JP2003080453A5 - - Google Patents
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Description
【発明の名称】両面研磨装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】薄平板にウエーハが回転可能に保持される透孔が設けられて成るキャリアと、
該キャリアの上側に配され、研磨布が取り付けられた研磨面を有する上定盤と、
該上定盤を回転させる動力手段と、
前記キャリアの下側に配され、研磨布が取り付けられた研磨面を有し、前記キャリアの透孔内に配された前記ウエーハを前記上定盤とで挟む下定盤と、
該下定盤を回転させる動力装置と、
リング状に形成され、その内側に前記キャリアを保持するキャリアホルダーと、
該キャリアホルダーを介して前記キャリアを自転しない円運動をさせることで、前記透孔内に保持された前記ウエーハを前記キャリアに伴わせて運動させ、回転する前記上定盤および前記下定盤で前記ウエーハの両面を研磨するキャリア円運動機構とを具備し、
前記キャリア円運動機構を、
前記上定盤および下定盤の軸線に平行であって前記キャリアホルダーに軸着されるホルダー側の軸、該ホルダー側の軸に平行であると共にホルダー側の軸と所定の距離をおいて基体に軸着される基体側の軸、および前記ホルダー側の軸と基体側の軸とを連結する偏心アームを備え、該基体側の軸を中心に前記ホルダー側の軸が旋回する複数のクランクアーム機構と、
前記クランクアーム機構の前記基体側の軸を同期して回転させるモータを含む回転駆動装置とで構成し、
研磨時、前記動力手段と前記動力装置により、前記上定盤と前記下定盤との回転速度を交互に一方が速くなるように制御することを特徴とする両面研磨装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は両面研磨装置に関する。
両面研磨装置としては、従来から、エクスターナルギヤ(以下、「外歯車」という)とインターナルギヤ(以下、「内歯車」という)を異なる角速度で回転することによって、加工材料(以下、「ワーク」という)を担持した遊星歯車に相当するキャリアを自転させるとともに公転させ、そのキャリアの上下に配された研磨面を有する上下の定盤が、ワークを上下から挟むと共にワークに対して相対的に移動して研磨する遊星歯車機構を用いたものがある。この両面研磨装置は、ラッピング装置(ラップ盤)、またはポリッシング装置として使用され、精度が高く、両面を同時に研磨できるため加工時間が短くて済み、半導体チップの素材となるシリコンウェーハ等の薄物研磨加工に適している。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊星歯車機構を用いたポリッシング装置の構成について、図3に基づいて説明する。
112は上定盤、114は下定盤であり、それぞれの表面には研磨布が付けられており、その研磨布によって研磨面が形成されている。116は外歯車、118は内歯車である。また、120はキャリアであり、このキャリア120に穿設された透孔内にワーク121が保持され、外歯車116と内歯車118と噛み合って回転する。
上定盤112は上定盤回し金112aに連繋され、この上定盤回し金112aから垂下したシャフト112bの先端にギヤ112cが設けられている。ギヤ112cはアイドルギヤ112dと、アイドルギヤ112dはギヤ112eに噛合している。このギヤ112eは、スピンドル126と一体に回転すべく、スピンドル126と同軸に設けられている。下定盤114は、その下定盤114に同軸に設けられたギヤ114aを介し、スピンドル126に同軸に設けられたギヤ114bに連繋している。外歯車116は、その外歯車116に同軸に設けられたギヤ116aを介し、スピンドル126に同軸に設けられた伝達ギヤ116bに連繋している。内歯車118は、その内歯車118に同軸に設けられたギヤ118aを介し、スピンドル126に同軸に設けられた伝達ギヤ118bに連繋している。すなわち、このポリッシング装置は、一つの駆動装置によって、外歯車116、内歯車118、上下の定盤112、114を回転駆動させる、いわゆる4ウェイ駆動方式となっている。
なお、スピンドル126は可変減速機132に連結され、その可変減速機132は、ベルト136を介してモータ134と連結されており、スピンドル126の回転速度を制御する。
【0003】
この遊星歯車機構を用いたポリッシング装置によれば、例えば、外歯車116の角速度に比べて内歯車118の角速度の方が大きくなるようにギヤ116aと伝達ギヤ116bの回転比、およびギヤ118aと伝達ギヤ118bの回転比がそれぞれ設定されている場合、外歯車116と内歯車118との間に噛合したキャリア120は、内歯車118の回転方向と同一方向(例えば、「反時計方向」とする)に公転し、且つ時計方向に自転する。また、下定盤114も同じく反時計方向に回転するが、上定盤112はアイドルギヤ112dが介在するので時計方向に回転する。
