JP2003081204A - 包装装置および包装方法 - Google Patents

包装装置および包装方法

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JP2003081204A
JP2003081204A JP2001276082A JP2001276082A JP2003081204A JP 2003081204 A JP2003081204 A JP 2003081204A JP 2001276082 A JP2001276082 A JP 2001276082A JP 2001276082 A JP2001276082 A JP 2001276082A JP 2003081204 A JP2003081204 A JP 2003081204A
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JP
Japan
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film
tray
sheet
flange
roller
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Application number
JP2001276082A
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English (en)
Inventor
Fumihiro Yamanaka
文浩 山中
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Ishida Co Ltd
Original Assignee
Ishida Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体を含む被包装物が収容されている場合に
も、トレーTの開口を覆うフィルムに穴や切れ目が生じ
ることが少ない包装装置を提供する。 【解決手段】 包装装置1は、フランジとフランジに囲
まれる開口とを上面に有するトレーTに対して、トレー
T内に被包装物を収容した状態で、開口をフィルムFm
で覆いフランジにフィルムFmを溶着させる包装動作を
行う装置である。この包装装置1は、フィルムFmを保
持するフィルム保持機構9と、フィルムFmの上方に配
置されるシリコンフィルムシートSIと、シリコンフィ
ルムシートSIを保持するシート保持機構10と、リフ
ト機構6と、ローラ3とを備えている。リフト機構6
は、フィルムFmおよびシリコンフィルムシートSIに
対してトレーTを突き上げる。ローラは、フィルムFm
とトレーTのフランジとの接触部に熱を加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装装置および包
装方法、特に、フランジとフランジに囲まれる開口とを
上面に有するトレーに対して、トレー内に被包装物を収
容した状態で、開口をフィルムで覆いフランジにフィル
ムを溶着させる包装動作を行う包装装置および包装方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、肉や魚などの生鮮食品、また総菜
などの加工食品の包装方式として、オーバーラップ方式
が多く採用されている。このオーバーラップ方式は、ト
レーに被包装物を盛りつけした後に、フィルムによって
トレー全体を包み込む方式である。
【0003】しかし、オーバーラップ方式の場合、トレ
ーおよび被包装物全体を包み込まなければならず、また
シールするためにフィルムを重ねなければならないの
で、トレーの平面的な大きさの数倍の大きさのフィルム
が必要となる。これは、省資源化やゴミ問題の観点から
望ましくない事項である。また、フィルムをトレー底面
で重ね合わせ、トレー底面を熱板に押し当てることでシ
ールを行っていることが多く、密封性に劣るという欠点
もある。
【0004】これに対し、上面が開口しているトレーの
開口だけをフィルムで覆うように、トレーの開口周辺部
分とフィルムとを熱溶着させる方式(以下、トップシー
ル方式と称する。)が、オーバーラップ方式に代わって
一部で採用されている。このトップシール方式では、オ
ーバーラップ方式を採用する場合に較べて、使用するフ
ィルム量を半減させることができる。
【0005】このトップシール方式に関して、本願出願
人は、先に国際公開(国際公開番号WO/69725)
されているような技術を開発している。そこでは、保持
させたフィルムに対してトレーを下方から突き上げてフ
ィルムに張力を発生させ、その状態でヒートローラ等に
よってトレーのフランジとフィルムとの接触部を加熱
し、フィルムをフランジに溶着させるとともに溶着部分
の外側でフィルムを溶断させている。これにより、トレ
ーサイズやトレー形状にかかわらず、多種多様なサイズ
や形状のトレーに対応することが実現される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本願出願人により開発
された上記のようなトップシール式の装置では、トレー
の種類毎に型を用意しなければならないという従来のト
ップシール式包装装置の欠点が解消される。これによ
り、オーバーラップ方式に較べてフィルム使用量が少な
く密封性の高いトップシール方式の採用が増えることが
期待される。
【0007】しかし、トレーに収容される被包装物の中
には、惣菜など水気を含むものも存在する。そして、本
願出願人は、汁気のある惣菜やマヨネーズなどの液体を
