JP2003088398A - 発光による試料の測定方法及び装置 - Google Patents
発光による試料の測定方法及び装置Info
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- JP2003088398A JP2003088398A JP2001285281A JP2001285281A JP2003088398A JP 2003088398 A JP2003088398 A JP 2003088398A JP 2001285281 A JP2001285281 A JP 2001285281A JP 2001285281 A JP2001285281 A JP 2001285281A JP 2003088398 A JP2003088398 A JP 2003088398A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】小型、軽量で安価な試料の測定装置を提供す
る。 【解決手段】検査用器具の収納室9、該収納室9におか
れた検査用器具による発光を受光する低感度受光素子
5、及びゲルマニウムホトダイオード、ガリウム砒素ホ
トダイオード、ガリウム砒素リンホトダイオード、イリ
ジウムガリウム砒素ホトダイオード等の低感度受光素子
5からの信号を電気的に処理する演算装置46で発光に
よる試料の測定装置1を構成し、試料の汚れをPPDK
等のATP再生酵素を含有する発光試薬により発光さ
せ、その発光量を低感度受光素子5により測定する。
る。 【解決手段】検査用器具の収納室9、該収納室9におか
れた検査用器具による発光を受光する低感度受光素子
5、及びゲルマニウムホトダイオード、ガリウム砒素ホ
トダイオード、ガリウム砒素リンホトダイオード、イリ
ジウムガリウム砒素ホトダイオード等の低感度受光素子
5からの信号を電気的に処理する演算装置46で発光に
よる試料の測定装置1を構成し、試料の汚れをPPDK
等のATP再生酵素を含有する発光試薬により発光さ
せ、その発光量を低感度受光素子5により測定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、ATP再生酵素
を含有する発光試薬または含有しない発光試薬と試料を
作用させて、アデノシンリン酸エステル類を測定する方
法及び装置に関する。
を含有する発光試薬または含有しない発光試薬と試料を
作用させて、アデノシンリン酸エステル類を測定する方
法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】バクテリアまたは食品由来の汚れを検出
するにあたって、ルシフェラーゼとルシフェリン等を含
有する試薬を用いて、アデノシン三リン酸(以下ATP
と称する)を指標にして発光反応により、測定できるこ
とが知られている。しかし、この光の出力は極めて小さ
く、今までは、測定可能な出力を得るために、光検出装
置には光電子倍増管(ホトマルチプライヤー)が利用さ
れていた。しかしながら、光電子倍増管は、高電圧を必
要とするので、電圧変換装置や、安全のための対策を必
要とするため、装置が大型になり、値段も高いという欠
点を有していた。
するにあたって、ルシフェラーゼとルシフェリン等を含
有する試薬を用いて、アデノシン三リン酸(以下ATP
と称する)を指標にして発光反応により、測定できるこ
とが知られている。しかし、この光の出力は極めて小さ
く、今までは、測定可能な出力を得るために、光検出装
置には光電子倍増管(ホトマルチプライヤー)が利用さ
れていた。しかしながら、光電子倍増管は、高電圧を必
要とするので、電圧変換装置や、安全のための対策を必
要とするため、装置が大型になり、値段も高いという欠
点を有していた。
【0003】また、アバランシェホトダイオードを使用
する光検出装置(特表平4-502403)も知られている。ア
バランシェホトダイオードは、通常、0〜5℃の使用温
度を保持する必要があるため、この装置は、温度安定シ
ステムを必要とする。また、この装置は、アバランシェ
ホトダイオードに隣接して取り付けられたペルティエ効
果型のヒートポンプを有しており、温度制御回路からの
電流供給を受けてアバランシェホトダイオードを冷却す
るようになっている。したがって、装置も複雑になり、
値段も高いという欠点を有していた。
する光検出装置(特表平4-502403)も知られている。ア
バランシェホトダイオードは、通常、0〜5℃の使用温
度を保持する必要があるため、この装置は、温度安定シ
ステムを必要とする。また、この装置は、アバランシェ
ホトダイオードに隣接して取り付けられたペルティエ効
果型のヒートポンプを有しており、温度制御回路からの
電流供給を受けてアバランシェホトダイオードを冷却す
るようになっている。したがって、装置も複雑になり、
値段も高いという欠点を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者は、感度は
あまり高くはないが、高電圧、高電流の電源を必要とし
ない受光素子、例えばゲルマニウム(Ge)ホトダイオー
ド、ガリウム砒素(GaAs)ホトダイオード、ガリウム砒素
リン(GaAsP)ホトダイオード、イリジウムガリウム砒素
(InGaAs)ホトダイオード、ホトトランジスター、硫化
カドミウム(CdS)ホトコンダクティブセル(可視光導
電素子)、PINホトダイオード、ホトIC、Charge Couple
d Device(CCD素子)、MOS 素子等(以下総称して低感
度受光素子という)に着目した。一方、本願発明者は先
