JP2003101784A - 画像処理方法、画像処理装置およびプログラム - Google Patents
画像処理方法、画像処理装置およびプログラムInfo
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- JP2003101784A JP2003101784A JP2001291466A JP2001291466A JP2003101784A JP 2003101784 A JP2003101784 A JP 2003101784A JP 2001291466 A JP2001291466 A JP 2001291466A JP 2001291466 A JP2001291466 A JP 2001291466A JP 2003101784 A JP2003101784 A JP 2003101784A
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Landscapes
- Picture Signal Circuits (AREA)
- Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
- Image Processing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】原画像に対してシャープネス強調処理を行なう
際、ノイズ成分の目立たないビジーな被写体には、シャ
ープネス強調処理を必要十分にかけ、ノイズ成分の目立
つビジーでない被写体には、シャープネス強調処理を弱
く掛ける。 【解決手段】原画像データから、所定領域内の原画像デ
ータの変動を示す局所標準偏差を算出し(ステップ10
0)、この局所標準偏差から画像のビジーさの程度を表
す正規化された指標値を作成し(ステップ102)、こ
の作成された指標値の増加に伴って値が単調に変化する
前記シャープネス強調の強度を設定するシャープネス強
調係数を算出し、(ステップ104)、このシャープネ
ス強調係数を用いて、原画像データにシャープネス強調
処理を施す(ステップ106)。
際、ノイズ成分の目立たないビジーな被写体には、シャ
ープネス強調処理を必要十分にかけ、ノイズ成分の目立
つビジーでない被写体には、シャープネス強調処理を弱
く掛ける。 【解決手段】原画像データから、所定領域内の原画像デ
ータの変動を示す局所標準偏差を算出し(ステップ10
0)、この局所標準偏差から画像のビジーさの程度を表
す正規化された指標値を作成し(ステップ102)、こ
の作成された指標値の増加に伴って値が単調に変化する
前記シャープネス強調の強度を設定するシャープネス強
調係数を算出し、(ステップ104)、このシャープネ
ス強調係数を用いて、原画像データにシャープネス強調
処理を施す(ステップ106)。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル画像に対
してシャープネス強調を行なうことによって、デジタル
画像の画質を向上させる画像処理方法、画像処理装置お
よびプログラムに関する。
してシャープネス強調を行なうことによって、デジタル
画像の画質を向上させる画像処理方法、画像処理装置お
よびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】銀塩写真の画像を画像入力スキャナで走
査して収録したデジタル画像や、デジタルスチルカメラ
等で撮影したデジタル画像を画像処理し、画像出力プリ
ンタで出力するようなシステムでは、出力された画像は
スキャナやカメラとプリンタによる大幅なシャープネス
劣化がある。そのため、撮影時のカメラレンズや感光材
料(写真フィルム)や撮像素子等によるシャープネス劣
化を回復したり、積極的に画像のシャープネスを強調す
るために従来からラプラシアンフィルタやアンシャープ
マスク(USM)によるシャープネス強調処理が行われ
ている。
査して収録したデジタル画像や、デジタルスチルカメラ
等で撮影したデジタル画像を画像処理し、画像出力プリ
ンタで出力するようなシステムでは、出力された画像は
スキャナやカメラとプリンタによる大幅なシャープネス
劣化がある。そのため、撮影時のカメラレンズや感光材
料(写真フィルム)や撮像素子等によるシャープネス劣
化を回復したり、積極的に画像のシャープネスを強調す
るために従来からラプラシアンフィルタやアンシャープ
マスク(USM)によるシャープネス強調処理が行われ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなシ
ャープネス強調処理を行なうと、画像のシャープネスが
向上するとともに、画像に含まれるノイズ成分も同時に
強調され、画質が低下する。そのため、ノイズ成分の強
調が視覚的に許容される範囲内で控えめなシャープネス
強調しか行なえず、大幅に画質を向上させることができ
なかった。特に、ノイズ成分は画像中の被写体によって
視覚的な不快さが異なり、被写体がビジーな場合ノイズ
成分が目立たないが、被写体がビジーでない場合ノイズ
成分が目立つことが経験的に知られている。そのため、
上記シャープネス強調処理を行なう際には、ビジーでな
い被写体のノイズ成分が視覚的に目立たないように、控
えめなシャープネス強調しか行なえなかった。ここで、
ビジーな被写体とは、被写体の構造が微細かつ複雑で画
像データのデータ値が頻繁に変動するもので、例えば、
風景や多数の花の被写体が挙げられる。一方、ビジーで
ない被写体とは、微細な構造がなく、画像データのデー
タ値の変動も少なく、例えば、空や壁や肌等の微細な模
様のない一様な面をもつ被写体である。
ャープネス強調処理を行なうと、画像のシャープネスが
向上するとともに、画像に含まれるノイズ成分も同時に
強調され、画質が低下する。そのため、ノイズ成分の強
調が視覚的に許容される範囲内で控えめなシャープネス
強調しか行なえず、大幅に画質を向上させることができ
なかった。特に、ノイズ成分は画像中の被写体によって
視覚的な不快さが異なり、被写体がビジーな場合ノイズ
成分が目立たないが、被写体がビジーでない場合ノイズ
成分が目立つことが経験的に知られている。そのため、
上記シャープネス強調処理を行なう際には、ビジーでな
い被写体のノイズ成分が視覚的に目立たないように、控
えめなシャープネス強調しか行なえなかった。ここで、
ビジーな被写体とは、被写体の構造が微細かつ複雑で画
像データのデータ値が頻繁に変動するもので、例えば、
風景や多数の花の被写体が挙げられる。一方、ビジーで
ない被写体とは、微細な構造がなく、画像データのデー
タ値の変動も少なく、例えば、空や壁や肌等の微細な模
様のない一様な面をもつ被写体である。
【0004】一方、シャープネス強調処理の際ノイズ成
分が強調されないように、シャープネス強調処理を行な
う前にノイズ成分を抑制、除去することも考えられる
が、十分にノイズ成分を抑制、除去することはできず、
シャープネス強調処理によってノイズ成分が目立った
り、また、ノイズ成分とともに画像中の被写体の微細構
造も除去、抑制する場合もあり、被写体のシャープネス
を低下させる等の画質の劣化を引き起こしてしまうおそ
れもあった。
