JP2003104105A - 車両のシート装置 - Google Patents

車両のシート装置

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JP2003104105A
JP2003104105A JP2001302306A JP2001302306A JP2003104105A JP 2003104105 A JP2003104105 A JP 2003104105A JP 2001302306 A JP2001302306 A JP 2001302306A JP 2001302306 A JP2001302306 A JP 2001302306A JP 2003104105 A JP2003104105 A JP 2003104105A
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Japan
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seat
seat cushion
cushion
seat back
vehicle
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JP2001302306A
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English (en)
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Naomune Moriyama
尚宗 森山
Kazuhide Sumita
和英 住田
Akira Ito
晃 伊藤
Osamu Tabuchi
修 田渕
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロングソファ化等を図るだけでなく荷室の拡
大をも十分に図ることができる車両のシート装置を提供
する。 【解決手段】 シートクッション9が前部シートクッシ
ョン11と後部シートクッション12とに分割され、前
部シートクッション11が座部構成状態位置と該座部構
成状態位置よりも前方で且つ該座部構成状態位置よりも
下方に位置する待避状態位置とをとるように設定されて
いる。しかも、前部シートクッション11が待避状態位
置に位置するときにおいて、シートバック10が前方側
倒伏姿勢をもって後部シートクッション12よりも前方
側に位置する前方側倒伏状態をとることができるように
設定されている。これにより、前部シートクッション1
1を待避状態位置に位置させた状態の下で前席シート5
のシートバック8を後方側に倒伏させてロングソファ化
等のシートアレンジを行えるだけでなく、シートバック
10と後部シートクッション12とをフラット化して、
それらの上方の荷室空間26の拡大を図ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のシート装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、全長が比較的短いコンパクトな車
両が人気を博している。コンパクトな車両は、全長が比
較的短いため、室内におけるシートアレンジの制約を受
けがちであるが、その改善要求は強く、より使い勝手の
よいシートアレンジが求められている。
【0003】このような要請に対して、実開昭60−4
6346号公報、特開昭58−157836号公報に示
すように、フロアパネル上に、低床面において前席シー
トを配置する一方、低床面よりも段差状に高められた高
床面において後席シートを配置し、その後席シートのシ
ートクッションを前部シートクッションと後部シートク
ッションとに分割し、その前部シートクッションを、座
部構成状態と共に、低床面上に移動させて座部構成状態
よりも下方に位置することになる待避状態をもとること
ができるように設定されている車両のシート装置が提案
されている。これによれば、前部シートクッションを待
避状態にして、前席シートのシートバックを後方側に倒
伏させれば、座部構成状態時における前部シートクッシ
ョンの空間を前席シートにおけるシートバック先端部の
収納空間として利用できることになり、全長が短いコン
パクトな車両であっても、いわゆるフルフラット化或い
はロングソファ化を図ることができることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記車両のシ
ート装置においては、ロングソファ化等のシートアレン
ジに対してある程度満足できるものとなっているもの
の、荷室の拡大に関しては、従来同様、シートバックを
後席シートにおけるシートクッション上に倒す程度(前
傾状態)までしか拡大することができず、シートアレン
ジは荷室の拡大要請に対して十分に応えきれていない状
況にある。
