JP2003086852A - 圧電素子およびその製造方法 - Google Patents

圧電素子およびその製造方法

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JP2003086852A
JP2003086852A JP2001280335A JP2001280335A JP2003086852A JP 2003086852 A JP2003086852 A JP 2003086852A JP 2001280335 A JP2001280335 A JP 2001280335A JP 2001280335 A JP2001280335 A JP 2001280335A JP 2003086852 A JP2003086852 A JP 2003086852A
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piezoelectric element
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piezoelectric
peripheral electrode
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JP2001280335A
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Hikohito Yamazaki
彦人 山崎
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐マイグレーション性、耐リーク性および耐
アーク放電性に優れた圧電素子を安価に提供すること。 【解決手段】 本発明の圧電素子は、圧電特性を有する
圧電体1と、圧電体1の互いに背向した表面に形成され
た一対の電極体2、2と、を有する圧電素子であって、
電極体2が、外周縁部に形成された外周電極21と、外
周電極21の内周側に形成されかつ外周電極21を貫通
して圧電素子の厚さ方向の外周面に露出した端子部23
を有する内周電極22と、からなり、外周電極21が、
内周電極22より高い抵抗値を有する部材よりなること
を特徴とする。本発明の圧電素子は、高抵抗な外周電極
が圧電体を通過せずに電極体間に高電流が流れることに
よるリークおよびアーク放電の発生が抑えられるように
なるとともに、耐マイグレーション性がすぐれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電効果を利用し
た圧電アクチュエータとして用いられる圧電積層体に関
し、より詳しくは、耐マイグレーション性、耐リーク性
および耐アーク放電性が向上した圧電素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電磁力を利用したアクチュエータ
ーにかわって、圧電効果を利用して駆動する圧電素子を
用いた圧電アクチュエーターが多用されてきている。こ
の圧電アクチュエーターは、駆動時の発熱が少なく、小
型で高速駆動が可能であるため、各種の機械的駆動素子
としてきわめて有効である。
【0003】圧電効果による圧電体の変移量は、本質的
にはきわめて小さい。このため、大きな変移量を得るた
めに、複数の圧電体をあるいは圧電体と電極体とを交互
に多重に積層した構造の積層型圧電素子がアクチュエー
ターとして用いられている。
【0004】圧電素子は、圧電特性を有する圧電体と、
圧電体の互いに背向した表面に形成された一対の電極体
と、を最小限の構成単位としている。また、通常の積層
型圧電素子は、最小限の構成単位の圧電素子を複数層積
層した構造を有している。この積層型圧電素子におい
て、隣接する圧電素子における電極体でありかつ同極と
なる電極体同士が共用される状態で圧電素子が配置され
る。
【0005】圧電体としては、たとえば、ペロブスカイ
ト型結晶構造のPbTiO3−PbZrO3(PZT)系
の固溶体、BaTiO3とPbTiO3またはCaTiO
3との固溶体などのセラミックスが知られている。
【0006】電極体としては、パラジウム(Pd)や白
金(Pt)を合計で0.5〜40wt%含有した銀(A
g)よりなるAg合金が広く用いられている。電極体が
Ag合金よりなることで、圧電素子を駆動するための電
力が流れる導電性および耐マイグレーション性が確保さ
れる。すなわち、PdやPt等の導電性に優れるととも
にイオン化しにくい金属が電極体中に含まれていること
で、電極体の溶出が抑えられ、マイグレーションの発生
が抑えられる。
【0007】詳しくは、Agは、水の存在下ではイオン
化しやすい特性を有している。このため、水が存在した
状態で圧電素子を駆動させると、印加電圧により電極体
のAgが電解析出する。Agの電解析出が進行すると、
一対の電極体間で短絡が生じるようになる。
【0008】さらに、Ag合金を用いることで、消失す
ることなく導電性および耐マイグレーション性に優れた
電極体を製造することができる。
