JP2003098784A - 導電性ローラ - Google Patents

導電性ローラ

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JP2003098784A
JP2003098784A JP2001291290A JP2001291290A JP2003098784A JP 2003098784 A JP2003098784 A JP 2003098784A JP 2001291290 A JP2001291290 A JP 2001291290A JP 2001291290 A JP2001291290 A JP 2001291290A JP 2003098784 A JP2003098784 A JP 2003098784A
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conductive
thermoplastic elastomer
conductive roller
roller
weight
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JP2001291290A
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English (en)
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Noriaki Kuroda
紀明 黒田
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Canon Inc
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  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性熱可塑性エラストマーマスターパッチ
を用い、これを希釈していくことで導電性を安定化さ
せ、発泡手法を用いることなく、硬度が低い導電性ロー
ラを提供することを目的とする。 【解決手段】 芯金上に弾性体層を形成したことを特徴
とする導電性ローラで、該弾性体層が(a)スチレン系
熱可塑性エラストマー、(b)導電性カーボンブラッ
ク、(c)鉱物油系ゴム用軟化剤を必須構成成分とし、
該導電性カーボンブラックのDBP吸油量が150ml
/100g以上であり、かつ(b)の導電性カーボンブ
ラックの含有量が、成分(a)と(b)と(c)の合計
量100重量部に対して20〜50重量部、(c)の鉱
物油系ゴム用軟化剤の含有量が、(a)と(b)と
(c)の合計量100重量部に対して10〜50重量部
であり、該成分抵抗値が105Ω未満であることを特徴
とする導電性熱可塑性エラストマーマスターバッチを用
いた導電性ローラ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性ローラに関す
るものである。更に詳しくは導電性熱可塑性エラストマ
ーマスターバッチを利用した導電性ローラに関するもの
である。更に本発明の導電性ローラは、電子写真装置に
適する導電性ローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から電子複写機やレーザビームプリ
ンタ等の現像は、感光ドラムの外周面上を一様に帯電さ
せ、帯電された感光ドラムの外周面に複写される画像が
形成された原紙を介在させて光を照射することにより、
原紙の画像が形成されない部分を透過した光が照射され
る部分の帯電を解除し、感光ドラムに静電潜像を形成さ
せる。その後、感光ドラムに逆の極性のトナーを付着さ
せ、これを複写用紙に転写している。
【0003】このような電子複写機の感光ドラムを一様
に帯電させる方法として、タングステンや金メッキ等の
金属線を感光ドラムと一定距離をおいて放電させたり、
あるいはコロナ放電による方法があった。しかしなが
ら、金属線による放電では、金属線の表面にトナー等が
付着すると電荷量が変化するのに伴い、感光ドラム表面
の表面電位も変化して画像の解像度が悪くなるという欠
点があった。
【0004】また、コロナ放電では、機器内の空気を励
起することによりオゾンが発生し、衛生安全上オゾン除
去のためのフィルタ等の処理装置が必要であり、機器の
部品も耐オゾン性の材質にしなければならず、不経済で
