JP2003106610A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2003106610A
JP2003106610A JP2001298727A JP2001298727A JP2003106610A JP 2003106610 A JP2003106610 A JP 2003106610A JP 2001298727 A JP2001298727 A JP 2001298727A JP 2001298727 A JP2001298727 A JP 2001298727A JP 2003106610 A JP2003106610 A JP 2003106610A
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    • F25B2600/00Control issues
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子膨張弁を備える冷凍装置において、電子
膨張弁の開度を適切に調節して圧縮機へ吸入される冷媒
の過熱度を適正に保ち、冷凍装置の小型化や製造コスト
の低減を図る。 【解決手段】 空調機(10)のコントローラ(80)に、
開度目標設定部(84)と開度制御部(85)とを設ける。
開度目標設定部(84)は、吐出過熱度検出値と吸入過熱
度検出値とに基づいて、吸入過熱度の制御目標値を設定
する。また、開度制御部(85)は、吸入過熱度検出値が
開度目標設定部(84)で設定された制御目標値となるよ
うに、電子膨張弁(36)の開度を調節する。そして、開
度目標設定部(84)において吸入過熱度の制御目標値を
設定することで、吸入過熱度検出値が実際の吸入過熱度
からずれていても、電子膨張弁(36)の開度を適正化し
て吸入過熱度を最適値に保つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置の制御に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷媒回路で冷媒を循環させて
蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷凍装置が広く知られ
ている。通常、冷凍装置の冷媒回路には、圧縮機、凝縮
器、膨張弁、及び蒸発器が設けられている。この種の冷
凍装置において、膨張弁の開度は、蒸発器の出口におけ
る冷媒の過熱度、即ち圧縮機へ吸入される冷媒の過熱度
が一定に保たれるように調節される。そして、上記冷凍
装置では、膨張弁の開度調節を行うことで、蒸発器にお
ける冷媒の吸熱量を確保すると共に、いわゆる液バック
による圧縮機の破損を防止している。
【0003】また、上記膨張弁としては、日本冷凍協会
発行の「冷凍空調便覧 新版・第5版 機器編」136
〜138ページに開示されているように、電子膨張弁が
知られている。この電子膨張弁は、その開度が電気的に
制御されるものである。従って、電子膨張弁の開度制御
を行うには、圧縮機へ吸入される冷媒の過熱度(吸入過
熱度)を検出する必要がある。このため、電子膨張弁を
用いる冷凍装置では、圧縮機へ吸入される冷媒の温度と
圧力をそれぞれセンサによって測定している。そして、
圧力の測定値における冷媒の飽和温度を既知の冷媒物性
から算出し、得られた飽和温度を温度の測定値から差し
引くことによって冷媒の過熱度を導出している。
【0004】ところが、センサにより得られる測定値に
は、必ず誤差が含まれている。このため、上記冷凍装置
において検出された吸入過熱度には2つの測定値の誤差
が含まれており、吸入過熱度の検出値と実際の値との差
がセンサの誤差によって拡大するおそれがある。
【0005】また、一般的な冷凍サイクルにおいて、圧
縮へ吸入される冷媒の過熱度は、5℃程度の比較的小さ
い値となる。従って、過熱度の検出値と実際の値との差
が例え1℃程度であっても、吸入過熱度の検出値には約
20%程度の大きな誤差が含まれることとなる。
【0006】そして、このような大きな誤差を含む吸入
過熱度の検出値に基づいて電子膨張弁の開度制御を行う
と、液バックによる圧縮機の損傷を招く危険がある。つ
まり、吸入過熱度の検出値が実際の吸入過熱度よりも大
きければ、例え吸入過熱度の検出値が制御目標値と一致
していても、蒸発器において冷媒に過熱度がつかず、圧
縮機が湿り状態の冷媒を吸入して破損してしまう可能性
がある。
【0007】この問題に対し、従来の冷凍装置では、吸
入過熱度の検出値に含まれる誤差を見込んで吸入過熱度
の制御目標値を大きめに設定し、吸入過熱度の検出値が
実際の値よりも大きめになったとしても、圧縮機へ吸入
される冷媒を確実にガス状態に保っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、吸入過
熱度の検出値が実際の値よりも常に大きめになるとは限
らない。従って、吸入過熱度の制御目標値を大きめにす
る従来の冷凍装置では、吸入過熱度の検出値が実際の値
よりも小さくなると、吸入過熱度が大きくなり過ぎてし
まう。吸入過熱度がその最適値を上回ると、蒸発器で
は、空気や水等の対象物と単相のガス冷媒が熱交換する
部分が増大し、冷媒の吸熱量を確保できなくなる。この
ため、蒸発器における冷媒の吸熱量を確保して充分な冷
凍能力を発揮させようとすると、蒸発器としての熱交換
器が大型化し、ひいては冷凍装置の大型化や製造コスト
の上昇を招くという問題があった。
【0009】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、電子膨張弁の開度を
適切に調節して圧縮機へ吸入される冷媒の過熱度を適正
に保ち、冷凍装置の小型化や製造コストの低減を図るこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧縮機(30)
へ吸入される冷媒の過熱度だけでなく、圧縮機(30)か
ら吐出された冷媒の過熱度をも考慮して電子膨張弁(3
6)の開度制御を行うようにしたものである。
【0011】本発明が講じた第1の解決手段は、圧縮機
(30)、凝縮器、電子膨張弁(36)、及び蒸発器が設け
られた冷媒回路(20)で冷媒を循環させて冷凍サイクル
を行う冷凍装置を対象としている。そして、上記圧縮機
(30)へ吸入される冷媒の過熱度である吸入過熱度を検
出する吸入過熱度検出手段(91)と、上記圧縮機(30)
から吐出された冷媒の過熱度である吐出過熱度を検出す
る吐出過熱度検出手段(92)と、上記吸入過熱度検出手
段(91)及び上記吐出過熱度検出手段(92)の検出値に
基づいて吸入過熱度の制御目標値を設定する目標設定手
段(84)と、上記吸入過熱度検出手段(91)の検出値が
上記目標設定手段(84)で設定された制御目標値となる
ように上記電子膨張弁(36)の開度を制御する開度制御
手段(85)とを備えるものである。
【0012】本発明が講じた第2の解決手段は、上記第
1の解決手段において、目標設定手段(84)は、予め定
められた複数の予定値の中から吸入過熱度検出手段(9
1)及び吐出過熱度検出手段(92)の検出値に応じて選
