JP2003074471A - 密閉型圧縮機のリサイクル支援システムおよびリサイクル方法 - Google Patents
密閉型圧縮機のリサイクル支援システムおよびリサイクル方法Info
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Abstract
リサイクル情報を伝えるためには、密閉型圧縮機の本体
に新しい部品を設置したり、又製造工程を追加したりす
るので、密閉型圧縮機のコストが上昇する問題点があっ
た。 【解決手段】 密閉型圧縮機の製造業者により提供され
る、圧縮機の製品識別コードに関連付けて蓄積された該
密閉型圧縮機のリサイクルに関連する情報を有するサー
バコンピュータ10と、サーバコンピュータにネットワ
ークで接続される端末装置20を備え、端末装置20に
はリサイクル業者がリサイクルに関連する情報を要求す
る密閉型圧縮機の製品識別コードを入力する入力手段
と、該入力情報をネットワークを通じてサーバコンピュ
ータ10に送信する送信手段と、前記の要求に応えてサ
ーバコンピュータ10から送信されるリサイクルに関す
る情報を画面表示する表示手段等を備えた密閉型圧縮機
のリサイクル支援システム。
Description
用いられる密閉型圧縮機の解体を含めたリサイクル作業
に際し、リサイクル業者等がこれらを効率的、経済的に
かつ安全に施行できるような密閉型圧縮機のリサイクル
支援システム及び該リサイクル支援システムを使った密
閉型圧縮機のリサイクル方法に関するものである。
に施行できることを目的とした事例として、特開200
0−104661号公報や特開2000−303960
号公報がある。特開2000−104661号公報で
は、図4(図4(a)横断面図、図4(b)縦断面図)
で示すように、密閉型圧縮機の密閉容器1側面の内部に
収納された潤滑油を排出するのに相応しい位置に、閉塞
栓11を予め設けておき、解体処理時にはこの閉塞栓1
1を外したり、叩き壊したりすることで、密閉容器1内
と外部とを連通させ、潤滑油の排出を容易にできるよう
にするものである。
0号公報では、外部からは密閉容器1内のどこに何が配
置されているか判別不能である密閉型圧縮機に対して、
密閉容器1を切断し、内部の圧縮機構部2や電動機部3
を取り出すにあたって、適切な切断位置を示すマーキン
グ9を、予め密閉容器1の外周面に施したものである。
解体処理を効率的に施行できることを目的とした前記の
事例では、いずれも密閉型圧縮機の本体に新しい部品を
設置したり、あるいは製造工程を追加したりしており、
密閉型圧縮機のコストが上昇してしまう問題点があっ
た。
程の追加によって得られる機能は、純粋に密閉型圧縮機
の解体時にのみ適用されるもので、冷凍空調装置から要
求されている圧縮機の本質的な機能とは全く関係がな
く、それなのにコストが上昇し、場合によっては圧縮機
の重量が増加したり、装置側の配管取回しを変更したり
しなければならない事態が生じたりして、該密閉型圧縮
機を使用する冷凍空調装置メーカにとっては、設計変更
を余儀なくされる可能性がある。
は、それぞれ単独の機能として満足でき、その作業にお
いては効率的な作業が施行可能となるが、密閉型圧縮機
を解体し、再資源化するまでのリサイクル作業全般の過
程を効率的に運用できるようにするためには、リサイク
ル業者に更にもっと多くの情報が伝達されなければなら
ないという課題がある。
なされたもので、密閉型圧縮機のコスト上昇を招かず、
かつリサイクル業者が密閉型圧縮機を解体し、再資源化
するまでのリサイクル作業全般の過程を効率的に運用で
きるようなシステム及びこのシステムを使用したリサイ
クル方法を提供することを目的とする。
めに、この発明に係わる請求項1記載の密閉型圧縮機の
リサイクル支援システムは、密閉型圧縮機の製造業者に
より提供される、圧縮機型名や製造番号等の製品識別コ
ードに関連付けて蓄積された該密閉型圧縮機のリサイク
ルに関連する情報、および該情報を管理するシステム管
理プログラムを有するサーバコンピュータと、リサイク
ル業者側の端末装置と、ネットワ−クで接続され、相互
に情報の送信、受信を可能とする、前記サーバコンピュ
ータ及び前記端末装置の送受信装置とを備え、これらサ
−バコンピュ−タ及び端末装置はリサイクル業者に対す
る認証手段を有し、前記端末装置には、リサイクル業者
がリサイクルに関連する情報を要求する前記製品識別コ
ードを入力する入力装置と、前記要求に応えて前記サー
バコンピュータから送信される該当密閉型圧縮機のリサ
イクルに関連する情報を画面表示する表示装置、印刷出
力する出力装置及び記憶する記憶装置のうち少なくとも
いずれか1つの装置を備えシステムである。
サイクル支援システムは、上記のネットワークとしてイ
ンターネットを利用したものである。
閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、サー
バコンピュータに蓄積される密閉型圧縮機のリサイクル
に関連する情報が、潤滑油を密閉容器から効率的に排出
する方法に関する情報であって、リサイクル業者が密閉
容器に設けるべき排出穴の好適位置および直径、排出時
の圧縮機の姿勢である。
閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、サー
バコンピュータに蓄積される密閉型圧縮機のリサイクル
に関連する情報が、潤滑油の種類および油量である。
閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、サー
バコンピュータに蓄積される密閉型圧縮機のリサイクル
に関連する情報が、前記密閉容器を切断するのに際し
て、密閉容器切断後の解体工程が円滑に進むような、密
閉容器外周面の好適な切断位置および切断順序である。
閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、サー
バコンピュータに蓄積される密閉型圧縮機のリサイクル
に関連する情報が、密閉型圧縮機を構成する各部品の材
料名および各材料の使用重量である。
閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、サー
バコンピュータに蓄積される密閉型圧縮機のリサイクル
に関連する情報が、密閉容器の材料名および板厚、さら
に該密閉型圧縮機の全体重量である。
閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、電動
機部が、駆動軸に嵌着固定される回転子に永久磁石が使
用される直流ブラシレスモータで構成され、サーバコン
ピュータに蓄積される密閉型圧縮機のリサイクルに関連
