JP2003094671A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

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JP2003094671A
JP2003094671A JP2001292089A JP2001292089A JP2003094671A JP 2003094671 A JP2003094671 A JP 2003094671A JP 2001292089 A JP2001292089 A JP 2001292089A JP 2001292089 A JP2001292089 A JP 2001292089A JP 2003094671 A JP2003094671 A JP 2003094671A
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JP
Japan
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ink
separation
speed
cap member
nozzle surface
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Application number
JP2001292089A
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English (en)
Inventor
Takeshi Yokoyama
武史 横山
Tetsushi Aoki
哲志 青木
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率的に記録ヘッドのメンテナンスを行える
インクジェットプリンタを提供する。 【解決手段】 このインクジェットプリンタは、インク
の吐出口と、吐出口に連通する流路とを有するヘッド
と、インクを吸引する際に吐出口を覆うキャップ部材
と、吐出口からインクを吸引する吸引手段と、キャップ
部材を移動させる移動手段と、キャップ部材が吐出口か
ら離間した位置とキャップ材が吐出口を覆った位置との
間でキャップ部材を移動させる移動手段と、移動手段に
よりキャップ部材が吐出口を覆った状態から吐出口から
離間するまでの離間移動速度を制御する離間速度制御手
段と、使用されるインクの物性と離間移動速度との関係
を記憶した記憶手段とを備えている。離間速度制御手段
は、記憶手段に記憶されたインクの物性と離間移動速度
との関係を基に、移動手段を制御するための離間移動速
度をインクに対応するように決める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドのイン
クノズル内からインクを吸引することにより吐出状態の
回復を行うインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタにおいては、イ
ンクを記録シートに吐出するインクノズルが、記録ヘッ
ドの一面(ノズル面)に備えられている。この記録ヘッ
ドには、インクの粘度の増大、インクの固着によるイン
クノズルの目詰まり、あるいはインクノズルに通じる液
路内に発生した気泡やごみ等による目詰まりを回復する
ために、記録ヘッドのノズル面をキャップ部材で密閉す
るように覆い、該キャップ部材を介して吸引ポンプで吸
引することにより、インクノズル内に残留している気泡
をインクとともに吸引除去したり、ノズル面に付着した
ごみ等を除去したりするメンテナンスが行われている。
【0003】通常、キャップ部材を記録ヘッドから取り
外した際には、ノズル面にインク滴が多数残留してしま
う。このインク滴がノズル面に残ったままであると、明
瞭な印刷が行えない。このため、キャップ部材離脱後に
おいては、弾性を有するブレードをノズル面に当接させ
ることで、ノズル面を拭き取り清掃している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ノズル
面をブレードで拭き取り清掃する以前に、インクノズル
付近にインク滴が残留していると、このインク滴が毛細
管現象によりノズル内に吸い込まれる際に、空気を含ん
で吸い込まれてしまうことがあり、その後の印刷におい
て、欠ノズルが発生したり、吐出曲がりなどの吐出不良
が発生したりして、印刷画像が不明瞭になってしまう虞
がある。
【0005】また、ノズル面に残留するインク滴の拭き
取り後に、ブレードをそのままにしておくと、ブレード
は劣化してしまうために、拭き取り後にはその都度、清
掃が必要であるが、ノズル面にインク滴が多量に残って
いると、例えば、吸収体などでブレードを清掃する場
合、この吸収体の寿命を短くしてしまうこととなる。
【0006】このため、例えば、ノズル面がキャップ部
材により覆われた状態で、キャップ部材の離間動作が一
端から離間を開始し徐々に他端まで離間する構成や、ノ
ズル面が斜め下方を向くように記録ヘッドを配置し、こ
のノズル面を下方からキャップ部材が覆う構成にし、キ
ャップ部材の離脱に関する全動作(キャップ部材がノズ
ル面からの離間動作を開始し待機位置まで戻るまでの動
作)を低速とすれば、ノズル面に残留するインク滴は、
インクの凝集力や、インクとノズル面、キャップ部材と
の撥水現象により、ノズル面やキャップ部材に沿って集
