JP2003101807A - 画像ファイルの出力画像調整 - Google Patents

画像ファイルの出力画像調整

Info

Publication number
JP2003101807A
JP2003101807A JP2001316706A JP2001316706A JP2003101807A JP 2003101807 A JP2003101807 A JP 2003101807A JP 2001316706 A JP2001316706 A JP 2001316706A JP 2001316706 A JP2001316706 A JP 2001316706A JP 2003101807 A JP2003101807 A JP 2003101807A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color space
image data
value
color
image processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001316706A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003101807A5 (ja
JP3666439B2 (ja
Inventor
Kenji Fukazawa
賢二 深沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001316706A priority Critical patent/JP3666439B2/ja
Publication of JP2003101807A publication Critical patent/JP2003101807A/ja
Publication of JP2003101807A5 publication Critical patent/JP2003101807A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3666439B2 publication Critical patent/JP3666439B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Processing Or Creating Images (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Processing Of Color Television Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像データ生成時における色空間情報を正
確に出力できる画像出力装置を提供すること。 【解決手段】カラープリンタ20のCPU31は、マト
リクスS演算により得られたRGB色空間の画像データ
に対して、ガンマ補正、並びに、マトリクス演算Mを実
行する。CPU31は設定されているガンマ補正値を用
いて映像データに対してガンマ変換処理を実行する。マ
トリクス演算MはRGB色空間をXYZ系色空間に変換
するための演算処理である。マトリクス演算Mを実行す
る場合には、画像データ生成時の色空間を反映させるた
め、CPU31はPrintMatchingタグを参照し、書き込
まれている色空間に対応するマトリクス(M)を用いて
マトリクス演算を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像データの色空
間上の変換を伴う処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、撮影画像あるいは取り込み画像を
取り扱いの容易な画像ファイルとして利用することがで
きるディジタルスチルカメラ(DSC)、ディジタルビ
デオカメラ(DVC)、スキャナ等の需要が高まってい
る。一般的に、DSC等では、撮影画像データは画像圧
縮ファイル形式の一つであるJPEG形式のファイルと
して保存される。このJPEGファイルでは、圧縮率を
高くするためにYCbCrの色空間を用いて画像データ
を表現している。したがって、DSC等は、RGB色空
間によって表現されている撮影画像データをYCbCr
色空間に変換している。また、このときDSC等が扱う
RGB色空間は、パーソナルコンピュータで標準的に用
いられているCRTモニタの色空間(例えば、sRG
B:IEC61966 2−1)が用いられている。
【0003】パーソナルコンピュータでは、RGB色空
間が画像データの標準的な色空間として用いられている
ため、このようなJPEGファイルを受け取ったパーソ
ナルコンピュータは、JPEGファイルを伸長し、画像
データの色空間をYCbCr色空間からRGB色空間へ
変換する。こうしてRGB色空間に変換された画像デー
タは、モニタに表示され、あるいは、CMYK色空間へ
変換された後、プリンタを介して印刷媒体上に印刷出力
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のパーソナルコン
ピュータにおける画像処理では、一般的に、CRTモニ
タによる出力を前提とし、YCbCr色空間からRGB
色空間へ変換された画像データの色空間は、CRTモニ
タが表現可能な色空間特性であると共にパーソナルコン
ピュータにて共通に用いられているsRGB色空間にク
リッピングされていた。
【0005】したがって、DSC等の画像データ生成装
置によって生成されたJPEGファイルをパーソナルコ
ンピュータで伸長し、YCbCr色空間からRGB色空
間に変換した際に、画像データのRGB色空間の表色域
がsRGB色空間の表色域より広い場合であっても、s
RGB色空間の表色域外の表色値は丸められてしまって
いた。かかる場合には、sRGB色空間の表色域外の表
色値は出力画像に反映されない。この結果、出力装置の
色再現範囲がsRGB色空間よりも広い場合であって
も、出力装置の色再現能力を生かすことができず、ま
た、DSC上で可能な色再現能力についても有効に利用
することができないという問題があった。
【0006】その一方で、モニタの色再現特性にマッチ
したsRGB色空間は、標準的なRGB色空間として広
く用いられており、YCbCr色空間からRGB色空間
への色空間の変換処理においても、モニタによる表示を
前提とする色変換マトリクスが用いられているのが現状
である。したがって、sRGB色空間の表色域よりも広
い表色域を有するRGB色空間を新たに定義しても、入
力装置から出力装置に至るまで、画像処理を実行する色
空間として新たなRGB色空間が採用されない限り、汎
用性に欠けるため、色空間特性を容易に変更することは
できないという問題がある。
【0007】これらの問題に対して、一部の画像ファイ
ルユーザは、DSC等の有する色空間を反映させた適切
な出力結果を得ることができるように画像ファイル修正
ソフト等を用いて画像ファイルの画像調整を行っている
が、このような画像調整を行うことは煩雑である。
【0008】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、画像データ生成時における色空間情報
を正確に出力できる画像出力装置を提供することを目的
とする。また、画像データを生成した装置、または、画
像データを出力する装置の色再現域を有効に利用するこ
とができる画像出力装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために本発明の第1の態様は、画像デ
ータと、所定の色空間の領域外の情報を使用するか否か
を示すと共に前記画像データに関連付けられている使用
情報とを用いて画像処理を実行する画像処理装置を提供
する。本発明の第1の態様に係る画像処理装置は、前記
画像データを取り込む画像データ取り込み手段と、前記
画像データに関連付けられている前記使用情報を取得す
る使用情報取得手段と、前記取得された使用情報に基づ
いて、前記所定の色空間の領域外の情報を使用するか否
かを判定する判定手段と、前記領域外情報を使用すると
判定された場合には、前記領域外情報をその定義領域に
内包し得る広い定義領域を有する広域色空間への色変換
処理を含む前記画像データの画像処理を実行する画像処
理手段とを備えることを特徴とする。
【0010】本発明の第1の態様に係る画像処理装置に
よれば、所定の色空間の領域外の情報を使用する場合に
は、領域外情報をその定義領域に内包し得る広い定義領
域を有する広域色空間への色変換処理を含む画像データ
の画像処理を実行するので、画像データ生成時に画像デ
ータに含まれていた表色値を利用して画像データを正確
に再現することができる。
【0011】本発明の第1の態様に係る画像処理装置に
おいて、前記領域外情報を使用しないと判定された場合
には、前記画像処理手段は、前記所定の色空間と同等の
定義領域を有する既定の色空間を介して前記画像データ
の画像処理を実行しても良い。かかる構成を備えること
により、領域外情報を使用しないと判定された場合にも
既定の情報を用いて画像処理を実行することができる。
【0012】本発明の第1の態様に係る画像処理装置に
おいて、前記画像データは第1の色空間によって定義さ
れており、前記画像データ取り込み手段は、前記取り込
んだ画像データの色空間を前記第1の色空間から第2の
色空間に変換し、前記画像処理手段は、前記第2の色空
間によって定義されている画像データの色空間を、前記
領域外表色値を用いて第3の色空間に変換しても良い。
【0013】かかる構成を備えることにより、第2の色
空間によって表現されている画像データの色空間を第3
の色空間に変換する際に、領域外表色値を用いて色空間
を変換することができるので、画像データ生成時に画像
データに含まれていた表色値を利用して画像データを正
確に再現することができる。
【0014】本発明の第1の態様に係る画像処理装置に
おいて、前記第1の色空間はYCbCrの色空間であ
り、前記第2の色空間は第1のRGBの色空間であり、
前記第3の色空間は前記第1のRGBの色空間よりも広
い定義領域を有する第2のRGBの色空間であっても良
い。また、前記第2のRGBの色空間は、sRGB色空
間であっても良い。さらに、前記第3の色空間は、第2
のRGB色空間に代えて、CIELABの色空間であっ
ても良い。
【0015】かかる構成を備える場合には、第1のRG
Bの色空間よりも広い第2のRGB色空間を有する画像
データを用いて画像を出力できるので、第1のRGB色
空間を有する画像データを用いる場合よりも高い彩度の
画像を出力することができる。また、出力データの色空
間がCIELAB色空間の場合には、カラーマッチング
が容易になるので、更に他の装置において画像処理を行
う場合に便利である。
【0016】本発明の第1の態様に係る画像処理装置に
おいて、前記画像データは、前記所定の色空間の定義領
域内の表色値である第1の正の表色値と、前記所定の色
空間の定義領域外の表色値である第2の正の表色値およ
び負の表色値の少なくともいずれか一方を含むと共に、
第1の色空間によって表現されており、前記画像データ
取り込み手段は、前記第1および第2の正の表色値並び
に前記負の表色値を用いて、前記画像データの色空間を
前記第1の色空間から第2の色空間に変換しても良い。
かかる構成を備えることにより、画像データが有する第
1および第2の正の表色値および負の表色値を反映した
画像処理を実行することができるので、出力装置におけ
る画像データの再現性を向上させることができる。
【0017】本発明の第1の態様に係る画像処理装置に
おいて、前記画像処理手段は、前記画像データが前記第
1および第2の正の表色値を有する場合には第1のガン
マ補正値を用い、前記画像データが負の表色値を有する
場合には前記第1のガンマ補正値とは異なる第2のガン
マ補正値を用いて、前記画像データに対するガンマ補正
を実行するガンマ補正手段を備えても良い。かかる構成
を備えることにより、画像データが正の表色値を有する
場合と、負の表色値を有する場合のそれぞれにおいて適
切なガンマ補正を実行することができる。
【0018】本発明の第1の態様に係る画像処理装置に
おいて、前記第2のガンマ補正値は、前記第1のガンマ
補正値よりも小さい値であっても良い。かかる場合に
は、負の表色値をより有効に利用することが可能とな
