JP2003078033A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
出し電極とゲート電極間に十分な絶縁耐圧を確保したT
AT・DRAMセルを有する半導体装置を提供する。 【解決手段】 本半導体装置のTAT・DRAMセルの
トランジスタ部40は、以下に挙げることを除いて、前
述した従来のTAT・DRAMセルのトランジスタ部と
同じ構成を備えている。従来のトランジスタ部と異なる
点は、(1)溝14の溝壁上部には、ゲート絶縁膜16
の膜厚より厚いSiNからなるサイドウォール42が設
けられている。サイドウォールの膜厚は、例えばゲート
絶縁膜の膜厚を10nmとするとき、20nmから30
nmである。(2)ゲート電極44が、溝14の下部で
あって、サイドウォールの下端から下方の溝部分を埋め
込んで設けてある。(3)ゲート電極が、溝部分の上部
であって、サイドウォール間の領域に設けられたシリサ
イド層44aと、溝部分の溝壁とシリサイド層44aと
の間に設けられたリンドープトポリシリコン層44bと
で構成されている。
Description
セルを有する半導体装置及びその製造方法に関し、更に
詳細には、ゲート電極と拡散層取り出し電極との絶縁耐
圧が大きく、かつゲート電極の抵抗が低い構成のTAT
・DRAMセルを有する半導体装置及びその製造方法に
関するものである。
して、大容量のDRAMと高速ロジック集積回路を1チ
ップに埋め込んだEmb(Embeded )DRAMが実用化
されている。しかし、年々、加速される半導体装置の微
細化の要求に応じて、EmbDRAMにも、以下に挙げ
るような様々な問題が顕在化してきている。
トランジスタの高性能を維持するために、半導体装置を
形成する半導体基板の基板濃度が益々高くなってきてお
り、その結果、DRAM部の接合部の濃度変化も急峻に
なって来ている。このため、接合部に印加される電界
は、益々強くなっており、メガビット級のDRAMで
は、接合部のリークをppmオーダーに抑制することが
難しくなっている。その結果、従来、マージンを持って
制御可能であったDRAMのデータ保持特性(一般にTa
il特性と言う)を従来同様に維持することは、困難にな
っている。そして、このままでは、世代ごとにキャパシ
タ容量を増大させてゆく以外に、有効な対策が見当たら
ない状況になっている。
層の取り出しコンタクト(取り出し電極)と拡散層との
接触面積が狭くなり、世代ごとに約2倍の勢いでコンタ
クト抵抗が大きくなっている。0.1μm以降の世代で
は、コンタクト抵抗が、数キロオームにもなることが予
想され、メモリセル・トランジスタのオン抵抗に匹敵し
た抵抗値になると予想される。コンタクト抵抗が大きく
なると、コンタクト抵抗のばらつきが、メモリセル・ト
ランジスタのみならず、DRAMの動作、特に高速動作
に大きく影響するので、DRAMの製造過程で、コンタ
クトと拡散層との一層高い位置決め精度が要求される。
特に、高速動作が要求されるDRAMでは、その性能確
保上で位置決め精度の向上が問題となっている。
い、ワード線と、ワード線脇に形成する拡散層取り出し
コンタクトとの層間絶縁距離が、年々、縮小している。
例えば、ワード線と拡散層取り出しコンタクトとの間で
絶縁耐圧を確保するためには、メガビット級のDRAM
では、ワード線と拡散層取り出しコンタクトとの層間絶
縁距離は、20〜30nmが限界距離と言われているも
のの、DRAMセルの面積縮小のトレンドがこのまま続
くと、0.1μm以降の世代では、ワード線と拡散層取
り出しコンタクトとの層間絶縁距離が20〜30nmの
限界距離以下になる。
リコン・ポリサイド構造をDRAMのワード線に採用し
て、信号遅延の問題を緩和してきたが、近年のDRAM
の微細化と共に、ワード線のアスペクト比が大きくな
り、またワード線の信号遅延を抑えるためにワード線の
配線構造を十分な低抵抗にすることが困難となって来て
いる。特に、高速動作が要求されるEmb・DRAMな
