JP2003079642A - 多孔性流出アプリケーターのついた歯科材料容器 - Google Patents

多孔性流出アプリケーターのついた歯科材料容器

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JP2003079642A JP2002201896A JP2002201896A JP2003079642A JP 2003079642 A JP2003079642 A JP 2003079642A JP 2002201896 A JP2002201896 A JP 2002201896A JP 2002201896 A JP2002201896 A JP 2002201896A JP 2003079642 A JP2003079642 A JP 2003079642A
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ビー． ドラゴン ウィリアム
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    • A61C—DENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
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Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 低粘度の歯科材料を使用しても、歯を傷つけ
たり損傷したりすることなく、この歯科材料をカプセル
やシリンジから小出ししながら、歯に直接に、延す、磨
くあるいは付けることができる、改良された信頼性のお
ける歯科アプリケーターを提供すること。 【解決手段】 歯科ノズル、歯科カートリッジ３０、歯
科カプセルあるいは歯科容器であって、その排出端部に
多孔性あるいは発泡体流出アプリケーター34と；低粘度
歯科材料を容れておく本体部分30Aとを有する。ひとつ
の形態では、歯科材料を排出オリフィスを通って押し出
すために、移動可能なプランジャーあるいはピストン33
が本体30A内に配されて、さらに流出アプリケーター34
に取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は広くは、比較的低粘
度のあるいは流れやすい歯科材料を適用する為に使う、
歯科容器、歯科カプセル、あるいは歯科ノズルに関し、
特に、歯科カプセル、歯科ノズルあるいは歯科容器で、
その排出オリフィスに多孔性流出アプリケーターが接続
されて、このアプリケーターを通って、低粘度あるいは
流れやすい歯科材料を小出しし、この材料を小出ししな
がら、歯に直接、均一につけて適用できるようになって
いるものに関する。
【０００２】
【従来の技術】高粘度の歯科材料を適用するのにこれま
で用いてきた歯科カプセルでは、移動可能なピストンあ
るいはプラグを使って、カプセルから排出オリフィスを
通って高粘度の材料を押し出していた。ピストンを動か
すのに、しばしば、このような歯科カプセルを、プラン
ジャーを有するシリンジと組み合わせて用いることもあ
る。いっぽう、比較的低粘度のあるいは流れやすい歯科
材料を適用しようとする場合には、多くの歯科医療にお
いて、ブラシを使って歯科材料を適用してきた。しか
し、このようなブラシ型のアプリケーターを用いる場合
は、そのブラシに歯科材料を何度もつけ直していかなけ
ればならない。これは不便であり時間もかかる。さらに
時には、低粘度のあるいは流れやすい歯科材料が、口内
の不適切な部位、さらには危険な部位にまで、垂れたり
付いたりしてしまう。たとえば、酸のエッチング材料の
ような多様な低粘度の歯科材料をある歯だけに適用しよ
うとしても、歯茎や他の柔らかい組織に付いた場合に
は、それらを傷つけてしまうおそれがある。
【０００３】低粘度のあるいは流れやすい歯科材料を配
するにあたって生じるこのような問題を克服するため
に、いろいろな努力が成されてきた。歯科材料の適用に
用いるための歯科ディスペンサーあるいは歯科シリンジ
の一例が、１９９８年１０月６日にＦｉｓｃｈｅｒによ
って発行された、「終端が繊維状となった開口オリフィ
スデリバリーチップ（Ｆｉｂｅｒ Ｅｎｄｅｄ Ｏｐｅ
ｎ Ｏｒｉｆｉｃｅ Ｄｅｌｉｖｅｒｙ Ｔｉｐ）」と
いう発明の名称の米国特許５，８１６，８０４号に開示
されている。この米国特許の開示によるデリバリーチッ
プは、その排出オリフィスに隣接するノズルの外周に沿
