JP2003097469A - ロータリコンプレッサ - Google Patents
ロータリコンプレッサInfo
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Abstract
ッサにおけるシリンダからのガスリークを効果的に防止
する。 【解決手段】 各回転圧縮要素32、34をそれぞれ構
成するためのシリンダ40、38と、各シリンダの開口
面をそれぞれ閉塞すると共に、中央に回転軸の軸受けを
有する支持部材54、56と、軸受け外側の支持部材に
形成され、シリンダ内部と連通する吐出消音室62、6
4と、各支持部材に取り付けられ、吐出消音室の開口部
をそれぞれ閉塞するカバー66、68とを備え、各シリ
ンダ、各支持部材及び各カバーを複数の主ボルト78に
より締結すると共に、主ボルトの外側に位置する補助ボ
ルト136により、各シリンダ及び各支持部材を締結す
る。
Description
要素と、この電動要素にて駆動される回転圧縮要素を設
けて成るロータリコンプレッサに関するものである。
に、内部中間圧型多段圧縮式のロータリコンプレッサで
は、第1の回転圧縮要素の吸込ポートから冷媒ガスがシ
リンダの低圧室側に吸入され、ローラとベーンの動作に
より圧縮されて中間圧となりシリンダの高圧室側より吐
出ポート、吐出消音室を経て密閉容器内に吐出される。
そして、この密閉容器内の中間圧の冷媒ガスは第2の回
転圧縮要素の吸込ポートからシリンダの低圧室側に吸入
され、ローラとベーンの動作により2段目の圧縮が行な
われて高温高圧の冷媒ガスとなり、高圧室側より吐出ポ
ート、吐出消音室を経て放熱器に流入し、放熱した後、
膨張弁で絞られて蒸発器で吸熱し、第1の回転圧縮要素
に吸入されるサイクルを繰り返す。
大きい冷媒、例えば炭酸ガスの一例としての二酸化炭素
(CO2)を冷媒として用いた場合、吐出冷媒圧力は高
圧となる第2の回転圧縮要素で12MPaGに達し、一
方、低段側となる第1の回転圧縮要素で8MPaG(中
間圧)となる(第1の回転圧縮要素の吸込圧力は4MP
a)。
圧縮要素の吐出圧力は極めて高い圧力となるが、従来で
は各シリンダを、軸受けを有する支持部材に、当該軸受
けを中心として同心円状に配置されたボルトによって締
結するのみであったため、シリンダからのガスリークが
懸念されていた。
ために成されたものであり、CO2を冷媒として用いた
ロータリコンプレッサにおけるシリンダからのガスリー
クを効果的に防止することを目的とする。
コンプレッサは、密閉容器内に電動要素と、この電動要
素にて駆動される第1及び第2の回転圧縮要素を備え、
第1の回転圧縮要素で圧縮されたCO2冷媒ガスを密閉
容器内に吐出し、更にこの吐出された中間圧の冷媒ガス
を第2の回転圧縮要素で圧縮するものであって、各回転
圧縮要素をそれぞれ構成するためのシリンダと、各シリ
ンダの開口面をそれぞれ閉塞すると共に、中央に回転軸
の軸受けを有する支持部材と、軸受け外側の各支持部材
に形成され、シリンダ内部と連通する吐出消音室と、各
支持部材に取り付けられ、吐出消音室の開口部をそれぞ
れ閉塞するカバーとを備え、各シリンダ、各支持部材及
び各カバーを複数の主ボルトにより締結すると共に、主
ボルトの外側に位置する補助ボルトにより、各シリンダ
及び各支持部材を締結したことを特徴とする。
と、この電動要素にて駆動される第1及び第2の回転圧
縮要素を備え、第1の回転圧縮要素で圧縮されたCO2
冷媒ガスを密閉容器内に吐出し、更にこの吐出された中
間圧の冷媒ガスを第2の回転圧縮要素で圧縮するロータ
リコンプレッサにおいて、各回転圧縮要素をそれぞれ構
成するためのシリンダと、各シリンダの開口面をそれぞ
れ閉塞すると共に、中央に回転軸の軸受けを有する支持
部材と、軸受け外側の各支持部材に形成され、シリンダ
