JP2003092610A - 復調装置 - Google Patents

復調装置

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JP2003092610A
JP2003092610A JP2001282693A JP2001282693A JP2003092610A JP 2003092610 A JP2003092610 A JP 2003092610A JP 2001282693 A JP2001282693 A JP 2001282693A JP 2001282693 A JP2001282693 A JP 2001282693A JP 2003092610 A JP2003092610 A JP 2003092610A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素な構成で受信装置側のみで充分な補償効
果が得られる非線形歪み補償機能を備えた復調装置を提
供すること。 【解決手段】 この復調装置では、受信装置側の一般に
用いられるベースバンド形準同期方式の復調動作を行う
直交復調器11に対し、復調信号の歪み量に応じて適応
動作により歪み補償を行う歪み補償回路を設けている。
この補償回路では振幅補償器12a,12bがIch
用,Qch用のデジタル信号に補償率演算回路14から
の振幅補償率を乗算する際、補償極性検出回路13が判
定回路24で得られた誤差信号及びデータ信号のベクト
ルで得られる補償極性判定領域に基づいて振幅歪み補償
の適正度を判定した結果に応じて制御信号を補償率演算
回路14へ送出し、補償率演算回路14が制御信号に応
じて生成した平均動作点推測値とデジタル信号における
信号振幅との関係に基づいて振幅補償率を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてディジタ
ル無線通信システムの受信装置側で使用されると共に、
ラジオ周波数(Radio Frequency/以
下、RFとする)帯の増幅器で生じる非線形歪みを補償
する非線形歪み補償機能を備えた復調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の非線形歪み補償機能を備
えた復調装置としては、例えば図12に示されるような
構成のものが挙げられる。
【0003】この復調装置の場合、ディジタル無線通信
システムの送信装置側で使用されるもので、入力される
変調信号は多値直交変調(QAM)を対象とし、且つデ
ジタル形復調方式として一般なベースバンド準同期方式
が適用されるものとし、且つ同相とその直交相との各成
分であるチャンネルに関する一般的な表記Ich,Qc
hを用いるものとする。
【0004】図12を参照すれば、この復調装置は、多
値直交変調(QAM)の変調信号として別個に入力され
るIch用,Qch用のベースバンド信号をそれぞれ歪
み補償して歪み補償信号を出力する歪み補償器51と、
Ich用,Qch用のベースバンド信号とそれらの歪み
補償信号とをそれぞれ加算して加算信号を出力するIc
h用加算器52,Qch用加算器53と、加算信号を直
交変調して直交変調信号を出力する直交変調器54と、
直交変調信号を増幅して変調信号として出力する増幅器
55と、増幅器55で非線形歪みの影響を受けた変調信
号を非線形歪み補正用に直交復調して生成した直交復調
信号Ich′,Qch′を歪み補償器51へ送出する直
交復調器56とを備えて構成されている。ここでの直交
復調器56は、簡略して説明すれば、上述したようにベ
ースバンド形準同期方式の復調動作に従って非線形歪み
を含んで入力される変調信号から復調信号を復調する機
能を有している。
【0005】即ち、この復調装置では、増幅器55から
出力される非線形歪みの影響を受けた変調波に基づいて
直交復調器56が非線形歪み補正用に直交復調した直交
復調信号Ich′,Qch′を歪み補償器51へ引き渡
し、歪み補償器51が増幅器55に入力される前のIc
h用,Qch用のベースバンド信号と増幅器55に入力
されて直交復調器56で非線形歪み補正された後の直交
復調信号Ich′,Qch′とを比較して非線形歪み成
分を検出してからこれを補償するための歪み補償信号I
ch1,Qch1を出力して加算器52,53でIch
用,Qch用のベースバンド信号に対してそれぞれ歪み
補償信号Ich1,Qch1を加算させることにより、
増幅器55から出力される変調波の非線形歪みを補償す
るようになっている。
【0006】因みに、その他のディジタル無線通信シス
テムに適用可能な非線形歪み補償機能、並びにそれを備
えた復調装置に関連する周知技術としては、例えば特開
平4−216217号公報に開示された非線形歪補償
器、特開平4−291829号公報に開示された歪み補
償回路、特開平8−163198号公報に開示された非
線形歪補償装置、特開平9−200284号公報に開示
された位相比較方法及び直交振幅変調信号復調装置、特
開平10−173720号公報に開示された位相比較方
法および直交振幅変調信号復調装置、特開2000−2
24084号公報に開示された非線形歪補償装置等が挙
げられる。尚、これらに開示された技術は、非線形歪み
の影響を受信装置側で検出し、非線形歪みの影響を受け
た信号点に対して最も信号点間の距離がとれるように受
信装置側で識別領域を可変することが共通しており、更
に、特開平8−163198号公報の非線形歪補償装置
には、非線形歪みの影響を受信装置側で検出し、非線形
歪みの影響を受けた信号点が最も適切な配置となるよう