って小さな繊維状の毛束を有したものである。
【０００４】２０００年５月９日にＤｒａｇａｎらに許
諾された、「歯科容器型アプリケーター」という発明の
名称の米国特許第６，０５９，５７０号の開示した歯科
容器、歯科カプセルあるいは歯科ノズルは、細かな繊維
あるいはフロック加工したものが、排出オリフィス付近
の排出ノズルの外側表面のまわりに付着しており、これ
によって、使用者は、このカプセル、ノズルあるいは容
器から押し出された歯科材料を、歯に延す、磨くあるい
は付けることができるようになっている。なお、この米
国特許に関する内容は、公報番号を参照することによ
り、本明細書に組み込まれるものとする。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】これら従来のアプリケ
ーター装置は、ある種の歯科材料を適用するためには適
切なものであるが、低粘度の歯科材料を使用しなければ
ならない、歯の復元を適切に実効したり他の歯科治療を
行う際に、しばしば要求される望ましい制御や一貫した
流れといった事項を達成するにあたっては、いくつかの
困難が伴う。つまり、細かいあるいは小さい繊維や毛束
は、ノズルに配置しにくくなっており、カートリッジの
ノズルや排出端部を不規則に覆うため、歯科材料の適用
表面を傷つけたり損傷したりするおそれがでてくる。し
たがって、比較的低粘度の材料の適用に使用するため
の、改良された、より簡単に製造され、より信頼性のお
ける、歯科アプリケーターで、このような歯科材料を、
カプセルやシリンジから小出ししながら、歯やその他の
表面に、直接に、延す、磨くあるいは付けることができ
るようになっているものが、必要となってきた。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、低粘度の歯科
材料を容れておいたり小出ししたりするための、歯科容
器、歯科ノズルあるいは歯科カプセルで、その排出端部
あるいは排出オリフィスが、発泡体あるいは多孔性の流
出アプリケーターあるいは流出フタを有するものを目指
している。ひとつの実施形態における歯科容器は、ニー
ドル状のカニューレを備え、このカニューレを通って歯
科材料を小出しする。その排出端部や排出オリフィスに
取り付けられた、発泡体あるいは多孔性流出フタあるい
は流出アプリケーターは、処方の治療を施すのに適した
形状を多様にとりうる。この発泡体あるいは多孔性の流
出フタは、排出端部と一体成形され、あるいは排出端部
に接続されて、歯科材料を小出ししながら、歯科材料が
このフタを通って均一に、一定に流れるようになってい
る。発泡体あるいは多孔性の流出フタは、成形プロセス
中に容器やカプセルにつけられて所望どおりに成形さ
れ、その形状は限定されない。別の実施形態において
は、発泡体あるいは多孔性のフタは、カプセルあるいは
カートリッジの排出端部に、機械的に保持されている
か、適切な接着剤で固着されている。
【０００７】したがって本発明の目的は、低粘度の歯科
材料を歯に直接、適用するための改良されたアプリケー
ターを提供することにある。
【０００８】本発明のさらに別の目的は、歯科材料の流
れ特性が改良された歯科アプリケーターを提供すること
にある。
【０００９】本発明の利点は、多孔性のアプリケーター
端部が、施される歯科治療に応じて多様な形状に形成で
きることにある。
【００１０】本発明のさらに別の利点は、流出アプリケ
ーターのついた歯科容器あるいは歯科カートリッジを、
一貫して均一に製造できることにある。
【００１１】本発明の特徴は、発泡体あるいは多孔性の
流出フタが、歯科容器あるいは歯科カプセルの排出端部
に接続されて、流れやすいあるいは低粘度の歯科材料の
小出しや適用を制御することにある。
【００１２】本発明のさらなる特徴は、歯科カプセルあ
るいは歯科カートリッジの排出端部が、特定の治療に対
して適切となる形状を種々とりうることにある。
【００１３】
【発明の実施の形態】本発明のこれらおよび他の目的、
利点、特徴は、以下のより詳細な説明から容易に明らか
となろう。
【００１４】図１〜３は、本発明の一つの実施形態を示
している。図１〜３は、歯科カプセル３０を示してお
り、このカプセル３０は、限定されない適切なプラスチ
ック材料から成形されて、ほぼ円筒形の本体部分３０Ａ
を有する。そしてこの円筒形の本体部分３０Ａは、所定
量の粘性があまりない、低粘度のあるいは流れやすい歯
科材料Ｍを容れるためのリザーバーを成している。歯科
材料としては、シーラント、セメント、結合剤、流れや
