JP2003090213A - 排気ガス浄化装置、および排気ガスの浄化方法 - Google Patents

排気ガス浄化装置、および排気ガスの浄化方法

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JP2003090213A
JP2003090213A JP2001282622A JP2001282622A JP2003090213A JP 2003090213 A JP2003090213 A JP 2003090213A JP 2001282622 A JP2001282622 A JP 2001282622A JP 2001282622 A JP2001282622 A JP 2001282622A JP 2003090213 A JP2003090213 A JP 2003090213A
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exhaust gas
temperature
carbon
filter
purifying
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Hiromichi Yanagihara
弘道 柳原
Zenichiro Kato
善一郎 加藤
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ガス中の含炭素浮遊微粒子と窒素酸化物
とをともに高い効率で浄化する。 【解決手段】 排気ガス中の含炭素浮遊微粒子を捕集フ
ィルタで捕集し、該捕集フィルタを通過した窒素酸化物
をNOx 触媒で浄化する。該NOx 触媒はNOx蓄積剤
が担持されており、リーン排気ガス中では窒素酸化物を
取り込んで蓄え、排気ガスがリッチあるいはストイキオ
になると、蓄えた窒素酸化物を浄化する機能を有してい
る。NOx 触媒の上流側に設けた捕集フィルタは、含炭
素浮遊微粒子の可燃温度よりも低温の排気ガス中で、捕
集した含炭素浮遊微粒子を燃焼させることができる。従
って、排気ガスの温度を、NOx 触媒が効率よく働く温
度範囲に設定しておけば、排気ガス中の窒素酸化物と含
炭素浮遊微粒子とを、ともに高い効率で浄化することが
可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関の排気
ガスに含まれる含炭素浮遊微粒子と窒素酸化物とを浄化
する技術に関し、より詳しくは、内燃機関の運転条件に
かかわらず、これらを高い効率で浄化する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンの排気ガス中には、
黒鉛(スス)などの含炭素浮遊微粒子や窒素酸化物など
の大気汚染物質が含まれており、地球環境を保護するた
めに、排気ガスとともに大気に排出される含炭素浮遊微
粒子や窒素酸化物の排出量を低減することが強く要請さ
れている。含炭素浮遊微粒子および窒素酸化物の排出量
を低減するためには、ディーゼルエンジンからの排出量
を減少させることに加えて、エンジンから排出された後
で、排気ガス中の含炭素浮遊微粒子や窒素酸化物を浄化
することも重要となる。また、燃焼室内に直接ガソリン
を噴射する方式の、いわゆる筒内噴射ガソリンエンジン
からも、運転条件によっては排気ガスとともに含炭素浮
遊微粒子や窒素酸化物が排出される場合があり、従って
同様の要請が存在する。
【0003】排気ガス中の含炭素浮遊微粒子を浄化する
技術としては、フィルタを用いて排気ガス中の含炭素浮
遊微粒子を捕集するとともに、該フィルタに酸化触媒を
担持しておき、排気ガス温度が比較的高くなったときに
触媒の酸化作用を利用して、捕集した含炭素浮遊微粒子
を燃焼させる技術が提案されている(例えば、特公平7
−106290号)。一方、窒素酸化物を浄化する技術
としては、排気ガス中に過剰な酸素が存在する条件では
窒素酸化物を触媒上に蓄えておき、排気ガス中の酸素濃
度が低下すると、蓄えておいた窒素酸化物を排気ガス中
の還元物質を用いて分解する技術が開発されている(W
O93/07363号など)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、排気ガス中の
含炭素浮遊微粒子と窒素酸化物とを、ともに高い効率で
浄化することは必ずしも容易ではないという問題があっ
た。これは、次のような理由によるものである。含炭素
浮遊微粒子を燃焼させるためには、排気ガス温度が所定
温度以上に高くなければならない。一方、排気ガス温度
があまりに高くなると排気ガス中の窒素酸化物を取り込
みことが困難となるので、窒素酸化物を浄化するために
は排気ガスがあまり高温となることは好ましいことでは
ない。このことから、排気ガス中の含炭素浮遊微粒子と
窒素酸化物とをともに高い効率で浄化するためには、排
気ガス温度を適切な温度範囲に制御しなければならな
い。ところが、内燃機関の運転条件は大きく変動するこ
とから、排気ガス温度が適切な温度範囲から外れて、含
炭素浮遊微粒子あるいは窒素酸化物の浄化効率が低下し
てしまうことが起こり得た。
【0005】本発明は、従来技術における上述の課題を
解決するためになされたものであり、内燃機関の排気ガ
ス中に含まれる含炭素浮遊微粒子と窒素酸化物とを、同
時に高い効率で浄化することを可能とする技術の提供を
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の排
気ガス浄化装置は次の構成を採用した。すなわち、還元
物質に対して酸素が過剰に含まれた排気ガスを排出する
内燃機関の排気ガス浄化装置において、酸素を過剰に含
んだ排気ガスが流入する場合には、該排気ガス中の窒素
酸化物を取り込んで蓄え、該排気ガス中の酸素の割合が
低下すると該蓄えた窒素酸化物を放出する窒素酸化物蓄
積手段と、前記放出された窒素酸化物を、前記排気ガス
中の還元物質と反応させることによって浄化する浄化触
媒とを備え、前記排気ガス中の含炭素浮遊微粒子を該含
炭素浮遊微粒子の可燃温度よりも低温の排気ガス中で燃
焼させる捕集フィルタが、前記窒素酸化物蓄積手段の上
流側に設けられていることを特徴とする。
【0007】また、上記の排気ガス浄化装置に対応する
本発明の排気ガス浄化方法は、還元物質に対して酸素が
過剰に含まれた排気ガスを排出する内燃機関の排気ガス
浄化方法において、捕集フィルタを用いて排気ガス中の
含炭素浮遊微粒子を捕集するとともに、該捕集した微粒
子を、含炭素浮遊微粒子の可燃温度よりも低温の排気ガ
ス中で燃焼させ、排気ガス中に酸素が過剰に存在する場
合には、前記捕集フィルタを通過した窒素酸化物を、窒
素酸化物蓄積剤に取り込んで用いて蓄えるとともに、排
気ガス中の酸素の割合が低下すると該蓄えた窒素酸化物
を放出し、前記放出された窒素酸化物を、前記排気ガス
中の還元物質と反応させることによって浄化することを
特徴とする。
【0008】かかる排気ガス浄化装置および排気ガス浄
化方法においては、排気ガス中の含炭素浮遊微粒子を捕
集フィルタで捕集するとともに、該捕集した微粒子を、
含炭素浮遊微粒子の可燃温度よりも低温の排気ガス中で
燃焼させる。従って、排気ガスの温度を窒素酸化物の浄
化に適した温度に設定しておけば、窒素酸化物および含
炭素浮遊微粒子をいずれも高い効率で浄化することが可
能となる。
【0009】かかる排気ガス浄化装置においては、前記
捕集フィルタとして次のようなフィルタを用いることが
できる。すなわち、前記排気ガス中の含炭素浮遊微粒子
および炭化水素系化合物を、該排気ガス中の酸素と接触
可能に分散して捕集することにより、流入時の温度が該
含炭素浮遊微粒子の可燃温度よりも低温である排気ガス
を用いて、該捕集した炭化水素系化合物と含炭素浮遊微
粒子とを燃焼させるフィルタを用いることができる。詳
細には後述するが、前記排気ガス中の含炭素浮遊微粒子
および炭化水素系化合物を、該排気ガス中の酸素と接触
可能に分散して捕集すれば、窒素酸化物の浄化に適した
温度の排気ガス中で、含炭素浮遊微粒子を高い効率で浄
化することができる。従って、かかる捕集フィルタを用
いれば、排気ガス中の窒素酸化物と含炭素浮遊微粒子と
を同時に高い効率で浄化することが可能となる。
【0010】あるいは、かかる排気ガス浄化装置におい
ては、前記捕集フィルタを、前記内燃機関の排気マニホ
ールドに搭載することとしてもよい。詳細には後述する
が、捕集フィルタを排気マニホールドに設ければ、排気
ガスの動圧を効果的に利用して捕集フィルタの温度を排
気ガス温度よりも高温にすることができる。このため、
窒素酸化物の浄化に適した温度の排気ガス中で、含炭素
浮遊微粒子を高い効率で浄化することが可能となり、排
気ガス中の窒素酸化物と含炭素浮遊微粒子とを同時に高
い効率で浄化することができる。
【0011】こうした排気ガス浄化装置においては、前
記捕集フィルタとして、前記浄化触媒よりも大きな通気
抵抗を有しているフィルタを用いることとしても良い。
後述するように、フィルタの通気抵抗が大きくなれば、
