JP2003084000A - 尿分注方法及び装置 - Google Patents

尿分注方法及び装置

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JP2003084000A
JP2003084000A JP2001277344A JP2001277344A JP2003084000A JP 2003084000 A JP2003084000 A JP 2003084000A JP 2001277344 A JP2001277344 A JP 2001277344A JP 2001277344 A JP2001277344 A JP 2001277344A JP 2003084000 A JP2003084000 A JP 2003084000A
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urine
dispensing
container
weight
cup
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Takashi Arai
隆 新井
Akira Inaba
昭 稲葉
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TOSEI DENSI SEIGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は尿分注装置に関し、任意の率での分注
を可能とするとともにその精度も高く維持することを目
的とする。 【解決手段】採尿カップ32に採尿された尿量を天秤26に
て計測し、他方、比重を比重センサ130にて計測する。
採取された尿は筒状容器126に収容する。尿の重量及び
比重の計測値から、前記分注割合に相当する尿容積を算
出する。ボールナット158に螺合するねじ軸156を閉塞板
128に連結し、分注率分の容積の尿が筒状容器126に残留
するようにねじ軸156の回転によって閉塞板128を上昇せ
しめ、余分の尿を容器126上面より溢流せしめる。筒状
容器126に残留する分注率分の尿は筒状容器126を傾ける
ことにより分注口138より蓄尿容器122に分注する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は病院などにおいて
使用する尿分注装置に関し、患者毎に1日複数回採尿を
行い、採尿毎に設定の割合の尿を分注し、1日分を蓄尿
すること等に利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】病院などにおいては尿検査は患者の状態
の把握のため極めて重要な因子であるが、1回の採尿の
みでは変動があるためその日の患者の平均的な状態を把
握するため1日分を蓄尿し、蓄尿された尿を各種の検査
の検体とすることが行われている。そして、通常の患者
では1日分の全量を蓄尿することは困難であることから
1回の採尿のたびに所定割合の尿のみを分注して分注容
器に注入し、分注容器に1日分を蓄尿し、検体としてい
る。ここで分注割合は通常は容積割合のことであり、全
尿容積に対する分注された尿の容積の比率である。
【0003】尿検査装置における分注割合としては自由
な値に設定可能なことが望ましい。そこで、特開平7−
209287号公報の技術では採尿された尿を収容しそ
の量を測定するための測定管と、測定管中の尿の液面レ
ベルを検出する上下可動レベルセンサとから成るものを
提案している。そして、分注前にレベルセンサが検出す
る液面レベルから全尿容積を知り、この全尿容積から設
定の分注率が得られる液面レベルを測定管の断面積から
計算し、レベルセンサをその計算レベルまで降下させ、
蓄尿容器へのバルブを開くことにより分注を開始し、レ
ベルセンサが液面を検出したときバルブを閉じることに
より設定割合の分注が行われるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特許公報に記載の
従来技術では分注量の把握のため液面レベルを検出して
いる。即ち、全量における尿レベルから設定の分注率と
なる液面高さ位置を算出し、その液面位置までセンサを
下降させ、分注を開始後そのセンサが液面を検出したと
き分注を停止することにより設定の分注率を得ている。
そのため分注精度はレベルセンサによる検出精度に依存
する。しかしながら、尿においては液面における多量の
泡の存在は避けえず、レベルセンサによる液面計測精度
には限界があり、精度の良い分注はなしえない欠点があ
った。
【0005】この発明は以上の従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、任意の率での分注を可能とする
とともにその精度も高く維持することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、採取された尿から所定割合の尿の分注を行う方
法において、採取された尿の重量を計測し、採取された
尿の比重を計測し、採取された尿の重量及び比重の計測
値から、前記所定割合に相当する尿容積を算出し、算出
された容積の尿を残し余分の尿を廃棄することを特徴と
する尿分注方法が提供される。
【0007】請求項1の発明の作用・効果を説明する
と、所定割合の尿の分注のため、採取された尿重量と比
重とから尿容積を算出し、分注量に応じた尿容積を算出
し、分注量に応じた尿容積に対する残余の尿を排出して
いる。即ち、この発明では尿容積を知るため尿重量と比
重との検出値を使用しており液面高さを知る必要はない
ため、液面の泡が誤差要因とならず、分注精度向上が得
られる。
【0008】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明において、尿の採取は所定期間において複
数回にわたって行われ、尿の重量の計測と、尿の比重の
計測と、採取された尿の重量及び比重の計測値からの前
記所定割合に相当する尿容積の算出と、算出された容積
の尿以外の余分の尿を廃棄とは複数回の尿の採取の度に
行われ、各採取において残された尿は合体させ蓄積する
ことことを特徴とする尿分注方法が提供される。
【0009】請求項2の発明の作用・効果を説明する
と、病院などでは1日といった所定期間における数回の
採尿を行い、これらを分注し蓄積して検体とすることが
良く行われるが、このような場合においても各採尿毎に
高い分注精度が得られるため、患者の1日といった所定
期間における状態のより正確な把握に寄与せしめること
ができる。
【0010】請求項3に記載の発明によれば、採取され
た尿から所定割合の尿の分注を行う装置において、採取
された尿の重量を計測する手段と、重量を計測後の採取
された尿の受容部と、採取された尿の比重を計測する手
段と、採取された尿の重量及び比重の計測値から、前記
所定割合に相当する尿容積を算出する手段と、前記受容
部内に算出された容積の尿を残し余分の尿を廃棄する手
段とを具備することを特徴とする尿分注装置が提供され
る。
【0011】請求項3の発明の作用・効果を説明する
と、採取された尿重量と比重とから尿容積を算出し、分
注量に応じた尿容積を算出し、分注量に応じた尿容積に
対する残余の尿を排出しており、そのため、請求項1の
発明と同様に液面の泡が誤差要因とならず、分注精度向
上を得ることができる。
【0012】請求項4に記載の発明によれば、それぞれ
の採尿容器を収容する並列に設けられた複数の尿採取部
と、各尿採取部において採尿容器に採取され尿の重量を
計測する計測手段と、各尿採取部間において移動可能に