もあり搭載する機器自体の小型化の要求に伴い部品の簡
略化に逆らうものであった。
【0005】そのため、図1は電子写真装置の概略構成
の横断面図である。1は被帯電体としての像担持体であ
り、アルミニウム等の導電性基体層1bとその外周面に
形成した光導電層1aを基本構成層とするドラム型の電
子写真感光体である。支軸1dを中心に図面上時計方向
に所定の周速度をもって回転駆動される。
【0006】2はこの感光体1面に接して感光体面を所
定の極性・電位に一様に一次帯電処理する帯電部材であ
り、本例はローラータイプのものである。以下帯電ロー
ラーと記す。帯電ローラー2は中心芯金2cと、その外
周に形成した下層の抵抗層2bと、更にその外周に形成
した上層の抵抗層2dから成り、芯金2cの両端部を不
図示の押圧手段で感光体1の回転駆動に伴い従動回転す
る。
【0007】而して電源3で摺擦電源3aにより、芯金
2cの所定の直流(DC)バイアス、或いは直流+交流
(DC+AC)バイアスが印加されることで回転感光体
1の周面が所定の極性・電位に接触帯電される。帯電部
材2で均一に帯電処理を受けた感光体1面は次いで露光
手段10により目的画像情報の露光(レーザービーム走
査露光、原稿画像のスリット露光など)を受けること
で、その周面に目的の画像情報に対した静電潜像が形成
される。
【0008】その潜像は次いで現像手段11によりトナ
ー画像として順次に可視像化されている。このトナー画
像は次いで、転写手段12により不図示の給紙手段部か
ら感光体1の回転と同期どりされて適正なタイミングを
もって感光体1と転写手段12との間の転写部へ搬送さ
れた転写材14面に順次転写されていく。転写手段12
は転写ローラーであり、転写材14の裏からトナーと逆
極性の帯電を行うことで感光体1面側のトナー画像が転
写材14の表面側に転写されていく。
【0009】トナー画像の転写を受けた転写材14は感
光体1面から分離されて不図示の像定着手段へ搬送され
て像定着を受け、画像形成物として出力される。或は裏
面にも像形成するものでは転写部への再搬送手段へ搬送
される。
【0010】このような帯電ローラ2及び転写ローラ1
2は、抵抗値が安定していなければならず、しかも表面
にトナーが付着せず感光ドラム表面も汚染せずに一定当
接幅を持って感光ドラムと接触しながら摺動することが
要求される。
【0011】ここで、抵抗の安定化にはいろいろ検討さ
れているが、粉末の導電性フィラーはそのままでは粉塵
となり、ハンドリング、作業環境的に問題があり、かつ
凝集を起こし易い。この為、特開2000−00308
5号公報のように押出機による成型で、フィーダー等に
よる連続的かつ安定的にフィードすることは困難であ
り、最終製品の抵抗の安定化には問題があった。
【0012】また導電性ローラの硬度が高いと、僅かな
寸法精度ブレで、接触状態にムラが出来たり、接触する
感光ドラムが磨耗しやすくなる等の問題点がある。これ
を解決するために、例えばEPDM/イオン導電性物質
系の加硫ゴムに軟化剤を加えたり、ウレタン系の発泡部
材を用いるなどの試みが為されているが、EPDMに軟
化剤を多量に配合すると圧縮永久歪や熱安定性,加工性
などの物性が悪化し、これらの物性に悪影響を及ぼさな
い程度の配合量では十分な軟化効果が得られず、また、
発泡部材は、気泡を有するので変形回復が弱いなどの問
題点がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、導電
性熱可塑性エラストマーマスターバッチを用い、これを
希釈していくことで導電性の安定化させ、発泡手法を用
いることなく、硬度が低い導電性ローラを提供すること
を目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定のカーボ
ンブラックの所定量をスチレン系熱可塑性エラストマー
とを組み合わせてマスターバッチペレットとすると上記
課題を効果的に解決できるとの知見に基づいてなされた
ものである。すなわち、本発明は、芯金上に弾性体層を
形成したことを特徴とする導電性ローラで、該弾性体層
が(a)スチレン系熱可塑性エラストマー、(b)導電
性カーボンブラック、(c)鉱物油系ゴム用軟化剤を必
須構成成分とし、該導電性カーボンブラックのDBP吸
油量が150ml/100g以上であり、かつ(b)の
導電性カーボンブラックの含有量が、成分(a)と