まる。そして、インク滴の多くはノズル面の後ら離間す
る端部や、キャップ部材に集まるので、インクノズル近
傍にインク滴が残ることを防止できるが、キャップ部材
の離間に関する動作が低速となるため、記録ヘッドのメ
ンテナンスにかかる時間が増加してしまう。
【0007】本発明の課題は、キャップ離脱におけるノ
ズル面のインク残留量を抑えるとともに、最適な速度で
キャップ離脱を行うことで、効率的に記録ヘッドのメン
テナンスを行えるインクジェットプリンタを提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
インクの吐出口と、前記吐出口に連通するインクの流路
とを有するヘッドと、インクを前記吐出口から吸引する
際に、前記吐出口を覆うキャップ部材と、前記吐出口か
らインクを吸引する吸引手段と、前記吐出口を覆う位置
と、該位置から離間された離間位置との間で、前記キャ
ップ部材を移動させる移動手段と、前記吐出口と前記キ
ャップ部材とが対向して配置された状態で、前記キャッ
プ部材が前記吐出口から離間した位置と、前記キャップ
材が前記吐出口を覆った位置との間で前記キャップ部材
を移動させる移動手段と、前記移動手段により、前記キ
ャップ部材が前記吐出口を覆った状態から、前記吐出口
から離間するまでの離間移動速度を制御する離間速度制
御手段と、使用されるインクの物性と前記離間移動速度
との関係を記憶した記憶手段と、を備え、前記離間速度
制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記インクの物
性と前記離間移動速度との関係を基に、前記移動手段を
制御するための離間移動速度をインクに対応するように
決めることを特徴としている。
【0009】請求項1記載の発明によれば、離間速度制
御手段が、記憶手段に記憶されたインクの物性と離間移
動速度との関係を基に、移動手段を制御するための離間
移動速度をインクに対応するように決めているので、各
々のインクの凝集力(液体まとまろうとする力)が維持
される速度(インクが凝集することが可能な速度)で、
キャップ部材と吐出口とを離間することができる。つま
り、インクの凝集力が維持される速度であれば、吸引後
にキャップ部材と吐出口との間に残るインクは、吐出口
を有するヘッドの一面(ノズル面)とキャップ部材とに
沿って集まり、この両者が完全に離間すると、前記イン
クは、ある部分でまとまることとなる。すなわち、最終
的にインクが残らない部分に、吐出口を設けておけば、
吸引後に吐出口から余計なインクや気泡が吸い込まれる
ことは、防止でき、明瞭な印刷を行うことができる。
【0010】さらに、複数のヘッドのメンテナンスを行
う際には、ヘッド毎に、そのヘッドが有するインクに応
じた離間移動速度で、キャップ部材をインク吐出部から
離間することができ、メンテナンスにかかる時間を短縮
することができる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載のイ
ンクジェットプリンタにおいて、インク温度を測定する
か、もしくは測定された温度から前記インク温度を推定
可能な温度測定手段を備え、前記記憶手段には、前記イ
ンクの物性と温度の関係が記憶されるとともに、前記イ
ンクの物性と離間移動速度との関係が記憶されており、
前記離間速度制御手段は、前記記憶手段に記憶された前
記インクの物性と温度の関係および、前記インクの物性
と離間移動速度との関係を基に、前記移動手段を制御す
るための離間移動速度をインクおよび前記温度測定手段
により測定された温度に対応するように決めることを特
徴としている。
【0012】請求項2記載の発明によれば、離間速度制
御手段が、記憶手段に記憶されたインクの物性と温度の
関係および、インクの物性と離間移動速度との関係を基
に、移動手段を制御するための離間移動速度をインクお
よび温度測定手段により測定された温度に対応するよう
に決めているので、インクの物性だけでなく、さらに温
度による物性の変化にも応じて離間移動速度を決めるこ
とができ、メンテナンス時のインク状態に、より最適な
離間移動速度を決定することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図1〜図8の図面を参照しながら説明する。
【0014】本実施の形態で例示されるインクジェット
プリンタ1は、記録紙にインクを吐出し印刷を行うもの
であり、その印刷を行う部分の主要構成は、図1に示す
ように、記録紙2を印刷時に前方へ搬送させる搬送手段
(図示省略)と、前記記録紙2にインクを吐出する記録
ヘッド(ヘッド)3と、複数色毎の記録ヘッド3を収納
するキャリッジ4と、前記記録ヘッド3のメンテナンス
を行うメンテナンスユニット5と、印刷時あるいはメン
テナンス時などにキャリッジ4を水平方向(矢印A)に
沿って案内するガイドレール6と、前記キャリッジ4の
待機所となるホームポジション7と、これら各部の制御
を行う制御部(離間速度制御手段、記憶手段)30(図
2)とを備えている。
【0015】搬送手段は、印刷時において、キャリッジ
4の動作にタイミングを合わせて、記録紙2を印刷領域
9上で搬送し、印刷の終了に応じて、記録紙2は、印刷
領域9から下方(矢印B)に向かって搬送される。
【0016】記録ヘッド3は、図3に示すように、ヘッ
ド基板10に、インクを吐出するインク吐出本体部11