する情報が、該永久磁石の材料名と使用量および永久磁
石の脱磁方法である。
閉型圧縮機のリサイクル支援システムは、密閉型圧縮機
のリサイクルに関連する情報を要求する密閉型圧縮機の
製品識別コードをリサイクル業者に入力させるための入
力画面を表示し、入力された製品識別コ−ドに基づき、
該当密閉型圧縮機のリサイクルに関する情報をリサイク
ル業者に閲覧させる閲覧画面を表示する表示装置を有す
るリサイクル業者側の端末装置を備え、前記リサイクル
に関する情報は、密閉型圧縮機の解体・回収手順情報、
密閉型圧縮機の密閉容器の切断情報、潤滑油に関する情
報及び密閉型圧縮機の部品情報のうち、少なくとも一つ
であるシステムである。
密閉型圧縮機のリサイクル支援システムは、リサイクル
業者側の端末装置との情報の送受信を行う送受信装置
と、製品識別コードに関連付けて蓄積された密閉型圧縮
機のリサイクルに関連する情報を記憶する記憶装置と、
前記送受信装置と前記記憶装置とを用いて処理を行う処
理装置とを有し、前記処理装置は、リサイクル業者側の
端末装置の要求するリサイクルに関連する情報の対象の
密閉型圧縮機の製品識別コードを、前記送受信装置が受
信した場合に、前記記憶装置の記憶する該当密閉型圧縮
機のリサイクルに関する情報を前記送受信装置に送信さ
せるものである密閉型圧縮機のリサイクル支援システム
であって、前記リサイクルに関する情報は、密閉型圧縮
機の解体・回収手順情報、密閉型圧縮機の密閉容器の切
断情報、潤滑油に関する情報及び密閉型圧縮機の部品情
報のうち、少なくとも一つであるシステムである。
密閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、前
記リサイクルに関する情報は、密閉型圧縮機の解体・回
収手順情報であり、潤滑油の排出・回収、次いで密閉容
器の切断・解体、次いで部品の取外し・回収の手順情報
及びそれぞれの手順の詳細情報を含むものである。
密閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、前
記リサイクルに関する情報は、潤滑油に関する情報であ
り、密閉型圧縮機からの潤滑油の排出方法に関する情報
及び再利用情報である。
密閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、前
記リサイクルに関する情報は、密閉型圧縮機の密閉容器
の切断情報であり、切断順序、切断位置及び切断寸法を
含むものである。
密閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、前
記リサイクルに関する情報は、密閉型圧縮機の部品情報
であり、前記端末装置の表示装置の画面上に、前記密閉
型圧縮機の主要部品を明示した密閉型圧縮機の全体断面
図を表示し、前記主要部品を選択することにより、付属
する小部品を表示するように複数段に階層表示して、そ
れぞれ部品名、材料名、重量を表示するものである。
密閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、前
記リサイクルに関する情報は、前記表示装置の画面上の
密閉型圧縮機の全体断面図には前記密閉型圧縮機の密閉
容器の切断情報である切断位置を表示し、密閉容器の切
断と部品との関連付けがわかるようにしたものである。
密閉型圧縮機のリサイクル方法は、前記請求項1から請
求項15記載の密閉型圧縮機のリサイクル支援システム
により、密閉型圧縮機のリサイクル作業を行うものであ
る。
施の形態について説明する。図1はこの発明の実施の形
態を示すシステム構成図である。図1に示す密閉型圧縮
機のリサイクル支援システムは、サーバコンピュータ
(処理装置)であるサーバパソコン10と複数の端末装
置であるクライアントパソコン20及びこれらを接続可
能とするネットワークとによって構成される。サーバパ
ソコン10は、電話回線等の通信回線を通じてネットワ
ークであるインターネットに接続されている。そしてサ
ーバパソコン10とクライアントパソコン20とは、そ
れぞれ、送受信装置を有し相互に情報の送信受信を可能
とする。またサーバパソコン10は、記憶装置であるハ
ードディスク10aを有し、このハードディスク10a
には、冷凍空調装置等に用いられる密閉型圧縮機の解体
を主体としたリサイクルに関する情報が、密閉型圧縮機
の製造業者から提供されその密閉型圧縮機の製品識別コ
ードに関連付けられて、蓄積されている。すなわちハー
ドディスク10aには、密閉型圧縮機のリサイクルに関
する各種のデータベースが構築されている。
縮機の仕様が識別できるためのもので、例えば圧縮機の
型名や製造番号などアルファベットや数字で構成された
単一の文字列で対応させる。但し圧縮機の仕様は同一の
型名でも、生産時期によっては部分的に仕様が異なる場
合があり得るため、圧縮機型名と製造ロット番号や、圧
縮機型名と製造年月日などといったいくつかの文字列の
組み合わせで対応させてもよい。
であるメモリ10bを有し、このメモリ10bには、前
記したハードディスク10aのリサイクルに関するデー
タベースを含め、本密閉型圧縮機リサイクル支援システ
ムの全体を管理するシステム管理プログラムが記憶され
ている。さらにサーバパソコン10は、インターネット
上でサーバパソコンとして動作するためのWWWサーバ
を有しており、前記システム管理プログラムは、インタ
ーフェイスを介してWWWサーバと連結され、インター
ネット上に接続可能となっている。そして外部のWWW
ブラウザからアクセス可能なようにプログラムされてい
る。
ぞれ密閉型圧縮機を解体しリサイクル処理するリサイク
ル業者が保有する。クライアントパソコン20はメモリ
20aを有し、該メモリ20aには、インターネットに
接続するためのWWWブラウザが記憶されている。また
クライアントパソコン20は、サーバパソコン10から
インターネットを経由して送受信する情報を表示する表
示装置20bの画面(入力画面閲覧画面)を有し、また
本システムに必ずしも必要というわけではないが、サー
バパソコン10からインターネットを経由して送信され
る情報を印刷出力する出力装置であるプリンタ20c、
あるいはその情報を記憶させる、ハードディスクやCD
−R、フロッピー(登録商標)ディスクに代表される記
憶媒体を用いた外部記憶装置のような記憶装置20dを
備える。
の処理の流れを以下に示す。最初にリサイクル業者がク
ライアントパソコン20を起動させ、WWWブラウザを
通じてサーバパソコン10にアクセスし、メモリ10b
のシステム管理プログラムを起動させる。これよりシス
テム管理プログラムがスタートする。図2はこのシステ