(b)と(c)の合計量100重量部に対して20〜5
0重量部、(c)の鉱物油系ゴム用軟化剤の含有量が、
(a)と(b)と(c)の合計量100重量部に対して
10〜50重量部であり、該成分抵抗値が10Ω未満
であることを特徴とする導電性熱可塑性エラストマーマ
スターバッチを用いた導電性ローラであること。
【0015】更に導電性熱可塑性エラストマーマスター
バッチ10〜80重量部及びスチレン系熱可塑性エラス
トマーあるいはオレフィン系熱可塑性エラストマー90
〜20重量部を含有し、該導電性熱可塑性エラストマー
マスターバッチを希釈して用いることを特徴とする導電
性ローラであること。
【0016】希釈後の硬度がJIS5〜50A以下であ
る請求項1〜2に記載の導電性ローラであること。
【0017】更に導電性ローラの弾性体層が押出成型さ
れたものであることを特徴とする導電性ローラであるこ
と。
【0018】更に導電性ローラの弾性体層の抵抗が10
〜1012Ωであることを特徴とする導電性ローラで
あること。
【0019】
【発明の実施の形態】[硬度]測定法は、JIS K6
301に準拠する。通常は、モデルサンプルのブロック
片を測定に用いるが、必要に応じて、導電性ローラ実物
表面に測定冶具の端子をあてて、測定した値を代表値と
して用いることもできる。値はJIS50A以下が好ま
しく、JIS30A以下であればさらに好ましい。JI
S5A以下にまで硬度を下げると、オイルブリードが激
しくなり、また圧縮永久変形性も悪化するので好ましく
ない。
【0020】[ローラ抵抗]電性ローラとして用いる場
合は、ローラ抵抗がある範囲に制御することが要求され
る。設定値は、用途や各システムの設計思想により変わ
るが、10〜10 12Ωが好適に用いられる。なかで
も帯電ローラとしては、10〜1010Ωが好適に用
いられ、10〜10Ωであればさらに好ましい。
【0021】[組成]本発明導電性ローラは弾性体層を
導電性熱可塑性エラストマー、特にスチレン系熱可塑性
エラストマーまたはオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー、あるいはこのブレンド物と導電性フィラーを配合し
た組成物によって形成することにより得ることができ
る。
【0022】(a)のスチレン系エラストマーとして
は、特に制限はないが、必要物性を満たす目的にはスチ
レンブロックが、吸油能力に優れることがその理由と考
える。本発明に用いるスチレン系エラストマーの好適な
ものとしては、ビニル芳香族化合物から主として作られ
る少なくとも2つの重合体ブロックAと、共役ジエン化
合物から主として作られる少なくとも1つの重合体ブロ
ックBとからなるブロック共重合体、及び/又はこれを
水素添加して得られるものである。例えば、A‐B‐
A、B‐A‐B‐A、A‐B‐A‐B‐Aなどの構造を
有するビニル芳香族化合物‐共役ジエン化合物ブロック
共重合体あるいは、これを水素添加して得られるもので
ある。このブロック共重合体は全体として、ビニル芳香
族化合物を好ましくは5〜60重量%、特に好ましくは
20〜50重量%含む。ビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロックAは、好ましくは50重量%以上、特
に好ましくは70重量%以上のビニル芳香族化合物、及
び任意的成分たとえば共役ジエン化合物から作られたホ
モ重合体又は共重合体ブロックである。共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロックBは、好ましくは50重
量%以上、特に好ましくは70重量%以上の共役ジエン
化合物、および任意的成分例えばビニル芳香族化合物か
ら作られたホモ重合体又は共重合体ブロックである。ま
た、これらのビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブ
ロックA、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロッ
クBにおいて、分子鎖中の共役ジエン化合物又はビニル
芳香族化合物由来の単位の分布がランダム、テーパード
(分子鎖に沿ってモノマー成分が増加又は減少するも
の)、一部ブロック状又はこれらの任意の組合せでなっ
ていてもよい。ビニル芳香族化合物を主体とする重合体
ブロックA又は共役ジエン化合物を主体とする重合体ブ
