JP2003082007A - オレフィンの気相重合方法 - Google Patents

オレフィンの気相重合方法

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JP2003082007A
JP2003082007A JP2001272978A JP2001272978A JP2003082007A JP 2003082007 A JP2003082007 A JP 2003082007A JP 2001272978 A JP2001272978 A JP 2001272978A JP 2001272978 A JP2001272978 A JP 2001272978A JP 2003082007 A JP2003082007 A JP 2003082007A
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olefin
polymer
phase polymerization
polymerization
ethylene
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JP2001272978A
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Osamu Kimura
修 木村
Nobuhide Tashiro
信英 田代
Yuji Yano
祐治 矢野
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ポリマー中や反応器
中にポリマーの塊発生を抑制した連続的な重合反応を行
うことができるポリオレフィンの重合方法を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 メタロセン系触媒含有固体成分
を流動床反応器に供給するエチレンを主成分とするオレ
フィンの気相重合方法において、重合反応温度が85℃
を超えて95℃の範囲で行い、得られる重合体の融点と
重合反応温度とが式(1)の関係であることを特徴とす
るオレフィンの気相重合方法。 【数1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安定に連続してポ
リマーを製造可能で、塊の発生を抑制したメタロセン触
媒含有固体成分を流動床反応器に供給するエチレンを主
体とするα−オレフィンの気相重合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィンは、溶液、バル
ク、スラリーあるいは気相の各重合方法で製造されてき
た。近年、触媒の活性も著しく向上して生成重合体から
触媒残渣を分離する工程を必要としないプロセスが普及
しており、特に流動床反応器中でオレフィンを気相重合
する方法は工業的価値が高く、注目されている。
【0003】特開平7−179512号公報には、Ra
CH=CHRb[式中、Ra及びRbは同一でも異なって
いてもよく、水素原子若しくは炭素原子1〜14個のア
ルキル基であるか、またはRaとRbとはこれらに接続す
る原子と一緒に環系を形成し得る]のオレフィンを、温
度50〜200℃、圧力0.5〜100バールで、溶
液、懸濁液または気相中、遷移金属成分(メタロセン)と
特定の遷移金属成分として使用することを特徴とする該
製造方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エチレンを
主体とするα−オレフィンの気相重合を行うメタロセン
触媒を用いた流動床気相重合プロセスにおいて、反応熱
により局部的に過熱が起きると、反応温度と生成するポ
リマーの融点とが接近しているため、ポリマーの一部が
溶融し、重合層中にポリマーの塊が発生し、ポリマーを
反応容器から抜き出すラインが閉塞するなどして、連続
的な重合反応を行うことが出来ない場合があった。特
に、触媒やポリマーの微粉の一部が、静電気などで重合
層内壁に付着し、流動することなく重合し、局部過熱が
起きることが知られている。本発明者らは、反応温度を
低く抑え、得られるポリマーの融点と反応温度との温度
差を大きくすると、触媒活性が長く維持され、重合層内
壁に付着した微粉が溶融し、塊を発生させることを見い
だした。本発明は、ポリマー中や反応器中にポリマーの
塊発生を抑制した連続的な重合反応を行うことができる
ポリオレフィンの重合方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のオレフィンの気
相重合方法は、メタロセン触媒含有固体成分を流動床反