含んだ惣菜などの場合、トレーのフランジとフィルムと
の間に液体が入り込んでしまい、熱溶着時にトレーの開
口を覆うフィルムに穴や切れ目が入ってしまう現象が生
じることを発見した。さらに、本願出願人は、この現象
について考察を行い、トレーとフィルムとの間に液体が
介在すると、フィルムに張力がかかったときにトレーの
フランジとフィルムとが滑り、トレーの周囲の部分だけ
ではなくトレーの開口を覆う部分についてもフィルム張
力が高くなってしまい、それが上記現象の原因となるこ
とを突き止めた。すなわち、トレーのフランジとフィル
ムとが密着していればトレーを突き上げたときにもトレ
ーの開口を覆うフィルムに大きな張力が作用することは
ないが、液体の存在によりトレーのフランジとフィルム
とが滑ってしまうと、トレーの開口を覆う部分について
も大きなフィルム張力が作用するようになってフィルム
に穴が開いたり切れ目が入ったりする現象が生じること
を本願出願人は見出した。
【0008】本発明の課題は、保持させたフィルムに対
してトレーを下方から突き上げトレーのフランジとフィ
ルムとの接触部を加熱することでフランジにフィルムを
溶着させる包装装置および包装方法であって、液体を含
む被包装物がトレーに収容されている場合にも、トレー
の開口を覆うフィルムに穴や切れ目が生じることが少な
い包装装置および包装方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る包装装置
は、フランジとフランジに囲まれる開口とを上面に有す
るトレーに対して、トレー内に被包装物を収容した状態
で、開口をフィルムで覆いフランジにフィルムを溶着さ
せる包装動作を行う装置である。この包装装置は、フィ
ルムを保持するフィルム保持機構と、フィルムの上方に
配置される溶着補助シートと、溶着補助シートを保持す
るシート保持機構と、リフト機構と、加熱手段とを備え
ている。リフト機構は、フィルムおよび溶着補助シート
に対してトレーを突き上げる。加熱手段は、フィルムと
トレーのフランジとの接触部に熱を加える。
【0010】ここでは、トレーの上方にフィルムが配置
され、その上に溶着補助シートが配置されている。そし
て、リフト機構がトレーを突き上げると、トレーのフラ
ンジにフィルムが接触し、そのフィルムが溶着補助シー
トに接触する。リフト機構によるトレーの突き上げによ
ってフィルムには張力が生じるが、たとえトレーのフラ
ンジとフィルムとの間に被包装物に含まれる液体が介在
していたとしても、その張力は主としてトレーのフラン
ジの周囲において発生する。これは、トレーの突き上げ
によってトレーのフランジの部分において溶着補助シー
トがフィルムに対して上から接触し、フィルムのうちト
レーの開口を覆う部分が引き伸ばされることを抑えるた
めである。これにより、フィルムとトレーのフランジと
の接触部に熱が加えられるときには、トレーの開口部分
ではフィルム張力が小さくトレーの周囲部分でフィルム
張力が大きくなる状態が保たれるようになり、フランジ
にフィルムが溶着する際にトレーの開口を覆うフィルム
に穴や切れ目が生じる不具合が殆ど生じなくなる。
【0011】なお、加熱手段が主として伝熱によって熱
を伝えるものである場合には、溶着補助シートは、加熱
手段からの入熱をフランジとフィルムとの接触部分に効
率よく伝えることができるよう、熱伝導性に優れたもの
が望ましい。また、フィルムとの剥離性が良く、ある程
度の収縮性も備えていることが好ましい。請求項2に係
る包装装置は、請求項1に記載の包装装置であって、溶
着補助シートは、シリコンフィルムであり、複数回の包
装動作に繰り返し使用される。
【0012】ここでは、溶着補助シートとしてシリコン
フィルムを用いているため、フィルムとの剥離性が良
く、フィルムをトレーのフランジに溶着した後に溶着補
助シートがきれいにフィルムから剥がれる。また、加熱
手段がフィルムおよび溶着補助シートの上からトレーの
フランジに当たるヒートローラのような発熱部材である
場合には、溶着時において発熱部材とフィルムとの間に
シリコンフィルムが挟まれる状態となるため、フィルム
の溶けたものが発熱部材を汚すことが抑えられる。さら
に、シリコンフィルムは複数回の包装動作に対して繰り
返し使用することができるため、フィルム保持機構への
溶着補助シートの装着の手間が少なくなる。
【0013】請求項3に係る包装装置は、請求項1又は
2に記載の包装装置であって、シート保持機構は、弾性
部材を介して溶着補助シートを保持する。本発明では、
リフト機構がフィルムおよび溶着補助シートに対してト
レーを突き上げるため、溶着補助シートがある程度の収
縮性を有していることが必要となる。しかし、熱伝導性
や剥離性などの条件を優先すると溶着補助シートの収縮
性が不十分となることも考えられる。
【0014】ここでは、シート保持機構が弾性部材を介
して溶着補助シートを保持する構成としているため、溶
着補助シートの収縮性がリフト機構によるトレーの突き
上げ量に対して十分でない場合にも、その収縮性の不足
を補うことができるようになる。請求項4に係る包装装
置は、請求項1から3のいずれかに記載の包装装置であ
って、加熱手段がフィルムとトレーのフランジとの接触
部に熱を加えるときにおいて、シート保持機構により保
持される溶着補助シートのトレーの周囲における水平面
に対する傾斜角度(以下、シート傾斜角度という。)
は、フィルム保持機構により保持されるフィルムのトレ
ーの周囲における水平面に対する傾斜角度(以下、フィ
ルム傾斜角度という。)よりも小さい。
【0015】ここでは、シート傾斜角度をフィルム傾斜
