JP2003091561A - 3次元発泡解析方法、それを用いた製品設計支援方法、それらを実行させるプログラム及びそれらを記録した記録媒体 - Google Patents

3次元発泡解析方法、それを用いた製品設計支援方法、それらを実行させるプログラム及びそれらを記録した記録媒体

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JP2003091561A JP2001282549A JP2001282549A JP2003091561A JP 2003091561 A JP2003091561 A JP 2003091561A JP 2001282549 A JP2001282549 A JP 2001282549A JP 2001282549 A JP2001282549 A JP 2001282549A JP 2003091561 A JP2003091561 A JP 2003091561A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発泡流路構造の適正化および発泡材料注入量の
適正化を図るための発泡流動挙動を解析できる計算方
法、計算プログラムを開発する。 【解決手段】密度を、時間項および肉厚項を含む関数と
して入力して、ある時間において計算された密度を連続
の式および運動方程式に代入することにより流動速度お
よび圧力を求め、エネルギ方程式により、温度を求め
る。ここで、熱伝導率は密度の関数とし、粘度は時間項
を含む関数とする。このとき、計算の収束を判定し、収
束しない場合は、境界条件および成形条件を修正する。
また、計算が収束した場合には、密度および圧力分布の
判定を行い、密度および圧力分布が設計許容範囲からは
ずれる場合には、モデル形状、物性値または成形条件を
修正する計算手法を用いた解析プログラムによって、発
泡流路構造の適正化および発泡材料注入量の適正化を図
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック発泡
成形加工技術に係り、冷蔵庫や建設材料、自動車等に使
用される断熱材、衝撃吸収材等を発泡成形する際の3次
元流動解析方法及びその方法を実行させるプログラムに
関する。
【0002】
【従来の技術】有限差分3次元流動解析または有限要素
3次元流動解析方法に関して、密度変化のある流体の解
析を行う場合には、圧力による圧縮性を考慮する手法が
用いられている。この圧縮性を考慮した流体解析の例と
して、特開平7-334484号公報、特開平6-187321号公報が
あげられるが、密度が時間項を含む関数として増加する
発泡挙動を伴う解析方法または解析プログラムの例は報
告されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年の3D-CAD・CAM・C
AE環境にあっては、発泡流動に伴う圧力を考慮した部品
配置の適正化など3D-CAEを用いたコンカレントな設計支
援が、開発期間短縮、コスト低減のために必要不可欠で
ある。しかし、冷蔵庫の断熱材として用いられているウ
レタン材料などの発泡挙動を解析する場合には、従来の
圧力による圧縮性を考慮した圧縮性気体の解析方法で
は、そのウレタン材料等の発泡過程の物理的性質が、圧
縮性気体の性質とは大きく異なり、正確に対応できない
問題があった。また、冷蔵庫の断熱部分は、冷蔵庫の内
装意匠や、冷却部や電源回路等の存在によって複雑な形
状をしており、設計に際しては、断熱部分を充填するた
めに必要なウレタン材料の最適量や、ウレタン材料の適
切な注入個所を決めなければならない。しかし、従来の
解析方法では発泡現象に対しては十分な解析ができず、
製品の断熱部分の隅々にまで十分に発泡が行き渡らない
といった製品不良が生じる場合もあった。冷蔵庫の場合
では、発泡後の密度が大きく、発泡倍率が低いと冷却効
率低下の原因となり、エネルギー消費効率の低下にもつ
ながっていた。
【0004】そこで、本発明は、ウレタン材料等の発泡
現象における多種の発泡要因が発泡倍率に与える影響を
明確にし、発泡倍率に最も影響を与える要因である治具
温度および製品肉厚に対応した密度変化を考慮して解析
する必要性を見出した。加えて、ウレタン発泡は熱反応
を伴うので、発熱式をエネルギ保存式に代入し、熱反応
率による密度変化を考慮する必要がある。
【0005】よって、連続の式、運動方程式およびエネ
ルギ保存式によって計算される3次元ソリッド要素を用
いた流動解析法であって、密度が上記の時間および肉厚
を含む関数、または熱反応の関数として入力されことを
特徴とする3次元発泡流動解析法、その方法を実行させ
るプログラム及びそのプログラムをが格納された記録媒
体を提供することを目的とする。そして、この発泡解析
方法を用いて、製品の適切な設計を支援することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、密度が時間および肉厚を含む関数、また
は熱反応の関数として入力されることを特徴とし、この
タイムステップ毎の密度変化を連続の式、運動方程式お
よびエネルギ保存式に代入して計算することにより、圧
力、流動速度、温度、密度分布などの結果を得ることが
できる3次元発泡流動解析法または発泡流動解析プログ
ラムを提供する。なお、実際のウレタン材料などの発泡
現象において、粘度は時間項を含む硬化反応を伴い、密
度は時間変化に加え、粘度および圧力などによって変化
する挙動を示すので、詳細な発泡流動解析を行うため