と、該インク吐出本体部11近傍で温度を測る温度セン
サー(温度測定手段)12と、フレキシブルケーブルが
接続され、これらインク吐出本体部11と温度センサー
12に信号の入出力を行うフレキケーブル接続部13な
どを設置した構成となっている。そして、インク吐出本
体部11には、インクを吐出する吐出口14が、記録紙
2に対向する面(ノズル面15)のセンターラインに沿
って複数設けられており、この吐出口14は、インクノ
ズル(流路)に連通している。また、記録ヘッド3は、
ノズル面15の一端が他端よりも下となるように傾いた
状態でキャリッジ4に設置されている。(図4)
【0017】温度センサー12は、インク吐出本体部1
1近傍の気温あるいは、ヘッド基板10の温度を測定す
るものであり、制御部30のインターフェイス31と電
気的に接続している。(図2) なお、ここでは、吐出口14から吐出されるインクの温
度を推定するために、温度センサー12を吐出口14の
近傍となる位置、つまりヘッド基板10のインク吐出本
体部11近傍に設置しているが、吐出口14から吐出さ
れるインクの温度を推定できるのであれば、如何なる場
所に設置してもよい。例えば、インクノズル内部やイン
ク吐出本体部11内部に温度センサーを設ける構成とす
れば、より正確にインクの温度を測定することができ
る。
【0018】キャリッジ4には、図1に示すように、記
録ヘッド3が、各色(イエロー、ライトイエロー、マゼ
ンダ、ライトマゼンダ、シアン、ライトシアン、ブラッ
ク、ライトブラック)に応じて複数設けられている。
【0019】メンテナンスユニット5は、吐出口14を
覆って、該吐出口14からインクを吸引する吸引キャッ
プ(キャップ部材)16と、該吸引キャップ16による
インクの吸引が行われた後に、ノズル面15に残るイン
クを拭き取るブレード部17と、該ブレード部の清掃を
行うブレードクリーナー部37(図7)とを備えてい
る。
【0020】吸引キャップ16は、図4〜図6に示すよ
うに、複数(本実施の形態では2個)並んで設けられて
おり、メンテナンス時において、一度に複数個の記録ヘ
ッド3のインク吸引を行うことを可能としている。この
吸引キャップ16には、記録ヘッド3のノズル面15の
周囲を覆うとともに、密閉性を保つために弾性を有する
リップ部19が備えられている。さらに、この吸引キャ
ップ16の背面には、吸引キャップ16とノズル面15
により形成された空間内部を吸引する吸引ポンプ(吸引
手段)20、大気連通弁21が連結されており、この吸
引ポンプ20が、吸引キャップ16により覆われ密閉さ
れた状態のノズル面15を、吸引キャップ16を介して
吸引する。そして、吸引ポンプ20によって吐出口14
から吸引されたインクは、廃インクタンク22に排出さ
れる。また、この吸引キャップ16は、吸引後にノズル
面15から離間する際において、一方の端部側から先に
離間させて徐々に他方の端部まで離間させる構成となっ
ている。そして、この吸引キャップ16は、側面視略L
字状の支持片18により支持され、記録ヘッド3のノズ
ル面15とほぼ対向された状態に配置されている。な
お、本実施の形態では、吸引手段として吸引ポンプ20
を例示しているが、吐出口14からインクを吸引するも
のであれば、如何なるものでもよく、例えば、ピストン
やシリンダなどが挙げられる。
【0021】支持片18は、吸引キャップ16を支持す
る本体部23と、該本体部23の下端から直角に延出す
る延出部24とから構成されており、本体部23と延出
部24の接合部分25で回動可能に軸支されている。そ
して、延出部24には、略楕円形状のカム(移動手段)
26が接触している。カム26は、回動することで、支
持片18を回動させ、それに伴って、吸引キャップ16
を記録ヘッド3のノズル面15に着脱させる。
【0022】このカム26のカム駆動軸27は、図2に
示すように、モータなどのカム駆動部28に接続されて
おり、このカム駆動部28の回転に伴って駆動する。そ
して、このカム駆動部28は、制御部30と電気的に接
続されており、該制御部30の制御に基づいて、その回
転速度が変更可能とされている。つまり、カム26の回
動する速度は、制御部30の制御に基づいて設定されて
いる。また、このカム駆動部28によって、吸引キャッ
プ16を、記録ヘッド3と離間した所定の位置(待機位
置)と、ノズル面15を覆って密閉した位置との間で移
動させている。
【0023】また、カム26には、カム26の回動角度
を検知するカムセンサー29が設けられており、制御部
30のインターフェイス31と電気的に接続されてい
る。このカムセンサー29の回動角度の検知によって、
吸引キャップ16の移動位置を検知している。このカム
センサー29としては、カム26の回動角度を検知する
のであれば如何なるものでもよく、例えば、カム26の
回動角度を直接検知するものや、カム駆動部28の回転
数もしくはカムの駆動軸の回動角度を検知し、その検知
した値を基にカム26の回動角度を導出するもの(エン
コーダ等)などが挙げられる。また、カム26の回動角
度を検知しなくとも、直接吸引キャップ16の移動位置
を検知するセンサーを吸引キャップ16や支持片18、
あるいはこれらの周囲に設ける構成でもよい。
【0024】ブレード部17は、図7に示すように、弾
性体で形成され、吸引キャップ16によるインク吸引の
終了後に、ノズル面15に残留するインクを拭き取るブ
レード本体35と、該ブレード本体35を支持し、上下
