JP2003075409A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

Info

Publication number
JP2003075409A
JP2003075409A JP2001271753A JP2001271753A JP2003075409A JP 2003075409 A JP2003075409 A JP 2003075409A JP 2001271753 A JP2001271753 A JP 2001271753A JP 2001271753 A JP2001271753 A JP 2001271753A JP 2003075409 A JP2003075409 A JP 2003075409A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
point
points
lissajous
interpolation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001271753A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3771825B2 (ja
Inventor
Naoto Kawase
直人 川瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2001271753A priority Critical patent/JP3771825B2/ja
Publication of JP2003075409A publication Critical patent/JP2003075409A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3771825B2 publication Critical patent/JP3771825B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 配管等の非検査対象物の経年的変化を検査す
る際、精度よく非検査対象物の経年的変化を測定するこ
とができるようにする。 【解決手段】 照合点抽出処理部11では第1の時点で
計測して得られた基準信号(第1のリサージュ波形)中
の安定点を第1の照合点として抽出する。照合点抽出処
理部12は第2の時点で計測して得られた比較信号(第
2のリサージュ波形)中の安定点を第2の照合点として
抽出する。信号補間点数計算処理部13では、第1及び
第2の照合点が時間軸上で一致するように対応付ける。
軌跡補間処理部14及び15はそれぞれ第1及び第2の
照合点を基準として第1及び第2のリサージュ波形が線
形的関係で規定されるように第1及び第2のリサージュ
波形を軌跡補間処理する。そして、信号減算処理部17
では軌跡補間処理後の第1及び第2のリサージュ波形の
差分を求めて、差分信号を送出する。なお、軌跡補間処
理後の第2のリサージュ波形は必要に応じて校正補正処
理部16で校正補正処理が施される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号処理装置に関
し、特に、被検査対象物を検査する際に互いに異なる時
点で2つの信号波形を得て、これら2つの信号波形を比
較して被検査対象物の経年的劣化等を調べる際に用いら
れる信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、被検査対象物、例えば、配管、
特に、熱交換器の伝熱管を劣化等を検査する際には、伝
熱管等の配管の経年的な劣化状況を知ることが重要であ
り、このため、伝熱管等の配管の検査は定期的に行う必
要がある(以下配管の検査を例に挙げて説明する)。配
管の劣化等を検査する際には、例えば、渦電流検査手法
が用いられており、この渦電流検査手法では、配管内に
プローブを挿入し、プローブを管軸に沿って移動させつ
つ、配管に渦電流を発生させ、この渦電流に基づく信号
波形(ECT信号)を得ている。そして、ECT検査信
号に基づいて配管の状態を検査するようにしている。
【0003】このETC信号は、図8(a)に示すよう
に、リサージュ波形として表され、ECT信号の位相及
び振幅がこのリサージュ波形で示されることになる。い
ま、図8(a)に示すように、X成分及びY成分を規定
すると、X成分及びY成分はそれぞれ時間軸に対して図