なお、研磨条件に応じて、キャリア120の回転方向および回転速度等は、外歯車116と内歯車118の角速度の設定によって変更することができる。
また、ワーク121の表裏の研磨面へは、スラリー等を含む液状の研磨剤が供給され、その液状の研磨剤の作用によってワーク121の研磨が好適になされる。
このポリッシング装置によれば、キャリア120を複雑に運動させることができるため、研磨むらを防止して均一にワーク121(例えば、シリコンウェーハ)研磨できる。従って、ワークの平坦度を向上できる。また、ワーク121の両面を同時に研磨できるため、研磨効率を向上できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の遊星歯車機構を用いた両面研磨装置では、キャリア120が外歯車116と内歯車118の間で移動する構造になるため、最近のシリコンウェーハ等のワーク121の大型化に対応しにくい。すなわち、キャリア120の直径を、定盤の半径より大きくすることは不可能であり、定盤の研磨面を効率良く利用することができないという課題があった。
また、従来の遊星歯車機構を用いた両面研磨装置では、複雑な歯車機構となっており、大型化することが難しく、大型の装置を製造するには材料、加工、配置スペース的な問題など、様々な面でコストが嵩むという課題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、ウェーハの研磨むらを防止してウェーハの平坦度を向上できると共に、ワークの大型化に好適に対応して定盤の研磨面を効率良く利用でき、構成が複雑にならず、製造コストを低減できる両面研磨装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は次の構成を備える。
すなわち、本発明は、薄平板にウエーハが回転可能に保持される透孔が設けられて成るキャリアと、該キャリアの上側に配され、研磨布が取り付けられた研磨面を有する上定盤と、該上定盤を回転させる動力手段と、前記キャリアの下側に配され、研磨布が取り付けられた研磨面を有し、前記キャリアの透孔内に配された前記ウエーハを前記上定盤とで挟む下定盤と、該下定盤を回転させる動力装置と、リング状に形成され、その内側に前記キャリアを保持するキャリアホルダーと、該キャリアホルダーを介して前記キャリアを自転しない円運動をさせることで、前記透孔内に保持された前記ウエーハを前記キャリアに伴わせて運動させ、回転する前記上定盤および前記下定盤で前記ウエーハの両面を研磨する キャリア円運動機構とを具備し、前記キャリア円運動機構を、前記上定盤および下定盤の軸線に平行であって前記キャリアホルダーに軸着されるホルダー側の軸、該ホルダー側の軸に平行であると共にホルダー側の軸と所定の距離をおいて基体に軸着される基体側の軸、および前記ホルダー側の軸と基体側の軸とを連結する偏心アームを備え、該基体側の軸を中心に前記ホルダー側の軸が旋回する複数のクランクアーム機構と、前記クランクアーム機構の前記基体側の軸を同期して回転させるモータを含む回転駆動装置とで構成し、研磨時、前記動力手段と前記動力装置により、前記上定盤と前記下定盤との回転速度を交互に一方が速くなるように制御することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明にかかる両面研磨装置の一実施例を模式的に示した斜視組み立て図であり、図2は図1の実施例が作動している際の各構成の位置関係を示す側断面図である。
本実施例は、板状のワークであるシリコンのウェーハ10を研磨する両面研磨装置であり、薄平板に透孔12aが設けられて成るキャリア12と、そのキャリア12の透孔内に配されたウェーハ10を、上下から挟むと共にウェーハ10に対して相対的に移動して研磨する上下の定盤14、16とを備える。上下の定盤14、16のそれぞれの表面には、研磨布14a、16aが付けられており、その研磨布14a、16aによって研磨面が形成されている。
ウェーハ10は、円形であり円形の透孔12a内に遊嵌されており、透孔12aの中ではフリーに自転可能なサイズになっている。
【0008】
20はキャリア円運動機構であり、キャリア12を、キャリア12の面と平行な面内で自転しない円運動をさせ、透孔12a内で上定盤14と下定盤16の間に保持されたウェーハ10を旋回移動させる。
このキャリア円運動機構20は次の構成を備える。
22はキャリアホルダーであり、リング状に形成されており、リング本体22aと押さえリング22bとを備える。このリング本体22aと押さえリング22bとによって円形のキャリア12の外縁が挟まれて、キャリア12がキャリアホルダー22に保持される。
【0009】