それだけ排気ガスの動圧を有効に利用してフィルタ温度
を上昇させることができる。このことから、捕集フィル
タの通気抵抗を浄化触媒の通気抵抗より大きくしておけ
ば、捕集フィルタの温度が大きく上昇して、捕集した含
炭素浮遊微粒子を確実に燃焼させることができるので好
ましい。
【0012】上述した排気ガス浄化装置においては、浄
化触媒に、窒素酸化物蓄積剤と貴金属触媒とを担持する
ことで、窒素酸化物蓄積手段と浄化触媒とを一体に構成
することとしても良い。窒素酸化物蓄積剤は、排気ガス
中に酸素が過剰に含まれている場合には、該排気ガスか
ら窒素酸化物を取り込んで蓄えるとともに、該排気ガス
中の酸素の割合が低下すると該蓄えた窒素酸化物を放出
する。貴金属触媒は、該放出された窒素酸化物と排気ガ
ス中の還元物質とを反応させる。こうすれば、排気ガス
中の窒素酸化物を高い効率で浄化することが可能とな
る。
【0013】こうした浄化触媒、あるいは上述した窒素
酸化物蓄積手段には、前記窒素酸化物蓄積剤として、ア
ルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、遷移金属
から選択された少なくとも1つの物質を担持することと
しても良い。これら元素は、排気ガス中の窒素酸化物を
効率よく蓄えることが知られており、窒素酸化物蓄積剤
としてこれら元素を担持することで、排気ガス中の窒素
酸化物を高い効率で浄化することが可能となるので好ま
しい。
【0014】また、浄化触媒に窒素酸化物蓄積剤が担持
されている場合には、前記捕集フィルタを通過した含炭
素浮遊微粒子を、前記浄化触媒を用いて浄化することと
しても良い。かかる浄化触媒は、窒素酸化物を浄化する
際に発生する活性酸素を利用して排気ガス中の含炭素浮
遊微粒子を燃焼させることが可能である。従って、前記
捕集フィルタに加えて、該浄化触媒でも含炭素浮遊微粒
子を浄化することとすれば、安定して且つ高い効率で含
炭素浮遊微粒子を浄化することが可能となるので好まし
い。
【0015】上述の排気ガス浄化装置においては、前記
排気ガスに含まれる還元物質と酸素との割合を制御する
排気ガス組成制御手段を備えることとしても良い。こう
して排気ガス中の還元物質と酸素との割合を制御すれ
ば、窒素酸化物を確実に浄化することが可能となる。
【0016】こうした排気ガス浄化装置においては、必
要に応じて内燃機関の運転条件を制御することにより、
排気ガス温度が所定値以上で且つ還元物質が過剰に含ま
れる排気ガスを排出可能としても良い。窒素酸化物蓄積
剤は、窒素酸化物の蓄積能力が低下しても、所定温度以
上で且つ還元雰囲気の排気ガスに晒すことで能力が回復
することが知られている。従って、必要に応じて、内燃
機関から、還元物質が過剰に含まれ且つ所定温度以上の
排気ガスを排出すれば、排気ガス中の窒素酸化物を高い
効率で浄化することが可能となるので好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の作用・効果を
より明確に説明するために、次のような順序に従って、
本発明の実施例を説明する。 A.装置構成: B.エンジン制御の概要: C.排気ガスの浄化方法: C−1.窒素酸化物の浄化メカニズム: C−2.含炭素浮遊微粒子の浄化メカニズム: C−3.動圧をフィルタ温度に変換するメカニズム: D.変形例:
【0018】A.装置構成:以下、本発明の排気ガス浄
化装置をディーゼルエンジンに適用した実施例について
説明する。もちろん、本発明の排気ガス浄化装置は、デ
ィーゼルエンジンに限らず、燃料をシリンダ内に直接噴
射する方式のガソリンエンジンなど、他の内燃機関にも
適用することができる。更には、本発明は、車両や船舶
搭載用あるいは定置用などのあらゆる内燃機関に適用す
ることが可能である。
【0019】図1は、本実施例の排気ガス浄化装置を装
着したディーゼルエンジン10の概略構成を示した説明
図である。ディーゼルエンジン10は、いわゆる4気筒
エンジンであり、#1ないし#4の4つの燃焼室を有し
ている。各燃焼室には燃料噴射弁14および吸気管12
が接続されており、吸気管12の上流側にはエアクリー
ナ26が設けられている。ディーゼルエンジン10は、
エアクリーナ26から吸気管12を介して燃焼室内に空
気を吸い込み、燃料噴射弁14から燃焼室内に噴射した
燃料を燃焼室内で燃焼させて、このとき発生する燃焼圧
力を機械的な仕事に変換して出力として取り出してい
る。燃焼室内で空気と燃料とを燃焼させることで生じた
排気ガスは、排気マニホールド16および排気管17を
介して外部に排出される。
【0020】排気マニホールド16と吸気管12とは、
EGR通路60を介して連通しており、排気マニホール
ド16内から排気ガスの一部を吸気管12内に導入可能
となっている。EGRとは、Exhaust Gas Recirculatio
n の略語であり、排気ガスの一部を吸気側に還流させる
ことを言う。EGR通路60にはEGR弁62が設けら
れており、このEGR弁62の開度を調整することで、
吸気管12内に還流させる排気ガス量を制御することが
可能となっている。
【0021】排気マニホールド16内には、#1ないし
#4の各燃焼室に近接させて、燃焼室毎に捕集フィルタ
100が設けられている。ディーゼルエンジン10の排
気ガス中に含まれている含炭素浮遊微粒子は、排気ガス
が捕集フィルタ100を通過する際にフィルタ上に捕集
されて浄化される。捕集フィルタ100の構造について
は後述する。
【0022】捕集フィルタ100によって含炭素浮遊微
粒子が浄化された排気ガスは、排気管17に設けられた
NOx 触媒200に流入し、NOx 触媒200で窒素酸
化物が浄化される。窒素酸化物は、一酸化窒素NOや二
酸化窒素NO2 などの種々の酸化状態で排気ガス中に含
まれていることから、これらはひとまとまりにNOxと
総称される。尚、NOx 触媒200では、窒素酸化物に
加えて、一酸化炭素などの大気汚染物質も同時に浄化す
ることができる。NOx 触媒200については後述す
る。
【0023】エンジン制御用ECU30は、CPUや、
RAM、ROM、タイマなどがバスを介して相互にデー
タをやり取り可能に接続された構成となっている。この
ようなエンジン制御用ECU30は、エンジン回転速度
Neや、アクセル開度θacといったエンジンの運転条件
を検出し、運転条件に応じて、燃料供給ポンプ18や、
燃料噴射弁14、EGR弁62などを適切に制御してい
る。エンジン回転速度Neは、エンジンのクランクシャ
フトの先端に設けたクランク角センサ32の出力に基づ
いて検出される。アクセル開度θacは、アクセルペダル
に設けられたアクセルポジションセンサ34を用いて検
出される。
【0024】図2は、排気マニホールド16に装着され
ている捕集フィルタ100の外観形状を示す斜視図であ
る。理解を容易にするために、図2では、一部分の断面
をとって内部構造を拡大して表示している。捕集フィル
タ100は、円筒状のケース102と、ケース102内
に挿入されて外周をケースに溶接されたエレメント10
4とから構成されている。エレメント104は、耐熱金
属製の不織布106と同じく耐熱金属製の波板108と
を重ねて、中心棒110を芯にして円筒状に巻き付けた
ロール構造となっている。本実施例の捕集フィルタ10
0で用いるエレメント104は、外径が約55mm、長
さが約40mmのものを使用している。もちろん、これ
ら寸法は、ディーゼルエンジンの排気量や排気マニホー
ルド16の内径などにあわせて、適宜変更することがで
きる。
【0025】不織布106は波板108とともに巻き付
けられているので、不織布106同士の間隔は、波板1
08によって所定の間隔に保たれており、不織布106
と波板108との間には、中心棒110の軸方向に沿っ
て多数の通路が形成されている。エレメント104の両
側には、封止板112が溶接されている。封止板112
は、不織布106と波板108との間に形成された通路
を互い違いに閉塞して、排気ガスが不織布106を通過
する構造を形成する。図3を参照して、封止板112に
より排気ガスが不織布106を通過する構造が形成され
ている様子を説明する。
【0026】図3は、捕集フィルタ100の断面構造を
概念的に示す説明図である。尚、図が煩雑になることを
防ぐために、図3では、波板108の表示は省略してい
る。図示するように、封止板112は、所定の間隔に保
たれて隣接する不織布106の間に形成される通路を、
互い違いになるように閉塞する。このため、図中に矢印
で示したように、図の左側から排気ガスが流れてくる
と、封止板112で塞がれていない通路に一旦は流入す
るが、通路の出口側は封止板112で塞がれている。そ
こで排気ガスは、図中に太い矢印で示すように、通路側
面を構成する不織布106を通って、出口側が塞がれて
いない通路に抜けていく。こうして排気ガスが不織布1
06を抜ける際に、排気ガス中に含まれているススなど
の含炭素浮遊微粒子を不織布106によって捕集するこ
とができる。
【0027】本実施例の捕集フィルタ100では、不織