設けられ、それぞれの尿採取部において採取された尿に
対して所定割合の尿の分注を行う手段と、それぞれの尿
採取部毎に設置され、分注手段によりそれぞれの採取部
から分注された所定割合の尿を受取る蓄尿容器とを具備
し、前記分注手段は、尿採取部からの尿の受容部と、そ
れぞれの採取部での尿の比重の計測手段と、それぞれの
採取部において採取された尿の重量及び比重の計測値か
ら、前記所定割合に相当する尿容積を算出する手段と、
余分の尿は廃棄し、算出された容積の尿のみを前記受容
部に残す手段と、この残された尿を受容部より対応の蓄
尿容器に移行させる手段とを具備することを特徴とする
尿分注装置が提供される。
【0013】請求項4の発明の作用・効果を説明する
と、各尿採取部において尿の重量計測及び比重計測が行
われ、分注手段は採取部間を移動し、各採取部において
前記分注手段は尿重量及び比重の計測値より所定割合に
応じた尿容積のみ残し、残余は廃棄し、残された尿をそ
の採取部の蓄尿容器に移行させている。そのため、分注
手段により請求項1の発明と同様な分注精度向上(蓄尿
容器への分注量の精度向上)が得られると共に、分注手
段を採取部間で共用することができる。
【0014】請求項5に記載の発明によれば、請求項3
若しくは4に記載の発明において、前記受容部は上端に
排出口を供えた筒状容器と、前記筒状容器の下端に設け
られ、筒状容器内を昇降する板状閉鎖体とから構成さ
れ、前記受容部内に算出された容積の尿を残し余分の尿
を廃棄する手段は前記受容部内に算出された容積の尿を
残し余分の尿を受容部の前記排出口から排出するべく前
記板状閉鎖体を上昇移動せしめる手段より構成されるこ
とを特徴とする尿分注装置が提供される。
【0015】請求項5の発明の作用・効果を説明する
と、各採取部からの尿は分注手段における筒状容器に収
容され、筒状容器の底面を構成する板状閉鎖体が上昇す
ることにより余計な尿は排出口より流出され、分注量に
相当する容積の尿が筒状容器に残留され、この残留され
た量の尿が蓄尿容器に移行される。筒状容器の底面を構
成する板状閉鎖体の移動とにより余計な量の尿は溢れ、
分注に必要な量のみ蓄尿容器に分注することができる。
【0016】請求項6に記載の発明によれば、請求項4
又は5に記載の発明において、前記移行手段は筒状容器
を傾斜させることを特徴とする尿分注装置が提供され
る。
【0017】請求項6の発明の作用・効果を説明する
と、分注分の尿は板状閉鎖体の上昇によりその液面が筒
状容器に面一となっているため、筒状容器の傾斜という
簡単な手段により分注分の尿を蓄尿容器に分注すること
ができる。
【0018】請求項7に記載の発明によれば、請求項5
に記載の発明において、板状閉鎖体の前記底部は少なく
とも1段の段状部を備えたことを特徴とする尿分注装置
が提供される。
【0019】請求項7の発明の作用・効果を説明する
と、病状によって尿量が極めて少ない患者の場合におい
ても分注割合の設定値は変わらないことが通常であり、
この場合、筒状容器内に残すべき尿の量(蓄尿容器への
分注量)はすこぶる少なくなるが、段状部の周囲に形成
される環状窪みに少量の尿をある程度の高さをもって収
容することができるため、尿量が少ない場合にあっても
板状閉鎖体の単位長さの上昇に対する容積変化分が少な
くなる(板状閉鎖体の上昇に対する感度が鈍くなる)。
そのため、尿量が極端に少ない場合にあっても所望の精
度を確保することができる。
【0020】請求項8に記載の発明によれば、請求項3
から7のいずれか一項に記載の発明において、前記比重
の計測手段は、筒状容器に一端が開口した導尿パイプ
と、導尿パイプの他端に連結された比重計測部とから成
ることを特徴とする尿分注装置が提供される。
【0021】請求項8の発明の作用・効果を説明する
と、この種の比重計測部は導尿パイプの径は1ミリメー
トル程度であり、極く些少の尿量で精度の高い計測が可
能であり、本発明に応用した場合において広い範囲の尿
量において高い分注精度を確保することができる。
【0022】請求項9に記載の発明によれば、請求項4
から7のいずれか一項に記載の発明において、前記尿採
取部は、採尿容器の保持手段と、採尿容器を重量計測手
段に選択的に係合せしめ、重量計測手段による採尿容器
の重量計測を許容せしめる手段と、採尿容器の計量後に
前記保持手段を回転せしめることにより採尿容器を転倒
せしめる手段を備え、採尿容器の転倒時に採尿容器より
尿を排出せしめ、前記受容部により受容せしめることを
特徴とする尿分注装置が提供される。
【0023】請求項9の発明の作用・効果を説明する
と、採尿容器(採尿カップなど)の保持手段と天秤など
の重量計測手段との選択的な係合手段を設けることによ
って重量計測手段による採尿容器の計量を行うことがで
き、採尿容器の計量を簡便に行うことができる。
【0024】請求項10に記載の発明によれば、請求項
9に記載の発明において、重量計測手段による採尿容器
の重量計測を許容せしめる前記手段は駆動カムと、採尿
容器の保持手段側のカム従動子とから構成され、駆動カ
ムの回転によりカム従動子を上下させることにより採尿
容器を重量計測手段に選択的に係合せしめることを特徴
とする尿分注装置が提供される。
【0025】請求項10の発明の作用・効果を説明する
と、駆動カムがその回転においてカム従動子に係合する
ことにより採尿容器は上下され、重量計測手段に選択的
に係合せしめられ、天秤などの重量計測手段に対する採
尿容器の選択的な係合を駆動カムの回転のみにより簡便
に実現することができる。
【0026】請求項11に記載の発明によれば、請求項
9に記載の発明において、採尿容器を転倒せしめる手段
は駆動カムと、駆動カムと前記保持手段とを連結するロ
ストモーション機構とからなり、前記ロストモーション
機構は、駆動カムの所定角度未満の回転においては採尿
容器は静止状態を維持し、前記所定角度を超える回転に
おいて採尿容器をその転倒に至るまで回転せしめること
を特徴とする尿分注装置が提供される。
【0027】請求項11の発明の作用・効果を説明する
と、前記ロストモーション機構は、駆動カムの所定角度
未満の回転においては採尿容器の静止状態を維持し、前
記所定角度を超える回転において採尿容器をその転倒に
至るまで回転せしめる。そのため、駆動カムの回転のみ
により採尿容器の計量のための静止状態から転倒のため
の一連の動作を実現することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1及び図2はこの発明の1実施
形態としての蓄尿装置の正面図及び側面図であり、この
実施形態の蓄尿装置は病院において各病室に設けられ、
その病室の複数の患者(この実施形態では4人)毎に1
日数回(例えば7回)の全量の採尿を実施し、各採尿毎
に1〜10パーセントなどの所定範囲において連続可変
の比率でそれぞれの蓄尿容器に分注し、蓄尿された1日
分の尿を検体としてピペットなどの検体容器に取り出す
ことができるものである。
【0029】蓄尿装置は縦長の筐体10を備え、筐体1
0はその上から下に向けて制御部12、表示部14、採
尿カップ収容部16、分注部18、給・排水部20を備
えている。制御部12はマイクロコンピュータによって
構成され、その記憶部には蓄尿装置における各制御ユニ
ットの駆動制御プログラムが書き込まれている。表示部
14はその外面に液晶表示及び操作パネル22を備えて
おり、液晶パネル22には蓄尿装置における各種の作動
状態が表示され、また液晶パネル22の表示に従って、
患者がアイコンをタッチすることによりグラフィカルな
