JP2003076238A - 画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法および画像形成装置

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JP2003076238A
JP2003076238A JP2001265221A JP2001265221A JP2003076238A JP 2003076238 A JP2003076238 A JP 2003076238A JP 2001265221 A JP2001265221 A JP 2001265221A JP 2001265221 A JP2001265221 A JP 2001265221A JP 2003076238 A JP2003076238 A JP 2003076238A
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cleaning
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image forming
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English (en)
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Isao Endo
勇雄 遠藤
Hiroyuki Yamada
裕之 山田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体上の残留トナーを確実に除去するこ
とができ、従って、画質の高い画像を長期にわたって安
定的に形成することができる画像形成方法および画像形
成装置を提供すること。 【解決手段】 画像形成方法においては、回転駆動され
る像担持体上に形成された静電潜像が、個数粒度分布に
おける個数変動係数が27%以下であるトナー粒子より
なるトナーを用いて顕像化されることによってトナー像
が形成され、転写領域を通過した像担持体上に残留する
残留トナーは、バイアス電圧印加手段によりバイアス電
圧が印加されたクリーニングローラにより静電的に除去
されると共に、前記クリーニングローラより像担持体の
移動方向に対して下流の位置に設けられたクリーニング
ブレードにより機械的に除去される。画像形成装置は、
上記のような方法が確実に実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成方法およ
び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式による画像形成装置におい
ては、近年、高画質化の観点からトナー粒子を小粒径化
することが要請されており、このようなトナー粒子を得
る方法として、例えば乳化重合法や懸濁重合法等の重合
法が好適に利用されている。
【0003】しかしながら、トナー粒子の小粒径化に伴
ってトナー粒子と像担持体との付着力が大きくなる結
果、例えばクリーニングブレードを像担持体の表面に当
接して像担持体の表面を摺擦することにより像担持体上
の残留トナーを除去するブレードクリーニング方式のク
リーニング装置では、像担持体上の未転写トナーや転写
残トナー等の残留トナーを除去することが極めて困難に
なる、という問題が生ずる。特に、重合法により製造さ
れた、いわゆる重合トナーを用いた場合には、粒径の因
子に加え、トナー粒子の形状が球形に近いものとなるた
め、トナー粒子が像担持体上で転がり、クリーニングブ
レードを通り抜ける、いわゆる「スリヌケ」と呼ばれる
クリーニング不良の発生が顕著になって現れる。
【0004】このようなクリーニング不良の発生を防止
するために、クリーニングブレードによる機械的なクリ
ーニングと、静電的なクリーニングとを併用したクリー
ニング方式が、例えば特開平3−179675号公報等
に開示されている。具体的には、クリーニングブレード
より像担持体の移動方向に対して上流の位置に、導電性
材料からなるブラシローラが設置され、このブラシロー
ラに、例えば像担持体上の残留トナーと逆極性の適当な
大きさのバイアス電圧が印加される構成とされており、
クリーニングブレードによる機械的なクリーニング効果
とブラシローラによる静電的なクリーニング効果とによ
りクリーニング性能の向上を図っている。
【0005】しかしながら、上記のようなクリーニング
方式のクリーニング装置を備えた画像形成装置であって
も、像担持体上の残留トナーを確実に除去することが困
難であり、帯電手段における帯電極が汚染されることに
起因するカブリ、白スジあるいは黒スジ等の画像欠陥が
生じ、結局、高い画質の画像を形成することが困難であ
ることが判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
像担持体上の残留トナーを確実に除去することができ、
従って、画質の高い画像を長期にわたって安定的に形成
することができる画像形成方法および画像形成装置を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成方法
は、回転駆動される像担持体上に形成された静電潜像を
現像装置により現像することによってトナー像を形成す
る現像工程と、像担持体上に形成されたトナー像が記録
材に転写される転写領域を通過した、像担持体上に残留
する残留トナーをクリーニング装置によって除去するク
リーニング工程とを有する画像形成方法において、前記
現像工程においては、個数粒度分布における個数変動係
数が27%以下であるトナー粒子よりなるトナーによ
り、像担持体上に形成された静電潜像が顕像化されると
共に、前記クリーニング工程においては、像担持体上に
残留する残留トナーが、像担持体の表面に当接して像担
持体の軸方向に伸びるよう設けられたクリーニングロー
ラに、バイアス電圧印加手段によりバイアス電圧が印加
されることによって静電的に除去されると共に、前記ク
リーニングローラより像担持体の移動方向に対して下流
の位置で当該像担持体の表面に先端縁が当接して像担持
体の軸方向に伸びるよう設けられたクリーニングブレー
ドにより像担持体の表面が摺擦されることによって機械
的に除去されることを特徴とする。
【0008】本発明の画像形成方法においては、トナー
粒子の個数平均粒径が3〜8μmであるトナーが用いら
れてもよい。また、本発明の画像形成方法においては、
トナー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自然対数l
nDを横軸とし、この横軸を0.23間隔で複数の階級
に分けて得られる個数基準の粒度分布を示すヒストグラ
ムにおいて、最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数
(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含ま
れるトナー粒子の相対度数(m2)との和(M)が70
%以上であるトナーが用いられることが好ましい。
【0009】本発明の画像形成方法においては、少なく
とも重合性単量体を水系媒体中で重合せしめて得られる
トナー粒子よりなるトナーが用いられることが好まし
く、少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会合させて得ら
れるトナー粒子よりなるトナーが用いられることがより
好ましい。
【0010】本発明の画像形成方法においては、クリー
ニング装置によって除去された残留トナーを回収して現
像装置に搬送する回収搬送工程を有し、回収された残留
トナーが再度利用されるようにしてもよい。
【0011】本発明の画像形成装置は、回転駆動される
像担持体と、この像担持体上に形成された静電潜像を現
像することによってトナー像を形成する現像装置と、前
記像担持体上に形成されたトナー像が記録材に転写され
る転写領域を通過した、像担持体上に残留するトナーを
除去するクリーニング装置とを備えた画像形成装置にお
いて、クリーニング装置は、像担持体の表面に当接して
像担持体の軸方向に伸びるよう設けられたクリーニング
ローラと、このクリーニングローラにバイアス電圧を印
加するバイアス電圧印加手段と、前記クリーニングロー
ラより像担持体の移動方向に対して下流の位置で当該像
担持体の表面に先端縁が当接して像担持体の軸方向に伸
びるよう設けられたクリーニングブレードとにより構成
されており、前記トナーは、個数粒度分布における個数
変動係数が27%以下であるトナー粒子よりなるもので
あることを特徴とする。
【0012】本発明の画像形成装置においては、前記ト
ナーは、トナー粒子の個数平均粒径が3〜8μmのもの
を用いることができる。また、本発明の画像形成装置に
おいては、前記トナーは、トナー粒子の粒径をD(μ
m)とするとき、自然対数lnDを横軸とし、この横軸
を0.23間隔で複数の階級に分けて得られる個数基準
の粒度分布を示すヒストグラムにおいて、最頻階級に含
まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級
の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数
(m2)との和(M)が70%以上のものであることが
好ましい。
【0013】本発明の画像形成装置においては、少なく
とも重合性単量体を水系媒体中で重合せしめて得られる
トナー粒子よりなるものであることが好ましく、少なく
とも樹脂粒子を水系媒体中で会合させて得られるトナー
粒子よりなるものであることがより好ましい。
【0014】本発明の画像形成装置においては、クリー
ニング装置によって除去されたトナーを回収して現像装
置に搬送する回収搬送機構が設けられた構成とすること
ができる。
【0015】
【作用】本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、像担持体
上の残留トナーは、その帯電量が各々のトナー粒子間に
おいて均一なものではなく、広い帯電量分布を有するも
のであるので、帯電量の高いトナー粒子は像担持体との
付着力が高く、また、帯電量が低いトナー(弱帯電トナ
ー)や逆極性に帯電したトナー(逆帯電トナー)は、バ
イアスローラに移動される静電的なドライビングフォー
スが極めて小さいために、静電的に除去することが困難
であることが明らかになり、クリーニングローラによる
静電的なクリーニングとクリーニングブレードによる機
械的なクリーニングとを併用したクリーニング方式によ
り像担持体上に残留するトナーを除去する場合におい
て、トナー自体の構成(トナー粒子の粒径)を特定のも
のとすることで、上記目的を達成することができること
を見出し、本発明を完成することができたものである。
【0016】すなわち、個数粒度分布における個数変動
係数が27%以下であるトナー粒子から構成される、ト
ナー粒子の粒径を揃えたトナーによれば、トナー粒子の
粒径分布が極めてシャープになるため、すべてのトナー
粒子において帯電面積がほぼ均一になり、トナー粒子間
における帯電性が均一になる結果、トナー粒子の帯電量
分布を極めてシャープなものとすることができ、他のト
ナー粒子に比して、帯電量が極めて高いまたは極めて低
いトナー粒子および逆極性に帯電されたトナー粒子が存
在する割合が極めて小さいものとなり、従って、クリー
ニングローラによる所期のクリーニング効果を確実に発
揮することができ、しかも従来のクリーニング装置であ
れば除去することが困難であった、トナー粒子の個数平
均粒径が3〜8μmのトナーを好適に用いることがで
き、従って、画質の高い画像を確実に形成することがで
きる。
【0017】また、クリーニング装置によって像担持体