ロックBがそれぞれ2個以上ある場合には、各重合体ブ
ロックはそれぞれが同一構造であっても異なる構造であ
ってもよい。
【0023】ブロック共重合体を構成するビニル芳香族
化合物としては、例えばスチレン、α‐メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p‐第3ブチルスチレンなどのう
ちから1種又は2種以上を選択でき、なかでもスチレン
が好ましい。また共役ジエン化合物としては、例えば、
ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどのうちから1種
又は2種以上が選ばれ、なかでもブタジエン、イソプレ
ン及びこれらの組合せが好ましい。
【0024】共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロ
ックBにおいて、そのミクロ構造を任意に選ぶことがで
き、例えばポリブタジエンブロックにおいては、1,2
−ミクロ構造が好ましくは20〜50重量%、特に好ま
しくは25〜45%である。ポリイソプレンブロックに
おいてはイソプレンの好ましくは70〜100重量%が
1,4‐ミクロ構造を有し、かつイソプレンに由来する
脂肪族二重結合の好ましくは少なくとも90%が水素添
加されたものが好ましい。
【0025】ブロック共重合体の数平均分子量は、好ま
しくは5,000〜1,500,000、より好ましく
は、10,000〜550,000、更に好ましくは1
00,000〜400,000の範囲であり、分子量分
布は10以下である。
【0026】ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、
分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組合せのいずれ
であってもよい。
【0027】これらのブロック共重合体の製造方法とし
ては数多くの方法が提案されているが、代表的な方法と
しては、例えば特公昭40−23798号公報に記載さ
れた方法により、リチウム触媒又はチーグラー型触媒を
用い、不活性媒体中でブロック重合させて得ることがで
きる。水素添加する方法も公知である。市販品として
は、三菱化学(株)製「ラバロン」、シェルジャパン社
製「クレイトンG」、クラレ社製「セプトン」「ハイブ
ラー」「セプトンコンパウンド」、旭化成工業社製「タ
フテック」、日本合成ゴム社製「ダイナロン」等を挙げ
ることができる。
【0028】本発明に用いるオレフィン系熱可塑性エラ
ストマーの好適なものとしては、オレフィン系共重合体
ゴム、例えば、エチレン・プロピレン共重合ゴム(EP
M)、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合ゴム
(EPDM)などの、オレフィンを主成分とする無定形
ランダム共重合体の弾性体、または、それらを有機パー
オキサイドあるいはフェノール樹脂の存在下に動的加熱
処理し、架橋した弾性体を基本成分として含有したもの
を挙げることができる。
【0029】本発明で用いられるこのようなオレフィン
系共重合体ゴムの具体例としては上述のエチレン・プロ
ピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン・1−ブテン共
重合ゴム(EBM)、エチレン・プロピレン・ブテン共
重合ゴム、エチレン・ヘキセン共重合体、エチレン・ヘ
プテン共重合体、エチレン・オクテン共重合体、エチレ
ン・4−メチルペンテン−1共重合体や、非共役ジエン
として、1,2−ブタジエン、1,4−ヘキサジエン等
の脂肪族ジエン、5−エチリデンノルボルネン、5−メ
チルノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、ジシクロ
ペンタジエン、ジシクロオクタジエン等を用いたエチレ
ン・プロピレン・非共役ジエン共重合ゴムを挙げること
ができる。
【0030】これら共重合体または共重合体ゴムは、ラ
ンダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合
体、交互共重合体いずれでもよく、その製造法や形状は
とくに限定されない。また、これらのオレフィン系共重
合体ゴムは単独成分ばかりでなく、複数成分の併用であ
っても良い。これらオレフィン系共重合体ゴムは、重量