内部と連通する吐出消音室と、各支持部材に取り付けら
れ、吐出消音室の開口部をそれぞれ閉塞するカバーとを
備え、各シリンダ、各支持部材及び各カバーを複数の主
ボルトにより締結すると共に、主ボルトの外側に位置す
る補助ボルトにより、各シリンダ及び各支持部材を締結
したので、高圧となる第2の回転圧縮要素のシリンダと
支持部材間などからのガスリークを防止し、シール性の
向上を図ることができるようになる。
は、上記において電動要素の回転軸に形成された偏心部
に嵌合されて第2の回転圧縮要素を構成するシリンダ内
で偏心回転するローラと、このローラに当接してシリン
ダ内を低圧室側と高圧室側に区画するベーンと、シリン
ダに形成され、ベーンが収納される案内溝とを備え、補
助ボルトは案内溝近傍に位置していることを特徴とす
る。
動要素の回転軸に形成された偏心部に嵌合されて第2の
回転圧縮要素を構成するシリンダ内で偏心回転するロー
ラと、このローラに当接してシリンダ内を低圧室側と高
圧室側に区画するベーンと、シリンダに形成され、ベー
ンが収納される案内溝とを備え、補助ボルトは案内溝近
傍に位置したので、ベーンに加えられる背圧のガスリー
クも補助ボルトによって効果的に防止することができる
ようになる。
形態を詳述する。図1は本発明のロータリコンプレッサ
の実施例として、第1及び第2の回転圧縮要素32、3
4を備えた内部中間圧型多段(2段)圧縮式のロータリ
コンプレッサ10の縦断面図、図2はロータリコンプレ
ッサ10の正面図、図3ロータリコンプレッサ10の側
面図、図4はロータリコンプレッサ10のもう一つの縦
断面図、図5はロータリコンプレッサ10の更にもう一
つの縦断面図、図6はロータリコンプレッサ10の電動
要素14部分の平断面図、図7はロータリコンプレッサ
10の回転圧縮機構部18の拡大断面図をそれぞれ示し
ている。
O2)を冷媒として使用する内部中間圧型多段圧縮式の
ロータリコンプレッサで、このロータリコンプレッサ1
0は鋼板からなる円筒状の密閉容器12と、この密閉容
器12の内部空間の上側に配置収納された電動要素14
及びこの電動要素14の下側に配置され、電動要素14
の回転軸16により駆動される第1の回転圧縮要素32
(1段目)及び第2の回転圧縮要素34(2段目)から
なる回転圧縮機構部18にて構成されている。実施例の
ロータリコンプレッサ10の高さ寸法は220mm(外
径120mm)、電動要素14の高さ寸法は約80mm
(外径110mm)、回転圧縮機構部18の高さ寸法は
約70mm(外径110mm)で、電動要素14と回転
圧縮機構部18との間隔は約5mmとなっている。ま
た、第2の回転圧縮要素34の排除容積は第1の回転圧
縮要素32の排除容積よりも小さく設定されている。
の鋼板より構成され、底部をオイル溜とし、電動要素1
4と回転圧縮機構部18を収納する容器本体12Aと、
この容器本体12Aの上部開口を閉塞する略椀状のエン
ドキャップ(蓋体)12Bとで構成され、且つ、このエ
ンドキャップ12Bの上面中心には円形の取付孔12D
が形成されており、この取付孔12Dには電動要素14
に電力を供給するためのターミナル(配線を省略)20
が取り付けられている。
キャップ12Bには、座押成形によって所定曲率の段差
部12Cが環状に形成されている。また、ターミナル2
0は電気的端子139が貫通して取り付けられた円形の
ガラス部20Aと、このガラス部20Aの周囲に形成さ
れ、斜め外下方に鍔状に張り出した金属製の取付部20
Bとから構成されている。取付部20Bの厚さ寸法は
2.4±0.5mmとされている。そして、ターミナル
20は、そのガラス部20Aを下側から取付孔12Dに
挿入して上側に臨ませ、取付部20Bを取付孔12Dの
周縁に当接させた状態でエンドキャップ12Bの取付孔
12D周縁に取付部20Bを溶接することで、エンドキ
ャップ12Bに固定されている。
