JP2003090014A - 吸音構造体および防音壁頂部消音装置 - Google Patents

吸音構造体および防音壁頂部消音装置

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JP2003090014A
JP2003090014A JP2001354354A JP2001354354A JP2003090014A JP 2003090014 A JP2003090014 A JP 2003090014A JP 2001354354 A JP2001354354 A JP 2001354354A JP 2001354354 A JP2001354354 A JP 2001354354A JP 2003090014 A JP2003090014 A JP 2003090014A
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Toru Morimoto
徹 森本
Masamichi Sekiya
正道 関谷
Keitaro Nakayama
桂太郎 中山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ペットボトルならびに空缶等のリサイクル品を
吸音補助材として活用することによる吸音特性の優れた
吸音構造体と防音壁頂部消音装置の提供。 【解決手段】アルミニウム繊維系多孔質吸音板3等の多
孔質吸音板と遮音板1または金属板製の底部半円筒7の
間に間仕切り板4を介して空のペットボトル2または空
缶17を充填した吸音構造体または防音壁頂部消音装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸音構造体ならびに
防音壁頂部消音装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】道路や鉄道の防音壁、高速道路の高架裏
面用吸音材としては音源側をパンチングメタルやスリッ
ト加工板で保護したグラスウールやロックウール等の軟
質繊維系多孔質吸音材を用いたものが主流であった。
【0003】また、前記防音壁の嵩上げ防止対策して、
その頂部に消音装置を設置することにより、騒音源から
の音波の消音と騒音源からの音波が防音壁の上端で解析
して音源の反対側に到達するまでの回折距離を長くする
ことによる減音によって防音効果を高める方法が実用化
されているが、この防音壁頂部消音装置においても、グ
ラスウールやロックウール等の軟質繊維系多孔質吸音材
を用いたものがこれまでの主流であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
環境問題、特に産業廃棄物等の処理問題が大きくクロー
ズアップされていることにより、グラスウールやロック
ウール等リサイクル困難な材料を大量に使用することは
極めて困難な状況になりつつある。
【0005】前記したように防音壁や高架裏面吸音材と
しては現在グラスウール等の軟質繊維系多孔質吸音材を
用いたものが主流であるが、近い将来防音壁や高架裏面
パネルまた防音壁頂部消音装置の耐用年数が過ぎた時点
においては、リサイクルが困難な膨大な量の軟質繊維系
多孔質吸音材の廃棄問題が惹起することは明白である。
【0006】ところで、現在の世の中には膨大な量の空
きペットボトルおよび空缶が溢れ、その一部は再溶解さ
れてリサイクルに供されてはいるものの、なお多くのも
のが街中や空き地に放置され、わが国の美観を大いに損
ねているのが実態であり、きわめて嘆かわしい状況を呈
しているといっても過言ではない。本発明者等は、こ
の、世の中に放置されている空のペットボトルに着目
し、これを吸音補助材として活用することを鋭意研究し
て本発明を成すに至った。
【0007】本発明の目的は、特に産業廃棄物処理上
の、従来技術の有する問題解決と平行して、世の中に放
