JP2003105489A - 軟窒化処理用鋼およびその製造方法 - Google Patents
軟窒化処理用鋼およびその製造方法Info
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Abstract
びその製造方法の提供。 【解決手段】質量%で、C:0.03%以上0.10%未満、S
i:0.005〜0.10%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:0.20〜2.00%
を含有し、S:0.01%以下、P:0.020%以下、sol.A
l:0.10%以下、N:0.01%以下であり、残部が実質的
にFeからなる鋼材を仕上圧延機の出側における鋼材の温
度がAr3点以上950℃以下となるように熱間圧延し、
巻取温度500℃以上700℃以下で巻き取り、JIS G 0552で
規定されるフェライト結晶粒度が粒度番号で5以上12以
下である軟窒化処理用鋼を製造する。
Description
軟窒化処理を施す軟窒化処理用鋼およびその製造方法に
係り、より詳しくは、自動車などの工業製品の部品材料
として用いることができるプレス加工性に優れた軟窒化
処理用鋼およびその製造方法に関する。
のと同時に、鋼の表面に残留応力を生じさせ、耐摩耗性
や耐疲労性を向上させる処理である。現在実用化されて
いる代表的な表面硬化処理の方法としては、浸炭処理と
窒化処理が挙げられる。
面に炭素を拡散・浸透させる処理であって、浸炭後は焼
入を行い表面硬化を図る。浸炭処理では、高温域まで昇
温するため、深い硬化硬さが得られるが、浸炭後に焼入
・焼戻が必要となるため、鋼に歪みが生じやすい。この
ため、浸炭処理した鋼を、例えば自動車のトランスミッ
ションなど、回転を伴う部分に使用される部品には使用
できない。歪みは焼入後にプレステンパー処理などの特
殊処理を行うことにより除去することはできるが、特殊
処理に伴う時間的、コスト的な損失の発生は避けられな
い。
素を同時に拡散・浸透させる処理である。窒化処理で
は、加熱温度が500〜550℃と低く、加熱により相変態す
ることはないため、浸炭処理のように鋼に歪みが生じる
ことはない。しかし、その処理時間が50〜100時間と著
しく長く、処理後も表面に生成した脆い化合物層を除去
する必要があるなど、この場合も時間的、コスト的な損
失の発生は避けられない。
されている。軟窒化処理は、NaCNに空気を吹き込みNa
CNOに変化させ、窒化能を低下させた溶融塩に付けた
浸炭ガス中にNH3を添加して鋼の窒化を行う表面硬化
処理の方法である。軟窒化処理は、上記窒化処理と同様
に相変態することのないため、鋼に歪みが生じることが
なく、さらに、窒化処理に比べその処理時間は約半分で
すむ。そのため、近年、機械構造物に用いる部品の表面
硬化処理の方法として急速に普及しつつある。
処理用鋼の製造方法として、例えば、特許第29069
96号公報には、冷間鍛造性および疲労特性に優れた軟
窒化処理用鋼の製造方法が、特許第2907011号公
報には、熱処理歪みの少ない軟窒化処理用鋼の製造方法
が開示されている。
窒化処理用鋼を求める形状に成形した後に施されるた
め、軟窒化処理用鋼には、加工性が求められる。その加
工には、切削加工や塑性加工など様々な加工法が用いら
れるが、切削加工では、切削に時間がかかり、かつ加工
コストも高くなる。よって、軟窒化処理用鋼を求める形
状に成形するには、塑性加工が多用されている。
状の成形体を短時間に大量に形成でき、コストの面から
も優れた加工法である。そのため、軟窒化処理用鋼の成
形には、プレス加工を用いることが好ましいが、前述の
公報に記載された軟窒化処理用鋼にプレス加工を用いる
ことは、炭素などの添加元素の含有量が多いため、伸び
などの加工性に劣るため、困難である。
平9−25543号公報には、良好なプレス加工性を有
する軟窒化処理用鋼が開示されている。しかし、これら
の軟窒化処理用鋼を製造するには、鋼の炭素含有量を極
めて少なく制限する、および/または鋼に高価な元素を
添加するといったことをしなけらばならず、製鋼コスト
や材料コストが増大し、結果として最終的な製造コスト
が増大する。
するものであり、安価でプレス加工性のよい軟窒化処理
用鋼およびその鋼からなるプレス成形体ならびに軟窒化
処理用鋼の製造方法を提供することにある。