すい複合材料あるいは、これら以外の歯科材料で一般的
に低粘度のあるいは流れやすくなっている粘度のものな
どがある。この歯科カプセルあるいは歯科カートリッジ
３０は、後方開口端部３２とこれと反対側の排出端部３
１とを有する。フランジ３０Ｃは、この後方開口端部３
２に隣接して配されている。さらにピストン３３は、本
体部分３０Ａ内を自由に移動可能となって開口部３２を
シールしている。また先細となった排出ノズル３０Ｂに
より、大径側の本体部分３０Ａから小径側の排出オリフ
ィス３１への遷移ゾーンがスムーズなものとなってい
る。そしてフタ３４が、排出ノズル３０Ｂに取り付けら
れてオリフィス３１を取り囲んでいる。このフタ３４
は、スポンジ、連続気泡発泡体などのような多孔性の材
料からできており、このフタによって、小出ししている
歯科材料が流出し、さらにこのフタによって、歯科材料
を小出ししながら、歯に直接延したり、磨いたり、ある
いはブラッシングしたりできる。連続気泡フタ３４は、
カプセルあるいはカートリッジ３０を成形するときに、
成形により作ってもよいし、適切な接着剤や機械的手段
でカプセルあるいはカートリッジ３０に取り付けてもよ
い。連続気泡フタ３４を成形により作る場合は、排出ノ
ズルに結合するのにグルーや接着剤は不要となる。フタ
３４の材料は、限定されない多孔性の気泡材料あるいは
発泡体状の材料からできており、たとえば天然スポン
ジ、合成スポンジ、プラスチック発泡体、あるいは他の
連続気泡や多孔性の材料などがある。フタ３４の多孔度
は、歯科材料Ｍの粘度に合わせる。つまり、小出しする
材料Ｍが流動性に多少欠けるならば、発泡体あるいはフ
タ３４に大きめの孔や開口が設けられて、このような材
料であっても、制御された様式でフタを通って流出でき
るようになっている。いっぽう、小出しする材料Ｍの粘
性が低いならば、フタ３４には、材料の流れを制御する
ための、小さめの開口や孔を形成する。したがって、材
料Ｍの流れ特性は、フタを通って小出しする材料の粘度
に応じて、正確に一貫した様式で、制御できることにな
る。
【００１５】図４〜６は、本発明の別の実施形態を示し
たものである。この実施形態では、カートリッジあるい
はカプセル４０は細長円筒形の本体部分４０Ａを備え、
この本体部分が、低粘度の歯科材料Ｍの貯蔵を容れるた
めのリザーバーを成す。端部壁４０Ｂが一方の端部に形
成され、図では半球を成すように描かれている。ただし
端部壁４０Ｂは、良く知られているように、および／ま
たは、数多くの従来のカプセルの特許に開示されている
ように、他の形状をとることもできる。そして排出ノズ
ル４０Ｃが、端部壁４０Ｂに隣接して本体部分４０Ａの
中心軸に対してある角度を成して延びている。排出ノズ
ルあるいは排出カニューレ４０Ｃは、本体部４０Ａと連
通している。ノズル４０Ｃは、排出オリフィス４１を含
むボールチップあるいは球体４４で終端となっている。
移動可能なピストン４３が開口端部４２に配されて開口
端部４２をシールし、さらにピストン４３が移動したと
きには歯科材料を押し出すようになっている。フランジ
４０Ｄは、開口端部４２をほぼ取り囲んでいる。多孔性
のフタあるいはアプリケーター４５は、排出ノズル４０
Ｃの端部の小球体４４のまわりに固定されている。この
小球体４４により、多孔性のフタ４５を支持し、さら
に、歯科材料を歯の表面に延したりブラッシングしたり
できる。
【００１６】図７は、本発明の別の実施形態を示したも
のである。この実施形態においては、デンタルチップ、
カートリッジ、あるいはカプセル５０を、デリバリーノ
ズルとして活用しており、これはシリンジ（図示せず）
の端部に直接取り付けられる。そしてこのシリンジは、
デンタルチップ５０を通って小出ししようとするある量
の低粘度歯科材料を容れておくものである。デンタルチ
ップ５０は、本体部分５１と、これに接続された中空部
５６をもつニードル状カニューレ５２とを備える。カニ
ューレ５２は、本体部５１の一方の端部に接続されてお
り、この本体部５１を通って歯科材料を排出する。さら
に、Ｌｕｈｒ締付けフランジ５３が、本体５１のもう一
方の端部に形成されている。このＬｕｈｒ締付けフラン
ジ５３は、歯科材料のリザーバーを成すシリンジ（図示
せず）や他の容器の端部に、チップ５０を取り外し可能
に嵌めて締付ける構造になっている。ニードルカニュー
レ５２は一般的に金属製であるが、限定されない適切な
材料、たとえばプラスチックでもよい。カニューレ５２
が金属製であるとき、延性を有する金属でできている
