JP2003088291A - 薬剤散布機 - Google Patents
薬剤散布機Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 田植機の苗載台上方に配設した薬剤散布機に
おいて、薬剤の散布体先端が苗等の水分により湿気を帯
びると散布体が詰まって薬剤散布を阻害してしまう。 【解決手段】 田植機の苗載台16上方に薬剤散布機4
0を配設し、移植と同時に該薬剤散布機40により苗マ
ットに施薬する構成であって、散布体である散布ノズル
46先端に少なくとも該散布ノズルの外径よりも大きい
内径を有するカバー体48を、該カバー体先端が該散布
ノズル先端よりも前方に突出した状態で嵌設することで
散布ノズル46の詰まり防止機構とした。
おいて、薬剤の散布体先端が苗等の水分により湿気を帯
びると散布体が詰まって薬剤散布を阻害してしまう。 【解決手段】 田植機の苗載台16上方に薬剤散布機4
0を配設し、移植と同時に該薬剤散布機40により苗マ
ットに施薬する構成であって、散布体である散布ノズル
46先端に少なくとも該散布ノズルの外径よりも大きい
内径を有するカバー体48を、該カバー体先端が該散布
ノズル先端よりも前方に突出した状態で嵌設することで
散布ノズル46の詰まり防止機構とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、施薬機を搭載する
田植機において、薬剤散布機を苗載台上方に配置して、
苗マット上に直接薬剤散布する構成に関する。
田植機において、薬剤散布機を苗載台上方に配置して、
苗マット上に直接薬剤散布する構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、田植え直前の育苗箱に浸透移行性
のある粒剤を散布し、移植後まもなく発生する害虫を駆
除する箱施用剤が知られている。該箱施用剤は出穂以前
に発生する主要病原虫のほとんどを一回だけの薬剤処理
で防除できるものである。また、最近では稲作中期以降
に発生する害虫や葉イモチ、紋枯病などの発生を抑制す
ることができる長期残効性の箱施用剤も登場してきてい
る。しかし、多忙な田植え直前の時期に、手散布により
育苗箱に所定量の薬剤を丁寧に散布するのは非常に煩わ
しい作業であるため、動力散布機を用いて大量に処理し
ていたが、均一に散布することは難しかった。
のある粒剤を散布し、移植後まもなく発生する害虫を駆
除する箱施用剤が知られている。該箱施用剤は出穂以前
に発生する主要病原虫のほとんどを一回だけの薬剤処理
で防除できるものである。また、最近では稲作中期以降
に発生する害虫や葉イモチ、紋枯病などの発生を抑制す
ることができる長期残効性の箱施用剤も登場してきてい
る。しかし、多忙な田植え直前の時期に、手散布により
育苗箱に所定量の薬剤を丁寧に散布するのは非常に煩わ
しい作業であるため、動力散布機を用いて大量に処理し
ていたが、均一に散布することは難しかった。
【0003】そこで、田植機の苗載台上方に薬剤散布機
を搭載して、該薬剤散布機によって苗マット上に薬剤を
散布し、田植えと同時に施薬も行うことのできる作業機
を本出願人は特願2000−210604号で提案して
いる。
を搭載して、該薬剤散布機によって苗マット上に薬剤を
散布し、田植えと同時に施薬も行うことのできる作業機
を本出願人は特願2000−210604号で提案して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、薬剤散布
機では散布体である散布ノズルの先端を苗マットの床土
近傍まで延出して苗をかき分けて苗マットに施薬できる
ようにしているため、苗や苗マット等に付着している水
滴等によって、散布体の内部が湿り気を帯びてしまい、
薬剤が散布体の内部に固着してしまう恐れがあった。ま
た、散布体にコイルバネ等を挿通して回転駆動するよう
にして、散布体の内部に付着する薬剤を掻き落とす構造
とすることも可能であるが、コイルバネを回転駆動する
ための構造が複雑となり、組立工程やメンテナンスが難
しいものとなってしまう。
機では散布体である散布ノズルの先端を苗マットの床土
近傍まで延出して苗をかき分けて苗マットに施薬できる
ようにしているため、苗や苗マット等に付着している水
滴等によって、散布体の内部が湿り気を帯びてしまい、
薬剤が散布体の内部に固着してしまう恐れがあった。ま
た、散布体にコイルバネ等を挿通して回転駆動するよう
にして、散布体の内部に付着する薬剤を掻き落とす構造
とすることも可能であるが、コイルバネを回転駆動する
ための構造が複雑となり、組立工程やメンテナンスが難
しいものとなってしまう。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。
【0006】即ち、請求項1においては、田植機の苗載
台上方に薬剤散布機を配設し、移植と同時に該薬剤散布
機により苗マットに施薬する構成の薬剤散布機におい
て、繰出部下流に連結された散布体の先端に少なくとも
散布体の外径よりも大きい内径を有するカバー体を、該
カバー体先端が該散布体先端よりも突出した状態で嵌設
するものである。
台上方に薬剤散布機を配設し、移植と同時に該薬剤散布
機により苗マットに施薬する構成の薬剤散布機におい
て、繰出部下流に連結された散布体の先端に少なくとも
散布体の外径よりも大きい内径を有するカバー体を、該
カバー体先端が該散布体先端よりも突出した状態で嵌設
するものである。
【0007】請求項2においては、前記カバー体の中心
軸は散布体の中心軸に対して同一軸芯状に配設されるも
のである。
軸は散布体の中心軸に対して同一軸芯状に配設されるも
のである。
【0008】請求項3においては、前記カバー体の中心
軸に対して散布体の中心軸が上方に偏心して配設される
ものである。
軸に対して散布体の中心軸が上方に偏心して配設される
ものである。
【0009】請求項4においては、前記カバー体先端の
開口部に鍔部を設けるものである。
開口部に鍔部を設けるものである。
【0010】請求項5においては、前記カバー体先端の
開口部の外周にリングを設けるものである。
開口部の外周にリングを設けるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について説
明する。図1は本発明の薬剤散布機を搭載した乗用田植
機の全体側面図、図2は同じく植付部の側面図、図3は
同じく苗載台の一部平面図、図4は薬剤散布機装着部の
後面図、図5は薬剤散布機の後面図一部断面図、図6は
同じく薬剤散布機の側面図、図7は散布体取付部の平面
図、図8はカバー体48先端の開口部分縁部に鍔部分4
8c を設けた実施例を示す側断面図、図9はフランジ状
の鍔部分48d を持つカバー体48の側断面図、図10
はカバー体48と散布ノズル46の中心軸が同一軸芯状
に配設される実施例を示す側断面図、図11はカバー体
48の中心軸に対して散布ノズル46の中心軸が上方に
偏心して配設される実施例を示す側断面図、図12はカ
バー体48の先端部48bを面取りした形状の実施例を
示す側断面図、図13はカバー体48先端の開口部分縁
部外周にリング84を設けた実施例を示す側断面図、図
14はリンク比調節部の側面図、図15はリンク比調節
部の後面図である。
明する。図1は本発明の薬剤散布機を搭載した乗用田植
機の全体側面図、図2は同じく植付部の側面図、図3は
同じく苗載台の一部平面図、図4は薬剤散布機装着部の
後面図、図5は薬剤散布機の後面図一部断面図、図6は
同じく薬剤散布機の側面図、図7は散布体取付部の平面
図、図8はカバー体48先端の開口部分縁部に鍔部分4
8c を設けた実施例を示す側断面図、図9はフランジ状
の鍔部分48d を持つカバー体48の側断面図、図10