24は偏心アームであり、上下の定盤14、16の軸線Lに平行でキャリアホルダー22に軸着されるホルダー側の軸24a、およびそのホルダー側の軸24aに平行であると共に所定の距離をおいて基体30(図2参照)に軸着される基体側の軸24bを備える。すなわち、クランク機構のクランクアームと同様な機能を備えるように形成されている。
この偏心アーム24は、本実施例では基体30とキャリアホルダー22との間の4ヶ所に配され、キャリアホルダー22を支持すると共に、基体側の軸24bを中心にホルダー側の軸24aを旋回させることで、キャリアホルダー22を基体30に対して自転しない円運動をさせる。ホルダー側の軸24aは、キャリアホルダー22の外周面に突起して設けられた軸受け部22cに回転可能に挿入・軸着されている。これにより、キャリア12は上下の定盤14、16の軸線Lから偏心Mして旋回(自転しない円運動)する。その円運動の半径は、ホルダー側の軸24aと基体側の軸24bとの間隔(偏心Mの距離)と同じであり、キャリア12の全ての点が同一の小円の軌跡を描く運動となる。
【0010】
また、28はタイミングチェーンであり、各偏心アーム24の基体側の軸24bに同軸に固定されたスプロケット25(本実施例では4個)に掛け回されている。このタイミングチェーン28と4個のスプロケット25は、4個の偏心アーム24が同期して円運動するよう、4個の基体側の軸24b同士を連繋して同期させる同期手段を構成している。この同期手段は、簡単な構成であり、キャリア12を好適且つ安定的に運動させることができる。これによって研磨精度を向上でき、ウェーハの平坦度を向上できる。なお、同期手段としては、本実施例に限られることはなく、タイミングチェーン、またはギア等を用いてもよいのは勿論である。
32はモータ(例えば、ギャードモータ)であり、34は出力軸に固定された出力ギヤである。出力ギア34は偏心アーム24の基体側の軸24bに同軸に固定されたギア26に噛合している。これにより、偏心アーム24を基体側の軸24bを中心に回転させる回転駆動装置が構成されている。
【0011】
なお、回転駆動装置は、各偏心アーム24にそれぞれ対応して配された複数のモータ(例えば、電動モータ)を利用することもできる。電動モータであれば、電気的に同期を取ることで、複数の偏心アーム24を同期運動させ、キャリア12をスムースに運動させることができる。
また、本実施例では偏心アーム24を4個配設した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、偏心アーム24は最低3個あれば、キャリアホルダー22を好適に支持することができる。
さらに、直交する2軸の直線運動の合成によって2次元運動を得ることができるXYテーブルの移動体と、前記キャリアホルダー22とを一体化して運動できるようにすれば、1個の偏心アーム24の駆動によって、キャリアホルダー22を自転しない円運動させることができる。すなわち、XYテーブルの直交する2軸に延びるガイドによって案内されることで、前記移動体は自転しない運動をするのであって、この移動体の運動をキャリアホルダー22の運動(自転しない円運動)に好適に利用できる。
また、偏心アーム24を用いず、XYテーブルの駆動手段、例えばX軸およびY軸のそれぞれに配されたサーボモータとタイミングチェーンまたはボールネジ等から成る駆動機構を利用(制御)することで、前記移動体と一体化したキャリアホルダー22を運動(自転しない円運動)させることもできる。この場合は、2個のモータを使用することになるが、モータを制御することで円運動の他にも自転しない種々の2次元運動を得ることができ、その運動をウェーハ10の研磨に利用できる。
【0012】
36は下定盤回転用モータであり、下定盤16を回転させる動力装置である。例えば、本実施例のように、ギャードモータを用いることができ、その出力軸は下定盤16の回転軸に直結させてもよい。
38は上定盤回転用動力手段であり、上定盤14を回転させる。
下定盤回転用モータ36および上定盤回転用動力手段38は、回転方向および回転速度を自由に変更できるものとすれば、種々の研磨仕様に柔軟に対応できる。
また、この両面研磨装置では、キャリア12の透孔12a内に配されたウェーハ10を、図2に示すように上定盤14と下定盤16でサンドイッチにして、そのウェーハの研磨加工がなされる。この際、ウェーハ10が挟圧される力は、主に上定盤14側に設けられた加圧手段(図示せず)による。例えば、なお、空気圧を利用し、エアバック方式で上定盤14をウェーハ10に押しつけるようにしてもよい。空気圧を制御することで好適かつ容易に加圧力を調整できる。なお、上定盤14側には加圧手段の他に上定盤14を昇降動させる昇降装置40が設けられ、ウェーハ10の給排のときなどに作動する。
【0013】
次に、本発明の使用方法について説明する。
