JP2003105283A - 電子部材用粘着テープ - Google Patents

電子部材用粘着テープ

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JP2003105283A
JP2003105283A JP2001301995A JP2001301995A JP2003105283A JP 2003105283 A JP2003105283 A JP 2003105283A JP 2001301995 A JP2001301995 A JP 2001301995A JP 2001301995 A JP2001301995 A JP 2001301995A JP 2003105283 A JP2003105283 A JP 2003105283A
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紀一 荒木
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弘之 内田
Masanobu Kutsumi
正信 九津見
Masashi Kume
雅士 久米
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の電子部材用粘着テープは、被着体の表面
に凹凸や反りがあると安定的に保持できなくなる。被着
体の凹凸や反りに粘着剤層を追従させるために、粘着剤
の粘度を低下させたり粘着剤層の厚さを厚くすると、電
子部材用粘着テープを剥離させた際に、被着体の貼付面
に糊残りが発生してしまう。 【解決手段】支持体と、支持体の片面又は両面に積層さ
れた粘着剤層を有する電子部材用粘着テープにおいて、
粘着剤層が、ポリ酢酸ビニル系樹脂と、放射線重合性化
合物とを有するものにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハや電
子基板などの電子部材(以下被着体という)を、切削・
研磨する際に、これら被着体を貼り付けて保持するため
の電子部材用粘着テープに係り、特に被着体の貼付面に
凹凸や反りがあっても安定的に保持できると共に、剥離
させる際に糊残りが発生しない電子部材用粘着テープに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子部材用粘着テープとしては、
支持体と、支持体の片面又は両面に、アクリル樹脂系粘
着剤やウレタン樹脂系粘着剤を積層したものが知られて
いる(特開平10−338853号など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の電子部材用粘着テープは、被着体の貼付面が平滑な場
合には何ら問題ないが、貼付面に凹凸や反りがある場合
は、被着体との接触面積が少なくなるため安定的に保持
できなくなってしまう。このため、切削・研磨した際に
被着体が剥離してしまうという課題があった。
【0004】ここで、粘着剤層の粘度を低下させたり粘
着剤層の厚さを厚くし、被着体の貼付面の凹凸や反りに
追従して変形させて保持させるという手段が考えられる
が、単に粘着剤層の粘度や厚さを調整しただけでは、粘
着剤自体の凝集力が不足し、電子部材用粘着テープを剥
離させる際に被着体の表面に糊残りが発生するという新
たな課題が発生してしまった。
【0005】したがって、本発明の目的は、被着体の貼
付面に凹凸や反りがあっても、被着体を安定的に保持で
きると共に、剥離させる際に糊残りが発生しない電子部
材用粘着テープを提供することにある。
【0006】
【課題を解決する手段】本発明者は、上記に鑑み鋭意検
討を行なった結果、支持体と、支持体の片面又は両面に
積層された粘着剤層を有する電子部材用粘着テープにお
いて、粘着剤層が、ポリ酢酸ビニル系樹脂と、放射線重
合性化合物とを有することにより、上記課題を解決でき
ることを見出し本発明を完成した。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の電子部材用粘着テープに
おける粘着剤層の、ポリ酢酸ビニル系樹脂は、粘着剤層
を被着体の貼付面の凹凸や反りに追従して変形し、被着
体を安定的に保持するために採用したものである。
【0008】ここで、ポリ酢酸ビニル系樹脂にあって
は、酢酸ビニル成分の含有量があまりに少ないと、粘着
剤層が、被着体の貼付面の凹凸や反りに追従して変形で
きなくなり、被着体を安定的に固定できなくなってしま
ため、酢酸ビニル成分が70mol%以上含有する共重
合体が良く、好ましくは酢酸ビニルモノマーのみを重合
して得られた単独重合体が良い。
【0009】また、ポリ酢酸ビニル系樹脂における、酢
酸ビニルモノマーに共重合させるモノマー成分として
は、上記効果を阻害しないものであれば特に限定するも
のではないが、例えば、バーサチック酸ビニルモノマ
ー、ステアリン酸ビニルモノマー、ラウリルビニルエー
テル、メチルビニルエーテル、メチル(メタ)アクリレ
ート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメ
チルアクリルアミド、アクリル酸、クロトン酸、マレイ
ン酸、フマール酸、イタコン酸、ビニルスルホン酸、ア
クリルスルホン酸、ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ビニルサク