に送信装置側で信号点配置を予め前置歪みを与える技術
も開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した図12に示し
た非線形歪み補償機能を備えた復調装置の場合、送信装
置側に非線形歪みを補正するための目的だけで新たに直
交復調器を配備する必要があると共に、受信装置側と送
信装置側とに通信手段が必要となるため、全体の回路規
模が大規模となってコスト高になってしまうという問題
があるだけでなく、増幅器から直交復調器に至る高周波
のアナログ回路が追加されることにより回路設計が複雑
になってしまうという問題がある。
【0008】これに対し、その他の関連する周知技術に
おいても、例えば非線形歪みの影響を受信装置側で検出
し、非線形歪みの影響を受けた信号点に対して最も信号
点間の距離がとれるように受信装置側で識別領域を可変
する技術の場合には、非線形歪みの補償を識別回路直前
で実施しているため、送信増幅器で発生する非線形歪み
に対してそれに続くロールオフフィルタ通過時に発生す
る符号間干渉の影響が重畳されることにより識別領域の
変更だけでは充分な補償効果が得られないという問題が
あり、非線形歪みの影響を受信装置側で検出し、非線形
歪みの影響を受けた信号点が最も適切な配置となるよう
に送信装置側で信号点配置を予め前置歪みを与える場合
には、歪み補償を送信装置側で行うものであるため、受
信装置側と送信装置側とに通信手段が必要となって全体
の回路規模が大きくなってしまうという問題がある。
【0009】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、簡素な構成で受信
装置側のみで充分な補償効果が得られる非線形歪み補償
機能を備えた復調装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ディジ
タル無線通信システムの受信装置側で使用されると共
に、ベースバンド形準同期方式の復調動作に従ってRF
帯の増幅器で生じる非線形歪みを含んで入力される変調
信号から復調信号を復調する直交復調器と、非線形歪み
を補償するための歪み補償手段とを備えた復調装置にお
いて、歪み補償手段として、復調信号の歪み量に応じて
適応動作により直交復調器において入力される変調信号
のアナログ信号からデジタル信号への変換処理後であっ
て、且つ該デジタル信号へのロールオフ整形用の低帯域
濾波前の段階で歪み補償を行う歪み補償回路を備えた復
調装置が得られる。
【0011】又、本発明によれば、上記復調装置におい
て、直交復調器は、復調動作に伴うチャンネルの系統数
に対応してそれぞれ設けられると共に、変調信号をアナ
ログ信号からデジタル信号へと変換するためのA/D変
換器と、チャンネルの系統数に対応してそれぞれ設けら
れると共に、デジタル信号をロールオフ整形用に低帯域
濾波するロールオフ低帯域濾波回路とを備え、歪み補償
回路は、チャンネルの系統数に対応してそれぞれA/D
変換器及びロールオフ低帯域濾波回路の間に介挿される
と共に、デジタル信号に予め得られた振幅補償率を乗じ
た結果を出力するデジタル乗算器から成る振幅補償器を
含む復調装置が得られる。
【0012】更に、本発明によれば、上記復調装置にお
いて、直交復調器は、ロールオフ低帯域濾波回路で低帯
域濾波されたデジタル信号をそれぞれ準同期検波してチ
ャンネルの系統数に対応するベースバンド信号をそれぞ
れ復調するキャリア再生回路と、ベースバンド信号に基
づいてチャンネルの系統数に対応する復調信号としてデ
ータ信号及び誤差信号をそれぞれ生成出力する判定回路
とを備え、歪み補償回路は、チャンネルの系統数に対応
する復調信号における誤差信号のベクトルがデータ信号
のベクトルと直角となる境界線で規定される補償極性判
定領域に基づいて振幅歪み補償の適正度を判定した結果
に応じて該振幅歪み補償における補償量を調整するため
の制御信号を生成出力する補償極性検出回路と、制御信
号に応じて振幅補償率を演算した結果を振幅補償器へ送
出する補償率演算回路とを含む復調装置が得られる。
【0013】加えて、本発明によれば、上記復調装置に
おいて、補償率演算回路は、制御信号に応じて装置回路
内パラメータとして適応調整した上で生成した平均動作
点推測値とチャンネルの系統数に対応するデジタル信号
における信号振幅との関係に基づいて振幅補償率を演算
する復調装置が得られる。
【0014】一方、本発明によれば、上記復調装置にお
いて、補償率演算回路は、制御信号に応じて平均動作点
推測値を適応変化させた上で生成する平均動作点推定回
路と、チャンネルの系統数に対応するデジタル信号のそ
れぞれの振幅における累乗和根を計算した結果を入力振
幅として出力する累乗和根計算回路と、平均動作点推測
値と入力振幅とを代入することにより振幅補償率を変換
導出可能な振幅補償率演算表テーブルを保有する振幅補
償率演算表処理回路とを備えて成る復調装置が得られ
る。
【0015】他方、本発明によれば、上記何れか一つに
復調装置において、歪み補償回路は、チャンネルの系統
数に対応する復調信号としてデータ信号及び誤差信号か
ら予め設定した基準値に従って必要な信号点情報のみを
選択した選択情報信号をそれぞれ補償極性検出回路へ送
出する信号点選択回路を含み、補償極性検出回路は、選
択情報信号に応じて制御信号を生成する復調装置が得ら
れる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げ、本発明の復
調装置について、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明の一実施例に係る非線形歪
