JP2003083375A - ゼンマイ機構モジュール及びそれを用いた機器 - Google Patents

ゼンマイ機構モジュール及びそれを用いた機器

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JP2003083375A
JP2003083375A JP2001277095A JP2001277095A JP2003083375A JP 2003083375 A JP2003083375 A JP 2003083375A JP 2001277095 A JP2001277095 A JP 2001277095A JP 2001277095 A JP2001277095 A JP 2001277095A JP 2003083375 A JP2003083375 A JP 2003083375A
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JP2001277095A
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Hidetoki Morikuni
栄時 守国
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ゼンマイ機構モジュールの組込性の向上を図
る。 【解決手段】駆動体と前記駆動体を駆動可能に支持する
本体により構成される機器であって、駆動体とゼンマイ
間のエネルギー授受を行う伝達手段と、エネルギーを蓄
積、開放するゼンマイと、ゼンマイを収容するゼンマイ
収容部から構成されるゼンマイ機構モジュールにおい
て、ゼンマイ機構モジュールを駆動機構内への組込中
に、ゼンマイの開放を防止する保持手段を備えることに
よって、組込性が向上した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動機構をゼンマ
イの力で動作させるゼンマイ機構モジュール及びそれを
用いた機器に関するものである。
【0002】
【背景の技術】従来、ゼンマイ機構モジュールを、機器
等の蓋や扉などの駆動機構に組込むには、駆動機構の駆
動に必要なトルクが発生するように、初期巻数を与えた
状態で組込む必要があった。
【0003】また、特開昭59−222631号公報の
ように、組込後にゼンマイ収容部外から、ゼンマイの外
端の筒状に丸めた筒状穴に細いピンなどを挿入し、収容
部内でのゼンマイの引掛位置を移動させることで、必要
なトルクが発生する初期巻数になるように調整する方法
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術の場合、ゼンマイに所定の初期巻数を与えるには、巻
締時にゼンマイの巻数を計数する必要があった。そのた
め、専用の装置が必要になり、簡単かつ迅速に組込むこ
とが困難になるので、大量生産には不向きであった。さ
らに、ゼンマイのトルク特性にばらつきがあった場合、
初期巻数を巻締回数だけで設定すると、ゼンマイ機構モ
ジュールの出力もトルク特性がばらついてしまうので、
品質上問題になる場合があった。
【0005】また、組込後にゼンマイ機構モジュールの
初期巻数を調整する方法が提案されている。しかしこの
方法では、専用の工具、技術を必要とする上、大量生産
に対応させるのには不向きであった。
【0006】さらに、故障・落下等によるゼンマイの不
意の巻戻しや、分解修理等によって、ゼンマイが完全に
巻戻り、ゼンマイ機構モジュールを取り替える場合、従
来の技術では、ゼンマイを再び所定の初期巻数を与える
には、専用の装置、工具、技術を必要とするので、非常
に取り扱いにくかった。
【0007】このような背景から、ゼンマイを所定の初
期巻数が与えられた巻締状態を保持した形で供給できる
ゼンマイ機構モジュールが望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、機械エネルギ
ーを蓄積するゼンマイと、ゼンマイを収容するゼンマイ
収容部と、ゼンマイと駆動機構との間で、機械エネルギ
ーのやりとりを行う伝達手段と、前記ゼンマイの巻締状
態を保つ保持手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】すなわち、ゼンマイ機構モジュールを、機
器等の蓋や扉などの駆動機構に組込むには、ゼンマイに
初期巻数が付与された状態で組み込む必要がある。なぜ
なら、駆動機構の全駆動区間にわたり安定した動きを実
現するためには、次の条件を満たした初期巻数を与える
必要があるためである。すなわち、ゼンマイが巻戻った
ときに、それと連結される駆動機構に、常にゼンマイの
トルクが加わった状態にする必要がある。これにより、
常に駆動機構の全駆動区間において、常にトルクが加わ
った状態になり、安定した動きが実現できる。この巻戻
った時のゼンマイのトルクを最小設定トルクとすると、
この条件を満たした上で、ゼンマイが巻締まったときに
発生するトルクを、最大設定トルクとすれば、この時の
ゼンマイの巻数が初期巻数となる。すなわち、初期巻数
を付与した状態で、組み込むことで駆動機構の安定した
動きが実現できる。
【0010】このような本発明では、ゼンマイを巻締め
た状態、すなわち初期巻数を付与した状態で、ゼンマイ
機構モジュールを駆動機構に組込むので、初期巻数を設
定する工程が不要になり、生産性が向上し大量生産に対
応できる。また、組込後に保持手段を取り除くだけで、
簡単に組込むことが可能になる。
【0011】さらに、故障・落下等によるゼンマイの不
意の巻戻しや、分解修理等によって、ゼンマイが完全に
巻戻った場合、従来、再び巻締めるには、専用の装置、
工具、技術を用いてゼンマイを所定の初期巻数に巻締め
る必要があった。本発明では、巻締まった状態でユニッ
トとして供給できるので、所定の初期巻数にするための
特別な装置や技術が必要なくなり、誰でも簡単に取り扱
うことができる。したがって、組立性、メンテナンス性
に優れたゼンマイ機構モジュールの提供が可能になる。
【0012】このように、ゼンマイを所定の巻数に巻締
めた状態で保持することが可能になり、ゼンマイ機構モ
ジュールを誰でも簡単に取り扱うことが可能になり、さ
らに組込み方法も汎用化することから、本発明のゼンマ
イ機構モジュールを搭載した製品の信頼性も向上する。
【0013】さらに、本発明のゼンマイ機構モジュール
は、前記伝達手段が、前記ゼンマイ収容部中央に回転可
能に保持される回転軸であって、前記ゼンマイの内端は
前記伝達手段に係合され、前記ゼンマイの外端は前記ゼ
ンマイ収容部に係合されていることが好ましい。
【0014】このようにすれば、ゼンマイ機構モジュー
ルが一般的なモータと同じように扱うことができる。す
なわち、ゼンマイ収容部がモータのケースに相当し、こ
れを固定することにより、回転軸からを直接、トルク、
力、速度を得られる構成であるので、ゼンマイ機構モジ
ュールをモータのように取り扱うことが可能になる。し
たがって、従来のモータ組込技術を転用することが可能
であるうえ、保持手段の取外し及び取付けがしやすく作
業性が向上する。
【0015】さらに、伝達手段に取り付ける歯車あるい
はプーリなどの出力車を変更するだけで、同じゼンマイ
機構モジュールで、様々な駆動機構に対応することがで
きるので、ゼンマイ機構モジュールを標準化することが
でき、機能、コスト的に優れたものを提供できる。
【0016】また、ゼンマイ収容部を固定し、回転軸を
外部から調整できるように配置できるので、回転軸の先
端に、汎用工具とかみ合う溝(マイナス溝、プラス溝
等)を設けておけば、ゼンマイを予め所定の巻数にする
ために、特別な装置や工具を必要とすることなく、誰で
も簡単に巻締めることができる上、保持手段と併用する
ことで、より一層組込性が向上したゼンマイ機構モジュ
ールを提供できる。
【0017】さらに、伝達手段をゼンマイ収容部により
保持する構造なので、ごみ等の異物が収容部内に進入す
ることを防ぐ密閉構造を実現することが可能である。し
たがって、ゼンマイ表面の異物の付着によるトルク変動
や、応力集中を抑えることができるので、ゼンマイの特
性や耐久性が向上する。逆にゼンマイ間の摩擦を少なく
するために、ゼンマイ収容部内に塗布してある潤滑油が
外部に流出することを防ぐことができるので、ゼンマイ
の摩擦によるエネルギー損失の減少、および耐久性をさ
らに向上させることが可能になる。
【0018】さらに、本発明のゼンマイ機構モジュール
は、前記伝達手段には、歯車あるいはプーリ車を含む出
力車が係合されており、前記保持手段が、前記出力車
と、前記ゼンマイ機構モジュールの両者の動きを同時に
固定する保持部材であることが好ましい。
【0019】このようにすれば、従来のゼンマイ機構モ
ジュールに保持部材を取付けるための簡単な追加工を施
すだけで、ゼンマイの巻締状態を保持する機能を盛り込
むことができるので、新たに設計をする必要がなく、設
計の効率化を図ることができ上、新たな部品を起こす必
