JP2003104987A - 縮合三環性複素環化合物 - Google Patents

縮合三環性複素環化合物

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JP2003104987A JP2002157957A JP2002157957A JP2003104987A JP 2003104987 A JP2003104987 A JP 2003104987A JP 2002157957 A JP2002157957 A JP 2002157957A JP 2002157957 A JP2002157957 A JP 2002157957A JP 2003104987 A JP2003104987 A JP 2003104987A
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Fang Yu Lee
フェン ユ リー
Fang Chen Lee
フェン チェン リー
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チャン アン ヤン
Ma Wei Yong
マ ウェィ ヤン
Xu Ai Wu
ク アイ ウ
Wu Qiu Ye
ウ キウ イェ
Xiao Xu Hua
シャオ ク ワ
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Yung Shin Pharm Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】新規な抗腫瘍活性を有するグアノミン縮合三環
性複素環の提供。 【解決手段】下記式を有する化合物。式中、RはHま
たはアルキルであり、RはH、アルキル、アルケニ
ル、アリール、ヘテロアリール、シクリルまたはヘテロ
シクリルであり、RおよびRは、独立して、H、ア
ルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、シク
リル、ヘテロシクリル、または(CRX(C
Yであって、Xは結合、O、SまたはNR
であり、Yはアルコキシ、アリールオキシ、ヘテロア
リールオキシ、OC(O)R、C(O)R、N(R
e’)、NRC(O)Re’、S(O)
たはSRであり、mおよびnの各々は独立して、1、
2、3、4または5であり、R、R、R、R
およびRe’の各々は独立して、H、アルキル、ア
リール、ヘテロアリール、シクリルまたはヘテロシクリ
ルであり、RはHまたはハロゲンである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(関連出願)本出願は、2001年5月3
1日に出願された米国仮出願第60/295,086号
に対して優先権を要求する。前記出願の内容は本願に援
用される。
【0002】(背景)腫瘍の治療に対しては、外科手
術、放射線、化学療法、およびこれらの治療の任意の組
み合わせを含む治療のいくつかの方法によって取り組む
ことが可能である。それらの治療のなかで、手術が不可
能な癌または転移型の癌に対して化学療法が不可欠であ
る。細胞の種類、形態、成長速度および他の細胞特性に
関する腫瘍の多様性を考究して、米国国立癌研究所(N
CI)は、抗腫瘍活性スクリーニングに対する「疾患志
向型」アプローチを開発してきた。Boyd,M.R. (1989
年)、Principle of Practice of Oncology 、Devita,
J.T. 、Hellman, S. およびRosenberg, S.A.(Eds.) Vo
l. 3, PPO Update, No.10.。このインビトロのスクリー
ニングシステムは、主なヒトの腫瘍(例えば白血病、肺
癌、結腸癌、CNS癌、黒色腫、卵巣癌、腎臓癌、前立
腺癌および乳癌)のおよそ60個の細胞株から成るヒト
腫瘍細胞株パネルに基づいており、抗腫瘍活性を有する
化合物を識別するためのツールとして作用する。上記化
合物の中で、修飾核酸塩基類は特に興味深い。
【0003】(発明の概要)本明は、腫瘍の治療のため
の、あるグアノシンの縮合三環類似体、すなわち核酸塩
基の発見に基づく。本発明の態様は、下記式の縮合三環
性複素環(tri-heterocyclic)化合物に関する。
【化5】
【0004】上記式中、RはHまたはアルキルであ
る。RはH、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテ
ロアリール、シクリル(cyclyl)またはヘテロシ
クリル(heterocyclyl)である。Rおよ
びRは、独立して、H、アルキル、アルケニル、アリ
ール、ヘテロアリール、シクリル、ヘテロシクリル、ま
たは(CRX(CRYであり、X
は結合、O、SまたはNRであり、Yはアルコキシ、
アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、OC(O)R
、C(O)R、N(Re’)、NRC(O)
e’、S(O) またはSRであり、mおよび
nの各々は独立して、1、2、3、4、または5であ
り、R、R、R、R、RおよびRe’の各々
は独立して、H、アルキル、アリール、ヘテロアリー
ル、シクリルまたはヘテロシクリルである。また、R
はHまたはハロゲンである。上記した任意の置換基にお
いて示された左側の原子が三環性複素環に最も近接して
いることに留意されたい。直上に記載した化合物のサブ
セットは、Rが(CRX(CR
Yであり、RはHであり、Rはアルキルまたはアリ
ールであり、Rはアルキル、アルケニルまたはアリー
ルであり、RはHであることを特徴とする。別のサブ
セットは、Rはアルキル、アルケニルまたはアリール
であり、RはHであり、Rはアルキルまたはアリー
ルであり、Rはアルキル、アルケニルまたはアリール
であり、RはHであることを特徴とする。好ましく
は、R、R、RおよびRの各々はHであり、X
はOであり、かつYはOC(O)Rである。
【0005】本発明の別の態様は、RはHまたはアル
キルであり、RはH、アルキル、アルケニル、ヘテロ
アリール、シクリルまたはヘテロシクリルであり、R
はH、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリー
ル、シクリル、ヘテロシクリルまたは(CR
X(CRYであり、Rは(CR
X(CRYであり、Xは結合、O、Sまたは
NRであり、YはOHであり、mおよびnの各々は独