と、排出端部あるいは排出オリフィスが本体部５１の長
手軸に対して所望の角度を成した配置がとれるように曲
がることができて、好ましい。さらに、発泡体あるいは
多孔性流出フタ５４が、このカニューレ５２に取り付け
られている。この流出フタあるいは流出アプリケーター
の材料は、前述した所望の多孔度を有する多孔性の金属
であればその種類は限定されない。ここに示された実施
形態では、多孔性のフタ５４は球体形状を有する。
【００１７】図８は、本発明の別の実施形態を示すもの
である。この実施形態は図７に示された実施形態と類似
している。ただし図８は、この実施形態のアプリケータ
ー端部あるいは排出端部のみを描いている。カニューレ
５２には、多孔性のフタが取り付けられており、このフ
タは、排出オリフィス５２Ａを取り囲む円筒形状のアプ
リケーターの形になっている。発泡体あるいは流出気泡
材料でできた円筒アプリケーター５４Ａには、くりぬか
れた部分５８が設けられており、この部分によって、円
筒アプリケーター５４Ａが、カニューレ５２のオリフィ
ス端部５２Ａに嵌まる。発泡体の円筒アプリケーター５
４Ａは、先端側の端部が湾曲表面５４Ｂになっている。
【００１８】図９(a)は、図８に示された実施形態の断
面図である。発泡体の円筒アプリケーター５４Ａは、前
述したようにして、カニューレ５２に取り付けられてい
る。端部のくりぬかれた部分５８に適切な接着剤を塗る
と、円筒アプリケーター５４Ａがカニューレ５２にさら
に確実に取り付けられる。こうして、発泡体円筒アプリ
ケーター５４Ａは、カニューレ５２の中空部５６の端部
にぴったり嵌まる。したがって歯科材料は、オリフィス
５２Ａから、多孔性あるいは発泡体円筒アプリケーター
５４Ａを通って、自由に流れることができる。
【００１９】図９(ｂ)が示した本発明のある実施形態で
は、発泡体あるいは多孔性フタあるいはアプリケーター
１５４を、機械的保持特性によって、カニューレ１５２
に取り付けている。
【００２０】このカニューレ１５２は、プラスチックか
らできていても金属からできていてもよく、カプセルあ
るいはカートリッジの本体部分に前述のように取り付け
られている。そしてここに示された実施形態では、カニ
ューレ１５２は、排出端部に形成された、外側に広がる
フレアーあるいは機械的リテーナー１５２Ａを備えてい
る。発泡体のアプリケーターあるいは発泡体のフタ１５
４は、フレアーあるいは機械的リテーナー１５２Ａと補
足しあう内部キャビティ１５２Ｂを有する。つまりこの
内部キャビティ１５２Ｂは、発泡体アプリケーター１５
４をカニューレ１５２のフレアーあるいは機械的リテー
ナー１５２Ａに機械的に保持できるように、ひろがった
リテーナー１５２Ａの形状に対して補足しあう形状をも
ってさえいればよい。さらに安定した保持ができるよう
に、グルーや適切な接着剤を用いてもよい。発泡体アプ
リケーターあるいは発泡体フタ１５４は、弾性を有して
いることで、カニューレ１５２に保持しやすくなってい
る。なお図９(ｂ)では、このフタ１５４は球体形状を有
するものとして描かれているが、用途に応じて多様な形
状をとりうることは理解できよう。また機械的リテーナ
ー１５２Ａの形状についても、発泡体あるいは多孔性流
出アプリケーター１５４をカニューレ１５２に機械的に
保持すべく機能する限り、限定されない他の所望の形状
をとりうる。図９(ｂ)の実施形態は、カニューレ１５２
の排出端部に配置する発泡体アプリケーター１５４とし
て、用途や使用者の望みに応じて、多様に選択された形
状をとりうるというさらなる利点を有する。
【００２１】図１０は、本発明のまた別の実施形態を示
すものである。図１０において、デンタルカートリッ
ジ、カプセルあるいはチップ６０は、本体部分６１を有
する。そして本体部分６１は、一方の端部に後方開口部
６２と、もう一方の端部に接続されたニードル状のカニ
ューレ６３とを備えている。ニードル状のカニューレ６
３の端部に、円すい形の頂点６５を成す、発泡体あるい
は多孔性流出フタがついている。円すい形状のフタ６５
は、上述したなかの限定されない手段によって、カニュ
ーレ６３に固着されている。またチップ６０は、フラン
ジ６６とこれに隣接するニップル部分６７とを有する。
デンタルチップ６０はさらに、歯科材料を容れておくシ
リンジあるいは容器に、取り外し可能に接続できるよう
に形成されている。発泡体端部６５が他の所望の形状を
とりうることは理解できよう。先のとがった頂点で終端
となる円すい形状によって、アプリケーター端部６５を