に、密度および粘度を、時間項を含む関数として入力
し、タイムステップ毎の密度および粘度変化を連続の
式、運動方程式およびエネルギ保存式に代入して計算す
ることにより、圧力、流動速度、温度、密度分布などの
結果を得る3次元発泡流動解析法または発泡流動解析プ
ログラムを提供することもできる。また、冷蔵庫などの
断熱材としての性能を評価するために、密度の関数とし
て熱伝導率を求めることもできる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、本発明に係る実施の一形態について説明する。
【0008】まず、本実施の形態に係る発泡成形工程を
図1に示す。これは、シクロペンタン(C5H10)発泡剤を
充填したポリオール1とイソシアネート2の2液をミキ
シングヘッド3によって攪拌し、発泡型4の中に2液を
攪拌した発泡材料5を充填することにより、発泡させる
工程の例を示したものである。ここで、発泡に用いる2
液をポリオール1とイソシアネート2としたが、本発明
はこれだけに限定されるものではなく、発泡型4も任意
の形状とできるものとする。
【0009】この発泡成形において、治具温度などの成
形条件、発泡材料が満たされる製品肉厚などの因子によ
り、発泡挙動が大きく異なる。ここでは、各因子が、発
泡材料の初期の体積から発泡成形後の体積の倍率で表す
発泡倍率に与える影響を明確にするため、実験計画法を
用いた検討を行った。発泡に影響を与える因子は、 (A)ガス抜き場所12の寸法 (B)発泡材料の充填場所 (C)治具温度 (D)液体温度 (E)ポリオール1とイソシアネート2の比率 (F)ミキシングヘッドの注入圧力 (G)発泡剤充填量 (H)製品肉厚 とし、因子(A)は2水準、(B)〜(H)は3水準の
条件を変更することにより検討した。なお、因子(A)
(B)(H)は冷蔵庫の形状設計および治具形状設計に
よって変更できる範囲で条件を変更し、因子(C)〜
(G)は冷蔵庫の量産成形においてバラツキが予想され
る範囲内で条件を変更した。発泡に用いた治具形状13
は図2に示す形状とする。結果を図3に示す。ここで
は、発泡倍率を感度(dB)で表しており、感度が大きいほ
ど、発泡倍率が大きいことを示している。このように、
(C)治具温度および(H)製品肉厚の因子が発泡倍率
に与える影響が支配的であることが分かる。
【0010】このような治具温度と肉厚を考慮した発泡
挙動を解析するためには、解析モデルを3次元ソリッド
要素に分割し、連続の式(1)、運動方程式(2)〜(4)、
エネルギ保存式(5)によって、流動速度、圧力、温度を
求める手法を用いる。ここで、ρ;密度、u;x方向速
度、υ;y方向速度、ω;z方向速度、T;温度、P;
圧力、t;時間、η;粘度、Cp;定圧比熱、β;体積
膨張係数、λ;熱伝導率を示している。
【0011】これらの式をソフトウェア上で実現した場
合には、「ρの時間変化を含む関数」、「粘度η」、
「定圧比熱Cp」、「体積膨張係数β」は入力値として
使用される。
【0012】
【数1】
【数2】
【数3】
【数4】
【数5】 ここで、密度変化のない液体を扱う場合には、∂ρ/∂t
=0となる。しかし、冷蔵庫ウレタン材料等の発泡材料を
扱う場合には、∂ρ/∂t≠0となり、前記した発泡倍率
に影響を与える主因子である治具温度と肉厚を考慮した
発泡材料の密度変化を別途求めることが必要となる。
【0013】このとき、一つの治具の場所による温度バ
ラツキおよび発泡成形毎の治具温度のバラツキを無視す
ると、可視化実験などの結果を用いて、ある治具温度に
おける密度の変化を数式化することにより、密度が時間
項および肉厚項を含む関数として表記できる。式(6)、
(7)は、初期密度を1とし、5秒後から密度が時間の2
乗に反比例し、肉厚に比例して発泡する材料の密度を示
している。なお、H;製品肉厚を示している。
【0014】
【数6】 ρ=1 、(0≦t<5) (6)
【数7】 ρ(t)=H/((t−5)2+1)、(t≧5) (7) この式(6)、(7)によって求められる各タイムステップ
における密度を、式(1)〜(5)に代入することにより、
発泡時の流動速度、圧力、温度などの結果を、肉厚Hを
考慮した上で求めることができる。この密度式(6)、
(7)を用いると、材料が流動しながら発泡する過程を解
析できる。
【0015】ここで、図4に示す複数の6面体の要素に
より発泡充填部分が形成されている場合に、要素14に
おける式(7)で示した肉厚Hは、要素14を含んで発泡
充填部分の肉厚を構成するX,Y,Z方向の壁面(境界)
間の距離Lx,Ly,Lzの最小値として表すことがで
きる。また、図5に示すように、発泡型4や発泡充填部
分が曲面形状を有する場合の肉厚Hは、解析対象個所の
曲面形状の要素14を含む発泡充填部分の肉厚を構成す
るX,Y,Z方向の壁面(境界)間の距離Lx,Ly,L
zの最小値とすることで実現できる。図5の場合は、結
果としてはLyが最小値(肉厚H)となるが、この算出
方法としては、発泡充填部分のY方向でみた場合の二壁
面の要素15および要素16を選定し、要素15の発泡
充填部分を成し且つ他要素と接続していない境界の中央
から、要素16の発泡充填部分を成し且つ他要素と接続
していない境界への垂線17の長さ(Ly)として各要
素の肉厚Hを求めることもできる。
【0016】なお、式(7)において、密度は時間の2乗
に反比例し、肉厚に比例する関数として表したが、本発
明は、これだけに限定するものではなく、使用する発泡