分が強調されないように、シャープネス強調処理を行な
う前にノイズ成分を抑制、除去することも考えられる
が、十分にノイズ成分を抑制、除去することはできず、
シャープネス強調処理によってノイズ成分が目立った
り、また、ノイズ成分とともに画像中の被写体の微細構
造も除去、抑制する場合もあり、被写体のシャープネス
を低下させる等の画質の劣化を引き起こしてしまうおそ
れもあった。
【0005】特開2001−5960号公報では、予
め、原画像データにシャープネス強調処理を施し、シャ
ープネス強調画像データから原画像データを減算して、
エッジ成分のみならずノイズ成分も強調されたシャープ
ネス強調成分を求め、一方、被写体のエッジ検出を行っ
て被写体エッジ領域とそれ以外の領域とを識別するため
のエッジ強度データから、被写体エッジ領域ではシャー
プネスを強調し、被写体エッジ領域以外の領域では画像
のぼけを保存するぼけ味保存シャープネス強調係数を求
め、上記シャープネス強調成分にこのぼけ味保存シャー
プネス強調係数を乗算したぼけ味保存シャープネス強調
成分を原画像データに加算することによって、ぼけ味を
保存しつつシャープネス強調した画像の処理画像データ
を作成することを提案している。しかし、この方法は、
予めシャープネス強調処理を施すことを前提とし、シャ
ープネス強調処理の強度をどの程度にすればよいかにつ
いて何も開示していないため、設定されるシャープネス
強調処理の施す強度によっては、ノイズ成分とともに画
像中の被写体の微細構造も除去、抑制するおそれもあ
る。
め、原画像データにシャープネス強調処理を施し、シャ
ープネス強調画像データから原画像データを減算して、
エッジ成分のみならずノイズ成分も強調されたシャープ
ネス強調成分を求め、一方、被写体のエッジ検出を行っ
て被写体エッジ領域とそれ以外の領域とを識別するため
のエッジ強度データから、被写体エッジ領域ではシャー
プネスを強調し、被写体エッジ領域以外の領域では画像
のぼけを保存するぼけ味保存シャープネス強調係数を求
め、上記シャープネス強調成分にこのぼけ味保存シャー
プネス強調係数を乗算したぼけ味保存シャープネス強調
成分を原画像データに加算することによって、ぼけ味を
保存しつつシャープネス強調した画像の処理画像データ
を作成することを提案している。しかし、この方法は、
予めシャープネス強調処理を施すことを前提とし、シャ
ープネス強調処理の強度をどの程度にすればよいかにつ
いて何も開示していないため、設定されるシャープネス
強調処理の施す強度によっては、ノイズ成分とともに画
像中の被写体の微細構造も除去、抑制するおそれもあ
る。
【0006】そこで、本発明は、原画像に対してシャー
プネス強調処理を行なう際、ノイズ成分の目立たないビ
ジーな被写体では、シャープネス強調処理を必要十分に
かけ、一方、ノイズ成分の目立つビジーでない被写体で
は、シャープネス強調処理を弱く掛け、従って、画像中
の被写体の微細構造も除去、抑制されず、ノイズ成分の
強調されにくいシャープネス強調処理の施された画像を
得る画像処理方法、画像処理装置およびプログラムを提
供する。
プネス強調処理を行なう際、ノイズ成分の目立たないビ
ジーな被写体では、シャープネス強調処理を必要十分に
かけ、一方、ノイズ成分の目立つビジーでない被写体で
は、シャープネス強調処理を弱く掛け、従って、画像中
の被写体の微細構造も除去、抑制されず、ノイズ成分の
強調されにくいシャープネス強調処理の施された画像を
得る画像処理方法、画像処理装置およびプログラムを提
供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、原画像にシャープネス強調を行なう画像
処理方法であって、原画像データから、原画像の所定領
域内の原画像データの変動を示す局所標準偏差を算出
し、この局所標準偏差を正規化した、画像のビジーさの
程度を表す指標値を作成し、この作成された指標値の増
加に伴って値が単調に変化する前記シャープネス強調の
強度を表すシャープネス強調係数を算出し、このシャー
プネス強調係数を用いて、原画像データにシャープネス
強調処理を施すことを特徴とする画像処理方法を提供す
る。
に、本発明は、原画像にシャープネス強調を行なう画像
処理方法であって、原画像データから、原画像の所定領
域内の原画像データの変動を示す局所標準偏差を算出
し、この局所標準偏差を正規化した、画像のビジーさの
程度を表す指標値を作成し、この作成された指標値の増
加に伴って値が単調に変化する前記シャープネス強調の
強度を表すシャープネス強調係数を算出し、このシャー
プネス強調係数を用いて、原画像データにシャープネス
強調処理を施すことを特徴とする画像処理方法を提供す
る。
【0008】ここで、前記局所標準偏差を正規化した前
記指標値は、局所標準偏差を所定値で除算して得られる
のが好ましく、前記シャープネス強調係数の値は、上限
値が1であり、下限値が設定に応じて0より大きく1よ
り小さい値に設定されるのが好ましい。その際、前記シ
ャープネス強調係数をαs (i,j)、前記指標値をB
obj (i,j)とした場合、前記シャープネス強調係数
αs (i,j)は、前記指標値Bobj (i,j)から下
記式(1)に従って算出されるのがより好ましい。
記指標値は、局所標準偏差を所定値で除算して得られる
のが好ましく、前記シャープネス強調係数の値は、上限
値が1であり、下限値が設定に応じて0より大きく1よ
り小さい値に設定されるのが好ましい。その際、前記シ
ャープネス強調係数をαs (i,j)、前記指標値をB
obj (i,j)とした場合、前記シャープネス強調係数
αs (i,j)は、前記指標値Bobj (i,j)から下
記式(1)に従って算出されるのがより好ましい。
【数2】
その際、前記定数cは、0より大きく10より小さい値
であるのが好ましく、より好ましくは、0.3以上9以
下である。
であるのが好ましく、より好ましくは、0.3以上9以
下である。
【0009】また、本発明は、原画像にシャープネス強
調処理を施す画像処理装置であって、原画像データか
ら、原画像の所定領域内の原画像データの変動を示す局
所標準偏差を算出する局所標準偏差演算部と、この局所
標準偏差から画像のビジーさの程度を表す正規化された
指標値を演算して作成する指標値作成部と、この作成さ
れた指標値の増加に伴って値が単調に変化する前記シャ
ープネス強調の強度を表すシャープネス強調係数を算出
する係数算出部と、このシャープネス強調係数を用い
て、原画像データにシャープネス強調処理を施すシャー
プネス強調処理演算部とを有することを特徴とする画像
処理装置を提供する。
調処理を施す画像処理装置であって、原画像データか
ら、原画像の所定領域内の原画像データの変動を示す局
所標準偏差を算出する局所標準偏差演算部と、この局所
標準偏差から画像のビジーさの程度を表す正規化された
指標値を演算して作成する指標値作成部と、この作成さ
れた指標値の増加に伴って値が単調に変化する前記シャ
ープネス強調の強度を表すシャープネス強調係数を算出
する係数算出部と、このシャープネス強調係数を用い
て、原画像データにシャープネス強調処理を施すシャー
プネス強調処理演算部とを有することを特徴とする画像
処理装置を提供する。