ム管理プログラムの概略を示すフローチャートである。 S301:サーバパソコン10がクライアントパソコン
20のWWWブラウザに対して初期画面を送信し、表示
装置20bの画面に初期画面が表示される。この初期画
面にはパスワード入力欄が表示され、この時点でパスワ
ードが入力可能な状態になっている。なおこのパスワー
ドは、リサイクル関連情報を提供する密閉型圧縮機の製
造業者に対して、密閉型圧縮機のリサイクル業者がその
情報を第三者へ漏洩をしないという秘密保持契約を結ぶ
ことにより、密閉型圧縮機製造業者から密閉型圧縮機リ
サイクル業者へ与えられるものであり、この時点でリサ
イクル業者は本システムの登録者となる。
オペレータ)は、本システムへのログイン処理として、
クライアントパソコン20のキーボードをから特定のパ
スワードを入力する。そしてこのパスワード情報はサー
バパソコン10に送信される。 S303:サーバパソコン10のハードディスク10a
には、前記した秘密保持契約を結んだ本システムの登録
者(リサイクル業者)の情報が、登録者情報として、前
記パスワードに関連付けて格納されている。そしてシス
テム管理プログラムは、クライアントパソコン20で入
力されたパスワード情報から、ハードディスク10a内
の登録者情報を検索し、該パスワード情報に関連付けら
れて登録された登録者が存在するかどうか、すなわちパ
スワードを送信してきたクライアントパソコン20のオ
ペレータが本システムの登録者であるか否かの認証処理
を実施する。即ちサーバパソコン10及びクライアント
パソコン20はリサイクル業者に対する認証手段を有し
ている。 S304:認証処理によりパスワードを送信してきたオ
ペレータが本システムの登録者であると認証できた場合
には、システム管理プログラムは次のステップである対
象圧縮機の製品識別コードの入力画面をクライアントパ
ソコン20の表示装置20bの画面へ表示させる。 S305:前記の認証処理でパスワードの送信者が本シ
ステムの登録者でないと判断された場合には、クライア
ントパソコン20の表示装置20bの画面に登録情報な
しといった内容のメッセージを表示させ、オペレータの
選択に応じて、登録者となるための案内を段階的に表示
させるか、システムを終了させる。なおパスワードの入
力ミスの場合もあり得るので、そのパスワード情報から
該当登録者が確認できなくても、1回の認証処理で登録
者でないと判断しないで、パスワード入力を2〜4回繰
り返し実施できるようにしてもよい。このように秘密保
持契約を結んだ特定のリサイクル業者(登録者)だけし
か、本システムへのアクセス、すなわち密閉型圧縮機の
リサイクル関連情報の閲覧ができないようになるので、
密閉型圧縮機の製造業者は、第三者への情報漏洩の危険
から回避される。
して、クライアントパソコン20のオペレータは、入力
装置であるキーボードを使って、情報を要求する密閉型
圧縮機の製品識別コードを入力する。ここで、製品識別
コードについて詳細に述べる。一般的に冷凍空調装置に
使用される密閉型圧縮機は、アルファベットと数字が組
み合わされた文字列で表記される型名を有している。こ
の型名が異なると、内部の仕様が当然異なることになる
ため、1つの手段として、この型名を製品識別コードと
することが考えられる。また型名とは別に製品個々に独
立した製品番号または製造番号(一般的には通し番号と
して)を付す場合がある。この場合には製造業者はその
番号から、圧縮機の型名や製造工場と製造日、場合によ
っては出荷日や出荷先までの情報が把握可能であるの
で、この製品番号または製造番号を製品識別コードとす
ることができる。
一の型名であっても製造年月によっては微妙に内部の仕
様が異なる場合がある。例えば製造業者は、新規圧縮機
の開発とともに、現在生産中の圧縮機の原価低減活動も
続けており、この原価低減活動の成果を製品(圧縮機)
に反映する時には、その圧縮機の用途や機能は変更され
るわけではないので、内部の仕様を部分的に変更したと
しても型名を変更しない場合がある。よって型名だけで
は確実にその仕様を特定できない場合が出てくる。製品
個々に独立した番号のない密閉型圧縮機には、型名以外
に製造ロット番号や製造年月あるいは製造年月日が付さ
れている。そこで製品識別コードを、型名とその製造ロ
ット番号、あるいは型名と製造年月または型名と製造年
月日という2つの文字列で対応させ、この2つの文字列
情報をクライアントパソコン20のオペレータに入力さ
せるようにすれば、製造業者は確実にその圧縮機の仕様
が特定できる。
用いる製品識別コードは、リサイクル業者がその圧縮機
を見ただけで判別できなければならない。そのため密閉
型圧縮機の容器外表面にスタンプで印すのが適切であ
る。その場所は上面であっても側面であっても構わな
い。また、製品識別コードを記載したラベルを容器外表
面に貼り付けてもよい。さらには、製品識別コードを表
すバーコードを容器外表面に貼り付け、リサイクル業者
がそのバーコードを光学式読み取り器で読みとること
で、製品識別コードが入力されるようなシステムとして
もよい。
ライアントパソコン20から送信されてきた製品識別コ
ードから、ハードディスク10a内の製品識別コードを
検索する。ハードディスク10a内には、リサイクル関
連情報が製品識別コードに関連付けられて保存されてお
り、リサイクル関連情報の先頭たる製品識別コードの情
報を検索し、クライアントパソコン20から送信されて
きた製品識別コードに該当する情報がハードディスク1
0a内にあるかどうか、すなわち同一の製品識別コード
があるかどうかといった製品識別コード検索処理を実施
する。
する製品識別コードをハードディスク10a内に検索で
きなかった場合は、該当機種がない旨の内容を、クライ
アントパソコン20の表示装置20bの画面に表示さ
せ、クライアントパソコン20のオペレータの選択に応
じて、再度製品識別コードの入力画面を表示させるか、
システムを終了させる。
ドディスク10a内に検索できた場合には、サーバパソ
コン10のシステム管理プログラムは、次ステップとし
て、クライアントパソコン20のオペレータがどのよう
な情報を要求するのかを判別するために、情報選択画面
をクライアントパソコンの表示装置20bの画面に表示
させる。これは、リサイクル関連情報の内容をいくつか
に分類しておき、それらの情報分野ごとの名前をつけ、
簡単な内容説明を併記しておき、それら分類の名前をア
イコン化させ、クライアントパソコン20のオペレータ
に該アイコンをクリックさせることで、オペレータの要
求している情報分類を判別するものである。なお、オペ
レータがキーボード入力にて、要求する情報を選択する
方法であっても構わない。そのためハードディスク10