【0009】ここで、通常の圧電素子の製造方法として
は、焼結したときに圧電体となる材料粉末を圧縮成形し
て圧粉体を形成し、この圧粉体の表面に焼結したときに
電極体となる電極材料を配置し、電極材料が配置された
圧粉体を酸化性雰囲気下で1000℃以上の高温で焼結
させる方法が用いられている。
【0010】上述したように圧電素子の製造方法は、酸
化性雰囲気下で高温に加熱する焼結工程を有している。
このような焼成条件では、電極体が融点の低いAgのみ
からなると、焼結時に消失したり酸化物を形成するよう
になる。Agの消失が生じると、電極体と圧電体との当
接面積が減少し、電極体の導電性能が低下する。さら
に、酸化銀は、導電性が低い物質であり、電極体として
用いるには好ましくない。このため、耐酸化性および高
融点のPdやPt等の金属を含有したAg合金を電極体
に用いることで、酸化や消失が抑えられる。
【0011】さらに、圧電素子においては、圧電素子を
作動させるときに、圧電体の破壊電圧以下の電圧であっ
ても、圧電素子の外周面の表面で電極間リークやアーク
放電が発生して、電極体の溶断や圧電体の破壊が生じ、
圧電素子の動作が不能になるという問題があった。
【0012】つまり、圧電素子の破壊電圧より低い電圧
である電極間リーク電圧あるいはアーク放電電圧以下の
電圧で圧電素子が用いられている。すなわち、圧電素子
が持つ特性を十分に発揮していないという問題があっ
た。
【0013】加えて、従来の圧電素子においては、電極
体に高価なPdやPtが多量に用いられることで、コス
トが高くなるという問題も有していた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであり、耐マイグレーション性、耐リ
ーク性および耐アーク放電性に優れた圧電素子を安価に
提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明者は、電極体の構造に関して検討を重ねた結
果、高抵抗な外周電極と低抵抗な内周電極とからなる電
極体とすることで上記課題を解決できることを見出し
た。
【0016】すなわち、本発明の圧電素子は、圧電特性
を有する圧電体と、圧電体の互いに背向した表面に形成
された一対の電極体と、を有する圧電素子であって、電
極体が、外周縁部に形成された外周電極と、外周電極の
内周側に形成されかつ外周電極を貫通して圧電素子の厚
さ方向の外周面に露出した端子部を有する内周電極と、
からなり、外周電極が、内周電極より高い抵抗値を有す
る部材よりなることを特徴とする。
【0017】本発明の圧電素子は、高抵抗な外周電極と
低抵抗な内周電極とからなる電極体を有する。電極体に
圧電素子を作動させるための電流が通電したときに、低
抵抗な内周電極に電流が流れることとなり、電極体の外
周縁部に位置する外周電極に大きな電流が流れなくなっ
ている。この結果、圧電体を通過せずに電極体間に高電
流が流れることによるリークおよびアーク放電の発生が
抑えられるようになる。
【0018】さらに、高抵抗な外周電極が耐マイグレー
ション性に優れた材質により形成されることで、本発明
の圧電素子の耐マイグレーション性が向上する。
【0019】また、本発明の圧電素子の製造方法は、焼
結したときに圧電特性を有する圧電体となる材料粉末を
圧粉して圧粉体を成形する圧粉体形成工程と、圧粉体の
互いに背向した表面に、焼結したときに圧電体の表面に
一体に形成された電極体となる電極材料を配置する電極
材料配置工程と、電極材料が配置された圧粉体を酸化性
雰囲気下で焼結させる焼結工程と、を有する圧電体の製
造方法において、電極材料が、電極体が形成されたとき
に外周縁部に形成された外周電極となる外周電極材料
と、電極体が形成されたときに外周電極の内周側に形成
されかつ外周電極を貫通して圧電素子の厚さ方向の外周
面に露出した端子部を有する内周電極となる内周電極材
料と、からなり、外周電極材料が、内周電極材料より酸
化されやすい材料であることを特徴とする。
【0020】本発明の製造方法は、高抵抗な外周電極と
低抵抗な内周電極とからなる電極体を有する圧電素子を
製造することができる。本発明の製造方法により製造さ
れた圧電素子は、耐マイグレーション性、耐リーク性お
よび耐アーク放電性に優れた圧電素子である。すなわ
ち、本発明の製造方法は、耐マイグレーション性、耐リ
ーク性および耐アーク放電性に優れた圧電素子を製造す
ることができる効果を有する。
【0021】
【発明の実施の形態】(圧電素子)本発明の圧電素子
は、圧電特性を有する圧電体と、圧電体の互いに背向し
た表面に形成された一対の電極体と、を有する。すなわ
ち、本発明の圧電素子は、圧電体と一対の電極体とを有
し、電極体に通電することで圧電効果による機械的変移
を発生させる。
【0022】電極体は、外周縁部に形成された外周電極
と、外周電極の内周側に形成されかつ外周電極を貫通し
て圧電素子の厚さ方向の外周面に露出した端子部を有す
る内周電極と、からなり、外周電極が、内周電極より高
い抵抗値を有する部材よりなる。