【0010】また、本発明は、原画像データからシャー
プネス強調処理をコンピュータに実行させるプログラム
であって、原画像データから、原画像の所定領域内の原
画像データの変動を示す局所標準偏差をコンピュータの
演算手段に算出させる局所標準偏差演算手順と、この局
所標準偏差から画像のビジーさの程度を表す正規化され
た指標値を前記演算手段に演算させて作成させる指標値
作成手順と、この作成された指標値の増加に伴って値が
単調に変化する前記シャープネス強調の強度を表すシャ
ープネス強調係数を前記演算手段に算出させる係数算出
手順と、このシャープネス強調係数を用いて、原画像デ
ータに対してシャープネス強調処理を前記演算手段に実
行させるシャープネス強調処理手順とを有することを特
徴とするプログラムを提供する。
プネス強調処理をコンピュータに実行させるプログラム
であって、原画像データから、原画像の所定領域内の原
画像データの変動を示す局所標準偏差をコンピュータの
演算手段に算出させる局所標準偏差演算手順と、この局
所標準偏差から画像のビジーさの程度を表す正規化され
た指標値を前記演算手段に演算させて作成させる指標値
作成手順と、この作成された指標値の増加に伴って値が
単調に変化する前記シャープネス強調の強度を表すシャ
ープネス強調係数を前記演算手段に算出させる係数算出
手順と、このシャープネス強調係数を用いて、原画像デ
ータに対してシャープネス強調処理を前記演算手段に実
行させるシャープネス強調処理手順とを有することを特
徴とするプログラムを提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像処理方法を実
施する画像処理装置について、添付の図面に示される好
適実施例を基に詳細に説明する。
施する画像処理装置について、添付の図面に示される好
適実施例を基に詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明に係る画像処理装置の一例
の構成を示し、原画像データI0 にシャープネス強調処
理を行い処理画像データIs を出力する装置の構成を示
している。
の構成を示し、原画像データI0 にシャープネス強調処
理を行い処理画像データIs を出力する装置の構成を示
している。
【0013】図1に示すように、画像処理装置10は、
局所標準偏差算出部12と、指標値演算部14と、シャ
ープネス強調係数計算部16と、シャープネス強調処理
演算部18と、これらの各部位と接続され各部位の動作
を制御管理する制御部20とを主に有し、また、上記各
部位で生成されたデータ等を記憶する図示されないメモ
リを備える。画像処理装置10は、プログラムを実行さ
せることでコンピュータ上で各部位が機能する装置であ
ってもよいし、各部位が回路によって構成された専用装
置であってもよい。
局所標準偏差算出部12と、指標値演算部14と、シャ
ープネス強調係数計算部16と、シャープネス強調処理
演算部18と、これらの各部位と接続され各部位の動作
を制御管理する制御部20とを主に有し、また、上記各
部位で生成されたデータ等を記憶する図示されないメモ
リを備える。画像処理装置10は、プログラムを実行さ
せることでコンピュータ上で各部位が機能する装置であ
ってもよいし、各部位が回路によって構成された専用装
置であってもよい。
【0014】局所標準偏差算出部12は、供給された原
画像データI0 から、中心の画素位置を(i,j)とす
るn×n画素配列(nは奇数)の局所領域の原画像デー
タを取り出し、この局所領域の原画像データを用いて原
画像データのデータ値の変動の標準偏差σi,j を算出す
る部位である。
画像データI0 から、中心の画素位置を(i,j)とす
るn×n画素配列(nは奇数)の局所領域の原画像デー
タを取り出し、この局所領域の原画像データを用いて原
画像データのデータ値の変動の標準偏差σi,j を算出す
る部位である。
【0015】まず、原画像データI0 から、画素位置
(i,j)を中心としたウィンドウサイズがn画素×n
画素のウィンドウW内の画像データを取り出し、Mi,j
(i−(n+1)/2+k,j−(n+1)/2+m)
(k,m=1〜nの自然数)とし、下記式(2)に従っ
て、局所平均値<Mi,j >nnを求める。<Mi,j >
nnは、ウィンドウWを画像全体で移動しながら、すなわ
ち、i、jを順次入れ替えながら、原画像全体について
求める。(尚、Mi,j はMijとも記載する)
(i,j)を中心としたウィンドウサイズがn画素×n
画素のウィンドウW内の画像データを取り出し、Mi,j
(i−(n+1)/2+k,j−(n+1)/2+m)
(k,m=1〜nの自然数)とし、下記式(2)に従っ
て、局所平均値<Mi,j >nnを求める。<Mi,j >
nnは、ウィンドウWを画像全体で移動しながら、すなわ
ち、i、jを順次入れ替えながら、原画像全体について
求める。(尚、Mi,j はMijとも記載する)
【数3】
【0016】次に、下記式(3)に従って、画素位置
(i,j)における局所標準偏差σi, j を求め、原画像
全体について求める。(尚、σi,j はσijとも記載す
る)
(i,j)における局所標準偏差σi, j を求め、原画像
全体について求める。(尚、σi,j はσijとも記載す
る)
【数4】
【0017】なお、上記例は、n×nの原画像データを
単純に平均する方法を用いて標準偏差を用いたが、本発
明においては、中心画素(i,j)を中心とする2次元
正規分布の値を重み係数として、対応する原画像データ
に掛けて平均値を求める加重平均の方法を用いてもよ
い。ここで、平均化のウィンドウサイズの大きさは、最
小の3画素×3画素、5画素×5画素、7画素×7画
素、9画素×9画素、11画素×11画素が好ましい
が、これに限定されず、さらに大きくてもよい。原画像
の画素数や解像度によって、適宜、ウィンドウサイズを
設定するとよい。こうして算出された局所標準偏差σ
i,j は指標値演算部14に送られる。
単純に平均する方法を用いて標準偏差を用いたが、本発
明においては、中心画素(i,j)を中心とする2次元
正規分布の値を重み係数として、対応する原画像データ
に掛けて平均値を求める加重平均の方法を用いてもよ
い。ここで、平均化のウィンドウサイズの大きさは、最
小の3画素×3画素、5画素×5画素、7画素×7画
素、9画素×9画素、11画素×11画素が好ましい
が、これに限定されず、さらに大きくてもよい。原画像
の画素数や解像度によって、適宜、ウィンドウサイズを
設定するとよい。こうして算出された局所標準偏差σ
i,j は指標値演算部14に送られる。
【0018】指標値演算部14は、送られてきた局所標
準偏差σi,j を所定値で除算することで、画像のビジー
さの程度を表す正規化された指標値を演算し作成する部
位である。具体的には、下記式(4)に示す様に、所定
値として局所標準偏差σi,j の最大値Max(σi,j )
を用いて正規化し、0以上1以下の指標値である被写体
ビジーネス値Bobj (i,j)を演算する。
準偏差σi,j を所定値で除算することで、画像のビジー
さの程度を表す正規化された指標値を演算し作成する部
位である。具体的には、下記式(4)に示す様に、所定
値として局所標準偏差σi,j の最大値Max(σi,j )