の内周面に沿って環状に取り付けられたステータ22
と、このステータ22の内側に若干の間隙を設けて挿入
配置されたロータ24とからなる。このロータ24は中
心を通り鉛直方向に延びる回転軸16に固定されてい
る。
を積層した積層体26と、この積層体26の歯部に直巻
き(集中巻き)方式により巻装されたステータコイル2
8を有している(図6)。また、ロータ24もステータ
22と同様に電磁鋼板の積層体30で形成され、この積
層体30内に永久磁石MGを挿入して構成されている。
圧縮要素34との間には中間仕切板36が挟持されてい
る。即ち、第1の回転圧縮要素32と第2の回転圧縮要
素34は、中間仕切板36と、この中間仕切板36の上
下に配置されたシリンダ38、シリンダ40と、この上
下シリンダ38、40内を180度の位相差を有して回
転軸16に設けた上下偏心部42、44に嵌合されて偏
心回転する上下ローラ46、48と、この上下ローラ4
6、48に当接して上下シリンダ38、40内をそれぞ
れ低圧室側と高圧室側に区画する後述する上下ベーン5
0(下側のベーンは図示せず)と、上シリンダ38の上
側の開口面及び下シリンダ40の下側の開口面を閉塞し
て回転軸16の軸受けを兼用する支持部材としての上部
支持部材54及び下部支持部材56にて構成される。
には、吸込ポート161、162にて上下シリンダ3
8、40の内部とそれぞれ連通する吸込通路58、60
と、凹陥した吐出消音室62、64が形成されると共
に、これら両吐出消音室62、64の開口部はそれぞれ
カバーにより閉塞される。即ち、吐出消音室62はカバ
ーとしての上部カバー66、吐出消音室64はカバーと
しての下部カバー68にて閉塞される。
受け54Aが起立形成されており、この軸受け54A内
面には筒状のブッシュ122が装着されている。また、
下部支持部材56の中央には軸受け56Aが貫通形成さ
れており、この軸受け56A内面にも筒状のブッシュ1
23が装着されている。これらブッシュ122、123
は後述する如き摺動性の良い材料にて構成されており、
回転軸16はこれらブッシュ122、123を介して上
部支持部材54の軸受け54Aと下部支持部材56の軸
受け56Aに保持される。
の円形鋼板から構成されており、周辺部の4カ所を軸受
け54Aを中心として同心円状に配置された主ボルト1
29・・・によって下から下部支持部材56に固定さ
れ、吐出ポート41にて第1の回転圧縮要素32の下シ
リンダ40内部と連通する吐出消音室64の下面開口部
を閉塞する。この主ボルト129・・・の先端は上部支
持部材54に螺合する。下部カバー68の内周縁は下部
支持部材56の軸受け56A内面より内方に突出してお
り、これによって、ブッシュ123の下端面は下部カバ
ー68によって保持され、脱落が防止されている(図
9)。図10は下部支持部材56の下面を示しており、
128は吐出消音室64内において吐出ポート41を開
閉する第1の回転圧縮要素32の吐出弁である。
料(鋳物でも可)により構成されており、下部カバー6
8を取り付ける側の面(下面)は、平面度0.1mm以
下に加工された後、スチーム処理が加えられている。こ
のスチーム処理によって下部カバー68を取り付ける側
の面は酸化鉄となるため、焼結材料内部の孔が塞がれて
シール性が向上する。これにより、下部カバー68と下
部支持部材56間にガスケットを介設する必要が無くな
る。
ける上部カバー66の電動要素14側は、上下シリンダ
38、40や中間仕切板36を貫通する孔である連通路
63にて連通されている(図4)。この場合、連通路6
3の上端には中間吐出管121が立設されており、この
中間吐出管121は上方の電動要素14のステータ22
に巻装された相隣接するステータコイル28、28間の
隙間に指向している(図6)。
て第2の回転圧縮要素34の上シリンダ38内部と連通