置されている空のペットボトルを吸音補助材として有効
に活用することにより、前記多孔質吸音板との組み合わ
せにより、リサイクル資源を有効に活用した吸音構造体
ならびに防音壁頂部消音装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に用いる多孔質吸
音板としては、本出願人による特公平4―13142号
公報(特許第107972号)に記載の吸音板、すなわ
ちアルミニウム繊維系多孔質吸音板が一般的に用いられ
ている。
【0009】本発明者等は、前記したように世の中に放
置されているペットボトルおよび空缶に着目して鋭意実
験的研究を積み重ねた結果、前記多孔質吸音板を用いた
吸音筐体あるいは防音壁頂部消音装置の中に、間仕切り
板を介してペットボトルまたは空缶を充填することによ
り、良好な吸音特性を有する吸音構造体ならびに防音壁
頂部消音装置を見出し、本発明を成すに至った。
【0010】本発明の第一の態様は、多孔質吸音板を音
源側に配設し、反音源側に遮音板を配設した筐体の内部
に間仕切り板を配設するとともに、前記間仕切り板上の
音源側または遮音板側に樹脂製の空ボトルまたは空缶を
充填したことを特徴とする吸音構造体である。
【0011】本発明の第二の態様は、円筒型の防音壁頂
部消音装置において、円筒体の上部側は多孔質吸音板で
構成し、円筒体の下部側は金属板で構成するとともに、
円筒体内部に間仕切り板を配設し、かつ前記間仕切り板
の上部に樹脂製の空ボトルまたは空缶を充填したことを
特徴とする、円筒型の防音壁頂部消音装置である。
【0012】本発明の第三の態様は、第一の態様に記載
の多孔質吸音板がアルミニウム繊維系多孔質吸音板であ
ることを特徴とする、吸音構造体である。
【0013】本発明の第四の態様は、第二の態様に記載
の多孔質吸音板がアルミニウム繊維系多孔質吸音板であ
ることを特徴とする、円筒型の防音壁頂部消音装置であ
る。
【0014】本発明の第五の態様は、第一の態様に記載
の樹脂製の空ボトルが空のペットボトルであることを特
徴とする、吸音構造体である。
【0015】本発明の第六の態様は、第二の態様に記載
の樹脂製の空ボトルが空のペットボトルであることを特
徴とする、円筒型の防音壁頂部消音装置である。
【0016】本発明の第七の態様は、第一の態様に記載
の間仕切り板が樹脂製のダンボールまたはアルミ板であ
ることを特徴とする、吸音構造体である。
【0017】本発明の第八の態様は、第二の態様に記載
の樹脂製の間仕切り板が樹脂製のダンボールまたはアル
ミ板であることを特徴とする、円筒型の防音壁頂部消音
装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の吸音構造体ならび
に防音壁頂部消音装置について、添付の図面を参照して
詳細に説明する。
【0019】なお、以下の発明において、多孔質吸音板
とは、アルミニウム繊維系多孔質吸音板、発泡アルミニ
ウム板、アルミニウム粉燒結板等があげられるが、グラ
スウールやロックウールを接着剤により板状に成形した
もの、および発泡プラスチックを板状に成形したものも
含まれる。
【0020】〔実施例1〕(請求項1、3、5、7に関
わる実施例) 図1に、ペットボトル2を正立させて充填した場合の、
本発明の吸音構造体の概略を示す。図1に示すように、
幅(w)1000mm×長さ(L)2000mm×高さ
(t1)が450mmで、上面のみが開放している筐体
0を製作した。なお、この筐体0の底面すなわち遮音板
1は厚さが1mmの鋼鈑製で、側壁は厚さが1mmの鋼
鈑を用いて箱状に加工した、幅25mm(すなわち、こ
れが側壁の厚さ)の板材を組み合わせたものである。な
お、筐体0の中央部には上記側壁の構造と同様の幅25
mmの中央壁5を設けた。
【0021】上記筐体0の底面から220mmの位置a
(間仕切り板空気層)に、厚さが4mmの樹脂製ダンボ