を用いて正規化し、0以上1以下の指標値である被写体
ビジーネス値Bobj (i,j)を演算する。
【0019】
【数5】
【0020】正規化のために、局所標準偏差σi,j を大
きい値から順番に並べた際の上位5〜10%に位置する
値の平均値<σi,j >を、式(4)の分母の局所標準偏
差σ i,j の最大値の替わりに用いてもよく、σi,j が平
均値<σi,j >を超える場合、Bobj (i,j)を1に
置き換えるとよい。この場合、平均値<σi,j >は、画
像全体の標準偏差σi,j の上位5〜10%から求めて
も、構造が複雑な被写体の領域の標準偏差σi,j の上位
5〜10%から求めてもよい。
きい値から順番に並べた際の上位5〜10%に位置する
値の平均値<σi,j >を、式(4)の分母の局所標準偏
差σ i,j の最大値の替わりに用いてもよく、σi,j が平
均値<σi,j >を超える場合、Bobj (i,j)を1に
置き換えるとよい。この場合、平均値<σi,j >は、画
像全体の標準偏差σi,j の上位5〜10%から求めて
も、構造が複雑な被写体の領域の標準偏差σi,j の上位
5〜10%から求めてもよい。
【0021】ここで算出される被写体ビジーネス値B
obj (i,j)は、被写体の画像データの変動によって
変わり、図2に示す例では、例えば、微細な模様のない
一様な背景の領域Aの被写体ビジーネス値Bobj (i,
j)は0に近くなり、花や人物被写体の領域Bや領域C
の被写体ビジーネス値Bobj (i,j)は1に近くな
り、大きな値を示す。このように、局所標準偏差σi,j
を所定値で除算することで、0以上1以下の値を持つ、
被写体のビジーネスの程度を示す指標値、すなわち、被
写体ビジーネス値Bobj (i,j)を求めることができ
る。求められた被写体ビジーネス値Bobj (i,j)
は、シャープネス強調係数計算部16に送られる。
obj (i,j)は、被写体の画像データの変動によって
変わり、図2に示す例では、例えば、微細な模様のない
一様な背景の領域Aの被写体ビジーネス値Bobj (i,
j)は0に近くなり、花や人物被写体の領域Bや領域C
の被写体ビジーネス値Bobj (i,j)は1に近くな
り、大きな値を示す。このように、局所標準偏差σi,j
を所定値で除算することで、0以上1以下の値を持つ、
被写体のビジーネスの程度を示す指標値、すなわち、被
写体ビジーネス値Bobj (i,j)を求めることができ
る。求められた被写体ビジーネス値Bobj (i,j)
は、シャープネス強調係数計算部16に送られる。
【0022】シャープネス強調係数計算部16は、指標
値である被写体ビジーネス値Bobj(i,j)の増加に
伴って値が単調に変化するシャープネス強調の強度を設
定するシャープネス強調係数αs (i,j)を算出する
部位である。シャープネス強調係数αs (i,j)は、
被写体ビジーネス値Bobj (i,j)から,画素(i,
j)毎に下記式(1)に従って計算し算出する。
値である被写体ビジーネス値Bobj(i,j)の増加に
伴って値が単調に変化するシャープネス強調の強度を設
定するシャープネス強調係数αs (i,j)を算出する
部位である。シャープネス強調係数αs (i,j)は、
被写体ビジーネス値Bobj (i,j)から,画素(i,
j)毎に下記式(1)に従って計算し算出する。
【数6】
【0023】ここで、式(1)中の定数cは、被写体ビ
ジーネス値Bobj (i,j)が小さい時に、シャープネ
ス強調係数αs (i,j)の値の大きさを設定するパラ
メータである。定数c=0の場合、シャープネス強調係
数αs (i,j)は1.0と一定になる。一方、定数c
=1.0の場合、ビジーな被写体の領域では、シャープ
ネス強調係数αs (i,j)は最大値が1.0となり、
ビジーでない被写体の領域では最小値が0.5となる。
さらに、定数cを1.0より大きくすると、被写体ビジ
ーネス値Bobj (i,j)の値に近づく。このような定
数cは、予めデフォルト設定され、必要に応じてオペレ
ータ等によって入力設定されるが、シャープネス強調処
理を適切に行なう点から、0より大きく10より小さい
範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.3以上
9以下の範囲である。シャープネス強調処理が施され、
モニタ22に表示された処理画像を見ながら、オペレー
タが定数cを再調整してもよい。
ジーネス値Bobj (i,j)が小さい時に、シャープネ
ス強調係数αs (i,j)の値の大きさを設定するパラ
メータである。定数c=0の場合、シャープネス強調係
数αs (i,j)は1.0と一定になる。一方、定数c
=1.0の場合、ビジーな被写体の領域では、シャープ
ネス強調係数αs (i,j)は最大値が1.0となり、
ビジーでない被写体の領域では最小値が0.5となる。
さらに、定数cを1.0より大きくすると、被写体ビジ
ーネス値Bobj (i,j)の値に近づく。このような定
数cは、予めデフォルト設定され、必要に応じてオペレ
ータ等によって入力設定されるが、シャープネス強調処
理を適切に行なう点から、0より大きく10より小さい
範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.3以上
9以下の範囲である。シャープネス強調処理が施され、
モニタ22に表示された処理画像を見ながら、オペレー
タが定数cを再調整してもよい。
【0024】式(1)で設定されるシャープネス強調係
数αs (i,j)は、ビジーな被写体の領域、すなわ
ち、ビージネスの強い領域(被写体ビジーネス値Bobj
(i,j)が1に近い領域)では、図3に示す様に、値
が1に近く、すなわち、シャープネス強調係数α
s (i,j)の上限値を1とし、ビージネスの強さが徐
々に弱くなるにつれ、シャープネス強調係数αs (i,
j)は徐々に単調に減少し、ビジーネスが弱い、ビジー
でない被写体の領域(被写体ビジーネス値Bobj (i,
j)が0に近い領域)では、値が1/(1+c)とな
る。定数c=9では0.1、定数c=1では0.5、定
数c=0.3では0.77となる。このように、定数c
は、被写体ビジーネス値Bobj (i,j)が0の時のシ
ャープネス強調係数αs (i,j)の値、すなわち、シ
ャープネス強調係数αs (i,j)の下限値を定めるパ
ラメータである。算出されたシャープネス強調係数αs
(i,j)は、シャープネス強調処理演算部18に送ら
れる。
数αs (i,j)は、ビジーな被写体の領域、すなわ
ち、ビージネスの強い領域(被写体ビジーネス値Bobj
(i,j)が1に近い領域)では、図3に示す様に、値
が1に近く、すなわち、シャープネス強調係数α
s (i,j)の上限値を1とし、ビージネスの強さが徐
々に弱くなるにつれ、シャープネス強調係数αs (i,
j)は徐々に単調に減少し、ビジーネスが弱い、ビジー
でない被写体の領域(被写体ビジーネス値Bobj (i,
j)が0に近い領域)では、値が1/(1+c)とな
る。定数c=9では0.1、定数c=1では0.5、定
数c=0.3では0.77となる。このように、定数c
は、被写体ビジーネス値Bobj (i,j)が0の時のシ