り、画像データの色再現領域を更に拡張することができ
る。
【0019】本発明の第1の態様に係る画像処理装置に
おいて、前記画像処理手段は、前記第2の色空間によっ
て表現されていると共に前記第1の正の表色値、前記第
2の正の表色値および前記負の表色値を含む前記画像デ
ータを、前記第2の色空間よりも広く、前記第2の正の
表色値および前記負の表色値の少なくとも一方をその定
義領域内に含む第3の色空間へ変換しても良い。かかる
場合には、第2の色空間では表現され得なかった第2の
正の表色値および負の表色値の少なくともいずれか一方
が第3の色空間の定義領域内に含まれるので、第2の正
の色彩値および負の色彩値の少なくとも一方を再現して
出力することができる。したがって、画像データの彩度
を向上させることができると共に、画像データを生成し
た装置、または、画像データを出力する装置の色再現域
を有効に利用することができる。
【0020】本発明の第1の態様に係る画像処理装置に
おいて、前記第1の色空間はR成分、G成分、B成分に
よって表されるRGBの色空間であり、前記第2のガン
マ補正値は、それぞれが異なる、前記R成分用の第2の
ガンマ補正値、前記G成分用の第2のガンマ補正値、B
成分用の第2のガンマ補正値を有しても良い。かかる構
成を備えることにより、R成分、G成分、B成分の各々
が有する表現領域に応じたガンマ補正を負の表色値を有
する画像データに対して実行することができると共に、
より彩度の高い画像出力を得ることができる。
【0021】本発明の第1の態様に係る画像処理装置に
おいて、前記画像ファイル取り込み手段による前記第1
の色空間から前記第2の色空間への前記画像データの色
空間の変換は、前記第1の色空間によって表されている
画像データに対する第1のマトリクス演算処理によって
実行され、前記画像処理手段による前記第2の色空間か
ら前記第3の色空間への前記画像データの色空間の変換
は、前記第2の色空間で表現されている画像データに対
する第2のマトリクス演算処理によって実行されても良
い。
【0022】本発明の第2の態様は、第1の色空間によ
って表されていると共に、所定の色空間の表色域内の表
色値である第1の正の表色値と、前記所定の色空間の表
色域外の表色値である第2の正の表色値および負の表色
値の少なくともいずれか一方を含む画像データを用いて
画像処理を実行する画像処理装置を提供する。本発明の
第2の態様に係る画像処理装置は、前記画像データを取
得する画像データ取得手段と、前記第1および第2の正
の表色値並びに前記負の表色値を用いて、前記画像デー
タの色空間を前記第1の色空間から、前記所定の色空間
よりも広く、前記第2の表色値および前記負の表色値の
少なくとも一方をその表色域に含む第2の色空間に変換
する色空間変換手段とを備えることを特徴とする。
【0023】本発明の第2の態様に係る画像処理装置に
よれば、画像データ色空間を、第1および第2の正の表
色値並びに負の表色値を用いて、第2の表色値および負
の表色値の少なくとも一方をその表色域に含む第2の色
空間に変換するので、画像データ生成時に画像データに
含まれていた表色値を利用して画像データを正確に再現
することができる。
【0024】本発明の第2の態様に係る画像処理装置
は、このほかにも、第1の態様に係る画像処理装置と同
様にして種々の態様にて実現され得る。
【0025】本発明の第1または第2の態様に係る画像
処理装置はさらに、前記画像処理が実行された画像デー
タを印刷媒体上に印刷する印刷手段を備えても良い。か
かる場合には、画像処理を施した画像データを出力する
ことができる。また、前記画像データと前記使用情報と
は、同一の画像ファイル内に格納されていても良い。か
かる場合には、画像ファイル単位にて画像データと使用
情報とを取り扱うことができるので、画像データと使用
情報との関連づけを容易化することができる。
【0026】本発明の第3の態様は、画像データと、所
定の色空間の定義領域外の表色値である領域外表色値を
使用するか否かを示す使用情報とを用いて画像データを
画像出力装置によって出力させるプログラムを提供す
る。本発明の第3の態様に係るプログラムは、前記画像
データを取り込む機能と、前記取り込んだ画像データに
関連付けられている前記使用情報に基づいて、前記領域
外表色値を使用するか否かを判定する機能と、前記領域
外表色値を使用すると判定された場合には、前記領域外
表色値をその定義領域内に内包し得る広い定義領域を有
する色空間を介して前記画像データの画像処理を実行す
る機能と、前記画像処理が施された画像データを出力す
る機能とをコンピュータによって実現させることを特徴
とする。
【0027】本発明の第3の態様に係るプログラムによ
れば、本発明の第1の態様に係る画像処理装置と同様の
作用効果を得ることができる。また、本発明の第3の態
様に係るプログラムは、本発明の第1の態様に係る画像
処理装置と同様にして種々の態様にて実現され得る。
【0028】本発明の第4の態様は、画像データと画像
データに対する画像処理条件を指定する画像処理制御情
報とを関連付けて出力する画像データの生成装置を提供
する。本発明の第4の態様に係る画像データ生成装置
は、前記画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記画像データに対して画像処理を実行する際に、所定
の色空間の領域外の情報を使用させるか否かを示す使用
情報を含む前記画像処理制御情報を生成する画像処理制
御情報生成手段と、前記取得された画像データと、前記
生成された画像処理制御情報とを関連付けて出力する画
像データ出力手段とを備えることを特徴とする。
【0029】本発明の第4の態様に係る画像データ生成
装置によれば、所定の色空間の領域外の情報を使用させ
るか否かを示す使用情報を含む画像処理制御情報と、取
得された画像データとを関連付けて出力することができ
るので、領域外の情報を利用した画像データに対する画
像処理を実行させることができる。
【0030】本発明の第5の態様は、画像データと画像
データに対する画像処理条件を指定する画像処理制御情
報とを関連付けて出力する画像データの生成装置を提供
する。本発明の第5の態様に係る画像データ生成装置
は、所定の色空間の表色域内の表色値である第1の正の
表色値と、前記所定の色空間の表色域外の表色値である
第2の正の表色値および負の表色値の少なくともいずれ
か一方を含む前記画像データを生成する画像データ生成
手段と、前記画像データに対して画像処理を実行する際
に、前記第2の正の表色値および前記負の表色値の少な
くともいずれか一方を使用させるか否かを示す使用情報
と、前記画像データが前記第1および第2の正の表色値
を有する場合に用いるべき第1のガンマ補正値と、前記
画像データが負の表色値を有する場合に用いるべき前記
第1のガンマ補正値とは異なる第2のガンマ補正値とを
含む画像処理制御情報を生成する画像処理制御情報生成
手段とを備えることを特徴とする。
【0031】本発明の第5の態様に係る画像データ生成
装置によれば、所定の色空間の表色域外の表色値である
第2の正の表色値および負の表色値の少なくともいずれ
か一方を使用させるか否かを示す使用情報を含む画像処
理制御情報と、取得された画像データとを関連付けて出
力することができるので、第2の正の表色値および負の
表色値の少なくともいずれか一方を利用した画像データ
に対する画像処理を実行させることができる。
【0032】本発明の第5の態様に係る画像データ生成
装置において、前記画像処理制御情報には、前記画像デ
ータの色空間変換を実行する際に、前記所定の色空間よ
りも広く、前記第2の表色値および前記負の表色値の少
なくとも一方をその表色域に含む色空間へ変換させるた
めの色空間変換特性が含まれても良い。かかる場合に
は、画像データの色変換時における色空間変換特性をも
指定することが可能となり、第2の正の表色値および負
の表色値を用いる効果を向上させることができる。
【0033】本発明の第6の態様は、第1の色空間によ
って表現されている画像データと、所定の色空間の領域
外の情報を使用するか否かを示す使用情報とを用いて画
像データを出力する方法を提供する。本発明の第6の態
様に係る方法は、前記画像データを取得し、その取得し
た画像データの色空間を前記第1の色空間から第2の色
空間に変換し、前記使用情報に基づいて前記領域外情報
を使用するか否かを判定し、前記領域外情報を使用する
と判定した場合には、前記領域外情報を用いて、前記第
2の色空間によって表現されている画像データの色空間
を第3の色空間に変換し、前記変換された画像データを
出力することを特徴とする。
【0034】本発明の第6の態様に係る方法によれば、
本発明の第1の態様に係る画像処理装置と同様の作用効
果を得ることができる。また、本発明の第6の態様に係
る方法は、本発明の第1の態様に係る画像処理装置と同
様にして種々の態様にて実現され得る。
【0035】本発明の第7の態様は、画像データを出力
する方法を提供する。本発明の第7の態様に係る方法
は、第1の色空間によって表現されている前記画像デー
タを取得し、その取得した画像データの色空間を前記第
1の色空間から第2の色空間に変換し、前記変換により
得られた第2の色空間に関する情報、および、前記第2
の色空間を定義する領域外の情報を保持し、前記保持し
た情報を反映させて、前記第2の色空間によって表現さ
れている画像データの色空間を第3の色空間に変換し、
前記変換された画像データを出力することを特徴とす
る。
【0036】本発明の第7の態様に係る方法によれば、
本発明の第1の態様に係る画像処理装置と同様の作用効
果を得ることができる。また、本発明の第7の態様に係
る方法は、本発明の第1の態様に係る画像処理装置と同
様にして種々の態様にて実現され得る。
【0037】本発明の第8の態様は、画像データの画像
処理方法を提供する。本発明の第8の態様に係る画像処
理方法は、第1の色空間に基づく前記画像データを取得
し、その取得した画像データの色空間を前記第1の色空
間から第2の色空間に変換し、前記変換された画像デー
タについての前記第2の色空間を定義する領域内および
領域外の情報を保持し、前記保持した情報を反映させ
て、前記第2の色空間によって表現されている画像デー
タの色空間を前記第2の色空間よりも広い定義領域を有
する第3の色空間に変換することを特徴とする。
【0038】本発明の第8の態様に係る方法によれば、
本発明の第2の態様に係る画像処理装置と同様の作用効
果を得ることができる。また、本発明の第8の態様に係
る方法は、本発明の第2の態様に係る画像処理装置と同
様にして種々の態様にて実現され得る。
【0039】本発明の第9の態様は、画像データに対し
て画像処理を実行する画像処理装置を提供する。本発明
の第9の態様に係る画像処理手段は、前記画像データを
取り込む画像データ取り込み手段と、前記画像データに
含まれている所定の色空間の領域外の情報を使用するか
否かを指示する指示手段と、前記領域外情報の使用が指
示された場合には、前記領域外情報をその定義領域に内
包し得る広い定義領域を有する広域色空間への色変換処
理を含む前記画像データの画像処理を実行する画像処理
手段とを備えることを特徴とする。
【0040】本発明の第9の態様に係る画像処理装置に
おいて、前記領域外情報の使用が指示されなかった場合
には、前記画像処理手段は、前記所定の色空間と同等の
定義領域を有する既定の色空間を介して前記画像データ
の画像処理を実行しても良い。
【0041】この他にも、本発明に係る画像処理装置
は、前記画像データを取り込む画像データ取り込み手段
と、前記画像データに含まれている所定の色空間の領域
外の情報を使用して、前記画像データに対する画像処理
を実行する画像処理手段を備える画像データに対して画
像処理を実行する画像処理装置であっても良い。かかる
場合には、所定の色空間の領域外の情報を使用して画像
処理を実行するので、画像処理結果として得られる画像
の彩度を向上させることができる。
【0042】前記画像処理手段における画像処理にはさ
らに、前記領域外情報をその定義領域に内包し得る広い
定義領域を有する広域色空間への色変換処理が含まれて
いてもよい。かかる場合には、所定の色空間では領域外
であった情報を定義領域内に内包し得る広域色空間を用