先ず、キャリア12を運動させないで、上定盤14と下定盤16とを回転速度の絶対値は同じであるが反対方向へ回転させた場合を説明する。すなわち、図1に示すように、例えば、上定盤14は時計回転をさせ、下定盤16は反時計回転させる。この場合は、全く反対方向に摩擦力が作用するから、その運動力が相互に相殺されて、理論的にはウェーハ10は止まった状態で両面の研磨がなされる。但し、この場合には、上定盤14および下定盤16では、その外周へ向かう程その周速度が大きくなる。従って、ウェーハ10の上下の定盤14、16の軸線Lに対応する部分から遠い部分ほど研磨が促進され、ウェーハ10が均一に研磨されない。
【0014】
次に、キャリア12を前述した構成からなる運動機構によって、自転しない円運動をさせることによる研磨作用について説明する。
上下の定盤14、16の回転を考えず、キャリア12の自転しない円運動のみを考えた場合、その自転しない円運動によれば、運動をする部材(キャリア12)の全ての点で全く同じ運動がなされることになる。これは、全ての点が同一の運動となる意味で、一種の揺動運動であり、揺動運動の軌跡が円になったと考えればよい。
従って、自転しない円運動をするキャリア12を介し、ウェーハ10を旋回移動すれば、この運動による作用に限っていえば、ウェーハ10の両面は均一に研磨される。
【0015】
そして、上定盤14と下定盤16の回転運動と、キャリア12の自転しない円運動とを同時に作動させた場合は、ウェーハ10が透孔12aの中で回転可能に保持されているため、特に上定盤14と下定盤16の回転速度の絶対値に差をつけた場合(一方の定盤に対して他方の定盤の回転速度を速くした場合)、ウェーハ10は、その回転速度の速い側の定盤の回転方向へ、連れ回りする。すなわち、ウェーハ10は所定の方向へ自転することになる。
このようにウェーハ10が自転することで、上定盤14および下定盤16では、その外周へ向かう程その周速度が大きくなっているが、その影響をなくすことができ、ウェーハ10を均一に研磨できる。
なお、ウェーハ10の両面を均一に研磨するには、上定盤14と下定盤16の回転速度を交互に一方が速くなるように制御すればよい。
【0016】
次に、本発明の他の使用方法について説明する。
以上の実施例では、複数の透孔12aが設けられ、複数のワーク(ウェーハ10)を同時に研磨する場合について説明したが、本発明ではこれに限らず、例えば、キャリア12には大型なワークが保持される透孔12aを一個のみ設け、その大型ワークの両面を研磨する研磨装置としても利用できる。なお、大型なワークとしては、液晶に用いる矩形状のガラス板、或いは枚葉で加工されるウェーハ(円形)等のワークがある。
この場合、大型なワークは、キャリア12の中心からその周縁近傍付近にわたってほぼ全面的に配されることになる。このとき、キャリア12による自転しない円運動を主に利用して研磨し、上定盤14および下定盤16の回転速度は、研磨むらが発生しない程度に遅くすれば、ワークの全体面について均一に且つ好適に研磨できる。すなわち、上定盤14および下定盤16では、周速度の違いで外周ほど研磨作用が大きくなるが、その回転速度がキャリア12の自転しない円運動に比べて非常に遅ければ、研磨作用に直接的には殆ど関与させないようにすることができる。そして、上定盤14および下定盤16を回転させることは、ワークに接触する定盤面を常に更新させ、液状の研磨剤をワークの全面へ平均的に供給するなど、研磨作用を良好にするため、間接的に好適に寄与できる。
【0017】
以上の実施例ではポリッシング装置について説明したが、本発明はラッピング装置にも好適に適用できるのは勿論である。
以上、本発明につき好適な実施例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
【0018】
【発明の効果】
本発明の両面研磨装置によれば、キャリア円運動機構によって、キャリアを、そのキャリアの面と平行な面内で自転しない円運動をさせ、キャリアの透孔内で上下の定盤の間に保持されたワ−クを旋回移動させる。自転しない円運動によれば、キャリアの全ての部分で同一の運動がなされるため、ウェーハを均一に研磨できると共に、キャリア全面と上下の定盤の研磨面を効率よく利用できる。
このため、ウェーハの研磨むらを防止してウェーハの平坦度を向上できると共に、ワークの大型化に好適に対応して定盤の研磨面を効率良く利用できるという著効を奏する。
特に本発明では、研磨時、動力手段と動力装置により、上定盤と下定盤との回転速度を交互に一方が速くなるように制御するようにしているので、ウエーハの両面を均一に研磨することができるという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる両面研磨装置の一実施例の斜視組み立て図である。
【図2】図1の実施例の側断面図である。
【図3】従来技術を説明する側断面図である。
【符号の説明】
10 ウェーハ
12 キャリア
12a 透孔
14 上定盤
16 下定盤
20 キャリア円運動機構
22 キャリアホルダー