する吐出消音室62の上面開口部を閉塞し、密閉容器1
2内を吐出消音室62と電動要素14側とに仕切る。こ
の上部カバー66は図11に示す如く厚さ2mm以上1
0mm以下(実施例では最も望ましい6mmとされてい
る)であって、前記上部支持部材54の軸受け54Aが
貫通する孔が形成された略ドーナッツ状の円形鋼板から
構成されており、上部支持部材54との間にビード付き
のガスケット124を挟み込んだ状態で、当該ガスケッ
ト124を介して周辺部が4本の主ボルト78・・・に
より、上から上部支持部材54に固定されている。この
主ボルト78・・・の先端は下部支持部材56に螺合す
る。
で、密閉容器12内よりも高圧となる吐出消音室62の
圧力に十分に耐えながら、小型化を達成し、電動要素1
4との絶縁距離を確保することもできるようになる。更
に、この上部カバー66の内周縁と軸受け54Aの外面
間にはOリング126が設けられている(図12)。係
るOリング126により軸受け54A側のシールを行う
ことで、上部カバー66の内周縁で十分にシールを行
い、ガスリークを防ぐことができるようになり、吐出消
音室62の容積拡大が図れると共に、Cリングにより上
部カバー66の内周縁側を軸受け54Aに固定する必要
も無くなる。ここで、図11において127は吐出消音
室62内において吐出ポート39を開閉する第2の回転
圧縮要素34の吐出弁である。
下シリンダ40の上側の開口面を閉塞する中間仕切板3
6内には、上シリンダ38内の吸込側に対応する位置
に、図13、図14に示す如く外周面から内周面に至
り、外周面と内周面とを連通して給油路を構成する貫通
孔131が穿設されており、この貫通路131の外周面
側の封止材132を圧入して外周面側の開口を封止して
いる。また、この貫通孔131の中途部には上側に延在
する連通孔133が穿設されている。
(吸込側)には中間仕切板36の連通孔133に連通す
る連通孔134が穿設されている。また、回転軸16内
には図7に示す如く軸中心に鉛直方向のオイル孔80
と、このオイル孔80に連通する横方向の給油孔82、
84(上下偏心部42、44にも形成されている)が形
成されており、中間仕切板36の貫通孔131の内周面
側の開口は、これらの給油孔82、84を介してオイル
孔80に連通している。
るため、2段目で高圧となる上シリンダ38内にはオイ
ルの供給が困難となるが、中間仕切板36を係る構成と
したことにより、密閉容器12内底部のオイル溜めから
汲み上げられてオイル孔80を上昇し、給油孔82、8
4から出たオイルは、中間仕切板36の貫通孔131に
入り、連通孔133、134から上シリンダ38の吸込
側(吸込ポート161)に供給されるようになる。
力変動を示し、図中P1は中間仕切板36の内周面の圧
力を示す。この図にL1で示す如く上シリンダ38の吸
込側の圧力(吸入圧力)は、吸入過程においては吸入圧
損により中間仕切板36の内周面側の圧力よりも低下す
る。この期間に中間仕切板36の貫通孔131、連通孔
133から上シリンダ38の連通孔134を介して上シ
リンダ38内に給油が成されることになる。
仕切板36、上下支持部材54、56及び上下カバー6
6、68はそれぞれ4本の主ボルト78・・・と主ボル
ト129・・・にて上下から締結されるが、更に、上下
シリンダ38、40、中間仕切板36、上下支持部材5
4、56は、これら主ボルト78、129の外側に位置
する補助ボルト136、136により締結される(図
4)。これら補助ボルト136、136は上部支持部材
54側から挿入され、先端は下部支持部材56に螺合し
ている。
ーン50の後述する案内溝70の近傍に位置している。
このように補助ボルト136を追加して回転圧縮機構部
18を一体化することで、締め付けトルクが増し、吐出