動(矢印E)させるブレード可動部36とを備えてい
る。
【0025】ブレードクリーナー部37は、メンテナン
スユニット5の内部に設置されており、ブレード本体3
5のインクを吸収し拭き取るインク吸収体38と、該イ
ンク吸収体38を保持する吸収体保持部39とを備えて
いる。
【0026】ホームポジション7には、図1に示すよう
に、ノズル面15を保湿する保湿キャップ8が、記録ヘ
ッド3と同数設けられており、キャリッジ4の待機中に
おいては、記録ヘッド3のノズル面15を覆って密閉し
ている。
【0027】制御部30は、図2に示すように、インタ
ーフェイス31、ROM(Read Only Memory)32、R
AM(Random Access Memory)33、CPU(Central
Processing Unit)34等から構成され、ROM32中
に書き込まれている制御プログラムや制御データに従い
インターフェイス31に接続された各種機器を制御する
ようになっている。
【0028】インターフェイス31には、カム26など
を駆動させるカム駆動部28、ガイドレール6に沿って
キャリッジ4を案内するキャリッジ駆動部40、キャリ
ッジ4の位置を検出するキャリッジセンサー41、ブレ
ード部17のブレード本体35の位置を検出するブレー
ドセンサー42、温度センサー12、カムセンサー2
9、吸引ポンプ20、大気連通弁21が電気的に接続さ
れている。
【0029】ROM32には、インクジェットプリンタ
の各部の動作に関する各種制御プログラムや制御デー
タ、各記録ヘッド3に収納されるインクの種類データ、
メンテナンス時におけるカム駆動部28の回転速度デー
タなどが書き込まれている。
【0030】このROM32に格納される回転速度デー
タについて説明すると、この回転速度データには、イン
クの凝集力に対応した離間移動速度データと、該離間移
動速度データよりも高速に設定された移動速度データと
の二種類が用意されている。
【0031】離間速度データは、インクの種類によって
変化するインクの粘度(インクの物性)を基準として決
定されている。表1は、インクの色毎(Y:イエロー、
LY:ライトイエロー、M:マゼンダ、LM:ライトマ
ゼンダ、C:シアン、LC:ライトシアン、K:ブラッ
ク、LK:ライトブラック)の粘度および表面張力を表
している。
【0032】
【表1】
【0033】一般的に、インクは、粘度が高いと凝集力
を弱め、粘度が低いと凝集力を強める。凝集力が強けれ
ば、メンテナンス時における、吸引キャップ16とノズ
ル面15との離間移動速度が速くとも、インクは凝集
し、また、反対に凝集力が弱ければ、吸引キャップ16
とノズル面15との離間速度を遅くすることでインクの
凝集は可能となる。つまり、インクの種類毎の粘度か
ら、インクが凝集できる離間移動速度を決定し、これを
基に離間速度データを設定している。
【0034】なお、離間速度データをインクの粘度に基
づいて設定しなくとも、インクの表面張力(インクの物
性)に基づいて設定することも可能である。インクは、
表面張力が高いと凝集力を強め、表面張力が低いと凝集
力を弱める。このことから、インクの表面張力によって
インクが凝集できる離間移動速度を決定し、これを基に
離間速度データを設定してもよい。さらに、表面張力と
粘度の両者を考慮して離間速度データを設定してもよ
い。
【0035】移動速度データは、離間速度データよりも
速い値が設定されている。特に、離間速度データの最も
速い速度値よりも高速にしておけば、メンテナンス時に
かかる時間をより短縮することができる。
【0036】そして、本実施の形態の場合では、吸引キ
ャップ16の離間動作を、吸引キャップ16が吐出口1
4を覆う位置(第一の位置)から吸引キャップ16の一
端側が吐出口14から離れ、両者間に大気が連通する位
置(第二の位置)まで移動する初期移動段階と、該初期
移動段階の後に吸引キャップ16の他端側が、吐出口1
4を覆う位置から完全に離間する位置(第三の位置)ま
で移動する離間移動段階と、該離間移動段階の後に、吸
引キャップ16が待機位置まで移動する最終移動段階と
に分けて、段階毎に回転速度データを変更している。具
体的には、初期移動段階と最終移動段階の離間移動速度
は、インクが凝集することに直接関係しない動作である
ので、移動速度データに基づいて設定されており、離間
移動段階の離間移動速度は、インクの凝集に直接関係す
る動作であるので、離間移動速度データに基づいて設定
されている。ここで、第二の位置は、吸引キャップ16
の一端側が吐出口14から離れ、両者間に大気が連通す
る位置としているが、吸引キャップ16の一端側と吐出
口14とが離れる直前の位置であってもよい。また、第
三の位置は、吸引キャップ16の他端側が、吐出口14
を覆う位置から完全に離間する位置位置としているが、
吸引キャップ16の他端側が吐出口14を覆う位置から
完全に離間した直後の位置であってもよい。
【0037】なお、本実施の形態において、実際の密閉
の解除は、大気連通弁21で行われているが、ここでの
密閉の解除とは、仮に大気連通弁21がないものとした
場合に、吸引キャップ16の離間動作に応じて、吸引キ
ャップ16とノズル面15との間に大気が連通し、密閉
が解除されることを示している。つまり、上記第二の位
置は、吸引キャップ16が密閉を解除する位置のことを
示している。このように、離間移動段階の離間移動速度