上から除去された残留トナーが回収されて再度利用され
る場合においても、トナー粒子の粒径が揃ったトナーで
あることにより、回収されたトナー粒子と未使用のトナ
ー粒子との間において帯電性の不均一性の程度が小さく
なるので、安定した現像性が得られると共に、クリーニ
ングローラによる所期のクリーニング効果が確実に発揮
され、画質の高い画像を確実に形成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
ついて詳細に説明する。図1は、本発明の画像形成装置
の一例における構成の概略を示す説明図である。この画
像形成装置においては、回転駆動される像担持体である
ドラム状の感光体10と、この感光体10の表面を一様
に帯電させる帯電装置11と、この帯電装置11により
帯電された感光体10の表面を露光して静電潜像を形成
する露光装置12と、この露光装置12により形成され
た静電潜像を、トナーを含む現像剤を用いて顕像化する
ことによりトナーによるトナーを形成する現像装置13
と、感光体10上に形成されたトナー像を転写領域にお
いて記録材Pに転写する転写装置14と、感光体10に
密着した記録材Pを分離させる分離装置15と、転写領
域を通過した感光体10上のトナーを除去するクリーニ
ング装置20とを備えている。
【0019】感光体10は、例えばドラム状の金属基体
10Aの外周面に感光層10Bが形成されたものよりな
り、搬送される記録材Pの幅方向(図1において、紙面
に対して垂直な方向)に伸びる状態で配設されている。
感光層10Bの種類は、特に限定されるものではなく、
例えばセレン、砒素セレン、アモルファスセレン(a−
Se)、硫化カドミウム(CdS)、酸化亜鉛(ZnO
2 )、アモルファスシリコン(a−Si)等よりなる無
機感光層、有機光導電性化合物よりなる有機感光層等が
挙げられる。感光体10の態様として好ましいものは、
有機光導電体を含有させた樹脂よりなる感光層が形成さ
れてなる有機感光体であり、電荷輸送層と電荷発生層と
が積層されてなる機能分離型のものが特に好ましい。
【0020】現像装置13は、感光体10と現像領域を
介して対向するよう配置された現像スリーブ13Aを備
えており、この現像スリーブ13Aに、例えば、帯電装
置11の帯電極性と同極性の直流現像バイアス、または
交流電圧に帯電装置11の帯電極性と同極性の直流電圧
が重畳された現像バイアスが印加され、これにより、露
光装置12により露光された露光領域にトナーを付着さ
せる反転現像が行われる。
【0021】クリーニング装置20は、感光体10の表
面に当接されてニップ部を形成するよう設けられたクリ
ーニングローラ21と、このクリーニングローラ21に
バイアス電圧を印加する例えば定電流電源よりなるバイ
アス電圧印加手段22と、クリーニングローラ21より
感光体10の移動方向に対して下流の位置で感光体10
の表面に当接して、感光体10の移動方向と反対方向に
向かって先端部分が伸びるよう設けられた平板状のクリ
ーニングブレード23とを有しており、クリーニングロ
ーラ21およびクリーニングブレード23はいずれも、
感光体10の軸方向(紙面に対して垂直な方向)に伸び
るよう設けられている。
【0022】クリーニングローラ21は、感光体10と
の良好な当接状態を得るという観点から、弾性体により
構成されており、弾性体の材料としては、従来より好適
に用いられているシリコーンゴムやポリウレタン等のゴ
ム材料や、発泡体または発泡体を樹脂等で被覆したもの
を用いることができる。
【0023】クリーニングローラ21は、その硬度が5
〜60゜のものであることが好ましく、より好ましくは
10〜50゜のものである。クリーニングローラ21の
硬度が5゜より小さい場合には、十分な耐久性(機械的
強度)を確保することができず、所期のクリーニング効
果を得ることが困難となる。一方、硬度が60゜より大
きい場合には、感光体10との接触幅(ニップ)を十分
に確保することができないため、所期のクリーニング効
果を得ることが困難となり、しかも、感光体10の表面
にキズ等を発生させやすい。ここに、クリーニングロー
ラ21の硬度は、JIS K6301を基準として測定
されたものである。
【0024】クリーニングローラ21と感光体10との
ニップ幅は、クリーニングローラ21の径によっても異
なるが、0.2〜5mmであることが好ましく、より好
ましくは0.5〜3mmである。ニップ幅が0.2より
小さい場合には、所期のクリーニング効果を得ることが
困難となり、一方、ニップ幅が5mmより大きい場合に
は、感光体10の表面にキズ等を発生させやすい。
【0025】クリーニングローラ21は、導電性または
半導電性を有するものであり、その表面抵抗が102
1010Ωcmであることが好ましい。表面抵抗が102
Ωcmより小さい場合には、放電によるバンディング等
が発生しやすくなる。一方、1010Ωcmより大きい場
合には、トナーを除去するのに必要な電位差が得られ
ず、クリーニング不良が発生しやすくなる。ここに、表
面抵抗は、クリーニングローラ21を構成する弾性体材
料に、例えばカーボン、金属、導電性ポリマーなどの導
電性材料を添加したり、弾性体材料を構成するゴム状重
合体に極性基を導入するなどして調整することができ
る。
【0026】クリーニングローラ21は、感光体10に
対する当接位置において感光体10の移動方向と同方向
に移動する方向、すなわち、感光体10の回転方向と逆
方向(図示の例では反時計方向)に回転されることが好
ましい。感光体10との当接位置が感光体の移動方向に
対して逆方向に移動するよう回転させた場合には、感光
体10の表面に過剰なトナーが存在した場合に、クリー
ニングローラ21により除去されたトナーがこぼれて記
録材Pや機内を汚す場合がある。
【0027】クリーニングローラ21の線速度(Vr)
と感光体10の線速度(Vp)との線速度比(Vr/V
p)は、0.5〜2であることが好ましい。線速度比
(Vr/Vp)が0.5より小さい場合には、クリーニ
ング力が低下して、画像汚れが発生しやすくなる。一
方、線速度比(Vr/Vp)が2より大きい場合には、
異物等を挟み込んだ場合に感光体10の表面にキズ等を
発生させやすい。
【0028】上述したように、クリーニングローラ21
には、バイアス電圧印加手段22が接続されており、感
光体10上の静電潜像の顕像化するために用いられるト
ナーとは逆極性のバイアス電圧、例えばトナーが負に帯
電される場合には、クリーニングローラ21には正のバ
イアス電圧が印加されるよう、制御手段(図示せず)に
より制御された電流が加えられ、これにより、トナーが
静電的にクリーニングローラ21に引きつけられて感光
体10上から除去される。バイアス電圧印加手段22が
定電流電源よりなることにより、感光体10の表面電位
に対する電位差が常に一定となる状態に制御されるの
で、定電圧電源を用いた場合と比較して、感光体10の
電位レベルや極性によるムラやクリーニング不良の発生
を確実に防止することができる。
【0029】バイアス電圧印加手段22によりクリーニ
ングローラ21に印加される電流値は、感光体10の感
光層10Bの厚さやクリーニングローラ21の表面抵抗
の値によっても異なるが、絶対値で1〜50μAである
ことが好ましい。電流値が1μAより小さい場合には、
十分なクリーニングを行うことが困難となる。一方、電
流値が50μAより大きい場合には、放電等が起こりや
すくなる。例えば、感光体10の感光層10Bの厚さが
15〜30μm、クリーニングローラ21の表面抵抗が
102 〜1010Ωcmである場合には、クリーニングロ
ーラ21に印加する電流値は、絶対値で5〜40μAで
あることが好ましい。
【0030】クリーニングブレード23は、図2に示す
ように、感光体10の表面に対する当接位置Aにおける
接平面Nに対して外方(図においては左方)に傾斜した
状態で適宜の支持部材(図示せず)によって支持されて
おり、作動状態においては、クリーニングブレード23
自身の弾性によって、クリーニングブレード23の先端
部が感光体10の回転方向と反対方向(カウンター方
向)に向くよう全体が湾曲した状態となり、感光体10
の表面に対する当接荷重が感光体10の軸方向の全域に
わたってほぼ一定の大きさに制御された状態で圧接され
る。このとき、クリーニングブレード23の先端部が感
光体10の表面に対して圧接面が形成される状態とされ
ることが好ましい。
【0031】クリーニングブレード23は、例えばゴム
弾性体により構成することができ、このようなゴム弾性
体としては、例えばウレタンゴム、シリコーンゴム、フ
ッ素ゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム等が挙げ
られるが、これらのうちでも、他のものに比して耐摩耗
性に優れていることから、ウレタンゴムを用いることが
特に好ましい。
【0032】感光体10に対するクリーニングブレード
23の当接荷重は、0.1〜30g/cmであることが
好ましく、より好ましくは1〜25g/cmである。当
接荷重が0.1g/cmより小さい場合には、クリーニ
ング力が不足し、画像汚れが生じやすい。一方、当接荷
重が30g/cmより大きい場合には、感光体10の摩
耗が大きくなって、カブリ、画像かすれ等が発生しやす
くなる。当接荷重の測定は、秤にクリーニングブレード
23の先端エッジを押し当てて測定する方法や、感光体
10とクリーニングブレード23の先端エッジとの当接
位置にロードセル等のセンサを配置して電気的に測定す
る方法等が用いられる。
【0033】感光体10に対するクリーニングブレード
23の当接角θは、0〜40°であることが好ましく、
より好ましくは0〜25°である。当接角θが0°より
小さい場合には、クリーニング力が低下して、画像汚れ
が発生しやすくなる。一方、当接角θが40°より大き
い場合には、クリーニングブレード23の先端エッジが
感光体10に追従して反転する、いわゆる「ブレードめ
くれ」が生じやすくなる。ここに、「感光体10に対す
る当接角θ」とは、クリーニングブレード23の先端エ
ッジと感光体10とが当接する当接位置Aにおける感光
体10の接平面Nと、クリーニングブレード23の基端
側部分の内面(図2においては感光体10の表面に対向
する面)とのなす角である。
【0034】クリーニングブレード23の硬度は、20
〜90°であることが好ましく、特に好ましくは60〜
80°である。クリーニングブレード23の硬度が20
°より小さい場合には、クリーニングブレード23が柔
らかすぎて、ブレードめくれやクリーニング不良が生じ
やすくなる。一方、硬度が90°より大きい場合には、
感光体10のわずかな凹凸や異物に追従させることが困
難となり、トナー粒子の「スリヌケ」が発生しやすい。
ここに、クリーニングブレード23の硬度は、JIS
K6301を基準として測定されたものである。
【0035】クリーニングブレード23の厚さおよび自
由長は、クリーニングブレード23の当接荷重および当
接角度θが上記範囲内であれば特に制限されるものでは
ないが、当接荷重の制御性、ブレードめくれの発生防止
の観点から、クリーニングブレード23の厚さは、1〜
3mmであることが好ましく、より好ましくは1.5〜
2.5mmであり、また、自由長は2〜20mmである
ことが好ましく、より好ましくは3〜15mmである。
「自由長」とは、支持部材によって拘束されない部分の
長さである。
【0036】クリーニングブレード23の支持方式は、
クリーニングブレード23の感光体10に対する当接荷
重および当接角θが上記の数値範囲内に設定されるので
あれば、クリーニングブレード23をそれ自身の弾性に
よって感光体10の表面に圧接するよう固定式のブレー
ドホルダーにより支持する固定支持方式、および感光体
10の回転軸と平行な軸の周りに回動可能とされ、バネ