どでは、このワード線遅延が、DRAMのアクセスタイ
ムに影響する深刻な問題となっている。そこで、ゲート
電極(ワード線)の低抵抗化のために、サリサイド構造
の配線が実用化されている。しかし、サリサイド構造を
DRAMセルのゲート電極(ワード線)に適用すると、
オフセットSiO2を使えなくなるので、DRAMセル
縮小化の障害となる。また、データ保持特性を維持する
ために、DRAMの拡散層にはサリサイドを形成しない
ようにするプロセスが必要になるなどの問題があって、
現状では、ゲート電極にサリサイド構造を採用すること
は難しい。
RAMの記憶ノードコンタクトの形成に際して、余裕の
無い開口を設けることが必須になり、しかも、拡散層コ
ンタクトと同様に、コンタクト開口とワード線との距離
が絶縁耐圧限界ぎりぎりの距離になっている。その結
果、コンタクト径が小さくなるので、小さいコンタクト
径で抵抗増大を効率的に抑制する技術が必要となってい
る。
能向上も目覚ましく、特にPチャネル・トランジスタの
オフ・リークを抑制するためにボロンイオンをイオン注
入したP+ゲート電極が一般に用いられるようになって
きた。ところで、P+ゲート電極には、熱処理によるP+
ゲート電極の活性化に際し、不純物のボロンが基板側に
拡散してしまう、いわゆる「突き抜け」という問題が伴
う。そのために、Pチャネル・トランジスタの特性ばら
つきやゲート電極の空乏化、ゲート絶縁性の悪化といっ
た深刻な問題を引き起こしている。また、DRAMの拡
散層コンタクトに広く用いられている、ドープトポリシ
リコンは、熱処理による活性化が不可欠な材料であり、
混載する際の整合性には注意を要する。
以降では、更なるゲート酸化膜の薄膜化が必要になると
共に、上述したように、現在の0.18μm世代では何
とか許容できている技術も適用できなくなるおそれがあ
る。従って、チップの性能向上トレンドを維持するため
には、Emb・DRAM構造自体の抜本的な改善が必要
になると予想される。
Mで顕在化すると予想される、前述の6つの問題を全て
解決し、しかもチップ性能向上のトレンドを維持できる
素子構造として、DRAM部のワード線を基板に形成し
た「溝」に埋め込んでしまう、Trench Access Transist
or(TAT)DRAMセルが提案されている。
リ部ととロジック部とを混載したEmb・DRAMであ
って、DRAMメモリ部がTAT・DRAMセルで構成
されている半導体装置の構成を説明する。図11は、T
AT・DRAMセルのトランジスタ部の構成を示す断面
図である。尚、半導体装置のロジック部は、本発明と直
接的な関係がないので、図11の図示及び説明を省略し
ている。TAT・DRAMセルのトランジスタ部10
は、Nチャネルトランジスタであって、図11に示すよ
うに、半導体基板、例えばSi基板12に形成した溝1
4内にゲート絶縁膜16を介して埋め込んだゲート電極
18と、溝14の側方の基板上層に形成した拡散層20
と、拡散層20に接続された拡散層取り出し電極22と
を備えている。
Mセル10の構成を説明する。図11に示すように、S
i基板12には、素子分離領域24が、例えばSTI
(Shallow Trench Isolation)技術によって、例えば
0.1μm〜0.2μm程度の深さで形成されている。
Si基板12および素子分離領域24には、溝14が例
えば50nm〜100nm程度の深さで形成され、溝1
4内にはゲート絶縁膜16を介してワード線(ゲート電
極)18が形成されている。
りトランジスタ形成領域には、Pウエル26が設けら
れ、Pウエル26と溝14との間のSi基板12の領域
には、高濃度、例えば1.0×1018/cm3〜1.0
×1019/cm3のチャネル拡散層28が形成されてい
る。一方、溝14の両側及び上部の半導体基板領域は、
殆ど、基板濃度であって、極めて低濃度、例えば1.0
×1017/cm3〜1.0×1018/cm3となってい
る。ゲート絶縁膜16は、シリコンの熱酸化による酸化
