JP2003081873A - 臓器機能障害および臓器不全の予防治療剤 - Google Patents

臓器機能障害および臓器不全の予防治療剤

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JP2003081873A
JP2003081873A JP2002188133A JP2002188133A JP2003081873A JP 2003081873 A JP2003081873 A JP 2003081873A JP 2002188133 A JP2002188133 A JP 2002188133A JP 2002188133 A JP2002188133 A JP 2002188133A JP 2003081873 A JP2003081873 A JP 2003081873A
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chloro
oxo
dimethoxyphenyl
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Application number
JP2002188133A
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English (en)
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Yasuo Sugiyama
泰雄 杉山
Masayuki Nishimoto
誠之 西本
Yoshihiro Kiyota
義弘 清田
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】臓器機能障害、臓器不全ならびに肥満およびそ
の続発症の予防治療剤として有用な新規医薬;およびユ
ビキノン増加作用を有する新規医薬を提供する。 【解決手段】ユビキノン増加作用を有する化合物または
その塩、またはそのプロドラッグを含有してなる臓器機
能障害の予防治療剤、臓器不全の予防治療剤ならびに肥
満およびその続発症の予防治療剤;およびスクアレン合
成酵素阻害作用を有する化合物またはその塩、またはそ
のプロドラッグを含有してなるユビキノン増加剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ユビキノン増加作
用を有する化合物またはその塩、またはそのプロドラッ
グを含有してなる臓器機能障害と臓器不全の予防治療剤
および進展抑制剤;スクアレン合成酵素阻害作用を有す
る化合物またはその塩、またはそのプロドラッグを含有
してなる臓器機能障害と臓器不全の予防治療剤および進
展抑制剤;およびスクアレン合成酵素阻害作用を有する
化合物またはその塩、またはそのプロドラッグを含有し
てなるユビキノン増加剤などに関する。さらに本発明
は、ユビキノン増加作用を有する化合物またはその塩、
またはそのプロドラッグを含有してなる臓器機能維持
剤、臓器保護剤、臓器細胞死の抑制剤などに関する。
【0002】
【従来の技術】ユビキノン(コエンザイムQ10および
そのプレカーサーであるコエンザイムQ9、コエンザイ
ムQ、コエンザイムQなどを含む;以下、コエンザ
イムQまたはCoQと称することもある)はミトコンド
リア呼吸鎖の成分であり、ATPの産生をはじめ、細胞
の生存と機能の維持に極めて重要な働きを有する。ま
た、虚血などにより酸化ストレスが負荷された細胞では
ROS(reactive oxygenspecies)が増加し、ユビキノ
ンはそれを除去してミトコンドリア機能と細胞を賦活す
ることが知られている。しかし、ユビキノンは一般に臓
器への移行性が悪く、ユビキノン自体を投与することの
臨床上の効果は高くないことが知られている(Life Sci
ence, Vol.64, No.5, 315-323頁, 1999年)。ユビキノ
ン増加作用を有する化合物としては、ジ(2−エチルヘ
キシル)フタラート〔di(2-ethylhexyl)phthalate〕、
アセチルサリチル酸〔acetylsalicylicacid〕, 2−エ
チルヘキサン酸〔2-ethylhexanoic acid〕、チロキシン
〔thyroxine〕とそのアナログあるいはデヒドロエピア
ンドロステロン〔dehydroepiandrosterone〕が、肝臓な
どではユビキノンを増加させるが心臓および脳では増加
させないことがラットにおいて報告されている。しかし
ながら、臨床的な有用性は不明である。さらに、高脂血
症治療薬のクロフィブレートを含むペルオキシソーム増
殖剤は、ユビキノンを増加させることが報告されている
が、ヒトではペルオキシソームを増殖させないことも知
られており、臨床的な有用性は不明である。このよう
に、ユビキノンの増加と臓器機能障害または臓器不全の
予防治療との因果関係は不明でありユビキノンを増加さ
せて、臓器機能障害と臓器不全を予防・治療する有用な
治療薬がないのが現状である。
【0003】ユビキノンはコレステロール合成経路の途
中から分岐した経路で合成されるが、虚血性心疾患をは
じめとする動脈硬化性疾患(心筋梗塞、狭心症、脳梗塞
等)の予防又は治療に有用でコレステロールの生合成を
抑制し血中コレステロール値を低下させる3−ヒドロキ
シ−3−メチルグルタリルコエンザイムA(HMG−C
oA)還元酵素阻害薬は、コレステロール合成の初期段
階を阻害するため、ユビキノンの合成も阻害し、ユビキ
ノンの組織含量を減少させることが報告されている。ま
た、スクアレン合成酵素を阻害することによるコレテロ
ールの生合成阻害作用を有する化合物としては、例え
ば、スクアレスタチン類(例えば、米国特許第5506262
号、米国特許第5430055号、米国特許第5409950号、米国
特許第5369125号、特開平7-173166号、特開平9-124655
号、特開平9-227566号、Annual Review ofMicrobiolog
y, Vol.49, 607-639頁, 1995年、Journal of Medicinal
Chemistry, Vol.38, 3502-3513頁, 1995年、Journal o
f Medicinal Chemistry, Vol.39, 207-216頁, 1996年、
Journal of Medicinal Chemistry, Vol.39, 1413-1422
頁, 1996年など)、基質アナローグのリン酸化合物及び
カルボン酸化合物(例えば、米国特許第5374628号、米国
特許第5441946号、米国特許第5428028号、特開平7-0415
54号、WO9504025号、Journal of Medicinal Chemistry,
Vol.38, 2596-2605頁,1995年、Arzniemittel-Forschun
g Drug Research, Vol.46, 759-762頁, 1996年、Journa
l of Medicinal Chemistry, Vol.31, 1869-1871頁, 198
8年、Journal of Medicinal Chemistry, Vol.39, 657-6
60頁, 1996年、Journal of Medicinal Chemistry, Vol.
39, 661-664頁, 1996年など)、カルボン酸誘導体(例え
ば、WO9740006号、WO9633159号、WO9521834号、WO97487
01号、欧州特許第645377号、欧州特許第645378号、欧州
特許第814080号、欧州特許第790235号、特開平7-173120
号、特開平10-316634号、特開平10-298134号、特開平10
-298177号、特開平10-316617号、特開平9-136880号、WO
2000-00458号、WO2001-98282号、WO98-29380号、Bioorg
anic Medicinal Chemistry Letters, Vol.5, 1989-1994
頁, 1995年、Bioorganic Medicinal Chemistry Letter
s, Vol.6, 463-466頁, 1996年、Journal of Medicinal
Chemistry, Vol.40, 2123-2125頁, 1997年など)、キヌ
クリジン誘導体などのアミン系化合物(例えば、米国特
許第5385912号, 米国特許第5494918号,米国特許第53958
46号, 米国特許第5451596号、特開平8-134067号、特開
平2000-169474号、特開平10-152453号、特開平2000-502
716号、WO9403541号、WO9405660号、WO9535295号、WO96
26938号、WO9531458号、WO9500146号、WO9725043号、WO
9812170号など)などが知られている。菌の産生物であ
り、スクアレン合成酵素を阻害することが知られている
Zaragozic acid 類(Proceedings of the National Ac
ademy of Sciences of the United States of America,
Vol.90, 80-84頁,1993年)は、肝臓でユビキノンを増
加させることが報告されている(Biochimicaet Biophys
ica Acta, 1303, 169-179頁, 1996年)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スクアレン合
成酵素阻害作用を有する化合物が、肝臓以外の臓器でユ
ビキノン増加に関与し、特に臓器機能障害または臓器不
全の予防治療に有効であるとの報告はなく、また、ユビ
キノン増加作用を有する化合物が臓器機能障害または臓
器不全の予防治療に有効であるとの報告もなく、動脈硬
化性疾患(特に、虚血性心疾患)などに起因する臓器機
能障害または臓器不全の予防・治療作用等において十分
に満足できる効果を有する新規な薬剤の開発が待たれて
いるのが現状である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、スクアレン合成酵素阻害作用を有する化合物が
ユビキノン増加作用に基づいて、動脈硬化性疾患(特
に、虚血性心疾患)あるいは脳血管性疾患(特に脳梗
塞、脳出血)などに起因する臓器機能障害ならびに臓器
不全の予防・治療作用ならびに進展抑制作用、さらに延
命効果等を有する医薬品として、臨床的に十分に有用で
あることを初めて見い出し、本研究を完成するに至っ
た。
【0006】すなわち本発明は (1)ユビキノン増加作用を有する化合物またはその
塩、またはそのプロドラッグを含有してなる臓器機能障
害の予防治療剤; (2)虚血性の臓器機能障害の予防治療剤である前記
(1)記載の剤; (3)ユビキノン増加作用を有する化合物またはその
塩、またはそのプロドラッグを含有してなる臓器不全の
予防治療剤; (4)虚血性の臓器不全の予防治療剤である前記(3)
記載の剤; (5)臓器が心臓、脳、膵臓、腎臓または神経組織であ
る前記(1)ないし(4)記載の剤; (6)臓器が心臓である前記(1)ないし(4)記載の
剤; (7)臓器が脳である前記(1)ないし(4)記載の
剤; (8)ユビキノン増加作用を有する化合物がスクアレン
合成酵素阻害作用を有する化合物である前記(1)ない
し(4)記載の剤; (9)スクアレン合成酵素阻害作用を有する化合物が、
【化7】 〔式中、Rは水素または置換されていてもよい炭化水
素基を、RおよびRは同一または異なって水素,置
換されていてもよい炭化水素基あるいは置換されていて
もよい複素環基を、X'はエステル化されていてもよい
カルボキシル基,置換されていてもよいカルバモイル
基,置換されていてもよい水酸基,置換されていてもよ
いアミノ基あるいは脱プロトン化しうる水素原子を有す
る置換されていてもよい複素環残基から構成される置換
基を、環Aは置換されていてもよいベンゼン環または置
換されていてもよい複素環を、環J'は環構成原子とし
て3個以下のヘテロ原子を含有する7または8員の複素
環を、環J'はR,R,R 及びX'以外にさらに置
換基を有していてもよい〕で表わされる化合物またはそ
の塩である前記(8)記載の剤; (10)スクアレン合成酵素阻害作用を有する化合物
が、式
【化8】 〔式中、Rは水素または置換されていてもよい炭化水
素基を、RおよびRは同一または異なって水素,置
換されていてもよい炭化水素基あるいは置換されていて
もよい複素環基を、Xは結合手または2価の原子鎖
を、Yはエステル化されていてもよいカルボキシル基,
置換されていてもよいカルバモイル基,置換されていて
もよい水酸基,置換されていてもよいアミノ基またはプ
ロトン化しうる水素原子を有する置換されていてもよい
複素環残基を、環Bは置換されていてもよいベンゼン環
を示す〕で表わされる化合物またはその塩である前記
(8)記載の剤; (11)スクアレン合成酵素阻害作用を有する化合物
が、式
【化9】 〔式中、Rは置換されていてもよい水酸基で置換され
ていてもよい低級アルキル基を、Xは置換されていて
もよいカルバモイル基又は脱プロトン化しうる水素原子
を有する置換されていてもよい複素環基を、R1bは低
級アルキル基を、Wはハロゲン原子を示す。〕で表わさ
れる化合物またはその塩である前記(8)記載の剤; (12)Rが水酸基,アセチルオキシ,プロピオニル
オキシ,t−ブトキシカルボニルオキシ,パルミトイル
オキシ,ジメチルアミノアセチルオキシ及び2−アミノ
プロピオニルオキシから選ばれた1ないし3個の置換基
を有していてもよいC1−6アルキルである前記(1
1)記載の剤; (13)R1bがメチルである前記(11)記載の剤; (14)Wが塩素原子である前記(11)記載の剤; (15)Xが式
【化10】 〔式中、R2b及びR3bはそれぞれ水素原子、置換され
ていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環
基又はアシル基であるか、あるいはR2b及びR 3bは隣
接する窒素原子と一緒になって、窒素原子、硫黄原子及
び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし3個環構
成原子として含んでいてもよい置換されていてもよい5
または6員含窒素複素環を形成していてもよい〕で表さ
れる基である前記(11)記載の剤; (16)Xが式
【化11】 〔式中、R"は水素原子又はC1−4アルキルを示す〕
で表される基である前記(11)記載の剤; (17)スクアレン合成酵素阻害作用を有する化合物
が、式
【化12】 〔式中、R1cは置換基を有していてもよい1−カルボ
キシエチル基、置換基を有していてもよいカルボキシ−
3−6直鎖アルキル基、置換基を有していてもよいC
3−6直鎖アルキル−スルホニル基、置換基を有してい
てもよい(カルボキシ−C5−7シクロアルキル)−C
1−3アルキル基、または 式 −X1c−X2c−Ar
−X3c−X4c−COOH(式中、X1cおよびX
4cはそれぞれ結合手または置換基を有していてもよい
1−4アルキレン基を示し、X2cおよびX3cはそ
れぞれ結合手、−O−または−S−を示し、Arは置換
基を有していてもよい2価の芳香環基を示す。但し、X
1cが結合手のとき、X2cは結合手を示し、X4c
結合手のとき、X3cは結合手を示す)で表される基を
示し、R2cはアルカノイルオキシ基および/または水
酸基で置換されていてもよいC3−6アルキル基を、R
3cは低級アルキル基を、Wはハロゲン原子を示す(但
し、R1cが置換基を有する1−カルボキシエチル基、
置換基を有するカルボキシ−C3−6直鎖アルキル基、
4−カルボキシシクロヘキシルメチル基または4−カル
ボキシメチルフェニル基のとき、R2cはアルカノイル
オキシ基および/または水酸基を有するC3−6アルキ
ル基を示す)〕で表わされる化合物またはその塩である
前記(8)記載の剤; (18)R2cが水酸基、アセトキシ、プロピオニルオ
キシ、t−ブトキシカルボニルオキシおよびパルミトイ
ルオキシから選ばれた1ないし3個の置換基を有してい
てもよいC3−6アルキル基である前記(17)記載の
剤; (19)R3cがメチル基である前記(17)記載の
剤; (20)Wが塩素原子である前記(17)記載の剤; (21)3位がR−配位で5位がS−配位である前記
(17)記載の剤; (22)スクアレン合成酵素阻害作用を有する化合物
が、(3R,5S)−N−プロパンスルホニル−7−ク
ロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3
−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−1,2,
3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−
3−アセトアミド、(2R)−2−〔〔(3R,5S)
−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−
1−(2,2−ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−イル〕アセチル〕アミノプロピオン酸、3-
〔3-〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキ
シフェニル)-1-(2,2-ジメチルプロピル)−2−オキ
ソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサ
ゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノフェニル〕プロピオ
ン酸、4-〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメ
トキシフェニル)-1-(2,2−ジメチルプロピル)-2
-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキ
サゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノブタン酸、トラン
ス−4−〔〔(3R,5S)−1−(3−アセトキシ−
2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−(2,
3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,
5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−
イル〕アセチル〕アミノメチル−1−シクロヘキサンカ
ルボン酸、トランス−4−〔〔(3R,5S)−7−ク
ロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3
−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−2−オキ
ソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオ
キサゼピン−3−イル〕アセチル〕アミノメチル−1−
シクロヘキサンカルボン酸、3−〔3−〔〔〔(3R,
5S)−1−(3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロ
ピル)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニ
ル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕アセチル〕ア
ミノ〕−4−フルオロフェニル〕プロピオン酸、3−
〔3−〔〔〔(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,
3−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキシ−
2,2−ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,2,
3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−
3−イル〕アセチル〕アミノ〕−4−メチルフェニル〕
プロピオン酸、3−〔3−〔〔〔(3R,5S)−1−
(3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロピル)−7−
クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オ
キソ−1,2,3−5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−イル〕アセチル〕アミノ〕−4−メ
チルフェニル〕プロピオン酸、3−〔3−〔〔〔(3
R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフ
ェニル)−1−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプ
ロピル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ
−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕アセチル〕
アミノメチル〕フェニル〕プロピオン酸、3−〔3−
〔〔〔(3R,5S)−1−(3−アセトキシ−2,2
−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−(2,3−ジ
メトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−テ
トラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕
アセチル〕アミノメチル〕フェニル〕プロピオン酸、3
-〔3-〔〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメト
キシフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロ
ピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベ
ンゾオキサゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノ〕-4-メ
トキシフェニル〕プロピオン酸、2−〔2−〔〔〔(3
R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフ
ェニル)−1−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプ
ロピル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ
−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕アセチル〕
アミノ〕エチル〕フラン−3−カルボン酸、3−〔3−
〔〔〔(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジ
メトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキシ−2,2−
ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,2,3,5−テ
トラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼン−3−イル〕ア
セチル〕アミノ〕−4−フルオロフェニル〕プロピオン
酸、3-〔4-〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジ
メトキシフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル
プロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1
-ベンゾオキサゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノフェ
ニル〕プロピオン酸、N−メタンスルホニル−[(3
R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェ
ニル)−1−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロ
ピル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,
1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセトアミド、N
−メタンスルホニル−[(3R,5S)−7−クロロ−
5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒド
ロキシ−2−ヒドロキシメチル−2−メチルプロピル)
−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベ
ンゾオキサゼピン−3−イル]アセトアミド、N−〔2
−(ピロリジン−1−イル)エチル〕−[(3R,5
S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニ
ル)−1−(3−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−
2−メチルプロピル)−2−オキソ−1,2,3,5−テ
トラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]
アセトアミド、N−〔2−(ピロリジン−1−イル)エ
チル〕−[(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−
ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキシ−2,2
−ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,2,3,5−テ
トラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]
アセトアミド、N−メタンスルホニル−[(3R,5
S)−1−〔3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロピ
ル)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニ
ル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1
−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセトアミド、N−
メタンスルホニル−[(3R,5S)−1−(3−アセ
トキシ−2−アセトキシメチル−2−メチルプロピル)
−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベン
ゾオキサゼピン−3−イル]アセトアミド、N−
〔〔(3R,5S)−1−(3−アセトキシ−2,2−ジ
メチルプロピル)−7−クロロ−5−(2,3−ジメト
キシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒ
ドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕アセチ
ル〕ピペリジン−4−酢酸、N−〔〔(3R,5S)−
1−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−
7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−2
−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−イル〕アセチル〕ピペリジン−4−
酢酸、N−〔〔(3R,5S)−1−(2,2−ジメチル
プロピル)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフ
ェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕アセチル〕ピ
ペリジン−4−酢酸、N−〔〔(3R,5S)−1−
(3−アセトキシ−2−アセトキシメチル−2−メチル
プロピル)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフ
ェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕アセチル〕ピ
ペリジン−4−酢酸、N−〔〔(3R,5S)−1−
(3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロピル)−7−
クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキ
サゼピン−3−イル〕アセチル〕ピペリジン−4−酢酸
エチルエステル、N−〔〔(3R,5S)−1−(3
−アセトキシ−2−アセトキシメチル−2−メチルプロ
ピル)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニ
ル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1
−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕アセチル〕ピペリジ
ン−4−酢酸 エチルエステル、(3R,5S)−7−
クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−
(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−1,
2,3,5−テトラヒドロ−3−〔1H(又は3H)−テ
トラゾール−5−イル〕メチル−4,1−ベンゾオキサ
ゼピン−2−オン、(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキ
シ−2−ヒドロキシメチル−2−メチルプロピル)−
1,2,3,5−テトラヒドロ−3−〔1H(又は3H)
−テトラゾール−5−イル〕メチル−4,1−ベンゾオ
キサゼピン−2−オン、(3R,5S)−1−(3−ア
セトキシ−2,2−ジメチルプロピル−7−クロロ−5
−(2,3−ジメトキシフェニル)−1,2,3,5−テト
ラヒドロ−3−〔1H(又は3H)−テトラゾール−5
−イル〕メチル−4,1−ベンゾオキサゼピン−2−オ
ン、(3R,5S)−1−(3−アセトキシ−2−アセ
トキシメチル−2−メチルプロピル)−7−クロロ−5
−(2,3−ジメトキシフェニル)−1,2,3,5−テト
ラヒドロ−3−〔1H(又は3H)−テトラゾール−5
−イル〕メチル−4,1−ベンゾオキサゼピン−2−オ
ン、N−〔2−(ピロリジン−1−イル)エチル〕−
[(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキ
シフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,
3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3
−イル]アセトアミド、(3R,5S)−7−クロロ−
5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチ
ル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,
1−ベンズオキサゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−
7−クロロ−5−(2,4−ジメトキシフェニル)−1
−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラ
ヒドロ−4,1−ベンズオキサゼピン−3−酢酸、(3
R,5S)−7−クロロ−5−(4−エトキシ−2−メ
トキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンズオキサ
ゼピン−3−酢酸2−〔2−〔〔〔(3R,5S)−7
−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−
(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−2−
オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベン
ゾオキサゼピン−3−イル〕アセチル〕アミノ〕エチ
ル〕フラン−3−カルボン酸、4-〔3-〔〔〔(3R,5
S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシフェニル)-1-(3
-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-1,
2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-
イル〕アセチル〕アミノ〕-4-メトキシフェニル〕ブタ
ン酸、5-〔3-〔〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,
3-ジメトキシフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジ
メチルプロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ
-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル〕アセチル〕アミ
ノ〕-4-メトキシフェニル〕ペンタン酸、5-〔3-
〔〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシフ
ェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-
2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオ
キサゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノ〕-4-フルオロ
フェニル〕ペンタン酸、2−〔2−〔〔〔(3R,5
S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニ
ル)−1−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピ
ル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕アセチル〕ア
ミノ〕エチル〕フラン−3−カルボン酸、3−〔3−
〔〔〔(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジ
メトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキシ−2,2−
ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,2,3,5−テ
トラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼン−3−イル〕ア
セチル〕アミノ〕−4−フルオロフェニル〕プロピオン
酸、3-〔3-〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジ
メトキシフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル
プロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1
-ベンゾオキサゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノフェ
ニル〕プロピオン酸、またはその薬理学的に許容し得る
塩である前記(8)記載の剤; (23)前記式(I)で表わされる化合物またはその
塩、またはそのプロドラッグを含有してなるユビキノン
増加剤; (24)前記式(Ia)で表わされる化合物またはその
塩、またはそのプロドラッグを含有してなるユビキノン
増加剤; (25)前記式(Ib)で表わされる化合物またはその
塩、またはそのプロドラッグを含有してなるユビキノン
増加剤; (26)前記式(Ic)で表わされる化合物またはその
塩、またはそのプロドラッグを含有してなるユビキノン
増加剤; (27)ユビキノン増加作用を有する化合物またはその
塩、またはそのプロドラッグを含有してなる肥満および
その続発症の予防治療剤; (28)肥満およびその続発症の予防治療剤である前記
(23)ないし(26)記載の剤; (29)ユビキノン増加作用を有する化合物またはその
塩、またはそのプロドラッグを含有してなる脳梗塞の進
展抑制剤; (30)脳梗塞の進展抑制剤である前記(23)ないし
(26)記載の剤; (31)臓器機能障害、臓器不全または肥満およびその
続発症の予防治療剤、または脳梗塞の進展抑制剤を製造
するためのユビキノン増加作用を有する化合物またはそ
の塩、またはそのプロドラッグの使用; (32)ユビキノン増加作用を有する化合物またはその
塩、またはそのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与
することを特徴とする臓器機能障害、臓器不全または肥
満およびその続発症の予防治療方法、または脳梗塞の進
展抑制方法; (33)前記式(I)で表わされる化合物またはその
塩、またはそのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与
することを特徴とする特徴とするユビキノン増加方法;
などに関する。
【0007】本発明で用いられる「ユビキノン増加作用
を有する化合物」としては、ユビキノン増加作用ないし
ユビキノン減少抑制作用を有するものであれば何れでも
よく、例えば、スクアレン合成酵素阻害作用を有する化
合物などの他に、ジ(2−エチルヘキシル)フタラート
〔di(2-ethylhexyl)phthalate〕, アセチルサリチル酸
〔acetylsalicylic acid〕, 2−エチルヘキサン酸〔2-
ethylhexanoic acid〕, チロキシン〔thyroxine〕とそ
のアナログあるいはデヒドロエピアンドロステロン〔de
hydroepiandrosterone〕、クロフィブレートを含むペル
オキシソーム増殖剤などが挙げられるが、なかでも、ス
クアレン合成酵素阻害作用を有する化合物などが好まし
く用いられる。本発明で用いられる「スクアレン合成酵
素阻害作用を有する化合物」としては、スクアレン合成
酵素阻害作用を有するものであれば何れでもよく、例え
ば、前記のスクアレスタチン類、基質アナローグのリン
酸化合物及びカルボン酸化合物、カルボン酸誘導体、キ
ヌクリジン誘導体などのアミン系化合物、Zaragozic ac
id 類などと同様のものなどが挙げられるが、なかで
も、式
【化13】 〔式中、Rは水素または置換されていてもよい炭化水
素基を、RおよびRは同一または異なって水素,置
換されていてもよい炭化水素基あるいは置換されていて
もよい複素環基を、X'はエステル化されていてもよい
カルボキシル基,置換されていてもよいカルバモイル
基,置換されていてもよい水酸基,置換されていてもよ
いアミノ基あるいは脱プロトン化しうる水素原子を有す
る置換されていてもよい複素環残基から構成される置換
基を、環Aは置換されていてもよいベンゼン環または置
換されていてもよい複素環を、環J'は環構成原子とし
て3個以下のヘテロ原子を含有する7ないし8員の複素
環を、環J'はR,R,R 及びX'以外にさらに置
換基を有していてもよい〕で表わされる化合物;あるい
は、式
【化14】 〔式中、Rは水素または置換されていてもよい炭化水
素基を、RおよびRは同一または異なって水素,置
換されていてもよい炭化水素基あるいは置換されていて
もよい複素環基を、Xは結合手または2価の原子鎖
を、Yはエステル化されていてもよいカルボキシル基,
置換されていてもよいカルバモイル基,置換されていて
もよい水酸基,置換されていてもよいアミノ基またはプ
ロトン化しうる水素原子を有する置換されていてもよい
複素環残基を、環Bは置換されていてもよいベンゼン環
を示す〕で表わされる化合物;などが好ましく用いられ
る。他のスクアレン合成酵素阻害薬としては、A-104109
(アボットラボラトリーズ), F-10863-A(三共製薬), ER-
28448、ER-27856(ER-28448 prodrug)とキヌクリジン誘
導体〔quinuclidine derivatives〕(エーザイ), RPR-10
7393(ローヌプーランローラー), チアジアゾール誘導体
〔thiadiazole derivatives〕(ノボノルディスク),イ
ソプロピルアミン誘導体〔isopropylamine derivative
s〕(山之内製薬), イソキヌクリジン誘導体〔isoquinuc
lidine derivatives〕(寿製薬), マロン酸誘導体〔malo
nic acid derivatives〕(日本科薬), ジオキソラン誘導
体〔dioxolane derivatives〕(第一製薬),プロピオニル
誘導体〔propionyl derivatives〕などをが挙げられ、
これらのスクアレン合成酵素阻害薬も本発明の剤として
用いることもできる。本発明で用いられる「ユビキノン
増加作用を有する化合物」および「スクアレン合成酵素
阻害作用を有する化合物」は、塩、プロドラッグなどの
形態で用いることもできる。本発明の「ユビキノン増加
作用を有する化合物」および「スクアレン合成酵素阻害
作用を有する化合物」の塩としては、医薬品として許容
される塩ないし生理学的に許容される酸付加塩が好まし
い。このような塩としては、例えば無機酸(例えば、塩
酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸など)あるいは有機酸
(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレ
イン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚
酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸
など)などが用いられる。さらに本発明の「ユビキノン
増加作用を有する化合物」および「スクアレン合成酵素
阻害作用を有する化合物」がカルボン酸などの酸性基を
有している場合、「ユビキノン増加作用を有する化合
物」および「スクアレン合成酵素阻害作用を有する化合
物」は、例えば無機塩基(例えば、ナトリウム、カリウ
ム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属また
はアルカリ土類金属、またはアンモニアなど)あるいは
有機塩基(例えば、トリエチルアミンなどのトリ−C
1−3アルキルアミンなど)と塩を形成していてもよ
い。本発明のユビキノン増加作用を有する化合物または
その塩;およびスクアレン合成酵素阻害作用を有する化
合物またはその塩〔以下、SSI化合物と称することが
ある〕のプロドラッグは、生体内における生理条件下で
酵素や胃酸等による反応によりSSI化合物に変換する
化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起
こしてSSI化合物に変化する化合物、胃酸等により加
水分解などを起こしてSSI化合物に変化する化合物を
いう。SSI化合物のプロドラッグとしては、SSI化
合物のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化され
た化合物(例えば、SSI化合物のアミノ基がエイコサ
ノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4
−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル
化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、
tert−ブチル化された化合物など)、SSI化合物
の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化
された化合物(例えば、SSI化合物の水酸基がアセチ
ル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル
化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチル
アミノメチルカルボニル化された化合物など)、あるい
は、SSI化合物のカルボキシル基がエステル化、アミ
ド化された化合物(例えば、SSI化合物のカルボキシ
ル基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボ
キシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル
化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカル
ボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル
化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン
−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシ
カルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化
合物など)等が挙げられる。これらの化合物は自体公知
の方法によってSSI化合物から製造することができ
る。またSSI化合物のプロドラッグは、広川書店19
90年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から
198頁に記載されているような、生理的条件でSSI
化合物に変化するものであってもよい。また、SSI化
合物は水和物であってもよい。SSI化合物の光学的に
活性な形態が必要とされる場合、例えば、光学的に活性
な出発物質を使用して、あるいは従来の方法を使用する
該化合物のラセミ形態の分割によって得ることができ
る。また、SSI化合物は分子内に不斉炭素を有するこ
ともあるが、R配位またはS配位の2種類の立体異性体
が存在する場合、それら各々またはそれらの混合物のい
ずれも本発明に含まれる。
【0008】式(I)および(Ia)において、Rで示
される「置換されていてもよい炭化水素基」の炭化水素
基としては、脂肪族鎖式(非環式)炭化水素基、脂環式
炭化水素基およびアリール基などが挙げられるが、なか
でも脂肪族鎖式炭化水素基が好ましい。該炭化水素基の
脂肪族鎖式炭化水素基としては、直鎖状または分枝鎖状
の脂肪族炭化水素基、例えば、アルキル基、アルケニル
基、アルキニル基などが挙げられる。なかでも分枝状ア
ルキル基が好ましい。該アルキルとしては、例えばメチ
ル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチ
ル,イソブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,n−ペ
ンチル,イソペンチル,ネオペンチル,1−メチルプロ
ピル,n−ヘキシル,イソヘキシル,1,1−ジメチル
ブチル,2,2−ジメチルブチル,3,3−ジメチルブ
チル,3,3−ジメチルプロピル,2−エチルブチル,
n−ヘプチルなどのC1−7アルキルが挙げられ、なか
でも、n−プロピル,イソプロピル,イソブチル,ネオ
ペンチルなどのC3−5アルキルが好ましく、特にイソ
ブチル,ネオペンチルなどが好ましい。該アルケニル基
としては、例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、
2−メチルアリル、1−プロペニル、2−メチル−1−
プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ブテニ
ル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブ
テニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−
ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペン
テニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニ
ル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニ
ル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC −6アル
ケニルが挙げられ、なかでも、ビニル、アリル、イソプ
ロペニル、2−メチルアリル、2−メチル−1−プロペ
ニル、2−メチル−2−プロペニル、3−メチル−2−
ブテニル等が特に好ましい。該アルキニル基としては、
例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、
1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペン
チニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチ
ニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニ
ル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等のC2−6アル
キニルが挙げられ、中でもエチニル、1−プロピニル、
2−プロピニル等が特に好ましい。
【0009】該炭化水素基の脂環式炭化水素基として
は、飽和または不飽和の脂環式炭化水素基、例えば、シ
クロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルカジ
エニル基等が挙げられる。該シクロアルキル基としては
炭素数3〜9個のシクロアルキル基が好ましく、例え
ば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シ
クロノニル等が挙げられ、中でも、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC
3−6シクロアルキル基が好ましい。該シクロアルケニ
ル基としては、例えば、2−シクロペンテン−1−イ
ル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセ
ン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル、1−シ
クロブテン−1−イル、1−シクロペンテン−1−イル
等のC5−6シクロアルケニル基が挙げられる。該シク
ロアルカジエニル基としては、例えば、2,4−シクロ
ペンタジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン
−1−イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イルの
5−6シクロアルカジエニル基などが挙げられる。該
炭化水素基のアリール基としては、炭素数6〜16の単
環式または縮合多環式芳香族炭化水素基が挙げられ、例
えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリ
ル、アセナフチレニル等が挙げられ、なかでもフェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6−10のアリ
ール基が特に好ましい。
【0010】Rで示される「置換されていてもよい炭
化水素基」の置換基としては、置換されていてもよいア
リール基、置換されていてもよいシクロアルキル基、置
換されていてもよいシクロアルケニル基、置換されてい
てもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置
換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオ
ール基、ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素)、オキソ等が挙げられ、該炭化水素基はこれらの任
意の置換基で置換可能な位置に1〜5個(好ましくは1
〜3個)置換されていてもよい。該置換されていてもよ
いアリール基のアリール基としては、フェニル、ナフチ
ル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル等
のC6−16のアリール基が挙げられ、なかでもフェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6−10のアリ
ール基が好ましい。該置換されていてもよいアリールの
置換基としては、炭素数1〜3個のアルコキシ基(例、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ等)、ハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、炭素数1〜3個
のアルキル基(例、メチル、エチル、プロピル等)等が
挙げられ、該アリール基はこれらの任意の置換基で1〜
2個置換されていてもよい。該置換されていてもよいシ
クロアルキル基のシクロアルキル基としては、シクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、シクロヘプチル等のC3−7シクロアルキル基等が
挙げられる。該置換されていてもよいシクロアルキル基
の置換基とその置換数としては、前記置換されていても
よいアリール基における置換基と同様な種類と個数が挙
げられる。該置換されていてもよいシクロアルケニル基
のシクロアルケニル基としては、シクロプロペニル、シ
クロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等
のC3−6シクロアルケニル基等が挙げられる。該置換
されていてもよいシクロアルケニル基の置換基とその置
換数としては、前記置換されていてもよいアリール基に
おける置換基と同様な種類と個数が挙げられる。該置換
されていてもよい複素環基の複素環基としては、環系を
構成する原子(環原子)として、酸素、硫黄、窒素のう
ち少なくとも1個好ましくは1〜4個のヘテロ原子をも
つ芳香族複素環基及び飽和あるいは不飽和の非芳香族複
素環基(脂肪族複素環基)が挙げられるが、好ましくは
芳香族複素環基である。該芳香族複素環基としては、5
〜6員の芳香族単環式複素環基(例、フリル、チエニ
ル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チア
ゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、
1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾ
リル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、
1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾ
リル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリ
アゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、
ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、
トリアジニル等)及び5〜6員環が2〜3個縮合した芳
香族縮合複素環基(例:ベンゾフラニル、イソベンゾフ
ラニル、ベンゾ〔〕チエニル、インドリル、イソイン
ドリル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベ
ンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾイソオキサゾリル、
ベンゾチアゾリル、1,2−ベンゾイソチアゾリル、1
H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シ
ンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジ
ニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カル
バゾリル、α−カルボリニル、β−カルボリニル、γ−
カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェ
ノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チ
アントレニル、フェナトリジニル、フェナトロリニル、
インドリジニル、ピロロ〔1,2−〕ピリダジニル、
ピラゾロ〔1,5−〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−
〕ピリジル、イミダゾ〔1,5−〕ピリジル、イミ
ダゾ〔1,2−〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2−
〕ピリミジニル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−
〕ピリジル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−
ピリダジニル等)が挙げられるが、なかでもフリル、チ
エニル、インドリル、イソインドリル、ピラジニル、ピ
リジル、ピリミジニルなどの5〜6員芳香族単環式複素
環基が好ましい。該非芳香族複素環基としては、例え
ば、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエ
タニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニ
ル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニ
ル、チオモルホリニル、ピペラジニル等4〜8員非芳香
族複素環基が挙げられる。該置換されていてもよい複素
環基は1〜4個好ましくは1〜2個の置換基を有してい
てもよく、このような置換基としては、炭素数1〜3個
のアルキル基(例:メチル、エチル、プロピル等)等が
挙げられる。該置換されていてもよいアミノ基(アミノ
基、モノ−又はジ−置換アミノ基が含まれる),置換さ
れていてもよい水酸基、及び置換されていてもよいチオ
ール基における置換基としては、例えば低級
(C1−3)アルキル(例、メチル、エチル、プロピル
等)等が挙げられる。また、Rで表わされる置換され
ていてもよい炭化水素基における炭化水素基が脂環式炭
化水素基又はアリール基である場合、置換基としては、
さらに炭素数1〜3個のアルキル基(例、メチル,エチ
ル,プロピルなど)でもよい。さらに、上述のように、
はオキソ基と置換基として有していてもよく、R
としては、このようなオキソ置換されて炭化水素基であ
るカルボン酸アシル基も含まれる。このような例として
は例えば置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアシ
ル基(例、ホルミル,アセチル,プロピオニル,ブチリ
ル,イソブチリル,バレリル,イソバレリル,ピバロイ
ル,ヘキサノイル,ジメチルアセチル,トリメチルアセ
チルなど)が挙げられる。また該アシル基は、置換可能
な位置に1〜5個の置換基を有していてもよく、該置換
基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素,臭素)が挙
げられる。
【0011】式(I)および(Ia)において、Rおよ
びRで示される「置換されていてもよい炭化水素基と
しては、Rで示される「置換されていてもよい炭化水
素基」として述べた基が挙げられる。但し、アルキル基
とアリール基とそれらの置換基としては下記のものであ
ってもよい。すなわち「置換されていてもよいアルキル
基」のアルキル基としては炭素数1〜6個の低級アルキ
ル基(例:メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−
ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキ
シル、イソヘキシル等)が挙げられ、好ましくはメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ter
t−ブチル等のC1−4アルキル基が挙げられ、例えば
この様な置換されていてもよいアルキル基は1〜4個の
置換基を有していてもよく、このような置換基として
は、ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、炭
素数1〜4個の低級アルコキシ基(例、メトキシ、エト
キシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ter
t−ブトキシ等)等が挙げられる。「置換されていても
よいアリール基」としては、単環式または縮合多環式芳
香族炭化水素基が挙げられ、例えば、フェニル、ナフチ
ル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル等
があげられ、なかでもフェニルが特に好ましい。「置換
されていてもよいアリール基」の置換基としては、ハロ
ゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など),置換さ
れていてよい低級アルキル,置換されていてよい低級ア
ルコキシ,置換されていてもよい水酸基,ニトロ,シア
ノなどが挙げられ、これらの置換基の同一又は異なる1
〜3個(好ましくは1〜2個)で置換されていてもよ
い。該低級アルキルとしては、例えば、メチル,エチ
ル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブ
チル,sec−ブチル,tert−ブチル等の炭素数1〜4の
アルキル基が挙げられるが、特にメチル,エチルが好ま
しい。該低級アルコキシとしては、メトキシ,エトキ
シ,n−プロポキシ,イソプロポキシ,n−ブトキシ,
イソブトキシ,sec−ブトキシ,tert−ブトキシ等の炭
素数1〜4のアルコキシ基が挙げられるが、特にメトキ
シ,エトキシが好ましい。該置換されていてもよい低級
アルキル基又は置換されていてもよい低級アルコキシ基
の置換基としては、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素等)等が挙げられ、任意の位置に1〜5個
置換されていてもよい。該置換されていてもよい水酸基
における置換基としては、例えば低級(C1−4)アル
キル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、t−ブチル等)、C3− シクロアルキル
基(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル等)、C6−10アリール基(例、フェ
ニル、1−ナフチル、2−ナフチル等)、C7−12
ラルキル基(例、ベンジル、フェネチルなど)などが挙
げられる。また、これらの置換基は、隣接する置換基同
志で環を形成していてもよく、RまたはRで示され
る「置換されていてもよいアリール基」のアリール基が
フェニル基である場合例えば、
【化15】 で示されるものが用いられていてもよく、さらにこの様
な基は低級(C1−3)アルキル基(例、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル等)などで1〜4個置換さ
れていてもよい。
【0012】RおよびRで示される「置換されてい
てもよい複素環基」の複素環基としては、Rで表され
る「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基として
あげた「置換されていてもよい複素環基」に関連して詳
述されている複素環基が挙げられるが、なかでもフリ
ル,チエニル,インドリル,イソインドリル,ピラジニ
ル,ピリジル,ピリミジル,イミダゾリルなどの5〜6
員芳香族単環式複素環が特に好ましい。該複素環基の置
換基としては、炭素数1〜3個のアルキル(例、メチ
ル,エチル,プロピルなど)などが挙げられ、これらの
置換基を1〜4個有していてもよい。上記した中でも、
およびRとしては、置換されていてもよいフェニ
ル基が好ましく、さらに好ましくは、置換されたフェニ
ル基、特に、塩素、臭素等のハロゲン,低級
(C1−3)アルコキシなどで1〜3個、好ましくは1
〜2個置換されたフェニル基が好ましい。またR,R
のいずれか一方は水素が好ましい。
【0013】式(I)において、X'で示される「エステ
ル化されていてもよいカルボキシル基から構成される置
換基」としては、エステル化されていてもよいカルボキ
シル基およびエステル化されていてもよいカルボキシル
基を有している置換基が挙げられる。該エステル化され
ていてもよいカルボキシル基としては、下記Yで定義さ
れるエステル化されていてもよいカルボキシル基で挙げ
られるものと同様なものが挙げられる。X'で示される
「置換されていてもよいカルバモイル基から構成される
置換基」としては、置換されていてもよいカルバモイル
基および置換されていてもよいカルバモイル基を有して
いる置換基が挙げられる。該置換されていてもよいカル
バモイル基としては、下記Yで定義される置換されてい
てもよいカルバモイル基で挙げられるものと同様なもの
が挙げられる。X'で示される「置換されていてもよい
水酸基から構成される置換基」としては、置換されてい
てもよい水酸基および置換されていてもよい水酸基を有
している置換基が挙げられる。該置換されていてもよい
水酸基としては、下記Yで定義される置換されていても
よい水酸基で挙げられるものと同様なものが挙げられ
る。X'で示される「置換されていてもよいアミノ基か
ら構成される置換基」としては、置換されていてもよい
アミノ基および置換されていてもよいアミノ基を有して
いる置換基が挙げられる。該置換されていてもよいアミ
ノ基としては、下記Yで定義される置換されていてもよ
いアミノ基で挙げられるものと同様なものが挙げられ
る。X'で示される「脱プロトン化しうる水素原子を有
する、置換されていてもよい複素環残基から構成される
置換基」としては、脱プロトン化しうる水素原子を有す