布106として、所定範囲の諸元を有する金属製不織布
を用いている。このため、含炭素浮遊微粒子や炭化水素
系化合物を、排気ガス中の酸素と接触可能に分散した状
態で捕集することができ、その結果、比較的低温の排気
ガス中でも含炭素浮遊微粒子を燃焼させることが可能と
なっている。捕集フィルタ100が排気ガス中の含炭素
浮遊微粒子を燃焼させるメカニズムについては後述す
る。図4は、代表的な不織布諸元を示したものである。
もちろん、図4に示す不織布の諸元はあくまでも例示で
あって、不織布の諸元は図中に例示された値に限定され
るものではない。また、本実施例では、Fe−Cr−A
l合金製の金属不織布を用いているが、Ni系合金など
の周知な他の耐熱性の金属不織布や、あるいは炭化珪素
繊維などのセラミック繊維の不織布を用いても構わな
い。
【0028】尚、図4中に示された平均細孔径とは、い
わゆるWashburn の式に基づいて計測された細孔径の平
均値である。Washburn の式とは、フィルタに液体を浸
漬した場合、細孔径が小さくなるほど液体の表面張力で
細孔が閉塞され易くなるのでフィルタの通気抵抗が増加
するという現象に着目して、フィルタの前後に加える差
圧と、液体の表面張力と、フィルタと液体との接触角
と、フィルタの細孔径との間に成り立つ関係を記述した
式である。Washburn の式に基づく計測方法は、細孔径
分布の計測方法として広く使用されているので、詳細な
計測方法については説明を省略する。ここでは、Washb
urn の式に基づいて計測された細孔容積の累積値が50
%となる細孔径を平均細孔径としている。もちろん、周
知の異なる計測方法を用いて計測した場合は、平均細孔
径の数値自体は変動し得ることは言うまでもない。
【0029】また、上述した本実施例のエレメント10
4は、エレメント104の両端に封止板112を溶接し
て形成されているものとして説明したが、以下に説明す
るように、封止板112を用いない構造としてもよい。
【0030】図5は、封止板を用いない構造のエレメン
トを備える捕集フィルタ100の断面図である。図5で
は、図が煩雑となることをさけるために、波板108の
表示は省略している。前述した図3では、不織布106
の両端に互い違いに封止板112を溶接したが、封止板
を溶接する代わりに、図5に示すように、不織布同士を
端部113で互いに溶接してもよい。こうすれば封止板
112を省略することができるので、捕集フィルタ10
0をより簡便に製造することができる。
【0031】図6は、NOx 触媒200の構造を示した
説明図である。図2(a)は、NOx 触媒200を排気
ガスが流入する側から見た正面図であり、図2(b)は
側断面図である。図示するように、NOx 触媒200
は、いわゆるハニカム構造をしたコージライト製のモノ
リスの上に、NOx 蓄積剤と貴金属触媒とが担持された
構造となっている。より詳しくは、モノリス上にアルミ
ナなどの基材層を形成し、その上にNOx 蓄積剤と貴金
属触媒とが担持されている。NOx 蓄積剤としては、カ
リウムK,ナトリウムNa,リチウムLi,セシウムC
s,ルビジウムRbなどのアルカリ金属や、バリウムB
a,カルシウムCa,ストロンチウムSrのようなアル
カリ土類金属、ランタンLa,イットリウムY,セリウ
ムCeのような希土類、および遷移金属から選ばれた元
素が主に使用される。尚、NOx 蓄積剤としては、カル
シウムCaよりもイオン化傾向の高いアルカリ金属やア
ルカリ土類金属、すなわち、カリウムK,リチウムL
i、セシウムCs,ルビジウムRb,バリウムBa,ス
トロンチウムSrを好適に用いることができる。また、
貴金属触媒としては、白金Pt、パラジウムPd、ロジ
ウムRhなどの白金系の貴金属触媒を好適に用いること
ができるが、酸化活性を有する他の金属を適用すること
も可能である。
【0032】NOx 触媒200に流入した排気ガスは、
NOx 触媒内部に形成された通路202を通過する間
に、NOx や一酸化炭素などの大気汚染物質が浄化され
る。NOx 触媒200上で、これら大気汚染物質が浄化
される様子については後述する。
【0033】尚、ここでは、NOx 蓄積剤と貴金属触媒
とはともにNOx 触媒200に担持されているものとし
て説明するが、これらを別々の触媒に担持することとし
て、NOx 蓄積剤を担持した触媒を上流側に、貴金属触
媒を担持した触媒をその下流側に設けることとしても構
わない。
【0034】B.エンジン制御の概要:図7は、エンジ
ン制御用ECU30が行うエンジン制御ルーチンの概要
を示すフローチャートである。かかる制御ルーチンは、
エンジンに始動用キーが挿入されて電源が「オン」状態
になると開始される。
【0035】エンジンに挿入されたキーが始動位置まで
回されたことを検出すると、エンジン制御用ECU30
はエンジン始動制御を開始する(ステップS10)。か
かる処理では、スタータモータでエンジンをクランキン
グしつつ、適切なタイミングで燃料を噴射してエンジン
を始動させる。エンジンの始動に際しては、吸気温度や
エンジン水温を検出し、エンジンの始動が困難なほど温
度が低い場合には、吸入空気や燃焼室をヒータで適宜加
熱する。噴射した燃料が燃焼室内で燃焼すると、大きな
トルクが発生してエンジン回転速度が上昇していき、エ
ンジン制御用ECU30は、エンジン回転速度が所定の
回転速度に達したことを検出してエンジン始動制御を終
了する。尚、本実施例では、エンジンの回転速度をクラ
ンク角センサ32の出力に基づいて検出している。
【0036】エンジンの始動制御が終了すると、エンジ
ン運転条件を検出する(ステップS20)。エンジンの
運転条件を規定する主なパラメータは、エンジン回転速
度Neおよびアクセル開度θacであり、その他の補助的
なパラメータとして、吸入空気温度やエンジン冷却水
温、燃料温度、吸気圧力などを使用している。ステップ
S20ではこれらパラメータを検出する。
【0037】エンジンの運転条件を検出すると、検出し
た運転条件に応じてエンジンの制御モードを設定する処
理を行う(ステップS30)。詳細には後述するが、本
実施例のディーゼルエンジン10では、運転中に排気ガ
スの組成を切り換えることによって、排気ガス中の大気
汚染物質を高い効率で浄化することが可能となってい
る。より詳しくは、排気ガス中に酸素が過剰に存在する
条件と、酸素よりも還元物質が多く(もしくは同程度
に)存在する条件とを切り換えながら運転することによ
り、排気ガス中の含炭素浮遊微粒子および窒素酸化物
を、ともに高い効率で且つ安定して浄化することが可能
である。排気ガス組成を切り換える制御は、後述する燃
料噴射制御やEGR制御などの各制御を協動的に実施す
ることで行う。そこで、この協動的な制御を行うため
に、ステップS30では、ディーゼルエンジン10の制
御状態を示す制御モードを設定する。こうして設定した
制御モードに基づいて、燃料噴射制御やEGR制御など
の各制御が以下に説明するように、それぞれ適切に実行
される。
【0038】制御モードの設定に続いて、燃料噴射制御
を行う(ステップS40)。燃料噴射制御は、エンジン
の運転条件に応じて、適切な量の燃料を、適切なタイミ
ングで噴射する制御であり、制御の概要は次のようなも
のである。先ず、エンジン回転速度Neとアクセル開度
θacとに基づいて基本となる燃料噴射量および燃料噴射
タイミングを算出する。次いで、この値に、吸入空気温
度や、エンジン冷却水温、燃料温度などの影響を考慮し
た補正を行って、エンジン運転条件に応じた最適な噴射
量と最適な噴射タイミングとを算出する。こうして算出
した噴射量およびタイミングで燃料を噴射するよう、燃
料供給ポンプ18と燃料噴射弁14とを制御する。
【0039】具体的には、基本となる燃料噴射量および
燃料噴射時期が、エンジン回転速度Neおよびアクセル
開度θacに対するマップとして、エンジン制御用ECU
30に内蔵されたROMに記憶されている。図8には、
燃料噴射量、燃料噴射時期、更には後述するEGR弁開
度などが、エンジン回転速度Neおよびアクセル開度θ
acに対するマップとして記憶されている様子を概念的に
示している。また、吸入空気温度やエンジン冷却水温な
どの各種の補正係数は、所定の演算式によって算出する
こともできるが、エンジン制御用ECU30内のROM
にマップとして記憶しておいてもよい。これら各種のマ
ップは、制御モードに応じて2組ずつ用意されている。
エンジン制御用ECU30は、制御モードに応じて適切
なマップを参照することにより、基本となる燃料噴射量
および噴射時期、各種補正係数を取得する。こうして得
た燃料噴射量や噴射時期、各種補正係数に基づいて、最
適な燃料噴射量および燃料噴射時期を算出し、燃料供給
ポンプ18および燃料噴射弁14を制御する。
【0040】燃料噴射制御を終了すると、続いてEGR
制御を開始する(ステップS50)。通常、排気ガスの
一部を吸気に還流させれば燃焼室内での燃焼速度が低下
するので、燃焼最高温度が低くなって排気ガス中の窒素
酸化物の濃度を減少させることができる。反面、排気ガ
