JP2003093287A - 電気掃除機用吸込具及びそれを用いた電気掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 集塵性の良い電気掃除機及びそれを用いた電
気掃除機を提供する。 【解決手段】 Ｌ字状部を両端に有した略コの字状の回
転自在なクランク軸１１と、長手方向に連通し前記クラ
ンク軸１１を貫通させる長孔を有するホルダー７と、前
記ホルダー７の下方に設けた塵埃掻き上げ体８からなる
回転ブラシを備え、前記クランク軸１１を回転させると
前記塵埃掻き上げ体８は被掃除面と接触したり離れたり
するとともに、被掃除面と接触する方向は一方向のみか
らであるもので、塵埃掻き上げ体は被掃除面から塵埃を
かき上げることのみに作用し、一旦被掃除面からかき上
げた塵埃を再び擦り付けることはなく、集塵性を向上で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電気掃除機用吸込
具及びそれを用いた電気掃除機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の電気掃除機用吸込具及びそれを用
いた電気掃除機の構成を図６〜図９を用いて説明する。

【０００３】まず、電気掃除機の全体構成を図６を用い
て説明すると、吸込具２４には接続パイプ２５を介して
延長管２６が接続され、延長管２６の他端には手元操作
部２７が接続され、手元操作部２７の後方にはホース２
８が接続され、ホース２８の他端には電気掃除機本体２
９が接続されている。

【０００４】次に、図７〜図９に基づいて吸込具２４の
構成を説明すると、吸込具２４には長手方向にブラシホ
ルダー３０及びブラシホルダー３０に固定されたブラシ
３１を配している。

【０００５】ブラシホルダー３０の一端には、軸Ａ３２
を有した略Ｌ字状の保持部品Ａ３３が固定されており、
保持部品Ａ３３は軸Ａ３２を介して吸込具２４に回転可
能に保持されている。

【０００６】ブラシホルダー３０の他端には、軸Ｂ３４
を有した略Ｌ字状の保持部品Ｂ３５が固定されていると
共に、吸込具２４には、内蔵したモータ３６にてベルト
３７を介して駆動されるギヤー３８が回転可能に保持さ
れている。ここで、ギヤー３８と保持部品Ｂ３５の動力
伝達手段は、保持部品Ｂ３５に配している軸Ｂ３４に開
口部３９が下向きになるように略Ｕ字状の動力変換部品
４０を設けると共に、ギヤー３８にギヤー中心３８ａと
は偏心させて固定した偏心回転部品４１を設け、開口部
３９の中で偏心回転部品４１が回転し接触した時に動力
を伝達するようになっている。

【０００７】上記構成により、モータ３６によりギヤー
３８が駆動されると、偏心回転部品４１がギヤー中心に
対して偏心して回転し、偏心回転部品４１が開口部３９
の中で動力変換部品４０に接触すると、動力変換部品４
０は振り子状に前後動作４２し、動力変換部品４０に軸
Ｂ３４及び保持部品Ｂ３５を介して連結されたブラシホ
ルダー３０及びブラシホルダー３０に固定されたブラシ
３１は前後動作する。

【０００８】ここで、電気掃除機本体２９より吸引がか
かると、被掃除面の塵埃は集塵ブラシ３１が前後動作す
ることでかき上げられ、接続パイプ２５、延長管２６、
ホース２８を介して電気掃除機本体２９に吸引される。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の電気掃除機用吸込具では、ブラシ３１が前後動作して
被掃除面の塵埃をかき上げる際に、前動作する時と後動
作する時の両方とも被掃除面と接触してしまうため、一
方の動作によって一旦被掃除面からかき上げた塵埃を再
び他方の動作によって被掃除面に擦り付けたり、前動作
する時にも被掃除面と接触してしまうと、吸引方向とは
反対側に塵埃をまき散らしてしまうという現象が発生
し、集塵性が十分とは言えなかった。

【００１０】本発明は、以上のような従来の課題を解決
しようとするものであって、集塵性の良い電気掃除機用
吸込具及びそれを用いた電気掃除機を提供することを目
的としている。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、Ｌ字状部を両端に有した略コの字状の回転
自在なクランク軸と、長手方向に連通し前記クランク軸
を貫通させる長孔を有するホルダーと、前記ホルダーの
下方に設けた塵埃掻き上げ体からなる回転ブラシを備
え、前記クランク軸を回転させると前記塵埃掻き上げ体
は被掃除面と接触したり離れたりするとともに、被掃除
面と接触する方向は一方向のみからであるものとするも
のである。