【0005】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、その技術的課題は、全長が比較的短いコンパクトな
車両においても、いわゆるロングソファ化等を図ること
ができると共に、荷室の拡大をも十分に図ることができ
る車両のシート装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を達成す
るために本発明(請求項1に係る発明)にあっては、シ
ートクッションとシートバックとが、低床面よりも段差
状に高められた高床面上に設けられ、前記シートクッシ
ョンが、前部シートクッションと該前部シートクッショ
ンの後方側に配設される後部シートクッションとに分割
され、前記前部シートクッションが、前記後部シートク
ッションに隣接して位置する座部構成状態位置と、前記
低床面側に移行して該座部構成状態位置よりも前方で且
つ該座部構成状態位置よりも下方に位置する待避状態位
置とをとるように設定されている車両のシート装置にお
いて、前記シートバックが、前記前部シートクッション
が前記待避状態位置に位置するときにおいて、前方側倒
伏姿勢をもって前記後部シートクッションよりも前方側
に位置する前方側倒伏状態をとることができるように設
定されている構成としてある。この請求項1の好ましい
態様としては請求項2〜7の記載の通りとなる。
【0007】上記技術的課題を達成するために本発明
(請求項8に係る発明)にあっては、低床面に前席シー
トが配置され、該低床面よりも段差状に高められた高床
面に後席シートが配置され、該後席シートのシートクッ
ションが前部シートクッションと後部シートクッション
とに分割され、前記前部シートクッションが、座部構成
状態位置と共に、低床面側に移動させて座部構成状態位
置よりも下方に位置することになる待避状態位置をもと
ることができるように設定されている車両のシート装置
において、前記後席シートにおける前記前部シートクッ
ションが待避状態位置をとるとき、前記後席シートにお
けるシートバックを前方側倒伏姿勢をもって前記後部シ
ートクッションよりも前方側に位置させる荷室拡大態様
と、前記後席シートにおける前記前部シートクッション
が待避状態位置をとるとき、前記前席シートにおける少
なくともシートバック先端部を、座部構成状態位置にお
ける前記前部シートクッションの占有空間に位置させる
フラットシート態様と、を選択的にとることができるよ
うに設定されている構成としてある。この請求項1の好
ましい態様としては請求項9の記載の通りとなる。
【0008】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、前部シー
トクッションが待避状態位置をとり得ることから、前席
シートが存在する場合には、座部構成状態位置における
前部シートクッションの占有空間を、その前席シートに
おけるシートバック先端部の収納空間として利用し、い
わゆるロングソファ化等を図ることができる。その一
方、前部シートクッションが待避状態位置に位置すると
きにおいて、シートバックが、前方側倒伏姿勢をもって
後部シートクッションよりも前方側に位置する前方側倒
伏状態をとることができるように設定されていることか
ら、シートバックの背面を後部シートクッションの上面
に対して略面一な状態(略水平状態)にすることができ
ることになり、その倒伏状態のシートバック及び後部シ
ートクッションの大きな上方空間を荷室として利用でき
ることになる。このため、全長が比較的短いコンパクト
な車両においても、いわゆるロングソファ化等を図るこ
とができると共に、荷室の拡大をも十分に図ることがで
きることになる。
【0009】請求項2に係る発明によれば、後部シート
クッションが、座部構成状態位置において固定され、シ
ートバックが、前部シートクッションが待避状態位置を
とるとき、倒伏動に伴って前方に移動する倒伏動態様を
もって前方側倒伏状態に至るように設定されていること
から、前記請求項1と同様の作用効果を具体的構成をも
って得ることができることになる。
【0010】請求項3に係る発明によれば、シートバッ
クが、該シートバックの基端部を前後方向に移動するこ
となく起倒動可能とされ、後部シートクッションが、シ
ートバックが前方側倒伏状態にあるときに、該後部シー
トクッションの座部構成状態位置よりも後方側の後退位
置に位置するように設定されていることから、前記請求
項1と同様の作用効果を具体的構成をもって得ることが
できることになる。
【0011】請求項4に係る発明によれば、後部シート
クッションの後退位置が、該後部シートクッションの後
方側における荷室フロア面の下方側であることから、荷
室としての使用時に、後部シートクッションが汚れるこ
とを防止できることになる。
【0012】請求項5に係る発明によれば、シートバッ
クの背面が、該シートバックが前方側倒伏状態にあると