は、用いられるインクに対応して決定されているので、
最適な速度で吸引キャップ16をノズル面15から離間
することができる。なお、吸引キャップ16の離間動作
の全てを、インクの物性に対応した離間速度で、動作さ
せてもよい。
【0038】RAM33は、電力が供給されている間だ
け入力されたデータを複数記憶可能であり、各種データ
の記憶領域とCPU34による作業領域などが備えられ
ている。また、このRAM33には、CPU34によっ
て、温度センサー12により測定された温度に応じて、
ROM32から回転速度データが読み込まれて格納され
る。
【0039】CPU34は、ROM32に格納されてい
る各種プログラムの中から指定されたプログラムを、R
AM33内の作業領域に展開し、各センサーからの入力
信号に応じて、プログラムに従った各種処理を実行す
る。
【0040】この制御部30は、インクジェットプリン
タ1の動作全体を制御するものであるが、ここでは、記
録ヘッド3のメンテナンスに際して行われる制御手順に
ついて、図8を参照にして説明する。
【0041】先ず、メンテナンスが開始されると、記録
ヘッド3が吸引キャップ16まで移動する際の、キャリ
ッジ4の移動速度と移動方向をセットする。(ステップ
S1)このセットされた移動速度と移動方向に基づい
て、キャリッジ駆動部40を駆動させ、キャリッジ4を
移動(ステップS2)させる。そして、キャリッジセン
サー41によりキャリッジ4が吸引位置まで移動したこ
とを検知するまで、キャリッジ4を移動させ(ステップ
S3)、検知すると、キャリッジ駆動部40を停止し、
キャリッジ4を停止させる。(ステップS4)
【0042】キャリッジ4が吸引位置で停止すると、吸
引キャップ16が記録ヘッド3のノズル面15まで移動
する際の移動速度と移動方向をセットする。この際、吸
引キャップ16の移動速度は、移動速度データ(高速)
に基づいて設定される。(ステップS5)このセットさ
れた移動速度と移動方向に基づいて、カム駆動部28を
駆動させ、吸引キャップ16を移動させる。(ステップ
S6)そして、カムセンサー29により吸引キャップ1
6が吸引位置まで移動したことを検知するまで、カム駆
動軸27を駆動させ(ステップS7)、検知すると、カ
ム駆動軸27を停止し、吸引キャップ16の移動を停止
させる。このとき、吸引キャップ16は、記録ヘッド3
のノズル面15を密閉し、吐出口14を覆った状態とな
っている。(ステップS8)
【0043】この状態で、吸引ポンプ20の作動は開始
され、インクノズル14内部に残るインクの吸引を行
う。(ステップS9)この吸引は、所定時間経過するま
で行われて(ステップS10)、さらに所定回数繰り返
される。(ステップS11)このように、所定時間の吸
引が所定回数行われると、吸引ポンプ20は停止され
る。(ステップS12)
【0044】吸引ポンプ20が停止すると、一度に吸引
される複数の記録ヘッド3のうち、インクの種類データ
を基に、離間移動速度が遅く設定されるインクの種類を
読みとり(ステップS13)、この読みとられたインク
に対応する離間速度データを選択し、離間移動段階の離
間移動速度を設定する。(ステップS14)このよう
に、一度に吸引除去される複数の記録ヘッド3のインク
の中から、最も離間移動速度が遅く設定されるインクに
基づいて離間速度データが選択されているので、複数の
吸引キャップ16が、各インクの凝集力を保ったまま、
同時に離間することを可能としている。なお、本実施の
形態では、予め各記録ヘッド3のインクの種類を、種類
データとして記憶させていたが、インクカートリッジを
交換する際に、各記録ヘッド3のインクの種類データ
を、入力させるものでもよい。
【0045】その後、大気連通弁21は開かれて、吸引
キャップ16とノズル面15とを離間しやすい状態にす
る。(ステップS15)
【0046】そして、上記第一の位置から上記第二の位
置までの吸引キャップ16の離間移動速度を、移動速度
データ(高速)に基づいて設定し(ステップS16)、
この設定された速度に基づく回転速度でカム駆動部28
を駆動させ、吸引キャップ16を移動させる。
【0047】そして、カムセンサー29が、カム26の
回動角度を検知し、吸引キャップ16が第二の位置まで
移動したことを検知する(ステップS17)と、この位
置から上記第三の位置まで吸引キャップ16を移動させ
る速度をステップS14にて設定された離間移動速度
(低速)にセットし(ステップS18)、このセットさ
れた速度に基づく回転速度でカム駆動部28を駆動さ
せ、吸引キャップ16を移動させる。
【0048】さらに、カムセンサー29が、カム26の
回動角度を検知し、吸引キャップ16が第三の位置まで
移動したことを検知する(ステップS19)と、この位
置から待機位置まで吸引キャップ16を移動させる速度
を、移動速度データ(高速)に基づいて設定し(ステッ
プS20)、この設定された速度に基づく回転速度でカ
ム駆動部28を駆動させ、吸引キャップ16を移動させ
る。
【0049】その後、カムセンサー29が、カム26の
回動角度を検知し、吸引キャップ16が待機位置まで移
動したことを検知する(ステップS21)と、カム駆動
部28を停止させ、吸引キャップの移動を停止させる。
(ステップS22)
【0050】吸引キャップ16を停止させると、大気連
通弁21を閉め(ステップS23)、ノズル面15の拭
き取り清掃(ワイプ)を行うブレード部17まで移動す