材料の特性に応じて、時間項および肉厚項を含む任意の
関数(圧力、温度、粘度などの変数も考慮に入れた関数
としても表すことができるものとする。)に対応した式
で表すことができるものとする。
【0017】例えば、式(7)においては、一つの治具の
場所による温度バラツキおよび発泡成形毎の治具温度の
バラツキを無視して密度の変化式を求めたが、本発明は
これだけに限定されるものではなく、密度を時間項、肉
厚項および治具温度の関数とすることにより、熱計算で
求めた治具の場所毎の温度に対応した発泡過程を計算す
ることもできるものとする。
【0018】一般的に、発泡倍率が高く、密度が小さい
場合には熱伝導率が低くなり、発泡倍率が低く、密度が
大きい場合には熱伝導率が高くなるので、上記で示した
熱計算を行う場合には、発泡材料の熱伝導率を密度の関
数として表すこともできるものとする。
【0019】また、樹脂材料を発泡させながら押出し成
形する場合には、押出し成形用ノズルと押出されてから
の大気圧(圧力=0)間の圧力差が、材料を発泡させる主
要因となり、樹脂粘度および表面張力が発泡形状を決め
る場合には、密度を圧力、樹脂粘度および表面張力を含
む関数としても表すことができる。
【0020】密度を、時間項と肉厚項を含む関数として
入力する場合の発泡解析及び製品設計支援のフローチャ
ートを図6に示す。ここでは、冷蔵庫の断熱部材とし
て、ウレタン発泡材料を使用する場合を例に説明する。
【0021】まず、モデル形状作成のステップ601で
は、冷蔵庫の断熱部分の初期設計モデルをCADデータ
等として記憶装置から読み込む。次に、3次元ソリッド
要素作成のステップ602では、読み込まれた初期設計
モデルのCADデータに基づき、発泡材料が充填される
断熱部分の形状を複数の特定形状(3次元ソリッドの有
限要素)に分解する。次に、流体の物性値入力ステップ
603では、解析を行う発泡材料の物性値である比熱、
粘度式、密度式および熱伝導率式などを入力する。ここ
で、発泡材料毎に特有の密度の時間項および肉厚項を含
む任意の関数を入力できるものとする。
【0022】次に、境界条件、成形条件入力ステップ6
04において、3次元ソリッド要素内に流体が注入する
際の初期速度、初期注入量、初期温度、注入場所および
金型温度などの条件を入力する。ステップ605にて、
ステップ603で入力した密度の時間変化式に従って、
各計算過程に対応した密度の値を求め、この密度の値か
らステップ606にて熱伝導率を求めた後、ステップ6
05で求めた密度を用いてステップ607にて連続の式
(1)および運動方程式(2)〜(4)により、流体速度およ
び圧力などを計算する。更に、温度計算を行う場合に
は、各計算過程に於いて、連続の式(1)、運動方程式
(2)〜(4)にエネルギ保存式(5)を連動させて計算さ
せることもできる(ステップ608)。これらの式(1)〜
(5)を用いた計算を収束判定(ステップ609)し、収束
しない場合には、ステップ604の境界条件、成形条件
およびステップ502の要素分割などを修正し、計算が
収束する条件を選定する。計算が収束する場合には、冷
蔵庫の断熱部分についての計算結果を記憶装置に記録
し、この結果を計算機に表示させ、熱伝導率が部分的に
高い部分から冷蔵庫内部の熱が外部に漏洩することなど
を防止するために、ステップ610において、密度、熱
伝導率などの適正判断を行う。このとき、密度、熱伝導
率が部分的に高くなる場合には、冷蔵庫の断熱部分のモ
デル形状、または使用する発泡材料、または発泡材料の
注入口、注入速度などの境界条件、成形条件を変更する
ことにより、再計算を行う。なお、このステップ610
における判定は、解析結果を人が判断し、条件などを変
更して再解析を行なうこともできるし、密度の最大許容
値を解析時に入力しておき、解析により求められた密度
がこの許容値以上であれば、プログラムが自動的に注入
口などを変更し、再解析することもできる。
【0023】以上で示したステップにより、試作成形の
前段階で、解析を用いた冷蔵庫の断熱部分形状および材
料の注入口などの設計支援を行うことができる。
【0024】また、以上では、密度を時間項と肉厚項の
関数として表した例を示しており、肉厚をB,C,D(B<C<D)
と変更した場合の比容積(密度の逆数)と時間の実験によ
り求めた関係の一例を図7に示す。このように、肉厚が
大きい場合には、発泡後の比容積が大きくなり、発泡が
終了するまでの時間は短くなる、という発泡挙動の詳細
が分かるが、肉厚条件毎に比容積の時間変化が異なり、
密度の時間変化の定式化が困難である。よって、図3に
示した発泡後の容積に影響を与える主因子である肉厚
(B,C,D) および治具温度(F,G,H)を変更した場合の密度
と時間の関係を定式化するため、無次元化した比容積と
無次元化した時間条件の関係を図8に示す。
【0025】ここで、ρ:発泡中の密度、ρi:発泡前
の液体密度、ρmin:発泡後の最終密度、t:時間、t
:発泡しなくなる時間とした場合の無次元化した比容
積を式(8)に、無次元化した時間を式(9)に示す。
【0026】
【数8】 無次元化比容積=((1/ρ)-(1/ρi))/((1/ρmin) -(1/ρi)) (8)
【数9】 無次元化時間=t/t (9) このように、無次元化した比容積と無次元化した時間条
件の関係は、一本の線で表されることから、発泡材料の
条件によらないマスターカーブが求められる。また、図
7で示したように、発泡後の密度および発泡しなくなる
時間は、肉厚などの関数として表すことができ、式(8)
