JP2003092029A - はんだ付け可能なエナメル被覆銅線 - Google Patents

はんだ付け可能なエナメル被覆銅線

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JP2003092029A
JP2003092029A JP2001284637A JP2001284637A JP2003092029A JP 2003092029 A JP2003092029 A JP 2003092029A JP 2001284637 A JP2001284637 A JP 2001284637A JP 2001284637 A JP2001284637 A JP 2001284637A JP 2003092029 A JP2003092029 A JP 2003092029A
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JP
Japan
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copper wire
copper
enamel coating
wire
enamel
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JP2001284637A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ishikawa
洋 石川
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Tokin Corp
Original Assignee
NEC Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 鉛を含まない鉛フリーはんだ合金ではんだ付
けするのに適したエナメル被覆導線に関し、特にいわゆ
る「銅喰われ」の対策を施したエナメル被覆銅線を提供
する。 【解決手段】 下地銅線にメッキを施した後にエナメル
被覆しエナメル被覆銅線とする。そのメッキは、Fe又
はNi又はFe−30±2%Niの組成のものであるこ
とが好ましい。これにより製造したはんだ付け可能なエ
ナメル被覆銅線は鉛フリーソルダによる「銅喰われ」現
象の顕在化による接続信頼性の劣化を防ぐことができ
る。また、電磁石に使用されるマグネットワイヤ等にも
好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉛を含まない鉛フ
リーはんだ合金ではんだ付けするのに適したエナメル被
覆銅線に関し、特にいわゆる「銅喰われ」の対策を施し
たエナメル被覆銅線に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器及び一般家電品は、故障したり
性能が悪くなったりした場合には、ユーザーは修理する
よりも新しく購入した方が性能的にも経済的にも得策で
あると考えている。そのため完全に故障したものは勿
論、まだ使用できる電子機器でも捨てられている状況で
ある。捨てられた電子機器は、ケースやプリント基板が
樹脂であり、またフレームやブラケット、配線などが金
属であるため、焼却処分ができず、ほとんどが海岸や山
間の埋立地に埋められている。ところで、ガソリンや重
油のような化石燃料が使用されていることから、大気中
には硫黄酸化物が大量に放出されるようになってきた。
このように硫黄酸化物が多い大気中に雨が降ると、雨は
大気中の硫黄酸化物で酸性雨となり、それが地中に染み
込むようになる。地中に染み込んだ酸性雨は、地中に埋
められた電子機器のはんだ付け部を濡らし、はんだ中の
鉛を溶解する。そして鉛を溶解した酸性雨は、さらに地
中に浸透して地下水となる。地下水はいずれ海へ流れ出
し、鉛イオンを飲み込んだ魚を人間が食することに至
る。そして終には人間が障害を受ける危険性が高まって
きている現状がある。
【0003】このように鉛は地下水を汚染する等の環境
問題となつている。そのため、電子機器業界からは、鉛
を含まない所謂「鉛フリーはんだ合金」の出現が強く望
まれるようになつてきた。鉛フリーはんだ合金とは、S
nを主成分とし、これにAg、Cu、Sb、Bi、I
n、Zn等を添加したものである。
【0004】プリント基板と電子部品との接続には、は
んだが一般に用いられている。そこに用いられるはんだ
の多くは、Sn−Pb合金のうち、最も融点の低い63
Sn−Pbの共晶合金である。共晶合金は融点が低いば
かりでなく、はんだ付け性も優れているため、作業性及
び信頼性に富むはんだ合金である。電子部品の銅製の端
子を銅製の回路導体にはんだ付けする際に共晶合金が用
いられる。
【0005】その場合に回路導体や端子に要求される条
件は、固相線温度と液相線温度が200℃以上であるこ
とは勿論であるが、銅を溶解させる「銅喰われ」がない
こと等の条件を満足するものでなければならない。はん
だ付け部が銅回路のようなところでは、溶融したはんだ
は銅との親和力が強くなるため、銅が高融点であるにも
かかわらず銅を拡散溶解してしまうものである。或る温
度のSn中には、Cuの一定の溶解度があり、溶融はん
だ中にCuが添加されていると、それ以上はCuが拡散
溶解しなくなる。そのため、はんだ合金中には予め所定
量のCuを添加しておくことが通常行われている。Cu
の添加量は1重量%未満では銅喰われ防止の効果がな
く、4重量%越えると、液相線温度が急激に高くなっ
て、はんだ付け温度も高くせざるを得なくなり、耐熱性