の成分組成について考えた。前述の特許第315310
8号公報や特開平9−25543号公報に記載の軟窒化
処理用鋼では、TiやVといった高価な元素を必須の添加
元素とする。このため、鋼の材料コストは増大する。鋼
の材料コストを安価に抑えるためには、このような高価
な元素を添加しなければよい。そこで、これらの元素を
添加せず、軟窒化処理に適した成分組成について検討し
た。
レス加工性が良好となる軟窒化処理用鋼の製造方法につ
いて検討した。軟窒化処理用鋼に限らず、一般に鋼の特
性はその製造方法にも依存する。例えば、同じ組成を有
する鋼であっても製造条件の相違により結晶粒径に相違
が生じ、その結果、諸特性に相違が生じる。鋼の結晶粒
径が粗大となると、プレス加工した際、プレス成形体の
表面に肌荒れや割れが発生する。このようなプレス加工
によって発生する欠陥は、製造時の諸温度や圧下率など
を適切に制御し、鋼自体の諸特性を整えることで、その
発生を抑えることができる。
たものであり、その要旨は、下記(1)を特徴とする軟
窒化処理用鋼ならびに下記(2)および(3)を特徴と
する軟窒化処理用鋼の製造方法にある。
満、Si:0.005〜0.10%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:0.20〜
2.00%を含有し、不純物として、S:0.01%以下、P:
0.020%以下、sol.Al:0.10%以下、N:0.01%以下で
あり、残部が実質的にFeからなり、JIS G 0552で規定さ
れるフェライト結晶粒度が粒度番号で5以上12以下であ
ることを特徴とする軟窒化処理用鋼。
満、Si:0.005〜0.10%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:0.20〜
2.00%を含有し、不純物として、S:0.01%以下、P:
0.020%以下、sol.Al:0.10%以下、N:0.01%以下で
あり、残部が実質的にFeからなる鋼材を仕上圧延機の出
側における鋼材の温度がAr3点以上950℃以下となる
ように熱間圧延し、巻取温度500℃以上700℃以下で巻き
取ることを特徴とする軟窒化処理用鋼の製造方法。
満、Si:0.005〜0.10%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:0.20〜
2.00%を含有し、不純物として、S:0.01%以下、P:
0.020%以下、sol.Al:0.10%以下、N:0.01%以下で
あり、残部が実質的にFeからなる鋼材を熱間圧延した
後、圧下率30%以上で冷間圧延を行い、600℃以上A
c1以下で焼鈍を施し、調質圧延を行うことを特徴とす
る軟窒化処理用鋼の製造方法。
に優れた軟窒化処理用鋼に関する発明である。ここで、
プレス加工とは、深絞り加工、曲げ加工、しごき加工、
打ち抜き加工などを総称した加工法をいい、プレス加工
性に優れたとは、鋼材に大きな強度を付加しなくてもプ
レス加工が可能であって、プレス加工を施したときプレ
ス成形体に実質的に欠陥となりうる割れなどが発生しな
いことをいう。また、軟窒化処理用鋼は、板状または帯
状である鋼、すなわち鋼板または鋼帯を指す。
理用鋼の製造方法に関する発明であって、第2発明は熱
間圧延による製造方法、第3発明は冷間圧延による製造
方法である。
鋼材の成分組成および結晶粒度、(2)熱間圧延による
製造方法、および(3)冷間圧延による製造方法につい
てそれぞれ詳細に述べる。
粒度 鋼または鋼材(以下、これらをまとめて鋼と示す)の成
分組成は、以下の通りである。なお、以下に述べる化学
組成の%表示はいずれも質量%を意味する。
が低いほど、プレス加工性は良くなるが、含有量の過剰
な低減は製鋼工程での製鋼時間が必要以上に長くなるの
で、製鋼コストの上昇を招く。よって、C含有量は0.03
%以上であることが好ましい。一方、鋼に0.10%以上の
Cが含有している場合には、鋼のプレス加工性が悪くな
る。よって、C含有量は0.10%未満であることが必要で
ある。
量が多いと、表面性状が悪化し、鋼板にスケール模様が
発生する。これにより表面粗度が粗くなると製品の見栄
えが悪くなるため、Si含有量は低いほどよい。しかし、
Si含有量の過剰な低減は製綱コストの上昇を招く。よっ
て、Si含有量は0.005%以上であることが好ましい。一
方、表面性状の悪化を防止するためには、Si含有量は0.