【0023】すなわち、電極体が高抵抗な外周電極と低
抵抗な内周電極とからなることで、電極体に圧電素子を
作動させるための電流が通電したときに、低抵抗な内周
電極に電流が流れることとなり、電極体の外周縁部に位
置する外周電極に大きな電流が流れなくなっている。こ
のことから、外周電極間にリークおよびアーク放電のた
めの電流が流れなくなり、リークおよびアーク放電の発
生が抑えられる。また、高抵抗な外周電極は、低抵抗な
内周電極と比較してより安定であるため、外周電極およ
び内周電極が溶出しなくなっている。
【0024】この結果、本発明の圧電素子は、耐マイグ
レーション性、耐リーク性および耐アーク放電性に優れ
た圧電素子となっている。
【0025】ここで、外周電極の内周電極より高い抵抗
値とは、圧電素子を使用するために通電したときに、外
周電極から電流のリークが生じない程度に高い抵抗値で
ある。また、高抵抗な外周電極の抵抗値の差は、圧電素
子が使用される電流値等の条件により異なるため一概に
決定できるものではなく、適宜選択して用いられる。な
お、外周電極の抵抗値は、外周電極に求められる特性か
ら、高ければ高いほど好ましい。すなわち、外周電極が
電気絶縁性を有することが好ましい。
【0026】また、電極体において、外周電極を貫通し
た内周電極の端子部は、少なくとも一カ所に形成されて
いればよい。すなわち、端子部が、外部電源と内周電極
とを電気的に接続するための部分であるためである。な
お、端子部の形成される数は、圧電素子に求められる特
性により適宜選択することができる。すなわち、圧電素
子に大きな変移量が要求されるときには、端子部が複数
箇所に形成されることが好ましい。このことは、大きな
変移量を得るためには大電流を圧電素子に供給すること
が求められるが、端子部が一カ所では大電流が流れたと
きに溶断を生じやすいためである。
【0027】外周電極は、金属酸化物よりなることが好
ましい。外周電極が金属酸化物よりなることで、耐マイ
グレーション性、耐リーク性および耐アーク放電性に優
れた圧電素子となる。すなわち、金属酸化物は、高い抵
抗値を有するため、電極体に電流が流れるときに、電流
が内周電極を通じて圧電体に供給される。また、金属酸
化物は、より安定であるため溶出が生じにくい。このこ
とから、外周電極が金属酸化物よりなることで、耐マイ
グレーション性、耐リーク性および耐アーク放電性が向
上する。
【0028】また、外周体が金属酸化物よりなること
で、圧電体と一体に形成された外周電極を容易に形成す
ることができる。すなわち、圧電素子はその製造過程中
に、焼結後に圧電体となる圧粉体の表面に電極体となる
電極材料を配した状態で酸化性雰囲気中で高温で焼結し
て電極体が一体に形成された圧電体を製造する焼結工程
を有している。このため、外周電極となる電極材料を圧
電体の表面に配した状態で酸化性雰囲気で焼結させるこ
とで、一体に形成された外周電極を製造することができ
る。ここで、製造工程中の焼結工程の酸化性雰囲気と
は、酸素を含有した雰囲気を示すものであり、含まれる
酸素成分の含有量が限定されるものではない。すなわ
ち、大気ないし積極的に酸素を含有した雰囲気まで、任
意の雰囲気を選択できる。
【0029】なお、外周電極を構成する金属酸化物の金
属種は特に限定されるものではない。より好ましくは、
銅合金および/またはニッケル合金の酸化物である。圧
電素子はその製造過程中に、圧電体となる圧粉体を酸化
性雰囲気中で高温で焼結させる焼結工程を有している。
銅合金および/またはニッケル合金を酸化性雰囲気で加
熱することで酸化物を形成することができることから、
銅合金および/またはニッケル合金の酸化物よりなる外
周電極の形成を容易に行うことができる。また、銅合金
および/またはニッケル合金は、圧電体の焼成温度より
高い融点を有するため、溶解を生じさせることなく銅合
金および/またはニッケル合金の酸化物よりなる外周電
極を有する電極体を形成することができる。
【0030】なお、銅合金および/またはニッケル合金
の酸化物は、酸化前の状態で、外周電極となる部分の全
体を100としたときに銅合金および/またはニッケル
合金の割合が合計で80wt%以上であることが好まし
い。80wt%未満となると、焼結後に生じる酸化物の
量が減少し、高抵抗な外周電極が形成されにくくなるた
めである。
【0031】本発明の圧電素子において、内周電極の材
質は特に限定されるものではない。すなわち、従来の圧
電素子の電極体に用いられたAg系の合金を用いること
ができる。また、内周電極に用いられるAg系の合金
は、Pd、Pt等の貴金属を含有したことが好ましい。
本発明の圧電素子は、内周電極のAg系の合金のPd、
Pt等の貴金属の含有量を、従来の圧電素子の電極体に
用いられているAg系の合金より低下させることができ
る。すなわち、本発明の圧電素子は、外周電極により焼
成時の内周電極の消失が抑えられているため、耐熱性等
を向上させるためのPd、Pt等の高価な貴金属の含有
量を低減させることができる。この結果、圧電素子の材
料コストを低下させることができる。