いるので、所定の色空間では領域外であった情報が再現
されることとなり、画像処理結果として得られる画像の
彩度を向上させることができる。また、前記所定の色空
間の領域外の情報は、負の画像データ値であっても良
く、負の画像データ値に対するガンマ補正値と正の画像
データ値に対するガンマ補正値とは異なっていても良
い。かかる場合には、正の画像データ値の階調特性と負
の画像データ値の階調特性にそれぞれ適したガンマ補正
を実行することができる
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像出力装置
について以下の順序にて図面を参照しつつ、いくつかの
実施例に基づいて説明する。 A.画像出力装置を含む画像データ出力システムの構成 B.画像出力装置の構成 C.画像出力装置における画像処理 D.その他の実施例
【0044】A.画像出力装置を適用可能な画像データ
出力システムの構成:第1実施例に係る画像処理装置を
適用可能な画像データ出力システムの構成について図1
および図2を参照して説明する。図1は第1実施例に係
る画像出力装置を適用可能な画像データ出力システムの
一例を示す説明図である。図2は第1実施例に係る画像
出力装置が出力する画像ファイル(画像データ)を生成
可能なディジタルスチルカメラの概略構成を示すブロッ
ク図である。
【0045】画像データ出力システム10は、画像ファ
イルを生成する入力装置としてのディジタルスチルカメ
ラ12、ディジタルスチルカメラ12にて生成された画
像ファイルに基づいて画像処理を実行し、画像を出力す
る出力装置としてのカラープリンタ20を備えている。
出力装置としては、プリンタ20の他に、CRTディス
プレイ、LCDディスプレイ等のモニタ14、プロジェ
クタ等が用いられ得るが、以下の説明では、カラープリ
ンタ20を出力装置として用いるものとする。
【0046】ディジタルスチルカメラ12は、光の情報
をディジタルデバイス(CCDや光電子倍増管)に結像
させることにより画像を取得するカメラであり、図2に
示すように光情報を収集するための光学回路121、デ
ィジタルデバイスを制御して画像を取得するための画像
取得回路122、取得したディジタル画像を加工処理す
るための画像処理回路123、各回路を制御する制御回
路124を備えている。ディジタルスチルカメラ12
は、取得した画像をディジタルデータとして記憶装置と
してのメモリカードMCに保存する。ディジタルスチル
カメラ12における画像データの保存形式としては、J
PEG形式が一般的であるが、この他にもTIFF形
式、GIF形式、BMP形式、RAW形式等の保存形式
が用いられ得る。ディジタルスチルカメラ12はまた、
各種機能を選択、設定するための選択・決定ボタン12
6を備えている。
【0047】ディジタルスチルカメラ12にて生成され
た画像データは、RGB色空間にて定義される。このと
き用いられるRGB色空間としては、sRGB色空間が
最も一般的であるが、その他にも、sRGB色空間より
も広い色域を有するNTSC−RGB色空間が選択され
ても良い。RGB色空間にて表されているデータは、メ
モリカードに格納される際に、データを圧縮して格納す
るフォーマットであるJPEG形式に適した色空間特性
を有するYCbCr色空間に変換される。画像データを
JPEG形式にて保存する場合には、RGB色空間にて
表されている画像データを、後述するマトリクスSの逆
マトリクスを用いた演算を実行して画像データの色空間
をRGB色空間、例えば、sRGB色空間からYCbC
r色空間に変換する。なお、sRGB色空間からYCb
Cr色空間に変換する際には、sRGB色空間の領域外
の色彩値、すなわち、色彩値として負値のデータも有効
なまま変換するものとする。
【0048】本画像データ出力システム10に用いられ
るディジタルスチルカメラ12は、画像データに加えて
画像処理制御情報GIを画像ファイルとしてメモリカー
ドMCに格納する。ディジタルスチルカメラ12によっ
て生成される画像ファイルは、画像ファイルの互換性を
維持するため、通常、ディジタルスチルカメラ用画像フ
ァイルフォーマット規格(Exif)に従ったファイル構造
を有している。Exifファイルの仕様は、電子情報技術産
業協会(JEITA)によって定められている。
【0049】このExifファイル形式に従うファイル形式
を有する場合の画像ファイル内部の概略構造について図
3を参照して説明する。図3はExifファイル形式にて格
納されている画像ファイルGFの概略的な内部構造を示
す説明図である。なお、本実施例中におけるファイルの
構造、データの構造、格納領域といった用語は、ファイ
ルまたはデータ等が記憶装置内に格納された状態におけ
るファイルまたはデータのイメージを意味するものであ
る。
【0050】Exifファイルとしての画像ファイルGF
は、JPEG形式の画像データを格納するJPEG画像
データ格納領域101と、格納されているJPEG画像
データに関する各種付属情報を格納する付属情報格納領
域102とを備えている。付属情報格納領域112に
は、撮影時色空間、撮影日時、露出、シャッター速度等
といったJPEG画像の撮影条件に関する撮影時情報、
JPEG画像データ格納領域101に格納されているJ
PEG画像のサムネイル画像データがTIFF形式にて
格納されている。付属情報は画像データがメモリカード
MCに書き込まれる際に自動的に付属情報格納領域10
2に格納される。また、付属情報格納領域102は、D
SC製造者に解放されている未定義領域であるMakernot
eデータ格納領域103を備えており、DSC製造者はM
akernoteデータ格納領域103に対して任意の情報を格
納させることができる。なお、当業者にとって周知であ
るように、Exif形式のファイルでは、各データを特定す
るためにタグが用いられている。
【0051】Makernoteデータ格納領域103もまた、
タグによって格納されているデータを識別できる構成を
備えており、本実施例では、PrintMatchingのタグが付
された領域にカラープリンタ20における画像処理を制
御するための画像処理制御情報GIが格納されている。
【0052】画像処理制御情報GIは、カラープリンタ
20等の出力装置が有する色再現特性、画像出力特性を
考慮して、最適な画像出力結果を得ることができるよう
に画像出力条件を指定する情報である。画像処理制御情
報GIとして格納される情報には、例えば、ガンマ補正
値、ターゲットとする色空間に関するパラメータ、負値
の利用の有無、コントラスト、カラーバランス調整、シ
ャープネス、色補正に関するパラメータが含まれてい
る。このうち、ガンマ補正値、色空間、負値の利用の有
無に関するパラメータ、主に被写体の色特性を忠実に再
現するための情報であり、残りのパラメータは、主に好
みの色再現を実現するための情報である。なお、負値と
は、所定のRGB色空間、本実施例ではsRGB色空間
の定義領域を超える表色値(色彩値)を意味し、256
を超える正の値、負の値を意味する。なお、負値のより
詳細な説明については後述する。
【0053】ディジタルスチルカメラ12において生成
された画像ファイルGFは、例えば、ケーブルCV、コ
ンピュータPCを介して、あるいは、ケーブルCVを介
してカラープリンタ20に送出される。あるいは、ディ
ジタルスチルカメラ12に装着されているメモリカード
MCが接続されたコンピュータPCを介して、あるい
は、メモリカードMCをプリンタ20に対して直接、接
続することによって画像ファイルがカラープリンタ20
に送出される。なお、以下の説明では、メモリカードM
Cがカラープリンタ20に対して直接、接続される場合
に基づいて説明する。
【0054】B.画像出力装置の構成:図4を参照して
第1実施例に係る画像出力装置、すなわち、カラープリ
ンタ20の概略構成について説明する。図4は第1実施
例に係るカラープリンタ20の概略構成を示すブロック
図である。
【0055】カラープリンタ20は、カラー画像の出力
が可能なプリンタであり、例えば、シアン(C)、マゼ
ンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色の
色インクを印刷媒体上に噴射してドットパターンを形成
することによって画像を形成するインクジェット方式の
プリンタであり、あるいは、カラートナーを印刷媒体上
に転写・定着させて画像を形成する電子写真方式のプリ
ンタである。色インクには、上記4色に加えて、ライト
シアン(薄いシアン、LC)、ライトマゼンタ(薄いマ
ゼンタ、LM)、ダークイエロ(暗いイエロ、DY)を
用いても良い。
【0056】カラープリンタ20は、図示するように、
キャリッジ21に搭載された印字ヘッド211を駆動し
てインクの吐出およびドット形成を行う機構と、このキ
ャリッジ21をキャリッジモータ22によってプラテン
23の軸方向に往復動させる機構と、紙送りモータ24
によって印刷用紙Pを搬送する機構と、制御回路30と
から構成されている。キャリッジ21をプラテン23の
軸方向に往復動させる機構は、プラテン23の軸と並行
に架設されたキャリッジ21を摺動可能に保持する摺動
軸25と、キャリッジモータ22との間に無端の駆動ベ
ルト26を張設するプーリ27と、キャリッジ21の原
点位置を検出する位置検出センサ28等から構成されて
いる。印刷用紙Pを搬送する機構は、プラテン23と、
プラテン23を回転させる紙送りモータ24と、図示し
ない給紙補助ローラと、紙送りモータ24の回転をプラ
テン23および給紙補助ローラに伝えるギヤトレイン
(図示省略)とから構成されている。
【0057】制御回路30は、プリンタの操作パネル2
9と信号をやり取りしつつ、紙送りモータ24やキャリ
ッジモータ22、印字ヘッド211の動きを適切に制御
している。カラープリンタ20に供給された印刷用紙P
は、プラテン23と給紙補助ローラの間に挟み込まれる
ようにセットされ、プラテン23の回転角度に応じて所
定量だけ送られる。
【0058】キャリッジ21にはインクカートリッジ2
12とインクカートリッジ213とが装着される。イン
クカートリッジ212には黒(K)インクが収容され、
インクカートリッジ213には他のインク、すなわち、
シアン(C),マゼンタ(M),イエロ(Y)の3色イ
ンクの他に、ライトシアン(LC),ライトマゼンタ
(LM),ダークイエロ(DY)の合計6色のインクが
収納されている。
【0059】次に図5を参照してカラープリンタ20の
制御回路30の内部構成について説明する。図5は、カ
ラープリンタ20の制御回路30の内部構成を示す説明
図である。図示するように、制御回路30の内部には、
CPU31,PROM32,RAM33,メモリカード
MCからデータを取得するPCMCIAスロット34,
紙送りモータ24やキャリッジモータ22等とデータの
やり取りを行う周辺機器入出力部(PIO)35,タイ
マ36,駆動バッファ37等が設けられている。駆動バ
ッファ37は、インク吐出用ヘッド214ないし220
にドットのオン・オフ信号を供給するバッファとして使
用される。これらは互いにバス38で接続され、相互に
データにやり取りが可能となっている。また、制御回路
30には、所定周波数で駆動波形を出力する発振器3
9、および発振器39からの出力をインク吐出用ヘッド
214ないし220に所定のタイミングで分配する分配
出力器40も設けられている。
【0060】制御回路30は、メモリカードMCから画
像ファイルGFを読み出し、画像処理制御GIを解析
し、解析した画像処理制御情報GIに基づいて画像処理
を実行する。制御回路30は、紙送りモータ24やキャ
リッジモータ22の動きと同期を採りながら、所定のタ
イミングでドットデータを駆動バッファ37に出力す
る。制御回路30によって実行される詳細な画像処理の
流れについては、以下に説明する。
【0061】C.カラープリンタ20における画像処
理:図6および図7を参照して第1の実施例に係るカラ
ープリンタ20における画像処理について説明する。図
6は第1実施例に係るカラープリンタ20における印刷
処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。図7
はカラープリンタ20における画像処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【0062】プリンタ20の制御回路30(CPU3