る(すなわち活性プロトンを有する)、置換されていて
もよい複素環残基および脱プロトン化しうる水素原子を
有する、置換されていてもよい複素環残基を有している
置換基が挙げられる。該置換されていてもよい複素環残
基としては、下記Yで定義される脱プロトン化しうる水
素原子を有する、置換されていてもよい複素環残基で挙
げられるものと同様なものが挙げられる。X'として
は、例えば、式(a)
【化16】 〔式中、Xは結合手または2価もしくは3価の原子鎖
を、Yはエステル化されていてもよいカルボキシル基,
置換されていてもよいカルバモイル基,置換されていて
もよい水酸基,置換されていてもよいアミノ基または脱
プロトン化しうる水素原子を有する、置換されていても
よい複素環残基を、破線部分は単結合または二重結合を
示す〕で表される基が挙げられる。
【0014】式(a)中、Xで示される「2価の原子
鎖」としては、好ましくは、直鎖部分を構成する原子数
が1〜7個、さらに好ましくは1〜4個である2価の鎖
であればいずれでもよく、側鎖を有していてもよい。例
えば、
【化17】 で表わされるものが挙げられ、式中、m、nは独立して
0、1、2又は3を表わし、Eは結合手または酸素原
子、イオウ原子、スルホキシド、スルホン、−N(R)
−、−NHCO−、−CON(R)−あるいは−NHC
ONH−を表わす。ここでR及びRは水素、置換さ
れていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい
アラルキル基、置換されていてもよいフェニル基を示
す。また、R は水素、低級アルキル基、アラルキル基
又はアシル基を示す。R及びRで示される「置換さ
れていてもよい低級アルキル基」のアルキル基として
は、炭素数1〜6個の直鎖もしくは分枝状の低級アルキ
ル基(例:メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−
ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル等)が挙げられ
る。該置換されていてもよい低級アルキル基は1〜4個
好ましくは1〜2個の置換基をもっていてもよく、これ
らの置換基としては、芳香族複素環基(例、フリル、チ
エニル、インドリル、イソインドリル、ピラジニル、ピ
リジル、ピリミジル、イミダゾリルなどN、O、Sのヘ
テロ原子を1〜4個含む5〜6員芳香族複素環)、置換
されていてもよいアミノ基、置換されていてもよい水酸
基、置換されていてもよいチオール基、エステル化され
ていてもよいカルボキシル基、ハロゲン原子(例、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素)などが挙げられる。該置換さ
れていてもよいアミノ基(アミノ基又はモノ−又はジ置
換アミノ基)、置換されていてもよい水酸基、及び置換
されていてもよいチオール基における置換基としては、
低級(C1−3)アルキル(例、メチル、エチル、プロ
ピルなど)などが挙げられる。該エステル化されていて
もよいカルボキシル基としては、例えばメトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、フ
ェノキシカルボニル、1−ナフトキシカルボニルなどC
2−5アルコキシカルボニル及びC7−11アリールオ
キシカルボニルが挙げられるが、好ましくはメトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル
である。
【0015】R及びRで示される「置換されていて
もよいアラルキル基」のアラルキル基としてはベンジ
ル、ナフチルメチル、フェニルプロピル、フェニルブチ
ル等C −C15アラルキル基が挙げられる。該置換さ
れていてもよいアラルキル基は1〜4個好ましくは1〜
2個の置換基を有していてもよく、かかる置換基として
は、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素)、炭素数1〜3個のアルコキシ基(例、メトキシ、
エトキシ、プロポキシ基)、水酸基、アミノ基、カルボ
キシル基、スルフヒドリル基等が挙げられる。R及び
で示される「置換されていてもよいフェニル基」の
置換基としては、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素)、C1−3アルコキシ(例、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシなど)、C1−3アルキル(例、メ
チル、エチル、プロピル)などが挙げられる。ただし、
はメチレン鎖ごとに異なっていてもよい。また、R
で示される「低級アルキル基」及び「アラルキル基」
としては、炭素数1〜4個の低級アルキル基(例、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、tert−ブチル
等)、炭素数7〜15個のアラルキル基(例、ベンジ
ル、フェネチル、フェニルプロピル、フェニルブチル、
ナフチルメチル等)がそれぞれ挙げられる。
【0016】Rで示される「アシル基」としては、低
級(C1−6)アルカノイル基(例、ホルミル、アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリ
ル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイルなど)、
低級(C3−7)アルケノイル基(例、アクリロイル、
メタクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイルな
ど)、C4−7シクロアルカンカルボニル基(例、シク
ロプロパンカルボニル基、シクロブタンカルボニル基、
シクロペンタンカルボニル基、シクロヘキサンカルボニ
ル基など)、低級(C1−4)アルカンスルホニル基
(例、メシル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル
など)、C7−14アロイル基(例、ベンゾイル、p−
トルオイル、1−ナフトイル、2−ナフトイルなど)、
6−10アリール低級(C2−4)アルカノイル基
(例、フェニルアセチル、フェニルプロピオニル、ヒド
ロアトロポイル、フェニルブチリルなど)、C6−10
アリール低級(C3−5)アルケノイル基(例、シンナ
モイル、アトロポイルなど)、C −10アレーンスル
ホニル基(例、ベンゼンスルホニル、p−トルエンスル
ホニル基など)などが挙げられる。さらに、Xとして
は、二重結合を含んでいる炭素鎖または−L−CH(O
H)−(Lは結合手または直鎖状もしくは分枝状のアル
キレン鎖を示す)でもよい。該「二重結合を含んでいる
炭素鎖」としては、好ましくは、直鎖部分を構成する炭
素数が1〜7個、さらに好ましくは1〜4個であるもの
が挙げられ、側鎖を有していてもよい。該炭素鎖におけ
る二重結合は、直鎖部分あるいは分枝鎖部分のいずれか
一方または両方に含まれるものであるが、好ましくは直
鎖部分に含まれるものが挙げられる。また、該炭素鎖に
含まれる二重結合の数は可能な限り特に限定されない
が、1〜2個が好ましい。
【0017】該二重結合を含んでいる炭素鎖としては、
例えば、メチン,ビニレン,プロペニレン,ブテニレ
ン,ブタジエニレン,メチルプロペニレン,エチルプロ
ペニレン,プロピルプロペニレン,メチルブテニレン,
エチルブテニレン,プロピルブテニレン,メチルブタジ
エニレン,エチルブタジエニレン,プロピルブタジエニ
レン,ペンテニレン,ヘキセニレン,ヘプテニレン,ペ
ンタジエニレン,ヘキサジエニレン,ヘプタジエニレン
などが挙げられるが、好ましくは、メチン,ビニレン,
プロペニレン,ブテニレン,ブタジエニレンが挙げられ
る。ここで、該炭素鎖が3価である場合、該炭素鎖は、
環J’の環上の置換可能な炭素原子と二重結合で結ばれ
ている。Lで示される「直鎖状もしくは分枝状のアルキ
レン鎖」としては、例えば、直鎖状もしくは分枝状の炭
素数1〜6個のアルキレン鎖が挙げられ、例えば、メチ
レン,エチレン,トリメチレン,テトラメチレン,ペン
タメチレン,ヘキサメチレン,ヘプタメチレン,プロピ
レン,エチルメチレン,エチルエチレン,プロピルエチ
レン,ブチルエチレン,メチルテトラメチレン,メチル
トリメチレンなどの2価基が挙げられるが、好ましく
は、メチレン,エチレン,トリメチレン,プロピレンな
どの炭素数1〜3個のものが挙げられる。
【0018】上記した中でも、X'としては、式(b)
【化18】 〔式中、Xは結合手または2価の原子鎖を、Yはエス
テル化されていてもよいカルボキシル基,置換されてい
てもよいカルバモイル基,置換されていてもよい水酸
基,置換されていてもよいアミノ基または脱プロトン化
しうる水素原子を有する、置換されていてもよい複素環
残基を示す〕で表される基が好ましい。式(b)中、X
で示される2価の原子鎖としては、前記Xで定義され
た2価の原子鎖と同様なものが挙げられる。式(a)お
よび(b)中、XまたはXで示される「2価の原子
鎖」としては、好ましくは、直鎖部分を構成する炭素数
が1〜7個(より好ましくは1〜4個)である直鎖状あ
るいは分枝鎖状のアルキレン鎖が挙げられる。該アルキ
レン鎖としては、例えば、メチレン,エチレン,トリメ
チレン,テトラメチレン,ペンタメチレン,ヘキサメチ
レン,ヘプタメチレン,プロピレン,エチルメチレン,
エチルエチレン,プロピルエチレン,ブチルエチレン,
メチルテトラメチレン,メチルトリメチレンなどの2価
基が挙げられるが、好ましくは、メチレン,エチレン,
トリメチレン,プロピレンなどの炭素数1〜4個のもの
が挙げられる。式(a)および(b)において、Yで示さ
れる「エステル化されていてもよいカルボキシル基」と
しては、炭素数2−7の低級アルコキシカルボニル
(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロ
ポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキ
シカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、sec−ブト
キシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペン
チルオキシカルボニル、ネオペンチルオキシカルボニル
など)、C7−14アリールオキシカルボニル(例、フ
ェノキシカルボニル、1−ナフトキシカルボニル)、C
8−12アラルキルオキシカルボニル(例、ベンジルオ
キシカルボニルなど)などが挙げられる。なかでもカル
ボキシル基、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル
が好ましい。
【0019】Yで示される「置換されていてもよいカル
バモイル基」の置換基としては、置換されていてもよい
低級(C1−6)アルキル(例、メチル,エチル,n−
プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,sec−
ブチル,tert−ブチル,ペンチル,イソペンチル,ネオ
ペンチル,ヘキシル,イソヘキシル等)、置換されてい
てもよいC3−6シクロアルキル(例、シクロプロピ
ル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシルな
ど)、置換されていてもよいC6−14アリール基
(例、フェニル,1−ナフチル,2−ナフチルなど)、
置換されていてもよいC7−11アラルキル基(例、ベ
ンジル,フェネチルなど)などが挙げられ、これらの置
換基は同一又は異なって1個又は2個置換されていても
よい。該置換されていてもよい低級(C1−6)アルキ
ルおよび置換されていてもよいC3−6シクロアルキル
における置換基としては、低級(C1−5)アルキル
(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチ
ル,t−ブチル,ペンチル,イソペンチル,ネオペンチ
ル)でエステル化されていてもよいカルボキシル基、ヘ
テロ原子を1〜4個含む5〜6員芳香族複素環基(例、
フリル,チエニル,インドリル,イソインドリル,ピラ
ジニル,ピリジル,ピリミジル,イミダゾリルなど),
アミノ基,水酸基,フェニル基などが挙げられ、これら
の置換基は、同一または異なって1〜3個置換していて
もよい。該置換されていてもよいアリール基および置換
されていてもよいアラルキル基の置換基としては、ハロ
ゲン原子(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素),低級
(C1−4)アルキル基(例、メチル,エチル,プロピ
ル,イソプロピル,ブチル,t-ブチルなど)でエステル
化されていてもよいカルボキシル基などが挙げられる。
また、該置換されていてもよいカルバモイル基におい
て、2個の窒素原子上の置換基が窒素原子と一緒になっ
て環状アミノ基を形成していてもよく、このような環状
アミノ基の例としては、1−アゼチジニル,1−ピロリ
ジニル,ピペリジノ,モルホリノ,1−ピペラジニルな
どが挙げられる。また、該環状アミノ基は、さらに置換
基を有していてもよい。
【0020】Yで示される「置換されていてもよい水酸
基」の置換基としては、例えば低級(C1−4)アルキ
ル(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブ
チル,t−ブチルなど)、C3−6シクロアルキル基
(例、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペンチ
ル,シクロヘキシルなど)、置換されていてもよいC
6− 10アリール基(例、フェニル,1−ナフチル,2
−ナフチルなど)、置換されていてもよいC7−11
ラルキル基(例、ベンジル,フェネチルなど)などが挙
げられる。該置換されていてもよいアリール基および置
換されていてもよいアラルキル基の置換基としては、ハ
ロゲン原子(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素),低級
(C1−4)アルキル基(例、メチル,エチル,プロピ
ル,イソプロピル,ブチル,t-ブチルなど)でエステル
化されていてもよいカルボキシル基などが挙げられる。
Yで示される「置換されていてもよいアミノ基」として
はモノ置換及びジ置換アミノ基を含み、これらの置換基
としては、例えば低級(C1−4)アルキル(例、メチ
ル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,ter
t−ブチルなど)、C3−6シクロアルキル基(例、シ
クロプロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロ
ヘキシルなど)、置換されていてもよいC6−10アリ
ール基(例、フェニル,1−ナフチル,2−ナフチルな
ど)、置換されていてもよいC −11アラルキル基
(例、ベンジル,フェネチルなど)などが挙げられる。
該置換されていてもよいアリール基および置換されてい
てもよいアラルキル基の置換基としては、ハロゲン原子
(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素),低級
(C1− )アルキル基(例、メチル,エチル,プロピ
ル,イソプロピル,ブチル,tert−ブチルなど)で
エステル化されていてもよいカルボキシル基などが挙げ
られこれらの置換基を1〜4個好ましくは1〜2個有し
ていてもよい。また、2個の窒素原子上の置換基が窒素
原子と一緒になって環状アミノ基を形成していてもよ
く、このような環状アミノ基の例としては、1−アゼチ
ジニル,1−ピロリジニル,ピペリジノ,モルホリノ,
1−ピペラジニルなどが挙げられる。また、該環状アミ
ノ基は、さらに置換基を有していてもよい。
【0021】Yで示される「脱プロトン化しうる水素原
子を有する、置換されていてもよい複素環残基」の複素
環残基としては、N,S,Oのうちの少なくとも1個を
含む5〜7員(好ましくは5員)の単環状の複素環残基
(好ましくは、含窒素複素環残基)が挙げられ、これら
が脱離してプロトンを形成しうる水素原子を有している
のがよい。例えば、テトラゾール−5−イルまたは式
【化19】 〔式中、iは−O−または−S−を、jは>C=O,>
C=Sまたは>S(O)2を示す〕で表される基(なかで
も、2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキ
サジアゾール−3−イル,2,5−ジヒドロ−5−チオ
キソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル,2,
5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−チアジアゾー
ル−3−イルが好ましい)などが挙げられる。上記複素
環残基は、置換されていてもよい低級アルキル基(好ま
しくはC1− アルキル)またはアシル基などで保護さ
れていてもよい。該置換されていてもよい低級アルキル
基としては、C1−3アルキル,ニトロ,C1−3アル
コキシで置換されていてもよいフェニル又はC1−3
ルコキシで置換されていてもよいC1−4アルキル(メ
チル,トリフェニルメチル,メトキシメチル,エトキシ
メチル,p−メトキシベンジル,p−ニトロベンジルな
ど)などが挙げられる。該アシル基としては、低級(C
2−5)アルカノイル,ベンゾイルなどが挙げられる。
上記した中でも、X'としては、エステル化されていて
もよいカルボキシル基で置換されているアルキル基、脱
プロトン化しうる水素原子を有する置換されていてもよ
い複素環残基で置換されているアルキル基または置換さ
れていてもよいカルバモイル基で置換されているアルキ
ル基が好ましい。式(I)において、環Aで示される複
素環としては、Rで表わされる炭化水素基の置換基に
関連して詳述されている複素環基が挙げられるが、なか
でも
【化20】 で表されるものが好ましい。
【0022】環Aで示される「置換されていてもよいベ
ンゼン環」および「置換されていてもよい複素環」の置
換基としては、ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素)、炭素数1〜4個の置換されていてもよい低級ア
ルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、ブチル、te
rt−ブチル等)、炭素数1〜4個の置換されていてもよ
い低級アルコキシ基(例:メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ
等)、水酸基、ニトロ基、シアノなどが挙げられる。環
Aはこれらの置換基を1〜3個、好ましくは1〜2個有
していてもよい。また、これらの置換基は、隣接する置
換基同志で環を形成してもよい。該置換されていてもよ
い低級アルキル基又は置換されていてもよい低級アルコ
キシ基の置換基としては、ハロゲン原子(例、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素)等が挙げられ、任意の位置に1〜
3個置換されていてもよい。環Aとしてはメトキシもし
くは塩素原子で置換されたものが好ましく、特に塩素原
子で置換されたものが好ましい。式(Ia)において、環
Bで示される「置換されていてもよいベンゼン環」の置
換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素,臭素,ヨ
ウ素)、炭素数1〜4個の置換されていてもよい低級ア
ルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、ブチル、te
rt−ブチル等)、炭素数1〜4個の置換されていてもよ
い低級アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ
等)、水酸基、ニトロ基、シアノなどが挙げられる。環
Bはこれらの置換基を1〜3個、好ましくは1〜2個有
していてもよい。また、これらの置換基は、隣接する置
換基同志で環を形成してもよい。該置換されていてもよ
い低級アルキル基又は置換されていてもよい低級アルコ
キシ基の置換基としては、ハロゲン原子(例、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素)等が挙げられ、任意の位置に1〜
3個置換されていてもよい。環Bとしてはメトキシもし
くは塩素原子で置換されたものが好ましく、特に塩素原
子で置換されたものが好ましい。
【0023】式(I)において、環J'で示される「環構
成原子として3個以下のヘテロ原子を含有する7ないし
8員の複素環」における複素環としては、例えば、O,
S(O)q(qは0,1または2を示す)およびNのうち
の少なくとも1個を含む7〜8員の飽和もしくは不飽和
の複素環が挙げられる。ただし、該複素環の環を構成す
る原子(環構成原子)におけるヘテロ原子は3個以下で
ある。また、環J'は、R,R,R,X'で示され
る基以外に、さらに置換基を置換可能な位置に、1〜2
個有していてもよい。該置換基としては、該置換基が環
J'上の窒素原子に結合する場合、アルキル基(例、メ
チル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチ
ル,イソブチル,tert−ブチル,n−ペンチル,イソペ
ンチル,ネオペンチル等のC1−6アルキルなど),ア
シル基(例、ホルミル,アセチル,プロピオニル,ブチ
ロイル等のC1−4アシル基)などが挙げられる。該ア
ルキル基またはアシル基は、さらにハロゲン原子(例、
フッ素,塩素,臭素,ヨウ素)で1〜5個置換されてい
てもよい。また、該置換基が環J'上の炭素原子に結合
する場合、該置換基としては、オキソ,チオキソ,置換
されていてもよい水酸基,置換されていてもよいアミノ
基などが挙げられる。該置換されていてもよい水酸基お
よび置換されていてもよいアミノ基としては、前記Yで
定義された「置換されていてもよい水酸基」および「置
換されていてもよいアミノ基」と同様なものが挙げられ
る。環J'としては、R,R,R,X'で示される
基以外に、置換可能な位置に、オキソまたはチオキソが
置換しているものが好ましい。
【0024】環Aと環J'とからなる縮合環としては、
例えば
【化21】 などが挙げられる。
【0025】式(I)としては、式(I')
【化22】 〔式中、R,R,R,X',環Aは前記と同意義
を示す。環Jは7員の複素環を、Zは−N(R)−
(Rは水素,アルキル基またはアシル基を示す),−
S(O)q−(qは0,1または2を示す),−CH
または−O−を、KはCまたはNを、GはOまたはSを
示す。〕で表わされるものが好ましい。
【0026】上記式(Ia)中、Rで示されるアルキル
基としては、炭素数1〜6個の直鎖もしくは分枝状の低
級アルキル基(例、メチル,エチル,n−プロピル,イ
ソプロピル,n−ブチル,イソブチル,tert−ブチル,
n−ペンチル,イソペンチル,ネオペンチルなど)が挙
げられ、ハロゲン原子(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ
素)などで1〜5個置換されていてもよい。Rで示さ
れるアシル基としては、C1−4アシル基(例、フォル
ミル,アセチル,プロピオニル,ブチロイルなど)が挙
げられ、ハロゲン原子(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ
素)などで1〜5個置換されていてもよい。式(I')
中、Zとしては、S(O)q(qは0,1または2を示
す),Oが好ましい。またKとしてはCが、Gとしては
Oが好ましい。式(I')としては、さらに好ましくは、
式(I'')
【化23】 〔式中、R,R,R,X,Y,環Aは前記と同
意義を示す。ZはS(O)q(qは0,1または2を示
す)またはOを示す〕で表わされるものが好ましい。
【0027】式(I)で表わされる化合物としては、前
記式(Ia)
【化24】 で表される化合物が好ましい。式(Ia)としては、式
(Ia')
【化25】 〔式中、R,環Bは前記と同意義を示す。Qは水素ま
たは金属イオンを、環Cは置換されていてもよいフェニ
ル基を示す〕で表されるものであってもよい。式中、7
員環の面に対して、3位と5位の置換基が逆方向を向い
ているトランスを示し、(R)はR−配置を示す。上記
式(Ia')において、Qで示される金属イオンとして
は、ナトリウムイオン,カリウムイオン,カルシウムイ
オン,アルミニウムイオンなどが挙げられるが、なかで
もナトリウムイオン,カリウムイオンが好ましい。環C
で示される「置換されていてもよいフェニル基」の置換
基としては、前記RおよびRで定義された「置換さ
れていてもよい炭化水素基」の例として述べた「置換さ
れていてもよいアリール基」の置換基としてあげたもの
と同様なものが挙げられる。
【0028】式(I)で表わされる化合物の塩として
は、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リ
ン酸塩等の無機塩、例えば酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸
塩、フマール酸塩、マレイン酸塩、トルエンスルホン酸
塩、メタンスルホン酸塩等の有機酸塩、例えばナトリウ
ム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩等の
金属塩、例えばトリエチルアミン塩、グアニジン塩、ア
ンモニウム塩、ヒドラジン塩、キニーネ塩、シンコニン
塩等の塩基の塩等の薬理学的に許容されうる塩が挙げら
れる。とりわけナトリウム塩が好ましい。
【0029】式(I)で表わされる化合物を以下に具体
的に例示すると、(3R,5S)−7−シアノ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾオキサゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−
シアノ−5−(2,4−ジメトキシフェニル)−1−ネ
オペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒド
ロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸、(3R,
5S)−7−シアノ−5−(2,3−メチレンジオキシ
フェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,
3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−
3−酢酸、(3R,5S)−7−シアノ−5−(2,3
−エチレンジオキシフェニル)−1−ネオペンチル−2
−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベ
ンゾオキサゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−シ
アノ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−イソ
ブチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸、(3R,5
S)−7−シアノ−5−(2,4−ジメトキシフェニ
ル)−1−イソブチル−2−オキソ−1,2,3,5−
テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢
酸、
【0030】(3R,5S)−7−シアノ−5−(2,
3−メチレンジオキシフェニル)−1−イソブチル−2
−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベ
ンゾオキサゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−シ
アノ−5−(2,3−エチレンジオキシフェニル)−1
−イソブチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒ
ドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸、(3
R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフ
ェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,
3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−
3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,4
−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキ
ソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオ
キサゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ−
5−(2,3−メチレンジオキシフェニル)−1−ネオ
ペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ
−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸、(3R,5
S)−7−クロロ−5−(2,3−エチレンジオキシフ
ェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,
3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−
3−酢酸、
【0031】(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,
3−ジメトキシフェニル)−1−イソブチル−2−オキ
ソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオ
キサゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ−
5−(2,4−ジメトキシフェニル)−1−イソブチル
−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1
−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7
−クロロ−5−(2,3−メチレンジオキシフェニル)
−1−イソブチル−2−オキソ−1,2,3,5−テト
ラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸、
(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−エチレン
ジオキシフェニル)−1−イソブチル−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサ
ゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−シアノ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾチアゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−シ
アノ−5−(2,4−ジメトキシフェニル)−1−ネオ
ペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ
−4,1−ベンゾチアゼピン−3−酢酸、
【0032】(3R,5S)−7−シアノ−5−(2,
3−メチレンジオキシフェニル)−1−ネオペンチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾチアゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−シ
アノ−5−(2,3−エチレンジオキシフェニル)−1
−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラ
ヒドロ−4,1−ベンゾチアゼピン−3−酢酸、(3
R,5S)−7−シアノ−5−(2,3−ジメトキシフ
ェニル)−1−イソブチル−2−オキソ−1,2,3,
5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾチアゼピン−3−酢
酸、(3R,5S)−7−シアノ−5−(2,4−ジメ
トキシフェニル)−1−イソブチル−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾチアゼピン
−3−酢酸、(3R,5S)−7−シアノ−5−(2,
3−メチレンジオキシフェニル)−1−イソブチル−2
−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベ
ンゾチアゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−シア
ノ−5−(2,3−エチレンジオキシフェニル)−1−
イソブチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒド
ロ−4,1−ベンゾチアゼピン−3−酢酸、
【0033】(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,
3−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
チアゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ−
5−(2,4−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチ
ル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,
1−ベンゾチアゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7
−クロロ−5−(2,3−メチレンジオキシフェニル)
−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テ
トラヒドロ−4,1−ベンゾチアゼピン−3−酢酸、
(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−エチレン
ジオキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾチアゼ
ピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−1−イソブチル−2
−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベ
ンゾチアゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロ
ロ−5−(2,4−ジメトキシフェニル)−1−イソブ
チル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−ベンゾチアゼピン−3−酢酸、
【0034】(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,
3−メチレンジオキシフェニル)−1−イソブチル−2
−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベ
ンゾチアゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロ
ロ−5−(2,3−エチレンジオキシフェニル)−1−
イソブチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒド
ロ−4,1−ベンゾチアゼピン−3−酢酸、(3R,5
S)−7−シアノ−5−(2−クロロフェニル)−1−
ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒ
ドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸、(3
R,5S)−7−シアノ−5−(2−クロロフェニル)
−1−イソブチル−2−オキソ−1,2,3,5−テト
ラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸、
(3R,5S)−7−クロロ−5−(2−クロロフェニ
ル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5
−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢
酸、(3R,5S)−7−クロロ−5−(2−クロロフ
ェニル)−1−イソブチル−2−オキソ−1,2,3,
5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−
酢酸、
【0035】(3R,5S)−7−シアノ−5−(2−
クロロフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾチアゼ
ピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−シアノ−5−
(2−クロロフェニル)−1−イソブチル−2−オキソ
−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾチア
ゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2−クロロフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキ
ソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾチ
アゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ−5
−(2−クロロフェニル)−1−イソブチル−2−オキ
ソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾチ
アゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ−5
−(4−エトキシ−2−メトキシフェニル)−1−ネオ
ペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ
−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸、(3R)−
7−クロロ−5−(2−クロロフェニル)−2,3−ジ
ヒドロ−1−イソブチル−2−オキソ−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−3−酢酸、
【0036】(3R,5S)−7−クロロ−5−(2−
クロロフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1
−イソブチル−2−オキソ−1H−1,4−ベンゾジア
ゼピン−3−酢酸、N−〔〔(3R,5S)−7−クロ
ロ−5−(2−クロロフェニル)−1−ネオペンチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾチアゼピン−3−イル〕−アセチル〕グリシン、
(3R,5S)−7−クロロ−5−(2−クロロフェニ
ル)−3−ジメチルアミノカルボニルメチル−1−ネオ
ペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ
−4,1−ベンゾチアゼピン、7−クロロ−5−(2−
クロロフェニル)−1−イソブチル−2−オキソ−2,
3,4,5−テトラヒドロ−1H−〔1〕−ベンズアゼ
ピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2−クロロフェニル)−1−ネオペンチル−1,2,
3,5−テトラヒドロ−2−チオキソ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ
−5−(2−クロロフェニル)−1−ネオペンチル−2
−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−チ
エノ〔2,3−e〕オキサゼピン−3−酢酸、
【0037】(3R,5S)−7−クロロ−5−(2−
メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−チエノ〔2,
3−e〕オキサゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7
−クロロ−1−イソブチル−5−(2−メトキシフェニ
ル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−チエノ〔2,3−e〕オキサゼピン−3−酢
酸、(3R,5S)−7−クロロ−5−(3−ヒドロキ
シ−2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−
オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベン
ゾチアゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ
−5−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−1
−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラ
ヒドロ−4,1−ベンゾチアゼピン−3−酢酸、(3
R,5S)−7−クロロ−5−(3−ヒドロキシ−2−
メトキシフェニル)−1−イソブチル−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾチアゼ
ピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ−5−
(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−1−イソ
ブチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−ベンゾチアゼピン−3−酢酸、
【0038】(3R,5S)−7−クロロ−5−(3−
エトキシ−2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル
−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1
−ベンゾチアゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−
クロロ−5−(4−エトキシ−2−メトキシフェニル)
−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テ
トラヒドロ−4,1−ベンゾチアゼピン−3−酢酸、
(3R,5S)−7−クロロ−5−(3−エトキシ−2
−メトキシフェニル)−1−イソブチル−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾチアゼ
ピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ−5−
(4−エトキシ−2−メトキシフェニル)−1−イソブ
チル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−ベンゾチアゼピン−3−酢酸、(3R,5S)
−7−クロロ−5−(2−クロロ−3−メトキシフェニ
ル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5
−テトラヒドロ−4,1−ベンゾチアゼピン−3−酢
酸、
【0039】(3R,5S)−7−クロロ−5−(2−
クロロ−4−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾチアゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−ク
ロロ−5−(2−クロロ−3−メトキシフェニル)−1
−イソブチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒ
ドロ−4,1−ベンゾチアゼピン−3−酢酸、(3R,
5S)−7−クロロ−5−(2−クロロ−4−メトキシ
フェニル)−1−イソブチル−2−オキソ−1,2,
3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾチアゼピン−3
−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ−5−(2−クロ
ロ−3−ヒドロキシフェニル)−1−ネオペンチル−2
−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベ
ンゾチアゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロ
ロ−5−(2−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−1
−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラ
ヒドロ−4,1−ベンゾチアゼピン−3−酢酸、(3
R,5S)−7−クロロ−5−(2−クロロ−3−ヒド
ロキシフェニル)−1−イソブチル−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾチアゼピン
−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ−5−(2−
クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−1−イソブチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾチアゼピン−3−酢酸、及びこれら塩などが挙げ
られる。
【0040】上記一般式(I)で表される化合物及びそ
の塩〔以下、塩も含めて単に化合物(I)と称すること
がある。〕は、例えば、EPA567026号、WO9
5/21834(特願平6−15531号)、EPA6
45377(特願平6−229159号)、EPA64
5378(特願平6−229160号)などで開示さ
れ、これらの公報の開示にしたがって製造することがで
きる。
【0041】式(I)で表わされる化合物としては、前
記式(Ib)
【化26】 で表される化合物が好ましい。式(Ib)で表わされる化
合物としては、Rが水酸基,アセチルオキシ,プロピ
オニルオキシ,t−ブトキシカルボニルオキシ,パルミ
トイルオキシ,ジメチルアミノアセチルオキシ及び2−
アミノプロピオニルオキシから選ばれた1ないし3個の
置換基を有していてもよいC1− アルキルである化合
物;Rが水酸基,アセチルオキシ,プロピオニルオキ
シ,t−ブトキシカルボニルオキシ,パルミトイルオキ
シ,ジメチルアミノアセチルオキシ及び2−アミノプロ
ピオニルオキシから選ばれた1ないし3個の置換基を有
していてもよい分枝状のC3−6アルキルである化合
物;Rが2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピ
ル、3−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−2−メチ
ルプロピル、3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロピ
ル、3−アセトキシ−2−ヒドロキシメチル−2−メチ
ルプロピル又は3−アセトキシ−2−アセトキシメチル
−2−メチルプロピルである化合物;R1bがメチルで
ある化合物;Wが塩素原子である化合物;Xが式
【化27】 〔式中、R2b及びR3bはそれぞれ水素原子、置換さ
れていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素
環基又はアシル基であるか、あるいはR2b及びR3b
は隣接する窒素原子と一緒になって窒素原子、硫黄原子
及び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし3個環
構成原子として含んでいてもよい置換されていてもよい
5または6員含窒素複素環を形成する〕で表される基で
ある化合物;Xで表される基において、R2bが水素
原子又はC1−7アルキル基を示し、R3bが(1)
(a)C1−7アルキル、(b)C3−7シクロアルキ
ル、(c)C2−6アルケニル、(d)C6−10アリー
ル及び(e)C6−10アリール−C1−4アルキルか
ら選ばれる炭化水素基〔ここで(a)C1−7アルキ
ル、(b)C3−7シクロアルキル及び(c)C2−6
ルケニルはそれぞれ(i)C1−6アルキル又はC
6−10アリール−C1−4アルキルでエステル化され
ていてもよいカルボキシル基、(ii)C1−6アルキル
又はC2−7アルカノイルオキシ−C1−6アルキルで
モノ又はジ−置換されていてもよいリン酸基、(iii)
スルホン酸基、(iv)C1−6アルキル又はC6−10
アリール−C1−4アルキルで置換されていてもよいス
ルホンアミド基、(v)C1−3アルキルでアルキル化
されていてもよい水酸基、(vi)C1−3アルキルでア
ルキル化されていてもよいスルフヒドリル基、(vii)
カルバモイル基、(viii)水酸基、塩素原子、フッ素原
子、アミノスルホニル及びC1−3アルキルでモノ又は
ジ−置換されていてもよいアミノ基より選ばれる1ない
し5個の置換基で置換されていてもよいフェニル基、
(ix)C1−3アルキルでモノ又はジ−置換されていて
もよいアミノ基、(x)ピペリジン,ピロリジン,モル
ホリン,チオモルホリン,ピペラジン,4−メチルピペ
ラジン,4−ベンジルピペラジン,4−フェニルピペラ
ジン,1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン又はフ
タルイミドから導かれるC1−3アルキル、ベンジル又
はフェニルで置換されていてもよい環状アミノ基及び
(xi)ピリジン,イミダゾール,インドール又はテトラ
ゾ−ルから導かれる芳香族5〜6員複素環基より選ばれ
る1ないし4個の置換基を有していてもよく、(d)C
6−10アリール及び(e)C6−10アリール−C
1−4アルキルはそれぞれ(i)C1−4アルキルでエ
ステル化されていてもよいカルボキシル基、(ii)C
1−6アルキル又はC2−7アルカノイルオキシ−C
1−6アルキルでモノ又はジ−置換されていてもよいリ
ン酸基、(iii)スルホン酸基、(iv)C1−4アルキ
ルスルホニル、C6−10アリールスルホニル又はC
−10アリール−C1−4アルキルスルホニル基、
(v)C1−6アルキル又はC6−10アリ−ル−C
1−4アルキルで置換されていてもよいスルホンアミド
基、(vi)C1−4アルキルでエステル化されていても
よいカルボキシル基、C −6アルキルでモノ又はジ−
置換されていてもよいリン酸基、スルホン酸基、C
1−4アルキルスルホニル、C6−10アリールスルホ
ニル又はC6−10アリール−C1−4アルキルスルホ
ニル基、C1−6アルキル又はC6−10アリール−C
1−4アルキルで置換されていてもよいスルホンアミド
基で置換されていてもよいC1−3アルキル基及び(vi
i)ハロゲンより選ばれる1ないし4個の置換基を有して
いてもよい〕、(2)テトラゾリル,4,5−ジヒドロ−
5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル,4,5−ジ
ヒドロ−5−チオキソ−1,2,4−オキサジアゾリル,
2,3−ジヒドロ−3−オキソ−1,2,4−オキサジア
ゾリル,2,3−ジヒドロ−3−チオキソ−1,2,4−
オキサジアゾリル,3,5−ジオキソ−1,2,4−オキ
サジアゾリジニル,4,5−ジヒドロ−5−オキソ−イ
ソオキサゾリル,4,5−ジヒドロ−5−チオキソ−イ
ソオキサゾリル,2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1,
3,4−オキサジアゾリル,2,3−ジヒドロ−3−オキ
ソ−1,2,4−テトラゾリル又は2,3−ジヒドロ−3
−チオキソ−1,2,4−テトラゾリル基、又は(3)
(i)1又は2個のハロゲンで置換されていてもよいC
2−7アルカノイル基、及び(ii)C1−3アルキル、
1−3アルコキシ及びハロゲンから選ばれる1ないし
4個の置換基で置換されていてもよいC6−10アリー
ルスルホニル基、C1−4アルキルスルホニル基又はC
6−10アリール−C1−4アルキルスルホニル基から
選ばれるアシル基を示すか、又はR2b及びR3bは隣
接の窒素原子と一緒になってピペリジン、ピペラジン、
ピロリジン、2−オキソピペラジン、2,6−ジオキソ
ピペラジン、モルホリン又はチオモルホリンより導かれ
る5員又は6員環〔ここで、5員又は6員環は(A)C
1−3アルキル又はC2−7アルカノイルで置換されて
いてもよい水酸基、(B)C1−6アルキル又はC
6−10アリール−C1−4アルキルでエステル化され
ていてもよいカルボキシル基、(C)C1−6アルキル
又はC2−7アルカノイルオキシ−C1−6アルキルで
モノ又はジ−置換されていてもよいリン酸基、(D)ス
ルホン酸基、(E)C1−6アルキル又はC6−10
リール−C1−4アルキルで置換されていてもよいスル
ホンアミド基、(F)C1−6アルキル又はC6−10
アリール−C1−4アルキルでエステル化されていても
よいカルボキシル基、C1−6アルキル又はC2−7
ルカノイルオキシ−C1−6アルキルでモノ又はジ−置
換されていてもよいリン酸基、スルホン酸基、C1−6
アルキル又はC6−10アリール−C1−4アルキルで
置換されていてもよいスルホンアミド基、C1−3アル
キル又はC2−7アルカノイルで置換されていてもよい
水酸基、C1−3アルキルでアルキル化されていてもよ
いスルフヒドリル基、カルバモイル基、及び水酸基、ハ
ロゲン、アミノスルホニル及びC1−3アルキルで置換
されていてもよいアミノ基より選ばれた1ないし5個の
置換基で置換されていてもよいフェニル、C1−3アル
キルでモノ又はジ−置換されていてもよいアミノ基又は
テトラゾリルで置換されていてもよいC1−6アルキル
及びC2−5アルケニル、(G)C1−3アルキルでモ
ノ又はジ−置換されていてもよいアミノ基、(H)ピペ
リジン、ピロリジン、モルホリン、チオモルホリン、4
−メチルピペラジン、4−ベンジルピペラジン、又は4
−フェニルピペラジンから導かれる環状アミノ基、
(I)シアノ基、(J)カルバモイル基、(K)オキソ
基、(L)テトラゾリル又は2,5−ジヒドロ−5−オキ
ソ−1,2,4−オキサジアゾリル基、(M)C6−10
アリールスルホニル、C1−4アルキルスルホニル又は
6− 10アリール−C1−4アルキルスルホニルで置
換されていてもよいカルバモイル基、(N)C1−3
ルキルでアルキル化されていてもよいスルフヒドリル
基、及び(O)水酸基、ハロゲン、アミノスルホニル及
びC1−3アルキルで置換されていてもよいアミノ基か
ら選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよ
いフェニル基より選ばれる1ないし4個の置換基を有して
いてもよい〕を形成する化合物;Xで表される基にお
いて、R2b及びR3bは隣接するカルバモイル基の窒
素原子と一緒になってピペリジン、ピペラジン、ピロリ
ジン、2−オキソピペラジン又は2,6−ジオキソピペ
ラジンより導かれる5員又は6員環を形成し、その5員
又は6員環はそれぞれ(i)C1−6アルキル又はC
6−10アリール−C1−4アルキルでエステル化され
ていてもよいカルボキシル基、(ii)C1−6アルキル
又はC2−7アルカノイル−C1−6アルキルでモノ又
はジ−置換されていてもよいリン酸基、(iii)スルホ
ン酸基、(iv)C1−6アルキル又はC6−10アリー
ル−C1−4アルキルで置換されていてもよいスルホン
アミド基、(v)C1−3でアルキル化されていてもよ
い水酸基、(vi)C1−3アルキルでアルキル化されて
いてもよいスルフヒドリル基、(vii)カルバモイル
基、(viii)水酸基、ハロゲン、アミノスルホニル及び
1−3アルキルで置換されていてもよいアミノ基より
選ばれた1ないし5個の置換基で置換されていてもよい
フェニル基、(ix)C1−3アルキルでモノ又はジ−置
換されていてもよいアミノ基、及び(x)テトラゾリル
基から選ばれる1〜2個の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基で置換されていてもよい環である化合
物;Xで表される基において、R2bが水素原子又は
1−7アルキル、R3bがC1−4アルキルスルホニ
ルである化合物;Xで表される複素環基がテトラゾリ
ル、4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサ
ジアゾリル、4,5−ジヒドロ−5−チオキソ−1,2,
4−オキサジアゾリル、2,3−ジヒドロ−3−オキソ
−1,2,4−オキサジアゾリル、2,3−ジヒドロ−3
−チオキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、3,5−ジ
オキソ−1,2,4−オキサジアゾリジニル、4,5−ジ
ヒドロ−5−オキソ−イソオキサゾリル、4,5−ジヒ
ドロ−5−チオキソ−イソオキサゾリル、2,3−ジヒ
ドロ−2−オキソ−1,3,4−オキサジアゾリル、2,
3−ジヒドロ−3−オキソ−1,2,4−テトラゾリル又
は2,3−ジヒドロ−3−チオキソ−1,2,4−テトラ
ゾリルである化合物;R1bがメチル、Wが塩素原子、
が水酸基,アセチルオキシ,プロピオニルオキシ,
tert−ブトキシカルボニルオキシ,パルミトイルオ
キシ,ジメチルアミノアセチルオキシ及び2−アミノプ
ロピオニルオキシより選ばれる1個ないし3個の置換基
で置換された分枝状のC3−6アルキル、Xが式
【化28】 〔式中、R2b'は水素原子又はC1−7アルキルを示
し、R3b'はC1−4アルキルを示す。〕で表される
基である化合物;R1bがメチル、Wが塩素原子、R
が水酸基,アセチルオキシ,プロピオニルオキシ,te
rt−ブトキシカルボニルオキシ,パルミトイルオキ
シ,ジメチルアミノアセチルオキシ及び2−アミノプロ
ピオニルオキシより選ばれる1個ないし3個の置換基で
置換された分枝状のC3−6アルキル、Xが式
【化29】 〔式中、R'は水素原子又はC1−7アルキルを示
し、nは1ないし5の整数を示す。〕で表される基であ
る化合物;R1bがメチル、Wが塩素原子、Rが水酸
基,アセチルオキシ,プロピオニルオキシ,tert−
ブトキシカルボニルオキシ,パルミトイルオキシ,ジメ
チルアミノアセチルオキシ及び2−アミノプロピオニル
オキシより選ばれる1個ないし3個の置換基で置換され
た分枝状のC3−6アルキル、Xが式
【化30】 〔式中、R"は水素原子又はC1−4アルキルを示す〕
で表される基である化合物;R1bがメチル、Wが塩素
原子、Rが水酸基,アセチルオキシ,プロピオニルオ
キシ,tert−ブトキシカルボニルオキシ,パルミト
イルオキシ,ジメチルアミノアセチルオキシ及び2−ア
ミノプロピオニルオキシより選ばれる1個ないし3個の
置換基で置換された分枝状のC3−6アルキル、X
テトラゾリルである化合物;Rが1個又は2個の水酸
基で置換されていてもよい低級アルキル、Xが(1)
(a)C1−7アルキル、(b)C3−7シクロアルキ
ル、(c)C2−6アルケニル、(d)C6−10アリー
ル及び(e)C7−14アリールアルキルから選ばれる
炭化水素基〔ここで(a)C1−7アルキル、(b)C
3−7シクロアルキル、(c)C2−6アルケニルはそ
れぞれ(i)C1−6アルキル又はC7−10アリール
アルキルでエステル化されていてもよいカルボキシル
基、(ii)リン酸基、(iii)スルホン酸基、(iv)C
1−6アルキル又はC7−10アリールアルキルで置換
されていてもよいスルホンアミド基、(v)C1−3
ルキルでアルキル化されていてもよい水酸基、(vi)C
1−3アルキルでアルキル化されていてもよいスルフヒ
ドリル基、(vii)カルバモイル基、(viii)水酸基、
塩素原子、フッ素原子、アミノスルホニル及びC1−3
アルキルでモノ又はジ−置換されていてもよいアミノ基
より選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル
基、(ix)C1−3アルキルでモノ又はジ−置換されて
いてもよいアミノ基、及び(x)ピペリジン,ピロリジ
ン,モルホリン,チオモルホリン,ピペラジン,4−メ
チルピペラジン,4−ベンジルピペラジン又は4−フェ
ニルピペラジンから導かれるC1−3アルキル、ベンジ
ル又はフェニルで置換されていてもよい環状アミノ基及
び(xi)ピリジン,イミダゾール,インドール又はテト
ラゾ−ルから導かれる芳香族5〜6員複素環基より選ば
れる1ないし4個の置換を有していてもよく、(d)C
6−10アリール及び(e)C7−14アリールアルキ
ルはそれぞれ(i)C1−4アルキルでエステル化され
ていてもよいカルボキシル基、(ii)リン酸基、(ii
i)スルホン酸基、(iv)C1−6アルキル又はC
7−10アリールアルキルで置換されていてもよいスル
ホンアミド基、(v)C1−4アルキルでエステル化さ
れていてもよいカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸
基、C1−6アルキル又はC7−10アリールアルキル
で置換されていてもよいスルホンアミド基で置換されて
いてもよいC1−3アルキル基又は(vi)ハロゲン原子
より選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよい〕
で置換されていてもよいカルバモイル基、(2)テトラ
ゾリル,4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オ
キサジアゾリル,4,5−ジヒドロ−5−チオキソ−1,
2,4−オキサジアゾリル,2,3−ジヒドロ−3−オキ
ソ−1,2,4−オキサジアゾリル,2,3−ジヒドロ−
3−チオキソ−1,2,4−オキサジアゾリル,3,5−
ジオキソ−1,2,4−オキサジアゾリジニル,4,5−
ジヒドロ−5−オキソ−イソオキサゾリル,4,5−ジ
ヒドロ−5−チオキソ−イソオキサゾリル,2,3−ジ
ヒドロ−2−オキソ−1,3,4−オキサジアゾリル,
2,3−ジヒドロ−3−オキソ−1,2,4−テトラゾリ
ル又は2,3−ジヒドロ−3−チオキソ−1,2,4−テ
トラゾリル基、(3)(i)1又は2個のハロゲンで置換
されていてもよいC2−7アルカノイル基、及び(ii)
1−3アルキル、C1−3アルコキシ及びハロゲンか
ら選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよ
いC6−10アリールスルホニル基、C1−4アルキル
スルホニル基又はC7−14アリールアルキルスルホニ
ル基から選ばれるアシル基で置換されていてもよいカル
バモイル、又は(4)ピペリジン、ピペラジン、ピロリ
ジン、2−オキソピペラジン、2,6−ジオキソピペラ
ジン、モルホリン及びチオモルホリンより導かれる環状
アミノカルボニル基〔ここで環状アミノカルボニル基は
(A)水酸基、(B)C1−4アルキルでエステル化され
ていてもよいカルボキシル基、(C)リン酸基、(D)ス
ルホン酸基、(E)C1−6アルキル又はC7−10
リールアルキルで置換されていてもよいスルホンアミド
基、(F)上記(A)、(B)、(C)、(D)又は(E)で
置換されていてもよいC1− アルキル又はC2−5
ルケニル、(G)C1−3アルキルでモノ又はジ−置換
されていてもよいアミノ基、(H)ピペリジン、ピロリ
ジン、モルホリン、チオモルホリン、4−メチルピペラ
ジン、4−ベンジルピペラジン又は4−フェニルピペラ
ジンから導かれる環状アミノ基、(I)シアノ基、(J)
カルバモイル基、(K)オキソ、(L)C1−3アルコキ
シ、(M)テトラゾリル又は2,5−ジヒドロ−5−オキ
ソ−1,2,4−オキサジアゾリルから導かれる複素環基
及び(N)C6−10アリールスルホニル、C1−4
ルキルスルホニル又はC7− 14アリールアルキルスル
ホニルで置換されていてもよいカルバモイル基より選ば
れる1ないし4個の置換基を有していてもよい〕である化
合物;Rが2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピ
ル基である化合物;などが好ましい。前記式中、R
示される低級アルキル基としては、メチル,エチル,n
−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,
n−ペンチル,イソペンチル,ネオペンチル,ヘキチル
等C1−6アルキルが挙げられる。なかでも、C3−
アルキル基が好ましく、C4−5アルキル基がより好ま
しい。とりわけイソブチル,ネオペンチル等の分枝状C
4−5アルキル基が好ましい。Rで示される低級アル
キルの置換基としては例えば炭素数C2−20アルカノ
イル又はC1−7アルキルで置換されていてもよい水酸
基などが挙げられる。このような置換基としては例えば
水酸基,アセチルオキシ,プロピオニルオキシ,ter
t−ブトキシカルボニルオキシ,パルミトイルオキシ,
ジメチルアミノアセチルオキシ及び2−アミノプロピオ
ニルオキジ等が挙げられる。このような置換基は置換可
能な位置に1〜3個置換していてもよい。さらに、R
で示される置換されていてもよい低級アルキルとしては
例えば、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル,
3−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−2−メチルプ
ロピル,3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロピル,
3−アセトキシ−2−ヒトロキシメチル−2−メチル−
プロピル及び3−アセトキシ−2−アセトキシメチル−
2−メチルプロピル等が挙げられる。Xで示される置
換されていてもよいカルバモイル基は式
【化31】 で表される基のようなものが挙げられる。
【0042】R2b及びR3bで示される「置換されて
いてもよい炭化水素」としては置換されていてもよいC
1−7の直鎖又は分枝状のアルキル基(例えばメチル,
エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イ
ソブチル,1,1−ジメチルエチル,n−ペンチル,3
−メチルブチル,2−メチルブチル,1−メチルブチ
ル,1−エチルプロピル,n−ヘキシル,4−メチルペ
ンチル,3−メチルペンチル,2−メチルペンチル,2
−エチルブチル,1−エチルブチル,ネオペンチル,ヘ
キシル,ヘプチル)、置換されていてもよいC3−7
