JP2003196430A - 環境情報管理システムとその方法、そのためのプログラム - Google Patents

環境情報管理システムとその方法、そのためのプログラム

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JP2003196430A
JP2003196430A JP2001397604A JP2001397604A JP2003196430A JP 2003196430 A JP2003196430 A JP 2003196430A JP 2001397604 A JP2001397604 A JP 2001397604A JP 2001397604 A JP2001397604 A JP 2001397604A JP 2003196430 A JP2003196430 A JP 2003196430A
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environment
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JP2001397604A
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Hideki Noda
英樹 野田
Toshikazu Kawamura
敏和 川村
Yuzo Sato
雄三 佐藤
Naoyuki Matsumoto
尚之 松本
Hisashi Kasai
寿 葛西
Mitsunori Kaneda
光範 金田
Yoshiyuki Tsuchida
義之 土田
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Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/80Management or planning
    • Y02P90/84Greenhouse gas [GHG] management systems

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存の環境データベースを最大限に活用して
多様な環境評価・管理の各実施時に有用な最新のデータ
を効率よく取得できる環境情報管理システムを提供す
る。 【解決手段】 環境情報管理部22は、既存の環境デー
タベース1〜6だけでなく、共通環境データベース21
を含めた全ての環境情報を統一的に管理する。環境情報
管理部22は、環境評価・管理を実施するユーザの要求
に応じて環境データベース1〜6,21からデータを取
得し、取得したデータを統一フォーマットの統合された
情報に変換してユーザに提供するために、ネットワーク
Nを通じて、環境データベース1〜6,21およびユー
ザ側のデータベース11〜15との間でデータのやりと
りを行う電子交換部23と、電子交換部23によって取
得されたデータを整理して、統一フォーマットの統合さ
れた情報に変換する環境カタログ変換部24とを備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製品の製造工程や
使用原材料によって生じる環境への影響を把握し、多様
な環境評価・管理に有用なデータを管理する環境情報管
理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】環境情報に関するデータを取得する際に
は、例えば、ライフサイクルアセスメント(LCA)分
析やライフサイクルインベントリ(LCI)分析の実施
に関してはLCAデータベース、グリーン調達管理に関
してはグリーン調達データベース、PRTR法に対応す
るためには化学物質データベース、と各種環境管理に対
して個別のデータベースで対応している。また、データ
ベースからデータを取得する際には、複数のデータベー
スを引用する場合もあるが、CSVファイルや書面等に
よる引用などが主である。
【0003】その例として、LCA分析とPRTR管理
に関する環境情報データを引用する場合を図21に示
す。図21に示すように、LCA分析実施時において
は、分析実施側に整備されているLCAソフト内蔵のデ
ータベース11の他に、インターネット等のネットワー
クNを介して、環境リスクに関するデータベース1、廃
棄物処理に関する情報データベース2、LCA標準デー
タベース3等を引用する。
【0004】また、PRTR管理実施時には、管理実施
側に整備されているPRTRソフト内蔵のデータベース
13の他に、インターネット等のネットワークNを介し
て、PRTR排出情報データベース5、化学物質データ
ベース6等を引用する。なお、実際には検討対象や目的
毎に各工業界毎のデータベースを引用するなど、もっと
複数のデータベースを引用することが考えられるが、こ
こでは詳細な引用データベースの記載は省略している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に環境管理の目的毎にデータベースが異なる場合には、
同じ情報であっても用途や目的が異なるために複数のデ
ータベース中に重複して存在する可能性が高い。また、
LCA分析等に使用されるデータベースにおいては、鋼
材等製品に占める質量の比率の大きい材料が主に検討対
象となるため、潤滑油等の質量比率の小さい材料につい
ては、たとえそこに使われる化学物質が微量でも毒性が
高いというような場合であっても、その材料に関する情
報がデータベースから漏れる可能性がある。さらに、デ
ータベースが複数箇所に分散して多数存在する場合に
は、環境データを引用する際に、どの情報が最新で有益
なものかを見極めることが困難である。
【0006】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
多様な目的で構築された既存の環境データベースを最大
限に活用して多様な環境評価・管理の各実施時に有用な
最新のデータを効率よく取得できる環境情報管理システ
ムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の環境デ
ータベースを統一的に管理し、必要な環境データを取得
して統一フォーマットの統合された情報に変換して提供
することにより、複数の環境データベースに保存された
多様な環境情報を統一管理して最大限に活用し、多様な
環境評価・管理の各実施時に有用な最新のデータを効率
よく取得できるようにしたものである。
【0008】なお、本発明において重要な用語の定義は
次の通りである。「環境データベース」は、ライフサイ
クルアセスメント(LCA)、ライフサイクルインベン
トリ(LCI)のために特定のフォーマットで整備され
たデータベース、PRTR法に定められた化学物質のM
SDSデータベース、PRTR法で各工程の大気、水
域、地中などへの排出率を保管したデータベース、グリ
ーン調達のための部品単位での環境負荷情報を格納した
データベース等の既存の環境データベース、あるいは、
新規に設けられた共通環境データベース等を含む広い概
念である。各データベースは、個別のフォーマットにし
たがって構成されたデータを保存している。
【0009】「構成部品データベース」は、具体的に
は、製品を構成する素材や部品、パーツ、ユニットなど
の構成部品単位に、環境情報として構成素材情報や構成
部品製造のための使用エネルギー情報や環境への排出情
報等の環境情報が構成部品データとして格納されたデー
タベースである。「プロセスデータベース」は、各構成
部品を組み合わせて製品を製作する工程で必要となるエ
ネルギー量や洗浄水や環境へ発生させる排出物質等の環
境情報がプロセスデータとして格納されたデータベース
である。
【0010】請求項1の発明は、製品の使用原材料、製
造工程時、製品使用時、製品廃棄時、製品のリサイク
ル、を含む複数の段階の中から選択された段階で生じる
環境への影響を把握し、多様な環境評価・管理に有用な
各種の環境情報を管理する環境情報管理システムにおい
て、環境情報統一管理部を有することを特徴としてい
る。ここで、環境情報統一管理部は、各種の環境情報を
保存した複数の環境データベースを統一的に管理して、
環境評価・管理を実施するユーザの要求に応じて複数の
環境データベースの中から必要なデータの格納場所を判
別してデータを取得し、取得したデータを統一フォーマ
ットの統合された情報に変換して要求元のユーザに提供
する機能を有する。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の環境情報管
理システムにおいて、環境情報統一管理部側およびユー
ザ側の少なくとも一方にデータ変換部が設けられたこと
を特徴としている。ここで、データ変換部は、統一フォ
ーマットの統合された情報をユーザ側で必要とされるフ
ォーマットに変換する機能を有する。
【0012】請求項8の発明は、請求項1の発明を方法
の観点から把握したものであり、製品の使用原材料、製
造工程時、製品使用時、製品廃棄時、製品のリサイク