ャープネス強調係数αs (i,j)の値、すなわち、シ
ャープネス強調係数αs (i,j)の下限値を定めるパ
ラメータである。算出されたシャープネス強調係数αs
(i,j)は、シャープネス強調処理演算部18に送ら
れる。
【0025】シャープネス強調処理演算部18は、送ら
れてきた画素(i,j)毎のシャープネス強調係数αs
(i,j)を用いて、画素(i,j)の原画像データI
0 にシャープネス強調処理を施す部位である。具体的に
は、例えば、Unsharp masking による方法は、下記式
(5)のように原画像データI0 (i,j)から、I0
(i,j) を上述した様な平均化あるいは下記に示すぼ
かし関数を用いて得られたぼかし画像<I0 (i,j)
>を引いて求めたエッジ強調成分I0 (i,j)−<I
0 (i,j)>に、シャープネス強調係数αs (i,
j)を掛けて原画像データI0 (i,j)に加算するこ
とによって、処理画像データIs (i,j)を求める方
法である。 Is (i,j)=I0 (i,j) +αs (i,j)・〔I0 (i,j) −<I0 (i,j) >〕 (5)
れてきた画素(i,j)毎のシャープネス強調係数αs
(i,j)を用いて、画素(i,j)の原画像データI
0 にシャープネス強調処理を施す部位である。具体的に
は、例えば、Unsharp masking による方法は、下記式
(5)のように原画像データI0 (i,j)から、I0
(i,j) を上述した様な平均化あるいは下記に示すぼ
かし関数を用いて得られたぼかし画像<I0 (i,j)
>を引いて求めたエッジ強調成分I0 (i,j)−<I
0 (i,j)>に、シャープネス強調係数αs (i,
j)を掛けて原画像データI0 (i,j)に加算するこ
とによって、処理画像データIs (i,j)を求める方
法である。 Is (i,j)=I0 (i,j) +αs (i,j)・〔I0 (i,j) −<I0 (i,j) >〕 (5)
【0026】Laplacian 法は、原画像データI0 (i,
j) の二次微分(ラプラシアン)▽ 2 I0 (i,j) に
シャープネス強調係数αs (i,j)を掛けて、原画像
データI0 (i,j) から引くことによって、シャープ
ネス強調を行なう方法で、下記式(6)で表される。 Is (i,j) =I0 (i,j) −αs (i,j)・▽2 I0 (i,j) (6) Laplacian (ラプラシアン)法によるシャープネス強調
の具体的な例としては、下記のような3×3の係数配列
が例示される。 0 −1 0 −1 −1 −1 1 −2 1 −1 5 −1 −1 9 −1 −2 5 −2 (7) 0 −1 0 −1 −1 −1 1 −2 1
j) の二次微分(ラプラシアン)▽ 2 I0 (i,j) に
シャープネス強調係数αs (i,j)を掛けて、原画像
データI0 (i,j) から引くことによって、シャープ
ネス強調を行なう方法で、下記式(6)で表される。 Is (i,j) =I0 (i,j) −αs (i,j)・▽2 I0 (i,j) (6) Laplacian (ラプラシアン)法によるシャープネス強調
の具体的な例としては、下記のような3×3の係数配列
が例示される。 0 −1 0 −1 −1 −1 1 −2 1 −1 5 −1 −1 9 −1 −2 5 −2 (7) 0 −1 0 −1 −1 −1 1 −2 1
【0027】このようなシャープネス強調処理では、特
に値が1に近いシャープネス強調係数αs (i,j)を
掛けたときに、画像のエッジに不自然な輪郭が発生し易
い。そこで、このような欠点を少なくするために、下記
式(8)に示したような正規分布型(Gaussian)のぼけ関
数を用いたアンシャープマスクを用いるのがよい。 G(i,j) =(1/2πσ2)exp[ −( i2 + j2)/ 2σ2] (8) ここで、σ2 は正規分布関数の広がりを表すパラメータ
であり、マスクの端i=i1 における値とマスクの中心
i=0における値の比、 G1 (i1 ,0)/G0 (0,0)=exp[ −i1 2/ 2σ2] (9) が0.1〜1.0となるように調節することによって、
3×3のアンシャープマスクのシャープさを所望のもの
とすることができる。式(9)の値を1.0に近い値に
すると、式(7)の中央のラプラシアンフィルタとほぼ
同じマスクを作ることができる。マスクのシャープさを
変更するには、この他にマスクの大きさを変更する方法
があり、たとえば5×5、7×7、9×9等のマスクを
用いることによって、シャープネス強調の空間周波数域
の大幅な変更が可能となる。
に値が1に近いシャープネス強調係数αs (i,j)を
掛けたときに、画像のエッジに不自然な輪郭が発生し易
い。そこで、このような欠点を少なくするために、下記
式(8)に示したような正規分布型(Gaussian)のぼけ関
数を用いたアンシャープマスクを用いるのがよい。 G(i,j) =(1/2πσ2)exp[ −( i2 + j2)/ 2σ2] (8) ここで、σ2 は正規分布関数の広がりを表すパラメータ
であり、マスクの端i=i1 における値とマスクの中心
i=0における値の比、 G1 (i1 ,0)/G0 (0,0)=exp[ −i1 2/ 2σ2] (9) が0.1〜1.0となるように調節することによって、
3×3のアンシャープマスクのシャープさを所望のもの
とすることができる。式(9)の値を1.0に近い値に
すると、式(7)の中央のラプラシアンフィルタとほぼ
同じマスクを作ることができる。マスクのシャープさを
変更するには、この他にマスクの大きさを変更する方法
があり、たとえば5×5、7×7、9×9等のマスクを
用いることによって、シャープネス強調の空間周波数域
の大幅な変更が可能となる。
【0028】また、マスクの関数形としても、上記の正
規分布型以外のもの、たとえば、下記式(10)のよう
な指数関数型のマスクを用いることができる。 E(i,j)=exp[ −( i2 + j2)1/2 /a] (10) ここで、aは式(8)のσ2 と同様にアンシャープマス
クの広がりを表すパラメータであり、マスクの端の値と
マスクの中心値の比、 E(i1 ,0)/E(0,0)=exp[ −i1 /a] (11) が0.1〜1.0となるように調節することによって、
3×3のアンシャープマスクのシャープさを所望のもの
とすることができる。式(11)におけるE(i 1 ,
0)/E(0,0)=0.3としたときの式(10)の
指数関数のマスクの数値例を示す。 0.18 0.30 0.18 0.30 1.00 0.30 (12) 0.18 0.30 0.18 このマスクから、アンシャープマスクの1例を計算する
と、下記式(13)のようになる。 −0.12 −0.21 −0.12 −0.21 2.32 −0.21 (13) −0.12 −0.21 −0.12
規分布型以外のもの、たとえば、下記式(10)のよう
な指数関数型のマスクを用いることができる。 E(i,j)=exp[ −( i2 + j2)1/2 /a] (10) ここで、aは式(8)のσ2 と同様にアンシャープマス
クの広がりを表すパラメータであり、マスクの端の値と
マスクの中心値の比、 E(i1 ,0)/E(0,0)=exp[ −i1 /a] (11) が0.1〜1.0となるように調節することによって、