インターフェース下で患者自身の主導による採尿作業の
実施が可能となっている。
【0030】筐体10内の空洞における表示部14の裏
面には採尿後に各部を流通させることにより洗浄を行う
ための洗剤のタンク24が収納されると共に、表示パネ
ル22の下方には表示採尿時の各患者の尿重量を計測す
るための天秤26(この発明の重量計測手段)が収容さ
れる。
【0031】採尿カップ収容部16は4個の扉28を備
えており、それぞれの扉28を開放することによりそれ
ぞれの患者のための採尿カップを収容することができ
る。また、採尿カップ毎に後述のようにカップ計量及び
洗浄ユニット30が設けられている。
【0032】分注部18は内部に分注ユニット31を備
えており、分注ユニット31は、後で詳細に説明する通
り、採取された尿の重量及び比重により容積を算出し、
所定の分注率(全尿容積に対する分注すべき尿の容積の
割合)に応じた容積の尿を残して、余分の尿を排出せし
め、残余の尿をそれぞれの患者の蓄尿容器に分注する機
能を達成する。そして、1日の終わりに患者毎の蓄尿容
器中の尿を検体としてそれぞれのピペット34に注入
し、扉36を開け、ピペット34を取出し各種の検査に
供することになる。
【0033】筐体10の最下部に設けられた給・排水部
20には各採尿後の洗浄のための給水制御管37や排水
管(図示せず)などが設けられている。
【0034】図3〜図5は個々のカップ計量及び洗浄ユ
ニット30の構成を示しており、患者毎にカップ計量及
び洗浄ユニット30がわりあてられており、患者は採尿
後扉28を開けることにより自分の採尿カップ32をユ
ニット30内へ導入するようになっている。ユニット3
0に導入された採尿カップはその底面がカップホルダ4
0上に載置される。採尿カップ32の導入の際にその底
面はカップ保持スプリング42の頭部42-1をその弾性に
抗して押し下げ、採尿カップ32の底面がカップ保持ス
プリング42の頭部42-1を通過すると、カップ保持スプ
リング42はその間に採尿カップ32の握り32-1を保持
する本来の位置(図5参照)に自らの弾性により復帰す
る。そのため、採尿カップ32は直立して静止した図3
の状態を保持することができる。また、ホルダ40の底
部から延びる一対の押えロッド44は握り32-1に対向し
た採尿カップ32の上縁を上から押圧しており、天秤2
6による尿量の計測後の転倒時にも採尿カップ32は落
下することなく保持される。採尿カップの両側には外向
きコの字状(図5)のカップ保持枠46が直立して設け
られ、カップ保持枠46の水平部46-1(図4)に後述の
ように天秤26との係合のための係合部材50が固定さ
れる。図3の状態では係合部材50、換言すれば、採尿
カップ32は天秤26から浮いて保持されており、計量
は行われない。
【0035】次に、天秤26による尿量の計測のための
採尿カップ32の下降及び計量後の採尿カップ32の転
倒機構について説明すると、駆動カム52はカム軸54
によって筐体側に回転可能に支持され、駆動カム52は
ピン56及び連結棒58を介してカップ駆動モータ60
の駆動軸60-1上に固定されたクランク円板62にピン6
4にて連結される。従って、駆動モータ60の駆動軸60
-1の回転(矢印tに示す反時計方向)はクランク円板6
2及び連結棒58を介して駆動カム52を矢印uのよう
に時計方向に回転せしめる。他方、カップ保持枠46に
はカム従動ローラ66がその軸部66-1にて回転自在に軸
支され、図3の状態ではカム従動ローラ66は駆動カム
52の円周面に当接し、カップ保持枠46は上方に位置
しており、係合部材50は天秤26から浮いており、計
量は行われない。
【0036】カップ駆動モータ60によってクランク円
板62は反時計方向tに更に回転せしめられ、連結棒5
8は駆動カム52を時計方向uに回転せしめ、カム従動
ローラ66は駆動カム52の周面における溝52Aに係
合するに至る。すると、カップ保持枠46はそれが保持
する採尿カップ32と一体になって下降され、係合部材
50が天秤25と係合するに至る。そして、駆動カム5
2の外周に取り付けられた駆動ピン68はリンク70の
長孔70-1(駆動ピン68とでこの発明のロストモーショ
ン機構を構成する)の途中に浮いた位置としている。そ
の結果、天秤26は採尿カップ32、カップホルダ4
0、カップ保持枠46、リンク70、ピン72, 76、アー
ム74からなる風袋を含めた重量を計測する。従って、
風袋の重量は空の採尿カップ32をカップホルダ40に
装着したときの天秤26の計測値により把握することが
でき、採尿カップ32をカップホルダ40に装着し、重
量を計測し、既知風袋重量を差し引くことにより尿の重
量を知ることができる。尚、採尿カップ収容部は下端46
-1がフォーク状にカム軸54を跨るように位置してい
る。そのため、保持枠46は図3の直立状態を維持する
ことができる。
【0037】尿の計量後に駆動モータ60によるクラン
ク円板62の矢印t方向の回転が更に継続されると、駆
動カム52は、再び、その円周面においてカム従動ロー
ラ66と係合され、カップ保持枠46は上昇され、係合
部材50が天秤26から浮いて保持される状態に至る。
しかし、このとき、駆動カム52に設けられる駆動ピン
68はリンク70の長孔70-1の途中に位置しているとい
うロストモーションの働きで、クランク円板62の反時
計方向の回転による駆動カム52の時計方向の回転に関
わらず採尿カップ32は直立状態に保持される。リンク
70はその上端がピン72にてアーム74の一端に枢着
され、アーム74の他端はピン76にてカップ保持枠4
6に回転自在に軸支され、カップ保持枠46から突出す
るピン76の先端はカップホルダ40に固定される。
【0038】駆動カム52の時計方向tの回転が更に進
むと、駆動ピン68は長孔70-1の上端に当接するに至
り、リンク70はピン72を介してアーム74を押し上
げ、ピン76換言すればピン76の端部に固定されたカ
ップホルダ40が時計方向(矢印y)に回転する。その
ため、計量が行われた採尿カップ32中の尿はその全量
が排出され、計量ユニットの底部における漏斗部78に
受け止められ、供給パイプ80を介して分注部18に向
かう。
【0039】カップ計量及び洗浄ユニット30の底部に
は洗浄パイプ82が設置され、採尿カップ32からの尿
排出後の水平よりやや下向きとなった採尿カップ32に
向けて洗浄水が噴出され、採尿カップ32の洗浄及び採
尿カップより排出された尿が接触したユニット30の各
部の洗浄を行うことができる。
【0040】クランク円板62が130度といった所定角
度まで回転した後の各部の動作は今までの説明と逆であ
り、駆動モータ60は今までと反対方向(時計方向)に
駆動せしめられ、採尿カップ32は最終的には図3に示
す水平位置に復帰され、次の採尿時に患者は扉28を開
け、採尿カップ32を引出すことができる。採尿カップ
32の引出しのとき採尿カップ底面はカップ保持スプリ
ング42の頭部42-1に当たるが、軽微な力でカップ保持
スプリング42は下向きに変位せしめられるため、採尿
カップ32のスムースな引出し操作を阻害することはな
い。なお、図3に示す採尿カップ32の直立状態ではリ
ンク70はカム軸54に向けて移動して来るが、この際
におけるリンク70のカム軸54に対する干渉を防止す
るための切欠部70-2がリンク70に形成されている。
【0041】次に、図6によって天秤26について説明
すると、電子式の計量ユニット(たとえば(株)エー・
アンド・デイの製造にかかる電子天秤)を備えた測定ヘ
ッド84はケース86から突出して設けられる。ケース
86は、筐体10から延びてくる支持部材88上に設置