ル、を含む複数の段階の中から選択された段階で生じる
環境への影響を把握し、多様な環境評価・管理に有用な
各種の環境情報を管理する環境情報管理方法において、
請求項1における環境情報統一管理部の各機能に対応す
るステップを行うことを特徴としている。
【0013】請求項9の発明は、請求項1の発明をプロ
グラムの観点から把握したものであり、製品の使用原材
料、製造工程時、製品使用時、製品廃棄時、製品のリサ
イクル、を含む複数の段階の中から選択された段階で生
じる環境への影響を把握し、多様な環境評価・管理に有
用な各種の環境情報を管理するためのプログラムにおい
て、請求項1における環境情報統一管理部の機能に対応
する環境情報統一管理機能をコンピュータに実現させる
ことを特徴としている。
【0014】これらの発明によれば、環境情報統一管理
部によって、インターネット等の情報通信手段を通じて
既存の多様な環境データベースあるいは新規に設けられ
た共通環境データベース等に保存された多様な環境情報
を統一管理することが可能となるため、多様な環境デー
タベースから多様なデータを自由に取得することができ
る。
【0015】また、多様な環境データベースから取得し
た多様なフォーマットのデータを統一フォーマットに変
換することにより、取得、収集したデータを一括的に容
易に取り扱うことができる。そして、統一フォーマット
と、環境評価・管理を行うユーザ側で使用するソフトウ
ェアで必要とされるフォーマットとが異なる場合には、
環境情報統一管理部あるいはユーザ側に設置したデータ
変換部でそのフォーマットに変換できる。
【0016】また、環境情報統一管理部が取り扱う環境
データは複数の環境データベースに保存されたデータで
あり、環境情報統一管理部自身がそれらの環境データを
保存しているわけではないが、ユーザの立場からは、環
境情報統一管理部に複数の環境データベースを合わせた
1つの仮想データベースが存在するようにして環境情報
統一管理部を利用することができる。
【0017】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の環境情報管理システムにおいて、複数の環境データ
ベースが、製品に関する環境データベースとして、製品
を構成する構成部品単位での環境情報を構成部品データ
として保存した構成部品データベース、各構成部品を組
み合わせて製品を製作する工程での環境情報をプロセス
データとして保存したプロセスデータベース、に加え
て、構成部品データとプロセスデータを関連付ける関連
付けデータを保存した関連付けデータベースを有するこ
とを特徴としている。
【0018】この発明によれば、製品の環境情報に関
し、プロセスデータと構成部品データの関連付けがすぐ
に分かるため、その製品の環境データを準備する時間が
削減できると共に、環境データの容量を削減することが
できる。また、構成部品データやプロセスデータにおけ
るデータの組み合わせの関連付けデータを保存した場合
には、製品の構成部品毎に環境情報を管理するグリーン
調達やMSDS管理が行いやすくなる上に、各工程毎の
環境影響度が把握されることからPRTR法に対応した
化学物質移動量を把握することも可能となる。さらに、
LCA分析、LCI分析、LCC分析等を実施する場合
には、プロセスデータと構成部品データを有効に活用す
ることでその検討を容易に行うことが可能となる。
【0019】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3のいずれかの環境情報管理システムにおいて、環境情
報統一管理部が、複数の環境データベースに加えて、製
品メーカまたは部品メーカが提供する電子カタログデー
タベースを管理し、この電子カタログデータベース自身
あるいはこれと連携するCAD、CAM、CAT、CA
E、またはその他のコンピュータ支援ツールから提供さ
れる製品または部品に関する情報から、製品または部品
の材質および物理量に関する情報を抽出すると共に、前
記複数の環境データベースから当該物理量の単位あたり
の環境情報を抽出するように構成されたことを特徴とし
ている。
【0020】この発明では、新たに開発する製品や、納
入予定の製品に対して、環境影響度合いを事前に検証す
ることが可能となり、環境負荷低減型の製品設計やグリ
ーン購入検討等に有効である。また、細かい構成部品単
位、プロセス単位に環境データを関連付けることができ
るため、細かな単位毎、ステップ毎に環境影響度を評価
することで、きめ細かに環境負荷の少ない最適設計を行
うことができる。
【0021】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4のいずれかの環境情報管理システムにおいて、複数の
環境データベースに保存された個々のデータに対して、
世界的に唯一かつ統一されたグローバル識別番号が与え
られ、グローバル識別番号と、個々のデータベースで使
用されるローカル識別番号との間の変換を行う識別番号
変換部を有することを特徴としている。
【0022】この発明によれば、全世界に分散する構成
部品データやプロセスデータを統一的に管理し、どこか
らでも容易に検索、参照できる。なお、データ管理用の
機械系で使用するグローバル識別番号は、その性質上か
ら長尺かつ難解な表現となりやすいため、人間系では、
IPアドレス等の理解しやすい表現をグローバル識別番
号として使用することが望ましい。
【0023】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
5のいずれかの環境情報管理システムにおいて、文字列
情報の一部を暗号化して送信する暗号化部と、一部暗号
化された文字列情報を受信して復号化する復号化部とを
有することを特徴としている。
【0024】この発明によれば、構造化された文字列形
式で環境情報を提供する場合に、暗号化された文字列を
埋め込めるようにすることで、システム内ではその環境
情報を参照、加工できる一方で、部外者は参照も改竄も
できない。したがって、公開したくない環境情報はシス
テム内でのみ提供され、その環境情報が不都合に漏洩し
たり改竄されたりすることはない。
【0025】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
6のいずれかの環境情報管理システムにおいて、環境情
報統一管理部が、複数の環境データベースに加えて、各
ユーザのデータ要求に関する情報を保存するユーザ情報
データベースを管理し、複数の環境データベースから取
得したデータを、ユーザ情報データベースに保存されて
いるデータに基づいて当該ユーザ向けにカスタマイズす
るように構成されたことを特徴としている。
【0026】この発明によれば、個別に検討された結果
である環境データのフォーマットが異なる場合であって
も、ユーザ要求に応じた単一のフォーマットに当てはめ
直して出力することができる。すなわち、ユーザの作業
目的に沿った環境情報を表示することにより、情報の把
握・製品毎の環境情報比較が容易になる。また、不足分
は空白とすることでデータの欠陥や有効性がすぐに把握
可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下には、本発明を適用した実施
の形態を、図面にしたがって具体的に説明する。
【0028】[第1の実施形態] (構成)図1は、本発明を適用した第1の実施形態に係
る環境情報管理システムの構成を示すブロック図であ
る。この図1に示すように、本実施形態に係る環境情報
管理システムは、各研究機関、工業会、メーカなど様々
な場所に整備されている複数の既存の環境データベース
1〜6を統一的に管理する。そして、生産管理部門や設
計部門や研究部門など、各種の環境分析や環境情報管理
を実施するユーザからの要求に応じた情報をユーザ側に
整備されている各種環境評価・管理ソフト内蔵のデータ
ベース11〜15に提供する。
【0029】図1においては、既存の環境データベース
1〜6として、環境リスクに関するデータベース1、廃
棄物処理に関する情報データベース2、LCA標準デー
タベース3、グリーン調達データベース4、PRTR排
出情報データベース5、化学物質データベース6、が示
されている。また、ユーザ側に整備されている各種環境
評価・管理ソフト内蔵のデータベース11〜15として
は、LCAソフト内蔵のデータベース11、LCCソフ
ト内蔵のデータベース12、PRTRソフト内蔵のデー
タベース13、MSDS管理ソフト内蔵のデータベース
14、グリーン調達管理ソフト内蔵のデータベース1
5、が示されている。
【0030】以上のような環境情報の統一的な管理、ユ
ーザへの情報提供を実現するために、本実施形態に係る
環境情報管理システムは、次のような構成を有する。ま
ず、既存の環境データベース1〜6の他に、特定の目的
ではなく、多様な環境評価・管理に有用な各種の環境情
報を保存するデータベースとして、共通環境データベー
ス21が新規に設けられている。そして、既存の環境デ