シイミド、ビニレンカーボネート、アリルアルコール、
アリルアセテートなどがある。
【0010】また、ポリ酢酸ビニル系樹脂の重合度にあ
っては、あまりに小さいと剥離させる際に被着体の貼付
面に糊残りが発生してしまう。また、あまりに大きいと
粘着剤層が硬く脆くなって被着体の貼付面の凹凸や反り
に追従できなくなり、被着体を安定的に保持できなくな
ってしまう。このため、ポリ酢酸ビニル系樹脂の重合度
としては、50〜3000が良く、好ましくは100〜
1500が良い。なお、本発明における重合度は、JI
S K 6725(ポリ酢酸ビニル試験方法)に準じて
測定したして得た平均重合度である。
【0011】本発明の電子部材用粘着テープの粘着剤層
に配合する放射線重合性化合物は、粘着剤層中で3次元
網状重合することによって粘着剤層自体の凝集力を高
め、剥離させる際に被着体の貼付面へ糊残りを発生させ
ないと共に、ポリ酢酸ビニル系樹脂のバインダーとなっ
て、ポリ酢酸ビニル系樹脂を被着体の凹凸に追従させる
ために採用したものである。
【0012】放射線重合性化合物の配合量にあっては、
あまりに少ないと、バインダーとしての効果が得られず
ポリ酢酸ビニル系樹脂を被着体の凹凸に追従させること
ができないため、被着体を安定的に保持できなくなって
しまう。また、配合量があまりに多いと、放射線を照射
した際に粘着剤層の凝集力があがり過ぎて粘着剤層自体
の粘着力が低下し、被着体を安定的に保持できなくなっ
てしまう。このため、放射線重合性化合物の配合量は、
ポリ酢酸ビニル系樹脂100重量部に対して10〜25
0重量部が良く、好ましくは30〜200重量部が良
い。
【0013】放射線重合性化合物としては、具体的には
2個以上の官能基を有する官能性の放射線重合性化合物
がよく、例えばアクリレート系化合物、ウレタンアクリ
レート、ウレタンアクリレート系オリゴマ及び/又はモ
ノマ、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト等の単体又は混合系がある。
【0014】アクリレート系化合物としては、例えばト
リメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロ
ールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリ
レート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ートあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエ
チレングリコールジアクリレート、オリゴエステルアク
リレート等がある。
【0015】ウレタンアクリレートとしては、例えばポ
リエステルウレタンアクリレート、ポリエーテルウレタ
ンアクリレート、2官能ウレタンアクリレート、3官能
ウレタンアクリレート、4官能ウレタンアクリレート、
5官能ウレタンアクリレート、6官能ウレタンアクリレ
ート等がある。
【0016】ウレタンアクリレート系オリゴマは、炭素
−炭素二重結合を少なくとも二個以上有する放射線重合
性化合物であり、例えばポリエステル型又はポリエーテ
ル型等のポリオール化合物と、多価イソシアネート化合
物例えば2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−
トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソ
シアナート、1,4−キシリレンジイソシアナート、ジ
フエニルメタン4,4−ジイソシアナート等を反応させ
て得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマに、
ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいは、メタク
リレート例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエ
チレングリコールメタクリレート等を反応させて得られ
るものがある。
【0017】エポキシアクリレートとしては、エポキシ
基とアクリル酸又はメタクリル酸との反応によって合成
されるものであり、ビスフェノールA型、ビスフェノー
ルS型、ビスフェノールF型、エポキシ油化型、フェノ
ールノボラック型、脂環型等がある。
【0018】ポリエステルアクリレートとしては、ジオ
ール、ポリオールと2塩基酸より合成したポリエステル
骨格に残ったOH基に、アクリル酸を縮合してアクリレ
ートにしたものであり、例えば無水フタル酸/プロピレ
ンオキサイドジオール/アクリル酸、アジピン酸/1,
6−ヘキサンジオール/アクリル酸、トリメリツト酸/
ジエチレングリコール/アクリル酸等がある。
【0019】本発明の電子部材用粘着テープにおける、
放射線重合性化合物を重合させるためには、電子線やガ
ンマ線、紫外線などの放射線を照射することによって行
われる。ここで、エネルギーの高い電子線やガンマ線を
照射する場合には何ら問題がないが、紫外線を照射する
場合には、光量20〜1000mJ/cm2の範囲が良
く、好ましくは光量50〜500mJ/cm2の範囲が
良い。これは紫外線の照射があまりに少ないと粘着剤層