1)は、スロット34にメモリカードMCが差し込まれ
ると、メモリカードMCから画像ファイルGFを読み出
し、読み出した画像ファイルGFをRAM33に一時的
に格納する(ステップS100)。CPU31は読み出
した画像ファイルGFの付属情報格納領域102から画
像データの画像処理時の画像処理制御GIを示すPrintM
atchingタグを検索する(ステップS110)。CPU
31は、PrintMatchingタグを検索・発見できた場合に
は(ステップS120:Yes)、負値の利用の有無を
含む画像処理制御情報GIを取得して解析する(ステッ
プS130)。CPU31は、解析した画像処理制御情
報GIに基づいて後に詳述する画像処理を実行し(ステ
ップS140)、処理された画像データをプリントアウ
トする(ステップS150)。
【0063】CPU31は、PrintMatchingタグを検索
・発見できなかった場合には(ステップS120:N
o)、カラープリンタ20が予めデフォルト値として保
有している色空間情報、例えばsRGB色空間の情報を
ROM32から取得して負値の利用を伴わない通常の画
像処理を実行する(ステップS160)。CPU31
は、処理した画像データをプリントアウト(ステップS
150)して本処理ルーチンを終了する。
【0064】カラープリンタ20において実行される画
像処理について図7を参照して詳細に説明する。カラー
プリンタ20の制御回路30(CPU31)は、読み出
した画像ファイルGFから画像データGDを取りだす
(ステップS200)。ディジタルスチルカメラ12
は、既述のように画像データをJPEG形式のファイル
として保存しており、JPEGファイルでは、圧縮率を
高くするために、生成した画像データの色空間(sRG
B色空間)をYCbCr色空間に変換して画像データを
保存している。
【0065】しかしながら、パーソナルコンピュータお
よびプリンタ等では、通常、RGBの色空間にて表現さ
れている画像データのみを取り扱い得るので、YCbC
rの色空間にて表現されている画像データの色空間をR
GB色空間に変換する必要がある。
【0066】CPU31は、YCbCrの画像データを
RGBの画像データに変換するために3×3マトリクス
演算Sを実行する(ステップS210)。なお、マトリ
クス演算Sは、JPEG FIle Interchange Format(JFI
F)の規格によって定義されている、画像データの色空
間をYCbCr色空間からRGB色空間に変換するため
の演算式であり、以下に示す演算式である。
【0067】
【数1】
【0068】このマトリクス演算Sを実行する際には、
変換後得られたRGB色空間の画像データが、所定のR
GB色空間、たとえば、sRGB色空間の定義領域を表
す第1の正の色彩値(表色値)の領域を超える第2の正
の色彩値(表色値)や、RGB色空間において負の値を
取る負の色彩値(表色値)を有する場合がある。そこ
で、本実施例では、画像処理制御情報GIにおいて、こ
れら第2の正の色彩値および負の色彩値を利用するか否
かを指定する。ここで、sRGB色空間は、モニタの標
準的な色空間として定義されている色空間であり、モニ
タでの画像データ出力を前提としているオペレーティン
グシステム(OS)において一般的に用いられている色
空間である。また、sRGB色空間の定義領域に対応し
てRGB各成分について8ビットのデータ容量が割り当
てられている。したがって、従来、sRGB色空間の定
義領域を超える色彩値は、sRGB色空間の定義領域に
クリッピング、すなわち丸め(切り捨て)られていた。
【0069】一般的に、ディジタルスチルカメラ12で
は、sRGB色空間が用いら得ているといわれている
が、sRGB色空間の定義に厳密に従っていないことも
ある。したがって、マトリクス演算Sを実行することに
よって、画像データGDの色空間はディジタルスチルカ
メラ12にて用いられているRGB色空間に変換される
際に、sRGB色空間の定義領域を超える色彩値が存在
することがあり得る。
【0070】本実施例では、このsRGB色空間の定義
領域を超える色彩値を切り捨てることなく、画像処理を
実行する。CPU31は、画像処理制御情報GIにおい
て負値の利用が指定さえている場合、変換後得られたR
GB色空間の画像データが、第2の正の色彩値や、負の
色彩値(表色値)を有する場合であっても、第2の正の
色彩値および負の色彩値を、sRGB色空間の定義領域
にクリッピング、すなわち丸める(切り捨てる)ことな
く有効値として扱い、第1の正の色彩値と共にそのまま
保存する。したがって、画像データGDが第2の正の色
彩値または負の色彩値を有する場合には、sRGB色空
間の定義領域よりも広い定義領域を有するRGB色空間
(ディジタルスチルカメラ12にて用いられたRGB色
空間)にて画像データGDは表される。このとき、画像
データGDはsRGB色空間の定義領域を超えた領域に
色彩値を有しているので、そのデータ容量は8ビットよ
りも大きくなる。
【0071】負値を有効に扱うイメージについて、図8
を参照して説明する。図8はsRGB色空間の定義領域
外(EA)における画像データを有効に扱う意味を説明
するために色空間領域を2次元で表現する説明図であ
る。本実施例における負値の有効化処理では、画像デー
タは、RGB色空間を定義領域内のデータ値の他に、図
8に示すRGB色空間の定義領域外(EA)のデータ値
をも保有する。図8の例では、画像データがNTSCの
RGB色空間にて生成された場合の定義外領域を例示し
ているが、画像データが生成される色空間はこれに限ら
れるものではない。なお、RGB色空間の定義領域は、
R成分、G成分、B成分のそれぞれを座標軸に取った場
合、座標(R、G、B)によって表されるが、本明細書
中にて、画像データが第2の正の色彩値および負の色彩
値を有すると言う場合には、(R,G,B)いずれかの
成分が第2の正の色彩値および負の色彩値を取る場合を
言う。
【0072】sRGB色空間では、画像データは、R成
分、G成分、B成分のそれぞれについて、256階調
(8ビット)で表されるので、第1の正の色彩値の領域
は、一般的に0〜255の整数値で表される。また、第
2の正の色彩値の領域は256以上の整数値で表され、
負の色彩値の領域は−1以下の負の整数値で表される。
【0073】変換後のRGB空間の画像データが、sR
GB色空間との対比において、第1の色彩値のみなら
ず、第2の正の色彩値および負の色彩値を持つと言うこ
とは、ディジタルスチルカメラ12によって画像データ
が生成された際に、例えば、図8を参照して既述したよ
うに、sRGB色空間よりも広いRGB色空間が用いら
れていたことを意味する。既述のように、sRGB色空
間はCRTディスプレイの色特性に最適化された色空間
特性を有しており、一般的に、ディジタルスチルカメラ
12が撮影可能な色空間、または、プリンタが印刷可能
な色空間を十分に表現できないことが知られている。
【0074】したがって、このような第2の正の色彩値
および負の色彩値は、sRGB色空間では色表現され得
ないが、sRGB色空間よりも広いRGB色空間、ある
いは、第2の正の色彩値および負の色彩値の少なくとも
一方をその定義領域内に含むRGB色空間へ再変換する
ことによって色表現され得る場合がある。そこで、本実
施例に係るカラープリンタ20では、YCbCr色空間
からRGB色空間に変換された画像データが有する、第
2の正の色彩値および負の色彩値を含む全ての情報を有
効なものとして扱い、保持する。なお、ディジタルスチ
ルカメラ12によって画像データが生成された際に、s
RGB色空間の定義領域外のデータ値が丸められてしま
っている場合には、マトリクス演算Sを実行しても第2
の正の色彩値および負の色彩値は得られないのは言うま
でもない。
【0075】CPU31は、こうして得られたRGB色
空間の画像データに対して、ガンマ補正、並びに、マト
リクス演算Mを実行する(ステップS220)。ここで
実行される処理は、画像処理制御情報GIの中の色空間
情報に従って実行される処理である。ガンマ補正を実行
する際には、CPU31は既述のパラメータの中でガン
マ補正値を参照し、設定されているガンマ補正値(DS
Cの固有値)を用いて映像データに対してガンマ変換処
理を実行する。
【0076】ガンマ補正を実行するにあたり、画像処理
制御情報GIによって負値の利用が指定されている場合
には、CPU31は、画像データが第1および第2の色
彩値を取る領域では、図9に示すように第1のガンマ補
正値γ1(設定されているガンマ補正値)を用い、画像
データが負の色彩値を取る領域では、第1のガンマ補正
値よりも小さな第2のガンマ補正値γ2を用いる。ま
た、第2のガンマ補正値γ2は、R成分用のγ2r、G成
分用のγ2g、B成分用のγ2bとに更に分けられる。図9
は、ガンマ補正に際して用いられる第1のガンマ補正値
γ1に対応する第1のガンマ特性線L1と第2のガンマ
補正値γ2r、γ2g、γ2bに対応する第2のガンマ特性線
L2r、L2g、L2bとを例示的に示す説明図である。
なお、説明を容易にするため、第2のガンマ特性線L2
を除いて、代表的にR成分を例にとって説明する。な
お、第1のガンマ特性線L1は、R成分については、R
t’=(Rt)γ1として表され、第2のガンマ特性線L
2は、Rt’=−(−Rt)γ2rとして表される。
【0077】一般的に、YCbCr色空間とRGB色空
間とは、マトリクス演算Sを用いた上記式にて関連付け
られるため、YCbCr色空間の表色系(0〜Y〜25
5、−128〜Cb〜127、−128〜Cr〜12
7)で示される画像データをRGB色空間の表色系にて
表現した場合、R、G、B成分の正の色彩値の領域T
は、0〜255の領域が必ず確保されるが、負の色彩値
の領域T/2は、元々、表現を予定していない領域であ
るため、正の色彩値の領域Tに比べて狭い傾向にある。
したがって、負の色彩値に対するガンマ補正値を、正の
色彩値と同様の第1のガンマ補正値γ1を用いると、図
9に示すように、ガンマ補正後の負の色彩値領域R’1
はガンマ補正前の負の色彩値領域R1よりも小さな領域
(レンジ)しか保有することができず、せっかく利用す
る負の色彩値領域を有効に活用することができない。こ
のような条件下において、R、G、B成分の負の色彩値
がもたらす色空間をXYZ色空間上で広く確保するため
に、負の色彩値に対するガンマ補正値γとして、正の色
彩値用の第1のガンマ補正値γ1(例えば、2.2)と
は別の小さな第2のガンマ補正値γ2(例えば、1.
5)を用いると、ガンマ変換後(補正後)のRt’、G
t’、Bt’のレンジを拡張することができる。
【0078】つまり、撮影時においても、負の色彩値に
対するガンマ補正値として正の色彩値に対するガンマ補
正値とは別のより小さい値を用い、画像データの出力時
にもそれぞれのガンマ補正値を用いることによって、画
像データがより広いレンジにおいて表現され得ることと
なり、出力される画像データの彩度が向上され、実際の
被写体が有する鮮やかな色を再現することができる。
【0079】ガンマ補正値γ>1.0の場合には、原点
における傾きが0となり、第1のガンマ特性線L1と第
2のガンマ特性線L2rとは、その継ぎ目(原点)にお
いて滑らかに連続して繋がれる。この結果、第1のガン
マ特性線L1と第2のガンマ特性線L2rとのつなぎ目
に起因する階調飛びが発生することなく、滑らかな階調
値変化を有する画像データ(画像出力結果)を得ること
ができる。
【0080】R成分、G成分、B成分は、それぞれ異な
る負の色彩値領域を取り得るので、RGB各成分が有す
る負の色彩値領域の大きさによって、第2のガンマ補正
値γを変更しても良い。後述する図10から読みとれる
ように、例えば、R成分>B成分>G成分の順に拡張さ
れる色彩値領域が大きくなる場合には、図9に示すよう
にR成分用の第2のガンマ補正値γ2r<B成分用の第2
のガンマ補正値γ2b<G成分用の第2のガンマ補正値γ
2gの順位第2のガンマ補正値γ2を大きくしても良い。
かかる場合には、拡張され得る色彩値領域の範囲で適切
なガンマ補正を実行することによって、その負の色彩値
領域を有効に活用することができるからである。この結
果、画像データをより広いレンジにて表現し、画像デー
タの出力結果の彩度を向上させることができる。