で示した無次元化比容積は、式(9)で示した無次元化時
間の関数として求められるので、密度は時間項を含む関
数として表すことができる。
【0027】このように無次元化した比容積と無次元化
した時間条件から求められた密度の時間項を含む関数
を、図6に示す603に示す密度式として入力すること
もできる。なお、発泡後の密度は、肉厚、治具温度、発
熱量などの任意の関数として、発泡しなくなる時間は、
肉厚、治具温度、粘度などの任意の関数として表すこと
ができるものとする。
【0028】また、図1で示したポリオール1とイソシ
アネート2から成るウレタン発泡材料は、粘度が時間の
経過により高くなる熱硬化性の特性を示すので、密度の
時間変化とともに、粘度の時間項を含む関数式を入力し
て計算することもできる。
【0029】ここで、治具温度および肉厚が一定の条件
で発泡成形した後の初期充填場所からの発泡材料の流動
長さにおける密度を図9に示す。このように、発泡材料
の流動は初期充填場所からの流動長さが長くなるに従
い、密度が大きくなる性質がある。式(10)に初期充填
場所からの流動長さと密度の関係を示す。ここでは、図
9に示すように直線近似しており、Lは初期充填場から
の流動長さを、Aは図9に示す近似直線の傾き(定数)
を、Bは初期充填場所における密度(定数)を、ρは発
泡成形終了後の密度を示している。
【0030】
【数10】 ρ=AL+B (10) 式(7)で示した密度の関数は、可視化実験などにより、
肉厚が等しければ、場所によらず密度は一定であると仮
定している。しかし、実際には図9に示すように、場所
により密度差があり、また発泡中の場所毎の密度差の測
定は、大変困難である。よって、式(10)で示す発泡後
の流動長と密度の関係から式(7)で示す発泡流動中の密
度ρ(t)を補正する手法を用いる。
【0031】冷蔵庫発泡成形において、注入場所を各種
変更した検討を行うので、流動長で密度を補正するのは
困難である。よって、各要素への発泡材料が流入する時
間を用いて式(7)に示す密度を補正する手法を用いる。
【0032】ここで、解析に用いる形状の肉厚;H1,
幅;L1,注入量;Gとすると、発泡後の密度ρ1と時
間tの関係は式(11)で示される。
【0033】
【数11】 ρ1= (G*A/(H1*L1))*(1/(H/((t-5)2+1)) +B (11) よって、ある要素Bに時間t1において流入した発泡材
料の要素Bにおける発泡後の密度は、式(12)で表され
る。なお、t1:ある要素への発泡材料の流入時間とす
る。
【0034】
【数12】 ρ1(t1)= (G*A/(H1*L1))*(1/(H/((t1−5)2+1))+B ( t≧5)(12) また、式(6)(7)で示した密度式は、場所による密度差
を考慮していないので、全体の平均値を示す値である。
ここで、各タイムステップにおける密度と流動長の関係
は、発泡後の関係と等しくなると考えることにより、式
(13)に、式(6)(7)で示した密度の時間変化式を式
(12)で示したρ1(t1)により補正した密度の式を示
す。なお、ρ3:発泡後の平均密度とする。
【0035】
【数13】 ρ(t)=H/((t-5)2+1)+ρ1(t1)-ρ3 (t≧5) (13) この式(13)で示す密度式を図6で示したフローチャー
トのステップ603において入力することもできるもの
とする。
【0036】以上では、発泡後の流動長さと密度の関係
から、ソリッド3次元要素への流入時間を用いて密度変
化式を補正した式を示すが、本発明はこれだけに限定さ
れるものではなく、初期充填部分からの流動長Lなどを
用いて、密度を補正することもできるものとする。
【0037】冷蔵庫に用いるポリウレタン発泡は、シク
ロペンタン(C5H10)などの発泡剤を充填したポリオール
1とイソシアネート2の混合による熱反応により、液体
の発泡剤が気化することによって生じる。よって、発熱
式をエネルギ方程式に代入することにより、二液混合時
の熱反応を表現できる。発熱式を代入したエネルギ方程
式を式(14)、熱反応率の時間変化式を式(15)、反応
率の時間変化式を式(16)、温度の係数となる関数式を
式(17)、熱反応率の式を式(18)に示す。なお、
α:反応率、Q:単位質量当りの発熱量、d Q/dt:単位
質量当りの発熱速度、Q0:単位質量当りの総発熱量、K
(T):温度の係数となる関数、N、Kα、Ea:材料固有の
係数を示す。
【0038】
【数14】
【数15】dQ/dt= Q0K(T)(1-α(t))N (15)
【数16】dα(t)/dt =K(T) (1-α(t))N (16)
【数17】K(T) = Kαexp(-Ea/T) (17)
【数18】α(t) = Q/Q0 (18) 上記のように、発泡中の熱反応を考慮することにより、
発泡密度は熱反応率の関数として示すことができる。こ
こで、シクロペンタン(C5H10)発泡剤の沸点を49℃と
すると、発泡材料の温度が49℃以下では、発泡はおこ
らないと考えられる。式(19)(20)は発泡材料の温
度が49℃以下では、密度は発泡前の液体密度と等し
く、49℃以上では、密度は熱反応率の関数として表し
ている。なお、ρi:発泡前の液体密度、αf:49℃に
達した時間における反応率、ρmin:発泡後の最小密度
(飽和最小密度)を示す。
【0039】
【数19】ρ=ρi (19)
【数20】ρ=1/((α-αf)(1/ρmin)+1/ρi) (T≧49℃) (20) また、一般的に、発泡倍率が高く、密度が小さい場合に