3×3のアンシャープマスクのシャープさを所望のもの
とすることができる。式(11)におけるE(i 1 ,
0)/E(0,0)=0.3としたときの式(10)の
指数関数のマスクの数値例を示す。 0.18 0.30 0.18 0.30 1.00 0.30 (12) 0.18 0.30 0.18 このマスクから、アンシャープマスクの1例を計算する
と、下記式(13)のようになる。 −0.12 −0.21 −0.12 −0.21 2.32 −0.21 (13) −0.12 −0.21 −0.12
【0029】このようなアンシャープマスクを用いて、
原画像データI0 (i,j)からシャープネス強調され
た処理画像データIs (i,j)を求めることができ
る。なお、本発明に用いられるシャープネス強調方法
は、上述したものに限定されるわけではなく、この他の
従来公知のシャープネス強調方法を適用可能である。
原画像データI0 (i,j)からシャープネス強調され
た処理画像データIs (i,j)を求めることができ
る。なお、本発明に用いられるシャープネス強調方法
は、上述したものに限定されるわけではなく、この他の
従来公知のシャープネス強調方法を適用可能である。
【0030】こうして、原画像データI0 (i,j)
は、ノイズ成分の目立たないビジーな被写体領域ではシ
ャープネス強調係数αs を大きくし、ノイズ成分の目立
つビジーでない被写体領域ではシャープネス強調係数α
s を小さくして、シャープネス強調処理を行い、ノイズ
成分が視覚的に目立たず、被写体がシャープネス強調さ
れた処理画像をモニタ22に表示させ、処理画像データ
Is (i,j)を出力する。その際、モニタ22に表示
された処理画像を見ながらオペレータが定数cを再調整
するための処理画像の検定が行なわれてもよい。出力さ
れた処理画像データIs (i,j)は、場合に応じて、
ノイズ成分の除去処理や色・調子の変更や強調を行なう
画像処理等に供される。
は、ノイズ成分の目立たないビジーな被写体領域ではシ
ャープネス強調係数αs を大きくし、ノイズ成分の目立
つビジーでない被写体領域ではシャープネス強調係数α
s を小さくして、シャープネス強調処理を行い、ノイズ
成分が視覚的に目立たず、被写体がシャープネス強調さ
れた処理画像をモニタ22に表示させ、処理画像データ
Is (i,j)を出力する。その際、モニタ22に表示
された処理画像を見ながらオペレータが定数cを再調整
するための処理画像の検定が行なわれてもよい。出力さ
れた処理画像データIs (i,j)は、場合に応じて、
ノイズ成分の除去処理や色・調子の変更や強調を行なう
画像処理等に供される。
【0031】なお、原画像データが、R画像データ、G
画像データ、B画像データを有するカラー画像の原画像
データの場合、各画像データ毎に局所標準偏差σi,j 、
被写体ビジーネス値Bobj (i,j)、シャープネス強
調係数αs (i,j)を求め、R画像データとG画像デ
ータとB画像データ毎に異なったシャープネス強調係数
αs (i,j)を用いて別々にシャープネス強調処理を
行なってもよいし、原画像データI0 のR,G,Bの3
色の濃度データ値DR ,DG ,DB から、重み係数r,
g,bを用いて、下記式(14)のように視覚濃度(Vis
ual density)データDV に変換し、この視覚濃度データ
Dv に基いて局所標準偏差σi,j 、被写体ビジーネス値
Bobj (i,j)、シャープネス強調係数αs (i,
j)を求め、R画像データとG画像データとB画像デー
タに共通のシャープネス強調係数α s (i,j)を用い
てシャープネス強調処理を行なってもよい。 DV =(rDR +gDG +bDB )/(r+g+b) (14) 重み係数としては、例えば、r:g:b=4:5:1の
ような値を用いる。
画像データ、B画像データを有するカラー画像の原画像
データの場合、各画像データ毎に局所標準偏差σi,j 、
被写体ビジーネス値Bobj (i,j)、シャープネス強
調係数αs (i,j)を求め、R画像データとG画像デ
ータとB画像データ毎に異なったシャープネス強調係数
αs (i,j)を用いて別々にシャープネス強調処理を
行なってもよいし、原画像データI0 のR,G,Bの3
色の濃度データ値DR ,DG ,DB から、重み係数r,
g,bを用いて、下記式(14)のように視覚濃度(Vis
ual density)データDV に変換し、この視覚濃度データ
Dv に基いて局所標準偏差σi,j 、被写体ビジーネス値
Bobj (i,j)、シャープネス強調係数αs (i,
j)を求め、R画像データとG画像データとB画像デー
タに共通のシャープネス強調係数α s (i,j)を用い
てシャープネス強調処理を行なってもよい。 DV =(rDR +gDG +bDB )/(r+g+b) (14) 重み係数としては、例えば、r:g:b=4:5:1の
ような値を用いる。
【0032】上記実施例では、ウィンドウWを1画素ず
つずらして、局所標準偏差σi,j 、被写体ビジーネス値
Bobj (i,j)、シャープネス強調係数αs (i,
j)を画像全体について求めたが、本発明においては、
ウィンドウWを1画素ずつずらす場合に限定されず、ウ
ィンドウWのウィンドウサイズ毎に画素を飛ばしながら
局所標準偏差、被写体ビジーネス値Bobj 、シャープネ
ス強調係数αs を求めてもよく、ウィンドウWの範囲内
で同一のシャープネス強調係数を用いてシャープネス強
調処理を施してもよい。また、矩形枠のウィンドウWを
用いず、画像中の被写体の領域の局所標準偏差、被写体
ビジーネス値Bobj 、シャープネス強調係数αs を求
め、この領域全体に同一のシャープネス強調係数を用い
てシャープネス強調処理を施してもよい。さらに、画像
全体や被写体の領域等の画像の一部分に対して、局所標
準偏差、被写体ビジーネス値、シャープネス強調係数α
s を求め、画像全体に同一のシャープネス強調係数を用
いてシャープネス強調処理を施してもよい。この場合、
画像毎にシャープネス強調係数が異なり、シャープネス
強調処理の強度が異なる。
つずらして、局所標準偏差σi,j 、被写体ビジーネス値
Bobj (i,j)、シャープネス強調係数αs (i,
j)を画像全体について求めたが、本発明においては、
ウィンドウWを1画素ずつずらす場合に限定されず、ウ
ィンドウWのウィンドウサイズ毎に画素を飛ばしながら
局所標準偏差、被写体ビジーネス値Bobj 、シャープネ
ス強調係数αs を求めてもよく、ウィンドウWの範囲内
で同一のシャープネス強調係数を用いてシャープネス強
調処理を施してもよい。また、矩形枠のウィンドウWを
用いず、画像中の被写体の領域の局所標準偏差、被写体
ビジーネス値Bobj 、シャープネス強調係数αs を求
め、この領域全体に同一のシャープネス強調係数を用い
てシャープネス強調処理を施してもよい。さらに、画像
全体や被写体の領域等の画像の一部分に対して、局所標
準偏差、被写体ビジーネス値、シャープネス強調係数α
s を求め、画像全体に同一のシャープネス強調係数を用
いてシャープネス強調処理を施してもよい。この場合、
画像毎にシャープネス強調係数が異なり、シャープネス