【００１２】上記構成により、塵埃掻き上げ体が後方向
に動作する時のみ被掃除面と接触するため、塵埃掻き上
げ体は被掃除面から塵埃をかき上げることのみに作用
し、一旦被掃除面からかき上げた塵埃を再び擦り付ける
ことはなく、集塵性を向上できる。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１記載の発明は、
上記目的を達成するために本発明は、Ｌ字状部を両端に
有した略コの字状の回転自在なクランク軸と、長手方向
に連通し前記クランク軸を貫通させる長孔を有するホル
ダーと、前記ホルダーの下方に設けた塵埃掻き上げ体か
らなる回転ブラシを備え、前記クランク軸を回転させる
と前記塵埃掻き上げ体は被掃除面と接触したり離れたり
するとともに、被掃除面と接触する方向は一方向のみか
らであるものとするものである。

【００１４】上記構成により、塵埃掻き上げ体が後方向
に動作する時のみ被掃除面と接触するため、塵埃掻き上
げ体は被掃除面から塵埃をかき上げることのみに作用
し、一旦被掃除面からかき上げた塵埃を再び擦り付ける
ことはなく、集塵性を向上できる。

【００１５】本発明の請求項２記載の発明は、Ｌ字状部
を両端に有した略コの字状の回転自在なクランク軸と、
長手方向に連通し前記クランク軸を貫通させる長孔を有
するホルダーと、前記ホルダーの下方に設けた塵埃掻き
上げ体からなる回転ブラシを備え、回転中心に対して対
称になるように前記クランク軸と前記ホルダーをそれぞ
れ複数設け、前記クランク軸を回転させると前記塵埃掻
き上げ体は被掃除面と接触したり離れたりするととも
に、被掃除面と接触する方向は一方向のみからであるも
ので、塵埃掻き上げ体が被掃除面と接触する回数は増加
することで、特に任意に吸込具を操作した場合には、集
塵性が向上し、無駄のない掃除作業を実現できる。

【００１６】本発明の請求項３記載の発明は、塵埃を吸
引する吸引風の流れ方向にクランク軸が回転するもの
で、一旦被掃除面からかき上げた塵埃を再び擦り付ける
ことはないと共に、塵埃が吸引方向にかき集められるた
め、集塵性を向上できる。

【００１７】本発明の請求項４記載の発明は、吸込具本
体の後方向にクランク軸が回転するもので、吸込具には
前方向への推進力が加わることになり、あたかも吸込具
がひとりでに前進するかのように掃除作業者の掃除作業
性を向上できる。

【００１８】本発明の請求項５記載の発明は、塵埃掻き
上げ体をブラシとしたもので、被掃除面が絨毯であれば
絨毯の奥までブラシが入り込み集塵性を確保できると共
に、被掃除面がフロアーであればフロアー上を拭き掃き
できるというように全ての被掃除面に対応できる。

【００１９】本発明の請求項６記載の発明は、塵埃を吸
引する吸引風を発する電動送風機を内設し、前記電動送
風機に連通する請求項１〜５のいずれか１項に記載の電
気掃除機用吸込具を備えた電気掃除機で、集塵性の良い
吸込具を使用することで、掃除作業性を向上できる。

【００２０】

【実施例】以下に本発明の一実施例を、図１〜図５を用
いて説明する。

【００２１】まず、電気掃除機の全体構成を図１を用い
て説明すると、吸込具１には接続パイプ２を介して延長
管３が接続され、延長管３の他端には手元操作部４が接
続され、手元操作部４の後方にはホース５が接続され、
ホース５の他端には塵埃を吸引する吸引風を発する電動
送風機（図示せず）を有する電気掃除機本体６が接続さ
れていて、前記吸込具１と電動送風機（図示せず）は前
記延長管３およびホース５が内部に有する吸引通路を通
じて連通している。

【００２２】次に、吸込具１の構成を図２〜図５を用い
て説明する。吸込具１には、長手方向にブラシホルダー
７及びブラシホルダー７に固定または挿入された塵埃掻
き上げ体である微細繊維のカットパイル状の紡績布から
なるブラシ８を配している。ここで、ブラシホルダー７
には、上下方向に長孔９と支持部１０を設けている。

【００２３】また、両端が回転自在に保持された略コの
字状のクランク軸１１を設け、クランク軸１１の一端
は、内蔵したモータ１２にてベルト１３を介して駆動さ
れるギヤー１４が固定されている。

【００２４】さらに、ブラシホルダー７の支持部１０は
吸込具１の上部枠体に設けられた保持孔１５に貫通させ
て支持させていて、ブラシホルダー７は傾きが所定の角
度の範囲内にあるよう維持されている。これにより、被
掃除面に対してはブラシ８は斜めから当たることで、被
掃除面上の塵埃を掻き上げる効果を向上させている。

【００２５】ここで、クランク軸１１とブラシホルダー
７の動力伝達手段は、ブラシホルダー７の長孔９にクラ
ンク軸１１を貫通させて支持し、長孔９の中でブラシホ
ルダー７が回転し接触した時に動力を伝達するようにな
っている。