【0081】マトリクス演算MはRGB色空間をXYZ
系色空間に変換するための演算処理である。マトリクス
演算Mを実行する場合には、画像データ生成時の色空間
を反映させるため、CPU31はColorSpaceタグを参照
し、書き込まれている色空間に対応するマトリクス
(M)を用いてマトリクス演算を実行する。このとき、
sRGB色空間、NTSC色空間といった色空間が用い
られ得る。ここで、XYZ系色空間を介してColorSpace
タグに記載されている色空間情報を反映させるのは、X
YZ系色空間が絶対色空間であり、DSC、プリンタと
いったデバイスに依存しないデバイス非依存性色空間だ
からである。色空間を変換する際にもXYZ色空間レベ
ルでは常に同じ値を取るようにすることにより、デバイ
スに依存しないカラーマッチングを行うことができる。
マトリクス演算Mは以下に示す演算式である。
【0082】RGB色空間上における、可視領域(V
A)、sRGB(SR)、NTSC(NS)、wRGB
(WR)の色空間領域は図10に示すとおりである。図
10から理解できるように、sRGB色空間が最も狭い
色空間領域を有しており、NTSC色空間領域、および
wRGB色空間領域はsRGB色空間領域よりも広い色
空間領域を有している。
【0083】
【数2】
【0084】マトリクス演算M実行後に得られる画像デ
ータGDの色空間はXYZ色空間である。従来は、プリ
ンタまたはコンピュータにおける画像処理に際して用い
られる色空間はsRGBに固定されており、ディジタル
スチルカメラ12の有する色空間を有効に活用すること
ができなかった。これに対して、本実施例では、画像フ
ァイルGFの画像処理制御情報GIに記載された画像デ
ータ生成時における色空間をターゲット色空間に設定
し、設定された色空間に対応してマトリクス演算Mに用
いられるマトリクス(M)を変更するプリンタ(プリン
タドライバ)を用いている。したがって、ディジタルス
チルカメラ12が、RGB色空間の色特性の1つであ
り、sRGB色空間よりも広い空間を有するNTSC色
空間で画像データを生成した場合にも、画像データが生
成された色空間を有効に活用して、正しい色再現を実現
することができる。
【0085】CPU31は、任意情報に基づく画像調整
を実行するために、画像データGDの色空間をXYZ色
空間からwRGB色空間へ変換する処理、すなわち、マ
トリクス演算N-1および逆ガンマ補正を実行する(ステ
ップS230)。なお、wRGB色空間は、図10に示
すとおりsRGB色空間よりも広い色空間であり、sR
GB色空間では定義領域に含まれず表現されなかった第
2の正の色彩値および負の色彩値も、wRGB色空間の
定義領域内に含まれる表現可能な色彩値として取り扱わ
れ得る。逆ガンマ補正を実行する際には、CPU31は
既述のパラメータの中でカラープリンタ20側のガンマ
補正値を参照し、設定されているガンマ補正値の逆数を
用いて映像データに対して逆ガンマ変換処理を実行す
る。マトリクス演算N-1を実行する場合には、CPU3
1はROM31からwRGB色空間への変換に対応する
マトリクス(N-1)を用いてマトリクス演算を実行す
る。マトリクス演算N-1は以下に示す演算式である。
【0086】
【数3】
【0087】マトリクス演算N-1実行後に得られる画像
データGDの色空間はwRGB色空間である。このwR
GB色空間は既述のように、sRGB色空間よりも広い
色空間であり、元来、ディジタルスチルカメラ12によ
って表現可能なRGB色空間に対応している。
【0088】CPU31は、画像を特徴付けるための自
動画像調整を実行する(ステップS240)。ここで実
行される処理は、画像処理制御情報GIの中の画質に関
連する情報に従って実行される処理である。自動画像調
整を実行する際には、CPU31は既述のパラメータの
中から明るさ、シャープネス等のパラメータ値をそれぞ
れ参照し、設定されているパラメータ値を用いて映像デ
ータに対して画像調整を実行する。なお、自動調整パラ
メータが指定されている場合には、自動調整パラメータ
によって指定されるパラメータ値を基本として、任意に
指定されている他のパラメータ値を反映させる。
【0089】また、画像ファイルGFの画像処理制御情
報GIにてこれら画質調整パラメータが指定されていな
い場合であっても、自動調整パラメータだけはディジタ
ルスチルカメラ12側にて自動的に付されるため、CP
U31は、自動調整パラメータ値に従って画像調整を実
行する。
【0090】CPU31は、印刷のためのwRGB色変
換処理およびハーフトーン処理を実行する(ステップS
250)。wRGB色変換処理では、CPU31は、R
OM32内に格納されているwRGB色空間に対応した
CMYK色空間への変換用ルックアップテーブル(LU
T)を参照し、画像データの色空間をwRGB色空間か
らCMYK色空間へ変更する。すなわち、R・G・Bの
階調値からなる画像データをプリンタ20で使用する、
例えば、C・M・Y・K・LC・LMの各6色の階調値
のデータに変換する。
【0091】ハーフトーン処理では、色変換済みの画像
データを受け取って、階調数変換処理を行う。本実施例
においては、色変換後の画像データは各色毎に256階
調幅を持つデータとして表現されている。これに対し、
本実施例のカラープリンタ20では、「ドットを形成す
る」,「ドットを形成しない」のいずれかの状態しか採
り得ない。すなわち、本実施例のプリンタ20は局所的
には2階調しか表現し得ない。そこで、256階調を有
する画像データを、カラープリンタ20が表現可能な2
階調で表現された画像データに変換する。この2階調化
(2値化)処理の代表的な方法として、誤差拡散法と呼
ばれる方法と組織的ディザ法と呼ばれる方法とがある。
【0092】カラープリンタ20では、色変換処理に先
立って、画像データの解像度が印刷解像度よりも低い場
合は、線形補間を行って隣接画像データ間に新たなデー
タを生成し、逆に印刷解像度よりも高い場合は、一定の
割合でデータを間引くことによって、画像データの解像
度を印刷解像度に変換する解像度変換処理を実行する。
また、カラープリンタ20は、ドットの形成有無を表す
形式に変換された画像データを、カラープリンタ20に
転送すべき順序に並べ替えてるインターレス処理を実行
する。
【0093】本実施例では、カラープリンタ20におい
て全ての画像処理を実行し、生成された画像データに従
って、ドットパターンが印刷媒体上に形成されるが、画
像処理の全て、または、部分をコンピュータPC上で実
行するようにしても良い。この場合には、コンピュータ
PCのハードディスク等にインストールされている画像
データ処理アプリケーションに図7を参照して説明した
画像処理機能を持たせることによって実現される。ディ
ジタルスチルカメラ12にて生成された画像ファイルG
Fは、ケーブルCVを介して、あるいは、メモリカード
MCを介してコンピュータPCに対して提供される。コ
ンピュータPC上では、ユーザの操作によってアプリケ
ーションが起動され、画像ファイルGFの読み込み、画
像処理制御情報GIの解析、画像データGDの変換、調
整が実行される。あるいは、メモリカードMCの差込を
検知することによって、またあるいは、ケーブルCVの
差込を検知することによって、アプリケーションが自動
的に起動し、画像ファイルGFの読み込み、画像処理制
御情報GIの解析、画像データGDの変換、調整が自動
的になされても良い。
【0094】以上、説明したように第1の実施例に従う
カラープリンタ20における画像処理によれば、画像デ
ータの色空間をYCbCr色空間からRGB色空間に変
換するに際して発生した第2の正の色彩値および負の色
彩値を有効に取り扱い、画像処理に用いることができ
る。また、カラープリンタ20は、sRGB色空間より
も広いwRGB色空間に対応したCMYK色空間変換テ
ーブルを備えている。したがって、ディジタルスチルカ
メラ12によって生成された、sRGB色空間の定義領
域外に存在する色彩値を有効に取り扱うことができると
共に、sRGB色空間の定義領域外に存在する色彩値を
用いて、より高彩度の印刷結果を得ることができる。す
なわち、sRGB色空間上ではその定義領域外に存在す
るために表現できなかった色彩値を用いて、より彩度の
高い印刷結果を得ることができる。
【0095】画像ファイルGF内の画像処理制御情報G
I内のColorSpaceタグによって記述されている色空間情
報を反映してカラープリンタ20における画像処理を実
行することができる。したがって、ディジタルスチルカ
メラ12によって指定された色空間特性に従って画像デ
ータの処理を実行することが可能となり、色空間の相違
に起因するディジタルスチルカメラ12における撮影結
果とカラープリンタ20における出力結果の相違を防止
することができる。また、ディジタルスチルカメラ12
の色再現能力を正しく再現することができる。
【0096】D.その他の実施例:カラープリンタ20
における画像処理は、図11に示すように実行されても
良い。図11は第2の実施例としてのカラープリンタ2
0における画像処理を示すフローチャートである。本実
施例では、sRGB色空間からwRGB色空間への色空
間特性の変更に際して、マトリクス演算Mおよびマトリ
クス演算N-1を一つのマトリクス演算(MN-1)(ステ
ップS320)として、画像処理の高速化を図ってい
る。
【0097】また、カラープリンタ20における画像処
理は、図12に示すように実行されても良い。図12は
第3の実施例としてのカラープリンタ20における画像
処理を示すフローチャートである。本実施例では、YC
bCr色空間で表現されている画像データに対して自動
画像調整を先ず実行する(ステップ410)。続いて、
自動画像調整が終了した画像データに対して、マトリク
スS演算(ステップS420)、マトリクスM演算(ス
テップS430)、マトリクスN-1演算(ステップS4
40)を実行して、色空間の変換を順次実行する。
【0098】上記第1〜第3の実施例では、カラープリ
ンタ20によって画像処理を実行し、また、画像処理制
御情報GIにおいて負値の利用が指定されている場合
に、画像データの負値および第2の正値を利用した画像
処理が実行された。これに対して、第4の実施例では、
画像処理をパーソナルコンピュータPCにて実行すると
共に、負値の利用の有無を画像処理を実行するオペレー
タが指定する。このパーソナルコンピュータPCにて実
行される画像処理について図13を参照して説明する。
図13は第4の実施例に係るパーソナルコンピュータP
Cにおける画像処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【0099】パーソナルコンピュータPCは、オペレー
タによって、画像ファイルGFの読み出しが指示される
と、メモリカードMCから画像ファイルGFを読み出
し、読み出した画像ファイルGFをRAM33に一時的
に格納する(ステップS500)。パーソナルコンピュ
ータPCは、オペレータによって、負値利用の指示が入
力されたか否かを判定する(ステップS510)。パー
ソナルコンピュータPCは、負値利用の指示が入力され
ている場合には(ステップS520:Yes)、画像デ
ータGDに含まれる負値および第2の正値を利用した画
像処理を実行して(ステップS530)、本処理ルーチ
ンを終了する。
【0100】パーソナルコンピュータPCは、負値利用
の指示が入力されていない場合には(ステップS52
0:No)、画像データGDに含まれる負値および第2
の正値を所定のRGB表色域内にクリッピングまたは負
値および第2の正値を捨てて、画像データGDに対する
画像処理を実行して(ステップS540)、本処理ルー
チンを終了する。このように、オペレータによって画像
処理時における負値の利用の有無を指定することができ
れば、PrintMatchingタグを有しない画像ファイルGF
に対しても、画像データGDに含まれる負値を利用した
画像処理を実行することができるので、画像処理の結果
として、彩度の高い画像を得ることができる。
【0101】上記各画像処理の実施例では、共に出力装
置としてカラープリンタ20を用いているが、出力装置
にはCRT、LCD、プロジェクタ等の表示装置を用い
ることもできる。かかる場合には、出力装置としての表