シクロアルキル基(シクロプロピル,シクロブチル,シ
クロペンチル,シクロヘキシル,シクロヘキシルメチル
等)、置換されていてもよいC2−6の直鎖又は分枝状
のアルケニル基(例えば、ビニル,アリル,イソプロペ
ニル,2−メチルアリル,1−プロペニル,2−メチル
−1−プロペニル,2−メチル−2−プロペニル,1−
ブテニル,2−ブテニル,3−ブテニル,2−エチル−
1−ブテニル,2−メチル−2−ブテニル,3−メチル
−2−ブテニル,1−ペンテニル,2−ペンテニル,3
−ペンテニル,4−ペンテニル,4−メチル−3−ペン
テニル,1−ヘキセニル,2−ヘキセニル,3−ヘキセ
ニル,4−ヘキセニル,5−ヘキセニル等)、置換され
ていてもよいC6−10アリール基(例えば、フェニ
ル,ナフチル基)及び置換されていてもよいC7−14
アリールアルキル基(例、ベンジル,フェネチル,ナフ
チルメチル)等が挙げられる。
【0043】該「置換されていてもよいC1−7の直鎖
又は分枝状のアルキル基、置換されていてもよいC
3−7シクロアルキル基,C2−6の直鎖又は分枝状の
アルケニル基」の置換基としては、C1−6のアルキル
基又はC6−10アリール−C −4アルキル基(例え
ば、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチ
ル,tert−ブチル,フェニル,ベンジル等)でエス
テル化されていてもよいカルボキシル基,C1−6アル
キル(例えば、メチル,エチル,n−プロピル,イソプ
ロピル,n−ブチル,イソブチル,n−ペンチル,イソ
ペンチル,ネオペンチル,ヘキシル等)又はアセチルオ
キシメチル、ピバロイルオキシメチル基のようなC
2−7アルカノイルオキシ−C1−6アルキルでモノ又
はジ−置換されていてもよいリン酸基,スルホン酸基,
1−6のアルキル基又はC6−10アリール−C
1−4アルキル基(例えば、メチル,エチル,プロピ
ル,イソプロピル,ブチル,tert−ブチル,ベンジ
ル等)で置換されていてもよいスルホンアミド基,C
1−3のアルキル基(例、メチル,エチル,プロピル
等)でアルキル化されていてもよい水酸基及びスルフヒ
ドリル基,カルバモイル基,1ないし5個の置換基〔例
えば、水酸基,塩素,フッ素,アミノスルホニル基,C
1−3のアルキル基(例えば、メチル,エチル,プロピ
ル等)で置換されていてもよいアミノ基〕で置換されて
いてもよいフェニル基,C1−3のアルキル基(例え
ば、メチル,エチル,プロピル等)でモノ−又はジ−置
換されていてもよいアミノ基,環状アミノ基(例えば、
ピペリジン,ピロリジン,モルホリン,チオモルホリ
ン,ピペラジン,4−メチルピペラジン,4−ベンジル
ピペラジン,4−フェニルピペラジン,1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン,フタルイミド等の環状アミ
ンから導かれるC1−3アルキル、 ベンジル、フェニ
ル等で置換されていてもよく、さらに酸素原子、硫黄原
子を環構成原子として含んでいてもよい5〜6員環状ア
ミノ基)及び、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1
〜4個含む芳香族5〜6員複素環(例えば、ピリジン,
イミダゾール,インドール,テトラゾール等)が挙げら
れる。
【0044】さらにXで示される「置換されていても
よいカルバモイル基」のカルバモイル基を形成する置換
されていてもよいアミノ基の置換基としてのC6−10
アリール基及びC6−10アリール−C1−4アルキル
基の置換基としては、C1− のアルキル基(メチル,
エチル,プロピル,tert−ブチル基等)でエステル
化されていてもよいカルボキシル基、C1−6アルキル
(メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−
ブチル,イソブチル,n−ペンチル,イソペンチル,ネ
オペンチル,ヘキシル)又はピバロイルオキシメチル
基、アセチルオキシメチル基のようなC2−7アルカノ
イルオキシ−C1−6アルキル基でモノ又はジ−置換さ
れていてもよいリン酸基、スルホン酸基、C1−4アル
キルスルホニル、C6−10アリールスルホニル又はC
6−10アリール−C1−4アルキルスルホニル、C
1−6のアルキル基又はC6−10アリ−ル−C1−4
アルキル基(例えば、メチル,エチル,プロピル,イソ
プロピル,ブチル,tert−ブチル,ベンジル等)で
置換されていてもよいスルホンアミド基及びC1−4
アルキル基でエステル化されていてもよいカルボキシル
基,メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n
−ブチル,イソブチル,n−ペンチル,イソペンチル,
ネオペンチル,ヘキシル等のC1−6のアルキル基又は
ピバロイルオキシメチル基などのC2−7アルカノイル
オキシ−C1−6アルキル基でモノ又はジ置換されてい
てもよいリン酸基,スルホン酸基及びC1−6アルキ
ル,C6−1 アリ−ル−C1−4アルキルで置換され
ていてもよいスルホンアミド基で置換されていてもよい
1−3のアルキル基(例えば、メチル,エチル,プロ
ピル,イソプロピル),ハロゲン(フッ素,塩素)等が
挙げられる。該「炭化水素基」は置換可能な位置に置換
基を1ないし5個有していてもよい。
【0045】R2b及びR3bで示される「置換されて
いてもよい複素環基」としては、オキソ基,チオキソ基
等の置換基を1〜2個(好ましくは1個)有していても
よく、かつ脱プロトン化しうる水素原子を有する複素環
基が好ましい。かかる複素環基は、S、O、Nから選ば
れるヘテロ原子を1〜4個、好ましくは2〜3個含む5
〜6員複素環基が好ましい。具体的にはテトラゾリル,
4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジア
ゾリル,4,5−ジヒドロ−5−チオキソ−1,2,4−
オキサジアゾリル,2,3−ジヒドロ−3−オキソ−1,
2,4−オキサジアゾリル,2,3−ジヒドロ−3−チオ
キソ−1,2,4−オキサジアゾリル,3,5−ジオキソ
−1,2,4−オキサジアゾリジニル,4,5−ジヒドロ
−5−オキソ−イソオキサゾリル,4,5−ジヒドロ−
5−チオキソ−イソオキサゾリル,2,3−ジヒドロ−
2−オキソ−1,3,4−オキサジアゾリル,2,3−ジ
ヒドロ−3−オキソ−1,2,4−テトラゾリル及び2,
3−ジヒドロ−3−チオキソ−1,2,4−テトラゾリル
等が挙げられる。とりわけテトラゾリル基が好ましい。
【0046】R2b及びR3bで示される「アシル基」
としては、カルボン酸から誘導されるカルボン酸アシル
基(例えば、アセチル,プロピオニル,ブチリル,ベン
ゾイル等C2−7カルボン酸アシル基)及び置換基を有
していてもよいC6−10アリールスルホニル基,C
1−4アルキルスルホニル基及びC6−10アリ−ル−
1−4アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホ
ニル,エチルスルホニル,フェニルスルホニル,ナフチ
ルスルホニル,フェニルメチルスルホニル,フェニルエ
チルスルホニル,ナフチルメチルスルホニル,ナフチル
エチルスルホニル等)が挙げられる。アリール,アルキ
ル−及びアリールアルキルスルホニル基の置換基として
は、C−Cのアルキル(例メチル,エチル,プロピ
ル等),C 1−3のアルコキシ(例メトキシ,エトキ
シ,プロポキシ等),ハロゲン(塩素,フッ素,臭素)
等が挙げられ、これらが1〜4個好ましくは1〜2個置
換可能な位置に置換していてよい。上記、カルボン酸ア
シル基は、ハロゲン(塩素、フッ素、臭素)を1〜2個
置換基として有していてもよい。
【0047】R2b及びR3bは隣接のカルバモイルの
窒素原子と一緒になって形成する、C1−3アルキル又
はC2−7アルカノイルなどで置換されていてもよい環
状アミノ基としては、例えば、ピペラジン,ピペリジ
ン,ピロリジン,ピペラジン−2−オン,ピペラジン−
2,6−ジオン,モルホリン,チオモルホリンのような
環状アミンであって、さらに、窒素原子、硫黄原子、酸
素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜3個環構成原子と
して含んでいてもよい5又は6員環状アミンから導かれ
る基が挙げられる。これらの環状アミノ基は、1〜4
個、好ましくは1〜2個の置換基を有していてもよい。
該置換基としては、C1−3アルキル又はC 2−7アル
カノイルで置換されていてもよい水酸基,C1−4のア
ルキル基(メチル,エチル,プロピル,tert−ブチ
ル基等)又はC7−10アリールアルキルでエステル化
されていてもよいカルボキシル基、C1−6アルキル又
はC −7アルカノイルオキシ−C1−6アルキル基
(アセチルオキシメチル基、ピバロイルオキシメチル
基)でモノ又はジ−置換されていてもよいリン酸基,ス
ルホン酸基及びC1−6のアルキル基又はC6−10
リ−ル−C1−4アルキル基(例えば、メチル,エチ
ル,プロピル,イソプロピル,ブチル,tert−ブチ
ル,ベンジル等)で置換されていてもよいスルホンアミ
ド基、「C1−6アルキル又はC6−10アリ−ル−C
1−4アルキルでエステル化されていてもよいカルボキ
シル基、C1−6アルキル又はC2−7アルカノイルオ
キシ−C1−6アルキル基(アセチルオキシメチル基、
ピバロイルオキシメチル基など)でモノ又はジ−置換さ
れていてもよいリン酸基、スルホン酸基、C1−6アル
キル又はC 6−10アリ−ル−C1−4アルキルで置換
されていてもよいスルホンアミド基、C1−3アルキル
又はC2−7アルカノイルで置換されていてもよい水酸
基、C1−3アルキルでアルキル化されていてもよいス
ルフヒドリル基、カルバモイル基、1ないし5個の置換
基(例えば、水酸基、ハロゲン、アミノスルホニル、C
1−3アルキルで置換されていてもよいアミノ基など)
で置換されていてもよいフェニル、C1−3アルキルで
モノ又はジ−置換されていてもよいアミノ基又はテトラ
ゾリル」で置換されていてもよいC1−6アルキル及び
2−5アルケニル、C1−3のアルキル基(例えば、
メチル,エチル,プロピル等)でモノ−又はジ−置換さ
れていてもよいアミノ基,環状アミノ基(例えば、ピペ
リジン,ピロリジン,モルホリン,チオモルホリン,4
−メチルピペラジン,4−ベンジルピペラジン,4−フ
ェニルピペラジン等の、C−Cアルキル,ベンジ
ル,フェニルで置換されていてもよく、さらに窒素原
子、硫黄原子、酸素原子から選ばれるヘテロ原子を含ん
でいてもよい5−又は6−員環状アミンから導かれる
基),シアノ基,カルバモイル基,オキソ基,C1−3
アルコキシ(例えば、メトキシ,エトキシ,エチレンジ
オキシ等),上記したのと同様な脱プロトン化しうる水
素原子を有するオキソ基又チオキソ基で置換されていて
もよい複素環基(例えば、テトラゾリル,2,5−ジヒ
ドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル等),
Xで示される「置換されていてもよいカルバモイル基」
のカルバモイルを形成する置換されていてもよいアミノ
基の置換基として挙げたC6−10アリールスルホニ
ル,C6−10アリ−ル−C1−4アルキルスルホニル
及びC −4アルキルスルホニル(メチルスルホニル,
エチルスルホニル,プロピルスルホニル,ブチルスルホ
ニル,イソプロピルスルホニル,tert−ブチルスル
ホニル,フェニル,スルホニル,ベンジルスルホニル
等)、C1−3アルキルでアルキル化されていてもよい
スルフヒドリル基又は1ないし5個の置換基(例えば、
水酸基、ハロゲン、アミノスルホニル及びC1−3アル
キルで置換されていてもよいアミノ基など)で置換され
ていてもよいフェニルで置換されたカルバモイル基等が
挙げられる。
【0048】Xで表される置換されていてもよいカル
バモイル基の例としては例えば
【化32】
【化33】 等が挙げられる。R2b 及びR'としては水素原子
及びC1−7アルキル等が挙げられる。とりわけ水素原
子が好ましい。R2b'及びR'で表されるC1−7
ルキルとしては前記の「炭化水素基」のC1−7アルキ
ルと同様のものが挙げられる。R3b'及びR''として
は水素原子及びC1−4アルキル等が挙げられる。とり
わけ水素原子が好ましい。R3b'及びR''で表される
1−4アルキルとしては例えばメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル等
が挙げられる。
【0049】Xで示される脱プロトン化しうる水素原
子を有する置換されていてもよい複素環基としてはブレ
ンステッド酸的活性プロトンを有する含窒素(好ましく
は1〜4個の窒素原子を含む)5〜6員複素環が好まし
く、窒素原子、硫黄原子、酸素原子を1〜4個好ましく
は2〜3個含んでいるのがよい。これらの置換基として
は、オキソ基,チオキソ基等があげられ、これらの置換
基を1〜2個、特に1個有していてもよい。Xで示され
る「脱プロトン化しうる水素原子を有する置換されてい
てもよい複素環基」としては、例えば、テトラゾリル,
2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジア
ゾリル等のXで示される「置換されていてもよいカルバ
モイル基」の置換基としての「置換されていてもよい複
素環基」として例示したものなどが挙げられる。R1b
で示される「低級アルキル基」としては、メチル,エチ
ル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,ter
t−ブチル,ペンチル,ヘキシル等のC −Cアルキ
ル基が挙げられる。とりわけC−Cのアルキル基が
好ましい。R1bとしてはとくにメチル基が薬理活性面
から好ましい。Wで示される「ハロゲン原子」として
は、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素原子が挙げられる。と
りわけ塩素原子が好ましい。
【0050】式(Ib)で表される化合物の塩としては、
例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸
塩等の無機塩、例えば酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、
フマル酸塩、マレイン酸塩、トルエンスルホン酸塩、メ
タンスルホン酸塩等の有機酸塩、例えばナトリウム塩、
カリウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩等の金属
塩、例えばトリエチルアミン塩、グアニジン塩、アンモ
ニウム塩、ヒドラジン塩、キニーネ塩、シンコニン塩等
の塩基の塩等の薬理学的に許容されうる塩が挙げられ
る。また、式(Ib)で表される化合物の水和物および非
水和物も本発明に包含されるものである。式(Ib)で表
わされる化合物またはその塩は、3位と5位に不斉炭素
が存在するが、7員環の面に対して、3位と5位の置換
基が逆方向を向いている異性体であるトランス体が好ま
しく、特に3位の絶対配置がR配置で、5位の絶対配置
がS配置のものが好ましい。
【0051】式(Ib)で表される化合物またはその塩と
しては具体的には以下のものが好ましい。N−メタンス
ルホニル−[(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3
−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキシ−2,
2−ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,2,3,5−
テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イ
ル]アセトアミド、N−メタンスルホニル−[(3R,
5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニ
ル)−1−(3−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−
2−メチルプロピル)−2−オキソ−1,2,3,5−テ
トラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]
アセトアミド、N−〔2−(ピロリジン−1−イル)エ
チル〕−[(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−
ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキシ−2−ヒ
ドロキシメチル−2−メチルプロピル)−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−イル]アセトアミド、 N−〔2−(ピロリジン−1−イル)エチル〕−[(3
R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェ
ニル)−1−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロ
ピル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,
1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセトアミド、
【0052】N−メタンスルホニル−[(3R,5S)
−1−〔3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロピル)
−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベン
ゾオキサゼピン−3−イル〕アセトアミド、N−メタン
スルホニル−[(3R,5S)−1−(3−アセトキシ
−2−アセトキシメチル−2−メチルプロピル)−7−
クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキ
サゼピン−3−イル]アセトアミド、N−[〔(3R,
5S)−1−(3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロ
ピル)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニ
ル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1
−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕アセチル〕ピペリジ
ン−4−酢酸、N−〔〔(3R,5S)−1−(3−ヒ
ドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−
5−(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン
−3−イル〕アセチル〕ピペリジン−4−酢酸、N−
〔〔(3R,5S)−1−(2,2−ジメチルプロピル)
−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベン
ゾオキサゼピン−3−イル〕アセチル〕ピペリジン−4
−酢酸、N−[〔(3R,5S)−1−(3−アセトキ
シ−2−アセトキシメチル−2−メチルプロピル)−7
−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−2−
オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオ
キサゼピン−3−イル〕アセチル〕ピペリジン−4−酢
酸、N−〔〔(3R,5S)−1−(3−アセトキシ−
2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−(2,3
−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−
テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イ
ル〕アセチル〕ピペリジン−4−酢酸 エチルエステ
ル、 N−〔〔(3R,5S)−1−(3−アセトキシ−2−
アセトキシメチル−2−メチルプロピル)−7−クロロ
−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−イル〕アセチル〕ピペリジン−4−酢酸 エチ
ルエステル、
【0053】(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3
−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキシ−2,
2−ジメチルプロピル)−1,2,3,5−テトラヒドロ
−3−〔1H(又は3H)−テトラゾ−ル−5−イル〕
メチル−4,1−ベンゾオキサゼピン−2−オン、(3
R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェ
ニル)−1−(3−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル
−2−メチルプロピル)−1,2,3,5−テトラヒドロ
−3−〔1H(又は3H)−テトラゾ−ル−5−イル〕
メチル−4,1−ベンゾオキサゼピン−2−オン、(3
R,5S)−1−(3−アセトキシ−2,2−ジメチル
プロピル−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェ
ニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−3−〔1H(又
は3H)−テトラゾ−ル−5−イル〕メチル−4,1−
ベンゾオキサゼピン−2−オン、 (3R,5S)−1−(3−アセトキシ−2−アセトキ
シメチル−2−メチルプロピル)−7−クロロ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−1,2,3,5−テトラ
ヒドロ−3−〔1H(又は3H)−テトラゾ−ル−5−
イル〕メチル−4,1−ベンゾオキサゼピン−2−オン N−〔2−(ピロリジン−1−イル)エチル〕−[(3
R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェ
ニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5
−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イ
ル]アセトアミド;など
【0054】式(Ib)で表される化合物またはその塩
は、例えば、EPA567026号、WO95/218
34(特願平6−15531号に基づくPCT出願)、
EPA645377(特願平6−229159号に基づ
く出願)、EPA645378(特願平6−22916
0号に基づく出願)、WO9710224号などの公報
の開示の方法、又はそれに準ずる方法にしたがって製造
することができる。
【0055】式(I)で表わされる化合物としては、前
記式(Ic)
【化34】 で表される化合物が好ましい。式(Ic)で表わされる化
合物としては、R1cが3−カルボキシプロピル基、1
−カルボキシエチル基、それぞれ置換基を有していても
よいC3−6直鎖アルキル−スルホニル基、(カルボキ
シ−C −7シクロアルキル)−C1−3アルキル基、
(カルボキシフリル)−アルキル基、カルボキシ−C
6−10アリール基、(カルボキシ−C2−3アルキ
ル)−C6−10アリール基または(カルボキシ−C
1−3アルキル)−C7−14アラルキル基である化合
物;R1cが置換基を有していてもよい(カルボキシ−
1−4アルキル)−C6− 10アリール基である化合
物;R1cが置換基を有していてもよい(カルボキシ−
2−3アルキル)−C6− 10アリール基である化合
物;R1cが置換基を有していてもよい(カルボキシ−
2−3アルキル)−フェニル基である化合物;R1c
が置換基を有していてもよい(カルボキシフリル)−ア
ルキル基である化合物;R2cがアルカノイルオキシ基
および/または水酸基を有するC3−6アルキル基であ
る化合物;R2cが水酸基、アセトキシ、プロピオニル
オキシ、tert−ブトキシカルボニルオキシおよびパ
ルミトイルオキシから選ばれた1ないし3個の置換基を
有していてもよいC3−6アルキル基である化合物;R
2cが2,2−ジメチルプロピル、3−ヒドロキシ−
2,2−ジメチルプロピルまたは3−アセトキシ−2,
2−ジメチルプロピルである化合物;R3cがメチル基
である化合物;Wが塩素原子である化合物;3位がR−
配位で5位がS−配位である化合物;などが好ましい。
【0056】前記式中、R1cは置換基を有していても
よい1−カルボキシエチル基、置換基を有していてもよ
いカルボキシ−C3−6直鎖アルキル基、置換基を有し
ていてもよいC3−6直鎖アルキル−スルホニル基、置
換基を有していてもよい(カルボキシ−C5−7シクロ
アルキル)−C1−3アルキル基、または 式 −X
−X2c−Ar−X3c−X4c−COOH(式中、X
1cおよびX4cはそれぞれ結合手または置換基を有し
ていてもよいC1−4アルキレン基を示し、X 2cおよ
びX3cはそれぞれ結合手、−O−または−S−を示
し、Arは置換基を有していてもよい2価の芳香環基を
示す。但し、X1cが結合手のとき、X は結合手を
示し、X4cが結合手のとき、X3cは結合手を示す)
で表される基を示す。R1cで示される置換基を有して
いてもよいカルボキシ−C3−6直鎖アルキル基におけ
るC3−6直鎖アルキル基としては、n−プロピル,n
−ブチル,n−ペンチル,n−ヘキシルが挙げられる。
これらのうち、n−プロピル,n−ブチルが好ましく、
n−プロピルがより好ましい。R1cで示される置換基
を有していてもよいC3−6直鎖アルキル−スルホニル
基におけるC3−6直鎖アルキル基としては、n−プロ
ピル,n−ブチル,n−ペンチル,n−ヘキシルが挙げ
られる。これらのうち、n−プロピル,n−ブチルが好
ましく、n−プロピルがより好ましい。R1cで示され
る置換基を有していてもよい(カルボキシ−C5−7
クロアルキル)−C1−3アルキル基におけるC5−7
シクロアルキル基としては、シクロペンチル,シクロヘ
キシル,シクロヘプチルが挙げられる。これらのうち、
シクロペンチル,シクロヘキシルが好ましく、シクロヘ
キシルがより好ましい。R1cで示される置換基を有し
ていてもよい(カルボキシ−C5−7シクロアルキル)
−C1−3アルキル基におけるC1−3アルキル基とし
ては、メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピルが
挙げられる。これらのうち、メチル,エチルが好まし
く、メチルがより好ましい。R1cとしての 式 −X
1c−X2c−Ar−X3c−X4c−COOHで表さ
れる基において、X1cおよびX4cで示される「置換
基を有していてもよいC1−4アルキレン基」における
「C1−4アルキレン基」としては、例えば、メチレ
ン、ジメチレン、トリメチレン、テトラメチレンなどが
挙げられ、C1− アルキレン基が好ましく、なかで
も、直鎖状のものが好ましく用いられる。Arで示され
る「置換基を有していてもよい2価の芳香環基」におけ
る「2価の芳香環基」としては、例えば、2価の芳香族
炭化水素基、2価の芳香族複素環基などが挙げられる。
ここで、2価の芳香族炭化水素基としては、例えば、C
6−10アリール基(例、フェニル,ナフチルなど)か
ら1個の水素原子を除去して形成される基などが挙げら
れ、2価の芳香族炭化水素基としては、フェニレンが好
ましく用いられる。2価の芳香族複素環基としては、例
えば、環系を構成する原子(環原子)として、酸素原
子、硫黄原子および窒素原子等から選ばれたヘテロ原子
1ないし3種(好ましくは1ないし2種)を少なくとも
1個(好ましくは1ないし4個、さらに好ましくは1な
いし2個)含む芳香族複素環基から1個の水素原子を除
去して形成される基などが挙げられる。ここで、芳香族
複素環基としては、例えばフリル、チエニル、ピロリ
ル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イ
ソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−
オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,
3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−チ
アジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−
チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−
トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニ
ル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル等の5な
いし6員の芳香族単環式複素環基(好ましくは、フリ
ル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、
ピリジルなど)、および例えばベンゾフラニル、イソベ
ンゾフラニル、ベンゾ〔〕チエニル、インドリル、イ
ソインドリル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリ
ル、ベンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾイソオキサゾ
リル、ベンゾチアゾリル、ベンゾピラニル、1,2−ベ
ンゾイソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノ
リル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キ
ノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニ
ル、ブテリジニル、カルバゾリル、α−カルボリニル、
β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アクリジニル、
フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、
フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナトリジニ
ル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピロロ〔1,
2−〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5−〕ピリジ
ル、イミダゾ〔1,2−〕ピリジル、イミダゾ〔1,5
〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−〕ピリダジニ
ル、イミダゾ〔1,2−〕ピリミジニル、1,2,4−
トリアゾロ〔4,3−〕ピリジル、1,2,4−トリア
ゾロ〔4,3−〕ピリダジニル等の8〜12員の芳香
族縮合複素環基(好ましくは、前記した5ないし6員の
芳香族単環式複素環基がベンゼン環と縮合した複素環ま
たは前記した5ないし6員の芳香族単環式複素環基の同
一または異なった複素環2個が縮合した複素環、より好
ましくは前記した5ないし6員の芳香族単環式複素環基
がベンゼン環と縮合した複素環)等が挙げられる。
【0057】X1cおよびX4cで示される「置換基を
有していてもよいC1−4アルキレン基」における「C
1−4アルキレン基」;ならびにArで示される「置換
基を有していてもよい2価の芳香環基」における「2価
の芳香環基」がそれぞれ有していてもよい置換基として
は、(i)C1−6のアルキル基又はC6−10アリー
ル−C1−4アルキル基(例えば、メチル,エチル,プ
ロピル,イソプロピル,ブチル,t−ブチル,フェニ
ル,ベンジル等)でエステル化されていてもよいカルボ
キシル基,(ii)C1−6アルキル(例えば、メチ
ル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチ
ル,イソブチル,n−ペンチル,イソペンチル,ネオペ
ンチル,ヘキシル等)又はアセトキシメチル、ピバロイ
ルオキシメチル基のようなC2−7アルカノイルオキシ
−C1−6アルキルでモノ又はジ−置換されていてもよ
いリン酸基,(iii)スルホン酸基,(iv)C
1−6のアルキル基又はC6−10アリール−C1−4
アルキル基(例えば、メチル,エチル,プロピル,イソ
プロピル,ブチル,t−ブチル,ベンジル等)で置換さ
れていてもよいスルホンアミド基,(v)C1−3のア
ルキル基(例、メチル,エチル,プロピル等)でアルキ
ル化されていてもよい水酸基及びスルフヒドリル基,
(vi)カルバモイル基,(vii)1ないし5個の置
換基〔例えば、水酸基,塩素,フッ素,アミノスルホニ
ル基,C1−3のアルキル基(例えば、メチル,エチ
ル,プロピル等)で置換されていてもよいアミノ基〕で
置換されていてもよく、OまたはSを介して結合してい
てもよいフェニル基,(viii)C1−3のアルキル
基(例えば、メチル,エチル,プロピル等)でモノ−又
はジ−置換されていてもよいアミノ基,(ix)C
1−3アルキル(例、メチル,エチル等)、ベンジル、
フェニル等で1ないし3個置換されていてもよい環状ア
ミノ基(例えば、ピペリジン,ピロリジン,モルホリ
ン,チオモルホリン,ピペラジン,4−メチルピペラジ
ン,4−ベンジルピペラジン,4−フェニルピペラジ
