JP2003106922A - 回転体の静的バランス測定装置 - Google Patents

回転体の静的バランス測定装置

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JP2003106922A JP2001302075A JP2001302075A JP2003106922A JP 2003106922 A JP2003106922 A JP 2003106922A JP 2001302075 A JP2001302075 A JP 2001302075A JP 2001302075 A JP2001302075 A JP 2001302075A JP 2003106922 A JP2003106922 A JP 2003106922A
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Takeshi Yonezawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】摩擦力の影響を受けずに、回転体の偏心量およ
び軽点を精度よく測定する。 【解決手段】ベース12と振り子体16を丸棒状の弾性
体22により接続しておく。ホイール14を振り子体1
6の上部に載置し、孔14aをチャック36a〜36d
により保持して振り子体16と一体とする。ホイール1
4を支持している載置台18を下降させて測定を開始す
る。ホイール14の偏心量により弾性体22が変形する
ので、振り子体16はベース12に対してモーメントが
発生する。モーメントにより振り子体16の下部に延在
するシャフト48がロードセル82a(および82b)
に対して荷重を発生するので、この荷重を測定する。検
出した荷重をベクトル演算することによりホイール14
の偏心量および軽点位置を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体の静的バラ
ンス測定装置に関し、特に、軸芯に対する偏心量を測定
するための回転体の静的バランス測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回転を円滑に行うために、回転体の偏心
量の測定が必要となる場合がある。特に、自動車用ホイ
ールやタイヤなどの回転体は、偏心量が大きいと種々の
不都合が生起するために精度よく測定することが重要で
ある。
【0003】この種のバランス測定装置として、静的バ
ランスを検出する種々の装置が提案されている(例え
ば、特開昭53−13309号公報、特開平11−13
2893号公報、実開昭55−145340号公報、実
開昭58−31082号公報参照)。
【0004】これらのバランス測定装置においては、ワ
ークであるホイールの軸芯に対する偏心量を、ホイール
を載置する枠体からユニバーサルジョイントを介して下
方に延伸するシャフトに伝達し、このシャフトの変位量
または荷重を所定のセンサにより測定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
に、従来技術においては、ホイールの軸芯に対する偏心
量をユニバーサルジョイントを介してシャフトに伝達す
るようにしているので、その測定に際しては、ユニバー
サルジョイント内部で発生する摩擦力の影響を受けるに
至る。
【0006】つまり、ホイールの偏心量が微少であると
きは、その偏心量による力はユニバーサルジョイント内
の静摩擦力より小さくなり、シャフトは変位しない。こ
の結果、ホイールは偏心していないと判断される可能性
がある。
【0007】一方、偏心量がある程度大きいときでも、
ユニバーサルジョイントの静摩擦領域と動摩擦領域を交
互に遷移しながら動作することがあり、シャフトの動作
が断続的となり測定の精度が低下する。
【0008】さらに、ユニバーサルジョイントは、所定
の径方向に対して力の伝達の程度が異なるので、このこ
とからも偏心量を精度よく算出することが難しく、しか
も軽点(偏心の位置を示す点)の特定が困難である。
【0009】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、摩擦力の影響を受けずに、回転体の軸芯
に対する偏心を精度よく測定し、且つ、軽点の位置を容
易に特定することを可能にする回転体の静的バランス測
定装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る回転体の静
的バランス測定装置は、装置本体と、振り子体と、前記
振り子体の変位量または荷重を検出するセンサとからな
り、前記振り子体は、前記装置本体に接続する弾性体