示装置によって、例えば、図7等を用いて説明した画像
処理を実行する画像処理プログラム(ディスプレイドラ
イバ)が実行される。あるいは、CRT等がコンピュー
タの表示装置として機能する場合には、コンピュータ側
にて画像処理プログラムが実行される。ただし、最終的
に出力される画像データは、CMYK系色空間ではなく
RGB色空間を有している。
【0102】かかる場合には、カラープリンタ20を介
した印刷結果がディジタルスチルカメラ12によって生
成された画像データの色空間を反映できるのと同様にし
て、CRT等の表示装置における表示結果を画像ファイ
ルGFによって指定することができる。したがって、画
像ファイルGFの画像処理制御情報GIに、CRT等の
表示装置に適したパラメータを持たせることにより、ま
た、個々の表示装置の表示特性に最適化したパラメータ
を持たせることにより、ディジタルスチルカメラ12に
よって生成された画像データGDをより正確に表示させ
ることができる。
【0103】上記第1の実施例では、画像処理制御情報
GIは、画像データGDと共に画像ファイルGFに格納
されているが、画像データGDとは別ファイルとしてメ
モリカードMCに格納されても良い。
【0104】また、上記各実施例では、画像処理制御情
報GIを検出して負値利用の指示が指定されている場
合、あるいは、オペレータ等によって負値利用が指示さ
れた場合に画像データGDに含まれる負値、および第2
の正値を利用して画像処理を実行している。しかしなが
ら、これらの指定、指示を受けることなく、始めから負
値、および第2の正値を利用する画像処理を実行するよ
うにしてもよい。かかる場合には、画像データGDに負
値等が含まれていれば、負値等を反映した画像処理結果
を得ることができ、画像データGDに負値等が含まれて
いなければ、通常の画像処理結果を得ることができる。
【0105】以上、いくつかの実施例に基づき本発明に
係る画像データ出力装置を説明してきたが、上記した発
明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのも
のであり、本発明を限定するものではない。本発明は、
その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変
更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含ま
れることはもちろんである。
【0106】上記第1の実施例では、マトリクスS演算
時における第2の正の色彩値および負の色彩値を有効に
扱う処理と、マトリクスM演算時に指定された色空間情
報を反映する処理とを同時に実行しているが、これらの
処理は同時に実行されなくても良い。例えば、マトリク
スM演算時における色空間をwRGB空間に固定してお
き、マトリクスS演算時における第2の正の色彩値およ
び負の色彩値を有効に扱う処理のみを実行しても良い。
かかる場合には、例えば、ディジタルスチルカメラ12
としては表現可能であるがsRGB色空間では表現され
得なかったsRGB色空間の定義領域外の色を表現する
ことが可能となり、出力画像の彩度を向上させることが
できる。
【0107】また、マトリクスS演算時に第2の正の色
彩値および負の色彩値を用いた処理を実行することな
く、マトリクスM演算時に撮影時または指定された色空
間情報を反映する処理を実行しても良い。かかる場合に
は、画像処理に際して画像データ生成時における色空間
を正しく解釈し、正しい色再現を実現することができ
る。したがって、入力装置、出力装置等の装置固有の色
空間の影響を受けることのない、装置非依存性の色空間
変換処理を実行することができる。この結果、撮影時に
得られた画像データの出力結果と同様の出力結果を出力
装置から得ることができる。
【0108】さらに、上記実施例では、画像処理制御情
報GIによって、負値の利用の有無を指定しているが、
負値の利用の有無を指定することなく、正値用のガンマ
補正値と負値用のガンマ補正値とを画像処理制御情報G
Iによって指定しても良い。画像データGDが負の値を
有する場合に問題となる処理は、ガンマ補正処理であ
る。したがって、ガンマ補正処理に用いるべきガンマ補
正値を正のデータと負のデータとで使い分けることによ
り、画像処理において負値の利用の有無を指定する必要
なく、画像処理を実行することができる。
【0109】また、例示した各パラメータは、あくまで
も例示に過ぎず、これらのパラメータによって本願に係
る発明が制限されることはない。さらに、各数式におけ
るマトリクスS、M、N-1の値は例示に過ぎず、ターゲ
ットとする色空間、あるいは、カラープリンタ20にお
いて利用可能な色空間等によって適宜変更され得ること
はいうまでもない。
【0110】上記各実施例では、画像ファイル生成装置
としてディジタルスチルカメラ12を用いて説明した
が、この他にもスキャナ、ディジタルビデオカメラ等が
用いられ得る。スキャナを用いる場合には、画像ファイ
ルGFの基本情報、任意情報の指定はコンピュータPC
上で実行されても良く、あるいは、スキャナ上に情報設
定用に予め設定情報が割り当てられているプリセットボ
タン、任意設定のための表示画面および設定用ボタンを
供えておき、スキャナ単独で実行可能にしてもよい。
【0111】上記各実施例において用いた色空間はあく
までも例示であり、他の色空間を用いても構わない。い
ずれの場合にも、ディジタルスチルカメラ12等の画像
データ生成装置にて生成された画像データが、画像デー
タ生成装置の有する色空間を反映して出力されれば良
い。
【0112】上記第1実施例では、画像ファイルGFと
してExif形式のファイルを例にとって説明したが、本発
明に係る画像ファイルの形式はこれに限られない。すな
わち、出力装置によって出力されるべき画像データと、
ディジタルスチルカメラ12等の画像データ生成装置に
おいて用いられた色空間に関する情報とが少なくとも含
まれている画像ファイルであれば良い。このようなファ
イルであれば、画像データ生成装置において生成された
画像データ(モニタ等を介して得られる画像表示)と出
力装置における出力画像との出力画像の相違を低減する
ことができるからである。
【0113】上記第1実施例に係るカラープリンタ20
はあくまで例示であり、その構成は各実施例の記載内容
に限定されるものではない。カラープリンタ20は、少
なくとも、画像ファイルGFの画像処理制御情報GIを
解析して、記載、または、指定された色空間情報に応じ
て画像を出力(印刷)できればよい。
【0114】なお、画像データと画像処理制御情報GI
とが含まれる画像ファイルGFには、画像処理制御情報
GIとを関連付ける関連付けデータを生成し、画像デー
タと画像処理制御情報GIとをそれぞれ独立したファイ
ルに格納し、画像処理の際に関連付けデータを参照して
画像データと画像処理制御情報GIとを関連付け可能な
ファイルも含まれる。かかる場合には、画像データと画
像処理制御情報GIとが別ファイルに格納されているも
のの、画像処理制御情報GIを利用する画像処理の時点
では、画像データおよび画像処理制御情報GIとが一体
不可分の関係にあり、実質的に同一のファイルに格納さ
れている場合と同様に機能するからである。すなわち、
少なくとも画像処理の時点において、画像データと画像
処理制御情報GIとが関連付けられて用いられる態様
は、本実施例における画像ファイルGFに含まれる。さ
らに、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、DV
D−RAM等の光ディスクメディアに格納されている動
画像ファイルも含まれる。
【0115】上記実施例では、ディジタルスチルカメラ
20を用いて画像ファイルを生成しているが、ディジタ
ルビデオカメラによって生成しても良い。ディジタルビ
デオカメラにて生成される場合には、例えば、静止画像
データと出力制御情報とを格納する画像ファイル、ある
いは、MPEG形式等の動画像データと出力制御情報と
を含む動画像ファイルが生成される。この動画像ファイ
ルが用いられる場合には、動画の全部または一部のフレ
ームに対して出力制御情報に応じた出力制御が実行され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る画像出力装置を適用可能な画
像データ出力システムの一例を示す説明図である。
【図2】第1実施例に係る画像出力装置が出力する画像
ファイル(画像データ)を生成可能なディジタルスチル
カメラの概略構成を示すブロック図である。
【図3】Exifファイル形式にて格納されている画像ファ
イルGFの概略的な内部構造を示す説明図である。
【図4】第1実施例に係るカラープリンタ20の概略構
成を示すブロック図である。
【図5】カラープリンタ20の制御回路30の内部構成
を示す説明図である。
【図6】第1実施例に係るカラープリンタ20における
印刷処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】第1実施例に係るカラープリンタ20における
画像処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】RGB色空間の定義領域外(EA)における画
像データを有効に扱う意味を説明するために色空間領域
を2次元で表現する説明図である。
【図9】ガンマ補正に際して用いられる第1のガンマ補
正値γ1に対応する第1のガンマ特性線L1と第2のガ
ンマ補正値γ2r、γ2g、γ2bに対応する第2のガンマ特
性線L2r、L2g、L2bとを例示的に示す説明図であ
る。
【図10】RGB色空間上における、可視領域(V
A)、sRGB(SR)、NTSC(NS)、wRGB
(WR)の色空間領域を示す説明図である。
【図11】第2の実施例としてのカラープリンタ20に
おける画像処理を示すフローチャートである。
【図12】第3の実施例としてのカラープリンタ20に
おける画像処理を示すフローチャートである。
【図13】第4の実施例に係るパーソナルコンピュータ
PCにおける画像処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10…画像データ出力システム 12…ディジタルスチルカメラ 121…光学回路 122…画像取得回路 123…画像処理回路 124…制御回路 126…選択・決定ボタン 14…ディスプレイ 20…カラープリンタ 21…キャリッジ 211…印字ヘッド 212…インクカートリッジ 213…インクカートリッジ 214〜220…インク吐出用ヘッド 22…キャリッジモータ 23…プラテン 24…紙送りモータ 25…摺動軸 26…駆動ベルト 27…プーリ 28…位置検出センサ 29…操作パネル 30…制御回路 31…演算処理装置(CPU) 32…プログラマブルリードオンリメモリ(PROM) 33…ランダムアクセスメモリ(RAM) 34…PCMCIAスロット 35…周辺機器入出力部(PIO) 36…タイマ 37…駆動バッファ 38…バス 39…発振器 40…分配出力器 GF…画像ファイル(Exifファイル) 101…JPEG画像データ格納領域 102…付属情報格納領域 103…Makernote格納領域 MC…メモリカード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/407 H04N 1/40 D 5L096 1/46 1/46 Z 9/67 1/40 101E Fターム(参考) 5B050 BA06 BA10 DA02 DA04 EA09 EA14 FA05 GA08 5B057 AA11 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE11 CE18 CG02 CH11 5C066 AA01 AA05 CA08 EC05 EE04 GA01 GA32 GA33 KA12 KD06 KE04 KE09 KE17 KP02 5C077 LL02 MP01 MP08 PP15 PP32 PP33 PP34 PP43 PQ08 PQ22 RR21 TT02 TT09 5C079 HB01 HB03 HB04 HB11 LA01 LA12 LA27 LB02 MA02 MA17 NA03 NA15 PA03 PA05 5L096 AA02 AA06 CA02 GA40 MA03