は熱伝導率が低くなり、発泡倍率が低く、密度が大きい
場合には熱伝導率が高くなるので、発泡材料の熱伝導率
を密度の関数として表すことができる。式(21)は熱伝
導率の密度関数を示す。なお、J、M;材料固有の係数を
示す。
【0040】
【数21】λ=J(ρ/ρi)M (21) ここで、粘度を反応率と温度の関数として、式(22)
(23)(24)に示す。なお、η0:初期温度、αg:ゲル
化した時の反応率、a、b、f、g:材料固有の係数を示
す。
【0041】
【数22】η=η0 ((1+α/αg)/(1-α/αg))C (22)
【数23】η0=aexp(b/T) (23)
【数24】C=f/T‐g (24) なお、以上で示した発熱式、熱反応式、密度式、粘度式
はこれだけに限定されるものではなく、任意の式を用い
ることができる。例えば、粘度式として、時間と温度の
式を用いることもできるものとする。
【0042】式(14)〜(24)で示した熱反応を考慮し
た場合のフローチャートを図10に示す。ここでは、冷
蔵庫の断熱部材として、ウレタン発泡材料を使用する場
合を例に説明する。まず、モデル形状作成のステップ1
001では、冷蔵庫の断熱部分の初期設計モデルをCA
Dデータ等として記憶装置から読み込む。次に、3次元
ソリッド要素作成のステップ1002では、読み込まれ
た初期設計モデルのCADデータに基づき、発泡材料が
充填される断熱部分の形状を複数の特定形状(3次元ソ
リッドの有限要素)に分解する。次に、流体の物性値入
力ステップ1003では、解析を行う発泡材料の物性値
である比熱、熱反応式、発熱式、密度式、熱伝導率式、
粘度式などを入力する。ここで、熱反応式、発熱式、密
度式、熱伝導率式、粘度式は式(12)〜(22)で示した
式を入力できるものとする。
【0043】次に、境界条件、成形条件入力ステップ1
004において、3次元ソリッド要素内に流体を注入す
る際の初期速度、初期注入量、初期温度、注入場所およ
び金型温度などの条件を入力する。ステップ1005に
て、ステップ1003で入力した密度の各タイムステッ
プ毎の値を求め、この密度値と1つ前のタイムステップ
において、連続の式、運動方程式および発熱式を入力し
たエネルギ保存式によって計算した圧力、温度および反
応率を用いて、時間変化する密度を計算し、この密度値
を用いてステップ1006にて熱伝導率を求める。
【0044】ステップ1003で入力した密度式に従っ
て、各計算過程に対応した密度の値を求めた後、この密
度を用いてステップ1007にて連続の式(1)および運
動方程式(2)〜(4)により、流体速度および圧力などを
計算する。更に、ステップ1008にて、各計算過程に
於いて、連続の式(1)、運動方程式(2)〜(4)に発熱式
を代入したエネルギ保存式(10)を連動させて計算す
る。このとき、熱伝導率はステップ1006で求めた値
を用いる。これらの式を用いた計算を収束判定(ステッ
プ1009)し、収束しない場合には、ステップ100
4の境界条件、成形条件およびステップ1002の要素
分割などを修正し、計算が収束する条件を選定する。計
算が収束する場合には、冷蔵庫の断熱部分についての計
算結果を記憶装置に記録し、この結果を計算機に表示さ
せ、熱伝導率が部分的に高い部分から冷蔵庫内部の熱が
外部に漏洩することなどを防止するために、ステップ1
010において、密度、熱伝導率などの適正判断を行
う。このとき、密度、熱伝導率が部分的に高くなる場合
には、冷蔵庫の断熱部分のモデル形状、または使用する
発泡材料、または発泡材料の注入口、注入速度などの境
界条件、成形条件を変更することにより、再計算を行
う。なお、このステップ1010における判定は、解析
結果を人が判断し、条件などを変更して再解析を行なう
こともできるし、密度の最大許容値を解析時に入力して
おき、解析により求められた密度がこの許容値以上であ
れば、プログラムが自動的に注入口などを変更し、再解
析することもできる。
【0045】以上で示したステップにより、試作成形の
前段階で、解析を用いた冷蔵庫の断熱部分形状および材
料の注入口などの設計支援を行うことができる。
【0046】なお、式(1)〜(5)および(14)で示した
連続の式、運動方程式およびエネルギ保存式は直行座標
表示したが、円筒座標および球面座標など任意の座標表
示できるものとする。また、式(1)〜(5)および(14)
で示した連続の式、運動方程式およびエネルギ保存式に
おいて、重力項など任意に省略することができるものと
する。
【0047】ここで、解析を行うハードウェアの構成図
を図11に示す。ここでは、計算装置6で作成したCAD
データをLAN8を介して計算装置7に転送して計算する
例を示している。計算装置7に転送されたCADデータ
は、計算装置7の記録装置10(ハードディスク、MOなど)
に記録され、図2〜4で示したフローチャートに従い、
計算を実行し、結果を記録装置10に記録した後、表示装
置9に結果を表示できる構成となっている。
【0048】発泡解析の一例を図12に示す。これは、
図2に示した発泡治具形状13を用いて、前記した密度
式(6)(7)を、連続の式(1)、運動方程式(2)〜(4)と
連動させることにより発泡流動解析を行った結果であ
る。注入場所11から発泡材料5を注入し、動粘度を15
(cm2/s)、初期充填量300(cm3)、重力はZ軸のマイナス
方向に加えた。ここでは、時間変化に伴う材料の発泡流
動過程を示しており、0.2(s)、20(s)、30(s)、40(s)に
おける発泡材料5の充填量を示している。このように、