立して、1、2、3、4、または5であり、R
、RおよびRの各々は独立して、H、アルキ
ル、アリール、ヘテロアリール、シクリルまたはヘテロ
シクリルであり、RはHまたはハロゲンである上記式
によって含まれる縮合三環性複素環化合物に関する。該
化合物のサブセットはRはHであり、Rはアルキル
であり、Rはアルキル、アルケニル、またはアリール
であり、RはHであることを特徴とする。好ましく
は、R、R、RおよびRの各々はHであり、X
はOである。
【0006】さらに本発明の範囲内にあるものとして
は、RはHまたはアルキルであり、RはH、アルキ
ル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、シクリル
またはヘテロシクリルであり、RはH、アルケニル、
アリール、ヘテロアリール、シクリル、ヘテロシクリル
または(CRX(CRYであり、
は(CRX(CRYであり、
Xは結合、O、SまたはNRであり、YはOHであ
り、mおよびnの各々は独立して、1、2、3、4、ま
たは5であり、R、R、R、R、RおよびR
e’の各々は独立して、H、アルキル、アリール、ヘテ
ロアリール、シクリルまたはヘテロシクリルであり、R
はHまたはハロゲンである上記式によって含まれる縮
合三環性複素環化合物がある。該化合物のサブセット
は、RはHであり、Rはアルキルまたはアリールで
あり、Rはアルケニルまたはアリールであり、R
Hであり、R、R、RおよびRの各々はHであ
り、XはOであることを特徴とする。
【0007】本願で述べるアルキル、アルケニル、アリ
ール、ヘテロアリール、シクリル、およびヘテロシクリ
ルは、置換部分および未置換部分の双方を含む。「置換
(された)」なる用語は1つ以上の置換基(同一であっ
ても異なってもよい)を指し、各々は水素原子を置き換
えている。置換基の例としては、ハロゲン、ヒドロキシ
ル、アミノ、シアノ、ニトロ、C〜Cアルキル、C
〜Cアルケニル、C〜Cアルコキシ、アリー
ル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルがあるが、
これらに制限されるものではない。前記のアルキル、ア
ルケニル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリールおよ
びヘテロシクリルは、C〜Cアルキル、アリール、
ヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、ア
ルキルアミノ、アリールアミノ、ジアルキルアミノ、ジ
アリールアミノ、シアノ、またはニトロで任意に置換さ
れ得る。本発明によって想定される置換基および変数の
組み合わせは安定した化合物の形成をもたらすもののみ
であることに留意されたい。本願に使用される、「安定
した」なる用語は、製造を可能にするのに十分な安定性
を有し、かつ本願で説明した目的(例えば、対象者への
治療または予防的投与、または殺菌剤、創傷被覆材の含
浸、滅菌剤、および消毒剤の用途)に有用であるのに十
分な期間にわたって化合物の完全性を維持する化合物を
指す。
【0008】「アルキル」なる用語は、1〜6個の炭素
を含む直鎖アルキルおよび分枝アルキルの双方を指す。
「シクリル」なる用語は、4〜8個の炭素を含む炭化水
素環を指す。「ヘテロシクリル」なる用語は、環の一部
として少なくとも1つのヘテロ原子(例えばS、Nまた
はO)を有する4〜8員環を含む環を指す。「アリー
ル」なる用語は、少なくとも1つの芳香環を有する炭化
水素環系を指す。アリール部分の例としては、フェニ
ル、ナフチルおよびピレニルがあるが、これらに限定さ
れるものではない。「ヘテロアリール」なる用語は、
O、N、またはSのような少なくとも1つのヘテロ原子
を含む少なくとも1つの芳香環を有する炭化水素環系を
指す。ヘテロアリール部分の例としては、フリル、フル
オレニル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イミダ
ゾリル、チアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キナ
ゾリニル(quinazolinyl)、またインドリルがあるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0009】適用可能な場合には、上述された縮合三環
性複素環化合物は、該化合物自身、並びに該化合物の塩
および該化合物のプロドラッグを含む。そのような塩
は、例えば、縮合三環性複素環化合物上の正の荷電置換
基(例えばアミノ)と陰イオンとの間において形成され
得る。適切な陰イオンとしては、塩化物イオン、臭化物
イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リ
ン酸イオン、クエン酸イオン、メタンスルホン酸イオ
ン、トリフルオロ酢酸イオン、および酢酸イオンがある
が、これらに限定されるものではない。同様に、縮合三
環性複素環化合物上の負の荷電置換基(例えばカルボネ
ートイオン)は、陽イオンと塩を形成することが可能で
ある。適切な陽イオンとしてはナトリウムイオン、カリ
ウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオンお
よびテトラメチルアンモニウムイオンのようなアンモニ
ウムカチオンがあるが、これらに限定されるものではな
い。プロドラッグの例としては、対象者への投与の際に
上記の縮合三環性複素環化合物を提供することが可能で
ある、エステル類および他の医薬として許容可能な誘導
体がある。
【0010】本発明は、腫瘍(例えば白血病、肺癌、結
腸癌、CNS癌、黒色腫、卵巣癌、腎臓癌、前立腺癌ま
たは乳癌)を治療する方法にも関する。該方法は、投与
が必要な対象者に対して上記式を有する化合物の有効量
を投与することからなる。上記式中、RはHまたはア
ルキルであり、RはH、アルキル、アルケニル、アリ
ール、ヘテロアリール、シクリル(cyclyl)また
はヘテロシクリル(heterocyclyl)であ
り、RおよびRは、独立して、H、アルキル、アル
ケニル、アリール、ヘテロアリール、シクリル、ヘテロ
シクリル、または(CRX(CR
Yであり、Xは結合、O、SまたはNRであり、Yは
OR、OC(O)R、C(O)R、N(R
e’)、NR C(O)Re’、S(O)または
SRであり、mおよびnの各々は独立して、1、2、