ン,1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン,フタル
イミド等の環状アミンから(水素原子を一個除いて)導か
れる環状アミノ基などの窒素原子の外に酸素原子、硫黄
原子を環構成原子として含んでいてもよい5〜6員環状
アミノ基),(x)N,O,Sから選ばれるヘテロ原子
を1〜4個含み、OまたはSを介して結合していても5
−6員芳香族複素環基(例えば、ピリジル,イミダゾリ
ル,インドリル,テトラゾリル等),(xi)ハロゲン
原子(例、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素など),(xi
i)C1−4アルコキシ基、C1−4アルキルチオ基、
カルボキシルおよびフェニルから選ばれる置換基でそれ
ぞれ置換されていてもよいC1−4アルキル基(例え
ば、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチ
ル,t−ブチル等)、C1−4アルコキシ基(例えば、
メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,ブ
トキシ,t−ブトキシ等)またはC1−4アルキルチオ
基(例えば、メチルチオ,エチルチオ,プロピルチオ,
イソプロピルチオ,ブチルチオ,t−ブチルチオ等)、
(xiii)C5−7シクロアルキル基(例、シクロペ
ンチル,シクロヘキシル,シクロヘプチル等)、(xi
v)C1−7アルカノイルオキシ(例、ホルミルオキ
シ,アセトキシ,プロピオニルオキシ,ブチリルオキ
シ,t−ブトキシカルボニルオキシ,イソブチリルオキ
シ,バレリルオキシ,ピバロイルオキシ等)が挙げられ
る。このような置換基は、置換可能位置に1ないし6
個、好ましくは1ないし3個存在し得る。また、2個の
置換基が結合して、C3−6アルキレン、C3−6アル
キレンオキシ、C3−6アルキレンジオキシなどを形成
していてもよく、例えば、フェニル基上の隣接した2個
の置換基が結合して、Cアルキレンを形成する場合
は、テトラヒドロナフタレン基を形成することとなる。
1cとしての 式 −X1c−X2c−Ar−X3c
4c−COOHで表される基の具体例としては、置換
基を有していてもよい(カルボキシ−ヘテロアリール)
−C1−4アルキル基〔好ましくは、置換基を有してい
てもよい(カルボキシ−フリル)−C1−4アルキル
基〕、置換基を有していてもよい(カルボキシ−C
6−10アリール)−C1−4アルキル基、置換基を有
していてもよいカルボキシ−ヘテロアリール基、置換基
を有していてもよいカルボキシ−C6− 10アリール
基、置換基を有していてもよい(カルボキシ−C1−4
アルキル)−ヘテロアリール基、置換基を有していても
よい(カルボキシ−C1−4アルキル)−C6−10
リール基〔好ましくは、(カルボキシ−C2−3アルキ
ル)−C6−10アリール基〕、置換基を有していても
よい(カルボキシ−C1−4アルキル)−ヘテロアリー
ル−C1−4アルキル基、置換基を有していてもよい
(カルボキシ−C1−4アルキル)−C7−14アラル
キル基〔好ましくは、置換基を有していてもよい(カル
ボキシ−C1−3アルキル)−C7−14アラルキル
基〕、置換基を有していてもよい(カルボキシ−C
1−4アルコキシ)−C 6−10アリール基、置換基を
有していてもよい(カルボキシ−C1−4アルコキシ)
−C6−10アリール−C1−4アルキル基、置換基を
有していてもよい(カルボキシ−C1−4アルキル)−
6−10アリールオキシ−C1−4アルキル基、置換
基を有していてもよい(カルボキシ−C6−10アリー
ルオキシ)−C1−4アルキル基、置換基を有していて
もよい(カルボキシ−C1−4アルキルチオ)−ヘテロ
アリール基などが挙げられる。ここで、ヘテロアリール
としては、前記した「芳香族複素環基」と同様なものが
挙げられ、該ヘテロアリールは、前記した「芳香族複素
環基」が有していてもよい置換基と同様な置換基を有し
ていてもよい。また、C6−10アリールとしては、フ
ェニル,ナフチル,アズレニルが挙げられ、フェニルが
好ましく用いられ、該C6−10アリールは、前記した
「芳香族複素環基」が有していてもよい置換基と同様な
置換基を有していてもよい。R1cで示される置換基を
有していてもよい(カルボキシフリル)−C1−4アル
キル基におけるアルキル基としては、例えばメチル,エ
チル,n−プロピル,イソプロピル、n−ブチル,イソ
ブチル,1,1−ジメチルエチル等のC1−4の直鎖ま
たは分枝状のアルキル基等が挙げられる。これらのう
ち、メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n
−ブチル等のC1−4アルキル基が好ましく、メチル,
エチル,n−プロピルがより好ましい。該カルボキシフ
リル基としては、例えば3−カルボキシ−2−フリル、
4−カルボキシ−2−フリル、2−カルボキシ−3−フ
リル、2−カルボキシ−5−フリル等が挙げられる。こ
らのうち、3−カルボキシ−2−フリル、4−カルボキ
シ−2−フリルが好ましく、3−カルボキシ−2−フリ
ルがより好ましい。R1cで示される置換基を有してい
てもよい(カルボキシ−C2−3アルキル)−C
6−10アリール基におけるC2−3アルキルとして
は、エチル,n−プロピル,イソプロピルが挙げられ、
エチル,n-プロピルが好ましい。C6−1 アリール
基としては、フェニル,ナフチル,アズレニルが挙げら
れ、フェニルが好ましい。R1cで示される置換基を有
していてもよい(カルボキシ−C1−3アルキル)−C
7−14アラルキル基における、C1−3アルキル基と
しては、メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル
が挙げられ、メチル,エチルが好ましく、エチルが特に
好ましい。C7−14アラルキル基(C6−10アリー
ル−C1− アルキル基)としては、フェニルメチル,
1−フェニルエチル,2−フェニルエチル、3−フェニ
ルプロピル,2−フェニルプロピル,4−フェニルブチ
ル,(1−ナフチル)メチル,(2−ナフチル)メチ
ル、1−(1−ナフチル)エチル,1−(2−ナフチ
ル)エチル、3−(1−ナフチル)プロピル,3−(1
−ナフチル)プロピル、4−(1−ナフチル)ブチル、
4−(2−ナフチル)ブチルが挙げられ、フェニルメチ
ル,1−フェニルエチル,3−フェニルプロピル,(1
−ナフチル)メチル、(2−ナフチル)メチル、(1−
ナフチル)エチル、(2−ナフチル)エチルが好まし
く、フェニルメチル,2−フェニルエチルが特に好まし
い。R1cで示される各基で置換基を有する場合の置換
基としては、Arで示される「置換基を有していてもよ
い2価の芳香環基」における「2価の芳香環基」が有し
ていてもよい置換基と同様なものが挙げられ、このよう
な置換基は、置換可能位置に1ないし6個、好ましくは
1ないし3個存在し得る。また、Rで示される各基に
おいて、カルボキシル部分は無置換であることが好まし
いが、カルボキシル以外の任意の部分は、置換可能位置
に置換可能な置換基を有していてもよい。R1cとして
は、3−カルボキシプロピル基、1−カルボキシエチル
基、それぞれ置換基を有していてもよいC3−6直鎖ア
ルキル−スルホニル基、(カルボキシ−C5−7シクロ
アルキル)−C1−3アルキル基、(カルボキシフリ
ル)−アルキル基、カルボキシ−C6−10アリール
基、(カルボキシ−C1−4アルキル)−C6−10
リール基〔好ましくは、(カルボキシ−C2−3アルキ
ル)−C6−10アリール基〕、(カルボキシ−C
1−3アルキル)−C7−1 アラルキル基などが好ま
しく、置換基を有していてもよい(カルボキシ−C
−4アルキル)−C6−10アリール基が好ましく、置
換基を有していても良い(カルボキシ−C2−3アルキ
ル)−C6−10アリール基がさらに好ましく、とりわ
け、置換基を有していてもよい(カルボキシ−C2−3
アルキル)−フェニル基が好ましい。
【0058】R2cで示される、アルカノイルオキシ基
または水酸基で置換されていてもよいC3−6アルキル
基におけるC3−6アルキル基としては例えば、n−プ
ロピル,イソプロピル,1,1−ジメチルエチル,n−
ブチル,イソブチル,n−ペンチル,2,2−ジメチル
プロピル,イソペンチル,n−ヘキシル,イソヘキシル
等が挙げられる。これらのうち、イソプロピル,1,1
−ジメチルエチル,n−ブチル、イソブチル,2,2−
ジメチルプロピル,イソヘキシルが好ましく、2,2−
ジメチルプロピルが特に好ましい。R2cで示される、
アルカノイルオキシ基または水酸基で置換されていても
よいC3−6アルキル基におけるアルカノイルオキシ基
としては例えば、ホルミルオキシ,アセトキシ,プロピ
オニルオキシ,ブチリルオキシ,tert−ブトキシカ
ルボニルオキシ,イソブチリルオキシ,バレリルオキ
シ,ピバロイルオキシ,ラウリルオキシ,パルミトイル
オキシ,ステアロイルオキシ等のC1−20アルカノイ
ルオキシ基(好ましくは、C1−7アルカノイルオキシ
基など)などが挙げられる。これらのうち、アセトキ
シ,プロピオニルオキシ,tert−ブトキシカルボニ
ルオキシ,パルミトイルオキシが好ましく、アセトキシ
が特に好ましい。アルカノイルオキシ基または水酸基は
置換可能な位置に1〜3個置換していてもよい。R2c
で示されるアルカノイルオキシ基または水酸基で置換さ
れていてもよいC3−6アルキル基の好ましい例として
は、2,2−ジメチルプロピル,3−ヒドロキシ−2,
2−ジメチルプロピル,3−ヒドロキシ−2−ヒドロキ
シメチル−2−メチルプロピル,3−アセトキシ−2,
2−ジメチルプロピル,3−アセトキシ−2−ヒドロキ
シメチル−2−メチルプロピル及び3−アセトキシ−2
−アセトキシメチル−2−メチルプロピル等が挙げられ
る。これらのうち、2,2−ジメチルプロピル,3−ヒ
ドロキシ−2,2−ジメチルプロピル,3−アセトキシ
−2,2−ジメチルプロピルが特に好ましい。また、R
2cとしては、アルカノイルオキシ基および/または水
酸基を有するC3−6アルキル基が好ましい。
【0059】R3cで示される低級アルキル基として
は、メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n
−ブチル,tert−ブチル,ペンチル,ヘキシル等の
1− アルキル基が挙げられる。とりわけC1−3
アルキル基が好ましい。R3cとしてはとくにメチル基
が薬理活性面から好ましい。Wで示されるハロゲン原子
としては、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素原子が挙げられ
る。とりわけ塩素原子が好ましい。
【0060】式(Ic)で表わされる化合物は遊離体であ
っても、薬理学的に許容される塩であっても本発明に含
まれる。このような塩としては、式(Ic)で表わされる
化合物がカルボキシル基等の酸性基を有する場合、無機
塩基(例、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カ
ルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、亜鉛、
鉄、銅等の遷移金属等)や有機塩基(例、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエ
チレンジアミンなどの有機アミン類、アルギニン、リジ
ン、オルニチンなどの塩基性アミノ酸類等)などとの塩
を形成していてもよい。本発明の式(Ic)で表わされる
化合物がアミノ基等の塩基性基を有する場合、無機酸や
有機酸(例、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸、炭酸、重炭酸、
ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、フマー
ル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハ
ク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸等)、アスパラギン酸、グ
ルタミン酸などの酸性アミノ酸等との塩を形成してもよ
い。
【0061】式(Ic)で表わされる化合物またはその塩
は、3位と5位に不斉炭素が存在するが、立体異性体の
混合物であってもよく、また公知手段で異性体を分離す
ることもできる。7員環の面に対して3位と5位の置換
基が逆方向を向いている異性体であるトランス体が好ま
しく、特に3位の絶対配置がR配置で、5位の絶対配置
がS配置のものが好ましい。またラセミ体または光学活
性体であってもよい。光学活性体は公知の光学分割手段
によりラセミ体より分離することができる。
【0062】本発明の式(Ic)で表わされる化合物また
はその塩としては具体的には以下のもなどが好ましい。 N−プロパンスルホニル−[(3R,5S)−7−クロ
ロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3−
ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−2−オキソ
−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキ
サゼピン−3−イル]アセトアミド、もしくはその塩 (2R)−2−〔〔(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(2,2−ジメ
チルプロピル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラ
ヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕アセ
チル〕アミノプロピオン酸、もしくはその塩 3-〔3-〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメト
キシフェニル)-1-(2,2-ジメチルプロピル)−2−オ
キソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキ
サゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノフェニル〕プロピ
オン酸、もしくはその塩 4-〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシ
フェニル)-1-(2,2−ジメチルプロピル)-2-オキ
ソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピ
ン-3-イル〕アセチル〕アミノブタン酸、もしくはその
塩 トランス−4−〔〔(3R,5S)−1−(3−アセト
キシ−2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−イル〕アセチル〕−アミノメチル−1−シクロ
ヘキサンカルボン酸、もしくはその塩 トランス−4−〔〔(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキ
シ−2,2−ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−イル〕アセチル〕−アミノメチル−1−シクロ
ヘキサンカルボン酸、もしくはその塩 3−〔3−〔〔〔(3R,5S)−1−(3−アセトキ
シ−2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−イル〕アセチル〕アミノ〕−4−フルオロフェ
ニル〕プロピオン酸、もしくはその塩 3−〔3−〔〔〔(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキ
シ−2,2−ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−イル〕アセチル〕アミノ〕−4−メチルフェニ
ル〕プロピオン酸、もしくはその塩 3−〔3−〔〔〔(3R,5S)−1−(3−アセトキ
シ−2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−イル〕アセチル〕アミノ〕−4−メチルフェニ
ル〕プロピオン酸、もしくはその塩 3−〔3−〔〔〔(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキ
シ−2,2−ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−イル〕アセチル〕アミノメチル〕フェニル〕プ
ロピオン酸、もしくはその塩 3−〔3−〔〔〔(3R,5S)−1−(3−アセトキ
シ−2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−イル〕アセチル〕アミノメチル〕フェニル〕プ
ロピオン酸、もしくはその塩 3-〔3-〔〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメ
トキシフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプ
ロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-
ベンゾオキサゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノ〕-4-
メトキシフェニル〕プロピオン酸、もしくはその塩 2−〔2−〔〔〔(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキ
シ−2,2−ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−イル〕アセチル〕アミノ〕エチル〕フラン−3
−カルボン酸、もしくはその塩 3−〔3−〔〔〔(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキ
シ−2,2−ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼン
−3−イル〕アセチル〕アミノ〕−4−フルオロフェニ
ル〕プロピオン酸、もしくはその塩 3-〔3-〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメト
キシフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロ
ピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベ
ンゾオキサゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノフェニ
ル〕プロピオン酸、もしくはその塩 4-〔3-〔〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメ
トキシフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプ
ロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-
ベンゾオキサゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノ〕-4-
メトキシフェニル〕ブタン酸、もしくはその塩 5-〔3-〔〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメ
トキシフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプ
ロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-
ベンゾオキサゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノ〕-4-
メトキシフェニル〕ペンタン酸、もしくはその塩 5-〔3-〔〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメ
トキシフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプ
ロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-
ベンゾオキサゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノ〕-4-
フルオロフェニル〕ペンタン酸、もしくはその塩などが
挙げられる。
【0063】上記式(Ic)で表わされる化合物またはそ
の塩は、例えば、EPA567026号、WO95/2
1834(特願平6−15531号に基づくPCT出
願)、EPA645377(特願平6−229159号
に基づく出願)、EPA645378(特願平6−22
9160号に基づく出願)などの公報、WO01/98
282(特願2000−190253号に基づくPCT
出願)などに開示の方法、又はそれに準ずる方法にした
がって製造することができる。本発明の式(I)で表さ
れる化合物の原料化合物も、上記と同様の塩が用いられ
るが、反応に支障のない限り特に限定されない。
【0064】本発明における「臓器機能障害」として
は、例えば、各種臓器の機能低下およびその合併症など
が挙げられるが、なかでも、虚血性臓器機能障害が好ま
しい。すなわち、本発明の製剤は、虚血などによりおこ
る細胞の死滅や機能、また臓器機能を保護でき、臓器機
能の維持剤、臓器の保護剤、臓器細胞死の抑制剤などに
用いることもできる。具体的には、種々の原因による
(特に、虚血に基づく)心臓機能低下(心筋の損傷も含
む)、脳機能低下、膵機能低下などを予防・治療できる
と共に臓器不全、さらに死への移行を抑制することがで
きる。また、臓器機能障害は、虚血性心疾患をはじめと
する動脈硬化性疾患(心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、脳出
血等)などの疾患に起因する臓器機能障害であってもよ
いが、例えば、臓器の手術または移植時またはその後に
起こる臓器機能障害などであってもよい。さらに、前記
臓器機能障害の原因となる疾患(特に、虚血性心疾患、
脳梗塞などの虚血性疾患)の進展抑制や予後改善、2次
発症・再発予防などにも、本発明の製剤は有用である。
また、本発明における「臓器機能障害の予防・治療」
は、各臓器の不全の予防、治療、改善などであってもよ
い。ここで、臓器としては、例えば脳、肝臓、腎臓、心
臓、脾臓、膵臓、神経組織(中枢神経組織、末梢神経組
織など;好ましくは、末梢神経組織)などが挙げられる
が、心臓、脳、膵臓、腎臓などが好ましく、心臓、脳、
神経組織、腎臓などがより好ましく、なかでも、心臓や
神経組織が好ましく、とりわけ、心臓が好ましい。スク
アレン合成酵素阻害剤は、ある種の疾患の予防治療に有
効であることは公知であるが、ユビキノン増加作用を併
有することによって、初めて脳、心臓、腎臓、神経組
織、膵臓などにおける虚血性疾患などの発症後の予後へ
の適用の道が開かれることとなり、例えば脳であれば昏
睡への移行抑制や意識維持あるいは延命が可能となる。
具体的には、心臓であれば心不全、不整脈の治療や延命
が可能となり、また腎臓であれば透析や腎移植への移行
の抑制、延命が可能となり、さらに神経組織であれば中
枢神経変性疾患に起因するパーキンソン病やアルツハイ
マー病などの治療が可能となり、末梢神経障害に起因す
る手足のしびれ、無感、疼痛、温熱感異常、潰瘍、神経
反射低下の治療がユビキノン増加作用を併有することに
よって、初めて可能となる。本発明の製剤は、優れたユ
ビキノン増加作用および臓器機能障害または臓器不全の
予防治療効果を有し、かつ低毒性である。よって、本発
明の製剤は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハム
スター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ヒツジ、サ
ル、ヒト等)において、例えば臓器機能障害または臓器
不全の予防治療剤および進展抑制剤などの他、心筋梗塞
予防治療薬、動脈硬化性疾患予防治療薬、高脂血症予防
治療薬、脳梗塞予防治療薬、脳出血予防治療薬、神経変
性疾患、糖尿病予防治療薬、糖尿病性合併症予防治療薬
等として安全に用いることができる。本発明の製剤にお
いて、活性成分であるユビキノン増加作用を有する化合
物またはその塩、またはそのプロドラッグ;およびスク
アレン合成酵素阻害作用を有する化合物またはその塩、
またはそのプロドラッグ(以下、SSI化合物またはそ
のプロドラッグと称することもある)は、原末のままで
もよいが、通常製剤用担体、例えば賦形剤(例えば、炭
酸カルシウム、カオリン、炭酸水素ナトリウム、乳糖、
澱粉類、結晶セルロース、タルク、グラニュー糖、多孔
性物質等)、結合剤(例えば、デキストリン、ゴム類、
アルコール化澱粉、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プルラ
ン等)、崩壊剤(例えば、カルボキシメチルセルロース
カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポ
ピドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、部分
アルファー化澱粉等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸
マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、澱
粉、安息香酸ナトリウム等)、着色剤(例えば、タール
色素、カラメル、三二酸化鉄、酸化チタン、リボフラビ
ン類等)、矯味剤(例えば、甘味類、香料等)、安定剤
(例えば、亜硫酸ナトリウム等)及び保存剤(例えば、
パラベン類、ソルビン酸等)等の中から適宜、適量用い
て、常法に従って調製された形で投与される。前記製剤
を含む本発明の剤は、SSI化合物またはそのプロドラ
ッグを疾病を治療及び予防するのに有効な量を適宜含有
する。SSI化合物またはそのプロドラッグの本発明製
剤中の含有量は、通常製剤全体の0.1ないし100重
量%である。また本発明で用いられる製剤は、活性成分
としてSSI化合物またはそのプロドラッグ以外の他の
医薬成分を含有していてもよく、これらの成分は本発明
の目的が達成される限り特に限定されず、適宜適当な配
合割合で使用が可能である。剤形の具体例としては、例
えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、
丸剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、シロップ
剤、乳剤、懸濁剤、注射剤、徐放性注射剤、吸入剤、軟
膏剤等が用いられる。これらの製剤は常法(例えば日本
薬局方記載の方法等)に従って調製される。
【0065】具体的には、錠剤の製造法は、SSI化合
物またはそのプロドラッグをそのまま、賦形剤、結合
剤、崩壊剤もしくはそのほかの適当な添加剤を加えて均
等に混和したものを、適当な方法で顆粒とした後、滑沢
剤等を加え、圧縮成型するか又は、SSI化合物または
そのプロドラッグをそのまま、又は賦形剤、結合剤、崩
壊剤もしくはそのほかの適当な添加剤を加えて均等に混
和したものを、直接圧縮成型して製するか、又はあらか
じめ製した顆粒にそのまま、もしくは適当な添加剤を加
えて均等に混和した後、圧縮成型しても製造することも
できる。また、本剤は、必要に応じて着色剤、矯味剤等
を加えることができる。さらに、本剤は、適当なコーテ
ィング剤で剤皮を施すこともできる。注射剤の製造法
は、SSI化合物またはそのプロドラッグの一定量を、
水性溶剤の場合は注射用水、生理食塩水、リンゲル液
等、非水性溶剤の場合は通常植物油等に溶解、懸濁もし
くは乳化して一定量とするか、又はSSI化合物または
そのプロドラッグの一定量をとり注射用の容器に密封し
て製することができる。経口用製剤担体としては、例え
ばデンプン、マンニトール、結晶セルロース、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム等の製剤分野において常
用されている物質が用いられる。注射用担体としては、
例えば蒸留水、生理食塩水、グルコース溶液、輸液剤等
が用いられる。その他、製剤一般に用いられる添加剤を
適宜添加剤することもできる。また、本発明の製剤は、
徐放性製剤として用いることもできる。本発明の徐放性
製剤は、例えば水中乾燥法(o/w法、w/o/w法
等)、相分離法、噴霧乾燥法あるいはこれらに準ずる方
法によって製造されたマイクロカプセル(例えばマイク
ロスフェア・マイクロカプセル、マイクロパーティクル
等)をそのまま、あるいはこのマイクロカプセル又は球
状、針状、ペレット状、フィルム状、クリーム状の医薬
組成物を原料物質として種々の剤型に製剤化し、投与す
ることができる。該剤型としては、例えば非経口剤(例
えば、筋肉内、皮下、臓器等への注射又は埋め込み剤;
鼻腔、直腸、子宮等への経粘膜剤等)、経口剤(例え
ば、硬カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤、散剤、懸濁
剤等)等が挙げられる。本発明の徐放性製剤が注射剤で
ある場合は、マイクロカプセルを分散剤(例えば、Tw
een 80,HCO−60等の界面活性剤;カルボキ
シメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ヒアルロ
ン酸ナトリウム等の多糖類;硫酸プロタミン、ポリエチ
レングリコール等)、保存剤(例えば、メチルパラベ
ン、プロピルパラベン等)、等張化剤(例えば、塩化ナ
トリウム、マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖
等)、局所麻酔剤(例えば、塩酸キシロカイン、クロロ
ブタノール等)等とともに水性懸濁剤とするか、植物油
(例えば、ゴマ油、コーン油等)あるいはこれにリン脂
質(例えば、レシチン等)を混合したもの、又は中鎖脂
肪酸トリグリセリド(例えば、ミグリオール812等)
とともに分散して油性懸濁剤として徐放性注射剤とす
る。本発明の徐放性製剤がマイクロカプセルである場
合、その平均粒子径は、約0.1ないし約300μmで
あり、好ましくは、約1ないし約150μm、さらに好
ましくは約2ないし約100μmである。マイクロカプ
セルを無菌製剤にするには、製造全工程を無菌にする方
法、ガンマ線で滅菌する方法、防腐剤を添加する方法等
が挙げられるが、特に限定されない。
【0066】本発明の製剤は、低毒性で、医薬品として
有用であり、優れたユビキノン増加作用および臓器機能
障害ならびに臓器不全の予防治療効果、進展抑制効果を
有する。それゆえ、本発明の製剤は、この薬理作用に基
づく疾患の予防治療薬、および進展抑制薬として有用で
ある。すなわち、動脈硬化、高脂血症、混合型脂質異
常、糖尿病、糖尿病性合併症、糖尿病性腎症、糖尿病性
神経障害、糖尿病性網膜症、不整脈、末梢血管疾患、血
栓症、膵障害、虚血性心疾患、CHD(coronary heart
disease)、脳虚血、心筋梗塞、心筋梗塞後遺症、心弁
膜症、アルツハイマー病等の治療又は予防に用いること
ができる。加えて心不全や腎不全の他にも、脳梗塞、脳
出血、神経障害に基づく頻尿・尿失禁や膀胱排出力低
下、神経変性疾患に基づくパーキンソン病、また脳血管
性痴呆の予防・治療に用いることができる。また、これ
らの疾患による死亡の抑制あるいは延命に有用である。
さらに、ユビキノンはUCP(uncoupling protein)機
能を活性化することが報告されていることから、肥満の
予防・治療に有用であると共に、肥満に関連する疾患で
ある耐糖能異常、糖尿病、インスリン抵抗性、高血圧
症、高脂血症などの予防及び治療に適している。本発明
の製剤は、ユビキノンを増加させるため、虚血などによ
りおこる細胞の死滅や機能、また臓器機能を保護でき
る。具体的には、種々の原因による(特に、虚血に基づ
く)心臓機能低下、脳機能低下、膵機能低下などを予防
・治療できると共に臓器不全の予防・治療に有用であ
り、さらに延命効果が認められる。さらに、本発明の製
剤の活性成分が、スクアレン合成酵素阻害作用を有する
化合物〔好ましくは、式(I)で表される化合物〕また
はその塩、またはそのプロドラッグである場合は、コレ
ステロール低下作用、トリグリセリド低下作用、高密度
リポタンパク−コレステロール(HDL)上昇作用など
の脂質代謝改善作用に加えて、スクアレン合成酵素阻害
作用とユビキノン増加作用とを併有するので、臓器機能
障害または臓器不全、とりわけ、虚血性心疾患をはじめ
とする動脈硬化性疾患(心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、脳
出血等)などの疾患に起因する臓器機能障害または臓器
不全の予防治療に有利に用いることができる。また、本
発明の製剤は脂質低下作用に加えてユビキノン増加作用
を有するので、ユビキノン増加作用を有しない脂質低下
剤と比較して、例えば虚血性心疾患の治療、より重篤な
心不全の予防・治療および心不全から死亡への移行の抑
制が可能であり有用となる。また、脳、腎、神経組織な
ど他の臓器についても脂質低下作用に加えてユビキノン
増加作用を有する本剤は臓器機能障害の予防・治療に加
えて臓器・組織不全の予防・治療が可能な点で優れ、さ
らに延命効果もある。
【0067】以下、特にユビキノン増加作用を有する化
合物がSSI化合物〔好ましくは、式(I)で表される
化合物〕である場合の有用性をさらに詳しく述べる。S
