JP2003089885A - アルミニウム材の表面処理方法及び表面処理アルミニウム材 - Google Patents

アルミニウム材の表面処理方法及び表面処理アルミニウム材

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JP2003089885A JP2001279484A JP2001279484A JP2003089885A JP 2003089885 A JP2003089885 A JP 2003089885A JP 2001279484 A JP2001279484 A JP 2001279484A JP 2001279484 A JP2001279484 A JP 2001279484A JP 2003089885 A JP2003089885 A JP 2003089885A
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武正 山本
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健 海老原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム材の表面に結晶粒模様を有し、
各々の結晶が視線の角度に応じてその色彩が変化し、ア
ルミニウム材全体でコントラストのある華やかな虹彩色
の装飾模様を発現するアルミニウム材の表面処理方法を
提供する。 【解決手段】 アルミニウム又はアルミニウム合金から
なるアルミニウム材の表面に虹彩色の結晶粒模様を形成
せしめる表面処理方法であり、アルミニウム材の表面を
鏡面反射率50%以上となるように研磨する第一工程
と、硝酸、硝酸鉛、及び酸性フッ化アンモニウムを含む
水溶液に浸漬してエッチング処理する第二工程とを含む
ことを特徴とするアルミニウム材の表面処理方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アルミニウム又
はアルミニウム合金からなる押出材や圧延材等のアルミ
ニウム材の表面に結晶粒模様を有し、この結晶粒模様を
構成するそれぞれの結晶がこれを観察する視線の角度に
応じて虹彩色を発現させる表面処理アルミニウム材を製
造するためのアルミニウム材の表面処理方法、及びこの
方法によって作製された表面処理アルミニウム材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム材は、軽量で耐蝕性や耐久
性、加工性、表面処理性等に優れており、また、適度な
強度を有することから、外装材、内装材、表層材等の建
築材料や電気機器等のケーシング材料を始めとして、極
めて多くの分野で広範に使用されている。
【0003】そして、このようなアルミニウム材につい
ては、その使用目的に応じて周囲の環境との調和や意匠
性等の向上を図る目的で、表面光沢の調整や着色処理等
が行われている。例えば、アルミニウム材を家具、室内
装飾具、アクセサリー、文房具、時計等の装飾部材又は
その一部として使用する場合には、アルミニウム材の表
面に幻想的な色調を現出させる表面処理が行われる。そ
こで、従来においても、この種の表面処理の具体例とし
て、これまでにアルミニウム材の表面に結晶粒模様を表
出させ、この結晶粒模様がそれぞれ視角に応じて異なっ
た波長の光を反射し、アルミニウム材を全体的に眺めた
ときに、視線の角度に応じてモザイク状の装飾模様を発
現するアルミニウム材の製造方法が提案されている(特
公昭47−30817号公報、特公昭47−30819
号公報)。
【0004】しかしながら、これら従来の方法では、あ
る特定の色調のみが強く見えることがあり、見る角度に
応じて色彩が変化する変化量が必ずしも十分であるとは
言えない場合があるなか、アルミニウム材の表面に結晶
粒模様が表出されても、装飾部材として使用する際には
豪華さに物足りない場合もあり、華やかで幻想的な色調
を発現する装飾部材の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このよ
うな問題を解決すべく鋭意検討した結果、驚くべきこと
には、予めアルミニウム材の表面を鏡面反射率50%以