されている。各採尿カップユニット30において採尿カ
ップ32はカップ吊下枠90によって吊り下げられ、他
方、測定ヘッド84にはケース86を跨ぐようにコの字
状の連結バー92がボルト93にて固定される。カップ
吊下枠90は上下の吊下板94, 102と、I形の連結板98
とから構成される。連結バー92の垂直に垂れ下がった
脚部92-1にはカップ吊下枠90の上側吊下板94がそれ
ぞれピン96にて枢着される。上側吊下板94は上側の
二つの計量ユニット30におけるそれぞれの採尿カップ
32の計量のためのものである。上側吊下板94はI字
状の連結板98の上端水平部98-1の両端にピン100に
て枢着され、連結板98はその下端における水平部98-2
の両端において下側の2個の計量ユニット30のための
採尿カップのための下側吊下板102にピン104にて
枢着される。
【0042】各々の係合部材50は図4に示すように一
対の円錐台状部材106, 108をその小径部にて対向させ、
軸110にて上下を連結する構造からなっている。係合部
材50は図6に示すように各採尿カップ32に2つずつ
設けられ、具体的には図4に示すようにカップ保持枠4
6の水平部46-1に離間して設けられる。即ち、下側の円
錐台状部材106がカップ保持枠46の水平部46-1に固
定されている。他方、上側の円錐台状部材108は天秤
26の吊下板94又は102に形成される円錐状の窪み
部114(図4)に対向して設置されている。図3に示
すようにカム従動ローラ66が駆動カム52の円周面に
当接した状態では上側の円錐台状部材108は吊下板9
4の窪み部114から離間して位置しており、重さが天
秤26に加わらない。カム従動ローラ66が駆動カム5
2の半円形溝52Aに入り込むように駆動カム52が回
転されると、カップ保持枠46は下降するため上側の円
錐台状部材108が窪み部114に係合されるため、各
採尿カップ32はカップ懸垂枠90に吊り下げられ、採
尿カップ32の重量はカップ懸垂枠90及び連結バー9
2により測定ヘッド84に加わり、天秤26による尿の
計量が行われる。図6において、前述のようにカップ懸
垂枠90は上下の吊下板94, 102をI形の連結板98に
て連結した構造となっており、吊下板94又は102の
片側に採尿カップが1個づつ吊下げられて計量が行われ
る。即ち、上下の4個の採尿カップの計測のいずれにお
いても吊下板94又は102のいずれの側から連結バー
92のいずれかの垂直部92-1を介して片持状に測定ヘッ
ド84に伝わり採尿カップ中の尿重量の計測を行うこと
ができる。
【0043】図7は分注部18の上半分、図8は分注部
18の下半分を示している。分割線をl−lにて表す。
図3のカップ計量及び洗浄ユニット30からの供給パイ
プ80が垂直に延びてきている。分注部18は分注ユニ
ット31(この発明の分注手段)を備え、分注ユニット
31は供給パイプ80からの尿の受容部120と、蓄尿
カップ122(この実施形態では後述の通り紙面に直交
して4個直列に設けられる)と、受容部120内に分注
割合(この実施形態では容積割合)に応じた容積の尿の
み残留させ、それ以外は排出するべく受容部120の底
部をせり上げ、蓄尿カップ122に分注するべく受容部
120を傾斜せしめる機構部124とを備える。受容部
120は筒状容器126と、筒状容器126の下端に設
けられ、筒状容器126内を昇降する閉塞板128とを
備える。筒状容器126の側面に第1の開口126-1が形
成され、この第1の開口126-1はパイプ129を介して
尿比重センサ130に接続される。尿比重センサ130
は、好ましい実施形態としては、細管における共鳴周波
数により尿の比重を検出する市販のもの(たとえば
(株)京都電子工業製のもの)を採用しているが、それ
以外の形式の尿比重センサを採用することは任意であ
る。第1の開口126-1の幾分下方に第2の開口126-2が形
成され、この第2の開口126-2は洗浄パイプ132を洗
浄水ポンプ(図示せず)に接続され、1つの分注動作完
了後に次の分注動作の準備として、閉塞板128を第2
の開口126-2より下方に下降させた状態において洗浄パ
イプ132により洗浄水が筒状容器126内に導入さ
れ、尿と接触した各部位の洗浄が実施される。洗浄操作
の完了後に閉塞板128は、閉塞板128は第2の開口
126-2より上であるが第1の開口126-1より下の図8の基
準位置まで上昇せしめられる。閉塞板128はその外周
部が1段低くなっており、その結果環状の溝134が形
成され、この環状溝134は後述のように尿量が極端に
些少の患者に対しても所定割合での分注を精度を落とす
ことなく実施することを可能とするものである。
【0044】筒状容器126の上端には受け皿136が
設けられ、受け皿136は分注開始時には供給パイプ8
0と整列しており、採尿カップからの尿は採尿カップの
転倒時に供給パイプ80から矢印aのように受け皿13
6に受け止められ、筒状容器126に収容される。図9
の想像線136'は筒状容器126の横移動によって2番目
の供給パイプ80に対して受け皿が整列した状態を示し
ている。
【0045】再び図8において、受け皿136に直径対
立位置において筒状容器126の上端に分注口138が
設けられる。筒状容器126を図8のように直立させた
状態において閉塞板128を上昇させて行くと、筒状容
器126内の尿は上縁より分注口138に溢流し、矢印
bのように排出管140に排出される。設定分注率に応
じた容積の尿が筒状容器126に丁度残った状態で閉塞
板128の上昇は停止せしめられる。受け皿136は図
9の実線にて示すように供給パイプ80と干渉が起こら
ない位置まで横移動され、この状態において支持軸14
2を支点に筒状容器126の回動が反時計方向に行わ
れ、分注口は図8の想像線138'のように回動され、分注
口138からの尿を蓄尿カップ122に分注することが
できる。
【0046】次に、筒状容器126における余計な量の
尿の排出するべく閉塞板128を上昇せしめると共に筒
状容器126の傾斜を惹起せしめる機構部124の構成
を説明すると、図7に示すように筒状容器126の上端
に断面矩形(図10及び図11参照)のシリンダ144
が筒状容器126の上端に固定されている。シリンダ1
44の断面円形の空洞146にピストン148が嵌合さ
れる。図11に示すようにシリンダ144は上下(長手
方向)にガイド溝150を備えており、このガイド溝1
50にローラベアリング152が収容され、ローラベア
リング152はベアリング軸153に取付けられ、この
ベアリング軸153はピストン148のねじ孔148Aに螺
合されている。そのため、シリンダ144の空洞146
内でのピストン148の移動の際にローラベアリング1
52はガイド溝150によって案内され、換言すれば、
空洞146内でピストン148は回り止めされている。
ピストン148は図7に示すようにねじ軸156の下端
が固定され、他方、シリンダ144の上端にボールナッ
ト158(ボール部分は簡明のため図示を省略)が回転
可能に取付けられ、ねじ軸156の上端はこのボールナ
ット158に螺合されている。ねじ軸156に取付けら
れたピストン148は図11にて説明のように回り止め
されているため、ボールナット158の回転により、ね
じ軸156及びこれに固定されたピストン148は昇降
せしめられる。そして、ピストン148は連結ロッド1
60の上端が固定され、図8に示すように、連結ロッド
160の下端は閉塞板128に固定されている。そのた
め、ボールナット158の回転によるピストン148の