角度よりも小さく設定しているため、トレーのフランジ
とフィルムとの接触部に熱が加わったときに、溶着部分
の外側でフィルムに熱が集中しやすくなりフィルムが溶
断されるようになる。なお、溶着部分の外側でより確実
にフィルムを溶断するためには、シート傾斜角度とフィ
ルム傾斜角度との差を10°以上確保することが望まし
い。
【0016】請求項5に係る包装装置は、第1工程から
第5工程までを備えている。第1工程では、上面が開口
したトレーに被包装物を収容する。第2工程では、トレ
ーの上方においてフィルムを保持する。第3工程では、
トレーおよびフィルムの上方において溶着補助シートを
保持する。第4工程では、フィルムおよび溶着補助シー
トに対してトレーを突き上げる。第5工程では、フィル
ムが接触しているトレーの開口周囲部分を加熱する。
【0017】ここでは、第4工程においてリフト機構が
トレーを突き上げると、トレーの開口周囲部分にフィル
ムが接触し、そのフィルムが溶着補助シートに接触す
る。リフト機構によるトレーの突き上げによってフィル
ムには張力が生じるが、たとえトレーの開口周囲部分と
フィルムとの間に被包装物に含まれる液体が介在してい
たとしても、その張力は主としてトレーの開口周囲部分
の外側において発生する。これは、トレーの突き上げに
よってトレーの開口周囲部分において溶着補助シートが
フィルムに対して上から接触し、フィルムのうちトレー
の開口を覆う部分が引き伸ばされることを抑えるためで
ある。これにより、第5工程で加熱が行われるときに
は、トレーの開口部分ではフィルム張力が小さくトレー
の外側部分でフィルム張力が大きくなる状態が保たれる
ようになり、フランジにフィルムが溶着する際にトレー
の開口を覆うフィルムに穴や切れ目が生じる不具合が殆
ど生じなくなる。
【0018】請求項6に係る包装方法は、請求項5に記
載の包装方法であって、第5程では、フィルムおよび溶
着補助シートのそれぞれが、トレーから離れた平面位置
においてトレーよりも低い高さ位置で保持されている。
また、第5工程では、トレーの周囲における溶着補助シ
ートの水平面に対する傾斜角度(以下、シート傾斜角度
という。)が、トレーの周囲におけるフィルムの水平面
に対する傾斜角度(以下、トレー傾斜角度という。)よ
りも小さい。
【0019】ここでは、シート傾斜角度をフィルム傾斜
角度よりも小さく設定しているため、トレーの開口周囲
部分とフィルムとの接触部が加熱されるときに、溶着部
分の外側でフィルムに熱が集中しやすくなりフィルムが
溶断されるようになる。なお、溶着部分の外側でより確
実にフィルムを溶断するためには、シート傾斜角度とフ
ィルム傾斜角度との差を10°以上確保することが望ま
しい。
【0020】
【発明の実施の形態】<装置の概略>本発明の一実施形
態であるトップシール式の包装装置を図1および図2に
示す。ここに示す包装装置1は、肉や魚などの生鮮食品
や総菜などの加工食品を収容したトレーTの上部開口O
PをストレッチフィルムFmで覆い(図3,図4参
照)、図4および図7に示すように、トレーTの開口O
Pの周囲に位置するフランジ(トレーの開口周囲部分)
FLとストレッチフィルムFmとを熱溶着させてシール
を行う装置である。
【0021】<装置の構成>この包装装置1は、フレー
ム1a、トレーTを保持するトレー置載保持機構2、ト
レー置載保持機構2の上方に位置する4本のローラ(加
熱手段)3、トレー置載保持機構2とローラ3との間に
ストレッチフィルムFmを供給するフィルム搬送機構
5、トレー置載保持機構2を昇降させるリフト機構6、
ローラ3を主として上下に移動させるローラ上下移動機
構7、旋回軸を2つ有し各旋回軸81a,81b回りに
ローラ3を旋回させるローラ旋回機構8、トレー置載保
持機構2とローラ3との間においてストレッチフィルム
Fmを保持して引き伸ばすフィルム保持機構9、ストレ
ッチフィルムFmのすぐ上に配置されるシリコンフィル
ムシート(溶着補助シート)SIの四辺を保持するシー
ト保持機構10、各機構の制御を行う制御部(図示せ
ず)などから構成されている。
【0022】<各部の構成詳細> 〔トレー置載保持機構2〕トレー置載保持機構2は、ト
レーTをその上面に載せて保持するものであり、リフト
機構6によって昇降させられる。また、トレー置載保持
機構2は、図2において実線で示す位置から2点鎖線で
示す位置に引き出し、また逆に押し込むことができる。
この水平移動は、人手あるいは図示しない駆動手段によ
って為される。
【0023】トレー置載保持機構2に対してトレーTを
載せる作業は、操作者が手作業で行ってもよいし、別に
用意されたトレーTの搬送装置のようなものから自動的
に移載するようにしてもよい。トレー置載保持機構2
は、載せられたトレーTを、複数の保持部材22,2
3,24等(図9(a)参照)によって平面位置がずれ
ないように保持する。
【0024】〔ローラ3〕ローラ3は、円筒状の部材で
あって、後述するローラ上下移動機構7のローラ支持部
材71によって回転自在に軸支されているものである。
ローラ3の表面には、ストレッチフィルムFmとの摩擦
抵抗を低減させるために、他の部分よりも柔らかい層が
形成されている。具体的には、ローラ3の表面は樹脂や
合成ゴム等の弾性物により形成されており、トレーTの
フランジFLの表面に微少な凹凸がある場合にもストレ
ッチフィルムFmとフランジFLとの圧着が確保される
ようになっている。
【0025】また、ローラ3は、図5に示すように、後
述するローラ旋回機構8の旋回軸81a,81bに対し
て、それぞれ2本設けられている。図5は、ローラ3を