圧力が12MPaGに達する第2の回転圧縮要素34の
上シリンダ38と上部支持部材54間などからのガスリ
ークの発生も防止され、内部が極めて高圧となることに
対するシール性の確保が成される。また、ベーン50の
案内溝70の近傍を補助ボルト136は締め付けるの
で、後述する如くベーン50に加える背圧(高圧)のガ
スリーク(上部支持部材54と上シリンダ38間からの
漏れ)も防止できるようになる。
ン50を収納する案内溝70と、この案内溝70の外側
に位置してバネ部材としてのスプリング76を収納する
収納部70Aが形成されており、この収納部70Aは案
内溝70側と密閉容器12(容器本体12A)側に開口
している(図8)。前記スプリング76はベーン50の
外側端部に当接し、常時ベーン50をローラ46側に付
勢する。そして、このスプリング76の密閉容器12側
の収納部70A内には金属製のプラグ137が設けら
れ、スプリング76の抜け止めの役目を果たす。
0Aの内寸よりも小さく設定され、プラグ137は収納
部70A内に隙間嵌めにより挿入される。また、プラグ
137の周面には当該プラグ137と収納部70Aの内
面間をシールするためのOリング138が取り付けられ
ている。そして、上シリンダ38の外端、即ち、収納部
70Aの外端と密閉容器12の容器本体12A間の間隔
は、Oリング138からプラグ137の密閉容器12側
の端部までの距離よりも小さく設定されている。そし
て、ベーン50の案内溝70に連通する図示しない背圧
室には第2の回転圧縮要素34の吐出圧力である高圧が
背圧として加えられる。従って、プラグ137のスプリ
ング76側は高圧、密閉容器12側は中間圧となる。
37を収納部70A内に圧入固定する場合の如く、上シ
リンダ38が変形して上部支持部材54との間のシール
性が低下し、性能悪化を来す不都合を未然に回避するこ
とができるようになる。また、係る隙間嵌めであって
も、上シリンダ38と密閉容器12間の間隔をOリング
138からプラグ137の密閉容器12側の端部までの
距離よりも小さく設定しているので、スプリング76側
の高圧(ベーン50の背圧)によってプラグ137が収
納部70Aから押し出される方向に移動しても、密閉容
器12に当接して移動が阻止された時点で依然Oリング
138は収納部70A内に位置してシールするので、プ
ラグ138の機能には何ら問題は生じない。
位相差を持って形成される上下偏心部42、44の相互
間を連結する連結部90は、その断面形状を回転軸16
の円形断面より断面積を大きくして剛性を持たせるため
に非円形状の例えばラグビーボール状とされている(図
17)。即ち、回転軸16に設けた上下偏心部42、4
4を連結する連結部90の断面形状は上下偏心部42、
44の偏心方向に直交する方向でその肉厚を大きくして
いる(図中ハッチングの部分)。
た上下偏心部42、44を連結する連結部90の断面積
が大きくし、断面2次モーメントを増加させて強度(剛
性)を増し、耐久性と信頼性を向上させている。特に使
用圧力の高い冷媒を2段圧縮する場合、高低圧の圧力差
が大きいために回転軸16にかかる荷重も大きくなる
が、連結部90の断面積を大きくしてその強度(剛性)
を増し、回転軸16が弾性変形してしまうのを防止して
いる。
とし、下側の偏心部44の中心をO2とすると、偏心部
42の偏心方向側の連結部90の面の円弧の中心はO
1、偏心部44の偏心方向側の連結部90の面の円弧の
中心はO2としている。これにより、回転軸16を切削
加工機にチャックして上下偏心部42、44と連結部9
0を切削加工する際、偏心部42を加工した後、半径の
みを変更して連結部90の一面を加工し、チャック位置
を変更して連結部90の他面を加工し、半径のみを変更
して偏心部44を加工すると云う作業が可能となる。こ
れにより、回転軸16をチャックし直す回数が減少して