a内のリサイクル関連情報は、製品識別コード毎に分類
されるとともに、その下の階層で、上記のアイコンで示
される情報内容毎に分類されている。各情報分野の中身
についての詳細は後述する。
アントパソコン20のオペレータは、マウスやキーボー
ドを使って要求する情報の情報分野を選択する。マウス
を使ってアイコンをクリックすれば、簡単に入力でき
る。 S311:システム管理プログラムは、ハードディスク
10aからクライアントパソコン20のオペレータの要
求に対応する情報をセレクトし、クライアントパソコン
20の表示装置20bの画面(閲覧画面)に表示させ
る。情報はハードディスク10a内ですでに情報内容に
分類され保存されているので、表示装置20bの画面
(閲覧画面)への表示までに短時間の処理で対応可能と
なる。なお、情報の表示は1回だけなく、オペレータの
選択に応じて、段階的に表示させればよく、また段階を
追うごとに、情報が細部に至るような階層的な表示をす
れば、より詳細な情報をリサイクル業者に提供できる。
は、表示装置20bの閲覧画面に表示されたリサイクル
関連情報を、クライアントパソコン20のある場所と離
れた場所のリサイクル作業場に情報を伝えるために、プ
リンタ20cにより印刷してもよいし、異なる日時に情
報を閲覧するために、クライアントパソコン20のハー
ドディスクや、CD−Rやフロッピー(登録商標)ディ
スクに代表されるような記憶媒体を用いて、外部記憶装
置により情報を記憶させてもよい。但し印刷された情報
や記憶された情報も、情報漏洩を禁じた秘密保持契約の
対象であることは言うまでもない。
る情報の提供が完了すると、最後にクライアントオペレ
ータ20のオペレータの選択に応じて本システムを終了
させるか、またはオペレータの希望する画面に戻し、再
度情報要求を受けつける状態に戻す。
ットを利用することで、特別な通信網を形成することな
く、密閉型圧縮機の製造業者からリサイクル業者へ、安
価に密閉型圧縮機に関するリサイクル関連情報が提供で
きる。そして秘密保持契約を締結したリサイクル業者だ
けがアクセス可能なようにパスワードを使った認証手段
を実行するので、インターネットを使用しても密閉型圧
縮機の製造業者は、第三者への情報漏洩を防止できる。
なお、リサイクル業者がクライアントパソコン20から
サーバパソコン10へ、密閉型圧縮機のリサイクル処理
における感想や不満、あるいは意見、提案を送信できる
ようにすることで、製造業者はそれらの情報を把握し、
製品のリサイクル設計へ反映できるメリットが生じる。
即ちリサイクル業者からの要求を密閉型圧縮機の設計に
フィードバックできるので、よりリサイクルしやすい密
閉型圧縮機の開発が加速できる。また情報要求のあった
製品識別コードから、製造業者はその製品のライフサイ
クルを把握でき、場合によっては統計処理ができる。
べる。情報分野の1つとして、まず圧縮機の潤滑油排出
方法というタイトルで表される情報分野を取り上げる。
密閉型圧縮機は、図3に示すように密閉容器1に該密閉
容器1内部と連通する冷媒ガスの吸入管7と吐出管8を
備え、冷媒ガスを吸入し、圧縮し、吐出する圧縮機構部
2と、この圧縮機構部2を駆動する電動機部3と、圧縮
機構部2と電動機部3を連結する駆動軸4と、密閉容器
1内の底部に形成された油ため5に貯留された潤滑油を
有す。電動機部3は、密閉容器1に焼嵌め固定された固
定子3aと駆動軸4に焼嵌め固定され、駆動軸4と同期
回転する回転子3bから構成される。また潤滑油は、給
油手段によって圧縮機構部2や駆動軸4の複数の摺動箇
所へ供給され、これら摺動箇所の潤滑を行うものであ
る。なお給油手段は、図3に示すようなポンプ機構を用
いるものもあれば、差圧や遠心力を利用した方法もあ
る。
は、環境汚染の観点から当然そのまま廃却することはで
きないし、圧縮機解体または破砕時に潤滑油が燃焼する
危険性がある。また潤滑油は燃料等の再利用が可能であ
る。そのため密閉型圧縮機の解体処理前に、密閉容器1
内に貯留されている潤滑油を密閉容器1から排出して、
回収する必要がある。上記したように、密閉型圧縮機の
密閉容器1内部には、圧縮機構部2や電動機部3が収納
されているので、それらの配置の関係から、単純に吸入
管7や吐出管8から排出できない場合があったり、排出
できても全油量の排出までに時間がかかったりする。そ
こでこの情報分野を選択した場合、この潤滑油の排出に
最も効果的、すなわち短時間で排出できる排出穴を設置
する位置が、密閉型圧縮機の外形図や鳥瞰図(立体図)
に明示される。このとき、図には寸法が示されている
と、より詳細に排出穴の最適位置の情報がリサイクル業
者に伝達できる。さらには、この排出穴の最適な直径
や、例えば排出穴を下にして圧縮機を約45度傾斜させ
るというような、効果的に排出できる圧縮機の排出時の
姿勢も図を併記してクライアントパソコン20の表示装
置20bの画面に表示させる。この情報によりリサイク
ル業者は、不要な排出穴を設けてしまったり、潤滑油の
排出に時間をかけたりしないで済み、リサイクルコスト
削減と時間の短縮が図れ、かつ解体時の潤滑油燃焼の危
険が回避できる。また製造業者は、従来例のように圧縮
機に閉塞栓を設けたり、排出に最適な位置をマーキング
したりといったような密閉型圧縮機の本体に新しい部品
を設置したり、あるいは製造工程を追加したりすること
なく、すなわち密閉型圧縮機のコストを上昇させること
なく、リサイクル業者に潤滑油の効果的な排出方法の情
報を伝達できる。またこの情報を参考として、リサイク
ル業者が潤滑油を排出することで、潤滑油はリサイクル
業者によって確実に回収されるので、環境汚染の防止に
つながる。
ある。排出後の潤滑油を再利用する際、その潤滑油がど
のような種類のものであるかという情報が、リサイクル
業者には必要である。この情報分野ではこのような情報
をクライアントパソコン20の表示装置20bの画面に
表示させる。種類は例えば、ポリオールエステル油とい
うようなものであり、さらにはその潤滑油のもっと詳細
な各物性値や成分、添加剤の種類を表示させることで、
リサイクル業者は、それら情報をもとにより効果的な再
利用方法が検討できる。このためには潤滑油メーカの情
報協力が必要である。また同時に製造業者がその圧縮機
を出荷した際の封入量の情報も提供される。この情報
は、リサイクル業者が潤滑油を回収する際に、排出が完
了したかどうかの量的な目安となり、必要以上に排出に
時間をかけてしまう損失を防止できる。
情報をラベルに記載し、密閉型圧縮機の密閉容器1外表
面に、そのラベルを貼り付けることが考えられるが、ラ
ベルでは伝えられる情報量に限界があるし、またラベル
の材料コストやそれを貼り付ける工程の追加が生じる。