SI化合物は、高脂血症、特に高トリグリセライド血
症、高リポタンパク血症および高コレステロール血症並
びにそれから生じるアテローム性動脈硬化血管病変およ
びそれらの続発性、例えば、冠動脈疾患、脳虚血、間欠
性跛行、壊疽等の治療および予防に特に適している。こ
れらの疾患の治療において、SSI化合物は単独で治療
のために使用されてもよく、またはその他の脂質低下薬
またはコレステロール低下薬などの他の医薬成分と共に
組合わせて(同時投与あるいは時間差を設けて投与し
て)使用されてもよく、この場合、これらの化合物は経
口製剤として投与されることが好ましく、また必要によ
り直腸製剤として坐薬の形態で投与されてもよい。この
場合の可能な組み合わせ成分としては、例えばフィブレ
ート類〔例、クロフィブレート、ベンザフィブレート、
ジェムフィブロジル、フェノフイブレート、Wy−14
63、GW9578等〕などのPPARα作動薬,ニコ
チン酸、その誘導体および類縁体〔例、アシピモックス
およびプロブコール〕,胆汁酸結合樹脂〔例、コレスチ
ラミン、コレスチポール等〕,コレステロール吸収を抑
制する化合物〔例、シトステロールやネオマイシン、β
ラクタム誘導体等〕,コレステロール生合成を阻害する
化合物〔例、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバス
タチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン、ピタバス
タチン(イタバスタチン)等のHMG−CoA還元酵素
阻害薬〕,スクアレンエポキシダーゼ阻害薬〔例、NB
−598および類縁化合物等〕が挙げられる。更に別の
可能な組み合わせ成分は、オキシドスクアレン−ラノス
テロールサイクラーゼ阻害薬(例えばデカリン誘導体、
アザデカリン誘導体およびインダン誘導体など)やMT
P(ミクロソームトリグリセリド転送タンパク)阻害薬
(implitapideなど)、CETP(コレステ
ロールエステル転送タンパク)阻害薬〔例、JTT−7
05および類縁化合物等〕などである。
【0068】加えて、SSI化合物は、高カイロミクロ
ン血症に関連する疾患、例えば、急性膵炎の治療に適し
ている。本疾患の治療のために、SSI化合物は経口投
与または局所投与でき、またはそれらは単独であるいは
既知の活性化合物と組み合わせて使用し得る。この場合
の可能な組み合わせ成分は、例えば抗酵素療用にアプロ
チニン(トラジロール),メシル酸ガベキサート(エフ
オーワイFOY),メシル酸ナファモスタット(フサ
ン),シチコリン(ニコリン),ウリナスタチン(ミラ
クリッド)等があげられる。又疼痛の除去の目的で、抗
コリン作動薬、非麻薬性鎮痛薬、麻薬も使用される。
【0069】SSI化合物の更に注目に値する適用例と
して、続発性高脂血症がある。これには、糖尿病、甲状
腺機能低下症、ネフローゼ症候群あるいは慢性腎不全な
どが含まれ、これらの疾患によって高脂血症が発症する
が、多くの場合、高脂血症がこれらの疾患を憎悪させ
る、いわゆる悪循環を形成している。脂質低下作用から
考えて、SSIの化合物はこれらの疾患の治療および進
展予防にも適しており、その際それらは単独で、または
以下に挙げる医薬と組み合わせて投与できる。
【0070】糖尿病治療薬:ピオグリタゾン(アクト
ス)、ロシグリタゾン(アバンディア)、Farglitazar,
Reglitazar, MCC-555, FK-614, AZ-242, AR-H-039242,
KRP-297, NN-622, DRF-2725, EML-16336, CS-011, BM-
13-1258, AR-H-049020, BM-17-0744, GW-409544などの
PPARg 作動薬あるいはインスリン抵抗性改善薬、W
O01/14372に記載のニューロトロフィン産生・
分泌促進剤(例えば4−(4−クロロフェニル)−2−
(2−メチル−1−イミダゾリル)−5−[3−(2−
メチルフェノキシ)プロピル]オキサゾールなど),
キネダック, AJ-9677, Y-128, ベンフィル,ヒューマ
リン,オイグルコン,グリミクロン,ダオニール,ノボ
リン,モノタード,インシュリン類,グルコバイ,ジメ
リン,ラスチノン,バシルコン,デアメリンS,イスジ
リン類; 抗肥満薬:中枢性抗肥満薬(例、デキスフェンフルラミ
ン、フェンフルラミン、フェンテルミン、シブトラミ
ン、アンフェプラモン、デキサンフェタミン、マジンド
ール、フェニルプロパノールアミン、クロベンゾレック
ス等)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット等)、
β3アゴニスト(例、CL−316243、SR−58
611−A、UL−TG−307、SB−22655
2,AJ−9677、BMS−196085、AZ−4
0140等)、ペプチド性食欲抑制薬(例、レプチン、
CNTF(毛様体神経栄養因子)等)、コレシストキニ
ンアゴニスト(例、リンチトリプト、FPL−1584
9等); アルツハイマー病治療薬:タクリン(tacrine)、ドネペ
ジル(donepezil)、リバスチグミン(rivastigmine)、ガ
ランタミン(galantamine); パーキンソン病治療薬:カルビドパ、レボドパ、ペルゴ
ライド、ロピニロール、カベルゴリン、プラミペキソー
ル、エンタカプロン、ラザベミド; 脳梗塞治療薬、脳出血治療薬:チトクロームC、シチコ
リン、イフェンプロジル、アニラセタム、ビンポセチ
ン、イブジラスト、ニセルゴリン、ジヒドロエルゴトキ
シン、ニルバジピン、アマンタジン、ファスジル、オザ
グレル、ニゾフェノン; 甲状腺機能低下症治療薬:乾燥甲状腺(チレオイド),
レボチロキシンナトリウム(チラージンS),リオチロ
ニジンナトリウム(サイロニン、チロミン); ネフローゼ症候群治療薬:プレドニゾロン(プレドニ
ン),コハク酸プレドニゾロンナトリウム(プレドニ
ン),コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム(ソル
・メドロール),ベタメタゾン(リンデロン); 抗凝固療法剤:ジピリダモール(ベルサンチン),塩酸
ジラゼプ(コメリアン)等; 慢性腎不全治療薬:利尿薬〔例、フロセミド(ラシック
ス),ブメタニド(ルネトロン),アゾセミド(ダイア
ート)〕,降圧薬(例、ACE阻害薬、(マレイン酸エ
ナラプリル(レニベース))及びCa 拮抗薬(マニンヒ
ロン)、α受容体遮断薬などと組み合わせて、好ましく
は経口投与で使用し得る。
【0071】高脂血症は動脈硬化症を増悪させ、高血圧
症を引き起こすから、SSIの化合物は高血圧症の治療
・予防にも適しており、その際SSIの化合物は単独、
あるいは以下に例示する薬剤と組合わせて投与すること
ができる。この場合の可能な組合わせは、例えばアンジ
オテンシン−II拮抗薬〔例、ロサルタンカリウム(ニ
ュウロタン)、カンデサルタンシレキセチル(ブロプレ
ス)等〕、ACE阻害薬〔例、マレイン酸エナラプリル
(レニベース)、リシノプリル(ゼストリル、ロンゲ
ス)、塩酸デラプリル(アテカット)、カプトプリル
等〕、カルシウム拮抗薬〔例、トシル酸アムロジピン
(アムロジン、ノルバスク)、塩酸マニジピン(カルス
ロット)等〕、降圧利尿剤、α受容体遮断薬、β受容体
遮断薬などが挙げられる。
【0072】また、SSI化合物は血糖低下作用を示
し、肥満型糖尿病ラットにおいて血糖低下作用を示すこ
とから、インスリン抵抗性を改善する。それらの生物学
的性質を考えると、高血糖症及びそれから生じる続発
症、例えば、糖尿病性腎症および腎不全期に認められる
合併症、貧血、骨代謝異常、嘔吐、悪心、食欲不振、下
痢などの循環器疾患、神経障害などの神経症状、糖尿病
性神経障害、糖尿病性網膜症、糖尿病性血管障害並びに
インスリン抵抗性及びそれから生じる、例えば高血圧症
や耐糖能異常、さらにその続発症、例えば、心臓病、脳
虚血、間欠性跛行、壊疽等の治療及び予防に特に適して
いる。これらの疾患の治療において、SSI化合物は単
独で予防治療のために使用されてもよく、またその他の
血糖低下薬又は降圧薬と共に使用されてもよく、この場
合、これらの化合物は経口製剤として投与されることが
好ましく、また必要により直腸製剤として坐薬の形態で
投与されてもよい。この場合組み合わせが可能な成分と
しては、例えば、(1)インスリン製剤(例えば、ヒト
インスリン等)、(2)スルホニルウレア剤(例えば、
グリベンクラミド、グリクラジド等)、(3)α−グル
コシダーゼ阻害剤(例えば、ボグリボース、アカルボー
ス等)、(4)インスリン感受性増強剤(例えば、ピオ
グリタゾン、トログリタゾン等)、(5)アルドース還
元酵素阻害剤(例えば、エパルレスタット、トルレスタ
ット等)、グリケーション阻害剤(例えば、アミノグア
ニジン等)等が挙げられる。婦人科疾患治療薬(更年期
障害治療薬(結合型エストロゲン、エストラジオール、
エナント酸テストステロン・吉草酸エストラジオール
等)、乳癌治療薬(クエン酸タモキシフェン等)、子宮
内膜症・子宮筋腫治療薬(酢酸リュープロリン、ダナゾ
ール等)等との組み合わせ、あるいはこれら薬剤と糖尿
病治療薬との組み合わせも可能である。更に降圧剤との
組み合わせが可能であり、例えば、(1)利尿薬(例え
ば、フロセミド、スピロノラクトン等)、(2)交感神
経抑制薬(例えば、アテノロール等)、(3)アンジオ
テンシンII拮抗薬(例えば、ロサルタン、カンデサルタ
ン等)、(4)アンジオテンシンI変換酵素阻害薬(例
えば、マレイン酸エナラプリル、塩酸デラプリル等)、
(5)カルシウム拮抗薬(例えば、ニフェジピン、塩酸
マニジピン等)等が挙げられる。
【0073】SSI化合物を上記各疾患に適用する際
に、各種抗体、各種ワクチン製剤などと併用することも
可能であり、また、各種遺伝子治療法などと組み合わせ
て、併用療法として適用することも可能である。抗体お
よびワクチン製剤としては、例えば、アンジオテンシン
IIに対するワクチン製剤、CETPに対するワクチン製
剤、CETP抗体、TNFα抗体や他のサイトカインに
対する抗体、アミロイドβワクチン製剤などの他、サイ
トカイン、レニン・アンジオテンシン系酵素およびその
産物に対する抗体あるいはワクチン製剤、血中脂質代謝
に関与する酵素や蛋白に対する抗体あるいはワクチン製
剤、糖代謝やインスリン抵抗性に関与する蛋白に対する
抗体あるいはワクチン製剤などが挙げられる。また、遺
伝子治療法としては、例えば、サイトカイン、レニン・
アンジオテンシン系酵素およびその産物に関連する遺伝
子を用いた治療法、血中脂質代謝に関与する酵素や蛋白
に関連する遺伝子を用いた治療法、糖代謝やインスリン
抵抗性に関与する蛋白に関連する遺伝子を用いた治療法
などが挙げられる。SSI化合物を上記各疾患に適用す
る際に、SSI化合物を他の薬剤と組み合わせる場合
は、これらの有効成分を一つの製剤に処方した合剤とし
て投与することもできる。本発明の製剤の投与量は、投
与経路、症状、患者の年令あるいは体重等によっても異
なるが、例えば、臓器機能障害治療剤、臓器不全治療
剤、肥満予防剤あるいは脳梗塞進展抑制剤として、成人
患者に経口的に投与する場合、ユビキノン増加作用を有
する化合物またはその塩、またはそのプロドラッグとし
て1日当たり1〜400mg/日、好ましくは6〜12
0mg/日を1〜数回に分けて投与するのが望ましい。
投与経路は経口、非経口のいずれでもよい。また、本発
明の徐放性製剤の投与量は、投与経路、症状、患者の年
令あるいは体重等の他に、放出の持続時間等によっても
種々異なるが、活性成分の有効濃度が体内で保持される
量であれば特に制限されず、その投与回数は、1日ない
し3日あるいは1週間ないし3ヶ月に1回等状況によっ
て適宜選ぶことができる。
【0074】
【発明の実施の形態】本発明は、さらに下記の実施例で
詳しく説明されるが、これらの例は単なる実例であって
本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸
脱しない範囲で変化させてもよい。H−NMRスペク
トルは、内部基準としてテトラメチルシランを用いてバ
リアンジェミニ200(200MHz)型スペクトルメ
ーターで測定し、全δ値をppmで示した。混合溶媒に
おいて示した数値は、特に断らない限り各溶媒の容量混
合費である。%は、特に断らない限り重量%を意味す
る。またシリカゲルクロマトグラフィにおける溶出溶媒
の比は、特に断らない限り容量比を示す。本明細書中に
おける室温(常温)とは約20℃から約30℃の温度を
表す。なお、参考例中の各記号は次の意味を表す。 Ac:アセチル,Pr:n−プロピル,Me:メチ
ル,Bu:n-ブチル,Et:エチル,Pr:イソ
プロピル,EtO:ジエチルエーテル,s:シングレ
ット,d:ダブレット,t:トリプレット,q:クアル
テット,dd:ダブルダブレット,dt:ダブルトリプ
レット,m:マルチプレット,br:幅広い,J:カッ
プリング定数
【0075】
【参考例】3-[3-[[(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキ
シフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-
2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピ
ン-3-イル]アセチル]アミノフェニル]プロピオン酸 (1)方法A: 3-(3-ニトロフェニル)-2-プロペン酸エチ
ル (10 g、45.2 mmol) のエタノール (200 ml) 溶液に1
0% パラジウム炭素 (0.5 g) を添加し、水素ガス雰囲気
下、12時間室温で常圧接触還元に付した。 触媒をろ過
して除き、ろ液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル
(100 ml)に溶解し、4N 塩化水素の酢酸エチル溶液 (15
ml) を添加した。 溶媒を留去し、残渣を酢酸エチル-ヘ
キサン(1:1)にて洗浄することにより 3-(3-アミノフェ
ニル)プロパン酸エチル 塩酸塩 (10.4 g、 45.3 mmol、
100%) を無色プリズム晶として得た。 方法B: 3-(3-ニトロフェニル)-2-プロペン酸エチル (25
g、0.113 mol) のエタノール (500 ml) 溶液に10% パ
ラジウム炭素 (2.5 g) を添加し、ギ酸 (29g, 0.622 mo
l) を滴下した。6時間室温で撹拌後、触媒をろ過して除
き、ろ液に4N 塩化水素の酢酸エチル溶液 (30 ml) を添
加した。溶媒を留去し、残渣を酢酸エチル-ヘキサン
(1:1) にて洗浄することにより 3-(3-アミノフェニル)
プロピオン酸エチル塩酸塩 (24 g、 0.104 mol、 92%)
を無色プリズム晶として得た。 融点 124-131℃. IR νmax(KBr) cm-1: 3200-2400 (br, NH3 +), 1726 (C=
O). H-NMR (D2O)δ: 1.075 (3H, t, J = 7.4 Hz), 2.643
(2H, t, J = 7.4 Hz), 2.906 (2H, t, J = 7.4 Hz), 4.
002 (2H, q, J = 7.4 Hz), 7.16-7.43 (4H, m).
【0076】(2)(3R,5S)-7-クロロ-1,2,3,5-テトラヒ
ドロ-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-5-(2,3-
ジメトキシフェニル)-2-オキソ-4,1-ベンゾオキサゼピ
ン-3-酢酸 (特開平09-136880号、実施例11-(4)、1.1g、
2.30mmol)、無水酢酸 (0.52g、5.06mmol)、4-ジメチル
アミノピリジン (100mg)およびピリジン (11ml)の混合
物を室温で30分攪拌した。この混合物を酢酸エチル (10
0ml)で希釈し、1N 塩酸、水、飽和塩化アンモニウム水
溶液で洗浄した。硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下濃
縮することにより(3R,5S)-1-(3-アセトキシ-2,2-ジメチ
ルプロピル)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシフェニル)-2-
オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン
-3-酢酸 (1.2g、2.31mmol、100%) を無色非結晶状固体
として得た。 [α]D 22 -197.3゜ (c=0.22, メタノール). IR νmax(KBr) cm-1: 3600-2400 (br, COOH), 1736, 16
78 (C=O).1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.943 (3H, s), 1.022 (3H, s),
2.026 (3H, s), 2.819 (1H, dd, J=5.4, 16.4Hz), 3.08
1 (1H, dd, J=7.8, 16.4Hz), 3.553 (1H, d, J=14.0H
z), 3.616 (3H, s), 3,732 (1H, d, J=11.4Hz), 3.857
(1H, d, J=11.4Hz),3.888 (3H, s), 4.331 (1H, dd, J=
5.4, 7.8Hz), 4.578 (1H, d, J=14.0Hz), 6.259 (1H,
s), 6.647 (1H, s), 6.98-7.34 (5H, m).
【0077】(3)(2)で得られた(3R,5S)-1-(3-アセ
トキシ-2,2-ジメチルプロピル)-7-クロロ-5-(2,3-ジメ
トキシフェニル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-
ベンゾオキサゼピン-3-酢酸 (1g、 1.92mmol) とN,N-ジ
メチルホルムアミド (0.03ml) のテトラヒドロフラン溶
液 (10ml) に塩化チオニル (0.67mg、 5.61mmol) を室
温で添加した。1時間攪拌した後、減圧下濃縮した。残
渣をテトラヒドロフラン (5ml) に溶解し、(1)で得られ
た3-(3-アミノフェニル)プロパン酸エチル 塩酸塩 (0.4
8g、 2.11mmol)、トリエチルアミン (0.24g、 2.41mmo
l) 及びテトラヒドロフラン (5ml) の混合物に添加し
た。これを30分間室温で攪拌した後、水を添加し、テト
ラヒドロフランを留去した。残渣を酢酸エチル (50ml)
で希釈した。これを1N 塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥
後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
〔展開溶媒:ヘキサン-酢酸エチル (1:1)〕で精製する
ことにより 3-[3-[[(3R,5S)-1-(3-アセトキシ-2,2-ジメ
チルプロピル)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシフェニル)-
2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピ
ン-3-イル]アセチル] アミノフェニル]プロピオン酸エ
チル (1.2g、 1.73mmol、 90%) を無色非結晶状固体と
して得た。 [α]D 22 -123.1゜ (c=0.23, メタノール). IR νmax(KBr) cm-1: 3314 (NH), 1732, 1682 (C=O).1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.958 (3H, s), 1.024 (3H, s),
1.236 (3H, t, J=7.0Hz),2.024 (3H, s), 2.603 (2H,
t, J=7.4Hz), 2.811 (1H, dd, J=6.2, 14.4Hz), 2.927
(2H, t, J=7.4Hz), 2.996 (1H, dd, J=7.4, 14.4Hz),
3.538 (1H, d, J=14.2Hz), 3.619 (3H, s), 3.732 (1H,
d, J=11.4Hz), 3.873 (1H, d, J=11.4Hz),3.894 (3H,
s), 4.128 (2H, q, J=7.0Hz), 4.410 (1H, dd, J=6.2,
7.4Hz), 4.564 (1H, d, J=14.2Hz), 6.301 (1H, s), 6.
644 (1H, d, J=2.0Hz), 6.93-7.39 (9H, m), 7.810 (1
H, br). 元素分析値(C37H43N2O9Cl)計算値: C, 63.92; H, 6.2
3; N, 4.03. 実測値: C,63.57; H, 6.52; N, 3.82.
【0078】(4)方法C: (3)で得られた3-[3-[[(3R,5
S)-1-(3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピル)-7-クロロ-
5-(2,3-ジメトキシフェニル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラ
ヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]アセチル] ア
ミノフェニル]プロピオン酸エチル (1.1g、 1.58mmo
l)、1N 水酸化ナトリウム水溶液 (4ml) 及びエタノール
(10ml) の混合物を60℃ で30分間攪拌した。これを水
(50ml) で希釈し、酸性化後、酢酸エチル (50ml) で2
回抽出した。これを飽和食塩水で洗浄した後、硫酸ナト
リウムにて乾燥後、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル
-ヘキサン (1:1) から再結晶して精製することにより 3
-[3-[[(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシフェニル)-
1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-1,
2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]
アセチル]アミノフェニル]プロピオン酸(1.0g、 1.66mm
ol、 100%) を無色針状晶として得た。 方法D: (2)で得られた(3R,5S)-1-(3-アセトキシ-2,2-ジ
メチルプロピル)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシフェニ
ル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサ
ゼピン-3-酢酸 (10 g、 19.2 mmol) のアセトニトリル
溶液 (60ml) にトリエチルアミン (2.0 g、 19.6 mmol)
を室温で添加した。 氷冷し、窒素気流下、塩化ピバロ
イル (2.5g, 21.1 mmol) を10分かけて滴下し、そのま
ま氷冷下30分間撹拌した。(1)で得られた3-(3-アミノフ
ェニル)プロパン酸エチル 塩酸塩 (5.7 g、 24.8 mmol)
を添加し、トリエチルアミン (4.3 g、 42.2 mmol)
を滴下した。室温に昇温し、1時間撹拌後、60℃で3時間
撹拌した。1N 塩酸 (10 ml) を添加し、さらに水を添加
し、酢酸エチル (100ml) で3回抽出した。全有機層を
飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、 減
圧下濃縮した。残渣をエタノール (80 ml) に溶解し、1
N 水酸化ナトリウム水溶液 (40 ml) を添加した。これ
を60℃ で30分間攪拌し、水 (50ml) で希釈し、酸性化
後、酢酸エチル (80ml) で2回抽出した。抽出液を飽和
食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧
下濃縮した。残渣を酢酸エチル-ヘキサン (1:1) で結晶
化し、エタノール-水 (1:1) から再結晶して精製するこ
とにより 3-[3-[[(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシ
フェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-
オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン
-3-イル]アセチル] アミノフェニル]プロピオン酸 (8.5
g、 13.6 mmol、 71%) を無色針状晶として得た。 融点141-144℃. [α]D 22 -153.2゜ (c=0.48, メタノール). IR νmax(KBr) cm-1: 3600-2400 (br, COOH, OH, NH),
1714, 1651 (C=O).1H-NMR (CDCl3) δ: 0.654 (3H, s),
1.048 (3H, s), 2.647 (2H, t, J=7.4Hz),2.826 (1H,
dd, J=5.0, 14.6Hz), 2.931 (2H, t, J=7.4Hz), 3.007
(1H, dd, J=7.6, 14.6Hz), 3.186 (1H, d, J=12.0Hz),
3.387 (1H, d, J=14.6Hz), 3.610 (3H, s), 3.624 (1H,
d, J=12.0Hz), 3.890 (3H, s), 4.40-4.51 (2H, m),
6.183(1H, s), 6.624 (1H, d, J=1.8Hz), 6.93-7.38 (9
H, m), 7.945 (1H, br). 元素分析値(C33H37N2O8Cl)計算値: C, 63.41; H, 5.9
7; N, 4.48. 実測値: C,63.18; H, 6.11; N, 4.36.
【0079】
【実施例】以下に、本発明の製剤の薬理効果を示す実験
結果について記載する。 被検化合物1:N−〔〔(3R,5S)−1−(3−ア
セトキシ−2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−
5−(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン
−3−イル〕アセチル〕ピペリジン−4−酢酸 被検化合物2:3-〔3-〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5
-(2,3-ジメトキシフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,
2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラ
ヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル〕アセチ
ル〕アミノフェニル〕プロピオン酸
【0080】試験例1 心臓中ユビキノン増加作用 方法:6週齢雄SDラット(1群8匹)にビークル或い
は被検化合物1を6、20、60mg/kgとなるように5mL/kgの
容量で14日間一日一回、胃内ゾンデにて強制経口投与し
た。14回投与の翌朝断首し屠殺後、直ちに心臓を採取し
液体窒素中凍結した後-80℃にて保存した。後日、心臓
をホモジェナイズしたものを塩化鉄(III)で酸化し
た。エタノール/ヘキサンで抽出後、HPLCでユビキ
ノン濃度を測定した(表1)。 結果:
【表1】 各データは平均±標準誤差(N=8)を示す。 *P<0.025 vs. コントロール(one-tailed Williams’ t
est)
【0081】試験例2 肝臓および心臓中ユビキノン増加作用 方法:6週齢雄SDラット(1群8匹)にビークル或い
は被検化合物2を6、20、60mg/kgとなるように5mL/kgの
容量で14日間一日一回、胃内ゾンデにて強制経口投与し
た。14回投与の翌朝断首し屠殺後、直ちに肝臓および心
臓を採取し液体窒素中凍結した後-80℃にて保存した。
後日、肝臓および心臓をホモジェナイズしたものを塩化
鉄(III)で酸化した。エタノール/ヘキサンで抽出後、
HPLCでユビキノン濃度を測定した(表2)。 結果:
【表2】 各データは平均±標準誤差(N=8)を示す。 *P<0.025 vs. コントロール(one-tailed Williams’ t
est)
【0082】試験例3 脳中ユビキノン増加作用 方法:6週齢雄SDラット(1群8匹)にビークルある
いは被検化合物1を2、20mg/kgとなるように5mL/kgの容
量で14日間一日一回、胃内ゾンデにて強制経口投与し
た。14回投与の翌日、ハロタン麻酔下で頚動脈からシリ
コン栓子を挿入し中大脳動脈起始部を閉塞した。二時間
後、軽麻酔下に栓子を除き再灌流した。再灌流8時間後
にラットは断首し屠殺後、右大脳皮質および線条体を採
取しドライアイス上凍結した後-80℃にて保存した。後
日、右大脳皮質および線条体をホモジェナイズしたもの
を塩化鉄(III)で酸化した。エタノール/ヘキサンで抽
出後、HPLCでユビキノン濃度を測定した(表3)。 結果:
【表3】 各データは平均±標準誤差(N=8)を示す。 *P<0.025 vs. コントロール(one-tailed Williams’ t
est) 表1ないし表3の結果から、本発明の剤は優れたユビキ
ノン増加作用を有することが分かる。
【0083】試験例4 脳梗塞抑制作用 方法:6週齢雄SDラット(1群19-22匹)にビークル
あるいは被検化合物1を2、20mg/kgとなるように5mL/kg
の容量で14日間一日一回、胃内ゾンデにて強制経口投与
した。14回投与の翌日、ハロタン麻酔下で頚動脈からシ
リコン栓子を挿入し中大脳動脈起始部を閉塞した。二時
間後、軽麻酔下に栓子を除き再灌流した。再灌流48時間
後にラットは断首し屠殺後、厚さ2 mmの前額断脳切片を
6枚切りだし、TTC染色(1% TTC、37℃、15分間)をおこ
なった。TTC染色像はデジタルカメラにて撮影し、画像
解析装置にて脳梗塞面積を測定した。(表4)。
【表4】 各データは平均±標準誤差(N=19-22)を示す。 *P<0.025 vs. コントロール(one-tailed Williams’ t
est) 表4の結果から、本発明の剤は優れた脳梗塞抑制作用を
有することが分かる。
【0084】試験例5 心筋梗塞に対する影響 方法:6週齢雄Wistarラット(1群7−10匹)にビーク
ル、被検化合物1(2、20mg/kg)、アトルバスタチン
(2、20mg/kg)、シンバスタチン(2、20mg/kg)を1mL/
kgの容量で15日間一日一回、胃内ゾンデにて強制経口投
与した。最終投与1時間後に左冠動脈前下行枝を結紮
し、25分後に再灌流した。再灌流2時間後に右頚静脈か
らエバンスブルーを静注し、非虚血領域を染色し虚血領
域と区別した後、ラットを屠殺した。虚血された領域を
切り出して、p-nitroblue tetrazoliumを用いて生存し
ている領域を染色し、壊死した領域(心筋梗塞部位)と
区別した。心筋梗塞領域は虚血領域に対する重量比とし
て算出した(表5)。 結果:
【表5】 各データは平均±標準誤差(N=7-10)を示す。 *P<0.025 vs コントロール(one-tailed Williams’ te
st) 表5の結果から、3―ヒドロキシ−3―メチルグルタリ
ルコエンザイムA(HMG―CoA)還元酵素阻害薬と
異なり、本発明の剤は優れた心筋梗塞抑制作用を有する
ことが分かる。
【0085】製剤例1 下記の組成に従い、化合物A175g、D−マンニトー
ル175g、コーンスターチ118.65gおよびクロ
スカルメロースナトリウム105gからなる混合物を、
バーチカルグラニュレーター(FM−VG−10型、パ
ウレックス社製)で充分混合後、ヒドロキシプロピルセ
ルロース19.25gを溶解した水溶液で練合する(練
合条件:400rpm,10分間)。白色の練合物を流動
乾燥機(FD−3S,パウレックス社製)を用い送風温
度60℃で30分間乾燥後、パワーミル(P−3型,昭
和化学機械工作所製)を用い1.5mmφパンチングスク
リーンで篩過して顆粒とする。この顆粒525.14
g、クロスカルメロースナトリウム31gおよびステア
リン酸マグネシウム1.86gを加え、混合機(TM−
15型,昭和化学機械工作所製)で5分間混合し打錠用
顆粒とする。この顆粒を錠剤機(Correct 19K,菊水
製作所製)で8.0mmφの隅角平面杵を用いて180m
g、圧力0.7ton/cm で打錠し、錠剤2,350錠を
得る。 化合物A:N−〔〔(3R,5S)−1−(3−アセト
キシ−2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−
(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,
3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3
−イル〕アセチル〕ピペリジン−4−酢酸 化合物A 50mg D−マンニトール 50mg コーンスターチ 33.9mg クロスカルメロースナトリウム 40mg ヒドロキシプロピルセルロース 5.5mg ステアリン酸マグネシウム 0.6mg 計 180.0mg (1錠当り) 得られる50mg錠を1日一回夕方に経口投与する。
【0086】製剤例2 [コーティング剤の製造]精製水2700gにヒドロキ
シプロピルメチルセルロース2910(TC−5)224.