が凝集せず、電子部材用粘着テープを剥離させる際に、
被着体の貼付面に糊残りが発生してしまい、あまりに多
くても効果が頭打ちになってしまうためである。
【0020】また、照射する放射線として紫外線を採用
した場合には、本発明の粘着剤層に放射線重合開始剤を
配合しても良い。これは、紫外線のエネルギーが電子線
やガンマ線に比べて低いため、粘着剤層に配合した放射
線重合性化合物の重合に時間がかかってしまったり、重
合が不均一に進んで電子部材用粘着テープを剥離した際
に被着体の貼付面に糊残りが発生してしまうためであ
る。
【0021】粘着剤層に配合する放射線重合開始剤の配
合量にあっては、あまりに少ないと重合反応が充分に進
まないため粘着剤層の凝集力を高めることができず、電
子部材用粘着テープを剥離させる際に、被着体の貼付面
に糊残りが発生してしまう。また、配合量があまりに多
いと、熱や光に敏感になり環境温度や蛍光灯の照射等で
も重合してしまい保存安定性が悪くなってしまう。この
ため、放射線重合開始剤の配合量は、放射線重合性化合
物100重量部に対して0.5〜10重量部が良く、好
ましくは1〜6重量部が良い。
【0022】放射線重合開始剤としては、具体的には、
クロロアセトフエノン、ジエトキシアセトフエノン、ヒ
ドロキシアセトフエノン、1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフエニルケトン、α−アミノアセトフエノン、2−メ
チル−1−(4−(メチルチオ)フエニル)−2−モル
ホリノープロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−フエニルプロパン−1−オン、1−(4−イ
ソプロピルフエニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフエニル)−2
−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、混合光
開始剤、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フエニル
(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、アリルケト
ン含有光開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピ
ルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイ
ンエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフエノ
ン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、
4−フエニルベンゾフエノン、ヒドロキシベンゾフエノ
ン、アクリル化ベンゾフエノン、4−ベンゾイル−4’
−メチルジフエニルサルフアイド、3,3’−ジメチル
−4−メトキシベンゾフエノン、メチル−O−ベンゾイ
ルベンゾエート、チオキサンソン、2−クロルチオキサ
ンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチル
チオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4
−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサ
ンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、α−
アシルオキシムエステル、α−アシロキシムエステル、
アシルホスフインオキサイド、メチルフエニルグリオキ
シレート、グリオキシエステル、3−ケトクマリン、2
−エチルアンスラキノン、カンフアーキノン、ベンジ
ル、9,10−フエナンスレンキノン、アンスラキノ
ン、ジベンゾスベロン、4’,4’’−ジエチルイソフ
タロフエノン、ミヒラーケトン、環状光開始剤、テトラ
メチルチウラムモノサルフアイド、3,3’,4,4’
−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフ
エノン等がある。上記クロロアセトフエノンとしては、
4−フエノキシジクロロアセトフエノン、4−t−ブチ
ル−ジクロロアセトフエノン、4−t−ブチル−トリク
ロロアセトフエノン等がある。
【0023】また、粘着剤層には、必要に応じて放射線
開始助剤を配合しても良い。放射線開始助剤は、それ自
体は放射線の照射によって活性化しないが、放射線重合
開始剤と併用することにより放射線重合開始剤を単独で
使用した際より開始反応が促進されるものである。さら
に、必要に応じてトリエチルアミン、テトラエチルペン
タアミン、ジメチルアミノエーテル等のアミン化合物を
重合促進剤として併用しても良い。
【0024】放射線開始助剤としては、主として脂肪
族、芳香族アミンがあり、具体的にはトリエタノールア
ミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノー
ルアミン、n−ブチルアミン、N−メチルジエタノール
アミン、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ミヒラ