【0032】また、本発明の圧電素子において、圧電体
を形成する材質についても特に限定されるものではな
い。たとえば、ペロブスカイト型結晶構造のPbTiO
3−PbZrO3(PZT)系の固溶体、BaTiO3
PbTiO3またはCaTiO3との固溶体などのセラミ
ックスを用いることができる。
【0033】圧電体は、PZT系の固溶体よりなること
がより好ましい。PZT系の固溶体は、相転移が組成の
違いにより生じるため、圧電素子を幅広い用途で使用す
ることができる。より詳しくは、圧電体の特性は、相変
態の生じる温度、組成の近辺で優れた特性を示すことが
知られている。ここで、温度によって相変態が生じる場
合には、特性を制御するために温度の制御が要求され、
コストの上昇を招くようになる。
【0034】本発明の圧電素子は、積層型圧電素子であ
ることが好ましい。積層型圧電素子は、複数の圧電素子
が積層して構成される圧電素子である。積層型圧電素子
の構成は特に限定されるものではなく、通常の積層型圧
電素子と同様の構成を有する。
【0035】積層型圧電素子は、隣接した圧電素子にお
いて電気的に同極に接続される電極体が共用されること
が好ましい。すなわち、隣接した圧電素子において電極
体を共用することで、積層型圧電素子の積層した厚さ方
向の厚みの増加を抑えることができる。このとき、隣接
して配された圧電素子の圧電体は、互いに対向した方向
に分極する。
【0036】一対の電極体の一対の端子部は、圧電素子
の周方向位置が異なる位置に露出したことが好ましい。
すなわち、周方向位置の異なる位置に端子部が露出する
ことで、電極体に電気的に接続することが容易となる。
より好ましくは、一対の端子部が、圧電素子の周方向に
おいて、互いに対向する位置に露出したことが好まし
い。
【0037】積層型圧電素子において、同一極に電気的
に接続される複数の内周電極の端子部は、圧電素子の周
方向での位置が同一の位置に配されることが好ましい。
すなわち、同一局に接続される端子部が圧電素子の外周
面に軸に垂直な方向に並ぶこととなり、各電極端子の接
続を容易に行うことができるようになる。
【0038】また、本発明の圧電素子は、その形状が限
定されるものではない。ここで、圧電素子の形状とは、
圧電素子の厚さ方向に垂直な面における断面形状を示
す。また、圧電素子の形状は、圧電体の形状と一致する
形状を示す。圧電体の形状としては、たとえば、コイン
状や、方形状等の形状をあげることができる。これらの
圧電体においては、厚さ方向の両面のそれぞれに電極体
が形成される。
【0039】さらに、本発明の圧電素子における内周電
極の形状についても、限定されるものではない。すなわ
ち、内周電極は端子部以外が外周電極により圧電素子の
厚さ方向の外周面に露出しないように形成されていれば
よいためである。好ましくは、圧電体との接触面積を大
きくすることができる電極体の形状に相似した形状であ
る。
【0040】外周電極の幅は、外周電極としての特性を
発揮できる幅であれば限定されるものではない。ここ
で、外周電極の幅とは、圧電素子の積層した厚さ方向に
垂直な方向でありかつ厚さ方向の外周面から内周電極方
向への幅を示す。好ましくは1〜3mmである。
【0041】本発明の圧電素子は、一対の電極体の露出
したそれぞれの端子部を外部電極の正極および負極のそ
れぞれに電気的に接続して通電することで、使用するこ
とができる。
【0042】また、本発明の圧電素子は、電極体を介し
て圧電体に直流高電圧を印加して圧電体に残留分極を生
じさせる分極処理を施すことで、圧電アクチュエーター
として利用することができる。この分極処理は特に限定
されるものではなく、従来の圧電素子に施される処理と
同様の処理を施すことができる。
【0043】本発明の圧電素子は、電極体に圧電素子を
作動させるための電流が通電したときに、低抵抗な内周
電極に電流が流れることとなり、電極体の外周縁部に位
置する外周電極に大きな電流が流れなくなっている。こ
の結果、圧電体を通過せずに電極体間に高電流が流れる
ことによるリークおよびアーク放電の発生が抑えられる
ようになる。さらに、高抵抗な外周電極は、耐マイグレ
ーション性に優れているため、耐マイグレーション性が
向上している。
【0044】(圧電素子の製造方法)本発明の圧電素子
の製造方法は、焼結したときに圧電特性を有する圧電体
となる材料粉末を圧粉して圧粉体を成形する圧粉体形成
工程と、圧粉体の互いに背向した表面に、焼結したとき
に圧電体の表面に一体に形成された電極体となる電極材
料を配置する電極材料配置工程と、電極材料が配置され
た圧粉体を酸化性雰囲気下で焼結させる焼結工程と、を
有する製造方法である。
【0045】すなわち、本発明の圧電素子の製造方法
は、圧電材料よりなる圧粉体と電極体となる電極材料と
を、酸化性雰囲気中で焼結させることで、電極体が一体
に形成された圧電素子を製造する製造方法である。
【0046】なお、本発明の製造方法において酸化性雰
囲気とは、酸素を含有した雰囲気を示すものであり、含
まれる酸素成分の含有量が限定されるものではない。す