重力により、Z方向のマイナス方向の治具13に注入さ
れた発泡材料5が、Z方向のプラス方向に発泡流動して
いる過程が解析できている。
【0049】また、この解析による出力結果の一例とし
て、密度分布を図13に示す。ここでは、前記した密度
式(6)(13)を用いて、流動長による密度変化を求めて
おり、図中の線が、密度の0.14〜0.16(g/cm3) (0.05(g/
cm3)間隔)の値を示しており、密度が小さい場所の熱伝
導率が低く、密度が大きい場所の熱伝導率が高いこと
が、式(21)に示した密度と熱伝導率の関係式から求め
ることができる。また、ここで示した密度の解析結果に
より、発泡材5のやわらかさを評価するため、弾性率を
密度の式として入力し、求められた弾性率から発泡材5
のやわらかさを求めることもできる。つまり、前記した
図13において、密度が小さい場所は、弾性率が低く、
やわらかく、密度が大きい場所は、弾性率が高く、かた
くなることが、密度と弾性率の関数から求めることがで
きる。
【0050】また、以上で示した解析により熱伝導率が
求められた発泡材5の断熱性をシミュレーションにより
評価するための一例を図14に示す。ここでは、6面体
を構成する断熱壁18〜23が、熱伝導率分布が計算さ
れた発泡材5で仕切られた境界条件を用いている。これ
は、XY平面を成す断熱壁18、19、YZ平面を成す断熱
壁20、21、XZ平面を成す断熱壁22および発泡材5
により囲まれた空間24の温度と、XY平面を成す断熱壁
18、19、YZ平面を成す断熱壁20、21、XZ平面を
成す断熱壁23および発泡材5により囲まれた空間25
の温度に差を付け、空間24および25の温度変化を計
算することにより、発泡材5の断熱性を計算できる事例
を示している。このA-A断面のシミュレーション解析結
果の一例を図15に示す。ここでは、空間24を冷蔵庫
内の温度が低い領域、空間25を外気温とした場合の一
定時間後の温度分布を示している。ここで、外気温をT2
(一定値)と考えると、一定時間後には空間24の温度が
T1となり、この温度T1は断熱材5の熱伝導率によって
求められる値である。このように、発泡解析で求められ
た熱伝導率の値を用いて、熱解析を行うことにより、発
泡材の断熱性能が計算できる。
【0051】以上では、単純化したパネルの例を示した
が、本解析を冷蔵庫の断熱層に用いることにより、複数
個設置する材料注入場所の適正化、材料注入量の適正
化、使用する発泡材料の適正化、断熱層形状の適正化な
どを試作成形をしないで行えるので、有効な設計支援ツ
ールとして活用できる。また、断熱性を評価する場合に
も、発泡材で囲まれた空間と外部との温度の計算によ
り、断熱性を評価することもできる。
【0052】以上、密度の時間変化を伴う計算方法を示
したが、本発明は、密度の時間変化を入力して、計算す
る3D発泡流動解析プログラムおよびプログラムの記録
媒体にも適用できるものとし、本プログラムを用いて、
発泡材料充填量の適正化、発泡流動に伴う圧力を考慮し
た部品配置の適正化などを行った製品の製造方法にも適
用することができる。なお、以上では、連続の式、運動
方程式、エネルギ保存式を用いた解析フローチャートを
示したが、本発明はこれだけに限定されるものではな
く、連続の式、運動方程式を用いて、速度および圧力を
求める解析を行うこともできる。
【0053】
【発明の効果】本発明の実施形態により、発泡充填部の
形状を考慮した正確な発泡解析を実現することができ、
発泡材の弾性評価や断熱性評価による製品設計の支援を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ポリオールとイソシアネートの2液混合によ
る発泡過程
【図2】 発泡倍率に各因子が与える影響を明確にする
ための発泡実験治具
【図3】 各因子が発泡倍率に与える影響
【図4】 各要素における肉厚の算出方法(1)
【図5】 各要素における肉厚の算出方法(2)
【図6】 密度の時間項および肉厚項を含む関数を入力
する場合の流動解析フローチャート
【図7】 肉厚条件を変更した場合の比容積(密度の逆
数)と時間の関係
【図8】 肉厚および治具温度条件を変更した場合の無
次元化した比容積と無次元化した時間の関係
【図9】 初期充填場所からの流動長さと密度の関係
【図10】 密度式が発熱項を含む関数として入力する
場合の流動解析フローチャート
【図11】 発泡解析を行うハードウェア構成図
【図12】 発泡解析結果(時間変化に伴う材料の発泡
流動過程)
【図13】 発泡解析結果(発泡材料の密度分布)
【図14】 発泡材の断熱性評価解析方法
【図15】 発泡解析で求めた密度分布を用いた熱解析
結果
【符号の説明】
1…ポリオール 2…イソシアネート 3…ミキシング
ヘッド 4…発泡型 5…発泡材料 6…計算装置 7…計算装置 8…LA
N 9…表示装置 10…記録装置 11…注入場所
12…ガス抜き場所 13…発泡治具形状 14…要素A 15…要素B
16…要素C 17…要素B外側境界の中央から要素C
への垂線 18…断熱壁(XY平面、Zマイナス方向) 19…断熱壁(XY平面、Zプラス方向) 20…断熱壁(YZ
平面、Xプラス方向) 21…断熱壁(YZ平面、Xマイナス方向) 22…断熱壁
(XZ平面、Yマイナス方向) 23…断熱壁(XZ平面、Yプラス方向) 24…発泡材で
