JP2003082002A - 糖誘導体、糖誘導体の製造方法、細胞接着因子の選択的吸着方法及び癌細胞転移制御方法 - Google Patents

糖誘導体、糖誘導体の製造方法、細胞接着因子の選択的吸着方法及び癌細胞転移制御方法

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JP2003082002A
JP2003082002A JP2001279414A JP2001279414A JP2003082002A JP 2003082002 A JP2003082002 A JP 2003082002A JP 2001279414 A JP2001279414 A JP 2001279414A JP 2001279414 A JP2001279414 A JP 2001279414A JP 2003082002 A JP2003082002 A JP 2003082002A
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Takashi Komai
喬 駒井
Keiichi Miyamoto
啓一 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 EDA(+)FNを選択的に吸着する事が可
能であり、ATIIIなどの血中の他の有用成分の吸着を抑
えてEDA(+)FNをより選択的に吸着可能な糖誘導体及びそ
の製造方法、新規な細胞接着因子の選択的吸着方法及び
癌細胞転移制御方法の提供。 【解決手段】セルロースを硫酸化及びカルボキシメチル
化する、又はセルロースを硫酸化、カルボキシメチル化
及びNa等のアルカリ金属により塩とすることにより糖
誘導体を得、該糖誘導体を細胞接着因子の選択的吸着方
法及び癌細胞転移制御方法に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は糖誘導体、その製造
方法、細胞接着因子の選択的吸着方法、及び癌細胞転移
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】慢性関節リュウマチ、全身性エリトマト
−デス、強直性脊髄炎等の自己免疫疾患疾患の治療に関
して、細胞性フィブロネクチン、フィブリノーゲン、ヘ
パリン等の研究が多く行われており、エクストラ ドメ
イン A-コンタイニング フィブロネクチン(以下 E
DA(+)FNと略称する。)を除去することで治療効果が
発現すると言われている。このEDA(+)FNを除去する方
法に関して、多くの研究が行われているが、 EDA(+)F
N以外の物質も除去してしまうという、問題点が残って
いた。慢性関節リュウマチ、全身性エリトマト−デス、
強直性脊髄炎等の自己免疫疾患疾患の治療にはノセ
(アーテフィシャル オルガン(Artif.Org) 4,205-20
7 1980)らの考案したクリオフィルトレーション治療法
が行われており、その治療効果が報告されている。その
後、クリオゲルの性質について研究が進みその主成分が
細胞性フィブロネクチン、フィブリノーゲン(FbN)、
ヘパリンであることが判明した(梅本他 ブラッド、コ
アギュレーション、フィブリノリシス(Blood,Coagul.F
ibrinolysis). 4,127-131 1993)。EDA(+)FNは血漿性
フィブロネクチン(pFN)とほとんど同じ構造である
が、エクストラドメインA、エクストラドメインB、IIIC
Sと言われる領域が追加されている事が特徴である。と
くにEDA(+)FNは慢性関節リュウマチなどの自己免疫疾患
の患者に適応されるクリオフィルトレーション療法で除
去されるクリオプレシピテーションの原因物質であると
言われている。(駒井喬、清水智研、宮下警一、宮本啓
一、鴇田昌之、小林直之、坂下栄治 人口臓器26
(1)pp195−199(1997))健常人の血漿
中には通常血漿性フィブロネクチンが存在しており、ED
A(+)FNは非常に少ない物質である、しかし自己免疫疾患
の患者の血漿中には多く存在しており、病因物質である
と考えられる。
【0003】しかしクリオフィルトレーション治療法は
血球−血漿分離、血漿冷却、クリオゲル分離、血漿加熱
の複数の工程が必要であった。また血漿の冷却によって
できるクリオゲルは病因物質のみならず、正常成分の他
の物質も同時に沈殿するため、クリオゲルを分離除去す
ると体内よりアルブミンなどの正常成分が多量に除かれ