本システムにより、圧縮機のコストを上昇させることな
く、またラベル貼り付けでは対応できないような大量の
潤滑油に関する情報を、リサイクル業者に伝えることが
できる。
ある。密閉型圧縮機は外見から密閉容器1の内部は全く
判別できない。上記したように電動機固定子3aは、密
閉容器1内側に焼嵌め固定されているので、内部の圧縮
機構部2や電動機部3を取り出すための密閉容器1の切
断を適切な位置で行わないと、例えば切断位置が固定子
3aの焼嵌め範囲であった場合には、せっかく密閉容器
1を切断しても、取り出せないことになる。そこでこの
密閉容器切断位置情報をクライアントパソコン20のオ
ペレータが選択すると、最小限の切断回数および切断距
離で効果的に内部の要素を取り出せる位置を、寸法とと
もに、密閉型圧縮機の外形図や鳥瞰図(立体図)で明示
し、かつ、その切断順序を情報として、クライアントパ
ソコン20の画面20bに表示させる。これによりリサ
イクル業者は、不要な切断をしてしまう無駄が解消さ
れ、また手順通りに行うことで、安全に圧縮機機構部2
や電動機部3を取り出せる。密閉型圧縮機の製造業者
は、切断位置を密閉容器1外表面にマーキングする必要
がなく、マーキング工程の追加による圧縮機のコスト上
昇をさせることなく、リサイクル業者に最適な密閉容器
切断位置に関する情報を伝達できる。さらに切断位置だ
けでなく、マーキングで表現が難しい切断順序も伝達可
能となる。
の情報分野をクライアントパソコン20のオペレータが
選択すると、各部品の材料名とその重量の情報が提供さ
れる。部品情報が選択されると、システム管理プログラ
ムはまずクライアントパソコン20の表示装置20bの
画面に、その密閉型圧縮機の断面図を表示させる。この
断面図には代表部品(主要部品)にのみ、引き出し線で
部品名称が明示されている。この名称部分をクライアン
トパソコン20のオペレータがクリックすると、この代
表部品の拡大図が表示される。その拡大図にはその代表
部品に付随する小部品までも図示され、それぞれに引き
出し線で部品名称が明示される。クライアントパソコン
20のオペレータにこれらをクリックさせることで、そ
の部品の材料名とその重量を表示装置20bの画面に表
示する。
部品として最初の断面図で名称が表示されていて、これ
をクリックすると、次の画面では固定スクロール12の
拡大図となり、これには固定スクロール12に付属する
チップシール13、吐出弁14a、吐出弁押さえ14
b、固定ボルト14cおよび締結ボルト15も描かれ、
固定スクロール12と合わせてそれぞれの部品に引き出
し線で名称が明示される。そして、この名称部分をクリ
ックすると、それぞれ材料名と重量が表示される。具体
例を挙げると、固定スクロールを選択した場合には、材
料名:ねずみ鋳鉄FC250、重量:2.2kg、チッ
プシールを選択した場合には、材料名:PPS(ポリフ
ェニレンサルファイド)、重量:0.002kg、締結
ボルトの場合には、材料名:SCM(クロムモリブデン
鋼)435、黒色酸化皮膜付き、重量:0.04*6本
となる。部品名称は分解可能な範囲で表示する。例えば
電動機回転子3bは、インダクションモータの場合、積
層された鋼板とダイキャストアルミニウムが一体に形成
されている。このためこのような場合では、1つの部品
名称に対して、材料名と重量が複数表示される。なお部
品名称を表示せず、直接部品図をクリックさせるように
してもよい。この場合には、選択した後に部品名称が材
料名などとともに表示される。なお、上記の密閉圧縮機
の全体断面図には、密閉圧縮機切断情報である切断位置
を表示し密閉圧縮機の切断位置と部品との関連付けがわ
かるようにすることで、密閉容器の切断場所により回収
部品が判明し、部品の回収が容易となる。
圧縮機解体後の部品を材料別に詳細に分別でき、また重
量も把握できるので、資源価値の判断が容易に行え、効
率のよい再資源化が実施できる。なお製造業者にとっ
て、従来的な情報伝達方法としては、これらの情報をラ
ベルに記載し、密閉型圧縮機の密閉容器1外表面に、そ
のラベルを貼り付けることが考えられるが、ラベルでは
伝えられる情報量に限界があるし、またラベルの材料コ
ストやそれを貼り付ける工程の追加が生じる。またラベ
ルでは製造業者固有の設計情報でもある部品の材料や重
量を不用意に第三者へ明示してしまうことになる。本シ
ステムにより、圧縮機のコストを上昇させることなく、
またラベル貼り付けでは対応できないような大量のリサ
イクルに有用な部品情報をリサイクル業者に伝えられ、
かつ部品情報のような固有の設計情報を第三者へ明示す
ることが回避できる。
である。最近密閉型圧縮機のリサイクル方法として、潤
滑油を取り出した後の圧縮機を冷却し、冷却により密閉
容器1を脆化させ、大型のカッターが装備された破砕機
で、圧縮機をまるごとそのカッターで破砕して、その後
で破砕後の破断片を材料別に分別し、再利用する方法が
考えられている。常温では密閉容器1の剛性が極めて高
いために破砕機のカッターのダメージが大きいと言う欠
点を、冷却して密閉容器1を脆化させることで、カッタ
ーで砕けやすくする方法である。このためこの情報分野
では、上記のような冷却による圧縮機脆性破砕をリサイ
クル業者が実施するために必要な情報を提供するもので
ある。その情報の具体例としては、密閉容器1の材料名
および密閉容器1の厚さ(板厚)であり、さらには密閉
型圧縮機の全重量である。これらの情報をクライアント
パソコン20の表示装置20bの画面に表示させる。破
砕の前に潤滑油は回収されるので、全重量は潤滑油を除
いた場合の重量である。これらの情報により、リサイク
ル業者は、自分が保有する破砕機の能力と照らし合わせ
て、どの程度圧縮機を冷却すればよいか、破砕機への1
回の投入量をどの程度にしたら良いかを検討できる。よ
って必要以上に冷却してしまうエネルギー損失や、投入
量の過多による破砕機の故障などが防止できる。
らは、これらの情報をラベルに記載し、密閉型圧縮機の
密閉容器1外表面に、そのラベルを貼り付けることが考
えられるが、ラベルの材料コストやそれを貼り付ける工
程の追加が生じる。またラベルでは、製造業者固有の設
計情報でもある密閉容器材料名や板厚を不用意に第三者
へ明示してしまうことになる。本システムにより、圧縮
機のコストを上昇させることなく、破砕に関する情報
を、リサイクル業者に伝えられ、かつ固有の設計情報を
第三者へ明示することが回避できる。
の脱磁方法である。近年密閉型圧縮機の高効率化を目的
に、一部でモータ効率の高い直流ブラシレスモータが密
閉型圧縮機の電動機として採用されている。この直流ブ
ラシレスモータの場合、電動機回転子には永久磁石が備