と、中心軸が鉛直方向となるように載置する回転体を保
持する保持部と、一方向に延在するシャフトとを含み、
前記シャフトは前記センサと連結され、前記回転体の偏
心量に起因する力により前記弾性体が変形することによ
って、前記振り子体は傾斜可能であることを特徴とす
る。
【0011】そして、前記弾性体は、丸棒材であっても
よい。
【0012】また、前記装置本体と前記振り子体との間
に、前記振り子体の振動を抑制するためのダンパを備え
ていてもよい。
【0013】さらに、前記回転体を非保持の状態で、前
記シャフトに設けられたウエイトの位置を調整すること
により、前記シャフトを予め垂直方向に非平衡にしてお
いてもよい。
【0014】このようにすることにより、振り子体と装
置本体は弾性体により接続されることとなり、摺動部が
ないことから摩擦力の影響を受けることがない。結果と
して、回転体の軸芯に対する偏心を精度よく測定し、且
つ、軽点の位置を容易に特定することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る回転体の静的
バランス測定装置の実施の好適な形態を挙げ、添付の図
1〜図7を参照しながら詳細に説明する。
【0016】本実施の形態における回転体の静的バラン
ス測定装置は、基本的には、上端部に被測定体としての
ホイールを保持した振り子体を、弾性体を介してベース
に接続した装置である。前記の構成によれば、ホイール
の偏心量により弾性体が変形し振り子体が傾斜する。振
り子体が傾斜することにより下側部を構成するシャフト
が変位するので、この変位量または荷重をセンサにより
測定することができる。
【0017】図1に示すように、回転体の静的バランス
測定装置10は、装置本体である箱形のベース12と、
中心部に孔14aを有するホイール14を保持するため
の振り子体16と、前記ホイール14の保持作業を行う
ときに該ホイール14を載置する円環状の載置台18
と、載置台18を昇降させる昇降装置20と、振り子体
16に加わる荷重を検出するロードセル82aおよび8
2b(図3参照)とから構成されている。
【0018】ベース12は、床板24と、四方を囲む4
枚の壁板26a、26b、26cおよび26d(図3参
照)と、天板28とから構成され、箱形形状をなしてい
る。壁板26cおよび26dは開閉可能な構造であり、
ベース12の内部をメンテナンスすることが可能であ
る。
【0019】天板28の中央部には、前記弾性体22の
上端部を固定する固定部30が設けられ、前記固定部3
0の四方には、振り子体16の一部が貫通するための4
つの孔32が形成されている。さらに、天板28の上面
には、前記振り子体16の上部を覆う円筒状のカバー3
4が設置されている。前記天板28には複数のガイドロ
ッド29が立設され、これらのガイドロッド29は載置
台18に係合する。
【0020】昇降装置20は、シリンダピストン機構で
構成されている。すなわち、通路71および72に選択
的に圧縮空気が送られることにより、ピストン70が圧
力を受け、この圧力によりピストンロッド69が上昇お
よび下降を行う。
【0021】載置台18の下面はピストンロッド69の
上端部に接続されており、ピストンロッド69の昇降に
ともなって載置台18も昇降する。このとき、載置台1
8は複数のガイドロッド29に案内されながらスムーズ
に昇降可能である。この場合、ピストンロッド69が最
も上昇した上死点は、ホイール14を載置台18に載置
したとき、ホイール14の孔14aが、後述するチャッ
ク36a〜36dの突起部37と同じ高さになるように
位置が調整されている。
【0022】床板24の上面には屈曲形状の固定腕80
が設けられ、この固定腕80の水平方向の先端部は把持
部81を介して振り子体16の一部であるシャフト48
の一端部近傍に係合離脱自在である。後述するように、
バランス測定を行わないときは、この固定腕80の把持
部81はシャフト48に係合してシャフト48の振動惹
起を阻止する。
【0023】図2に示すように、前記振り子体16は、
その中央部に弾性体22を含み、該弾性体22は、ゴム
またはばね鋼などの弾性部材により形成されている。従
って、振り子体16は、この弾性体22にモーメントが
加わることにより装置本体12に対して傾斜可能であ
る。
【0024】振り子体16は、さらにピストンロッド4
0と、上部筐体42と、上部筐体42から下方に延在し
上部筐体42とブラケット44とを連結する4本(図1
中ではこのうち2本を示す。)の連結部材46と、ブラ
ケット44から鉛直方向下方に延在するシャフト48と
を有する。
【0025】上部筐体42は、ホイール14を保持する