上にまで研磨処理したアルミニウム材を用いることによ
り、硝酸と硝酸鉛及び酸性フッ化アンモニウムを含む水
溶液に浸漬してエッチング処理した際に、このアルミニ
ウム材の表面に、結晶粒模様が表出し、このアルミニウ
ム材を全体的に眺めたときに、視線の角度に応じて複数
の色調が調和して変化し、アルミニウム材全体でコント
ラストのある華やかな虹彩色の装飾模様を発現すること
を見出し、本発明を完成した。
【0006】従って、本発明の目的は、アルミニウム材
の表面に結晶粒模様を有し、各々の結晶が視線の角度に
応じてその色彩が変化し、アルミニウム材全体でコント
ラストのある華やかな虹彩色の装飾模様を発現するアル
ミニウム材の表面処理方法を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、このようにアルミニウム材の
表面に結晶粒模様を有し、各々の結晶が見る角度に応じ
てその色彩が変化し、アルミニウム材全体でコントラス
トのある華やかな虹彩色の装飾模様を発現するアルミニ
ウム材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ア
ルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム
材の表面に虹彩色の結晶粒模様を形成せしめる表面処理
方法であり、アルミニウム材の表面を鏡面反射率50%
以上となるように研磨処理する第一工程と、硝酸、硝酸
鉛、及び酸性フッ化アンモニウムを含む水溶液に浸漬し
てエッチング処理する第二工程とを含むことを特徴とす
るアルミニウム材の表面処理方法である。
【0008】本発明において、本発明の表面処理方法を
適用するアルミニウム材は、アルミニウム又はアルミニ
ウム合金からなるものであればよく、このアルミニウム
材は、圧延材、押出材、鋳造材、板材又はこれらを加工
したものでもよいが、材質としては、不純物の少ない9
9.95%以上の純度を有するいわゆる高純度アルミニ
ウムを使用することが望ましい。特に重金属を含有した
アルミニウム材は、本発明の表面処理方法を適用して
も、結晶粒模様は表出するが、虹彩色を有する模様を得
ることができないため、これらの存在は好ましくない。
また、一般にアルミニウム中に存在する鉄、珪素の存在
も虹彩色を不明瞭とするため、これら不純物も0.05
%を超えないことが望ましい。あるいは、不純物の珪素
が虹彩色の発現に対してもたらす悪影響を抑制させるた
めに、アルミニウム材中にマグネシウムを添加してもよ
い。このマグネシウムの添加は、これを添加しない場合
に比べて、より明快な虹彩色を発現し、この添加量はア
ルミニウム材中に存在する珪素の量に応じて増減しても
よいが、過剰な量の添加は逆に虹彩色の発現を減退させ
るため、マグネシウム添加量の上限をアルミニウム材に
対して5%とするのがよい。尚、この場合でも、アルミ
ニウム材に存在できる珪素の量は、過剰に存在すること
で虹彩色の発現を減退させないために1%以下にするの
がよい。
【0009】本発明において、第一工程では、アルミニ
ウム材の鏡面反射率を50%以上、好ましくは60%以
上にせしめることができればよい。鏡面反射率が50%
以下のアルミニウム材を用いて、第二工程であるエッチ
ング処理を行っても、アルミニウム材の表面に結晶粒模
様は表出されるが、虹彩色の発現はほとんど認められ
ず、華やかな装飾模様を得ることができない。アルミニ
ウム材の鏡面反射率を50%以上にせしめる研磨処理の
具体的な方法としては、アルミニウム材を酸性水溶液に
浸漬して行う化学研磨処理や、アルミニウム材を電解溶
液に浸して行う電解研磨処理を挙げることができる。
【0010】上記第一工程において、化学研磨処理を行
う場合の酸性水溶液としては、例えば、硝酸、硝酸鉛、
及び酸性フッ化アンモニウムを含む水溶液、リン酸と硝
酸を含む水溶液等の酸性水溶液を例示することができる
が、好ましくは硝酸、硝酸鉛、及び酸性フッ化アンモニ
ウムを含む水溶液を用いるのがよい。本発明の第二工程
のエッチング処理で使用する硝酸、硝酸鉛、及び酸性フ
ッ化アンモニウムを含む水溶液と同じものを含む水溶液
を使用することで、溶液の持ち込みによる液組成変化の