きにおいて、荷室フロア面に略同一高さをもって連なる
ように設定されていることから、段差なく荷室を拡大で
きることになり、長尺物を積むとき等、荷室利用時にお
ける使い勝手を向上させることができることになる。
【0013】請求項6に係る発明によれば、シートバッ
クの背面側に板状部材が設けられ、その板状部材が、シ
ートバックの背面内に収まるようにしつつ該シートバッ
クに保持される保持位置と、該シートバックの背面に沿
った状態で該シートバックの基端部より外方に延出する
延出位置とをとるように設定され、その板状部材は、シ
ートバックが前方側倒伏状態をとるとき、前記延出位置
をとることができるように設定されているていることか
ら、後部シートクッションを板状部材をもって覆うよう
にすることができることになり、荷室を拡大して利用す
るに際して、後部シートクッションが汚れることを防止
できることになる。
【0014】請求項7に係る発明によれば、シートバッ
クが前方側倒伏状態に位置すると共に板状部材が延出位
置をとるとき、該シートバックの背面が、該板状部材を
介して後部シートクッションの後方側における荷室フロ
ア面に略同一高さをもって連なるように設定されている
ことから、段差なく荷室を拡大できることになり、長尺
物を積むとき等、荷室利用時における使い勝手を向上さ
せることができることになる。
【0015】請求項8に係る発明によれば、荷室拡大態
様と、フラットシート態様とを選択的に決めることがで
きることから、全長が比較的短いコンパクトな車両にお
いても、いわゆるロングソファ化等を図ることができる
と共に、荷室の拡大をも十分に図ることができ、使い勝
手を向上させることができることになる。
【0016】請求項9に係る発明によれば、シートバッ
ク先端部相当部とヘッドレスト相当部とが、前部シート
クッションの待避状態位置において、上下に折り畳まれ
た待避状態で配設できるように設定されていることか
ら、前部シートクッションの待避状態において、後部シ
ートクッションの前方側に倒伏状態のシートバックを位
置させることにより荷室の拡大を図ることができるだけ
でなく、前席シートにおけるシートバックを後方側に倒
伏させることにより、ヘッドレストを取り外すことなく
そのままでも、ロングソファ化等のフラットシート化を
図ることができることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面に基づいて説明する。図1において、符号1は、フ
ロアパネルで、このフロアパネル1は、前方側(図1
中、左側)が低床面2とされ、後方側が高床面3とされ
ており、高床面3は低床面2に対して立ち上がり面4を
介して段差状に高められている。
【0018】前記低床面2には前席シート5が配置さ
れ、前記高床面3には後席シート6が配置されている。
前席シート5には、通常のものが用いられており、前席
シート5は、乗員が着座するためのシートクッション7
と、該シートクッション7の後端側において起倒動可能
に設けられるシートバック8とを備えている。
【0019】後席シート6も、図1、図2に示すよう
に、シートクッション9と、該シートクッション9の後
端側において起倒動可能に設けられるシートバック10
とを備えている。シートクッション9は、前部シートク
ッション11と後部シートクッション12とに分割され
ており、この両者11,12は、座部を構成するときに
は(座部構成状態位置)、隣接した状態で前後に高床面
3上に配置されることになっている。後部シートクッシ
ョン12は、フロアパネル1(高床面3)に固定されて
おり、このため、例えば図3に示すように、後部シート
クッション12のパン13に該後部シートクッション1
2の側部において溶接された取付け座金14が、ボル
ト、ナット等の固定具15を用いてフロアパネル1に固
定されている。
【0020】前部シートクッション11は、図1、図
2、図4に示すように、左右の2つのヒンジ16を介し
てフロアパネル1に固定されている。ヒンジ16は、そ
の一方側が前部シートクッション11のパン17前部に
溶接されている一方、ヒンジ16の他方側は、ブラケッ
ト18を介して立ち上がり面4上部に固定されている。
これにより、前部シートクッション11は、高床面3上
に位置する前記座部構成状態位置(図6の仮想線状態参
照)と、前席シート5と立ち上がり面4との間の空間に
入り込む待避状態位置(図6の実線状態参照)とをとり
得ることになっている。このうち、待避状態位置におい
ては、待避状態として、前部シートクッション11がヒ
ンジ16の回動支点O1を中心として反転し、前部シー
トクッション11の裏面が、上面となって、高床面3の
高さよりも同一ないしはやや低い状態となる。
【0021】シートバック10は、本実施形態において
は、図1、図2に示すように、その両側部が、フロアパ
ネル1に固定されたブラケット19にリンク20を介し
