JP2003074614A - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

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JP2003074614A JP2001261338A JP2001261338A JP2003074614A JP 2003074614 A JP2003074614 A JP 2003074614A JP 2001261338 A JP2001261338 A JP 2001261338A JP 2001261338 A JP2001261338 A JP 2001261338A JP 2003074614 A JP2003074614 A JP 2003074614A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減衰力発生機構の選択幅を犠牲にすることな
く部品点数を削減し、組付工数の削減並びにコスト低減
を図る。 【解決手段】 伸び行程で異なる特性の減衰力を発生す
る複数の伸び側減衰力発生機構と、縮み行程で異なる特
性の減衰力を発生する複数の縮み側減衰力発生機構とを
備え、ピストンのストロークに応じて前記減衰力発生機
構を選択的に作動させるピストン位置依存型油圧緩衝器
において、前記複数の減衰力発生機構のうち、伸び側お
よび縮み側で対をなす少なくとも1組の減衰力発生機構
を1つのリリーフ弁20に集約し、リリーフ弁20は、
シリンダ内のロッド側室、反ロッド側室に油路28、2
9を介してそれぞれ連通する2つのポート21、22を
備えており、伸び行程時には一方のポート21からの圧
力により、縮み行程時には他方のポート22からの圧力
によりポペット弁24を開弁させて、所定の減衰力を発
生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用の油圧緩衝
器に係り、特にピストンストロークに応じて減衰力を変
化させるピストン位置依存型の油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のピストン位置依存型油圧
緩衝器は、図7に示すように、有底筒状のシリンダ1を
有底筒状の外筒2内に納め、シリンダ1内に摺動可能に
嵌装したピストン3から延ばしたピストンロッド4を、
シリンダ1および外筒2の開口端部を共通に閉塞するロ
ッドガイド5を摺動可能に挿通してシリンダ1の外部へ
延出させ、シリンダ1内のロッド側室6と反ロッド側室
7とに油液を封入すると共に、シリンダ1と外筒2との
間のリザーバ8に油液およびガスを封入し、ピストン3
には、伸び行程時、縮み行程時に減衰力を発生するリリ
ーフ弁(主減衰力発生機構)9、10を設け、さらにロ
ッドガイド5およびシリンダ1の底部1aには、それぞ
れリザーバ7からロッド側室6、反ロッド側室7への油
液の流通のみを許容する逆止弁11、12をそれぞれ設
けている。なお、外筒2の底部とピストンロッド4の先
端部とには、車両への取付部となるブラケット13a、
13bが固設されている。
【0003】上記した構成は、一般的な油圧緩衝器に見
られるもので、ピストン位置依存型油圧緩衝器において
は、上記した構成に加えて、シリンダ1の側壁の、ロッ
ドガイド5に近接する部位とその底部1aに近接する部
位との2箇所に、伸び行程時、縮み行程時に減衰力を発
生する固定オリフィス(第1副減衰力発生機構)14、
15を設けると共に、シリンダ1の外壁の、長手方向中
間位置よりもロッドガイド5側または底部1a側に偏っ
た部位に、同じく伸び行程時、縮み行程時に減衰力を発
生するリリーフ弁(第2副減衰力発生機構)16、17
を設けている。第2副減衰力発生機構16、17は、前
記ピストン3に設けた主減衰力発生機構9、10よりも
低圧で作動(開弁)するようにリリーフ圧が設定されて
いる。なお、ロッドガイド5およびシリンダ1の底部1
aには、それぞれ逆止弁11、12と並列に非常用(安
全用)の高圧リリーフ弁18、19が設けられている。
【0004】上記のように構成したピストン位置依存型
油圧緩衝器においては ピストン3が2つの第2副減衰
力発生機構16と17と間の区間で移動(伸縮)する場
合は、その低速移動時には、第1副減衰力発生機構(固