なわち、大気ないし積極的に酸素を含有した雰囲気ま
で、任意の雰囲気を選択できる。
【0047】また、電極材料は、電極体が形成されたと
きに外周縁部に形成された外周電極となる外周電極材料
と、電極体が形成されたときに外周電極の内周側に形成
されかつ外周電極を貫通して圧電体の周方向の外周面に
露出した端子部を有する内周電極となる内周電極材料
と、からなり、外周電極材料が、内周電極材料より酸化
されやすい材料よりなる。
【0048】本発明の圧電素子の製造方法は、圧電特性
を有する圧電体と、圧電体の互いに背向した表面に形成
された一対の電極体と、を有する圧電素子であって、電
極体が、外周縁部に形成された外周電極と、外周電極の
内周側に形成されかつ外周電極を貫通して圧電素子の厚
さ方向の外周面に露出した端子部を有する内周電極と、
からなり、外周電極が、内周電極より高い抵抗値を有す
る部材よりなる圧電素子を製造することができる。
【0049】すなわち、電極材料が外周電極材料と内周
電極材料とからなることで、焼結工程において酸化性雰
囲気下で圧粉体とともに電極材料が焼結されることで、
雰囲気中の酸素により外周電極材料が酸化されて、酸化
物よりなる外周電極が形成されるためである。一般に、
酸化物は、電気伝導性が低い、すなわち、抵抗値が高い
という特性を有していることから、酸化物よりなる外周
電極は電流が流れにくくなり、電流のリークおよびアー
ク放電の発生が抑えられる。また、高抵抗な外周電極
は、低抵抗な内周電極と比較してより安定であるため、
外周電極が溶出してマイグレーションが生じなくなって
いる。
【0050】詳しくは、圧電素子を作動させるための電
流が電極体に通電されたときに、低抵抗な内周電極に電
流が流れることとなり、電極体の外周縁部に位置する外
周電極に大きな電流が流れなくなる。
【0051】ここで、外周電極の内周電極より高い抵抗
値とは、圧電素子を使用するために通電したときに、外
周電極から電流のリークが生じない程度に高い抵抗値で
ある。また、高抵抗な外周電極の抵抗値の差は、圧電素
子が使用される電流値等の条件により異なるため一概に
決定できるものではなく、適宜選択して用いられる。な
お、外周電極の抵抗値は、外周電極に求められる特性か
ら、高ければ高いほど好ましい。すなわち、外周電極が
電気絶縁性を有することが好ましい。
【0052】また、本発明の製造方法において製造され
た圧電素子の電極体において、外周電極を貫通した内周
電極の端子部は、少なくとも一カ所に形成されていれば
よい。すなわち、端子部が、外部電源と内周電極とを電
気的に接続するための部分であるためである。なお、端
子部の形成される数は、圧電素子に求められる特性によ
り適宜選択することができる。すなわち、圧電素子に大
きな変移量が要求されるときには、端子部が複数箇所に
形成されることが好ましい。このことは、大きな変移量
を得るためには大電流を圧電素子に供給することが求め
られるが、端子部が一カ所では大電流が流れたときに溶
断を生じやすいためである。
【0053】外周電極材料は、銅合金および/またはニ
ッケル合金であることが好ましい。すなわち、本発明の
製造方法は、酸化性雰囲気中で高温で焼結する焼結工程
を有する。このため、圧電体の焼成温度より高い融点を
有する銅合金および/またはニッケル合金を外周電極に
用いることで、溶解を生じさせることなく電極体を形成
することができる。また、銅合金および/またはニッケ
ル合金は、酸化性雰囲気で加熱することで酸化物を形成
することができることから、高抵抗な外周電極の形成を
容易に行うことができる。
【0054】なお、銅合金および/またはニッケル合金
の酸化物の組成は、使用される圧電素子により適宜選択
される。すなわち、圧電素子の製造時の焼成条件や圧電
素子の使用電圧等の条件により求められる条件が異なる
ためである。ここで、外周電極の組成としては、外周電
極材料全体を100wt%としたときに、銅合金および
/またはニッケル合金が合計で80wt%以上であるこ
とが好ましい。80wt%未満となると、焼結後に生じ
る酸化物の量が減少し、高抵抗な外周電極が形成されに
くくなるためである。
【0055】内周電極の材質は特に限定されるものでは
ない。すなわち、従来の圧電素子の電極体に用いられた
Ag系の合金を用いることができる。また、内周電極に
用いられるAg系の合金は、Pd、Pt等の貴金属を含
有したことが好ましい。本発明の製造方法においては、
内周電極のAg系の合金のPd、Pt等の貴金属の含有
量を、従来の圧電素子の電極体に用いられているAg系
の合金より低下させることができる。すなわち、本発明
の製造方法は、外周電極により焼成時の内周電極の消失
が抑えられているため、耐熱性等を向上させるためのP
d、Pt等の高価な貴金属の含有量を低減させることが
できる。この結果、本発明の製造方法により製造される
圧電素子の材料コストを低下させることができる。
【0056】また、本発明の圧電素子の製造方法におい
て、圧電体を形成する材質についても特に限定されるも