昇降運動は連結ロッド160を介して閉塞板128にそ
のまま伝達されることになる。図7において、ボールナ
ット158は上端に歯車部158-1を形成しており、他方
パルスモータ162の出力軸162-1上にピニオン163
が固定され、ピニオン163はボールナット158の歯
車部158-1に噛合している。そのため、他方パルスモー
タ162の出力軸162-1の回転はピニオン163より歯
車部158-1を介してボールナット158に伝達され、前
述のような閉塞板128の昇降運動が得られる。
【0047】次に、分注ユニット31において蓄尿カッ
プ122への分注のための受容部120の回動運動を惹
起せしめる機構について説明すると、図10に示すよう
にシリンダ144は内側保持板166間に保持されてお
り、内側保持板166はその外側より外側保持板168
によって保持されている。内側保持板166及び外側保
持板168は図8においてその下端において前記の支持
軸142に対して回転可能であり、支持軸142は筐体
10に固定である。他方、図10に示すように内側保持
板168には回動駆動軸170が回転可能に挿通されて
おり、回動駆動軸170は支持軸142と平行に図7の
紙面と直交する方向に延びている。従って、内側及び外
側保持板166, 168はシリンダ144及びこれに固定され
た筒状容器126及び受け皿136及び分注口138及
びパルスモータ162等と共に支持軸142の軸線(図
7の紙面に直交)の回りで回動可能となる。図7におい
て回動駆動軸170は筒状容器126の移動方向(図7
の紙面に直交する方向)に延びており、この移動方向は
図10においては左右方向である。図7において外側保
持板168にガイドバー172が固定され、このガイド
バー172は筐体に固定の断面コの字状のガイドレール
174にガイドされている。図7及び図8のようにガイ
ドバー172とガイドレール174の組が上下に離間し
て2個具備されている。そのため、外側保持板168は
ガイドバー172及びガイドレール174の案内により
内側保持板166及びその間のシリンダ144と共に図
7の紙面に直交する方向(図9及び図10の矢印dの方
向)に移動可能になっている。そして、内側保持枠16
6に摺動自在に挿通される回動駆動軸170はその両端
にレバー176の一端が枢着され、レバー176の他端
は筐体に回転自在に軸支される軸178の一端に固定さ
れる。軸178にはアーム180の一端が固定され、他
端には連結ロッド182の一端が枢着される。シリンダ
144を筒状容器126及び受け皿136及び分注口1
38と共に軸142の回りで回動させるためのモータ1
92は図10に示すように両側に延びる出力軸192-1を
備えており、出力軸192-1にクランク円板194が取付
けられ、クランク円板194にはアーム196が設けら
れ、図10に示すように左右一対のアーム196に断面
コの字状連結バー198が固定され、連結バー198の
両端にユニバーサルジョイント200を介して連結ロッ
ド182の他端が連結される。従って、シリンダ駆動モ
ータ192の出力軸の回転によるクランク円盤194の
回転はアーム196の往復揺動運動を惹起せしめ、連結
ロッド182は図7の矢印f方向に往復する。連結ロッ
ド182の矢印f方向の往復によりアーム180, 176は前
後に揺動し、この揺動運動は回動駆動軸170より内側
保持枠166を介してシリンダ144に伝達され、シリ
ンダ144及びこれに固定された筒状容器126及び受
け皿136及び分注口138更にはパルスモータ162
等は軸142を中心に矢印g方向に前後に回動する。シ
リンダ144は常態では図7に示すように直立して位置
しているが、分注時には軸142の回りに反時計方向に
回動し、2点鎖線138'の位置にある分注口より蓄尿カッ
プ122に分注を行うことができる。
【0048】次に、分注ユニット31におけるシリンダ
144の横移動方式について説明すると、図7及び図1
2及び図13において横移動モータ202の出力軸202-
1はジョイント204を介して軸206が延びており、
軸206の端部は図示しない軸受けによって筐体側に支
持されている。軸206上にはタイミングプーリ208
が設けられる、同様のタイミングプーリが208', 208"
(図10)のように4隅に設けられ、これらのタイミン
グプーリを巡るようにタイミングベルト210が設けら
れる。タイミングベルト210は図10ではシリンダの
移動方向dに平行に延びている。この方向dにおける走
行部位においてタイミングベルト210にシリンダの外
側保持板168の外方曲折部168-1(図7も参照)が固
定される。その結果、横移動駆動モータ202の出力軸
の回転に応じたタイミングプーリ208, 208', 208"の回
転に応じてタイミングベルト210は図10の矢印d方
向に往復移動し、シリンダ144はガイドバー172及
びガイドレール174の案内で図10及び図13のの矢
印d方向に往復移動する。その結果、図9に示すように
この移動方向dに平行に間隔をおいて複数設けられた蓄
尿カップ122のいずれにも所定の分注率をもってそれ
ぞれの患者の尿を分注することができる。
【0049】次に、各蓄尿カップ122から対応のピペ
ット34への尿の注入のための方式を説明すると、図8
において蓄尿カップ122はその各々が支持枠212
(図9も参照)を備えており、支持枠212は対応の蓄
尿カップ122をその下面において支障しており、上縁
に設けた係止爪212-1において上側より係止しており、
その結果蓄尿カップ122は支持枠212に離脱可能に
保持されている。また、支持枠212はその底面付近に
おいて支持ローラ214を回転自在に軸支しており、他
方筐体に固定したL金具216からはストラット218
が起立取付され、ストラット218の上端に形成される
略半円形の溝に支持ローラ214が載置されている。支
持枠212には昇降アーム220の上端がピン222に
より枢着され、昇降アーム220の下端には分注駆動バ
ー224の一端がピン226によって枢着されている。
分注駆動バー224の他端はピン228によってブラケ
ット229に枢着される。ピン228より後方に延びる
分注駆動バー224の部分は連結ロッド160から延設
される押圧ロッド230の下端に対面して位置してい
る。後述の通り蓄尿カップ122から対応のピペット3
4への検体の注入時には押圧ロッド230が図8の矢印
hの方向に下降され、分注駆動バー224の後方突出端
との係合に至ると分注駆動バー224はピン228を支
点に時計方向に回動し、昇降アーム220は上昇され、
蓄尿カップ122はピン232の回りを矢印qのように
反時計方向に回動され、蓄尿カップ122の注入口122-
1からピペット34に向けての検体の注入が行われる。
後述のようにこのような対応のピペット34への蓄尿カ
ップ122からの検体の注入は分注容器122毎に独立
的に行われる。
【0050】次に、各ピペット34への蓄尿カップ12
2からの検体の注入後の蓄尿カップ122からの残余の
尿の一斉排出のための方式を説明すると、蓄尿カップ1
22毎にL型の排出駆動レバー242が設けられ、レバ
ー242の下端は保持枠212のピペット34の直上の
耳部212-2にピン232にて枢着される。一斉排出駆動
モータ234はその出力軸にクランク円板236を固定
しており、クランク円板236にクランクアーム238
の一端がピン240により枢着される。排出駆動レバー
242の上端は共通の駆動軸244に固定されている。
駆動軸244は筐体に軸受255により回転可能に軸支
される。排出制御モータ234はその出力軸にクランク
円板236を固定しており、クランク円板236は中央