択されたものを吸入過熱度の制御目標値に設定している
ものである。
【0013】本発明が講じた第3の解決手段は、上記第
1又は第2の解決手段において、吸入過熱度検出手段
(91)は、圧縮機(30)へ吸入される冷媒の温度を測定
するための吸入温度センサ(77)と、上記圧縮機(30)
へ吸入される冷媒の圧力を測定するための吸入圧力セン
サ(71)と、上記吸入温度センサ(77)及び吸入圧力セ
ンサ(71)の測定値を用いる演算により得られた値を吸
入過熱度の検出値として出力する吸入過熱度演算部(8
2)とによって構成されるものである。
【0014】本発明が講じた第4の解決手段は、上記第
1又は第2の解決手段において、吐出過熱度検出手段
(92)は、圧縮機(30)から吐出された冷媒の温度を測
定するための吐出温度センサ(74)と、上記圧縮機(3
0)から吐出された冷媒の圧力である吐出圧力を検出す
る吐出圧力検出手段(93)と、上記吐出温度センサ(7
4)の測定値及び上記吐出圧力検出手段(93)の検出値
を用いる演算により得られた値を吐出過熱度の検出値と
して出力する吐出過熱度演算部(83)とによって構成さ
れるものである。
【0015】本発明が講じた第5の解決手段は、上記第
4の解決手段において、圧縮機(30)に設けられた電動
機の回転速度を変化させるためのインバータ(65)と、
上記圧縮機(30)の容量を調節するために上記インバー
タ(65)の出力周波数を制御する周波数制御手段(86)
とを備える一方、吐出圧力検出手段(93)は、上記イン
バータ(65)の出力電流値を測定する電流センサ(66)
と、上記圧縮機(30)へ吸入される冷媒の圧力を測定す
るための吸入圧力センサ(71)と、上記インバータ(6
5)の出力周波数、上記電流センサ(66)の測定値、及
び上記吸入圧力センサ(71)の測定値を用いる演算によ
り得られた値を吐出圧力の検出値として出力する吐出圧
力演算部(81)とにより構成されるものである。
【0016】−作用− 上記第1の解決手段では、冷凍装置(10)の冷媒回路
(20)で冷媒が循環し、冷凍サイクルが行われる。具体
的に、圧縮機(30)から吐出された冷媒は、凝縮器で放
熱して凝縮し、その後に電子膨張弁(36)で減圧され
る。減圧された冷媒は、蒸発器で吸熱して蒸発し、その
後に圧縮機(30)へ吸入されて圧縮される。
【0017】本解決手段の冷凍装置(10)において、吸
入過熱度検出手段(91)は、蒸発器で蒸発して圧縮機
(30)へ吸入されるガス冷媒の過熱度(吸入過熱度)を
検出する。一方、吐出過熱度検出手段(92)は、圧縮さ
れて圧縮機(30)から吐出されるガス冷媒の過熱度(吐
出過熱度)を検出する。
【0018】また、本解決手段の目標設定手段(84)
は、吸入過熱度の制御目標値を設定するにあたり、吸入
過熱度検出手段(91)の検出値と吐出過熱度検出手段
(92)の検出値の両方を考慮する。つまり、従来は吸入
過熱度の制御目標値を予め設定して変更していなかった
のに対し、本解決手段の目標設定手段(84)では、吸入
過熱度検出手段(91)の検出値と吐出過熱度検出手段
(92)の検出値とを考慮し、吸入過熱度の制御目標値を
運転中に適宜設定している。
【0019】また、本解決手段の開度制御手段(85)
は、吸入過熱度検出手段(91)の検出値と目標設定手段
(84)で設定された制御目標値とを一致させるために、
電子膨張弁(36)の開度を調節する。つまり、開度制御
手段(85)は、吸入過熱度検出手段(91)の検出値が目
標設定手段(84)で設定された制御目標値と一致するよ
うに、電子膨張弁(36)の開度を変化させることによっ
て吸入過熱度を変動させる。
【0020】上記第2の解決手段では、目標設定手段
(84)が複数の予定値を記憶している。この予定値は、
吸入過熱度や吐出過熱度の値と対応づけられている。そ
して、目標設定手段(84)は、吸入過熱度検出手段(9
1)及び吐出過熱度検出手段(92)の検出値に基づいて
複数の予定値の中から1つの値を選択し、選択した値を
吸入過熱度の制御目標値に設定する。つまり、吸入過熱
度の制御目標値は、吸入過熱度検出手段(91)及び吐出
過熱度検出手段(92)の検出値に応じて変更される。
【0021】上記第3の解決手段では、吸入温度センサ
(77)と吸入圧力センサ(71)と吸入過熱度演算部(8
2)とによって吸入過熱度検出手段(91)が構成され
る。尚、吸入温度センサ(77)は、圧縮機(30)へ吸入
される冷媒の温度を直接測定するものである必要はな
く、例えば冷媒の流れる配管の温度を測定することで間
接的に冷媒温度を測定するものであってもよい。吸入過
熱度演算部(82)は、吸入温度センサ(77)及び吸入圧
力センサ(71)の測定値を用いて演算を行い、この演算
によって吸入過熱度の検出値を導出する。
【0022】上記第4の解決手段では、吐出温度センサ
(74)と吐出圧力検出手段(93)と吐出過熱度演算部
(83)とによって吐出過熱度検出手段(92)が構成され
る。尚、吐出温度センサ(74)は、圧縮機(30)から吐
出された冷媒の温度を直接測定するものである必要はな
く、例えば冷媒の流れる配管の温度を測定することで間
接的に冷媒温度を測定するものであってもよい。吐出過
熱度演算部(83)は、吐出温度センサ(74)及び吐出圧
力検出手段(93)の測定値を用いて演算を行い、この演
算によって吐出過熱度の検出値を導出する。
【0023】上記第5の解決手段では、インバータ(6
5)と周波数制御手段(86)とが冷凍装置(10)に設け
られる。圧縮機(30)に設けられた電動機へは、インバ
ータ(65)を介して電力が供給される。インバータ(6
5)の出力周波数は、周波数制御手段(86)によって調
節される。インバータ(65)の出力周波数を変更する
と、電動機の回転速度が変化する。そして、電動機の回
転速度が変わると、圧縮機(30)の容量が変化する。
【0024】また、本解決手段では、電流センサ(66)
と吸入圧力センサ(71)と吐出圧力演算部(81)とによ
って吐出圧力検出手段(93)が構成されている。そし
て、吐出圧力演算部(81)は、周波数制御手段(86)に
より定められるインバータ(65)の出力周波数と、電流
センサ(66)の測定値と、吸入圧力センサ(71)の測定
値とを用いて演算を行い、この演算によって吐出圧力の
検出値を導出する。
【0025】
【発明の効果】本発明に係る冷凍装置(10)では、目標
設定手段(84)において、吸入過熱度検出手段(91)及
び吐出過熱度検出手段(92)の検出値に基づいて吸入過
熱度の制御目標値を設定している。このため、本発明に
よれば、吸入過熱度検出手段(91)の検出値に誤差が含
まれていたとしても、電子膨張弁(36)を適正な開度に
設定することができる。
【0026】この点について、図1を参照しながら説明
する。図1は、冷凍装置(10)で行われる冷凍サイクル
を、モリエル線図(圧力−エンタルピ線図)に示したも
のである。
【0027】この図1において、吸入過熱度は、点Aで
の冷媒温度から点A'での冷媒温度を差し引いた値であ
り、通常は5℃程度の比較的小さい値となる。このた
め、吸入過熱度検出手段(91)の検出値が実際の吸入過
