒成分(上記実施例3(2)で得られた成分(A))
当りの重合活性は1,700g/g固体触媒成分/時間
であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=
14.6、MFR=0.17、MFRR=116、SR
=1.10であった。
【0084】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、付
加重合用触媒成分のより簡便な評価方法が提供される。
本発明によれば、実際の重合を行うことなく重合活性の
評価が可能となる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2G001 AA01 BA04 BA13 CA01 DA01 DA06 EA01 GA01 KA20 MA04 NA13 NA17 QA03 2G052 AA00 AD35 AD46 AD52 DA33 FD09 GA15 GA19 GA23 4J028 AA01A AB00A AB01A AC01A AC28A AC31A AC39A AC42A AC44A AC45A AC46A AC47A AC48A AC49A BA00B BA01B BA02B BB00B BB01B BC01B BC03B BC04B BC09B BC14B BC15B BC16B BC24B CB25B CB63B CB64B EB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周期律表第1、2、12、14または15
    族の典型金属原子を含有する付加重合用触媒成分をX線
    吸収微細構造(XAFS)解析法で測定し、その際にX
    線吸収スペクトルから求められるM1のK吸収端の広域
    X線吸収微細構造(EXAFS)スペクトルをフーリエ
    変換して得られる動径分布関数により重合活性を評価す
    る方法。
  2. 【請求項2】周期律表第1、2、12、14または15
    族の典型金属原子を含有する付加重合用触媒成分をX線
    吸収微細構造(XAFS)解析法で測定し、その際にX
    線吸収スペクトルから求められるM1のK吸収端の広域
    X線吸収微細構造(EXAFS)スペクトルをフーリエ
    変換して得られる動径分布関数において、2.5〜3.
    5nmの範囲にある最大ピークのピーク強度Bに対する
    1〜2nmの範囲にある最大ピークのピーク強度Aの比
    を算出する請求項1に記載の評価方法。
  3. 【請求項3】付加重合用触媒成分が下記(a)、下記
    (b)、下記(c)および粒子(d)を接触させて得ら
    れる改質された粒子である請求項1および2記載の評価
    方法。 (a):下記一般式[1]で表される化合物 M11 m [1] (b):下記一般式[2]で表される化合物 R1 t-1TH [2] (c):下記一般式[3]で表される化合物 R2 t-2TH2 [3] (上記一般式[1]〜[3]においてそれぞれ、M1
    周期律表第1、2、12、14または15族の典型金属
    原子を表し、mはM1 の原子価を表す。L1 は水素原
    子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、L1 が複数
    存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なって
    いても良い。R1 はハロゲン化炭化水素基を表し、R1
    が複数存在する場合はそれらは互いに同じであっても異
    なっていてもよい。R2 は炭化水素基またはハロゲン化
    炭化水素基を表す。Tはそれぞれ独立に周期律表の第1
    5族または第16族の原子を表し、tはそれぞれの化合
    物のTの原子価を表す。)
  4. 【請求項4】付加重合用触媒成分が、(a)、(b)お
    よび(c)を接触させて得られる接触物(e)と、粒子
    (d)とを接触させて得られる改質された粒子である請
    求項1〜3記載の評価方法。
  5. 【請求項5】付加重合用触媒成分が、オレフィン重合用
    触媒成分である請求項1〜3のいずれかに記載の評価方
    法。
JP2001297053A 2001-09-27 2001-09-27 付加重合用触媒成分の評価方法 Pending JP2003107018A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001297053A JP2003107018A (ja) 2001-09-27 2001-09-27 付加重合用触媒成分の評価方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001297053A JP2003107018A (ja) 2001-09-27 2001-09-27 付加重合用触媒成分の評価方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003107018A true JP2003107018A (ja) 2003-04-09