ーケトン、4,4’−ジエチルアミノフエノン、4,
4’−ジエチルアミノベンゾフエノン、2−ジメチルア
ミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチ
ル、4−ジメチルアミノ安息香酸(nブトキシ)エチ
ル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメ
チルアミノ安息香酸2−エチルヒキシル、重合性3級ア
ミン、トリエチルアミン、テトラエチルペンタアミン、
ジメチルアミノエーテル等がある。
【0025】本発明の電子部材用粘着テープにおける支
持体は、放射線を透過するものであれば、従来公知の合
成樹脂を採用できる。具体的には、ポリ塩化ビニル、ポ
リブテン、ポリブタジエン、ポリウレタン、エチレン−
酢酸ビニルコポリマ、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等の単独層、複合層又は複
数層のフィルムやシートを採用できる。また、これら支
持体の表面に、剥離剤の塗布やプラズマエッチングなど
の剥離処理を行なっても良い。なお、支持体の厚みは1
0〜500μmの範囲内から選択される。
【0026】本発明にかかる電子部材用粘着テープは、
必要に応じて粘着剤層上にポリエチレンラミネート紙、
剥離処理プラスチックフィルム等の剥離紙又は剥離シー
トを密着させて保存されるものである。
【0027】本発明にあっては、支持体と、支持体の片
面又は両面に積層された粘着剤層を有する電子部材用粘
着テープにおいて、粘着剤層が、ポリ酢酸ビニル系樹脂
と、放射線重合性化合物とを有することにより、被着体
の貼付面に凹凸や反りがあっても、被着体を安定的に保
持できると共に、剥離させる際に糊残りが発生しない電
子部材用粘着テープが得られた。
【0028】
【実施例】本発明の実施例1について、表1及び図1を
参照しつつ説明する。本実施例の電子部材用粘着テープ
は、厚さ100μmの支持体1の片面に、厚さ100μ
mになるように粘着剤層2を積層させたものである。こ
こで、支持体1は、ポリエチレンテレフタレート製であ
り、粘着剤層2は、重合度800のポリ酢酸ビニル単独
重合体100重量部に対して、放射線重合性化合物とし
てウレタンアクリレート系オリゴマーを150重量部配
合したものである。なお、以下の実施例及び比較例は特
に記載しない限り、本実施例と同様のものである。
【0029】
【表1】
【0030】ここで、表1の特性の欄における保持性
は、試験体を株式会社ディスコ製のダイシング装置(オ
ートマチックダイシングソーDAD−2H/6T)を用
いて、3.8mm×7.0mmの大きさに切断した際の
切断片の状態を観察したものであり、切断片が1つも剥
離しなかったものを○、1つでも剥離してしまったもの
を×とした。ここで、保持性の試験に用いた試験体は、
図2に示すように、直径150mm、厚さ300μmの
ガラス−エポキシ樹脂基板の一面へ、高さ100μmの
凸状体をX方向及びY方向の間隔がそれぞれ1mmにな
るように複数配置された被着体3に、電子部材用粘着テ
ープを載置して2kgfのローラーで1往復圧着させた
後、日新ハイボルテージ株式会社製のエリアビーム型電
子線照射装置(キュアトロンEBC300−60)を用
いて加速電圧160kvで10Mradの電子線を支持
体側から照射して固定して得たものである。
【0031】また、表1の特性の欄における糊残り性
は、上記試験体を65℃で7日間保存した後、電子部材
用粘着テープを剥離させ200倍の顕微鏡で被着体3の
貼付面を観察したものであり、被着体3の貼付面に粘着
剤が発見されなかったものを○、粘着剤が発見されたも
のを×とした。
【0032】さらに、表1の特性の欄における保存安定
性は、電子部材用粘着テープを蛍光燈下で12時間暴露
した前後のプローブタック値(JIS Z 0237に
準拠して測定;1991年版参照)を比較したものであ
り、暴露後の値が、暴露前の値の70%以上を示したも
のを○、70%未満であったものを×とした。
【0033】本実施例にあっては、目標とする電子部材
用粘着テープが得られた。
【0034】実施例2の電子部材用粘着テープは、実施
例1におけるポリ酢酸ビニル系樹脂の重合度を1200
に変更したものである。実施例2にあっても、目標とす
る電子部材用粘着テープが得られた。
【0035】実施例3の電子部材用粘着テープは、実施
例1におけるポリ酢酸ビニル系樹脂を、酢酸ビニル成分
80mol%、クロトン酸成分20mol%の共重合体
に変更したものである。実施例3にあっても、目標とす
る電子部材用粘着テープが得られた。
【0036】実施例4及び実施例5の電子部材用粘着テ
ープは、実施例1における放射線重合性化合物の配合量
を、それぞれ30重量部及び200重量部に変更したも
のである。実施例4及び実施例5にあっても、目標とす
る電子部材用粘着テープが得られた。
【0037】実施例6及び実施例7の電子部材用粘着テ
ープは、実施例1における粘着剤層2に、放射線重合開
始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トンを1.0重量部及び8.0重量部配合し、ウシオ電
機株式会社製の紫外線照射装置(UVC4800−4)
を用いて照度80mWで光量150mJ/cm2の紫外
線を支持体側から照射し、粘着剤層2に配合された放射