熱度から1℃程度ずれただけで、吸入過熱度検出手段
(91)の検出値に含まれる誤差は20%程度と比較的大
きくなる。つまり、吸入過熱度の値を正確に検出するの
は困難である。
【0028】一方、吐出過熱度は、点Bでの冷媒温度か
ら点B'での冷媒温度を差し引いた値であり、通常は2
5℃程度の比較的大きな値となる。このため、吐出過熱
度検出手段(92)の検出値が実際の吐出過熱度から1℃
程度ずれたとしても、吐出過熱度検出手段(92)の検出
値に含まれる誤差は4%程度と比較的小さい。つまり、
吐出過熱度の値を正確に検出するのは、それほど困難で
はない。
【0029】このように、本発明では、吸入過熱度の制
御目標値する際に、比較的正確な吐出過熱度検出手段
(92)の検出値を吸入過熱度検出手段(91)の検出値と
併用している。従って、本発明によれば、吸入過熱度検
出手段(91)の検出値に含まれる誤差が大きくても、電
子膨張弁(36)の開度を適切に調節して実際の吸入過熱
度を適正な値に保つことが可能となる。例えば、吸入過
熱度検出手段(91)の検出値が実際よりも大きい場合に
は吸入過熱度の制御目標値を大きめに設定することによ
り、また吸入過熱度検出手段(91)の検出値が実際より
も小さい場合には吸入過熱度の制御目標値を小さめに設
定することにより、実際の吸入過熱度を適正に保持する
ことが可能である。
【0030】以上説明したように、本発明によれば、吸
入過熱度の制御目標値を変更することで電子膨張弁(3
6)を最適な開度に調節することができる。その結果、
実際の吸入過熱度を適正な値に保持することが可能とな
り、蒸発器における冷媒の吸熱量を確保して熱交換器の
小型化を図ることができ、ひいては冷凍装置(10)の小
型化や製造コストの低減を図ることができる。
【0031】上記第5の解決手段によれば、電流センサ
(66)や吸入圧力センサ(71)の検出値などを用いる演
算を行うことで、圧力センサを用いることなく吐出圧力
を検出できる。ここで、冷凍装置(10)には、圧縮機
(30)の保護等の目的で、従来より電流センサ(66)や
吸入圧力センサ(71)が設けられている場合も多い。従
って、このような場合に本解決手段を適用すれば、冷凍
装置(10)にセンサを増設することなく、既存のセンサ
を用いて吐出圧力を検出することが可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。本実施形態は、本発明に係る
冷凍装置により構成された空調機(10)である。この空
調機(10)は、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行う
ように構成されている。
【0033】図2に示すように、上記空調機(10)は、
冷媒回路(20)及びコントローラ(80)を備えている。
この冷媒回路(20)は、室外回路(21)、室内回路(2
2)、液側連絡管(23)、及びガス側連絡管(24)によ
り構成されている。室外回路(21)は、室外機(11)に
設けられている。この室外機(11)には、室外ファン
(12)が設けられている。一方、室内回路(22)は、室
内機(13)に設けられている。この室内機(13)には、
室内ファン(14)が設けられている。
【0034】上記室外回路(21)には、圧縮機(30)、
四路切換弁(33)、室外熱交換器(34)、レシーバ(3
5)、及び電子膨張弁(36)が設けられている。また、
室外回路(21)には、ブリッジ回路(40)、過冷却回路
(50)、液側閉鎖弁(25)、及びガス側閉鎖弁(26)が
設けられている。更に、室外回路(21)には、ガス連通
管(61)及び均圧管(63)が接続されている。
【0035】上記室外回路(21)において、圧縮機(3
0)の吐出ポート(32)は、四路切換弁(33)の第1の
ポートに接続されている。四路切換弁(33)の第2のポ
ートは、室外熱交換器(34)の一端に接続されている。
室外熱交換器(34)の他端は、ブリッジ回路(40)に接
続されている。また、このブリッジ回路(40)には、レ
シーバ(35)と、電子膨張弁(36)と、液側閉鎖弁(2
5)とが接続されている。この点については、後述す
る。圧縮機(30)の吸入ポート(31)は、四路切換弁
(33)の第3のポートに接続されている。四路切換弁
(33)の第4のポートは、ガス側閉鎖弁(26)に接続さ
れている。
【0036】上記ブリッジ回路(40)は、第1管路(4
1)、第2管路(42)、第3管路(43)、及び第4管路
(44)をブリッジ状に接続して構成されている。このブ
リッジ回路(40)において、第1管路(41)の出口端が
第2管路(42)の出口端と接続し、第2管路(42)の入
口端が第3管路(43)の出口端と接続し、第3管路(4
3)の入口端が第4管路(44)の入口端と接続し、第4
管路(44)の出口端が第1管路(41)の入口端と接続し
ている。
【0037】第1〜第4の各管路(41〜44)には、逆止
弁が1つずつ設けられている。第1管路(41)には、そ
の入口端から出口端に向かう冷媒の流通のみを許容する
逆止弁(CV-1)が設けられている。第2管路(42)に
は、その入口端から出口端に向かう冷媒の流通のみを許
容する逆止弁(CV-2)が設けられている。第3管路(4
3)には、その入口端から出口端に向かう冷媒の流通の
みを許容する逆止弁(CV-3)が設けられている。第4管
路(44)には、その入口端から出口端に向かう冷媒の流
通のみを許容する逆止弁(CV-4)が設けられている。
【0038】上記室外熱交換器(34)の他端は、ブリッ
ジ回路(40)における第1管路(41)の入口端及び第4
管路(44)の出口端に接続されている。ブリッジ回路
(40)における第1管路(41)の出口端及び第2管路
(42)の出口端は、円筒容器状に形成されたレシーバ
(35)の上端部に接続されている。レシーバ(35)の下
端部は、電子膨張弁(36)を介して、ブリッジ回路(4
0)における第3管路(43)の入口端及び第4管路(4
4)の入口端に接続されている。ブリッジ回路(40)に
おける第2管路(42)の入口端及び第3管路(43)の出
口端は、液側閉鎖弁(25)に接続されている。
【0039】上記室内回路(22)には、室内熱交換器
(37)が設けられている。室内回路(22)の一端は、液
側連絡管(23)を介して液側閉鎖弁(25)に接続されて
いる。室内回路(22)の他端は、ガス側連絡管(24)を
介してガス側閉鎖弁(26)に接続されている。つまり、
液側連絡管(23)及びガス側連絡管(24)は、室外機
(11)から室内機(13)に亘って設けられている。ま
た、上記空調機(10)の設置後において、液側閉鎖弁
(25)及びガス側閉鎖弁(26)は、常に開放状態とされ
る。
【0040】上記過冷却回路(50)は、その一端がレシ
ーバ(35)の下端と電子膨張弁(36)の間に接続され、
その他端が圧縮機(30)の吸入ポート(31)に接続され
ている。この過冷却回路(50)には、その一端から他端
に向かって順に、第1電磁弁(51)と、温度自動膨張弁
(52)と、過冷却熱交換器(54)とが設けられている。
過冷却熱交換器(54)は、レシーバ(35)から電子膨張