はカバー体48と散布ノズル46の中心軸が同一軸芯状
に配設される実施例を示す側断面図、図11はカバー体
48の中心軸に対して散布ノズル46の中心軸が上方に
偏心して配設される実施例を示す側断面図、図12はカ
バー体48の先端部48bを面取りした形状の実施例を
示す側断面図、図13はカバー体48先端の開口部分縁
部外周にリング84を設けた実施例を示す側断面図、図
14はリンク比調節部の側面図、図15はリンク比調節
部の後面図である。
【0012】まず、本発明に係る薬剤散布機を搭載する
田植機の全体構成について図1を用いて説明する。な
お、本実施例において薬剤散布機は乗用田植機に装備さ
れているが、この実施例に限定するものではない。
田植機の全体構成について図1を用いて説明する。な
お、本実施例において薬剤散布機は乗用田植機に装備さ
れているが、この実施例に限定するものではない。
【0013】乗用田植機は走行部1の後部に昇降リンク
機構27を介して植付部4が配置され、該走行部1は車
体フレーム3前部上方にエンジン2を搭載し、前下部に
フロントアクスルケースを介して前輪6を支持させると
共に、後部にリヤアクスルケース7を介して後輪8を支
持している。そして、前記エンジン2はボンネット9に
覆われ、該ボンネット9後部のダッシュボード5上に操
向ハンドル14を配置し、該ボンネット9両側とその後
部の車体フレーム3上を車体カバー12で覆い、操向ハ
ンドル14後方位置に座席13を配置し、ボンネット9
の両側と座席13前方と、座席13左右両側および座席
13後方をステップとしている。
機構27を介して植付部4が配置され、該走行部1は車
体フレーム3前部上方にエンジン2を搭載し、前下部に
フロントアクスルケースを介して前輪6を支持させると
共に、後部にリヤアクスルケース7を介して後輪8を支
持している。そして、前記エンジン2はボンネット9に
覆われ、該ボンネット9後部のダッシュボード5上に操
向ハンドル14を配置し、該ボンネット9両側とその後
部の車体フレーム3上を車体カバー12で覆い、操向ハ
ンドル14後方位置に座席13を配置し、ボンネット9
の両側と座席13前方と、座席13左右両側および座席
13後方をステップとしている。
【0014】そして、前記座席13の側部には走行変速
レバー30や植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー3
1や植付感度調節レバー等が配置され、ダッシュボード
下部のステップ上には主クラッチペダル32や左右ブレ
ーキペダルが配設され、前記座席13後方には施肥機3
3が配設されている。
レバー30や植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー3
1や植付感度調節レバー等が配置され、ダッシュボード
下部のステップ上には主クラッチペダル32や左右ブレ
ーキペダルが配設され、前記座席13後方には施肥機3
3が配設されている。
【0015】また、前記植付部4は、苗載台16や植付
爪17やフロート34等から構成されており、前記苗載
台16は前高後低に配設して、苗載台16の下部は下ガ
イドレール18、前面の上部は上ガイドレール19によ
って左右往復摺動自在に支持し、該下ガイドレール18
および上ガイドレール19は植付センターケース20よ
りフレーム等を介して支持されている。そして、植付セ
ンターケース20より連結パイプを介して植付ケース2
1を平行に後方へ突出して、該植付ケース21の後部に
一方向に回転させるロータリケース22を配置し、該ロ
ータリケース22の両側に一対の植付爪17・17を配
置している。こうして、前進走行とともに苗載台16を
横送り機構により左右に往復摺動して、この往復動に同
期させて植付爪17を駆動して一株分の苗を切り出し、
連続的に植え付け作業を行うように構成している。
爪17やフロート34等から構成されており、前記苗載
台16は前高後低に配設して、苗載台16の下部は下ガ
イドレール18、前面の上部は上ガイドレール19によ
って左右往復摺動自在に支持し、該下ガイドレール18
および上ガイドレール19は植付センターケース20よ
りフレーム等を介して支持されている。そして、植付セ
ンターケース20より連結パイプを介して植付ケース2
1を平行に後方へ突出して、該植付ケース21の後部に
一方向に回転させるロータリケース22を配置し、該ロ
ータリケース22の両側に一対の植付爪17・17を配
置している。こうして、前進走行とともに苗載台16を
横送り機構により左右に往復摺動して、この往復動に同
期させて植付爪17を駆動して一株分の苗を切り出し、
連続的に植え付け作業を行うように構成している。
【0016】なお、前記植付センターケース20の前部
にローリング支点軸を介して前記昇降リンク機構27が
連結され、該昇降リンク機構27はトップリンク25や
ロワーリンク26等より構成され、座席13下方に配置
した昇降シリンダ28によって植付部4を昇降できるよ
うにしている。
にローリング支点軸を介して前記昇降リンク機構27が
連結され、該昇降リンク機構27はトップリンク25や
ロワーリンク26等より構成され、座席13下方に配置
した昇降シリンダ28によって植付部4を昇降できるよ
うにしている。
【0017】また、図1乃至図3に示す如く、前記苗載
台16には各条の両側にリブ85・85・・・が上方に
突出されて苗マット載置部86・86・・・を形成し、
該苗マット載置部86の下部から上下中間位置にかけて
開口部を設けて、該開口部の上下に従動ローラ37と駆
動ローラ38を配設して、両ローラ間に苗送りベルト3
5を巻回し、苗マットの縦送り機構を構成している。該
苗送りベルト35・35・・・は、それぞれ表面に多数
の突起を有し、苗載台16下部に設けた開口部からベル
ト表面が露出するように構成し、その上方に配設した苗
マット押え機構36と苗送りベルト35で苗マットを保
持しながら、苗を正確に下方へ縦送りし、安定した植付
けを行えるようにしている。
台16には各条の両側にリブ85・85・・・が上方に
突出されて苗マット載置部86・86・・・を形成し、
該苗マット載置部86の下部から上下中間位置にかけて
開口部を設けて、該開口部の上下に従動ローラ37と駆
動ローラ38を配設して、両ローラ間に苗送りベルト3
5を巻回し、苗マットの縦送り機構を構成している。該
苗送りベルト35・35・・・は、それぞれ表面に多数
の突起を有し、苗載台16下部に設けた開口部からベル
ト表面が露出するように構成し、その上方に配設した苗
マット押え機構36と苗送りベルト35で苗マットを保
持しながら、苗を正確に下方へ縦送りし、安定した植付
けを行えるようにしている。
【0018】前述の苗載台16の左右往復運動と、該往
復動に同期する植付爪17・17・・・による苗の切り
出し作業により、苗マットは下端が一定幅ずつ切断され
て下方へ搬送して植え付ける。また、苗マットは苗載台
16の左右端での折り返し時に縦送り機構の搬送ベルト
35によって下方へと運ばれる。この植付作業の際、本
発明の薬剤散布機40により同時に施薬を行って、散布
ムラのない確実な施薬を行うのである。
復動に同期する植付爪17・17・・・による苗の切り
出し作業により、苗マットは下端が一定幅ずつ切断され
て下方へ搬送して植え付ける。また、苗マットは苗載台
16の左右端での折り返し時に縦送り機構の搬送ベルト
35によって下方へと運ばれる。この植付作業の際、本
発明の薬剤散布機40により同時に施薬を行って、散布
ムラのない確実な施薬を行うのである。
【0019】次に、本発明の薬剤散布機40について説
明する。本発明の薬剤散布機40は各条毎に配置してロ
ール式の繰出装置として小型軽量に構成しており、前記