ール製の間仕切り板4を配設した。この間仕切り板4の
上に外径約66mm×高さ(b)約200mmの空のペ
ットボトル2(500ミリリットル入り)に蓋を締めた
状態で、図1に示すように充填した。なお、図中の表現
は説明のためのものであり、正確に表現されたものでは
ない。ペットボトル2はその底部に接着剤を塗布して間
仕切り板4に取りつけた。ペットボトル2の充填量は間
仕切り板4の1平方メートル当り100本であった。前
記筐体0の最上部に、1平方メートル当りの面密度が約
850グラムのアルミニウム繊維系多孔質吸音板3を取
りつけた。この状態の筐体0の必要数を準備して残響室
法吸音率を測定した結果を表1の(3)アルミ繊維吸音
板+ペットボトル(正立配置)に示す。表1から明らか
なように、低周波数領域から高周波数領域に渡って高い
吸音率が得られた。特に、250Hz以下の低周波数領域
の優れた吸音率は他の吸音体で経験したことのない優れ
た吸音率である。
【0022】図2に、図1と同様の筐体0ならびに間仕
切り板4を用いて、この間仕切り板4の上にペットボト
ル2をランダムに横置きした状態を示す。なお、図中の
表現は説明のためのものであり、正確に表現されたもの
ではない。ペットボトル2の充填量は前記正立配置の場
合と同様に、間仕切り板4の1平方メートル当り100
本であった。ペットボトル2は接着剤を用いて固定はし
ていない。前記筐体0の最上部に、図1の場合と同様
に、1平方メートル当りの面密度が約850グラムのア
ルミニウム繊維系多孔質吸音板3を取りつけた。この状
態の筐体0の必要数を準備して残響室法吸音率を測定し
た結果を表1の(2)アルミ繊維吸音板+ペットボトル
(ランタ゛ム配置)に示す。前記表1の(3)の場合と比較
すると、500Hz以下の周波数領域の吸音特性は若干劣
るものの、全体的には高い吸音率を示した。
【0023】また、比較例として表1の(1)アルミ繊
維吸音板+樹脂製ダンボール(比較例)に、図1ならび
に図2に示すペットボトル2を充填した状態から、ペッ
トボトル2を除去した状態、すなわちペットボトル4の
ないアルミニウム繊維系多孔質吸音板3と間仕切り板4
のみの状態で残響室法吸音率を測定した結果を示す。前
記(2)と(3)、すなわちペットボトル2を充填した
場合と比較すると全周波数領域に渡って吸音率は大幅に
低下傾向を示した。
【0024】
【表1】
【0025】なお、間仕切り板4の材質としては樹脂製
ダンボール(プラスチックダンボール)またはアルミ板
に限定するものではなく薄い鉄板等金属板でも可能であ
るが、吸音特性的には剛体よりも、強度的に許容される
範囲内において前記樹脂製ダンボールのような柔軟性の
ある材料が優れる。これは間仕切り板4に接着あるいは
搭載した空のペットボトル2と、間仕切り板4の共振作
用が本発明の吸音構造体の吸音特性に大きく寄与してい
るためと推察される。
【0026】前記したように、間仕切り板4の材質とし
ては柔軟性のある材料を用いた方が吸音特性的に有利で
あるが、強度的な限界があるので、樹脂製ダンボールの
幅(c)は500mmを超えないことが望ましい。
【0027】また、本発明の実施例においては、入手し
易い500ミリリットル入りの空のペットボトル2を用
いたが、このサイズのペットボトル2に限定されるもの
ではなく、吸音特性的には異なるサイズのペットボトル
2が混在していた方が好ましい。
【0028】また、本実施例においては、用いたペット
ボトル2は、屋外用途の場合、雨水の侵入を防止する目
的で全量蓋をしたが、吸音特性的には蓋の無い状態でも
かまわない。
【0029】また、本実施例に用いた空のペットボトル
2の本数は図1に示す正立配置、図2に示すランダム配
置のいずれの場合においても間仕切り板4の1平方メー
トル当り100本であったが、およそ前記本数までは本
数の増加に比例して吸音率が向上する傾向が認められ
る。なお、正立配置の場合は100本以上の本数の充填