力または重力などにより荷重が作用されることによって
クリーニングブレード23を圧接状態とする回動式のブ
レードホルダーにより支持する回動支持方式のいずれの
支持方式であってもよい。
【0037】以上のクリーニング装置20においては、
クリーニングローラ21およびクリーニングブレード2
3により感光体10上から除去された残留トナーを回収
して現像装置13に搬送する回収搬送機構が設けられて
いる。回収搬送機構は、クリーニングローラ21の表面
に当接してまたは近接して設けられた少なくとも1つの
回収部材24と、この回収部材24によりクリーニング
ローラ21の表面から掻き取られた残留トナーおよびク
リーニングブレード23により感光体10の表面から除
去された残留トナーが回収されるクリーニング装置20
の下方位置において、クリーニングローラ21に対向し
て伸びるよう配置された回収ローラ25とを備えてい
る。
【0038】回収部材24は、クリーニングローラ21
に対してカウンター形式またはトレイル形式が採られて
1つまたは2つ以上設けられた構成とすることができ、
複数設けられていることがより好ましい。この理由は、
クリーニングローラ21にはトナーと逆極性のバイアス
が印加されているため、トナーとクリーニングローラ2
1との付着力が大きくなり、1つの回収部材24では、
トナーをクリーニングローラ21から確実に除去するこ
とができないことがあり、クリーニングローラ21上の
トナーが、振動等により記録材P上にこぼれて画像汚れ
が発生するおそれがあるからである。
【0039】回収部材24は、例えばリン青銅板、PE
T板、ポリカーボネート板またはそれらの複合体などよ
りなるスクレーパや、バイアスローラ、ファーブラシな
どにより構成することができる。
【0040】本発明の画像形成方法は、回転駆動される
感光体10上に形成された静電潜像を現像装置13によ
り顕像化することによってトナーによるトナー像を形成
する現像工程と、感光体10上に形成されたトナー像が
記録材Pに転写される転写領域を通過した、感光体10
上に残留する残留トナーをクリーニング装置20によっ
て除去するクリーニング工程とを有し、クリーニング装
置20によって除去された残留トナーを回収して現像装
置13に搬送する回収搬送工程を有するものとすること
ができる。具体的には、次のようにして画像が形成され
る。
【0041】すなわち、回転駆動される感光体10の表
面が、帯電装置11により所定の極性(例えば負極性)
に順次帯電され、この感光体10の表面が露光装置12
によって選択的に露光されることにより、露光された箇
所(露光領域)の電位が低下して原稿画像に対応した静
電潜像が形成される。また、現像装置13を構成する現
像スリーブ13Aの表面が、図示しない電源から現像バ
イアス電圧が印加されることにより、感光体10の表面
電位と同じ極性(例えば負極性)に帯電され、これによ
り現像スリーブ13Aの表面電位と同じ極性(例えば負
極性)に帯電されたトナーを含む現像剤が現像領域に搬
送される。
【0042】そして、感光体10の非露光領域における
表面電位〔Vh〕、感光体10の露光領域における表面
電位〔Vl〕、および現像スリーブ13Aの表面電位
〔Vd〕は、互いに同じ極性であって、その絶対値は
〔Vh〕>〔Vd〕>〔Vl〕であり、従って、現像領
域において、現像スリーブ13A上のトナーが感光体1
0の露光領域に付着して反転現像が行われる。感光体1
0上に形成されたトナー像は、転写装置14により記録
材Pに転写され、トナー像が転写された記録材Pは分離
装置15により感光体10の表面から分離された後、図
示しない定着装置において定着処理が行われる。
【0043】一方、クリーニング装置20を構成するク
リーニングローラ21は、制御された大きさのバイアス
電圧がバイアス電圧印加手段22により印加されている
ことにより、転写領域を通過した感光体10上の残留ト
ナーの極性と逆極性(例えば正極性)に帯電されている
ため、このクリーニングローラ21により、感光体10
上の残留トナーが静電的に除去されると共に、クリーニ
ングローラ21を通過した残留トナーが、クリーニング
ブレード23により機械的に除去される。
【0044】そして、クリーニング装置20によって除
去されたトナーは、回収ローラ25を含む回収搬送機構
によって現像装置13に送られて再び利用される。
【0045】而して、上記の画像形成装置においては、
感光体10上に形成された静電潜像を顕像化してトナー
像を形成するためのトナーとして、トナー自体の構成
(粒径)が特定のもの、すなわちトナー粒子の粒径が揃
った特定のトナーを用いることにより、クリーニングロ
ーラ21による所期のクリーニング効果を確実に発揮す
ることができ、従って、画質の高い画像を確実に形成す
ることができる。以下に、本発明において用いられるト
ナーについて説明する。
【0046】本発明において用いられるトナーは、その
個数粒度分布における個数変動係数が27%以下のもの
とされ、より好ましくは25%以下とされる。個数変動
係数が27%以下であることにより、転写されたトナー
層(粉体層)の空隙が減少して定着性が向上し、オフセ
ットが発生しにくくなる。また、帯電量分布がよりシャ
ープなものとなり、転写効率が高くなって画質が向上す
る。
【0047】本発明において用いられるトナーの個数粒
度分布および個数変動係数は、コールターカウンターT
A−IIあるいはコールターマルチサイザー(コールター
社製)で測定されるものである。本発明においてはコー
ルターマルチサイザーを用い、粒度分布を出力するイン
ターフェース(日科機製)、パーソナルコンピューター
を接続して使用した。前記コールターマルチサイザーに
おいて使用するアパーチャーとしては100μmのもの
を用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して
粒度分布および平均粒径を算出した。個数粒度分布と
は、粒子径に対するトナー粒子の相対度数を表すもので
あり、個数平均粒径Dnとは、個数粒度分布におけるメ
ジアン径を表すものである。トナーの「個数粒度分布に
おける個数変動係数」は下記式から算出される。
【0048】
【数1】個数変動係数=〔S/Dn〕×100 〔%〕
【0049】〔式中、Sは個数粒度分布における標準偏
差を示し、Dnは個数平均粒径〔μm〕を示す。〕
【0050】トナーにおける個数変動係数を制御する方
法は特に限定されるものではない。例えば、トナー粒子
を風力により分級する方法も使用できるが、個数変動係
数をより小さくするためには液中での分級が効果的であ
る。この液中で分級する方法としては、遠心分離機を用
い、回転数を制御してトナー粒子の粒径の違いにより生
じる沈降速度差に応じてトナー粒子を分別回収し調製す
る方法がある。
【0051】特に、懸濁重合法によりトナーを製造する
場合、個数粒度分布における個数変動係数を27%以下
とするためには分級操作が必須である。懸濁重合法で
は、重合前に重合性単量体を水系媒体中にトナーとして
の所望の大きさの油滴に分散させることが必要である。
すなわち、重合性単量体の大きな油滴に対して、ホモミ
キサーやホモジナイザーなどによる機械的な剪断を繰り
返して、トナー粒子程度の大きさまで油滴を小さくする
こととなるが、このような機械的な剪断による方法で
は、得られる油滴の個数粒度分布は広いものとなり、結
局、これを重合してなるトナーの粒度分布も広いものと
なる。このために分級操作が必須となる。
【0052】本発明において用いられるトナーは、その
個数平均粒径(Dn)が3〜8μmのものであることが
好ましく、より好ましくは3.5〜6.5μm、特に好
ましくは4〜6μmのものである。トナーの個数平均粒
径(Dn)は、後に詳述する製造方法において、凝集剤
(塩析剤)の濃度や有機溶媒の添加量、融着時間あるい
は重合体の組成によって制御することができる。
【0053】個数平均粒径(Dn)が3〜8μmである
ことにより、定着工程において、現像剤搬送部材に対す
る付着性が過度に大きいトナーや付着力の低いトナー等
の存在を少なくすることができ、優れた現像性を長期に
わたって安定的に得ることができるとともに、転写効率
が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドッ
ト等の画質が向上する。
【0054】個々のトナー粒子の粒子径をD(μm)と
するとき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を
0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布
を示すヒストグラムにおいて、最頻階級に含まれるトナ
ー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度
の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)と
の和(M)が70%以上であることが好ましい。
【0055】相対度数(m1)と相対度数(m2)との
和(M)が70%以上であることにより、トナー粒子の
粒度分布の分散が狭くなるので、当該トナーを画像形成
工程に用いることにより選択現像の発生を確実に抑制す
ることができる。
【0056】本発明において、前記の個数基準の粒度分
布を示すヒストグラムは、自然対数lnD(D:個々の
トナー粒子の粒径)を0.23間隔で複数の階級(0〜
0.23:0.23〜0.46:0.46〜0.69:
0.69〜0.92:0.92〜1.15:1.15〜
1.38:1.38〜1.61:1.61〜1.84:
1.84〜2.07:2.07〜2.30:2.30〜
2.53:2.53〜2.76・・・)に分けた個数基
準の粒度分布を示すヒストグラムであり、このヒストグ
ラムは、下記の条件に従って、コールターマルチサイザ
ーにより測定されたサンプルの粒径データを、I/Oユ
ニットを介してコンピュータに転送し、当該コンピュー
タにおいて、粒度分布分析プログラムにより作成された
ものである。
【0057】〔測定条件〕 1:アパーチャー:100μm 2:サンプル調製法:電解液〔ISOTON R−11
(コールターサイエンティフィックジャパン社製)〕5
0〜100mlに界面活性剤(中性洗剤)を適量加えて
攪拌し、これに測定試料10〜20mgを加える。この
系を超音波分散機にて1分間分散処理することにより調
製する。
【0058】本発明において用いられるトナーは、トナ
ー粒子の粒径によっても異なるが、図12に示すよう
に、個数基準の帯電量分布において、帯電量分布の幅b
が5〜10femto−C/10μmとされ、最高頻度
(ピーク)を示す電荷量Vaに対して±3femto−
C/10μmの範囲の電荷量を示すトナー粒子の割合が
70%以上とされ、好ましくは90%以上とされる。こ
れにより、トナー粒子の電荷量に応じて制御された状態
でクリーニングローラ21に対して印加することによ
り、クリーニングローラ21による適正なクリーニング
効果が確保される。ここに、トナー粒子の電荷量は、例
えば「E−SPARTアナライザー」(ホソカワミクロ
ン製)により測定することができ、また、「femto
−C/10μm」は、トナー粒子の粒径を10μmに換
算したときの当該トナー粒子の電荷量を示す。
【0059】本発明において用いられるトナーは、少な
くとも重合性単量体を水系媒体中で重合させて得られる
ものであることが好ましく、また、少なくとも樹脂粒子
を水系媒体中で会合させて得られるものであることが好
ましい。このようなトナーは、例えば懸濁重合法、必要
な添加剤の乳化液を加えた液中にて単量体を乳化重合
し、微粒の重合体粒子を製造し、その後に、有機溶媒、
凝集剤等を添加して会合する方法で製造することができ