苗載台16の苗マット載置面に対向して配置される。す
なわち、図2及び図4に示すように、薬剤散布機40は
支持フレーム43上に固定されて苗載台15の各条の左
右中央上方に配置される。該支持フレーム43は基部フ
レーム87と支持柱88と上横フレーム89と下横フレ
ーム90から構成されている。基部フレーム87は前記
植付ケース21の後部に固定されて立設され、該基部フ
レーム87上に支持柱88の下端が固設され、該支持柱
88の上端に上横フレーム89が横設されている。な
お、左右の上横フレーム89・89を連結具23によっ
て連結することにより更に剛性を向上させることができ
る。
明する。本発明の薬剤散布機40は各条毎に配置してロ
ール式の繰出装置として小型軽量に構成しており、前記
苗載台16の苗マット載置面に対向して配置される。す
なわち、図2及び図4に示すように、薬剤散布機40は
支持フレーム43上に固定されて苗載台15の各条の左
右中央上方に配置される。該支持フレーム43は基部フ
レーム87と支持柱88と上横フレーム89と下横フレ
ーム90から構成されている。基部フレーム87は前記
植付ケース21の後部に固定されて立設され、該基部フ
レーム87上に支持柱88の下端が固設され、該支持柱
88の上端に上横フレーム89が横設されている。な
お、左右の上横フレーム89・89を連結具23によっ
て連結することにより更に剛性を向上させることができ
る。
【0020】該上横フレーム89の両側には図7に示す
ように、ステー50・50・51・51が前方に突設さ
れ、該ステー50・50・51・51に薬剤散布機40
・40の繰出ケース47・47が固定される。該上横フ
レーム89の固定部より若干下方位置より前方にアーム
91を突設して、該アーム91に下横フレーム90が横
設され、該下横フレーム90の両側に散布体となる散布
ノズル46が支持されている。該散布ノズルは本実施例
ではホースにより構成しているが、薬剤の形状や種類等
によって交換できるものであり、形状、材質等は限定す
るものではない。
ように、ステー50・50・51・51が前方に突設さ
れ、該ステー50・50・51・51に薬剤散布機40
・40の繰出ケース47・47が固定される。該上横フ
レーム89の固定部より若干下方位置より前方にアーム
91を突設して、該アーム91に下横フレーム90が横
設され、該下横フレーム90の両側に散布体となる散布
ノズル46が支持されている。該散布ノズルは本実施例
ではホースにより構成しているが、薬剤の形状や種類等
によって交換できるものであり、形状、材質等は限定す
るものではない。
【0021】前記散布ノズル46は側面視L字状に曲げ
られ、先端を苗載台16側と該苗載台16と反対側に向
きを変更可能に構成している。すなわち、図7に示すよ
うに、該散布ノズル46を下横フレーム90に貫通し
て、該散布ノズル46上端にその軸心と直角方向に小判
型のプレート52の一側が固定され、他側にネジ孔が開
口されて、ノブネジ53を挿通して下横フレーム90に
螺装して固定できるようにしている。該下横フレーム9
0には散布ノズル46を貫通孔を中心にノブネジ53用
のネジ孔92・92が180度回転した位置に開口され
ている。この構成により、薬剤散布時は散布ノズル46
下端を前方の苗載台16側に向けてノブネジ53で固定
し、苗マットを補給したり、メンテナンス等を行ったり
するときには、ノブネジ53を外して散布ノズル46を
180度向きを替えて、その下端を後方に向けてノブネ
ジ53で固定するのである。
られ、先端を苗載台16側と該苗載台16と反対側に向
きを変更可能に構成している。すなわち、図7に示すよ
うに、該散布ノズル46を下横フレーム90に貫通し
て、該散布ノズル46上端にその軸心と直角方向に小判
型のプレート52の一側が固定され、他側にネジ孔が開
口されて、ノブネジ53を挿通して下横フレーム90に
螺装して固定できるようにしている。該下横フレーム9
0には散布ノズル46を貫通孔を中心にノブネジ53用
のネジ孔92・92が180度回転した位置に開口され
ている。この構成により、薬剤散布時は散布ノズル46
下端を前方の苗載台16側に向けてノブネジ53で固定
し、苗マットを補給したり、メンテナンス等を行ったり
するときには、ノブネジ53を外して散布ノズル46を
180度向きを替えて、その下端を後方に向けてノブネ
ジ53で固定するのである。
【0022】該散布ノズル46先端部は苗載台16に対
して略垂直、苗載台16上の苗に対して略平行となるよ
うに配置され、散布ノズル46の先端には筒状のカバー
体48が嵌設され、苗載台16に載置された苗マット上
の床土近傍まで延設して、苗の根元近傍の床土上に薬剤
を散布するようにしている。そして、散布ノズル46は
円筒状且つ可撓性を有する合成樹脂等で構成しており、
苗載台16が左右摺動され、苗マットが下方へ下降され
るときに、散布ノズル46により苗を傷めることがない
ようにしており、また、他の障害物に当接しても破損す
る恐れがないようにしている。
して略垂直、苗載台16上の苗に対して略平行となるよ
うに配置され、散布ノズル46の先端には筒状のカバー
体48が嵌設され、苗載台16に載置された苗マット上
の床土近傍まで延設して、苗の根元近傍の床土上に薬剤
を散布するようにしている。そして、散布ノズル46は
円筒状且つ可撓性を有する合成樹脂等で構成しており、
苗載台16が左右摺動され、苗マットが下方へ下降され
るときに、散布ノズル46により苗を傷めることがない
ようにしており、また、他の障害物に当接しても破損す
る恐れがないようにしている。
【0023】上述の如く配設された薬剤散布機40は、
図4乃至図6に示す如く、繰出部41と、該繰出部41
上に載置される薬剤ホッパ42と、繰出部41の下部に
連通される散布ノズル46から構成されている。
図4乃至図6に示す如く、繰出部41と、該繰出部41
上に載置される薬剤ホッパ42と、繰出部41の下部に
連通される散布ノズル46から構成されている。
【0024】前記繰出部41の上部には薬剤ホッパ42
が分離可能に連通接続されている。すなわち、該薬剤ホ
ッパ42の底面には落下孔93が開口され、該底面の下
側にシャッターガイド63が取り付けられて、該シャッ
ターガイド63にシャッター62が摺動可能に取り付け
られ、該シャッター62の摺動部にはスポンジやゴム等
で構成した弾性体を設けてシールできるようにし、該シ
ャッターガイド63にシャッター62を挿入して摺動す
ることによって落下孔93を開閉できるようにしてい
る。
が分離可能に連通接続されている。すなわち、該薬剤ホ
ッパ42の底面には落下孔93が開口され、該底面の下
側にシャッターガイド63が取り付けられて、該シャッ
ターガイド63にシャッター62が摺動可能に取り付け
られ、該シャッター62の摺動部にはスポンジやゴム等
で構成した弾性体を設けてシールできるようにし、該シ
ャッターガイド63にシャッター62を挿入して摺動す
ることによって落下孔93を開閉できるようにしてい
る。
【0025】前記シャッターガイド63の両側部にはフ
ック64・64が枢支され、一方、繰出ケース47の側
面には係止ピン65・65が突設され、該フック64と
係止ピン65を係合することによって繰出部41と薬剤
ホッパ42を固定でき、係合を解除することによって薬
剤ホッパ42を外すことができ、薬剤の補給やメンテナ
ンス等を容易にできるようにしている。
ック64・64が枢支され、一方、繰出ケース47の側
面には係止ピン65・65が突設され、該フック64と
係止ピン65を係合することによって繰出部41と薬剤
ホッパ42を固定でき、係合を解除することによって薬
剤ホッパ42を外すことができ、薬剤の補給やメンテナ
ンス等を容易にできるようにしている。