10%以下であることが必要である。好ましくは、Si含有
量は0.05%以下である。
れをなくしヘゲ疵を防止する効果を有する。この効果を
得るにはMn含有量を0.1%以上とすることが必要であ
る。しかし、Mn含有量が1.0%を超えると鋼の強度が上
昇し、プレス加工性を害する上、材料コストが増大す
る。そのため、Mn含有量は1.0%以下であることが必要
である。好ましくは、Mn含有量は0.60%以下である。
を高くする効果を有する。この効果を得るにはCr含有量
を0.2%以上とすることが必要である。好ましくは、Cr
含有量は0.5%以上である。一方、Cr含有量は多いほど
表面硬さおよび硬化深さが上昇するが、Cr含有量が2.0
%を超えると表面に強固な軟窒化処理層が形成され、硬
化深さが減少するため、軟窒化処理が適切に行われない
上、材料コストが増大する。そのため、Cr含有量は2.0
%以下であることが必要である。好ましくは、Cr含有量
は1.5%以下である。
P:0.020%以下、sol.Al(可溶性Al):0.10%以下、
N:0.01%以下であることが必要である。特にSはプレ
ス加工性の悪化を招くため、好ましくは0.0050%以下と
することが好ましい。
窒化処理用鋼は、JIS G 0552で規定されるフェライト結
晶粒度が粒度番号で5以上12以下であることが必要であ
る。粒度番号が5未満では、プレス成形時に肌荒れや割
れが発生する。一方、粒度番号が12超では、特殊な条件
で圧延を行う必要があり、実用的ではない。
の成分組成を含有する鋼材を仕上圧延機の出側における
鋼材の温度がAr3点以上950℃以下となるように熱間
圧延し、巻取温度500℃以上700℃以下で巻き取ることに
よって、軟窒化処理用鋼を製造する。
常、7台程度の仕上圧延機を用いるが、このとき、仕上
圧延機の出側における鋼材の温度、すなわち出側の最終
の仕上圧延機を通過したときの鋼材の温度がAr3点以
上950℃以下であることが必要である。この温度がA
r3点未満であると、鋼に粗大な結晶粒が形成され、軟
窒化処理用鋼としてプレス加工を施したとき、いわゆる
オレンジピールと呼ばれる肌荒れが発生する。一方、95
0℃を超えると鋼表面に形成されるスケールが剥離しや
すくなり、調質圧延ラインまたは酸洗ラインを通過中に
剥離したスケールにより押込み疵が発生するなど表面不
良が発生しやすくなる。鋼材の温度をこの温度範囲内に
制御する方法は問わない。例えば、鋼材の温度の低下を
抑えるために、仕上圧延工程においてヒータを設けるな
どしてもよい。
は、圧延された鋼材を巻取温度500℃以上700℃以下で巻
き取る。巻取温度を500℃未満とすると、鋼自体の機械
的強度が大きくなりすぎ、プレス加工性が悪化する。一
方、巻取温度を700℃超とすると、鋼表面に形成される
スケールが剥離しやすくなり、調質圧延ラインまたは酸
洗ラインを通過中に剥離したスケールにより押込み疵が
発生するなど表面不良が発生しやすくなる。
の成分組成を含有する鋼材を熱間圧延した後、圧下率30
%以上95%以下で冷間圧延を行い、600℃以上Ac1以
下で焼鈍を施し、調質圧延を行うことによって、軟窒化
処理用鋼を製造する。
施す。ここでの熱間圧延は、冷間圧延の素材とする鋼材
を作るために行うものであり、その方法は問わない。
き、冷間圧延は圧下率30%以上95%以下で行うことが必
要である。圧下率を30%未満とすると、焼鈍の際に結晶
の成長が促進され結晶粒が粗大になるので、プレス加工
時に肌荒れや割れが生じる場合がある。一方、圧下率を
95%超とすると、圧延時の破断や圧延パス回数の増大な
ど操業上あるいはコスト上の問題が生じる。
焼鈍は鋼材を再結晶させるために行われ、再結晶が起こ
ることにより、冷間加工で鋼材に蓄積された歪みエネル
ギーが解放されるためにプレス加工性が向上する。この