み補償機能を備えた復調装置の基本構成を示した回路ブ
ロック図である。
【0018】この復調装置の場合、ディジタル無線通信
システムの受信装置側で使用されるもので、ここでも入
力される変調信号は多値直交変調(QAM)を対象と
し、且つデジタル形復調方式として一般なベースバンド
準同期方式が適用されるものとし、且つ同相とその直交
相との各成分であるチャンネルに関する一般的な表記I
ch,Qchを用いるものとする。
【0019】図1を参照すれば、この復調装置は、ベー
スバンド形準同期方式の復調動作に従ってRF帯の増幅
器で生じる非線形歪みを含んで入力される多値直交変調
(QAM)の変調信号から復調信号を復調する直交復調
器11と、非線形歪みを補償するための歪み補償手段と
して、復調信号の歪み量に応じて適応動作により直交復
調器11において入力される変調信号のアナログ信号か
らデジタル信号への変換処理後であって、且つデジタル
信号へのロールオフ整形用の低帯域濾波前の段階で歪み
補償を行う歪み補償回路とを備えて構成される。
【0020】このうち、直交復調器11は、キャリア信
号を発生するローカル発振器21と、ローカル発振器2
1で発生したキャリア信号がIch用とQch用とに2
分岐されたものにおけるQch用のものをπ/2位相シ
フトするπ/2移相器22と、入力端子1から入力され
た変調信号がIch用とQch用とに2分岐されたもの
のにおけるIch用のものとローカル発振器21で発生
したキャリア信号がIch用とQch用とに2分岐され
たものにおけるIch用のものとを乗算することで周波
数変換を行って周波数変換変調信号を出力するIch用
乗算器31aと、入力端子1から入力された変調信号が
Ich用とQch用とに2分岐されたもののにおけるQ
ch用のものとローカル発振器21で発生したキャリア
信号がIch用とQch用とに2分岐されたものにおけ
るQch用のものをπ/2移相器22でπ/2位相シフ
トしたものとを乗算することで周波数変換を行って周波
数変換変調信号を出力するQch用乗算器31bと、I
ch用乗算器31aからの周波数変換変調信号を低域濾
波するIch用低域濾波器(以下、Ich用LPFとす
る)32aと、Qch用乗算器31bからの周波数変換
変調信号を低域濾波するQch用低域濾波器(以下、Q
ch用LPFとする)32bと、Ich用LPF32a
で低域濾波されたアナログ信号の周波数変換変調信号を
デジタル信号に変換するためのIch用A/D変換器3
3aと、Qch用LPF32bで低域濾波されたアナロ
グ信号の周波数変換変調信号をデジタル信号に変換する
ためのQch用A/D変換器33bと、後述するIch
用振幅補償器12aでIch用A/D変換器33aから
のデジタル信号に予め得られた振幅補償率を乗じた結果
が出力されたものをロールオフ整形用に低域濾波するた
めのIch用ロールオフ低域濾波器(以下、Ich用ロ
ールオフLPFとする)34aと、後述するQch用振
幅補償器12bでQch用A/D変換器33bからのデ
ジタル信号に予め得られた振幅補償率を乗じた結果が出
力されたものをロールオフ整形用に低域濾波するための
Qch用ロールオフ低域濾波器(以下、Qch用ロール
オフLPFとする)34bと、Ich用ロールオフLP
F34a,Qch用ロールオフLPF34bで低帯域濾
波されたデジタル信号をそれぞれ準同期検波してIch
用,Qch用に対応するベースバンド信号をそれぞれ復
調するキャリア再生回路23と、Ich用,Qch用に
対応するベースバンド信号に基づいてIch用,Qch
用に対応する復調信号としてデータ信号及び誤差信号を
それぞれ生成出力する判定回路24とを備えて構成され
ている。
【0021】これに対し、歪み補償回路は、Ich用A
/D変換器33a及びIch用ロールオフLPF34a
の間に介挿されると共に、Ich用A/D変換器33a
からのデジタル信号に予め得られた振幅補償率を乗じた
結果を出力するデジタル乗算器から成る振幅補償器12
aと、Qch用A/D変換器33b及びQch用ロール
オフLPF24bの間に介挿されると共に、Qch用A
/D変換器33bからのデジタル信号に予め得られた振
幅補償率を乗じた結果を出力するデジタル乗算器から成
る振幅補償器12bと、判定回路24から得られるIc
h用,Qch用に対応する復調信号における誤差信号の
ベクトルがデータ信号のベクトルと直角となる境界線で
規定される補償極性判定領域に基づいて振幅歪み補償の
適正度を判定した結果に応じて振幅歪み補償における補
償量を調整するための制御信号を生成出力する補償極性
検出回路13と、補償極性検出回路13からの制御信号
に応じて振幅補償率を演算した結果を振幅補償器12
a,12bへ送出する補償率演算回路14とを備えて構
成されている。尚、補償率演算回路14は、制御信号に
応じて装置回路内パラメータとして適応調整した上で生
成した平均動作点推測値とIch用,Qch用のチャン
ネルの系統数に対応するデジタル信号における信号振幅
との関係に基づいて振幅補償率を演算するようになって
いる。
【0022】この復調装置において、入力端子1から入
力された変調信号は直交復調器11内で2分岐されてI
ch用とQch用とに供されるが、これと同時に直交復
調器11内に配備されたローカル発振器21で発生した
受信キャリア信号も2分岐されて一方のものがIch用
に供され、他方のものがπ/2移相器22でπ/2位相
シフトされた後にQch用に供される。
【0023】そこで、直交復調器11内のIch側で