【0026】前記繰出部41は、図5及び図6に示す如
く、繰出ケース47内の中央に繰出回転体である薬剤繰
出ロール45が回転自在に内装されて枢支され、該薬剤
繰出ロール45の軸心には繰出駆動軸49が貫通され、
図4に示すように、支持柱88側へ延出している。該繰
出駆動軸49への動力伝達構成は植付ケース21に設け
た動力取出軸70より動力伝達機構を介して伝達され
る。
く、繰出ケース47内の中央に繰出回転体である薬剤繰
出ロール45が回転自在に内装されて枢支され、該薬剤
繰出ロール45の軸心には繰出駆動軸49が貫通され、
図4に示すように、支持柱88側へ延出している。該繰
出駆動軸49への動力伝達構成は植付ケース21に設け
た動力取出軸70より動力伝達機構を介して伝達され
る。
【0027】次に、薬剤散布機40の動力伝達機構の構
成について説明する。図2及び図4に示すように、植付
ケース21の後部の側面に動力取出軸70が設けられて
おり、該動力取出軸70よりリンク機構69を介して繰
出駆動軸49に動力が伝達される。リンク機構69は駆
動アーム71、駆動ロッド72、カウンターアーム7
3、連結リンク80、揺動アーム81よりなり、前記動
力取出軸70に駆動アーム71が固定され、該駆動アー
ム71に駆動ロッド72が枢支されている。該駆動ロッ
ド72の他端には、図14及び図15に示すように、リ
ンクボールが構成されてボルト74が突出され、該ボル
ト74に、固定板75、座金76、カウンターアーム7
3に形成した長孔96、目盛り指示板77、座金76と
挿通して、固定レバー78を固定ボルト74に螺装して
締め付けることにより、駆動ロッド72をカウンターア
ーム73に回転自在に固定できるようにしている。
成について説明する。図2及び図4に示すように、植付
ケース21の後部の側面に動力取出軸70が設けられて
おり、該動力取出軸70よりリンク機構69を介して繰
出駆動軸49に動力が伝達される。リンク機構69は駆
動アーム71、駆動ロッド72、カウンターアーム7
3、連結リンク80、揺動アーム81よりなり、前記動
力取出軸70に駆動アーム71が固定され、該駆動アー
ム71に駆動ロッド72が枢支されている。該駆動ロッ
ド72の他端には、図14及び図15に示すように、リ
ンクボールが構成されてボルト74が突出され、該ボル
ト74に、固定板75、座金76、カウンターアーム7
3に形成した長孔96、目盛り指示板77、座金76と
挿通して、固定レバー78を固定ボルト74に螺装して
締め付けることにより、駆動ロッド72をカウンターア
ーム73に回転自在に固定できるようにしている。
【0028】該カウンターアーム73の中途部は支点軸
79により前記支持フレーム43に枢支され、該カウン
ターアーム73の他端は連結リンク80の一端に枢支さ
れ、該連結リンク80の他端は揺動アーム81に枢支さ
れている。該揺動アーム81はワンウェイクラッチ82
を介して前記繰出駆動軸49に連結されている。
79により前記支持フレーム43に枢支され、該カウン
ターアーム73の他端は連結リンク80の一端に枢支さ
れ、該連結リンク80の他端は揺動アーム81に枢支さ
れている。該揺動アーム81はワンウェイクラッチ82
を介して前記繰出駆動軸49に連結されている。
【0029】このような構成において、前記動力取出軸
70が植付爪17の植付駆動及び苗載台16の左右往復
動と同期して回転され、該動力取出軸70に固定した駆
動アーム71が回転される。よって、植付爪17の駆動
は条止めクラッチにより断接可能であるため、薬剤散布
機40の駆動も同時に断接される。該条止めクラッチは
植付ケース21内に配置され、ワイヤを介して苗載台1
6上部の裏面(前面)に配置した条止めクラッチレバー
66と連結され、該条止めクラッチレバー66を操作す
ることにより条止めができるようにしている。
70が植付爪17の植付駆動及び苗載台16の左右往復
動と同期して回転され、該動力取出軸70に固定した駆
動アーム71が回転される。よって、植付爪17の駆動
は条止めクラッチにより断接可能であるため、薬剤散布
機40の駆動も同時に断接される。該条止めクラッチは
植付ケース21内に配置され、ワイヤを介して苗載台1
6上部の裏面(前面)に配置した条止めクラッチレバー
66と連結され、該条止めクラッチレバー66を操作す
ることにより条止めができるようにしている。
【0030】そして、植付ケース21に伝達された動力
は、駆動アーム71を回転して駆動ロッド72を上下往
復動し、カウンターアーム73、連結リンク80を介し
て揺動アーム81を揺動する。そして、この揺動アーム
81の揺動によってワンウェイクラッチ82を介して繰
出駆動軸49が一方向に間欠回転駆動され、該繰出駆動
軸49の回転によって薬剤繰出ロール45が回転され、
一定量ずつ薬剤が散布ノズル46より苗マット上に落下
されるのである。このとき、苗マットは苗載台16とと
もに左右往復動し、左右端において苗送りベルト35の
回動によって下降されて、順次苗マット上に均一に薬剤
が散布されるのである。
は、駆動アーム71を回転して駆動ロッド72を上下往
復動し、カウンターアーム73、連結リンク80を介し
て揺動アーム81を揺動する。そして、この揺動アーム
81の揺動によってワンウェイクラッチ82を介して繰
出駆動軸49が一方向に間欠回転駆動され、該繰出駆動
軸49の回転によって薬剤繰出ロール45が回転され、
一定量ずつ薬剤が散布ノズル46より苗マット上に落下
されるのである。このとき、苗マットは苗載台16とと
もに左右往復動し、左右端において苗送りベルト35の
回動によって下降されて、順次苗マット上に均一に薬剤
が散布されるのである。
【0031】そして、薬剤の散布量は前記カウンターア
ーム73と駆動ロッド72の取付位置を変更することに
よって調節する。すなわち、固定レバー78を回動して
弛めて、駆動ロッド72の固定位置を変更してリンク比
を変更し、繰出駆動軸49の回転数を変更して散布量を
調節する。このとき、カウンターアーム73側面の長孔
96に沿って刻設された目盛りを参考にして調節する。
なお、上記実施例では薬剤を散布する構成としている
が、肥料を散布することも可能である。
ーム73と駆動ロッド72の取付位置を変更することに
よって調節する。すなわち、固定レバー78を回動して
弛めて、駆動ロッド72の固定位置を変更してリンク比
を変更し、繰出駆動軸49の回転数を変更して散布量を
調節する。このとき、カウンターアーム73側面の長孔
96に沿って刻設された目盛りを参考にして調節する。
なお、上記実施例では薬剤を散布する構成としている
が、肥料を散布することも可能である。
【0032】次に繰出装置について説明する。前記薬剤
繰出ロール45の外周面上には、凹部94・94・・・
が所定間隔を開けて設けられている。該凹部94は薬剤
を一定量落とし込むことが可能に構成されており、薬剤
の種類によって変更可能としている。なお、薬剤は粒状
のものが使用される。そして、薬剤繰出ロール45の上
部外周面に当接するように、ブラシ55・56が設けら
れている。該ブラシ55・56は、前後略対称に設けら
れているため、一方のブラシ55について説明する。
繰出ロール45の外周面上には、凹部94・94・・・
が所定間隔を開けて設けられている。該凹部94は薬剤
を一定量落とし込むことが可能に構成されており、薬剤
の種類によって変更可能としている。なお、薬剤は粒状
のものが使用される。そして、薬剤繰出ロール45の上
部外周面に当接するように、ブラシ55・56が設けら
れている。該ブラシ55・56は、前後略対称に設けら
れているため、一方のブラシ55について説明する。
【0033】該ブラシ55は繰出ケース47の前後面の