る。また、単量体とトナーの構成に必要な離型剤や着色
剤などの分散液とを混合して会合させる方法や、単量体
中に離型剤や着色剤などのトナー構成成分を分散した上
で乳化重合する方法などにより製造することもできる。
ここで、「会合」とは樹脂粒子および着色剤粒子が複数
個融着することをいい、当該樹脂粒子と他の粒子(例え
ば着色剤粒子)とが融着する場合も含むものとする。
【0060】また、本発明でいうところの水系媒体と
は、少なくとも水が50質量%以上含有されたものを示
す。
【0061】このようなトナーを製造する方法の一例を
示せば、重合性単量体中に着色剤や必要に応じて離型
剤、荷電制御剤、さらに重合開始剤等の各種構成材料を
添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンドグライン
ダー、超音波分散機などで重合性単量体に各種構成材料
を溶解あるいは分散させる。この各種構成材料が溶解あ
るいは分散された重合性単量体を分散安定剤を含有した
水系媒体中にホモミキサーやホモジナイザーなどを使用
しトナーとしての所望の大きさの油滴に分散させる。そ
の後、攪拌機構が後述の攪拌翼である反応装置へ移し、
加熱することで重合反応を進行させる。反応終了後、分
散安定剤を除去し、濾過、洗浄し、さらに乾燥すること
でトナーを調製する。
【0062】また、トナーを製造する方法として樹脂粒
子を水系媒体中で会合あるいは融着させて調製する方法
を挙げることができる。この方法としては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、特開平5−265252
号公報や特開平6−329947号公報、特開平9−1
5904号公報に示す方法を挙げることができる。すな
わち、樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、あ
るいは樹脂および着色剤等より構成される微粒子を複数
以上会合させる方法、特に、水中にてこれらを乳化剤を
用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え
塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転
移点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐
々に粒径を成長させ、目的の粒径となったところで水を
多量に加えて粒径成長を停止し、さらに加熱、攪拌しな
がら粒子表面を平滑にして形状を制御し、その粒子を含
水状態のまま流動状態で加熱乾燥すること(塩析/融着
すること)により、トナーを形成することができる。な
お、ここにおいて凝集剤と同時に水に対して無限溶解す
る溶媒を加えてもよい。
【0063】樹脂を構成する重合性単量体として使用さ
れるものは、スチレン、o −メチルスチレン、m−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレ
ン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、
p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−
ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p
−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、
p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p
−n−ドデシルスチレンの様なスチレンあるいはスチレ
ン誘導体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、
メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メ
タクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタ
クリル酸エステル誘導体;アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アク
リル酸フェニル等のアクリル酸エステル誘導体;エチレ
ン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、
フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン
酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエ
ステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニル
エチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン
類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、
N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナ
フタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等の
アクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。これら
ビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用するこ
とができる。
【0064】また、樹脂を構成する重合性単量体として
イオン性解離基を有するものを組み合わせて用いること
がさらに好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォ
ン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有
するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレ
イン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキル
エステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハ
ク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフ
ォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、
3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタク
リレート等が挙げられる。
【0065】さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリ
コールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリ
レート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビ
ニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
【0066】これら重合性単量体はラジカル重合開始剤
を用いて重合することができる。この場合、懸濁重合法
では油溶性重合開始剤を用いることができる。この油溶
性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン
−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メ
トキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイ
ソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始
剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペ
ルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネー
ト、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペ
ルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミ
ルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオ
キサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−
(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロ
パン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンな
どの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高
分子開始剤などを挙げることができる。
【0067】また、乳化重合法を用いる場合には水溶性
ラジカル重合開始剤を使用することができる。水溶性重
合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウ
ム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、ア
ゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素等を挙げ
ることができる。
【0068】分散安定剤としては、リン酸三カルシウ
ム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メ
タケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、
ベントナイト、シリカ、アルミナ等を挙げることができ
る。さらに、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチル
セルロース、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウ
ム、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール硫酸ナ
トリウム等の界面活性剤として一般的に使用されている
ものを分散安定剤として使用することができる。
【0069】本発明において優れた樹脂としては、ガラ
ス転移点が20〜90℃のものが好ましく、軟化点が8
0〜220℃のものが好ましい。ガラス転移点は示差熱
量分析方法で測定されるものであり、軟化点は高化式フ
ローテスターで測定することができる。さらに、これら
樹脂としてはゲルパーミエーションクロマトグラフィー
により測定される分子量が数平均分子量(Mn)で10
00〜100000、重量平均分子量(Mw)で200
0〜1000000のものが好ましい。さらに、分子量
分布として、Mw/Mnが1.5〜100、特に1.8
〜70のものが好ましい。
【0070】前記樹脂粒子を水系媒体中で会合させる場
合に使用される凝集剤としては、特に限定されるもので
はないが、金属塩から選択されるものが好適に使用され
る。具体的には、一価の金属として例えばナトリウム、
カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、二価の金属
として例えばカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土