は、2分岐された変調信号の一方のものであるIch用
のものと2分岐された受信キャリア信号の一方のもので
あるIch用のものとをIch用乗算器31aで乗算す
ることで周波数変換を行って周波数変換変調信号として
出力し、この周波数変換変調信号をIch用LPF32
aで低域濾波することで高調波成分を除去した後、この
高調波成分が除去されたアナログ信号の周波数変換変調
信号をIch用A/D変換器33aでデジタル信号に変
換してIch用振幅補償器12aへ送出する。
【0024】デジタル乗算器から成るIch用振幅補償
器12aは,入力されるデジタル信号に補償率演算回路
14から出力される振幅補償率を乗算した結果を出力
し、この振幅補償率が乗算されたデジタル信号をIch
用ロールオフLPF34aでロールオフ整形した後にキ
ャリア再生回路23へ引き渡す。
【0025】これに対し、直交復調器11内のQch側
では、同様に2分岐された変調信号の他方のものである
Qch用のものと2分岐された受信キャリア信号のπ/
2位相シフトされた他方のものであるQch用のものと
をQch用乗算器31bで乗算することで周波数変換を
行って周波数変換変調信号として出力し、この周波数変
換変調信号をQch用LPF32bで低域濾波すること
で高調波成分を除去した後、この高調波成分が除去され
たアナログ信号の周波数変換変調信号をQch用A/D
変換器33bでデジタル信号に変換してQch用振幅補
償器12bへ送出する。
【0026】同様に、デジタル乗算器から成るQch用
振幅補償器12bは,入力されるデジタル信号に補償率
演算回路14から出力される振幅補償率を乗算した結果
を出力し、この振幅補償率が乗算されたデジタル信号を
Qch用ロールオフLPF34bでロールオフ整形した
後にキャリア再生回路23へ引き渡す。
【0027】このようにして、ロールオフLPF34
a,34bでロールオフ整形されたデジタル信号は、キ
ャリア再生回路23で準同期検波されてIch用,Qc
h用のベースバンド信号として復調されて判定回路24
に引き渡され、判定回路24ではIch用,Qch用に
対応するベースバンド信号に基づいてIch用,Qch
用に対応する復調信号としてデータ信号及び誤差信号を
それぞれ生成出力してデータ信号をIch用出力端子
2,Qch用出力端子3へ伝送する。
【0028】因みに、ここでの直交復調器11内での機
能、即ち、変調信号からデータ信号を復調するまでの動
作は、デジタル乗算器から成るIch用振幅補償器12
a及びQch用振幅補償器12bの乗算処理機能が加え
られている点を除けば、一般に用いられるベースバンド
形準同期方式の復調動作の場合と同様とみなすことがで
きるものとなっている。
【0029】ところで、Ich用振幅補償器12a,Q
ch用振幅補償器12bに与えられる振幅補償率は、補
償極性検出回路13が判定回路24で判定されたIch
用,Qch用に対応する復調信号におけるデータ信号と
誤差信号とに基づいて、誤差信号のベクトルがデータ信
号のベクトルと直角となる境界線で規定される補償極性
判定領域に基づいて振幅歪み補償の適正度を判定した結
果に応じて振幅歪み補償における補償量を調整するため
の制御信号を補償率演算回路14へ送出し、補償率演算
回路14が制御信号に応じて装置回路内パラメータとし
て適応調整した上で生成した平均動作点推測値とIch
用,Qch用のチャンネルの系統数に対応するデジタル
信号における信号振幅との関係に基づいて演算すること
により得られるものである。
【0030】一般に、直交復調器11に入力される変調
信号がRF帯の増幅器による非線形歪みの影響を受けて
いる場合、復調されたベースバンド信号にも非線形歪み
が含まれており、雑音や伝送路歪みが全くない状態にあ
っても、本来の信号点上には再生されない。この増幅器
に起因する非線形歪み量は、増幅器固有の振幅圧縮係数
をパラメータとして、入力信号振幅に応じた増幅器の動
作点が決まれば歪み量も一意に決まる。
【0031】一方、復調後のベースバンド信号の誤差情
報は、本来の信号点からのずれを表わしており、誤差情
報を平均化することにより非線形歪み量の総量を推定す
ることができる。又、一実施例の復調装置のように歪み
補償回路で歪み補償を行っている場合には、誤差情報よ
り歪み補償量の適正度を検出することができる。
【0032】そこで、予め増幅器に固有の入力振幅と振
幅補償率との関係を記録した変換表(振幅補償率演算
表)を有する補償率演算回路14を用いて、復調信号の
誤差情報より歪み補償量の適正度を検出しながら平均動
作点推測値を適応動作させることにより、入力される変
調信号に含まれる歪み量に応じた振幅補償動作を行え
ば、非線形歪みの影響を軽減することができる。
【0033】ここで、RF帯の増幅器で生じる非線形歪
み及び非線形歪みが変調信号に与える影響を簡単に説明
する。増幅器に関する特性をデシベル(dB)で表わす
ものとし、入力レベルをPi ,出力レベルをPo ,増幅
利得をG,飽和出力レベルをPsat で定義した場合、理
想的な増幅器では出力レベルPo が飽和点を超えない限
りは入力レベルPi に増幅利得Gを足した値(Pi
G)を出力するため、増幅器の入出力特性は以下の数1
式で表わすことができる。
【0034】
【数1】 ところが、実在の電気回路で増幅器を構成した場合、増
幅器では出力レベルP o が飽和出力レベルPsat に近付
くに従って徐々に圧縮され、理想の増幅器との特性差が
大きくなる。文献[Behavioral Model
ing ofNonlinear RF and Mi
crowave Devices(Thomas R.