生産性が著しく改善されるようになる。
やさしく、可燃性および毒性等を考慮して自然冷媒であ
る炭酸ガスの一例としての前記二酸化炭素(CO2)を
使用し、潤滑油としてのオイルは、例えば鉱物油(ミネ
ラルオイル)、アルキルベンゼン油、エーテル油、エス
テル油等既存のオイルが使用される。
は、上部支持部材54と下部支持部材56の吸込通路5
8、60、吐出消音室62及び上部カバー66の上側
(電動要素14の下端に略対応する位置)に対応する位
置に、スリーブ141、142、143及び144がそ
れぞれ溶接固定されている。スリーブ141と142は
上下に隣接すると共に、スリーブ143はスリーブ14
1の略対角線上にある。また、スリーブ144はスリー
ブ141と略90度ずれた位置にある。
38に冷媒ガスを導入するための冷媒導入管92の一端
が挿入接続され、この冷媒導入管92の一端は上シリン
ダ38の吸込通路58に連通される。この冷媒導入管9
2は密閉容器12の上側を通過してスリーブ144に至
り、他端はスリーブ144内に挿入接続されて密閉容器
12内に連通する。
0に冷媒ガスを導入するための冷媒導入管94の一端が
挿入接続され、この冷媒導入管94の一端は下シリンダ
40の吸込通路60に連通される。この冷媒導入管94
の他端はアキュムレータ146の下端に接続されてい
る。また、スリーブ143内には冷媒吐出管96が挿入
接続され、この冷媒吐出管96の一端は吐出消音室62
に連通される。
液分離を行うタンクであり、密閉容器12の容器本体1
2Aの上部側面に溶接固定された密閉容器側のブラケッ
ト147にアキュムレータ側のブラケット148を介し
て取り付けられている。このブラケット148はブラケ
ット147から上方に延在し、アキュムレータ146の
上下方向の略中央部を保持しており、その状態でアキュ
ムレータ146は密閉容器12の側方に沿うかたちで配
置される。冷媒導入管92はスリーブ141から出た
後、実施例では右方に屈曲した後、上昇しており、アキ
ュムレータ146の下端はこの冷媒導入管92に近接す
るかたちとなる。そこで、アキュムレータ146の下端
から降下する冷媒導入管94は、スリーブ141から見
て冷媒導入管92の屈曲方向とは反対の左側を迂回して
スリーブ142に至るように引き回されている(図
3)。
0の吸込通路58、60にそれぞれ連通する冷媒導入管
92、94は密閉容器12から見て水平方向で反対の方
向に屈曲されたかたちとされており、これにより、アキ
ュムレータ146の上下寸法を拡大して容積を増やして
も、各冷媒導入管92、94が相互に干渉しないように
配慮されている。
外面周囲には配管接続用のカプラが係合可能な鍔部15
1が形成されており、スリーブ142の内面には配管接
続用のネジ溝152が形成されている。これにより、ス
リーブ141、143、144にはロータリコンプレッ
サ10の製造工程における完成検査で気密試験を行う場
合に試験用配管のカプラを鍔部151に容易に接続でき
るようになると共に、スリーブ142にはネジ溝152
を使用して試験用配管を容易にネジ止めできるようにな
る。特に、上下で隣接するスリーブ141と142は、
一方のスリーブ141に鍔部151が、他方のスリーブ
142にネジ溝152が形成されていることで、狭い空
間で試験用配管を各スリーブ141、142に接続可能
となる。
0は図18に示すような給湯装置153の冷媒回路に使
用される。即ち、ロータリコンプレッサ10の冷媒吐出
管96は水加熱用のガスクーラ154の入口に接続され
る。このガスクーラ154が給湯装置153の図示しな
い貯湯タンクに設けられる。ガスクーラ154を出た配
管は減圧装置としての膨張弁156を経て蒸発器157
の入口に至り、蒸発器157の出口は冷媒導入管94に
接続される。また、冷媒導入管92の中途部からは図