定オリフィス)14、15により低い減衰力が、その中
速移動時には、主に第2副減衰力発生機構(リリーフ
弁)16、17により比較的高い減衰力が、その高速移
動時には、主に主減衰力発生機構(リリーフ弁)9、1
0によって高い減衰力がそれぞれ発生する。一方、ピス
トン3が2つの第2副減衰力発生機構16、17よりも
ロッドガイド5側または底部1a側に位置する区間で移
動(伸縮)する場合は、第2副減衰力発生機構16、1
7が非作動状態となるため、ピストン3の低速移動時に
は、第1副減衰力発生機構14、15により低い減衰力
が、その中高速移動時には、主に主減衰力発生機構9、
10によって高い減衰力がそれぞれ発生する。すなわ
ち、ピストン3のストローク(位置)並びに移動速度に
応じて異なる特性の減衰力が発生し、車両揺れが効果的
に減衰されるようになっている。なお、特開2000−
283210号公報には、同様のピストン位置依存型油
圧緩衝器が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
示した従来のピストン位置依存型油圧緩衝器によれば、
伸び側および縮み側で対をなす主減衰力発生機構9、1
1並びに第2副減衰力発生機構16、17を、伸び側お
よび縮み側に対応してそれぞれ2つ設けなければならな
いため、部品点数が増加し、それらの組付工数も増加す
ることとなって、コスト負担が上昇する、という問題が
あった。本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたも
ので、その課題とするところは、減衰力発生機構の選択
幅を犠牲にすることなく部品点数を削減し、もって組付
工数の削減並びにコスト低減に寄与するピストン位置依
存型油圧緩衝器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、油液が封入されたシリンダと、シリンダ
内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が該ピスト
ンに連結され、他端が前記シリンダの外部へ延出された
ピストンロッドと、伸び行程で異なる特性の減衰力を発
生する複数の伸び側減衰力発生機構と、縮み行程で異な
る特性の減衰力を発生する複数の縮み側減衰力発生機構
と備え、前記ピストンのストロークに応じて前記特性の
異なる減衰力発生機構を選択的に作動させる油圧緩衝器
において、前記複数の減衰力発生機構のうち、伸び側お
よび縮み側で対をなす少なくとも1組の減衰力発生機構
を1つのユニットに集約する構成としたことを特徴とす
る。このように構成した油圧緩衝器においては、伸び側
および縮み側で対をなす減衰力発生機構の少なくとも1
組をユニット化することで、部品点数の削減を達成でき
る。
【0007】本発明において、上記ユニットは、構造簡
単であることから、シリンダ内のロッド側室または反ロ
ッド側室の油圧上昇に応じて開弁するリリーフ弁からな
る構成とするのが望ましい。この場合、該リリーフ弁
は、シリンダ内のロッド側室および反ロッド側室に通じ
る2つのポートと、該2つのポートから共通に圧力を受
ける1つのポペット弁と、該ポペット弁を閉弁方向へ付
勢するばね手段とを備えている構造とし、あるいはシリ
ンダ内のロッド側室および反ロッド側室に通じる2つの
ポートと、該2つのポートから独立に圧力を受ける、伸
縮可能に連結された2つのポペット弁と、該2つのポペ
ット弁を閉弁方向へ付勢するばね手段とを備えている構
造とすることができる。前者のリリーフ弁は、汎用のリ
リーフ弁にポートを追加するだけでよいので構造が簡単
となり、後者のリリーフ弁は、ポペット弁をシリンダの
軸方向へ配列することができるので、径方向での小型化
を達成できる。本発明は、上記したユニットを、伸び側
と縮み側とで異なる減衰力を発生する構成としてもよい
ものである。このような構成とするには、上記した各リ
リーフ弁において2つのポートの流路面積を変えるよう
にしても、あるいは上記した後者のリリーフ弁におい
て、2つのポペット弁に対するばね手段のばね力を変え
るようにしてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0009】図1〜図3は、本発明に係るピストン位置
依存型油圧緩衝器の一つの実施の形態を示したものであ