要もないので、生産性も向上する。
【0020】また、保持部材を取外しするだけでゼンマ
イの保持状態の解除ができるので、組込工程において特
別な工具、技術を必要としない。
【0021】さらに保持部材を取り付けても、従来のゼ
ンマイ機構モジュールとほぼ同じ形状にできるので、従
来と同様に組み込んだ後に、保持部材を取り外すだけ
で、ゼンマイのエネルギーを駆動機構に伝達することが
できるので、組込が非常に容易である。
【0022】また、故障、保守等でゼンマイ機構モジュ
ールを取り外す必要が出てきた場合、ゼンマイ機構モジ
ュールを駆動機構に組み込んだままの巻締状態で、保持
部材を取り付けることで、再び巻締状態を保持すること
が可能になる。したがって、再び組込む際に必要であっ
た巻締工程が不要になり、誰でも簡単に取り扱うことが
でき、かつメンテナンス性に優れたゼンマイ機構モジュ
ールの提供が可能になった。
【0023】さらに、伝達手段が回転軸の場合、回転軸
に出力車が係合されているので、外部から取り扱いやす
い位置に保持手段を備えることが可能になる。このよう
な位置に保持手段を備えることで、組込時に保持部材を
取外しやすいので、より組み込み性を考慮したゼンマイ
機構モジュールを提供することが可能になる。そのう
え、保持部材を外部から確認しやすいので、確実に保持
することができる。
【0024】さらに組込の際に、ゼンマイ機構モジュー
ルを駆動機構に固定する部分と保持手段が干渉しないよ
うに設計できるので、組込み性をさらに向上させること
ができる。
【0025】また、本発明のゼンマイ機構モジュールで
は、前記保持部材が、一方は前記出力車とかみ合い、他
方は、前記ゼンマイ機構モジュールと固定されることが
好ましい。
【0026】このようにすれば、出力車と保持部材がか
み合うことにより、両者を複数の接点、あるいは広い面
積により保持できるので、ゼンマイのトルクが大きい場
合でも、保持部材に加わる力を分散し、出力車と保持部
材を確実に固定することができる。さらに、出力車の可
能な限り外周側と保持部材を保持することにより、てこ
の原理を利用し、より保持部材に負担のかからない保持
が実現できる。
【0027】さらに、本発明のゼンマイ機構モジュール
では、前記保持手段が、前記伝達手段と、前記ゼンマイ
機構モジュールの両者の動きを同時に固定する保持部材
であることを特徴とするゼンマイ機構モジュール。
【0028】このようにすれば、伝達手段に出力車が係
合されていない状態でも、伝達手段とゼンマイ機構モジ
ュールの動きを固定することができるので、ゼンマイの
巻締状態を保持することが可能になる。さらに、出力車
に如何なる形状のものが係合されていても、伝達手段と
ゼンマイ機構モジュールを固定するので、ゼンマイの巻
締状態を保持することが可能である。したがって、伝達
手段に係合される出力車の仕様が異なっていても、同じ
ゼンマイ機構モジュールであれば、同じ保持部材を使用
することが可能になり、部品共通化によるコスト削減に
つながる。
【0029】また、本発明のゼンマイ機構モジュールで
は、前記出力車が前記伝達手段と係合されており、前記
出力車は、前記駆動機構と接続されており、前記保持手
段が、前記出力車と前記駆動機構の両者の動きを同時に
固定する保持部材であることを特徴としてもよい。
【0030】このようにすれば、ゼンマイ機構モジュー
ルと駆動機構を一体化したゼンマイ駆動機構ユニットと
して提供することが可能になるので、ゼンマイ機構モジ
ュールと駆動機構の接続を考慮した組込工程が必要なく
なり、より組込性が向上した製品を提供できる。
【0031】また、出力車として歯車を採用した場合、
その歯車を噛み合せるラックとして、組込専用ラックを
採用することもできる。具体的には、製品用のラックと
は別に組込前にゼンマイ巻締状態を保持する際に使用す
るもので、組込の際に組込用ラックと製品用ラックを接
続し、ゼンマイ機構モジュールをすべらせながら組込
む。このようにすれば、構造上ゼンマイ機構モジュール
自身に、保持機能を搭載できない場合でも、保持機能を
実現することができる。
【0032】さらに、出力車として歯車、駆動機構側に
ラックを採用した場合、両者の間に保持部材を挟み込む
こともできる。
【0033】このようにすれば、歯車とラックに特別な
加工や機構を組込まなくても、例えばくさび状の部品を
歯車とラックの隙間に挟めるだけで、ゼンマイの巻締状
態を保持することが可能になり、非常に簡単な構造で保
持手段を実現することができる。また、駆動機構に組込
んだ後に、この保持部材を取り外すことで、駆動機構に
力を伝達することができるので、誰でも簡単に組込むこ
とが可能になり組込性が向上する。さらに、故障、保守
等でゼンマイ機構モジュールを取り外す必要が出てきた
場合、駆動機構に組込まれている状態で、ゼンマイ機構
モジュールとラックの間に保持部材を挟むだけで、巻締
状態を保持することができる。したがって、再組込みの
際にもゼンマイ巻締め不要になり、誰でも簡単に取り扱
うことができ、かつメンテナンス性に優れたゼンマイ機
構モジュールの提供が可能になる。
【0034】また、前記保持部材を、前記ラック上に備
えることで、出力車と駆動機構の両者の動きを同時に固
定することができる。ラック上に保持部材をつけて、ゼ
ンマイ機構モジュールの動きを規制して、ゼンマイの巻
締状態を保持するので、非常に簡単な構造で保持手段を
実現することができる。
【0035】また、駆動機構に組込んだ後に、この保持
部材を取り外すことで、駆動機構に力を伝達することが
できるので、誰でも簡単に組込むことが可能になり組込
性が向上する。さらに、故障、保守等でゼンマイ機構モ
ジュールを取り外す必要が出てきた場合、駆動機構に組
込まれている状態で、ゼンマイ機構モジュールとラック
に保持部材を取り付けるだけで、巻締状態を保持するこ
とができる。したがって、再組込みの際にもゼンマイ巻
締め不要になり、誰でも簡単に取り扱うことができ、か
つメンテナンス性に優れたゼンマイ機構モジュールの提
供が可能になる。
【0036】さらに、保持部材として汎用のネジ等を用
いれば、新たな部品を用意しなくても、ラックに追加加
工するだけで、従来のゼンマイ機構モジュールにゼンマ
イを保持する機能を追加することができ、コスト的にも
生産性から見ても高い効果を得ることができる。
【0037】また、本発明のゼンマイ機構モジュール
は、巻数規制手段を備えることが好ましい。
【0038】このような本発明では、巻数規制手段によ
り、巻数規制されているので、ゼンマイを所定の巻数以
上巻締めても、巻数は増加しない。したがって、ゼンマ
イを適当な巻数に巻締めるだけで、簡単に所定の巻数を
与えることができる。
【0039】このためゼンマイ機構モジュールを駆動機
構に組込む際に、初期巻数を設定する工程が不要にな
り、迅速に所定の巻数が得られるようになるので、生産
性が向上し大量生産に対応できる。その上、巻締装置
も、所定の巻数以上巻締めるだけで、迅速に所定の巻数
を付与することができるので、コスト的にも有利なゼン
マイ機構モジュールの提供が可能になる。
【0040】さらに、ゼンマイのトルク仕様が変更した
場合でも、組込時に巻数の計数が不要なので、ゼンマイ
機構モジュールの形が同じであれば、巻数を変更するだ
けで、同じ組込ラインを使って様々なトルク仕様の製品
を組込むことできるようになる。その結果、異なる仕様
の製品も、同じ組込ラインを用いて組込できるので、多
品種少量生産化への対応が可能になる上、コスト的に有
利なゼンマイ機構モジュールの提供が可能になる。
【0041】また、故障・落下等によるゼンマイの不意
の巻戻しや、分解修理等によって、ゼンマイが完全に巻
戻った場合、従来、再び巻締めるには、専用の装置、工
具、技術を用いてゼンマイを所定の巻数に巻締める必要
があった。本発明では、ゼンマイ機構モジュールに巻数
規制手段を備えているので、所定の巻数にするための特
別な装置や技術が必要なくなり、誰でも簡単に取り扱う
ことができる。したがって、組立性、メンテナンス性に
優れたゼンマイ機構モジュールの提供が可能になった。
【0042】さらに、従来の構造では、ゼンマイを巻締
めすぎた場合、ゼンマイの外端に過大な負荷が加わり、
応力集中によるゼンマイの破断・変形が生じることがあ
った。しかし、本発明の巻数規制手段を備えることによ
り、所定の巻数以上巻締まることがないので、ゼンマイ
に無理な負荷が加わることがなくなり、耐久性が向上す
る。
【0043】このように、誰でも簡単にゼンマイ機構モ
ジュールに所定の巻数を付与することが可能になるう
え、ゼンマイ機構モジュールの組込み方法が汎用化する
ことから、本発明のゼンマイ機構モジュールを搭載した
製品の信頼性が向上する。
【0044】また、本発明のゼンマイ機構モジュール
は、ダンパー制動手段を備えていることが好ましい。
【0045】従来、駆動機構が駆動するときは、ゼンマ
イの力のみに依存していたので、駆動機構が駆動する速
さは、ゼンマイが巻戻る速さであり、駆動速度が速く、