2、図3では図示していないが除霜回路を構成するデフ
ロスト管158が分岐し、流路制御装置としての電磁弁
159を介してガスクーラ154の入口に至る冷媒吐出
管96に接続されている。尚、図18ではアキュムレー
タ146は省略されている。
熱運転では電磁弁159は閉じているものとする。ター
ミナル20および図示されない配線を介して電動要素1
4のステータコイル28に通電されると、電動要素14
が起動してロータ24が回転する。この回転により回転
軸16と一体に設けた上下偏心部42、44に嵌合され
た上下ローラ46、48が上下シリンダ38、40内を
偏心回転する。
持部材56に形成された吸込通路60を経由して吸込ポ
ート162から下シリンダ40の低圧室側に吸入された
低圧(一段目吸入圧LP:4MPaG)の冷媒ガスは、
ローラ48とベーンの動作により圧縮されて中間圧(M
P1:8MPaG)となり下シリンダ40の高圧室側よ
り吐出ポート41、下部支持部材56に形成された吐出
消音室64から連通路63を経て中間吐出管121から
密閉容器12内に吐出される。
要素14のステータ22に巻装された相隣接するステー
タコイル28、28間の隙間に指向しているので、未だ
比較的温度の低い冷媒ガスを電動要素14方向に積極的
に供給できるようになり、電動要素14の温度上昇が抑
制されるようになる。また、これによって、密閉容器1
2内は中間圧(MP1)となる。
スは、スリーブ144から出て(中間吐出圧は前記MP
1)冷媒導入管92及び上部支持部材54に形成された
吸込通路58を経由して吸込ポート161から上シリン
ダ38の低圧室側に吸入される(2段目吸入圧MP
2)。吸入された中間圧の冷媒ガスは、ローラ46とベ
ーン50の動作により2段目の圧縮が行なわれて高温高
圧の冷媒ガスとなり(2段目吐出圧HP:12MPa
G)、高圧室側から吐出ポート39を通り上部支持部材
54に形成された吐出消音室62、冷媒吐出管96を経
由してガスクーラ154内に流入する。このときの冷媒
温度は略+100℃まで上昇しており、係る高温高圧の
冷媒ガスは放熱して、貯湯タンク内の水を加熱し、約+
90℃の温水を生成する。
は冷却され、ガスクーラ154を出る。そして、膨張弁
156で減圧された後、蒸発器157に流入して蒸発
し、アキュムレータ146(図18では示していない)
を経て冷媒導入管94から第1の回転圧縮要素32内に
吸い込まれるサイクルを繰り返す。
運転で蒸発器157には着霜が成長する。その場合には
電磁弁159を開放し、膨張弁156は全開状態として
蒸発器157の除霜運転を実行する。これにより、密閉
容器12内の中間圧の冷媒(第2の回転圧縮要素34か
ら吐出された少量の高圧冷媒を含む)は、デフロスト管
158を通ってガスクーラ154に至る。この冷媒の温
度は+50〜+60℃程であり、ガスクーラ154では
放熱せず、当初は逆に冷媒が熱を吸収するかたちとな
る。そして、ガスクーラ154から出た冷媒は膨張弁1
56を通過し、蒸発器157に至るようになる。即ち、
蒸発器157には略中間圧の比較的温度の高い冷媒が減
圧されずに実質的に直接供給されるかたちとなり、これ
によって、蒸発器157は加熱され、除霜されることに
なる。
された高圧冷媒を減圧せずに蒸発器157に供給して除
霜した場合には、膨張弁156が全開のために第1の回
転圧縮要素32の吸込圧力が上昇し、これにより、第1
の回転圧縮要素32の吐出圧力(中間圧)が高くなる。
この冷媒は第2の回転圧縮要素34を通って吐出される
が、膨張弁156が全開のために第2の回転圧縮要素3
4の吐出圧力が第1の回転圧縮要素32の吸込圧力と同
様となってしまうために第2の回転圧縮要素34の吐出
(高圧)と吸込(中間圧)で圧力の逆転現象が発生して
しまう。しかしながら、上述の如く第1の回転圧縮要素
32から吐出された中間圧の冷媒ガスを密閉容器12か