強調処理の強度が異なる。
【0033】このような画像処理装置10では、図4に
示す流れにしたがって画像処理が行なわれる。まず、原
画像データI0 (i,j)が局所標準偏差算出部12に
供給され、式(2)に従って、1画素ずつウィンドウW
を移動させて局所平均値<Mi,j >nnが求められ、さら
に、この局所平均値<Mi,j >nnを用いて、式(3)に
従って局所標準偏差σi,j が算出される(ステップ10
0)。
示す流れにしたがって画像処理が行なわれる。まず、原
画像データI0 (i,j)が局所標準偏差算出部12に
供給され、式(2)に従って、1画素ずつウィンドウW
を移動させて局所平均値<Mi,j >nnが求められ、さら
に、この局所平均値<Mi,j >nnを用いて、式(3)に
従って局所標準偏差σi,j が算出される(ステップ10
0)。
【0034】次に、指標値演算部14において、式
(4)に従って、指標値として被写体ビジーネス値B
obj (i,j)が算出される(ステップ102)。これ
によって、原画像内のビジーな被写体の領域とビジーで
ない被写体の領域とが数値で評価される。次に、シャー
プネス強調係数計算部16において、式(1)に従っ
て、シャープネス強調係数αs が画素毎に計算される
(ステップ104)。ここで、定数cは、予めデフォル
ト設定され、必要に応じてオペレータ等によって入力設
定される。
(4)に従って、指標値として被写体ビジーネス値B
obj (i,j)が算出される(ステップ102)。これ
によって、原画像内のビジーな被写体の領域とビジーで
ない被写体の領域とが数値で評価される。次に、シャー
プネス強調係数計算部16において、式(1)に従っ
て、シャープネス強調係数αs が画素毎に計算される
(ステップ104)。ここで、定数cは、予めデフォル
ト設定され、必要に応じてオペレータ等によって入力設
定される。
【0035】次に、シャープネス強調処理演算部18に
おいて、計算されたシャープネス強調係数αs を用い
て、シャープネス強調処理が、原画像データI0 (i,
j)に対して式(5)や式(6)等に従って施される
(ステップ106)。
おいて、計算されたシャープネス強調係数αs を用い
て、シャープネス強調処理が、原画像データI0 (i,
j)に対して式(5)や式(6)等に従って施される
(ステップ106)。
【0036】このような画像処理方法は、上述の画像処
理装置10において実施されるが、下記プログラムをコ
ンピュータに実行させることで実施してもよい。すなわ
ち、プログラムは、原画像データI0 (i,j)から、
所定領域内の原画像データの変動を示す局所標準偏差σ
i,j をコンピュータの制御部に算出させる局所標準偏差
演算手順と、この局所標準偏差を正規化した、画像のビ
ジーさの程度を表す指標値である被写体ビジーネス値B
obj (i,j)を制御部に演算させて作成させる指標値
作成手順と、この作成された被写体ビジーネス値Bobj
(i,j)の増加に伴って値が単調に変化するシャープ
ネス強調係数αs (i, j)を制御部に算出させる係数
算出手順と、シャープネス強調係数αs (i, j)を用
いて、原画像データI0 (i,j)に対してシャープネ
ス強調処理を制御部に実行させるシャープネス強調処理
手順とを有する。
理装置10において実施されるが、下記プログラムをコ
ンピュータに実行させることで実施してもよい。すなわ
ち、プログラムは、原画像データI0 (i,j)から、
所定領域内の原画像データの変動を示す局所標準偏差σ
i,j をコンピュータの制御部に算出させる局所標準偏差
演算手順と、この局所標準偏差を正規化した、画像のビ
ジーさの程度を表す指標値である被写体ビジーネス値B
obj (i,j)を制御部に演算させて作成させる指標値
作成手順と、この作成された被写体ビジーネス値Bobj
(i,j)の増加に伴って値が単調に変化するシャープ
ネス強調係数αs (i, j)を制御部に算出させる係数
算出手順と、シャープネス強調係数αs (i, j)を用
いて、原画像データI0 (i,j)に対してシャープネ
ス強調処理を制御部に実行させるシャープネス強調処理
手順とを有する。
【0037】このようなプログラムは、CD−ROMや
CD−R等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に
記録され、あるいは、インターネットを介して、搬送波
によって送信されて取得される。上記各手順は、上述し
た画像処理方法と同様の作用を行なうのでその説明は省
略する。
CD−R等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に
記録され、あるいは、インターネットを介して、搬送波
によって送信されて取得される。上記各手順は、上述し
た画像処理方法と同様の作用を行なうのでその説明は省
略する。
【0038】以上、本発明の画像処理方法、画像処理装
置およびプログラムについて詳細に説明したが、本発明
は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲において、各種の改良および変更を行ってもよい
のはもちろんである。
置およびプログラムについて詳細に説明したが、本発明
は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲において、各種の改良および変更を行ってもよい
のはもちろんである。
【0039】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、シャープネス強調係数を、所定領域内の原画像
データの変動を示す局所標準偏差を算出し、この局所標
準偏差から画像のビジーさの程度を表す正規化された指
標値を用いて定めるので、ビジーな被写体では、シャー
プネス強調処理を必要十分にかけることができ、一方、
ノイズ成分の目立つビジーでない被写体では、シャープ
ネス強調処理を弱く掛けることができ、画像中の被写体
の微細構造も除去、抑制することはない。
よれば、シャープネス強調係数を、所定領域内の原画像
データの変動を示す局所標準偏差を算出し、この局所標
準偏差から画像のビジーさの程度を表す正規化された指
標値を用いて定めるので、ビジーな被写体では、シャー
プネス強調処理を必要十分にかけることができ、一方、
ノイズ成分の目立つビジーでない被写体では、シャープ
ネス強調処理を弱く掛けることができ、画像中の被写体
の微細構造も除去、抑制することはない。
【図1】 本発明の画像処理装置の一例の構成を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図2】 本発明の画像処理方法を説明する図である。
【図3】 本発明の画像処理装置で用いられるシャープ
ネス強調係数の特性の一例を示す図である。
ネス強調係数の特性の一例を示す図である。
【図4】 本発明の画像処理方法の流れを示すフローチ
ャートである。
ャートである。
10 画像処理装置
12 局所標準偏差算出部
14 指標値演算部
16 シャープネス強調係数計算部
18 シャープネス強調処理演算部
20 制御部