に「生物発光試薬及びその試薬を用いたアデノシンリン
酸エステルの定量法並びにその試薬を用いたATP変換
反応系に関する物質の定量法」(特開平9-234099)を出
願した。この発明は、少なくともピルベートオルトホス
フェートジキナーゼ(以下PPDKと称する、Pyruvate
orthophospate dikinase、EC 2.7.9.1)等のATP再生
酵素を含有する試薬で生物発光試薬を構成し、微量なア
デノシンリン酸エステル類でも高い発光量が得られる方
法である。そこでさらに本願発明者は鋭意研究の結果、
PPDK等のATP再生酵素を含有する発光試薬により
アデノシンリン酸エステル類を発光検出し、その発光量
を低感度受光素子で測定すれば、簡便な装置でアデノシ
ンリン酸エステル類、すなわち汚れを検出できることを
知見して本願発明を完成させた。
あまり高くはないが、高電圧、高電流の電源を必要とし
ない受光素子、例えばゲルマニウム(Ge)ホトダイオー
ド、ガリウム砒素(GaAs)ホトダイオード、ガリウム砒素
リン(GaAsP)ホトダイオード、イリジウムガリウム砒素
(InGaAs)ホトダイオード、ホトトランジスター、硫化
カドミウム(CdS)ホトコンダクティブセル(可視光導
電素子)、PINホトダイオード、ホトIC、Charge Couple
d Device(CCD素子)、MOS 素子等(以下総称して低感
度受光素子という)に着目した。一方、本願発明者は先
に「生物発光試薬及びその試薬を用いたアデノシンリン
酸エステルの定量法並びにその試薬を用いたATP変換
反応系に関する物質の定量法」(特開平9-234099)を出
願した。この発明は、少なくともピルベートオルトホス
フェートジキナーゼ(以下PPDKと称する、Pyruvate
orthophospate dikinase、EC 2.7.9.1)等のATP再生
酵素を含有する試薬で生物発光試薬を構成し、微量なア
デノシンリン酸エステル類でも高い発光量が得られる方
法である。そこでさらに本願発明者は鋭意研究の結果、
PPDK等のATP再生酵素を含有する発光試薬により
アデノシンリン酸エステル類を発光検出し、その発光量
を低感度受光素子で測定すれば、簡便な装置でアデノシ
ンリン酸エステル類、すなわち汚れを検出できることを
知見して本願発明を完成させた。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本願発明は、ア
デノシンリン酸エステル類を、ATP再生酵素を含有す
る発光試薬により発光させ、その発光量を低感度受光素
子により測定することを特徴とする発光による試料の測
定方法、ならびに検査用器具の収納室、該収納室におか
れた検査用器具による発光を受光する低感度受光素子、
及び該低感度受光素子からの信号を電気的に処理する演
算装置より構成されることを特徴とする発光による試料
の測定装置である。
デノシンリン酸エステル類を、ATP再生酵素を含有す
る発光試薬により発光させ、その発光量を低感度受光素
子により測定することを特徴とする発光による試料の測
定方法、ならびに検査用器具の収納室、該収納室におか
れた検査用器具による発光を受光する低感度受光素子、
及び該低感度受光素子からの信号を電気的に処理する演
算装置より構成されることを特徴とする発光による試料
の測定装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】本願発明では、汚れを採取しそれ
を発光させる検査用器具を収納するための収納室とその
放出光を受光するための低感度受光素子、及び受光した
光を測定するための演算装置を含み、さらに操作パネル
あるいは表示パネル等を備えた試料の測定装置が提供さ
れる。低感度受光素子は光電子倍増管ほどではないが、
低レベルの光に反応して測定可能な電気信号を出力する
半導体素子である。また、低感度受光素子の回路部に
は、高電圧または高電流の電源は必要ではなく電源とし
てバッテリーを使用することができる。また、低感度受
光素子は、他の一般のダイオード例えばアバランシェホ
トダイオードに比べて、温度変化に対する性能の変化が
少なく、温度安定装置を必要としない。さらに、低感度
受光素子は、光電子倍増管に比べて、堅牢であり、強い
光にさらされても悪影響を受けることがない。従って、
本願発明による清浄度の測定装置は、従来のものに比べ
て、大幅に小型、軽量、低価格とすることができる。
を発光させる検査用器具を収納するための収納室とその
放出光を受光するための低感度受光素子、及び受光した
光を測定するための演算装置を含み、さらに操作パネル
あるいは表示パネル等を備えた試料の測定装置が提供さ
れる。低感度受光素子は光電子倍増管ほどではないが、
低レベルの光に反応して測定可能な電気信号を出力する
半導体素子である。また、低感度受光素子の回路部に
は、高電圧または高電流の電源は必要ではなく電源とし
てバッテリーを使用することができる。また、低感度受
光素子は、他の一般のダイオード例えばアバランシェホ
トダイオードに比べて、温度変化に対する性能の変化が
少なく、温度安定装置を必要としない。さらに、低感度
受光素子は、光電子倍増管に比べて、堅牢であり、強い
光にさらされても悪影響を受けることがない。従って、
本願発明による清浄度の測定装置は、従来のものに比べ
て、大幅に小型、軽量、低価格とすることができる。
【0007】本願発明に用いる発光試薬は、PPDK等
のATP再生酵素を含有するもので、ルシフェリン・ル
シフェラーゼ発光試薬に添加して用いることもできる。