平均分子量が50,000〜1,000,000、好ま
しくは60,000〜800,000、特に好ましくは
80,000〜500,000、エチレン含有量が30
〜90重量%、好ましくは40〜80重量%、ムーニー
粘度ML1+4(100℃)が5〜400、好ましくは
10〜350の共重合体ゴムを用いることが好ましい。
【0031】これらオレフィン系共重合体ゴムをベース
として含有するオレフィン系TPEは、例えば、三菱化
学(株)製の「サーモラン」、三井石油化学工業(株)
社製の「ミラストマー」、住友化学工業(株)社製の
「住友TPE」、アドバンストエラストマーシステムズ
社製の「サントプレーン」等として市場より求めること
ができる。
【0032】(b)の導電性カーボンブラックを配合す
ることで抵抗を調整する。他の導電化剤同様、配合する
ことにより、硬度が大きくなるなどの問題点を有する
が、吸油能力に優れるのでオイルの多量配合を可能に
し、オイルによる硬度低下を促進することが出来るの
で、好ましい。カーボンブラックの物性としては、カー
ボンブラックの1次粒子の平均粒径が5〜300nmの
ものが好ましく、平均粒径10〜100nmであればさ
らに好ましい。これは、粒径が大きいと比表面積が小さ
くなり、導電性も悪くなるので好ましくなく、粒径が小
さすぎるとマトリックス樹脂への分散性が悪くなるため
である。また、DBP給油量は大きい方がパラフィンオ
イル吸能力に優れ、また、ストラクチャーも発達してい
るので少ない配合量で導電性を発現するので好ましい。
具体的にはは150ml/100g以上が好ましい。こ
れらの条件を満たすカーボンブラックとしてファーネス
ブラック、アセチレンブラックがあげられ、具体的には
キャボット(株)製「VULCAN XC−72」等と
して、市場より求めることができる。
【0033】(c)の鉱物油系ゴム用軟化剤は軟化と抵
抗調整を目的として配合することが望ましい。ゴム用軟
化剤として用いられる鉱物油軟化剤は、芳香族環、ナフ
テン環およびパラフィン鎖の三者の組み合わさった混合
物であって、パラフィン鎖炭素数が全炭素数の50%以
上を占めるものをパラフィン系とよび、ナフテン環炭素
数が30〜40%のものはナフテン系、芳香族炭素数が
30%以上のものは芳香族系と呼ばれて区別されてい
る。
【0034】本発明の成分(c)として用いられる鉱物
油系ゴム用軟化剤は上記区分でパラフィン系およびナフ
テン系のものである。芳香族系の軟化剤は、感光ドラム
を汚染するので好ましくない。成分(c)としては、パ
ラフィン系のものが好ましく、更にパラフィン系の中で
も芳香族環成分の少ないものが特に好ましい。オイルの
種類としては特に制限はないが、平均分子量が一般に3
00〜2,000、好ましくは500〜1,500のも
ののものが用いられる。一般に、樹脂のオイルの含有量
には限界があるので、軟化の効果にも限度が生じるが、
スチレン系熱可塑性エラストマー、導電性カーボンブラ
ックと、吸油能力に優れた物質と組み合わせることによ
り、導電性と硬度の物性バランスを保つことが出来る。
【0035】本発明の導電性熱可塑性エラストマーマス
ターバッチには、各種目的に応じて任意の配合成分を配
合することができる。具体的には、各種可塑剤、酸化防
止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑
剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、架橋
剤、架橋助剤、着色剤、難燃剤、分散剤、帯電防止剤等
の各種添加物を添加することができる。更に、本発明の
効果を著しく損なわない範囲内で、各種熱可塑性樹脂、
各種エラストマー等の配合材を配合することができる。
【0036】[混合方法]本発明の導電性熱可塑性エラ
ストマーマスターバッチの混合方法に特に制限はなく、
一軸押出機、二軸混練押出機、バンバリーミキサー、ロ
ール、ブラベンダー、プラストグラフ、ニーダーなどに
より製造することが出来る。中でも完全密閉系タイプの
装置で混合し、ホットカット法でペレット化した後に成
形に用いることが特に好ましく用いられる。
【0037】[導電性ローラ]本発明の導電性熱可塑性
エラストマーマスターバッチを他の熱可塑性エラストマ
ーで希釈して得られた導電性熱可塑性エラストマーは、
芯金の外周に被覆して弾性体層を形成すると硬度が低
く、被接触部材との接触が良好な導電性ローラを得るこ