Turlington),Artech House]
によれば、この圧縮効果を踏まえた増幅器の入出力特性
は以下の数2式で近似することができる。
【0035】
【数2】 ここで、正の数であるKは、増幅器の特性を示す振幅圧
縮係数であり、Kが大きい程、増幅器の特性が悪く、逆
にKが0に近づく程、先の理想増幅器の特性に近付く。
【0036】更に、この数2式に対して飽和出力レベル
sat を基準点(0dB)とし、(Pi +G)を増幅器
の動作点Popと定義した場合、増幅器の動作点Popと出
力レベルPo との関係は以下の数3式で表わされる。
【0037】
【数3】 そこで、横軸を増幅器の動作点レベル[dB]、縦軸を
増幅器の出力レベル[dB]とし、数3式でK=0,
3,5,7とした場合を計算したところ、それぞれの動
作点レベルに対する出力レベル特性は図2に示されるよ
うな結果となった。
【0038】図2からは、理想的な増幅器(K=0)の
場合には動作点Popが飽和出力レベルPsat になるまで
は線形に動作し、飽和出力出力レベルPsat に達すると
直ちに出力が飽和点にクリップされる特性となっている
のに対し、他の増幅器(K=3,5,7)の場合には振
幅圧縮係数が大きくなるに従って理想増幅器との特性差
が大きくなり、動作点が飽和点(0dB)を越える以前
に線形動作を行わなくなることが判る。
【0039】一実施例の復調装置が対象とする変調信号
は、多値直交変調(QAM)であり、信号点が複数の振
幅を持っているため、上記した非線形動作が発生した場
合には、各信号点では信号振幅に応じて異なる圧縮率の
非線形歪みの影響が表われる。
【0040】図3は、一実施例の復調装置が対象とする
多値直変調信号における信号点配置を例示したもので、
同図(a)は16値直交変調信号の正規信号点配置に関
するもの,同図(b)はその第1象限のみを取り出した
信号点配置に関するものである。但し、ここでは黒丸が
信号点を示し、+印が信号点の正規位置を示すものとす
る。
【0041】図3(a)からは、16値直交変調信号の
正規信号点配置は、横軸Ich及び縦軸Qchで規定さ
れる第1〜第4象限上において、同様に4点ずつ同じ振
幅で存在していることが判る。
【0042】そこで、以降の信号点配置の説明に関して
は、第1象限のみで行う。これは第2〜第4象限の信号
点配置においても振幅が同じであり、同様な動作である
ためである。又、第1象限の信号点配置における4点
を、図3(b)に示されるように便宜上、A点,B
点,,C点,D点と名付ける。
【0043】図4は、16値直交変調信号の非線形歪み
の影響を受けた場合の第1象限上における信号点配置を
示したものである。但し、ここでも黒丸が信号点を示
し、+印が信号点の正規位置を示すものとする。
【0044】図4からは、黒丸で示されるように信号点
が非線形歪みの影響を受けると、C点のように振幅が小
さい内側の信号点と比べて他のA点,B点,D点のよう
に振幅の大きい外側の信号点では、+印で示される正規
位置からのずれ量が大きくなっていること(特にB点の
ように振幅の大きい最も外側の信号点では顕著)が判
る。このような信号を復調した場合には、復調信号点と
破線で示される区切り境線による判定領域とのマージン
が小さくなるため、外側の信号程、雑音の影響が大きく
なって誤り率が劣化してしまう。
【0045】そこで、一実施例の復調装置では、上述し
た補償極性検出回路13,補償率演算回路14,並びに
Ich用振幅補償器12a,Qch用振幅補償器12b
から成る歪み補償回路を配備して復調信号の歪み量に応
じて適応動作により歪み補償を行う。
【0046】図5は、復調装置に備えられる補償極性検
出回路13が復調信号から非線形歪みの影響を検出する
ための補償極性判定領域を例示したものである。
【0047】ここでは補償極性検出回路13が判定回路
24から出力されるIch用,Qch用に対応する復調
信号におけるデータ信号よりデータが存在する領域を推
定し、データ信号が存在する領域に合わせて変化する判
定基準と誤差信号との関係で歪みの影響を検出するが、
具体的には誤差信号のベクトルがデータ信号のベクトル
と直角となる境界線で規定される補償極性判定領域を生
成し、この補償極性判定領域に基づいて振幅歪み補償の
適正度を判定する。
【0048】具体的に言えば、この補償極性判定領域は
信号点配置の原点Oと正規信号点位置とを結んだ直線
(データ信号のベクトル)と直角に交わる直線(誤差信
号のベクトル)を境界線とし、境界線の内側の白色領域
を正の非線形歪みの影響を受けた領域、境界線の外側の
有色領域を負の非線形歪みの影響を受けた領域と判定
し、この結果を制御信号として補償率演算回路14へ出
力する。
【0049】そこで、補償率演算回路14では、補償極
性検出回路13からの制御信号に応じて信号振幅に応じ
た振幅補償率を演算するが、以下はこの場合の動作を説
明する。上述した数3式について、入力を動作点電力と
し、出力を出力電力を用いた一般関数F(x)で表現す
ると、以下の数4式のようになる。
【0050】
【数4】 この数4式に対して逆関数を用い、逆に入力を出力電力
とし、出力を動作点電力の関係で表わすと、数5式のよ
うになる。
【0051】
【数5】 この数5式で用いた逆関数を数式表現することは困難で