下から見たときの配置図である。このように、ローラ3
は、平面的には図5に示すように配置されており、各旋
回軸81a,81bに約110°の角度で取り付けられ
ている。
【0026】また、これらのローラ3は、図1および図
2に示すように、側方から見たときに水平面に平行なト
レーTの上面に対して傾斜した状態で、ローラ支持部材
71に支持されている。この傾斜は、旋回軸81a,8
1b側のローラ3の端部が他端よりも高い位置にくるよ
うな傾斜に設定される。図9(a)に示すように、ロー
ラ3の水平面HOに対する傾斜角度αは、後述するスト
レッチフィルムFmのフィルム傾斜角度βやシリコンフ
ィルムシートSIのシート傾斜角度γよりも常に小さく
なるように設定されている。
【0027】また、ローラ3の内部には、ローラ3を加
熱するヒータが配置されている。このヒータの仕様は、
シールするトレーTやストレッチフィルムFmの材質に
応じ、シールによって奪われる熱量を短時間で回復でき
るエネルギーの入力が必要なことを考慮して、適当な仕
様が選択されている。〔フィルム搬送機構5〕フィルム
搬送機構5は、下降状態にあるトレー置載保持機構2と
ローラ3との間にストレッチフィルムFmを繰り出すと
ともに、シールに伴う溶断によって一部が切り抜かれた
ストレッチフィルムFmを巻き取る機構である。このフ
ィルム搬送機構5は、図1に示すように、フィルムセッ
ト部51と、フィルム巻き取り部53と、フィルム搬送
部52とから構成されている。フィルムセット部51、
フィルム搬送部52、およびフィルム巻き取り部53
は、それぞれフレーム1aに支持されている。
【0028】フィルムセット部51は、ストレッチフィ
ルムFmのフィルムロールRを回転可能に支持する部材
から構成されており、フィルムロールRを保持してスト
レッチフィルムFmの供給源となる。このフィルムセッ
ト部51は、上下移動可能な芯支持部材51aと、フィ
ルムロールRの斜め下方を支える支持ローラ51bとを
有している。フィルムロールRは、これらの芯支持部材
51aおよび支持ローラ51bと、後述するフィルム搬
送部52の繰り出しローラ52aとによって支えられて
いる(図1参照)。
【0029】フィルム巻き取り部53は、トレーTの包
装(トップシール)により一部が抜き取られた残りのス
トレッチフィルムFmを巻き取るために設けられてお
り、巻き取り軸53aを有している。この巻き取り軸5
3aは、後述するモータ52cに掛けられているベルト
53bによって回転する。フィルム搬送部52は、繰り
出しローラ52aと、繰り出しローラ52aをベルト5
2bを介して回転駆動するモータ52cと、フィルム支
持ローラ52dとを備えている。フィルムロールRから
引き出されたストレッチフィルムFmは、繰り出しロー
ラ52aの回転駆動によって、フィルム巻き取り部53
側へと送り出される。また、モータ52cの回転に伴い
繰り出しローラ52aとともに巻き取り軸53aも回転
するため、ストレッチフィルムFmは、フィルムロール
Rから繰り出されながら巻き取り軸53aに巻き取られ
ていく。巻き取り軸53aの回転数は、繰り出しローラ
52aの回転数よりも大きくなるように設定されてい
る。このため、ストレッチフィルムFmには搬送方向に
沿った張力が作用した状態になる。これにより、たるみ
の無い搬送が行われる。
【0030】繰り出しローラ52aは、ストレッチフィ
ルムFmに対してグリップ性を持ち、スリップを抑えて
所定量だけストレッチフィルムFmを繰り出すことがで
きる。具体的には、繰り出しローラ52aの表面に鏡面
処理を施し、繰り出しローラ52aの逆回転を防ぐワン
ウェイクラッチ(図示せず)を配備している。フィルム
支持ローラ52dは、フィルム巻き取り部53の近傍に
配置されており、その上面高さが繰り出しローラ52a
の下面と一致するようにセットされている(図1参
照)。このため、搬送中のストレッチフィルムFmのう
ち繰り出しローラ52aとフィルム支持ローラ52dと
の間にある部分については、水平状態が保たれる。
【0031】〔フィルム保持機構9〕フィルム保持機構
9は、フィルムセット部51からフィルム巻き取り部5
3へと続くストレッチフィルムFmのうち、繰り出しロ
ーラ52aとフィルム支持ローラ52dとの間にある水
平状態の部分の両側端を把持し、ストレッチフィルムF
mを幅方向(図2の左右方向)に引き伸ばす機構であ
る。このフィルム保持機構9は、フィルム搬送方向に延
びる一対のフィルム把持部91a,91bと、これらを
フィルム搬送方向に直交する方向(図2の左右方向)に
移動させるストレッチ駆動部(図示せず)とを有してい
る。
【0032】フィルム把持部91a,91bは、ストレ
ッチフィルムFmを上下両側から挟んで把持する構造に
なっており、図示しないソレノイドを用いてON/OF
Fされる。また、上からストレッチフィルムFmに接す
る部分には、摩擦係数の大きなゴム製(あるいは樹脂
製)のパッドが装着されており、フィルム把持部91
a,91bとストレッチフィルムFmとの滑りを防止し
ている。
【0033】このフィルム保持機構9に保持されたスト
レッチフィルムFmは、図9(a)に示すように、後述
するリフト機構6によりトレーTが熱溶着される高さ位
置まで突き上げられたときに、トレーTの周囲(外側)
でフィルム傾斜角度βだけ水平面HOに対して傾斜した
状態となる。このフィルム傾斜角度βは、トレーTの形
状や大きさによって異なってくるが、ローラ3の水平面
HOに対する傾斜角度αよりも常に大きくなる。
【0034】〔リフト機構6〕リフト機構6は、トレー