スの還流量が多くなると燃焼が不安定になる傾向がある
ので、エンジンの運転条件に応じて、排気ガスの還流量
が最適となるように制御してやる必要がある。EGR制
御ではこのような制御を行う。具体的には、エンジン制
御用ECU30内のROMには、EGR弁62の適切な
開度がエンジンの運転条件に対するマップとして記憶さ
れている(図8参照)。エンジン制御用ECU30はか
かるマップを参照することにより、EGR弁62の開度
をエンジン運転条件に応じた適切な開度に設定してい
る。尚、EGR制御用のマップも、制御モードに応じて
2種類のマップが用意されており、エンジン制御用EC
U30は、制御モードに応じて適切なマップを参照して
EGR弁開度の制御を行う。
【0041】以上のようにしてEGR制御を終了した
ら、エンジンに挿入されている始動用キーが「オフ」位
置まで戻されているか否かを検出し(ステップS6
0)、「オフ」位置まで戻されていなければ、再びステ
ップS20に戻って続く一連の処理を繰り返す。エンジ
ン制御用ECU30は、始動用キーが「オフ」位置に戻
されるまで、上述した処理を繰り返す。このように、エ
ンジン制御用ECU30は、ステップS30で制御モー
ドを設定すると、続く燃料噴射制御およびEGR制御で
は、制御モードに応じたマップを参照しながらそれぞれ
の制御を行う。その結果、各制御を協動的に行いなが
ら、エンジンの運転条件の変化に応じて常に最適に制御
することが可能となっている。
【0042】C.排気ガスの浄化方法:本実施例の排気
ガス浄化装置を適用したディーゼルエンジン10は、排
気ガス中の窒素酸化物や含炭素浮遊微粒子などを効率よ
く安定して浄化することが可能である。この理由を説明
するために、以下では、本実施例の排気ガス浄化装置が
窒素酸化物や含炭素浮遊微粒子を浄化するメカニズムに
ついて説明する。
【0043】C−1.窒素酸化物の浄化メカニズム:図
9を参照しながら、NOx 触媒200が排気ガス中に含
まれる窒素酸化物を浄化するメカニズムについて説明す
る。図9は、NOx 触媒200の表面を拡大して示した
概念図であり、貴金属触媒254とNOx 蓄積剤253
とが、アルミナの基材層の上に担持されている様子を概
念的に示したものである。貴金属触媒254は、粒径が
1μm以下の微粒子状で、アルミナ基材の上にNOx 蓄
積剤253とともに担持されている。もちろん、NOx
蓄積剤253の上に均一に分散して担持することも可能
である。
【0044】図9(a)は排気ガス中に過剰な酸素が存
在している状態、すなわち排気ガス中に含まれる一酸化
炭素や未燃燃料などの還元物質に対して、酸素量が多く
存在している場合を示している。このように、排気ガス
中に過剰な酸素が存在している状態を、本明細書では、
「排気ガス空燃比がリーン」であると言うことにする。
【0045】排気ガス中には、燃焼によって生じるNO
xが含まれている。NOxはほとんどが一酸化窒素NO
の状態で含まれているので、図9(a)ではNOxを一
酸化窒素NOとして表示している。一酸化窒素NOは極
性分子であることから、排気ガス中のNOは速やかに白
金Ptなどの貴金属触媒上に吸着する。白金系の貴金属
触媒254は適度な酸化活性を有しているため、一酸化
窒素NOは二酸化窒素NO2 を経て硝酸イオンNO3-
酸化される。こうして貴金属触媒上に発生した硝酸イオ
ンNO3-は、いわゆる「スピルオーバ」と呼ばれる現象
によって、NOx蓄積剤253まで移動する。「スピル
オーバ現象」とは、金属触媒上で吸着分子が活発に動き
回る現象である。触媒上では、Ptなどの貴金属微粒子
はできるだけ均一に分散させているとはいえ、分子レベ
ルで言えば局在していることに変わりはないが、スピル
オーバ現象によって吸着分子が表面を活発に移動し得る
ために、表面全体が触媒として機能しているものと考え
られている。このように、排気ガス中に酸素が過剰に存
在している条件では、一酸化窒素NOが貴金属触媒上で
酸化され、スピルオーバ現象によってNOx蓄積剤25
3まで運ばれて、硝酸塩の形で蓄えられる。尚、貴金属
触媒上に吸着した一酸化窒素NOの全てが必ずしも硝酸
イオンNO3-まで酸化されるとは限らず、一部は亜硝酸
イオンNO2-の状態でNOx蓄積剤253に蓄えられる
こともあり得ると考えられる。
【0046】図9(b)は排気ガス中の酸素が不足して
いる状態、すなわち排気ガス中に含まれる酸素に対し
て、一酸化炭素や未燃燃料などの還元物質が多く存在し
ている場合を示している。このように、排気ガス中に還
元物質が過剰に存在している状態を、本明細書では「排
気ガス空燃比がリッチ」であると言うことにする。ま
た、排気ガス中の還元物質と酸素とがちょうどバランス
する比率で存在している状態を、「排気ガス空燃比がス
トイキオ」であると言うことにする。
【0047】排気ガス空燃比がストイキオあるいはリッ
チの場合には、排気ガス中には、未燃の燃料に起因する
炭化水素系化合物HCや一酸化炭素COなどの還元物質
が含まれている。貴金属触媒254は適度な酸化活性を
有しているので、排気ガス中に酸素が存在すれば、これ
ら還元物質を酸化して、二酸化炭素CO2 や水に変換す
ることができる。
【0048】ところが、排気ガス中に還元物質に見合う
だけの酸素が存在していない場合には、図9(b)に示
すように、貴金属触媒254はNOx蓄積剤253に蓄
えておいた硝酸イオンNO3-を窒素N2 と酸素とに分解
し、発生した酸素を用いて還元物質を酸化する。図9
(b)を参照しながら、かかる現象について説明する。
NOx蓄積剤253に蓄えられていた硝酸イオンNO3-
は、スピルオーバ現象によって貴金属触媒254上に移
動する。貴金属触媒254上では、硝酸イオンNO3-
電子雲が貴金属触媒側に吸い寄せられて偏在する結果、
硝酸イオンNO3-の窒素原子と酸素原子との間の化学結
合が切れ易い状態になっている。図9(b)において、
硝酸イオンを「N+3・O」と表示しているのは、窒素
原子と酸素原子との間の結合が切れ易くなっている様子
を模式的に表示したものである。このような状態に還元
物質が作用すると、窒素原子と酸素原子との結合が切断
されて窒素N2 と酸素とに分解される。排気ガス中に含
まれる含炭素浮遊微粒子も、還元物質として機能し得
る。こうして発生した酸素は極めて反応性に富んでいる
ことから、活性酸素と呼ばれる。活性酸素は排気ガス中
の炭化水素系化合物HCや、一酸化炭素と速やかに反応
し、更にはススなどの含炭素浮遊微粒子が存在する場合
にはこれら微粒子とも反応して、これらの大気汚染物質
を二酸化炭素CO2 や水などに変換する。尚、図9
(b)では、ススなどの含炭素浮遊微粒子を、炭素を表
す「C」を用いて表示している。
【0049】このように、NOx 触媒200は、排気ガ
ス空燃比がリーンの条件では酸素とNOxとを硝酸塩
(あるいは一部は亜硝酸塩)として取り込み、排気ガス
空燃比がストイキオあるいはリッチの条件では硝酸塩を
窒素と活性酸素とに分解するとともに、このときに発生
した活性酸素により一酸化炭素や炭化水素系化合物など
の還元性の大気汚染物質を浄化する。従って、ディーゼ
ルエンジン10を、排気ガス空燃比がリーンになる運転
条件と、ストイキオあるいはリッチになる運転条件とに
切り換えながら運転すれば、排気ガス中に含まれる窒素
酸化物に加えて、一酸化炭素や炭化水素系化合物などの
還元性の大気汚染物質も効率よく浄化することができ
る。排気ガス空燃比を切り換えながら運転する方法につ
いては、後ほどまとめて説明する。
【0050】ここで、NOx 触媒200に流入する排気
ガスの温度があまりに高くなると、排気ガス中のNOx
をNOx 蓄積剤に効率よく取り込むことができなくな
る。従って、排気ガス中のNOx を高い効率で浄化する
ためには、ディーゼルエンジン10の運転条件を、排気
ガス温度があまり高くならないように制御することが望
ましい。具体的には、排気ガス温度が約250℃〜45
0℃となるように制御することが望ましい。一方、排気
ガス中の含炭素浮遊微粒子を燃焼させるには、排気ガス
温度が高い方が望ましい。一般に、含炭素浮遊微粒子を
燃焼させるためには、排気ガス温度を約550℃〜60
0℃以上に上昇させなければならないことが知られてい
る。もちろん、酸化触媒を利用すれば排気ガス温度が3
50℃程度でも含炭素浮遊微粒子を燃焼させことが可能
であると言われているが、排気ガス中の含炭素浮遊微粒
子を高い効率で且つ安定して浄化するためには、排気ガ
ス温度は約450℃以上であることが望ましい。このよ
うに、窒素酸化物の浄化に適する排気ガス温度範囲と、
含炭素浮遊微粒子の浄化に適する排気ガス温度範囲とが
異なっているので、排気ガス温度が常にいずれの温度範
囲にも入るよう、ディーゼルエンジン10を制御するこ
とは必ずしも容易なことではない。
【0051】これに対して、本実施例の排気ガス浄化装
置では、排気ガス中の含炭素浮遊微粒子を次のような方
法を用いて燃焼させている。このため、窒素酸化物の浄
化に適した温度の排気ガス中で、含炭素浮遊微粒子を燃