上部に形成した挿入孔に挿入されて、薬剤繰出ロール4
5の半径方向に斜めに配置される。こうして両ブラシ5
5・56は側面視で逆「ハ」字状に配設される。該ブラ
シ55の柄部の側面には調節ツマミ57が繰出ケース4
7の側面に開口した長孔より挿入して螺装され、ブラシ
55を薬剤繰出ロール45の半径方向に摺動させて、調
節ツマミ57を締め付けて任意位置で固定できるように
して、ブラシ先端と薬剤繰出ロール45外周面との間の
間隔や押しつけ量を調整できるようにしている。58は
ゴムキャップであり、ブラシ挿入孔を塞ぐようにしてい
る。該ゴムキャップ58を外してブラシ55・56を外
すことによってブラシの洗浄や交換やメンテナンス等が
容易に行えるのである。
上部に形成した挿入孔に挿入されて、薬剤繰出ロール4
5の半径方向に斜めに配置される。こうして両ブラシ5
5・56は側面視で逆「ハ」字状に配設される。該ブラ
シ55の柄部の側面には調節ツマミ57が繰出ケース4
7の側面に開口した長孔より挿入して螺装され、ブラシ
55を薬剤繰出ロール45の半径方向に摺動させて、調
節ツマミ57を締め付けて任意位置で固定できるように
して、ブラシ先端と薬剤繰出ロール45外周面との間の
間隔や押しつけ量を調整できるようにしている。58は
ゴムキャップであり、ブラシ挿入孔を塞ぐようにしてい
る。該ゴムキャップ58を外してブラシ55・56を外
すことによってブラシの洗浄や交換やメンテナンス等が
容易に行えるのである。
【0034】また、繰出ケース47の薬剤繰出ロール4
5上部の左右内面に、ガイド板59・59が固定され、
薬剤繰出ロール45の上方位置で正面視V字状に配置し
て、薬剤ホッパ42からの薬剤を凹部94へ導くように
している。そして、繰出ロール45下部に漏斗状の下ケ
ース60が連通固定され、該下ケース60下端に前記散
布ノズル46が連通される。
5上部の左右内面に、ガイド板59・59が固定され、
薬剤繰出ロール45の上方位置で正面視V字状に配置し
て、薬剤ホッパ42からの薬剤を凹部94へ導くように
している。そして、繰出ロール45下部に漏斗状の下ケ
ース60が連通固定され、該下ケース60下端に前記散
布ノズル46が連通される。
【0035】このような構成において、ホッパ42から
落下した薬剤はガイド板59・59とブラシ55・56
と薬剤繰出ロール45上面の間の空間に溜められる。こ
の状態で矢印方向に薬剤繰出ロール45が回転される
と、該薬剤繰出ロール45に当接しているブラシ55
は、薬剤繰出ロール45の凹部94に完全に嵌入できな
かった余分な薬剤を除去すると共に、繰出ケース下方へ
薬剤が落下するのをせき止めている。そして、さらに繰
出ロール45が回転して他側のブラシ56に至ると、凹
部94内に付着したり、詰まったりした薬剤がブラシ5
6によって掻き落とされる。即ち、ブラシ56を取り付
けることで凹部94詰まりを防止でき、施薬量にムラが
少なくなり、簡単な機構で薬剤の繰り出しを安定化させ
ることができるのである。このようにして、凹部94に
嵌入した所定量の薬剤は下方へ搬送されて、自重により
下ケース60に落下して散布ノズル46から苗マット上
に落下する。
落下した薬剤はガイド板59・59とブラシ55・56
と薬剤繰出ロール45上面の間の空間に溜められる。こ
の状態で矢印方向に薬剤繰出ロール45が回転される
と、該薬剤繰出ロール45に当接しているブラシ55
は、薬剤繰出ロール45の凹部94に完全に嵌入できな
かった余分な薬剤を除去すると共に、繰出ケース下方へ
薬剤が落下するのをせき止めている。そして、さらに繰
出ロール45が回転して他側のブラシ56に至ると、凹
部94内に付着したり、詰まったりした薬剤がブラシ5
6によって掻き落とされる。即ち、ブラシ56を取り付
けることで凹部94詰まりを防止でき、施薬量にムラが
少なくなり、簡単な機構で薬剤の繰り出しを安定化させ
ることができるのである。このようにして、凹部94に
嵌入した所定量の薬剤は下方へ搬送されて、自重により
下ケース60に落下して散布ノズル46から苗マット上
に落下する。
【0036】ところが、前述の如く散布ノズル46の先
端を苗載台16に載置された苗マット上の床土近傍まで
延設して、苗の根元近傍の床土上に薬剤を散布するよう
にしているため、散布ノズル46の内部に苗の水分(散
水や露等)が付着し、その水分によって落下する薬剤が
湿気を帯びてしまうことがあり、この現象は特に薬剤の
出口である散布ノズル46下端部で顕著である。散布ノ
ズル46内部の薬剤が湿気を帯びると、薬剤が散布ノズ
ル46の内壁に固着してしまい、薬剤が良好に苗マット
に供給されない事態が発生する恐れがある。そこで、本
発明に係る薬剤散布機40では、散布ノズル46の先端
にカバー体48を嵌設し、散布ノズル46先端が湿気を
帯びない構成とするものである。なお、本実施例は田植
機に搭載の薬剤散布機40における散布ノズル46の詰
まり防止機構と位置付けられるが、これに限定されるも
のではなく、同様に、パイプを用いて粒状物を目的地ま
で搬送する構成での詰まり防止機構に応用することがで
きる。
端を苗載台16に載置された苗マット上の床土近傍まで
延設して、苗の根元近傍の床土上に薬剤を散布するよう
にしているため、散布ノズル46の内部に苗の水分(散
水や露等)が付着し、その水分によって落下する薬剤が
湿気を帯びてしまうことがあり、この現象は特に薬剤の
出口である散布ノズル46下端部で顕著である。散布ノ
ズル46内部の薬剤が湿気を帯びると、薬剤が散布ノズ
ル46の内壁に固着してしまい、薬剤が良好に苗マット
に供給されない事態が発生する恐れがある。そこで、本
発明に係る薬剤散布機40では、散布ノズル46の先端
にカバー体48を嵌設し、散布ノズル46先端が湿気を
帯びない構成とするものである。なお、本実施例は田植
機に搭載の薬剤散布機40における散布ノズル46の詰
まり防止機構と位置付けられるが、これに限定されるも
のではなく、同様に、パイプを用いて粒状物を目的地ま
で搬送する構成での詰まり防止機構に応用することがで
きる。
【0037】前記詰まり防止機構として、図8に示すよ
うに、散布ノズル46の先端に少なくとも散布ノズルの
外径よりも大きい内径を有する筒形のカバー体48を、
該カバー体先端が該散布ノズル46先端よりも突出した
状態で嵌設している。該カバー体48をこのように配設
することにより、作業時において苗の水分(散水や露
等)はカバー体48の外壁に付着するが、散布ノズル4
6の先端に付着することがなく、散布ノズル46の先端
への薬剤の固着に起因する詰まりを防止することが可能
となる。この散布ノズル46の先端が水分を帯びないた
めに、少なくともカバー体48の先端を散布ノズル46
の先端に対して突出させており、該突出量は薬剤の散布
量、薬剤の粒度等により適正な値が選択される。カバー
体48の先端部48aは水分を帯びる可能性があり、そ
の水分によって該先端部48aに薬剤が固着する状況が
起こり得るが、該カバー体48の内径は散布ノズル46
の外径よりも大きくして隙間を設けることによって、詰
まりを起こすまで固着堆積部分が大きくならないように
している。またカバー体48の内面および外面にフッ素
樹脂など撥水性の物質を塗布、あるいはコーティング等
の手段を用いて被覆することにより、仮にカバー体48
が水分を帯びても水分をはじくことが可能となり、水分
付着を抑制する上で効果が大きい。
うに、散布ノズル46の先端に少なくとも散布ノズルの
外径よりも大きい内径を有する筒形のカバー体48を、
該カバー体先端が該散布ノズル46先端よりも突出した
状態で嵌設している。該カバー体48をこのように配設
することにより、作業時において苗の水分(散水や露
等)はカバー体48の外壁に付着するが、散布ノズル4