この速さを任意の速度に調整するのは困難であった。本
発明のようにダンパー制動手段を併用することで、ゼン
マイの巻戻る速度に対して比例した制動力を得ることが
可能になり、滑らかな動きを実現できる。特に小型の機
器等のカバーや蓋当に利用する場合、機器本体に高級感
などの付加的価値を追加することができる。
【0046】さらに、急激な駆動操作の繰返しにより与
える駆動機構への負荷が軽減され、耐久性を向上させる
ことができる。
【0047】また、ゼンマイの力が著しく大きい場合、
駆動機構に指等を挟み、利用者に負傷を負わせてしまう
可能性があったが、ダンパー制動手段により、滑らかな
駆動が実現できたので防止することができる。
【0048】また、ダンパー制動手段を取付けた場合、
駆動機構に加わる力はゼンマイから発生する力とダンパ
ーで制動される力のバランスが必要になり、微妙な力管
理が必要になる。そのため、ゼンマイのトルク管理も厳
しくなるが、本発明によれば、簡単に正確な初期巻数を
付与することができるので、確実に駆動機構を駆動させ
ることが可能になる。
【0049】また、ダンパー制動手段を取付けると、ゼ
ンマイ巻締力以外に、巻締速さに比例したダンパー制動
力が働くので、ある速さ以上に巻締めるとダンパーや巻
締装置に過大な負荷がかかり、破損してしまうことがあ
った。そのため、駆動機構の組立ラインにおいて、巻締
工程を設置すると、その工程で時間損失が生じていた。
本発明の保持手段を用いることで、巻締工程と組込固定
を別ラインにすることが可能になり、巻締状態を保持し
た状態のゼンマイ機構モジュールを、駆動機構の組立ラ
インに投入することで、時間損失がなくなり、生産性が
向上する。
【0050】さらに、本発明のゼンマイ機構モジュール
は、小型の機器などに用いられることが好ましい。たと
えば、電話、ラジオ、テレビ、パーソナルコンピュータ
などの電子機器に搭載してもよく、特に携帯型の機器に
用いるのがより好ましい。また、電子制御を必要としな
い機器、たとえば玩具等にこのゼンマイ機構モジュール
を搭載してもよい。
【0051】現在の携帯型の機器は、多機能と小型化が
求められている。それに伴い小さなスペースに多くの機
能を搭載するために、操作性を犠牲にする必要があっ
た。これを解決するために、駆動機構が多く用いられて
いるが、設置スペースが小さい上、機器本体自身も小さ
いので、駆動機構の組込性が悪くなっている。
【0052】また、小型の機器に駆動機構を組込む際、
駆動動力源としてモータが多く用いられてきた。モータ
の場合、組込性はよいものの、小型化とともに省電力化
も要求され、本発明におけるゼンマイ機構モジュールの
ように電気的エネルギーを必要としない動力源が求めら
れている。
【0053】しかし、組込性を考慮した場合、従来のゼ
ンマイ駆動機構では、初期巻数を意識した組込工程をも
つ必要があったが、本発明のように、保持手段を備える
ことで、組込工程において巻数管理を省くことが可能に
なり、作業性と組込性が向上する。また、モータのよう
に厳密なトルク仕様を要求される場合もあるが、本発明
では所定の巻数を保持した状態で組込めるので、性能の
高い機器を提供することが可能になる。しかも、操作を
開始する動作は、ゼンマイの力により自動的に行うの
で、機器の操作性を向上させることができるうえ、商品
性も向上させることが可能である。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0055】[第1実施形態]図1には、本発明の第1
実施形態に係るゼンマイ機構モジュール2を含む駆動機
構3を備えた携帯型の機器1を示している。
【0056】図1は一例であり、蓋やカバーなどを駆動
させる駆動機構が備えてある機器であれば何でもよい。
この携帯型の機器1は、入力部11や表示部12、また
表示しない処理部を備えた本体10と、駆動機構3によ
って駆動し、入力部11を覆うカバー13から構成され
ている。ここで、駆動機構3で駆動されるものとして、
入力部や表示部でもよい。
【0057】また、ゼンマイ機構モジュール2の出力車
21が係合され、本体10に組込まれてある。出力車2
1は、動力を伝達できるものであれば、何でもよく、例
えば、歯車、プーリ、円筒摩擦車などがある。さらに、
カバー13には、出力車21とかみ合うようにラック8
1が備えてある。ここでは、出力車21とラック81の
運動により、カバー13のスライド式の駆動動作を実現
しているが、このようなスライド式駆動動作に限定され
たものではなく、ゼンマイ機構モジュール2の出力車2
1を直接、蓋の駆動に用いることで、回動式の駆動機構
も実現できる。また、図1では、出力車21の回転軸線
がカバー13の表面に対して平行に配置されているが、
出力車21の回転軸線がカバー13面と垂直になるよう
に配置されていてもよい。さらに、ラック81が本体1
0に、ゼンマイ機構モジュール2がカバー13に取付け
られていてもよい。
【0058】カバー13は、本体10にスライド駆動可
能に取付けられ、AとBの間を駆動することが可能であ
り、カバー13の上端がAの位置にあるときを、カバー
13が閉まった状態、Bの位置にあるときを、カバー1
3が開いた状態とする。また、カバー13がBの位置に
達したときは、カバー13が外れないようにしている。
【0059】図2に図1の携帯型の機器1に組込んであ
るゼンマイ機構モジュール2を分解したときの斜視図を
示す。
【0060】まず図2に示してあるゼンマイ機構モジュ
ール2の構成について具体的に説明する。出力車21で
ある歯車は、ゼンマイ機構モジュール2の伝達手段5で
ある回転軸と係合されており、その回転軸が上蓋23及
びゼンマイ収容部24中央に回転可能に保持されてい
る。ここで出力車21として歯車を採用しているが、出
力対象により、プーリなど自由に選択することができ
る。また、出力車21とかみ合う対象は、図1で示した
ラック81の他に、出力車をプーリとした場合、それに
対応するベルトとしてもよい。さらに、伝達手段5を回
転可能に保持する上蓋23と、ゼンマイ収容部24の軸
受部25には、回転軸受、焼結軸受や含油軸受、あるい
は油を塗布し、非拡散処理等を行って流体潤滑にしても
よい。このように軸受を配することによって、摩擦によ
る負荷の増大、および出力の低下を防ぐことができる。
【0061】また、出力車21である歯車と上蓋23を
固定するための、保持手段40が備えてある。この保持
手段40は、組込前に行うゼンマイ巻締工程において、
ゼンマイ4が巻戻るのを防ぐためのものである。さら
に、ゼンマイ収容部24内にはゼンマイ4が収容され、
ゼンマイ4の内端が伝達手段5と接続し、外端がゼンマ
イ収容部24と係合している。ゼンマイ4内端と伝達手
段5の係合部分は、図2に示すように、伝達手段5に内
掛部26があり、その内掛部26内にゼンマイ4内端を
挟み込みようにして、ゼンマイ4と伝達手段5の間を係
合するものである。
【0062】また、この係合方法以外にも次のような方
法を採用することもできる。伝達手段5である回転軸の
外周に爪を設け、ゼンマイの内端に穴を開け、その穴と
爪が引掛かるようにしてもよい。その際、回転軸の断面
形状をアルキメデスの螺旋になるように設計すれば、ゼ
ンマイから、もっとも好ましい安定したトルクが引き出
せるとともに、理論通り応力均一のまま隙間無く巻締め
ることができるので、応力集中の発生を抑止でき耐久性
が向上する。
【0063】さらに、ゼンマイはどんな材質でもよい
が、靭性及び耐久性に優れた素材であることが要求され
る場合、Cr、Co及びNiを含む合金を使用すること
が望ましい。例えば、Co:30〜40%、Ni:10
〜20%、Cr:8〜15%、W:3〜5%、Mo:3
〜12%、C:0.03%未満、Ti:0.1〜2%、M
n:0.1〜2%、Si:0.1〜2%、Fe:残、の組
成からなるものが使われる。
【0064】さらに、ゼンマイ機構モジュール2は、ゼ
ンマイ収容部24の外壁をしまりばめ、あるいはねじ等
により挟み込まれて、保持する形で本体10と固定され
ている。ここでゼンマイ収容部24に鍔を設け、その鍔
と本体10が固定されていてもよい。
【0065】次に、ゼンマイ機構モジュール2の動作に
ついて図1、図2を用いて、具体的に説明する。
【0066】まず、手動等でカバー13を閉じると、カ
バー13の直線運動がラック81を介して回転運動に変
換され出力車21である歯車に回転力が伝達される。こ
の回転力が、伝達手段5を介してゼンマイ4に伝達さ
れ、ゼンマイ4にエネルギーが蓄積される。カバー13
が完全に閉じると、図示しないスイッチ機構が本体10
内にあり、このスイッチ機構のストッパー14とカバー
13がかみ合うことで、ゼンマイ4の巻戻りによりカバ
ー13が開くのを防いでいる。
【0067】カバー13を開く際は、スイッチ機構に備
えてあるスイッチ15を押すことでストッパー14が連
動し、カバー13がストッパー14から外れると同時
に、ゼンマイ4に蓄積されたエネルギーが伝達手段5、