て取付けられている。リンク20には多少、長めのもの
が用いられており、シートバック10を倒伏動させるこ
とができると共に前方に移動させることができることに
なっている。
【0022】また、シートバック10は、図5に示すよ
うに、起立状態保持機構21を介して起立状態を保持で
きることになっている。起立状態保持機構21は、既知
のストライカ22とラッチ(図示略)とにより構成され
ており、ラッチは、シートバック10上部の車幅方向両
側において該シートバック10の内部に設けられてお
り、そのラッチは、挿入溝23を介して外部に臨むこと
になっている。ストライカ22は、シートバック10上
部近傍において車体側面から車幅方向内方に突出できる
ように上下方向に揺動可能に設けられていると共に、そ
の先端部が前方に向けて折曲されており、そのストライ
カ22の先端部を、シートバック10の倒伏動に基づい
て挿入溝23に挿入してシートバック10内部のラッチ
に係合させたとき、シートバック10の起立状態が保持
できることになっている。尚、図5中、符号24は、ラ
ッチとストライカ22との係合関係を解除するための摘
みである。
【0023】さらに、シートバック10の背面には、図
1に示すように、板状部材25が設けられている。この
板状部材25は、その一端部がシートバック10背面の
基端部に回動可能に支持されており、板状部材25は、
その板面がシートバック10の背面に面した状態でその
背面内に収まる保持位置と、その板面がシートバック1
0の背面に沿った状態で該シートバック10の基端部よ
り外方に延出する延出位置とをとることができるように
なっている。この場合、保持位置では、板状部材25
は、図示を略す留め具によりシートバック10の背面に
保持され、延出位置では、板状部材25がシートバック
10の基端部背面に当接することにより回動が規制され
て、シートバック10の背面に沿った状態で該シートバ
ック10の基端部より外方に延出することになってい
る。
【0024】このような車両のシート装置においては、
上記構成を利用したシートアレンジにより、荷室の拡
大、ロングソファ化等を図ることができることになって
いる。
【0025】具体的に説明すると、荷室の拡大を図るに
際しては、先ず、図6に示すように、前部シートクッシ
ョン11を、待避状態位置に位置させ、その待避状態位
置で待避状態にする。これにより、高床面3における前
部シートクッション11の占有空間が空き空間となると
共に、後部シートクッション12から前方において、高
床面3及び後部シートクッション12の裏面は、略水平
な面を形成することになる。
【0026】次に、図7に示すように、シートバック1
0を、リンク20の作用を利用して、前方に移動させつ
つ倒伏動させ、シートバック10を、前席シート5と後
部シートクッション12との間に倒伏状態をもって位置
させる。これにより、シートバック10の背面及び後部
シートクッション12の表面は、略水平な連続面を形成
し、それらの上方に大きな空間を形成することになり、
その空間を荷室空間26として利用できることになる。
またこの場合、シートバック10背面における板状部材
25が、反転されて、延出位置に位置されることにな
り、板状部材25は、後部シートクッション12の表面
を覆い、後部シートクッション12が汚れることを防止
することになる。このとき、シートバック10の背面及
び板状部材25(後部シートクッション12)は、荷室
の床面として利用されることになるが、より使い勝手を
向上させるために、板状部材25或いは後部シートクッ
ション12後方側における床面の高さを該板状部材25
或いは後部シートクッション12の表面と同じにして、
水平な連続面を構成してもよい。
【0027】一方、ロングソファ化等を図るに際して
は、図8に示すように、前部シートクッション11を待
避状態位置に待避させた後、前席シート5におけるシー
トバック8を後側に倒伏動させる。これにより、前席シ
ート5におけるシートバック8が、高床面3における前
部シートクッション11の占有空間に入って略水平状態
となり、ロングソファ化を図ることができることにな
る。そしてこの後、後席シート6におけるシートバック
10も後側に倒伏動させて略水平にすれば、フルフラッ
ト状態を得ることができることになる。
【0028】図9〜図15は第2実施形態、図16〜図
19は第3実施形態を示す。この各実施形態において、
前記第1実施形態と同一構成要素については、同一符号
を付してその説明を省略する。
【0029】図9〜図15に示す第2実施形態は、後席
シート6におけるシートバック10が前方に移動するこ
となく起倒動できることになっている一方、後部シート
クッション12が後方の後退位置まで移動できることに
なっている。
【0030】すなわち、後席シート6におけるシートバ
ック10の基端部が、フロアパネル1(高床面3)に固