類の金属塩、マンガン、銅等の二価の金属の塩、鉄、ア
ルミニウム等の三価の金属の塩等が挙げられ、具体的な
塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチ
ウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネ
シウム、硫酸マンガン等を挙げることができる。これら
は組み合わせて使用してもよい。
【0071】これらの凝集剤は臨界凝集濃度以上添加す
ることが好ましい。この臨界凝集濃度とは、水性分散物
の安定性に関する指標であり、凝集剤を添加して凝集が
発生する濃度を示すものである。この臨界凝集濃度は、
乳化された成分および分散剤自体によって大きく変化す
るものである。例えば、岡村誠三他著「高分子化学1
7、601(1960)日本高分子学会編」等に記述さ
れており、詳細な臨界凝集濃度を求めることができる。
また、別な手法として、目的とする粒子分散液に所望の
塩を濃度を変えて添加し、その分散液のζ(ゼータ)電
位を測定し、この値が変化する塩濃度を臨界凝集濃度と
して求めることもできる。
【0072】凝集剤の添加量は、臨界凝集濃度以上であ
ればよいが、好ましくは臨界凝集濃度の1.2倍以上、
さらに好ましくは、1.5倍以上添加することがよい。
【0073】凝集剤と共に使用される「水に対して無限
溶解する溶媒」としては、形成される樹脂を溶解させな
いものが選択される。具体的には、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール、t−ブタノー
ル、メトキシエタノール、ブトキシエタノール等のアル
コール類、アセトニトリル等のニトリル類、ジオキサン
等のエーテル類を挙げることができる。特に、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノールが好ましい。
【0074】この水に対して無限溶解する溶媒の添加量
は、凝集剤を添加した重合体含有分散液に対して1〜1
00体積%であることが好ましい。
【0075】本発明において用いられるトナーは、少な
くとも樹脂と着色剤を含有するものであるが、必要に応
じて定着性改良剤である離型剤や荷電制御剤等を含有す
ることもできる。さらに、上記樹脂と着色剤を主成分と
するトナー粒子に対して無機微粒子や有機微粒子等で構
成される外添剤を添加したものであってもよい。
【0076】本発明のトナーに使用する着色剤としては
カーボンブラック、磁性体、染料、顔料等を任意に使用
することができ、カーボンブラックとしてはチャンネル
ブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、
サーマルブラック、ランプブラック等が使用される。磁
性体としては鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性金属、
これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイト等
の強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理
することにより強磁性を示す合金、例えばマンガン−銅
−アルミニウム、マンガン−銅−錫等のホイスラー合金
と呼ばれる種類の合金、二酸化クロム等を用いることが
できる。
【0077】染料としてはC.I.ソルベントレッド
1、同49、同52、同58、同63、同111、同1
22、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同7
7、同79、同81、同82、同93、同98、同10
3、同104、同112、同162、C.I.ソルベン
トブルー25、同36、同60、同70、同93、同9
5等を用いることができ、またこれらの混合物も用いる
ことができる。顔料としてはC.I.ピグメントレッド
5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、
同139、同144、同149、同166、同177、
同178、同222、C.I.ピグメントオレンジ3
1、同43、C.I.ピグメントイエロー14、同1
7、同93、同94、同138、C.I.ピグメントグ
リーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60
等を用いることができ、これらの混合物も用いることが
できる。数平均一次粒子径は種類により多様であるが、
概ね10〜200nm程度であることが好ましい。
【0078】着色剤の添加方法としては、乳化重合法で
調製した重合体粒子を、凝集剤を添加することで凝集さ
せる段階で添加し重合体を着色する方法や、単量体を重
合させる段階で着色剤を添加し、重合し、着色粒子とす
る方法等を使用することができる。なお、着色剤は重合
体を調製する段階で添加する場合はラジカル重合性を阻
害しない様に表面をカップリング剤等で処理して使用す
ることが好ましい。
【0079】さらに、定着性改良剤としての低分子量ポ
リプロピレン(数平均分子量=1500〜9000)や
低分子量ポリエチレン等を添加してもよい。この定着性
改良剤をトナー中に添加する方法としては特に限定され
るものではないが、例えば着色剤粒子と同様に樹脂粒子
と塩析/融着させる方法や、樹脂粒子を調整するための
モノマー中に定着性改良剤を溶解させ、その後に重合し
樹脂粒子を調整する方法もある。
【0080】荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、
且つ水中に分散することができるものを使用することが
できる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸ま
たは高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4
級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸
金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。なお、こ
れら荷電制御剤や定着性改良剤の粒子は、分散した状態
で数平均一次粒子径が10〜500nm程度とすること
が好ましい。
【0081】本発明において用いられるトナーにおいて
は、外添剤として無機微粒子や有機微粒子などの微粒子
を添加して使用することでより効果を発揮することがで
きる。この理由としては、外添剤の埋没や脱離を効果的
に抑制することができるため、その効果が顕著にでるも
のと推定される。
【0082】この無機微粒子としては、シリカ、チタニ
ア、アルミナ等の無機酸化物粒子の使用が好ましく、さ
らに、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタ
ンカップリング剤等によって疎水化処理されていること
が好ましい。疎水化処理の程度としては特に限定される
ものでは無いが、メタノールウェッタビリティーとして
40〜95のものが好ましい。メタノールウェッタビリ
ティーとは、メタノールに対する濡れ性を評価するもの
である。この方法は、内容量200mlのビーカー中に
入れた蒸留水50mlに、測定対象の無機微粒子を0.
2g秤量し添加する。メタノールを先端が液体中に浸せ
きされているビュレットから、ゆっくり攪拌した状態で
無機微粒子の全体が濡れるまでゆっくり滴下する。この
無機微粒子を完全に濡らすために必要なメタノールの量
をa(ml)とした場合に、下記式により疎水化度が算
出される。
【0083】
【数2】疎水化度=(a/(a+50))×100
【0084】この外溶剤の添加量としては、トナー中に
0.1〜5.0質量%、好ましくは0.5〜4.0質量
%である。また、外添剤としては種々のものを組み合わ
せて使用してもよい。
【0085】本発明において用いられるトナーにおいて
は、トナー粒子の形状の分布が制御されたものとするこ
とができる。例えば、重合性単量体中に着色剤などのト
ナー構成成分を分散あるいは溶解したものを水系媒体中
に懸濁し、ついで重合せしめてトナーを得る、いわゆる
懸濁重合トナーでは、重合反応を行う反応容器中での媒
体の流れを制御することによりトナー粒子の形状を制御
することができる。すなわち、反応容器中での媒体の流
れを乱流とした場合には、重合が進行して懸濁状態で水
系媒体中に存在している油滴が次第に高分子化して油滴
が柔らかい粒子となった時点で、粒子の衝突を行うこと
よって粒子の合一が促進され、形状が不定形となった粒
子が得られ、また、反応容器中での媒体の流れを層流と
した場合には、粒子の衝突を避けることにより球形の粒
子が得られる。
【0086】図3は、一般的に使用されている攪拌翼の
構成が一段の反応装置(攪拌装置)を示す説明図であ
り、2は攪拌槽、3は回転軸、4は攪拌翼、9は乱流形
成部材である。懸濁重合法においては、特定の攪拌翼を
使用することで、乱流を形成することができ、トナー粒
子の形状が不定形となるよう制御することができる。こ
の理由としては明確ではないが一般的に使用されている
図3に示される様な回転軸3に取り付けられた攪拌翼4
の構成が一段の場合には、攪拌槽2内に形成される媒体
の流れが攪拌槽2の下部より上部への壁面を伝って動く
流れのみになる。そのため、従来では一般的に攪拌槽2
の壁面などの乱流形成部材9を配置することで乱流を形
成し、攪拌の効率を増加することがなされている。しか
し、この様な装置構成では、乱流が一部に形成されるも
のの、むしろ乱流の存在によって流体の流れが停滞する
方向に作用し、結果として粒子に対するズリが少なくな
るために、形状を制御することができない。
【0087】懸濁重合法において好ましく使用すること
のできる攪拌翼を備えた反応装置について図面を用いて
説明する。図4および図5は、それぞれ、そのような反
応装置の一例を示す斜視図および断面図である。図4お
よび図5に示す反応装置において、攪拌槽の外周部に熱
交換用のジャケット1を装着した縦型円筒状の攪拌槽2
内の中心部に回転軸3を垂設し、該回転軸3に攪拌槽2
の底面に近接させて配設された下段の攪拌翼40と、こ
の攪拌翼40より上段に配設された攪拌翼50とが設け
られている。上段の攪拌翼50は、下段に位置する攪拌
翼40に対して回転方向に先行した交差角αをもって配
設されている。本発明のトナーを製造する場合におい
て、交差角αは90°未満であることが好ましい。この
交差角αの下限は特に限定されるものでは無いが、5°
程度以上であることが好ましく、更に、好ましくは10
°以上である。なお、三段構成の攪拌翼を設ける場合に
は、それぞれ隣接している攪拌翼間で交差角が90°未
満であることが好ましい。
【0088】このような構成とすることで、上段に配設
されている攪拌翼50によりまず媒体が攪拌され、下側
への流れが形成される。ついで、下段に配設された攪拌
翼40により、上段の攪拌翼50で形成された流れがさ
らに下方へ加速されるとともにこの攪拌翼50自体でも
下方への流れが別途形成され、全体として流れが加速さ
れて進行するものと推定される。この結果、乱流として
形成された大きなズリ応力を有する流域が形成されるた
めに、得られるトナー粒子の形状を制御できるものと推
定される。
【0089】なお、図4および図5中、矢印は回転方向
を示し、7は上部材料投入口、8は下部材料投入口、9
は攪拌を有効にするための乱流形成部材である。
【0090】ここにおいて攪拌翼の形状については、特
に限定はないが、方形板状のもの、翼の一部に切り欠き
のあるもの、中央部に一つ以上の中孔部分、いわゆるス
リットがあるものなどを使用することができる。これら
の具体例を図6に記載する。図6(a)に示す攪拌翼5