3、4または5であり、R、R、R、R、R
およびRe’の各々は独立して、H、アルキル、アリー
ル、ヘテロアリール、シクリルまたはヘテロシクリルで
ある。また、RはHまたはハロゲンである。上記式に
関して、該化合物のサブセットは、Rが(CR
X(CRYであり、RはHであ
り、RはHであり、R、R、R、およびR
各々はHであり、XがOであり、YがORまたはOC
(O)Rであることを特徴とする。別のサブセット
は、Rはアルキル、アルケニルまたはアリールであ
り、RはHであり、RはHでり、Rはアルキル、
アルケニルまたはアリールであることを特徴とする。
【0011】さらに、腫瘍を治療するための、1つ以上
の上述した縮合三環性複素環化合物を含有する組成物、
および腫瘍治療用薬剤の製造のためにそのような組成物
を使用することも本発明の範囲内である。本発明の他の
特徴または利点は、以下のいくつかの実施形態の詳細な
説明および添付の特許請求の範囲からも明白になるであ
ろう。
【0012】(発明の詳細な説明)本発明の三環性複素
環化合物の7つの例は、3−(2−ヒドロキシ−エトキ
シメチル−6−(2−メチルプロパニル)−3,5−ジ
ヒドロ−1,3,4,5,7a−ペンタアザ−s−イン
ダセン−8−オン(化合物);3−(2−ヒドロキシ
−エトキシメチル)−6−(5−クロロ―チオフェン−
2−イル)−3,5−ジヒドロ−1,3,4,5,7a
−ペンタアザ−s−インダセン−8−オン(化合物
);3−(2−アセトキシ−エトキシメチル)−6−
(4−クロロフェニル)−3,5−ジヒドロ−1,3,
4,5,7a−s−インダセン−8−オン(化合物
);5−(4−メトキシフェニルメチル)−3−(2
−ヒドロキシ−エトキシメチル)−6−(4−ブロモフ
ェニル)−3,5−ジヒドロ−1,3,4,5,7a−
ペンタアザ−s−インダセン−8−オン(化合物);
5−(2−エタニトリリル(ethanitrily
l))−3−(2−アセトキシ−エトキシメチル)−6
−フェニル−3,5−ジヒドロ、1,3,4,5,7a
−ペンタアザ−s−インダセン−8−オン(化合物
);5−(3,4−ジクロロフェニルメチル)−3−
(2−アセトキシ−エトキシメチル)−6−(4−クロ
ロフェニル)−3,5−ジヒドロ−1,3,4,5,7
a−s−インドセン(indcen)−8−オン(化合
);および3,5−ジベンジル−6−(4−クロロ
フェニル)−3,5−ジヒデオ(dihydeo)−
1,3,4,5,7a−ペンタアザ−s−インダセン−
8−オン(化合物)である。
【0013】上記に記載した縮合三環性複素環化合物
は、当業において公知の方法、並びに本願に開示する合
成経路によって調製され得る。例えば、9−[(2−ヒ
ドロキシエトキシ)メチル]グアニン(アシクロビル)
をハロゲン置換ケトンと反応させて化合物および化合
のような本発明の化合物を生成することができる。
得られた化合物をハロゲン化アルキルと反応させて所望
の化合物を生成することが可能である。これに代わっ
て、前記の得られた化合物を無水酢酸のような無水物と
反応させて化合物のような本発明の別の化合物を生成
し、続いて異なる条件下でハロゲン化アルキルで処理す
ることによって化合物およびのような本発明の
さらに別の化合物を生成することが可能である。
【0014】7つの縮合三環性複素環化合物の合成を示
すスキームを下記に示す。
【化6】
【0015】化合物の合成の詳細については、以
下において実施例1〜7にそれぞれ説明する。
【0016】上記に記載された合成経路において使用さ
れる化学薬品としては、例えば、溶媒、試薬、触媒、保
護基および脱保護基試薬などがあり得る。上記に記載し
た方法は、特にここに記載した工程の前、または同工程
の後に、最終的に三環性複素環化合物の合成を可能にす
るために適当な保護基を付加または除去する工程をさら
に備え得る。さらに、様々な合成工程を別のシーケンス
または順番で行なって所望の化合物を生成してもよい。
三環性複素環化合物の合成において有用な合成化学的変
換および保護基の方法論(保護および脱保護)は、当業
において公知である。例えば、それらは、R.ラロック
(R.Larock)のComprehensive OrganicTransformation
s, VCH Publishers (1989)、T.W.グリーン(T.W.Gr
eene)およびP.G.M.ワッツ(P.G.M.Wuts)のProt
ective Groups in Organic Synthesis, 第2版., John
Wiley and Sons (1991) 、L.フィーザー(L.Fieser)
およびM.フィーザー(M.Fieser)のFieser and Fiese
r's Reagents for OrganicSynthesis, John Wiley and
Sons (1994)、並びにL.パケット(L.Paquette)らのE
ncyclopedia of Rea gents for Organic Synthesis, Jo
hn Wiley and Sons(1995) およびその続版に記載されて
いるものがある。
【0017】こうして合成された三環性複素環化合物を
カラムクロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィ
ーまたは再結晶のような方法によってさらに精製するこ
とが可能である。
【0018】また、1つ以上の上記に記載した縮合三環
性複素環化合物の有効量および医薬として許容可能な担
体を含有する医薬組成物も本発明の範囲内にある。さら
に、本発明は、そのような化合物の有効量を腫瘍治療を
必要とする対象者へ投与する方法にも及ぶ。「治療」な
る用語は、腫瘍を治療、緩和、除去、軽減、または改善
する目的で、腫瘍、腫瘍の徴候、腫瘍に対する二次的な
疾病もしくは不調、または腫瘍の素因を有する対象者へ
の該三環性複素環化合物を含む組成物の適用または投与
として定義される。「有効量」とは、治療された対象者
に対して治療効果を与えるのに必要とされる化合物の量
を指す。動物およびヒトへの投与量の相互関係は(体表
の1平方メートル当たりのミリグラムに基づく)、フレ
イレイヒ(Freireich) らのCancer Chemother Rep 50: 2
19 (1966) に記載されている。体表面積は、患者の身長
および体重から大体求められ得る。例えば、Scientific