Family

ID=19118195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001297053A Pending JP2003107018A (ja) 2001-09-27 2001-09-27 付加重合用触媒成分の評価方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003107018A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005126627A (ja) * 2003-10-27 2005-05-19 Sumitomo Chemical Co Ltd 付加重合用触媒ならびに付加重合体の製造方法
CN103234986A (zh) * 2013-04-11 2013-08-07 中国科学院高能物理研究所 智能电子学设备、qxafs系统及数据采集和电机控制方法
JP2016057285A (ja) * 2014-09-11 2016-04-21 住友ゴム工業株式会社 硫黄含有高分子複合材料における架橋密度の測定方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005126627A (ja) * 2003-10-27 2005-05-19 Sumitomo Chemical Co Ltd 付加重合用触媒ならびに付加重合体の製造方法
CN103234986A (zh) * 2013-04-11 2013-08-07 中国科学院高能物理研究所 智能电子学设备、qxafs系统及数据采集和电机控制方法
CN103234986B (zh) * 2013-04-11 2015-03-18 中国科学院高能物理研究所 智能电子学设备、qxafs系统及数据采集和电机控制方法
JP2016057285A (ja) * 2014-09-11 2016-04-21 住友ゴム工業株式会社 硫黄含有高分子複合材料における架橋密度の測定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8383848B2 (en) Transition metal compound and catalyst for olefin polymerization
US20100280197A1 (en) Modified particle, support, catalyst component for addition polymerization, catalyst for addition polymerization, and process for producing addition polymer
US8871885B2 (en) Ethylene-a-olefin copolymer and molded article
US8084559B2 (en) Transition metal complex, process for producing said transition metal complex, substituent-carrying fluorene compound, process for producing said fluorene compound, catalyst component for olefin polymerization, catalyst for olefin polymerization, and process for producing olefin polymer
US8501891B2 (en) Ethylene-α-olefin copolymer and molded article
JP3960039B2 (ja) 改質された粒子およびその製造方法、担体、付加重合用触媒成分、付加重合用触媒ならびに付加重合体の製造方法
US20100310799A1 (en) ETHYLENE-a-OLEFIN COPOLYMER AND MOLDED ARTICLE
US6870015B2 (en) Catalyst component for addition polymerization, process for producing catalyst for addition polymerization and process for producing addition polymer
JP4218265B2 (ja) 付加重合用触媒、予備重合済付加重合用触媒成分および付加重合体の製造方法
JP2003096125A (ja) 付加重合用触媒成分、付加重合用触媒および付加重合体の製造方法、並びにメタロセン系遷移金属化合物の用途
EP1275662A1 (en) Modified particle, support, catalyst component for addition polymerization, catalyst for addition polymerization, and process for producing addition polymer
JP2003107018A (ja) 付加重合用触媒成分の評価方法
EP4028437A1 (en) Compounds for use in catalyst compositions for the production of polyolefins
DE112010002175T5 (de) Ethylen-a-Olefin-Copolymer und Formgegenstand
JP4882391B2 (ja) 遷移金属錯体、該遷移金属錯体の製造方法、置換フルオレン化合物、該置換フルオレン化合物の製造方法、オレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒、および、オレフィン重合体の製造方法
DE112010002284T5 (de) Harzzusammensetzung zum Vernetzen/Formschäumen, vernetzterFormschaum, Element für Fußbekleidung und Fußbekleidung
JP4549590B2 (ja) 均一系固体触媒成分または均一系固体触媒およびその製造方法、並びに付加重合体の製造方法
JP5228265B2 (ja) 改質された粒子、担体、付加重合用触媒成分、付加重合用触媒、並びに付加重合体の製造方法
JP2008088443A (ja) 付加重合用触媒成分、付加重合用触媒および付加重合体の製造方法、並びにメタロセン系遷移金属化合物の用途
JP2012057174A (ja) 重合用触媒
JP2012012427A (ja) 新規の遷移金属化合物およびこれを用いたオレフィン重合用触媒
JP2008088442A (ja) 付加重合用触媒成分、付加重合用触媒および付加重合体の製造方法、並びにメタロセン系遷移金属化合物の用途
JP2012031154A (ja) 新規の遷移金属化合物およびこれを用いたオレフィン重合用触媒
JP2003096124A (ja) 付加重合用触媒成分、付加重合用触媒および付加重合体の製造方法、並びにメタロセン系遷移金属化合物の用途
JP2012031397A (ja) 新規の遷移金属化合物およびこれを用いたオレフィン重合用触媒

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20080128