仕切られた空間(1) 25…発泡材で仕切られた空間(2)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐伯 準一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 井関 崇 栃木県下都賀郡大平町大字冨田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部内 Fターム(参考) 5B046 AA00 DA01 JA09

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】解析対象製品の発泡充填部分のデータを記
    憶装置から読み込み、当該データに基づいて3次元ソリ
    ッド要素に分解処理をし、 密度が時間変化を伴う関数として表される連続の式、運
    動方程式およびエネルギ保存式を、前記3次元ソリッド
    要素に基づいて演算処理し、 前記の3式に含まれる密度が時間項および発泡充填部分
    の肉厚項を含む関数(密度の関数式)として入力され、
    各タイムステップ毎に前記密度の関数式に基づいて算出
    された密度を、前記連続の式、運動方程式、エネルギ保
    存式に代入して、少なくとも密度の演算出力を行なうこ
    とを特徴とする3次元発泡解析方法。
  2. 【請求項2】解析対象製品の発泡充填部分のデータを記
    憶装置から読み込み、当該データに基づいて3次元ソリ
    ッド要素に分解処理をし、 密度が時間変化を伴う関数として表される連続の式およ
    び運動方程式を、前記3次元ソリッド要素に基づいて演
    算処理し、 前記2式に含まれる密度が時間項および発泡充填部分の
    肉厚項を含む関数(密度の関数式)として入力され、各タ
    イムステップ毎に前記密度の関数式に基づいて算出され
    た密度を、前記連続の式、運動方程式に代入して、少な
    くとも密度の演算出力を行なうことを特徴とする3次元
    発泡解析方法。
  3. 【請求項3】解析対象製品の発泡充填部分のデータを記
    憶装置から読み込み、当該データに基づいて3次元ソリ
    ッド要素に分解処理をし、 密度が時間変化を伴う関数として表される連続の式、運
    動方程式およびエネルギ保存式を、前記3次元ソリッド
    要素に基づいて演算処理し、 前記の3式に含まれる密度が、無次元化した時間と無次
    元化した比容積の関係から求められる発泡後密度の式、
    発泡前の密度、発泡が終了する時間の式によって表され
    る密度の時間項を含む関数として入力され、 各タイムステップ毎に前記密度の関数式に基づいて算出
    された密度を、前記連続の式、運動方程式、エネルギ保
    存式に代入して、少なくとも密度の演算出力を行なうこ
    とを特徴とする3次元発泡解析方法。
  4. 【請求項4】解析対象製品の発泡充填部分のデータを記
    憶装置から読み込み、当該データに基づいて3次元ソリ
    ッド要素に分解処理をし、 密度が時間変化を伴う関数として表される連続の式およ
    び運動方程式を、前記3次元ソリッド要素に基づいて演
    算処理し、 前記2式に含まれる密度が無次元化した時間と無次元化
    した比容積の関係から求められる発泡後密度の式、発泡
    前の密度、発泡が終了する時間の式によって表される密
    度の時間項を含む関数として入力され、 各タイムステップ毎に前記密度の関数式に基づいて算出
    された密度を、前記連続の式、運動方程式に代入して、
    少なくとも密度の演算出力を行なうことを特徴とする3
    次元発泡解析方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4いずれか記載の3次元発泡解
    析方法であって、熱伝導率が密度の関数として入力さ
    れ、各要素におけるタイムステップごとの密度の計算結
    果により、熱伝導率を求めることを特徴とした3次元発
    泡解析方法。
  6. 【請求項6】請求項3または4記載の発泡後の密度およ
    び発泡が終了する時間が、発泡充填部分の肉厚および治
    具温度の関数として表されることを特徴とした3次元発
    泡解析方法。
  7. 【請求項7】請求項3または4記載の発泡後の密度およ
    び発泡が終了する時間が、発泡充填部分の肉厚の関数と
    して表されることを特徴とした3次元発泡解析方法。
  8. 【請求項8】請求項3または4記載の発泡が終了する時
    間が、粘度の関数として表されることを特徴とした3次
    元発泡解析方法。
  9. 【請求項9】請求項3または4記載の発泡後の密度が、
    発熱量の関数として表されることを特徴とした3次元発
    泡解析方法。
  10. 【請求項10】請求項1、2、6、7記載の各要素にお
    ける肉厚が、各要素を通過し、発泡充填部分を構成する
    複数の壁面(境界)間のX,Y,Z方向垂線の長さの最小値と
    して、または、最小距離の二壁面間における一壁面から
    他壁面への垂線の長さとして求められることを特徴とす
    る3次元発泡解析方法。
  11. 【請求項11】解析対象製品の発泡充填部分のデータを
    記憶装置から読み込み、当該データに基づいて3次元ソ
    リッド要素に分解処理をし、 密度が温度変化を伴う熱反応関数として表される連続の
    式、運動方程式および発熱式が代入されたエネルギ保存
    式を、前記3次元ソリッド要素に基づいて演算処理し、 前記の3式に含まれる密度が熱反応率の関数として入力