流出する歯科材料を正確に配置できるようになる。
【００２２】図１１は、本発明のさらに別の実施形態を
示すものである。このデンタルカプセル７０は、細長円
筒本体部分７１を有して描かれている。そして本体部分
７１は、開口端部７２と、もう一方の端部にニードル状
の細長カニューレ７３とを備えている。そしてフランジ
７２Ａが、開口端部７２を取り囲んで外側に出っ張って
いる。移動可能なピストン７４が開口端部７２をシール
する。またリザーバー７１Ａには、低粘度の歯科材料を
容れておく。さらに発泡体あるいは多孔性流出アプリケ
ーター７５が、カニューレ７３の排出端部に取り付けら
れている。この発泡体あるいは多孔性流出アプリケータ
ー７５には、複数のフィンガーあるいはポイント７６が
形成されている。
【００２３】図１２は、本発明のさらに別の実施形態を
示すものである。デンタルカプセル、デンタルカートリ
ッジあるいはデンタルチップ８０は、細長の円筒形ある
いは管状の本体８０Ａを有し、これが、所定量の低粘度
歯科材料を容れておくリザーバー８１を成している。本
体８０Ａの一方の端部には開口部８２がある。径方向に
出っ張ったフランジ８３がこの開口部８２を取り囲んで
いる。そして本体８０Ａのもう一方の端部には、円すい
形の端部壁８４が設けられている。排出オリフィスを有
する排出ノズル８５が、端部壁８４に対してある角度を
成して延びている。また移動可能なピストン８６の端部
は円筒形状となって端部壁８４の内側構造と補足しあ
い、またこのピストン８６は開口部８２をシールする。
さらに発泡体あるいは多孔性のある形状の流出アプリケ
ーター８７が、排出ノズル８５のオリフィス端部に取り
付けられている。このアプリケーター８７は、複数の付
加体８９をその上に成形して有する。これらの付加体８
９は、これを通って小出しした歯科材料を、歯や他の歯
科治療表面に延したり塗ったりしやすくするものであ
る。
【００２４】図１３は、本発明のまた別の実施形態を示
すものである。この実施形態においては、チップ、カー
トリッジあるいはカプセル９０は、一方の端部にＬｕｈ
ｒ締付けフランジ９１と、もう一方の端部に接続された
排出ノズル９３とを有する。発泡体あるいは多孔性流出
アプリケーター９４が、排出ノズル９３に取り付けられ
ており、歯の形状に沿うようなくぼみ部分９５を有し
て、それによって、これを通って小出しした歯科材料
を、広いストロークで歯に延したりブラッシングしたり
する。
【００２５】図１４は、搾り出しのできる歯科容器ある
いは歯科アンプルをシールすることを意図した、本発明
の実施形態を示したものである。歯科容器あるいは歯科
アンプル１００は本体部分１００Ａを有し、この本体部
分１００Ａは一方の端部１００Ｂで閉鎖されている。も
う一方の端部は、細長排出ノズル１００Ｃで終端となっ
ている。そしてこの細長排出ノズル１００Ｃの先端もま
た、使用前はシールされている。アンプル１００の本体
１００Ａが、軟質プラスチック材料で形成されている
と、それによって本体部分１００Ａが搾り出しボトルと
しての本質を有して機能できるので、好ましい。本体部
分１００Ａ内に、所定量の低粘度歯科材料が入ってい
る。この歯科材料は流動ジェルや液体でよい。排出ノズ
ル１００Ｃは軟質で、図１４の点線で示されたような所
望の体勢に曲げられる。排出ノズル１００Ｃの排出端部
のフタをしているのは、発泡体あるいは多孔性球形流出
アプリケーター１０１である。排出ノズル１００Ｃの閉
じたあるいはシールされた端部１００Ｄは、適切なせん
孔ツールでせん孔して、排出オリフィスを形成し、多孔
性のフタ１０１を流出した歯科材料を、そのオリフィス
を通って小出しするようになっている。
【００２６】図１５は、本発明の別の実施形態を示した
ものである。この実施形態では、シリンジアセンブリ２
００はシリンジ本体２１０を含み、このシリンジ本体に
は取り換え可能なカートリッジあるいはチップ２１２が
取り付けられている。チップ２１２は、締付けフランジ
２１４と、本体部分２１６と、排出オリフィスに設けら
れた小さな排出管あるいは排出カニューレ２１８とを備
える。排出オリフィスを取り囲んでいるのは、発泡体あ
るいは多孔性流出アプリケーター２２０である。そして
締付けフランジ２１４は、チップ２１２をシリンジ本体
２１０の開口端部あるいは排出端部に取り付けるのに、
適したものとなっている。以上のことによって、シリン
ジ本体２１０内に配された低粘度材料のバルクを、複数
のチップ２１２を別々に用いながら、小出ししていくこ