Tables 、ニューヨーク州アードレー(Ardley)所在の
ガイギー製薬(Geigy Pharmaceuticals )、1970年、53
7 頁を参照されたい。縮合三環性複素環化合物の有効量
は、約5mg/kg〜約600mg/kgの範囲にわた
り得る。当業者によって認識されるように、前記有効量
は、治療される腫瘍の種類、投与経路、賦形剤の使用お
よび他の抗腫瘍剤または放射線療法の使用のような他の
治療処置との併用の可能性に応じても変化するであろ
う。
【0019】本発明の方法を実施するために、医薬組成
物の成分として縮合三環性複素環化合物を、経口で、非
経口で、吸入スプレーによって、局所的に、直腸、鼻、
頬、膣に、あるいは内植容器を介して投与することが可
能である。本願に使用される「非経口」なる用語は、皮
下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑膜内、
胸骨内、包膜内、病変内、頭蓋内への注射または注入技
術を含む。
【0020】当業において公知の手法により、適当な分
散剤または湿潤剤(例えばTween 80(商標))および懸
濁化剤を用いて、無菌の注射可能組成物、例えば無菌の
注射可能な水性または油性の懸濁液を製剤することが可
能である。無菌の注射可能な調製物はまた、例えば1,
3−ブタンジオール溶液としてなどのように、無菌の注
射可能な、無害で非経口的に許容可能な希釈剤または溶
媒中の溶液または懸濁液であり得る。使用可能な許容可
能なベヒクルおよび溶媒には、マンニトール、水、リン
ゲル溶液および生理食塩水がある。さらに、溶媒または
懸濁媒体として、従来、無菌の不揮発性油(例えば、モ
ノ−グリセリドまたはジ−グリセリド)を用いる。オリ
ーブ油またはひまし油のような天然の医薬として許容可
能な油、特にそれらのポリオキシエチレン化されたもの
としてのオレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの
脂肪酸は、注射可能物の調製に有用である。これらの油
の溶液または懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤もしくは
分散剤、またはカルボキシメチルセルロース、または同
様の分散剤を含有することも可能である。製剤を目的と
して、Tween (商標)類またはスパン(Span)のような他
の一般に用いられている界面活性剤、または医薬として
許容可能な固体、液体または他の剤形の製造において一
般に使用される、他の同様な乳化剤もしくは生物学的利
用能増強剤も添加され得る。
【0021】経口投与用組成物は、カプセル、タブレッ
ト、乳剤、水性の懸濁剤、分散剤および溶液を含むがこ
れらに限定されない任意の経口的に許容可能な剤形であ
り得る。経口使用用タブレットの場合には、一般に使用
される担体としては、ラクトースおよびコーンスターチ
がある。ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤も一
般に添加される。カプセル形態の経口投与について、有
用な希釈剤としては、ラクトースおよび乾燥コーンスタ
ーチがある。水性の懸濁剤または乳剤が経口で投与され
る場合、活性成分は、乳化剤または懸濁化剤と結合した
油相中に懸濁または溶解され得る。所望であれば、ある
種の甘味料、調味料または着色剤を加えることが可能で
ある。点鼻エアゾールまたは吸入組成物は、医薬製剤の
技術において公知の手法よって調製することが可能であ
る。その組成物は、ベンジルアルコールまたは他の適切
な予防薬、生物学的利用能を増強するための吸収促進
剤、フルオロカーボン、および/または当業において公
知の他の可溶化剤または分散剤を用いて、食塩水中の溶
液として調製され得る。縮合三環性複素環化合物はま
た、直腸内投与用の坐薬の形態で投与することも可能で
ある。
【0022】医薬組成物中の担体は、製剤の活性成分と
融和性であるという意味において「許容可能」(かつ好
ましくは、製剤の活性成分を安定化可能)でなければな
らない。また前記担体は治療されるべき対象者の健康に
有害であってはならない。縮合三環性複素環化合物の送
達のための製薬賦形剤として、例えば、縮合三環性複素
環化合物との特定のより可溶性の錯体を形成するシクロ
デキストリン類のような可溶化剤、または1つ以上の可
溶化剤を使用することが可能である。他の担体の例とし
ては、コロイド状二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシ
ウム、セルロース、ラウリル硫酸ナトリウムおよびD&
Cイエロー#10がある。
【0023】腫瘍を治療する際のそれらの効能につい
て、縮合三環性複素環化合物をNCIスクリーニングシ
ステムに基づいたインビトロ・アッセイによって予備的
にスクリーニングすることが可能である。NCIスクリ
ーニングシステムは、約60個の主要なヒト腫瘍細胞株
を使用する。モンク(Monks )らのJNCI, J. Natl. Can
cer Inst. 第83巻:757-766 頁(1991 年) 、アレイ(Al
ley )らのCancer Res.第48巻:589-601 頁 (1988年)
、ショーメーカー(Shoemaker )らのProg. Clin. Bio
l. Res. 第276 巻:265-286 頁(1988 年) 、およびス
ティンソン(Stinson )らのProc. Am. Assoc. Cancer
Res.第30巻:613 頁 (1989年) を参照されたい。簡潔に
述べると、特定の細胞の型および予測目標細胞密度(細
胞増殖特性に基づいて、1ウェル当たり5,000〜4
0,000細胞)に希釈された細胞懸濁液を96−ウェ
ルのマイクロタイタープレートに加える(100μ
L)。37°Cで24時間にわたってプレインキュベー
ションを行なう。意図した試験濃度の2倍稀釈液をマイ
クロタイタープレートの各ウェルに各々に100μLの
部分標本を時間ゼロで加える。通常、試験化合物は5つ
の10倍稀釈液で評価される。ルーチン試験では、試験
化合物の最高濃度は10−4Mである。5%のCO
囲気および100%湿度中で48時間にわたってインキ
ュベーションを行なう。ルービンスタイン(R ubinstei
n)ら(1990, JNCL J. Natl. Cancer Inst. 82: 1113-111
8) およびシュテファン(Skehan)ら(1990,JNCI, .J.