応器に供給するエチレンを主成分とするオレフィンの気
相重合方法において、重合反応温度が85℃を超えて9
5℃の範囲で行い、得られる重合体の融点と重合反応温
度とが式(1)の関係であることを特徴とするオレフィ
ンの気相重合方法である。
【数2】
【0006】好ましくは本発明のオレフィンの気相重合
方法は、メタロセン触媒含有固体成分を流動床反応器に
供給するエチレンを主成分とするオレフィンの気相重合
方法において、重合反応温度が85℃を超えて95℃の
範囲で行い、得られる重合体の密度が0.913(g/
cm)〜0.950(g/cm)の範囲であること
を特徴とするオレフィンの気相重合方法である。
【0007】好ましくは本発明のオレフィンの気相重合
方法は、上記の重合反応温度が、86℃〜95℃の範囲
で行うことを特徴とするオレフィンの気相重合方法が好
ましい。好ましくは本発明のオレフィンの気相重合方法
は、上記のエチレンを主成分とするオレフィンが、エチ
レンを主成分とする炭素数2〜8のα−オレフィンであ
ることを特徴とするオレフィンの気相重合方法が好まし
い。
【0008】
【発明の実施の態様】本発明のオレフィンの気相重合方
法は、メタロセン触媒含有固体成分を流動床反応器に供
給するエチレンを主成分とするオレフィンの気相重合方
法において、重合反応温度が85℃を超えて95℃の範
囲で行い、得られる重合体の融点と重合反応温度とが式
(1)の関係であることを特徴とするオレフィンの気相
重合方法である。
【数3】 上記式(1)において、[(得られる重合体の融点)−
(重合反応温度)]の関係は、20℃〜38℃の範囲、
好ましくは21℃〜37℃の範囲、さらに好ましくは2
3℃〜35℃の範囲、より好ましくは25℃〜33℃の
範囲、特に好ましくは27℃〜30℃の範囲が好まし
い。
【0009】好ましくは本発明のオレフィンの気相重合
方法は、重合反応温度が85℃を超えて95℃の範囲で
行い、得られる重合体の密度が0.913(g/c
)〜0.950(g/cm)の範囲であることを
特徴とするオレフィンの気相重合方法が好ましい。
【0010】好ましくは本発明のオレフィンの気相重合
方法は、得られる重合体のビカット軟化点と重合反応温
度とが式(2)の関係であることを特徴とするオレフィ
ンの気相重合方法は好ましい。
【数4】 上記式(2)において、[(重合体のビカット軟化点)
−(重合反応温度)]の関係は、10℃〜27℃の範
囲、好ましくは11℃〜26℃の範囲、さらに好ましく
は12℃〜25℃の範囲、より好ましくは13℃〜24
℃の範囲、特に好ましくは14℃〜23℃の範囲が好ま
しい。
【0011】本発明のオレフィンの気相重合方法は、重
合反応温度が、85℃を超えて95℃の範囲、好ましく
は86℃〜95℃の範囲、さらに好ましくは87℃〜9
5℃の範囲、より好ましくは86℃〜94℃の範囲、特
に好ましくは87℃〜94℃の範囲で行うことが好まし
い。
【0012】好ましくは本発明のオレフィンの気相重合
方法により得られる得られる重合体の密度は、好ましく
は0.913(g/cm)〜0.950(g/c
)の範囲、さらに好ましくは0.913(g/cm
)〜0.947(g/cm)の範囲、より好ましく
は0.914(g/cm)〜0.945(g/c
)の範囲、特に好ましくは0.914(g/c
)〜0.940(g/cm)の範囲が好ましい。
【0013】本発明のオレフィンの気相重合方法より製
造されるポリマーのメルトインデックス(MI)は、好
ましくは0.01〜100(g/10分)、さらに好ま
しくは0.05〜50(g/10分)、より好ましくは
0.5〜20(g/10分)、特に1〜7(g/10
分)の範囲が好ましい。
【0014】流動床反応器としては、公知の気相の流動
床反応器を用いることが出来、例えば、特開昭58−2
01802号公報、特開昭59−126406号公報、
特開平2−233708号公報、特開平4−23440
9号公報、特開平7−62009号公報などに記載の流
動床反応器を用いることができる。
【0015】反応器に供給するガスは、エチレンを主成
分とするオレフィン以外に、炭素数3〜8の飽和炭化水
素、窒素、水素、アルゴン、ヘリウムなどを含んだもの
を用いることができる。
【0016】炭素数3〜8の飽和炭化水素としては、プ
ロパンなどの炭素数3の飽和炭化水素、n−ブタン、i
−ブタンなどの炭素数4の飽和炭化水素、n−ペンタ
ン、i−ペンタン、ネオペンタン、シクロペンタンなど
の炭素数5の飽和炭化水素、n−へキサン、イソヘキサ
ン、3−メチルペンタン、ネオヘキサン、2,3−ジメ
チルブタン、シクロヘキサンなどの炭素数6の飽和炭化