あるが、数3式、数4式の動作点Popと出力レベルPo
との関係は1対1であるので、パラメータKを代入すれ
ば数値計算により数5式の関係を図6に示されるように
出力レベル[dB]に対する動作点レベル[dB]の関
係で表現することができる。
【0052】ここでは、RF帯の増幅器で生じる非線形
歪みを出力レベル[dB]に対する動作点レベル[d
B]特性の関係で示しているが、横軸である出力レベル
(出力電力)[dB]は振幅歪みを受けた直交復調器1
1の入力電力を表わし、縦軸である動作点レベル(動作
点電力)は振幅歪みを受ける前の直交復調器11におけ
る真の信号点電力を表わしている。
【0053】更に、ここでの出力電力と動作点電力との
振幅比を振幅補償率として定義し、出力電力の振幅を直
交復調器11の入力振幅とした場合、直交復調器11の
入力振幅に対する振幅補償率特性を図7に示されるよう
な関係で表現することができる。
【0054】ここでは、横軸の直交復調器11の入力振
幅は飽和電力の振幅との比をデジベル表示しているの
で、直交復調器11の入力である平均信号電力の動作点
が確定すれば、直交復調器11の入力振幅をデシベル表
現に変換することにより振幅補償率を求めることができ
る。
【0055】以後、平均信号電力の動作点を平均動作点
として定義するが、補償率演算回路14では補償極性検
出回路13からの制御信号に応じて装置回路内パラメー
タとして適応動作により平均動作点を追随推測し、適応
調整した上で生成した平均動作点推測値と直交復調器1
1の入力振幅との関係により振幅補償率を導出し、Ic
h用振幅補償器12a,Qch用振幅補償器12bによ
りそれぞれ入力されるデジタル信号に振幅補償率を乗じ
ることにより振幅歪みの影響を補償することができる。
【0056】図8は、補償率演算回路14の細部構成を
示した回路ブロック図である。補償率演算回路14は、
補償極性検出回路13からの制御信号に応じて平均動作
点推測値を適応変化させた上で生成する平均動作点推定
回路43と、Ich用,Qch用に対応するデジタル信
号のそれぞれの振幅における2乗和根を計算した結果を
入力振幅として出力する2乗和根計算回路41と、平均
動作点推測値と入力振幅とを代入することにより振幅補
償率を導出可能な振幅補償率演算表テーブルを保有する
振幅補償率演算表処理回路42とを備えて成る。
【0057】即ち、この補償率演算回路14では、振幅
補償率演算表処理回路42が平均動作点推定回路43で
得られた平均動作点推測値と2乗和根計算回路41で得
られた入力振幅とを振幅補償率演算表テーブルに代入す
ることによりそれぞれIch用,Qch用の振幅補償率
を求めた上でIch用振幅補償器12a,Qch用振幅
補償器12bへ出力する。
【0058】例えば図7上において、平均動作点推測値
がX点と推定されている場合には、瞬時振幅と平均振幅
との比の分だけX点からシフトした値が瞬時振幅補償率
として求まり、更に瞬時振幅がB点である場合にはB点
と平均振幅との比が約2.5dBであるので、X点から
2.5dBシフトしたXb点が瞬時振幅補償率として求
まる。
【0059】以下は、歪み補償回路による歪み補償の動
作を図9に示す非線形歪みの影響に係る信号点配置の変
遷を模式的に示した図と図7に示す振幅補償率特性図と
を参照して具体的に説明する。但し、図9(a)は非線
形歪み影響大の場合に関するもの,同図(b)は非線形
歪み影響小の場合に関するもの,同図(c)は非線形歪
み影響無しの場合に関するもの,同図(d)は非線形歪
み過補償の場合に関するものである。
【0060】ここでは、便宜上、振幅圧縮係数Kを7と
し、増幅器の平均動作点を図7上におけるX点で運用さ
れているものとする。このとき、直交変調信号は非線形
歪みの影響を強く受けるので、信号点配置は図9(a)
に示されるように非線形歪み影響大の場合となる。
【0061】システム初期時において、歪み補償回路で
は、補償率演算回路14の内部パラメータである平均動
作点推測値が最小レベルX0点に設定されるため、その
結果として振幅補償率が殆ど1となり、振幅補償動作を
行わない。これにより、図9(a)の信号点配置をその
まま受けた補償極性検出回路13は振幅補償率を大きく
するよう制御信号を生成する。
【0062】そこで、この制御信号を受けた補償率演算
回路14では平均動作点推測値のレベルを大きくして例
えばX−点とし、その結果として振幅補償率が大きくな
り、図9(b)に示されるように少しばかり非線形歪み
が補償された非線形歪み影響小の場合の信号点配置とな
る。
【0063】引き続き、補償極性検出回路13から同様
の制御信号を入力し続けた場合、補償率演算回路14で
は平均動作点推測値のレベルを大きくするので、やがて
平均動作点推測値がX点に近付くことにより図9(c)
に示されるように非線形歪み影響無しの場合の正規信号
点配置に近付くことになる。
【0064】更に、補償率演算回路14で平均動作点推
測値のレベルを大きくして過制御すれば、平均動作点推
測値がX点を通り越してX+点となり、振幅補償率が過
大となって図9(d)に示されるように非線形歪み過補
償の場合の信号点配置となるが、この場合は補償極性検
出回路13により過制御を検出して逆極性の制御信号を
生成する。
【0065】この逆極性の制御信号を受けた補償率演算