とができる。つまりバルクとしての材料を少量ずつ、時
間をずらしながら、取り換え可能なチップ２１２を介し
て、小出ししていくことができる。時間をずらしたその
たびに、あるいはシリンジ本体２１０の使用のたびに、
アプリケーターチップ２１２を取り換えればよい。そし
て種々の手段、たとえばプレス嵌め、ねじ、差込み嵌
め、Ｌｕｈｒ締付けフランジ、および／またはこれらと
均等な取り付けシステムによって、チップ２１２をシリ
ンジに固定できることが理解できよう。
【００２７】本発明が、流れの制御特性が改良されて、
低粘度歯科材料を小出しできるようになった流出アプリ
ケーターを有する歯科材料容器、歯科材料カプセル、歯
科材料ノズルあるいは歯科材料アンプルを提供すること
について、十分認識すべきである。したがって、発泡体
あるいは多孔性流出アプリケーターは、それぞれの実施
形態で、多様な形状をとりうる。チップ、カートリッ
ジ、カプセルあるいは容器を成形するプロセス中に、流
出アプリケーターも、それぞれの形状に所望どおりに成
形できる。あるいはまた、発泡体あるいは多孔性流出フ
タあるいは流出アプリケーターを、チップ、カートリッ
ジ、カプセルあるいは容器に、適切な接着剤で固着させ
ても、および／または機械的に取り付けてもよい。発泡
体のアプリケーター端部を有する本発明では、製造が容
易であり、従来公知のブラシ型アプリケーターやフロッ
ク型アプリケーターに比べ、流れ特性がより一貫しさら
により制御可能となっている。さらに加えて、本発明の
発泡体あるいは多孔性流出アプリケーター端部は、種々
の実施形態で、アプリケーターの適用表面をさらに一貫
したものにして、歯科材料が適用される表面にひっかき
や損傷を与えないようなクッション効果をもたらすこと
になる。したがって、本発明は、その種々の実施形態
で、これまで公知の利用してきたアプリケーターに勝
る、かなりの改良点を提供したのである。
【００２８】本発明を歯科治療の種々のタイプの実施形
態に関して説明してきたが、本発明の本質や範囲から逸
脱することなく、他の変更、他の変形および他の利用も
可能である。
【００２９】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
により、低粘度の歯科材料を使用しても、歯を傷つけた
り損傷したりすることなく、この歯科材料をカプセルや
シリンジから小出ししながら、歯に直接に、延す、磨く
あるいは付けることができる、改良された信頼性のおけ
る歯科アプリケーターが、より簡単に製造できるように
なった。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態の斜視図である。
【図２】図１に示された実施形態のアプリケーターある
いは排出端部の部分図である。
【図３】図１に示された実施形態の側面からみた断面図
である。
【図４】本発明の別の実施形態の斜視図である。
【図５】図４に示された本発明のアプリケーター端部あ
るいは排出端部の部分図である。
【図６】図４に示された実施形態の側面からみた断面図
である。
【図７】本発明のさらに別の実施形態の斜視図である。
【図８】本発明のまた別の実施形態の排出端部あるいは
アプリケーター端部の部分図である。
【図９】(a) 図８に示された実施形態のアプリケータ
ー端部あるいは排出端部の断面図である。 (ｂ) 本発明の別の実施形態の排出部の断面図である。
【図１０】本発明のさらに別の実施形態の斜視図であ
る。
【図１１】本発明のまた別の実施形態の部分断面斜視図
である。
【図１２】本発明のさらにまた別の実施形態の部分断面
斜視図である。
【図１３】本発明のさらに別の実施形態の斜視図であ
る。
【図１４】本発明の別の実施形態の部分断面図である。
【図１５】本発明の実施形態を示したシリンジアセンブ
リの斜視図である。
【符号の説明】
３０、４０、５０、６０、７０、８０、９０、１００、
２１２ 歯科カプセル、歯科カートリッジ、歯科チッ
プ、歯科容器、歯科アンプル ３０Ａ、４０Ａ、５１、６１、７１、８０Ａ、１００
Ａ、２１６ 本体部分 ３０Ｃ、４０Ｄ、５３、６６、７２Ａ、８３、９１、２
１４ フランジ ３１、４１、５２Ａ 排出端部、排出オリフィス ３２、４２、６２、７２、８２ 開口端部 ３３、４３、７４、８６ ピストン ３４、４５、５４、５４Ａ、７５，８７、９４、１０
１、１５４、２２０ フタ、アプリケーター ４０Ｂ、８４ 端部壁 ３０Ｂ、４０Ｃ、５２、６３、７３、８５、９３、１０