8(b)及び(c)で示すようになる。
【0004】ところで、配管においては、例えば、配管
を支持する支持板部で付着物が付着しやすく、渦電流検
査によって、定期的に配管の検査を行うと、この付着物
によって、検査の都度、信号波形が経年的に変化する。
そして、信号波形の変化量と付着物の量とは、相関関係
があり、定期的に得られた信号波形(例えば、2つの信
号波形)の差分を定量的に把握して、付着物の量的変化
を把握するようにしている。信号波形の変化は、配管の
劣化(例えば、損傷部位)等によっても起こる。
【0005】いま、第1の時点、第2の時点、及び第3
の時点で配管の渦電流検査を行い、第1の時点、第2の
時点、及び第3の時点でそれぞれ図9(a)、(b)、
及び(c)に示す結果が得られたとする。一般的には、
図9(a)、(b)、及び(c)を人の目で見比べてそ
の差異を確認し、配管の状態を確認している。例えば、
図9(a)に示す波形と図9(c)に示す波形との差異
は、人間には、図9(d)に示すようなイメージで捉え
られる。なお、図9(d)は図9(c)に示す波形から
図9(a)に示す波形を差分した波形のイメージを示す
図である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述のよう
にして、プローブを配管内に挿入して検査を行う関係
上、検査の時点において不可避的に誤差等の雑音成分が
信号波形に含まれることになる。つまり、検査の際、配
管内においてプローブが引っ掛かることがあるが、この
引っ掛かりの程度は、例えば、検査器具の状態及び検査
対象の内面の状態に応じて異なり、この結果、検査の都
度、引っ掛かりの程度が異なることになる。特に、雑音
成分には、位相及び振幅のゆらぎとは別に時間軸方向の
ゆらぎがあり、この時間方向のゆらぎが雑音成分として
大きく影響することになる。
【0007】例えば、プローブに引っ掛かりがないと
(正常な状態では)、図10(a)に破線で示すよう
に、信号波形が得られたが、引っ掛かりによって、図1
0(a)に実線で示す信号波形となったとすると、引っ
掛かりによって、二つの信号波形が時間軸に対して非線
形となる。つまり、二つの信号波形の間には引っ掛かり
による雑音成分が存在することになって、この結果、二
つの信号波形を差分しても精度よく特徴を抽出するがで
きない。
【0008】上述の点は、プローブの移動速度が変化し
た際にも生じる。つまり、所定の移動速度でプローブを
移動させても、不可避的に所定の移動速度が僅かに変動
してしまい、このため、所定の移動速度でプローブを移
動させたのであれば、図10(b)に破線で示す信号波
形が得られたとすると、移動速度の変動によって、図1
0(b)に実線で示す信号波形となってしまう。この結
果、移動速度の変動によって、二つの信号波形を差分し
ても精度よく特徴を抽出するができない。
【0009】上述のように、配管を検査する都度、その
信号波形には、プローブに起因して、不可避的に、時間
軸方向の雑音成分が付加されてしまい、経年的に配管の
状態を調べるためには、特に、時間軸方向の雑音成分を
除去する必要がある。言い換えると、基準となる信号波
形(基準信号波形)と他の信号波形との差分をとって配
管の経年的変化を精度よく調べる際、経年的に変化した
部分以外の雑音成分(特に、時間軸方向の雑音成分)を
除去して、基準信号波形と他の信号波形とを比べる必要
がある。
【0010】しかしながら、従来の検査手法において
は、配管等の非検査対象物の経年的変化を精度よく検査
することが難しいという問題点がある。
【0011】本発明の目的は、配管等の非検査対象物の
経年的変化を検査する際に用いられ、精度よく非検査対
象物の経年的変化を測定することのできる信号処理装置
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、非検査
対象物の経年的変化を検査する際に、第1の時点で計測
して得られた基準信号と該第1の時点と異なる第2の時
点で計測された比較信号とを比較して前記経年的変化を
検査する際に用いられる信号処理装置であって、前記基
準信号及び前記比較信号はそれぞれ第1及び第2のリサ
ージュ波形で表されており、前記第1及び第2のリサー
ジュ波形中の安定点をそれぞれ第1及び第2の照合点と
して抽出する抽出手段と、前記第1及び前記第2の照合
点が時間軸上で一致するように対応付け前記第1及び前