ATP再生酵素を含有する発光試薬は、ATPのみでな
くアデノシン二リン酸(以下ADPと称する)やアデノ
シン一リン酸(以下AMPと称する)、リボ核酸(以下
RNAと称する)にも反応して発光し、かつ安定した高
水準の発光を示す。従って、低感度受光素子の光電子倍
増管に比べて若干感度が低いという欠点を補うことがで
きる。もちろん、ATP再生酵素を含有しない通常のル
シフェリンルシフェラーゼ発光試薬や化学発光に基づく
発光試薬や蛍光試薬も使用可能であることはいうまでも
無い。本願発明でいう汚れとは、ATP、ADP、AM
P、RNA等のアデノシンリン酸エステル類を含有する
ものであり、好適には、清浄度検査における汚れの検査
を挙げることができる。
のATP再生酵素を含有するもので、ルシフェリン・ル
シフェラーゼ発光試薬に添加して用いることもできる。
ATP再生酵素を含有する発光試薬は、ATPのみでな
くアデノシン二リン酸(以下ADPと称する)やアデノ
シン一リン酸(以下AMPと称する)、リボ核酸(以下
RNAと称する)にも反応して発光し、かつ安定した高
水準の発光を示す。従って、低感度受光素子の光電子倍
増管に比べて若干感度が低いという欠点を補うことがで
きる。もちろん、ATP再生酵素を含有しない通常のル
シフェリンルシフェラーゼ発光試薬や化学発光に基づく
発光試薬や蛍光試薬も使用可能であることはいうまでも
無い。本願発明でいう汚れとは、ATP、ADP、AM
P、RNA等のアデノシンリン酸エステル類を含有する
ものであり、好適には、清浄度検査における汚れの検査
を挙げることができる。
【0008】本願発明でいうATP再生酵素とは、AM
PからATPを生成する反応を触媒する酵素なら何でも
よい。また、酵素を組み合わせて、AMPからATPを
生成する反応を行う場合も含む。例えば、ホスホエノー
ルピルベートシンセターゼ(Phosphoenolpyruvate Synt
hetase、EC 2.7.9.2)が挙げられる。また、アデニレー
トキナーゼ(Adenylate kinase、EC 2.7.4.3)、ピルベ
ートキナーゼ(Pyruvate kinase、EC 2.7.1.40)を組み
合わせて用いて、AMPからATPを生成しても良い。
また、特開2001-211900に記載されているように、ポリ
リン酸キナーゼ(Polyphosphate kinase)とアデニレート
キナーゼ(Adenylate kinase、EC 2.7.4.3)を組み合わ
せて用いて、AMPからATPを生成しても良い。ま
た、AMP-PolyP ホスホトランスフェラーゼ(AMP-Polyph
osphate phosphotransferase)とポリリン酸キナーゼ(P
olyphosphate kinase)を組み合わせて用いて、AMPか
らATPを生成しても良い。また、Applied and Enviro
nmental Microbiology,May 2000,P2045-P2051に記載さ
れているようにpolyphosphate:AMP phosphotransferase
とAdenyrate kinaseを組み合わせてATPを生成しても
良い。また、Journal of Biochemistry 128,P1079-P108
5 2000に記載されているADP-Dependent(AMP-Forming)Gl
ucokinaseを用いてADPからAMPを生成して、さら
にピルベ−トオルトホスフェ−トジキナ−ゼを用いて、
AMPからATPを生成しても良い。好適には、PPD
Kを用いることができる。
PからATPを生成する反応を触媒する酵素なら何でも
よい。また、酵素を組み合わせて、AMPからATPを
生成する反応を行う場合も含む。例えば、ホスホエノー
ルピルベートシンセターゼ(Phosphoenolpyruvate Synt
hetase、EC 2.7.9.2)が挙げられる。また、アデニレー
トキナーゼ(Adenylate kinase、EC 2.7.4.3)、ピルベ
ートキナーゼ(Pyruvate kinase、EC 2.7.1.40)を組み
合わせて用いて、AMPからATPを生成しても良い。
また、特開2001-211900に記載されているように、ポリ
リン酸キナーゼ(Polyphosphate kinase)とアデニレート
キナーゼ(Adenylate kinase、EC 2.7.4.3)を組み合わ
せて用いて、AMPからATPを生成しても良い。ま
た、AMP-PolyP ホスホトランスフェラーゼ(AMP-Polyph
osphate phosphotransferase)とポリリン酸キナーゼ(P
olyphosphate kinase)を組み合わせて用いて、AMPか
らATPを生成しても良い。また、Applied and Enviro
nmental Microbiology,May 2000,P2045-P2051に記載さ
れているようにpolyphosphate:AMP phosphotransferase
とAdenyrate kinaseを組み合わせてATPを生成しても
良い。また、Journal of Biochemistry 128,P1079-P108
5 2000に記載されているADP-Dependent(AMP-Forming)Gl
ucokinaseを用いてADPからAMPを生成して、さら
にピルベ−トオルトホスフェ−トジキナ−ゼを用いて、
AMPからATPを生成しても良い。好適には、PPD
Kを用いることができる。
【0009】本願発明に用いるPPDKはマグネシウム
等の金属イオンの存在下で、AMP、ホスホエノールピ