24 偏心アーム
24a ホルダー側の軸
24b 基体側の軸
28 タイミングチェーン
30 基体
【特許請求の範囲】
【請求項1】薄平板にウエーハが回転可能に保持される透孔が設けられて成るキャリアと、
該キャリアの上側に配され、研磨布が取り付けられた研磨面を有する上定盤と、
該上定盤を回転させる動力手段と、
前記キャリアの下側に配され、研磨布が取り付けられた研磨面を有し、前記キャリアの透孔内に配された前記ウエーハを前記上定盤とで挟む下定盤と、
該下定盤を回転させる動力装置と、
リング状に形成され、その内側に前記キャリアを保持するキャリアホルダーと、
該キャリアホルダーを介して前記キャリアを自転しない円運動をさせることで、前記透孔内に保持された前記ウエーハを前記キャリアに伴わせて運動させ、回転する前記上定盤および前記下定盤で前記ウエーハの両面を研磨するキャリア円運動機構とを具備し、
前記キャリア円運動機構を、
前記上定盤および下定盤の軸線に平行であって前記キャリアホルダーに軸着されるホルダー側の軸、該ホルダー側の軸に平行であると共にホルダー側の軸と所定の距離をおいて基体に軸着される基体側の軸、および前記ホルダー側の軸と基体側の軸とを連結する偏心アームを備え、該基体側の軸を中心に前記ホルダー側の軸が旋回する複数のクランクアーム機構と、
前記クランクアーム機構の前記基体側の軸を同期して回転させるモータを含む回転駆動装置とで構成し、
研磨時、前記動力手段と前記動力装置により、前記上定盤と前記下定盤との回転速度を交互に一方が速くなるように制御することを特徴とする両面研磨装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は両面研磨装置に関する。
両面研磨装置としては、従来から、エクスターナルギヤ(以下、「外歯車」という)とインターナルギヤ(以下、「内歯車」という)を異なる角速度で回転することによって、加工材料(以下、「ワーク」という)を担持した遊星歯車に相当するキャリアを自転させるとともに公転させ、そのキャリアの上下に配された研磨面を有する上下の定盤が、ワークを上下から挟むと共にワークに対して相対的に移動して研磨する遊星歯車機構を用いたものがある。この両面研磨装置は、ラッピング装置(ラップ盤)、またはポリッシング装置として使用され、精度が高く、両面を同時に研磨できるため加工時間が短くて済み、半導体チップの素材となるシリコンウェーハ等の薄物研磨加工に適している。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊星歯車機構を用いたポリッシング装置の構成について、図3に基づいて説明する。
112は上定盤、114は下定盤であり、それぞれの表面には研磨布が付けられており、その研磨布によって研磨面が形成されている。116は外歯車、118は内歯車である。また、120はキャリアであり、このキャリア120に穿設された透孔内にワーク121が保持され、外歯車116と内歯車118と噛み合って回転する。
上定盤112は上定盤回し金112aに連繋され、この上定盤回し金112aから垂下したシャフト112bの先端にギヤ112cが設けられている。ギヤ112cはアイドルギヤ112dと、アイドルギヤ112dはギヤ112eに噛合している。このギヤ112eは、スピンドル126と一体に回転すべく、スピンドル126と同軸に設けられている。下定盤114は、その下定盤114に同軸に設けられたギヤ114aを介し、スピンドル126に同軸に設けられたギヤ114bに連繋している。外歯車116は、その外歯車116に同軸に設けられたギヤ116aを介し、スピンドル126に同軸に設けられた伝達ギヤ116bに連繋している。内歯車118は、その内歯車118に同軸に設けられたギヤ118aを介し、スピンドル126に同軸に設けられた伝達ギヤ118bに連繋している。すなわち、このポリッシング装置は、一つの駆動装置によって、外歯車116、内歯車118、上下の定盤112、114を回転駆動させる、いわゆる4ウェイ駆動方式となっている。
なお、スピンドル126は可変減速機132に連結され、その可変減速機132は、ベルト136を介してモータ134と連結されており、スピンドル126の回転速度を制御する。
【0003】
この遊星歯車機構を用いたポリッシング装置によれば、例えば、外歯車116の角速度に比べて内歯車118の角速度の方が大きくなるようにギヤ116aと伝達ギヤ116bの回転比、およびギヤ118aと伝達ギヤ118bの回転比がそれぞれ設定されている場合、外歯車116と内歯車118との間に噛合したキャリア120は、内歯車118の回転方向と同一方向(例えば、「反時計方向」とする)に公転し、且つ時計方向に自転する。また、下定盤114も同じく反時計方向に回転するが、上定盤112はアイドルギヤ112dが介在するので時計方向に回転する。
なお、研磨条件に応じて、キャリア120の回転方向および回転速度等は、外歯車116と内歯車118の角速度の設定によって変更することができる。
また、ワーク121の表裏の研磨面へは、スラリー等を含む液状の研磨剤が供給され、その液状の研磨剤の作用によってワーク121の研磨が好適になされる。
このポリッシング装置によれば、キャリア120を複雑に運動させることができるため、研磨むらを防止して均一にワーク121(例えば、シリコンウェーハ)研磨できる。従って、ワークの平坦度を向上できる。また、ワーク121の両面を同時に研磨できるため、研磨効率を向上できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の遊星歯車機構を用いた両面研磨装置では、キャリア120が外歯車116と内歯車118の間で移動する構造になるため、最近のシリコンウェーハ等のワーク121の大型化に対応しにくい。すなわち、キャリア120の直径を、定盤の半径より大きくすることは不可能であり、定盤の研磨面を効率良く利用することができないという課題があった。
また、従来の遊星歯車機構を用いた両面研磨装置では、複雑な歯車機構となっており、大型化することが難しく、大型の装置を製造するには材料、加工、配置スペース的な問題など、様々な面でコストが嵩むという課題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、ウェーハの研磨むらを防止してウェーハの平坦度を向上できると共に、ワークの大型化に好適に対応して定盤の研磨面を効率良く利用でき、構成が複雑にならず、製造コストを低減できる両面研磨装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は次の構成を備える。
すなわち、本発明は、薄平板にウエーハが回転可能に保持される透孔が設けられて成るキャリアと、該キャリアの上側に配され、研磨布が取り付けられた研磨面を有する上定盤と、該上定盤を回転させる動力手段と、前記キャリアの下側に配され、研磨布が取り付けられた研磨面を有し、前記キャリアの透孔内に配された前記ウエーハを前記上定盤とで挟む下定盤と、該下定盤を回転させる動力装置と、リング状に形成され、その内側に前記キャリアを保持するキャリアホルダーと、該キャリアホルダーを介して前記キャリアを自転しない円運動をさせることで、前記透孔内に保持された前記ウエーハを前記キャリアに伴わせて運動させ、回転する前記上定盤および前記下定盤で前記ウエーハの両面を研磨する キャリア円運動機構とを具備し、前記キャリア円運動機構を、前記上定盤および下定盤の軸線に平行であって前記キャリアホルダーに軸着されるホルダー側の軸、該ホルダー側の軸に平行であると共にホルダー側の軸と所定の距離をおいて基体に軸着される基体側の軸、および前記ホルダー側の軸と基体側の軸とを連結する偏心アームを備え、該基体側の軸を中心に前記ホルダー側の軸が旋回する複数のクランクアーム機構と、前記クランクアーム機構の前記基体側の軸を同期して回転させるモータを含む回転駆動装置とで構成し、研磨時、前記動力手段と前記動力装置により、前記上定盤と前記下定盤との回転速度を交互に一方が速くなるように制御することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明にかかる両面研磨装置の一実施例を模式的に示した斜視組み立て図であり、図2は図1の実施例が作動している際の各構成の位置関係を示す側断面図である。
本実施例は、板状のワークであるシリコンのウェーハ10を研磨する両面研磨装置であり、薄平板に透孔12aが設けられて成るキャリア12と、そのキャリア12の透孔内に配されたウェーハ10を、上下から挟むと共にウェーハ10に対して相対的に移動して研磨する上下の定盤14、16とを備える。上下の定盤14、16のそれぞれの表面には、研磨布14a、16aが付けられており、その研磨布14a、16aによって研磨面が形成されている。
ウェーハ10は、円形であり円形の透孔12a内に遊嵌されており、透孔12aの中ではフリーに自転可能なサイズになっている。
【0008】
20はキャリア円運動機構であり、キャリア12を、キャリア12の面と平行な面内で自転しない円運動をさせ、透孔12a内で上定盤14と下定盤16の間に保持されたウェーハ10を旋回移動させる。
このキャリア円運動機構20は次の構成を備える。
22はキャリアホルダーであり、リング状に形成されており、リング本体22aと押さえリング22bとを備える。このリング本体22aと押さえリング22bとによって円形のキャリア12の外縁が挟まれて、キャリア12がキャリアホルダー22に保持される。
【0009】
24は偏心アームであり、上下の定盤14、16の軸線Lに平行でキャリアホルダー22に軸着されるホルダー側の軸24a、およびそのホルダー側の軸24aに平行であると共に所定の距離をおいて基体30(図2参照)に軸着される基体側の軸24bを備える。すなわち、クランク機構のクランクアームと同様な機能を備えるように形成されている。
この偏心アーム24は、本実施例では基体30とキャリアホルダー22との間の4ヶ所に配され、キャリアホルダー22を支持すると共に、基体側の軸24bを中心にホルダー側の軸24aを旋回させることで、キャリアホルダー22を基体30に対して自転しない円運動をさせる。ホルダー側の軸24aは、キャリアホルダー22の外周面に突起して設けられた軸受け部22cに回転可能に挿入・軸着されている。これにより、キャリア12は上下の定盤14、16の軸線Lから偏心Mして旋回(自転しない円運動)する。その円運動の半径は、ホルダー側の軸24aと基体側の軸24bとの間隔(偏心Mの距離)と同じであり、キャリア12の全ての点が同一の小円の軌跡を描く運動となる。
【0010】
また、28はタイミングチェーンであり、各偏心アーム24の基体側の軸24bに同軸に固定されたスプロケット25(本実施例では4個)に掛け回されている。このタイミングチェーン28と4個のスプロケット25は、4個の偏心アーム24が同期して円運動するよう、4個の基体側の軸24b同士を連繋して同期させる同期手段を構成している。この同期手段は、簡単な構成であり、キャリア12を好適且つ安定的に運動させることができる。これによって研磨精度を向上でき、ウェーハの平坦度を向上できる。なお、同期手段としては、本実施例に限られることはなく、タイミングチェーン、またはギア等を用いてもよいのは勿論である。
32はモータ(例えば、ギャードモータ)であり、34は出力軸に固定された出力ギヤである。出力ギア34は偏心アーム24の基体側の軸24bに同軸に固定されたギア26に噛合している。これにより、偏心アーム24を基体側の軸24bを中心に回転させる回転駆動装置が構成されている。
【0011】
なお、回転駆動装置は、各偏心アーム24にそれぞれ対応して配された複数のモータ(例えば、電動モータ)を利用することもできる。電動モータであれば、電気的に同期を取ることで、複数の偏心アーム24を同期運動させ、キャリア12をスムースに運動させることができる。
また、本実施例では偏心アーム24を4個配設した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、偏心アーム24は最低3個あれば、キャリアホルダー22を好適に支持することができる。
さらに、直交する2軸の直線運動の合成によって2次元運動を得ることができるXYテーブルの移動体と、前記キャリアホルダー22とを一体化して運動できるようにすれば、1個の偏心アーム24の駆動によって、キャリアホルダー22を自転しない円運動させることができる。すなわち、XYテーブルの直交する2軸に延びるガイドによって案内されることで、前記移動体は自転しない運動をするのであって、この移動体の運動をキャリアホルダー22の運動(自転しない円運動)に好適に利用できる。
また、偏心アーム24を用いず、XYテーブルの駆動手段、例えばX軸およびY軸のそれぞれに配されたサーボモータとタイミングチェーンまたはボールネジ等から成る駆動機構を利用(制御)することで、前記移動体と一体化したキャリアホルダー22を運動(自転しない円運動)させることもできる。この場合は、2個のモータを使用することになるが、モータを制御することで円運動の他にも自転しない種々の2次元運動を得ることができ、その運動をウェーハ10の研磨に利用できる。
【0012】
36は下定盤回転用モータであり、下定盤16を回転させる動力装置である。例えば、本実施例のように、ギャードモータを用いることができ、その出力軸は下定盤16の回転軸に直結させてもよい。
38は上定盤回転用動力手段であり、上定盤14を回転させる。
下定盤回転用モータ36および上定盤回転用動力手段38は、回転方向および回転速度を自由に変更できるものとすれば、種々の研磨仕様に柔軟に対応できる。
また、この両面研磨装置では、キャリア12の透孔12a内に配されたウェーハ10を、図2に示すように上定盤14と下定盤16でサンドイッチにして、そのウェーハの研磨加工がなされる。この際、ウェーハ10が挟圧される力は、主に上定盤14側に設けられた加圧手段(図示せず)による。例えば、なお、空気圧を利用し、エアバック方式で上定盤14をウェーハ10に押しつけるようにしてもよい。空気圧を制御することで好適かつ容易に加圧力を調整できる。なお、上定盤14側には加圧手段の他に上定盤14を昇降動させる昇降装置40が設けられ、ウェーハ10の給排のときなどに作動する。
【0013】
次に、本発明の使用方法について説明する。
先ず、キャリア12を運動させないで、上定盤14と下定盤16とを回転速度の絶対値は同じであるが反対方向へ回転させた場合を説明する。すなわち、図1に示すように、例えば、上定盤14は時計回転をさせ、下定盤16は反時計回転させる。この場合は、全く反対方向に摩擦力が作用するから、その運動力が相互に相殺されて、理論的にはウェーハ10は止まった状態で両面の研磨がなされる。但し、この場合には、上定盤14および下定盤16では、その外周へ向かう程その周速度が大きくなる。従って、ウェーハ10の上下の定盤14、16の軸線Lに対応する部分から遠い部分ほど研磨が促進され、ウェーハ10が均一に研磨されない。
【0014】
次に、キャリア12を前述した構成からなる運動機構によって、自転しない円運動をさせることによる研磨作用について説明する。
上下の定盤14、16の回転を考えず、キャリア12の自転しない円運動のみを考えた場合、その自転しない円運動によれば、運動をする部材(キャリア12)の全ての点で全く同じ運動がなされることになる。これは、全ての点が同一の運動となる意味で、一種の揺動運動であり、揺動運動の軌跡が円になったと考えればよい。
従って、自転しない円運動をするキャリア12を介し、ウェーハ10を旋回移動すれば、この運動による作用に限っていえば、ウェーハ10の両面は均一に研磨される。
【0015】
そして、上定盤14と下定盤16の回転運動と、キャリア12の自転しない円運動とを同時に作動させた場合は、ウェーハ10が透孔12aの中で回転可能に保持されているため、特に上定盤14と下定盤16の回転速度の絶対値に差をつけた場合(一方の定盤に対して他方の定盤の回転速度を速くした場合)、ウェーハ10は、その回転速度の速い側の定盤の回転方向へ、連れ回りする。すなわち、ウェーハ10は所定の方向へ自転することになる。
このようにウェーハ10が自転することで、上定盤14および下定盤16では、その外周へ向かう程その周速度が大きくなっているが、その影響をなくすことができ、ウェーハ10を均一に研磨できる。
なお、ウェーハ10の両面を均一に研磨するには、上定盤14と下定盤16の回転速度を交互に一方が速くなるように制御すればよい。
【0016】
次に、本発明の他の使用方法について説明する。
以上の実施例では、複数の透孔12aが設けられ、複数のワーク(ウェーハ10)を同時に研磨する場合について説明したが、本発明ではこれに限らず、例えば、キャリア12には大型なワークが保持される透孔12aを一個のみ設け、その大型ワークの両面を研磨する研磨装置としても利用できる。なお、大型なワークとしては、液晶に用いる矩形状のガラス板、或いは枚葉で加工されるウェーハ(円形)等のワークがある。
この場合、大型なワークは、キャリア12の中心からその周縁近傍付近にわたってほぼ全面的に配されることになる。このとき、キャリア12による自転しない円運動を主に利用して研磨し、上定盤14および下定盤16の回転速度は、研磨むらが発生しない程度に遅くすれば、ワークの全体面について均一に且つ好適に研磨できる。すなわち、上定盤14および下定盤16では、周速度の違いで外周ほど研磨作用が大きくなるが、その回転速度がキャリア12の自転しない円運動に比べて非常に遅ければ、研磨作用に直接的には殆ど関与させないようにすることができる。そして、上定盤14および下定盤16を回転させることは、ワークに接触する定盤面を常に更新させ、液状の研磨剤をワークの全面へ平均的に供給するなど、研磨作用を良好にするため、間接的に好適に寄与できる。
【0017】
以上の実施例ではポリッシング装置について説明したが、本発明はラッピング装置にも好適に適用できるのは勿論である。
以上、本発明につき好適な実施例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
【0018】
【発明の効果】
本発明の両面研磨装置によれば、キャリア円運動機構によって、キャリアを、そのキャリアの面と平行な面内で自転しない円運動をさせ、キャリアの透孔内で上下の定盤の間に保持されたワ−クを旋回移動させる。自転しない円運動によれば、キャリアの全ての部分で同一の運動がなされるため、ウェーハを均一に研磨できると共に、キャリア全面と上下の定盤の研磨面を効率よく利用できる。
このため、ウェーハの研磨むらを防止してウェーハの平坦度を向上できると共に、ワークの大型化に好適に対応して定盤の研磨面を効率良く利用できるという著効を奏する。
特に本発明では、研磨時、動力手段と動力装置により、上定盤と下定盤との回転速度を交互に一方が速くなるように制御するようにしているので、ウエーハの両面を均一に研磨することができるという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる両面研磨装置の一実施例の斜視組み立て図である。
【図2】図1の実施例の側断面図である。
【図3】従来技術を説明する側断面図である。
【符号の説明】
10 ウェーハ
12 キャリア
12a 透孔
14 上定盤
16 下定盤
20 キャリア円運動機構
22 キャリアホルダー
24 偏心アーム
24a ホルダー側の軸
24b 基体側の軸
28 タイミングチェーン
30 基体
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