記第2の照合点を基準として前記第1及び前記第2のリ
サージュ波形が線形的関係で規定されるように前記第1
及び前記第2のリサージュ波形を軌跡補間処理する補間
処理手段と、前記軌跡補間処理後の前記第1及び前記第
2のリサージュ波形の差分を求める差分手段とを有する
ことを特徴とする信号処理装置が得られる。
【0013】上述のようにして、差分を行って差分信号
を求めると、雑音成分等が除去される結果、精度よく非
検査対象物の経年的変化を測定することができる。
【0014】なお、前記抽出手段は、前記第1及び前記
第2のリサージュ波形を回転移動させて前記第1及び前
記第2の照合点を予め規定された位置に位置づけるよう
にしてもよい。さらに、信号処理装置には、前記軌跡補
間処理後の前記第2のリサージュ波形において前記第2
の照合点間の距離及び位相角が所定の距離及び所定の位
相角となるように調整する校正補正手段を備えるように
してもよい。
【0015】このようにして、第1及び第2のリサージ
ュ波形を回転させて第1及び第2の照合点を予め規定さ
れた位置に位置づけ、さらに、軌跡補間処理後の第2の
リサージュ波形において第2の照合点間の距離及び位相
角が所定の距離及び所定の位相角となるように調整する
ようにすれば、照合点抽出の際、経年変化の影響を受け
ることが極めて少なくなり、信号波形校正の際のばらつ
きを低減することができる。この結果、さらに、精度よ
く非検査対象物の経年的変化を測定することができるこ
とになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
ている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置など
は特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれ
のみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎな
い。なお、以下の説明においては、非検査対象物とし
て、熱交換器伝熱管の渦電流検査を例にあげて説明する
が、水道管等の配管の検査にも適用でき、さらには、他
の非検査対象物にも適用できる。
【0017】まず、図1を参照して、図示の信号処理装
置は、配管(例えば、熱交換器伝熱管)を渦電流検査し
て経年的変化を調べる際に用いられる。信号処理装置
は、第1及び第2の照合点抽出処理部11及び12、信
号補間点数計算処理部13、第1及び第2の軌跡補間処
理部14及び15、校正補正処理部16、及び信号減算
処理部17を備えており、第1及び第2の照合点抽出処
理部11及び12にはそれぞれ基準信号及び比較信号が
与えられる。
【0018】ここで、基準信号とは、配管の経年的変化
を調べる際の基準とすべき信号波形であり、例えば、配
管を敷設した際に、プローブを用いて得られた信号波形
である。一方、比較信号とは、基準信号を得た後、所定
の期間経過した後、プローブを用いて配管を検査した際
に得られた信号波形であり、例えば、基準信号を得て一
年を経過した後、プローブを用いて配管を検査した際に
得られた信号波形である。
【0019】ここで、図2を参照して、図9で説明した
ように、配管をプローブで検査した際得られる信号波形
の変化は、局所的である一方で、波形全体ではその形状
が安定しているという特徴がある。さらに、そのリサー
ジュ波形はプローブの速度が僅かに変化してもほぼ一定
の形状となる。
【0020】従って、図2に示すように、いま、基準信
号の開始点をS、終了点をE、比較信号の開始点を
S’、終了点をE’とすると、基準信号及び比較信号と
もに、同一の配管を検査した結果得られた信号波形であ
るから、基準信号及び比較信号はほぼ同様の変化過程を
辿ることになる。つまり、基準信号が谷(極小点)A及
び山(極大点)Bを有し、開始点Sから辿って谷A、山
Bの順に変化するとすると、比較信号は谷A’及び山
B’を有し、開始点S’から辿って谷A’、山B’の順
に変化することになる。つまり、谷A及びA’と山B及
びB’とは安定点と見なすことができ、そして、基準信
号においては、谷A及び山Bを照合点とする。同様に、
比較信号においては、谷A’及び山B’を照合点とす
る。
【0021】上述の説明から容易に理解できるように、
基準信号及び比較信号において、破線で示すように、照
合点A及びBが照合点A’及びB’E’に対応すること
になる。上述のようにして、第1の照合点抽出処理部1