えられている。この永久磁石の磁力は極めて強力で、こ
の磁力によって、解体後に回転子が他部品や解体設備や
治工具に吸着し取外し難くなったり、吸着時の勢いが強
いため、回転子と吸着物の間に指などを挟んで負傷した
りするという問題が生じる。また上記した破砕機により
密閉型圧縮機を破砕する時にも、カッターや破砕機の内
壁に永久磁石の破砕片が吸着して取れなくなる問題があ
る。そのため解体または破砕の前に、永久磁石の磁力を
なくす必要があり、この情報分野が選択されると、直流
ブラシレスモータの脱磁方法についての情報を提供す
る。脱磁方法については、電気的な方法や熱的な方法な
どがあり、リサイクル業者の保有設備にも違いがあるの
で、いずれの方法も表示させるが、最も効果的な方法を
推奨方法として表示させる。
ラシレスモータ搭載の密閉型圧縮機を解体または破砕す
る前に電動機回転子の永久磁石の磁力を脱磁できるの
で、以降の作業を効率的かつ安全に遂行でき、また設備
や治工具の損害を防止できる。なお、製造業者にとっ
て、従来的な情報伝達方法としては、これらの情報をラ
ベルに記載し、密閉型圧縮機の密閉容器外表面に、その
ラベルを貼り付けることが考えられるが、ラベルの材料
コストやそれを貼り付ける工程の追加が生じる。本シス
テムにより、圧縮機のコストを上昇させることなく、直
流ブラシレスモータの脱磁方法に関する情報を、リサイ
クル業者に伝えられる。
形態1の図2のシステムプログラムのフロ−チャ−トに
おいて、S309で、クライアントパソコン画面に表示
する情報分野選択画面に、密閉圧縮機の解体・回収手順
情報を追加する。本情報の内容は、密閉圧縮機のリサイ
クルに当たり、密閉圧縮機の解体・回収手順であり、ま
ず潤滑油の排出・回収を行い、次いで密閉容器の切断・
解体を行い、その後部品の取外し・回収を行うという手
順情報及びそれぞれの手順の詳細情報を含むものであ
る。なお、上記のそれぞれの手順の詳細情報は、実施の
形態1に記載の潤滑油の排出方法、潤滑油情報、密閉容
器切断位置情報及び部品情報の各情報分野と同様な情報
であるが、これらの情報分野を選択、参照するように画
面上で明示するようにしてもよい。本手順情報は、密閉
圧縮機のリサイクルに不慣れなリサイクル業者には有用
な情報であり、密閉型圧縮機のリサイクルに際し事前に
密閉型圧縮機の解体・回収手順情報を閲覧、入手するこ
とにより、正しい手順で密閉圧縮機の解体・部品等の回
収ができるので、手順を間違うことによる密閉圧縮機に
特有な潤滑油をこぼす等の不測の事態をまねくことがな
く安全で効率的な密閉圧縮機の解体回収が可能となる。
その他の点は実施の形態1と同じである。
は、リサイクル業者がクライアントパソコン20からサ
ーバパソコン10へ、密閉型圧縮機のリサイクル処理に
感想や不満、あるいは意見、提案を送信できるようにす
ることも可能とすることを先に述べたが、この方法によ
りリサイクル業者が、より効率的でかつ安全なリサイク
ル方法を追求するために新しい情報提供を要求すること
で、製造業者が提供する情報分野は拡大していくもので
ある。なおネットワークとしてインターネットを利用し
たが、それに限るものではない。
ル支援システムを構築したことにより、密閉型圧縮機の
リサイクル業者は、密閉型圧縮機の製造業者が提供す
る、正確でかつ大量のリサイクル関連情報を、ネットワ
ークを通じて簡単に入手することができる。しかもこれ
ら情報は製品識別コードにより、その密閉型圧縮機に密
着した固有の情報が含まれるため、これらの情報から、
リサイクル業者はその密閉型圧縮機のリサイクル作業を
極めて効率的にかつ安全に遂行できる。また密閉型圧縮
機の製造業者は本支援システムにより、密閉型圧縮機の
コストを上昇させることなく、正確なリサイクル関連情
報をリサイクル業者に提供でき、循環型社会の形成に大
きく貢献できる。そして情報の第三者への漏洩を禁じる
秘密保持契約を結んだ特定のリサイクル業者だけが、認
証手段により本システムへのアクセスが可能となるの
で、製造業者は設計情報の流出や不用意な公開を防止で
きる。
イクル支援システムでは、ネットワークとしてインター
ネットを利用したので、多額の投資により新しく通信網
を整備することなく、リサイクル支援システムを安価に
構築できる。
イクル支援システムでは、潤滑油を密閉容器から効率的
に排出する方法に関する情報を提供するようにしたの
で、密閉型圧縮機のリサイクル業者は、不要な排出穴を
設けてしまったり、潤滑油の排出に時間をかけたりしな
いで済み、リサイクルコスト削減と時間の短縮が図れ、
かつ解体時の潤滑油燃焼の危険が回避できる。また密閉
型圧縮機の製造業者は、密閉容器への栓取り付けやマー
キングによる密閉型圧縮機のコストを上昇させることな
く、リサイクル業者に潤滑油の効果的な排出方法の情報
を伝達できる。またこの情報を参考として、リサイクル
業者が潤滑油を排出することで、潤滑油はリサイクル業
者によって確実に回収されるので、環境汚染の防止につ
ながる。
イクル支援システムでは、情報として潤滑油の種類や物
性値、添加剤等の詳細な潤滑油特性および油量を提供す
るようにしたので、密閉型圧縮機のリサイクル業者は回
収した潤滑油の適切な再利用を実施できる。また密閉型
圧縮機の製造業者はそれらを表示するためのラベルや銘
板による密閉型圧縮機のコストを上昇させることなく、
リサイクル業者に潤滑油の特性情報を伝達できる。また
この情報を参考として、リサイクル業者が回収した潤滑
油のより効果的な再利用を実施することで、循環型社会
の形成に貢献できる。
イクル支援システムでは、情報として密閉型圧縮機解体
時に密閉容器を切断する際の最適な切断位置と切断順序
を提供するようにしたので、密閉型圧縮機のリサイクル
業者は不要な切断をしないで済み、リサイクルコスト削
減と時間の短縮が図れ、かつ手順通りに行うことで安全
に解体作業が遂行できる。また密閉型圧縮機の製造業者
は、密閉容器へのマーキングによる密閉型圧縮機のコス
トを上昇させることなく、リサイクル業者に最適な密閉
容器切断位置と切断順序に関する情報を伝達できる。
イクル支援システムでは、情報として密閉型圧縮機を構
成する各部品の材料名および各材料の使用重量を提供す
るようにしたので、密閉型圧縮機のリサイクル業者は解
体後の部品を材料別に詳細に分別でき、また重量も把握
できるので、資源価値の判断が容易に行え、効率のよい
再資源化が実施できる。また密閉型圧縮機の製造業者
は、それらを表示するためのラベルや銘板による密閉型
圧縮機のコストを上昇させることなく、リサイクル業者
に部品情報を伝達できる。
イクル支援システムでは、情報として密閉型圧縮機の密
閉容器の材料名および板厚、さらに密閉型圧縮機の全体
重量を提供するようにしたので、密閉型圧縮機のリサイ