心配がなく、液管理が簡便となる。この化学研磨処理に
おける処理条件については、使用する酸性水溶液の種類
によって異なるが、例えば、硝酸、硝酸鉛、及び酸性フ
ッ化アンモニウムを含む水溶液の場合には、硝酸濃度8
0〜130ml/リットル、好ましくは90〜110m
l/リットル、硝酸鉛濃度0.5〜3g/リットル、好
ましくは1〜2g/リットル、酸性フッ化アンモニウム
濃度50〜130g/リットル、好ましくは70〜11
0g/リットルの酸性水溶液を用い、液温度60〜90
℃、好ましくは70〜80℃、処理時間は0.5〜3
分、好ましくは0.5〜2分の範囲で化学研磨処理を行
うのがよい。
【0011】また、本発明の第一工程で行う研磨処理が
電解研磨処理である場合は、電解液として過塩素酸とエ
タノールを混合した溶液を用いて行うことができ、この
場合の処理条件としては、過塩素酸100〜300ml
/リットル、好ましくは150〜250ml/リット
ル、エタノール700〜900ml/リットル、好まし
くは750〜850ml/リットル、液温度−3〜5
℃、好ましくは−1〜3℃、電圧20〜30V、好まし
くは23〜27V、処理時間1〜10分、好ましくは2
〜5分の範囲であるのがよい。
【0012】本発明において、上記第一工程の研磨処理
に続いて行われる第二工程のエッチング処理は、硝酸、
硝酸鉛、及び酸性フッ化アンモニウム(NH4F・H
F)を含む水溶液中に上記研磨処理後のアルミニウム材
を浸漬することにより行う。このエッチング処理に用い
る水溶液は、硝酸、フッ素イオン、アンモニウムイオ
ン、及び鉛イオンが共存する水溶液であればよいが、溶
液中のフッ素イオンが過剰に存在した場合、アルミニウ
ム材を激しく侵食することがあるので、明快な虹彩色模
様を発現するためには、硝酸濃度(ml/リットル)と
酸性フッ化アンモニウム濃度(g/リットル)の数値の
比をとり、硝酸濃度数値の酸性フッ化アンモニウム濃度
数値に対する比(硝酸濃度数値/酸性フッ化アンモニウ
ム濃度数値)を濃度数値比とし、この濃度数値比が1.
1〜1.5、好ましくは1.2〜1.4の範囲になるよう
にするのがよい。
【0013】また、この第二工程で行うエッチング処理
の処理条件としては、硝酸濃度60〜130ml/リッ
トル、好ましくは80〜110ml/リットル、硝酸鉛
濃度0.5〜3g/リットル、好ましくは1〜2g/リ
ットル、酸性フッ化アンモニウム濃度40〜120g/
リットル、好ましくは50〜100g/リットルの水溶
液を用い、液温度60〜90℃、好ましくは70〜80
℃、処理時間1〜8分、好ましくは2〜5分の範囲で行
うのがよい。上記のような処理条件においてアルミニウ
ム材のエッチング処理を行うと、アルミニウム材の表面
には、結晶粒模様を表出する結晶粒の凹凸が均一かつ微
細で大きさの揃った状態で形成され、その結果、アルミ
ニウム材の表面には虹彩色を発現する結晶粒模様が表出
する。しかし、処理時間が1分に満たない場合は、結晶
粒の凹凸の形成が不十分であり、逆に10分を超える
と、エッチングが進行し過ぎてしまい、均一かつ微細で
大きさの揃った凹凸が形成されなくなるため、結晶粒模
様は表出されるが、このアルミニウム材の表面からは虹
彩色の発現が認められなくなる。また、液温度が50℃
に達しない場合では、エッチングの進行は弱く、結晶粒
の凹凸の形成も不均一となり、逆に90℃を超える場合
では、エッチングの進行が激しくなり、結晶粒の凹凸の
形成をコントロールするのが困難になる。
【0014】第二工程のエッチング処理が終わったアル
ミニウム材は、水洗した後に乾燥させてもよいが、硫酸
浴等による一般的な方法により、陽極酸化皮膜を形成さ
せる陽極酸化処理を行ってもよく、また、塗装を施す塗
装処理を行ってもよい。陽極酸化処理や塗装処理を施す
ことにより、虹彩色結晶粒模様を消失させることなく、
アルミニウム材の表面模様を保護することができる。
【0015】本発明におけるアルミニウム材の表面処理
方法では、先ず、第一工程としてアルミニウム材の表面
を平滑にする研磨処理を行うが、その際、アルミニウム
材の鏡面反射率を50%以上にせしめたアルミニウム材
を用いて、第二工程であるエッチング処理を行うと、虹