水素、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチル
ヘキサン、3−エチルペンタン、2,2−ジメチルペン
タン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペ
ンタン、3,3−ジメチルペンタン、2,2,3−トリ
メチルブタン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン
などの炭素数7の飽和炭化水素、n−オクタン、2−メ
チルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタ
ン、3−エチルへキサン、2,2−ジメチルへキサン、
2,3−ジメチルへキサン、2,4−ジメチルへキサ
ン、2,5−ジメチルへキサン、3,3−ジメチルへキ
サン、3,4−ジメチルへキサン、2−メチル−3−エ
チルペンタン、3−メチル−3−エチルペンタン、2,
2,3−トリメチルペンタン、2,2,4−トリメチル
ペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,
4−トリメチルペンタン、2,2,3,3−テトラメチ
ルブタン、シクロオクタン、ジメチルシクロヘキサン、
エチルシクロヘキサンなどの炭素数8の飽和炭化水素、
あるいはこれらの混合物が好適に用いられる。特に、炭
素数5〜6の飽和炭化水素あるいはこれらの混合物が、
(1)流動反応器内で気体であり、流動反応器外では、
液化し、容易に回収、取扱いが出来る、(2)ポリオレ
フィンより容易に除去できるので好ましく用いることが
出来る。特に、n−ペンタン、i−ペンタン、n−へキ
サンは、安価で製造コストを下げることが出来る。
【0017】メタロセン触媒としては、公知のメタロセ
ン触媒を用いることが出来る。メタロセン触媒として
は、周期律表第IV又はV族遷移金属のメタロセン化合
物と、有機アルミニウム化合物及び/又はイオン性化合
物の組合せ、有機アルミニウムオキシ化合物と、シク
ロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第
IV族又はV族の遷移金属化合物などの公知のオレフィン
重合用などのメタロセン触媒を用いることが出来る。
【0018】周期律表第IV又はV族遷移金属としては、
チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム
(Hf)、バナジウム(V)などが好ましい。
【0019】上記メタロセン化合物との組合せで用いら
れる有機アルミニウム化合物としては、一般式、(−A
l(R)O−)nで示される直鎖状、あるいは環状重合体
(Rは炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロゲ
ン原子及び/又はRO基で置換されたものも含む。nは
重合度であり、5以上、好ましくは10以上である)で
あり、具体例としてRがそれぞれメチル、エチル、イソ
ブチル基である、メチルアルモキサン、エチルアルモキ
サン、イソブチルエチルアルモキサンなどが挙げられ
る。
【0020】上記イオン性化合物としては、一般式、C
+・A-で示され、C+は有機化合物、有機金属化合物、
あるいは無機化合物の酸化性のカチオン、又はルイス塩
基とプロトンからなるブレンステッド酸であり、メタロ
セン配位子のアニオンと反応してメタロセンのカチオン
を生成することができる。
【0021】上記のメタロセン触媒は、無機化合物、又
は有機高分子化合物に担持してメタロセン触媒含有固体
成分として用いることができる。担体としての無機化合
物としては、無機酸化物、無機塩化物、無機水酸化物が
好ましく、少量の炭酸塩、硫酸塩を含有したものも採用
できる。特に好ましいものは無機酸化物であり、シリ
カ、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、カ
ルシアなどを挙げることができる。これらの無機酸化物
は、平均粒子径が5〜150μm、比表面積が2〜80
0m2/gの多孔性微粒子が好ましく、例えば100〜8
00℃で熱処理して用いることができる。有機高分子化
合物としては、側鎖に芳香族環、置換芳香族環、あるい
はヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、ハロゲ
ン原子などの官能基を有するものが好ましい。
【0022】オレフィンの気相重合方法において、重合
反応圧力は、好ましくは常圧〜10MPa・G、さらに
好ましくは0.3〜8MPa・G、より好ましくは0.