シリコン膜の適用が可能であって、ゲート絶縁膜16と
して例えば1.5nm〜2nm程度の厚さの酸化シリコ
ン膜が形成されている。
の表面が溝14上部のSi基板12表面より少なくとも
30nm以上50nm以下、好ましくは40nm以上5
0nm以下、下方の位置にあるように形成されていて、
後述の拡散層取り出し電極22との耐圧が確保されてい
る。ワード線(ゲート電極)18は、信号遅延を抑制す
るため、従来のWSi2/ポリシリコンからなるポリサ
イド構造に代わり、例えばタングステン/窒化タングス
テン/ポリシリコン、又はコバルト/コバルトシリサイ
ド/ポリシリコンからなる耐熱性のポリメタルゲート構
造が用いられている。これにより、ホウ素の突き抜けや
窒化タングステン界面への偏析などの問題は発生しな
い。図11中、18aは、タングステン/窒化タングス
テン又はコバルト/コバルトシリサイドを示す。
1×1018cm-3〜3×1018cm -3程度の濃度のソー
ス/ドレイン拡散層20が形成されている。Si基板1
2との電界強度を緩和させることが望ましいので、拡散
層20と共に、拡散層20との接合部の半導体基板領域
が低濃度に設定され、低電界強度の接合が形成されてい
る。
注入されていない領域なので、1×1016cm-3〜5×
1017cm-3程度の非常に薄い濃度になっている。これ
により、本例のN−Pジャンクションは、超Graded Jun
ctionとなる。この超Graded Junctionは、逆バイアス時
の電界を緩和し、これにより、メガビット級のDRAM
で僅かppmオーダーの不良ビットに起きる、通常より
も2桁程度も悪いジャンクションリークを抑制すること
ができる。この不良ビットのデータ保持特性が、DRA
Mのチップ性能を支配しており、今後のDRAMでデー
タ保持特性を維持する重要な技術となっている。基板濃
度が5×1016cm3程度ならば、85℃で500msec
以上のデータ保持特性が期待できる。これは、実に4
〜5世代も前のDRAMのデータ保持特性に匹敵する性
能である。
縁膜16を介してSi基板12に埋め込まれ、拡散層2
0がSi基板12の上部層に形成されていることから、
チャネルは、ゲート電極18が形成されている溝14の
底部側の基板領域を廻り込むように形成される。これに
より、DRAMのトランジスタ部は、溝14をラウンド
する形でチャネルを形成して、長い実効的なチャネル長
を確保することも出来るので、バックバイアスを印加し
て使う、短チャネル効果が著しいDRAMセルのトラン
ジスタ特性を安定化させることも出来る。
は、溝14内を除いて、膜厚20nmから40nmのC
VD・SiO2 膜32が、形成されている。SiO2 膜
32は、(1)Pウエル形成のためにイオン注入を行う
際にバッファー膜の役割りを果たし、(2)後で行うD
RAMセルのトランジスタの基板濃度調整のためのイオ
ン注入時に、イオン注入に対するストッパとして働き、
DRAMのジャンクション部の基板濃度の低濃度化を実
現し、(3)後の工程で、溝14に埋め込まれたワード
線の表面にサリサイドを形成する際に、DRAM部の拡
散層にサリサイドが形成されるのを防止する役割等を果
たす。
mのSiO2 膜34が溝14の側壁防護壁としてSiO
2 膜32の上面まで設けられ、更に、SiO2 膜32
上、SiO2 膜34に沿って、及びゲート電極18上に
は、膜厚20〜30nmのSiNキャップ層36が設け
てある。
絶縁膜38が成膜され、表面が平坦化されている。第1
の層間絶縁膜38、SiNキャップ層36、及びCVD
・SiO2 膜32を貫通し、拡散層20に接続する拡散
層取り出し電極22が、リンドープトポリシリコンでプ
ラグ状に形成されている。取り出し電極22は、拡散層
20の全面でコンタクトして、コンタクト抵抗が低減す
るように、プラグ径が出来る限り大きく形成されてい
る。取り出し電極22は、それぞれ、設計に応じて、図
示しないキャパシタ、及びビット線に接続されている。