1は、基準信号について、照合点S、A、B、及びEを
抽出し、第2の照合点抽出処理部12は、比較信号につ
いて、照合点S’、A’、B’、及びE’を抽出する。
【0022】ところで、基準信号及び比較信号は、リサ
ージュ波形として表現されているから、照合点を抽出す
るに当たっては、リサージュ波形における山(極大点)
及び谷(極小点)が、例えば、垂直線上に位置するよう
に、リサージュ波形を回転させる。図3は、配管の付着
物の量が小さい(少ない)場合のリサージュ波形の一例
を示す図であり、図3(a)に示すリサージュ波形を右
に60度回転移動させて、図3(b)に示すように、山
(極大点)及び谷(極小点)を垂直線上に位置付ける。
つまり、山(極大点)及び谷(極小点)がそれぞれ上端
及び下端に位置づけられるように、図3(a)に示すリ
サージュ波形を回転移動させて、図3(b)に示すリサ
ージュ波形を得る。そして、これら山(極大点)及び谷
(極小点)を照合点として規定して抽出する(図3
(c)参照)。言い換えると、配管等の経年変化によっ
て現れる信号成分の位相角方向は、所定の角度(例え
ば、60度方向)であることが分かっており、従って、
信号成分が水平となるように60度回転させる。そし
て、垂直方向の最大位置(極大点)及び最小位置(極小
点)を照合点とする。このようにすれば、経年変化によ
る影響を極めて小さくすることができる。
【0023】同様にして、図4は、配管の付着物の量が
大きい(多い)場合のリサージュ波形の一例を示す図で
あり、図4(a)に示すリサージュ波形を右に60度回
転移動させて、図4(b)に示すように、山(極大点)
及び谷(極小点)を垂直線上に位置付ける。そして、こ
れら山(極大点)及び谷(極小点)を照合点として規定
して抽出する(図4(c)参照)。
【0024】なお、図3及び図4に示す例では、リサー
ジュ波形を山(極大点)及び谷(極小点)が垂直線上に
位置付けられるように回転移動させているが、山(極大
点)及び谷(極小点)が水平線上に位置付けられるよう
に、リサージュ波形を回転移動させるようにしてもよ
い。
【0025】上述のようにして、第1の照合点抽出処理
部11は、照合点A及びBを付与して、基準信号を信号
補間点数計算処理部13に与える。同様にして、第2の
照合点抽出処理部12は照合点A’及びB’を付与し
て、比較信号を信号補間点数計算処理部13に与える。
【0026】前述したように、プローブの移動速度及び
付着物の量等に起因して、基準信号と比較信号とでは、
その終了点E及びE’が一致しない。このため、補間処
理を行って基準信号と比較信号との長さを一致させる必
要がある。補間処理に先立って、信号補間点数計算処理
部13によって、補正後の始点、2つの照合点、及び終
点の位置を計算する。そして、信号補間点数計算処理部
13では、基準波形の始点S、照合点A、照合点B、及
び終点Eと比較波形の始点S、照合点A’、照合点
B’、及び終点E’の位置がそれぞれ補正後に一致する
ように補間点を決定する(始点Sから終点Eまで、始点
S’から終点E’までの信号点数に基づいて補間点数を
決定する)。なお、リサージュ波形においては、なだら
かな部分における信号点数は密になり、急な部分におい
ては信号点数が疎となる。
【0027】いま、始点Sから終点Eまでの信号点数を
便宜上Eで表し、始点S’から終点E’までの信号点数
をE’で表すと、信号補間点数計算処理部13は、例え
ば、補間点数L=2×max(E,E’)のように決め
て、補間後の位置を、S=S’=1、A=A’=L×A
/E、B=B’=L×B/E、E=E’=Lとする。そ
して、信号補間点数計算処理部13は、これら補間点数
を第1及び第2の軌跡補間処理部14及び15に与え
る。
【0028】ここで、第2の軌跡補間処理部15に注目
して、図2に示す照合点A’から照合点B’の区間を取
り出して拡大した図を図5(a)に示す(なお、図5
(a)において、黒丸印は信号点を表す)。なお、図5
(a)においては、照合点B’が図中左端に位置づけら
れている。いま、照合点A’から照合点B’の区間を1
0点の補間点数で補間するとすると、第2の軌跡補間処
理部15では、プローブ速度の影響をほとんど受けない
リサージュ波形を用いて、図5(b)に黒丸印で示すよ
うに、各補間点間の軌跡上での距離が等間隔となるよう
に補間を実施する。
【0029】上述のようにして、第2の軌跡補間処理部