ータベース1〜6だけでなく、この共通環境データベー
ス21をも含めて、全ての環境情報を統一的に管理する
環境情報統一管理部22が設けられている。
【0031】この環境情報統一管理部22は、環境評価
・管理を実施するユーザの要求に応じて複数の環境デー
タベース1〜6,21の中から必要なデータの格納場所
を判別してデータを取得し、取得したデータを統一フォ
ーマットの統合された情報に変換して要求元のユーザに
提供する機能を有する。この機能を実現するために、環
境情報統一管理部22は、インターネット等のネットワ
ークNを通じて、環境データベース1〜6,21および
ユーザ側のデータベース11〜15との間でデータのや
りとりを行う電子交換部23と、この電子交換部23に
よって取得されたデータを整理して、統一フォーマット
の統合された情報に変換する環境カタログ変換部24と
を備えている。なお、統一フォーマットの情報は、カタ
ログ状のデータ構造を有する情報であるため、本明細書
中では環境カタログと称する。
【0032】また、統一フォーマットの統合された情報
をユーザ側のソフトウェアで必要とされるフォーマット
に変換するデータ変換部25が設けられている。図1に
おいては、データ変換部25がユーザ側に設置された場
合を示したが、データ変換部25は、ユーザ側でなく、
環境情報統一管理部22側に設置してもよい。
【0033】なお、図1中においては、一例として、既
存の6つの環境データベース1〜6を示すと共に、ユー
ザ側の5つのデータベース11〜15を示したが、実際
には、多数のデータベースがそれぞれ存在している。同
様に、新規の共通環境データベース21についても、実
際には複数のデータベースを設けることが考えられる。
【0034】(作用)以上のような構成を有する本実施
形態の環境情報管理システムの作用は次の通りである。
まず、一例として、ユーザ側でLCA分析に使用するデ
ータとして塗装工程に関する情報を入手しようとした場
合を想定する。図2は、その場合の環境情報統一管理部
22によるデータ処理フローを示すフローチャートであ
る。
【0035】この図2に示すように、ユーザであるLC
A分析の実施者が、ネットワークNを介して環境情報統
一管理部22に設置された電子交換部23に対し、塗装
工程に関するデータを要求するためのキーワードを送信
すると、電子交換部23は、そのキーワードを受信し、
入力する(S201)。塗装工程の場合、キーワード
は、「塗料」、「ペイント」、「塗装ロボット」、「下
地処理」等、様々であり、塗料や塗装ロボットの場合、
実際には「製品番号」や「型式」等の詳細情報がキーワ
ードとなる場合もある。
【0036】電子交換部23は、入力したキーワードを
用いて、管理する全ての環境データベース1〜6,21
を検索し、キーワードの情報が存在するか否かを判断す
る(S202)。そして、キーワードの情報が存在する
場合(S202のYES)は、その環境データが整備さ
れている格納場所を探し出し(S203)、各々の格納
場所へデータを取得しにいく(S204)。すなわち、
各研究機関、工業会、メーカなどの様々な場所に整備さ
れている複数の既存の環境データベース1〜6あるいは
新規に設けられた共通環境データベース21からデータ
を取得する。
【0037】環境カタログ変換部24は、取得されたデ
ータを整理して、統一フォーマットの統合された環境カ
タログに変換する(S205)。環境カタログは、環境
データとして、再び電子交換部23を介し、ネットワー
クN経由でLCA分析の実施者であるユーザに送信され
(S206)、ユーザ側に設置されたデータ変換部25
において、使用するLCA分析ツールに適合するフォー
マットに変換される(S207)。なお、キーワードの
情報が存在しない場合(S202のNO)は、ユーザに
エラー情報を提示する(S208)。
【0038】(効果)上記のように、本実施形態の環境
情報管理システムによれば、環境情報統一管理部22に
よって、インターネット等のネットワークNを通じて既
存の多様な環境データベース1〜6あるいは新規に設け
られた共通環境データベース21等に保存された多様な
環境情報を統一管理することが可能となるため、多様な
環境データベースから多様なデータを自由に取得するこ
とができる。したがって、複数の環境データベースに保
存された多様な環境情報を統一管理して最大限に活用
し、多様な環境評価・管理の各実施時に有用な最新のデ
ータを効率よく取得できる。
【0039】また、多様な環境データベースから取得し
たデータは、多様なフォーマットのデータであるが、そ
れらのデータを統一フォーマットに変換することによ
り、取得、収集したデータを一括的に容易に取り扱うこ
とができる。そして、統一フォーマットと、環境評価・
管理を行うユーザ側で使用するソフトウェアで必要とさ
れるフォーマットとが異なる場合には、環境情報統一管
理部あるいはユーザ側に設置したデータ変換部25でそ
のフォーマットに変換できる。したがって、ユーザは特
別なデータ変換処理を自ら行う必要なしに、変換された
データをそのまま利用して環境評価・管理を容易に実施
することができる。
【0040】また、環境情報統一管理部22が取り扱う
環境データは複数の環境データベースに保存されたデー
タであり、環境情報統一管理部22自身がそれらの環境
データを保存しているわけではない。しかしながら、ユ
ーザは、環境情報統一管理部22にアクセスしてキーワ
ード入力などによりデータを要求するだけで、必要な環
境データを取得することができる。したがって、ユーザ
の立場からは、環境情報統一管理部22に複数の環境デ
ータベースを合わせた1つの仮想データベースが存在す
るようにして環境情報統一管理部22を利用することが
できるため、従来のように複数の環境データベースに個
別にアクセスする必要がなくなり、データを効率よく取
得することができる。
【0041】[第2の実施形態] (構成)図3は、本発明を適用した第2の実施形態に係
る環境情報管理システムの構成を示すブロック図であ
る。この図3に示すように、本実施形態に係る環境情報
管理システムは、第1の実施形態の構成に加えて、プロ
セスデータと構成部品データとを関連付ける関連付けデ
ータを保存した関連付けデータベース31を追加し、環
境情報統一管理部22で管理するようにしたものであ
る。
【0042】図4は、関連付けデータベース31に保存
される関連付けデータの概念を示す概念図である。以下
には、この図4を参照して、関連付けデータについて説
明する。
【0043】まず、各種の環境データベースに保存され
る多くの環境データは、図4に示すように、各構成部品
を組み合わせて製品を製作する工程での環境情報をプロ
セスデータとして保存したプロセスデータベース32
と、製品を構成する構成部品単位での環境情報を構成部
品データとして保存した構成部品データベース33に分
類することができる。
【0044】ここで、プロセスデータは、各構成部品を
組み合わせて製品を製作する工程で必要となるエネルギ
ー量や洗浄水や環境へ発生させる排出物質等の環境情報
である。例えば、図3においては、工程の環境負荷情報
が格納されているPRTR排出情報データベース5中の
PRTR排出情報や、LCA標準データベース3中の工
程に関する情報等がプロセスデータに相当する。
【0045】また、構成部品データは、製品を構成する
素材や部品、パーツ、ユニットなどの構成部品単位に、
環境情報として構成素材情報や構成部品製造のための使
用エネルギー情報や環境への排出情報等の環境情報であ
る。例えば、図3においては、グリーン調達データベー
ス4中の情報、化学物質データベース6中の化学物質情
報、およびLCA標準データベース3の中の部品に関す
る情報等が構成部品データに相当する。
【0046】図4に示すように、一般に、製品は、構成
部品の集合体であるユニットの集まりと考えることがで
きる。例えば、ユニットU1〜U3で製品が構成され
る。そして、ユニットU1〜U3を集めて製品にする場
合には、組立、塗装、試験等のプロセスP1が存在す
る。構成部品C1〜C3からユニットU1が作製される
場合には、同様に、組立、塗装、試験等のプロセスP2
が存在する。さらに、構成部品C1は各材料M1〜M3
を集め、プロセスP3を介して作製されている。
【0047】このように考えると、ある製品の全工程、
全部品に亘る環境負荷情報は、プロセスデータと構成部
品データを組み合わせることで揃えることができる。そ
こで、本実施形態は、プロセスデータと構成部品データ
を関連付ける情報を関連付けデータとして保存した関連
付けデータベース31を追加したものである。この関連
付けデータベース31には、プロセスデータや構成部品
データ中におけるデータの組み合わせの関連付け情報も
また、関連付けデータとして保存される。この点につい
て以下に説明する。
【0048】まず、プロセスデータベース32に保存さ
れるプロセスデータは、一般的には、例えば、図4に示
すプロセスP1を表す場合、プロセスP1のみと一対一
に対応したデータであるが、実際にはプロセスP1自体
が複数のプロセスの集合体と考えることができる場合も