てしまう問題点があった。そのため、治療後アルブミン
製剤の人体への供給が必要であった。また、上記の知見
よりヘパリン固定化粒子を用いた、EDA(+)FNの除去剤が
開発されたが、自己免疫疾患には関与しないと考えられ
る正常な成分である血液凝固阻害タンパク質であるATII
Iも同時に吸着してしまい、血漿中の血液凝固系のバラ
ンスを崩す欠点があった。また、ヘパリン固定化粒子を
用いた方法によれば、フィブロネクチンを除去できる
が、血漿性フィブロネクチン、ATIIIなども同時に除去
され、EDA(+)FNの選択除去はできないという問題点が残
っていた。加えて、ヘパリンの精製は動物より抽出され
るため、ウイルス等が混入するという問題点が残り、こ
の問題点を解決したヘパリンは経済性の点で問題点が残
っていた。特許公報第2796645号には、血漿フィブロネ
クチンと細胞性フィブロネクチンとを含有するフィブロ
ネクチン含有物を、架橋ポリサッカライド硫酸及び/又
はポリサッカライド硫酸固定担体からなるフィブロネク
チン吸着体と接触させて、該吸着体に細胞性フィブロネ
クチンを選択的に吸着させることを特徴とする、細胞性
フィブロネクチンの吸着除去方法、が記載されている。
ポリマー プレプリンツ,ジャパン Vol.46, No10(19
97)には、位置選択的硫酸化カルボキシメチルセルロー
スが、ポリマー プレプリンツ,ジャパン Vol.46, No
10(1997)には、ポリマー プレプリンツ,ジャパン V
ol.48, No10(1999)には、硫酸化多糖と EDA(+)FN
の相互作用が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は糖誘導体を提
供すること、及びその製造方法、細胞接着因子の選択的
吸着方法、及び癌細胞転移制御方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決のため鋭意研究の結果、下記構造を含有する糖誘
導体、下記構成単位を1単位以上含有する糖誘導体、該
糖誘導体を含有する多糖類である糖誘導体、該糖誘導体
が不溶化された糖誘導体、不溶性多孔質担体が導入され
た該誘導体、形状が球状である該糖誘導体、真球度が
0.9以上である該糖誘導体、平均粒径が50〜300
0μmである該糖誘導体、中空糸状である該糖誘導体、
形状が膜状である該糖誘導体、排除限界分子量が50万
〜500万である該糖誘導体、排除限界分子量が80万
〜300万である該糖誘導体、該セルロースを硫酸化及
びカルボキシメチル化する、又はセルロースを硫酸化、
カルボキシメチル化及び1価の陽イオンにより塩とする
該糖誘導体の製造方法、該糖誘導体を用いた細胞接着因
子の選択的吸着方法、細胞接着因子が細胞性フィブロネ
クチンである該細胞接着因子の選択的吸着方法、該糖誘
導体を用いた癌細胞転移制御方法を発明し、本発明を完
成した。
【0006】 1は、H又は1価の陽イオンである。
【0007】グルコース単位の3位の水酸基がカルボキ
シメチル化され、6位の水酸基が硫酸化された構成単
位。グルコース単位の3位の水酸基がカルボキシメチル
化され、6位の水酸基が硫酸化され、更に1価の陽イオ
ンにより塩となった構成単位。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の糖誘導体は、構造骨格中に下記構造を含有する
糖誘導体である。
【0009】 1は、H又は1価の陽イオンである。該糖誘導体は、
上記構造を有していれば問題なく、EDA(+)FNを
選択的に吸着する点で、他の多糖類又は他の多糖類の誘
導体に該誘導体の構造が含有していることが好ましい。
又、EDA(+)FNを選択的に吸着する点で、不溶性
多孔質担体が該誘導体に導入されたものが好ましい。該
不溶性多孔質担体としては、アガロース系、架橋デキス
トラン系、セルロース系、架橋ポリアクリルアミド系の
担体が例示でき、製造効率の点、経済性の点でセルロー
スが好ましい。
【0010】さらに、本発明の糖誘導体は、グルコース
単位の3位の水酸基がカルボキシメチル化され、6位の
水酸基が硫酸化された構成単位、又は、グルコース単位
の2位と3位の水酸基がカルボキシメチル化され、6位
の水酸基が硫酸化され、更に1価の陽イオンにより塩と
なった構成単位構成単位を1単位以上含有する糖誘導体
である。該糖誘導体は、上記構造単位を1単位以上含有
していれば問題なく、EDA(+)FNを選択的に吸着
