JP2003086922A - 回路基板の製造方法 - Google Patents
回路基板の製造方法Info
- Publication number
- JP2003086922A JP2003086922A JP2001275092A JP2001275092A JP2003086922A JP 2003086922 A JP2003086922 A JP 2003086922A JP 2001275092 A JP2001275092 A JP 2001275092A JP 2001275092 A JP2001275092 A JP 2001275092A JP 2003086922 A JP2003086922 A JP 2003086922A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copper
- circuit board
- manufacturing
- copper foil
- bonding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】樹脂基板上に銅層を強固に形成することがで
き、さらに、めっき処理を廃することによって設備およ
び労力上の不利益を排除した回路基板の製造方法を提供
する。 【解決手段】イオン照射あるいは中性原子照射等による
清浄化処理を施した樹脂基板の表面に銅の下地膜を蒸着
あるいはスパッタリングによって形成し、形成された銅
の下地膜上に銅箔を加圧接合する。
き、さらに、めっき処理を廃することによって設備およ
び労力上の不利益を排除した回路基板の製造方法を提供
する。 【解決手段】イオン照射あるいは中性原子照射等による
清浄化処理を施した樹脂基板の表面に銅の下地膜を蒸着
あるいはスパッタリングによって形成し、形成された銅
の下地膜上に銅箔を加圧接合する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路基板の製造方
法に関し、特に、樹脂基板上に銅層を強固に形成するこ
とができ、さらに、めっき処理を必要としない回路基板
の製造方法に関する。
法に関し、特に、樹脂基板上に銅層を強固に形成するこ
とができ、さらに、めっき処理を必要としない回路基板
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】FPC(フレキシブルプリント回路)あ
るいはTAB(テープオートメーテッドボンディング)
においては、ポリイミドフィルム等の樹脂基板上にエポ
キシ系接着剤で銅箔を貼り合わせたものが回路基板とし
て多用されてきたが、接着剤の熱的特性が樹脂フィルム
より劣るため、熱的負荷の大きな基板製造や用途には適
用が難しいという問題を有している。
るいはTAB(テープオートメーテッドボンディング)
においては、ポリイミドフィルム等の樹脂基板上にエポ
キシ系接着剤で銅箔を貼り合わせたものが回路基板とし
て多用されてきたが、接着剤の熱的特性が樹脂フィルム
より劣るため、熱的負荷の大きな基板製造や用途には適
用が難しいという問題を有している。
【0003】このため、最近においては、樹脂基板上に
蒸着あるいはスパッタリングによって銅の下地膜を形成
し、この下地膜上に電解めっきを施すことによって回路
パターンとなるべき銅層を形成した2層形式の回路基板
が使用されている。この回路基板は、銅層の形成に接着
剤を使用しないため、耐熱上の制約がなく、従って、熱
的負荷の大きなFCPやTAB等の製造に好適な基板と
して活用されている。
蒸着あるいはスパッタリングによって銅の下地膜を形成
し、この下地膜上に電解めっきを施すことによって回路
パターンとなるべき銅層を形成した2層形式の回路基板
が使用されている。この回路基板は、銅層の形成に接着
剤を使用しないため、耐熱上の制約がなく、従って、熱
的負荷の大きなFCPやTAB等の製造に好適な基板と
して活用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の2層形
式の回路基板を製造する方法によると、樹脂基板と形成
される銅層との間に安定かつ強固な接着状態を得ること
が難しく、また、めっき処理を不可欠の要素とするため
に廃液処理設備が必要になるとともに、その管理に多大
な労力を要するなど好ましくない問題を有している。
式の回路基板を製造する方法によると、樹脂基板と形成
される銅層との間に安定かつ強固な接着状態を得ること
が難しく、また、めっき処理を不可欠の要素とするため
に廃液処理設備が必要になるとともに、その管理に多大
な労力を要するなど好ましくない問題を有している。
【0005】従って、本発明の目的は、樹脂基板上に銅
層を強固に形成することができ、さらに、めっき処理を
廃することによって設備および労力上の不利益を排除し
た回路基板の製造方法を提供することにある。
層を強固に形成することができ、さらに、めっき処理を