出力歯車21、ラック81を介してカバー13に伝達さ
れ、ゼンマイエネルギーで自動的に開く。
【0068】次に、ゼンマイ機構モジュール2の巻締に
ついて具体的に説明する。
【0069】図1に示すようにカバー13の駆動区間は
AB間である。カバー13がゼンマイにより駆動するに
は、AB全区間にわたり、駆動に必要なトルクがカバー
13に加わるようにする必要がある。このようにするに
は、ゼンマイ4がAB全区間にわたり必要なトルクが発
生するように設定する必要がある。
【0070】図3に、一般的なゼンマイのトルクと巻数
の関係を表すトルクカーブを示す。ゼンマイは巻締まる
とともに、はじめの区間12では、巻数に対して急激に
トルクが増加するが、次第に緩やかになり、区間23で
は、巻数に対してトルクはほとんど増加しなくなり、最
終的に最大トルク点4に達する。このようなゼンマイを
使用するときには、トルク変動の少ない区間を用いるこ
とにより、安定した動作を行うことができるので、トル
クカーブのうち、緩やかな区間23を用いる。また、最
大トルク発生域、すなわち巻締寸前は応力的にも最大値
となり、巻締すぎによるゼンマイの変形も発生するの
で、ゼンマイの耐久性に大きな影響を与える。そこで、
実際使用する際は約1巻巻戻した点3を最大設定トルク
として利用する。すなわち、この最大設定トルクが、図
1に示すA点で発生するトルクであり、初期巻数時に発
生するトルクである。また、最小設定トルクが図1に示
すB点で発生するトルクである。ここで、この最小設定
トルクが小さすぎると、カバー13が開いたときに不安
定になるとともに、開閉動作も不安定になる。したがっ
て、初期巻数を設定する際は、この最小設定トルクを決
定した上で、最大設定トルクを設定するのがのぞまし
い。
【0071】以上に示したように、カバー13を締めた
状態で、ゼンマイ機構モジュールを組込むには、ゼンマ
イ機構モジュール2の巻数を図3の最大設定トルク時の
巻数、すなわち初期巻数を予め与えておく必要がある。
【0072】次に、以上の課題を解決した本発明の保持
手段について説明する。本発明では図2に示すように、
ゼンマイ4が巻戻るのを防止する保持手段40を備えて
いる。この保持手段40は、棒状の保持部材41を、出
力車21に開けられている通し穴42と、その穴位置に
対応する上蓋23の保持穴43に挿入することで、出力
車21の回転を止めている。すなわち、ゼンマイ機構モ
ジュール2を組込む前に、予め図3で示したような初期
巻数になるように巻締めた状態を保持部材41で保持
し、この状態でモジュールとして供給できるようにす
る。ゼンマイ機構モジュール2を本体10に組み込むと
きは、保持された状態のまま組込み、全体が組みあがっ
たときに保持部材41を取り外す。ここで、保持部材4
1は、かならずしも丸棒である必要はなく、出力車21
と上蓋43の両者間を固定するものであれば何でもよ
い。
【0073】以上のような本第1実施形態によれば、次
のような効果が得られる。
【0074】すなわち、ゼンマイを巻締めた状態、すな
わち初期巻数を付与した状態で、ゼンマイ機構モジュー
ルを駆動機構に組込むので、初期巻数を設定する工程が
不要になり、生産性が向上し大量生産に対応できる。ま
た、組込後に保持手段を取り除くだけで簡単に組込むこ
とが可能になる。
【0075】さらに、故障・落下等によるゼンマイの不
意の巻戻しや、分解修理等によって、ゼンマイが完全に
巻戻った場合、従来、再び巻締めるには、専用の装置、
工具、技術を用いてゼンマイを所定の初期巻数に巻締め
る必要があった。本発明では、巻締まった状態でユニッ
トとして供給できるので、所定の初期巻数にするための
特別な装置や技術が必要なくなり、誰でも簡単に取り扱
うことができる。したがって、組立性、メンテナンス性
に優れたゼンマイ機構モジュールの提供が可能になる。
【0076】このように、ゼンマイを所定の巻数に巻締
めた状態で保持することが可能になり、ゼンマイ機構モ
ジュールを誰でも簡単に取り扱うことが可能になり、さ
らに組込み方法も汎用化することから、本発明のゼンマ
イ機構モジュールを搭載した製品の信頼性も向上する。
【0077】また、図2に示すようにゼンマイ機構モジ
ュール2において、伝達手段5が、ゼンマイ収容部24
中央に回転可能に保持される回転軸であって、ゼンマイ
の内端は伝達手段5に係合され、前記ゼンマイの外端は
前記ゼンマイ収容部24にすることで、ゼンマイ機構モ
ジュール2を一般的なモータのように取り扱うことがで
きる。
【0078】すなわち、ゼンマイ収容部がモータのケー
スに相当し、これを固定することにより、回転軸からを
直接、トルク、力、速度を得る構成であるので、ゼンマ
イ機構モジュールをモータのように取り扱うことが可能
になる。したがって、従来のモータ組込技術を転用する
ことが可能であるうえ、保持手段の取外し、取付けがし
やすく作業性に優れるので、更に組込性が向上する。
【0079】さらに、伝達手段5に取付ける歯車あるい
はプーリなどの出力車21を変更するだけで、同じゼン
マイ機構モジュール2で、様々な駆動機構に対応するこ
とができるので、ゼンマイ機構モジュールを標準化する
ことができ、機能、コスト的に優れたものを提供でき
る。
【0080】また、ゼンマイ収容部24を固定し、伝達
手段5である回転軸を外部から調整できるように配置で
きるので、回転軸の先端に、汎用工具とかみ合う溝(マ
イナス、プラス溝等)を設けておけば、ゼンマイを予め
所定の巻数にするために、特別な装置や工具を必要とす
ることなく、誰でも簡単に巻締めることができる上、保
持手段と併用することで、より一層組込性が向上したゼ
ンマイ機構モジュールを提供できる。
【0081】さらに、伝達手段5をゼンマイ収容部24
により保持する構造なので、ごみ等の異物が収容部内に
進入することを防ぐ密閉構造を実現することが可能であ
る。したがって、ゼンマイ表面の異物の付着によるトル
ク変動や、応力集中を抑えることができるので、ゼンマ
イの特性や耐久性が向上する。逆にゼンマイ間の摩擦を
少なくするために、ゼンマイ収容部24内に塗布してあ
る潤滑油が外部に流出することを防ぐことができるの
で、ゼンマイの摩擦によるエネルギー損失の減少、およ
び耐久性をさらに向上させることが可能になる。
【0082】また本実施例の変形例として、図4に示す
ような構造をもつゼンマイ機構モジュール2Aにも、保
持手段40Aを備えることができる。本実施例では、図
2に示すように伝達手段5Aである回転軸を、ゼンマイ
収容部24中央に回転可能に保持し、ゼンマイ収容部2
4を本体10に固定する方法を取り上げたが、図4に示
すように、伝達手段5Aが出力車21Aである歯車とゼ
ンマイ収容部24Aにより構成され、出力車21Aをゼ
ンマイ収容部24Aの外壁に取付け、固定軸22Aを固
定部材83の固定軸受84に固定し、ゼンマイ4の内端
を固定軸22Aと、外端をゼンマイ収容部24A内壁と
係合し、ゼンマイ収容部24Aを回転自在にする構造を
採用することもできる。ここで、出力車21Aとゼンマ
イ収容部24Aは、一体に成形されてもよいし、別体に
なっていてもよい。また、ゼンマイ収容部24Aが、固
定軸22Aから抜けないように、固定軸22Aと固定さ
れた回転受28が備えてある。
【0083】保持部材41は、ゼンマイ収容部24Aあ
るいは出力車21Aの通し穴42Aと固定部材83の保
持穴43Aとの間を固定する。このような本実施例の変
形例においても、本実施例と同様の作用、効果を有する
ことができる。また、このような構造にすることで、ゼ
ンマイ機構モジュールをより小型化、薄型化することが
可能になる。
【0084】[第2実施形態]図5には、本発明の第2
実施形態に係るゼンマイ機構モジュール2Bを示してい
る。ゼンマイ機構モジュール2Bの構造は第1実施形態
と同様で、ゼンマイ4に蓄えられたエネルギーを伝達手
段5を介して出力車21Bに伝達するものである。
【0085】保持手段40Bは、出力車21Bに複数の
通し穴42Bが開けられ、その通し穴42Bに対応する
ように上蓋23にも保持穴43Bが開けられており、対
応する双方の穴に1本の棒状の保持部材41Aを挿入す
ることによって、出力車21Bの回転を止めるものであ
る。図5では、棒状の部材をコの字型にまげて、2つの
穴を同時にふさぐことによって、より確実な保持力を得
るような構造にしている。ここで、複数の穴と表現した
が、一つの穴に棒を挿入することにより、ゼンマイの巻
戻力を押さえ込むことができるのであれば、必ずしも複
数である必要はない。また、出力車21Bと上蓋23の
穴の数は必ずしも一致させる必要はない。また、図5で
は、棒状の保持部材41Aを折り曲げることで2箇所を
同時に固定しているが、これは、保持部材の加工性を考
慮したものなので、実際は強度、スペースのバランスを
考慮したうえで、2箇所以上を同時に固定する別の保持
部材を用いた方法を採用してもよい。また、保持位置は
なるべく中心から離れた位置に設定する方が、てこの原
理により、少ない力でより大きなトルクを保持すること
