JP2003073617A - プライマー組成物 - Google Patents

プライマー組成物

Info

Publication number
JP2003073617A
JP2003073617A JP2001269040A JP2001269040A JP2003073617A JP 2003073617 A JP2003073617 A JP 2003073617A JP 2001269040 A JP2001269040 A JP 2001269040A JP 2001269040 A JP2001269040 A JP 2001269040A JP 2003073617 A JP2003073617 A JP 2003073617A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
parts
primer composition
group
sealing material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001269040A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinobu Katsuta
義信 勝田
Kazuhiro Yokoyama
和洋 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konishi Co Ltd
Original Assignee
Konishi Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konishi Co Ltd filed Critical Konishi Co Ltd
Priority to JP2001269040A priority Critical patent/JP2003073617A/ja
Publication of JP2003073617A publication Critical patent/JP2003073617A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルコキシシリル基を有する湿気硬化型シー
リング材の薄層部の硬化促進を飛躍的に向上できるプラ
イマー組成物を提供する 【解決手段】 シラン化合物、接着付与剤、有機溶剤の
混合溶液中において、分子内に硫黄を有するスズ化合物
をシラン化合物100質量部に対し0.1〜500質量
部配合したプライマー組成物で、かつ、分子内に硫黄を
有するスズ化合物は、ジブチルスズビスイソノニル−3
−メルカプトプロピオネートやジブチルスズビスイソオ
クチルチオグリコレートであるプライマー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルコキシシリル
基を含む湿気硬化型シーリング材の硬化性を促進する下
塗り用プライマーに関し、特に、ポリイソブチレン(以
下、「PIB」と表記する。)系シーリング材や変成シ
リコーン系シーリング材で起こる薄層部分の硬化促進に
好適であるプライマーに関する。
【0002】
【従来技術】建築物や車両などの内外装の目地部や窓枠
まわりなどの密閉のために使用されるシーリング材に
は、シリコーン系、変成シリコーン系、ポリサルファイ
ド系やウレタン系などの各種のものがあり、これらは適
用される基材の種類や目地の種類により選択して使用さ
れている。また、上記の各シーリング材は様々な目地部
を形成する基材との接着性を確保するため、基材表面に
プライマー処理を施し、密閉性を確実なものとする必要
がある。
【0003】また、種々のシーリング材の中で、とりわ
けシリコーン系シーリング材は、表面耐候性、耐久性な
どに優れるが、目地周辺へのシリコーンオイル成分のし
み出しによる汚染の問題がある。これらの問題を解消す
るものとして、近年、主鎖構造がイソブチレンであるシ
リコーン系ポリマーからなるシーリング材、すなわちP
IB系シーリング材が耐熱性、耐候性、耐水性、塗装性
に優れたものとして開発されてきている。
【0004】このPIB系シーリング材と従来の変成シ
リコーン系シーリング材は、主成分のポリマー分子内に
アルコキシシリル基を有する湿気硬化型シーリング材と
して分類される。これら2種類のシーリング材うち、特
に2成分形の場合には、目地の伸縮に対する長期的な追
従性を付与するため、硬化触媒に2価錫を使用すること
が多い。しかし、この2価錫は湿気などにより失活しや
すく、そのため硬化剤成分の絶対量が少なくなる薄層部
では、硬化遅延や未硬化状態となることがあり、重要な
問題であった。この薄層部分は、目地部にシーリング材
を充てんした後、ヘラなどで押さえつけながらシーリン
グ材表面をならした時に目地部の両際にできてしまうも
のである。特にガラスまわり目地の施工時には、その目
地部の構造上、ヘラならしの際には目地際に薄層部が生