回路14は平均動作点推測値を飽和点から遠ざけ、その
結果として振幅補償率が小さくなって再び図9(c)に
示されるように非線形歪み影響無しの場合の正規信号点
配置に戻される。このような帰還制御を繰り返すことに
より、平均動作点推測値を適切な値に収束させることが
できる。
【0066】ところで、以上の歪み補償回路による歪み
補償の動作では、補償極性検出を全ての信号点を対象に
して行った場合を説明したが、例えば非線形歪みの影響
を最も強く受ける最外郭の信号のみを選択的に用いて制
御すれば、制御ループの帰還利得を大きくすることがで
きる。
【0067】図10は、本発明の他の実施例に係る非線
形歪み補償機能を備えた復調装置の基本構成を示した回
路ブロック図である。
【0068】この復調装置では、先の一実施例のものと
比べ、歪み補償回路の別途な構成部分として、補償極性
検出回路13と判定回路24との間に復調信号としてデ
ータ信号及び誤差信号から予め設定した基準値に従って
必要な信号点情報のみを選択した選択情報信号をそれぞ
れ補償極性検出回路へ送出する信号点選択回路15を設
け、補償極性検出回路13が信号点選択回路15からの
選択情報信号に応じて制御信号を生成するようにした点
のみが相違している。
【0069】図11は、信号点選択回路15が選択した
16値直交変調信号の信号点配置を例示したものであ
る。ここでは、信号点選択回路15が16値直交変調信
号のの最外郭の信号点配置部分である黒塗り部分領域の
みを選択することを示している。これにより、補償極性
検出回路13,補償率演算回路14,Ich用振幅補償
器12a,Qch用振幅補償器12bによる歪み補償回
路は、信号点選択回路15により選択された信号点の選
択情報信号だけから歪み極性を検出して補償量を調整
(復調信号の歪み量に応じて適応動作により歪み補償)
する。
【0070】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の復調装
置によれば、デジタル無線通信システムの受信装置側で
使用されると共に、一般に用いられるRF帯の増幅器で
生じる非線形歪みを含む変調信号からベースバンド形準
同期方式の復調動作を行う直交復調器に対し、非線形歪
み補償を行うための歪み補償手段として、復調信号の歪
み量に応じて適応動作により直交復調器において入力さ
れる変調信号のアナログ信号からデジタル信号への変換
処理後であって、且つロールオフ低域濾波前の段階でチ
ャンネルの系統数に対応して歪み補償を行う歪み補償回
路を設けることにより、出力レベルの変更や外乱等で非
線形歪みの発生源である増幅器の動作点が変化する場合
においても、適応制御により自動的に適切な補償量とな
るよう収束動作を行って非線形歪みの影響を補償する動
作が安定して得られるようにしているため、従来装置よ
りも簡素な構成で受信装置側のみで充分な補償効果が得
られる非線形歪み補償機能が構築されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る非線形歪み補償機能を
備えた復調装置の基本構成を示した回路ブロック図であ
る。
【図2】RF帯の増幅器で生じる非線形歪みを説明する
ために示した動作点レベルに対する出力レベル特性を示
したものである。
【図3】図1に示す復調装置が対象とする多値直変調信
号における信号点配置を例示したもので、(a)は16
値直交変調信号の正規信号点配置に関するもの,(b)
はその第1象限のみを取り出した信号点配置に関するも
のである。
【図4】図3で説明した16値直交変調信号の非線形歪
みの影響を受けた場合の第1象限上における信号点配置
を示したものである。
【図5】図1に示す復調装置に備えられる補償極性検出
回路が復調信号から非線形歪みの影響を検出するための
補償極性判定領域を例示したものである。
【図6】RF帯の増幅器で生じる非線形歪みを説明する
ために示した出力レベルに対する動作点レベル特性を示
したものである。
【図7】図1に示す復調装置に備えられる直交復調器の
入力振幅に対する振幅補償率特性を示したものである。
【図8】図1に示す復調装置に備えられる補償率演算回
路の細部構成を示した回路ブロック図である。
【図9】非線形歪みの影響に係る信号点配置の変遷を模
式的に示したもので、(a)は非線形歪み影響大の場合
に関するもの,(b)は非線形歪み影響小の場合に関す
るもの,(c)は非線形歪み影響無しの場合に関するも
の,(d)は非線形歪み過補償の場合に関するものであ
る。
【図10】本発明の他の実施例に係る非線形歪み補償機
能を備えた復調装置の基本構成を示した回路ブロック図
である。
【図11】図10に示す復調装置に備えられる信号点選
択回路が選択した16値直交変調信号の信号点配置を例
示したものである。
【図12】従来の非線形歪み補償機能を備えた復調装置
の基本構成を示した回路ブロック図である。
【符号の説明】