定された支持金具27に回動可能に支持されており、そ
の回動によりシートバック10は、その基端部が前後方
向に移動することなく起倒動することになっている。一
方、後部シートクッション12の底側には、図9、図1
0に示すように、スライダ機構28が前後方向に延びる
ようにして設けられている。スライダ機構28は、既知
の如く、挿入レール29と、該挿入レール29を受け入
れる受け入れレール30とからなっており、挿入レール
29が後部シートクッション12の底面に固定され、受
け入れレール30がフロアパネル1に固定されている。
これにより、挿入レール29が受け入れレール30に対
して前後方向に移動することにより、後部シートクッシ
ョン12が、高床面3上の座部構成状態位置から後方に
移動できることになっている。
【0031】また、本実施形態においては、後席シート
6後方におけるフロアパネル1(高床面3)上に、図9
に示すように、トランクボード31が設けられている。
このトランクボード31は、図11に示すように、床面
部32と該床面部32の両側から起立する一対の起立板
部33をもって、車体前方から見てコ字状をなしてお
り、このトランクボード31を、一対の起立板部33を
下側にしつつ後席シート6後方におけるフロアパネル1
上に配置したとき、トランクボード31は、床面部32
下方に後部シートクッション収納空間34を形成するこ
とになっている。これにより、後部シートクッション1
2が後退位置に位置したときに、該後部シートクッショ
ン12は、床面部32の下方側の収納空間34に収納さ
れ、その後部シートクッション12の表面部は、外部に
晒されないことになる。尚、図11中、符号40はタイ
ヤハウスを示す。
【0032】この第2実施形態に係る車両のシート装置
においても、シートアレンジを利用して、荷室の拡大、
ロングソファ化、フルフラット化を図ることができるこ
とになっている。
【0033】荷室の拡大を図るに際しては、先ず、図1
2の状態から図13に示すように、前部シートクッショ
ン11を待避状態位置に位置させて待避状態とし、後部
シートクッション12を後方にスライドさせてトランク
ボード31下方側における後退位置に位置させる。
【0034】次に、図14に示すように、シートバック
10を倒伏動させる。このとき、後部シートクッション
12が後退してシートバック10の前方側への倒伏動を
阻害しないことから、シートバック10は、前席シート
5とトランクボード31との間で倒伏状態となり、シー
トバック10の背面とトランクボード31(床面部)と
は、略水平な連続面を形成することになる。これによ
り、シートバック10背面及びトランクボード31が荷
室の床面として利用されることになると共に、それらの
上方の大きな空間が荷室空間26として利用されること
になる。このとき、後部シートクッション12は、トラ
ンクボード31の下方側における後退位置に位置してい
ることから、その後部シートクッション12の表面が汚
れることを防止できることになる。
【0035】一方、ロングソファ化等を図るに際して
は、前記第1実施形態同様、前席シート5におけるヘッ
ドレストを取り外した状態で、前部シートクッション1
1を待避状態位置に待避させ、前席シート5におけるシ
ートバック8を後側に倒伏動させる。このとき、後部シ
ートクッション12を後退位置に移動させない。これに
より、前席シート5におけるシートバック8が、高床面
3における前部シートクッション11の占有空間に入っ
て略水平状態となり、図8の場合同様、ロングソファ化
となる。この後、フルフラット化を図るに際しては、ト
ランクボード31を、起立板部33が上方を向くように
高床面3に配置し(図11と逆の配置)、後席シート6
におけるシートバック10を、倒伏動により一対の起立
板部33間に入り込ませて、倒伏状態とする。
【0036】別の態様として、ロングソファ化を図るだ
けであれば、図15に示すように、前席シート5におけ
るヘッドレストを取り外さなくても、前部シートクッシ
ョン11を待避状態位置に待避させると共に、後部シー
トクッション12を後退位置に移動させた後、前席シー
ト5におけるシートバック8を後方側に倒伏動させれ
ば、後席シート6におけるシートバック10の前方空間
を空き空間として利用でき、ロングソファ化を図ること
ができることになる。
【0037】図16〜図19に示す第3実施形態におい
ては、前部シートクッション11の平面形状が、前席シ
ート5におけるシートバック8先端部及びヘッドレスト
35の倒伏動領域を考慮して形成されており、前部シー
トクッション11は、シートバック先端部相当部36
と、ヘッドレスト相当部37とを折り畳み可能な状態で
有し、待避状態位置では、シートバック先端部相当部3
6とヘッドレスト相当部37が上下に折り畳まれた待避
状態にされることになっている(図18、図19参
照)。これにより、シートバック先端部相当部36及び