のではない。たとえば、焼結後にペロブスカイト型結晶
構造のPbTiO3−PbZrO3(PZT)系の固溶
体、BaTiO3とPbTiO3またはCaTiO3との
固溶体などのセラミックスとなる材質を用いることがで
きる。
【0057】圧電体は、PZT系の固溶体よりなること
がより好ましい。PZT系の固溶体は、相転移が組成の
違いにより生じるため、圧電素子を幅広い用途で使用す
ることができる。より詳しくは、圧電体の特性は、相変
態の生じる温度、組成の近辺で優れた特性を示すことが
知られている。ここで、温度によって相変態が生じる場
合には、特性を制御するために温度の制御が要求され、
コストの上昇を招くようになる。
【0058】本発明の製造方法により製造される圧電素
子は、積層型圧電素子であることが好ましい。積層型圧
電素子は、複数の圧電素子が積層して構成される圧電素
子である。積層型圧電素子の構成は特に限定されるもの
ではなく、通常の積層型圧電素子と同様の構成を有す
る。
【0059】積層型圧電素子は、隣接した圧電素子にお
いて電気的に同極に接続される電極体が共用されること
が好ましい。すなわち、隣接した圧電素子において電極
体を共用することで、積層型圧電素子の積層した厚さ方
向の厚みの増加を抑えることができる。このとき、隣接
して配された圧電素子の圧電体は、互いに対向した方向
に分極する。
【0060】一対の電極体の一対の端子部は、圧電素子
の周方向位置が異なる位置に露出したことが好ましい。
すなわち、周方向位置の異なる位置に端子部が露出する
ことで、電極体に電気的に接続することが容易となる。
より好ましくは、一対の端子部が、圧電素子の周方向に
おいて、互いに対向する位置に露出したことが好まし
い。
【0061】積層型圧電素子において、同一極に電気的
に接続される複数の内周電極の端子部は、圧電素子の周
方向での位置が同一の位置に配されることが好ましい。
すなわち、同一極に接続される端子部が圧電素子の外周
面に軸に垂直な方向に並ぶこととなり、各電極端子の接
続を容易に行うことができるようになる。
【0062】また、本発明の製造方法により製造される
圧電素子は、その形状が限定されるものではない。ここ
で、圧電素子の形状とは、圧電素子の厚さ方向に垂直な
面における断面形状を示す。また、本発明の製造方法に
より製造される圧電素子の形状は、圧電体の形状と一致
する。圧電体の形状としては、たとえば、コイン状や、
方形状等の形状をあげることができる。これらの圧電体
においては、厚さ方向の両面のそれぞれに電極体が形成
される。
【0063】さらに、内周電極の形状についても、限定
されるものではない。すなわち、内周電極は端子部以外
が外周電極により圧電素子の厚さ方向の外周面に露出し
ないように形成されていればよいためである。好ましく
は、圧電体との接触面積を大きくすることができる電極
体の形状に相似した形状である。
【0064】外周電極の幅は、外周電極としての特性を
発揮できる幅であれば限定されるものではない。ここ
で、外周電極の幅とは、圧電素子の積層した厚さ方向に
垂直な方向でありかつ厚さ方向の外周面から内周電極方
向への幅を示す。好ましくは1〜3mmである。
【0065】また、本発明の製造方法により製造された
圧電素子は、電極体を介して圧電体に直流高電圧を印加
して圧電体に残留分極を生じさせる分極処理を施すこと
で、圧電アクチュエーターとして利用することができ
る。この分極処理は特に限定されるものではなく、従来
の圧電素子に施される処理と同様の処理を施すことがで
きる。
【0066】本発明の製造方法は、高抵抗な外周電極と
低抵抗な内周電極とからなる電極体を有する圧電素子を
製造することができる。本発明の製造方法により製造さ
れた圧電素子は、耐マイグレーション性、耐リーク性お
よび耐アーク放電性に優れた圧電素子である。すなわ
ち、本発明の製造方法は、耐マイグレーション性、耐リ
ーク性および耐アーク放電性に優れた圧電素子を製造す
ることができる効果を有する。
【0067】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を説明する。
【0068】実施例として、積層型圧電体を製造した。
【0069】(実施例) (製造方法)まず、PbO、TiO2、ZrO2粉末を所
定量秤量し、十分に混合した。混合して得られた混合粉
末を500〜900℃で仮焼し、PZT系仮焼粉末を製
造した。つづいて、得られた仮焼粉末を粉砕して粒度を
調整し、圧電体の材料粉末とした。なお、この仮焼は大
気雰囲気中で行われた。ここで、雰囲気ガスは、炉内に
2000mL/min以上の流量で供給された。
【0070】この材料粉末を圧縮成形により直径14〜
16mm、厚さ0.8〜1.5mmのコイン状の圧粉体
を形成した。
【0071】つづいて、圧粉体の両面に電極材料を配置
した。
【0072】電極材料は、Ag粉末とPd粉末とが重量
比で90:10で分散したAgペーストと、Ni粉末が
分散したNiペーストと、を、圧粉体の表面に印刷する
ことで、電極材料を圧電体の表面に配置した。このと