における一つの排出駆動レバー242にピン250にて
枢着される。そのため、モータ234の回転によるクラ
ンク円板236の回転によるクランクアーム238の下
降によりこれに連結された駆動レバー242は軸244
の軸線を中心に下向き(図7の反時計方向)に回動さ
れ、同時に残余のレバー242も軸244に固定である
から残余のレバー242も一斉に下方に回動し、レバー
242の下端のピン232は軸244の軸線を回りに図
8の軌道Lに沿って移動される。他方、各蓄尿カップ1
22はその下端の支持ローラ214にてストラット21
8に載置支持されているため、支持ローラ214を支点
に蓄尿カップ122は矢印sのように時計方向に一斉に
下向きに回動され、蓄尿カップ122内の尿は排出管2
52に向けて排出される。下向きに回動した蓄尿カップ
122に対向して洗浄液の噴射管254が開口し、噴射
管254からの洗浄液によって蓄尿カップ122の洗浄
を実施することができる。
【0051】ピペット34の支持方式について説明する
と、図8において、筐体の手前に回動自在な扉36の背
面にピペット支持板256が固定されており、ピペット
支持板256の上下にピペットホルダ258A及び258Bが4
対固定される。それぞれのピペット34は一対のピペッ
トホルダ258A及び258B間に脱着自在に装着される。扉3
4を閉鎖した状態では蓄尿カップ122の数に応じたピ
ペット34がそれぞれの蓄尿カップ122の注入口122-
1に近接して設置される。
【0052】図14及び図15の斜視図は以上説明した
この発明の1実施形態における蓄尿装置における蓄尿動
作を概略的に説明するものであり、カップ計量及び洗浄
ユニット30は患者毎に設置され、患者は自ら扉28を
2点鎖線のように開けることにより採尿後の採尿カップ
32をユニット30に導入し、カップホルダ40に装着
する。その後の動作はマイクロコンピュータ式の制御ユ
ニット12によって自動的化されており、カップ駆動モ
ータ60(図3)の矢印t方向の回転の開始によって駆
動カム52が回転し、その溝52Aにカム従動ローラ6
6が嵌合するときカップホルダ40及びカップ保持枠4
6は天秤26に吊り下げられた状態となり、採尿カップ
32中に収容された尿の計量が行われる。駆動カ52の
回転の継続により先ずカム従動ローラ66は溝52Aか
ら離脱することによりカップホルダ40が上昇し、更に
同方向の回転が継続し、駆動ピン68が長孔70-1の上端
に係合するに至るとカップホルダ40は回転(図3の矢
印y方向)を開始し、カップは図14の想像線32´に
て示すように転倒状態となり、内部の尿はその全量が分
注ユニット31への供給パイプ80に向け排出される。
図14に示すように分注ユニット31の受け皿136の
そのユニット30からの供給パイプ80と整列位置して
おり(図9の想像線136'も参照)、ユニット30の採尿
カップ32から排出された尿はその全量が受け皿136
によって受け取られ、分注ユニット31の筒状容器12
6に収容される。このとき筒状容器126は図7の直立
状態にある。
【0053】次に、筒状容器126に尿を収容した状態
においてその比重の計測が行われる。すなわち、図14
に示すように閉塞板128は比重センサ130へのパイ
プ129より少し下方に位置しており、些少の尿がパイ
プ129を介して比重センサ130に導かれるためセン
サ130による尿比重の計測を行うことができる。
【0054】比重計測後に段階の動作として、パルスモ
ータ162(図7)に連結されたピニオン163(図1
4にも図示)の回転によるボールナット158の回転に
よりねじ軸156及びその下端に連結された閉塞板12
8は上昇し、分注率に応じた容積分の尿を残し、余分の
尿は分注口138より溢れ排出される。
【0055】ここで設定の分注率を得るための閉塞板1
28の上昇量の計算について説明すると、図16は筒状
容器126とその底面における閉塞板128を示してい
る。以下の数式において: a:設定分注率(%) γ:尿の比重 W:天秤26により計測された採尿カップ32中の全尿
重量 V:採尿カップ32中の全尿容積 v:分注尿容積 r:筒状容器126の大径部の内周半径 H:閉塞板128から分注口138までの高さ h:閉塞板128の外周部における環状溝134の高さ s:環状溝134の内周半径 u:環状溝134の容積((πr2−πs2)×h) x:設定分注率に応じた尿容積を得るための分注口13
8までの閉塞板128の高さ とすると全尿容積Vは V=W/γ であり、設定の分注率a(容積割合)となる分注容積v
(分注口138より蓄尿容器122に注ぐべき尿容積)
は v=x×πr2+u であり、これが全尿容積V=W/γと分注率a/100の積に
等しいから、 x×πr2+u=a×W/(100×γ) となり、この式より x=(W×a−100×u×γ)/(100×γ×πr2) となり、設定分注率aを得るための閉塞板128の基準
位置からの上昇高さx´は x´=H−(W×a−100×u×γ)/(100×γ×π
r2) となる。すなわち、基準位置からx´の高さ閉塞板12
8を上昇させると、余分な尿は分注口138より外に溢
れ、設定分注率aを得ために必要な容積の尿のみを筒状
容器126に残留させることができる。
【0056】ところで、以上の計算結果は分注容積 v
が環状溝134に含まれうる最大尿容積uより大きい場
合、すなわち、v>uの場合であり、換言すれば設定分
注率に応じた尿を筒状容器126に残した状態でその液
面が環状溝134より上方に位置している場合である。
これに対して、分注量vが環状溝134に含まれうる尿
量より少ない場合、すなわち、v<uの場合、換言すれ
ば設定分注率に応じた尿を筒状容器126に残したとき
尿が環状溝134のみにしか残留しない場合は次の計算
結果となる。即ち、設定分注率aを得たときの環状溝1
34の底面からの液面高さをx〃とすると、このときの
尿容積は(W×a)/ (100×γ)であり、他方、環状溝1
34の全高さhに含みうる尿容積はuであるから比例配
分により次の式、
【0057】u×x"= (W×a)/ (100×γ) が成立する。したがって、 x"=(W×a×h)/(100×γ×u) となり、トータルの閉塞板128の上昇高として H+h−(W×a×h)/(100×γ×u) が得られる。
【0058】この発明の実施形態では筒状容器126の
底面を構成する閉塞板128の外周に環状溝134を設
けている。そのため、患者の尿量が些少な場合は、この
環状溝134の高さhの範囲内で閉塞板128の上昇量
に対する分注容積の変化を鈍感にすることができる。即
ち、環状溝134の設置がないとすると、閉塞板128
のわずかの変化で廃棄尿量が大きく変化し、病状によっ
て尿量そのものが些少の患者の場合、分注率aの所望の
精度を得ることができない。これに対して、この発明の
実施形態では尿量が些少の場合は環状溝134の高さh
の範囲内で閉塞板128の高さ位置変化に対する尿容積
の変化を鈍感にできるため、少ない尿量の場合において
も分注精度を高めることができる効果がある。なお、以
上の計算で分注率は容積比としたが、この発明は分注率
を重量比とした場合も同様に連続的な分注率の設定が可
能なことは明らかである。
【0059】このようにして設定分注率aに応じた容積
の尿が残るように閉塞板128を上昇させた後に、図9
に示すように分注ユニットを幾分横移動させて,分注口
138を蓄尿カップ122に正対位置させるとともに、
受け皿136を供給パイプ80から干渉しない位置とす
る。そして、図7の回動駆動モータ192が駆動され、