22 モニタ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 5B057 AA20 BA02 CA01 CA08 CA12
CA16 CB01 CB08 CB12 CB16
CC01 CE03 DA17 DB02 DB06
DB09 DC30
5C021 XA03 XB04
5C077 LL08 LL09 MP01 MP08 PP03
PP32 PP48 PP68 PQ12
Claims (7)
- 【請求項1】原画像にシャープネス強調を行なう画像処
理方法であって、 原画像データから、原画像の所定領域内の原画像データ
の変動を示す局所標準偏差を算出し、 この局所標準偏差を正規化した、画像のビジーさの程度
を表す指標値を作成し、 この作成された指標値の増加に伴って値が単調に変化す
る前記シャープネス強調の強度を表すシャープネス強調
係数を算出し、 このシャープネス強調係数を用いて、原画像データにシ
ャープネス強調処理を施すことを特徴とする画像処理方
法。 - 【請求項2】前記局所標準偏差を正規化した前記指標値
は、局所標準偏差を所定値で除算して得られることを特
徴とする請求項1に記載の画像処理方法。 - 【請求項3】前記シャープネス強調係数の値は、上限値
が1であり、下限値が設定に応じて0より大きく1より
小さい値に設定されることを特徴とする請求項1または
2に記載の画像処理方法。 - 【請求項4】前記シャープネス強調係数をαs (i,
j)、前記指標値をBobj (i,j)とした場合、前記
シャープネス強調係数αs (i,j)は、前記指標値B
obj (i,j)から下記式(1)に従って算出されるこ
とを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。 【数1】 - 【請求項5】前記定数cは、0より大きく10より小さ
い値であることを特徴とする請求項4に記載の画像処理
方法。 - 【請求項6】原画像にシャープネス強調処理を施す画像
処理装置であって、 原画像データから、原画像の所定領域内の原画像データ
の変動を示す局所標準偏差を算出する局所標準偏差演算
部と、 この局所標準偏差を正規化した、画像のビジーさの程度
を表す指標値を演算して作成する指標値作成部と、 この作成された指標値の増加に伴って値が単調に変化す
る前記シャープネス強調の強度を表すシャープネス強調
係数を算出する係数算出部と、 このシャープネス強調係数を用いて、原画像データにシ
ャープネス強調処理を施すシャープネス強調処理演算部
とを有することを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項7】原画像データからシャープネス強調処理を
コンピュータに実行させるプログラムであって、 原画像データから、原画像の所定領域内の原画像データ
の変動を示す局所標準偏差をコンピュータの演算手段に
算出させる局所標準偏差演算手順と、 この局所標準偏差を正規化した、画像のビジーさの程度
を表す指標値を前記演算手段に演算させて作成させる指
標値作成手順と、 この作成された指標値の増加に伴って値が単調に変化す
る前記シャープネス強調の強度を表すシャープネス強調
係数を前記演算手段に算出させる係数算出手順と、 このシャープネス強調係数を用いて、原画像データに対
してシャープネス強調処理を前記演算手段に実行させる
シャープネス強調処理手順とを有することを特徴とする
プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001291466A JP2003101784A (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | 画像処理方法、画像処理装置およびプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001291466A JP2003101784A (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | 画像処理方法、画像処理装置およびプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003101784A true JP2003101784A (ja) | 2003-04-04 |
Family
ID=19113605
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001291466A Withdrawn JP2003101784A (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | 画像処理方法、画像処理装置およびプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003101784A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007219911A (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-30 | Jeol Ltd | 画像処理方法及び装置並びに画像処理プログラム |
US7463784B2 (en) | 2003-11-06 | 2008-12-09 | Noritsu Koki Co., Ltd. | Image processing method and apparatus for image sharpening |
US7889943B1 (en) | 2005-04-18 | 2011-02-15 | Picture Code | Method and system for characterizing noise |
JP2011041029A (ja) * | 2009-08-11 | 2011-02-24 | Sony Corp | 映像信号処理装置、エンハンスゲイン生成方法およびプログラム |
US8059905B1 (en) | 2005-06-21 | 2011-11-15 | Picture Code | Method and system for thresholding |
-
2001
- 2001-09-25 JP JP2001291466A patent/JP2003101784A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8059905B1 (en) | 2005-06-21 | 2011-11-15 | Picture Code | Method and system for thresholding |
JP2007219911A (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-30 | Jeol Ltd | 画像処理方法及び装置並びに画像処理プログラム |
JP2011041029A (ja) * | 2009-08-11 | 2011-02-24 | Sony Corp | 映像信号処理装置、エンハンスゲイン生成方法およびプログラム |
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