保持部である4つのチャック36a、36b、36cお
よび36d(36c、36dは図示せず)と、チャック
36a〜36dを摺動自在に収納する保持部材47と、
ピストンロッド40の下端部のピストン54を昇降可能
に収納するシリンダチューブ55を有する。
【0026】ピストンロッド40には、ホイール14の
孔14aよりやや小径である円柱状のガイドロッド52
が上端部に一体的に設けられるとともに、チャック36
a〜36dを径方向に動作させるテーパ部38が中央部
に設けられている。さらにピストンロッド40の下端部
にはピストン54が設けられている。
【0027】前記ピストン54は、上部筐体42の中央
部に設けられたシリンダチューブ55の内部を上下方向
に昇降可能である。つまり、ピストン54は、シリンダ
チューブ55内の空間のうち、ピストン54より下側の
シリンダ室56または上側のシリンダ室58から圧縮空
気の圧力を受けることにより上方または下方へ移動する
力を受けて昇降する。
【0028】そこで、シリンダ室56およびシリンダ室
58に圧縮空気を送るために、それぞれ通路60および
62が設けられている。圧縮空気は図示しないコンプレ
ッサを介して切換弁(図示せず)によって切り換えられ
て通路60または62に送られる。
【0029】チャック36a〜36dは、前記保持部材
47の内部に摺動自在に設けられており、それぞれの上
部には突起部37が設けられるとともに、図2において
水平方向に延在したガイド孔39が形成されている。こ
のガイド孔39の一端部には、図において上下方向に延
在する貫通孔41が設けられている。なお、図2中、参
照符号49はチャック36a〜36dの突起部37が臨
む孔部を示す。
【0030】チャック36a〜36dは、比較的弱いば
ね力のばね64によって振り子体16の内径方向に向か
って押圧され、該チャック36a〜36dの内面側のピ
ストンロッド40と当接する面は、テーパ部38のテー
パ面と同じ傾斜面に設定されている。従って、ピストン
ロッド40が上方へ移動すると、当接する面同士が摺動
しながらチャック36a〜36dが外径方向へ移動する
ように押圧力を受ける。
【0031】このピストンロッド40の上昇によって得
られる押圧力は、ばね64の力より大きいのでチャック
36a〜36dを外径方向へ押し出す。このとき、径方
向に設けられたチャック36a〜36dのガイド孔39
がガイドピン68と嵌合状態にあるので、チャック36
a〜36dはガイドピン68に案内されながら外径方向
へ移動する。この場合、ガイド孔39内部の空気は貫通
孔41を通じて外部に対して通気可能なので、空気を圧
縮または膨張させることがなく、チャック36aから3
6dはスムーズに移動可能である。
【0032】チャック36a〜36dの移動にともな
い、上端の突起部37が孔14aを形成する周壁を内側
から外側へ押圧してホイール14を保持する。
【0033】一方、前記4本の連結部材46は、孔32
の断面形状よりその直径が小さく設定されており、それ
ぞれ孔32を貫通した状態で、上部筐体42とブラケッ
ト44を連結している。ブラケット44の下部にはシャ
フト48が下方に延在している。
【0034】前記ブラケット44の上部には、弾性体2
2の下端部を固定する固定部50が設けられている。実
際、前記固定部50はねじを含み、このねじは前記弾性
体22の一端部に挿入する。従って、この固定部50に
より弾性体22とブラケット44が接続されるので、ベ
ース12と振り子体16は弾性体22を介して接続され
ていることとなる。
【0035】一方、一端部がブラケット44に連結され
ているシャフト48の中央部には外径方向に延びる腕部
73が固定具75により固定されており、腕部73の先
端部近傍にはウエイト74が装着されている。
【0036】シャフト48に対する腕部73の向きと高
さ、および前記腕部73におけるウエイト74の横方向
位置は調整可能な機構になっており、後述するロードセ
ル82a、82b(図3参照)に対してバイアス荷重を
与えるように調整されている。
【0037】シャフト48の他端部には金属製または合
成樹脂製の偏平な羽根76が設けられており、この羽根
76はオイルダンパ78(図1参照)の中に浸漬されて
いる。
【0038】前記羽根76、オイルダンパ78およびウ
エイト74は、所謂、マス−ダンパ系を構成しており、
シャフト48の振動を抑制する働きをもつ。
【0039】図3に示すように、ベース12を平面から
みたとき、横方向(以下、X方向という。)の壁板26
aには引張荷重を検出するロードセル(センサ)82a
が設けられており、ロードセル82aの荷重検出端子は
引張強さの大きいワイヤ84(または軽量の棒状部材)