が可能になる。
【0086】さらに、図6に示すように、図4で示した
第1実施例の変形例に、本実施例の保持手段40Cを採
用してもよい。この変形例に採用する場合は、伝達手段
5Bが出力車21Aとゼンマイ収容部24Bから構成さ
れるので、通し穴42Cは、必ずしも出力車21Aに開
ける必要は無く、ゼンマイ収容部24Bに開けてもよ
い。また、その通し穴42Cに対する保持穴43Cは、
固定部材83に開ける。この変形例に保持手段40Cを
採用した場合は、保持位置が比較的外側になることが多
いので、より大きなトルクを保持することができる。
【0087】このような本第2実施形態においても、前
記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができ
るほか、次のような効果を付加できる。
【0088】本実施例によれば、従来のゼンマイ機構モ
ジュールに保持部材を取付けるための簡単な追加工を施
すだけで、ゼンマイの巻締状態を保持する機能を盛り込
むことができるので、新たに設計をする必要がなく、設
計の効率化を図ることができ上、新たな部品を起こす必
要もないので、生産性も向上する。
【0089】また、保持部材を取外しするだけでゼンマ
イの保持状態の解除ができるので、組込工程において特
別な工具、技術を必要としない。
【0090】さらに保持部材を取り付けても、従来のゼ
ンマイ機構モジュールとほぼ同じ形状にできるので、従
来と同様に組み込んだ後に、保持部材を取り外すだけ
で、ゼンマイのエネルギーを駆動機構に伝達することが
できるので、組込が非常に容易である。
【0091】また、故障、保守等でゼンマイ機構モジュ
ールを取り外す必要が出てきた場合、ゼンマイ機構モジ
ュールを駆動機構に組み込んだままの巻締状態で、保持
部材を取り付けることで、再び巻締状態を保持すること
が可能になる。したがって、再び組込む際に必要であっ
た巻締工程が不要になり、誰でも簡単に取り扱うことが
でき、かつメンテナンス性に優れたゼンマイ機構モジュ
ールの提供が可能になった。
【0092】さらに、伝達手段が回転軸の場合、回転軸
に出力車が係合されているので、外部から取り扱いやす
い位置に保持手段を備えることが可能になる。このよう
な位置に保持手段を備えることで、組込時に保持部材を
取外しやすいので、より組み込み性を考慮したゼンマイ
機構モジュールを提供することが可能になる。そのう
え、保持部材を外部から確認しやすいので、確実に保持
することができる。
【0093】さらに組込の際に、ゼンマイ機構モジュー
ルを駆動機構に固定する部分と保持手段が干渉しないよ
うに設計できるので、組込み性をさらに向上させること
ができる。
【0094】[第3実施形態]図7には、本発明の第3
実施形態に係るゼンマイ機構モジュール2Dを示してい
る。ゼンマイ機構モジュール2Dの構造は第1実施形態
と同様で、ゼンマイ4に蓄えられたエネルギーを伝達手
段5を介して歯車21Cに伝達するものである。
【0095】保持手段40Dは、歯車21Cとゼンマイ
収容部24Cを覆い被さるような保持部材44である。
保持部材44内には、出力車21Cである歯車とかみ合
う保持歯車45が備えてあり、保持部材44をゼンマイ
機構モジュール2Dにかぶせたときに、出力車21Cと
保持歯車45がかみ合うようになっている。ここで、保
持部材44内の保持歯車45は必ずしも歯車である必要
がなく、出力車21Cとかみ合うような突起等が設けら
れていればよい。また、出力車が歯車以外の場合でも、
それとかみ合うような形状を固定カバー内に設けること
もできる。
【0096】保持部材44下部には、勘合穴46が設け
られており、同様にゼンマイ収容部24C外壁にも勘合
穴46にかみ合うような勘合突起47が設けられてい
る。ここで、この構造は、固定カバー44とゼンマイ収
容部24Cを固定する手段の一つとして取り上げたもの
で、固定できれば、この方法に限ったものではない。ま
た、組込んだ後に固定カバー44を取り除きやすくする
ために、穴ではなく溝にすることもできる。保持機構で
は基本的に、回転方向の力、すなわちラジアル力を保持
すればよいので、回転軸方向の力、すなわちスラスト方
向にはほとんど力が掛からない。このようにすれば、固
定カバー44を軸方向にスライドさせるだけで固定、解
除が可能になる。
【0097】以上のような保持手段により、ゼンマイが
ほどけようとする力を、保持部材44を通じてゼンマイ
収容部24Cが支え、結果的にゼンマイの巻締を保持す
る構造を実現することができる。
【0098】また、図7に示すように、保持部材44の
平面形状は、半円状になっている。これは、例えば出力
車21Cが歯車の場合、本体10に組み込んだときに、
ラック81とかみ合わせる必要がある。その場合、出力
車21Cの一部を露出した形で保持しないと実際組み込
みすることは不可能である。したがって、出力車21C
とラック81がかみ合うように、保持部材44の一部が
カットされていれば、半円状でなくてもよい。
【0099】さらに、図8に示すように、第1実施例の
変形例に、本実施例の保持手段40Eを採用してもよ
い。保持部材44Aの内壁には保持歯車45Aが備えて
あり、ゼンマイ機構モジュール2Eに、この保持部材4
4Aを覆うことで保持歯車45Aと出力車21Aである
歯車が固定される。
【0100】また、保持部材44A底部に勘合軸48を
備えており、固定部材83Aにはその勘合軸48がはめ
込めるような保持穴43Dがあいている。すなわち保持
部材44Aで、出力車21Aと固定部材83Aを固定
し、ゼンマイの巻締状態を保持するようにしている。
【0101】さらに、本実施例では、保持部材44は取
り外せるものとしていたが、保持部材44がゼンマイ機
構モジュール2Eの一部品であり、移動可能に取付けら
れていてもよい。このようにすれば、組込後にもゼンマ
イを保持する機能を付加することができる。
【0102】このような本第3実施形態においても、前
記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができ
るほか、次のような効果を付加できる。
【0103】本実施例によれば、出力車と保持部材がか
み合うことにより、両者を複数の接点、あるいは広い面
積により保持できるので、ゼンマイのトルクが大きい場
合でも、保持部材に加わる力を分散し、出力車と保持部
材を確実に固定することができる。さらに、出力車の可
能な限り外周側と保持部材を保持することにより、てこ
の原理を利用し、より保持部材に負担のかからない保持
が実現できる。
【0104】また、保持部材は駆動部を覆う形になって
いるので、送品中や取り扱い中に不慮の事故等による衝
撃が回転軸の軸受などに加わる可能性が低くなる。さら
に、埃や粉塵などに弱い軸受部等を保持部材により守る
構造を採用することもできる。
【0105】さらに、故障、保守等でゼンマイ機構モジ
ュールを取り外す必要が出てきた場合、ゼンマイ収容部
に組込まれている状態で、ゼンマイ機構モジュールにゼ
ンマイ収容部をかぶせれば、巻締状態を保持することが
できる。したがって、従来、取り外すとゼンマイが巻戻
され、再び組込むのに必要であった巻締工程が不要にな
り、誰でも簡単に取り扱うことができ、かつメンテナン
ス性に優れたゼンマイ機構モジュールの提供が可能にな
った。
【0106】[第4実施形態]図9には、本発明の第4
実施形態に係るゼンマイ機構モジュール2Fを示してい
る。ゼンマイ機構モジュール2Fの構造は第1実施形態
と同様で、ゼンマイ4に蓄えられたエネルギーを伝達手
段5を介して出力車21Cに伝達するものである。
【0107】保持手段40Fは、出力車21Cとゼンマ
イ収容部24Cを覆い被さるような保持部材44Bであ
る。伝達手段5である回転軸の先端は、四角柱状に加工
してあり、保持部材44の上面にも、四角柱にかみ合う
ような四角穴が設けられている。ここで、回転軸の先端
の形状、および保持部材44B上面の回転止め穴49
は、必ずしも四角である必要はなく、かみ合ったときに
固定される形状を有していればよい。
【0108】保持部材44B下部には、勘合穴46が設
けられており、同様にゼンマイ収容部24C下部にも勘
合穴46にかみ合うような勘合突起47が設けられてい
る。ここで、この構造は、保持部材44Bとゼンマイ収
容部24Cを固定する手段の一つとして取り上げたもの
で、固定できれば、この方法に限ったものではない。ま
た、組込んだ後に保持部材44Bを取り除きやすくする
ために、穴ではなく溝にすることもできる。保持機構で
は基本的に、回転方向の力、すなわちラジアル力を保持
すればよいので、回転軸方向の力、すなわちスラスト方
向にはほとんど力が掛からない。このようにすれば、保
持部材を軸方向にスライドさせるだけで固定、解除が可
能になる。
【0109】以上のような保持手段により、ゼンマイが
ほどけようとする力を、保持部材44Bを通じてゼンマ
イ収容部24Cが支え、結果的にゼンマイの巻締を保持
する構造を実現することができる。