6の先端に付着することがなく、散布ノズル46の先端
への薬剤の固着に起因する詰まりを防止することが可能
となる。この散布ノズル46の先端が水分を帯びないた
めに、少なくともカバー体48の先端を散布ノズル46
の先端に対して突出させており、該突出量は薬剤の散布
量、薬剤の粒度等により適正な値が選択される。カバー
体48の先端部48aは水分を帯びる可能性があり、そ
の水分によって該先端部48aに薬剤が固着する状況が
起こり得るが、該カバー体48の内径は散布ノズル46
の外径よりも大きくして隙間を設けることによって、詰
まりを起こすまで固着堆積部分が大きくならないように
している。またカバー体48の内面および外面にフッ素
樹脂など撥水性の物質を塗布、あるいはコーティング等
の手段を用いて被覆することにより、仮にカバー体48
が水分を帯びても水分をはじくことが可能となり、水分
付着を抑制する上で効果が大きい。
【0038】次にカバー体48の先端部の形状について
説明する。該カバー体48の先端部48aは図8に示す
ように、開口先端部の縁部が徐々に開くラッパ状の鍔部
48c としている。なお、この鍔部48c は外方向に開
く形状であれば図9 に示すようにフランジの如く構成す
ることもできる。このような構成にすることにより、カ
バー体48の外壁に付着した水分はカバー体外面をつた
いながら下方へ落ちていくが、先端部の鍔部48c に至
ると広がる形状となっているので内壁側に回りこむこと
ができず、そのまま落下してしまうのである。よって、
内壁側に水分が殆ど付着しないために薬剤のこびりつき
もなくなるのである。これは、図12に示すカバー体4
8の先端部48bを、パイプの先端を単に面取りしたよ
うなエッジ形状に比べて、下端に至った水滴は落下し易
く、また、滴り落ちようとする先端部48aの位置は、
先端部48bの位置よりも散布ノズル46の先端部46
aから離れた位置となっており薬剤が通過するときに水
滴に触れる確率も格段に減少することができる。
説明する。該カバー体48の先端部48aは図8に示す
ように、開口先端部の縁部が徐々に開くラッパ状の鍔部
48c としている。なお、この鍔部48c は外方向に開
く形状であれば図9 に示すようにフランジの如く構成す
ることもできる。このような構成にすることにより、カ
バー体48の外壁に付着した水分はカバー体外面をつた
いながら下方へ落ちていくが、先端部の鍔部48c に至
ると広がる形状となっているので内壁側に回りこむこと
ができず、そのまま落下してしまうのである。よって、
内壁側に水分が殆ど付着しないために薬剤のこびりつき
もなくなるのである。これは、図12に示すカバー体4
8の先端部48bを、パイプの先端を単に面取りしたよ
うなエッジ形状に比べて、下端に至った水滴は落下し易
く、また、滴り落ちようとする先端部48aの位置は、
先端部48bの位置よりも散布ノズル46の先端部46
aから離れた位置となっており薬剤が通過するときに水
滴に触れる確率も格段に減少することができる。
【0039】また、カバー体48先端の形状に関して、
図13に示すように構成することもできる。つまり、筒
状に構成したカバー体48の先端部48bの開口端部外
周にリング84を固設するのである。こうすることで、
カバー体48の外周に水分が付着して、外周面をつたっ
て下方へ流れ落ちると、水滴がリング84により堰止め
られて水分が内壁側に回り込むことが抑制され、薬剤が
水分と接触することを防止でき、結果としてこびりつき
を防止できるのである。但し、リング84の断面形状は
円形に限定するものではなく、外面を伝って流れ落ちる
水滴の切れがますように、下端が尖状となった三角形状
等に構成することができ、限定するものではない。
図13に示すように構成することもできる。つまり、筒
状に構成したカバー体48の先端部48bの開口端部外
周にリング84を固設するのである。こうすることで、
カバー体48の外周に水分が付着して、外周面をつたっ
て下方へ流れ落ちると、水滴がリング84により堰止め
られて水分が内壁側に回り込むことが抑制され、薬剤が
水分と接触することを防止でき、結果としてこびりつき
を防止できるのである。但し、リング84の断面形状は
円形に限定するものではなく、外面を伝って流れ落ちる
水滴の切れがますように、下端が尖状となった三角形状
等に構成することができ、限定するものではない。
【0040】次に、前記カバー体48の散布ノズル46
への取付構成を説明する。カバー体48は、図8に示す
ように、カバー体48の上部側内部と散布ノズル46の
外周の間にスペーサ97を介装して嵌合固定したり、図
11に示すように、カバー体48にネジ孔を開口し、散
布ノズル46の外周上部にネジ孔を開口し、ネジ98・
98を用いてネジ止めして固定したり、また、散布ノズ
ル46外周に突起を設け、カバー体48内周に前記突起
に係合する係合溝を形成して嵌合固定する構成とするこ
ともできる。このようにして、カバー体48を散布ノズ
ル46に容易に着脱可能な方法で固定することにより、
作業終了後にカバー体48を外して固着した薬剤を容易
に清掃除去することが可能としている。
への取付構成を説明する。カバー体48は、図8に示す
ように、カバー体48の上部側内部と散布ノズル46の
外周の間にスペーサ97を介装して嵌合固定したり、図
11に示すように、カバー体48にネジ孔を開口し、散
布ノズル46の外周上部にネジ孔を開口し、ネジ98・
98を用いてネジ止めして固定したり、また、散布ノズ
ル46外周に突起を設け、カバー体48内周に前記突起
に係合する係合溝を形成して嵌合固定する構成とするこ
ともできる。このようにして、カバー体48を散布ノズ
ル46に容易に着脱可能な方法で固定することにより、
作業終了後にカバー体48を外して固着した薬剤を容易
に清掃除去することが可能としている。
【0041】次にカバー体48と散布ノズル46の位置
関係について説明する。この位置関係は薬剤の種類や大
きさ、水分の多少等によって適宜調節または選択される
ものである。まず、中心軸の関係は、散布ノズル46の
中心軸O1とカバー体48の中心軸O2とが同一軸芯状
の場合と偏心した場合があり、同一軸芯状の場合には図
10に示すように、該カバー体48の先端は散布ノズル
46先端よりも前方に突出した状態で、所定の空間を隔
てて嵌設されている。
関係について説明する。この位置関係は薬剤の種類や大
きさ、水分の多少等によって適宜調節または選択される
ものである。まず、中心軸の関係は、散布ノズル46の
中心軸O1とカバー体48の中心軸O2とが同一軸芯状
の場合と偏心した場合があり、同一軸芯状の場合には図
10に示すように、該カバー体48の先端は散布ノズル
46先端よりも前方に突出した状態で、所定の空間を隔
てて嵌設されている。
【0042】このように構成することで、散布ノズル4
6の先端部46aとカバー体48の先端部48aが離れ
た位置となって、散布ノズル46から落下する薬剤がカ
バー体48の外周に付着した水分に接触することがなく
なり、薬剤が散布ノズル46の先端に付着することもな
い。また、仮にカバー体48内壁に薬剤が固着しても、
該カバー体48の内径は散布ノズル46の外径よりも大
きいため、薬剤が散布ノズル先端から散布される際にカ
バー体48内壁の薬剤を飛び越して、詰まりを起こすこ
となく散布作業ができるのである。また、散布ノズル4
6とカバー体48の間に空間が形成されているため、空
気の流通が可能となって例えカバー体48内壁の水分に
より薬剤が付着しても、空間部分で乾燥し易く、薬剤が
堆積して成長することを防止できる。
6の先端部46aとカバー体48の先端部48aが離れ
た位置となって、散布ノズル46から落下する薬剤がカ
バー体48の外周に付着した水分に接触することがなく