Mセルの構造を適用する際、拡散層取り出し電極22と
ゲート電極18との絶縁耐圧を維持するためには、両者
の物理的な距離を確保する必要があるものの、拡散層取
り出し電極22とゲート電極18との間に設ける物理的
距離は、電極配置、及びTAT・DRAMセルのトラン
ジスタ特性から決定されるため、これを大きくすること
は難しい。一方、TAT・DRAMセルのゲート電極1
8の低抵抗化を図るには、ゲート電極18の断面積を広
くすることが必要であるが、これでは、ゲート電極18
と拡散層取り出し電極22との距離が縮小して、拡散層
取り出し電極22とゲート電極18との間に十分な絶縁
性を確保することが難しくなる。つまり、上述したTA
T・DRAMセルの構造では、TAT・DRAMセルの
ゲート電極の低抵抗化と、拡散層取り出し電極とゲート
電極間の耐圧確保がトレードオフの関係にある。
電極を備え、かつ拡散層取り出し電極とゲート電極間に
十分な絶縁耐圧を確保したTAT・DRAMセルを有す
る半導体装置及びその製造方法を提供することである。
出し電極とゲート電極間に十分な耐圧を確保するため
に、ゲート電極上の溝壁に、従来の膜厚の薄い側壁防護
壁34に代えて、ゲート絶縁膜より膜厚の厚い絶縁膜か
らなるサイドウォールを形成すること、及びサリサイド
構造をゲート電極に適用することを着想し、実験により
サイドウォール及びサリサイド構造の有効性を確認し、
本発明を発明するに到った。上記目的を達成するため
に、上述の知見に基づいて、本発明に係る半導体装置
は、半導体基板に形成した溝内にゲート絶縁膜を介して
埋め込んだゲート電極を備えたTAT・DRAMセルを
有する半導体装置において、溝の上部溝壁には、ゲート
絶縁膜の膜厚より厚い絶縁膜からなるサイドウォールが
設けられ、ゲート電極が、溝の下部であって、サイドウ
ォールの下端から下方の溝部分を埋め込んで設けてある
ことを特徴としている。
Mセルのゲート電極は、後述するエッチングの態様によ
り、溝部分の上部であって、サイドウォール間の領域に
設けられたシリサイド層と、溝部分の溝壁とシリサイド
層との間に設けられた導電性ポリシリコン層とで構成さ
れているものと、溝部分の上部であって、サイドウォー
ル間の領域及びサイドウォールの下端部の下にまで入り
込んだ領域にわたって設けられたシリサイド層と、溝部
分の溝壁とシリサイド層との間に設けられた導電性ポリ
シリコン層とで構成されているものとに区別される。ゲ
ート酸化膜は例えばSiO2又はSiONで形成され、
サイドウォールはSiNで形成されている。
部内の導電性ポリシリコン層を自己整合サリサイド技術
によって低抵抗化されている。本発明は、膜厚の厚いサ
イドウォールにより拡散層取り出し電極とゲート電極間
の絶縁耐圧不良を防止し、ゲート電極をサリサイド構造
にすることにより、ゲート電極を低抵抗化して信号遅延
を抑制し、DRAMの高速動作を可能とするものであ
る。また、シリサイド層と拡散層とが厚い絶縁膜(サイ
ドウォール)で分離された形状を有し、かつシリサイド
形成部分の面積を広く確保したゲート電極構造を有する
TAT・DRAMセルを実現することができる。本発明
は、Emb(Embeded )DRAMに限らず、汎用のDR
AM素子に対しても適用可能である。
導体基板に形成した溝内にゲート絶縁膜を介して埋め込
んだゲート電極を備えたTAT・DRAMセルを有する
半導体装置の製造方法であって、ゲート電極を形成する
に当たり、フィールド領域内のシリコン基板に溝を形成
し、次にイオン注入を行って、溝の下にチャネル拡散層
を形成し、次いで基板全面にゲート酸化膜を成膜し、ゲ
ート酸化膜上全面にゲート電極層を堆積し、続いてゲー
ト電極層をエッチバックして、溝内にゲート電極を形成
した後、ゲート電極の上面より上方の溝の溝壁にゲート
絶縁膜より膜厚の厚い絶縁膜からなるサイドウォールを
形成する工程と、サイドウォールをマスクにしてサイド
ウォール間に露出するゲート電極を異方性エッチング法