aは中孔部のないもの、同図(b)に示す攪拌翼5bは
中央に大きな中孔部6bがあるもの、同図(c)に示す
攪拌翼5cは横長の中孔部6c(スリット)があるも
の、同図(d)に示す攪拌翼5dは縦長の中孔部6d
(スリット)があるものである。また、三段構成の攪拌
翼を設ける場合において、上段の攪拌翼に形成される中
孔部と、下段の攪拌翼に形成される中孔部とは異なるも
のであっても、同一のものであってもよい。
【0091】図7〜図10は、それぞれ、好ましく使用
することのできる攪拌翼を備えた反応装置の具体例を示
す斜視図であり、図7〜図10において、1は熱交換用
のジャケット、2は攪拌槽、3は回転軸、9は乱流形成
部材である。
【0092】図7に示す反応装置においては、下段の攪
拌翼42が、その中央に例えば2個ずつ、合計4個のス
リット421が形成されていると共に、両端に折り曲げ
部422およびフィン423が形成された構成とされ、
上段の攪拌翼52が、図4に示す反応装置を構成する攪
拌翼50と同様の形状を有する構成とされている。
【0093】図8に示す反応装置においては、下段の攪
拌翼43が、その両端に折り曲げ部431およびフィン
432が形成された構成とされ、上段の攪拌翼53が、
図4に示す反応装置を構成する攪拌翼50と同様の形状
を有する構成とされている。
【0094】図9に示す反応装置においては、下段の攪
拌翼44が、その両端に折り曲げ部441およびフィン
442が形成された構成とされ、上段の攪拌翼54が、
その中央に中孔部541が形成された構成とされてい
る。
【0095】図10に示す反応装置においては、下段の
攪拌翼45と、中段の攪拌翼55と、上段の攪拌翼65
とによる三段構成の攪拌翼が設けられた構成とされてお
り、下段の攪拌翼45の両端には、折り曲げ部451お
よびフィン452が形成されている。
【0096】なお、攪拌翼に折り曲げ部が形成されてい
る場合において、折り曲げ角度は5〜45°であること
が好ましい。これら折り曲げ部や上部あるいは下部への
突起(フィン)を有する構成を持つ攪拌翼は、攪拌槽内
において乱流を効果的に発生させるものである。
【0097】なお、上記の構成を有する上段と下段の攪
拌翼の間隙は特に限定されるものではないが、少なくと
も攪拌翼の間に間隙を有していることが好ましい。この
理由としては明確ではないが、その間隙を通じて媒体の
流れが形成されるため、攪拌効率が向上するものと考え
られる。但し、間隙としては、静置状態での液面高さに
対して0.5〜50%の幅であることが好ましく、より
好ましくは1〜30%の幅である。
【0098】さらに、攪拌翼の大きさは特に限定される
ものではないが、全攪拌翼の高さの総和が静置状態での
液面高さの50%〜100%であることが好ましく、よ
り好ましくは60%〜95%である。
【0099】また、懸濁重合法において層流を形成させ
る場合に使用される反応装置の一例を図11に示す。こ
の反応装置には、乱流形成部材(邪魔板等の障害物)は
設けられていない点に特徴を有する。
【0100】図11に示した反応装置を構成する攪拌翼
46および攪拌翼56は、それぞれ、図4に示す反応装
置を構成する攪拌翼40および攪拌翼50と同様の形状
および交差角αを有している。また、図11において、
1は熱交換用のジャケット、2は攪拌槽、3は回転軸、
7は上部材料投入口、8は下部材料投入口である。
【0101】なお、層流を形成させる場合に使用される
反応装置としては、図11に示されるものに限定される
ものではない。
【0102】また、かかる反応装置を構成する攪拌翼の
形状については、乱流を形成させないものであれば特に
限定されないが、方形板状のもの等、連続した面により
形成されるものが好ましく、曲面を有していてもよい。
【0103】一方、樹脂粒子を水系媒体中で会合あるい
は融着させる重合法トナーでは、融着段階での反応容器
内の媒体の流れおよび温度分布を制御することで、さら
には融着後の形状制御工程において加熱温度、攪拌回転
数、時間を制御することで、トナー全体の形状分布およ
び形状を任意に変化させることができる。
【0104】すなわち、樹脂粒子を会合あるいは融着さ
せる重合トナーでは、反応装置内の流れを層流とし、内
部の温度分布を均一化することができる攪拌翼および攪
拌槽を使用して、融着工程および形状制御工程での温
度、回転数、時間を制御することにより、均一な形状分
布を有するトナーを形成することができる。この理由
は、層流を形成させた場で融着させると、凝集および融
着が進行している粒子(会合あるいは凝集粒子)に強い
ストレスが加わらず、かつ流れが加速された層流におい
ては攪拌槽内の温度分布が均一である結果、融着粒子の
形状分布が均一になるからであると推定される。さら
に、その後の形状制御工程での加熱、攪拌により融着粒
子は徐々に球形化し、トナー粒子の形状を任意に制御で
きる。
【0105】樹脂粒子を会合あるいは融着させる重合法
トナーを製造する際に使用される攪拌翼および攪拌槽と
しては、前述の懸濁重合法において層流を形成させる場
合と同様のものが使用でき、例えば図11に示すものが
使用できる。攪拌槽内には乱流を形成させるような邪魔
板等の障害物を設けないことが特徴である。攪拌翼の構
成については、前述の懸濁重合法に使用される攪拌翼と
同様に、上段の攪拌翼が、下段の攪拌翼に対して回転方
向に先行した交差角αを持って配設された、多段の構成
とすることが好ましい。
【0106】この攪拌翼の形状についても、前述の懸濁
重合法において層流を形成させる場合と同様のものが使
用でき、乱流を形成させないものであれば特に限定され
ないが、図6(a)に示した方形板状のもの等、連続し
た面により形成されるものが好ましく、曲面を有してい
てもよい。
【0107】本発明において使用されるトナーは、例え
ば磁性体を含有させて一成分磁性トナーとして使用する
場合、いわゆるキャリアと混合して二成分現像剤として
使用する場合、非磁性トナーを単独で使用する場合等が
考えられ、いずれも好適に使用することができる。
【0108】二成分現像剤として使用することのできる
キャリアの体積平均粒径は15〜100μm、より好ま
しくは25〜60μmのものが良い。キャリアの体積平
均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ
回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シ
ンパティック(SYMPATEC)社製)により測定す
ることができる。
【0109】キャリアは、さらに樹脂により被覆されて
いるもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわ
ゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の
樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフ
ィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン/アクリル系樹
脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂あるいはフッ素
含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キ
ャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず
公知のものを使用することができ、例えば、スチレンア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノ
ール樹脂等を使用することができる。
【0110】本発明において用いられるトナーが使用で
きる現像方法は、特に限定されるものではなく、感光体
10の表面と現像剤層とが現像領域で接触した状態で現
像が行われる接触現像方法であっても、感光体10の表
面と現像剤層とが現像領域で非接触の状態に保たれ、交
番電界等の作用により感光体10の表面と現像剤層間の
間隙をトナーを飛翔させて現像する非接触現像方法であ
ってもよい。
【0111】以上においては、本発明がモノクロ画像形
成装置に適用された場合について説明したが、カラー画
像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
この場合には、各色のトナーにおいて、トナー粒子の粒
径が揃ったものを用いることにより、各色のトナー粒子
間での帯電性を均質なものとすることができ、その結
果、安定した現像性が得られると共に、クリーニングロ
ーラによるクリーニング効果が確実に発揮され、従っ
て、色再現性および細線再現性等に優れた高い画質の画
像を長期にわたって安定的に形成することができる。
【0112】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以
下において「部」とは「質量部」を意味する。 <トナー製造例1:乳化重合会合法の例>n−ドデシル
硫酸ナトリウム0.90kgと純水10.0リットルを
入れ攪拌溶解した。この溶液に、リーガル330R(キ
ャボット社製カーボンブラック)1.20kgを徐々に
加え、1時間よく攪拌した後に、サンドグラインダー
(媒体型分散機)を用いて、20時間連続分散した。こ
のものを「着色剤分散液1」とする。また、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム0.055kgとイオン交
換水4.0リットルとからなる溶液を「アニオン界面活
性剤溶液A」とする。
【0113】ノニルフェノールポリエチレンオキサイド
10モル付加物0.014kgとイオン交換水4.0リ
ットルとからなる溶液を「ノニオン界面活性剤溶液B」
とする。過硫酸カリウム223.8gをイオン交換水1
2.0リットルに溶解した溶液を「開始剤溶液C」とす
る。
【0114】温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付
けた容積100リットルのGL(グラスライニング)反
応釜(攪拌翼は図11に示す構成のもの,交差角αは2
0゜)に、WAXエマルジョン(数平均分子量3000
のポリプロピレンエマルジョン:数平均一次粒子径=1
20nm/固形分濃度=29.9%)3.41kgと
「アニオン界面活性剤溶液A」全量と「ノニオン界面活
性剤溶液B」全量とを入れ、攪拌を開始した。次いで、
イオン交換水44.0リットルを加えた。
【0115】加熱を開始し、液温度が75℃になったと
ころで、「開始剤溶液C」全量を滴下して加えた。その
後、液温度を75℃±1℃に制御しながら、スチレン1
2.1kgとアクリル酸n−ブチル2.88kgとメタ
クリル酸1.04kgとt−ドデシルメルカプタン54
8gとからなる溶液を滴下しながら投入した。滴下終了
後、液温度を80℃±1℃に上げて、6時間加熱攪拌を
行った。ついで、液温度を40℃以下に冷却し攪拌を停
止し、ポールフィルターで濾過してラテックスを得た。
これを「ラテックス−A」とする。
【0116】なお、ラテックス−A中の樹脂粒子のガラ
ス転移温度は57℃、軟化点は121℃、分子量分布
は、重量平均分子量=1.27万、重量平均粒径は12
0nmであった。
【0117】ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.055kgをイオン交換純水4.0リットルに溶解
した溶液を「アニオン界面活性剤溶液D」とする。ま
た、ノニルフェノールポリエチレンオキサイド10モル
付加物0.014kgをイオン交換水4.0リットルに
溶解した溶液を「ノニオン界面活性剤溶液E」とする。
【0118】過硫酸カリウム(関東化学社製)200.