とき、焼鈍温度は600℃以上Ac1点以下とすることが
必要である。焼鈍温度を600℃未満とすると、再結晶が
不十分となり、十分なプレス加工性が得られない。一
方、焼鈍温度をAc1点超とすると、鋼材の組織が部分
的にオーステナイト組織となり、焼鈍後、粗大パーライ
ト組織または焼入れ組織(マルテンサイト組織)が生じ
るため、プレス加工性が悪くなる。焼鈍方法について
は、特に問わない。箱焼鈍(バッチ焼鈍)、連続焼鈍の
いずれも用いてもよい。
調質圧延はこの工程以前の工程で生じた加工しまやひず
み模様の除去や硬度向上のために行うものであり、その
方法は問わない。
り製造された鋼は、プレス加工性に優れ、軟窒化処理用
鋼として適した特性を有する。熱間圧延か冷間圧延の選
択は、この鋼をプレス加工したプレス成形体に求められ
る特性より決定すればよい。
軟窒化処理用鋼を作製した。
およびAr3点を示した表である。表1において、番号
1〜4および12〜14は本発明に係る鋼(鋼材)の成分組成
の範囲内にある鋼材であり、番号5〜11は本発明に係る
鋼(鋼材)の成分組成の範囲外にある鋼材である。
温度が任意の温度になるように調整し、熱間圧延後の鋼
材の厚みが1.6mmとなるように熱間圧延した後、任意の
巻取温度でこれらの鋼材の巻き取りを行った。
ける鋼材の温度と巻取温度を示した表である。表2にお
いて、番号1〜11は第3発明で規定する温度範囲内にあ
るものであり、番号12〜14は第3発明で規定する温度範
囲外にあるものである。
引張強度、全伸びを測定するとともに、密着曲げによる
外観検査を行った。引張強度および全伸びの測定には、
JIS Z 2201にしたがって引張試験片を作製し、JIS Z 22
41にしたがって引張試験を行った。また、密着曲げによ
る外観検査は、曲げ試験によって鋼の曲げ角度が180℃
になるように曲げて目視により割れの有無を検査した。
ここで、引張強度が440MPa以下、全伸びが40%以上、外
観に割れがないまたは問題とならない程度の微細な割れ
しかないものを合格品とした。さらには、JIS G 0552に
したがってフェライト結晶粒度について調べた。
特性という)を調べるために、表面硬度、硬化深さおよ
び表面性状について調査した。表面硬度と硬化深さは、
鋼を保持時間として3時間、軟窒化処理ガス中に保持
し、軟窒化処理層を形成した後、JIS Z 2244にしたがっ
てビッカース硬さ試験により測定した。表面性状は、軟
窒化処理層を目視することにより調べた。ここで、表面
硬度はビッカース硬さが600(Hv10kg)以上のものを、硬
度深さは表層から0.1mmの位置でのビッカース硬さが500
(Hv100g)以上のものを、表面性状は目視により検査しス
ケール模様、カブレ疵などのないものを合格品とした。
製造したときのプレス加工性、結晶粒度および軟窒化特
性を示した表である。
鋼のため、プレス加工性、結晶粒度および軟窒化特性は
ともに良好であったのに対し、番号5〜14については、
プレス加工性または軟窒化特性が悪く軟窒化処理用鋼と
しての特性を有していなかった。
成分組成の範囲外の成分組成を有する鋼材を使用したも
のである。番号5はC含有量が多く、引張強度が高くな
り、全伸びも不足した。番号6はSi含有量が多く、鋼表
面にスケール模様が発生した。番号7はMn含有量が少な
く、軟窒化処理層にカブレ疵が多数発生した。番号8はM
n含有量が多く、引張強度が高くなり、全伸びも不足し
た。番号9はS含有量が高く、曲げ試験によって端部に
割れが発生した。番号10はCr含有量が少なく、軟窒化処
理層が適切に形成されず、表面硬度および硬化深さが得
られなかった。番号11はCr含有量が多く、硬化深さが得
られなかった。
3発明で規定する温度範囲外の温度で製造したものであ
る。番号12は仕上圧延機の出側における鋼材の温度をA
