JP3833036B2 - 薄型防音パネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、車両等の走行に伴う騒音を遮音、吸音するために設置される防音装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両などの走行に伴う騒音を低減させるために、高速道路や鉄道の沿線や歩道と車道の間、中央分離帯等に防音壁として、又高架橋や橋梁の桁裏面に取付けられて桁裏面の騒音を低減させるための桁裏面吸音板として、さらにその他の防音設備として、多数の開口部を有する前面部と、遮音性を有する背面部とにより形成された中空体内にグラスウールからなる吸音材が内装された防音パネルが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の防音パネルは、吸音材にグラスウールを使用しているため、必要な平均斜入射吸音率である0.90以上の吸音性能を確保しようとすると、吸音材の厚みを60mm以上にする必要があるため、中空体の厚み寸法は80mm以上と厚くする必要がある。防音パネルの厚みが厚いと重量が重くなり、且つ設置場所によっては建築限界基準や空中地上権等の制約を受けるため、どこにでも汎用的に設置できるようなものではなかった。そのために、所定の吸音性能を確保しつつ出来るだけ厚みを薄くした防音パネルが要望されている。
【0004】
そこで本発明は上記の如き問題を解決し、薄型でありながら優れた吸音性能を有する薄型防音パネルを提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意研究した結果、吸音材に有機系プラスチック繊維材を使用すると共にその吸音材の厚みを18〜45mmとし、且つその吸音材と背面部との間に背面空気層を形成すると共にその背面空気層の奥行き寸法を5〜40mmとすれば、中空体の厚みを25〜60mmとしても、従来の厚い防音パネルの有する平均斜入射吸音率である0.90以上を充分確保することができること等を知得し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明に係る薄型防音パネルは、多数の開口部を有する前面部と、遮音性を有する背面部とにより形成された中空体内に吸音材が内装され、吸音材は有機系プラスチック繊維材からなり、且つその吸音材の厚み寸法は18〜45mmとなされ、さらに背面部と吸音材との間に奥行き寸法が5〜40mmの背面空気層が形成されると共に中空体の厚み寸法が25〜60mmとなされ前面部の開口部より中空体内に入射した騒音が吸音材により吸音されると共に、背面部により遮音され、さらに背面部で反射した騒音は背面空気層内で乱反射を繰り返し、それが吸音材により吸音されるようになされ、前記吸音材は、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、又はポリプロピレン繊維若しくはこれらを組み合わせたものからなり、且つ保護フイルムで包まず、吸音材内に形成される空気層によって吸音されるように内装されていることを特徴とするものである。
【0007】
本発明において、中空体の厚み寸法が25〜60mmであっても、何故所定の吸音性能が確保されるのか定かではないが、グラスウールに対して有機系プラスチック繊維材の持つ微細な繊維径による高弾力性により、高周波域の騒音が効果的に低減され、又背面空気層により低周波域の騒音が効果的に低減されること、さらにこの吸音材及び背面空気層が前記の如き所定の厚み寸法及び奥行き寸法とされることにより、それらの効果が相乗的に発揮されるものと思われる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照し、具体的に説明する。
すなわち図1は本発明に係る防音装置の実施の一形態を示す斜視図、図2はその断面図である。
【0009】
図面に示された防音パネルは、ほぼ全面に穿設された多数の開口部11が形成された前面部1と、遮音性を有する背面部2とによって形成された中空体3内に、吸音材4が内装されると共に、背面部2と吸音材4との間に背面空気層5が形成されたものであって、前面部1の開口部11より中空体3内に入射した騒音が吸音材4により吸音されると共に、背面部2により遮音され、さらに背面部2で反射した騒音は背面空気層5内で乱反射を繰り返し、それが吸音材4により吸音されると共に互いに干渉する等して減衰されるようになされている。
【0010】
そして前記吸音材4は有機系プラスチック繊維材からなり、且つその吸音材4の厚み寸法aは18〜45mmとなされ、さらに背面空気層5の奥行き寸法bは5〜40mmとなされると共に中空体3の厚み寸法cは25〜60mmとなされている。
【0011】
前記前面部1は、一般にはアルミニウム合金板、鉄板、ステンレス板から形成され、適宜それらの表面に耐食性を向上させるための塗装等が施されるが、特に限定されるものではない。そしてこの前面部1に形成された開口部11はパンチング孔状であってもよいし、スリット孔状であってもよく、特にその孔の形状は限定されるものではない。尚、開口部11によって開口された前面部1の開口率は、15〜50%とするのが好ましく、あまり大きくするとこの開口部11より中空体3内に入射した太陽光や、浸入した雨水等により、吸音材4が劣化しやすくなる。前面部1の板厚は、開口部11を形成することから、加工の容易な0.6〜2.0mm程度とするのが好ましい。
【0012】
背面部2の材質については、騒音が背面部2から外部に透過しないように、要求する透過損失を満足できるような厚み、例えば1.2〜2.0mm程度の前面部1で例示したような金属板を使用するのが好ましい。そして背面部2と吸音材4との間には、奥行き寸法bが5〜40mmの背面空気層5が設けられている。この背面空気層5によって、低周波域の騒音は効果的に低減される。
【0013】
吸音材4は、有機系プラスチック繊維材からなるものであって、有機系プラスチック繊維材としては、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等が適宜使用され、又これらが適宜組み合わされて使用される。なお有機系プラスチック繊維材は、出来るだけ微細な繊維径のものを使用すれば、高弾力性のものが得られると共にその吸音材内に微細な空気層が形成されるため、吸音性能が向上する。
【0014】
そして前記吸音材4の厚み寸法aは、18〜45mmとなされている。なお、吸音材4の劣化を防止するために、吸音材4を防水性や耐久性に優れたポリフッ化ビニールフイルムや四フッ化フロロエチレンフイルム等の保護フイルムにより包んで中空体内に内装してもよいが、保護フイルムで包むと、その保護フイルムで高周波域の騒音が反射し、高周波域の吸音率が低下することがある。
【0015】
しかしながら、前記の如く前面部1の開口率を15〜50%と低くすることにより、中空体3内への太陽光の入射や、雨水の浸入等が防止されるため、保護フイルムで包まずに内装し、吸音効果をできるだけ高めるようにすることができる。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、薄型でありながら、優れた吸音性能を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄型防音パネルの実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】図1の断面図である。
【符号の説明】
1 前面部
11 開口部
2 背面部
3 中空体
4 吸音材
5 背面空気層
Claims (2)
- 多数の開口部を有する前面部と、遮音性を有する背面部とにより形成された中空体内に吸音材が内装され、吸音材は有機系プラスチック繊維材からなり、且つその吸音材の厚み寸法は18〜45mmとなされ、さらに背面部と吸音材との間に奥行き寸法が5〜40mmの背面空気層が形成されると共に中空体の厚み寸法が25〜60mmとなされ、前面部の開口部より中空体内に入射した騒音が吸音材により吸音されると共に、背面部により遮音され、さらに背面部で反射した騒音は背面空気層内で乱反射を繰り返し、それが吸音材により吸音されるようになされ、前記吸音材は、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、又はポリプロピレン繊維若しくはこれらを組み合わせたものからなり、且つ保護フイルムで包まず、吸音材内に形成される空気層によって吸音されるように内装されていることを特徴とする薄型防音パネル。
- 前面部の開口率が15〜50%であることを特徴とする請求項1記載の薄型防音パネル。
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