によってシャフト48に係合するワイヤ固定部85と接
続されている。壁板26bにも前記ロードセル82aと
同仕様のロードセル82bが設けられており、同様の構
造によりシャフト48と接続されている。この場合、ロ
ードセル82aおよび82bは必ずしも直交している必
要はなく、非並行の適当な角度に設定することが可能で
ある。また、2つのロードセル82aおよび82bを設
けることなく、複数方向の荷重を同時に検出可能なセン
サを用いれば、該センサをシャフト48に直接接続する
ことにより1台のセンサで代替可能である。
【0040】ロードセル82aおよび82bの出力信号
は図示しない処理装置に伝えられている。
【0041】腕部73およびウエイト74は、X方向お
よびY方向からそれぞれ45°の角度に設定しておく。
このように配置することにより、シャフト48は、X方
向のロードセル82aおよびY方向のロードセル82b
のいずれからも離間する方向のバイアス荷重を受けるの
で、シャフトを予め垂直方向に非平衡にしておくことに
なり、ワイヤ84が弛むことがない。
【0042】なお、ロードセル82a、82bは引張荷
重だけを測定できればよいので、圧縮荷重を測定するこ
とができない仕様のものであっても適用可能である。さ
らに、引張荷重領域と圧縮荷重領域とを移行することが
ないので、0点領域に特有のヒステリシスを排除するこ
とができる。
【0043】バイアス荷重は、例えば、ロードセル82
aおよび82bが0〜100[N]の荷重を測定する仕
様のものであるときには、その中間値である50[N]
の荷重が加わるようにしておくとよい。このようにする
と、プラス側とマイナス側の測定範囲を同じレンジに設
定することができる。これにより、例えばホイール14
の偏心量が±40[N]の荷重として測定される場合
に、中間値50[N]を中心として、10〜90[N]
の範囲の荷重として測定可能である。
【0044】次に、このように構成される回転体の静的
バランス測定装置10を用いて、ホイール14の偏心量
を測定する手順について、図4〜図7を参照しながら説
明する。
【0045】先ず、図4のステップS1において、回転
体の静的バランス測定装置10を初期状態に設定する。
すなわち、通路62に圧縮空気を送り込み、通路60を
大気開放にしてピストンロッド40を下死点まで下降さ
せる(図1参照)。この間、通路72に圧縮空気を送り
込み、ピストンロッド69および載置台18を上死点ま
で上昇させる。
【0046】次に、ステップS2において、ワークであ
るホイール14を載置台18上に載置する。ホイール1
4の載置は人手による場合、あるいはロボットによるこ
ともあり得る。このとき、ホイール14の中心部にある
孔14aにガイドロッド52を挿通し、ホイール14は
このガイドロッド52に沿って下降していくので、該ホ
イール14は振り子体16に対してほぼ同芯状に移動す
る。この結果、チャック36a〜36dの突起部37が
孔14aの内側に位置するようになる。
【0047】次に、ステップS3において、チャック3
6a〜36dによりホイール14を保持する。つまり、
通路62を大気開放とし、通路60に圧縮空気を送り込
み、ピストンロッド40を上昇させる。このピストンロ
ッド40の上昇にともない、4つのチャック36a〜3
6dはばね64の弾発力に抗しながらそれぞれテーパ部
38により外径方向に押し出され、該チャック36a〜
36dの突起部37はホイール14の孔14aを形成す
る周壁を内側から外側へ押圧してこれを保持する(図5
参照)。この場合、4つのチャック36a〜36dは全
て同形状であり、しかもテーパ部38から同じ押圧力を
受けて孔14aに当接するので振り子体16とホイール
14とは同芯状に保持される。
【0048】次に、ステップS4において、通路72を
大気開放とし、通路71に圧縮空気を送り込み、ピスト
ンロッド69を下降させ、これによって載置台18を下
降させる(図6参照)。載置台18はホイール14から
離間するので、ホイール14は振り子体16の上面部を
構成する保持部材47によって保持される。結局ホイー
ル14と振り子体16とが一体となる。
【0049】次に、ステップS5において、固定腕80
の把持部81をシャフト48から外す。この状態では、
振り子体16は弾性体22によりベース12に傾斜可能
に保持されており、ホイール14の偏心量がロードセル
82aおよび82bに伝わる。もし、ホイール14が偏
心しているとき、弾性体22はその偏心量に応じて振動
するに至る。
【0050】次に、ステップS6において、振り子体1
6の振動が減衰するのを待つ。つまり、固定腕80の把