き、Agペーストが内周電極となり、Niペーストが外
周電極となるように配された。
【0073】Niペーストは、コイン状の圧粉体の表面
の外周縁部に、径方向での幅が1〜2mmで印刷され
た。
【0074】つづいて、この電極材料が印刷された圧粉
体を、20〜50個積層させた。このとき、隣接して配
された圧粉体に挟まれた電極材料は、二つの圧粉体で共
用した。すなわち、隣接して配される圧粉体の対向する
表面の一方の表面にのみ電極材料を配置し、電極材料が
配置されていない他方の圧粉体の表面を密着して積層さ
せた。
【0075】その後、積層体を内部雰囲気を調節できる
電気炉内に投入した。積層体が内部に投入された電気炉
の炉内には、酸化性ガスが導入され、炉内雰囲気が酸化
性雰囲気に調節された。ここで、酸化性ガスは、酸素ガ
ス(100%O2)が用いられ、電気炉内に2000m
L/min以上の流量で供給された。
【0076】積層体が炉内に配された状態で、炉内温度
を1100℃にまで昇温し、この温度で5時間保持する
ことで、積層体を焼結させた。焼結後、焼結体を炉内か
ら取り出して放冷して、実施例の積層型圧電素子が製造
された。
【0077】(積層型圧電素子)実施例の積層型圧電素
子は、コイン状に形成された圧電特性を有する圧電体1
と、圧電体1の互いに背向した表面に形成された一対の
電極体2、2’と、を有し、電極体2、2’が、一部が
欠損した状態で外周縁部に形成された外周電極21と、
外周電極21の内周側に形成されかつ外周電極21の欠
損部を貫通して積層型圧電素子の周方向の外周面に露出
した端子部23を有する内周電極22と、からなる圧電
素子を複数層積層している。この実施例の積層型圧電体
を図1および2に示した。なお、図1は積層型圧電体の
上面図であり、図2は図1のA−A線における断面を示
した図である。
【0078】実施例の積層型圧電素子において、圧電体
1はPb(Zn0.5Ti0.5)O3より、外周電極21は
NiOより、内周電極22はAgとPdとが重量比で9
0:10で混合したAg合金よりなる。
【0079】実施例の積層型圧電素子は、電極体2の端
子部23であり同一極に接続される端子部23、23が
積層型圧電素子の外周面に直線状に位置するように露出
している。また、電極体2の端子部23のうち、異なる
極に接続される端子部23、23’同士は、積層型圧電
素子の互いに対向する位置に設けられている。
【0080】実施例の積層型圧電素子において、外周電
極21、21’の抵抗値は10mΩ以下であり、内周電
極22、22’の抵抗値10Ω以上と比較するとかなり
高い抵抗値を有している。
【0081】このため、電極体に圧電素子を作動させる
ための電流が通電したときに、低抵抗な内周電極22に
電流が流れ、電極体2の外周縁部に位置する外周電極2
1に大きな電流が流れなくなっている。この結果、圧電
体1を通過せずに電極体2、2間に高電流が流れること
によるリークおよびアーク放電の発生が抑えられるよう
になる。
【0082】さらに、実施例の積層型圧電素子は、高抵
抗な外周電極21が安定なNiOよりなるため、水分が
付着しても金属の溶出が生じない。このことから、実施
例の積層型圧電素子は、高い耐マイグレーション性を有
する。
【0083】なお、実施例の積層型圧電素子は、直流高
電圧を印加して圧電体に残留分極を生じさせる分極処理
を施すことで、圧電アクチュエーターとして利用するこ
とができる。この分極処理は、特に限定されるものでは
なく、通常の圧電素子に施される処理と同様の処理を施
すことができる。
【0084】(実施例の他の形態)実施例の積層型圧電
素子の他の実施の形態として、図3および4に示された
積層型圧電素子がある。なお、図3には、本形態の積層
型圧電素子の電極体3を、図4には、本形態の積層型圧
電素子の断面を示した。本形態の積層型圧電素子は、電
極体3の内周電極32と外周電極31の形状が異なる以
外は、実施例の積層型圧電素子と同様な積層型圧電素子
である。
【0085】電極体3は、内周電極32が正方形状であ
り、外周電極31が内周電極32の正方形に略外接した
円形状を形成するように形成された電極体である。この
電極体3においては、内周電極32の正方形が外周電極
31の形成する円に接する4カ所が端子部33となる。
【0086】本形態の積層型圧電素子は、コイン状の電
極体3の中心を中心軸として一対の電極体3、3’の端
子部33、33’の位相が周方向に45°ずれた状態
で、電極体3、3’が配置されている。
【0087】一対の電極体3、3’の端子部33、3
3’の位相がずれることで、リークおよびアーク放電の
発生が抑えられる。すなわち、外部電極一対の端子部3
3、33’間の距離が圧電体1の厚さとなり、圧電素子
に大電流を流したときにリークが生じやすくなるためで
ある。
【0088】さらに、積層型圧電素子を作動させるため
の外部電極の一方の極に接続される端子部33と他方の
極に接続される端子部33’との位相が同一となると、
端子部33、33’と積層型圧電素子を駆動させるため
の電力を供給する外部電極との接続に手間がかかるよう