Natl. Cancer Inst. 82: 1107-1112)によって説明され
ているスルホロダミンBアッセイを使用することによっ
て細胞を検定する。プレートリーダを用いて光学濃度を
読み取り、マイクロコンピュータが光学濃度を特別の濃
度パラメーターに処理する。NCIは、50%の増殖阻
害を引き起こす濃度であるIC50値を時間ゼロでカウ
ントされる細胞に対する補正を強調するGI50値に改
名した。したがって、GI 50は、試験化合物の増殖抑
制力を測定する。ボイドら(Boyd)らのCytotoxicAntic
ancer Drugs: Models and Concepts for Drug Discover
y and Development; Vleriote, RA.; Corbett, T.H.; B
aker, L.H. (Eds.); Kluwer Academic: Hingham, MA, p
p 11-34. (1992) を参照されたい。
【0024】これ以上の詳述を要することなく、上記の
記載が本発明を十分に可能にしたものと考える。したが
って、以下の特定の実施形態は単に実例となるものとし
て解釈されるものであり、開示の残りの部分に対してい
かなる制限も行なうものではない。本願に引用された出
版物はすべて、参照によってそれらの全容を援用され
る。
【0025】実施例1:3−(2−ヒドロキシ−エトキ
シメチル−6−(2−メチルプロパニル)−3,5−ジ
ヒドロ−1,3,4,5,7a−ペンタアザ−s−イン
ダセン−8−オン(化合物)の合成
【0026】676mgの9−[(2−ヒドロキシエト
キシ)メチル]グアニン(アシクロビル)、18mLの
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)および200
mgの水素化ナトリウム(80%)を室温で15分間撹
拌して、その後、その溶液に0.7mLの4−メチル−
1−ブロモペンタン−2−オンを滴下して加えた。暗褐
色に変わったら、溶液を3時間室温で撹拌し、15mL
のアンモニアを加えて、一晩連続的に撹拌した。溶媒を
除去して残留物を得た。該残留物をクロロホルム/メタ
ノール(6/1)溶離液を用いてカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル)によって精製して油を得た。該油を
再結晶して化合物を生成した。
【0027】H NMR(400MHz、d−DM
SO):δ8.01(1H,s,NC=N);δ7.
73(1H,s,N=C−C);δ5.60(2H,
s,NC O);δ4.65(1H,ブロード,O
);δ3.42〜3.49(4H,m,C
);δ2.40〜2.52(2H,m,C );
δ1.80〜1.84(1H,m,C);およびδ
0.92(6H,m,2C )。
【0028】実施例2:3−(2−ヒドロキシ−エトキ
シメチル)−6−(5−クロロ―チオフェン−2−イ
ル)−3,5−ジヒドロ−1,3,4,5,7a−ペン
タアザ−s−インダセン−8−オン(化合物)の合成
【0029】720mgのアシクロビル、20mlのD
MF、および300mgの水素化ナトリウム(80%)
の溶液を室温で30分間攪拌し、次にその溶液に2.6
3g(11mmol)の2’−ブロモ−アセト(5−ク
ロロ−チオフェノン)を添加した。前記溶液を室温で
3.5時間撹拌し、50mLのアンモニアを添加して、
一晩連続して攪拌した。溶媒を除去して残留物を得た。
該残留物を10mlの水で洗浄した。得られた残留物を
水で再び洗浄して、エーテルに溶かした。そのエーテル
溶液を乾燥させて、クロロホルム/エタノール(4/
1)溶離液を用いてカラムクロマトグラフィー(シリカ
ゲル)によって精製して、400mgの生成物を得た。
合わせた固体、すなわち化合物2は1.4g(収率3
8.5%、mp226〜228°C)であった。
【0030】HNMR(400MHz、d−DMS
O):δ8.03(1H,S,N−C=N);δ8.
01(1H,S,N−C=C);δ7.45(1H,
d,J=4.0Hz,チオフェン環);δ7.20(1
H,d,J=4.0Hz,チオフェン環);δ5.48
(2H,S,N−C −O)およびδ3.54〜3.