5〜6MPa・G、特に好ましくは1〜4MPa・Gで
行うことが好ましい。
【0023】また、重合活性の向上、生成ポリマーの形
状保持、重合反応器への触媒導入の容易さ、重合反応器
への触媒付着防止、流動床反応器内での流動性の向上な
どを目的として、エチレンを主成分とするオレフィンの
一定量を予備的に重合した後、この予備重合体を触媒と
して本重合に使用できる。予備重合は、例えば、不活性
炭化水素溶媒中のスラリー法において、通常、重合温度
5〜80℃、好ましくは10〜80℃、重合時間5分〜
20時間、触媒固体中の遷移金属1mg原子当たり重合
体が1〜100g得られる条件で行う。
【0024】上記のエチレンを主成分とするオレフィン
は、好ましくはエチレンを主成分とする炭素数2〜10
のオレフィン、さらに好ましくはエチレンを主成分とす
る炭素数2〜8のオレフィンであることが好ましい。上
記のエチレンを主成分とするオレフィンは、好ましくは
エチレンを主成分とする炭素数2〜10のα−オレフィ
ン、さらに好ましくはエチレンを主成分とする炭素数2
〜8のα−オレフィンであることが好ましい。エチレン
を主成分とするオレフィンの具体的な例としては、エチ
レン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メ
チルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などの
直鎖状α−オレフィンや、シクロペンテン、シクロヘキ
センなどの環状α−オレフィンあるいはこれらの混合物
を挙げられる。特に、エチレンを主成分とする、例え
ば、エチレン50モル%以上、さらに60モル%以上、
さらに70モル%以上、さらに80モル%以上、特に9
0モル%以上含む炭素数2〜10のオレフィンを好まし
く用いることができる。
【0025】本発明の方法は、エチレンの単独重合、エ
チレンと炭素数3〜10のオレフィン類との共重合に好
適に用いることができる。特に、エチレンを主成分とす
る炭素数3〜10の重合性オレフィン類または、エチレ
ンを主成分とする炭素数2〜10のα−オレフィンとを
共重合させて、エチレン−αーオレフィン共重合体を製
造することができる。
【0026】図1は、気相重合反応装置の説明図の一例
である。図1を参照して、本発明の実施態様の一例を概
略的に説明する。気相反応混合物は、反応器の気相流動
層部分1で重合され、反応器の頂部から抜き出され、循
環ライン5を通じて熱交換器6及びコンプレサー7を経
由して反応器の下部より再導入される。補充供給原料
が、原料供給ライン8から供給される。触媒あるいは別
の容器で予め少量のオレフィンで予備重合処理した予備
重合体は、供給ライン9から供給される。製造された重
合体は、気相流動層部分の高さが一定になるように反応
器からポリマー抜き取りライン10により連続的または
断続的に抜き出される。ガス濃度の測定は、ガスを循環
ライン5よりガス濃度測定ライン11より抜き出し、ガ
ス濃度測定器12を用いて行う。
【0027】
【実施例】以下に、実施例を挙げて、本発明についてさ
らに具体的に説明する。本発明は、これらの実施例のみ
に限定されるものでない。
【0028】ポリオレフィンの特性の測定方法は、以下
の通りである。 (1)密度:JIS・K7112に準拠して、190
℃、21.6Kg荷重におけるメルトフローレイト測定
時に得られるストランドを100℃で1時間熱処理し、
1時間かけて室温まで徐冷したサンプルを密度勾配管を
用いて測定する。 (2)メルトフローレイト(MI) :JIS・K72
10に準拠して、メルトインデクサーを用いて、190
℃における2.16Kg荷重での10分間にストランド
状に押し出される樹脂の重量を測定することにより求め
る。
【0029】(3)塊量(%):塊量は以下の式(3)
に従い算出した値とする。
【数5】
【0030】(4)融点(℃):融点は、示差走査熱量
測定(DSC)機器(TA Instruments社
製、型式:DSC2920)を用い、雰囲気:窒素50