ルビン酸及びピロリン酸に作用して、ATP、ピルビン
酸及びリン酸を生じる反応を触媒する酵素である。その
理化学的性質及び製法についてはすでに知られており容
易に入手可能である(特開平9-234099参照)。ATP再
生酵素を含有する発光試薬としては、例えば、ルシフェ
リン、ルシフェラーゼ及び金属塩を含む発光試薬にPP
DKを添加して用いるが、ホスホエノールピルビン酸、
ピロリン酸を同時に添加するとよりよい効果が得られ
る。これを使用することにより、汚れの指標成分である
ATPに加え、AMPも同時に測定することができ、少
ない汚れを感度よく検出できる。また、上記ATP再生
酵素含有発光試薬にさらに、ADPからATPを生成す
る反応を触媒する酵素および/またはRNA分解酵素を
併用すると、ATPおよびAMPに加え、さらにADP
及びRNAも同時に測定して、さらに少ない汚れを検出
できる。
等の金属イオンの存在下で、AMP、ホスホエノールピ
ルビン酸及びピロリン酸に作用して、ATP、ピルビン
酸及びリン酸を生じる反応を触媒する酵素である。その
理化学的性質及び製法についてはすでに知られており容
易に入手可能である(特開平9-234099参照)。ATP再
生酵素を含有する発光試薬としては、例えば、ルシフェ
リン、ルシフェラーゼ及び金属塩を含む発光試薬にPP
DKを添加して用いるが、ホスホエノールピルビン酸、
ピロリン酸を同時に添加するとよりよい効果が得られ
る。これを使用することにより、汚れの指標成分である
ATPに加え、AMPも同時に測定することができ、少
ない汚れを感度よく検出できる。また、上記ATP再生
酵素含有発光試薬にさらに、ADPからATPを生成す
る反応を触媒する酵素および/またはRNA分解酵素を
併用すると、ATPおよびAMPに加え、さらにADP
及びRNAも同時に測定して、さらに少ない汚れを検出
できる。
【0010】本願発明の実施に際しては、試験される表
面の汚れを綿棒で拭き、この綿棒を、バクテリア類等の
汚れから、ATP、ADP、AMP、RNA等のアデノ
シンリン酸エステル類を抽出するための界面活性剤など
を含有する抽出試薬に浸す。こうして得られたサンプル
液をPPDK等のATP再生酵素を含有する発光試薬と
混合し、放出された発光量を試料の測定装置で測定する
ことにより、検体の汚れを検出することができる。好ま
しくは、綿棒、抽出試薬、発光試薬が一体になった清浄
度検査用器具、すなわち、拭取検査用器具を用いると、
より簡便に検査ができる。このPPDK等のATP再生
酵素を含有する発光試薬を備えた拭取検査用器具で装置
を構成すれば、小型、軽量、低価格で、かつ高感度な清
浄度検査方法を提供することができる。すなわち、試験
する表面を拭取検査用器具の綿棒で拭き、これを該器具
に備えられた抽出試薬に浸し、得られた試料液を同様に
該器具に備えられたPPDK等のATP再生酵素を含有
する発光試薬と反応させ、拭取検査用器具ごと清浄度検
査装置にセットし、得られた発光量から汚れの量を測定
するのである。これらの装置は、全て携帯用ケースに入
れて持ち運び可能に構成することができる。従って本願
発明によれば、発光量測定装置、綿棒、抽出試薬、発光
試薬が一体になった拭取検査用器具からなる清浄度検査
用キットが提供できる。上記に説明した発光量測定装置
は他の多様な試料の試験、例えば、食品工業における原
料と最終製品の試験、試薬、水質、臨床用試料等の試験
にも用いることができる。
面の汚れを綿棒で拭き、この綿棒を、バクテリア類等の
汚れから、ATP、ADP、AMP、RNA等のアデノ
シンリン酸エステル類を抽出するための界面活性剤など
を含有する抽出試薬に浸す。こうして得られたサンプル
液をPPDK等のATP再生酵素を含有する発光試薬と
混合し、放出された発光量を試料の測定装置で測定する
ことにより、検体の汚れを検出することができる。好ま
しくは、綿棒、抽出試薬、発光試薬が一体になった清浄
度検査用器具、すなわち、拭取検査用器具を用いると、
より簡便に検査ができる。このPPDK等のATP再生
酵素を含有する発光試薬を備えた拭取検査用器具で装置
を構成すれば、小型、軽量、低価格で、かつ高感度な清
浄度検査方法を提供することができる。すなわち、試験
する表面を拭取検査用器具の綿棒で拭き、これを該器具
に備えられた抽出試薬に浸し、得られた試料液を同様に
該器具に備えられたPPDK等のATP再生酵素を含有
する発光試薬と反応させ、拭取検査用器具ごと清浄度検
査装置にセットし、得られた発光量から汚れの量を測定
するのである。これらの装置は、全て携帯用ケースに入
れて持ち運び可能に構成することができる。従って本願
発明によれば、発光量測定装置、綿棒、抽出試薬、発光
試薬が一体になった拭取検査用器具からなる清浄度検査
用キットが提供できる。上記に説明した発光量測定装置
は他の多様な試料の試験、例えば、食品工業における原
料と最終製品の試験、試薬、水質、臨床用試料等の試験
にも用いることができる。
【0011】以下図面に従って本願発明を具体的に説明
する。まず図1において、1は試料の測定装置で、その
本体2には検体すなわち汚れを拭取し生物発光反応を行
う拭取検査用器具3、該拭取検査用器具3の発光を集め
る集光レンズ4、該レンズ4からの光を電気信号に変換
する低感度受光素子5、該受光素子5からの電気信号を
処理する演算装置46が収納されている。
する。まず図1において、1は試料の測定装置で、その
本体2には検体すなわち汚れを拭取し生物発光反応を行
う拭取検査用器具3、該拭取検査用器具3の発光を集め
る集光レンズ4、該レンズ4からの光を電気信号に変換