廃することによって設備および労力上の不利益を排除し
た回路基板の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、樹脂基板上に回路パターンを構成すべき
銅層を一体に形成する回路基板の製造方法において、前
記樹脂基板の表面にイオン照射あるいは中性原子照射等
による清浄化処理を施し、清浄化された前記樹脂基板の
表面に銅の下地膜を蒸着あるいはスパッタリングによっ
て形成し、前記銅の下地膜上に銅箔を加圧接合すること
によって前記所定の厚さの銅層を形成することを特徴と
する回路基板の製造方法を提供するものである。
達成するため、樹脂基板上に回路パターンを構成すべき
銅層を一体に形成する回路基板の製造方法において、前
記樹脂基板の表面にイオン照射あるいは中性原子照射等
による清浄化処理を施し、清浄化された前記樹脂基板の
表面に銅の下地膜を蒸着あるいはスパッタリングによっ
て形成し、前記銅の下地膜上に銅箔を加圧接合すること
によって前記所定の厚さの銅層を形成することを特徴と
する回路基板の製造方法を提供するものである。
【0007】上記の下地膜および箔を構成する銅材とし
ては、純銅あるいは銅合金のいずれも使用可能であり、
一方、樹脂基板としては、ポリイミドフィルムが多くの
場合に使用される。また、銅の下地膜を形成するに際し
ては、当該下地膜を形成する前に、Ni、Ti、Moお
よびCrより選択される1種以上の金属の薄膜を蒸着あ
るいはスパッタリングによって形成することが好まし
い。
ては、純銅あるいは銅合金のいずれも使用可能であり、
一方、樹脂基板としては、ポリイミドフィルムが多くの
場合に使用される。また、銅の下地膜を形成するに際し
ては、当該下地膜を形成する前に、Ni、Ti、Moお
よびCrより選択される1種以上の金属の薄膜を蒸着あ
るいはスパッタリングによって形成することが好まし
い。
【0008】このようにするときには、形成された薄膜
に対酸素バリアとしての働きを期待できるため、高温に
おける接合状態が安定化するようになる。即ち、ポリイ
ミドフィルム等の樹脂基板は、酸素を透過させる性質を
有しており、従って、透過した酸素によって銅の下地膜
が酸化され、高温保持中において樹脂基板と銅の下地膜
との接合が劣化する恐れがあるが、上記した金属の薄膜
は、銅への良好な接合性を有するとともに、透過酸素に
対するバリア的作用をするため、接合力の低下を防ぐ存
在となる。
に対酸素バリアとしての働きを期待できるため、高温に
おける接合状態が安定化するようになる。即ち、ポリイ
ミドフィルム等の樹脂基板は、酸素を透過させる性質を
有しており、従って、透過した酸素によって銅の下地膜
が酸化され、高温保持中において樹脂基板と銅の下地膜
との接合が劣化する恐れがあるが、上記した金属の薄膜
は、銅への良好な接合性を有するとともに、透過酸素に
対するバリア的作用をするため、接合力の低下を防ぐ存
在となる。
【0009】樹脂基板上に形成される銅の下地膜の厚さ
は、0.05〜1μmの範囲内に設定することが好まし
い。厚さがこれを下廻ると、銅箔との密着力が不足して
強度充分の接合状態の確保が難しくなり、一方、この範
囲を超過すると、下地膜の増厚による密着力の向上効果
が飽和する傾向を示すようになる。
は、0.05〜1μmの範囲内に設定することが好まし
い。厚さがこれを下廻ると、銅箔との密着力が不足して
強度充分の接合状態の確保が難しくなり、一方、この範
囲を超過すると、下地膜の増厚による密着力の向上効果
が飽和する傾向を示すようになる。
【0010】銅箔としては、圧延銅箔あるいは電解銅箔
が使用され、樹脂基板に対するのと同じ清浄化処理を施
されたものであることが好ましい。この形態の銅箔を使
用するときには、下地膜との接合力を高め、樹脂基板と
のより強固な接合状態を得ることができる。なお、この
銅箔および樹脂基板に対する清浄化処理手段としては、
前述したイオン照射処理および中性原子照射処理が主に
利用されるが、コロナ放電処理あるいはプラズマ処理等
も適用可能である。
が使用され、樹脂基板に対するのと同じ清浄化処理を施
されたものであることが好ましい。この形態の銅箔を使
用するときには、下地膜との接合力を高め、樹脂基板と
のより強固な接合状態を得ることができる。なお、この
銅箔および樹脂基板に対する清浄化処理手段としては、
前述したイオン照射処理および中性原子照射処理が主に
利用されるが、コロナ放電処理あるいはプラズマ処理等
も適用可能である。
【0011】下地膜への銅箔の加圧接合手段としては、
長尺の樹脂基板と銅箔を準備し、これらをロールによっ
て連続的に加圧する形式が好ましく、このようにすると
きには、高い製造効率に基づく低コストの回路基板を得
ることができる。なお、ロールとしては、ゴムライニン
グを有するものが好ましいが、ライニングなしのロール
であっても使用可能である。