じやすい傾向がある。上記のPIB系シーリング材は、
このガラスまわり目地の施工を用途としていることか
ら、PIB系シーリング材の薄層部の硬化遅延または未
硬化状態は重大な問題となる。
【0005】この問題を解決するために、一般的には硬
化剤中の触媒量を増量するという手法もとられている
が、触媒の増量は、シーリング材の使用可能時間(以
下、「可使時間」と表記する。)を極端に短くしてしま
うため実用的ではない。また、触媒を増量した硬化剤を
基剤と混合すると、その粘度が極端に低くなり垂直目地
ではスランプを起こしてしまうなどの弊害があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】アルコキシシリル基を
有する湿気硬化型シーリング材の薄層部の硬化促進を飛
躍的に向上できるプライマー組成物を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来のシ
ーリング材中で触媒を増量することに頼らず、薄層部の
硬化促進を向上できる新しい解決手段を研究した。その
方法としてプライマー中に触媒を増量する方法に想達し
た。しかし、この方法においては、薄層部の硬化に効果
を認めないばかりか、接着性低下や貯蔵安定性の低下の
原因となるケースが続出し、研究は難航した。
【0008】ところがあるとき、分子内に硫黄原子を有
する特定の触媒が飛躍的に薄層部の硬化促進を向上さ
せ、しかも接着性や貯蔵安定性にも優れ、性能面で何ら
悪影響を与えないものであることを発見した。これはP
IBのような疎水性に満ちた薄層部ですら、顕著な効果
を認めるものであった。さらに、プライマー中のシラン
化合物中の有意性と配合量を研究した結果、本発明をす
るに至った。
【0009】すなわち、上記の課題を解決するための本
発明の手段は、請求項1の発明では、シラン化合物、接
着付与剤、有機溶剤の混合溶液中において分子内に硫黄
を有するスズ化合物を配合したことを特徴とするプライ
マー組成物である。
【0010】上記プライマー組成物に用いるシラン化合
物とは、ポリアルキレン、ポリアルキレンエーテル、ポ
リオルガノシロキサンのいずれかである主鎖構造を持
ち、分子内にケイ素原子に直結した水酸基もしくはアル
コキシル基を1個以上有するポリマーである。
【0011】特にポリアルキレン、ポリアルキレンエー
テルを主鎖構造に持つシラン化合物においては、ケイ素
原子に直結するアルコキシル基を、分子末端に1個以上
存在することを特徴とするポリマーである。
【0012】先ず、分子末端にケイ素原子に直結するア
ルコキシル基、即ちアルコキシシリル基を分子末端に一
個以上有し、主鎖構造がアルキレン構造であるシラン化
合物とは、トリアルコキシシリル基、アルキルジアルコ
キシシリル基、ジアルキルアルコキシシリル基の1種以
上を分子末端に有し、主鎖構造がエチレン、プロピレ
ン、ブチレン、イソブチレンのような繰返し単位のポリ
アルキレン構造を持つ数平均分子量が1000〜300
00のポリマーである。このうちアルコキシシリル基が
メチルジメトキシシリル基であって、主鎖構造がポリイ
ソブチレンであり数平均分子量が5000〜20000
であるポリマーがPIB系シーリング材との相性が良く
接着性が優れるため好ましい。
【0013】また、分子末端にケイ素原子に直結するア
ルコキシル基、即ちアルコキシシリル基を分子末端に一
個以上有し、主鎖構造がアルキレンエーテル構造である
シラン化合物とは、既に当業者には知られている化合物
で、分子末端には上記に挙げたようなトリアルコキシシ
リル基、アルキルジアルコキシシリル基、ジアルキルア
ルコキシシリル基の1種以上を分子末端に有し、主鎖構
造がアルキレンオキシド例えばエチレンオキシド、プロ
ピレンオキシド、ブチレンオキシドあるいはこれらの混
合物の開環縮合により得られるポリエーテルを主鎖とす
る化合物で、高分子量でも室温で液状になるところから
ポリプロピレンエーテルが好ましい。また、この化合物
の分子量としては1000〜30000、好ましくは5
000〜20000の範囲内が適当である。
【0014】最後に、ポリオルガノシロキサンを主鎖構
造に持ち、分子内にケイ素原子に直結した水酸基もしく
はアルコキシル基を1個以上有するポリマーとは、(R
13SiO1/2、(R12SiO、R1SiO3/2 、S
iO2を構成単位とするポリオルガノシロキサンで、ケ
イ素原子に直結した水酸基もしくはアルコキシル基を1
分子中に少なくとも1個有するものである。ここで、R
1および他のシロキシ単位のケイ素原子に直結した有機
基としては、メチル、エチル、プロピルなどのアルキル
基やフェニルのようなアリール基が好ましく、特に、合
成が容易なことと良好な接着性が得られることから、最
も好ましい樹脂状重合体は、R1がメチル基からなり、
かつSiO2単位1モルあたり(R13SiO1/2単位が
0.5〜1モルである樹脂状重合体である。