によりエッチングして、ゲート電極内にU字状の第2の
溝を形成する溝形成工程と、サリサイド技術により第2
の溝を埋めるようにして第2の溝内にシリサイド層を形
成する工程とを有することを特徴としている。
に代えて等方性エッチング法を適用しても良い。第2の
溝の深さは、ゲート電極の抵抗値に応じて最適化した深
さに設定する。本発明方法では、サイドウォールをマス
クにしたサリサイド技術により、ゲート電極にシリサイ
ドを形成することができる。
図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細
に説明する。尚、以下の実施形態例で示す成膜方法、絶
縁層、導電層等の組成及び膜厚、プロセス条件等は、本
発明の理解を容易にするための一つの例示であって、本
発明はこの例示に限定されるものではない。 半導体装置の実施形態例1 本実施形態例は、本発明に係る半導体装置の実施形態の
一例であって、図1は本実施形態例の半導体装置のTA
T・DRAMセル部の構成を示す断面図であり、図2は
TAT・DRAMセルのゲート電極の拡大図である。本
実施形態例の半導体装置のTAT・DRAMセルのトラ
ンジスタ部40は、図1に示すように、以下に挙げるこ
とを除いて、前述した従来のTAT・DRAMセルのト
ランジスタ部10と同じ構成を備えている。
より厚いSiNからなるサイドウォール42が設けられ
ていることである。サイドウォール42の膜厚は、例え
ばゲート絶縁膜16の膜厚を10nmとするとき、20
nmから30nmである。 (2)ゲート電極44が、溝14の下部であって、サイ
ドウォール42の下端から下方の溝部分を埋め込んで設
けてあることである。 (3)ゲート電極44が、溝部分の上部であって、サイ
ドウォール42間の領域に設けられたシリサイド層44
aと、溝部分の溝壁とシリサイド層44aとの間に設け
られたリンドープトポリシリコン層44bとで構成され
ていることである。
面積が大きく、しかもサリサイド構造になっているの
で、抵抗が低く、しかも溝14の溝壁上部に、ゲート絶
縁膜16の膜厚より厚いSiNからなるサイドウォール
42が設けられていることにより、拡散層取り出し電極
22とゲート電極44との間の絶縁耐圧を十分に確保で
きる。
上述の半導体装置のTAT・DRAMセルのトランジス
タ部40の作製に適用した実施形態の一例である。図3
(a)から(c)、図4(d)から(f)、図5(g)
から(i)、及び図6は、それぞれ、本実施形態例の方
法によりTAT・DRAMセルのトランジスタ部40を
作製する際の工程毎の断面図である。本実施形態例の方
法では、先ず、図3(a)に示すように、シャロートレ
ンチ分離(STI)によって素子分離領域24をSi基
板12に形成し、基板表面にCVD・SiO2膜32を
堆積する。次いで、DRAM形成領域にイオン注入し
て、Si基板12の下層部にPウエル26を形成する。
尚、必要ならパンチスルーストップ・イオン注入を行
う。この段階では、まだ、トランジスタ部40の基板濃
度調整用のイオン注入、つまりチャネルドープは行わな
い。
ォトレジスト膜を成膜し、続いて、図3(b)に示すよ
うに、ワード線以外の領域を覆うパターンを有するレジ
ストマスク46を形成する。次に、図3(c)に示すよ
うに、レジストマスク46を使ってSiO2膜32をエ
ッチングし、続いて連続してSi基板12をエッチング
して、フィールド領域内のSi基板12に溝深さが10
0〜150nm程度の溝14を形成する。尚、溝14
は、トランジスタの電界集中を防ぐために、図3(c)
に示すように、底部を丸くラウンドにすることが望まし
い。また、溝14の幅はトランジスタのチャネル長にな
るので、できるだけ溝14を垂直に加工することが望ま
しい。
に示すように、膜厚10nm〜20nmの犠牲酸化膜4
7を成膜する。次いで、イオン注入を行って、図4
(d)に示すように、溝14の下にトランジスタ部40
のチャネル拡散層28を形成する。トランジスタ部40