焼させることが可能であり、排気ガス中の含炭素浮遊微
粒子と窒素酸化物とを、同時に高い効率で浄化すること
が可能となっている。
【0052】C−2.含炭素浮遊微粒子の浄化メカニズ
ム:図10は、本実施例の捕集フィルタ100が、窒素
酸化物の浄化に適した温度の排気ガス中で、含炭素浮遊
微粒子を浄化する様子を概念的に示した説明図である。
図10(a)は、ディーゼルエンジン10の排気マニホ
ールド16内に捕集フィルタ100が装着されている様
子を模式的に示している。図10(b)は、ディーゼル
エンジン10を一定条件で運転しながら、フィルタ前後
の差圧dPおよびフィルタに流れ込む排気ガス温度T
g、フィルタ温度Tfを計測して得られた結果を概念的
に示す説明図である。フィルタ前後の差圧dPは、フィ
ルタの上流側と下流側とにそれぞれ設けた圧力センサ6
4,66の出力に基づいて検出している。
【0053】ディーゼルエンジン10の運転を開始する
と、排気ガス温度Tgおよびフィルタ温度Tfが直ちに
上昇して定常温度に達する。このとき、実際には、フィ
ルタ温度Tfは排気ガス温度Tgよりも高い値となる
が、説明を簡明にする観点から、ここでは2つの温度に
有意な差は無いものとして説明する。
【0054】捕集フィルタ100が新品の場合、フィル
タ前後の差圧dPは初めの間は次第に増加して行くが、
やがて一定値に安定する。フィルタ前後の差圧が一定値
に安定するのは、本実施例の捕集フィルタ100が、排
気ガス中の含炭素浮遊微粒子をフィルタ表面だけでな
く、フィルタ内部に3次元的に捕集するためである。差
圧が安定する値は主にフィルタの設計諸元によって変化
するが、代表的には新品時差圧の3倍ないし4倍程度の
値となることが多い。説明の便宜上、ディーゼルエンジ
ン10の運転を開始してから、フィルタ前後の差圧が安
定するまでの期間を、「第1期」と呼ぶことにする。
【0055】フィルタ前後の差圧が安定した後、ディー
ゼルエンジン10をしばらく運転していると、排気ガス
温度Tgは変化しないにも関わらず、フィルタ温度Tf
が少しずつ上昇し始める。フィルタ温度Tfと排気ガス
温度Tgとの乖離は次第に大きくなり、ついにはフィル
タ温度Tfが550℃前後に達する。この間、ススなど
の含炭素浮遊微粒子および炭化水素系化合物がフィルタ
で捕集されることに伴って、フィルタ前後の差圧dPは
ごく僅かに増加する傾向にあるが、有意な増加量を計測
できない場合もある。
【0056】フィルタ温度Tfが上昇して550℃付近
に達すると、フィルタに捕集されたススなどの含炭素浮
遊微粒子が燃焼し始め、捕集した微粒子が全て燃焼する
と、フィルタ温度Tfは排気ガス温度Tg付近の温度ま
で速やかに低下する。排気ガス中のススなどが捕集され
ることによるフィルタ前後での差圧dPの増加を検出可
能な場合には、フィルタ上でススなどが燃焼するときに
差圧dPの低下を検出することができる。第1期が終了
した後に、フィルタ温度Tfが排気ガス温度Tgから次
第に乖離していき、再び排気ガス温度Tgに低下するま
での期間を「第2期」と呼ぶことにする。尚、第1期の
期間は第2期の期間に比べてかなり短いが、図10では
表示上の理由から、第1期の期間を第2期に対して実際
よりも長く表示している。
【0057】フィルタに捕集されたススなどが燃焼し終
わって、フィルタ温度Tfが排気ガス温度Tg付近の温
度に低下しても、しばらくすると再びフィルタ温度Tf
が上昇し始め、やがて550℃に達して捕集したススな
どが燃焼する。このように、フィルタはいつまでも第2
期の状態に保たれて、排気ガス中に含まれるススなどの
捕集と燃焼とを繰り返す。以上が、捕集フィルタ100
が含炭素浮遊微粒子を燃焼させる第1の形態である。
【0058】排気ガス温度Tgが高い条件では、第2の
形態が発現する。図10(c)は、図10(b)の条件
に対して排気ガス温度が若干(代表的には50℃)高い
条件でディーゼルエンジン10を運転したときの、フィ
ルタ温度Tfおよびフィルタ前後の差圧dPの推移を概
念的に示した説明図である。排気ガス温度に限らず、図
10(b)の条件に対してスス濃度が若干高くなるよう
に変更した場合にも、同様の結果を得ることができる。
【0059】排気ガス温度Tgが高い条件では、図10
(c)に示すように、第2期の終了後、フィルタ温度T
fが排気ガス温度Tg付近まで低下することなく、若干
高い温度で安定する。第2期の終了後、フィルタ温度T
fが排気ガス温度Tgよりも高い温度で安定する期間を
「第3期」と呼ぶことにする。第3期で起きている現象
については、必ずしも未だ明確ではないが、含炭素浮遊
微粒子の捕集と燃焼とが局所的に繰り返されているか、
あるいは同一箇所において捕集と燃焼とが同時進行的に
行われているものと予想され、いずれにしても図10
(c)に示すように、第3期においてはフィルタ前後の
差圧ΔPは、ほぼ一定値に保たれている。
【0060】以上に説明したように、本実施例の捕集フ
ィルタ100は、排気ガス中の含炭素浮遊微粒子や炭化
水素系化合物を分散した状態で捕集することができ、こ
のため、窒素酸化物の浄化に適した比較的低温の排気ガ
ス中で、捕集した微粒子を燃焼させることが可能であ
る。捕集フィルタ100がススなどの微粒子を分散した
状態で捕集することができるのは、以下に説明するメカ
ニズムによって、微粒子を不織布内部に積極的に取り込
みながら捕集するためと思われる。以下、現時点で推定
される捕集メカニズムについて、簡単に説明する。
【0061】図11は、捕集フィルタ100の不織布断
面の構造を概念的に示した説明図である。図中の斜線を
付した丸印は、それぞれが不織布繊維の断面を示してい
る。不織布は、無数の繊維が複雑に絡み合って形成され
ていて、内部には複雑に連通し合う3次元的な通路が無
数に形成されている。
【0062】図11(a)は、未だ新しい不織布の断面
構造を概念的に表示したものである。排気ガスは、上方
から下方に向かって流れるものとする。繊維の分布に疎
密があるために不織布表面には種々の大きさの開口部が
形成されているが、小さな開口部であっても排気ガスの
気体分子にとっては充分に大きいので、排気ガスは不織
布全面をほぼ均等に通過すると考えられる。図11
(a)では、不織布の繊維間を通過する排気ガスを、太
い矢印を用いて模式的に表示している。
【0063】排気ガスが不織布を通過すると、排気ガス
中に含まれるススなどの含炭素浮遊微粒子が繊維の間に
捕捉されて、次第に不織布表面の開口部が閉塞してい
く。このため、図11(b)に示すように、不織布表面
の小さな開口部はススなどの微粒子で閉塞されてしま
い、排気ガスは閉塞されずに残っている比較的大きな開
口部に集中する。この結果、不織布を通過する排気ガス
の流れは、表面に閉塞されずに残った大きな開口部から
始まる流れに集約されていく。図11(b)では、スス
などの微粒子を小さな黒丸で模式的に表示している。
【0064】排気ガスが集中して流れれば、それだけ流
速が増加して、通路内に大きな圧力勾配が発生する。こ
の現象を、流れが不織布の繊維と衝突して大きな圧力が
発生していると考えてもよい。前述したように、不織布
内部に形成されている通路は、複雑に連通し合っている
ので、集約されて流れる通路の圧力が高くなれば、直ぐ
に他の通路に分岐していく。このため、不織布前後の差
圧は所定値以上に増加することなく一定範囲に保たれ
る。
【0065】図11(c)は、主流が他の通路に分岐し
て流れる様子を概念的に示している。このように、不織
布内部で排気ガスの流れが分岐する結果、排気ガス中に
含まれるススなどの含炭素浮遊微粒子は、不織布の内部
全体で捕集されることになる。仮に、不織布内部のある
箇所がススで閉塞されたとしても、通路は3次元的に複
雑に連通し合っているので、直ぐに他の通路に分岐する
ことが可能である。すなわち、不織布内部では、ある箇
所がススなどによって閉塞しても、通路が自動的に切り
替わって排気ガスが新たな通路を流れるために、ススな
どが分散した状態で捕集されるものと考えられる。
【0066】図10に示したように、本実施例の捕集フ
ィルタ100が、捕集した含炭素浮遊微粒子を比較的低
温の排気ガス中で燃焼させることが可能なメカニズムに
ついては、まだすべてが解明されたわけではないが、現
時点で次のようなメカニズムによるものと考えられる。
【0067】ディーゼルエンジンの排気ガス中には、含
炭素浮遊微粒子や炭化水素系化合物が、図12に示すよ
うな割合で含まれていることが分かっている。すなわ
ち、おおまかに言えば、ススなどの含炭素浮遊微粒子
と、燃料に起因する炭化水素系化合物と、潤滑油に起因
する炭化水素系化合物とが、ほぼ同じ割合で含まれてい
る。ススなどの浮遊微粒子は、酸素を含んだ排気ガス雰
囲気中でも通常は550℃以上にならないと燃焼しない
と言われている。これに対して、燃料や潤滑油に起因す
る炭化水素系化合物は、酸素さえ供給されれば、550
℃より低い温度でも何らかの酸化反応が起こり得る。
【0068】本実施例の捕集フィルタ100では、前述