なり、薬剤が散布ノズル46の先端に付着することもな
い。また、仮にカバー体48内壁に薬剤が固着しても、
該カバー体48の内径は散布ノズル46の外径よりも大
きいため、薬剤が散布ノズル先端から散布される際にカ
バー体48内壁の薬剤を飛び越して、詰まりを起こすこ
となく散布作業ができるのである。また、散布ノズル4
6とカバー体48の間に空間が形成されているため、空
気の流通が可能となって例えカバー体48内壁の水分に
より薬剤が付着しても、空間部分で乾燥し易く、薬剤が
堆積して成長することを防止できる。
【0043】また、中心軸O1・O2を偏心させた場
合、図10に示すように、散布ノズル46の中心軸O1
はカバー体48の中心軸O2よりも上方に位置するよう
に配設されている。このように構成することは、カバー
体48の外径が同じでも図9の実施例に比べて散布ノズ
ル46内壁下部から該カバー体48内壁下部の間の間隙
を大きくすることができ、例えカバー体48内壁に薬剤
が堆積しても、間隔が大きいために大きく堆積して詰ま
りが生じるまでには時間がかかり、作業終了まで詰まり
が生じることがないようにすることができる。また、該
散布ノズル内壁下部から該カバー体内壁下部の間の間隔
が同じ場合、該カバー体内径を小さくして省スペース化
を図ることが可能になるといった利点もある。
合、図10に示すように、散布ノズル46の中心軸O1
はカバー体48の中心軸O2よりも上方に位置するよう
に配設されている。このように構成することは、カバー
体48の外径が同じでも図9の実施例に比べて散布ノズ
ル46内壁下部から該カバー体48内壁下部の間の間隙
を大きくすることができ、例えカバー体48内壁に薬剤
が堆積しても、間隔が大きいために大きく堆積して詰ま
りが生じるまでには時間がかかり、作業終了まで詰まり
が生じることがないようにすることができる。また、該
散布ノズル内壁下部から該カバー体内壁下部の間の間隔
が同じ場合、該カバー体内径を小さくして省スペース化
を図ることが可能になるといった利点もある。
【0044】次に散布ノズル46とカバー体48先端の
位置関係、つまり、カバー体48の出代について説明す
る。まず、図8に示すように、散布ノズル46の先端下
部の鉛直線V1とカバー体48の先端下部の鉛直線V2
を一致させた場合、散布ノズル46を通過してきた薬剤
が散布の際にカバー体48の先端に触れることはまず起
こらない。つまり、薬剤が散布ノズル46の先端下部か
ら自然落下しても散布ノズル46にガイドされて滑落す
る慣性によって真下に落ちることはないので、カバー体
48先端に触れることはなく、先端に水分があっても付
着することは殆どない。
位置関係、つまり、カバー体48の出代について説明す
る。まず、図8に示すように、散布ノズル46の先端下
部の鉛直線V1とカバー体48の先端下部の鉛直線V2
を一致させた場合、散布ノズル46を通過してきた薬剤
が散布の際にカバー体48の先端に触れることはまず起
こらない。つまり、薬剤が散布ノズル46の先端下部か
ら自然落下しても散布ノズル46にガイドされて滑落す
る慣性によって真下に落ちることはないので、カバー体
48先端に触れることはなく、先端に水分があっても付
着することは殆どない。
【0045】また図10に示すように、カバー体48の
先端下部の鉛直線V2が散布ノズル46の先端下部の鉛
直線V1よりも前方にある場合は水分が散布ノズル先端
下部46a に付着しにくいという点で散布ノズル46の
先端下部の鉛直線V1とカバー体48の先端下部の鉛直
線V2を一致させた図8の実施例よりも優れる。ただ
し、前方に出ている分だけはカバー体48の先端下部4
8a に薬剤が接触しやすくなり、先端下部48a に水分
が付着していると薬剤の付着を招くことがある。このよ
うな場合は薬剤にエア搬送等の補助手段を与えてやるこ
とにより薬剤の付着を回避することができる。
先端下部の鉛直線V2が散布ノズル46の先端下部の鉛
直線V1よりも前方にある場合は水分が散布ノズル先端
下部46a に付着しにくいという点で散布ノズル46の
先端下部の鉛直線V1とカバー体48の先端下部の鉛直
線V2を一致させた図8の実施例よりも優れる。ただ
し、前方に出ている分だけはカバー体48の先端下部4
8a に薬剤が接触しやすくなり、先端下部48a に水分
が付着していると薬剤の付着を招くことがある。このよ
うな場合は薬剤にエア搬送等の補助手段を与えてやるこ
とにより薬剤の付着を回避することができる。
【0046】また図11に示すように、カバー体48に
穿設されたネジ98が貫通する孔をカバー体の軸方向の
長孔にすることにより、カバー体48の出代を容易に調
整が可能であるが、このような構成としているときには
散布ノズル46の先端下部の鉛直線V1がカバー体48
の先端下部の鉛直線V2よりも前方にある場合も有り得
る。このとき水分の付着したカバー体48の先端下部4
8a に薬剤が付着しにくいという点では散布ノズル46
の先端下部の鉛直線V1とカバー体48の先端下部の鉛
直線V2を一致させた図8の実施例より優れているが、
カバー体48の先端と散布ノズル46の先端の間の距離
が短いため、散布ノズル46の先端下部46a に水分が
付着する可能性が図8の実施例よりも高くなる。しか
し、縁部の半径を大きくすることでカバー体48の先端
と散布ノズル46の先端の間の距離を長くでき、付着の
可能性を小さくすることができる。このように散布ノズ
ル46とカバー体48先端の位置関係、大きさ、形状等
については薬剤の種類や、作業環境により、適宜検討す
ればよい。
穿設されたネジ98が貫通する孔をカバー体の軸方向の
長孔にすることにより、カバー体48の出代を容易に調
整が可能であるが、このような構成としているときには
散布ノズル46の先端下部の鉛直線V1がカバー体48
の先端下部の鉛直線V2よりも前方にある場合も有り得
る。このとき水分の付着したカバー体48の先端下部4
8a に薬剤が付着しにくいという点では散布ノズル46
の先端下部の鉛直線V1とカバー体48の先端下部の鉛
直線V2を一致させた図8の実施例より優れているが、
カバー体48の先端と散布ノズル46の先端の間の距離
が短いため、散布ノズル46の先端下部46a に水分が
付着する可能性が図8の実施例よりも高くなる。しか
し、縁部の半径を大きくすることでカバー体48の先端
と散布ノズル46の先端の間の距離を長くでき、付着の
可能性を小さくすることができる。このように散布ノズ
ル46とカバー体48先端の位置関係、大きさ、形状等
については薬剤の種類や、作業環境により、適宜検討す
ればよい。
【0047】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
以下に示すような効果を奏する。
以下に示すような効果を奏する。
【0048】即ち、請求項1に示す如く、田植機の苗載
台上方に薬剤散布機を配設し、移植と同時に該薬剤散布
機により苗マットに施薬する構成であって、繰出部下流
に連結された散布体の先端に少なくとも散布体の外径よ
りも大きい内径を有するカバー体を、該カバー体先端が
該散布体先端よりも前方に突出した状態で嵌設すること
により、散布体から落下される薬剤が、散布体先端に付
着することを防止でき、付着による詰まりも防止するこ
とを可能とした。
台上方に薬剤散布機を配設し、移植と同時に該薬剤散布
機により苗マットに施薬する構成であって、繰出部下流
に連結された散布体の先端に少なくとも散布体の外径よ
りも大きい内径を有するカバー体を、該カバー体先端が
該散布体先端よりも前方に突出した状態で嵌設すること
により、散布体から落下される薬剤が、散布体先端に付
着することを防止でき、付着による詰まりも防止するこ
とを可能とした。
【0049】請求項2に示す如く、前記カバー体の中心