長尺の樹脂基板と銅箔を準備し、これらをロールによっ
て連続的に加圧する形式が好ましく、このようにすると
きには、高い製造効率に基づく低コストの回路基板を得
ることができる。なお、ロールとしては、ゴムライニン
グを有するものが好ましいが、ライニングなしのロール
であっても使用可能である。
【0012】銅箔を加圧接合する作業は、減圧した雰囲
気内において行うことが好ましく、その真空の度合は、
多くの場合、1×10-3torr以下に設定される。こ
の真空のレベルは、酸素の影響を排除した安定な加圧接
合を実現するための好ましい条件となる。
気内において行うことが好ましく、その真空の度合は、
多くの場合、1×10-3torr以下に設定される。こ
の真空のレベルは、酸素の影響を排除した安定な加圧接
合を実現するための好ましい条件となる。
【0013】また、良好な接合状態を得るためには、下
地膜と銅箔を加熱することが好ましく、たとえば、アル
ゴンイオンの照射による清浄化処理の場合を例にとる
と、加熱は、照射によって注入されたアルゴンイオンを
離脱させたり、あるいは照射の衝撃による表面の硬化状
態を緩和させるように作用するため、接合がより強固な
ものとなる。
地膜と銅箔を加熱することが好ましく、たとえば、アル
ゴンイオンの照射による清浄化処理の場合を例にとる
と、加熱は、照射によって注入されたアルゴンイオンを
離脱させたり、あるいは照射の衝撃による表面の硬化状
態を緩和させるように作用するため、接合がより強固な
ものとなる。
【0014】また、加圧接合時における下地膜と銅箔の
加熱は、加圧接合面での原子の拡散を生起させるととも
に、これを促進させるように作用するため、このことに
よる接合力の向上効果をも期待することができる。な
お、銅の下地膜と銅箔の接合を良好に行うための加圧力
としては、少なくとも50kgf/cm2に設定するこ
とが好ましい。
加熱は、加圧接合面での原子の拡散を生起させるととも
に、これを促進させるように作用するため、このことに
よる接合力の向上効果をも期待することができる。な
お、銅の下地膜と銅箔の接合を良好に行うための加圧力
としては、少なくとも50kgf/cm2に設定するこ
とが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明による回路基板の製
造方法の実施の形態を説明する。
造方法の実施の形態を説明する。
【実施例1】厚さが50μmのポリイミドフィルム(宇
部興産社製ユーピレックスS)に減圧雰囲気下において
アルゴンイオンボンバード処理を施すことにより表面を
清浄化した後、清浄化された表面にDCマグネトロン式
スパッタ装置による銅のスパッタリング処理を施し、厚
さが0.5μmの銅の下地膜を形成した。
部興産社製ユーピレックスS)に減圧雰囲気下において
アルゴンイオンボンバード処理を施すことにより表面を
清浄化した後、清浄化された表面にDCマグネトロン式
スパッタ装置による銅のスパッタリング処理を施し、厚
さが0.5μmの銅の下地膜を形成した。
【0016】次に、厚さが18μmの圧延銅箔を準備
し、これにアルゴンイオンのボンバード処理を施すこと
によって粗さが0.3μmのエッチング表面加工を施し
た後、以上のポリイミドフィルムと圧延銅箔の処理面同
士を大気に曝すことなく互いに重ね合わせ、1×10-6
torrの真空下において500kgf/cm2 の圧力
のもとに加圧接合した。
し、これにアルゴンイオンのボンバード処理を施すこと
によって粗さが0.3μmのエッチング表面加工を施し
た後、以上のポリイミドフィルムと圧延銅箔の処理面同
士を大気に曝すことなく互いに重ね合わせ、1×10-6
torrの真空下において500kgf/cm2 の圧力
のもとに加圧接合した。
【0017】次いで、得られた複合材の銅層にフォトエ
ッチング加工を施すことによって線幅が5mmの銅の配
線を有する回路パターンを形成し、これにより所定のサ
ンプル基板を得た。
ッチング加工を施すことによって線幅が5mmの銅の配
線を有する回路パターンを形成し、これにより所定のサ
ンプル基板を得た。
【0018】
【実施例2】実施例1において、銅の下地膜を形成する
前にスパッタリングによってCrの薄膜を0.05μm
の厚さに形成し、この上に銅の下地膜を0.5μmの厚
さに形成する以外、他を同一条件に設定することによっ
て所定のサンプル基板を製造した。
前にスパッタリングによってCrの薄膜を0.05μm
の厚さに形成し、この上に銅の下地膜を0.5μmの厚
さに形成する以外、他を同一条件に設定することによっ
て所定のサンプル基板を製造した。
【0019】
【実施例3】実施例2において、Crの代わりにMoを
使用し、他を同一条件に設定することによって所定のサ
ンプル基板を製造した。
使用し、他を同一条件に設定することによって所定のサ
ンプル基板を製造した。
【0020】
【参考例】実施例1において、銅の下地膜の厚さを0.