弁(36)へ向けて流れる冷媒と過冷却回路(50)を流れ
る冷媒とを熱交換させるように構成されている。また、
温度自動膨張弁(52)の感温筒(53)は、過冷却回路
(50)における過冷却熱交換器(54)の下流部に取り付
けられている。
【0041】上記ガス連通管(61)は、その一端がレシ
ーバ(35)の上端部に接続され、その他端が電子膨張弁
(36)とブリッジ回路(40)の間に接続されている。ま
た、ガス連通管(61)の途中には、第2電磁弁(62)が
設けられている。
【0042】上記均圧管(63)は、一端がガス連通管
(61)における第2電磁弁(62)とレシーバ(35)の間
に接続され、他端が室外回路(21)における圧縮機(3
0)の吐出ポート(32)と四路切換弁(33)の間に接続
されている。また、均圧管(63)には、その一端から他
端に向かう冷媒の流通のみを許容する均圧用逆止弁(5
3)が設けられている。
【0043】上記圧縮機(30)は、密閉型で高圧ドーム
型に構成されている。具体的に、この圧縮機(30)は、
スクロール型の圧縮機構と、該圧縮機構を駆動する電動
機とを、円筒状のハウジングに収納して構成されてい
る。吸入ポート(31)から吸い込まれた冷媒は、圧縮機
構へ直接導入される。圧縮機構で圧縮された冷媒は、一
旦ハウジング内に吐出された後に吐出ポート(32)から
送り出される。尚、圧縮機構及び電動機は、図示を省略
する。
【0044】上記圧縮機(30)の電動機には、インバー
タ(65)を通じて電力が供給される。このインバータ
(65)の出力周波数を変更すると、電動機の回転数が変
化して圧縮機容量が変化する。つまり、上記圧縮機(3
0)は、その容量が可変に構成されている。
【0045】上記室外熱交換器(34)は、クロスフィン
式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成さ
れている。また、この室外熱交換器(34)は、互いに直
列接続された2つの部分から構成されている。室外熱交
換器(34)には、室外ファン(12)によって室外空気が
供給される。そして、室外熱交換器(34)は、冷媒回路
(20)を循環する冷媒と室外空気とを熱交換させる。
【0046】上記室内熱交換器(37)は、クロスフィン
式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成さ
れている。この室内熱交換器(37)には、室内ファン
(14)によって室内空気が供給される。そして、室内熱
交換器(37)は、冷媒回路(20)の冷媒と室内空気とを
熱交換させる。
【0047】上記四路切換弁(33)は、第1のポートと
第2のポートが連通し且つ第3のポートと第4のポート
が連通する状態(図2に実線で示す状態)と、第1のポ
ートと第4のポートが連通し且つ第2のポートと第3の
ポートが連通する状態(図2に破線で示す状態)とに切
り換わる。この四路切換弁(33)の切換動作によって、
冷媒回路(20)における冷媒の循環方向が反転する。
【0048】上記空調機(10)には、各種のセンサが設
けられている。これらセンサの測定値は、上記コントロ
ーラ(80)に入力されて、空調機(10)の運転制御に用
いられる。
【0049】具体的に、本実施形態の空調機(10)に
は、インバータ(65)の出力電流値を測定するための電
流センサ(66)が設けられている。この電流センサ(6
6)は、測定した値を出力電流測定値として出力する。
【0050】圧縮機(30)の吸入ポート(31)に接続す
る配管には、圧縮機(30)へ吸入される冷媒の圧力(吸
入圧力)を測定するための吸入圧力センサ(71)と、圧
縮機(30)へ吸入される冷媒の温度(吸入温度)を測定
するための吸入温度センサ(77)とが設けられている。
吸入圧力センサ(71)は、測定した値を吸入圧力測定値
として出力する。一方、吸入温度センサ(77)は、圧縮
機(30)へ吸入される冷媒が流れる配管の温度を吸入温
度として測定し、測定した値を吸入温度測定値として出
力する。
【0051】圧縮機(30)の吐出ポート(32)に接続す
る配管には、圧縮機(30)から吐出された冷媒の温度
(吐出温度)を検出するための吐出温度センサ(74)が
設けられている。この吐出温度センサ(74)は、圧縮機
(30)から吐出された冷媒が流れる配管の温度を吐出温
度として測定し、測定した値を吐出温度測定値として出
力する。
【0052】室外機(11)には、室外空気の温度を測定
するための外気温センサ(72)が設けられている。ま
た、室外熱交換器(34)には、その伝熱管温度を測定す
るための室外熱交換器温度センサ(73)が設けられてい
る。
【0053】室内機(13)には、室内熱交換器(37)へ
送られる室内空気の温度を測定するための内気温センサ
(75)が設けられている。この内気温センサ(75)は、
測定した値を室内温度測定値として出力する。また、室
内熱交換器(37)には、その伝熱管温度を測定するため
の室内熱交換器温度センサ(76)が設けられている。こ
の室内熱交換器温度センサ(76)は、測定した値を熱交
換器温度測定値として出力する。
【0054】図3に示すように、上記コントローラ(8
0)には、吐出圧力演算部(81)、吸入過熱度演算部(8
2)、吐出過熱度演算部(83)、開度目標設定部(8
4)、開度制御部(85)、及び圧縮機制御部(86)が設
けられている。
【0055】上記圧縮機制御部(86)は、周波数制御手
段を構成している。この圧縮機制御部(86)には、内気
温センサ(75)からの室内温度測定値と、室内熱交換器
温度センサ(76)からの熱交換器温度測定値と、図外の
リモコンからの設定温度とが入力されている。尚、この
設定温度は、ユーザーがリモコンを操作することにより
入力される。そして、圧縮機制御部(86)は、室内温度
測定値、熱交換器温度測定値、及び設定温度に基づいて
インバータ(65)の出力周波数を制御し、圧縮機(30)
の容量を変化させることで空調能力を調節するように構
成されている。
【0056】上記吐出圧力演算部(81)には、圧縮機制
御部(86)により指令されるインバータ(65)の出力周
波数と、電流センサ(66)からの出力電流測定値と、吸
入圧力センサ(71)からの吸入圧力測定値とが入力され
ている。この吐出圧力演算部(81)は、入力された値を
用いて演算を行い、その演算により得られた値を吐出圧
力検出値として出力するように構成されている。そし
て、吐出圧力演算部(81)と、電流センサ(66)と、吸
入圧力センサ(71)とが吐出圧力検出手段(93)を構成
している。
【0057】上記吸入過熱度演算部(82)には、吸入温
度センサ(77)からの吸入温度測定値と、吸入圧力セン
サ(71)からの吸入圧力測定値とが入力されている。こ
の吸入過熱度演算部(82)は、入力された値を用いて演
算を行い、その演算により得られた値を吸入過熱度検出
値として出力するように構成されている。そして、吸入
過熱度演算部(82)と、吸入温度センサ(77)と、吸入
圧力センサ(71)とが吸入過熱度検出手段(91)を構成
している。
【0058】上記吐出過熱度演算部(83)には、吐出温