【００２６】上記構成により、モータ１２によりギヤー
１４が駆動されると、クランク軸１１が回転し、クラン
ク軸１１が長孔９の中でブラシホルダー７に接触する
と、ブラシホルダー７に固定されたブラシ８は、被掃除
面１６と接触しながら後動作１７した後、上方向１８に
持ち上げられ、今度は空中を移動しながら前動作１９し
た後、下方向２０に運ばれる。

【００２７】このように、電気掃除機本体６より吸引が
かかると、被掃除面１６の塵埃２１は常に吸引方向２２
にかき上げられることになり、集塵性を向上できる。ま
た、前記クランク軸１１は吸込具１の後方向に回転して
いるので、吸込具１には前方向への推進力が加わること
になり、あたかも吸込具１がひとりでに前進するかのよ
うに掃除作業者の掃除作業性を向上できる。

【００２８】また、図６に示すように、クランク軸１１
に複数の略コの字状部２３を回転中心に対称に設け、各
略コの字状部２３にブラシ８を有したブラシホルダー７
配することで、一度のクランク軸１１の回転でブラシ８
が被掃除面と接触する回数は倍となり増加することで、
特に任意に吸込具１を操作した場合には、集塵性が向上
し、無駄のない掃除作業を実現できる。また、また、前
記クランク軸１１は吸込具１の後方向に回転しているの
で、吸込具１には前方向への推進力がさらに大きく加わ
ることになり、あたかも吸込具１がひとりでに前進する
かのように掃除作業者の掃除作業性を向上できる。な
お、本発明は駆動源をモータ１２には限定せず、風力を
利用する場合にも適用できることは言うまでもない。

【００２９】

【発明の効果】本発明によれば、集塵性の良い電気掃除
機用吸込具及びそれを用いた電気掃除機を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す電気掃除機の全体図

【図２】同吸込具の内部を示す平面図

【図３】同吸込具の回転ブラシの全体図

【図４】（ａ）同吸込具の回転ブラシが最下端に位置し
た時の状態図 （ｂ）同吸込具の回転ブラシが最後端に位置した時の状
態図 （ｃ）同吸込具の回転ブラシが最上端に位置した時の状
態図 （ｄ）同吸込具の回転ブラシが最前端に位置した時の状
態図

【図５】同吸込具の回転ブラシの他の全体図

【図６】従来例を示す電気掃除機の全体図

【図７】同吸込具の内部を示す平面図

【図８】同吸込具の回転ブラシの全体図

【図９】（ａ）同吸込具の回転ブラシが最下端に位置し
た時の図８のＡ−Ａ断面図 （ｂ）同吸込具の回転ブラシが最後端に位置した時の図
８のＡ−Ａ断面図 （ｃ）同吸込具の回転ブラシが最上端に位置した時の図
８のＡ−Ａ断面図

【符号の説明】

１ 吸込具 ７ ホルダー ８ ブラシ ９ 長孔 １０ 支持部 １１ クランク軸

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 Ｌ字状部を両端に有した略コの字状の回
   転自在なクランク軸と、長手方向に連通し前記クランク
   軸を貫通させる長孔を有するホルダーと、前記ホルダー
   の下方に設けた塵埃掻き上げ体からなる回転ブラシを備
   え、前記クランク軸を回転させると前記塵埃掻き上げ体
   は被掃除面と接触したり離れたりするとともに、被掃除
   面と接触する方向は一方向のみからである電気掃除機用
   吸込具。
2. 【請求項２】 Ｌ字状部を両端に有した略コの字状の回
   転自在なクランク軸と、長手方向に連通し前記クランク
   軸を貫通させる長孔を有するホルダーと、前記ホルダー
   の下方に設けた塵埃掻き上げ体からなる回転ブラシを備
   え、回転中心に対して対称になるように前記クランク軸
   と前記ホルダーをそれぞれ複数設け、前記クランク軸を
   回転させると前記塵埃掻き上げ体は被掃除面と接触した
   り離れたりするとともに、被掃除面と接触する方向は一
   方向のみからである電気掃除機用吸込具。
3. 【請求項３】 塵埃を吸引する吸引風の流れ方向にクラ
   ンク軸が回転する請求項１または２記載の電気掃除機用
   吸込具。
4. 【請求項４】 吸込具本体の後方向にクランク軸が回転
   する請求項１または２記載の電気掃除機用吸込具。
5. 【請求項５】 塵埃掻き上げ体をブラシとした請求項１
   〜５のいずれか１項に記載の電気掃除機用吸込具。
6. 【請求項６】 塵埃を吸引する吸引風を発する電動送風
   機を内設し、前記電動送風機に連通する請求項１〜６の
   いずれか１項に記載の電気掃除機用吸込具を備えた電気
   掃除機。