０Ｃ、１５２、２１８排出ノズル、排出カニューレ ４４ 球体 ５４Ｂ 湾曲表面 ５８ くりぬかれた部分 ６７ ニップル部分 ７１Ａ、８１ リザーバー ７６ フィンガー、ポイント ８９ 付加体 ９５ くぼみ部分 １００Ｂ 本体部分端部 １００Ｄ 閉鎖端部 １５２Ａ 機械的リテーナー １５２Ｂ 内側キャビティ ２００ シリンジアセンブリ ２１０ シリンジ本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン ジェー． ディスコ アメリカ合衆国 コネチカット州 06611、 トランブル、マディソン アベニュー 4956 Ｆターム(参考） 4C052 AA01 AA16 AA17 HH04 HH08 HH10 4C167 AA61 BB02 CC17 GG46 HH08

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 歯科材料を小出しする歯科材料容器であ
    って、 低粘度歯科材料を受け入れて小出しするようになってい
    る本体部分と、 該本体部分に接続された排出オリフィスを有する排出ノ
    ズルと、 該排出オリフィスをカバーする多孔性流出アプリケータ
    ーとを備えて、このアプリケーターを通って歯科材料を
    前記本体部分から小出しし、さらにこのアプリケーター
    によって、歯科材料を小出ししながら、歯の表面に延
    し、塗布しあるいはブラッシングできることを特徴とす
    る歯科材料容器。
  2. 【請求項２】 前記多孔性流出アプリケーターが、前記
    排出オリフィスに隣接して前記排出ノズルに接着されて
    いる、請求項１記載の歯科材料容器。
  3. 【請求項３】 前記多孔性流出アプリケーターが、前記
    排出オリフィスのところで前記排出ノズルに機械的に取
    り付けられる、請求項１記載の歯科材料容器。
  4. 【請求項４】 前記多孔性流出アプリケーターが、前記
    排出オリフィスに隣接して前記排出ノズル上に成形され
    る、請求項１記載の歯科材料容器。
  5. 【請求項５】 前記多孔性流出アプリケーターが球形で
    ある、請求項１記載の歯科材料容器。
  6. 【請求項６】 前記多孔性流出アプリケーターが略円筒
    形である、請求項１記載の歯科材料容器。
  7. 【請求項７】 前記多孔性流出アプリケーターが円すい
    形である、請求項１記載の歯科材料容器。
  8. 【請求項８】 前記排出オリフィスが外側に広がってリ
    テーナーを形成し、前記多孔性流出アプリケーターが、
    該リテーナーを受け入れるように補足しあう形状の内側
    キャビティを有し、 それによって、前記多孔性流出アプリケーターが前記排
    出ノズルに機械的に保持されている、請求項１記載の歯
    科材料容器。
  9. 【請求項９】 前記多孔性流出アプリケーターの前記排
    出ノズルへの保持を助けるために、この排出ノズルに配
    された接着剤層をさらに備える請求項８記載の歯科材料
    容器。
  10. 【請求項１０】 前記排出ノズルが金属製のカニューレ
    を備える、請求項１記載の歯科材料容器。
  11. 【請求項１１】 低粘度歯科材料を小出しする歯科容器
    であって、 本体部分と、 該本体部分の一方の端部に接続された排出ノズルとを備
    え、該ノズルが排出オリフィスを有し、当該歯科容器は
    さらに前記排出オリフィスをカバーする多孔性流出アプ
    リケーターを備え、該多孔性流出アプリケーターが、連
    続気泡発泡体材料で形成されていることを特徴とする歯
    科容器。
  12. 【請求項１２】 前記ノズルが前記排出オリフィスのま
    わりで外側にひろがって、 前記発泡体アプリケーターが、前記外側にひろがった排
    出オリフィスを受け入れるための排出オリフィスと補足
    しあう形状のキャビティを有し、前記発泡体アプリケー
    ターが前記外側にひろがった排出オリフィスに機械的に
    固定される、請求項１１記載の歯科容器。
  13. 【請求項１３】 低粘度歯科材料を小出しする歯科カプ
    セルであって、 リザーバーを成し、開口端部と排出端部とを有する管状
    本体と、 この管状本体の排出端部に接続されたカニューレとを備
    え、このカニューレが排出オリフィスを有し、さらに当
    該歯科カプセルは排出オリフィスのところで前記カニュ
    ーレに取り付けられた発泡体アプリケーターと、 前記管状本体の開口端部内にはまって該開口端部をシー