になる。
【0089】なお、本形態の積層型圧電素子は、実施例
と同様の作業により製造することができる。すなわち、
焼結したら圧電体となる圧粉体を成形し、圧粉体の表面
に電極材料を配した状態で積層した積層体を形成し、形
成された積層体を酸化性雰囲気中で焼結させることで製
造することができる。
【0090】他の実施の形態の積層型圧電素子において
も、実施例の積層型圧電素子と同様に、電極体3に圧電
素子を作動させるための電流が通電したときに、低抵抗
な内周電極32に電流が流れ、電極体3の外周縁部に位
置する外周電極31に大きな電流が流れなくなってい
る。この結果、圧電体1を通過せずに電極体3、3’間
に高電流が流れることによるリークおよびアーク放電の
発生が抑えられるようになる。
【0091】さらに、実施例の積層型圧電素子は、高抵
抗な外周電極31が安定なNiOよりなるため、水分が
付着しても金属の溶出が生じない。このことから、高い
耐マイグレーション性を有する。
【0092】
【発明の効果】本発明の圧電素子は、電極体に圧電素子
を作動させるための電流が通電したときに、低抵抗な内
周電極に電流が流れることとなり、電極体の外周縁部に
位置する外周電極に大きな電流が流れなくなっている。
この結果、圧電体を通過せずに電極体間に高電流が流れ
ることによるリークおよびアーク放電の発生が抑えられ
るようになる。さらに、高抵抗な外周電極は、耐マイグ
レーション性に優れているため、耐マイグレーション性
が向上している。
【0093】また、本発明の製造方法を用いて製造され
た圧電素子は、電極体が外周電極と内周電極とからなる
ため、耐マイグレーション性、耐リーク性および耐アー
ク放電性に優れた圧電素子となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の積層型圧電素子の上面図である。
【図2】 実施例の積層型圧電素子の断面を示した図で
ある。
【図3】 実施例の他の形態の積層型圧電素子の電極体
3を示した図である。
【図4】 実施例の他の形態の積層型圧電素子の断面を
示した図である。
【符号の説明】
1…圧電体 2、2’、3、3’…電極体 21、21’、31、31’…外周電極 22、22’、32、32’…内周電極 23、23’、33、33’…端子部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電特性を有する圧電体と、 該圧電体の互いに背向した表面に形成された一対の電極
    体と、を有する圧電素子であって、 該電極体が、外周縁部に形成された外周電極と、該外周
    電極の内周側に形成されかつ該外周電極を貫通して該圧
    電素子の厚さ方向の外周面に露出した端子部を有する内
    周電極と、からなり、 該外周電極が、該内周電極より高い抵抗値を有する部材
    よりなることを特徴とする圧電素子。
  2. 【請求項2】 前記外周電極は、金属酸化物よりなる請
    求項1記載の圧電素子。
  3. 【請求項3】 前記金属酸化物は、銅合金および/また
    はニッケル合金の酸化物である請求項2記載の圧電素
    子。
  4. 【請求項4】 積層型圧電素子である請求項1記載の圧
    電素子。
  5. 【請求項5】 焼結したときに圧電特性を有する圧電体
    となる材料粉末を圧粉して圧粉体を成形する圧粉体形成
    工程と、 該圧粉体の互いに背向した表面に、焼結したときに該圧
    電体の表面に一体に形成された電極体となる電極材料を
    配置する電極材料配置工程と、 該電極材料が配置された該圧粉体を酸化性雰囲気下で焼
    結させる焼結工程と、を有する圧電体の製造方法におい
    て、 該電極材料が、該電極体が形成されたときに外周縁部に
    形成される外周電極となる外周電極材料と、該電極体が
    形成されたときに該外周電極の内周側に形成されかつ該
    外周電極を貫通して該圧電素子の厚さ方向の外周面に露
    出した端子部を有する内周電極となる内周電極材料と、
    からなり、 該外周電極材料が、該内周電極材料より酸化されやすい
    材料であることを特徴とする圧電素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記外周電極材料は、銅合金および/ま
    たはニッケル合金である請求項5記載の圧電素子の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 積層型圧電素子である請求項5記載の圧
    電素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007036392A1 (de) * 2005-09-27 2007-04-05 Robert Bosch Gmbh Piezoaktor mit schutzwiderstand

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