る。なお、本油圧緩衝器の基本構造は、前記図6に示し
たものと同じであるので、ここでは、同一部分に同一符
号を付し、重複する説明は省略することとする。本実施
の形態の特徴とするところは、前記図6に示したシリン
ダ1の外壁の2つのリリーフ弁(第2副減衰力発生機
構)16、17を1つのリリーフ弁(ユニット)20に
集約した点にある。
【0010】すなわち、該リリーフ弁20は、図2によ
く示されるように、底部に2つのポート21、22を有
する有底筒状のバルブケース23を備えている。2つの
ポート21、22は、一端が内底面に、他端が側壁の相
反する部位にそれぞれ開口するようにバルブケース23
の底部にL字形に設けられている。2つのポート21、
22はまた、異なる流路面積を有しており、その一方は
小径ポート21として、その他方は大径ポート22とし
て構成されている。ここで、2つのポート21、22
を、それぞれ小径、大径として異なる流路面積としてい
るが、これは、ピストン3の両側における受圧面積差に
よる伸び行程時と縮み行程時との減衰力の相違を吸収
し、伸び行程時および縮み行程時で、ピストン3の移動
速度が同じ場合においてほぼ同一の減衰力を発生させる
ためである。バルブケース23内には、前記2つのポー
ト21、22から圧力を受けるポペット弁24と、バル
ブケース23の開口端部に螺合したばね受け25に一端
が支承され、ポペット弁24を常時は2つのポート2
1、22を閉鎖する方向すなわち閉弁方向へ付勢する圧
縮ばね(ばね手段)26とを備えている。なお、ばね受
け25には複数の貫通孔25aが設けられている。
【0011】本リリーフ弁20は、前記2つのポート2
2、23を設けたバルブケース23の底部側をシリンダ
1の外壁に設けた凸部27に嵌合させた状態で該シリン
ダ1に一体化され、この状態で、そのバルブケース23
の内部がばね受け25に設けられた貫通孔25aを通じ
て前記リザーバ8に連通するようになっている。しかし
て、シリンダ1の凸部27には、前記リリーフ弁20の
2つのポート21、22をシリンダ1内にそれぞれ連通
させる2つの油路28、29が形成されている。これら
2つの油路のうち、一方の油路28のシリンダ内面側開
口部28aは、シリンダ1の長手方向中間位置よりもロ
ッドガイド5側に偏った部位に、他方の油路29のシリ
ンダ内面側開口部29aは、シリンダ底部1a側に偏っ
た部位にそれぞれ設定されている。したがって、ピスト
ン3がシリンダ1の長手方向中間部分に位置している状
態では、小径ポート21はロッド側室6に、大径ポート
22は反ロッド側室7にそれぞれ連通する状態となる。
なお、シリンダ1の外壁に設けた凸部27は、図1では
シリンダ1の一部として示されているが、この凸部27
は、シリンダ1とは別体として、シリンダ1に接合一体
化するようにしてもよいものである。また、この油路2
8、29は、前記シリンダ1から切離した配管内に設定
してもよいものである。ここで、油圧緩衝器に取付ける
被取付部材側の寸法によっては、油圧緩衝器を、例え
ば、図1に示す用荷ピストン3がシリンダ1の長手方向
中間部分に位置している状態からロッドガイド5側に偏
らせた位置とした状態を基準長(ダンパセット長)とす
る場合もあるが、この場合、シリンダ内面側開口部28
a、29aを、ダンパセット長に応じてシリンダ1の長
手方向に対して、それぞれをロッドガイド5側に偏らせ
て設ければよい。また、被取付部材の振動特性等に応じ
て、シリンダ内面側開口部28a、29aを、例えば、
図1に示す位置から互いに近接させたり、離間させた
り、シリンダ内面側開口部28aのみをロッドガイド5
側に位置するように設定することもできる。
【0012】ところで、ピストン3に設けられた主減衰
力発生機構としてのリリーフ弁9、10は、従来汎用の
もので、図3に示すように、ピストン31に設けられた
油路30に設定したポート31から圧力を受けるポペッ
ト弁32と、ピストン3に螺合したリング状ばね受け3
3に一端が支承され、ポペット弁32を常時閉弁方向へ
付勢する圧縮ばね(ばね手段)34とを備えている。な
お、ポペット弁32は、その先端に設けた扁平突起また
は溝付き突起32aをポート31に嵌合させることによ
り、その円滑な動きが保証されている。ここで、図3に
は、伸び行程時に減衰力を発生する主減衰力発生機構9