34(4H,m,−O−CH−C2−O−)。
【0031】HRMS C1412ClNS:
計算値365.03464、得られた値365.034
922。 実施例3:3−(2−アセトキシ−エトキシメチル)−
6−(4−クロロフェニル)−3,5−ジヒドロ−1,
3,4,5,7a−s−インダセン−8−オン(化合物
)の合成
【0032】1.4g(6.22mmol)のアシクロ
ビル、30mlのDMFおよび400mgの水素化ナト
リウム(80%)の溶液を室温で30分間攪拌し、次
に、その溶液に0.7mLの2−ブロモ−4’−クロロ
アセトフェノンを滴下して加えた。オレンジ色に変わっ
たら、その溶液に17mLのアンモニアを加えて、5時
間連続的に撹拌した。溶媒を除去して残留物を得た。該
残留物を水で洗浄した。生成物、すなわち、3−(2−
ヒドロキシ−エトキシメチル)−6−(4−クロロフェ
ニル)−3,5−ジヒドロ−1,3,4,5,7a−ペ
ンタアザ−s−インダセン−8−オンを1.62g(白
色固体、収率72%)得た。
【0033】1.25g(3.49mmol)のこうし
て得られた前記化合物、3.5mLの無水酢酸、および
17.5mLのピリジンの溶液を室温で一晩撹拌し、次
に濃縮した。26.5mLのピリジン/水/メタノール
(1/1/1)混合物を加えて、室温で4時間攪拌し
た。溶媒を除去した後、60mlのトルエンを加えて濃
縮した。クロロホルムを加えて濃縮して、残留物を得
た。その残留物を酢酸エチル/エタノール(2/1)で
再結晶すると、白色生成物、すなわち化合物が1.3
6g(収率97.4%)生成した。
【0034】例4:5−(4−メトキシフェニルメチ
ル)−3−(2−ヒドロキシ―エトキシメチル)−6−
(4−ブロモフェニル)−3,5−ジヒドロ−1,3,
4,5,7a−ペンタアザ−s−インダセン−8−オン
(化合物)の合成
【0035】2.7gのアシクロビル、70mLのDM
Fおよび800mgの水素化ナトリウム(80%)の溶
液を室温で15分間攪拌し、その後、その溶液に4gの
2,4’−ジブロモ−アセトフェノンを加えた。その溶
液を室温で3時間攪拌して、15mlのアンモニアを添
加し、一晩連続的に撹拌した。溶媒を除去して残留物を
得た。該残留物を50mLの水およびアセトンで洗浄し
て生成物、すなわち3−(2−ヒドロキシ−エトキシメ
チル)−6−(4−ブロモフェニル)−3,5−ジヒド
ロ−1,3,4,5,7a−ペンタアザ−s−インダセ
ン−8−オンを2.55g(黄色、収率53%)得た。
【0036】そうして得た化合物800mgと、400
mgの炭酸カリウム、50mLのDMFおよび0.35
mLの4−メトキシベンジルクロリドの溶液を100°
Cで18時間撹拌した。その溶液を濃縮して残留物を得
た。該残留物をメタノールに溶して、クロロホルム/メ
タノール(20/1)溶離液を用いてカラムクロマトグ
ラフィー(シリカゲル)によって精製して、50mgの
化合物(収率9.6%)を得た。
【0037】元素分析C、H、N(%):計算値−5
3.15、4.46、12.91;得られた値−53.
19、3.99、12.85。 例5:5−(2−エタニトリリル(ethanitri
lyl))−3−(2−アセトキシ−エトキシメチル)
−6−フェニル−3,5−ジヒドロ−1,3,4,5,
7a−ペンタアザ−s−インダセン−8−オン(化合物
)の合成
【0038】9.0g(40mmol)のアシクロビ
ル、200mLのDMFおよび2.8gの水素化ナトリ
ウム(80%)の溶液を室温で30分間撹拌した。次
に、その溶液に9.6gの2−ブロモアセトフェノンを
加えた。室温で5時間攪拌した後、溶液に160mLの
アンモニウムを添加して一晩攪拌した。溶媒を除去して
固体を得た。その固体を50のmLの水および30mL
のエタノールで洗浄した。該固体を濾取して、アセトン
で洗浄して、秤量したところ8.0g(収率64%)で
あった。
【0039】こうして得られた8.0g(22.5mm
ol)の上記化合物、すなわち[3−(2−ヒホキシ
(hyhoxy)−エトキシメチル)−6−フェニル−
3,5−ジヒドロ−1,3,4,5,7a−ペンタアザ
−s−インダセン−8−オン]、24mLの無水酢酸、
および120mLのピリジンの溶液を室温で5時間撹拌
し、次に、濃縮して固体を得た。その固体を80mLの
トルエン洗浄した。前記固体を濾取して、酢酸エチルと
少量のエタノールで洗浄して、秤量したところ8.47
g(収率99%)だった。
【0040】こうして得られた化合物(3−(2−アセ
トキシ−エトキシメチル)−6−フェニル−3,5−ジ
ヒドロ−1,3,4,5,7a−ペンタアザ−s−イン
ダセン−8−オン)732mgと、552mgの炭酸カ
リウム、60mLのDMFおよび0.5mLのクロロア
セトニトリルの溶液を75°Cで3.5時間攪拌した。
溶媒を除去した後、100mLのクロロホルムを添加し
たところ、沈殿を形成した。その沈殿を濾取して、溶媒
を除去して残留物を得た。その残留物をクロロホルム/
メタノール(50/1)溶離液を用いてカラムクロマト
グラフィー(シリカゲル)によって精製して、310m
gの化合物を得た。
【0041】HNMR(400MHz、d−DMS
O):δ8.08(1H,s,NC=N));δ7.
73(1H,s,N=C−C);δ7.68〜7.5
5(5H,m,ベンゼン環);δ5.67(2H,s,
NC O);δ5.14(2H,s,NCH
N);δ4.22〜3.84(4H,m,C
);およびδ2.04(3H,s,CH)。
【0042】元素分析C、H、N(%):計算値−5
7.83、4.58、20.24;得られた値−57.