度センサ(74)からの吐出温度測定値と、吐出圧力演算
部(81)からの吐出圧力検出値とが入力されている。こ
の吐出過熱度演算部(83)は、入力された値を用いて演
算を行い、その演算により得られた値を吐出過熱度検出
値として出力するように構成されている。そして、吐出
過熱度演算部(83)と、吐出温度センサ(74)と、吐出
圧力演算部(81)等により構成される吐出圧力検出手段
(93)とが吸入過熱度検出手段(91)を構成している。
【0059】上記開度目標設定部(84)は、目標設定手
段を構成している。開度目標設定部(84)には、吸入過
熱度演算部(82)からの吸入過熱度検出値と、吐出過熱
度演算部(83)からの吐出過熱度検出値とが入力されて
いる。また、開度目標設定部(84)は、複数の予定値を
予め記憶している。そして、開度目標設定部(84)は、
複数の予定値の中から入力された値に応じたものを選択
し、選択した予定値を吸入過熱度の制御目標値に設定す
るように構成されている。更に、開度目標設定部(84)
は、吸入過熱度検出値や吐出過熱度検出値によっては、
吸入過熱度の制御目標値を所定時間毎に増減させるよう
に構成されている。
【0060】上記開度制御部(85)は、開度制御手段を
構成している。開度制御部(85)には、吸入過熱度演算
部(82)からの吸入過熱度検出値と、開度目標設定部
(84)で設定された吸入過熱度の制御目標値が入力され
ている。そして、開度制御部(85)は、吸入過熱度検出
値が制御目標値となるように、電子膨張弁(36)の開度
を操作するように構成されている。
【0061】−運転動作− 上記空調機(10)の運転動作について説明する。この空
調機(10)は、冷却動作による冷房運転と、ヒートポン
プ動作による暖房運転とを切り換えて行う。
【0062】《冷房運転》冷房運転時には、四路切換弁
(33)が図2に実線で示す状態に切り換えられると共
に、第1電磁弁(51)が開放され、第2電磁弁(62)が
閉鎖される。また、後述するように、電子膨張弁(36)
の開度が適宜調節される。更に、室外ファン(12)及び
室内ファン(14)が運転される。この状態で冷媒回路
(20)において冷媒が循環し、冷凍サイクルが行われ
る。その際、室外熱交換器(34)が凝縮器として機能
し、室内熱交換器(37)が蒸発器として機能する。
【0063】具体的に、圧縮機(30)の吐出ポート(3
2)から吐出された冷媒は、四路切換弁(33)を通って
室外熱交換器(34)へ送られる。室外熱交換器(34)で
は、冷媒が室外空気に対して放熱して凝縮する。凝縮し
た冷媒は、ブリッジ回路(40)の第1管路(41)を通っ
てレシーバ(35)に流入する。レシーバ(35)から流出
した高圧の液冷媒は、その一部が分流されて過冷却回路
(50)へ流入し、残りが過冷却熱交換器(54)へ流入す
る。
【0064】過冷却回路(50)へ流入した冷媒は、温度
自動膨張弁(52)で減圧されて低圧冷媒となり、その後
に過冷却熱交換器(54)へ流入する。過冷却熱交換器
(54)では、レシーバ(35)からの高圧液冷媒と、温度
自動膨張弁(52)で減圧された低圧冷媒とが熱交換を行
う。そして、過冷却熱交換器(54)では、低圧冷媒が高
圧液冷媒から吸熱して蒸発し、高圧液冷媒が冷却され
る。過冷却熱交換器(54)で蒸発した冷圧冷媒は、過冷
却回路(50)を流れて圧縮機(30)に吸入される。一
方、過冷却熱交換器(54)で冷却された高圧液冷媒は、
電子膨張弁(36)へ送られる。
【0065】電子膨張弁(36)では、送り込まれた高圧
液冷媒が減圧される。電子膨張弁(36)で減圧された冷
媒は、その後にブリッジ回路(40)の第3管路(43)か
ら液側連絡管(23)を通って室内熱交換器(37)へ送ら
れる。
【0066】室内熱交換器(37)では、冷媒が室内空気
から吸熱して蒸発する。つまり、室内熱交換器(37)で
は、室内機(13)に取り込まれた室内空気が冷媒に対し
て放熱する。この放熱によって室内空気の温度が低下
し、低温の調和空気が生成する。生成した調和空気は、
室内機(13)から室内へ供給されて冷房に利用される。
【0067】室内熱交換器(37)で蒸発した冷媒は、ガ
ス側連絡管(24)及び四路切換弁(33)を流れ、吸入ポ
ート(31)から圧縮機(30)に吸入される。圧縮機(3
0)は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐出ポート(32)
から吐出する。冷媒回路(20)では、以上のように冷媒
が循環して冷却動作が行われる。
【0068】《暖房運転》暖房運転時には、四路切換弁
(33)が図2に破線で示す状態に切り換えられると共
に、第1電磁弁(51)及び第2電磁弁(62)が閉鎖され
ている。また、後述するように、電子膨張弁(36)の開
度が適宜調節される。更に、室外ファン(12)及び室内
ファン(14)が運転される。この状態で冷媒回路(20)
において冷媒が循環し、冷凍サイクルが行われる。その
際、室内熱交換器(37)が凝縮器として機能し、室外熱
交換器(34)が蒸発器として機能する。
【0069】具体的に、圧縮機(30)の吐出ポート(3
2)から吐出された冷媒は、四路切換弁(33)からガス
側連絡管(24)を通って室内熱交換器(37)へ送られ
る。室内熱交換器(37)では、冷媒が室内空気に対して
放熱して凝縮する。つまり、室内熱交換器(37)では、
室内機(13)に取り込まれた室内空気が冷媒によって加
熱される。この加熱によって室内空気の温度が上昇し、
暖かい調和空気が生成する。生成した調和空気は、室内
機(13)から室内へ供給されて暖房に利用される。
【0070】室内熱交換器(37)で凝縮した冷媒は、液
側連絡管(23)とブリッジ回路(40)の第2管路(42)
とを通ってレシーバ(35)に流入する。レシーバ(35)
から流出した冷媒は、電子膨張弁(36)で減圧され、そ
の後にブリッジ回路(40)の第4管路(44)を通って室
外熱交換器(34)へ送られる。室外熱交換器(34)で
は、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。
【0071】室外熱交換器(34)で蒸発した冷媒は、四
路切換弁(33)を通って吸入ポート(31)から圧縮機
(30)に吸入される。圧縮機(30)は、吸入した冷媒を
圧縮して再び吐出ポート(32)から吐出する。冷媒回路
(20)では、以上のように冷媒が循環してヒートポンプ
動作が行われる。
【0072】−コントローラの動作− 《圧縮機の容量制御》上記コントローラ(80)の圧縮機
制御部(86)が圧縮機の容量を制御する動作について説
明する。この圧縮機制御部(86)へは、内気温センサ
(75)からの室内温度測定値と、室内熱交換器温度セン
サ(76)からの熱交換器温度測定値と、図外のリモコン
からの設定温度とが入力される。
【0073】先ず、上記圧縮機制御部(86)は、蒸発温
度目標値(TeS)又は凝縮温度目標値(TcS)の設定を行
う。具体的に、この圧縮機制御部(86)は、下記の式
〔1〕、式〔2〕に示す演算を、所定時間毎(例えば6
0秒毎)に行う。そして、圧縮機制御部(86)は、冷房