【0110】また、図9に示すように、保持部材44B
の平面形状は、半円状になっている。これは、例えば出
力車21Cが歯車の場合、本体10に組み込んだとき
に、ラック81とかみ合わせる必要がある。その場合、
出力車21Cの一部を露出した形で保持しないと実際組
み込みすることは不可能である。したがって、出力車2
1Cとラック81がかみ合うように、保持部材44Bの
一部がカットされていれば、半円状でなくてもよい。
【0111】さらに、図10に示すように、図4に示す
第1実施例の変形例に、本実施例の保持手段40Gを採
用してもよい。保持手段40Gは、ゼンマイ機構モジュ
ール2Gを覆い被さるような保持部材44Cである。ゼ
ンマイ収容部24Eの上面には、四角柱状に加工してあ
り、保持部材44Cの上面にも、四角柱にかみ合うよう
な回転止め穴49Aが設けられている。ここで、ゼンマ
イ収容部24Eの上面の形状、および保持部材44C上
面の穴は、必ずしも四角である必要はなく、かみ合った
ときに固定される形状を有していればよい。
【0112】また、保持部材底部に勘合軸48を備えて
おり、固定部材83Gにはその勘合軸48がはめ込める
ような保持穴43Dがあいている。すなわち保持部材4
4Cで、ゼンマイ収容部24Eと固定部材83Bを固定
し、ゼンマイの巻締状態を保持するようにしている。
【0113】さらに、本実施例では、固定カバーは取り
外せるものとしていたが、保持部材がゼンマイ機構モジ
ュールの一部品であり、移動可能に取付けられていても
よい。このようにすれば、組込後にもゼンマイを保持す
る機能を付加することができる。
【0114】このような本第4実施形態においても、前
記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができ
るほか、次のような効果を付加できる。
【0115】本実施例によれば、伝達手段の先端形状と
保持手段の穴形状がかみ合うとともに、ゼンマイ収容部
と固定される構造をもっているので、伝達手段に出力車
が係合されていない状態でも、ゼンマイの巻締状態を保
持することが可能になる。さらに、伝達手段に如何なる
形状のものが係合されていても保持手段と関係ないの
で、ゼンマイの巻締状態を保持することが可能である。
したがって、伝達手段に係合される出力車の仕様が異な
っていても、同じ保持手段を使用することが可能にな
り、部品共通化によるコスト削減につながる。
【0116】また、保持手段は駆動部を覆う形になって
いるので、送品中や取り扱い中に不慮の事故等による衝
撃が回転軸の軸受などに加わる可能性が低くなる。さら
に、埃や粉塵などに弱い軸受部等を保持手段により守る
構造を採用することもできる。
【0117】[第5実施形態]図11には、本発明の第
5実施形態に係るゼンマイ機構モジュール2Hを示して
いる。ゼンマイ機構モジュール2Hの構造は第1実施形
態と同様で、ゼンマイに蓄えられたエネルギーを伝達手
段を介して出力車21Cである歯車に伝達するものであ
る。さらに、本実施例では、ゼンマイ機構モジュール2
Hにラック81がかみ合った状態で提供される。
【0118】保持手段40Hは、ゼンマイ機構モジュー
ル2Hの出力車21Cである歯車とラック81の隙間
に、くさび形状の保持部材41Bをかみ合わせることに
より、出力車21Cの動きを阻止し、結果的にゼンマイ
の巻締状態を保持している。ここで、保持部材41Bは
必ずしもくさび形状である必要はなく、出力車21Cと
ラック81の動きを阻止する形状のものであれば何でも
よい。
【0119】さらに、図12に示すように、ラック81
Aにネジやピン等の保持部材41Cを取付け、ゼンマイ
機構モジュール2Hには、ラック81A上を滑らかに駆
動させるためのガイド82が取付けられており、このガ
イド82が保持部材41Cに動きを阻止することによ
り、ゼンマイの巻締状態を保持することもできる。
【0120】また、図13に示すように、ラック81B
と出力車21Eに保持部材41Dを取付ける保持穴43
E、通し穴42Dを設け、出力車21Eの回転を阻止す
ることによりゼンマイの巻締状態を保持してもよい。さ
らに、図13に示すような棒状の保持部材41Dを用い
る以外にも、ゼンマイ機構モジュールを覆いかぶせるよ
うな保持部材を用いて、歯車21Eとラック81Bを固
定する方法も採用することができる。ここでは、ラック
21Eと歯車81Bを固定できる保持手段であればなん
でもよい。
【0121】このような本第5実施形態においても、前
記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができ
るほか、次のような効果を付加できる。
【0122】本実施例によれば、ゼンマイ機構モジュー
ルと駆動機構を一体化したゼンマイ駆動機構ユニットと
して提供することが可能になるので、ゼンマイ機構モジ
ュールと駆動機構の接続を考慮した組込工程が必要なく
なり、より組込性が向上した製品を提供できる。
【0123】また、出力車として歯車を採用した場合、
その歯車を噛み合せるラックとして、組込専用ラックを
採用することもできる。具体的には、製品用のラックと
は別に組込前にゼンマイ巻締状態を保持する際に使用す
るもので、組込の際に組込用ラックと製品用ラックを接
続し、ゼンマイ機構モジュールをすべらせながら組込
む。このようにすれば、構造上ゼンマイ機構モジュール
自身に、保持機能を搭載できない場合でも、保持機能を
実現することができる。
【0124】さらに、出力車として歯車、駆動機構側に
ラックを採用した場合、両者の間に保持部材を挟み込む
こともできる。
【0125】このようにすれば、歯車とラックに特別な
加工や機構を組込まなくても、例えばくさび状の部品を
歯車とラックの隙間に挟めるだけで、ゼンマイの巻締状
態を保持することが可能になり、非常に簡単な構造で保
持手段を実現することができる。また、駆動機構に組込
んだ後に、この保持部材を取り外すことで、駆動機構に
力を伝達することができるので、誰でも簡単に組込むこ
とが可能になり組込性が向上する。さらに、故障、保守
等でゼンマイ機構モジュールを取り外す必要が出てきた
場合、駆動機構に組込まれている状態で、ゼンマイ機構
モジュールとラックの間に保持部材を挟むだけで、巻締
状態を保持することができる。したがって、再組込みの
際にもゼンマイ巻締め不要になり、誰でも簡単に取り扱
うことができ、かつメンテナンス性に優れたゼンマイ機
構モジュールの提供が可能になる。
【0126】また、前記保持部材を、前記ラック上に備
えることで、出力車と駆動機構の両者の動きを同時に固
定することができる。ラック上に保持部材をつけて、ゼ
ンマイ機構モジュールの動きを規制して、ゼンマイの巻
締状態を保持するので、非常に簡単な構造で保持手段を
実現することができる。
【0127】また、駆動機構に組込んだ後に、この保持
部材を取り外すことで、駆動機構に力を伝達することが
できるので、誰でも簡単に組込むことが可能になり組込
性が向上する。さらに、故障、保守等でゼンマイ機構モ
ジュールを取り外す必要が出てきた場合、駆動機構に組
込まれている状態で、ゼンマイ機構モジュールとラック
に保持部材を取り付けるだけで、巻締状態を保持するこ
とができる。したがって、再組込みの際にもゼンマイ巻
締め不要になり、誰でも簡単に取り扱うことができ、か
つメンテナンス性に優れたゼンマイ機構モジュールの提
供が可能になる。
【0128】さらに、保持部材として汎用のネジ等を用
いれば、新たな部品を用意しなくても、ラックに追加加
工するだけで、従来のゼンマイ機構モジュールにゼンマ
イを保持する機能を追加することができ、コスト的にも
生産性から見ても高い効果を得ることができる。
【0129】[第6実施形態]図14には、本発明の第
6実施形態に係るゼンマイ機構モジュール2Iを示して
いる。ゼンマイ機構モジュール2Iの構造は第1実施形
態と同様で、ゼンマイ4Aに蓄えられたエネルギーを伝
達手段5を介して出力車21に伝達するものである。本
実施例では、さらにゼンマイ4A外端とゼンマイ収容部
24F内壁の間に巻数規制手段30を備えている。
【0130】巻数規制手段30を設けることで、設定し
たい巻数以上巻締めても、設定巻数以上にはならない機
構を備えた。
【0131】ゼンマイ巻数規制手段30は、ゼンマイ4
Aの外端部の丸め31、曲率部32と、ゼンマイ収容部
24F内壁のゼンマイ保持溝33との引掛かりおよび摩
擦を利用することにより実現している。具体的には、ゼ
ンマイ4Aの外端部を筒状に成形した丸め31と、その
外端をゼンマイ収容部24F内半径よりも大きい曲率に
成形した曲率部32、ゼンマイ収容部24B内壁には、
ゼンマイ外端部の丸め31とかみ合うようなゼンマイ保
持溝33が複数備えてある。すなわち、ゼンマイ4Aの
丸め31が、ゼンマイ収容部24F内壁に備えてある複
数のゼンマイ保持溝33に引掛かっている状態から、あ
る力以上加わると外れて滑り出すので、そのときの力を
最大設定トルクとすれば、簡単に巻数規制手段30を実