彩色を発現する結晶粒模様を有したアルミニウム材が得
られる。この原理については、虹彩色を発現するアルミ
ニウム材の表面を走査型電子顕微鏡で観察すると、アル
ミニウム材の表面には、結晶粒模様を表出する結晶粒が
均一かつ微細で大きさの揃った凹凸を形成しており、こ
の凹凸を形成する凸部の頂上は、三角形状の鋭利な角度
を有したものであることが分かる。そのため、アルミニ
ウム材の表面に発現する虹彩色は、アルミニウム材表面
に形成された凹凸に光が投光された場合、その反射光線
は回折現象を起こし、光の波長に応じて反射方向が異な
るため、観察する位置に応じて結晶が異なる色彩に見え
るようになる。従って、鏡面反射率が50%以上である
アルミニウム材を用いてエッチング処理を行うことで、
アルミニウム材表面に得られる結晶粒模様は、凹凸の高
さ及び深さが揃ったものにすることができ、特定の色調
のみが強くなるようなことがなく、視線の角度に応じて
複数の色調が調和して変化し、アルミニウム材全体でコ
ントラストのある華やかな虹彩色の装飾模様を発現する
表面処理アルミニウム材を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、実施例及び比較例に基づい
て、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。 〔実施例1〜3〕純度99.98%のアルミニウム板に
対して、前処理としてアセトンを用いた脱脂処理を行っ
た。次に、前処理済みのアルミニウム板を、濃度100
ml/リットルの硝酸、濃度1.5g/リットルの硝酸
鉛、及び濃度100g/リットルの酸性フッ化アンモニ
ウムからなる水溶液中、液温度70℃の条件で、表1に
示した処理時間2分、1分、0.5分の化学研磨処理を
行い、鏡面反射率の異なるアルミニウム板を得た(第一
工程)。次いで第一工程にて得られた鏡面反射率の異な
るアルミニウム板を、それぞれ濃度100ml/リット
ルの硝酸、濃度1.5g/リットルの硝酸鉛、及び濃度
80g/リットルの酸性フッ化アンモニウムからなる水
溶液中、液温度80℃及び処理時間3分の条件でエッチ
ング処理を行った(第二工程)。上記方法により得られ
た表面処理アルミニウム板は、結晶粒模様の表出、及び
虹彩色の発現について、それぞれ目視にて観察し、◎:
極めて良好、○:良好、△:やや不良、×:不良、の4
段階で評価した。その結果を表1に示す。
【0017】〔実施例4〜6〕実施例1〜3と同様に、
前処理としてアセトンを用いて脱脂処理を行った純度9
9.98%のアルミニウム板を過塩素酸200ml/リ
ットル、エタノール800ml/リットルからなる電解
溶液に浸漬し、液温度0℃、電圧25Vの条件で、表1
に示した処理時間4分、2分、1分の電解研磨を行い、
鏡面反射率の異なるアルミニウム板を得た(第一工
程)。次いで第一工程で得られた鏡面反射率の異なるア
ルミニウム板を実施例1〜3の場合と同様の条件でエッ
チング処理を行い(第二工程)、得られた表面処理アル
ミニウム板について、実施例1〜3と同様の方法により
それぞれ評価した。結果を表1に示す。
【0018】〔比較例1〜3〕純度99.98%のアル
ミニウム板に対して、前処理としてアセトンを用いた脱
脂処理を行った。次に、前処理済みのアルミニウム板
を、濃度100ml/リットルの硝酸、濃度1.5g/
リットルの硝酸鉛、及び濃度100g/リットルの酸性
フッ化アンモニウムからなる水溶液中、液温度70℃、
及び処理時間0.3分の条件で化学研磨処理を行い、鏡
面反射率が44%のアルミニウム板を得た(第一工
程)。次いで第一工程にて得られたアルミニウム板を、
実施例1〜3と同様に、濃度100ml/リットルの硝
酸、濃度1.5g/リットルの硝酸鉛、及び濃度80g
/リットルの酸性フッ化アンモニウムからなる水溶液
中、液温度80℃及び処理時間3分の条件でエッチング
処理を行い(第二工程)、得られた表面処理アルミニウ
ム板を比較例1とした。また、前処理としてアセトンを
用いて脱脂処理を行った純度99.98%のアルミニウ
ム板を第一工程として、過塩素酸200ml/リット
ル、エタノール800ml/リットルからなる電解溶液
に浸漬し、液温度0℃、電圧25V、及び処理時間0.