ら取り出して蒸発器157の除霜を行うようにしている
ので、係る高圧と中間圧の逆転現象を防止することがで
きるようになる。
の如き内部中間圧型多段圧縮式のロータリコンプレッサ
に限らず、単一シリンダのロータリコンプレッサにも有
効である。更に、実施例ではロータリコンプレッサ10
を給湯装置153の冷媒回路に用いたが、これに限ら
ず、室内の暖房用などに用いても本発明は有効である。
容器内に電動要素と、この電動要素にて駆動される第1
及び第2の回転圧縮要素を備え、第1の回転圧縮要素で
圧縮されたCO2冷媒ガスを密閉容器内に吐出し、更に
この吐出された中間圧の冷媒ガスを第2の回転圧縮要素
で圧縮するロータリコンプレッサにおいて、各回転圧縮
要素をそれぞれ構成するためのシリンダと、各シリンダ
の開口面をそれぞれ閉塞すると共に、中央に回転軸の軸
受けを有する支持部材と、軸受け外側の各支持部材に形
成され、シリンダ内部と連通する吐出消音室と、各支持
部材に取り付けられ、吐出消音室の開口部をそれぞれ閉
塞するカバーとを備え、各シリンダ、各支持部材及び各
カバーを複数の主ボルトにより締結すると共に、主ボル
トの外側に位置する補助ボルトにより、各シリンダ及び
各支持部材を締結したので、高圧となる第2の回転圧縮
要素のシリンダと支持部材間などからのガスリークを防
止し、シール性の向上を図ることができるようになる。
えて電動要素の回転軸に形成された偏心部に嵌合されて
第2の回転圧縮要素を構成するシリンダ内で偏心回転す
るローラと、このローラに当接してシリンダ内を低圧室
側と高圧室側に区画するベーンと、シリンダに形成さ
れ、ベーンが収納される案内溝とを備え、補助ボルトは
案内溝近傍に位置したので、ベーンに加えられる背圧の
ガスリークも補助ボルトによって効果的に防止すること
ができるようになる。
面図である。
面図である。
縦断面図である。
平断面図である。
の拡大断面図である。
要素のベーン部分の拡大断面図である。
び下部カバーの断面図である。
の下面図である。
及び上部カバーの上面図である。
及び上カバーの断面図である。
上面図である。
上面図である。
吸入側の圧力変動を示す図である。
部の形状を説明するための断面図である。
装置の冷媒回路図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 密閉容器内に電動要素と、該電動要素に
て駆動される第1及び第2の回転圧縮要素を備え、前記
第1の回転圧縮要素で圧縮されたCO2冷媒ガスを前記
密閉容器内に吐出し、更にこの吐出された中間圧の冷媒
ガスを前記第2の回転圧縮要素で圧縮するロータリコン
プレッサにおいて、 前記各回転圧縮要素をそれぞれ構成するためのシリンダ
と、 各シリンダの開口面をそれぞれ閉塞すると共に、中央に
前記回転軸の軸受けを有する支持部材と、 前記軸受け外側の前記各支持部材に形成され、前記シリ
ンダ内部と連通する吐出消音室と、 前記各支持部材に取り付けられ、前記吐出消音室の開口
部をそれぞれ閉塞するカバーとを備え、 前記各シリンダ、各支持部材及び各カバーを複数の主ボ
ルトにより締結すると共に、前記主ボルトの外側に位置
する補助ボルトにより、前記各シリンダ及び各支持部材
を締結したことを特徴とするロータリコンプレッサ。 - 【請求項2】 前記電動要素の回転軸に形成された偏心
部に嵌合されて前記第2の回転圧縮要素を構成するシリ
ンダ内で偏心回転するローラと、 該ローラに当接して前記シリンダ内を低圧室側と高圧室
側に区画するベーンと、 前記シリンダに形成され、前記ベーンが収納される案内
溝とを備え、 前記補助ボルトは前記案内溝近傍に位置していることを
特徴とする請求項1のロータリコンプレッサ。
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