が示されているが、縮み行程時に減衰力を発生する主減
衰力発生機構10の場合は、ポペット弁32の向きが図
示の状態とは逆になる。また、ロッドガイド5およびシ
リンダ1の底部1aに設けられた高圧リリーフ弁18、
19も、この主減衰力発生機構としてのリリーフ弁9、
10とほぼ同一の構成になっているが、ポペット弁を常
時閉弁方向へ付勢する圧縮ばねのばね力を異ならせてい
る。
【0013】以下、上記のように構成した油圧緩衝器の
作用を説明する。 [伸び行程時] (1)ピストン3が、シリンダ1に設けた2つの油路2
8、29のシリンダ内面側開口部28aと29aとの間
の区間に位置して、伸び側へ移動する場合は、その低速
移動時には、第1副減衰力発生機構としての固定オリフ
ィス14を通じてロッド側室6の油液がリザーバ8へ流
れ、低い減衰力が発生する。また、ピストン3の中速移
動時には、ロッド側室6の油液が、主にシリンダ1に設
けた一方の流路28から第2副減衰力発生機構としての
リリーフ弁20の小径ポート21に流れ、リリーフ弁2
0のポペット弁24を開弁させてリザーバ8へ流れ、比
較的高い減衰力が発生する。さらに、ピストン3の高速
時には、ロッド側室6の油液が、主に主減衰力発生機構
としてのリリーフ弁9を開弁させて反ロッド側室7へ流
れ、より高い減衰力が発生する。 (2)一方、ピストン3が、上記シリンダ1に設けた2
つの油路のうちの一方の油路28のシリンダ内面側開口
部28aよりもロッドガイド5側に位置する区間で伸び
側へ移動する場合は、該開口部28aがピストン3によ
り閉塞されるか、低圧の反ロッド側室7に開口するた
め、その低速移動時には、固定オリフィス14を通じて
ロッド側室6の油液がリザーバ8へ流れ、低い減衰力が
発生する。また、ピストン3中高速移動時には、ロッド
側室6の油液が、主に主減衰力発生機構としてのリリー
フ弁9を開弁させて反ロッド側室7へ流れ、高い減衰力
が発生する。なお、上記伸び行程時には、何れの場合に
おいてもリザーバ8内の油液がシリンダ1の底部1aの
逆止弁12を開いて反ロッド側室7に流入する。また、
ピストン3が極端に早い速度で移動する場合は、ロッド
ガイド5に設けた高圧用リリーフ弁18が開弁し、安全
が保たれる。
【0014】[縮み行程時] (1)ピストン3が、シリンダ1に設けた2つの油路2
8、29のシリンダ内面側開口部28aと29aとの間
の区間に位置して、縮み側へ移動する場合は、その低速
移動時には、第1副減衰力発生機構としての固定オリフ
ィス15を通じて反ロッド側室7の油液がリザーバ8へ
流れ、低い減衰力が発生する。また、ピストン3の中速
移動時には、反ロッド側室7の油液が、主にシリンダ1
に設けた他方の流路29から第2副減衰力発生機構とし
てのリリーフ弁20の大径ポート22に流れ、リリーフ
弁20のポペット弁24を開弁させてリザーバ8へ流
れ、比較的高い減衰力が発生する。さらに、ピストン3
の高速移動時には、反ロッド側室7の油液が、主に主減
衰力発生機構としてのリリーフ弁10を開弁させてロッ
ド側室6へ流れ、より高い減衰力が発生する。 (2)一方、ピストン3が、上記シリンダ1に設けた2
つの油路のうちの一方の油路29のシリンダ内面側開口
部29aよりもシリンダ底部1a側に位置する区間で縮
み側へ移動する場合は、該開口部29aがピストン3に
より閉塞されるか低圧のロッド側室6に開口するため、
その低速移動時には、固定オリフィス15を通じて反ロ
ッド側室7の油液がリザーバ8へ流れ、低い減衰力が発
生する。また、ピストン3の中高速移動時には、反ロッ
ド側室7の油液が、主に主減衰力発生機構としてのリリ
ーフ弁10を開弁させてロッド側室6へ流れ、高い減衰
力が発生する。なお、上記縮み行程時には、何れの場合
においてもリザーバ8内の油液がロッドガイド5に設け
た逆止弁11を開いてロッド側室6に流入する。また、
ピストン3が極端に早い速度で移動する場合は、シリン
ダ底部1aに設けた高圧リリーフ弁19が開弁し、安全
が保たれる。
【0015】このように、ピストン3のストローク(位
置)並びに移動速度に応じて異なる特性の減衰力が発生
し、従来と同様に車両揺れが効果的に減衰される。しか
して、本実施の形態においては、第2副減衰力発生機構
としてのリリーフ弁が一つのリリーフ弁20に集約され