Tを保持したトレー置載保持機構2を、図3に示すよう
にストレッチフィルムFmおよびシリコンフィルムシー
トSIに対して突き上げる機構である。このリフト機構
6は、駆動モータ61、フレーム1aに軸支されている
大ギア62、リンク部材63、支点64aで一端がフレ
ーム1aに軸支されているレバー64、レバー64の先
端に回転自在に装着されている円板部材65などから構
成されている。
【0035】駆動モータ61が作動すると、モータ軸に
固定されているギアを介して大ギア62が回動する。す
ると、リンク部材63を介してレバー64が支点64a
を中心に回動する。これにより、円板部材65により下
面が支持されているトレー置載保持機構2が上下動する
(図2および図3参照)。なお、トレー置載保持機構2
は、鉛直ガイドレール69によってガイドされており、
リフト機構6の作動により鉛直方向に移動する。
【0036】〔ローラ上下移動機構7〕ローラ上下移動
機構7は、ローラ3の高さ位置を変えるための機構であ
って、図1に示すように、ローラ3を軸支するローラ支
持部材71と、リンク機構72と、押さえ板73と、押
さえ板73に上方から力を加えるレバー機構74と、レ
バー機構74を作動させるモータ75とから構成されて
いる。
【0037】ローラ支持部材71は、ローラ3が側面視
において図1および図2に示す傾斜状態となるように、
ローラ3を軸支する。図1および図2に図示するローラ
3内の1点鎖線は、ローラ3の回転軸である。リンク機
構72は、一端がローラ支持部材71をピン支持してお
り、他端が押さえ板73によって押し下げられる。この
リンク機構72の他端が押さえ板73によって押し下げ
られているときには、一端は図1および図2に示されて
いるように上にあがり、ローラ支持部材71およびロー
ラ3も上にあがった状態となる。一方、押さえ板73が
リンク機構72に力を加えなくなると、ローラ支持部材
71およびローラ3の自重などによってリンク機構72
の他端が下がる(図4参照)。
【0038】押さえ板73は、モータ75により作動す
るレバー機構74によって上方から力が加えられる。こ
の押さえ板73の外周部は、図2および図4に示すよう
に、リンク機構72の他端に軸支されている転動体(コ
ロ)の上に載った状態となっている。 〔ローラ旋回機構8〕ローラ旋回機構8は、ローラ3お
よびこれを支持するローラ支持部材71やリンク機構7
2をシール包装時に所定角度だけ旋回させる機構であ
る。このローラ旋回機構8は、主として、第1旋回軸8
1aと、第2旋回軸81bと、両旋回軸81a,81b
を回転させるモータ82とから構成されている。
【0039】第1旋回軸81aは、その下端が2つのリ
ンク機構72を支えるベース部材79に固定されてお
り、その上端がギアを介してメインギア83に噛合して
いる。このメインギア83は、プーリおよびベルト84
によってモータ82とつながっており、モータ82の作
動により回転する。第2旋回軸81bの下端は、別の2
つのリンク機構72を支えるベース部材79(第1旋回
軸81aが固定されるベース部材79とは別の部材)に
固定されている。また、第2旋回軸81bの上端は、ギ
アを介してメインギア83に噛合している(図5参
照)。
【0040】モータ82が所定角度だけ旋回軸81a,
81bを回転させると、各ローラ3は、第1旋回軸81
aあるいは第2旋回軸81bを回転中心として、所定角
度だけ旋回する(図6参照)。なお、図6においては、
理解の容易のため、第1旋回軸81aに連結されている
ローラ3をローラ3a,3bと、第2旋回軸81bに連
結されているローラ3をローラ3c,3dと表示してい
る。また、図6においては、旋回前のローラ3の位置を
実線で、旋回後のローラ3の位置を点線で示している。
【0041】〔シート保持機構10〕シート保持機構1
0は、8つのシート把持ユニット100から構成されて
おり、長方形のシリコンフィルムシートSIの四辺それ
ぞれを2ヶ所で掴んでいる。それぞれのシート把持ユニ
ット100は、図9(a)に示すように、フレーム1a
に固定される固定部材101と、ピン102と、つるま
きバネ103と、シート把持部材104とから構成され
ている。つるまきバネ103は、その一端がピン102
を介して固定部材101にピン支持されている。つるま
きバネ103の他端は、シート把持部材104に連結さ
れている。シート把持部材104は、シリコンフィルム
シートSIを上下から挟み込むことによってシリコンフ
ィルムシートSIを把持する。なお、シート把持部材1
04は着脱自在にシリコンフィルムシートSIを把持す
る構造となっており、定期的に、例えば1ヶ月に1回、
シリコンフィルムシートSIを新しいものに交換するこ
とも可能である。
【0042】上記のように、シート把持部材104が固
定部材101に対してピン支持される構成となっている
ため、リフト機構6の作動によってトレーTがストレッ
チフィルムFmおよびシリコンフィルムシートSIを突
き上げたときには、図2に示す状態から図3および図9
(a)に示す状態に移行して、つるまきバネ103やシ
ート把持部材104の姿勢が変化する。すなわち、つる
まきバネ103やシート把持部材104が、ピン102
を中心として回動する。また、トレーTによってシリコ
ンフィルムシートSIの中央部分が突き上げられたとき
には、つるまきバネ103が伸張してシリコンフィルム
シートSIに過剰な張力が作用することを抑える。
【0043】なお、図9(a)に示すように、トレーT
が熱溶着される高さ位置まで突き上げられると、シリコ
ンフィルムシートSIは、トレーTの外側でシート傾斜