のある電子部品に対しても熱損傷を与えるようになつて
しまう。またはんだ付け性も悪くなってしまう。要する
にはんだそのものに対して、銅喰われ対策を施すことに
は限界がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、「鉛フ
リーはんだ合金」は、あくまでもPbを含まないことと
接続信頼性とを重視しているため、「銅喰われ」により
端子が細くなり、ついには破断してしまう問題が表面化
している。これはいわゆる鉛フリーソルダによる「銅喰
われ」現象の顕在化である。
【0007】それ故に本発明の課題は、鉛フリーソルダ
による「銅喰われ」を低減したはんだ付け可能なエナメ
ル被覆銅線を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下地銅
線にメッキを施した後にエナメル被覆したことを特徴と
するエナメル被覆銅線が得られる。
【0009】前記メッキは、Fe、Ni、及びFe−3
0±2%Niの組成のもののうちから選ばれた一つであ
るとよい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係るはんだ
付け可能なエナメル被覆銅線について説明する。
【0011】ポリウレタン被覆の銅線(即ち、エナメル
被覆銅線)の製造エ程において、ポリウレタン被覆をす
る前に下地銅線に5種類のメッキ材を用いて電解メッキ
を施した。これらのメッキ材としては、Fe、Ni、A
u、Ag、及びFe−30%Niの組成のものをそれぞ
れ用いた。さらに、その上にポリウレタン被覆を施し,
5種類のエナメル被覆銅線(これらを「本発明品」と呼
ぶ)を得た。ここで、下地銅線の直径は0.6mm、メ
ッキ厚は5μm、ポリウレタン被覆の厚みは15μmと
した。
【0012】また、比較品として通常のエナメル被覆銅
線を用意した。比較品は、直径0.6mmの下地銅線に
対して直接にポリウレタン被覆を施したものである。こ
こで、ポリウレタン被覆の厚みを20μmにした。
【0013】上述した本発明品と比較品とについて比較
試験を行なった。比較試験はこれら6種類のエナメル被
覆銅線を、鉛フリーはんだであるSn−3.0Ag−
0.5Cuはんだを溶かした槽に一定時間浸漬し、取り
出した後、それぞれの線径を測定して評価した。即ち、直
径100mm、高さ50mmの大きさのはんだ槽に8割
の高さまで所定のはんだを溶解し、400℃に維持しつ
つ、そのはんだにエナメル被覆銅線を10mm浸漬した
状態で30秒保持後、即取り出し、投影機×50で銅線
線径を測定した。なお、はんだに浸漬する前にRAタイ
プフラックスにエナメル被覆銅線を10mm3秒間浸漬
し、その後3秒以内にはんだに浸漬した。
【0014】本発明品と比較品との評価結果を表1に示
す。
【0015】
【表1】
【0016】表1から、比較品では線径が0.6mmか
ら0.55mmに細り、Au、Agでも細りが生じてい
るが、Fe、Ni、及びFe−30%Niの組成のもの
は、いずれも線径が0.6mmに維持され、ほとんど細
ることを確認できなかった。
【0017】したがって、本発明のエナメル被覆銅線
は、はんだ可能であるにも拘らず、銅喰われ性に対して
非常にすばらしい特性をもつことが分かった。その中で
も特にFe、Ni、及びFe−30%Niの組成のもの
が優れている。
【0018】確認のため界面断面のSEM観察を行った
ところ、本発明品のいずれにおいても、良好な金属間化
合物が形成されていた。また、本発明品を直径0.6m
mの丸棒に巻きつけても特に剥がれ等の問題は起こらな
かった。
【0019】なお、Fe−Ni合金の組成は例示したも
のに限らず、Fe−30±2%Niの組成のものでも十
分な効果を奏するが、この組成範囲外では丸棒に巻きつ
けた際に剥がれが生じる虞があり好ましくない。
【0020】また、本発明によるエナメル被覆銅線は、
電磁石に使用されるマグネットワイヤ等にも好適であ
る。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるはん
だ付け可能なエナメル被覆銅線は、いわゆる鉛フリーソ
ルダによる「銅喰われ」現象の顕在化による接続信頼性
の劣化を防ぐことができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地銅線にメッキを施した後にエナメル
    被覆したことを特徴とするエナメル被覆銅線。
  2. 【請求項2】 前記メッキは、Fe、Ni、及びFe−
    30±2%Niの組成のもののうちから選ばれた一つで
    ある請求項1に記載のエナメル被覆銅線。
JP2001284637A 2001-09-19 2001-09-19 はんだ付け可能なエナメル被覆銅線 Withdrawn JP2003092029A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016080071A1 (ja) * 2014-11-18 2016-05-26 東洋鋼鈑株式会社 はんだ付け材料

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016080071A1 (ja) * 2014-11-18 2016-05-26 東洋鋼鈑株式会社 はんだ付け材料
JP2016098379A (ja) * 2014-11-18 2016-05-30 東洋鋼鈑株式会社 はんだ付け材料

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