る際の、キャリッジ4の移動速度と移動方向をセットす
る。(ステップS24) このセットされた移動速度と移動方向に基づいて、キャ
リッジ駆動部40を駆動させて、キャリッジ4を移動さ
せる。(ステップS25) キャリッジセンサー41によりキャリッジ4がワイプ位
置まで移動したことを検知するまでキャリッジ4を移動
させ(ステップS26)、検知すると、キャリッジ駆動
部40を停止し、キャリッジ4を停止させる。(ステッ
プS27)
【0051】キャリッジ4がワイプ位置で停止すると、
ブレード部17の移動を開始する。(ステップS28) ブレードセンサー42によりブレード部17がワイプ位
置まで移動したことを検知するまでブレード部17を移
動させ(ステップS29)、検知すると、ブレード部1
7を停止させ、ワイプを開始する。(ステップS30) そして、ワイプの終了とともに、ブレードクリーナー部
37によってブレード部17を清掃する。(ステップS
31)
【0052】ブレード部17の清掃が終わると、ホーム
ポジション7まで移動する際の、キャリッジ4の移動速
度と移動方向をセットする。(ステップS32) このセットされた移動速度と移動方向に基づいて、カム
駆動部28を駆動させ、吸引キャップ16を移動させ
る。(ステップS33)そして、キャリッジセンサー4
1によりキャリッジ4が、待機位置まで移動したことを
検知するまで、キャリッジ駆動部40を駆動させ(ステ
ップS34)、検知すると、キャリッジ駆動部40を停
止し、キャリッジ4の移動を停止する。(ステップS3
5) そして、記録ヘッド3のメンテナンスを終了する。
【0053】このように、制御部30は、離間速度デー
タおよび移動速度データを基にカム駆動部28の回転速
度を制御することで、吸引キャップ16が、ノズル面1
5を密閉し、吐出口14を覆った位置から、該位置から
離間した待機位置まで、移動する際の離間移動速度を制
御している。つまり、制御部30は、離間速度制御手段
の機能を備えていることとなる。
【0054】なお、ここでは、記録ヘッド3のメンテナ
ンスに際して行われる一回の吸引除去に対する制御手順
を説明しているが、実際の例では、一度のメンテナンス
において、インクジェットプリンタ1に備わる全記録ヘ
ッド3が吸引除去されるように、吸引除去が繰り返され
る構成となっている。本実施の形態では、吸引キャップ
16は、メンテナンスユニット5に二つ備えられるとと
もに、キャリッジ4には、八つの記録ヘッドが備わって
いるので、二つの記録ヘッド3を同時に吸引除去し、そ
れを四度繰り返すことによって、一度のメンテナンスが
終了する構成である。
【0055】具体的に説明すると、一回目の吸引除去が
終了し、ブレード清掃される(ステップS31)と、キ
ャリッジを移動させ(ステップS2)次に吸引除去され
る記録ヘッド3を、吸引キャップと対向する位置にまで
移動させる。(ステップS3)そして、再び上記ステッ
プS4〜ステップ31を行い、これを全ての記録ヘッド
3が吸引除去されるまで繰り返す。この際、ステップS
13では、毎回、一度に吸引除去される記録ヘッド3の
中から離間移動速度が遅く設定されるインクの種類を読
みとっている。そして、ステップS14では、この読み
とられたインクに対応する離間速度データを選択し、離
間移動段階の離間移動速度を設定している。すなわち、
複数繰り返される吸引除去において、一回毎に吸引除去
されるインクに応じて、離間移動速度を設定しているの
で、各回の吸引キャップ16の離間動作は、その都度最
適な離間移動速度で行うことができ、全体としてメンテ
ナンスにかかる時間を抑えることができる。
【0056】以下に、記録ヘッド3のメンテナンスに際
して行われる各部の動作を、図4〜図7を参照にして説
明する。
【0057】先ず、ここでは、インクノズル14内に残
留するインクを吸引した後に、ノズル面15から吸引キ
ャップ16が離間する動作を例示して説明する。吸引後
の記録ヘッド3のノズル面15をと吸引キャップ16と
が密閉され、吐出口14が覆われているときには、カム
26は、図4(a)、図5(a)に示すように、カム2
6の短軸と延出部24の面方向とがほぼ垂直となる状態
で、支持片18の延出部24と接触している。このと
き、ノズル面15には、吸引しきれなかったインクが、
多少残留しており、図5(b)に示すように、ノズル面
15に沿って徐々に下方(矢印c)に向かって移動して
いる。
【0058】そして、このカム26が、移動速度データ
に基づいて、半時計回りに回動し始めると、支持片18
は徐々に接合部分25を中心として、時計回りに回動す
る。この回動に伴い、吸引キャップ16は、下方に向か
って移動し、図5(c)に示すように、ノズル面15の
下端部は吸引キャップ16と接触した状態を維持したま
ま、ノズル面15の上端部とノズル面15との間から大
気が連通する。このように、吸引キャップ16とノズル
面15との両者の密閉状態が解除されると、ノズル面1
5に残留するインクは、図6(a)に示すように、吸引
キャップ16の内面とノズル面15とに沿って下方(矢
印D)に向かって、一体的に垂れ流れる。
【0059】さらに、カム26が、離間速度データに基
づいて回動すると、吸引キャップ16とノズル面15と
は、下端部を接触させたままの状態で、徐々に上部付近
から離れていき、図5(c)に示すように、両者の接触
部分は徐々に少なくなる。このとき、カム26は、離間