    ルするようになった移動可能なピストンと、 低粘度歯科材料とを備え、該歯科材料は、前記リザーバ
    ーに配されて、前記ピストンが前記管状本体内を進むと
    きに、前記の形状の発泡体アプリケーターを通って小出
    しされるようになって、それによって前記発泡体アプリ
    ケーターを使って、前記低粘度歯科材料を前記リザーバ
    ーから小出ししながら、歯の表面に直接、延したり、塗
    布したりあるいはブラッシングしたりすることを特徴と
    する、歯科カプセル。
  14. 【請求項１４】 前記発泡体アプリケーターが前記カニ
    ューレに接着されている、請求項１３記載の歯科カプセ
    ル。
  15. 【請求項１５】 前記発泡体アプリケーターが前記カニ
    ューレに機械的に取り付けられている、請求項１３記載
    の歯科カプセル。
  16. 【請求項１６】 前記発泡体アプリケーターが前記カニ
    ューレに一体的に成形されている、請求項１３記載の歯
    科カプセル。
  17. 【請求項１７】 低粘度歯科材料を小出しする歯科容器
    であって、 開口端部と排出端部とを有する管状本体と、 この管状本体の排出端部に接続されたカニューレとを備
    え、該カニューレが排出オリフィスを成すひろがった端
    部を有し、さらに当該歯科容器は前記カニューレのひろ
    がった端部に取り付けられた発泡体流出アプリケーター
    と、 前記開口端部をシールするように、前記管状本体に配さ
    れた移動可能なピストンとを備え、 それによって前記管状本体内に配された低粘度歯科材料
    を、前記発泡体アプリケーターを通って小出しし、ピス
    トンが前記管状本体内を進むときの前記歯科材料の流速
    を制御し、さらにそれによって、前記発泡体流出アプリ
    ケーターを用いて、低粘度歯科材料を小出ししながら、
    歯科表面に、延したり、塗布したりあるいはブラッシン
    グしたりすることを特徴とする、歯科容器。
  18. 【請求項１８】 前記形成された発泡体アプリケーター
    が前記カニューレに接着されている、請求項１７記載の
    歯科容器。
  19. 【請求項１９】 前記発泡体アプリケーターが前記カニ
    ューレに機械的に取り付けられている、請求項１７記載
    の歯科容器。
  20. 【請求項２０】 前記発泡体アプリケーターが前記カニ
    ューレに一体的に成形されている、請求項１７記載の歯
    科容器。
  21. 【請求項２１】 低粘度材料を小出しするための単位投
    与用材料容器であって、 先端部の付いた細長排出ノズルを有するシールされた搾
    り出し可能なアンプルを備え、前記ノズルが通常は前記
    先端のところでシールされていて、当該容器はさらに前
    記細長排出ノズルのシールされた先端に取り付けられた
    発泡体流出アプリケーターを備え、 それによって、前記シールされた先端をせん孔し、前記
    アンプルを搾り出したときに、前記せん孔した先端と前
    記取り付けられた流出アプリケーターとを通って、低粘
    度の材料を小出しし、ある表面に適用することを特徴と
    する単位投与分材料容器。
  22. 【請求項２２】 低粘度材料を小出しするシリンジであ
    って、 所定量の低粘度材料のバルクとしての貯蔵を容れておく
    シリンジ本体を備え、該本体は排出端部を有し、さらに
    当該シリンジは締めつけ端部とその反対側に位置する排
    出オリフィスとを有するノズルを備え、 該ノズルは前記本体の前記排出端部に取り外し可能に接
    続するようになっており、さらに当該シリンジは前記排
    出オリフィスに取付けられた発泡体流出アプリケーター
    を備え、それによって、前記シリンジ内の低粘度材料
    を、前記発泡体流出アプリケーターを通って小出しで
    き、前記低粘度材料の小出ししているときの流れを制御
    するようになっているシリンジ。
  23. 【請求項２３】 前記発泡体流出アプリケーターが前記
    ノズルに結合されている、請求項２２記載のバルクシリ
    ンジ。
  24. 【請求項２４】 ニードル状のカニューレを含む前記ノ
    ズルをさらに備える、請求項２２記載のバルクシリン
    ジ。
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