15では、補間点数Lに基づいて、各区間S’−A’、
A’−B’、及びB’−E’について軌跡補間処理を行
うことになる。同様にして、第1の軌跡補間処理部14
では、補間点数Lに基づいて、各区間S−A、A−B、
及びB−Eについて補間処理を行うことになる。そし
て、上述のようにして、軌跡補間処理を行うと、基準信
号においては、照合点Aの補間後の点数位置はL×A/
E、照合点Bの補間後の点数位置はL×B/Eとなり、
終了点Eの補間後の点数位置はLとなる。同様に、比較
信号においては、照合点A’の補間後の点数位置はL×
A/E、照合点B’の補間後の点数位置はL×B/Eと
なり、終了点E’の補間後の点数位置はLとなる。つま
り、L=2×max(E,E)とした際には、補間後の
位置は、S=S’=1、A=A’=L×A/E、B=
B’=L×B/E、E=E’=Lとなる。なお、点数位
置を表す式において、A、B、E、A’、B’、及び
E’はそれそれの点までの信号点数を表す。また、点数
位置とは、例えば、点Aまでに存在する点数(補間点
数)をいう。
【0030】上述のようにして、軌跡補間処理を行う
と、基準信号と比較信号との照合点を一致させることが
でき、例えば、図6に示すように、区間A−Bと区間
A’−B’において、基準信号と比較信号との対応関係
をとることができる。
【0031】第2の軌跡補間処理部15では、上述のよ
うにして軌跡補間処理を行った後、比較信号を校正補正
処理部16に与える。基準信号及び比較信号の校正のバ
ラツキによる相違を吸収するために、校正補正処理部1
6では、比較信号の拡大又は縮小を行うとともに回転を
行って、比較信号の照合点間の距離及び位相角とを基準
信号のそれと一致させる。例えば、図7(a)に示すリ
サージュ波形において、照合点間の距離が所定の振幅値
に一致するようにリサージュ波形を拡大又は縮小する
(図7(b)参照)。さらに、照合点間の位相角が所定
の位相角に一致するようにリサージュ波形を回転させる
(図7(c)参照)。
【0032】上述のようにして校正及び補正された比較
信号は、信号減算処理部17に与えられる。一方、信号
減算処理部17には、軌跡補間処理された基準信号が与
えられ、信号減算処理部17では比較信号と基準信号と
の差分処理を実行して、差分信号を得る。
【0033】前述のように、基準信号及び比較信号とも
に照合点を規定して、しかも軌跡補間処理を行っている
から、雑音成分等が除去され、差分信号には経年的変化
を表す特徴が精度よく現れることになる。
【0034】このように、上述の例では、基準信号及び
比較信号ともに照合点を抽出して、区間毎に軌跡補間処
理を行っているから、差分信号からは、プローブの移動
速度のバラツキ等雑音成分が除去されて、差分信号は配
管の経年的変化を忠実に表すことになる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、非検
査対象物の経年的変化を検査する際に、基準信号及び比
較信号をそれぞれ表す第1及び第2のリサージュ波形に
おいて、その安定点をそれぞれ第1及び第2の照合点と
して抽出した後、第1及び第2の照合点が時間軸上で一
致するように対応付けて、第1及び第2の照合点を基準
として第1及び第2のリサージュ波形が線形的関係で規
定されるように第1及び前記第2のリサージュ波形を軌
跡補間処理して、軌跡補間処理後の第1及び第2のリサ
ージュ波形の差分を求めるようにしたから、精度よく非
検査対象物の経年的変化を測定することができるという
効果がある。
【0036】そして、第1及び前記第2のリサージュ波
形を回転移動させて第1及び第2の照合点を予め規定さ
れた位置に位置づけ、軌跡補間処理後の第2のリサージ
ュ波形において第2の照合点間の距離及び位相角が所定
の距離及び所定の位相角となるように調整するようにす
れば、雑音成分等によるバラツキを低減することがで
き、この結果、さらに、精度よく非検査対象物の経年的
変化を測定することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による信号処理装置の一例を示すブロ
ック図である。
【図2】 基準信号及び比較信号の信号波形の一例を示
す図である。
【図3】 配管への付着物の量が小さい場合のリサージ
ュ波形の一例を示す図であり、(a)は回転前のリサー
ジュ波形を示す図、(b)はリサージュ波形を右に60
度回転移動させた状態を示す図、(c)は照合点を抽出
した状態を示す図である。