する点で、他の多糖類又は他の多糖類の誘導体に該誘導
体の構造が含有していることが好ましい。又、EDA
(+)FNを選択的に吸着する点で、不溶性多孔質担体
が該誘導体に導入されたものが好ましい。該不溶性多孔
質担体としては、アガロース系、架橋デキストラン系、
セルロース系、架橋ポリアクリルアミド系の担体が例示
でき、製造効率の点、経済性の点でセルロースが好まし
い。
【0011】また、本発明の糖誘導体の形状は、球状粒
子、中空糸、膜など、特に限定されるものではないが、
その中でも球状粒子である場合には、製造、取り扱いが
容易であり、本発明に好ましく使用することができる。
中空糸状の担体とは内部に連続または不連続の空洞を持
つ繊維状の担体を示すもので、紡糸液に発泡剤を添加、
または特殊な口金などを用いて内部に空洞を形成させた
ものである。膜状の担体とは市販のメンブランフィルタ
ーのように平板状で多孔を有し、一定の範囲の排除限界
分子量を持つもののことである。
【0012】本発明の糖誘導体の形状は、真球度が高い
ものであることが好ましい。真球度が高いとカラム等に
充填した場合、均一に充填することが容易である。本発
明で云うところの真球度とは、粒子の最短径(短径)と
最長径(長径)との比(短径/長径)であり、この値が
1.0に近づくほど真球度が高いことを示す。該真球度
は、0.9以上であることが好ましく、より好ましくは
0.95以上である。
【0013】該糖誘導体の平均粒子径は、カラム充填時
の取り扱いやすさの点から50〜3000μmであるこ
とが好ましい。より好ましくは200〜500μmであ
る。該誘導体の平均粒子径がこの範囲であればカラム内
の液の流れをより安定化できる。また、該誘導体の排除
限界分子量(ポリエチレンオキサイドを標準物質として
測定)は、50万〜500万であることが好ましく、よ
り好ましくは80万〜300万である。ポリエチレンオ
キサイドによる排除限界分子量がこの範囲であればカラ
ム内における血液成分の物理的な付着などの問題を抑制
できる。
【0014】本発明の糖誘導体の製造方法。セルロース
を硫酸化及びカルボキシメチル化する、又はセルロース
を硫酸化、カルボキシメチル化及び1価の陽イオンによ
り塩とする本発明の糖誘導体の製造方法である。具体的
製造方法を下記に示す。2,6-トリフェニルメチルセルロ
ースとモノクロロ酢酸をジメチル硫酸中に12時間×60℃
混合することにより得られるた物を、酸性処理により2,
6-トリフェニルメチル-3-カルボキシメチルセルロース
を除去する。これを粉末状のセルロースとN,N’-ジ
メチルホルムアルデヒド3酸化硫酸塩複合体を20分×70
℃及び5時間×50℃にて混合したのち、アルカリ溶液を
用いて中和する。蒸留水にて水洗後に凍結乾燥する方
法。
【0015】なお、本発明において前述の1価の陽イオ
ンは特に限定されるものではないが、Na及びLi等を
挙げることができる。
【0016】本発明は、本発明の糖誘導体を用いた細胞
接着因子の選択吸着方法である。本発明の細胞接着因子
として、具体的には細胞性フィブロネクチンを挙げるこ
とができる。本発明の糖誘導体であれば、EDA(+)FNを選
択的に吸着させ溶出させることが可能である。具体的な
吸着方法の形態は、特に限定されるものではないが、本
発明の糖誘導体をカラムに充填し、体外循環治療装置の
オンライン回路中に組み込まれて行う形態であることが
好ましい。
【0017】より具体的には、患者の体内から取り出さ
れ、抗凝固剤としてヘパリンを加えられた血液、或いは
血球と分離された血漿成分が、体外循環装置のEDA
(+)FNを取り除くカラムを通り、EDA(+)FNが
取り除かれた状態の血液を患者の体内に戻す形態である
ことが好ましい。吸着後、溶出、回収されたEDA(+)FN
は、研究用の試薬として使用可能である。また、細胞を
接着させるため、創傷の治療剤の成分、細胞培養に有効
に用いることができる。
【0018】本発明は、本発明の糖誘導体を用いた癌細
胞転移抑制方法である。EDA(+)FNは細胞が表面に接着し
たり、増殖する際には不可欠な物質である。また、癌細
胞が転移する際の足がかりとなっている。そのため、ED
A(+)FNを血液中から除去することは癌の転移防止に
なる。本発明の硫酸化糖固定化担体を使用すれば、前述
したようにEDA(+)FNを高選択的に吸着除去するため、癌
転移抑制の目的に好ましく使用可能である。また、血管
新生を誘導し、癌や慢性関節リウマチなど種々の疾患の
発症、悪化に関連されているとされる血管内皮増殖因子