のチャネル拡散層28として、高濃度にする領域は、溝
14の下方の基板領域であって、溝14の側方のSi基
板12及びSi基板12の上層部には、殆ど、基板濃度
を調整するためのイオン注入を行う必要はない。CVD
・SiO2膜32がイオン注入に対するストッパの役割
を担うので、マスク無しで溝14の下方の基板領域だけ
に、効果的なイオン注入が可能である。また、基板上層
部は、イオン注入が行われないので、極めて低濃度の領
域形成が可能である。
化膜47を除去し、SiO2又はSiONからなるゲー
ト酸化膜16を成膜し、リンドープトポリシリコン層4
8をゲート酸化膜16上全面に堆積する。次に、リンド
ープトポリシリコン層48をエッチバックして、図4
(f)に示すように、溝14内にリンドープトポリシリ
コン層からなるゲート電極(ワード線)49を形成す
る。エッチバックする際には、溝14内のゲート電極4
9の上面が、Si基板12の表面より50〜100nm
程度下に位置するようにエッチバックし、後で形成する
拡散層取り出し電極22との間の絶縁耐圧を維持するた
めの距離を確保する。本実施形態例では、トランジスタ
部40は、Nchトランジスタであって、ポリシリコン
層をDRAM部のワード線のみに使用しているので、N
+ゲート材料であるリンドープトポリシリコンが適用で
きる。また、ゲート電極49の膜厚は50〜150nm
程度であり、「溝」状のワード線形成のみに最適化した
膜厚を設定することができる。
オンをイオン注入して、ソース/ドレイン領域の拡散層
20を形成する。イオン注入は、拡散層20の上部のみ
にできるだけシャープなプロファイルでイオン注入す
る。イオン注入では、予め設けたCVD・SiO2膜3
2を貫通すれば良いので、20〜50KeVの注入エネ
ルギーで行い、1×1018〜3×1018cm-3程度の濃
度にする。拡散層20の下Si基板領域は、ほとんどイ
オン注入されていない領域で、1×1016〜5×1017
cm-3程度の非常に薄い濃度にできる。これにより、拡
散層20とSi基板12の領域とのn−pジャンクショ
ンは、超Graded Junctionとなる。
面にSiN層を成膜し、次いで、エッチングして、ゲー
ト絶縁膜16より膜厚の厚いSiNからなるサイドウォ
ール42をゲート電極49より上の溝壁に形成する。サ
イドウォール42の膜厚は、例えばゲート絶縁膜16の
膜厚を10nmとするとき、20nmから30nmであ
る。次いで、サイドウォール42をマスクにして、サイ
ドウォール42間から露出しているゲート電極49をプ
ラズマエッチング法等の異方性エッチングによりエッチ
ングして、図5(i)及び図7に示すように、ゲート電
極49内にU字状の溝壁を有する第2の溝50を形成す
る。第2の溝50を形成した残りのゲート電極49は、
リンドープトポリシリコンからなるゲート電極部44b
となる。図7は、第2の溝50の周りの拡大図である。
ル42をマスクにしたサリサイド技術により、第2の溝
50を埋めるようにして第2の溝50内にシリサイド層
44aを形成する。シリサイド層44aを形成した後、
SiNキャップ層36を堆積する。これにより、溝14
内にシリサイド層44aとリンドープドポリシリコン層
44bとからなるサリサイド構造のゲート電極44を形
成することができる。図8は、ゲート電極44の拡大図
である。SiNキャップ層36は、シリサイド形成部の
ジャンクションリークを抑えるのに効果的であり、か
つ、拡散層取り出し電極22を形成するための接続孔4
7を開口する際のエッチングストッパとなる。
8を堆積し、CMPなどの平坦化技術を用いて平坦化
し、第1の層間絶縁膜38を貫通して、拡散層20に達
する拡散層取り出し電極22を形成する。以上の工程を
経て、ゲート電極44の抵抗が低く、かつ拡散層取り出
し電極22とゲート電極44との絶縁距離が十分に確保
された構造を有するTAT・DRAMセルのトランジス
タ部40を作製することができる。
別の例であって、図9は本実施形態例の半導体装置に設