する低感度受光素子5、該受光素子5からの電気信号を
処理する演算装置46が収納されている。
【0012】そして図2において、6は、電源回路部4
1、アンプ部42、A/D変換部43、CPU44とメ
モリ45より成る演算装置46、表示部47、操作部4
8、及び外部インターフェース49より構成されている
測定回路部である。まず電源回路部41は、直流電源あ
るいは交流電源の両者を受け入れ可能にするためのもの
である。アンプ部42は、拭取検査用器具3の発光の強
弱すなわち低感度受光素子5からの電気信号の強弱に応
じて、その出力を電圧に変換し増幅するためのものであ
り、該アンプ部42からの電圧信号は、A/D変換部4
3でディジタル化されて演算装置46へと送信される。
演算装置46は、低感度受光素子5からの信号を受け、
それを数値化し表示部47に示させたり、必要に応じ予
めメモリ45に記憶させておいた汚れ度のデータと比較
し、例えば洗浄の必要性等の対応策を表示させたりする
ものである。50は、アンプ部42と低感度受光素子5
を覆う、例えばアルミニウムや鉄等の金属で形成された
シールド部材で、これにより外部からのノイズを遮断で
きる。
1、アンプ部42、A/D変換部43、CPU44とメ
モリ45より成る演算装置46、表示部47、操作部4
8、及び外部インターフェース49より構成されている
測定回路部である。まず電源回路部41は、直流電源あ
るいは交流電源の両者を受け入れ可能にするためのもの
である。アンプ部42は、拭取検査用器具3の発光の強
弱すなわち低感度受光素子5からの電気信号の強弱に応
じて、その出力を電圧に変換し増幅するためのものであ
り、該アンプ部42からの電圧信号は、A/D変換部4
3でディジタル化されて演算装置46へと送信される。
演算装置46は、低感度受光素子5からの信号を受け、
それを数値化し表示部47に示させたり、必要に応じ予
めメモリ45に記憶させておいた汚れ度のデータと比較
し、例えば洗浄の必要性等の対応策を表示させたりする
ものである。50は、アンプ部42と低感度受光素子5
を覆う、例えばアルミニウムや鉄等の金属で形成された
シールド部材で、これにより外部からのノイズを遮断で
きる。
【0013】操作部48は、CPU44へ指示するもの
で、測定データの保存あるいはそれらデータを外部イン
ターフェース49を介してプリンターへの送信、又は遠
隔地への送信、さらにはメモリ45へのデータの入力等
を行うためのものである。そしてさらに、図3に示すよ
うに本体2の正面には、操作部48及び表示部47が設
けられており、それらは、前述した図2に示すように演
算装置46に電気的に接続されていて、測定条件の設定
あるいは開始を指示したり、また結果が表示される。図
2においては、集光レンズを省略した。本体2には、さ
らに拭取検査用器具3の収納室9が設けられており、該
器具3は、テーブル部材10に載せられ常に同じ位置に
定位するよう構成されている。11は拭取検査用器具3
の背面に配置した反射鏡で、より多くの発光量を集光レ
ンズ4を介して低感度受光素子5に送ることができる。
で、測定データの保存あるいはそれらデータを外部イン
ターフェース49を介してプリンターへの送信、又は遠
隔地への送信、さらにはメモリ45へのデータの入力等
を行うためのものである。そしてさらに、図3に示すよ
うに本体2の正面には、操作部48及び表示部47が設
けられており、それらは、前述した図2に示すように演
算装置46に電気的に接続されていて、測定条件の設定
あるいは開始を指示したり、また結果が表示される。図
2においては、集光レンズを省略した。本体2には、さ
らに拭取検査用器具3の収納室9が設けられており、該
器具3は、テーブル部材10に載せられ常に同じ位置に
定位するよう構成されている。11は拭取検査用器具3
の背面に配置した反射鏡で、より多くの発光量を集光レ
ンズ4を介して低感度受光素子5に送ることができる。
【0014】そして次ぎに拭取検査用器具3についてで
あるが、この器具3は、発光試薬としてPPDK等のA
TP再生酵素を利用できればどのような構成のものでも
よく、一例として図4に示すものを挙げることができ
る。まず図4において、拭取検査用器具3は、主に検体
採取具12と試験管状をした発光試薬容器13から構成
されている。そして検体採取具12は、検体拭取具1
4、抽出液容器15、及び管状をした検体採取具12の
本体16より構成されている。発光試薬容器13の開口
部17は、例えばアルミ箔で形成されたシール材18に
より閉鎖されており、発光試薬容器13は密閉される。
検体拭取具14は、棒状の綿軸19とその下端部の卵状
に形成されて設置されている綿部20より成る綿棒21
と、該綿棒21を保持する保持部材22より構成されて
いる。
あるが、この器具3は、発光試薬としてPPDK等のA
TP再生酵素を利用できればどのような構成のものでも
よく、一例として図4に示すものを挙げることができ
る。まず図4において、拭取検査用器具3は、主に検体
採取具12と試験管状をした発光試薬容器13から構成
されている。そして検体採取具12は、検体拭取具1
4、抽出液容器15、及び管状をした検体採取具12の
本体16より構成されている。発光試薬容器13の開口
部17は、例えばアルミ箔で形成されたシール材18に
より閉鎖されており、発光試薬容器13は密閉される。
検体拭取具14は、棒状の綿軸19とその下端部の卵状
に形成されて設置されている綿部20より成る綿棒21
と、該綿棒21を保持する保持部材22より構成されて
いる。
【0015】保持部材22は、下段の小径部23と上段