は取り付けスペース的な困難性が生じる。また、ランダ
ム配置の場合にはこの本数以上に充填しても吸音率の本
数に見合った向上は認められない。
【0030】なお、アルミニウム繊維系多孔質吸音板3
の1平方メートル当りの面密度は今回約850グラムの
ものを用いたが、この面密度に限定されるものではな
く、約500グラム〜約2000グラムの範囲で使用可
能である。一般的にはアルミニウム繊維系多孔質吸音板
3の面密度が増加すると吸音特性はさらに改善する傾向
が認められる。
【0031】前記実施例1により、樹脂製ダンボール製
の間仕切り板4に空のペットボトル2を搭載することに
より、これらがアルミニウム繊維系多孔質吸音板3の吸
音補助材として有効に機能することが判明したので、本
発明者等はこの吸音構造を円筒型の防音壁頂部消音装置
6に活用すべく鋭意実験的研究を重ねて、本実施例2に
示す結果を得た。
【0032】〔実施例2〕(請求項2、4、6、8に関
わる実施例) 図3および図4を用いて、本発明の防音壁頂部消音装置
6の概要を説明する。図3の(a)に本発明の円筒型
の、防音壁頂部消音装置6の斜視図を示す。また、図3
の(b)にその断面図を示す。円筒の外径(t2)は5
00mmであり、円筒の上部側は1平方メートル当りの
面密度が850グラムのアルミニウム繊維系多孔質吸音
板3で、また円筒の下部側すなわち底部半円筒7は厚さ
が1.6mmの亜鉛メッキ鋼鈑を用いて構成した。なお
(b)図中のaは170mm,bは約200mmとし
た。
【0033】図4の(a)に、図3の(b)に示すアル
ミニウム繊維系多孔質吸音板3を取り除いて真上から俯
瞰した状態を示す。樹脂製ダンボール製の間仕切り板4
の上に実施例1と同様、外径約66mm×高さ(b)約
200mmの空のペットボトル2(500ミリリットル
入り)に蓋を締めた状態で、図3の(b)および図4
(a)に示すように正立配置で充填した。なお、図中の
表現は説明のためのものであり、正確に表現されたもの
ではない。ペットボトル2はその底部に接着剤を塗布し
て間仕切り板4に取りつけた。ペットボトル2の充填量
は間仕切り板4の1平方メートル当り100本であっ
た。また、図4(a)に示すように、底部半円筒体7の
端部側と中央部には、厚さが1.6mm×幅が30mm
の亜鉛メッキ鋼鈑製の円筒補強帯板11を配設した。ま
た、防音壁頂部消音装置6の両端部は厚さが2.0mm
の亜鉛メッキ鋼鈑を用いて図に示すように加工し、円筒
把持部10とした。
【0034】なお、本実施例2においてはペットボトル
2は正立配置で充填したが、正立配置に限定するもので
はなく、前記実施例1の図2の(b)に示すようにラン
ダム配置でもよい。吸音特性的には正立配置の方がラン
ダム配置よりも優れる。
【0035】また、ペットボトル2の充填量も前記実施
例1の場合と同様に100本に限定するものではなくこ
れ以下の本数でもかまわない。
【0036】図4の(b)に図3(b)のy−y断面矢
視図を示す。円筒構造体を補強する目的で厚さが1.6
mmの亜鉛メッキ鋼鈑を用い、図4(b)に示すような
切抜き空間9を構成して円筒補強板8とした。樹脂製ダ
ンボール製の間仕切り板4は、前記切抜き空間9を貫通
させて底部半円筒体7の上部に鋼鈑製の帯板を介してビ
ス留めした。なお、その他の部分、すなわち底部半円筒
体7および円筒補強板8とアルミニウム繊維系多孔質吸
音板3の接続、底部半円筒体7と円筒把持部10ならび
に円筒補強帯板11との接続も総てビス留め構造とし
た。
【0037】本発明の防音壁頂部消音装置の効果を確認
する目的でフィールド試験を実施した。図5にフィール
ド試験の実施要領を示す。まず比較例として、高さが
3.3mの、板厚5mmの樹脂製防音壁一対12を、3
0mの長さで15mの間隔を置いて設置した。その中央
部の0.5m高さの位置にスピーカー13を設置した。
また、防音壁から5m、10mの位置で高さが1.2m