持部81を外したときから所定時間は振動により正確な
測定を行うことができないのでこの間は待機する。
【0051】ただし、ウエイト74、羽根76およびオ
イルダンパ78の作用によって振動は短い時間で収束す
ることとなり、待機時間も短い時間に設定することがで
きる。
【0052】次に、ステップS7において、ロードセル
82aおよび82bにより荷重を検出する。検出した荷
重は処理装置に伝えてホイール14の偏心量および軽点
の位置を計算により求める。図7に模式的に示すよう
に、ホイール14の重心Gが中心軸CからX方向に距離
rだけずれているときには、ホイール14の偏心量は大
きさがG×rのモーメントMとして表される。このモー
メントMは弾性体22を曲げ、振り子体16を傾斜させ
るように作用する。ロードセル82aおよび82bとシ
ャフト48はワイヤ84により接続されているのでこの
傾斜は極めて微少量である。
【0053】さらに、モーメントMにより弾性体22を
介してシャフト48に接続されているロードセル82a
にも荷重Wが伝えられる。この荷重Wは主にモーメント
M、弾性体22の曲げ方向のばね定数kおよび弾性体2
2とロードセル82aとの距離hにより決まる。ばね定
数kおよび距離hは既知の値であることから、荷重Wを
測定することによりモーメントMを求めることができ
る。なお、ロードセル82aにはバイアス力50[N]
が予め加わっていることから、荷重Wはロードセル82
aが出力する値から50[N]を差し引いた値として求
められる。
【0054】この場合、ロードセル82aの代わりに変
位計を設け、シャフト48の変位xを測定して偏心量を
求めるようにしてもよい。この場合、変位計は非接触型
であってもよい。
【0055】図7では重心GがX方向にずれている状態
を例に示しているが、X方向以外にずれているときに
は、互いに直交する荷重を検出するロードセル82aと
ロードセル82bの出力によりベクトル演算を用いて偏
心量と軽点位置を求めることができる。
【0056】次に、ステップS8において、求めた偏心
量および軽点を記録する。この記録は処理装置内で電磁
的な手段により記録を行ってもよいし、ホイール14に
直接記録してもよい。
【0057】最後に、ステップS9においてホイール1
4を回転体の静的バランス測定装置10から取り外す。
すなわち、昇降装置20を構成するピストンロッド69
を付勢することにより載置台18を上昇させ、ホイール
14を載置台18上に支持し、次いで、ピストン54を
図1において下方へと偏位させて、ピストンロッド40
を下降させる。これにより、チャック36a〜36d
は、ばね38の弾発力を受けてホイール14の孔部14
aを形成する周壁から離脱する。その後、ホイール14
を上方へ引き抜く。
【0058】このように、本実施の形態に係る回転体の
静的バランス測定装置10によれば、振り子体16とベ
ース12を弾性体22で接続しているので、摺動および
摩擦動作を行う箇所がない。従って、摩擦抵抗等の影響
を受けることなく精度よくホイール14の偏心量および
軽点を求めることができる。
【0059】すなわち、弾性体22は、振り子体16お
よびホイール14の重量により引張力を受けるととも
に、ホイール14の偏心量により曲げ力を受けて変形す
る。この変形による荷重Wを計測することにより偏心量
および軽点を求めることができる。
【0060】なお、弾性体22は、ベース12の天板2
8の上面側に設けて振り子体16との間で圧縮方向に設
置してもよい。また、ロードセル82a、82bの代わ
りに変位計を採用すれば、変形量は比較的大きくなる。
この場合も変形量に応じたシャフト48の変位xから偏
心量および軽点を求めることができる。さらに、弾性体
22は、丸棒材なので全ての方向に同じばね定数kをも
ち、軽点の位置により偏心量の測定値が異なってしまう
ことがない。
【0061】また、本実施の形態に係る回転体の静的バ
ランス測定装置10によれば、シャフト48は、振動を
抑制するためのオイルダンパ78およびウエイト74を
備えているので、振り子体16の振動が短時間で収束
し、測定待機の時間を短く設定することができる。
【0062】さらに、ロードセル82aおよび82b
は、互いに直交するように配置しているので、ロードセ
ル82aおよび82bの出力信号をベクトル演算するこ
とにより、偏心量の大きさと軽点の位置を正確に求める
ことができる。
【0063】さらにまた、ホイール14を載置する載置
台18を設けているのでホイール14を振り子体16に
保持するときに安定して保持作業を行うことができる。
【0064】しかも、保持部としてのチャック36a〜
36dは、テーパ部38のテーパ面から力を受け径方向