ているので、部品点数が削減するばかりか組付工数が削
減し、その分、コスト低減を達成できる。本実施の形態
においては特に、該リリーフ弁20が、汎用のリリーフ
弁(図3に示すものと実質同じ構造)にポートを1つ追
加するだけとなっているので、その構造は簡単となり、
部品点数のより一層の削減を達成できる。
【0016】ここで、上記第2副減衰力発生機構として
のリリーフ弁20は、図4または図5に示すような構造
に変更することができる。なお、図4および図5におい
て、前記図2に示したものと同一構成要素には同一符号
を付している。
【0017】図4に示したリリーフ弁20´は、バルブ
ケース23をシリンダ1の軸方向へ横置きとして、前記
シリンダ1に設けられた一方の油路28に連通する小径
ポート21のみをこのバルブケース23の底部に設け、
シリンダ1に設けられた他方の油路29に連通する大径
ポート22を前記ばね受け25に設けている。また、バ
ルブケース23内には、相互に伸縮可能に雌雄嵌合(連
結)させた2つのポペット弁40、41を配設し、一方
のポペット弁40は伸び行程用として前記小径ポート2
1に、他方のポペット弁41は縮み行程用として前記大
径ポート22にそれぞれ対向させている。また、前記圧
縮ばね(ばね部材)26は、両ポペット弁40と41と
の間に介装して、両者で共用するようにしている。な
お、バルブケース23の側壁には前記リザーバ8に連通
する貫通孔23aが設けられている。このリリーフ弁2
0´の作用は、上記実施の形態におけるリリーフ弁20
と実質同じあり、伸び行程時には一方のポペット弁40
が、縮み行程時には他方のポペット弁41がそれぞれ開
弁して比較的高い減衰力が発生する。この場合、2つの
ポート21と22との流路面積の差により、伸び行程時
と縮み行程時とでほぼ同一の減衰力が発生することも、
上記実施の形態と同様である。しかして、本リリーフ弁
20´によれば、バルブケース23を横置きとして、2
つのポペット弁40、41をシリンダ1の軸方向に配列
しているので、シリンダ1の半径方向にそれほどスペー
スをとらず、したがって、油圧緩衝器の全体を比較的小
径に形成することが可能になる。
【0018】図5に示したリリーフ弁20" は、上記図
4に示したリリーフ弁20´と実質同じ構造において、
2つのポート21、22の流路面積を同一に設定し、2
つのポペット弁40、41に共用したばね部材26とは
別に、伸び行程用のポペット弁40を常時閉弁方向へ付
勢する追加のばね部材45を設けたことを特徴としてい
る。このリリーフ弁20"の作用は、上記図4に示した
リリーフ弁20´と実施同じであるが、縮み行程用のポ
ペット弁41には共用のばね部材26のばね力が作用し
ているのに対し、伸び行程用のポペット弁40には、こ
の共用のばね部材26と追加のばね部材45とのばね力
が作用しているので、このばね力に差をもたせて設定す
ることにより伸び行程時と縮み行程時とでほぼ同一の減
衰力が発生する。
【0019】なお、上記リリーフ弁20(図2)および
リリーフ弁20´(図4)において、伸び行程時と縮み
行程時とでほぼ同一の減衰力を得るために、伸び行程用
のポート21を小径、縮み行程用のポート22を大径に
したが、伸び行程時と縮み行程時とで減衰力を異ならせ
る場合には、これらを逆の関係、すなわち伸び行程用の
ポート21を大径、縮み行程用のポート22を小径と
し、また、これら2つのポート21、22を同一の流路
面積を有する構成とすればよい。また、上記リリーフ弁
20"(図5)において、2つのポート21と22とは
同じ流路面積を有しているが、伸び行程時と縮み行程時
とで減衰力を異ならせる場合には、異なる流路面積を有
する構成としてもよく、またばね部材26とばね部材4
5とのばね力を同一にする構成としてもよい。
【0020】さらに、上記実施の形態においては、シリ
ンダ1の外壁の2つのリリーフ弁(第2副減衰力発生機
構)16、17を1つのリリーフ弁20(20´、2
0")に集約したが、本発明は、これに代えてまたはこ
れに加えて、図6に示すようにピストン3´に設ける2
つの主減衰力発生機構(リリーフ弁)9´、10´を1
つのユニットに集約してもよいものである。ただし、こ
の場合は、別途、伸び行程時と縮み行程時とで独立の油
液流れを形成するためのチェック弁9a、10aが必要
である。