r3点以下としたため、曲げ試験において肌荒れや割れ
が発生した。番号13は巻取温度を700℃以上としたた
め、スケールが剥離し鋼の表面に押込み疵が多数発生し
た。番号14は巻取温度を500℃以下としたため、引張強
度が高くなり、全伸びも不足した。
り軟窒化処理用鋼を作製した。
およびAr1点を示した表である。表4に示すように、
冷間圧延により作製した軟窒化処理用鋼についてはすべ
て同じ成分組成のものを用いた。
後の鋼材の厚みが1.6mmとなるように任意の圧下率で冷
間圧延を行い、任意の温度で焼鈍を施し、調質圧延を行
った。
を示した表である。表5において、番号15〜17は第3発
明で規定する圧下率、焼鈍温度の範囲内にあるものであ
り、番号18〜20は第3発明で規定する圧下率、焼鈍温度
の範囲外にあるものである。
化処理用鋼と同様に、プレス加工性、結晶粒度および軟
窒化特性について調べた。このとき、試験方法や合格品
の判断基準などについては、上述したものと同じであ
る。
製造したときのプレス加工性、結晶粒度および軟窒化特
性を示した表である。
た鋼のため、プレス加工性、結晶粒度および軟窒化特性
はともに良好であったのに対し、番号18〜20について
は、プレス加工性が悪く軟窒化処理用鋼としての特性を
有していなかった。番号18は圧下率が低いため、曲げ試
験において肌荒れや割れが発生した。番号19および20は
焼鈍温度が第4発明で規定する温度範囲外であったた
め、引張強度が高くなり、全伸びも不足した。
を製造した鋼はプレス加工性および軟窒化特性に優れ、
軟窒化処理用鋼としても特性を有する。
有する成分組成を限定し、製造時の諸温度や圧下率など
を制御するだけで製造することができ、プレス加工性に
優れ、しかも高価な元素を含有していないため、材料に
かかるコストも低い。
製造することができ、プレス成形体に形成した軟窒化処
理層は優れた特性を示す。
Claims (3)
- 【請求項1】質量%で、C:0.03%以上0.10%未満、S
i:0.005〜0.10%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:0.20〜2.00%
を含有し、不純物として、S:0.01%以下、P:0.020
%以下、sol.Al:0.10%以下、N:0.01%以下であり、
残部が実質的にFeからなり、JIS G 0552で規定されるフ
ェライト結晶粒度が粒度番号で5以上12以下であること
を特徴とする軟窒化処理用鋼。 - 【請求項2】質量%で、C:0.03%以上0.10%未満、S
i:0.005〜0.10%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:0.20〜2.00%
を含有し、不純物として、S:0.01%以下、P:0.020
%以下、sol.Al:0.10%以下、N:0.01%以下であり、
残部が実質的にFeからなる鋼材を仕上圧延機の出側にお
ける鋼材の温度がAr3点以上950℃以下となるように
熱間圧延し、巻取温度500℃以上700℃以下で巻き取るこ
とを特徴とする軟窒化処理用鋼の製造方法。 - 【請求項3】質量%で、C:0.03%以上0.10%未満、S
i:0.005〜0.10%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:0.20〜2.00%
を含有し、不純物として、S:0.01%以下、P:0.020
%以下、sol.Al:0.10%以下、N:0.01%以下であり、
残部が実質的にFeからなる鋼材を熱間圧延した後、圧下
率30%以上で冷間圧延を行い、600℃以上Ac1以下で
焼鈍を施し、調質圧延を行うことを特徴とする軟窒化処
理用鋼の製造方法。
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