に移動可能としているので、簡便な構造で確実にホイー
ル14を保持することができる。
【0065】なお、上述の説明では、ワークとしてホイ
ール14を測定する例について説明したが、ホイールに
限らずタイヤ等であってもよく、ホイールとタイヤが結
合した状態であってもよい。さらに、本願発明は一般の
円筒形状のワークについて適用可能であり、チャック3
6a〜36dの保持形態を変更すれば中実円柱形状のワ
ークにも適用可能である。
【0066】この発明に係る回転体の静的バランス測定
装置は、上述の実施の形態例に限らず、この発明の要旨
を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもち
ろんである。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る回転
体の静的バランス測定装置によれば、摩擦力の影響を受
けずに、回転体の偏心量および軽点を精度よく測定する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転体の静的バランス測定装置を示す一部切欠
正面図である。
【図2】振り子体を示す一部切欠正面図である。
【図3】ロードセルとウエイトの位置関係を示す概略平
面図である。
【図4】回転体の静的バランス測定装置により測定を行
う手順を示すフローチャートである。
【図5】チャックによりホイールを保持した状態を示す
一部切欠正面図である。
【図6】載置台を下降させた状態を示す一部切欠正面図
である。
【図7】偏心量によりロードセルに荷重が加わる様子を
示す模式図である。
【符号の説明】
10…回転体の静的バランス測定装置 12…ベース 14…ホイール 16…振り子
体 18…載置台 20…昇降装
置 22…弾性体 36a〜36
d…チャック 38…テーパ部 40…ピスト
ンロッド 44…ブラケット 46…連結部
材 48…シャフト 74…ウエイ
ト 78…オイルダンパ 82a、82
b…ロードセル C…中心軸 G…重心 h…距離 k…ばね定数 M…モーメント r…距離 W…荷重
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏井 幹雄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 高木 久光 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 一瀬 英美 三重県鈴鹿市平田町1907 本田技研工業株 式会社鈴鹿製作所内 (72)発明者 八木 英剛 神奈川県海老名市上今泉4−2−29 マト リックス株式会社内 (72)発明者 米澤 猛 神奈川県海老名市上今泉4−2−29 マト リックス株式会社内 Fターム(参考) 2G021 AA05 AB01 AC01 AD07 AE01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】装置本体と、 振り子体と、 前記振り子体の変位量または荷重を検出するセンサとか
    らなり、 前記振り子体は、前記装置本体に接続する弾性体と、 中心軸が鉛直方向となるように載置する回転体を保持す
    る保持部と、 一方向に延在するシャフトとを含み、 前記シャフトは前記センサと連結され、 前記回転体の偏心量に起因する力により前記弾性体が変
    形することによって、前記振り子体は傾斜可能であるこ
    とを特徴とする回転体の静的バランス測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の回転体の静的バランス測定
    装置において、 前記弾性体は、丸棒材であることを特徴とする回転体の
    静的バランス測定装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の回転体の静的バラ
    ンス測定装置において、 前記装置本体と前記振り子体との間に、前記振り子体の
    振動を抑制するためのダンパを備えていることを特徴と
    する回転体の静的バランス測定装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転
    体の静的バランス測定装置において、 前記回転体を非保持の状態で、前記シャフトに設けられ
    たウエイトの位置を調整することにより、前記シャフト
    を予め垂直方向に非平衡にしておくことを特徴とする回
    転体の静的バランス測定装置。
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