03μmに形成する以外、他を同一条件に設定すること
によって所定のサンプル基板を製造した。
03μmに形成する以外、他を同一条件に設定すること
によって所定のサンプル基板を製造した。
【0021】
【従来例】アルゴンイオンボンバード処理を施さない実
施例1のポリイミドフィルムに実施例1と同じ装置を使
用して銅を0.5μmの厚さにスパッタリングし、これ
に電解めっきを施すことにより厚さが18μmの銅層を
形成した後、得られた複合材に実施例1と同じ回路パタ
ーンを形成することにより所定のサンプル基板を製造し
た。
施例1のポリイミドフィルムに実施例1と同じ装置を使
用して銅を0.5μmの厚さにスパッタリングし、これ
に電解めっきを施すことにより厚さが18μmの銅層を
形成した後、得られた複合材に実施例1と同じ回路パタ
ーンを形成することにより所定のサンプル基板を製造し
た。
【0022】表1は、以上の実施例、参考例および従来
例により得られた各サンプル基板における銅配線のピー
リング試験結果を示したものである。なお、表1には、
サンプル基板に対して150℃×100時間の加熱劣化
処理を行う前と後の試験結果を示す。
例により得られた各サンプル基板における銅配線のピー
リング試験結果を示したものである。なお、表1には、
サンプル基板に対して150℃×100時間の加熱劣化
処理を行う前と後の試験結果を示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1によれば、加熱前の試験結果におい
て、実施例によるものが0.80〜0.87N/mm
(平均0.84N/mm)という高水準のピーリング強
度を示しているのに比べ、従来例によるものは、僅かに
0,64N/mmでしかなく、両者の間には、歴然とし
た差が認められる。
て、実施例によるものが0.80〜0.87N/mm
(平均0.84N/mm)という高水準のピーリング強
度を示しているのに比べ、従来例によるものは、僅かに
0,64N/mmでしかなく、両者の間には、歴然とし
た差が認められる。
【0025】これは、実施例によるものが下地膜の形成
前にポリイミドフィルムに対してアルゴンイオン照射に
よる清浄化処理を施しているためであり、この処理の有
無がピーリング強度の差となって現れているものであ
る。
前にポリイミドフィルムに対してアルゴンイオン照射に
よる清浄化処理を施しているためであり、この処理の有
無がピーリング強度の差となって現れているものであ
る。
【0026】しかも、銅層の形成を電解めっきに依存す
る従来例に比べると、銅箔の加圧接合に基づいてこれを
形成する実施例の場合には、めっき廃液処理のための設
備、あるいはこれを管理するための労力等が一切不要で
あり、このことによる利益をも得ることができる。
る従来例に比べると、銅箔の加圧接合に基づいてこれを
形成する実施例の場合には、めっき廃液処理のための設
備、あるいはこれを管理するための労力等が一切不要で
あり、このことによる利益をも得ることができる。
【0027】なお、表1において、実施例1の加熱後に
おけるピーリング強度が実施例2および3より低い水準
にあるのは、実施例2および3のように対酸素バリアと
してのCrあるいはMoの薄膜を形成していないためで
あり、また、参考例の特性が低水準にあるのは、下地膜
が薄肉に過ぎるためにポリイミドフィルムとの間に充分
な接合強度を形成できていないためである。
おけるピーリング強度が実施例2および3より低い水準
にあるのは、実施例2および3のように対酸素バリアと
してのCrあるいはMoの薄膜を形成していないためで
あり、また、参考例の特性が低水準にあるのは、下地膜
が薄肉に過ぎるためにポリイミドフィルムとの間に充分
な接合強度を形成できていないためである。
【0028】従って、これらの事実より、本発明におい
ては、下地膜の下にCrあるいはMo等の金属による薄
膜をスパッタリングあるいは蒸着によって形成すること
が好ましく、さらには、下地膜の厚さに関して充分な配
慮を行うことが好ましいこととなる。
ては、下地膜の下にCrあるいはMo等の金属による薄
膜をスパッタリングあるいは蒸着によって形成すること
が好ましく、さらには、下地膜の厚さに関して充分な配
慮を行うことが好ましいこととなる。
【0029】なお、以上の実施の形態においては、回路
パターンとなるべき銅層を樹脂基板の片面に形成する例
について述べたが、銅層を樹脂基板の両面に形成する形
態も可能であり、その場合の銅箔の加圧接合手段として
は、両面同時接合あるいは片面ずつの接合が考えられ
る。
パターンとなるべき銅層を樹脂基板の片面に形成する例
について述べたが、銅層を樹脂基板の両面に形成する形
態も可能であり、その場合の銅箔の加圧接合手段として
は、両面同時接合あるいは片面ずつの接合が考えられ
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による回路
基板の製造方法によれば、樹脂基板の表面にイオン照射
等による清浄化処理を施し、清浄化された樹脂基板の表
面に銅の下地膜を蒸着あるいはスパッタリングによって
形成した後、この下地膜に銅箔を加圧接合することによ