角度γだけ水平面HOに対して傾斜した状態となる。こ
のシート傾斜角度γは、トレーTの形状や大きさによっ
て異なってくるが、ローラ3の水平面HOに対する傾斜
角度αよりも大きく、フィルム傾斜角度βよりも小さく
なる。具体的には、想定される種々の形状および大きさ
のトレーそれぞれに対してフィルム傾斜角度βがシート
傾斜角度γよりも10°以上大きくなるように、フィル
ム保持機構9のフィルム把持部91a,91bやシート
保持機構10の固定部材101が配置されている。例え
ば、図9(a)に示すものよりもトレーサイズの大きな
トレーT2を包装する場合にも、図9(b)に示すよう
に、フィルム傾斜角度がシート傾斜角度よりも10°以
上大きくなる。
【0044】〔シリコンフィルムシートSI〕シリコン
フィルムシートSIは、シリコンフィルムから成る長方
形のシートであり、フィルム保持機構9により緊張保持
されるストレッチフィルムFmの上に配置される(図1
および図2参照)。このシリコンフィルムシートSI
は、複数回の包装動作に繰り返し使用されるものであっ
て、頻繁なシート交換の必要はない。
【0045】また、シリコンフィルムシートSIは、後
述するように、ストレッチフィルムFmをトレーTのフ
ランジFLに熱溶着させる際に、ローラ3からの熱を熱
溶着させる部分に伝える役割を果たす。このため、シリ
コンフィルムシートSIは、熱伝導性に優れたものを用
いることが望ましい。さらに、シリコンフィルムシート
SIは、ストレッチフィルムFmをトレーTのフランジ
FLに熱溶着させるときに、ストレッチフィルムFmに
対して上から密着する状態となる。したがって、包装後
にシリコンフィルムシートSIとストレッチフィルムF
mとがくっついてしまいフィルム搬送やトレーTの下降
を妨げることがないように、できるだけストレッチフィ
ルムFmと剥離しやすいシリコンフィルムシートSIを
用いることが望ましい。
【0046】<包装装置の動作> 〔トレーTの置載〕図2において2点鎖線で示す位置に
引き出されているトレー置載保持機構2上に食品等の被
包装物を収容したトレーTを載せると、人手あるいは図
示しない駆動手段によってトレー置載保持機構2がロー
ラ3の下方に水平移動する。
【0047】ローラ3の下方に移動してきたトレー置載
保持機構2は、複数の保持部材22,23,24によっ
てトレーTの側面を押すことによってトレーTを位置決
めし、トレーTの位置ずれを防ぐようにトレーTを保持
する。 〔ストレッチフィルムFmの繰り出し〕一方、フィルム
搬送機構5は、ストレッチフィルムFmをフィルム保持
機構9へと繰り出す。ストレッチフィルムFmが繰り出
されると、フィルム保持機構9がストレッチフィルムF
mを保持し幅方向(図2の左右方向)に引き伸ばす。こ
れにより、ストレッチフィルムFmは、幅方向に適度な
張力がかかり、しわのない状態となる。なお、フィルム
保持機構9が保持するストレッチフィルムFmの直上に
は、図1および図2に示すように、シート保持機構10
に保持されたシリコンフィルムシートSIが張られてい
る。
【0048】〔トレーTの突き上げ〕ストレッチフィル
ムFmがフィルム保持機構9により緊張保持されると、
リフト機構6が、トレー置載保持機構2を上昇させ、ス
トレッチフィルムFmおよびシリコンフィルムシートS
Iに対してトレーTを突き上げる(図3参照)。このト
レーTの突き上げ動作では、まず、トレーTのフランジ
FLがストレッチフィルムFmに接触し、その直後にス
トレッチフィルムFmのフランジFLに接している部分
がシリコンフィルムシートSIに接触する。そして、そ
の状態で、トレーTが熱溶着の行われる高さ位置まで上
昇する。トレーTのフランジFLの部分でストレッチフ
ィルムFmとシリコンフィルムシートSIとが接触する
と、その後トレーTの上昇にしたがって両者Fm,SI
の密着度合いが大きくなっていく。一方、トレーTの中
に液体を含む惣菜等の被包装物が収容されている場合に
も、ストレッチフィルムFmの上面とシリコンフィルム
シートSIの下面との間には液体が存在せず、両者F
m,SIには滑りが生じない。したがって、トレーTの
突き上げの力によってストレッチフィルムFmとシリコ
ンフィルムシートSIとが密着度合いが大きくなってい
くと、両者Fm,SIの密着部分の内側、すなわちフラ
ンジFLの内側にあるストレッチフィルムFmは、シリ
コンフィルムシートSIによって伸張が制限されること
になる。これは、たとえストレッチフィルムFmとフラ
ンジFLとの間に液体が存在して両者Fm,FLが滑っ
てしまう場合であっても、トレーTの開口OPを覆うス
トレッチフィルムFmは、過剰な張力がかからないよう
にシリコンフィルムシートSIによって押さえ込まれる
ことを意味する。
【0049】このように、トレーTの開口OPを覆う部
分に過剰な張力がかからないような形でストレッチフィ
ルムFmがトレーTの突き上げにしたがって伸張するた
め、図3に示す状態において、ストレッチフィルムFm
は、トレーTの開口OPを覆う部分では緩く張られ、ト
レーTの周囲の傾斜している部分ではきつく張られる。
すなわち、図3に示す状態で、ストレッチフィルムFm
は、トレーTの開口OPを覆う部分では引っ張り応力が
小さく、トレーTの周囲の傾斜している部分では引っ張
り応力が大きくなる。
【0050】一方、シリコンフィルムシートSIは、つ
るまきバネ103が伸びるため、トレーTにより突き上
げられても過剰な張力は作用せず、自己の収縮性の範囲
で変形する。この変形量は、シリコンフィルムシートS