したように所定範囲の細孔径分布を有する金属不織布1
06を使用しており、排気ガス中の含炭素浮遊微粒子と
炭化水素系化合物とを、不織布内部に3次元的に分散し
た状態で捕集する。このため、捕集された炭化水素系化
合物の一部は、排気ガス中の酸素が十分に供給される状
態で捕集されており、排気ガスの温度によってゆっくり
とした酸化反応(発熱反応)を開始して、フィルタ温度
を次第に上昇させる。この結果、含炭素浮遊微粒子およ
び炭化水素系化合物がある程度フィルタに捕集された時
点でフィルタ温度が550℃以上となり、フィルタ上の
含炭素浮遊微粒子と炭化水素系化合物とを一気に燃焼さ
せることができるものと考えられる。
【0069】以上に説明したように、本実施例の排気ガ
ス浄化装置では、上述した捕集フィルタ100を排気マ
ニホールド16内に搭載し、排気ガス中の含炭素浮遊微
粒子を捕集フィルタで捕集する。また、排気ガス中の窒
素酸化物は捕集フィルタ100を通り抜けて、排気管1
7内のNOx 触媒200に流入する。NOx 触媒200
では、排気ガス空燃比がリーンのときには窒素酸化物を
触媒内に吸蔵しておき、排気ガス空燃比がストイキオま
たはリッチになると、蓄えておいた窒素酸化物を浄化す
る。ディーゼルエンジン10の排気ガス温度は、窒素酸
化物を効率よく浄化可能な温度となるように制御されて
おり、従って排気ガス空燃比をリーンと、ストイキオあ
るいはリッチとに切り換えることで、排気ガス中の窒素
酸化物を高い効率で浄化することができる。一方、捕集
フィルタ100では、排気ガス中の含炭素浮遊微粒子を
捕集するに従って、次第にフィルタ温度が上昇してい
き、約550℃まで上昇すると、フィルタ上に捕集され
ていた含炭素浮遊微粒子が燃焼を開始する。フィルタ温
度は、約550℃と十分に高くなっており、且つ排気ガ
ス中には過剰な酸素が存在するので、フィルタ上に捕集
した含炭素浮遊微粒子を確実に燃焼させることができ
る。
【0070】このように、本実施例の捕集フィルタ10
0を用いれば、含炭素浮遊微粒子を比較的低温の排気ガ
ス中で燃焼させることができる。従って、ディーゼルエ
ンジン10の排気ガス温度が窒素酸化物の浄化に適した
温度となるように制御することで、窒素酸化物と含炭素
浮遊微粒子とを同時に高い効率で浄化することが可能と
なる。もちろん、捕集フィルタ100上で、含炭素浮遊
微粒子が激しく燃焼すれば、フィルタから流出する排気
ガス温度は若干上昇するが、捕集フィルタ100上に捕
集された含炭素浮遊微粒子は比較的短い時間で燃焼して
しまう。従って、排気ガス温度が上昇する期間は全体か
ら見れば僅かな割合に過ぎず、下流側のNOx 触媒20
0における窒素酸化物の浄化に与える影響はほとんど無
視し得る程度に過ぎない。
【0071】加えて、図1に示したように、本実施例の
捕集フィルタ100は、排気マニホールド16内に設け
られているので、捕集フィルタ100には排気ガスの動
圧が強く作用する。このため、以下に説明するように、
本実施例の捕集フィルタ100では、排気ガスの動圧が
温度に変換され、その分だけフィルタ温度が上昇してい
る。すなわち、上述した排気ガス中の炭化水素系化合物
の酸化反応に加えて、排気ガスの動圧による温度上昇も
利用することにより、比較的低温の排気ガス中でもフィ
ルタ温度を上昇させて、フィルタ上の含炭素浮遊微粒子
を確実に燃焼させることが可能となっている。以下、本
実施例の捕集フィルタ100が、排気ガスの動圧を温度
に変換している様子について説明する。
【0072】C−3.動圧をフィルタ温度に変換するメ
カニズム:図10においては、説明の便宜上、エンジン
の運転開始直後では、捕集フィルタ100に流入する排
気ガス温度とフィルタ温度との間に温度差は無く、フィ
ルタに含炭素浮遊微粒子や炭化水素系化合物が捕集され
るに従って、温度差が生じるものとして説明した。しか
し実際には、捕集フィルタ100排気ガスが流入する
と、直ちにフィルタ温度が排気ガス温度より高くなる現
象が確認されている。
【0073】図13は、こうした現象を計測した結果を
まとめたものである。図の横軸は、捕集フィルタに流入
する排気ガス温度Tgであり、図の縦軸は、排気ガス温
度Tgに対するフィルタ温度Tfの上昇量dT(=Tf
−Tg)を示している。フィルタに流入する排気ガス温
度Tgにかかわらず、温度上昇量dTは常に正の値とな
っていることから明らかなように、捕集フィルタの温度
Tfは流入する排気ガス温度よりも常に高くなってい
る。また、フィルタ温度の上昇量dTは流入する排気ガ
ス温度Tgの上昇とともに、ほぼ直線的に増加する傾向
を示している。かかる結果から、フィルタ温度Tfが入
口排気ガス温度Tgよりも高くなる現象は、次のような
メカニズムによるものであると推測される。
【0074】すなわち、捕集フィルタ100には通気抵
抗が存在するため、大きな流速を有する排気ガスが捕集
フィルタを通過しようとすると、フィルタに遮られる結
果、排気ガスの速度の一部が圧力に変換されているもの
と考えられる。この圧力上昇をdPとする。熱力学の教
えるところによれば、圧力P,温度T,比容積vの3つ
の変数は、気体定数をRとすると、 P・v=R・T …(1) の関係を常に満たしている。従って、排気ガスの流れが
捕集フィルタ100で遮られることによって圧力Pがd
Pだけ上昇すると、(1)式を満足するように排気ガス
温度もdTだけ上昇する。すなわち、フィルタ温度Tf
が排気ガス温度Tgよりも常に高い値を示す現象のメカ
ニズムとして、排気ガスが動圧によって捕集フィルタで
圧縮され、それに伴ってガス温度が上昇し、この排気ガ
スによってフィルタが暖められるために、フィルタの温
度Tfが、入口ガス温度Tgよりも常に高くなっている
ものと考えられる。
【0075】かかるメカニズムの妥当性を確認するため
に、図13の計測結果に基づいて、次のような検討を行
った。捕集フィルタ100の入口部での排気ガス圧力を
Pgとすれば、入口排気ガス温度はTgであるから
(1)式より、 Pg・v=R・Tg …(2) が成り立つ。また、排気ガスが捕集フィルタ100で遮
られることによって、圧力と温度とがそれぞれdP、d
T上昇したとすると、(1)式から (Pg+dP)・v=R・(Tg+dT) …(3) が成り立つ。(2)式,(3)式を整理すれば、 dT=(Tg・dP)/Pg …(4) を得ることができる。(4)式によれば、捕集フィルタ
100での温度上昇量dTはフィルタに流入する排気ガ
ス温度(入口排気ガス温度Tg)に比例するはずであ
り、かかる結果は図13に示した計測結果と一致してい
る。すなわち、図13の計測結果は、推定された上述の
メカニズムの妥当性を裏付けており、フィルタ温度Tf
が耐熱フィルタ入口での排気ガス温度Tgよりも常に高
くなっている現象は、内燃機関から排出される排気ガス
が捕集フィルタを通過する際に、排気ガスが圧縮されて
排気ガス温度が上昇していることによると考えられる。
【0076】尚、かかる温度上昇量dTは、(4)式か
ら明らかなように、排気ガス温度Tgが高いほど大きく
なる。また、捕集フィルタに流入する排気ガス流速が大
きくなれば、それだけ圧力上昇dPも大きくなるので、
フィルタの温度上昇量dTも大きくなる。一般に、内燃
機関から排出される排気ガスは、排気管内を通過するに
連れて温度が低下していく。また、流速についても、内
燃機関から排出される際には排気ガスは一度に噴き出さ
れるので、パルス状の大きな流速を有する流れとなって
いるが、排気管内を通過するに従ってパルス状の流れが
平均化されて、流速も低下していく。従って、耐熱フィ
ルタを設ける位置は、内燃機関に近ければ近いほど(例
えば、耐熱フィルタを排気ポートに設けるなど)排気ガ
スの温度および流速が増加するので、フィルタの温度上
昇量dTが大きくなって好ましいと考えられる。
【0077】本実施例の排気ガス浄化装置では、捕集フ
ィルタ100は排気マニホールド16内に燃焼室に近接
させて設けられており、排気ガスの動圧を効率よく温度
に変換することが可能となっている。このため、排気ガ
ス中の窒素酸化物を効率よく浄化することの可能な比較
的低温(代表的には約250℃〜約450℃)の排気ガ
ス中でも、捕集した含炭素浮遊微粒子を確実に燃焼させ
ることが可能となっている。
【0078】最後に、本実施例において、ディーゼルエ
ンジン10が排気ガス空燃比を切り換える方法について
簡単に説明する。もちろん、排気ガス空燃比を切り換え
る方法は、これに限らず種々の方法を適用可能であるこ
とは言うまでもない。
【0079】図7を用いて説明したように、排気ガス空
燃比の切り換えは、制御モードを設定することによって
行われる。すなわち、制御モードが排気ガス空燃比リー
ンに対応する状態、あるいは排気ガス空燃比がストイキ
オ(またはリッチ)に対応する状態に設定されると、燃
料噴射制御およびEGR制御では、設定された制御モー
ドに対応するマップを参照して、それぞれの制御が実行
される。
【0080】ここで、制御モードが、排気ガス空燃比リ
ーンに対応する状態に設定されている場合は、第1のマ