61、4.33、20.46。 例6:5−(3,4−ジクロロフェニルメチル)−3−
(2−アセトキシ−エトキシメチル)−6−(4−クロ
ロフェニル)−3,5−ジヒドロ−1,3,4,5,7
a−s−インドセン(indcen)−8−オン(化合
)の合成
【0043】800mgの化合物3、400mgの炭酸
カリウム、50mLのDMFおよび423mgの3,4
−ジクロロベンジルクロリドの溶液を100°Cで18
時間撹拌した。溶媒を除去して生成物、すなわち化合物
6を150mg(収率13.4%)を得た。
【0044】HNMR:(400MHz、CDC
):δ7.84(1H,s,NC=N)、δ7.
72(lH,s,N=C−C)、δ7.47(2H,
d,ベンゼン環,J=8.5Hz)、δ7.36(2
H,d,ベンゼン環,J=8.5Hz)、δ7.29
(1H,d,ベンゼン環,J=2.5Hz)、δ7.2
2(1H,d,ベンゼン環,J=2.0Hz)、δ6.
87(1H,dd,ベンゼン環,J=2.5Hz,J=
2.0Hz)、δ5.55(2H,s,NC O)、
δ5.23(2H,s,C )、δ4.22
〜3.84(4H,m,C )およびδ2.0
4(3H,s,C )。
【0045】例7:3,5−ジベンジル−6−(4−ク
ロロフェニル)−3,5−ジヒデオ(dihydeo)
−1,3,4,5,7a−ペンタアザ−s−インダセン
−8−オン(化合物7)の合成
【0046】1.6g(4.0mmol)の化合物3、
700mgの炭酸カリウム、および140mLのDMF
の溶液を室温で30分間撹拌した。その後、その溶液に
1.3mLの臭化ベンジルを加えた。溶液を75°Cで
3.5時間撹拌して、濃縮した。150mLのクロロホ
ルムを加えて15分間撹拌した。不溶性の粒子を除去し
て追加のクロロホルムで洗浄した。合わせられたクロロ
ホルム溶液を濃縮して残留物を得た。その残留物をクロ
ロホルム/トルエン/アセトン/メタノール(60/2
0/3/1)の溶離液を用いてカラムクロマトグラフィ
ー(シリカゲル)によって精製して100mg(収率5
%)の化合物を得た。
【0047】HRMS C2720ClNO):計
算値−465.1351;得られた値−465.135
6。 H NMR:(400MHz、CDCl):δ8.
11(1H,s,NC=N);δ7.60(1H,
s,N=C−C);δ7.43〜7.04(9H,
d,ベンゼン環);δ5.55(2H,s,C
);およびδ5.34(2H,s,CH
)。
【0048】例8:抗腫瘍活性のスクリーニング(NC
I細胞株)。 上述した多くの縮合三環性複素環化合物の細胞障害性活
性を60の異なるNCIヒト腫瘍細胞株のパネルに対し
て測定した。試験化合物はすべて、1つより多くの細胞
株に対して活性を有することが分かった。実際に、最も
有力でない化合物は50個もの細胞株に対して<10
−4MのGI50値を示し、また最有力の化合物も50
個もの細胞株に対して約10 MのGI50値を示し
た。
【0049】(他の実施形態)本明細書に開示した特徴
のすべては、任意の組合わせで組み合わせられ得る。本
明細書に開示した各特徴は、同一の、均等の、または類
似した目的に役立つ代替的な特徴と置き換えられてもよ
い。したがって、明示しないかぎり、開示した各特徴
は、一般的な一連の均等または同様の特徴の例に過ぎな
い。
【0050】上記の記載から、当業者は、本発明の本質
的な特性を容易に確認することが可能であり、本発明の
精神および範囲から逸脱することなく、様々な使用法お
よび条件に本発明を適応させるために、本発明の様々な
変更および修正を加えることが可能である。例えば、本
発明の縮合三環性複素環化合物に構造上類似した化合物
を生成し、それらの抗腫瘍活性についてスクリーニング
して本発明を実施するために使用することが可能であ
る。したがって、他の実施形態も特許請求の範囲内にあ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リー フェン ユ 台湾 タイチュン ターチア ジュン−シ ャーン ロード セクション1 1191 (72)発明者 リー フェン チェン 台湾 タイチュン ターチア ジュン シ ャーン ロード セクション1 ナンバー 1191 (72)発明者 ヤン チャン アン 台湾 タイチュン ジン ウェイ シティ ジュン ワ ロード ナンバー151−6 7エフ (72)発明者 ヤン マ ウェィ 台湾 タイチュン ターチア ジュン−シ ャーン ロード セクション1 1191 (72)発明者 ウ ク アイ 中華人民共和国 シャンハイ クイリン ストリート (ダブリュ) レーン 47 ナンバー44 ルーム 403 (72)発明者 イェ ウ キウ 中華人民共和国 シャンハイ ザ フィフ ス ハムレット オブ ワン シャ エリ ア ナンバー2 ルーム 1703 (72)発明者 ワ シャオ ク 中華人民共和国 シャンハイ イースト オブ ウェンショイ ロード レーン 650 ナンバー2 ルーム 2105 Fターム(参考) 4C050 AA01 BB05 CC05 DD02 EE05 FF02 GG03 HH01 4C086 AA01 AA02 AA03 CB05 MA01 MA04 NA14 ZB26

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式を有する化合物。 【化1】 (式中、RはHまたはアルキルであり、 RはH、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロア
    リール、シクリル(cyclyl)またはヘテロシクリ
    ル(heterocyclyl)であり、 RおよびRは、独立して、H、アルキル、アルケニ
    ル、アリール、ヘテロアリール、シクリル、ヘテロシク
    リル、または(CRX(CRYで
    あって、Xは結合、O、SまたはNRであり、Yはア
    ルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、O
    C(O)R、C(O)R、N(Re’)、NR
    C(O)Re’、S(O)またはSRであ
    り、mおよびnの各々は独立して、1、2、3、4また
    は5であり、R、R、R、R 、RおよびR
    e’の各々は独立して、H、アルキル、アリール、ヘテ
    ロアリール、シクリルまたはヘテロシクリルであり、か
    つ、 RはHまたはハロゲンである)
  2. 【請求項2】 Rが(CRX(CR
    Yである請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R、R、RおよびRの各々がH
    であり、XはOであり、YはOC(O)Rである請求
    項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Rがアルキルまたはアリールである請
    求項2に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Rがアルキル、アルケニルまたはアリ