Iの繰り返し使用に影響の出ない範囲の値である。 〔熱溶着〕トレーTが図3に示す高さ位置まで突き上げ
られると、図示しない制御部は、モータ75を制御し、
レバー機構74による押さえ板73に対する下方への付
勢を解除させ、リンク機構72を開放する。すると、ロ
ーラ3が自重等によってトレーTに接触するまで下降す
る(図4参照)。これらのローラ3は、それぞれ独立し
ているため、それぞれのローラ3が概ね同じ圧力でトレ
ーTに接触する。なお、ローラ3は、シリコンフィルム
シートSIの上からトレーTのフランジFLとストレッ
チフィルムFmとの接触部に当たる。
【0051】次に、制御部は、モータ82を制御して旋
回軸81a,81bを所定角度だけ回転させる。この所
定角度は、トレーTのフランジFL全体がいずれかのロ
ーラ3a〜3dによりシールされるように、ここでは1
10°に設定している(図6参照)。旋回軸81a,8
1bを中心として旋回することでローラ3がストレッチ
フィルムFmの上からトレーTのフランジFL上を転動
し出すと、ローラ3は、トレーTのフランジFLとスト
レッチフィルムFmとを熱溶着させていく。このとき、
ローラ3からの熱は、シリコンフィルムシートSIを介
してフランジFLとストレッチフィルムFmとの接触部
へと伝えられる。
【0052】ローラ3がトレーTの周囲に沿って移動す
るときにおける両者の接触部の近傍を拡大したものを、
図7に示す。トレーTは、その開口OPがストレッチフ
ィルムFmで覆われた状態にある。ストレッチフィルム
Fmは、トレーTのフランジFLに圧着している。そし
て、ストレッチフィルムFmとフランジFLとの接触部
に、シリコンフィルムシートSIを挟んだ状態でローラ
3が上方から斜めに当たり、熱と力とを加えている。こ
れらの熱と力とにより、ストレッチフィルムFmとフラ
ンジFLとが熱溶着していく。また、このときには、ロ
ーラ3が当たっているフランジFLの頂部の外側部分に
おいてストレッチフィルムFmに熱および力が集中する
ため、ストレッチフィルムFmが熱溶着部の外側で溶け
て切り離される(図8参照)。
【0053】〔使用済みストレッチフィルムFmの巻き
取り〕ローラ3によるトレーTへのストレッチフィルム
Fmのシールを終えると、ローラ3を引き上げトレーT
を下降させた後に、シール包装されたトレーTが引き出
されたトレー置載保持機構2から取り出され、次のサイ
クルに移る。次のサイクルに移るときには、トレーTの
シール包装により一部が熱溶断されて切り抜かれたスト
レッチフィルムFmは、巻き取り軸53aに巻き取られ
る。このときには、モータ52cの回転によりフィルム
支持ローラ52dおよび繰り出しローラ52aが回転す
るため、巻き取りと同時に次のサイクルのためのストレ
ッチフィルムFmの繰り出し(ローラ3下方へのストレ
ッチフィルムFmの供給)が行われる。
【0054】なお、ストレッチフィルムFmの幅は、少
なくともフィルム保持機構9により引き伸ばされたとき
にはトレーTの幅よりも広くなるように設定されてお
り、トレーTのシール包装(ストレッチフィルムFmの
抜き取り)によってストレッチフィルムFmの連続性が
とぎれることはなく、フィルム巻き取り部53による巻
き取りができなくなるという不具合は発生しない。
【0055】<本実施形態の包装装置の特徴> (1)包装装置1では、トレーTの上方にストレッチフ
ィルムFmが配置され、その上にシリコンフィルムシー
トSIが配置されている。そして、リフト機構6がトレ
ーTを突き上げると、トレーTのフランジFLにストレ
ッチフィルムFmが接触し、そのストレッチフィルムF
mがシリコンフィルムシートSIに接触する。リフト機
構6によるトレーTの突き上げによってストレッチフィ
ルムFmには張力が生じるが、たとえトレーTのフラン
ジFLとストレッチフィルムFmとの間に被包装物に含
まれる液体が介在していたとしても、その張力は主とし
てトレーTのフランジFLの周囲(外側)において発生
する。これは、トレーTの突き上げによってトレーTの
フランジFLの部分においてシリコンフィルムシートS
IがストレッチフィルムFmに対して上から接触し、ス
トレッチフィルムFmのうちトレーTの開口OPを覆う
部分が引き伸ばされることを抑えるためである。これに
より、ストレッチフィルムFmとトレーTのフランジF
Lとの接触部にローラ3が接触するときには、トレーT
の開口OPを覆う部分ではストレッチフィルムFmのフ
ィルム張力が小さく、トレーTの周囲部分でストレッチ
フィルムFmのフィルム張力が大きくなる状態が保たれ
るようになり、フランジFLにストレッチフィルムFm
が溶着する際にトレーTの開口OPを覆うストレッチフ
ィルムFmに穴や切れ目が生じる不具合が殆ど生じなく
なる。
【0056】(2)包装装置1では、シリコンフィルム
から成るシリコンフィルムシートSIを用いているた
め、ストレッチフィルムFmとの剥離性が良く、ストレ
ッチフィルムFmをトレーTのフランジFLに溶着した
後にシリコンフィルムシートSIがきれいにストレッチ
フィルムFmから剥がれる。
【0057】また、熱溶着時にローラ3とストレッチフ
ィルムFmとの間にシリコンフィルムシートSIが存在
する構成であるため、ストレッチフィルムFmの溶けた
ものがローラ3を汚すことが抑えられる。 (3)包装装置1では、シート保持機構10がつるまき
バネ(弾性部材)103を介してシリコンフィルムシー
トSIを保持する構成としているため、シリコンフィル
ムシートSIの収縮性がリフト機構6によるトレーTの
突き上げ量に対して十分でない場合にも、その収縮性の
不足を補うことができる。