ップを参照しながら燃料噴射制御、EGR制御を行う。
第1のマップは、通常のディーゼルエンジンで用いられ
ているような一般的なマップである。これに対して制御
モードが、排気ガス空燃比ストイキオ(または、リッ
チ)に対応する状態に設定されている場合は、第2のマ
ップを参照しながら燃料噴射制御およびEGR制御を行
う。第2のマップは、燃料噴射時期を正規の時期から遅
らせるとともに、燃料噴射量を増量させたようなマップ
である。燃料噴射時期を正規の時期より遅らせるとエン
ジンの出力が低下するので、これを補うために燃料噴射
量を増量させる必要がある。燃料噴射量を増量すれば、
排気ガス空燃比はリーンからストイキオ、更にはリッチ
へと変化する。このことから、燃料噴射時期を適切な値
だけ遅らせ、その分だけ燃料噴射量を増量させることに
より、排気ガス空燃比をリーンからストイキオ(あるい
はリッチ)とすることができる。燃料噴射制御で、この
ような第2のマップを参照することに対応して、EGR
制御においても、燃料噴射に応じた適切なEGR弁開度
が設定された第2のマップを参照する。
【0081】制御モードは、通常は、排気ガス空燃比が
リーンとなる状態に設定されているが、エンジン制御用
ECU30に内蔵されたタイマの働きにより、定期的に
所定時間だけ、排気ガス空燃比ストイキオ(あるいは、
リッチ)に対応する状態に切り換わるようになってい
る。尚、ここでは制御モードは、エンジンの運転時間に
応じて切り換わるものとして説明するが、もちろん、燃
料噴射量の累積値や吸気量の累積値、あるいはエンジン
のサイクル数の累積値などに応じて切り換えることとし
ても構わない。
【0082】D.変形例:本実施例の排気ガス浄化装置
には種々の変形例が存在する。以下、これら変形例につ
いて簡単に説明する。
【0083】D−1.第1の変形例:上述した実施例で
は、NOx 触媒200においては主に排気ガス中の窒素
酸化物および一酸化炭素、炭化水素系化合物を浄化して
おり、排気ガス中の含炭素浮遊微粒子については積極的
には浄化していない。しかし、窒素酸化物を浄化する際
に発生する活性酸素を利用すれば、排気ガス中の含炭素
浮遊微粒子を比較的簡単に燃焼させることが可能であ
る。これを利用して、第1の変形例では、排気ガス中の
含炭素浮遊微粒子を、上流側に設けた捕集フィルタ10
0と、下流側に設けた浄化触媒とで分担して浄化する。
【0084】図14は、第1の変形例で用いられる浄化
触媒300の構造を示した説明図である。浄化触媒30
0は、前述したNOx 触媒200に対して、触媒内に形
成された通路の一端が目止めによって閉塞された、いわ
ゆるウォールスルー構造となっている点が異なってい
る。以下、図14を参照しながら説明する。
【0085】図14(a)は、浄化触媒300を排気ガ
スが流入する側から見た正面図であり、図14(b)は
側断面図である。図示するように、ハニカム構造をした
浄化触媒300の内部には、排気ガスが通過する多数の
通路302が形成されており、これら通路の上流側ある
いは下流側の一端には、図示するように互い違いに目止
め304が設けられている。図14では、目止め104
をハッチングを付して示している。
【0086】排気ガスが、図14(b)の左側から流れ
てくると、上流側に目止め304が設けられていない通
路302から、浄化触媒300内に流入する。しかし、
その通路の下流側は目止め304で閉塞されているの
で、図14(b)に矢印で示すように、通路302の隔
壁306を通って、下流側に目止め304のされていな
い通路302に抜けて行く。コージライトは焼成持に内
部に多孔質構造が形成されており、排気ガスが隔壁30
6内の多孔質構造を通過する際に、排気ガス中の含炭素
浮遊微粒子などを、効率よく捕集することができる。
【0087】第1の変形例では、NOx 触媒200に換
えて、こうした浄化触媒300が搭載されており、排気
ガス中の含炭素浮遊微粒子を上流側に設けられた捕集フ
ィルタ100と、下流側に設けられた浄化触媒300と
で捕集する。上流側の捕集フィルタ100では、前述し
たように含炭素浮遊微粒子を分散して捕集することによ
り、比較的低温(代表的には250℃〜450℃)の排
気ガス中で含炭素浮遊微粒子を燃焼させる。また、下流
側の浄化触媒300では、排気ガス空燃比がリーンとス
トイキオ(あるいはリッチ)とに切り換わるに伴って窒
素酸化物を浄化し、このときに発生する活性酸素によっ
て、浄化触媒上に捕集した含炭素浮遊微粒子を燃焼させ
る。
【0088】このように、第1の変形例では、捕集フィ
ルタ100を通過した含炭素浮遊微粒子を下流側の浄化
触媒300で浄化することができるので、排気ガス中の
含炭素浮遊微粒子を高い効率で浄化することが可能とな
る。また、第1の変形例においては、排気ガス中の含炭
素浮遊微粒子が、捕集フィルタ100と浄化触媒300
とで分担して浄化していることから、いずれか一方で浄
化する場合に比べて負荷が軽くなり、含炭素浮遊微粒子
を安定して且つ確実に浄化することが可能となる。
【0089】D−2.第2の変形例:上述した実施例で
は、ディーゼルエンジン10は、排気ガス空燃比がリー
ンとなる制御モードと、排気ガス空燃比がストイキオ
(あるいはリッチ)になる制御モードの2種類の制御モ
ードを有するものとして説明した。これに加えて、排気
ガス空燃比がリッチで且つ排気ガス温度が高温となる第
3の制御モードを有することとしても良い。
【0090】前述したNOx 蓄積剤は、排気ガス中に硫
黄酸化物(SOx )が含まれていると、これを安定な硫
酸塩として蓄え、その結果、次第に触媒性能が低下する
ことが知られている。しかし、NOx 蓄積剤を高温の還
元雰囲気に晒してやると、蓄積した硫酸塩が分解され、
触媒性能が回復することが知られている。具体的には、
触媒性能の低下したNOx 触媒あるいは浄化触媒に、空
燃比がリッチで、温度が600℃以上の排気ガスを流し
てやれば、触媒性能が回復することが確認されている。
【0091】そこで、第2の変形例においては、排気ガ
ス空燃比がリッチで且つ排気ガス温度が高温となる第3
の制御モードを設けてやり、触媒性能の低下を検出した
ら(あるいは定期的に)、空燃比がリッチで高温の排気
ガスが、NOx 触媒200または浄化触媒300に供給
されるようにディーゼルエンジン10を制御する。かか
る制御は、第3の制御モードに対応する燃料噴射量、燃
焼噴射時期、EGR弁開度などを設定した適切なマップ
を用意しておき、第3の制御モードが設定された場合に
は、かかるマップを参照しながら燃焼噴射制御あるいは
EGR制御を行うことで実現することができる。こうし
て、空燃比がリッチで高温の排気ガスをNOx 触媒20
0あるいは浄化触媒300に供給してやれば、触媒性能
の低下を回復させることができ、安定して高い浄化効率
を保つことができる。
【0092】また、このような高温の排気ガスを流して
やると、NOx 触媒200あるいは浄化触媒300の上
流側に設けられた捕集フィルタ100では、捕集された
含炭素浮遊微粒子が燃焼する。その結果、捕集フィルタ
100からは、酸素濃度が更に減少し(換言すれば、よ
り排気ガス空燃比がリッチになって)、且つより高温の
排気ガスが流出することになる。このことから、第2の
変形例では、ディーゼルエンジン10からは、排気ガス
空燃比がストイキオあるいは僅かにリーンで、且つ60
0℃より低い排気ガスを排出してやれば、捕集フィルタ
100において、排気ガス空燃比がリッチで且つ温度が
600℃以上の排気ガスに変換することができる。一般
的に、排気ガスをリッチ且つ高温とすることは容易では
ないが、第2の変形例によれば、NOx 触媒200ある
いは浄化触媒300に、比較的容易に高温で且つリッチ
の排気ガスを流してやることが可能であり、その分だ
け、エンジンの燃料消費効率や機関性能の低下を抑制す
ることができる。
【0093】以上、各種の実施例について説明してきた
が、本発明は上記すべての実施例に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実
施することができる。
【0094】例えば、上述した実施例では、燃料噴射量
および燃料噴射時期を変更することによって、排気ガス
空燃比をストイキオあるいはリッチに切り換えることと
したが、エンジンの膨張行程後期または排気行程中に追
加の燃料を噴射することによって排気ガス空燃比をスト
イキオあるいはリッチとしても良い。もちろん、EGR
量を大幅に増加させ、これによって吸入空気量を減少さ
せることによって、排気ガス空燃比をストイキオあるい
はリッチにすることも可能である。
【0095】また、上述の各種実施例においては、捕集
フィルタ100と、NOx 触媒200あるいは浄化触媒
300とが離れた位置に設けられていたが、図15に示
すように、小型のNOx 触媒400を捕集フィルタ10
0の直ぐ下流に近接させて設けてもよい。もちろん、大
きな捕集フィルタをNOx 触媒200あるいは浄化触媒
300の上流側に近接して設けることとしても構わな