って回路パターンとなるべき銅層を形成するため、銅層
を樹脂基板上に強固に形成することができ、さらに従来
の製造方法におけるめっき廃液処理のための設備および
労力上の不利益を完全に排除することが可能となる。
基板の製造方法によれば、樹脂基板の表面にイオン照射
等による清浄化処理を施し、清浄化された樹脂基板の表
面に銅の下地膜を蒸着あるいはスパッタリングによって
形成した後、この下地膜に銅箔を加圧接合することによ
って回路パターンとなるべき銅層を形成するため、銅層
を樹脂基板上に強固に形成することができ、さらに従来
の製造方法におけるめっき廃液処理のための設備および
労力上の不利益を完全に排除することが可能となる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
// C23C 14/02 C23C 14/02 A
14/20 14/20 A
(72)発明者 清藤 雅宏
茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立
電線株式会社総合技術研究所内
Fターム(参考) 4K029 AA11 AA24 AA25 BA07 BA08
BA11 BA12 BA17 BB02 BD00
CA01 CA05 EA01 FA04 FA05
GA00
5E343 AA02 AA12 AA37 BB04 BB14
BB16 BB24 BB35 BB39 BB44
BB67 BB71 DD23 DD25 DD76
EE01 GG01 GG11
Claims (10)
- 【請求項1】樹脂基板上に回路パターンを構成すべき所
定の厚さの銅層を一体に形成する回路基板の製造方法に
おいて、 前記樹脂基板の表面にイオン照射あるいは中性原子照射
等による清浄化処理を施し、 清浄化された前記樹脂基板の表面に銅の下地膜を蒸着あ
るいはスパッタリングによって形成し、 前記銅の下地膜上に銅箔を加圧接合することによって前
記所定の厚さの銅層を形成することを特徴とする回路基
板の製造方法。 - 【請求項2】前記銅の下地膜を形成するステップは、前
記清浄化された樹脂基板の表面にNi、Ti、Moおよ
びCrより選択される1種以上の金属の薄膜を蒸着ある
いはスパッタリングによって形成した上に行われること
を特徴とする請求項1項記載の回路基板の製造方法。 - 【請求項3】前記銅の下地膜を形成するステップは、形
成厚さが0.05〜1μmとなるように行われることを
特徴とする請求項1項記載の回路基板の製造方法。 - 【請求項4】前記銅箔を加圧接合するステップは、接合
する面にイオン照射あるいは中性原子照射等による清浄
化処理を施した銅箔を使用して行われることを特徴とす
る請求項1項記載の回路基板の製造方法。 - 【請求項5】前記銅箔を加圧接合するステップは、長尺
の重ね合わされた前記樹脂基板および前記銅箔をロール
により連続的に加圧することによって行われることを特
徴とする請求項1項記載の回路基板の製造方法。 - 【請求項6】前記銅箔を加圧接合するステップは、減圧
された雰囲気下において行われることを特徴とする請求
項1項記載の回路基板の製造方法。 - 【請求項7】前記銅箔を加圧接合するステップは、1×
10-3torr以下の真空雰囲気下において行われるこ
とを特徴とする請求項6項記載の回路基板の製造方法。 - 【請求項8】前記銅箔を加圧接合するステップは、前記
銅の下地膜と前記銅箔を所定の温度に加熱した状態のも
とに行われることを特徴とする請求項1項記載の回路基
板の製造方法。 - 【請求項9】前記銅箔を加圧接合するステップは、少な
くとも50kgf/cm2の加圧力のもとに行われるこ
とを特徴とする請求項1項記載の回路基板の製造方法。 - 【請求項10】前記銅の下地膜を形成するステップは、
前記樹脂基板としてポリイミドフィルムを使用すること
によって行われることを特徴とする請求項1項記載の回
路基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001275092A JP2003086922A (ja) | 2001-09-11 | 2001-09-11 | 回路基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001275092A JP2003086922A (ja) | 2001-09-11 | 2001-09-11 | 回路基板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003086922A true JP2003086922A (ja) | 2003-03-20 |
Family
ID=19100016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001275092A Pending JP2003086922A (ja) | 2001-09-11 | 2001-09-11 | 回路基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003086922A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9905459B1 (en) | 2016-09-01 | 2018-02-27 | International Business Machines Corporation | Neutral atom beam nitridation for copper interconnect |