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データと、所定の色空間の領域外の
    情報を使用するか否かを示すと共に前記画像データに関
    連付けられている使用情報とを用いて画像処理を実行す
    る画像処理装置であって、 前記画像データを取り込む画像データ取り込み手段と、 前記画像データに関連付けられている前記使用情報を取
    得する使用情報取得手段と、 前記取得された使用情報に基づいて、前記所定の色空間
    の領域外の情報を使用するか否かを判定する判定手段
    と、 前記領域外情報を使用すると判定された場合には、前記
    領域外情報をその定義領域に内包し得る広い定義領域を
    有する広域色空間への色変換処理を含む前記画像データ
    の画像処理を実行する画像処理手段とを備える画像処理
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像処理装置におい
    て、 前記領域外情報を使用しないと判定された場合には、前
    記画像処理手段は、前記所定の色空間と同等の定義領域
    を有する既定の色空間を介して前記画像データの画像処
    理を実行することを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の画像処
    理装置において、 前記画像データは第1の色空間によって定義されてお
    り、 前記画像データ取り込み手段は、前記取り込んだ画像デ
    ータの色空間を前記第1の色空間から第2の色空間に変
    換し、 前記画像処理手段は、前記第2の色空間によって定義さ
    れている画像データの色空間を、前記領域外表色値を用
    いてて第3の色空間に変換することを特徴とする画像処
    理装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の画像処理装置におい
    て、 前記第1の色空間はYCbCrの色空間であり、 前記第2の色空間は第1のRGBの色空間であり、 前記第3の色空間は前記第1のRGBの色空間よりも広
    い定義領域を有する第2のRGBの色空間であることを
    特徴とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の画像処理装置におい
    て、 前記第2のRGBの色空間は、sRGB色空間である画
    像処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の画像処理装置におい
    て、 前記第3の色空間は、第2のRGB色空間に代えて、C
    IELABの色空間であることを特徴とする画像処理装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の画像処理装置において 前記画像データは、前記所定の色空間の定義領域内の表
    色値である第1の正の表色値と、前記所定の色空間の定
    義領域外の表色値である第2の正の表色値および負の表
    色値の少なくともいずれか一方を含むと共に、第1の色
    空間によって表現されており、 前記画像データ取り込み手段は、前記第1および第2の
    正の表色値並びに前記負の表色値を用いて、前記画像デ
    ータの色空間を前記第1の色空間から第2の色空間に変
    換することを特徴とする画像処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の画像処理装置におい
    て、 前記画像処理手段は、前記画像データが前記第1および
    第2の正の表色値を有する場合には第1のガンマ補正値
    を用い、前記画像データが負の表色値を有する場合には
    前記第1のガンマ補正値とは異なる第2のガンマ補正値
    を用いて、前記画像データに対するガンマ補正を実行す
    るガンマ補正手段を備えることを特徴とする画像処理装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の画像処理装置におい
    て、 前記第2のガンマ補正値は、前記第1のガンマ補正値よ
    りも小さい値であることを特徴とする画像処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載の画像処理装置におい
    て、 前記画像処理手段は、前記第2の色空間によって表現さ
    れていると共に前記第1の正の表色値、前記第2の正の
    表色値および前記負の表色値を含む前記画像データを、
    前記第2の色空間よりも広く、前記第2の正の表色値お
    よび前記負の表色値の少なくとも一方をその定義領域内
    に含む第3の色空間へ変換することを特徴とする画像処
    理装置。
  11. 【請求項11】 請求項8に記載の画像処理装置におい
    て、 前記第1の色空間はR成分、G成分、B成分によって表
    されるRGBの色空間であり、 前記第2のガンマ補正値は、それぞれが異なる、前記R
    成分用の第2のガンマ補正値、前記G成分用の第2のガ
    ンマ補正値、B成分用の第2のガンマ補正値を有するこ
    とを特徴とする画像処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項3ないし請求項11のいずれか
    に記載の画像処理装置において、 前記画像データ取り込み手段による前記第1の色空間か
    ら前記第2の色空間への前記画像データの色空間の変換
    は、前記第1の色空間によって表されている画像データ
    に対する第1のマトリクス演算処理によって実行され、 前記画像処理手段による前記第2の色空間から前記第3
    の色空間への前記画像データの色空間の変換は、前記第
    2の色空間で表現されている画像データに対する第2の
    マトリクス演算処理によって実行されることを特徴とす
    る画像処理装置。
  13. 【請求項13】 第1の色空間によって表されていると
    共に、所定の色空間の表色域内の表色値である第1の正
    の表色値と、前記所定の色空間の表色域外の表色値であ
    る第2の正の表色値および負の表色値の少なくともいず
    れか一方を含む画像データを用いて画像処理を実行する
    画像処理装置であって、 前記画像データを取得する画像データ取得手段と、 前記第1および第2の正の表色値並びに前記負の表色値
    を用いて、前記画像データの色空間を前記第1の色空間
    から、前記所定の色空間よりも広く、前記第2の表色値
    および前記負の表色値の少なくとも一方をその表色域に
    含む第2の色空間に変換する色空間変換手段とを備える
    画像処理装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の画像処理装置はさ
    らに、 前記画像データが前記第1および第2の正の表色値を有
    する場合には第1のガンマ補正値を用い、前記画像デー
    タが負の表色値を有する場合には前記第1のガンマ補正
    値とは異なる第2のガンマ補正値を用いて、前記画像デ
    ータに対するガンマ補正を実行するガンマ補正手段を備
    えることを特徴とする画像処理装置。
  15. 【請求項15】 請求項1ないし請求項14のいずれか
    に記載の画像処理装置はさらに、 前記画像処理が実行された画像データを印刷媒体上に印
    刷する印刷手段を備えることを特徴とする画像処理装
    置。
  16. 【請求項16】 請求項1ないし請求項15のいずれか
    に記載の画像処理装置において、 前記画像データと前記使用情報とは、同一の画像ファイ
    ル内に格納されていることを特徴とする画像処理装置。
  17. 【請求項17】 画像データと、所定の色空間の定義領
    域外の表色値である領域外表色値を使用するか否かを示
    す使用情報とを用いて画像データを画像出力装置によっ
    て出力させるプログラムであって、 前記画像データを取り込む機能と、 前記取り込んだ画像データに関連付けられている前記使
    用情報を取得する機能と、 前記取得した使用情報に基づいて、前記領域外表色値を
    使用するか否かを判定する機能と、 前記領域外表色値を使用すると判定された場合には、前
    記領域外表色値をその定義領域内に内包し得る広い定義
    領域を有する色空間を介して前記画像データの画像処理
    を実行する機能と、 前記画像処理が施された画像データを出力する機能とを
    コンピュータによって実現させるプログラム。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載のプログラムであっ
    て、 前記画像データは、前記所定の色空間の定義領域内の表
    色値である第1の正の表色値と、前記領域外表色値であ
    る第2の正の表色値および負の表色値の少なくともいず
    れか一方を含むと共に、第1の色空間によって表現され
    ており、 前記画像データを取り込む機能は、前記画像データの取
    り込みに加えて、前記第1および第2の正の表色値並び
    に前記負の表色値を用いて、前記画像データの色空間を
    前記第1の色空間から第2の色空間に変換する機能をコ
    ンピュータによって実現させるプログラム。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載のプログラムはさら
    に、 前記画像データが前記第1の正の表色値を有する場合に
    は第1のガンマ補正値を用い、前記画像データが負の表
    色値を有する場合には前記第1のガンマ補正値とは異な
    る第2のガンマ補正値を用いて、前記画像データに対す
    るガンマ補正を実行する機能をコンピュータによって実
    現させることを特徴とするプログラム。
  20. 【請求項20】 画像データと画像データに対する画像
    処理条件を指定する画像処理制御情報とを関連付けて出
    力する画像データの生成装置であって、 前記画像データを取得する画像データ取得手段と、 前記画像データに対して画像処理を実行する際に、所定
    の色空間の領域外の情報を使用させるか否かを示す使用
    情報を含む前記画像処理制御情報を生成する画像処理制
    御情報生成手段と、 前記取得された画像データと、前記生成された画像処理
    制御情報とを関連付けて出力する画像データ出力手段と
    を備える画像データ生成装置。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の画像データ生成装
    置において、 前記画像データ出力手段は、前記画像処理制御情報と共
    に同一の画像ファイル内に格納して前記画像データを出
    力する画像データ生成装置。
  22. 【請求項22】 画像データと画像データに対する画像
    処理条件を指定する画像処理制御情報とを関連付けて出
    力する画像データの生成装置であって、 所定の色空間の表色域内の表色値である第1の正の表色
    値と、前記所定の色空間の表色域外の表色値である第2
    の正の表色値および負の表色値の少なくともいずれか一
    方を含む前記画像データを生成する画像データ生成手段
    と、 前記画像データに対して画像処理を実行する際に、前記
    第2の正の表色値および前記負の表色値の少なくともい
    ずれか一方を使用させるか否かを示す使用情報と、前記
    画像データが前記第1および第2の正の表色値を有する
    場合に用いるべき第1のガンマ補正値と、前記画像デー
    タが負の表色値を有する場合に用いるべき前記第1のガ
    ンマ補正値とは異なる第2のガンマ補正値とを含む画像
    処理制御情報を生成する画像処理制御情報生成手段と、 前記生成された画像データと前記生成された画像処理制
    御情報とを関連付けて出力する画像データ出力手段とを
    備える画像データ生成装置。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の画像データ生成装
    置はさらに、 前記画像処理制御情報には、前記画像データの色空間変
    換を実行する際に、前記所定の色空間よりも広く、前記
    第2の表色値および前記負の表色値の少なくとも一方を
    その表色域に含む色空間へ変換させるための色空間変換
    特性が含まれる画像データ生成装置。
  24. 【請求項24】 請求項22に記載の画像データ生成装
    置において、 前記画像データ出力手段は、前記画像処理制御情報と共
    に同一の画像ファイル内に格納して前記画像データを出
    力する画像データ生成装置。
  25. 【請求項25】 第1の色空間によって表現されている
    画像データと、所定の色空間の領域外の情報を使用する
    か否かを示す使用情報とを用いて画像データを出力する
    方法であって、 前記画像データを取得し、その取得した画像データの色
    空間を前記第1の色空間から第2の色空間に変換し、 前記使用情報に基づいて前記領域外情報を使用するか否
    かを判定し、 前記領域外情報を使用すると判定した場合には、前記領
    域外情報を用いて、前記第2の色空間によって表現され
    ている画像データの色空間を第3の色空間に変換し、 前記変換された画像データを出力する画像データの出力
    方法。
  26. 【請求項26】 画像データを出力する方法であって、 第1の色空間によって表現されている前記画像データを
    取得し、その取得した画像データの色空間を前記第1の
    色空間から第2の色空間に変換し、 前記変換により得られた第2の色空間に関する情報、お
    よび、前記第2の色空間を定義する領域外の情報を保持
    し、 前記保持した情報を反映させて、前記第2の色空間によ
    って表現されている画像データの色空間を第3の色空間
    に変換し、 前記変換された画像データを出力する画像データの出力
    方法。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載の画像データを出力
    する方法において、前記第2の色空間を定義する領域の
    情報は、第1の正の領域値で表され、前記第2の色空間
    を定義する領域外の情報は、前記第1の正の領域値を超
    える第2の正の領域値、および負の領域値で表されるこ
    とを特徴とする画像データの出力方法。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載の画像データを出力
    する方法はさらに、 前記画像データが前記第1の正の領域値を有する場合に
    は第1のガンマ補正値を用い、前記画像データが負の領
    域値を有する場合には前記第1のガンマ補正値とは異な
    る第2のガンマ補正値を用いて、前記画像データに対す
    るガンマ補正を実行する画像データの出力方法。
  29. 【請求項29】 画像データの画像処理方法であって、 第1の色空間に基づく前記画像データを取得し、その取
    得した画像データの色空間を前記第1の色空間から第2
    の色空間に変換し、 前記変換された画像データについての前記第2の色空間
    を定義する領域内および領域外の情報を保持し、 前記保持した情報を反映させて、前記第2の色空間によ
    って表現されている画像データの色空間を前記第2の色
    空間よりも広い定義領域を有する第3の色空間に変換す
    る画像データの画像処理方法。
  30. 【請求項30】 画像データに対して画像処理を実行す
    る画像処理装置であって、 前記画像データを取り込む画像データ取り込み手段と、 前記画像データに含まれている所定の色空間の領域外の
    情報を使用するか否かを指示する指示手段と、 前記領域外情報の使用が指示された場合には、前記領域
    外情報をその定義領域に内包し得る広い定義領域を有す
    る広域色空間への色変換処理を含む前記画像データの画
    像処理を実行する画像処理手段とを備える画像処理装
    置。
  31. 【請求項31】 請求項30に記載の画像処理装置にお
    いて、 前記領域外情報の使用が指示されなかった場合には、前
    記画像処理手段は、前記所定の色空間と同等の定義領域
    を有する既定の色空間を介して前記画像データの画像処
    理を実行することを特徴とする画像処理装置。
JP2001316706A 2000-10-13 2001-10-15 画像ファイルの出力画像調整 Expired - Fee Related JP3666439B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001316706A JP3666439B2 (ja) 2000-10-13 2001-10-15 画像ファイルの出力画像調整