ある。この場合に、例えば、図4に示すように一つ一つ
の基礎的なプロセスをプロセス単位I〜Vとすると、こ
れらの組み合わせでプロセスP1を表すことができる。
図4のプロセスP2やP3も同様にプロセス単位I〜V
の組み合わせで表すことができる。
【0049】したがって、プロセスデータベース32
は、製品・部材・材料等の各供給元や生産者が準備する
が、各々のプロセスは基本的な工程のデータの組み合わ
せとして示されることが望ましい。そして、プロセスデ
ータにおける各々の基本的な工程データの組み合わせの
関連付け情報は、関連付けデータとして、部品とプロセ
スの関連付けデータベース31に格納されることにな
る。
【0050】一方、構成部品データベース33に保存さ
れる構成部品データは、図4に示すように、材料供給元
が準備するデータ、部品供給元が準備するデータ、製品
供給元が準備するデータ等が組み合わさって構成されて
いる。このような各構成部品データにおけるデータの組
み合わせの関連付け情報もまた、関連付けデータとし
て、部品とプロセスの関連付けデータベース31に格納
されることになる。
【0051】(作用)以上のような構成を有する本実施
形態の環境情報管理システムの作用を、具体的な事例で
説明する。
【0052】まず、ある製品Aが、ユニットU1とユニ
ットU2を組み合わせて、組立工程Pa1、前塗装工程
Pb1、塗装工程Pc1、試験工程Pd1、試験工程P
d2を順に経て作製されるとする。ここで、ユニットU
1は構成部品C1〜C5からなり、組立工程Pa2、お
よび製品A組立時と同じ塗装工程Pc1、試験工程Pd
1を経て作製されている。各工程の環境データは、プロ
セスデータベース32に格納されている。また、各ユニ
ット、各構成部品の環境データは、構成部品データベー
ス33に格納されている。
【0053】したがって、この全てのデータを組み合わ
せれば、製品Aの環境データとなる。この場合、本実施
形態とは異なり、部品とプロセスの関連付けデータベー
ス31が存在しない場合には、ユニットU1の関連情報
として、構成部品C1〜C5、組立工程Pa2、塗装工
程Pc1、試験工程Pd1、および、製品Aの関連情報
として、組立工程Pa1、前塗装工程Pb1、塗装工程
Pc1、試験工程Pd1、試験工程Pd2という、合計
13個、11種類のデータを集める必要がある。
【0054】これに対して、本実施形態においては、ユ
ニットU1は構成部品C1〜C5からなり、組立工程P
a2、塗装工程Pc1、試験工程Pd1を経て作製され
るということを関連付ける情報が、部品とプロセスの関
連付けデータベース31に存在する。そのため、構成部
品C1〜C5、組立工程Pa2、塗装工程Pc1、試験
工程Pd1のデータを一対一に対応させて持っていなく
ても、必要なときに関連付けデータベース31を用い
て、当該データが格納されたプロセスデータベース32
と構成部品データベース32から引用すればよい。した
がって、本実施形態の場合、13個のデータを集める必
要はなくなり、11個のデータと1個の関連付けデータ
を集めればよいことになる。
【0055】なお、この例では、1個の情報量を減らす
例を示したが、実際には、異なるユニットや異なる部品
の作製に同一の工程を多数使用する場合が多いため、よ
り多くの情報量削減が期待できる。また、ユニットU1
は構成部品C1〜C5からなり、組立工程Pa2、塗装
工程Pc1、試験工程Pd1を経て作製されるというこ
とを、時間を費やして調査する必要もなくなり、作業時
間が削減される。
【0056】(効果)上記のような本実施形態の環境情
報管理システムによれば、前記第1の実施形態の効果に
加えて、さらに次のような効果が得られる。
【0057】まず、製品の環境情報に関し、関連付けデ
ータベース31に保存された関連付けデータにより、プ
ロセスデータと構成部品データの関連付けがすぐに分か
るため、その製品の環境データを準備する時間が削減で
きると共に、製品の環境評価・管理に必要な環境データ
の容量を削減することができる。
【0058】また、関連付けデータベース31には、構
成部品データにおけるデータの組み合わせの関連付けデ
ータも保存されているため、製品の構成部品毎に環境情
報を管理するグリーン調達やMSDS管理が行いやすく
なる。例えば、上記の例でユニットU1がグリーン調達
品の対象になるかどうか調べるためには、ユニットU1
のデータを参照すれば、そこに構成部品C1〜C5との
関連付けがされており、その構成部品データにグリーン
調達品の適合可否データがあるとすぐに判断できる。M
SDS管理についても普通は部品や素材毎にデータが準
備されているので同様である。
【0059】また、関連付けデータベース31には、プ
ロセスデータにおけるデータの組み合わせの関連付けデ
ータも保存されているため、各工程毎の環境影響度を把
握することが可能であり、PRTR法に対応した化学物
質移動量を把握することが可能となる。例えば、上記の
例のユニットU1の場合、組立工程Pa2、塗装工程P
c1、試験工程Pd1、の3つの工程でのPRTRを評
価すればよいことがすぐに分かる。さらに、LCA分
析、LCI分析、LCC分析等を実施する場合には、プ
ロセスデータベース32と構成部品データベース33を
有効に活用することで検討を容易に行うことが可能とな
る。
【0060】[第3の実施形態] (構成)図5と図6は、本発明を適用した第3の実施形
態に係る環境情報管理システムの構成を部分的に示すブ
ロック図である。
【0061】すなわち、本実施形態に係る環境情報管理
システムにおいて、環境情報統一管理部22は、図5に
示すように、電子カタログ41の部品情報を参照するC
AD42、CAM43、CAT44、CAE45、等の
コンピュータ支援ツールと連携している。また、環境情
報統一管理部22は、製品に対して細かな構成要素毎、
細かなプロセス毎に環境データを保存してなる部品情報
データベース46とも連携している。
【0062】また、図6に示すように、環境情報統一管
理部22は、第1の実施形態における既存の環境データ
ベース1〜6、図示していない共通環境データベース2
1に加えて、製品メーカや部品メーカが提供するSCM
電子カタログデータベース47についても管理するよう
になっている。したがって、環境情報統一管理部22
は、コンピュータ支援ツール42〜45や部品情報デー
タベース46、あるいは、SCM電子カタログデータベ
ース47から、製品情報、部品情報、部品構成情報等を
取得するようになっている。
【0063】(作用)以上のような構成を有する本実施
形態の環境情報管理システムの作用は次の通りである。
【0064】まず、製品に対して細かな構成要素毎、細
かなプロセス毎に環境データをデータベース化した部品
情報データベース46、およびCAD42、CAM4
3、CAT44、CAE45、等のコンピュータ支援ツ
ールと連携すると共に、部品・製品メーカが提供するS
CM電子カタログデータベース47と連携しているた
め、それらから提供される情報に基づいて、環境影響度
を把握することができる。
【0065】すなわち、部品情報データベース46、コ
ンピュータ支援ツール42〜45、SCM電子カタログ
データベース47から得られる製品情報、部品情報、部
品構成情報等から、製品の材質、質量、サイズ、または
体積を含む情報を抽出し、環境情報管理システムが保有
する重量単位・質量単位・体積単位あたりの環境情報と
照合して環境影響度を把握する製品シミュレーションが
可能となる。
【0066】例えば、製品設計において外寸が同じでス
テンレスを使うと板圧が3mmですみ、アルミを使うと
強度的に5mm必要となるような設計をCAD42で行
っているとする。ここで、CAD42に関連付けている
ステンレスとアルミの環境データが、生産時の時間当た
りのCO排出デ−タであったとすると、CADデータ
からステンレスやアルミの面積が求まるので、その質量
から各々の材料が生産されるときのCO排出量を算出
することができ、製品製作時の環境負荷をシミュレーシ
ョンすることができる。この事例の場合、設計段階でC
排出量をチェックしながら使用部材を決めること
で、CO排出量の少なく環境負荷の小さい製品を開発
することが可能となる。
【0067】(効果)上記のような本実施形態の環境情
報管理システムによれば、前記第1の実施形態の効果に
加えて、さらに次のような効果が得られる。
【0068】すなわち、新たに開発する製品や、納入予
定の製品に対して、設計時や電子商取引における部品調
達時等の段階で環境影響度合いを検証することが可能と
なり、環境負荷低減型の製品設計やグリーン購入検討等
に有効である。また、細かい構成部品単位、プロセス単
位に環境データを関連付けることができるため、各構成
部品毎あるいは部品を構成する単位毎に材料の違いによ
る環境影響度を比較したり、各プロセス毎あるいはプロ
セスを構成するステップ毎に環境影響度を評価したりす
ることにより、環境影響度をきめ細かに評価することが
できる。したがって、環境改善の効果を細かな単位毎に