(VEGF)はヘパリン結合性増殖因子であり、本発明
の糖誘導体との親和性を有しており、該誘導体で吸着す
ることにより、癌をはじめとする疾患の悪化を抑制する
ことができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
する。実施例に使用するプラズマ フィブロネクチン
(以下 pFN 又は EDA(−)FNと略称することが
ある。)は、健常人の血漿より以下のように分離を行っ
た。血漿は150mMのNaCl、10mMのEDTA-4Naを含有する100
mMの塩性フォスフェイトバッファー、及びセファロース
(ファルマシア社製)のゼラチン上に吸着させる前の20
mM パラ-アミジノフェニル メチル スルフォニル
フッ化物に希釈した。この血漿を4Mの尿素を含有する2-
amino-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール-HCl
(pH7.5)と共にカラムから溶出させた。精製されたpFN
は、再び150mMNaCl及び10ユニット/ml アフ゜ロチンで透析さ
れ、-80℃にて保管したものを使用した。
【0020】実施例に使用するEDA(+)FNは、以下のよ
うに精製を行った。3〜4日培養したpFNを含まない血漿
の繊維芽細胞であるMG63セル(ICNバイオメディカル社)
の培養基から分離した。この培養基を人工EDA(+)FNモ
ノクロナール アンチボディー セファロースに吸着さ
せる前に150mMのNaCl、10mMのEDTA-4Naを含有する2-ami
no-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール-HCl(pH
7.5)で希釈した。 EDA(+)FNを4Mの尿素を含有する2-
amino-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール-HCl
(pH7.5)と共にカラムから溶出させた。この溶出液を1
50mMNaCl及び10ユニット/ml アフ゜ロチンで透析した。この
精製されたEDA(+)FNを-80℃にて保管したものを使用
した。
【0021】実施例1 2,6-トリフェニルメチルセルロースとモノクロロ酢酸を
ジメチル硫酸中に12時間×60℃混合し、更に酸性処理に
より2,6-トリフェニルメチル-3-カルボキシメチルセル
ロースを除去した。これを粉末状のセルロースとN,
N’-ジメチルホルムアルデヒド3酸化硫酸塩複合体を2
0分×70℃及び5時間×50℃にて混合したのち、アルカリ
溶液を用いて中和した。蒸留水にて水洗後に凍結乾燥
し、セルロース誘導体を得た。得られたセルロース誘導
体をアビジンで覆われた96穴の平板培地に固定化し、ED
A(+)FNとEDA(−)FNが1:1で混合された溶液と25
℃×4時間振盪した。その上澄み溶液中のEDA(+)FN濃
度をELISA法にて測定し、常法にしたがって結合平
衡定数(以下 KAと略称する。)を算出した。その結
果を表1に示す。表より、 EDA(+)FNのみ高い結合平
衡定数を示す結果となった。一方、得られたセルロース
誘導体100mgとトリメチルシラン2mgをクロロホルムに溶
解させ125MHz 13C-NMR(日本電子社製 JNM-EX-500)
にて化学構造の分析を行った。その結果を表2に示す。
【0022】比較例1 粉末状のセルロースとN,N’-ジメチルホルムアルデ
ヒド3酸化硫酸塩複合体を20分×70℃及び5時間×50℃
にて混合したのち、アルカリ溶液を用いて中和した。蒸
留水にて水洗後に凍結乾燥し、下記構造を含有するセル
ロース誘導体を得た。得られたセルロース誘導体を実施
例1に準じて評価を行った。
【0023】
【0024】比較例2 粉末状のセルロースとN,N’-ジメチルホルムアルデ
ヒド3酸化硫酸塩複合体を20分×70℃及び5時間×50℃
にて混合したのち、アルカリ溶液を用いて中和した。蒸
留水にて水洗後に凍結乾燥した後、モノクロロアセトン
とともにイソプロパノール/水/メタノール溶媒にて60
℃×12時間反応させ、蒸留水にて水洗後に凍結乾燥し、
下記構造を有するセルロース誘導体を得た。得られたセ
ルロース誘導体を実施例1に準じて評価を行った。
【0025】
【0026】
【表1】単位:1/100、000、000M
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明の糖誘導体はEDA(+)FNを