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000312991 2000-10-13
JP2000-312991 2000-10-13
JP2001-34537 2001-02-09
JP2001034537 2001-02-09
JP2001217893 2001-07-18
JP2001-217893 2001-07-18
JP2001316706A JP3666439B2 (ja) 2000-10-13 2001-10-15 画像ファイルの出力画像調整

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004099458A Division JP4010306B2 (ja) 2000-10-13 2004-03-30 画像ファイルの出力画像調整

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003101807A true JP2003101807A (ja) 2003-04-04
JP2003101807A5 JP2003101807A5 (ja) 2005-03-03
JP3666439B2 JP3666439B2 (ja) 2005-06-29

Family

ID=27481697

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001316706A Expired - Fee Related JP3666439B2 (ja) 2000-10-13 2001-10-15 画像ファイルの出力画像調整

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3666439B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006113987A (ja) * 2004-10-18 2006-04-27 Sony Corp 印刷制御装置、画像処理装置、印刷装置、印刷制御方法及びプログラム
JP2007116288A (ja) * 2005-10-18 2007-05-10 Seiko Epson Corp 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム
JP2008109328A (ja) * 2006-10-25 2008-05-08 Infovision Optoelectronics Holdings Ltd 色再現域補正回路と補正方法
WO2009031492A1 (ja) * 2007-09-07 2009-03-12 Shima Seiki Manufacturing, Ltd. 画像変換装置と画像変換方法及び変換プログラム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006113987A (ja) * 2004-10-18 2006-04-27 Sony Corp 印刷制御装置、画像処理装置、印刷装置、印刷制御方法及びプログラム
JP4576973B2 (ja) * 2004-10-18 2010-11-10 ソニー株式会社 印刷制御装置、画像処理装置、印刷装置、印刷制御方法及びプログラム
JP2007116288A (ja) * 2005-10-18 2007-05-10 Seiko Epson Corp 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム
JP2008109328A (ja) * 2006-10-25 2008-05-08 Infovision Optoelectronics Holdings Ltd 色再現域補正回路と補正方法
WO2009031492A1 (ja) * 2007-09-07 2009-03-12 Shima Seiki Manufacturing, Ltd. 画像変換装置と画像変換方法及び変換プログラム
JP5197612B2 (ja) * 2007-09-07 2013-05-15 株式会社島精機製作所 画像変換装置と画像変換方法及び変換プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3666439B2 (ja) 2005-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5246206B2 (ja) 画像ファイルの出力画像調整
US7932928B2 (en) Method, apparatus, and computer program product for image processing with scene-dependent image processing condition
EP1187069A2 (en) Apparatus, method, signal and computer program product configured to product output image adjustment for image files
US20080174677A1 (en) Graphics data generation device and graphics data generation method
US20020140693A1 (en) Output image adjustment method, apparatus and computer program product for graphics files
US20080309789A1 (en) Output image adjustment of image data
WO2002065757A1 (fr) Procede et appareil de reglage d'une image de sortie a partir de donnees d'image
JP4010306B2 (ja) 画像ファイルの出力画像調整
JP4205320B2 (ja) 画像ファイルの出力画像調整
JP3666439B2 (ja) 画像ファイルの出力画像調整
JP4295465B2 (ja) 画像処理装置
JP2002314809A (ja) 画像データの出力画像調整
JP4595965B2 (ja) 画像ファイルの出力画像調整
JP2002344764A (ja) 画像処理装置
JP2002314834A (ja) 画像データの出力画像調整
JP4636001B2 (ja) 画像ファイルの出力画像調整
JP5206741B2 (ja) 画像ファイルの生成および出力
JP2002281330A (ja) 画像処理装置および画像処理方法
JP4042803B2 (ja) 画像データの出力画像調整
JP2003102033A (ja) 画像データの出力画像調整
JP2010279049A (ja) 画像ファイルの出力画像調整
JP2003037815A (ja) 画像ファイルの生成および出力

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040330

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040330

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20040330

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20040419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080415

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100415

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110415

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110415

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120415

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130415

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130415

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees