JP2003080317A - 真直性および靭性に優れるh形鋼およびその矯正方法 - Google Patents
真直性および靭性に優れるh形鋼およびその矯正方法Info
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Abstract
するH形鋼を圧延矯正により提供する。 【解決手段】 真直性および靭性に優れるH形鋼に関し
て、矯正後のH形鋼の長手方向に直角な断面内で、該H
形鋼のフランジとウェブとの接続部近傍の材料硬度が、
該H形鋼の長手方向に直角な断面の平均硬度の1.2倍
以下であることを特徴とする。
Description
に、材料全体で均一な機械特性を有する強度および靭性
に優れるH形鋼およびその矯正方法に関する。
建築物の高層化が指向されており、それにともない震災
時の安全性を考慮し、耐震性に優れる建築構造および鋼
材の開発が求められている。
部の骨組みに使用されているH形鋼の強度などの機械的
特性が建物用鋼構造物の耐震性を決める上で重要な因子
となっている。
複雑であるためそれを熱間圧延する場合には、各部位に
よって圧延または冷却条件が異なり、その組織および機
械的特性のばらつきが生じる場合がある。
ては、長手方向にわたる各部位の寸法精度および真直性
の確保が重要な課題であり、高い寸法精度および真直性
の形鋼製品を得るためには、熱間圧延のみで製造するの
は限界があるため、通常、圧延後に、圧延材を、さらに
冷間または温間で矯正することにより、形鋼製品の高い
寸法精度および真直性を確保しているが、従来、特にH
形鋼を矯正する方法において、その断面形状に起因し
て、以下のような局部的な機械的特性の劣化が生じやす
く、耐震性を劣化させる要因となっていた。
125851号公報に代表されるように、図7に示すよ
うに、パスライン(形鋼の搬送方向)に沿って上下また
は左右に千鳥状に、矯正ロール2を配設したローラーレ
ベラーを用い、後段になる程、曲げの曲率が斬減するよ
うに、各矯正ロールのパスラインに対する押し込み位置
を調節して、被矯正材(H形鋼)6の繰り返し曲げをお
こなうことにより、矯正を行う方法が一般的であった。
比較的コンパクトな設備ですみ、また、一旦、適正条件
に設定すれば無人運転が可能なため導入しやすい特徴が
あるが、以下の問題があった。
に開示された矯正方法では、図8(a)、図8(b)に
示す上下に配置された矯正ロール2a,2bで、被矯正
材であるH形鋼6のウェブ部61のフランジ62,6
2’部近傍2箇所を、上方または下方の何れか一方から
形鋼のパスラインに近づく方向に、直接押し込むことで
形鋼の上下曲がりを矯正するものである。その際、矯正
ロール2a,2bの荷重をPとすると、H形鋼6のウェ
ブ61とフランジ62,62’との接続部近傍(コーナ
ー部、○で示した領域)2箇所にそれぞれP/2づつの
荷重が負荷され、せん断応力として作用する。
との接続部近傍に作用するせん断応力が、H形鋼6の降
伏応力を超えるまで大きくなると、せん断塑性ひずみが
発生し、常温状態で硬度が上昇(加工硬化)し、他の部
分に比べて脆くなり靭性が低下する傾向となる。
の薄肉化の指向により、このようなH形鋼の矯正におけ
るウェブ部とフランジ部との接続部近傍(コーナー部)
の局部的な加工硬化、およびそれに起因する靭性の低下
が、発生しやすくなる傾向にあり、建築用鋼構造に用い
るH鋼形の耐震性を劣化させる要因となっている。ま
た、このような矯正方法により、さらに過酷な条件で矯
正する場合には、図9(a)、図9(b)に示すように
形鋼のウェブ部とフランジ部との接続部近傍(コーナー
部)に凹み疵64(図9(a))が発生したり、あるい
は割れ疵65(図9(b))が発生し易くなるという問
題点も生じる。
52−50958号公報には、図10に示すように、複
数の上ロールと下ロールとを交互に配置した矯正装置に
おいて、その上下ロールがウェブ矯正用ロール3,3’
とフランジ先端矯正用ロール4,4’とからなり、ウェ
ブ矯正用ロール3,3’を互いに間隔をおいて取り付け
た矯正機軸に、内径が矯正機軸に対して大きく、矯正機
軸間に適度の間隔を得るように配置されたフランジ先端
矯正用ロール4,4’を、回転伝達用歯を有するカラー
(図示せず)を介して回転可能に取付け、かつ、このフ
ランジ先端矯正用ロール4,4’の背方には、バックア
ップロール(図示せず)を介してフランジ先端に圧下す
るためのバックアップロール装置を設けたことを特徴す
るH形鋼の矯正装置が開示され、H形鋼6のウェブ部6
1の上方および下方の何れか一方から圧下すると同時
に、H形鋼6の寸法変動に追従して同じ方向からフラン
ジ62,62’の端部を圧下することにより、H形鋼6
のウェブ部61とフランジ62,62’とのコーナー部
のせん断応力を低減し、それに起因する局部割れ疵や凹
み疵および材質劣化を防止することが開示されている。
開示の方法および装置では、ローラーレベラーを構成す
る複数の矯正ロール(通常7本以上)にバックアップロ
ール装置を取り付けた複雑な装置となるため、設備コス
トおよびメンテナンスコストが増加するとともに、複雑
なバックアップロールの調整が難しいという問題があ
る。
H形鋼をローラーレベラーで矯正する方法では、繰り返
し曲げ作用を用いるために、H形鋼のウェブ部とフラン
ジ部との接続部(コーナー部)近傍にせん断塑性歪みが
集中することにより、加工硬化およびそれに起因した靭
性劣化が生じやすいという問題があった。
たH形鋼のウェブ部とフランジ部を同時に圧下してウェ
ブ部とフランジ部との接続部(コーナー部)近傍のせん
断塑性歪みの集中を低減するH形鋼のローラーレベラー
による矯正方法は、特定の条件下では有効であるが、軽
量化のためにウェブ厚を薄肉化したH形鋼や、真直性の
要求が厳しいH形鋼を矯正する場合には、その効果は充
分ではなく、ウェブ部とフランジ部との接続部(コーナ
ー部)近傍へのせん断塑性歪みの集中による加工硬化お
よびそれに起因した靭性劣化の問題があった。
みて、従来のローラーレベラーによる繰り返し曲げ作用
を用いた矯正方法に代わる、長手方向全長における真直
性に優れるとともに、長手方向に直角な直断面において
均一なひずみ履歴が得られ、局部的な加工硬化による靭
性劣化のないH形鋼の矯正方法、及びそれによって得ら
れる長手方向全長における真直性および靭性に優れたH
形鋼、およびその矯正方法を提供することを目的とす
る。
解決するものであり、その要旨とするところは、以下の
通りである。 (1)真直性および靭性に優れるH形鋼であって、矯正
後のH形鋼の長手方向に直角な断面内で該H形鋼のフラ
ンジとウェブとの接続部近傍の材料硬度が、該H形鋼長
手方向に直角な断面の平均硬度の1.2倍以下であるこ
とを特徴とする真直性および靭性に優れるH形鋼。 (2)真直性および靭性に優れるH形鋼の矯正方法であ
って、圧延後の矯正工程で、該H形鋼の長手方向に直角
な断面全体を塑性変形させ得る圧延機を用いて、10%
以下の延伸率で圧下するとともに、該圧延機の出側と入
側のどちらか一方または両方に設けたピンチロールによ
り、塑性変形中の該H形鋼に、曲げモーメントを負荷す
ることを特徴とする真直性および靭性に優れるH形鋼の
矯正方法。 (3)真直性および靭性に優れるH形鋼の矯正方法であ
って、圧延後の矯正工程で、該H形鋼の長手方向に直角
な断面全体を塑性変形させ得る圧延機を用いて、10%
以下の延伸率で圧下するとともに、該圧延機の出側と入
側のどちらか一方または両方に設けたピンチロールによ
り、塑性変形中の該H形鋼に曲げモーメントと長手方向
の張力とを負荷することを特徴とする真直性および靭性
に優れるH形鋼の矯正方法。
硬度分布を示す図であり、(a)は本発明のH形鋼の場
合、(b)は従来技術であるローラーレベラー矯正後の
H形鋼の場合である。なお、以下において断面とは、H
形鋼の長手方向に直角な断面を指すものとする。図1
(b)に示すように、ローラーレベラー矯正により局部
的にひずみが集中するH形鋼のフランジとウェブとの接
続部近傍の材料の硬度は、長手方向に直角な断面の平均
硬度より大であり、平均硬度の1.2倍を超える領域が
ウェブ厚を貫通して存在する。さらにその領域内で、ウ
ェブ表面近傍領域の硬度は、平均硬度の1.4倍以上に
達する。このH形鋼を低温環境で耐震試験すると、ウェ
ブ表面の最硬化部を起点に脆性破壊が生じやすいことが
判明した。
り材料の強度が増加し、逆に延性が低下する。発明者ら
は、部分的に加工硬化した種々の材料の機械特性試験を
実施して、図1(a)に示すように、硬化部、H形鋼の
フランジとウェブとの接続部近傍(図1(a)の丸で囲
んで例示した領域)の硬度が長手方向に直角な断面内の
平均硬度の1.2倍以下であれば延性の劣化が少なく、
1.1倍以下では事実上、局部的な延性低下は問題にな
らないことを知見した。すなわち、本発明は矯正後のH
形鋼の長手方向に直角な断面内で、このH形鋼のフラン
ジとウェブとの接続部近傍の材料の硬度、少なくともウ
ェブ側の接続部近傍の材料硬度を、このH形鋼の長手方
向に直角な断面の平均硬度の1.2倍以下とするもので
ある。更に、本発明は、軽圧下を特徴とする矯正方法に
より、図1(a)に示す硬度分布のH形鋼を製造可能と
するものである。すなわち、圧延後の矯正工程でH形鋼
の長手方向に直角な断面全体を塑性変形させうる圧延機
を用いて10%以下の延伸率で圧下すると共に、該圧延
機の出側と入側のいづれか一方又は両方に設けたピンチ
ロールにより、塑性変形中のH形鋼に所定の曲げモーメ
ントと長手方向の張力とを負荷するものである。この矯
正により、矯正後のH形鋼の長手方向に直角な断面内
で、H形鋼のフランジとウエブとの接続部近傍の材料硬
度を、H形鋼の長手方向に直角な断面内の平均硬度の
1.2倍以下とすることができる。
する設備の基本構成を示す図であり、圧延工程で所定の
断面寸法に成形されたH形鋼50が、入側自在ピンチロ
ール列52とユニバーサル圧延機51および出側自在ピ
ンチロール列53を通過している状況を示す。
ロールとの位置関係を示す垂直断面図である。H形鋼5
0は、ユニバーサル圧延機51の上下の水平ロール5
4,54’と左右の竪ロール55,55’とにより挟み
込まれて、断面全体が同時に圧下されることにより、断
面全体に塑性変形を受けており、H形鋼は、所定の断面
寸法に矯正成形される。その際、水平ロールは、H形鋼
のウェブを上下から挟み込む方式なので、各水平ロール
からH形鋼へ負荷される圧延荷重は、ウェブで上下方向
に釣り合うことにより相殺される。そのため、ウェブと
フランジとの接続部近傍にはせん断力が作用せず、局部
的なせん断ひずみの発生や材質の劣化などの問題が無
い。このようにH形鋼の断面全体を塑性変形させうる圧
延機としてユニバーサル圧延機を用いた矯正装置は、極
めて有用である。
定しているのは、延伸率を10%以下とすることで、矯
正時のフランジとウェブとの接続部近傍の硬度の上昇を
十分に抑制でき、これを長手方向に直角な断面の平均硬
度の1.2倍以下とすることができること、これ以上の
延伸を生じると軌条の断面形状の変化が大きくなり、狙
いの形状に制御し難いことと、圧延反力が大きくなって
装置が大型化し、設備コストの増大を招くことなどのた
めである。
る矯正と本発明の矯正とによるH形鋼の変形特性を比較
するために導入したモデル図である。図4(a)は従来
方式のローラーレベラー矯正におけるH形鋼および矯正
ロールの一部を示す図で、B’点、A点およびB点は、
それぞれ矯正ロール72,71および73とH形鋼50
との接触部であり、B点は、押し込み量ΔだけH形鋼5
0を押し込む位置に設定されている。そのため、H形鋼
50は、下に凸な曲げ矯正を受けるので、B点には矯正
の反力が発生する。
鋼およびロールを示す図で、B’,B点は、それぞれ入
側ピンチロール57’,57および出側のピンチロール
59’,59とH形鋼50との接触部に対応し、A,
A’点はユニバーサル圧延機のロール55,55’とH
形鋼50との接触部に対応する。この場合もB点は押し
込み量ΔだけH形鋼50を押し込む位置に設定されてい