い。
【0096】更には、上述の各種実施例では、捕集フィ
ルタ100は各気筒ごとに設けられているものとして説
明したが、図16に示すように、複数気筒に1つの割合
で捕集フィルタ500を設けることとしてもよい。こう
すれば、各気筒ごとに設ける場合に比べて、捕集フィル
タを広い空間に設けることができるので、フィルタの形
状の自由度が増大して、より適切な形状のフィルタ形状
とすることが可能となるので好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の排気ガス浄化装置を適用したディー
ゼルエンジンの構成を示す説明図である。
【図2】本実施例の排気ガス浄化装置に用いられている
捕集フィルタの構造を示す説明図である。
【図3】捕集フィルタにおいて排気ガス中の含炭素浮遊
微粒子が捕集される様子を示す説明図である。
【図4】捕集フィルタに使用される不織布の諸元を例示
する説明図である。
【図5】変形例の捕集フィルタにおいて排気ガス中の含
炭素浮遊微粒子が捕集される様子を示す説明図である。
【図6】本実施例の排気ガス浄化装置に用いられている
NOx 触媒の構造を示す説明図である。
【図7】ディーゼルエンジンのエンジン制御ルーチンを
示すフローチャートである。
【図8】エンジン制御ルーチン中で参照されるマップを
概念的に示す説明図である。
【図9】本実施例のNOx 触媒において排気ガス中の窒
素酸化物が浄化される様子を示した概念図である。
【図10】本実施例の捕集フィルタにおいて排気ガス中
の含炭素浮遊微粒子が浄化される様子を概念的に示した
説明図である。
【図11】本実施例の捕集フィルタが排気ガス中の含炭
素浮遊微粒子を分散した状態で捕集する様子を概念的に
示す説明図である。
【図12】ディーゼルエンジンの排気ガス組成の一例を
示す説明図である。
【図13】捕集フィルタにおいて排気ガスの動圧が温度
に変換されていることを表す計測結果を示した説明図で
ある。
【図14】排気ガス中の窒素酸化物に加えて含炭素浮遊
微粒子を浄化する浄化触媒の構造を示す説明図である。
【図15】捕集フィルタの下流側に小型のNOx 触媒を
近接して設けた様子を示す説明図である。
【図16】捕集フィルタを複数の燃焼室毎に設けた変形
例を示す説明図である。
【符号の説明】
10…ディーゼルエンジン 12…吸気管 14…燃料噴射弁 16…排気マニホールド 17…排気管 18…燃料供給ポンプ 26…エアクリーナ 30…エンジン制御用ECU 32…クランク角センサ 34…アクセルポジションセンサ 60…EGR通路 62…EGR弁 64,66…圧力センサ 100…捕集フィルタ 102…ケース 104…エレメント 106…金属不織布 108…波板 110…中心棒 112…封止板 113…端部 200…触媒 202…通路 253…NOx蓄積剤 253…蓄積剤 254…貴金属触媒 300…浄化触媒 302…通路 306…隔壁 400…触媒 500…捕集フィルタ
フロントページの続き Fターム(参考) 3G090 AA01 AA03 AA04 BA01 DA01 DA04 DA14 DA18 DA20 DB01 DB02 EA01 EA02 EA06 3G091 AA18 AA24 AA28 AB01 AB06 AB09 AB13 BA01 BA02 BA03 BA14 BA15 BA39 CB02 EA01 EA07 EA08 EA09 EA15 EA16 EA17 FA01 FA02 FB02 FC07 GA06 GB01W GB02W GB03W GB04W GB05W GB06W GB07W HA16 HB01 HB05 4D048 AA06 AA14 AB01 AB02 BA02X BA14X BA15X BA18X BA19X BA30X BA31X BA33X BB02 CD05 4D058 JA32 JB06 MA44 SA08 TA06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 還元物質に対して酸素が過剰に含まれた
    排気ガスを排出する内燃機関の排気ガス浄化装置におい
    て、 酸素を過剰に含んだ排気ガスが流入する場合には、該排
    気ガス中の窒素酸化物を取り込んで蓄え、該排気ガス中
    の酸素の割合が低下すると該蓄えた窒素酸化物を放出す
    る窒素酸化物蓄積手段と、 前記放出された窒素酸化物を、前記排気ガス中の還元物
    質と反応させることによって浄化する浄化触媒とを備
    え、 前記排気ガス中の含炭素浮遊微粒子を該含炭素浮遊微粒
    子の可燃温度よりも低温の排気ガス中で燃焼させる捕集
    フィルタが、前記窒素酸化物蓄積手段の上流側に設けら
    れていることを特徴とする排気ガス浄化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の排気ガス浄化装置であっ
    て、 前記捕集フィルタは、前記排気ガス中の含炭素浮遊微粒
    子および炭化水素系化合物を該排気ガス中の酸素と接触
    可能に分散して捕集することにより、流入時の温度が該
    含炭素浮遊微粒子の可燃温度よりも低温である排気ガス
    を用いて、該捕集した炭化水素系化合物と含炭素浮遊微
    粒子とを燃焼させるフィルタである排気ガス浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記捕集フィルタが前記内燃機関の排気
    マニホールドに搭載されている請求項1記載の排気ガス
    浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記捕集フィルタは、前記浄化触媒より
    も通気抵抗の大きなフィルタである請求項1記載の排気
    ガス浄化装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の排気ガス浄化装置であっ
    て、 前記浄化触媒には、 貴金属触媒と、 酸素を過剰に含んだ排気ガスが流入する場合には、該排
    気ガス中の窒素酸化物を蓄えるとともに、該排気ガス中
    の酸素の割合が低下すると該蓄えた窒素酸化物を放出す
    る窒素酸化物蓄積剤とが担持されている排気ガス浄化装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項5記載の排気ガス
    浄化装置であって、 前記窒素酸化物蓄積手段または前記浄化触媒には、前記
    窒素酸化物蓄積剤として、アルカリ金属、アルカリ土類
    金属、希土類元素、遷移金属から選択された少なくとも
    1つの物質が含まれている排気ガス浄化装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の排気ガス浄化装置であっ
    て、 前記浄化触媒は、前記捕集フィルタを通過した含炭素浮
    遊微粒子を浄化可能な触媒である排気ガス浄化装置。
  8. 【請求項8】 前記排気ガスに含まれる還元物質と酸素
    との割合を制御する排気ガス組成制御手段を備える請求
    項1記載の排気ガス浄化装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の排気ガス浄化装置であっ
    て、 前記排気ガス組成制御手段は、排気ガス温度が所定値以
    上で且つ還元物質が過剰に含まれる排気ガスが排出され
    るように、前記内燃機関の運転条件を制御する手段であ
    る排気ガス浄化装置。
  10. 【請求項10】 還元物質に対して酸素が過剰に含まれ
    た排気ガスを排出する内燃機関の排気ガス浄化方法にお
    いて、 捕集フィルタを用いて排気ガス中の含炭素浮遊微粒子を
    捕集するとともに、該捕集した微粒子を、含炭素浮遊微
    粒子の可燃温度よりも低温の排気ガス中で燃焼させ、 排気ガス中に酸素が過剰に存在する場合には、前記捕集
    フィルタを通過した窒素酸化物を、窒素酸化物蓄積剤に
    取り込んで蓄えるとともに、排気ガス中の酸素の割合が
    低下すると該蓄えた窒素酸化物を放出し、 前記放出された窒素酸化物を、前記排気ガス中の還元物
    質と反応させることによって浄化することを特徴とする
    排気ガスの浄化方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009074543A (ja) * 2007-09-24 2009-04-09 Deere & Co 内燃機関用の連続再生式粒子フィルタ
KR101250248B1 (ko) 2011-10-24 2013-04-03 한국과학기술연구원 탄소 입자의 채취 장치
KR101250249B1 (ko) 2011-10-24 2013-04-03 한국과학기술연구원 배기가스에 포함된 입자상 물질의 채취 장치

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