検証して、細かな単位毎に環境改善効果を把握できるた
め、きめ細かに環境負荷の少ない最適設計を行うことが
できる。
【0069】[第4の実施形態] (構成)図7は、本発明を適用した第4の実施形態に係
る環境情報管理システムのインターネット構成の一例を
示すブロック図であり、図8は、本実施形態における環
境情報の識別方法を示す説明図である。
【0070】まず、図7に示すように、本実施形態は、
前記第1の実施形態に係る環境情報管理システムにおい
て、複数の環境データベースに保存された個々のデータ
に対して、世界的に唯一かつ統一されたグローバル識別
番号51が与えられたものである。そして、このような
グローバル識別番号51を用いたユーザからの環境カタ
ログ要求52を、環境情報統一管理部22に相当するD
NS(Domain Name System)サーバ53で受け付けて、環
境データベースを持つサーバ計算機54やサーバ計算機
55から目的の環境カタログを取得し、要求元のユーザ
に提供するようになっている。
【0071】ここで、環境データベースを持つサーバ計
算機54やサーバ計算機55には、グローバル識別番号
51と、個々の環境データベースで使用されるローカル
識別番号56との間の変換を行う識別番号変換部57が
設けられており、ローカル識別番号56を用いてデータ
ベースから目的のデータを取得するようになっている。
【0072】より詳細に説明すれば、図8に示すよう
に、本実施形態では、環境情報のグローバル識別番号と
して128bitの符号を用いる。例えば、図7に示す
プラント58の場合、プラント、プラントを構成する装
置、装置を構成する部品の各々に個別のグローバル識別
番号51を与える。また、個々の化学物質、材料、さら
に、図7に示すように、個々の家電59や、車等の個々
の工業製品60に対しても識別番号を与える。
【0073】メーカや各種機関の場合は、サーバ計算機
54,55がグローバル識別番号51と環境カタログを
格納する。また家電59や工業製品60では個々にグロ
ーバル識別番号51と環境カタログを格納したマイクロ
チップを装備する。このように存在しうる全ての環境情
報の1データ単位に1つのグローバル識別番号51を与
える。
【0074】(グローバル識別番号の構成)本実施形態
において、グローバル識別番号は、2つの部分に分かれ
ている.ここでは、グローバル識別番号の前半部をプレ
フィクス、後半部をホスト識別子と呼ぶ。プレフィクス
は、ホストが接続しているネットワークやサブネットワ
ークを示す識別子である。プレフィクスには環境カタロ
グであることを示すコードを含む。ホスト識別子は、接
続しているネットワークの中でそのホストを識別できる
よう一意性を保証していればよい。ホスト識別子は、I
EEEで標準化されたEUI−64と呼ばれるアドレス
生成手法を用いて作る。EUI−64は、既に一意性が
保証されている48bitのMACアドレスや他のアド
レスから生成できるアドレスである。
【0075】また、データ管理用の機械系で使用するグ
ローバル識別番号は、その性質上から長尺かつ難解な表
現となりやすいため、人間系では、理解しやすい意味の
ある表現を使用できるような仕組みを用意する。本実施
形態では、ドメイン名と同じ仕組みを用いる。グローバ
ル識別番号とドメイン名は1対1の関係とし、インター
ネット上のドメイン名(グローバルドメインと呼ぶ)に
対応するグローバル識別番号は唯一であることを保証す
る。ドメイン名は、DNS(Domain Name System)サーバ
53によりグローバル識別番号に変換されるようになっ
ている。
【0076】(グローバル識別番号の割当て)本実施形
態において、グローバル識別番号の割当ては、次のよう
に行われる。まず、既に一般的となっている化学物質、
原材料、部品、プロセス等については、同一物に複数の
グローバル識別番号が割当てられることを防ぐため、代
表組織が一括して取得する。また、新しく開発された化
学物質、原材料、部品、プロセスや企業固有の製品につ
いては、それぞれの組織またはその代理者が各国の統括
組織に申請してグローバル識別番号を取得する。
【0077】グローバル識別番号をドメイン名で記述し
た例を以下に示す。ここで、".eec"は環境カタログを表
す名前である。代表組織の属する国にデータがある場合
は".eec"のみとし、特定の国を指定する場合は".eec.j
p"のように記述する。 例1)製造番号PNO70014871の部品の環境情報: http://pno70014871.eec/ 例2)モデルNo.PP343J-24T83のパソコンの環境情報: http://pp343j24t83.eec/ 例3)日本の標準的なPCの環境情報: http://standartpc.eec.jp/
【0078】(環境カタログのデータ構造)図9は、環
境カタログ変換部24によって作成される環境カタログ
のデータ構造を示す概念図である。この図9に示すよう
に、環境カタログ61はヘッダ部62とボディ部63で
構成される。ボディ部63はさらに、部品とプロセスを
関連付けるためのデータを記述したデータ部64、プロ
セス情報を記述したデータ部65、および該当製品を構
成する構成部品群の情報を記述したデータ部66で構成
される。
【0079】(作用)以上のような構成を有する本実施
形態の環境情報管理システムの作用を、具体的な事例で
説明する。
【0080】例えば、A社が制御盤A1への組込み部品
としてB社の製品B1を使っている場合を考える。A社
が環境データを計算する際には、制御盤A1に関連する
すべての環境カタログを入手する必要がある。製品B1
は多くの部品で構成されているが、その詳細は構成部品
データ部66を参照すれば分かる。さらに、構成部品デ
ータ66に、他の環境カタログへのアクセスを示す<E
ECコード>、</EECコード>タグがある場合は、
タグ間の記述内容をURLに変換する。例)製造番号PN
O70014871の部品の問合せ:http://pno70014871.eec/
【0081】次に、図7を参照して説明する。ユーザ
は、上述の方法でグローバル識別番号51をURLに変
換し、HTTPプロトコルで環境カタログ要求を行う。
グローバル識別番号51による環境カタログ要求は、環
境情報統一管理部に相当するDNSサーバ53の電子交
換部23(図1)により、目的計算機のIPアドレスに
変換され、目的のサーバ計算機、例えば図7のサーバ計
算機54に到着する。
【0082】サーバ計算機54では、グローバル識別番
号51による環境カタログ要求を解釈し、製品環境デー
タベースに格納されているデータを取り出すためにロー
カル識別番号56に変換する。そして環境情報統一管理
部に相当するDNSサーバ53の環境カタログ変換部2
4(図1)が取り出したデータを環境カタログで決めら
れた形式に変換して、要求元のユーザ宛に送信する。な
お、本方式によるグローバル識別番号からローカル識別
番号への変換は、構成部品情報のみでもよく、プロセス
情報のみでもよく、また、構成部品情報とプロセス情報
の識別番号を統一化してもよい。
【0083】(効果)上記のような本実施形態の環境情
報管理システムによれば、前記第1の実施形態の効果に
加えて、さらに次のような効果が得られる。
【0084】すなわち、グローバル識別番号の使用によ
り、全世界に分散する構成部品データやプロセスデータ
を統一的に管理し、どこからでも容易に検索、参照でき
る。さらに、グローバル識別番号をローカル識別番号に
変換するため、ローカル識別番号を用いた既存データベ
ースをそのまま利用できる。また、新規にデータベース
を構築する場合にも、まず局所的に最適なローカル識別
番号で設計し、外部に公開する際にグローバル識別番号
へのマッピング手段を提供するという2段階の手順が踏
めるため、実装が容易になる。
【0085】特に、人間系で使用するグローバル識別番
号の表現として、意味のある文字列を含むIPアドレス
を使用していることから、ユーザはグローバル識別番号
を容易に把握して容易に入力できる。また、IPアドレ
スは、全世界で唯一となるよう組織だって管理されてい
るため、既存のインターネットの仕組みをそのまま使っ
てグローバル識別番号からデータを格納している計算機
を特定し、目的とするデータを容易に参照することがで
きる。したがって、環境評価・管理の効率を向上できる
【0086】[第5の実施形態] (構成)図10は、本発明を適用した第5の実施形態に
係る環境情報管理システムにおいて使用される文字列デ
ータの一例を示すデータ表示図である。すなわち、本実
施形態に係る環境情報管理システムにおいては、前記第
4の実施形態に関して図9に示したような環境カタログ
61のデータやそれを要求するためのデータを、図10
に示すような暗号を含む文字列データとして取り扱うよ
うになっている。
【0087】そのために、本実施形態においては、図1
に示すようなシステム構成において、データの送受信を
行う各部、すなわち、各種の環境データベース1〜6,
21、環境情報統一管理部22、およびユーザ側には、
文字列情報の一部を暗号化して送信すると共に、一部暗