の2地点(P1/P2)を測定点とし、ここにマイクロ
フォン14を設置した。500Hz,1000Hz,2
000Hzの1/1オクターブバンドノイズを前記スピ
ーカー13から発生させ、これらを試験音源として用い
た。試験音源の強さはスピーカー前1mの地点で100
dBになるように調整し、前記樹脂製防音壁12の遮音
効果を確認した。
【0038】次に、実施例として、図5の(b)に本発
明の防音壁頂部消音装置6を設置した場合のフィールド
試験実施要領を示す。この場合の総高さは(a)の比較
例の防音壁高さと同じ3.3mである。防音壁頂部消音
装置6の減音効果はそれぞれの測定点(P1/P2)1
4における、比較例の音圧レベル(dB)から実施例の音圧
レベル(dB)を減じることによって求め、これらを表2に
まとめた。
【0039】
【表2】
【0040】表2から明らかなように、本発明の防音壁
頂部消音装置の効果として、防音壁から5m地点のp1
点において2〜9dB、また防音壁から10m地点にお
けるp2点において2〜6dBの減音効果が認められ
た。
【0041】[実施例3](請求項2、4、6、8に関
わる実施例) 図6を用いて、本発明の防音壁頂部消音装置6の、前記
実施例2とは異なる形態の内部構造を有する場合の概要
を説明する。すなわち本実施例においては、装置の外観
は、図3の(a)に示す前記実施例2と同様であるが、
断面構造が異なる。間仕切り板16には板厚が1mmの
アルミ板を用いた。間仕切り板16の設置位置aは17
0mmとした。また、間仕切り板16よりも上部の円筒
補強板8の中間点に(e:165mm)、板厚が1mm
で幅が228mmの亜鉛メッキ鋼板を図のような傾斜を
持たせて、円筒補強板8の両側にビス留し、分岐円筒補
強板18とした。fは110mmとなる。まず、外径約
60mm×高さ約120mmの350mmリッター入り
アルミ製空き缶17を、アルミ板製間仕切り板16の上
に、1平方メートル当り174本(表面積換算で前記5
00ミリリットル入りペットボトルとほぼ同等)ランダ
ムに配置した。次に、分岐円筒補強板18の上に、1平
方メートル当り100本ランダムに配置した。次に、前
記実施例2の場合と同様に、図5の(b)に示すように
当実施例の防音壁頂部消音装置6を設置し、図5の
(a)に示す比較例の音圧レベルから減じることにより
その効果を求めて、表3にまとめた。
【0042】
【表3】
【0043】表3から明らかなように、本実施例の防音
壁頂部消音装置を用いることにより、前記実施例2の方
法で得られた効果以上の減音効果が認められた。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、アルミニウ
ム繊維系多孔質吸音板3と樹脂製ダンボール製の間仕切
り板4またはアルミ板製の間仕切り板に装着した空ペッ
トボトル2または空缶を吸音補助材としてそのまま活用
することにより、低周波数領域から高周波数領域の全域
に渡って優れた吸音特性を有する吸音構造体が得られ
る。また、前記吸音構造体の構成をアルミニウム繊維系
多孔質吸音板3を用いた円筒型の防音壁頂部消音装置6
に応用することにより、優れた減音効果を有する防音壁
頂部消音装置6が得られる。併せて、世の中に大量に放
置されている空ペットボトルならびに空缶を再溶解する
ことなく、直接優れた吸音補助材として利用することが
可能になる。これにより、従来道路や鉄道の防音壁、高
速道路の高架裏面用吸音材として大量に用いられている
グラスウールやロックウール等軟質繊維系多孔質吸音材
を用いた場合の、産業廃棄物等の処理問題が解決され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ペットボトルを正立配置した場合の吸音構造
体の構造を説明するための図であり、(a)は断面図を
(b)はアルミニウム繊維系多孔質吸音板3取り外して