1 入力端子 2 Ich用出力端子 3 Qch用出力端子 11,11′,56 直交復調器 12a Ich用振幅補償器 12b Qch用振幅補償器 13 補償極性検出回路 14 補償率演算回路 15 信号点選択回路 21 ローカル発振器 22 π/2移相器 23 キャリア再生回路 24 判定回路 31a Ich用乗算器 31b Qch用乗算器 32a Ich用LPF 32b Qch用LPF 33a Ich用A/D変換器 33b Qch用A/D変換器 34a Ich用ロールオフLPF 34b Qch用ロールオフLPF 41 2乗和根計算回路 42 振幅補償率演算表処理回路 43 平均動作点推定回路 51 歪み補償器 52 Ich用加算器 53 Qch用加算器 54 直交変調器 55 増幅器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル無線通信システムの受信装置
    側で使用されると共に、ベースバンド形準同期方式の復
    調動作に従ってラジオ周波数帯の増幅器で生じる非線形
    歪みを含んで入力される変調信号から復調信号を復調す
    る直交復調器と、前記非線形歪みを補償するための歪み
    補償手段とを備えた復調装置において、前記歪み補償手
    段として、前記復調信号の歪み量に応じて適応動作によ
    り前記直交復調器において入力される前記変調信号のア
    ナログ信号からデジタル信号への変換処理後であって、
    且つ該デジタル信号へのロールオフ整形用の低帯域濾波
    前の段階で歪み補償を行う歪み補償回路を備えたことを
    特徴とする復調装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の復調装置において、前記
    直交復調器は、前記復調動作に伴うチャンネルの系統数
    に対応してそれぞれ設けられると共に、前記変調信号を
    前記アナログ信号から前記デジタル信号へと変換するた
    めのA/D変換器と、前記チャンネルの系統数に対応し
    てそれぞれ設けられると共に、前記デジタル信号を前記
    ロールオフ整形用に前記低帯域濾波するためのロールオ
    フ低帯域濾波回路とを備え、前記歪み補償回路は、前記
    チャンネルの系統数に対応してそれぞれ前記A/D変換
    器及び前記ロールオフ低帯域濾波回路の間に介挿される
    と共に、前記デジタル信号に予め得られた振幅補償率を
    乗じた結果を出力するデジタル乗算器から成る振幅補償
    器を含むことを特徴とする復調装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の復調装置において、前記
    直交復調器は、前記ロールオフ低帯域濾波回路で低帯域
    濾波された前記デジタル信号をそれぞれ準同期検波して
    前記チャンネルの系統数に対応するベースバンド信号を
    それぞれ復調するキャリア再生回路と、前記ベースバン
    ド信号に基づいて前記チャンネルの系統数に対応する前
    記復調信号としてデータ信号及び誤差信号をそれぞれ生
    成出力する判定回路とを備え、前記歪み補償回路は、前
    記チャンネルの系統数に対応する前記復調信号における
    前記誤差信号のベクトルが前記データ信号のベクトルと
    直角となる境界線で規定される補償極性判定領域に基づ
    いて振幅歪み補償の適正度を判定した結果に応じて該振
    幅歪み補償における補償量を調整するための制御信号を
    生成出力する補償極性検出回路と、前記制御信号に応じ
    て前記振幅補償率を演算した結果を前記振幅補償器へ送
    出する補償率演算回路とを含むことを特徴とする復調装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の復調装置において、前記
    補償率演算回路は、前記制御信号に応じて装置回路内パ
    ラメータとして適応調整した上で生成した平均動作点推
    測値と前記チャンネルの系統数に対応する前記デジタル
    信号における信号振幅との関係に基づいて前記振幅補償
    率を演算することを特徴とする復調装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の復調装置において、前記
    補償率演算回路は、前記制御信号に応じて前記平均動作
    点推測値を適応変化させた上で生成する平均動作点推定
    回路と、前記チャンネルの系統数に対応する前記デジタ
    ル信号のそれぞれの振幅における累乗和根を計算した結
    果を入力振幅として出力する累乗和根計算回路と、前記
    平均動作点推測値と前記入力振幅とを代入することによ
    り前記振幅補償率を変換導出可能な振幅補償率演算表テ
    ーブルを保有する振幅補償率演算表処理回路とを備えて
    成ることを特徴とする復調装置。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5の何れか一つに記載の復調
    装置において、前記歪み補償回路は、前記チャンネルの
    系統数に対応する前記復調信号として前記データ信号及
    び前記誤差信号から予め設定した基準値に従って必要な
    信号点情報のみを選択した選択情報信号をそれぞれ前記
    補償極性検出回路へ送出する信号点選択回路を含み、前
    記補償極性検出回路は、前記選択情報信号に応じて前記
    制御信号を生成することを特徴とする復調装置。
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