ml/分、温度プロファイルとして、室温から170
℃に10℃/分で昇温、170℃で10分間ホール
ド、170℃から0℃に5℃/分で降温、再び0℃
から170℃に10℃/分で昇温を行い、の2回目の
昇温時の際に得られるピークの温度を重合体の融点とす
る。
【0031】(5)ビカット軟化点(℃):JIS・K
7206に準拠して行う。測定は、熱媒:シリコンオイ
ル(信越シリコーン社製、FK965(100C
S))、圧子:先端断面積1.000±0.015mm
、荷重:1000gf、昇温速度:50℃/時間、試
料厚み:3mmの条件で行い、上記圧子が1mm変位す
るときの温度をビカット軟化点とする。
【0032】ガスの分析方法は、以下の方法で行った。
絶対検量線法により作成した検量線は、水素、エチレ
ン、ヘキセン−1に関して高千穂化学工業製の標準ガス
を、一酸化炭素に関して住友精化製の標準ガスを、カラ
ム充填剤は、横河電機より入手したものを用いて行っ
た。
【0033】1.水素濃度の測定方法:φ2mm×0.
5m(カラム充填剤YGC−5150Q−0825)、
φ2mm×1m(カラム充填剤YGC−5111K)、
φ2mm×1m(カラム充填剤YGC−5102B)の
3本のカラムを直列に接続したものを用い、検出器とし
てTCD、キャリアーガス(Ar)、キャリアーガス流
速(60〜300ml/min)、カラム温度(65
℃)で分析を行った。水素濃度は、得られた分析データ
を、インテグレータを用いて、ベースラインの処理方法
としてPeek height法、絶対検量線法により
作成した検量線を用いて、算出した。
【0034】2.エチレン濃度の測定方法:φ2mm×
0.5m(カラム充填剤YGC−5150Q−082
5)、φ2mm×2m(カラム充填剤YGC−5111
K)の2本のカラムを直列に接続したものを用い、検出
器としてFID、キャリアーガス(水素)、キャリアー
ガス流速(60〜300ml/min)、カラム温度
(65℃)で分析を行った。エチレン濃度は、得られた
分析データを、インテグレータを用いて、ベースライン
の処理方法としてPeek height法、絶対検量
線法により作成した検量線を用いて、算出した。
【0035】3.ヘキセン−1、i−ペンタン濃度の測
定方法:φ2mm×2m(カラム充填剤YGC−515
0Q−1125)、φ2mm×3m(カラム充填剤YG
C−5150Q−1825)の2本のカラムを直列に接
続したものを用い、検出器としてFID、キャリアーガ
ス(水素)、キャリアーガス流速(60〜300ml/
min)、カラム温度(65℃)で分析を行った。ヘキ
セン−1およびn−ペンタン濃度は、得られた分析デー
タを、インテグレータを用いて、ベースラインの処理方
法としてPeek height法、絶対検量線法によ
り作成した検量線を用いて、算出した。
【0036】[実施例1] (エチレンとヘキセン−1との気相重合)図1に示すよう
な流動床気相反応器を用いて、重合触媒としては、メタ
ロセン触媒を用い、水素の存在下、エチレンとヘキセン
−1との共重合を行った。反応条件および供給ガス条件
は、表1に示す。気相反応器に供給するエチレン、ヘキ
セン−1および水素のガス濃度は、図1に示した反応装
置に示すガス濃度測定ライン11より抜き出し、ガス濃
度測定器12を用いて測定した。エチレン濃度は60v
ol%、ヘキセン−1濃度は1.5vol%、水素濃度
がエチレン濃度に対して4.5ppm/%であった。ポ
リオレフィン抜き取りラインより得られたエチレン−ヘ
キセン−1共重合体は、密度、メルトフローレート(M
I)、塊量、融点およびビカット軟化点を測定し、結果
を表2に示した。ポリマーは、塊量も少なく、連続し
て、安定に製造することが出来た。
【0037】[比較例1]反応温度を75℃で行った以
外は、実施例1と同様にして、表1に示す反応条件およ
び供給ガス条件でポリマーを製造した。得られたポリマ
ーの密度、メルトフローレート(MI)、塊量、融点お
よびビカット軟化点を測定し、結果を表2に示した。ポ
リマーは、塊量の多いものが得られた。