号化された文字列情報を受信して復号化する暗号化部が
設けられている。
【0088】より詳細に説明すれば、本実施形態におい
ては、データを、構造化された文字列データ、具体的に
はXML形式で表現する。そこで暗号化の種類をタグで
指定する。図10の例においては、<encodeType1>〜
</encodeType1>タグが暗号化の種類を表し、タグには
さまれた文字列「jut5ds」が、暗号化された情報を表し
ている。ここで、文字列「jut5ds」を復号化すると、例
えば、「0.01」になる。
【0089】(作用)以上のような構成を有する本実施
形態の環境情報管理システムの作用を、図11を参照し
て説明する。ここで、図11は、システム各部に設けら
れた暗号化部における暗号解析処理フローを示すフロー
チャートである。
【0090】図11に示すように、暗号解析に当たって
は、まず、対象となるタグが、暗号化タグであるかその
他のタグであるかを判定する(S1101)。暗号化タ
グである場合(S1101のYES)には、タグに挟ま
れたデータを暗号化部として切り出してバッファに格納
する(S1102)。次に、暗号化タグの種類を調べ、
対応する復号化処理にバッファのデータを渡す(S11
03)。
【0091】各復号化処理においては、データをもとの
文字列に復号化し、バッファに格納する(S110
4)。続いて、暗号化タグに挟まれた部分のデータを、
バッファ内の復号化された文字列に置換する(S110
5)。このような一連の処理S1101〜S1105
を、該当するデータのすべてのタグを解析し終わる(S
1106のNO)まで繰り返す。以上のような暗号解析
処理により、暗号化された部分が通常の文字列に置き換
わり、別の処理部による環境データ解析が可能となる。
【0092】(効果)上記のような本実施形態の環境情
報管理システムによれば、前記第1の実施形態の効果に
加えて、さらに次のような効果が得られる。
【0093】すなわち、構造化された文字列形式で環境
情報を提供する場合に、暗号化された文字列を埋め込め
るようにすることで、システム内ではその環境情報を参
照、加工できる一方で、部外者は参照も改竄もできな
い。したがって、簡単に公開されては社会的影響の大き
い有害物質や、あるいは成分の配合比率や量を部外者に
知られたくない場合に、その環境情報をシステム内にと
どめることができ、その環境情報が不都合に漏洩したり
改竄されたりすることはない。なお、復号化されたデー
タは、計算機内部に格納し、処理終了後は破棄し、外部
には出力しないようにすることにより、安全に保護する
ことができる。
【0094】[第6の実施形態] (構成)図12は、本発明を適用した第6の実施形態に
係る環境情報管理システムの構成を示すブロック図であ
る。この図12に示すように、本実施形態に係る環境情
報管理システムは、第1の実施形態の構成に加えて、次
のような構成が追加されている。
【0095】図12に示すように、本実施形態において
はまず、環境情報を管理・分析するユーザ側に、パソコ
ン71、プリンタ72が設置される。図6ではその代表
例としてLCA分析とPRTR管理を行うユーザを示し
ている。また、個々のユーザのデータ要求に関する情報
を保存するユーザ情報データベース73と、そこからユ
ーザ要求情報を検出するユーザ要求情報検出部74が設
けられており、個々の環境データベース1〜6,21
は、ネットワークNを経由してユーザ要求情報検出部7
4および環境カタログ変換部24を介し、ユーザ側に接
続されている。
【0096】ここで、環境カタログ変換部24には、環
境カタログにユーザ情報を格納するユーザ情報格納部7
5が設けられている。環境カタログ変換部24で得られ
た環境カタログとしてのデータと分析ソフトまたは管理
ソフトが有するデータは、電子交換部23を介しネット
ワークNを経て管理・分析部門のユーザのパソコン71
に送信され、プリンタ72によって出力される。なお、
ユーザのパソコン71は、データ変換部25に相当する
ソフトウェアを内蔵している。
【0097】(作用)以上のような構成を有する本実施
形態の環境情報管理システムの作用は次の通りである。
まず、一例として、ユーザ側でLCA分析に使用するデ
ータとして塗装工程に関する情報を入手しようとした場
合を想定する。図13は、その場合の環境情報統一管理
部22によるデータ処理フローを示すフローチャートで
ある。
【0098】この場合、ユーザからのキーワードを入力
した(S1301)後、環境データのフォーマットに関
するユーザ要求が存在するか否かを判断する(S130
2)点を除けば、キーワードの情報の存在を判断して
(S1303)格納場所を探し出し(S1304)、各
格納場所(環境データベース1〜6,21)からデータ
を取得する(S1305)までの手順は第1の実施形態
の手順(図2のS201〜S204)と同様である。取
得された情報は、環境カタログ変換部24で整理される
が、この時に、次のような処理がなされることで、ユー
ザが求めるデータの出力形式に共通化される。
【0099】すなわち、本実施形態においては、取り出
された環境データとは別に、ユーザに関する付属的な情
報として動的データと静的データの2種類の付属的な情
報が、ユーザ情報データベース73に格納されている。
ここで、動的データとは、日々変化しうるデータを指
し、発行したコマンド、使用データベース及びアクセス
履歴等がこれに含まれる。また、静的データとは、一度
決めると意図的に変更しない限り変わらないデータを指
し、ログイン名、表示環境情報としてNOxデータ欄の
表示・非表示状態情報を含む項目等がこれに含まれる。
これらの情報は、一意的に定まっているものではなく、
ユーザが任意に定義したものである。
【0100】図13に示すように、電子交換部23は、
環境データのフォーマットに関するユーザ要求が存在す
る場合(S1302のYES)には、そのユーザ要求情
報をユーザ情報データベース73に保管する(S130
6)。ユーザ要求情報検出部74は、ユーザ情報データ
ベース73からユーザ要求情報を検出して環境カタログ
変換部24に渡し、環境カタログ変換部24は、ユーザ
要求情報をユーザ情報格納部75に格納する(S130
7)。
【0101】環境カタログ変換部24は、取得されたデ
ータを整理して、ユーザ要求情報に応じたフォーマット
の統合された環境カタログに変換する(S1308)。
このユーザ要求情報に応じた環境カタログは、環境デー
タとして、再び電子交換部23を介し、ネットワークN
経由でLCA分析の実施者であるユーザに送信され(S
1309)、ユーザ側のパソコン71に内蔵された図示
していないデータ変換部25において、使用するLCA
分析ツールに適合するフォーマットに変換される(S1
310)。なお、キーワードの情報が存在しない場合
(S1303のNO)は、ユーザにエラー情報を提示す
る(S1311)。
【0102】(効果)上記のような本実施形態の環境情
報管理システムによれば、前記第1の実施形態の効果に
加えて、さらに次のような効果が得られる。
【0103】このことにより、個別に検討された結果で
ある環境データのフォーマットが異なる場合であって
も、ユーザ要求に応じた単一のフォーマットに当てはめ
直して、それをパソコンの画面やプリンタに表示・出力
出力することができる。すなわち、ユーザの作業目的に
沿った環境情報を表示することにより、情報の把握・製
品毎の環境情報比較が容易になる。また、不足している
情報は空白にする等、表示方法を指定することでデータ
の欠陥や有効性をすぐに把握することもできる。
【0104】[変形例]以上のような実施形態の変形例
として、以下に示すような各種の形態が実施可能であ
る。
【0105】(変形例1: XMLによる情報収集)前
記各実施形態に係る環境情報管理システムにおいて、製
品を構成する部品の構成情報、関連する化学物質や材料
などの環境情報、および製造や製品ライフサイクルにお
けるプロセス情報等を関連のある情報の組として、構造
化された文字列形式で取り扱うようにする。構造化され
た文字列形式としては、例えば、XML形式が考えられ
る。すなわち、図4に示すような関連付けデータを、X
MLの文字列で表現する。
【0106】なお、XML(Extensible Markup Languag
e)は、SGML(Standard Generalized Markup Languag
e) から派生した技術であり、Webでの使用に適して
いる。XMLは、W3C(World Wide Webコンソーシア
ム)で国際標準の策定が進められている。XMLは、自
己記述型の文書を作成するためのものであり、他のアプ
リケーションやツールが正確に情報を読み取って、様々
な処理ができるように、テキスト形式のマーク付け(タ
グ)を使用してデータを記述する。
【0107】この方式によれば、参照先のデータベース
の種類やスキーマ構造の違いを意識しなくてよいため、
既存の環境データベースの利用、および新しい環境デー
タベースの追加が容易になる。また、インターネットを