とができる。ローラの構成に特に制限はないが、芯金に
は導電性の高いものが好ましく、金属製であればなお好
ましい。金属の種類としてはアルミニウム、ニッケル、
ステンレス等が好ましく、中でもさびにくく、剛性の大
きいステンレスが特に好ましい。層構造にも特に制限は
なく、単層でも抵抗値の異なる数層の重ねあわせであっ
ても良い。また、必要に応じ、外層に汚染防止抵抗調節
などを目的とし、保護層を設けても良い。多層構造にす
る場合は、いずれか一層を本発明の導電性熱可塑性エラ
ストマーマスターバッチを用いた構成すればよい。
【0038】ローラの製造方法にも特に制限はなく、熱
可塑性であるので、射出成形、押出成形などいずれの方
法によっても成形することが出来る。例えば、クロスヘ
ッドダイを用いた押出機を用い、一方から芯金を挿入
し、一方から溶融させた該組成物を押し出し、一体化し
て成形させることが出来る。また、多層構造を成形する
場合、中心層から順次成形しても良く、複数の押出機と
クロスヘッドダイを用いる共押出により同時に成形して
も良い。また、最外層は成分を溶解した溶液を用い、デ
ィップコートにより成形しても良く、熱収縮チューブを
用いてコートしても良い。
【0039】[導電性ローラの用途]本発明の熱可塑性
エラストマー組成物を用いて成形した導電性ローラの用
途に特に制限はないが、例えば、電子写真の現像ロー
ラ、帯電ローラ、転写ローラ、搬送ローラなどに好適に
用いることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明について、実施形態によ
り、更に具体的に説明するが、本発明の要旨を越えない
限り、以下の実施形態に限定されるものではない。尚、
以下の評価雰囲気は全て25℃、50%RHであり、本
実施形態に使用した原料,手法,評価方法は以下の通り
である。
【0041】[導電性熱可塑性エラストマーマスターバ
ッチ] スチレン系エラストマー(クラレプラスチック(株)製
セプトンコンパウンドCJ103) 導電性カーボンブラック(キャボット製 VULCAN
XC72 DBP吸油量 174ml/100g) 鉱物油系ゴム用軟化剤(出光興産(株)製 PW38
0)
【0042】
【表1】
【0043】上記配合量をバンバリーミキサーで混合
し、ルーダーホットカット法にてペレット化した。
【0044】このとき、導電性熱可塑性エラストマーマ
スターバッチの抵抗は2.9×10 Ωであった。
【0045】[導電性ローラ] 導電性熱可塑性エラストマーマスターバッチ スチレン系エラストマー(クラレプラスチック(株)製
セプトンコンパウンドCJ103) オレフィン系エラストマー(アドバンストエラストマー
システムズ社製 サントプレーン 111−55、11
1−64) 各原料を表2の配合比にて、上記ペレットをドライブレ
ンドし、下記条件で、クロスヘッドダイを有するφ75
mm押出機を用いてチューブを作製し、定尺にカット
し、芯金に圧入することで導電性ローラを製造した。 成形温度 ;スチレン系エラストマーの場合 140〜160℃ ;オレフィン系エラストマーの場合 160〜200℃ 使用芯金形状 ;直径6mm、全長250mm(SUS) ローラ形状 ;芯金上に3.0mm 厚で形成(全体の直径12mm) [評価] 硬度:測定器;JIS A型ゴム硬度計(高分子計器製
JIS K 6301準拠)成形ローラ表面に硬度計
の端子を当てて測定。 抵抗:導電性ローラの芯金、電極との間に電圧をかけて
電流値を測定し、抵抗値に換算した。
【0046】(図2) 抵抗ムラ:抵抗値のLog(最大/最小)として表し
た。 [配合及び結果]配合及び結果の一覧を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】(実施形態1)表2で示した配合で導電性
ローラを作製すると、硬度が21Aと低く、抵抗ムラも
0.15と非常に小さい良好なローラを得られる。表面
のオイル沁み出しなど不具合はなく、良好な導電性ロー
ラを得られている。
【0050】(実施形態2、3)表2で示した配合で導
電性ローラを作製すると、実施形態1と同様に硬度が低
く、抵抗ムラも非常に小さい良好なローラを得られる。
表面のオイル沁み出しなど不具合はなく、良好な導電性
ローラを得られている。
【0051】(比較例1)表3の配合で導電性ローラを
作成したが、抵抗ムラは小さいが、硬度が高くなった。