5分の条件で電解研磨を行い、鏡面反射率46%のアル
ミニウム板を形成し、次に第二工程として、実施例1〜
3と同じ条件でエッチング処理を行って得られた表面処
理アルミニウム板を比較例2とした。また、前処理とし
てアセトンを用いて脱脂処理を行った純度99.98%
のアルミニウム板を一切研磨処理を行わずに鏡面反射率
が21%であるアルミニウム板を、実施例1〜3と同じ
条件でエッチング処理を行って得られた表面処理アルミ
ニウム板を比較例3とした。比較例1〜3により得られ
たアルミニウム板については、実施例1〜3の場合と同
じ方法で評価を行った。結果を表1に示す。
【0019】〔比較例4〕純度99.98%のアルミニ
ウム板に対して、前処理としてアセトンを用いた脱脂処
理を行った。次に、前処理済みのアルミニウム板を特公
昭47−30817号公報の実施例1に記載された方法
により表面処理アルミニウム板を得て、実施例1〜3の
場合と同じ方法でその評価を行った。結果を表1に示
す。
【0020】
【表1】
【0021】〔実施例7〜13、及び比較例5〜8〕前
処理としてアセトンを用いて脱脂処理を行った純度9
9.98%のアルミニウム板を実施例1で示した第一工
程の化学研磨処理と同様な方法を用いて、鏡面反射率を
70%以上としたものを、第二工程のエッチング処理に
使用する水溶液の組成と液温度を表2に示す条件にし
て、それぞれ処理時間3分のエッチング処理を行った。
得られた表面処理アルミニウム板について、上記と同様
な方法により評価を行った。結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】本発明のアルミニウム材の表面処理方法
である、アルミニウム材の鏡面反射率を50%以上にせ
しめる第一工程と、硝酸、硝酸鉛、及び酸性フッ化アン
モニウムを含む水溶液に浸漬してエッチング処理する第
二工程により、華やかな虹彩色を発現する結晶粒模様を
有した表面処理アルミニウム材を得ることができ、この
方法により得られた表面処理アルミニウム材は、室内装
飾具、寝具、アクセサリー、文房具、時計等の装飾部材
又はその一部として広範囲な用途を有する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金から
    なるアルミニウム材の表面に虹彩色の結晶粒模様を形成
    せしめる表面処理方法であり、アルミニウム材の表面を
    鏡面反射率50%以上となるように研磨処理する第一工
    程と、硝酸、硝酸鉛、及び酸性フッ化アンモニウムを含
    む水溶液に浸漬してエッチング処理する第二工程とを含
    むことを特徴とするアルミニウム材の表面処理方法。
  2. 【請求項2】 鏡面反射率が60%以上である請求項1
    に記載のアルミニウム材の表面処理方法。
  3. 【請求項3】 第一工程の研磨処理が、化学研磨処理又
    は電解研磨処理である請求項1又は2に記載のアルミニ
    ウム材の表面処理方法。
  4. 【請求項4】 第二工程のエッチング処理における処理
    条件が、硝酸濃度(ml/リットル)と酸性フッ化アン
    モニウム濃度(g/リットル)の数値の比(濃度数値
    比)1.1〜1.5である請求項1〜3のいずれかに記載
    のアルミニウム材の表面処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載のいずれかの方法に
    より作製された表面処理アルミニウム材。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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