    され、前記のエネルギ方程式に代入された発熱式が熱反
    応の関数として入力され、各タイムステップ毎に前記密
    度の関数式に基づいて算出された密度を、前記連続の
    式、運動方程式、エネルギ保存式に代入して、少なくと
    も密度の演算出力を行なうことを特徴とする3次元発泡
    解析方法。
  12. 【請求項12】解析対象製品の発泡充填部分のデータを
    記憶装置から読み込み、当該データに基づいて3次元ソ
    リッド要素に分解処理をし、 密度が温度変化を伴う熱反応関数として表される連続の
    式および運動方程式および発熱式が代入されたエネルギ
    保存式を、前記3次元ソリッド要素に基づいて演算処理
    し、 前記の3式に含まれる密度が熱反応率の関数として入力
    され、前記のエネルギ保存式に代入された発熱式が熱反
    応の関数として入力され、前記エネルギ保存式の熱伝導
    率が密度の関数として入力され、各タイムステップ毎に
    前記密度の関数式に基づいて算出された密度を、前記連
    続の式、運動方程式、エネルギ保存式に代入して、少な
    くとも密度、熱伝導率の演算出力を行なうことを特徴と
    する3次元発泡解析方法。
  13. 【請求項13】請求11または12記載の3次元発泡解
    析方法であって、前記運動方程式およびエネルギ保存式
    に含まれる粘度が、樹脂温度および熱反応率の関数とし
    て表されることを特徴とする3次元発泡解析方法。
  14. 【請求項14】請求項11または12記載の3次元発泡
    解析方法であって、前記運動方程式およびエネルギ保存
    式に含まれる粘度が、時間項および樹脂温度の関数とし
    て表されることを特徴とする3次元発泡解析方法。
  15. 【請求項15】請求項5または12記載の3次元発泡解
    析方法により計算された熱伝導率を用いた熱計算を行
    い、熱伝導率が計算された発泡材料で仕切られた部分の
    温度変化を含む出力を行うことにより、断熱性を評価す
    ることを特徴とする3次元発泡解析方法。
  16. 【請求項16】請求項1〜15いずれか記載の3次元発
    泡解析方法であって、3次元ソリッド各要素に流体が流
    入する時間の関数を用いて、前記密度関数を補正するこ
    とを特徴とした3次元発泡解析方法。
  17. 【請求項17】解析対象製品の発泡充填部分のデータを
    記憶装置から読み込み、当該データに基づいて3次元ソ
    リッド要素に分解処理をし、 密度が圧力、粘度、表面張力を含む関数として表される
    連続の式、運動方程式およびエネルギ保存式を、前記3
    次元ソリッド要素に基づいて演算処理し、 前記の3式に含まれる密度が圧力、粘度、表面張力を含
    む関数として入力され、各タイムステップ毎に前記密度
    の関数式に基づいて算出された密度を、前記連続の式、
    運動方程式、エネルギ保存式に代入して、少なくとも圧
    力、密度の演算出力を行なうことを特徴とする3次元発
    泡解析方法。
  18. 【請求項18】解析対象製品の発泡充填部分のデータを
    記憶装置から読み込み、当該データに基づいて3次元ソ
    リッド要素に分解処理をし、 密度が圧力、粘度を含む関数として表される連続の式、
    運動方程式およびエネルギ保存式を、前記3次元ソリッ
    ド要素に基づいて演算処理し、 前記の3式に含まれる密度が圧力、粘度を含む関数とし
    て入力され、各タイムステップ毎に前記密度の関数式に
    基づいて算出された密度を、前記連続の式、運動方程
    式、エネルギ保存式に代入して、少なくとも圧力、密度
    の演算出力を行なうことを特徴とする3次元発泡解析方
    法。
  19. 【請求項19】請求項1〜18いずれか記載の3次元発
    泡解析方法であって、発泡材の弾性率が密度の関数とし
    て入力され、各要素におけるタイムステップごとの密度
    の計算結果により、弾性率を求めることを特徴とした3
    次元発泡解析方法。
  20. 【請求項20】請求項1〜19いずれか記載の3次元発
    泡解析方法を用いたことを特徴とする有限差分3次元流
    動解析プログラムまたは有限要素3次元流動解析プログ
    ラムを格納したことを特徴とする記録媒体。
  21. 【請求項21】請求項20記載の解析プログラムであっ
    て、密度が時間項を含む任意の関数として入力され、時
    間毎の密度の分布を含む結果を求めることを特徴とする
    有限差分3次元流動解析プログラムまたは有限要素3次
    元流動解析プログラム。
  22. 【請求項22】請求項20〜21いずれか記載の3次元
    流動解析プログラムによって得られる密度を含む結果を
    用いて、発泡樹脂の原液を注入する位置、最終充填場
    所、注入量、または発泡樹脂流路の部品配置、または成
    形条件、または熱伝導率などの発泡材料の物性値を決め
    たことを特徴とする発泡製品の製造方法。
JP2001282549A 2001-09-18 2001-09-18 発泡材料の3次元発泡解析方法及びそれを記録した記録媒体並びにそれを用いた発泡材料の断熱性評価方法 Expired - Lifetime JP3994709B2 (ja)

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