【0015】また、接着付与樹脂としては、有機ケイ素
化合物が好ましく、N−β(アミノエチル)γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)
γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリ
ング剤や、その部分加水分解縮合物が挙げられる。この
接着付与剤の配合割合は、シラン化合物100質量部に
対し10〜200質量部が好ましい。
【0016】有機溶剤としては、トルエン、キシレン、
アセトン、ベンゼン、イソプロパノール、ブタノール、
メチルエチルケトン、メタノール、エタノール等が挙げ
られ、その配合量は、プライマー組成物の塗布性を良好
なものにするため、シラン化合物100質量部に対し1
00〜5000質量部が好ましい。
【0017】請求項2の発明では、上記プライマー組成
物において、シラン化合物100質量部に対し、分子内
に硫黄を有するスズ化合物を0.1〜500質量部配合
したことを特徴とする請求項1の手段のプライマー組成
物である。
【0018】すなわち、分子内に硫黄を有するスズ化合
物が0.1質量部未満のときは、当シーリング材の薄層
部の硬化における効果が少なく、500質量部を超える
場合は貯蔵安定性が悪くなる。このうち、特に好ましく
は10〜100質量部が本発明の効果が最も発揮され
る。
【0019】請求項3の発明では、上記プライマー組成
物において、分子内に硫黄を有するスズ化合物が、ジブ
チルスズビスイソノニル−3−メルカプトプロピオネー
トやジブチルスズビスイソオクチルチオグリコレートで
あることを特徴とする請求項1または請求項2の手段の
プライマー組成物である。
【0020】本発明における分子内に硫黄を有するスズ
化合物とは、化1に示すような構造を持つ化合物であ
り、R1、R2はそれぞれ独立に1価の直鎖あるいは分岐
した炭素数1〜20のアルキル基、アルケン基、芳香族
系炭化水素基などの炭化水素基、R3は2価の直鎖の炭
素数1〜10の炭化水素基である。またR4は、1価の
直鎖あるいは分岐した炭素数1〜20のアルキル基、ア
ルケン基などの炭化水素基である。
【0021】
【化1】
【0022】また、建築物の窓枠などに使用されている
アルミサッシや、窓のガラスに対して使用するとき、こ
れらとPIB系シーリング材との接着性および薄層部の
硬化性が優れるものは、化2に示すジブチルスズビスイ
ソノニル−3−メルカプトプロピオネートや、化3に示
すジブチルスズビスイソオクチルチオグリコレートであ
る。
【0023】
【化2】
【0024】
【化3】
【0025】
【発明の実施の形態】本発明のプライマー組成物の実施
の形態を述べるに当たって、ベストモードとなる製造方
法で説明をする。
【0026】プライマー組成物の基本成分の第1のシラ
ン化合物は、シリル化ポリアルキレン系ポリマーで分子
末端にアルコキシシリル基を有し主鎖構造がアルキレン
構造であるシリコーン系ポリマーである。そしてアルコ
キシシリル基はメチルジメトキシシリル基であって主鎖
構造がポリイソブチレンであって、数平均分子量が50
00〜20000(以下、このポリマーを「PIBポリ
マー」という。)である。そしてこのものは市販されて
いるのでこれを用いて説明する。この市販品は、取り扱
いやすい液状にするため、プロセスオイルと呼ばれるパ
ラフィン系可塑剤を希釈剤として10〜40質量%含有
している。
【0027】このPIBポリマーを130質量部を窒素
気流装置、攪拌機、減圧脱水装置および加熱装置を備え
たシーラント製造装置に仕込む。この装置はウレタン系
シーリング材または変成シリコーン系シーリング材を製
造する装置でよい。シラン化合物を仕込んだこの装置に
接着付与剤、有機溶剤などを順次仕込んで基本成分とす
る。そこに、分子内に硫黄を有するスズ化合物を添加し
て、均質混合を行ってプライマー組成物とする。
【0028】また、さらに、主鎖構造がポリオルガノシ
ロキサンであり、分子内にケイ素原子に直結した水酸基
もしくはアルコキシル基を1個以上有するシラン化合物
は、(R13SiO1/2、(R12SiO、R1SiO
3/2 、SiO2を構成単位とするポリオルガノシロキサ
ンである。ここで、ケイ素原子基に結合した有機基とし
ては、メチル、エチル、プロピルなどのアルキル基やフ
ェニル基のようなアリール基が好ましい。また使いやす
さを考慮して有機溶剤などで溶解させた溶液の状態のも
のが特に好ましい。このようなシラン化合物100質量
部を上記と同様の方法で窒素気流装置、攪拌機、減圧脱
水装置および加熱装置を備えたシーラント製造装置に仕
込む。この装置はウレタン系シーリング材または変成シ
リコーン系シーリング材を製造する装置でよい。シラン
化合物を仕込んだこの装置に接着付与剤、有機溶剤など
を順次仕込んで基本成分とする。そこに、分子内に硫黄
を有するスズ化合物を添加して、均質混合を行ってプラ