【0052】(比較例2)導電性熱可塑性エラストマー
マスターバッチを使用せず、表3の配合比で押出成型を
行った。導電性カーボンブラックをフィーダーにて定量
的に吐出したが、カーボンブラックが凝集し、定量的な
供給が出来ず、結果として抵抗ムラの非常に大きなもの
となった。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、硬度が低く、被接触体
との接触も良好で、導電性の安定した、抵抗ムラの非常
に小さな総合的性能のバランスした導電性ローラを得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真装置の概略構成の横断面図。
【図2】ローラ図
【符号の説明】
1: 像担持体 2: 帯電ローラ 3: 電源 10: 露光手段 11: 現像手段 12: 転写ローラ 14: 転写材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H071 BA43 DA06 DA09 2H200 FA18 HA02 HA28 HB12 HB45 HB46 HB47 JA02 JA25 JA26 JA27 JB10 MA04 MA11 MA12 MA17 MA20 MB01 MB06 MC01 3J103 AA02 AA13 AA32 BA41 CA03 CA61 EA02 FA18 GA02 GA57 GA58 HA03 HA12 HA20 HA41

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯金上に弾性体層を形成したことを特徴
    とする導電性ローラで、該弾性体層が、(a)スチレン
    系熱可塑性エラストマー、(b)導電性カーボンブラッ
    ク、(c)鉱物油系ゴム用軟化剤を必須構成成分とし、
    該導電性カーボンブラックのDBP吸油量が150ml
    /100g以上であり、かつ(b)の導電性カーボンブ
    ラックの含有量が、成分(a)と(b)と(c)の合計
    量100重量部に対して20〜50重量部、(c)の鉱
    物油系ゴム用軟化剤の含有量が、(a)と(b)と
    (c)の合計量100重量部に対して10〜50重量部
    であり、該成分抵抗値が10Ω未満であることを特徴
    とする導電性熱可塑性エラストマーマスターバッチを用
    いた導電性ローラ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の導電性熱可塑性エラスト
    マーマスターバッチ10〜80重量部及びスチレン系熱
    可塑性エラストマーあるいはオレフィン系熱可塑性エラ
    ストマー90〜20重量部を含有し、該導電性熱可塑性
    エラストマーマスターバッチを希釈して用いることを特
    徴とする導電性ローラ。
  3. 【請求項3】 該希釈するスチレン系エラストマーある
    いはオレフィン系エラストマーの硬度がJIS60未満
    でかつ希釈後の硬度がJIS5〜50A以下である請求
    項1〜2に記載の導電性ローラ。
  4. 【請求項4】 導電性ローラの弾性体層が押出成型され
    たものであることを特徴とする請求項1〜3に記載の導
    電性ローラ。
  5. 【請求項5】 導電性ローラの弾性体層の抵抗が10
    〜1012Ωであることを特徴とする請求項1〜4に記
    載の導電性ローラ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008249860A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Tokai Rubber Ind Ltd Oa機器用導電性ロール用ゴム組成物およびそれを用いたoa機器用導電性ロール
JP2010186104A (ja) * 2009-02-13 2010-08-26 Canon Inc 現像ローラ、現像方法、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置
CN114656713A (zh) * 2021-12-29 2022-06-24 高邮市金国电缆材料厂有限公司 一种高导电聚烯烃护套料及其制备方法

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