7gをイオン交換水12.0リットルに溶解した溶液を
「開始剤溶液F」とする。
【0119】温度センサー、冷却管、窒素導入装置、櫛
形バッフルを付けた100リットルのGL反応釜(攪拌
翼は図6(a)に示す構成のもの)に、WAXエマルジ
ョン(数平均分子量3000のポリプロピレンエマルジ
ョン:数平均一次粒子径=120nm/固形分濃度 2
9.9%)3.41kgと「アニオン界面活性剤溶液
D」全量と「ノニオン界面活性剤溶液E」全量とを入
れ、攪拌を開始した。次いで、イオン交換水44.0リ
ットルを投入した。加熱を開始し、液温度が70℃にな
ったところで、「開始剤溶液F」を添加した。ついで、
スチレン11.0kgとアクリル酸n−ブチル4.00
kgとメタクリル酸1.04kgとt−ドデシルメルカ
プタン9.02gとをあらかじめ混合した溶液を滴下し
た。滴下終了後、液温度を72℃±2℃に制御して、6
時間加熱攪拌を行った。さらに、液温度を80℃±2℃
に上げて、12時間加熱攪拌を行った。液温度を40℃
以下に冷却し攪拌を停止した。ポールフィルターで濾過
し、この濾液を「ラテックス−B」とする。
【0120】なお、ラテックス−B中の樹脂粒子のガラ
ス転移温度は58℃、軟化点は132℃、分子量分布
は、重量平均分子量=24.5万、重量平均粒径は11
0nmであった。
【0121】塩析剤としての塩化ナトリウム5.36k
gをイオン交換水20.0リットルに溶解した溶液を
「塩化ナトリウム溶液G」とする。
【0122】フッ素系ノニオン界面活性剤1.00gを
イオン交換水1.00リットルに溶解した溶液を「ノニ
オン界面活性剤溶液H」とする。
【0123】温度センサー、冷却管、窒素導入装置、粒
径および形状のモニタリング装置を付けた100リット
ルのSUS反応釜(攪拌翼は図6(a)に示す構成のも
の)に、上記で作製したラテックス−A=20.0kg
とラテックス−B=5.2kgと着色剤分散液1=0.
4kgとイオン交換水20.0kgとを入れ攪拌した。
ついで、40℃に加温し、塩化ナトリウム溶液G、イソ
プロパノール(関東化学社製)6.00kg、ノニオン
界面活性剤溶液Hをこの順に添加した。その後、10分
間放置した後に、昇温を開始し、液温度85℃まで60
分で昇温し、85±2℃にて、160〜165rpmの
攪拌回転数で0.5〜3時間加熱攪拌して塩析/融着さ
せながら粒径成長させた。次に純水2.1リットルを添
加して粒径成長を停止させた。
【0124】温度センサー、冷却管、粒径および形状の
モニタリング装置を付けた5リットルの反応容器(攪拌
翼は図11に示す構成のもの,交差角αは20°)に、
上記で作製した融着粒子分散液5.0kgを入れ、液温
度85℃±2℃にて、160〜165rpmの攪拌回転
数で0.5〜15時間加熱攪拌して形状制御した。その
後、40℃以下に冷却し攪拌を停止した。次に遠心分離
機を用いて、遠心沈降法により液中にて分級を行い、目
開き45μmの篩いで濾過し、この濾液を会合液とす
る。ついで、ヌッチェを用いて、会合液よりウェットケ
ーキ状の非球形状粒子を濾取した。その後、イオン交換
水により洗浄した。
【0125】この非球形状粒子をフラッシュジェットド
ライヤーを用いて吸気温度60℃にて乾燥させ、ついで
流動層乾燥機を用いて60℃の温度で乾燥させた。得ら
れた着色粒子の100質量部に、シリカ微粒子1質量部
をヘンシェルミキサーにて外添混合して乳化重合会合法
によるトナーを得た。
【0126】前記塩析/融着段階および形状制御工程の
モニタリングにおいて、液中分級により、粒径および粒
度分布の変動係数を任意に調整して、下記表1に示す形
状特性および粒度分布特性を有するトナー粒子からなる
トナー1〜4を得た。
【0127】上記のようにして得られたトナー1〜4の
各々と、表面にスチレン−メタクリレート共重合体樹脂
が被覆された体積平均粒径45μmのフェライトキャリ
アとを、トナー19.8g、キャリア200.2gの割
合で混合して、トナー濃度が9%の現像剤1〜4を調製
した。
【0128】<実施例1、実施例2、比較例1および参
考例1>図1に示す画像形成装置の構成に従って、感光
体、現像装置、トナー、クリーニングローラ及びクリー
ニングブレード等を下記のように設定した。
【0129】1.感光体 感光体(10)としては、アルミニウムよりなるドラム
状の金属基体の外周面に、フタロシアニン顔料を含有せ
しめたポリカーボネートよりなる厚さ25μmの感光層
が形成されたドラム状の有機感光体を用いた。
【0130】2.現像装置 現像装置(13)としては、線速度370mm/sec
で回転駆動される現像スリーブ(13A)を備え、この
現像スリーブ(13A)に感光体(10)の表面電位と
同極性のバイアス電圧が印加され、二成分現像剤によっ
て反転現像が行われると共に、感光体(10)上の残留
トナーがクリーニング装置(20)から回収搬送機構に
よって回収されて再度利用される構成のものである。
【0131】3.クリーニングローラ クリーニングローラ(21)としては、導電性発泡ウレ
タンよりなり、表面抵抗が103 Ωcm、JIS K6
301を基準として測定される硬度が30゜のものを用
い、感光体(10)との間に形成されるニップ幅が2m
mとなるよう設置した。また、クリーニングローラ(2
1)には、回収部材(24)であるステンレス鋼製のス
クレーパを、その先端部がクリーニングローラ(21)
の回転方向と反対方向(カウンター方向)に向くよう、
クリーニングローラ(21)の表面に当接して設けた。
クリーニングローラ(21)は、感光体(10)との当
接位置において感光体(10)の移動方向と同方向に移
動するよう回転駆動し、クリーニングローラ(21)の
線速度(Vr)と感光体(10)の線速度(Vp)との
線速度比(Vr/Vp)を1に設定した。
【0132】4.クリーニングブレード クリーニングブレード(23)としては、JIS K6
301を基準として測定される硬度が70°、厚さが
2.00mm、自由長が10mmのものを用いた。そし
て、クリーニングブレード(23)は、感光体(10)
に対する当接角(θ)が10゜、感光体(10)に対す
る当接荷重が20g/ cmとなる状態で設置した。
【0133】以上において、非露光領域における感光体
(10)の表面電位〔Vh〕を−750V、露光領域に
おける感光体(10)の表面電位〔Vl〕を−100V
とし、現像スリーブ(13A)には−600Vの現像バ
イアスを印加した。また、定電流電源よりなるバイアス
電圧印加手段(23)によりクリーニングローラ(2
1)に+20μAを印加することにより、表面電位が+
600Vになるよう帯電させた。
【0134】以上のような画像形成装置を用いて、20
万枚印字する実写テストを実施することにより、クリー
ニング不良に起因する黒スジおよび白スジ等の発生の有
無について評価を行った。実写テストは、0〜10万枚
までを常温常湿環境(温度20℃、相対湿度50%)下
で行い、10万枚〜15万枚までを低温低湿環境(温度
10℃、相対湿度20%)下で行い、15万枚〜20万
枚までを高温高湿環境(温度30℃、相対湿度80%)
下で行った。結果を下記表1に併せて示す。また、帯電
量の測定は、現像剤1gをステンレススチール製のメシ
ュを張ったセルに入れ、窒素ガス圧0.2kg/cm2
で6秒間ブローし、残ったキャリアの電荷を測定するこ
とにより行い、得られた結果より個数基準による帯電量
分布(図12参照)を取得し、帯電量分布の幅を算出し
た。
【0135】
【表1】
【0136】以上のように、実施例1および実施例2に
係る本発明の画像形成装置によれば、環境変動による影
響を大きく受けることなく、高いクリーニング効果が確
実に発揮され、高い画質の画像を長期にわたり安定的に
形成することができることが確認された。また、参考例
1に係る本発明の画像形成装置においては、多少の黒ス
ジおよび/または白スジが発生しているのが確認された
が、実用上問題がない程度のものであった。一方、比較
例1に係る画像形成装置においては、11万枚印字した
時点でクリーニング不良を起因とする画像欠陥の発生が
顕著に現れることが確認された。
【0137】
【発明の効果】本発明の画像形成方法によれば、クリー
ニングローラによる静電的なクリーニングと、クリーニ
ングブレードによる機械的なクリーニングとを併用した
クリーニング方式により像担持体上に残留するトナーを
除去する場合において、高いクリーニング効果が確実に
発揮されて像担持体上の残留トナーを確実に除去するこ
とができ、従って、画質の高い画像を長期にわたって安
定的に形成することができる。
【0138】本発明の画像形成装置によれば、クリーニ
ングローラによる静電的なクリーニングと、クリーニン
グブレードによる機械的なクリーニングとを併用したク
リーニング方式により像担持体上に残留するトナーを除
去する場合において、高いクリーニング効果が確実に発
揮されて像担持体上の残留トナーを確実に除去すること
ができ、従って、画質の高い画像を長期にわたって安定
的に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一例における構成の概
略を示す説明図である。
【図2】クリーニングブレードの作動状態を示す説明図
である。
【図3】攪拌翼の構成が一段の反応装置を示す説明図で
ある。
【図4】好ましく使用することのできる攪拌翼を備えた
反応装置の一例を示す斜視図である。
【図5】図4に示した反応装置の断面図である。
【図6】攪拌翼の形状の具体例を示す概略図である。
【図7】好ましく使用することのできる攪拌翼を備えた
反応装置の具体例を示す斜視図である。
【図8】好ましく使用することのできる攪拌翼を備えた
反応装置の具体例を示す斜視図である。
【図9】好ましく使用することのできる攪拌翼を備えた
反応装置の具体例を示す斜視図である。
【図10】好ましく使用することのできる攪拌翼を備え
た反応装置の具体例を示す斜視図である。
【図11】層流を形成させる場合に使用される反応装置
の一例を示す斜視図である。
【図12】本発明において使用されるトナーの帯電量分
布の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 感光体 10A 金属基体 10B 感光層 11 帯電装置 12 露光装置 13 現像装置 13A 現像スリーブ 14 転写装置 15 分離装置 20 クリーニング装置 21 クリーニングローラ 22 バイアス電圧印加手段 23 クリーニングブレード 24 回収部材 25 回収ローラ 1 熱交換用ジャケット 2 攪拌槽 3 回転軸 4 攪拌翼 40、42、43、44、45、46 攪拌翼 421 スリット 422、431、441、451 折り曲げ部 423、432、442 フィン 50、51、52、53、54、55、56、65 攪
拌翼 541 中孔部 5a,5b,5c,5d 攪拌翼 6b、6c、6d 中孔部 7 上部材料投入口 8 下部材料投入口 9 乱流形成部材 α 交差角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H005 AB06 EA05 EA10 2H134 GA01 GB02 HA03 HA04 HA05 HA08 HA09 HA13 HA17 HD00 HD01 HD04 HD06 HD07 HD11 HD19 JA11 KD05 KD07 KD08 KD12

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される像担持体上に形成された
    静電潜像を現像装置により現像することによってトナー
    像を形成する現像工程と、像担持体上に形成されたトナ
    ー像が記録材に転写される転写領域を通過した、像担持
    体上に残留する残留トナーをクリーニング装置によって
    除去するクリーニング工程とを有する画像形成方法にお
    いて、 前記現像工程においては、個数粒度分布における個数変
    動係数が27%以下であるトナー粒子よりなるトナーに
    より像担持体上に形成された静電潜像が顕像化されると
    共に、 前記クリーニング工程においては、像担持体上に残留す
    る残留トナーが、像担持体の表面に当接して像担持体の
    軸方向に伸びるよう設けられたクリーニングローラに、
    バイアス電圧印加手段によりバイアス電圧が印加される
    ことによって静電的に除去されると共に、前記クリーニ
    ングローラより像担持体の移動方向に対して下流の位置
    で当該像担持体の表面に先端縁が当接して像担持体の軸
    方向に伸びるよう設けられたクリーニングブレードによ
    り像担持体の表面が摺擦されることによって機械的に除
    去されることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 トナー粒子の個数平均粒径が3〜8μm
    であるトナーが用いられることを特徴とする請求項1に
    記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 トナー粒子の粒径をD(μm)とすると
    き、自然対数lnDを横軸とし、この横軸を0.23間
    隔で複数の階級に分けて得られる個数基準の粒度分布を
    示すヒストグラムにおいて、最頻階級に含まれるトナー
    粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の
    高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との
    和(M)が70%以上であるトナーが用いられることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成方
    法。
  4. 【請求項4】 少なくとも重合性単量体を水系媒体中で
    重合せしめて得られるトナー粒子よりなるトナーが用い
    られることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれ
    かに記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会合
    させて得られるトナー粒子よりなるトナーが用いられる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 クリーニング装置によって除去された残
    留トナーを回収して現像装置に搬送する回収搬送工程を
    有し、回収された残留トナーが再度利用されることを特
    徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像
    形成方法。
  7. 【請求項7】 回転駆動される像担持体と、この像担持
    体上に形成された静電潜像を現像することによってトナ
    ー像を形成する現像装置と、前記像担持体上に形成され
    たトナー像が記録材に転写される転写領域を通過した、
    像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング装
    置とを備えた画像形成装置において、クリーニング装置
    は、像担持体の表面に当接して像担持体の軸方向に伸び
    るよう設けられたクリーニングローラと、このクリーニ
    ングローラにバイアス電圧を印加するバイアス電圧印加
    手段と、前記クリーニングローラより像担持体の移動方
    向に対して下流の位置で当該像担持体の表面に先端縁が
    当接して像担持体の軸方向に伸びるよう設けられたクリ
    ーニングブレードとにより構成されており、 前記トナーは、個数粒度分布における個数変動係数が2
    7%以下であるトナー粒子よりなるものであることを特
    徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記トナーは、トナー粒子の個数平均粒
    径が3〜8μmのものであることを特徴とする請求項7
    に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記トナーは、トナー粒子の粒径をD
    (μm)とするとき、自然対数lnDを横軸とし、この
    横軸を0.23間隔で複数の階級に分けて得られる個数
    基準の粒度分布を示すヒストグラムにおいて、最頻階級
    に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻
    階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対
    度数(m2)との和(M)が70%以上のものであるこ
    とを特徴とする請求項7または請求項8に記載の画像形
    成装置。
  10. 【請求項10】 前記トナーは、少なくとも重合性単量
    体を水系媒体中で重合せしめて得られるトナー粒子より
    なるものであることを特徴とする請求項7乃至請求項9
    のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記トナーは、少なくとも樹脂粒子を
    水系媒体中で会合させて得られるトナー粒子よりなるも
    のであることを特徴とする請求項7乃至請求項10のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 クリーニング装置によって除去された
    トナーを回収して現像装置に搬送する回収搬送機構が設
    けられていることを特徴とする請求項7乃至請求項11
    のいずれかに記載の画像形成装置。
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JP2013514543A (ja) * 2009-12-16 2013-04-25 三星精密化学株式会社 静電荷像現像用トナー

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