現することができる。
【0132】図15に、本実施例で用いたゼンマイのト
ルクカーブを示す。A以上巻締めても、最大設定トルク
以上は巻締まらず、巻数規制手段30がスリップしてい
ることが分かる。
【0133】この巻数規制手段としては、機械式の腕時
計等に用いられるスリッピングアタッチメントをゼンマ
イの外端に取付けることにより実現してもよい。
【0134】このような本第6実施形態においても、前
記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができ
るほか、次のような効果を付加できる。
【0135】本実施例によれば、巻数規制手段により、
巻数規制されているので、ゼンマイを所定の巻数以上巻
締めても、巻数は増加しない。したがって、ゼンマイを
適当な巻数に巻締めるだけで、簡単に所定の巻数を与え
ることができる。
【0136】このためゼンマイ機構モジュールを駆動機
構に組込む際に、初期巻数を設定する工程が不要にな
り、迅速に所定の巻数が得られるようになるので、生産
性が向上し大量生産に対応できる。その上、巻締装置
も、所定の巻数以上巻締めるだけで、迅速に所定の巻数
を付与することができるので、コスト的にも有利なゼン
マイ機構モジュールの提供が可能になる。
【0137】さらに、ゼンマイのトルク仕様が変更した
場合でも、組込時に巻数の計数が不要なので、ゼンマイ
機構モジュールの形が同じであれば、巻数を変更するだ
けで、同じ組込ラインを使って様々なトルク仕様の製品
を組込むことできるようになる。その結果、異なる仕様
の製品も、同じ組込ラインを用いて組込できるので、多
品種少量生産化への対応が可能になる上、コスト的に有
利なゼンマイ機構モジュールの提供が可能になる。
【0138】また、故障・落下等によるゼンマイの不意
の巻戻しや、分解修理等によって、ゼンマイが完全に巻
戻った場合、従来、再び巻締めるには、専用の装置、工
具、技術を用いてゼンマイを所定の巻数に巻締める必要
があった。本発明では、ゼンマイ機構モジュールに巻数
規制手段を備えているので、所定の巻数にするための特
別な装置や技術が必要なくなり、誰でも簡単に取り扱う
ことができる。したがって、組立性、メンテナンス性に
優れたゼンマイ機構モジュールの提供が可能になった。
【0139】さらに、従来の構造では、ゼンマイを巻締
めすぎた場合、ゼンマイの外端に過大な負荷が加わり、
応力集中によるゼンマイの破断・変形が生じることがあ
った。しかし、本発明の巻数規制手段を備えることによ
り、所定の巻数以上巻締まることがないので、ゼンマイ
に無理な負荷が加わることがなくなり、耐久性が向上す
る。
【0140】このように、誰でも簡単にゼンマイ機構モ
ジュールに所定の巻数を付与することが可能になるう
え、ゼンマイ機構モジュールの組込み方法が汎用化する
ことから、本発明のゼンマイ機構モジュールを搭載した
製品の信頼性が向上する。
【0141】[第7実施形態]図16には、本発明の第
7実施形態に係るゼンマイ機構モジュール2を示してい
る。ゼンマイ機構モジュール2の構造は第1実施形態と
同様で、ゼンマイ4に蓄えられたエネルギーを伝達手段
5である回転軸を介して出力車に伝達するものである。
本実施例では、さらに伝達手段5を介して接続されるダ
ンパー制動手段70を備えている。
【0142】ダンパー制動手段70は流動物質75が十
分に満たされたダンパーケース73と、それに浸された
制動板72、そして、ダンパー蓋71から構成され、ゼ
ンマイ収容部24の下に取付けられている。回転軸22
と制動板軸74は係合されており、回転軸22が回転す
ると制動板72も回転し、制動板72が流動物質75中
を横切ることにより制動力を発生する。
【0143】ダンパーケース73内には、シリコンオイ
ルなどの高粘度の流動物質75が浸してあり、その流動
物質75中を制動板72が横切ることにより発生する力
を利用して、回転数に応じた制動力を得ている。ここ
で、流動物質75としては、シリコンオイルのほかに、
高粘度の粘性流体、気体等を利用することができる。さ
らに、ダンパーケース73内には、流動物質以外にも、
電磁ブレーキや回転数を増速した風車等を利用した制動
力を利用してもよい。
【0144】次に図1に本実施例のゼンマイ機構モジュ
ールを組込んだときの動作について説明する。カバー1
3を閉めると、ラック81、出力車21を介して回転エ
ネルギーが伝達手段5に伝達される。回転エネルギーは
ゼンマイ4に伝達され蓄積されると同時に、制動板72
にも伝達され、それがカバー13を閉じるときの負荷と
なる。一方、カバー13を開くときは、ゼンマイ4のエ
ネルギーが伝達手段5に伝達されると同時にその開放速
度に応じて、ダンパー制動手段70から制動力が発生す
る。その結果、カバー13は一定速度で滑らかに開く。
【0145】ここで、ダンパー制動手段13は必ずしも
ゼンマイ収納部24の下に配置される必要はない。一つ
のユニットとして取り扱うことが可能であれば、ゼンマ
イ収納部24の上にあってもよいし、平面状に重ならな
いように配置されていてもよい。さらに、制動板72と
制動板軸74は一体構造でもよいこのような本第7実施
形態においても、前記第1実施形態と同様の作用、効果
を奏することができるほか、次のような効果を付加でき
る。
【0146】従来、駆動体が開くときは、ゼンマイの力
のみに依存していたので、駆動体が開く速さは、ゼンマ
イが巻戻る速さであり、速度が大きかった。本発明のよ
うにダンパー制動手段を併用することで、滑らかな動き
を実現することが可能になり、特に小型の機器等のカバ
ーや蓋当に利用する場合、機器本体に高級感などの付加
的価値を追加することができる。
【0147】しかし、滑らかな動きを実現するには、ゼ
ンマイの巻数を厳しく管理する必要があった。例えば図
1に示すカバーの開閉距離ABが4センチメートルとす
ると、おおよそ0.3秒程度が滑らかに見える速さで、
これよりも0.1秒早いと、明らかに早く滑らかな開閉
には見えない。また、0.1秒遅いと、今度は遅すぎて
使用者に不快感を与えてしまう。このように、ダンパー
制動手段70を搭載することで、ゼンマイの厳しい巻数
管理が要求された。しかしながら、本実施例によれば、
保持手段を備えることで、正確に巻数管理された状態を
保持したまま供給されるので、組込時に巻数管理する必
要が無く、組みあがった状態で保持手段を取り除くの
で、正確な巻数のまま組込むことが可能である。
【0148】さらに、急激な駆動操作の繰返しにより与
える駆動機構への負荷が軽減され、耐久性を向上させる
ことができる。
【0149】また、ゼンマイの力が著しく大きい場合、
駆動体と本体の間に指等を挟み、利用者に負傷を負わせ
てしまう可能性があったが、ダンパー制動手段により、
滑らかな駆動が実現できたので防止することができる。
【0150】また、ダンパー制動手段を取付けると、ゼ
ンマイ巻締力以外に、巻締速さに比例したダンパー制動
力が働くので、ある速さ以上に巻締めるとダンパーや巻
締装置に過大な負荷がかかり、破損してしまうことがあ
った。そのため、駆動機構の組立ラインにおいて、巻締
工程を設置すると、その工程で時間損失が生じていた。
本発明の保持手段を用いることで、巻締工程と組込固定
を別ラインにすることが可能になり、巻締状態を保持し
た状態のゼンマイ機構モジュールを、駆動機構の組立ラ
インに投入することで、時間損失がなくなり、生産性が
向上する。
【0151】[第8実施形態]図17、図18、図19
には、本発明の第8実施形態に係るゼンマイ機構モジュ
ール2を組込んだ機器1、1A、1Bを示している。
【0152】図17は、入力部11や表示部12、また
表示しない処理部を備え、入力部11を覆うカバー13
から構成されている携帯型の電子機器1を示している。
カバー13は、手動でスライドさせることにより、入力
部11を覆い、スイッチ等を押すことにより、ゼンマイ
の力でカバー13が開き、図示するような状態になる。
ここで、表示部12がカバー13に覆われていてもよ
い。また、カバー13に入力部、表示部等が搭載されて
いてもよい。
【0153】図18は、入力部11Aが搭載されている
駆動体13Aが本体10Aから飛び出してくる携帯型の
電子機器1を表している。駆動体13Aは手動でスライ
ドさせることにより、本体10A内に収まり、スイッチ
等を押すことにより、ゼンマイの力で駆動体13Aが本
体10Aから飛び出し、図示するような状態になる。ま
た、入力部だけでなく、表示部やカメラ等が飛び出して
くるようにしてもよい。また、本体に入力部等が搭載さ
れていてもよい。
【0154】図19は、ゼンマイ機構モジュール2から
出力された回転力をそのまま利用し、蓋13Bの駆動に
用いた例である。蓋13Bは手動で閉じ、スイッチ等に
より、ゼンマイの力で蓋13Bが開き、図示するような
状態になる。このような本第8実施形態においても、前
記第1実施形態と同様の作用、効果を付加できる。
【0155】現在の携帯型の機器は、多機能と小型化が
求められている。それに伴い小さなスペースに多くの機