の大径部24より成り、小径部23と大径部24の境界
の段部25は、本体16の上端部26に当接し、検体拭
取具14が本体16において下動する時に常に一定の位
置で停止する機能を有する。検体拭取具14は、本体1
6に着脱自在に装着されており、本体16より取り外し
検体の表面を綿棒21で拭き、汚れを採取する機能を有
する。抽出液容器15には、検体を拭くことにより綿棒
21の綿部20に付着した汚れを抽出するための抽出液
32が封入されている。抽出液容器15は、上下端部は
開口されていて、まず下部をシール材27でシールした
後、前記抽出液32を注入し、次いで上部をシール材2
8でシールして、抽出液32を封入する。このシール材
27,28は、綿棒21の押圧により容易に破れる程度
のもので例えばアルミ箔で形成される。
の大径部24より成り、小径部23と大径部24の境界
の段部25は、本体16の上端部26に当接し、検体拭
取具14が本体16において下動する時に常に一定の位
置で停止する機能を有する。検体拭取具14は、本体1
6に着脱自在に装着されており、本体16より取り外し
検体の表面を綿棒21で拭き、汚れを採取する機能を有
する。抽出液容器15には、検体を拭くことにより綿棒
21の綿部20に付着した汚れを抽出するための抽出液
32が封入されている。抽出液容器15は、上下端部は
開口されていて、まず下部をシール材27でシールした
後、前記抽出液32を注入し、次いで上部をシール材2
8でシールして、抽出液32を封入する。このシール材
27,28は、綿棒21の押圧により容易に破れる程度
のもので例えばアルミ箔で形成される。
【0016】検体採取具12の本体16は、上下端部が
開放された管状の部材で構成されており、下方の内壁面
に円環状をした突起部材29が設けられており、さらに
該突起部材29に下方に連結して飛散防止部材30が延
設されている。そして、発光試薬容器13を突き上げる
ことにより、飛散防止部材30の鋭角部31によりシー
ル材18が破られ、綿部20より抽出された汚れが抽出
液と共に発光試薬容器13に落下送出され、発光等の反
応をし、汚れを検出する構成となっている。
開放された管状の部材で構成されており、下方の内壁面
に円環状をした突起部材29が設けられており、さらに
該突起部材29に下方に連結して飛散防止部材30が延
設されている。そして、発光試薬容器13を突き上げる
ことにより、飛散防止部材30の鋭角部31によりシー
ル材18が破られ、綿部20より抽出された汚れが抽出
液と共に発光試薬容器13に落下送出され、発光等の反
応をし、汚れを検出する構成となっている。
【0017】
【作用】最初に、検体拭取具14を本体16より引き抜
き、綿部20により検体表面を拭き、汚れを採取する。
次に汚れを採取した検体拭取具14を本体16に挿入し
た後、発光試薬容器13を押し上げ該容器13のシール
材18を飛散防止部材30の鋭角部31に押し当ててシ
ール材18を破る。次いで、検体拭取具14を押し下げ
ると、まず綿棒21によりシール材28を破り、綿部2
0は抽出液容器15の内部に入る。そして次に、検体拭
取具14を保持部材22の段部25と本体16の上端部
26が当接するまで押し下げ、シール材27を綿棒21
により破る。
き、綿部20により検体表面を拭き、汚れを採取する。
次に汚れを採取した検体拭取具14を本体16に挿入し
た後、発光試薬容器13を押し上げ該容器13のシール
材18を飛散防止部材30の鋭角部31に押し当ててシ
ール材18を破る。次いで、検体拭取具14を押し下げ
ると、まず綿棒21によりシール材28を破り、綿部2
0は抽出液容器15の内部に入る。そして次に、検体拭
取具14を保持部材22の段部25と本体16の上端部
26が当接するまで押し下げ、シール材27を綿棒21
により破る。
【0018】そして次に、拭取検査用器具3全体を上下
方向に軽く振ることにより、バクテリアや汚れを含んだ
抽出液32が発光試薬容器13に落下し、発光試薬33
と接触して、例えば発光反応によりこの部分が光ること
になる。そして、拭取検査用器具3を汚れ測定装置1の
収納室9に装着し、発光量すなわち汚れの量を測定する
のである。以上説明した拭取検査用器具3における発光
試薬33としてPPDK等のATP再生酵素を含有した
ものを用いるのである。以上検体として拭取の場合を説
明したが、その他としてPPDK等のATP再生酵素を
含有する発光試薬が収納された試験管に検査対象となる
液体、固形物、粉粒体等を投入しその汚れの量を測定し
てもよい。また本願発明にかかる装置は、試料として生
物発光だけではなく、化学発光あるいは蛍光によるもの
も測定できることは言うまでもない。
方向に軽く振ることにより、バクテリアや汚れを含んだ
抽出液32が発光試薬容器13に落下し、発光試薬33
と接触して、例えば発光反応によりこの部分が光ること
になる。そして、拭取検査用器具3を汚れ測定装置1の
収納室9に装着し、発光量すなわち汚れの量を測定する
のである。以上説明した拭取検査用器具3における発光
試薬33としてPPDK等のATP再生酵素を含有した
ものを用いるのである。以上検体として拭取の場合を説
明したが、その他としてPPDK等のATP再生酵素を
含有する発光試薬が収納された試験管に検査対象となる
液体、固形物、粉粒体等を投入しその汚れの量を測定し
てもよい。また本願発明にかかる装置は、試料として生
物発光だけではなく、化学発光あるいは蛍光によるもの
も測定できることは言うまでもない。
【0019】
【実施例】次ぎに、実施例を示し、本願発明の効果を数