クル業者は、密閉型圧縮機全体を破砕機により破砕する
際、自分が保有する破砕機の能力と照らし合わせて、圧
縮機冷却時間や投入量をどの程度にしたら良いか検討で
き、必要以上に冷却してしまうエネルギー損失や、投入
量の過多による破砕機の故障などが防止できる。また密
閉型圧縮機の製造業者は、それらを表示するためのラベ
ルや銘板による密閉型圧縮機のコストを上昇させること
なく、リサイクル業者に部品情報を伝達できる。
イクル支援システムでは、情報として密閉型圧縮機に搭
載されるの直流ブラシレスモータの脱磁方法を提供する
ようにしたので、密閉型圧縮機のリサイクル業者は、直
流ブラシレスモータ搭載の密閉型圧縮機を解体または破
砕する前に電動機回転子の永久磁石の磁力を脱磁できる
ので、以降の作業を効率的かつ安全に遂行でき、また設
備や治工具の損害を防止できる。また製密閉型圧縮機の
製造業者は、それらを表示するためのラベルや銘板によ
る密閉型圧縮機のコストを上昇させることなく、リサイ
クル業者に直流ブラシレスモータの脱磁方法の情報を伝
達できる。
イクル支援システムでは、密閉型圧縮機のリサイクルに
関連する情報を要求する密閉型圧縮機の製品識別コード
をリサイクル業者に入力させるための入力画面を表示
し、入力された製品識別コ−ドに基づき、該当密閉型圧
縮機のリサイクルに関する情報をリサイクル業者に閲覧
させる閲覧画面を表示する表示装置を有するリサイクル
業者側の端末装置を備え、前記リサイクルに関する情報
は、密閉型圧縮機の解体・回収手順情報、密閉型圧縮機
の密閉容器の切断情報、潤滑油に関する情報及び密閉型
圧縮機の部品情報のうち、少なくとも一つとしたので、
リサイクル業者は端末装置の表示装置に情報を入手した
い密閉型圧縮機の製品識別コードを入力し閲覧画面から
該当する密閉型圧縮機の解体・回収手順情報、密閉型圧
縮機の密閉容器の切断情報、潤滑油に関する情報及び密
閉型圧縮機の部品情報についてのリサイクルに関する情
報を得ることができ、密閉圧縮機のリサイクル作業を効
率的かつ安全に遂行できる。
密閉型圧縮機のリサイクル支援システムでは、リサイク
ル業者側の端末装置との情報の送受信を行う送受信装置
と、製品識別コードに関連付けて蓄積された密閉型圧縮
機のリサイクルに関連する情報を記憶する記憶装置と、
前記送受信装置と前記記憶装置とを用いて処理を行う処
理装置とを有し、前記処理装置は、リサイクル業者側の
端末装置の要求するリサイクルに関連する情報の対象の
密閉型圧縮機の製品識別コードを、前記送受信装置が受
信した場合に、前記記憶装置の記憶する該当密閉型圧縮
機のリサイクルに関する情報を前記送受信装置に送信さ
せるもので、前記リサイクルに関する情報は、密閉型圧
縮機の解体・回収手順情報、密閉型圧縮機の密閉容器の
切断情報、潤滑油に関する情報及び密閉型圧縮機の部品
情報のうち、少なくとも一つとしたので、リサイクル業
者の要求する密閉型圧縮機の密閉型圧縮機の解体・回収
手順情報、密閉型圧縮機の密閉容器の切断情報、潤滑油
に関する情報及び密閉型圧縮機の部品情報についてタイ
ミング良く効率的に提供できる。これらの情報はリサイ
クル業者の密閉圧縮器のリサイクル作業に有用である。
密閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、前
記リサイクルに関する情報は、密閉型圧縮機の解体・回
収手順情報であり、潤滑油の排出・回収、次いで密閉容
器の切断・解体、次いで部品の取外し・回収の手順情報
及びそれぞれの手順の詳細情報を含むものとしたので、
密閉型圧縮機のリサイクルに際し、事前に密閉型圧縮機
の解体・回収手順情報の提供または入手が可能となり、
正しい手順でリサイクル作業を実施できるので、密閉圧
縮機に特有な潤滑油をこぼす等の不測の事態をまねくこ
とがなく安全で効率的な密閉圧縮機の解体、回収が可能
となる。
密閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、前
記リサイクルに関する情報は、潤滑油に関する情報であ
り、密閉型圧縮機からの潤滑油の排出方法に関する情報
及び再利用情報としたので、潤滑油の排出方法に関する
情報及び再利用情報の提供または入手により、潤滑油の
排出を効率的に安全に行うことができる。また適切な再
利用が可能となる。
密閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、前
記リサイクルに関する情報は、密閉型圧縮機の密閉容器
の切断情報であり、切断順序、切断位置及び切断寸法を
含むものとしたので、密閉圧縮機の切断情報の提供また
は入手により適切な密閉容器の切断ができる。
密閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、前
記リサイクルに関する情報は、密閉型圧縮機の部品情報
であり、前記端末装置の表示装置の画面上に、前記密閉
型圧縮機の主要部品を明示した密閉型圧縮機の全体断面
図を表示し、前記主要部品を選択することにより、付属
する小部品を表示するように複数段に階層表示して、そ
れぞれ部品名、材料名、重量を表示するようにしたの
で、前記の密閉圧縮機の部品情報が提供または入手によ
り部品構成、材料名及び重量等が明確になり、密閉圧縮
機の解体及び部品、材料の回収が容易となる。
密閉型圧縮機のリサイクル支援システムにおいては、リ
サイクルに関する情報は、表示装置の画面上の密閉型圧
縮機の全体断面図に密閉型圧縮機の密閉容器の切断情報
である切断位置を表示し、密閉容器の切断と部品との関
連付けがわかるようにしたので、本情報の提供または入
手により、密閉容器の切断場所により回収部品が判明
し、部品の回収が容易となる。
密閉型圧縮機のリサイクル方法は、前記請求項1から請
求項15記載の密閉型圧縮機のリサイクル支援システム
により、密閉型圧縮機のリサイクル作業を行うので、密
閉型圧縮機に関する所望のリサイクル情報を正確に、か
つ迅速に提供または入手でき、密閉型圧縮機の解体、再
資源化等のリサイクル作業またはリサイクル作業全般を
極めて効率的に運用可能としたので、循環型社会の形成
に大きく貢献できる。
である。
示すフローチャートである。
機の外観図である。
閉型圧縮機の外観および断面図である。
動軸、10 サ−バコンピュ−タ(処理装置)、10
a、10b 記憶装置、20 端末装置、20b表示装
置、20c 出力装置、20d 記憶装置。
Claims (16)
- 【請求項1】 冷凍空調装置等に用いられ、冷媒ガスを
吸入、圧縮し、吐出する圧縮機構部と、該圧縮機構部を
駆動する電動機部と、圧縮機構部と電動機部を連結する