【0038】[実施例2〜4]実施例1と同様にして、
表1に示す反応条件および供給ガス条件でポリマーを製
造した。得られたポリマーの密度、メルトフローレート
(MI)、塊量、融点およびビカット軟化点を測定し、
結果を表2に示した。ポリマーは、塊量も少なく、連続
して、安定に製造することが出来た。
【0039】[比較例2〜4]実施例1と同様にして、
表1に示す反応条件および供給ガス条件でポリマーを製
造した。得られたポリマーの密度、メルトフローレート
(MI)、塊量、融点およびビカット軟化点を測定し、
結果を表2に示した。ポリマーは、塊量の多いものが得
られた。
【0040】反応温度条件が異なる実施例1および比較
例1において、得られるポリマーの製造量(量/時間)
を比較すると、実施例1の製造量を1として、比較例1
の製造量は0.68であり、実施例1の生産量は、比較
例1の生産量より大きい。(例えば、比較例1の製造量
は、0.68=[(比較例1の製造量)/(実施例1の
製造量)]の関係より算出することが出来る。) 反応温度条件が異なる実施例2および比較例2におい
て、得られるポリマーの製造量(量/時間)を比較する
と、実施例2の製造量を1として、比較例2の製造量は
0.60であり、実施例2の生産量は、比較例2の生産
量より大きい。反応温度条件が異なる実施例3および比
較例3において、得られるポリマーの製造量(量/時
間)を比較すると、実施例3の製造量を1として、比較
例3の製造量は0.85であり、実施例3の生産量は、
比較例3の生産量より大きい。反応温度条件が異なる実
施例4および比較例4において、得られるポリマーの製
造量(量/時間)を比較すると、実施例4の製造量を1
として、比較例4の製造量は0.55であり、実施例4
の生産量は、比較例4の生産量より大きい。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明により、メタロセン触媒を用いた
流動床気相重合プロセスによるポリオレフィン製造装置
を用いて、得られるポリマーに塊が少なく、安定に連続
して多量のポリマーを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 気相重合反応装置の説明図の一例である。
【符号の説明】
1:反応の気相流動層部分、 2:流動床反応器、 4:流動化グリッド、 5:循環ライン、 6:熱交換器、 7:コンプレッサー、 8:原料供給ライン、 9:触媒供給ライン、 10:ポリマー抜き取りライン、 11:ガス濃度測定用ライン、 12:ガス濃度測定器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタロセン触媒含有固体成分を流動床反応
    器に供給するエチレンを主成分とするオレフィンの気相
    重合方法において、重合反応温度が85℃を超えて95
    ℃の範囲で行い、得られる重合体の融点と重合反応温度
    とが式(1)の関係であることを特徴とするオレフィン
    の気相重合方法。 【数1】
  2. 【請求項2】メタロセン触媒含有固体成分を流動床反応
    器に供給するエチレンを主成分とするオレフィンの気相
    重合方法において、重合反応温度が85℃を超えて95
    ℃の範囲で行い、得られる重合体の密度が0.913
    (g/cm)〜0.950(g/cm)の範囲であ
    ることを特徴とするオレフィンの気相重合方法。
  3. 【請求項3】重合反応温度が、86℃〜95℃の範囲で
    行うことを特徴とする請求項1または2に記載のオレフ
    ィンの気相重合方法。
  4. 【請求項4】エチレンを主成分とするオレフィンが、エ
    チレンを主成分とする炭素数2〜8のα−オレフィンで
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記
    載のオレフィンの気相重合方法。
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