値的に示す。酵素の単位は、国際単位である。
値的に示す。酵素の単位は、国際単位である。
【0020】
【実施例1】
PPDKを含有する発光試薬の組成
EDTA(エチレンジアミンテトラアセテート) 1.0mM
ジチオスレイトール 1.0mM
硫酸アンモニウム 3.75mM
ピロリン酸 0.3mM
ホスホエノールピルビン酸 2.1mM
ルシフェリン 0.75mM
硫酸マグネシウム 7.5mM
BSA(牛血清アルブミン) 0.5%
シュークロース 5.0%
ルシフェラーゼ 2.5mg/ml
PPDK 1.5U/ml
アデノシンリン酸デアミナーゼ 0.05U/ml
HEPES(50mM) pH7.8
抽出試薬の組成
塩化ベンザルコニウム 0.02%
HEPES (10mM) pH7.8
【0021】上記の組成のPPDKを含有する発光試薬
を凍結乾燥したものを、図4に示す拭取検査用器具3の
発光試薬容器13に、抽出試薬を抽出液容器15にそれ
ぞれ封入した(PPDKあり)。一方、上記の組成か
ら、PPDKのみを除いた発光試薬を凍結乾燥したもの
を、同様に発光試薬容器に封入した。ただし抽出試薬は
同じものを抽出液容器15にセットした(PPDKな
し)。食品由来の汚れのモデルとして、市販の酵母エキ
ス、牛肉エキス、麦芽エキス、ビール、牛乳を超純水で
各濃度に希釈したものに拭取検査用器具3の綿棒21を
浸した後、綿棒ホルダーを押し込み綿棒頭部を抽出試薬
に浸し、さらに綿棒ホルダーを押し込み、汚れが溶け込
んだ抽出試薬を発光試薬の凍結乾燥物の入った発光試薬
容器13に送り込み、発光させた。また、手指の場合
は、綿棒21をあらかじめ水で浸して、手のひらと指を
その綿棒でふき取り、綿棒ホルダーを押し込み綿棒頭部
を抽出試薬に浸し、さらに綿棒ホルダーを押し込み、汚
れが溶け込んだ抽出試薬を発光試薬の凍結乾燥物の入っ
た発光試薬容器13に送り込み、発光させた。
を凍結乾燥したものを、図4に示す拭取検査用器具3の
発光試薬容器13に、抽出試薬を抽出液容器15にそれ
ぞれ封入した(PPDKあり)。一方、上記の組成か
ら、PPDKのみを除いた発光試薬を凍結乾燥したもの
を、同様に発光試薬容器に封入した。ただし抽出試薬は
同じものを抽出液容器15にセットした(PPDKな
し)。食品由来の汚れのモデルとして、市販の酵母エキ
ス、牛肉エキス、麦芽エキス、ビール、牛乳を超純水で
各濃度に希釈したものに拭取検査用器具3の綿棒21を
浸した後、綿棒ホルダーを押し込み綿棒頭部を抽出試薬
に浸し、さらに綿棒ホルダーを押し込み、汚れが溶け込
んだ抽出試薬を発光試薬の凍結乾燥物の入った発光試薬
容器13に送り込み、発光させた。また、手指の場合
は、綿棒21をあらかじめ水で浸して、手のひらと指を
その綿棒でふき取り、綿棒ホルダーを押し込み綿棒頭部
を抽出試薬に浸し、さらに綿棒ホルダーを押し込み、汚
れが溶け込んだ抽出試薬を発光試薬の凍結乾燥物の入っ
た発光試薬容器13に送り込み、発光させた。
【0022】次いで拭取検査用器具3ごと低感度受光素
子(GaAsP ホトダイオード)を使用した試料の測定装置
1にセットして、発光量を測定した。測定値は、相対発
光量RLU(Relative light Unit)で示し、結果を表
1に示す。この表1より、PPDKを含有しない発光試
薬を用いた場合(PPDKなし)は、ATP由来の発光
量しか得られず、また、発光量が急激に減衰し不安定で
あるために、測定値はほとんどの場合0であった。一
方、PPDKを含有した発光試薬の場合(PPDKあ
り)は、ATP以外に、食品中に大量に含まれるAMP
由来の発光が得られ、また、発光量も安定しているため
に、汚れを高感度に測定することができた。また、手指
の場合は食品の場合よりも、AMPに対するATPの比
率が高いために、PPDKを含有しない発光試薬でも比
較的高感度に測定することができた。
子(GaAsP ホトダイオード)を使用した試料の測定装置
1にセットして、発光量を測定した。測定値は、相対発
光量RLU(Relative light Unit)で示し、結果を表
1に示す。この表1より、PPDKを含有しない発光試
薬を用いた場合(PPDKなし)は、ATP由来の発光
量しか得られず、また、発光量が急激に減衰し不安定で
あるために、測定値はほとんどの場合0であった。一
方、PPDKを含有した発光試薬の場合(PPDKあ
り)は、ATP以外に、食品中に大量に含まれるAMP
由来の発光が得られ、また、発光量も安定しているため
に、汚れを高感度に測定することができた。また、手指
の場合は食品の場合よりも、AMPに対するATPの比
率が高いために、PPDKを含有しない発光試薬でも比
較的高感度に測定することができた。
【0023】
【表1】
【0024】
【実施例2】実施例1においてPPDKを含有する発光
試薬の場合をPPDKあり、また、同試薬からPPDK
のみを除いた発光試薬の場合をPPDKなしとした。P
PDKありとPPDKなし各200μlを試験管に採取
し、市販のオレンジジュースを超純水にて1%に希釈し
たものを各100μl添加した。これを、GaAsホトダイ
オードをセットした試料の測定装置1にセットして、発
光量を測定した。測定値は、相対発光量RLU(Relati
ve light Unit)で示した。PPDKなしの場合の測定
値は124RLUであったが、PPDKありの場合の測定
値は1356RLUであった。
試薬の場合をPPDKあり、また、同試薬からPPDK
のみを除いた発光試薬の場合をPPDKなしとした。P
PDKありとPPDKなし各200μlを試験管に採取
し、市販のオレンジジュースを超純水にて1%に希釈し