運転時には蒸発温度目標値(TeS)を、暖房運転時には凝
縮温度目標値(TcS)を、それぞれ所定時間毎に設定す
る。 TeS = TeSo − KT1 + KT2 … 〔1〕 TcS = TcSo + KT1 − KT2 … 〔2〕 TeS :蒸発温度目標値(冷媒蒸発温度の制御目標値) TeSo:冷房定格能力時の冷媒蒸発温度 TcS :凝縮温度目標値(冷媒凝縮温度の制御目標値) TcSo:暖房定格能力時の冷媒凝縮温度 KT1:室温と設定温度の温度差による能力アップ項 KT2:学習による補正項
【0074】冷房定格能力時の蒸発温度(TeSo)と暖房
定格能力時の凝縮温度(TcSo)とは、何れも所定の基準
値であり、圧縮機制御部(86)に予め記録されている。
この冷房定格能力時の蒸発温度(TeSo)は、JIS B 8615-
1:1999に規定された冷房標準条件で定格能力が発揮され
る際の冷媒蒸発温度である。一方、暖房定格能力時の凝
縮温度(TcSo)は、JIS B 8615-1:1999に規定された暖房
標準条件で定格能力が発揮される際の冷媒凝縮温度であ
る。
【0075】上記の演算において、室温と設定温度の温
度差による能力アップ項(KT1)は、下記の式〔3〕に
より算出される。この項(KT1)は、第1補正値に相当
するものであり、室内温度測定値(Tr)と設定温度(Tr
S)の差に基づいて定められる。 KT1 = Tr − TrS … 〔3〕 Tr :室内温度測定値 TrS:設定温度
【0076】また、学習による補正項(KT2)は、図4
に示すマップに基づいて決定される。この補正項(KT
2)は、第2補正値に相当する。図4のマップにおいて、
横軸e1は、冷房運転時と暖房運転時とで異なる式によ
り算出される。具体的には、下記の式に基づいて計算さ
れる。 冷房運転時:e1 = Te − TeS' 暖房運転時:e1 = TcS' − Tc Te :冷房運転時の熱交換器温度測定値(冷媒蒸発温
度の実測値) TeS':現在設定されている蒸発温度目標値 Tc :暖房運転時の熱交換器温度測定値(冷媒凝縮温
度の実測値) TcS':現在設定されている凝縮温度目標値
【0077】図4のマップに基づいて学習による補正項
(KT2)を定める際の一例を示すと、e1<-0.75で0.75
≦ΔTrS(=Tr-TrS)の場合には、KT2=−2.0とな
る。また、-0.75≦e1<-0.25で0.25≦ΔTrS<0.75の
場合には、KT2=−1.0となる。また、-0.25≦e1<
0.25で-0.25≦ΔTrS<0.25の場合には、KT2=0とな
る。学習による補正項(KT2)は、このようにして図4
のマップから定められる。
【0078】次に、上記圧縮機制御部(86)は、熱交換
器温度測定値が蒸発温度目標値又は凝縮温度目標値と一
致するように、圧縮機(30)の容量を変化させるために
インバータ(65)の出力周波数を変更する。
【0079】具体的に、冷房運転時において、圧縮機制
御部(86)は、熱交換器温度測定値(即ち冷媒蒸発温度
の実測値)が蒸発温度目標値(TeS)よりも高ければイン
バータ(65)の出力周波数を高くし、逆に蒸発温度目標
値(TeS)よりも低ければインバータ(65)の出力周波数
を低くする。一方、暖房運転時において、圧縮機制御部
(86)は、熱交換器温度測定値(即ち冷媒凝縮温度の実
測値)が凝縮温度目標値(TcS)よりも低ければインバー
タ(65)の出力周波数を高くし、逆に凝縮温度目標値
(TcS)よりも高ければインバータ(65)の出力周波数を
低くする。
【0080】ここで、図4のマップを定める際の考え方
について、冷房運転時を例に説明する。
【0081】熱交換器温度測定値(Te)が蒸発温度目標
値(TeS)よりも低い状態(e1がマイナスの状態)で且
つ室内温度測定値(Tr)が設定温度(TrS)よりも高い状
態(ΔTrSがプラスの状態)では、空気をもっと冷却す
る必要があるにも拘わらず蒸発温度目標値(TeS)が高く
設定され過ぎていることとなる。従って、このような状
態では、学習による補正項(KT2)をマイナスの値と
し、蒸発温度目標値(TeS)が低めに設定されるようにす
る。
【0082】これとは逆に、熱交換器温度測定値(Te)
が蒸発温度目標値(TeS)よりも高い状態(e1がプラス
の状態)で且つ室内温度測定値(Tr)が設定温度(TrS)
よりも低い状態(ΔTrSがマイナスの状態)では、空気
をさほど冷却する必要がないにも拘わらず蒸発温度目標
値(TeS)が低く設定され過ぎていることとなる。従っ
て、このような状態では、学習による補正項(KT2)を
プラスの値とし、蒸発温度目標値(TeS)が高めに設定さ
れるようにする。
【0083】一方、熱交換器温度測定値(Te)が蒸発温
度目標値(TeS)よりも高い状態(e1がプラスの状態)
で且つ室内温度測定値(Tr)が設定温度(TrS)よりも高
い状態(ΔTrSがプラスの状態)では、空気をもっと冷
却する必要がある、しかも蒸発温度目標値(TeS)が低め
に設定されていることとなる。また、熱交換器温度測定
値(Te)が蒸発温度目標値(TeS)よりも低い状態(e1が
マイナスの状態)で且つ室内温度測定値(Tr)が設定温
度(TrS)よりも低い状態(ΔTrSがマイナスの状態)で
は、空気をあまり冷却する必要がなく、しかも蒸発温度
目標値(TeS)が高めに設定されていることとなる。従っ
て、熱交換器温度測定値(Te)が蒸発温度目標値(TeS)
とほぼ一致して室内温度測定値(Tr)が設定温度(TrS)
とほぼ一致する状態だけでなく、上記の状態においても
学習による補正項(KT2)をゼロとし、蒸発温度目標値
(TeS)が現状に維持されるようにする。
【0084】《吐出圧力の検出》上記コントローラ(8
0)の吐出圧力演算部(81)が吐出圧力検出値を導出す
る動作について説明する。この吐出圧力演算部(81)へ
は、圧縮機制御部(86)により指令されるインバータ
(65)の出力周波数と、電流センサ(66)からの出力電
流測定値と、吸入圧力センサ(71)からの吸入圧力測定
値とが入力される。
【0085】空調機(10)に搭載される機種の圧縮機
(30)については、予め性能試験を行うことにより、電
動機への入力電流値(即ちインバータ(65)の出力電流
値)と吸入圧力との関係が得られる。両者の関係を2次
近似式として表すと、式〔4〕に示すようになる。 PH = R0 + R1・I + R2・PL + R3・I2 + R4・I・PL + R5・PL 2 … 〔4〕 PH :吐出圧力の計算値 PL :吸入圧力検出値 I :出力電流検出値 R0,R1,R2,R3,R4,R5:係数
【0086】式〔4〕の係数は、圧縮機(30)の電動機
へ供給される電力の周波数(即ちインバータ(65)の出
力周波数)によって異なる値となる。このため、吐出圧
力演算部(81)は、上記の式〔4〕を記憶すると共に、
下記の表1に示すように、5つの基準周波数(60Hz,90H
z,116Hz,150Hz,180Hz)についての係数R0〜R5を記憶
している。
【0087】
【表1】
【0088】そして、吐出圧力演算部(81)は、インバ
ータ(65)の出力周波数(f)に最も近い2つの基準値
における係数を用いて吐出圧力の計算値(PH)を2つ