けたTAT・DRAMセルのゲート電極の拡大図であ
る。本実施形態例の半導体装置のTAT・DRAMセル
のトランジスタ部は、図1に示すように、以下に挙げる
ことを除いて、実施形態例1のTAT・DRAMセルの
トランジスタ部40と同じ構成を備えている。トランジ
スタ部40と異なる点は、図9に示すように、ゲート電
極60が、サイドウォール42間の領域のみならずサイ
ドウォール42の下端部の下に入り込んだ領域まで拡張
して設けられたシリサイド層60aと、溝14の溝壁と
シリサイド層60aとの間に設けられたリンドープトポ
リシリコン層60bとで構成されていることである。本
実施形態例の半導体装置は、実施形態例1の半導体装置
と同じ効果を奏することができる。
実施形態例2の半導体装置のTAT・DRAMセルのト
ランジスタ部の作製に適用した実施形態の一例である。
図10(a)及び(b)は、それぞれ、本実施形態例の
方法によりTAT・DRAMセルのトランジスタ部を作
製する際のエッチング工程及びサリサイド工程の断面図
である。本実施形態例では、実施形態例1と同様にし
て、Si基板12に溝14を形成し、次にイオン注入を
行って、溝14の下にチャネル拡散層28を形成し、次
いで基板全面にゲート酸化膜16を成膜し、ゲート酸化
膜16上全面にゲート電極層48を堆積し、続いてゲー
ト電極層48をエッチバックして、溝14内にゲート電
極49を形成する。次いで、図5(h)に示すように、
基板全面にSiN層を成膜し、続いて、エッチングし
て、ゲート絶縁膜16より膜厚の厚いSiNからなるサ
イドウォール42をゲート電極49より上の溝壁に形成
する。
ル42間から露出しているゲート電極49をウエットエ
ッチング法等の等方性エッチングによりエッチングし
て、図10(a)に示すように、ゲート電極49内に半
球状の溝壁を有する第2の溝62を形成する。第2の溝
62を形成した残りのゲート電極49は、リンドープト
ポリシリコンからなるゲート電極部60bとなる。次い
で、図10(b)に示すように、サリサイド技術により
第2の溝62を埋めるようして第2の溝62内にシリサ
イド層60aを形成する。これにより、溝14内に、シ
リサイド層60aとリンドープドポリシリコン層60b
とからなるサリサイド構造のゲート電極60を形成する
ことができる。次いで、全面にSiNキャップ層36を
堆積する。以下、実施形態例1と同様の工程を経ること
により、シリサイド層と半導体基板とが厚い絶縁膜で分
離された形状を有し、なおかつシリサイド形成部分の面
積を広く確保した、図9に示すゲート電極を有する半導
体装置を作製することができる。
ート絶縁膜の膜厚より厚い絶縁膜からなるサイドウォー
ルを設け、溝の下部であって、サイドウォールの下端か
ら下方の溝部分を埋め込んでゲート電極を設けることに
より、ゲート電極(ワード線)と拡散層取り出し電極と
の絶縁耐圧を高め、拡散層取り出し電極の形成過程での
あわせずれマージンを大きくすることができる。更に
は、サイドウォールの厚膜化により、サイドウォールの
膜厚制御が容易になる。また、ゲート電極内に第2の溝
を作り、サリサイド構造を構成する断面積の大きなシリ
サイド層を設けることにより、ゲート電極の低抵抗化が
可能となり、信号遅延を防止することができる。本発明
方法は、本発明に係る半導体装置の最適な製造方法を実
現している。
セル部の構成を示す断面図である。
セルのゲート電極の拡大図である。
例1の方法によりTAT・DRAMセルのトランジスタ
部を作製する際の工程毎の断面図である。
(c)に続いて、実施形態例1の方法によりTAT・D
RAMセルのトランジスタ部を作製する際の工程毎の断
面図である。
(f)に続いて、実施形態例1の方法によりTAT・D
RAMセルのトランジスタ部を作製する際の工程毎の断
面図である。
りTAT・DRAMセルのトランジスタ部を作製する際
の工程毎の断面図である。
RAMセルのゲート電極の拡大図である。
形態例2の方法によりTAT・DRAMセルのトランジ