クランク円盤194の回転によってクランクアーム19
6が前進され、連結ロッド182が図7の右方向に移動
しアーム180, 176が軸178を中心に図7の時計方向に
回動され、回動駆動軸170(図10も参照)によって
内側保持板166と共にシリンダ144及びこれに固定
された筒状容器126及びパルスモータ162等が回動
支持軸142を支点に図7の反時計方向に回動する。そ
のため、図14の斜視図において筒状容器126は想像
線126'の位置まで回動され、筒状容器126に固定され
た分注口は想像線138'に示すように対応の蓄尿カップ1
22の上方に位置するとともに、筒状容器126内の尿
は蓄尿容器に注入される。即ち、その採尿において設定
の分注率aでの分注が蓄尿カップ122に行われる。分
注後は回転駆動モータ192(図7)の反転により筒状
容器126は直立位置まで回動復帰される
【0060】この発明の分注方式は分注量を知るため採
尿カップ32により採尿された尿の全量Wを天秤26に
て計測し、比重センサ130による比重γの値を知り、
設定分注率aを得るため筒状容器126に残留させるべ
き尿容積を算出し、その尿容積となる閉塞板128の位
置を算出し、その位置が得られるまで閉塞板126を上
昇させ、余分な尿を筒状容器126の上面により流出さ
せ、その後蓄尿容器122に分注している。このような
分注方式は液面センサを使用した従来方式のような表面
の泡の影響がないため高い分注精度を得ることができる
効果がある。
【0061】このようにして、一人の患者についての分
注工程は完了し、同様に別の患者についても採尿カップ
の導入及びそれに引き続く分注プロセスが開始される。
図14において分注ユニット31は横移動され、次の患
者の採尿カップ32からの供給パイプ80と正対する位
置までの横移動が行われる。横移動方向は図14でも矢
印dにて示している。横移動はすでに説明したように図
7の横移動モータ202を回転させ、タイミングベルト
210をプーリ208, 208', 208"にて移動させ、タイミ
ングベルト210に固定された外側保持板168をガイ
ドバー172及びガイドレール174の案内で横移動さ
せ、外側保持板168に保持された内側保持板166及
びその間のシリンダ144及び筒状本体126及び受け
皿136及び分注口138、更にはシリンダ144の上
部に固定されたパルスモータ162ともども横移動させ
るのである。そして、分注ユニット31が次のユニット
30からの供給口80と正対した状態(図9の1点鎖線
136')で横移動モータ202を停止させる。以降の採尿
カップ32の計量、計量後の転倒による尿の供給、分注
ユニット31における閉塞板128の上昇による余分な
尿の排出、その後の回動による筒状本体126から対応
の蓄尿カップ122への分注についての動作は同様であ
る。
【0062】一日の終わりなどなどにおいて蓄尿カップ
122に貯められた各患者の尿はその後の検査のため検
体として各ピペット34に注入される。その動作を説明
すると、図7及び図8において分注用のパルスモータ1
62及びこれに連結されるボールナット158及びねじ
軸156及びこれに連結された連結ロッド160は蓄尿
カップ122からピペット34への注入動作の駆動機構
としても役立てられている。即ち、連結ロッド160の
下端から延設される押圧ロッド230は各蓄尿カップ1
22の支持枠212に連結された分注駆動バー224の
延出部と対向して位置している。そして、その蓄尿カッ
プ122からの対応のピペット34への注入のため、パ
ルスモータ162の回転駆動によって押圧ロッド230
は下降され、この下降運動は図15の斜視図において矢
印hにて表される。そのため、押圧ロッド230に対向
した分注駆動バー224は後端において押し下げられ、
ピン228にてブラケット229に軸支された分注駆動
バー224の前端は上昇され、分注駆動バー224にピ
ン226にて下端が枢着された昇降アーム220は上昇
され、昇降アーム220の上端にピン222にて支持枠
212が枢着された蓄尿カップ122はピン282の周
りに反時計方向(上向き:図8の矢印g)に回動され
る。そのため、その蓄尿カップ122の注入口122-1か
らの尿が対応のピペット34に検体として注がれる。所
定量の尿が注がれると図示しない液面センサはこれを検
出し、ピン232の周りでの反時計方向の蓄尿カップ1
22の回動を停止し、パルスモータ162を反転に以降
させ、押圧ロッド230を上昇させ、分注駆動バー22
4から離間させ、その蓄尿カップ122を本来の水平位
置に復帰させる。隣接の蓄尿カップ122についても同
様に対応のピペット34への注入が行われる。即ち、横
移動モータ202によりタイミングベルト式の横移動機
構によって外側保持板168をガイドレール172, 174に
沿って横移動(横移動方向は図15に矢印dにて表す)
させることで、図14の押圧ロッド230を次の蓄尿容
器123と連結された分注駆動バー224に対向させ、
パルスモータの駆動により同様により分注駆動バー22
4を押し下げ、蓄尿容器123をピン282の周りで上
向き回動させ、注入口122-1より対応のピペット34に
注入するのである。
【0063】このようにして、各蓄尿カップ122から
対応のピペット34への検体の注入が完了後に蓄尿カッ
プ122に残った尿の排出が行われる。即ち、図15に
おいて排出駆動モータ234は起動せしめられ、クラン
ク円盤236の回転によってリンク238は矢印kのよ
うに下降移動せしめられ、リンク238に連結されたL
形レバー242は矢印lのように回動され、L形レバー
242の一端に固定されたの駆動軸244は矢印mのよ
うに回転し、駆動軸244に一端が固定されたL形レバ
ー242も回動される。即ち、排出駆動モータ234の
起動によるクランク円盤236の回転はそれぞの蓄尿カ
ップ122のL形レバー242の一斉的な回動を惹起せ
しめる。L形レバー242の一斉的な回動によってレバ
ー242の下端のピン282は図7の軌道Lに沿って移
動し、蓄尿カップ122はその底部の支持ローラ214
がストラット218に載置されていることから、全ての
蓄尿カップ122は支持ローラ214を中心に時計方向
に(下向きに:矢印s方向に)一斉に回動せしめられ、
蓄尿カップ122中の尿は排出せしめられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の尿分注装置の正面図である。
【図2】図2は図1の尿分注装置の側面図である。
【図3】図3はこの発明の尿分注装置におけるカップ計
量及び洗浄ユニットの側面図である。
【図4】図4は図3のカップ計量及び洗浄ユニットの部
分的正面図である。
【図5】図5は図3のカップ計量及び洗浄ユニットの平
面図である。
【図6】図6は採尿カップの重量を計測する天秤の構成
をカップ計量及び洗浄ユニットの側面図である。
【図7】図7は分注ユニットの分割線l−lより上半分
の縦断面図である。
【図8】図8は図7に継続する分注ユニットの分割線l
−lより下半分の縦断面図である。
【図9】図9は図8の大略IX−IX線に沿って表される矢
視断面図である。
【図10】図10は図7の大略X−X線に沿って表される
矢視断面図である。
【図11】図11は図7の大略XI−XI線に沿って表され
る矢視断面図である。
【図12】図12は図7のXII方向よりみたタイミング
ベルトのタイミングプーリに対する掛装部分の矢視図で
ある。
【図13】図13は図7の大略XIII−XIII線に沿って表
される矢視断面図である。
【図14】図14はカップ計量から分注までの動作を説