算出し、得られた2つの計算値を用いて直線近似により
吐出圧力検出値を導出する。
【0089】この吐出圧力演算部(81)の動作につい
て、現在のインバータ(65)の出力周波数(f)が80Hz
である場合を例として具体的に説明する。この場合、吐
出圧力演算部(81)は、基準周波数fA=60Hz及びfB
90Hzにおける係数を用い、吸入圧力検出値(PL)及び
出力電流検出値(I)を式〔4〕へ代入して下記の2つ
の演算を行う。 PH(A) = R0(A)+R1(A)・I +R2(A)・PL+R3(A)・
2+R4(A)・I・PL+R5(A)・PL 2H(B) = R0(B)+R1(B)・I +R2(B)・PL+R3(B)・
2+R4(B)・I・PL+R5(B)・PL 2
【0090】続いて、吐出圧力演算部(81)は、上記の
演算により得られた吐出圧力の計算値PH(A)及びPH(B)
を用い、下記の式で示される直線近似を行うことによ
り、現在のインバータ(65)の出力周波数(f)におけ
る吐出圧力の計算値PH(f)を導出する。 PH(f) = [PH(B)−PH(A)]/(fB−fA)・(f−fA)+
H(A) その後、吐出圧力演算部(81)は、導出した吐出圧力の
計算値PH(f)を吐出圧力検出値として出力する。
【0091】尚、本実施形態では、上記の式〔4〕にお
いて出力電流検出値(I)をそのまま用いているが、こ
の出力電流検出値(I)に代えて、電流センサ(66)か
ら出力された出力電流検出値(I)に補正を加えた値を
用いてもよい。つまり、例えば起動時等の過渡状態で
は、電流センサ(66)からの出力電流検出値(I)をそ
のまま用いると、吐出圧力の計算値(PH)が正確に得
られないおそれもある。そこで、過渡状態においても吐
出圧力を正確に検出する必要がある場合には、電流セン
サ(66)からの出力電流検出値(I)に何らかの補正を
加えるようにしてもよい。
【0092】《電子膨張弁の開度制御》上記コントロー
ラ(80)による電子膨張弁(36)の開度制御動作につい
て説明する。ここでは、始めに吸入過熱度演算部(82)
及び吐出過熱度演算部(83)の動作について説明し、続
いて開度目標設定部(84)及び開度制御部(85)の動作
について説明する。
【0093】上記吸入過熱度演算部(82)には、吸入温
度センサ(77)からの吸入温度測定値と、吸入圧力セン
サ(71)からの吸入圧力測定値とが入力されている。こ
の吸入過熱度演算部(82)は、飽和圧力が吸入圧力測定
値に等しい場合の飽和温度を、予め記憶する冷媒の物性
に基づいて導出する。そして、吸入過熱度演算部(82)
は、吸入温度測定値から飽和温度の導出値を差し引き、
得られた値を吸入過熱度検出値(SHL)として出力す
る。
【0094】上記吐出過熱度演算部(83)には、吐出温
度センサ(74)からの吐出温度測定値と、吐出圧力演算
部(81)からの吐出圧力検出値とが入力されている。こ
の吐出過熱度演算部(83)は、飽和圧力が吐出圧力検出
値に等しい場合の飽和温度を、予め記憶する冷媒の物性
に基づいて導出する。そして、吐出過熱度演算部(83)
は、吐出温度測定値から飽和温度の導出値を差し引き、
得られた値を吐出過熱度検出値(SHH)として出力す
る。
【0095】上記開度目標設定部(84)には、吸入過熱
度演算部(82)から出力された吸入過熱度検出値(S
HL)と、吐出過熱度演算部(83)から出力された吐出過
熱度検出値(SHH)とが入力されている。また、開度目
標設定部(84)では、図5に示すように、横軸を吐出過
熱度検出値(SHH)として縦軸を吸入過熱度検出値(S
HL)とする平面が4つの領域に分けられている。領域
は、SHH<10且つ3≦SHLの領域、及び10≦SHH<2
5且つ7≦SHLの領域である。領域は、SHH<15且つ
SHL<3の領域、10≦SHH<30且つ3≦SHL<7の領
域、及び25≦SHH且つ7≦SHLの領域である。領域
は、15≦SHH<35且つSHL<3の領域、及び30≦SH
H且つ3≦SHL<7の領域である。領域は、35≦SHH
且つSHL<3の領域である。
【0096】開度目標設定部(84)は、吸入過熱度検出
値(SHL)と吐出過熱度検出値(SHH)との値に対応させ
て、吸入過熱度の制御目標値(SHS)の予定値を2つ記
憶している。具体的に、開度目標設定部(84)は、領域
に対応させて予定値「5℃」を記憶し、領域に対応さ
せて予定値「2℃」を記憶している。また、開度目標設定
部(84)は、領域に対応して吸入過熱度の制御目標値
(SHS)を3分間毎に「1℃」ずつ増やす動作を行う。そ
の際、設定される制御目標値(SHS)の値は、「10℃」
以下に制限されている。更に、開度目標設定部(84)
は、領域に対応して吸入過熱度の制御目標値(SHS
を3分間毎に「1℃」ずつ減らす動作を行う。その際、設
定される制御目標値(SHS)の値は、「−2℃」以上に制
限されている。
【0097】開度目標設定部(84)は、入力された吸入
過熱度検出値(SHL)と吐出過熱度検出値(SHH)の値に
より定まる点が、領域〜の何れに属するかを判断す
る。そして、開度目標設定部(84)は、その点が何れの
領域に属するかに応じて吸入過熱度の制御目標値(S
HS)を設定する。つまり、その点が領域に属していれ
ば制御目標値(SHS)を3分間毎に「1℃」ずつ上げてゆ
き、その点が領域に属していれば制御目標値(SHS
を「5℃」に設定し、その点が領域に属していれば制御
目標値(SHS)を「2℃」に設定し、その点が領域に属
していれば制御目標値(SHS)を3分間毎に「1℃」ずつ
下げてゆく。この開度目標設定部(84)は、以上の動作
を所定時間毎(例えば3分間毎)に行い、設定した制御
目標値(SHS)を出力する。
【0098】上記開度制御部(85)には、吸入過熱度演
算部(82)からの吸入過熱度検出値(SHL)と、開度目
標設定部(84)で設定された吸入過熱度の制御目標値
(SHS)が入力されている。そして、開度制御部(85)
は、吸入過熱度検出値(SHL)が制御目標値(SHS)と一
致するように、電子膨張弁(36)の開度を調節する。例
えば、吸入過熱度検出値(SHL)が制御目標値(SHS)よ
りも高い場合、開度制御部(85)は、電子膨張弁(36)
の開度を拡大する。逆に、吸入過熱度検出値(SH L)が
制御目標値(SHS)よりも低い場合、開度制御部(85)
は、電子膨張弁(36)の開度を絞る。
【0099】−実施形態の効果− 本実施形態の空調機(10)では、コントローラ(80)の
開度目標設定部(84)において、吸入過熱度演算部(8
2)から出力される吸入過熱度検出値(SHL)と、吐出過
熱度演算部(83)から出力される吐出過熱度検出値(SH
H)とに基づいて吸入過熱度の制御目標値(SHS)を設定
している。
【0100】一方、図1を参照しながら説明したよう
に、計算に用いるセンサ等の測定値に含まれる誤差が同
じであっても、吸入過熱度検出値(SHL)における誤差
の割合よりも吐出過熱度検出値(SHH)における誤差の
割合の方が小さくなる。つまり、吐出温度センサ(7
4)、吸入温度センサ(77)、吸入圧力センサ(71)等