ヘッドレスト相当部37を待避状態位置において待避状
態とすれば、それらの元の占有空間があくことになり、
そこに、前席シート5のシートバック8及びヘッドレス
ト35を入れ込むことができることになる。この結果、
ヘッドレスト35をシートバック10に取付けたままで
も、ロングソファ化、フルフラット化を図ることができ
ることになる。
【0038】一方、荷室の拡大を図るに際しては、待避
状態位置で、シートバック先端部相当部36とヘッドレ
スト相当部37を上下に折り畳んだ待避状態とした上
で、前記第1実施形態の場合のようにリンク20を利用
して後席シート6のシートバック10を前方に移動させ
つつ倒伏させたり、第2実施形態の場合のように後部シ
ートクッション12を後退させて後席シート6のシート
バック10を前方に倒伏させることにより、倒伏状態の
シートバック10を後部シートクッション12よりも前
側に位置させれば、後席シート6における倒伏したシー
トバック10等の上方空間を拡大できることになり、荷
室空間26を拡大できることになる。
【0039】尚、本発明の目的は、明記されたものに限
らず、実質的に好ましい或いは利点として記載されたも
のに対応したものを提供することをも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る車両のシート装置を側方か
ら説明する説明図。
【図2】第1実施形態に係る後席シートを示す斜視図。
【図3】第1実施形態に係る後部シートクッションの取
付けを説明する説明図。
【図4】第1実施形態に係る前部シートクッションの構
造を説明する説明図。
【図5】後席シートにおけるシートバックの起立状態保
持機構を説明する説明図。
【図6】前部シートクッションの待避状態位置での待避
状態を説明する説明図。
【図7】図6の状態から荷室の拡大へのシートアレンジ
を説明する説明図。
【図8】図6の状態からロングソファ化等へのシートア
レンジを説明する説明図。
【図9】第2実施形態に係る後席シートを説明する斜視
図。
【図10】第2実施形態に係る後部シートクッションの
スライダ機構を説明する説明図。
【図11】車体前方側から見たトランクボードを示す
図。
【図12】第2実施形態における通常の使用状態を示す
図。
【図13】図12の続きを示す図。
【図14】図13の状態から荷室の拡大へのシートアレ
ンジを示す図。
【図15】図13の状態からロングソファ化へのシート
アレンジを示す図。
【図16】第3実施形態に係る後席シートを平面的に示
す図。
【図17】図16の側面図。
【図18】図16の状態から前部シートクッションが待
避状態位置に移行した状態を平面的に示す図。
【図19】図18の側面図。
【符号の説明】
1 フロアパネル 2 低床面 3 高床面 5 前席シート 6 後席シート 9 シートクッション 10 シートバック 11 前部シートクッション 12 後部シートクッション 36 シートバック先端部相当部 37 ヘッドレスト相当部
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 晃 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 田渕 修 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 産業株式会社内 Fターム(参考) 3B087 BD01 BD07 BD19 CB03 CB13

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートクッションとシートバックとが、
    低床面よりも段差状に高められた高床面上に設けられ、
    前記シートクッションが、前部シートクッシ ョンと該前部シートクッションの後方側に配設される後
    部シートクッションとに分割され、前記前部シートクッ
    ションが、前記後部シートクッションに隣接して位置す
    る座部構成状態位置と、前記低床面側に移行して該座部
    構成状態位置よりも前方で且つ該座部構成状態位置より
    も下方に位置する待避状態位置とをとるように設定され
    ている車両のシート装置において、 前記シートバックが、前記前部シートクッションが前記
    待避状態位置に位置するときにおいて、前方側倒伏姿勢
    をもって前記後部シートクッションよりも前方側に位置
    する前方側倒伏状態をとることができるように設定され
    ている、ことを特徴とする車両のシート装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記後部シートクッションが、座部構成状態位置におい
    て固定され、 前記シートバックが、前記前部シートクッションが待避
    状態位置をとるとき、倒伏動に伴って前方に移動する倒
    伏動態様をもって前記前方側倒伏状態に至るように設定