【図4】 配管への付着物の量が大きい場合のリサージ
ュ波形の一例を示す図であり、(a)は回転前のリサー
ジュ波形を示す図、(b)はリサージュ波形を右に60
度回転移動させた状態を示す図、(c)は照合点を抽出
した状態を示す図である。
【図5】 補間処理について説明するための図であり、
(a)は信号点数を示す図、(b)は補間点を示す図で
ある。
【図6】 軌跡補間処理後の基準信号と比較信号との対
応関係を示す図である。
【図7】 リサージュ波形の校正補正処理を説明するた
めの図であり、(a)は校正補正処理前のリサージュ波
形を示す図、(b)は照合点間の距離が所定の振幅値に
一致するように拡大又は縮小した後のリサージュ波形を
示す図、(c)は照合点間の位相角が所定の位相角に一
致するように回転させた後のリサージュ波形を示す図で
ある。
【図8】 ETC信号を示す図であり、(a)はリサー
ジュ波形、(b)及び(c)は時間軸に対する変化を示
す図である。
【図9】 渦電流検査による検査結果(経年的変化)を
示す図であり、(a)乃至(c)は互いに異なる時点で
計測した際のリサージュ波形を示す図、(d)は差分し
た結果を示す図である。
【図10】 プローブに起因する信号波形の変化を示す
図であり、(a)はプローブの引っ掛かりに起因する信
号波形の変化を示す図、(b)はプローブ速度の変動に
起因する信号波形の変化を示す図である。
【符号の説明】
11,12 照合点抽出処理部 13 信号補間点数計算処理部 14,15 軌跡補間処理部 16 校正補正処理部 17 信号減算処理部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非検査対象物の経年的変化を検査する際
    に、第1の時点で計測して得られた基準信号と該第1の
    時点と異なる第2の時点で計測された比較信号とを比較
    して前記経年的変化を検査する際に用いられる信号処理
    装置であって、前記基準信号及び前記比較信号はそれぞ
    れ第1及び第2のリサージュ波形で表されており、前記
    第1及び第2のリサージュ波形中の安定点をそれぞれ第
    1及び第2の照合点として抽出する抽出手段と、前記第
    1及び前記第2の照合点が時間軸上で一致するように対
    応付けて前記第1及び前記第2の照合点を基準として前
    記第1及び前記第2のリサージュ波形が線形的関係で規
    定されるように前記第1及び前記第2のリサージュ波形
    を軌跡補間処理する補間処理手段と、前記軌跡補間処理
    後の前記第1及び前記第2のリサージュ波形の差分を求
    める差分手段とを有することを特徴とする信号処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記抽出手段は、前記第1及び前記第2
    のリサージュ波形を回転移動させて前記第1及び前記第
    2の照合点が予め規定された位置に位置づけられるよう
    にすることを特徴とする請求項1に記載の信号処理装
    置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記軌跡補間処理後の前記第2
    のリサージュ波形において前記第2の照合点間の距離及
    び位相角が所定の距離及び所定の位相角となるように調
    整する校正補正手段が備えられていることを特徴とする
    請求項1に記載の信号処理装置。
JP2001271753A 2001-09-07 2001-09-07 信号処理装置 Expired - Lifetime JP3771825B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001271753A JP3771825B2 (ja) 2001-09-07 2001-09-07 信号処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001271753A JP3771825B2 (ja) 2001-09-07 2001-09-07 信号処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003075409A true JP2003075409A (ja) 2003-03-12
JP3771825B2 JP3771825B2 (ja) 2006-04-26