として特別に精度の高いセンサを用いなくても、吐出過
熱度検出値(SHH)は吸入過熱度検出値(SHL)よりも比
較的正確に検出される。
【0101】このように、本実施形態の空調機(10)で
は、吸入過熱度の制御目標値(SHS)を設定する際に、
比較的正確な吐出過熱度検出値を吸入過熱度検出値と併
用している。従って、本実施形態によれば、吸入過熱度
検出値に含まれる誤差が大きくても、電子膨張弁(36)
の開度を適切に調節して実際の吸入過熱度を適正な値に
保つことが可能となる。例えば、吸入過熱度検出値(SH
L)が実際の値よりも大きい場合には吸入過熱度の制御
目標値(SHS)を大きめに設定することにより、また吸
入過熱度検出値(SHL)が実際の値よりも小さい場合に
は吸入過熱度の制御目標値(SHS)を小さめに設定する
ことにより、実際の吸入過熱度を最適な値に保持するこ
とが可能である。
【0102】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、吸入過熱度検出値(SHL)の誤差に応じて吸入過熱
度の制御目標値(SHS)を変更することができ、これに
よって電子膨張弁(36)を最適な開度に調節することが
できる。その結果、実際の吸入過熱度を空調機(10)の
運転に最適な値に保持することが可能となり、室内熱交
換器(37)や室外熱交換器(34)の小型化が図れ、ひい
ては空調機(10)の小型化や製造コストの低減を図るこ
とができる。
【0103】また、本実施形態によれば、電流センサ
(66)や吸入圧力センサ(71)の検出値などを用いる演
算を行うことで、圧力センサを用いることなく吐出圧力
を検出することが可能となる。ここで、空調機(10)に
は、圧縮機(30)の保護等の目的で、従来より電流セン
サ(66)や吸入圧力センサ(71)が設けられている場合
も多い。従って、このような場合には、空調機(10)に
センサを増設することなく、既存のセンサを用いて吐出
圧力を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な冷凍サイクルを描いたモリエル線図で
ある。
【図2】実施形態に係る空調機の構成を示す配管系統図
である。
【図3】実施形態に係るコントローラの構成を示すブロ
ック図である。
【図4】実施形態に係る圧縮機制御部に記録されている
マップである。
【図5】実施形態に係る開度目標設定部に記録された吐
出過熱度検出値(SHH)、吸入過熱度検出値(SHL)、及
び吸入過熱度の制御目標値(SHS)の関係を示す関係図
である。
【符号の説明】
(20) 冷媒回路 (30) 圧縮機 (34) 室外熱交換器(凝縮器、蒸発器) (36) 電子膨張弁 (37) 室内熱交換器(蒸発器、凝縮器) (65) インバータ (66) 電流センサ (71) 吸入圧力センサ (74) 吐出温度センサ (77) 吸入温度センサ (81) 吐出圧力演算部 (82) 吸入過熱度演算部 (83) 吐出過熱度演算部 (84) 開度目標設定部(目標設定手段) (85) 開度制御部(開度制御手段) (86) 圧縮機制御部(周波数制御手段) (91) 吸入過熱度検出手段 (92) 吐出過熱度検出手段 (93) 吐出圧力検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3L060 AA08 CC01 CC02 CC04 CC10 CC16 CC19 DD02 EE04 EE09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(30)、凝縮器、電子膨張弁(3
    6)、及び蒸発器が設けられた冷媒回路(20)で冷媒を
    循環させて冷凍サイクルを行う冷凍装置であって、 上記圧縮機(30)へ吸入される冷媒の過熱度である吸入
    過熱度を検出する吸入過熱度検出手段(91)と、 上記圧縮機(30)から吐出された冷媒の過熱度である吐
    出過熱度を検出する吐出過熱度検出手段(92)と、 上記吸入過熱度検出手段(91)及び上記吐出過熱度検出
    手段(92)の検出値に基づいて吸入過熱度の制御目標値
    を設定する目標設定手段(84)と、 上記吸入過熱度検出手段(91)の検出値が上記目標設定
    手段(84)で設定された制御目標値となるように上記電
    子膨張弁(36)の開度を制御する開度制御手段(85)と
    を備えている冷凍装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の冷凍装置において、 目標設定手段(84)は、予め定められた複数の予定値の
    中から吸入過熱度検出手段(91)及び吐出過熱度検出手
    段(92)の検出値に応じて選択されたものを吸入過熱度
    の制御目標値に設定している冷凍装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の冷凍装置におい
    て、 吸入過熱度検出手段(91)は、 圧縮機(30)へ吸入される冷媒の温度を測定するための
    吸入温度センサ(77)と、 上記圧縮機(30)へ吸入される冷媒の圧力を測定するた
    めの吸入圧力センサ(71)と、 上記吸入温度センサ(77)及び吸入圧力センサ(71)の
    測定値を用いる演算により得られた値を吸入過熱度の検
    出値として出力する吸入過熱度演算部(82)とによって
    構成されている冷凍装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の冷凍装置におい
    て、 吐出過熱度検出手段(92)は、 圧縮機(30)から吐出された冷媒の温度を測定するため
    の吐出温度センサ(74)と、 上記圧縮機(30)から吐出された冷媒の圧力である吐出
    圧力を検出する吐出圧力検出手段(93)と、 上記吐出温度センサ(74)の測定値及び上記吐出圧力検
    出手段(93)の検出値を用いる演算により得られた値を
    吐出過熱度の検出値として出力する吐出過熱度演算部
    (83)とによって構成されている冷凍装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の冷凍装置において、 圧縮機(30)に設けられた電動機の回転速度を変化させ
    るためのインバータ(65)と、 上記圧縮機(30)の容量を調節するために上記インバー
    タ(65)の出力周波数を制御する周波数制御手段(86)
    とを備える一方、 吐出圧力検出手段(93)は、 上記インバータ(65)の出力電流値を測定する電流セン
    サ(66)と、 上記圧縮機(30)へ吸入される冷媒の圧力を測定するた
    めの吸入圧力センサ(71)と、 上記インバータ(65)の出力周波数、上記電流センサ
    (66)の測定値、及び上記吸入圧力センサ(71)の測定
    値を用いる演算により得られた値を吐出圧力の検出値と
    して出力する吐出圧力演算部(81)とにより構成されて
    いる冷凍装置。
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