軸は該散布体の中心軸に対して同一軸芯状に配設するこ
とにより、散布体とカバー体の間に空間を形成すること
ができ、散布体先端とカバー体先端との間の距離が長く
なり、薬剤がカバー体の先端に固着しても散布体先端に
まで堆積し難くなり、詰まりを防止することができる。
軸は該散布体の中心軸に対して同一軸芯状に配設するこ
とにより、散布体とカバー体の間に空間を形成すること
ができ、散布体先端とカバー体先端との間の距離が長く
なり、薬剤がカバー体の先端に固着しても散布体先端に
まで堆積し難くなり、詰まりを防止することができる。
【0050】請求項3に示す如く、前記カバー体の中心
軸に対して該散布体の中心軸を上方に偏心して配設する
ことにより、同じカバー体の外径であっても、散布体の
先端下部とカバー体の先端下部内径との間の距離を長く
することができ、散布体先端に薬剤が固着しても散布体
先端まで堆積することがなく、詰まりを防止することが
できる。
軸に対して該散布体の中心軸を上方に偏心して配設する
ことにより、同じカバー体の外径であっても、散布体の
先端下部とカバー体の先端下部内径との間の距離を長く
することができ、散布体先端に薬剤が固着しても散布体
先端まで堆積することがなく、詰まりを防止することが
できる。
【0051】請求項4に示す如く、前記カバー体先端の
開口部に鍔部を設けることにより、カバー体外周面に付
着した水分は下方へ伝って落ち鍔部から落下するように
なり、該鍔部は散布体の先端から下方に離れた位置とな
るため、散布体から落下する薬剤がカバー体先端に到達
し難く薬剤が殆ど付着せず、固着することも防止でき
る。
開口部に鍔部を設けることにより、カバー体外周面に付
着した水分は下方へ伝って落ち鍔部から落下するように
なり、該鍔部は散布体の先端から下方に離れた位置とな
るため、散布体から落下する薬剤がカバー体先端に到達
し難く薬剤が殆ど付着せず、固着することも防止でき
る。
【0052】請求項5に示す如く、前記カバー体先端の
開口部の外周にリングを設けることにより、カバー体外
周面に付着した水分が外周面に沿って下方へ流れ落ちる
と、リングにより堰止められてカバー体内側へ入り込む
ことができず、散布体先端から落下する薬剤がカバー体
先端外周の水分に触れることが殆どなく、カバー体先端
に薬剤が固着することを防止できたのである。
開口部の外周にリングを設けることにより、カバー体外
周面に付着した水分が外周面に沿って下方へ流れ落ちる
と、リングにより堰止められてカバー体内側へ入り込む
ことができず、散布体先端から落下する薬剤がカバー体
先端外周の水分に触れることが殆どなく、カバー体先端
に薬剤が固着することを防止できたのである。
【図1】本発明の薬剤散布機を搭載した乗用田植機の全
体側面図。
体側面図。
【図2】同じく植付部の側面図。
【図3】同じく苗載台の一部平面図。
【図4】薬剤散布機装着部の後面図。
【図5】薬剤散布機の後面図一部断面図。
【図6】同じく薬剤散布機の側面図。
【図7】散布体取付部の平面図。
【図8】カバー体48先端の開口部分縁部に鍔部分48
c を設けた実施例を示す側断面図。
c を設けた実施例を示す側断面図。
【図9】フランジ状の鍔部分48d を持つカバー体48
の側断面図。
の側断面図。
【図10】カバー体48と散布ノズル46の中心軸が同
一軸芯状に配設される実施例を示す側断面図。
一軸芯状に配設される実施例を示す側断面図。
【図11】カバー体48の中心軸に対して散布ノズル4
6の中心軸が上方に偏心して配設される実施例を示す側
断面図。
6の中心軸が上方に偏心して配設される実施例を示す側
断面図。
【図12】カバー体48の先端部48bを面取りした形
状の実施例を示す側断面図。
状の実施例を示す側断面図。
【図13】カバー体48先端の開口部分縁部外周にリン
グ84を設けた実施例を示す側断面図。
グ84を設けた実施例を示す側断面図。
【図14】リンク比調節部の側面図。
【図15】リンク比調節部の後面図。
16 苗載台
40 薬剤散布機
41 繰出部
46 散布ノズル
48 カバー体
48c 鍔部
84 リング
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 上地 洋一
兵庫県養父郡八鹿町朝倉200 八鹿鉄工株
式会社内
(72)発明者 竹田 裕一
大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ
ー農機株式会社内
Fターム(参考) 2B060 AA01 AC03 AD09 BA04 BA07
BA09 BB09
2B121 CB09 CB20 CB23 CB33 CB51
CB61 CB66 EA26 FA11
Claims (5)
- 【請求項1】 田植機の苗載台上方に薬剤散布機を配設
し、移植と同時に該薬剤散布機により苗マットに施薬す
る構成の薬剤散布機において、繰出部下流に連結された
散布体の先端に少なくとも散布体の外径よりも大きい内
径を有するカバー体を、該カバー体先端が該散布体先端
よりも突出した状態で嵌設することを特徴とする薬剤散
布機。 - 【請求項2】 前記カバー体の中心軸は散布体の中心軸
に対して同一軸芯状に配設されることを特徴とする請求
項1に記載の薬剤散布機。 - 【請求項3】 前記カバー体の中心軸に対して散布体の
中心軸が上方に偏心して配設されることを特徴とする請
求項1に記載の薬剤散布機。 - 【請求項4】 前記カバー体先端の開口部に鍔部を設け
ることを特徴とする請求項1、2または3に記載の薬剤
散布機。 - 【請求項5】 前記カバー体先端の開口部の外周にリン
グを設けることを特徴とする請求項1、2または3に記
載の薬剤散布機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001283747A JP2003088291A (ja) | 2001-09-18 | 2001-09-18 | 薬剤散布機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001283747A JP2003088291A (ja) | 2001-09-18 | 2001-09-18 | 薬剤散布機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003088291A true JP2003088291A (ja) | 2003-03-25 |
Family
ID=19107194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001283747A Pending JP2003088291A (ja) | 2001-09-18 | 2001-09-18 | 薬剤散布機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003088291A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007282584A (ja) * | 2006-04-18 | 2007-11-01 | Iseki & Co Ltd | 苗移植機 |
-
2001
- 2001-09-18 JP JP2001283747A patent/JP2003088291A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007282584A (ja) * | 2006-04-18 | 2007-11-01 | Iseki & Co Ltd | 苗移植機 |
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