スタ部を作製する際のエッチング工程及びサリサイド工
程の断面図である。
成を示す断面図である。
……Si基板、14……溝、16……ゲート絶縁膜、1
8……ゲート電極、18a……シリサイド、20……拡
散層、22……拡散層取り出し電極、24……素子分離
領域、26……Pウエル、28……チャネル拡散層、3
2……CVD・SiO2 膜、34……SiO2 膜、36
……SiNキャップ層、38……第1の層間絶縁膜、4
0……実施形態例の半導体装置のTAT・DRAMセル
のトランジスタ部、42……サイドウォール、44……
ゲート電極、44a……シリサイド層、44b……リン
ドープトポリシリコン層、46……レジストマスク、4
7……犠牲酸化膜、48……リンドープトポリシリコン
層、49……ゲート電極、50……第2の溝、60……
ゲート電極、60a……シリサイド層、60b……リン
ドープトポリシリコン層。
Claims (6)
- 【請求項1】 半導体基板に形成した溝内にゲート絶縁
膜を介して埋め込んだゲート電極を備えたTAT・DR
AMセルを有する半導体装置において、 前記溝の上部溝壁には、前記ゲート絶縁膜の膜厚より厚
い絶縁膜からなるサイドウォールが設けられ、 前記ゲート電極が、前記溝の下部であって、前記サイド
ウォールの下端から下方の溝部分を埋め込んで設けてあ
ることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 前記ゲート電極は、前記溝部分の上部で
あって、前記サイドウォール間の領域に設けられたシリ
サイド層と、前記溝部分の溝壁と前記シリサイド層との
間に設けられた導電性ポリシリコン層とで構成されてい
ることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。 - 【請求項3】 前記ゲート電極は、前記溝部分の上部で
あって、前記サイドウォール間の領域及び前記サイドウ
ォールの下端部の下にまで入り込んだ領域にわたって設
けられたシリサイド層と、前記溝部分の溝壁と前記シリ
サイド層との間に設けられた導電性ポリシリコン層とで
構成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導
体装置。 - 【請求項4】 前記ゲート酸化膜がSiO2又はSiO
Nで形成され、前記サイドウォールがSiNで形成され
ていることを特徴とする請求項1から3のうちのいずれ
か1項に記載の半導体装置。 - 【請求項5】 半導体基板に形成した溝内にゲート絶縁
膜を介して埋め込んだゲート電極を備えたTAT・DR
AMセルを有する半導体装置の製造方法であって、ゲー
ト電極を形成するに当たり、 フィールド領域内のシリコン基板に前記溝を形成し、次
にイオン注入を行って、前記溝の下にチャネル拡散層を
形成し、次いで基板全面にゲート酸化膜を成膜し、前記
ゲート酸化膜上全面にゲート電極層を堆積し、続いて前
記ゲート電極層をエッチバックして、前記溝内にゲート
電極を形成した後、 前記ゲート電極の上面より上方の前記溝の溝壁にゲート
絶縁膜より膜厚の厚い絶縁膜からなるサイドウォールを
形成する工程と、 前記サイドウォールをマスクにして前記サイドウォール
間に露出するゲート電極を異方性エッチング法によりエ
ッチングして、ゲート電極内にU字状の第2の溝を形成
する溝形成工程と、 サリサイド技術により前記第2の溝を埋めるようにして
前記第2の溝内にシリサイド層を形成する工程とを有す
ることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項6】 前記溝形成工程では、異方性エッチング
法に代えて等方性エッチング法を適用することを特徴と
する請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
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