【0058】(4)包装装置1では、図9に示すよう
に、シート傾斜角度γをフィルム傾斜角度βよりも小さ
く設定しているため、トレーTのフランジFLとストレ
ッチフィルムFmとの接触部に熱が加わったときに、熱
溶着部分の外側でストレッチフィルムFmに熱が集中し
やすくなりストレッチフィルムFmが溶断されるように
なる。
【0059】<本実施形態の包装装置の変形例>上記実
施形態では、ローラ3をストレッチフィルムFmおよび
シリコンフィルムシートSIの上からトレーTに接触さ
せて旋回させることでトレーTのフランジFL全体を走
査させる方式が採られているが、トレーTのフランジF
Lにレーザー光を当て、そのレーザー光をフランジFL
に沿って移動させるように構成して、溶着・溶断を非接
触で行う方式の装置に対しても本発明の適用が可能であ
る。このような装置の場合であっても、シリコンフィル
ムシートSIを用いることによって、トレーTの開口O
Pを覆うストレッチフィルムFmに穴や切れ目が開いて
しまう不具合が抑えられる。
【0060】
【発明の効果】本発明では、トレーの突き上げによって
トレーのフランジの部分において溶着補助シートがフィ
ルムに対して上から接触する構成となっているため、た
とえトレーのフランジとフィルムとの間に被包装物に含
まれる液体が介在し両者が滑る状態になっていたとして
も、フィルムのうちトレーの開口を覆う部分が引き伸ば
されることが抑えられる。これにより、フィルムとトレ
ーのフランジとの接触部に熱が加えられるときには、ト
レーの開口部分ではフィルム張力が小さくトレーの周囲
部分でフィルム張力が大きくなる状態が保たれるように
なり、フランジにフィルムが溶着する際にトレーの開口
を覆うフィルムに穴や切れ目が生じる不具合が殆ど生じ
なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る包装装置の横断面
図。
【図2】包装装置の縦断面図。
【図3】包装装置の動作を示す図。
【図4】包装装置の動作を示す図。
【図5】ローラの平面配置図。
【図6】ローラの旋回による平面軌跡を示す図。
【図7】ローラ接触時におけるトレーのフランジ近傍の
拡大図。
【図8】フィルム熱溶着時におけるトレーのフランジ近
傍の拡大図。
【図9】フィルム熱溶着時におけるストレッチフィルム
とシリコンフィルムシートとの傾斜角度を表す図。
【符号の説明】
1 包装装置 3 ローラ(加熱手段) 6 リフト機構 9 フィルム保持機構 10 シート保持機構 103 つるまきバネ(弾性部材) FL フランジ Fm ストレッチフィルム(フィルム) OP 開口 SI シリコンフィルムシート(溶着補助シート) T トレー α ローラの傾斜角度 β フィルム熱溶着時におけるトレーの外側でのスト
レッチフィルムの傾斜角度 γ フィルム熱溶着時におけるトレーの外側でのシリ
コンフィルムシートの傾斜角度

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フランジと前記フランジに囲まれる開口と
    を上面に有するトレーに対して、前記トレー内に被包装
    物を収容した状態で、前記開口をフィルムで覆い前記フ
    ランジに前記フィルムを溶着させる包装動作を行う包装
    装置であって、 前記フィルムを保持するフィルム保持機構と、 前記フィルムの上方に配置される溶着補助シートと、 前記溶着補助シートを保持するシート保持機構と、 前記フィルムおよび前記溶着補助シートに対して前記ト
    レーを突き上げるリフト機構と、 前記フィルムと前記トレーのフランジとの接触部に熱を
    加える加熱手段と、を備えた包装装置。
  2. 【請求項2】前記溶着補助シートは、シリコンフィルム
    であり、複数回の前記包装動作に繰り返し使用される、
    請求項1に記載の包装装置。
  3. 【請求項3】前記シート保持機構は、弾性部材を介して
    前記溶着補助シートを保持する、請求項1又は2に記載
    の包装装置。
  4. 【請求項4】前記加熱手段が前記フィルムと前記トレー
    のフランジとの接触部に熱を加えるときにおいて、前記
    シート保持機構により保持される前記溶着補助シートの
    前記トレーの周囲における水平面に対する傾斜角度は、
    前記フィルム保持機構により保持される前記フィルムの
    前記トレーの周囲における水平面に対する傾斜角度より
    も小さい、請求項1から3のいずれかに記載の包装装
    置。
  5. 【請求項5】上面が開口したトレーに被包装物を収容す
    る第1工程と、 前記トレーの上方においてフィルムを保持する第2工程
    と、 前記トレーおよび前記フィルムの上方において溶着補助
    シートを保持する第3工程と、 前記フィルムおよび前記溶着補助シートに対して前記ト
    レーを突き上げる第4工程と、 前記フィルムが接触している前記トレーの開口周囲部分
    を加熱する第5工程と、を備えた包装方法。
  6. 【請求項6】前記第5程では、 前記フィルムおよび前記溶着補助シートのそれぞれが、
    前記トレーから離れた平面位置において前記トレーより
    も低い高さ位置で保持されており、 前記トレーの周囲における前記溶着補助シートの水平面
    に対する傾斜角度が、前記トレーの周囲における前記フ
    ィルムの水平面に対する傾斜角度よりも小さい、請求項
    5に記載の包装方法。
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