線重合性化合物を固定させて得たものである。実施例6
及び実施例7にあっても、目標とする電子部材用粘着テ
ープが得られた。
【0038】本発明の比較例について、表2を参照しつ
つ説明する。
【0039】
【表2】
【0040】比較例1の電子部材粘着用テープは、実施
例1におけるポリ酢酸ビニル系樹脂を、アクリル樹脂に
変更したものである。比較例1にあっては、保持性及び
糊残り性が悪かった。
【0041】比較例2及び比較例3の電子部材用粘着テ
ープは、実施例1におけるポリ酢酸ビニル系樹脂の重合
度を、それぞれ40及び3200に変更したものであ
る。比較例2にあっては糊残り性が悪く、比較例3にあ
っては保持性が悪かった。
【0042】比較例4の電子部材用粘着テープは、実施
例1におけるポリ酢酸ビニル系樹脂を、酢酸ビニル成分
60mol%、クロトン酸成分40mol%の共重合体
に変更したものである。比較例4にあっては、保持性が
悪かった。
【0043】比較例5及び比較例6の電子部材用粘着テ
ープは、実施例1における放射線重合性化合物の配合量
を、それぞれ8重量部及び300重量部に変更したもの
である。比較例5及び比較例6にあっては、保持性が悪
かった。
【0044】比較例7及び比較例8の電子部材用粘着テ
ープは、実施例6における放射線重合開始剤の配合量
を、それぞれ0.3重量部及び18.0重量部に変更し
たものである。比較例7にあっては糊残り性が悪く、比
較例8にあっては保存安定性が悪かった。
【0045】
【発明の効果】本発明にあっては、支持体と、支持体の
片面又は両面に積層された粘着剤層を有する電子部材用
粘着テープにおいて、粘着剤層が、ポリ酢酸ビニル系樹
脂と、放射線重合性化合物とを有することにより、被着
体の貼付面に凹凸や反りがあっても、被着体を安定的に
保持できると共に、剥離させる際に糊残りが発生しない
電子部材用粘着テープが得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子部材用粘着テープを模式的に示
した断面図である。
【図2】 本発明の電子部材用粘着テープによって、被
着体を固定した状態を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 粘着剤層 3 被着体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久米 雅士 神奈川県鎌倉市台2丁目13番1号 東洋化 学株式会社内 Fターム(参考) 4J004 AA01 AA09 AA13 AA14 AA15 AA17 AB06 CA03 CA04 CA05 CA06 CC02 DA02 DB02 EA05 FA05 FA08 4J040 DE021 DE022 FA141 FA142 FA261 FA262 FA271 FA272 FA291 FA292 JB07 KA11 LA01 NA20 PA23 PA32

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体(1)と、該支持体(1)の片面
    又は両面に粘着剤層(2)を有する電子部材用粘着テー
    プにおいて、該粘着剤層(2)が、ポリ酢酸ビニル系樹
    脂と、放射線重合性化合物とを有することを特徴とする
    電子部材用粘着テープ。
  2. 【請求項2】 粘着剤層(2)が、ポリ酢酸ビニル系樹
    脂100重量部に対して、放射線重合性化合物10〜2
    50重量部を有することを特徴とする請求項1記載の電
    子部材用粘着テープ。
  3. 【請求項3】 粘着剤層(2)が、放射線重合性化合物
    100重量部に対して、放射線重合開始剤0.5〜10
    重量部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載の電子部材用粘着テープ。
  4. 【請求項4】 ポリ酢酸ビニル系樹脂が、酢酸ビニル成
    分を70mol%以上含有する共重合体であることを特
    徴とする請求項1乃至請求項3記載の電子部材用粘着テ
    ープ。
  5. 【請求項5】 ポリ酢酸ビニル系樹脂が、酢酸ビニルモ
    ノマーのみを重合させて得られた単独重合体であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4記載の電子部材用粘
    着テープ。
  6. 【請求項6】 ポリ酢酸ビニル系樹脂の重合度が、50
    〜3000であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    5記載の電子部材用粘着テープ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20140019330A (ko) 2011-03-30 2014-02-14 스미또모 베이크라이트 가부시키가이샤 반도체 웨이퍼 등 가공용 점착 테이프
JP2017061676A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 日本合成化学工業株式会社 接着剤組成物、それを用いた積層体及びその製造方法

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