    ールである請求項2に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 RがHである請求項2に記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】 RがHである請求項6に記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】 Rがアルキルまたはアリールである請
    求項7に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 Rがアルキル、アルケニルまたはアリ
    ールであり、R、R、RおよびRの各々がHで
    あり、XはOであり、YはOC(O)Rである請求項
    8に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 Rがアルキル、アルケニルまたはア
    リールである請求項1に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 Rがアルキルまたはアリールである
    請求項10に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 Rがアルキル、アルケニルまたはア
    リールである請求項10に記載の化合物。
  13. 【請求項13】 RがHである請求項10に記載の化
    合物。
  14. 【請求項14】 RがHである請求項13に記載の化
    合物。
  15. 【請求項15】 Rがアルキルまたはアリールである
    請求項14に記載の化合物。
  16. 【請求項16】 Rがアルキル、アルケニルまたはア
    リールである請求項15に記載の化合物。
  17. 【請求項17】 Rがアルキル、アルケニルまたはア
    リールである請求項14に記載の化合物。
  18. 【請求項18】 下記式を有する化合物。 【化2】 (式中、RはHまたはアルキルであり、 RはH、アルキル、アルケニル、ヘテロアリール、シ
    クリルまたはヘテロシクリルであり、 RはH、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロア
    リール、シクリル、ヘテロシクリルまたは(CR
    X(CRYであり、 Rは(CRX(CRYであり、
    Xは結合、O、SまたはNRであり、YはOHであ
    り、mおよびnの各々は独立して、1、2、3、4、ま
    たは5であり、R、R、R、およびRの各々は
    独立して、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、
    シクリルまたはヘテロシクリルであり、かつ、 RはHまたはハロゲンである)
  19. 【請求項19】 R、R、R、およびRの各々
    はHであり、XはOである請求項18に記載の化合物。
  20. 【請求項20】 RがHである請求項18に記載の化
    合物。
  21. 【請求項21】 RがHである請求項20に記載の化
    合物。
  22. 【請求項22】 Rはアルキルである請求項21に記
    載の化合物。
  23. 【請求項23】 Rはアルキル、アルケニル、または
    アリールであり、R 、R、R、およびRの各々
    はHであり、XはOである請求項22に記載の化合物。
  24. 【請求項24】 下記式を有する化合物。 【化3】 (式中、RはHまたはアルキルであり、 RはH、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロア
    リール、シクリルまたはヘテロシクリルであり、 RはH、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘ
    テロシクリルまたは(CRX(CR
    Yであり、 Rは(CRX(CRYであり、
    Xは結合、O、SまたはNRであり、YはOHであ
    り、mおよびnの各々は独立して、1、2、3、4、ま
    たは5であり、R、R、R、R、RおよびR
    e’の各々は独立して、H、アルキル、アリール、ヘテ
    ロアリール、シクリルまたはヘテロシクリルであり、 RはHまたはハロゲンである)
  25. 【請求項25】 R、R、R、およびRの各々
    はHであり、XがOである請求項24に記載の化合物。
  26. 【請求項26】 RがHである請求項24に記載の化
    合物。
  27. 【請求項27】 RがHである請求項26に記載の化
    合物。
  28. 【請求項28】 Rがアルキルまたはアリールである
    請求項27に記載の化合物。
  29. 【請求項29】 Rがアルケニルまたはアリールであ
    り、R、R、R 、およびRの各々はHであり、
    XがOである請求項28に記載の化合物。
  30. 【請求項30】 腫瘍を治療するための方法であって、
    投与を必要とする対象者に対して下記式を有する化合物
    の有効量を投与することからなる方法。 【化4】 (式中、RはHまたはアルキルであり、 RはH、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロア
    リール、シクリルまたはヘテロシクリルであり、 RおよびRは、独立して、H、アルキル、アルケニ
    ル、アリール、ヘテロアリール、シクリル、ヘテロシク
    リル、または(CRX(CRYで
    あって、Xは結合、O、SまたはNRであり、YはO
    、OC(O)R、C(O)R、N(R
    e’)、NRC(O)Re’、S(O)
    たはSRであり、mおよびnの各々は独立して、1、
    2、3、4または5であり、R、R、R、R
    およびRe’の各々は独立して、H、アルキル、ア
    リール、ヘテロアリール、シクリルまたはヘテロシクリ
    ルであり、かつ、 RはHまたはハロゲンである)
  31. 【請求項31】 Rが(CRX(CR
    Yである請求項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 R、R、R、およびRの各々
    はHであり、XはOであり、YはORまたはOC
    (O)Rである請求項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】 RがHである請求項31に記載の方
    法。
  34. 【請求項34】 RがHである請求項33に記載の方
    法。
  35. 【請求項35】 Rはアルキル、アルケニルまたはア
    リールである請求項30に記載の方法。
  36. 【請求項36】 RがHである請求項35に記載の方
    法。
  37. 【請求項37】 RがHである請求項36に記載の方
    法。
  38. 【請求項38】 Rはアルキル、アルケニルまたはア
    リールである請求項37に記載の方法。
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