介して情報を容易に収集でき、収集したデータの加工や
再利用を容易に行える。
【0108】(変形例2: 元データをXMLに変換)
前記各実施形態に係る環境情報管理システムにおいて、
図14に示すように、既存する複数の異なるデータベー
ス形式をXML形式の統一データベース形式に変換する
XML変換部81を、各メーカ・国・研究機関・工業会
等が有する既存の環境データベース1〜6の管理側に配
置する。図14では、一例として、XML変換部81を
環境データベース1〜6と直接結合した場合を示してい
るが、XML変換部81を情報環境統一管理部22側に
構成し、インターネット等のネットワークNを介して環
境データベース1〜6に結合することも考えられる。
【0109】この方式によれば、次のような作用効果が
得られる。すなわち、既存のデータベースは、SQL
Server、Oracle、Access等の様々な
データベース管理システムから構成されている。これに
対し、図14に示す方式では、XML変換部81がデー
タベースの管理側に配置される。そのため、ユーザは、
インターネット等のネットワークNを介して、異なるデ
ータ形式のデータベースから、全てXML形式でデータ
を取得することが可能となる。したがって、新たなデー
タベースを構築することなく、各メーカ・国・研究機関
・工業会等が有する既存の環境データベースの有効利用
が可能となる。
【0110】(変形例3: 一括編集後にXMLに変
換)前記各実施形態に係る環境情報管理システムにおい
て、図15に示すように、環境情報統一管理部22に、
既存する複数の異なるデータベース形式の情報を格納す
るデータベース部82と、各データベース形式をXML
形式の統一データベース形式に変換するXML変換部8
1を設け、インターネット等のネットワークNを介して
既存の環境データベース1〜6に結合する。
【0111】この方式によれば、次のような作用効果が
得られる。すなわち、既存のデータベースは、前述した
通り、様々なデータベース管理システムから構成されて
いる。これに対し、図15に示す方式では、データベー
ス形式情報を格納するデータベース部82がデータベー
ス管理システムの形式を判断して、そのデータベース形
式用のプログラム(ODBC(Open DataBase Connectiv
ity)ドライバ等)を選択して要求されたデータを取得
し、XML変換部81によりデータをXML形式に変換
する。そのため、ユーザは、インターネット等のネット
ワークNを介して、異なるデータ形式のデータベースか
ら、全てXML形式でデータを取得することが可能とな
る。したがって、新たなデータベースを構築することな
く、各メーカ・国・研究機関・工業会等が有する既存の
環境データベースの有効利用が可能となる。
【0112】(変形例4: 検索情報結果のDB設置)
前記各実施形態に係る環境情報管理システムにおいて、
図16に示すように、環境情報統一管理部22に、既存
する複数のデータベースに格納されているデータ内容の
索引情報を格納したデータ検索部83を設け、インター
ネット等のネットワークNを介して既存の環境データベ
ース1〜6に結合する。
【0113】この方式によれば、次のような作用効果が
得られる。すなわち、ユーザがキーワード検索により必
要とするデータを要求すると、データ検索部83が索引
情報を利用してデータ検索を行い、要求された環境デー
タを取得する。したがって、新たなデータベースを構築
することなく、各メーカ・国・研究機関・工業会等が有
する既存の環境データベースを有効利用し、最新のデー
タを取得できる。
【0114】(変形例5: 検索情報結果のデータ更新
部設置)前記各実施形態に係る環境情報管理システムに
おいて、図17に示すように、変形例4と同様のデータ
検索部83に加えて、データ検索部83の索引情報を更
新するデータ更新部84を設け、インターネット等のネ
ットワークNを介して既存の環境データベース1〜6に
結合する。
【0115】この方式によれば、次のような作用効果が
得られる。すなわち、データ検索部83に格納された索
引情報は、データ更新部84が既存のデータベースを巡
回することにより、常に最新の情報に更新される。した
がって、新たなデータベースを構築することなく、各メ
ーカ・国・研究機関・工業会等が有する既存の環境デー
タベースを有効利用し、確実に最新のデータを取得でき
る。
【0116】(変形例6: 履歴管理)前記第3の実施
形態に係る環境情報管理システムにおいて、図18に示
すように、部品情報データベース46の部品情報、部品
構成情報が見直された場合に、過去の履歴に関する情報
を保存する履歴情報データベース85を設ける。この方
式によれば、履歴情報データベース85を利用して構成
部品の履歴管理を行うことができるため、製品の構成部
品が変更した場合でも、従来の部品構成に遡って環境情
報を管理できる。
【0117】(変形例7: 認証局)前記各実施形態に
係る環境情報管理システムにおいて、図19に示すよう
に、環境情報統一管理部22に、データベースをアクセ
スする際の認証局86を設ける。この方式によれば、認
証局86により、システム内の環境情報に外部からのア
クセスに対する保護がされている場合でも、アクセス認
証権を持つことで、環境情報の入手が可能となる。
【0118】(変形例8: データの引用先DB情報を
添付)前記各実施形態に係る環境情報管理システムにお
いて、取得した環境データに、参考データとしてデータ
の引用元の情報を付加する。すなわち、図20に示すよ
うに、環境カタログのヘッダ部に、データの引用元の情
報として、データベース管理者名、データベース作成
日、データベース作成根拠等の情報を出所情報データ8
7として付加する。この方式によれば、環境データやプ
ロセスデータを扱う場合に出所情報データ87によって
その根拠が明確になり、透明性を高めることができる。
また、ISOなどの規格でデータの出所の記載が義務付
けられる場合に利用できる。
【0119】[他の実施形態]なお、本発明は、前記実
施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他
にも多種多様な形態が実施可能である。例えば、前記実
施形態では、LCA分析を主として説明したが、本発明
は、グリーン購入、MSDS発行、PRTR法対応、L
CC分析、LCI分析、マニュフェスト処理等、様々な
環境管理において同様に適用可能であり、同様の効果が
得られるものである。
【0120】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の環境データベースを統一的に管理し、必要な環境
データを取得して統一フォーマットの統合された情報に
変換して提供することにより、複数の環境データベース
に保存された多様な環境情報を統一管理して最大限に活
用し、多様な環境評価・管理の各実施時に有用な最新の
データを効率よく取得可能な環境情報管理システムを提
供することができる。
【0121】すなわち、様々な環境管理の目的に対し
て、共通の環境データベースから必要情報を取得するこ
とが可能となり、環境情報の重複された整備を回避で
き、LCA検討等では質量の比率の大小に関係無く、有
害の可能性があるPRTR法等で規定された化学物質を
網羅することができる。さらに、データベースが複数箇
所に数多く存在する場合でも、統一フォーマット上での
比較が可能となり、データ引用に際して有益な情報を即
座に入手することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施形態に係る環境情
報管理システムの構成を示すブロック図。
【図2】図1に示す環境情報統一管理部によるデータ処
理フローの一例を示すフローチャート。
【図3】本発明を適用した第2の実施形態に係る環境情
報管理システムの構成を示すブロック図。
【図4】図3に示す関連付けデータベースに保存される
関連付けデータの概念を示す概念図。
【図5】本発明を適用した第3の実施形態に係る環境情
報管理システムの構成の一部を示すブロック図。
【図6】本発明を適用した第3の実施形態に係る環境情
報管理システムの構成における他の部分を示すブロック
図。
【図7】本発明を適用した第4の実施形態に係る環境情
報管理システムのインターネット構成の一例を示すブロ
ック図。
【図8】図7に示す環境情報管理システムにおける環境
情報の識別方法を示す説明図。
【図9】図7に示す環境情報管理システムにおいて使用
される環境カタログのデータ構造を示す概念図。
【図10】本発明を適用した第5の実施形態に係る環境
情報管理システムにおいて使用される文字列データの一
例を示すデータ表示図。
【図11】図10に示す環境情報管理システム各部に設
けられた暗号化部における暗号解析処理フローの一例を
示すフローチャート。
【図12】本発明を適用した第6の実施形態に係る環境
情報管理システムの構成を示すブロック図。
【図13】図1に示す環境情報統一管理部によるデータ
処理フローの一例を示すフローチャート。
【図14】本発明を適用した変形例2に係る環境情報管