構造体の中を真上から俯瞰した図である。
【図2】 ペットボトルをランダム配置した場合の吸音
構造体の構造を説明するための図であり、(a)は断面
図を(b)はアルミニウム繊維系多孔質吸音板3取り外
して構造体の中を真上から俯瞰した図である。
【図3】 防音壁頂部消音装置の構造を説明するための
図であり、(a)はその斜視図を、(b)はその横断面
図を示す図。
【図4】(a)はアルミニウム繊維系多孔質吸音板3取
り外して装置の中を真上から俯瞰した図を、図4の
(b)は図3の(b)y−y矢視図を示す。
【図5】 防音壁頂部消音装置のフィールド試験の実施
要領を示す図であり、(a)は防音壁頂部消音装置がな
い場合(比較例)であり、(b)は防音壁頂部消音装置
がある場合の図である。
【図6】 防音壁頂部消音装置の円部構造を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
0 筐体 1 遮音板 2 ペットボトル 3 アルミニウム繊維系多孔質吸音板 4 間仕切り板 5 中央壁 6 防音壁頂部消音装置 7 底部半円筒体 8 円筒補強板 9 切り抜き空間 10 円筒把持部 11 円筒補強帯板 12 樹脂製防音壁 13 スピーカー 14 マイクロフォン 15 防音壁頂部消音装置付き防音壁 16 間仕切り板 17 空き缶 18 分岐円筒補強板 a 間仕切り板空気層 b ペットボトル高さ c 間仕切り板の幅 e 間仕切り板から分岐円筒補強板までの高さ f 分岐円筒補強板の傾斜高さ w 筐体幅 L 筐体長さ t1 筐体高さ t2 頂部消音装置の外径 h 円筒補強板8の高さ N 円筒補強板8の長さ p1 測定点 p2 測定点
フロントページの続き (72)発明者 関谷 正道 東京都大田区城南島2丁目2番2号株式会 社ユニックス内 (72)発明者 中山 桂太郎 東京都大田区城南島2丁目2番2号株式会 社ユニックス内 Fターム(参考) 2D001 AA01 CA01 CB02 CD02 CD03 5D061 AA06 AA16 AA22 AA25 BB12 BB24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質吸音板を音源側に配設し、反音源
    側に遮音板を配設した筐体の内部に間仕切り板を配設す
    るとともに、前記間仕切り板上の音源側または遮音板側
    に樹脂製の空ボトルまたは空缶を充填したことを特徴と
    する吸音構造体。
  2. 【請求項2】 円筒型の防音壁頂部消音装置において、
    円筒体の上部側は多孔質吸音板で構成し、円筒体の下部
    側は金属板で構成するとともに、円筒体内部に間仕切り
    板を配設し、かつ前記間仕切り板の上部に樹脂製の空ボ
    トルまたは空缶を充填したことを特徴とする、円筒型の
    防音壁頂部消音装置。
  3. 【請求項3】 多孔質吸音板がアルミニウム繊維系多孔
    質吸音板であることを特徴とする、請求項1の吸音構造
    体。
  4. 【請求項4】 多孔質吸音板がアルミニウム繊維系多孔
    質吸音板であることを特徴とする、請求項2の円筒型の
    防音壁頂部消音装置。
  5. 【請求項5】 樹脂製の空ボトルが空のペットボトルで
    あることを特徴とする、請求項1の吸音構造体。
  6. 【請求項6】 樹脂製の空ボトルが空のペットボトルで
    あることを特徴とする、請求項2の円筒型の防音壁頂部
    消音装置。
  7. 【請求項7】 間仕切り板が樹脂製のダンボールまたは
    アルミ板であることを特徴とする、請求項1の吸音構造
    体。
  8. 【請求項8】 間仕切り板が樹脂製のダンボールまたは
    アルミ板であることを特徴とする、請求項2の円筒型の
    防音壁頂部消音装置。
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