選択的に吸着する事が可能であり、ATIIIなどの血中の
他の有用成分の吸着を抑えてEDA(+)FNをより選択的に吸
着できる。本発明の糖誘導体の製造方法は、経済的にE
DA(+)FNを選択的に吸着する糖誘導体を製造でき
る。さらに、癌転移を促進する因子の除去も可能であ
り、癌転移を抑制できる。また、本発明の糖誘導体を、
透析器、HPLC等に用いることにより、慢性リュウマチ患
者の治療器具又は慢性リュウマチ患者の研究器具を生産
できるという効果も奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 駒井 喬 三重県久居市井土山町145 合同宿舎久居 東住宅 5−201号 (72)発明者 宮本 啓一 三重県久居市井土山町145 合同宿舎久居 東住宅 5−401号 Fターム(参考) 4C077 AA12 BB03 EE01 KK13 KK30 MM03 MM09 NN14 NN16 PP04 PP07 4C090 AA05 AA09 BA34 BA97 BB54 BB63 BB65 BB85 CA28 DA05 DA22

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造を含有する糖誘導体。 1は、H又は1価の陽イオンである。
  2. 【請求項2】 グルコース単位の3位の水酸基がカルボ
    キシメチル化され、6位の水酸基が硫酸化された構成単
    位、又はグルコース単位の3位の水酸基がカルボキシメ
    チル化され、6位の水酸基が硫酸化され、更に1価の陽
    イオンにより塩となった構成単位を1単位以上含有する
    糖誘導体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の糖誘導体を含有す
    る多糖類である糖誘導体。
  4. 【請求項4】 不溶化させた請求項1〜3の何れか1項
    記載の糖誘導体。
  5. 【請求項5】 不溶性多孔質担体が導入された請求項1
    〜4の何れか1項記載の糖誘導体。
  6. 【請求項6】 形状が球状である請求項1〜5の何れか
    1項記載の糖誘導体。
  7. 【請求項7】 真球度が0.9以上である請求項1〜6
    の何れか1項記載の糖誘導体。
  8. 【請求項8】 平均粒径が50〜3000μmである請
    求項6又は7記載の糖誘導体。
  9. 【請求項9】 中空糸状である請求項1〜5の何れか1
    項記載の糖誘導体。
  10. 【請求項10】 形状が膜状である請求項1〜5の何れ
    か1項記載の糖誘導体。
  11. 【請求項11】 排除限界分子量が50万〜500万で
    ある請求項1〜10の何れか1項記載の糖誘導体。
  12. 【請求項12】 排除限界分子量が80万〜300万で
    ある請求項1〜11の何れか1項記載の糖誘導体。
  13. 【請求項13】 セルロースを硫酸化及びカルボキシメ
    チル化する、又はセルロースを硫酸化、カルボキシメチ
    ル化及び1価の陽イオンにより塩とする請求項1〜12
    の何れか1項記載の糖誘導体の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12の何れか1項記載の糖
    誘導体を用いた細胞接着因子の選択的吸着方法。
  15. 【請求項15】 細胞接着因子が細胞性フィブロネクチ
    ンである請求項14記載の細胞接着因子の選択的吸着方
    法。
  16. 【請求項16】 請求項1〜12の何れか1項記載の糖
    誘導体を用いた癌細胞転移制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002327001A (ja) * 2001-04-27 2002-11-15 Chisso Corp 糖類、粒子、化合物、細胞接着因子の選択的吸着方法、及び癌転移抑制方法

Patent Citations (1)

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JP2002327001A (ja) * 2001-04-27 2002-11-15 Chisso Corp 糖類、粒子、化合物、細胞接着因子の選択的吸着方法、及び癌転移抑制方法

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