KR20200060228A (ko) * | 2018-11-22 | 2020-05-29 | 스미토모 긴조쿠 고잔 가부시키가이샤 | 플렉시블 기판 |
-
2001
- 2001-09-11 JP JP2001275092A patent/JP2003086922A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9905459B1 (en) | 2016-09-01 | 2018-02-27 | International Business Machines Corporation | Neutral atom beam nitridation for copper interconnect |
US10153202B2 (en) | 2016-09-01 | 2018-12-11 | International Business Machines Corporation | Neutral atom beam nitridation for copper interconnect |
KR20200060228A (ko) * | 2018-11-22 | 2020-05-29 | 스미토모 긴조쿠 고잔 가부시키가이샤 | 플렉시블 기판 |
CN111212526A (zh) * | 2018-11-22 | 2020-05-29 | 住友金属矿山株式会社 | 柔性基板 |
JP2020088123A (ja) * | 2018-11-22 | 2020-06-04 | 住友金属鉱山株式会社 | フレキシブル基板 |
KR102670785B1 (ko) | 2018-11-22 | 2024-05-29 | 스미토모 긴조쿠 고잔 가부시키가이샤 | 플렉시블 기판 및 그의 제조 방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101454153B (zh) | 带载体片的铜箔、带载体片铜箔的制造方法、带载体片的表面处理铜箔以及采用该带载体片的表面处理铜箔的覆铜层压板 | |
EP0773710A1 (en) | Flexible printed wiring board | |
TWI473708B (zh) | Non-adhesive soft laminates and methods for their manufacture | |
WO2005055682A1 (ja) | プリント配線基板、その製造法および回路装置 | |
WO2005055681A1 (ja) | プリント配線基板、その製造方法および回路装置 | |
JP2002113811A (ja) | 多層金属積層フィルム及びその製造方法 | |
JP5345955B2 (ja) | 無接着剤フレキシブルラミネート | |
JPH1075053A (ja) | フレキシブル金属箔積層板の製造方法 | |
JP2003188495A (ja) | プリント配線基板の製造方法 | |
JP4106929B2 (ja) | 金属積層フィルム | |
JP2003086922A (ja) | 回路基板の製造方法 | |
JP4336426B2 (ja) | 極薄銅箔を用いたフレキシブルプリント配線板用基板の製造方法 | |
EP2542038A1 (en) | Method of forming circuits upon flexible laminate substrate | |
JP3556178B2 (ja) | フレキシブル銅張板及びその製造方法 | |
JP2001102693A5 (ja) | ||
JPH03259594A (ja) | 回路基板用素材板 | |
WO2002074531A1 (fr) | Plaque de haut polymere et corps de connexion de plaque conductrice et partie utilisant cette plaque de connexion | |
JP2006159632A (ja) | 銅メタライズド積層板及びその製造方法 | |
JP3447122B2 (ja) | 金属酸化物層を有するフレキシブル回路基板 | |
JP4776217B2 (ja) | 銅メタライズド積層板及びその製造方法 | |
JP2006175634A (ja) | 金属−ポリイミド基板 | |
CN1211001C (zh) | 软性电路基板及其制造方法 | |
JP2021172006A (ja) | 銅張積層板および銅張積層板の製造方法 | |
JPH03129894A (ja) | フレキシブルプリント配線板およびその製造方法 | |
JPH05259595A (ja) | フレキシブルプリント配線用基板 |