理システムの構成を示すブロック図。
【図15】本発明を適用した変形例3に係る環境情報管
理システムの構成を示すブロック図。
【図16】本発明を適用した変形例4に係る環境情報管
理システムの構成を示すブロック図。
【図17】本発明を適用した変形例5に係る環境情報管
理システムの構成を示すブロック図。
【図18】本発明を適用した変形例6に係る環境情報管
理システムの構成を示すブロック図。
【図19】本発明を適用した変形例7に係る環境情報管
理システムの構成を示すブロック図。
【図20】本発明を適用した変形例8に係る環境情報管
理システムにおいて使用される環境カタログのデータ構
造を示す概念図。
【図21】従来の環境情報データベースの引用例を示す
ブロック図。
【符号の説明】
1…環境リスクに関するデータベース 2…廃棄物処理に関する情報データベース 3…LCA標準データベース 4…グリーン調達データベース 5…PRTR排出情報データベース 6…化学物質データベース 11…LCAソフト内蔵のデータベース 12…LCCソフト内蔵のデータベース 13…PRTRソフト内蔵のデータベース 14…MSDS管理ソフト内蔵のデータベース 15…グリーン調達管理ソフト内蔵のデータベース 21…共通環境データベース 22…環境情報統一管理部 23…電子交換部 24…環境カタログ変換部 25…データ変換部 31…部品とプロセスの関連付けデータベース 32…プロセスデータベース 33…構成部品データベース 41…電子カタログ 42…CAD 43…CAM 44…CAT 45…CAE 46…部品情報データベース 47…SCM電子カタログデータベース 51…グローバル識別番号 52…環境カタログ要求 53…DNSサーバ 54,55…サーバ計算機 56…ローカル識別番号 57…識別番号変換部 61…環境カタログ 62…ヘッダ部 63…ボディ部 64〜66…データ部 71…パソコン 72…プリンタ 73…ユーザ情報データベース 74…ユーザ要求情報検出部 75…ユーザ情報格納部 81…XML変換部 82…既存の各DBのデータ形式情報を格納したデータ
ベース部 83…既存の各DBの索引情報を格納した検索部 84…DBデータ更新部 85…履歴情報データベース 86…認証局 87…出所情報データ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 敏和 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 佐藤 雄三 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 松本 尚之 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 葛西 寿 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 金田 光範 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 土田 義之 東京都府中市晴見町2丁目24番地の1 東 芝システムテクノロジー株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA46 DA16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製品の使用原材料、製造工程時、製品使
    用時、製品廃棄時、製品のリサイクル、を含む複数の段
    階の中から選択された段階で生じる環境への影響を把握
    し、多様な環境評価・管理に有用な各種の環境情報を管
    理する環境情報管理システムにおいて、 各種の環境情報を保存した複数の環境データベースを統
    一的に管理して、環境評価・管理を実施するユーザの要
    求に応じて複数の環境データベースの中から必要なデー
    タの格納場所を判別してデータを取得し、取得したデー
    タを統一フォーマットの統合された情報に変換して要求
    元のユーザに提供する環境情報統一管理部、を有するこ
    とを特徴とする環境情報管理システム。
  2. 【請求項2】 前記環境情報統一管理部側および前記ユ
    ーザ側の少なくとも一方に設けられ、統一フォーマット
    の統合された情報をユーザ側で必要とされるフォーマッ
    トに変換するデータ変換部、を有することを特徴とする
    請求項1に記載の環境情報管理システム。
  3. 【請求項3】 前記複数の環境データベースは、製品に
    関する環境データベースとして、製品を構成する構成部
    品単位での環境情報を構成部品データとして保存した構
    成部品データベース、各構成部品を組み合わせて製品を
    製作する工程での環境情報をプロセスデータとして保存
    したプロセスデータベース、に加えて、構成部品データ
    とプロセスデータを関連付ける関連付けデータを保存し
    た関連付けデータベースを有する、ことを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の環境情報管理システム。
  4. 【請求項4】 前記環境情報統一管理部は、前記複数の
    環境データベースに加えて、製品メーカまたは部品メー
    カが提供する電子カタログデータベースを管理し、この
    電子カタログデータベース自身あるいはこれと連携する
    CAD、CAM、CAT、CAE、またはその他のコン
    ピュータ支援ツールから提供される製品または部品に関
    する情報から、製品または部品の材質および物理量に関
    する情報を抽出すると共に、前記複数の環境データベー
    スから当該物理量の単位あたりの環境情報を抽出するよ
    うに構成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項
    3のいずれかに記載の環境情報管理システム。
  5. 【請求項5】 前記複数の環境データベースに保存され
    た個々のデータに対して、世界的に唯一かつ統一された
    グローバル識別番号が与えられ、 前記グローバル識別番号と、個々のデータベースで使用
    されるローカル識別番号との間の変換を行う識別番号変
    換部を有する、ことを特徴とする請求項1ないし請求項
    4のいずれかに記載の環境情報管理システム。
  6. 【請求項6】 文字列情報の一部を暗号化して送信する
    暗号化部と、 一部暗号化された文字列情報を受信して復号化する復号
    化部と、を有することを特徴とする請求項1ないし請求
    項5のいずれかに記載の環境情報管理システム。
  7. 【請求項7】 前記環境情報統一管理部は、前記複数の
    環境データベースに加えて、各ユーザのデータ要求に関
    する情報を保存するユーザ情報データベースを管理し、
    前記複数の環境データベースから取得したデータを、前
    記ユーザ情報データベースに保存されているデータに基
    づいて当該ユーザ向けにカスタマイズするように構成さ
    れた、ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいず
    れかに記載の環境情報管理システム。
  8. 【請求項8】 製品の使用原材料、製造工程時、製品使
    用時、製品廃棄時、製品のリサイクル、を含む複数の段
    階の中から選択された段階で生じる環境への影響を把握
    し、多様な環境評価・管理に有用な各種の環境情報を管
    理する環境情報管理方法において、 各種の環境情報を保存した複数の環境データベースを統
    一的に管理する環境情報統一管理部によって、 環境評価・管理を実施するユーザの要求に応じて複数の
    環境データベースの中から必要なデータの格納場所を判
    別してデータを取得するステップと、 取得したデータを統一フォーマットの統合された情報に
    変換するステップと、 変換された情報を要求元のユーザに提供するステップと
    を行う、ことを特徴とする環境情報管理方法。
  9. 【請求項9】 製品の使用原材料、製造工程時、製品使
    用時、製品廃棄時、製品のリサイクル、を含む複数の段
    階の中から選択された段階で生じる環境への影響を把握
    し、多様な環境評価・管理に有用な各種の環境情報を管
    理するためのプログラムにおいて、 各種の環境情報を保存した複数の環境データベースを統
    一的に管理して、環境評価・管理を実施するユーザの要
    求に応じて複数の環境データベースの中から必要なデー
    タの格納場所を判別してデータを取得し、取得したデー
    タを統一フォーマットの統合された情報に変換して要求
    元のユーザに提供する環境情報統一管理機能、をコンピ
    ュータに実現させることを特徴とするプログラム。
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