速度データに基づいて回動しているので、ノズル面15
に残留するインクは、凝集力が保たれた状態となり、図
6(b)に示すように、一体的に、先ほどよりも下方に
移動している。
【0060】そして、さらにカム26が回動すると、吸
引キャップ16とノズル面15とは、図4(b)、図5
(d)に示すように、完全に離間する。この離間する際
に、ノズル面15に残留するインクは、図6(c)に示
すように、吸引キャップ16とノズル面15間の下端部
に留まっており、両者の離間によって、ノズル面15に
残留するインクと、吸引キャップ16に残留するインク
とに分離する。このとき、吸引キャップ16の方が、ノ
ズル面15よりも下方にあるので、吸引キャップ16の
方が、多くのインクが残留する。また、ノズル面15の
ぬれ性を、吸引キャップ16のぬれ性よりも悪くしてお
けば、よりノズル面15にインクが残留しにくくなる。
また、インクノズル14は、ノズル面15のセンターラ
イン付近に沿って設けられているので、ノズル面15の
下端部付近にたまる残留インクが、インクノズル14内
に吸い込まれることを防止できる。
【0061】最終的に、カム26の長軸と延出部24の
面方向とがほぼ垂直となる状態にまで、カム26が、移
動速度データに基づいて回動すると、支持片18の本体
部23および吸引キャップ16は、図4(c)、図5
(e)に示すように、最もノズル面15と離れた状態と
なり、この状態が吸引キャップ16の待機位置となる。
【0062】次に、ノズル面15の拭き取り清掃(ワイ
プ)時の各部の動作について説明する。ブレード部17
は、メンテナンスを行わないときには、図7(a)に示
すように、ブレードクリーナー部37のインク吸収体3
8よりも下方で待機している。そして、ノズル面15に
ワイプが必要になると、ブレード可動部36は、上方に
向かって移動することで、ブレード本体35を上方に移
動させる。この移動の際に、ブレード本体の上面と、イ
ンク吸収体38とが接触する。つまり、ブレード本体3
5に残っていたインクは、この動作によりインク吸収体
38に吸収される。このような構成であるので、ブレー
ド本体35は、メンテナンスが行われる毎に清掃され、
残留インクにより、ブレード本体35が劣化するという
ことを防止することができる。
【0063】さらに、ブレード可動部36が上昇し、ブ
レード本体35の上端部がノズル面通過位置Fにまで達
すると、キャリッジ4が作動し、このブレード本体35
の上面と、記録ヘッド3のノズル面とが接触し、ノズル
面15に残るインクは、ブレード本体35によって拭き
取られる。本実施の形態では、ブレード本体35の上面
と、ノズル面15とが接触することで、ノズル面15上
に残留するインクを拭き取る構成であるので、ブレード
本体35の清掃を行う際には、ブレード本体35の上面
側を拭き取ればよい。
【0064】以上のように、本実施の形態のインクジェ
ットプリンタによれば、制御部(離間速度制御手段)3
0が、記憶されたインクの物性と離間移動速度との関係
を基に、カム駆動部28を制御するための離間移動速度
をインクに対応するように決めているので、各々のイン
クの凝集力が維持される速度で、吸引キャップ16をノ
ズル面15から離間することができる。つまり、インク
の凝集力が維持される速度であれば、吸引後に吸引キャ
ップ16とノズル面15との間に残るインクは、吸引キ
ャップ16とノズル面15とに沿って集まり、この両者
が完全に離間すると、ノズル面15に残るインクは、あ
る部分でまとまり、吸引後にインクノズル14にインク
や気泡が吸い込まれることを防止でき、明瞭な印刷を行
うことができる。
【0065】さらに、複数の記録ヘッド3のメンテナン
スを行う際には、記録ヘッド3毎に、その記録ヘッド3
が有するインクに応じた離間移動速度で、吸引キャップ
16をノズル面15から離間することができ、メンテナ
ンスにかかる時間を短縮することができる。そして、吸
引キャップ16は、密閉時において、ノズル面よりも下
方に位置しているので、吸引キャップ16とノズル面1
5とが完全に離間する際には、まとまったインクは分離
し、その多くは、吸引キャップ16の方に移動すること
となる。このため、ノズル面15に残るインクは、ごく
少量となり、ブレード部17のブレード本体35で拭き
取る量を減少させることができる。したがって、ブレー
ド本体35を清掃するインク吸収体38の寿命を長くす
ることができ、効率よく記録ヘッド3のメンテナンスを
行うことができる。
【0066】なお、本実施の形態では、インクの粘度に
対応して離間速度データが設定されているが、離間速度
データを、インク種類毎に温度と粘度の関係、および粘
度と離間移動速度との関係に基づいて設定されているも
のであってもよい。こうした場合、制御部30は、離間
速度データを基に、用いられるインクおよび温度センサ
ー12により測定された温度に対応する離間移動速度を
決定し、該決定された離間移動速度に基づいてカム駆動
部28を制御するので、インクの物性だけでなく、さら
に温度による物性の変化にも応じて離間移動速度を決め
ることができ、メンテナンス時のインク状態に、より最
適な離間移動速度を決定することができる。
【0067】なお、今回開示された実施の形態は、すべ
ての点で例示であって制限的なものではないと考えられ
るべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて
特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等
の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが
意図される。
【0068】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、各々のイ
ンクの凝集力(液体まとまろうとする力)が維持される
速度(インクが凝集することが可能な速度)で、キャッ
プ部材と吐出口とを離間することができる。つまり、イ
ンクの凝集力が維持される速度であれば、吸引後にキャ
ップ部材と吐出口との間に残るインクは、吐出口を有す
るヘッドの一面(ノズル面)とキャップ部材とに沿って
集まり、この両者が完全に離間すると、前記インクは、
ある部分でまとまることとなる。すなわち、最終的にイ
ンクが残らない部分に、吐出口を設けておけば、吸引後
に吐出口から余計なインクや気泡が吸い込まれること
は、防止でき、明瞭な印刷を行うことができる。さら
に、複数のヘッドのメンテナンスを行う際には、ヘッド
毎に、そのヘッドが有するインクに応じた離間移動速度
で、キャップ部材をインク吐出部から離間することがで
き、メンテナンスにかかる時間を短縮することができ
る。
【0069】請求項2記載の発明によれば、インクの物
性だけでなく、さらに温度による物性の変化にも応じて
離間移動速度を決めることができ、メンテナンス時のイ
ンク状態に、より最適な離間移動速度を決定することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態のインクジェット
プリンタの主要部を表す斜視図である。
【図2】図1のインクジェットプリンタに備わる制御部
の主要制御ブロック図である。
【図3】図1のインクジェットプリンタに備わる記録ヘ
ッドを表す斜視図である。
【図4】図1のインクジェットプリンタに備わるメンテ
ナンスユニットのキャップ部材の動作手順を表す図であ
る。
【図5】図4の動作手順をより詳細に表した説明図であ
る。
【図6】図5の動作手順に際してインクの状態変化を表
す説明図である。
【図7】図1のインクジェットプリンタに備わるメンテ
ナンスユニットのブレードの動作手順を表す説明図であ
る。
【図8】図3の記録ヘッドのメンテナンス手順を表す、
フローチャートである。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ 3 記録ヘッド(ヘッド) 12 温度センサー(温度測定手段) 14 吐出口 16 吸引キャップ(キャップ部材) 20 吸引ポンプ(吸引手段) 28 カム駆動部(移動手段) 30 制御部(離間速度制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA14 EA16 EA17 EA27 EB07 EB23 EB30 EB32 EB36 EB59 EC22 EC24 EC31 EC36 EC39 EC57 JA05 JA13 JA16 JB04 JB09 JC07 JC08 JC13 JC20 KB11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクの吐出口と、前記吐出口に連通する
    インクの流路とを有するヘッドと、インクを前記吐出口
    から吸引する際に、前記吐出口を覆うキャップ部材と、 前記吐出口からインクを吸引する吸引手段と、 前記吐出口を覆う位置と、該位置から離間された離間位
    置との間で、前記キャップ部材を移動させる移動手段
    と、 前記吐出口と前記キャップ部材とが対向して配置された
    状態で、前記キャップ部材が前記吐出口から離間した位
    置と、前記キャップ材が前記吐出口を覆った位置との間
    で前記キャップ部材を移動させる移動手段と、 前記移動手段により、前記キャップ部材が前記吐出口を
    覆った状態から、前記吐出口から離間するまでの離間移
    動速度を制御する離間速度制御手段と、 使用されるインクの物性と前記離間移動速度との関係を
    記憶した記憶手段と、を備え、 前記離間速度制御手段は、前記記憶手段に記憶された前
    記インクの物性と前記離間移動速度との関係を基に、前
    記移動手段を制御するための離間移動速度をインクに対
    応するように決めることを特徴とするインクジェットプ
    リンタ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のインクジェットプリンタに
    おいて、 インク温度を測定するか、もしくは測定された温度から
    前記インク温度を推定可能な温度測定手段を備え、 前記記憶手段には、前記インクの物性と温度の関係が記
    憶されるとともに、前記インクの物性と離間移動速度と
    の関係が記憶されており、 前記離間速度制御手段は、前記記憶手段に記憶された前
    記インクの物性と温度の関係および、前記インクの物性
    と離間移動速度との関係を基に、前記移動手段を制御す
    るための離間移動速度をインクおよび前記温度測定手段
    により測定された温度に対応するように決めることを特
    徴とするインクジェットプリンタ。
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