る。そのため、H形鋼50は下に凸な曲げ矯正を受ける
ので、B点には矯正の反力が発生する。その際、ロール
55,55’によりH形鋼50を圧下量uだけ圧延する
ので、圧下量uの変化に伴ってB点の反力も変化する。
また、ピンチロール57,57’または59,59’が
回転駆動してH形鋼50を引っ張るので、矯正効果が生
じるAおよびA’近傍のH形鋼の長手方向に張力が作用
する(図4(b)の左右の矢印の方向)。このようにし
て、塑性変形中のH形鋼に所定の曲げモーメントおよ
び、さらには、長手方向の張力を負荷することができ
る。なお、矯正のために負荷する所要の曲げモーメント
および、さらには長手方向の張力は、被矯正材としての
H形鋼の変形状態、延伸率などを勘案して設定すること
ができる。負荷する張力は、大きい程スプリングバック
低減効果があるので好ましいが、過度に大きな張力負荷
は、ピンチロールの設備コストの増加を招くので、その
費用対効果を考慮して設定する必要がある。一般に形鋼
の変形抵抗の10%程度の張力を負荷できれば、顕著な
効果が認められる。
要素解析により得られた結果で、ローラーレベラー矯正
と本発明の矯正とにおける矯正反力を比較した図であ
る。縦軸は、図4(a)および図4(b)で矯正により
ピンチロールのB点に作用する反力、横軸は、Aおよび
A’点における圧延の圧下率である。横軸が0の場合
は、圧延を施さず曲げ矯正する場合なので、図4(a)
に対応しており、この場合に矯正反力が最大値となる。
また、圧延における圧下率が増加するに従って矯正反力
が単調に減少する。これは、図4(b)で矯正圧延の圧
下により既に降伏状態にあるロールバイト内の材料、即
ちA点およびA’点を含むH形鋼の断面(形鋼の長手方
向に対して直角な断面)近傍の材料に対して、ピンチロ
ール59’の反力に起因する曲げ応力が重畳する状態と
なるため、圧延圧下率の増加により降伏域が拡大するほ
どB点の反力が減少するものと理解される。また、さら
には、ピンチロールによる張力が重畳することにより更
に降伏しやすくなるので、張力の作用により、B点の矯
正反力が図5の矢印のように低下する。本発明の技術で
は、従来技術に比べて矯正による残留応力が低減される
ので、矯制後の除荷によるスプリングバック量が大幅に
減少し、高精度の矯正が可能である。
H形鋼が製造可能である。
装置の一実施形態を示すが、ユニバーサル圧延機51の
入側および出側に、H形鋼の送り方向に対して上下、左
右の移動と、時計および反時計方向の軸の回転により上
下、左右および傾斜の各位置決めが可能な自在ピンチロ
ール列52,53を配置する基本構成となっている。こ
のピンチロールの位置決めにより、塑性変形中のH形鋼
に、所要の曲げモーメントを与えることができる。ピン
チロールの移動、軸の回転などは、油圧式又は電動式な
どのアクチュエータなどを適宜設けて行なうことができ
る。自在ピンチロール列に関しては、入側、出側の何れ
か一方だけでもかまわないが、ピンチロール列の少なく
とも1対以上のピンチロールは、回転駆動される。この
回転駆動によって、圧延機とピンチロールとの間にある
塑性変形中のH形鋼に対して、さらに、長手方向の張力
を負荷することができる。この張力の調整は、ピンチロ
ールの回転駆動を制御することによって可能である。な
お、ピンチロールの圧下力を大きくしたり、回転速度制
御するピンチロールの数を増やしたりしてピンチロール
とH形鋼との間の摩擦力を確保することにより、負荷す
る張力を調整することも好ましい。
造する工程を示した図である。
なH形鋼圧延矯正工程のローラーレベラー矯正機とリプ
レースし、表1に示す条件で両者の能力を比較した。ま
た、各種の特性に関する評価結果を表1に示す。
の押し込み量を入側で大きく、出側にいくに従って小さ
くする基本設定で、H形鋼定常部の曲がりを矯正するこ
とが出来た。しかし、H形鋼の端部に関しては、公差を
外れる場合がかなりの頻度で見られた。これらの公差外
れのH形鋼は、生産性の極めて低いプレス装置で矯正す