Family

ID=19097220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001271753A Expired - Lifetime JP3771825B2 (ja) 2001-09-07 2001-09-07 信号処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3771825B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006208312A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Jfe Steel Kk 内部欠陥測定方法および装置
JP2014157078A (ja) * 2013-02-15 2014-08-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 探傷装置及び探傷方法
US9207211B2 (en) 2011-01-06 2015-12-08 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Deposit measurement apparatus, deposit measurement method, and computer-readable storage medium storing deposit measurement program

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006208312A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Jfe Steel Kk 内部欠陥測定方法および装置
JP4742600B2 (ja) * 2005-01-31 2011-08-10 Jfeスチール株式会社 内部欠陥測定方法および装置
US9207211B2 (en) 2011-01-06 2015-12-08 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Deposit measurement apparatus, deposit measurement method, and computer-readable storage medium storing deposit measurement program
JP2014157078A (ja) * 2013-02-15 2014-08-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 探傷装置及び探傷方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3771825B2 (ja) 2006-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5453861B2 (ja) 周期性欠陥検出装置及びその方法
JP4697593B2 (ja) 管内面の渦流探傷におけるs/n比測定方法
JP5373676B2 (ja) タイヤの形状測定方法および形状測定装置
Dziczkowski Elimination of coil liftoff from eddy current measurements of conductivity
JP5542735B2 (ja) リード構造の算出方法
JP4742600B2 (ja) 内部欠陥測定方法および装置
JPS5858463A (ja) 金属構造物の非破壊検査測定方法
CN107144638A (zh) 基于相控阵技术的锅炉用钢管内壁缺陷检测方法
JP6230841B2 (ja) 肉厚測定装置を用いた配管の減肉評価方法
WO2017105281A2 (ru) Способ внутритрубной дефектоскопии стенок трубопроводов
CN105976381A (zh) 一种基于远场涡流去伪峰的管道大面积缺陷定量评估方法
JP2001033233A (ja) 管状および棒状被検査物の検査方法
US8275573B1 (en) Large-surface defect detection by single-frame spatial-carrier interferometry
Qian et al. Fault detection by interferometric fringe pattern analysis using windowed Fourier transform
JP2003075409A (ja) 信号処理装置
CN113640369A (zh) 适用于金属表面裂纹的交流电磁场提离效应补偿方法
KR102008105B1 (ko) 멀티 채널 와전류센서를 이용한 레일 결함 검출 장치, 센서 교정 방법 및 결함 검출 방법
JP3799552B2 (ja) 超音波による配管劣化診断方法
JP2010256277A (ja) 被測定物の外形測定方法及び外形測定装置
US10788456B2 (en) Eddy current inspection device for nondestructive testing
CN113075289B (zh) 一种金属圆柱缺陷参数检测方法及系统
JP2000314728A (ja) パルス渦流探傷装置
JP5169626B2 (ja) 内部欠陥測定方法
RU2396177C1 (ru) Способ обнаружения дефектов на поверхности катания колеса железнодорожного подвижного состава
TW201538968A (zh) 定向自組裝方法的品質評估

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040308

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051021

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051213

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060210

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3771825

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100217

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100217

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110217

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110217

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120217

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120217

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130217

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140217

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term