能を搭載するために、操作性を犠牲にする必要があっ
た。これを実現するために、駆動機構が多く用いられて
いるが、設置スペースが小さい上、機器本体自身も小さ
いので、駆動機構の組込性が悪くなっている。
【0156】また、小型の機器に駆動機構を組込む際、
駆動動力源としてモータが多く用いられてきた。モータ
の場合、組込性はよいものの、小型化とともに省電力化
も要求され、本発明におけるゼンマイ機構モジュールの
ように電気的エネルギーを必要としない動力源が求めら
れている。
【0157】しかし、組込性を考慮した場合、従来のゼ
ンマイ駆動機構では、巻締工程を意識した組込工程をも
つ必要があった。本発明では、小型の機器用の工程とし
ては取り扱いにくい、ゼンマイ機構モジュールの巻締工
程を組込前に行い、巻締状態を保持することで、作業性
と組込性を向上させている。したがって、組込の際は巻
締状態を保持しているので、ゼンマイ機構モジュールを
モータと同様の扱いで組込むことが可能になり、組込性
が向上する。しかも、エネルギー的に優れたゼンマイ駆
動機構を搭載することにより、非常に商品性の高い機器
を提供することが可能になる。しかも、操作を開始する
動作は、ゼンマイの力により自動的に行うので、機器の
操作性を向上させることができるうえ、商品性も向上さ
せることが可能である。
【0158】本発明のゼンマイ機構モジュールは、小型
の機器などに用いられることが好ましい。たとえば、電
話、ラジオ、テレビ、パーソナルコンピュータなどの電
子機器に搭載してもよく、特に携帯型の機器に用いるの
がより好ましい。また、電子制御を必要としない機器、
たとえば玩具等にこのゼンマイ機構モジュールを搭載し
てもよい。
【0159】さらに、ゼンマイの形状としては、渦巻き
状のゼンマイでもよいし、密着型の定トルクぜんまいを
使用してもよい。また、ゼンマイの厚み、幅は、全長に
渡って均一なものだけでなく、連続的に変化しているも
のを採用してもよい。
【0160】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ゼンマイ機構モジュールに保持手段を備えることによっ
て、ゼンマイの巻締状態を保ったまま組込ことが可能に
なり、巻締巻数を管理しなくても、簡単にかつ確実に所
定の巻数、トルクが得られる構造を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のゼンマイ機構モジュー
ルを搭載した携帯型の電子機器を示した斜視図である。
【図2】前記第1実施形態のゼンマイ機構モジュールを
分解した斜視図である。
【図3】一般的なゼンマイのトルクカーブを示したもの
である。
【図4】前記第1実施形態の変形例のゼンマイ機構モジ
ュールを分解した斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示す斜視図である。
【図6】前記第2実施形態の変形例を示す斜視図であ
る。
【図7】本発明の第3実施形態を示す斜視図である。
【図8】前記第3実施形態の変形例を示す斜視図であ
る。
【図9】本発明の第4実施形態を示す斜視図である。
【図10】前記第4実施形態の変形例を示す斜視図であ
る。
【図11】本発明の第5実施形態を示す斜視図である。
【図12】前記第5実施形態の変形例を示す斜視図であ
る。
【図13】前記第5実施形態の変形例を示す斜視図であ
る。
【図14】本発明の第6実施形態を示す斜視図である。
【図15】前記第6実施形態のトルクカーブを示したも
のである。
【図16】本発明の第7実施形態を示す斜視図である。
【図17】本発明の第8実施形態のゼンマイ機構モジュ
ールを搭載した携帯型の電子機器の斜視図である。
【図18】本発明の第8実施形態のゼンマイ機構モジュ
ールを搭載した携帯型の電子機器の斜視図である。
【図19】本発明の第8実施形態のゼンマイ機構モジュ
ールを搭載した携帯型の電子機器の斜視図である。
【符号の説明】
1,1A,1B 携帯型の電子機器 2,2A,2B,2C,2D,2E,2F,2G,2H,2I
ゼンマイ機構モジュール 3,3A,3B 駆動機構 4,4A ゼンマイ 5,5A,5B,5C 伝達手段 10,10A,10B 本体 11,11A,11B 入力部 12,12A,12B 表示部 13,13A カバー 13B 蓋 14 ストッパー 15 スイッチ 21,21A,21B,21C,21D,21E 出力車 22A 固定軸 23 上蓋 24,24A,24B,24C,24D,24E,24F ゼ
ンマイ収容部 25 軸受部 26 内掛部 27 巻締溝 28,28A 回転受 30 巻数規制手段 31 丸め 32 曲率部 33 ゼンマイ保持溝 40,40A,40B,40C,40D,40E,40F,4
0G,40H,40I 保持手段 41,41A,41B,41C,41D 保持部材 42,42A,42B,42C,42D 通し穴 43,43A,43B,43C,43D,43E 保持穴 44,44A,44B,44C 固定カバー 45,45A 保持歯車 46 勘合穴 47 勘合突起 48 勘合軸 49,49A 回転止穴 70 ダンパー制動手段 71 ダンパー蓋 72 制動板 73 ダンパーケース 74 制動板軸 75 流動物質 81,81A,81B ラック 82 ガイド 83,83A,83B 固定部材 84 固定軸受 85 固定穴

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械エネルギーを蓄積するゼンマイと、
    ゼンマイを収容するゼンマイ収容部と、ゼンマイと駆動
    機構との間で、機械エネルギーのやり取りを行う伝達手
    段と、前記ゼンマイの巻締状態を保つ保持手段とを備え
    たことを特徴とするゼンマイ機構モジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記伝達手段が、前
    記ゼンマイ収容部中央に回転可能に保持される回転軸で
    あって、前記ゼンマイの内端は前記伝達手段に係合さ
    れ、前記ゼンマイの外端は前記ゼンマイ収容部に係合さ
    れていることを特徴とするゼンマイ機構モジュール。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記伝達手
    段には、歯車あるいはプーリ車を含む出力車が係合され
    ており、前記保持手段が、前記出力車と、前記ゼンマイ
    機構モジュールの両者の動きを同時に固定する保持部材
    であることを特徴とするゼンマイ機構モジュール。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記保持部材が、一
    方は前記出力車とかみ合い、他方は、前記ゼンマイ機構
    モジュールと固定されていることを特徴とするゼンマイ
    機構モジュール。
  5. 【請求項5】 請求項1または2において、前記保持手
    段が、前記伝達手段と、前記ゼンマイ機構モジュールの
    両者の動きを同時に固定する保持部材であることを特徴
    とするゼンマイ機構モジュール。
  6. 【請求項6】 請求項1または2において、前記出力車
    が前記伝達手段と係合されており、前記出力車は、前記
    駆動機構と接続されており、前記保持手段が、前記出力
    車と前記駆動機構の両者の動きを同時に固定する保持部
    材であることを特徴とするゼンマイ機構モジュール。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、巻数
    規制手段を備えていることを特徴とするゼンマイ機構モ
    ジュール。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかにおいて、ダン
    パー制動手段を備えていることを特徴とするゼンマイ機
    構モジュール。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のゼンマ
    イ機構モジュールを用いたことを特徴とする機器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006108881A (ja) * 2004-10-01 2006-04-20 Kato Electrical Mach Co Ltd 携帯機器のスライド機構及び携帯電話機
JP2007336432A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Audio Technica Corp ヘッドホン
JP2007336429A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Audio Technica Corp ヘッドホン

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