明するためのこの発明の尿分注装置の概略的斜視図であ
る。
【図15】図15はピペットへの検体採取及び尿廃棄ま
での動作を説明するためのこの発明の尿分注装置の概略
的斜視図である。
【図16】図16は分注時における閉塞板の上昇量の算
出を説明するための図である。
【符号の説明】
18…分注部 26…天秤 30…カップ計量及び洗浄ユニット 31…分注ユニット 34…ピペット 32…採尿カップ 40…カップホルダ 46…カップカップ保持枠 50…天秤との係合部材 52…駆動カム 54…カム軸 60…カップ駆動モータ 80…供給パイプ 84…測定ヘッド 90…カップ吊下枠 92…連結バー 120…受容部 122…蓄尿容器 124…分注部の横移動及び傾斜用機構部 126…筒状容器 128…閉塞板 130…尿比重センサ 136…受け皿 138…分注口 142…分注部の回動支持軸 144…シリンダ 148…ピストン 150…ガイド溝 152…ローラベアリング 156…ねじ軸 158…ボールナット 160…連結ロッド 162…パルスモータ 166…内側保持板 168…外側保持板 170…分注部の回動駆動軸 172…分注部横移動用ガイドバー 174…分注部横移動用ガイドレール 192…分注部回動駆動モータ 202…分注部横移動モータ 208, 208', 208"…横移動用タイミングプーリ 210…横移動用タイミングベルト 212…蓄尿カップ支持枠 224…分注駆動バー 230…分注駆動用の押圧ロッド 242…一斉排出用駆動レバー 234…排出制御モータ 258A及び258B…ピペットホルダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G045 BB14 CB03 GC06 GC07 GC08 HA06 2G052 AA32 AD06 CA02 DA04 DA12 FC06 HA02 HA03 JA09 2G058 EA01 EA14 ED21 GB05 GB10 GE01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 採取された尿から所定割合の尿の分注を
    行う方法において、採取された尿の重量を計測し、採取
    された尿の比重を計測し、採取された尿の重量及び比重
    の計測値から、前記所定割合に相当する尿容積を算出
    し、算出された容積の尿を残し余分の尿を廃棄すること
    を特徴とする尿分注方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、尿の採
    取は所定期間において複数回にわたって行われ、尿の重
    量の計測と、尿の比重の計測と、採取された尿の重量及
    び比重の計測値からの前記所定割合に相当する尿容積の
    算出と、算出された容積の尿以外の余分の尿を廃棄とは
    複数回の尿の採取の度に行われ、各採取において残され
    た尿は合体させ蓄積することことを特徴とする尿分注方
    法。
  3. 【請求項3】 採取された尿から所定割合の尿の分注を
    行う装置において、採取された尿の重量を計測する手段
    と、重量を計測後の採取された尿の受容部と、採取され
    た尿の比重を計測する手段と、採取された尿の重量及び
    比重の計測値から、前記所定割合に相当する尿容積を算
    出する手段と、前記受容部内に算出された容積の尿を残
    し余分の尿を廃棄する手段とを具備することを特徴とす
    る尿分注装置。
  4. 【請求項4】 それぞれの採尿容器を収容する並列に設
    けられた複数の尿採取部と、各尿採取部において採尿容
    器に採取され尿の重量を計測する計測手段と、各尿採取
    部間において移動可能に設けられ、それぞれの尿採取部
    において採取された尿に対して所定割合の尿の分注を行
    う手段と、それぞれの尿採取部毎に設置され、分注手段
    によりそれぞれの採取部から分注された所定割合の尿を
    受取る蓄尿容器とを具備し、前記分注手段は、尿採取部
    からの尿の受容部と、それぞれの採取部での尿の比重の
    計測手段と、それぞれの採取部において採取された尿の
    重量及び比重の計測値から、前記所定割合に相当する尿
    容積を算出する手段と、余分の尿は廃棄し、算出された
    容積の尿のみを前記受容部に残す手段と、この残された
    尿を受容部より対応の蓄尿容器に移行させる手段とを具
    備することを特徴とする尿分注装置。
  5. 【請求項5】 請求項3若しくは4に記載の発明におい
    て、前記受容部は上端に排出口を供えた筒状容器と、前
    記筒状容器の下端に設けられ、筒状容器内を昇降する閉
    鎖体とから構成され、前記受容部内に算出された容積の
    尿を残し余分の尿を廃棄する手段は前記受容部内に算出
    された容積の尿を残し余分の尿を受容部の前記排出口か
    ら排出するべく前記閉鎖体を上昇移動せしめる手段より
    構成されることを特徴とする尿分注装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5に記載の発明において、
    前記移行手段は筒状容器を傾斜させることを特徴とする
    尿分注装置。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載の発明において、
    前記底部は少なくとも1段の段状部を備えたことを特徴
    とする尿分注装置。
  8. 【請求項8】 請求項3から7のいずれか一項に記載の
    発明において、前記比重の計測手段は、筒状容器に一端
    が開口した導尿パイプと、導尿パイプの他端に連結され
    た比重計測部とから成ることを特徴とする尿分注装置。
  9. 【請求項9】 請求項4から7のいずれか一項に記載の
    発明において、前記尿採取部は、採尿容器の保持手段
    と、採尿容器を重量計測手段に選択的に係合せしめ、重
    量計測手段による採尿容器の重量計測を許容せしめる手
    段と、採尿容器の計量後に前記保持手段を回転せしめる
    ことにより採尿容器を転倒せしめる手段を備え、採尿容
    器の転倒時に採尿容器より尿を排出せしめ、前記受容部
    により受容せしめることを特徴とする尿分注装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の発明において、重量
    計測手段による採尿容器の重量計測を許容せしめる前記
    手段は駆動カムと、採尿容器の保持手段側のカム従動子
    とから構成され、駆動カムの回転によりカム従動子を上
    下させることにより採尿容器を重量計測手段に選択的に
    係合せしめることを特徴とする尿分注装置。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の発明において、採尿
    容器を転倒せしめる手段は駆動カムと、駆動カムと前記
    保持手段とを連結するロストモーション機構とからな
    り、前記ロストモーション機構は、駆動カムの所定角度
    未満の回転においては採尿容器は静止状態を維持し、前
    記所定角度を超える回転において採尿容器をその転倒に
    至るまで回転せしめることを特徴とする尿分注装置
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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