    されている、ことを特徴とする車両のシート装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記シートバックが、該シートバックの基端部を前後方
    向に移動することなく起倒動可能とされ、 前記後部シートクッションが、前記シートバックが前記
    前方側倒伏状態にあるときに、該後部シートクッション
    の座部構成状態位置よりも後方側の後退位置に位置する
    ように設定されている、ことを特徴とする車両のシート
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記後部シートクッションの後退位置が、該後部シート
    クッションの後方側における荷室フロア面の下方側であ
    る、ことを特徴とする車両のシート装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記シートバックの背面が、該シートバックが前方側倒
    伏状態にあるときにおいて、前記荷室フロア面に略同一
    高さをもって連なるように設定されている、ことを特徴
    とする車両のシート装置。
  6. 【請求項6】 請求項2又は3において、 前記シートバックの背面側に板状部材が設けられ、 前記板状部材が、前記シートバックの背面内に収まるよ
    うにしつつ該シートバックに保持される保持位置と、該
    シートバックの背面に沿った状態で該シートバックの基
    端部より外方に延出する延出位置とをとることができる
    ように設定され、 前記板状部材は、前記シートバックが前記前方側倒伏状
    態をとるとき、前記延出位置をとることができるように
    設定されている、ことを特徴とする車両のシート装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記シートバックが前記前方側倒伏状態位置に位置する
    と共に前記板状部材が前記延出位置をとるとき、該シー
    トバックの背面が、該板状部材を介して前記後部シート
    クッションの後方側における荷室フロア面に略同一高さ
    をもって連なるように設定されている、ことを特徴とす
    る車両のシート装置。
  8. 【請求項8】 低床面に前席シートが配置され、該低床
    面よりも段差状に高められた高床面に後席シートが配置
    され、該後席シートのシートクッションが前部シートク
    ッションと後部シートクッションとに分割され、前記前
    部シートクッションが、座部構成状態位置と共に、低床
    面側に移動させて座部構成状態位置よりも下方に位置す
    ることになる待避状態位置をもとることができるように
    設定されている車両のシート装置において、 前記後席シートにおける前記前部シートクッションが待
    避状態位置をとるとき、前記後席シートにおけるシート
    バックを前方側倒伏姿勢をもって前記後部シートクッシ
    ョンよりも前方側に位置させる荷室拡大態様と、 前記後席シートにおける前記前部シートクッションが待
    避状態位置をとるとき、前記前席シートにおける少なく
    ともシートバック先端部を、座部構成状態位置における
    前記前部シートクッションの占有空間に位置させるフラ
    ットシート態様と、を選択的にとることができるように
    設定されている、ことを特徴とする車両のシート装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記後席シートにおける前部シートクッションに、前記
    前席シートにおけるシートバック先端部及びヘッドレス
    トの倒伏動に伴う進入領域において、該シートバックに
    相当するシートバック先端部相当部と、該ヘッドレスト
    に相当するヘッドレスト相当部とが折り畳み可能に設け
    られ、 前記シートバック先端部相当部と前記ヘッドレスト相当
    部とが、前部シートクッションの待避状態位置におい
    て、上下に折り畳まれた状態で配設できるように設定さ
    れている、ことを特徴とする車両のシート装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105034881A (zh) * 2015-09-17 2015-11-11 王富华 一种可变形汽车后排座椅
CN105620314A (zh) * 2014-11-26 2016-06-01 通用汽车环球科技运作有限责任公司 具有可拆卸坐垫插入件的座椅组件
JP2018034663A (ja) * 2016-08-31 2018-03-08 株式会社タチエス 車両用シート

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