るか、歩留落ちを前提に、端部を切断除去することで救
済せざるを得なかった。
全長、特にプレス矯正を施した部位は、H形鋼を長手方
向に直角に切断した際に、切断面近傍で断面形状がスプ
リングバックにより変化して公差から外れる場合が観察
された。
複数箇所切断して、断面内のビッカース硬度分布を測定
した。その結果、図1(b)に示すように、ウェブとフ
ランジとの接続部近傍の硬度が、他の部分に比べて大き
いことが判明した。特に、サイズが大きくウェブ肉厚が
小さいH形鋼では、その部分の硬度増加が顕著で、その
ため、局部的に延性が不足する場合が見られた。
曲がりが矯正されないことが判明した。
ら、矯正機のロール間隔程度の先後端部に矯正モーメン
トが作用しないため、回避出来ない。
例において、H形鋼の両端部を含めてほぼ目標公差に入
ることが判明した。また、H形鋼の端部を含めて、何れ
の場所で長手方向に直角に切断しても断面形状の大きな
変化は見られなかった。更に、ローラーレベラーで矯正
しにくい捩れ不良に関しても、矯正出来ることが確認さ
れた。
断面の硬度分布を測定したが、何れの場合にも、図1
(a)に示すように、フランジとウェブとの接続部近傍
の材料硬さは、このH形鋼の断面の平均硬さの1.2倍
以下であり、顕著な硬度差は観察されなかった。そのた
め、延性に関しても目標を満足していた。
好な真直度であり、そのまま製品となることが判明し
た。
で従来のローラーレベラーを完全に代替出来ることが判
明した。また、ローラーレベラーで矯正しにくい捩れ不
良に関しても、矯正出来ることが確認された。
であるが、本発明の技術は熱間矯正、温間矯正、冷間矯
正など幅広い工程に適用可能である。
方法と、不均一変形ではあるが形状制御性の良い曲げ矯
正方法とを適切に組み合わせて、両者の欠点を補うとと
もに、その長所を十分発揮させるようにしたことによ
り、従来の矯正方法では達成が極めて困難な真直で靭性
に優れるH形鋼を製造することが可能となった。
ることなく、各種のH形鋼に適用することが可能であ
り、いずれも耐久性、真直性に優れたH形鋼を得ること
ができる。
り、図1(a)は本発明のH形鋼、図1(b)は従来技
術のH形鋼の場合をそれぞれ示す。
を示す図である。
との位置関係を示す垂直断面図である。
モデルを示す図であり、図4(a)はローラーレベラー
の、図4(b)は本発明の技術におけるモデルをそれぞ
れ示す。
率との関係を示す図である。
上ロールの、図8(b)は下ロールの図を示す。
図であり、図9(a)は凹み疵、図9(b)は割れ疵の
発生状況をそれぞれ示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 真直性および靭性に優れるH形鋼であっ
て、矯正後のH形鋼の長手方向に直角な断面内で、該H
形鋼のフランジとウェブとの接続部近傍の材料硬度が、
該H形鋼長手方向に直角な断面の平均硬度の1.2倍以
下であることを特徴とする真直性および靭性に優れるH
形鋼。 - 【請求項2】 真直性および靭性に優れるH形鋼の矯正
方法であって、圧延後の矯正工程で、該H形鋼の長手方
向に直角な断面全体を塑性変形させ得る圧延機を用い
て、10%以下の延伸率で圧下するとともに、該圧延機
の出側と入側のどちらか一方または両方に設けたピンチ
ロールにより、塑性変形中の該H形鋼に、曲げモーメン
トを負荷することを特徴とする真直性および靭性に優れ
るH形鋼の矯正方法。 - 【請求項3】 真直性および靭性に優れるH形鋼の矯正
方法であって、圧延後の矯正工程で、該H形鋼の長手方
向に直角な断面全体を塑性変形させ得る圧延機を用い
て、10%以下の延伸率で圧下するとともに、該圧延機
の出側と入側のどちらか一方または両方に設けたピンチ
ロールにより、塑性変形中の該H形鋼に、曲げモーメン
トと長手方向の張力とを負荷することを特徴とする真直
性および靭性に優れるH形鋼の矯正方法。
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