たものを各100μl添加した。これを、GaAsホトダイ
オードをセットした試料の測定装置1にセットして、発
光量を測定した。測定値は、相対発光量RLU(Relati
ve light Unit)で示した。PPDKなしの場合の測定
値は124RLUであったが、PPDKありの場合の測定
値は1356RLUであった。
【0025】
【発明の効果】発光試薬としてPPDK等のATP再生
酵素を含有する発光試薬を用いているので、発光が強く
安定しており、低感度受光素子でもその発光を検出で
き、さらに装置を小型、軽量化できる。
酵素を含有する発光試薬を用いているので、発光が強く
安定しており、低感度受光素子でもその発光を検出で
き、さらに装置を小型、軽量化できる。
【図1】試料の測定装置の正面断面図
【図2】回路図
【図3】試料の測定装置の正面図
【図4】拭取検査用器具
1 試料の測定装置
2 本体
3 拭取検査用器具
4 集光レンズ
5 低感度受光素子
6 測定回路部
9 収納室
10 テーブル部材
11 反射鏡
12 検体採取具
13 発光試薬容器
14 検体拭取具
15 抽出液容器
46 演算装置
47 表示部
48 操作部
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 2G054 AA10 AB03 BB01 BB02 BB10
CA20 EA01 EA02 EA03 FA17
FA33 JA00 JA09
4B029 AA07 BB16 FA03 FA09 FA12
4B063 QA01 QA20 QQ17 QQ20 QQ62
QQ63 QR07 QR66 QS28 QS39
QX02
Claims (5)
- 【請求項1】アデノシンリン酸エステル類を、ATP再
生酵素を含有する発光試薬により発光させ、その発光量
を低感度受光素子により測定することを特徴とする発光
による試料の測定方法 - 【請求項2】検査用器具の収納室、該収納室におかれた
検査用器具による発光を受光する低感度受光素子、及び
該低感度受光素子からの信号を電気的に処理する演算装
置より構成されることを特徴とする発光による試料の測
定装置。 - 【請求項3】検査用器具が、拭取検査用器具である請求
項2記載の発光による試料の測定装置。 - 【請求項4】拭取検査用器具がATP再生酵素を含有す
る発光試薬を利用する請求項2あるいは3記載の発光に
よる試料の測定装置。 - 【請求項5】検査用器具が試験管である請求項2記載の
発光による試料の測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001285281A JP2003088398A (ja) | 2001-09-19 | 2001-09-19 | 発光による試料の測定方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001285281A JP2003088398A (ja) | 2001-09-19 | 2001-09-19 | 発光による試料の測定方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003088398A true JP2003088398A (ja) | 2003-03-25 |
Family
ID=19108451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001285281A Pending JP2003088398A (ja) | 2001-09-19 | 2001-09-19 | 発光による試料の測定方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003088398A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015098967A1 (ja) * | 2013-12-24 | 2015-07-02 | 東亜ディーケーケー株式会社 | 試薬容器、試薬入り試薬容器、反応ユニット、および分析システム |
JP2017215216A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | シスメックス株式会社 | 分析方法および分析装置 |
-
2001
- 2001-09-19 JP JP2001285281A patent/JP2003088398A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015098967A1 (ja) * | 2013-12-24 | 2015-07-02 | 東亜ディーケーケー株式会社 | 試薬容器、試薬入り試薬容器、反応ユニット、および分析システム |
CN105849531A (zh) * | 2013-12-24 | 2016-08-10 | 东亚Dkk株式会社 | 试剂容器、装有试剂的试剂容器、反应单元、以及分析系统 |
JP5979318B2 (ja) * | 2013-12-24 | 2016-08-24 | 東亜ディーケーケー株式会社 | 試薬容器、試薬入り試薬容器、反応ユニット、および分析システム |
JP2017215216A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | シスメックス株式会社 | 分析方法および分析装置 |
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