駆動軸と、圧縮機構部や駆動軸の複数の摺動箇所に供給
され、これら摺動箇所の潤滑を行う潤滑油とを密閉容器
内に収納した密閉型圧縮機のリサイクル支援システムで
あって、 密閉型圧縮機の製造業者により提供される、圧縮機型名
や製造番号等の製品識別コードに関連付けて蓄積された
密閉型圧縮機のリサイクルに関連する情報、及び該情報
を管理するシステム管理プログラムを有するサーバコン
ピュータと、リサイクル業者側の端末装置と、 ネットワ−クで接続され、相互に情報の送信、受信を可
能とする、前記サーバコンピュータ及び前記端末装置の
送受信装置とを備え、これらサ−バコンピュ−タ及び端
末装置はリサイクル業者に対する認証手段を有し、 前記端末装置には、リサイクル業者がリサイクルに関連
する情報を要求する前記製品識別コードを入力する入力
装置と、 前記要求に応えて前記サーバコンピュータから送信され
る該当密閉型圧縮機のリサイクルに関連する情報を画面
表示する表示装置、印刷出力する出力装置及び記憶する
記憶装置のうち少なくともいずれか1つの装置を備えた
ことを特徴とする密閉型圧縮機のリサイクル支援システ
ム。 - 【請求項2】 前記ネットワークがインターネットであ
ることを特徴とする請求項1記載の密閉型圧縮機のリサ
イクル支援システム。 - 【請求項3】 前記密閉型圧縮機のリサイクルに関連す
る情報が、前記潤滑油を密閉容器から効率的に排出する
方法に関する情報であって、リサイクル業者が密閉容器
に設ける排出穴の好適位置及び直径、排出時の圧縮機の
姿勢であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載
の密閉型圧縮機のリサイクル支援システム。 - 【請求項4】 前記密閉型圧縮機のリサイクルに関連す
る情報が、前記潤滑油の種類および油量であることを特
徴とする請求項1または請求項2記載の密閉型圧縮機の
リサイクル支援システム。 - 【請求項5】 前記密閉型圧縮機のリサイクルに関連す
る情報が、前記密閉容器を切断するのに際して、密閉容
器切断後の解体工程が円滑に進むような、該密閉容器外
周面の好適な切断位置と切断順序であることを特徴とす
る請求項1または請求項2記載の密閉型圧縮機のリサイ
クル支援システム。 - 【請求項6】 前記密閉型圧縮機のリサイクルに関連す
る情報が、該密閉型圧縮機を構成する各部品の材料名お
よび各材料の使用重量であることを特徴とする請求項1
または請求項2記載の密閉型圧縮機のリサイクル支援シ
ステム。 - 【請求項7】 前記密閉型圧縮機のリサイクルに関連す
る情報が、前記密閉容器の材料名と板厚、および該密閉
型圧縮機の全体重量であることを特徴とする請求項1ま
たは請求項2記載の密閉型圧縮機のリサイクル支援シス
テム。 - 【請求項8】 前記電動機部が、前記駆動軸に嵌着固定
される回転子に永久磁石が使用される直流ブラシレスモ
ータで構成される密閉型圧縮機であって、前記密閉型圧
縮機のリサイクルに関連する情報が、該永久磁石の材料
名と使用量および永久磁石の脱磁方法であることを特徴
とする請求項1または請求項2記載の密閉型圧縮機のリ
サイクル支援システム。 - 【請求項9】 密閉型圧縮機のリサイクルに関連する情
報を要求する密閉型圧縮機の製品識別コードをリサイク
ル業者に入力させるための入力画面を表示し、入力され
た製品識別コ−ドに基づき、該当密閉型圧縮機のリサイ
クルに関する情報をリサイクル業者に閲覧させる閲覧画
面を表示する表示装置を有するリサイクル業者側の端末
装置を備えた密閉型圧縮機のリサイクル支援システムで
あって、前記リサイクルに関する情報は、密閉型圧縮機
の解体・回収手順情報、密閉型圧縮機の密閉容器の切断
情報、潤滑油に関する情報及び密閉型圧縮機の部品情報
のうち、少なくとも一つであることを特徴とする密閉型
圧縮機のリサイクル支援システム。 - 【請求項10】 リサイクル業者側の端末装置との情報
の送受信を行う送受信装置と、製品識別コードに関連付
けて蓄積された密閉型圧縮機のリサイクルに関連する情
報を記憶する記憶装置と、前記送受信装置と前記記憶装
置とを用いて処理を行う処理装置とを有し、 前記処理装置は、リサイクル業者側の端末装置の要求す
るリサイクルに関連する情報の対象の密閉型圧縮機の製
品識別コードを、前記送受信装置が受信した場合に、前
記記憶装置の記憶する該当密閉型圧縮機のリサイクルに
関する情報を前記送受信装置に送信させるものである密
閉型圧縮機のリサイクル支援システムであって、 前記リサイクルに関する情報は、密閉型圧縮機の解体・
回収手順情報、密閉型圧縮機の密閉容器の切断情報、潤
滑油に関する情報及び密閉型圧縮機の部品情報のうち、
少なくとも一つであることを特徴とする密閉型圧縮機の
リサイクル支援システム。 - 【請求項11】 前記リサイクルに関する情報は、密閉
型圧縮機の解体・回収手順情報であり、潤滑油の排出・
回収、次いで密閉容器の切断・解体、次いで部品の取外
し・回収の手順情報及びそれぞれの手順の詳細情報を含
むことを特徴とする請求項9又は請求項10記載の密閉
型圧縮機のリサイクル支援システム。 - 【請求項12】 前記リサイクルに関する情報は、潤滑
油に関する情報であり、密閉型圧縮機からの潤滑油の排
出方法に関する情報及び再利用情報であることを特徴と
する請求項9又は請求項10記載の密閉型圧縮機のリサ
イクル支援システム。 - 【請求項13】 前記リサイクルに関する情報は、密閉
型圧縮機の密閉容器の切断情報であり、切断順序、切断
位置及び切断寸法を含むものであることを特徴とする請
求項9又は請求項10記載の密閉型圧縮機のリサイクル
支援システム。 - 【請求項14】 前記リサイクルに関する情報は、密閉
型圧縮機の部品情報であり、前記端末装置の表示装置の
画面上に、前記密閉型圧縮機の主要部品を明示した密閉
型圧縮機の全体断面図を表示し、前記主要部品を選択す
ることにより、付属する小部品を表示するように複数段
に階層表示して、それぞれ部品名、材料名、重量を表示
するものであることを特徴とする請求項9又は請求項1
0記載の密閉型圧縮機のリサイクル支援システム。 - 【請求項15】 前記表示装置の画面上の密閉型圧縮機
の全体断面図には前記密閉型圧縮機の密閉容器の切断情
報である切断位置を表示し、密閉容器の切断と部品との
関連付けがわかるようにしたことを特徴とする請求項1
4記載の密閉型圧縮機のリサイクル支援システム。 - 【請求項16】 前記請求項1から請求項15記載の密
閉型圧縮機のリサイクル支援システムにより、密閉型圧
縮機のリサイクル作業を行うことを特徴とする密閉型圧
縮機のリサイクル方法。
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