4gおよびマクロゴール6000 45.0gを溶解し
た。得られる溶液に酸化チタン30.0g、三二酸化鉄
0.6gを分散させ、被覆剤を製造した。 [裸錠の製造]流動層造粒乾燥機(FD-5S,(株)パウレ
ック)中で、化合物A 31.0g、乳糖3053.5
gおよびコーンスターチ930.0gを均一に混合後、
機内でヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)1
39.5gを溶解した水溶液を噴霧して造粒し、ついで
流動層造粒乾燥機中で乾燥した。得られる造粒物を、パ
ワーミル粉砕機(P−3、昭和化学機械工作所)を用
い、1.5mmφパンチングスクリーンで解砕して整粒末
とした。得られる整粒末3430gにカルメロースカル
シウム384gとステアリン酸マグネシウム25.6g
を加え、タンブラー混合機(TM−15S、昭和化学機
械工作所製)で混合して打錠用顆粒とした。得られる顆
粒をロータリー打錠機(コレクト19K、菊水製作所)
で7.5mmφの杵を用いて重量150mgで打錠(打錠圧
7KN/杵)し、裸錠とした。 [フィルムコーティング錠の製造]得られる裸錠に、ド
リアコータ―コーティング機(DRC−500、パウレ
ック製)中で前記被覆剤を噴霧し、1錠当たり化合物A
1mgを含有する下記処方のフィルムコーティング
錠、20000錠を得た。 錠剤処方(1錠当たりの組成): 組 成 配合量(mg) (1)化合物A 1.0 (2)乳糖 98.5 (3)トウモロコシデンプン 30.0 (4)カルメロースカルシウム 15.0 (5)ヒドロキシプロピルセルロース 4.5 (6)ステアリン酸マグネシウム 1.0 合計(裸錠) 150.0 フィルム錠処方(1錠当たりの組成): (1)裸錠 150.0 (フィルム成分) (2)ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 3.74 (3)マクロゴール6000 0.75 (4)酸化チタン 0.5 (5)三二酸化鉄 0.01 合計 155.0
【0087】製剤例3 [コーティング剤の製造]精製水2700gにヒドロキ
シプロピルメチルセルロース2910(TC−5)224.
4gおよびマクロゴール6000 45.0gを溶解し
た。得られる溶液に酸化チタン30.0g、三二酸化鉄
0.6gを分散させ、被覆剤を製造した。 [裸錠の製造]流動層造粒乾燥機(FD-5S,(株)パウレ
ック)中で、化合物A 310.0g、乳糖2774.
5gおよびコーンスターチ930.0gを均一に混合
後、機内でヒドロキシプロピルセルロース(HPC−
L)139.5gを溶解した水溶液を噴霧して造粒し、
ついで流動層造粒乾燥機中で乾燥した。得られる造粒物
を、パワーミル粉砕機(P−3、昭和化学機械工作所)
を用い、1.5mmφパンチングスクリーンで解砕して整
粒末とした。得られる整粒末3430gにカルメロース
カルシウム384gとステアリン酸マグネシウム25.
6g を加え、タンブラー混合機(TM−15S、昭和化
学機械工作所製)で混合して打錠用顆粒とした。得られ
る顆粒をロータリー打錠機(コレクト19K、菊水製作
所)で7.5mmφの杵を用いて重量150mgで打錠(打
錠圧7KN/杵)し、裸錠とした。 [フィルムコーティング錠の製造]得られる裸錠に、ド
リアコータ―コーティング機(DRC−500、パウレ
ック製)中で前記被覆剤を噴霧し、1錠当たり化合物A
1mgを含有する下記処方のフィルムコーティング
錠、20000錠を得た。 錠剤処方(1錠当たりの組成): 組 成 配合量(mg) (1)化合物A 10.0 (2)乳糖 89.5 (3)トウモロコシデンプン 30.0 (4)カルメロースカルシウム 15.0 (5)ヒドロキシプロピルセルロース 4.5 (6)ステアリン酸マグネシウム 1.0 合計(裸錠) 150.0 フィルム錠処方(1錠当たりの組成): (1)裸錠 150.0 (フィルム成分) (2)ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 3.74 (3)マクロゴール6000 0.75 (4)酸化チタン 0.5 (5)三二酸化鉄 0.01 合計 155.0
【0088】製剤例4 [コーティング剤の製造]精製水2700gにヒドロキ
シプロピルメチルセルロース2910(TC−5)224.
4gおよびマクロゴール6000 45.0gを溶解し
た。得られる溶液に酸化チタン30.0g、三二酸化鉄
0.6gを分散させ、被覆剤を製造した。 [裸錠の製造]流動層造粒乾燥機(FD-5S,(株)パウレ
ック)中で、化合物A 1550.0g、乳糖153
4.5gおよびコーンスターチ930.0gを均一に混
合後、機内でヒドロキシプロピルセルロース(HPC−
L)139.5gを溶解した水溶液を噴霧して造粒し、
ついで流動層造粒乾燥機中で乾燥した。得られる造粒物
を、パワーミル粉砕機(P−3、昭和化学機械工作所)
を用い、1.5mmφパンチングスクリーンで解砕して整
粒末とした。得られる整粒末3430gにカルメロース
カルシウム384gとステアリン酸マグネシウム25.
6g を加え、タンブラー混合機(TM−15S、昭和化
学機械工作所製)で混合して打錠用顆粒とした。得られ
る顆粒をロータリー打錠機(コレクト19K、菊水製作
所)で7.5mmφの杵を用いて重量150mgで打錠(打
錠圧7KN/杵)し、裸錠とした。 [フィルムコーティング錠の製造]得られる裸錠に、ド
リアコータ―コーティング機(DRC−500、パウレ
ック製)中で前記被覆剤を噴霧し、1錠当たり化合物A
1mgを含有する下記処方のフィルムコーティング
錠、20000錠を得た。 錠剤処方(1錠当たりの組成): 組 成 配合量(mg) (1)化合物A 50.0 (2)乳糖 49.5 (3)トウモロコシデンプン 30.0 (4)カルメロースカルシウム 15.0 (5)ヒドロキシプロピルセルロース 4.5 (6)ステアリン酸マグネシウム 1.0 合計(裸錠) 150.0 フィルム錠処方(1錠当たりの組成): (1)裸錠 150.0 (フィルム成分) (2)ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 3.74 (3)マクロゴール6000 0.75 (4)酸化チタン 0.5 (5)三二酸化鉄 0.01 合計 155.0
【0089】
【発明の効果】本発明の製剤は、優れたユビキノン増加
作用を有するので、例えば、臓器機能障害の予防・治療
あるいは臓器不全の予防・治療、さらに死亡への移行抑
制剤等として安全かつ有利に用いることができ、特に、
虚血などによりおこる細胞の死滅や機能、また臓器機能
を保護できる。具体的には、種々の原因による(特に虚
血に起因する)心臓機能低下、脳機能低下、膵機能低
下、神経機能低下を予防・治療できると共に、各臓器不
全の予防・治療が可能であり、さらには延命も可能とな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 13/12 A61P 13/12 25/00 25/00 43/00 43/00 111 111 123 123 C07D 267/14 C07D 267/14 // C07D 413/06 413/06 413/12 413/12 Fターム(参考) 4C056 AA03 AB01 AC03 AD03 AE02 FA04 FA16 FA17 FB05 FC01 FC02 4C063 AA01 BB04 BB09 CC57 CC75 DD03 DD11 DD57 EE01 4C084 AA16 BA44 NA14 ZA01 ZA15 ZA36 ZA40 ZA81 ZC20 4C086 AA01 AA02 BC75 MA01 NA14 NA15 ZA01 ZA15 ZA36 ZA40 ZA81 ZC80

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ユビキノン増加作用を有する化合物または
    その塩、またはそのプロドラッグを含有してなる臓器機
    能障害の予防治療剤。
  2. 【請求項2】虚血性の臓器機能障害の予防治療剤である
    請求項1記載の剤。
  3. 【請求項3】ユビキノン増加作用を有する化合物または
    その塩、またはそのプロドラッグを含有してなる臓器不
    全の予防治療剤。
  4. 【請求項4】虚血性の臓器不全の予防治療剤である請求
    項3記載の剤。
  5. 【請求項5】臓器が心臓、脳、膵臓、腎臓または神経組
    織である請求項1ないし4記載の剤。
  6. 【請求項6】臓器が心臓である請求項1ないし4記載の
    剤。
  7. 【請求項7】臓器が脳である請求項1ないし4記載の
    剤。
  8. 【請求項8】ユビキノン増加作用を有する化合物がスク
    アレン合成酵素阻害作用を有する化合物である請求項1
    ないし4記載の剤。
  9. 【請求項9】スクアレン合成酵素阻害作用を有する化合
    物が、式 【化1】 〔式中、Rは水素または置換されていてもよい炭化水
    素基を、RおよびRは同一または異なって水素,置
    換されていてもよい炭化水素基あるいは置換されていて
    もよい複素環基を、X'はエステル化されていてもよい
    カルボキシル基,置換されていてもよいカルバモイル
    基,置換されていてもよい水酸基,置換されていてもよ
    いアミノ基あるいは脱プロトン化しうる水素原子を有す
    る置換されていてもよい複素環残基から構成される置換
    基を、環Aは置換されていてもよいベンゼン環または置
    換されていてもよい複素環を、環J'は環構成原子とし
    て3個以下のヘテロ原子を含有する7または8員の複素
    環を、環J'はR,R,R 及びX'以外にさらに置
    換基を有していてもよい〕で表わされる化合物またはそ
    の塩である請求項8記載の剤。
  10. 【請求項10】スクアレン合成酵素阻害作用を有する化
    合物が、式 【化2】 〔式中、Rは水素または置換されていてもよい炭化水
    素基を、RおよびRは同一または異なって水素,置
    換されていてもよい炭化水素基あるいは置換されていて
    もよい複素環基を、Xは結合手または2価の原子鎖
    を、Yはエステル化されていてもよいカルボキシル基,
    置換されていてもよいカルバモイル基,置換されていて
    もよい水酸基,置換されていてもよいアミノ基またはプ
    ロトン化しうる水素原子を有する置換されていてもよい
    複素環残基を、環Bは置換されていてもよいベンゼン環
    を示す〕で表わされる化合物またはその塩である請求項
    8記載の剤。
  11. 【請求項11】スクアレン合成酵素阻害作用を有する化
    合物が、式 【化3】 〔式中、Rは置換されていてもよい水酸基で置換され
    ていてもよい低級アルキル基を、Xは置換されていて
    もよいカルバモイル基又は脱プロトン化しうる水素原子
    を有する置換されていてもよい複素環基を、R1bは低
    級アルキル基を、Wはハロゲン原子を示す。〕で表わさ
    れる化合物またはその塩である請求項8記載の剤。
  12. 【請求項12】Rが水酸基,アセチルオキシ,プロピ
    オニルオキシ,t−ブトキシカルボニルオキシ,パルミ
    トイルオキシ,ジメチルアミノアセチルオキシ及び2−
    アミノプロピオニルオキシから選ばれた1ないし3個の
    置換基を有していてもよいC1−6アルキルである請求
    項11記載の剤。
  13. 【請求項13】R1bがメチルである請求項11記載の
    剤。
  14. 【請求項14】Wが塩素原子である請求項11記載の
    剤。
  15. 【請求項15】Xが式 【化4】 〔式中、R2b及びR3bはそれぞれ水素原子、置換され
    ていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環
    基又はアシル基であるか、あるいはR2b及びR 3bは隣
    接する窒素原子と一緒になって、窒素原子、硫黄原子及
    び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし3個環構
    成原子として含んでいてもよい置換されていてもよい5
    または6員含窒素複素環を形成していてもよい〕で表さ
    れる基である請求項11記載の剤。
  16. 【請求項16】Xが式 【化5】 〔式中、R"は水素原子又はC1−4アルキルを示す〕
    で表される基である請求項11記載の剤。
  17. 【請求項17】スクアレン合成酵素阻害作用を有する化
    合物が、式 【化6】 〔式中、R1cは置換基を有していてもよい1−カルボ
    キシエチル基、置換基を有していてもよいカルボキシ−
    3−6直鎖アルキル基、置換基を有していてもよいC
    3−6直鎖アルキル−スルホニル基、置換基を有してい
    てもよい(カルボキシ−C5−7シクロアルキル)−C
    1−3アルキル基、または 式 −X1c−X2c−Ar
    −X3c−X4c−COOH(式中、X1cおよびX
    4cはそれぞれ結合手または置換基を有していてもよい
    1−4アルキレン基を示し、X2cおよびX3cはそ
    れぞれ結合手、−O−または−S−を示し、Arは置換
    基を有していてもよい2価の芳香環基を示す。但し、X
    1cが結合手のとき、X2cは結合手を示し、X4c
    結合手のとき、X3cは結合手を示す)で表される基を
    示し、R2cはアルカノイルオキシ基および/または水
    酸基で置換されていてもよいC3−6アルキル基を、R
    3cは低級アルキル基を、Wはハロゲン原子を示す(但
    し、R1cが置換基を有する1−カルボキシエチル基、
    置換基を有するカルボキシ−C3−6直鎖アルキル基、
    4−カルボキシシクロヘキシルメチル基または4−カル
    ボキシメチルフェニル基のとき、R2cはアルカノイル
    オキシ基および/または水酸基を有するC3−6アルキ
    ル基を示す)〕で表わされる化合物またはその塩である
    請求項8記載の剤。
  18. 【請求項18】R2cが水酸基、アセトキシ、プロピオ
    ニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシおよびパル
    ミトイルオキシから選ばれた1ないし3個の置換基を有
    していてもよいC3−6アルキル基である請求項17記
    載の剤。
  19. 【請求項19】R3cがメチル基である請求項17記載
    の剤。
  20. 【請求項20】Wが塩素原子である請求項17記載の
    剤。
  21. 【請求項21】3位がR−配位で5位がS−配位である
    請求項17記載の剤。
  22. 【請求項22】スクアレン合成酵素阻害作用を有する化
    合物が、(3R,5S)−N−プロパンスルホニル−7
    −クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−
    (3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−1,
    2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
    ン−3−アセトアミド、(2R)−2−〔〔(3R,5
    S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニ
    ル)−1−(2,2−ジメチルプロピル)−2−オキソ
    −1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキ
    サゼピン−3−イル〕アセチル〕アミノプロピオン酸、
    3-〔3-〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメト
    キシフェニル)-1-(2,2-ジメチルプロピル)−2−オ
    キソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキ
    サゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノフェニル〕プロピ
    オン酸、4-〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジ
    メトキシフェニル)-1-(2,2−ジメチルプロピル)-
    2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオ
    キサゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノブタン酸、トラ
    ンス−4−〔〔(3R,5S)−1−(3−アセトキシ
    −2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−
    (2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,
    2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
    ン−3−イル〕アセチル〕アミノメチル−1−シクロヘ
    キサンカルボン酸、トランス−4−〔〔(3R,5S)
    −7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−
    1−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−
    2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
    ベンゾオキサゼピン−3−イル〕アセチル〕アミノメチ
    ル−1−シクロヘキサンカルボン酸、3−〔3−
    〔〔〔(3R,5S)−1−(3−アセトキシ−2,2
    −ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−(2,3−ジ
    メトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−テ
    トラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕
    アセチル〕アミノ〕−4−フルオロフェニル〕プロピオ
    ン酸、3−〔3−〔〔〔(3R,5S)−7−クロロ−
    5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒド
    ロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−2−オキソ−
    1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサ
    ゼピン−3−イル〕アセチル〕アミノ〕−4−メチルフ
    ェニル〕プロピオン酸、3−〔3−〔〔〔(3R,5
    S)−1−(3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロピ
    ル)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニ
    ル)−2−オキソ−1,2,3−5−テトラヒドロ−
    4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕アセチル〕ア
    ミノ〕−4−メチルフェニル〕プロピオン酸、3−〔3
    −〔〔〔(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−
    ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキシ−2,2
    −ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,2,3,5−
    テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イ
    ル〕アセチル〕アミノメチル〕フェニル〕プロピオン
    酸、3−〔3−〔〔〔(3R,5S)−1−(3−アセ
    トキシ−2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5
    −(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,
    2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
    ン−3−イル〕アセチル〕アミノメチル〕フェニル〕プ
    ロピオン酸、3-〔3-〔〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5
    -(2,3-ジメトキシフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,
    2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラ
    ヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル〕アセチ
    ル〕アミノ〕-4-メトキシフェニル〕プロピオン酸、2
    −〔2−〔〔〔(3R,5S)−7−クロロ−5−
    (2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキ
    シ−2,2−ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,
    2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
    ン−3−イル〕アセチル〕アミノ〕エチル〕フラン−3
    −カルボン酸、3−〔3−〔〔〔(3R,5S)−7−
    クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−
    (3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−2−
    オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベン
    ゾオキサゼン−3−イル〕アセチル〕アミノ〕−4−フ
    ルオロフェニル〕プロピオン酸、3-〔4-〔〔(3R,5
    S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシフェニル)-1-(3
    -ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-1,
    2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-
    イル〕アセチル〕アミノフェニル〕プロピオン酸、N−
    メタンスルホニル−[(3R,5S)−7−クロロ−5
    −(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロ
    キシ−2,2−ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,
    2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン
    −3−イル]アセトアミド、N−メタンスルホニル−
    [(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキ
    シフェニル)−1−(3−ヒドロキシ−2−ヒドロキシ
    メチル−2−メチルプロピル)−2−オキソ−1,2,
    3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3
    −イル]アセトアミド、N−〔2−(ピロリジン−1−
    イル)エチル〕−[(3R,5S)−7−クロロ−5−
    (2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキ
    シ−2−ヒドロキシメチル−2−メチルプロピル)−2
    −オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
    オキサゼピン−3−イル]アセトアミド、N−〔2−
    (ピロリジン−1−イル)エチル〕−[(3R,5S)
    −7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−
    1−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−
    2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベン
    ゾオキサゼピン−3−イル]アセトアミド、N−メタン
    スルホニル−[(3R,5S)−1−〔3−アセトキシ
    −2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−(2,
    3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,5
    −テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イ
    ル]アセトアミド、N−メタンスルホニル−[(3R,
    5S)−1−(3−アセトキシ−2−アセトキシメチル
    −2−メチルプロピル)−7−クロロ−5−(2,3−
    ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−テ
    トラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]
    アセトアミド、N−〔〔(3R,5S)−1−(3−ア
    セトキシ−2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−
    5−(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,
    2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン
    −3−イル〕アセチル〕ピペリジン−4−酢酸、N−
    〔〔(3R,5S)−1−(3−ヒドロキシ−2,2−ジ
    メチルプロピル)−7−クロロ−5−(2,3−ジメト
    キシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒ
    ドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕アセチ
    ル〕ピペリジン−4−酢酸、N−〔〔(3R,5S)−
    1−(2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−
    (2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,
    3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3
    −イル〕アセチル〕ピペリジン−4−酢酸、N−
    〔〔(3R,5S)−1−(3−アセトキシ−2−アセ
    トキシメチル−2−メチルプロピル)−7−クロロ−5
    −(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,
    2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン
    −3−イル〕アセチル〕ピペリジン−4−酢酸、N−
    〔〔(3R,5S)−1−(3−アセトキシ−2,2−ジ
    メチルプロピル)−7−クロロ−5−(2,3−ジメト
    キシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒ
    ドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル〕アセチ
    ル〕ピペリジン−4−酢酸 エチルエステル、N−
    〔〔(3R,5S)−1−(3−アセトキシ−2−アセ
    トキシメチル−2−メチルプロピル)−7−クロロ−5
    −(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,
    2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン
    −3−イル〕アセチル〕ピペリジン−4−酢酸 エチル
    エステル、(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−
    ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキシ−2,2
    −ジメチルプロピル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−
    3−〔1H(又は3H)−テトラゾール−5−イル〕メ
    チル−4,1−ベンゾオキサゼピン−2−オン、(3R,
    5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニ
    ル)−1−(3−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−
    2−メチルプロピル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−
    3−〔1H(又は3H)−テトラゾール−5−イル〕メ
    チル−4,1−ベンゾオキサゼピン−2−オン、(3
    R,5S)−1−(3−アセトキシ−2,2−ジメチル
    プロピル−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェ
    ニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−3−〔1H(又
    は3H)−テトラゾール−5−イル〕メチル−4,1−
    ベンゾオキサゼピン−2−オン、(3R,5S)−1−
    (3−アセトキシ−2−アセトキシメチル−2−メチル
    プロピル)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフ
    ェニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−3−〔1H
    (又は3H)−テトラゾール−5−イル〕メチル−4,
    1−ベンゾオキサゼピン−2−オン、N−〔2−(ピロ
    リジン−1−イル)エチル〕−[(3R,5S)−7−
    クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−ネ
    オペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ
    −4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセトアミ
    ド、(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメ
    トキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−
    1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンズオキサ
    ゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−クロロ−5−
    (2,4−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
    2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
    ベンズオキサゼピン−3−酢酸、(3R,5S)−7−
    クロロ−5−(4−エトキシ−2−メトキシフェニル)
    −1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テ
    トラヒドロ−4,1−ベンズオキサゼピン−3−酢酸 2−〔2−〔〔〔(3R,5S)−7−クロロ−5−
    (2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキ
    シ−2,2−ジメチルプロピル)−2−オキソ−1,
    2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
    ン−3−イル〕アセチル〕アミノ〕エチル〕フラン−3
    −カルボン酸、4-〔3-〔〔〔(3R,5S)-7-クロロ-
    5-(2,3-ジメトキシフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-
    2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テト
    ラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル〕アセチ
    ル〕アミノ〕-4-メトキシフェニル〕ブタン酸、5-
    〔3-〔〔〔(3R,5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメト
    キシフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロ
    ピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベ
    ンゾオキサゼピン-3-イル〕アセチル〕アミノ〕-4-メ
    トキシフェニル〕ペンタン酸、5-〔3-〔〔〔(3R,5
    S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシフェニル)-1-(3
    -ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-1,
    2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-
    イル〕アセチル〕アミノ〕-4-フルオロフェニル〕ペン
    タン酸、2−〔2−〔〔〔(3R,5S)−7−クロロ
    −5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(3−ヒ
    ドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−2−オキソ−
    1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサ
    ゼピン−3−イル〕アセチル〕アミノ〕エチル〕フラン
    −3−カルボン酸、3−〔3−〔〔〔(3R,5S)−
    7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1
    −(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−2
    −オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベ
    ンゾオキサゼン−3−イル〕アセチル〕アミノ〕−4−
    フルオロフェニル〕プロピオン酸、3-〔3-〔〔(3R,
    5S)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシフェニル)-1-
    (3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-
    1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-
    3-イル〕アセチル〕アミノフェニル〕プロピオン酸、
    またはその薬理学的に許容し得る塩である請求項8記載
    の剤。
  23. 【請求項23】前記式(I)で表わされる化合物または
    その塩、またはそのプロドラッグを含有してなるユビキ
    ノン増加剤。
  24. 【請求項24】前記式(Ia)で表わされる化合物また
    はその塩、またはそのプロドラッグを含有してなるユビ
    キノン増加剤。
  25. 【請求項25】前記式(Ib)で表わされる化合物また
    はその塩、またはそのプロドラッグを含有してなるユビ
    キノン増加剤。
  26. 【請求項26】前記式(Ic)で表わされる化合物また
    はその塩、またはそのプロドラッグを含有してなるユビ
    キノン増加剤。
  27. 【請求項27】ユビキノン増加作用を有する化合物また
    はその塩、またはそのプロドラッグを含有してなる肥満
    およびその続発症の予防治療剤。
  28. 【請求項28】肥満およびその続発症の予防治療剤であ
    る請求項23ないし26記載の剤。
  29. 【請求項29】ユビキノン増加作用を有する化合物また
    はその塩、またはそのプロドラッグを含有してなる脳梗
    塞の進展抑制剤。
  30. 【請求項30】脳梗塞の進展抑制剤である請求項23な
    いし26記載の剤。
  31. 【請求項31】臓器機能障害、臓器不全または肥満およ
    びその続発症の予防治療剤、または脳梗塞の進展抑制剤
    を製造するためのユビキノン増加作用を有する化合物ま
    たはその塩、またはそのプロドラッグの使用。
  32. 【請求項32】ユビキノン増加作用を有する化合物また
    はその塩、またはそのプロドラッグの有効量を哺乳動物
    に投与することを特徴とする臓器機能障害、臓器不全ま
    たは肥満およびその続発症の予防治療方法、または脳梗
    塞の進展抑制方法。
  33. 【請求項33】前記式(I)で表わされる化合物または
    その塩、またはそのプロドラッグの有効量を哺乳動物に
    投与することを特徴とするユビキノン増加方法。
JP2002188133A 2001-06-28 2002-06-27 臓器機能障害および臓器不全の予防治療剤 Pending JP2003081873A (ja)

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