【0021】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明に係る油
圧緩衝器によれば、伸び側および縮み側で対をなす減衰
力発生機構の少なくとも1組をユニット化したので、部
品点数並びに組付工数が削減し、減衰力発生機構の選択
幅を犠牲にすることなく製造コストの低減を達成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るピストン位置依存型油圧緩衝器の
全体構造を示す断面図である。
【図2】ユニット化したリリーフ弁の構造を示す断面図
である。
【図3】ピストンに設けた主減衰力発生機構としてのリ
リーフ弁の構造を示す断面図である。
【図4】図2に示したリリーフ弁の変形構造を示す断面
図である。
【図5】図4に示したリリーフ弁の変形構造を示す断面
図である。
【図6】ピストンに設けるリリーフ弁をユニット化した
構造を示す断面図である。
【図7】従来のピストン位置依存型油圧緩衝器の全体構
造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ、 2 外筒、 3 ピストン 4 ピストンロッド、 5 ロッドガイド 6 ロッド側室、 7 反ロッド側室、 8 リザ
ーバ 9、10 主減衰力発生機構(リリーフ弁) 11、12 逆止弁 14、15 第1副減衰力発生機構(固定オリフィス) 20、20´、20" 第2副減衰力発生機構(リリ
ーフ弁…ユニット) 21、22 ポート 24、40、41 ポペット弁 26 圧縮ばね(ばね手段) 28、29 シリンダに設けた油路 45 追加のばね

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油液が封入されたシリンダと、シリンダ
    内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が該ピスト
    ンに連結され、他端が前記シリンダの外部へ延出された
    ピストンロッドと、伸び行程で異なる特性の減衰力を発
    生する複数の伸び側減衰力発生機構と、縮み行程で異な
    る特性の減衰力を発生する複数の縮み側減衰力発生機構
    とを備え、前記ピストンのストロークに応じて前記特性
    の異なる減衰力発生機構を選択的に作動させる油圧緩衝
    器において、前記複数の減衰力発生機構のうち、伸び側
    および縮み側で対をなす少なくとも1組の減衰力発生機
    構を1つのユニットに集約したことを特徴とする油圧緩
    衝器。
  2. 【請求項2】 ユニットが、シリンダ内のロッド側室ま
    たは反ロッド側室の油圧上昇に応じて開弁するリリーフ
    弁からなることを特徴とする請求項1に記載の油圧緩衝
    器。
  3. 【請求項3】 リリーフ弁が、シリンダ内のロッド側室
    および反ロッド側室に通じる2つのポートと、該2つの
    ポートから共通に圧力を受ける1つのポペット弁と、該
    ポペット弁を閉弁方向へ付勢するばね手段とを備えてい
    ることを特徴とする請求項2に記載の油圧緩衝器。
  4. 【請求項4】 2つのポートが、異なる流路面積を有し
    ていることを特徴とする請求項3に記載の油圧緩衝器。
  5. 【請求項5】 リリーフ弁が、シリンダ内のロッド側室
    および反ロッド側室に通じる2つのポートと、該2つの
    ポートから独立に圧力を受ける、伸縮可能に連結された
    2つのポペット弁と、該2つのポペット弁を閉弁方向へ
    付勢するばね手段とを備えていることを特徴とする請求
    項2に記載の油圧緩衝器。
  6. 【請求項6】 2つのポートが、異なる流路面積を有し
    ており、ばね手段が、2つのポペット弁に共用されるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の油圧緩衝器。
  7. 【請求項7】 2つのポートが、同じ流路面積を有して
    おり、ばね手段が、前記2つのポペット弁の何れか一方
    を付勢する追加のばね部材を備えていることを特徴とす
    る請求項5に記載の油圧緩衝器。
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