イマー組成物とする。
【0029】
【実施例】表1に示す実施例において、数平均分子量
(以下、「Mn」と表記する。)5000の分子末端が
メチルジメトキシシリル基で主鎖がポリイソブチレンで
あるシリコーン系ポリマー100質量部を含むパラフィ
ン系可塑剤溶液(商品名エピオンEP103S:鐘淵化
学工業社製)130質量部に、接着付与剤としてN−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン(商品名KBM603:信越化学社製)50質量部、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン(商品名KBM
903:信越化学社製)50質量部、溶剤としてアセト
ン400質量部、トルエン200質量部、イソプロパノ
ール200質量部を加え、撹拌しこれを基本成分とし、
さらにこの基本成分に分子内に硫黄を有するスズ化合物
2種類(商品名ネオスタンU−340とネオスタンU−
360:日東化成社製)をそれぞれ20質量部ずつ添加
し、それぞれ同順に実施例1、実施例2の2種類のプラ
イマー組成物を得た。
【0030】比較例として、上記実施例のプライマー組
成物の作製において、分子内に硫黄を有するスズ化合物
を添加することなく、基本成分のみ実施例と同じ方法
で、他の種類のスズ化合物(商品名スタンBL:三共有
機合成社製と商品名U−343:日東化成社製)をそれ
ぞれ20質量部ずつ添加し、それぞれ同順に比較例1、
比較例2の2種類のプライマー組成物を得た。
【0031】
【表1】
【0032】また、表2に示す実施例において、CH3
SiO3/2 単位93モルと(CH32SiO単位7モ
ル%からなる樹脂状重合体の70%トルエン溶液100
質量部に、接着付与剤としてN−β(アミノエチル)γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン(商品名KBM6
03:信越化学社製)50質量部、γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン(商品名KBM903:信越化学社
製)50質量部、溶剤としてアセトン400質量部、ト
ルエン200質量部、イソプロパノール200質量部を
加え、撹拌しこれを基本成分とし、さらにこの基本成分
に分子内に硫黄を有するスズ化合物2種類(商品名ネオ
スタンU−340とネオスタンU−360:日東化成社
製)をそれぞれ20質量部ずつ添加し、それぞれ同順に
実施例3、実施例4の2種類のプライマー組成物を得
た。
【0033】比較例として、上記実施例のプライマー組
成物の作製において、分子内に硫黄を有するスズ化合物
を添加することなく、基本成分のみ実施例と同じ方法
で、他の種類のスズ化合物(商品名スタンBL:三共有
機合成社製と商品名U−343:日東化成社製)をそれ
ぞれ20質量部ずつ添加し、それぞれ同順に比較例3、
比較例4の2種類のプライマー組成物を得た。
【0034】
【表2】
【0035】(シーリング材の基剤、硬化剤の作製)一
方、以下の方法によりポリイソブチレン系シーリング材
の主剤と硬化剤を作製し、このシーリング材を用いて薄
層硬化性、接着性、貯蔵安定性試験を行なった。
【0036】基剤の作製は、市販のシール混合機である
加熱、攪拌、減圧、窒素気流装置を構えた5Lプラネタ
リーミキサー(製品名プラネタリーミキサーPLM5:
井上製作所製)に、数平均分子量のMn:20000の
分子末端がメチルジメトキシシリル基で主鎖がポリイソ
ブチレンであるシリコーン系ポリマー100質量部を含
むパラフィン系可塑剤溶液(商品名エピオン(EP50
5S):鐘淵化学工業社製)150質量部、可塑剤とし
てパラフィン系プロセスオイル(商品名ダイアナプロセ
スオイルPS−32:出光興産社製)50質量部、コロ
イド炭酸カルシウム(商品名MC−K:丸尾カルシウム
社製)145質量部、エポキシ樹脂(商品名エピコート
828:油化シェルエポキシ社製)5質量部、グリセリ
ン7質量部、紫外線硬化樹脂(商品名アロニックスM−
309:東亞合成社製)3質量部、紫外線吸収剤(商品
名チヌビン327:日本チバガイギー社製)1質量部、
光安定剤(商品名サノールLS770:三共社製)1質
量部、酸化防止剤(商品名イルガノックス1010:日
本チバガイギー社製)1質量部を加え、これを粗練り工
程として50Torrの減圧下で室温にて攪拌を30分
間行なった。その後、パラフィン系プロセスオイル(商
品名ダイアナプロセスオイルPS−32:出光興産社
製)20質量部を加え、50Torrの条件で攪拌を6
0分間行い、2成分形シーリング材の主剤とした。
【0037】硬化剤の作製は、オクチル酸スズ(商品名
ネオスタンU−28:日東化成社製)15質量部、ラウ
リルアミン(和光純薬工業社製)4質量部、パラフィン
系プロセスオイル(商品名ダイアナプロセスオイルPS
−32:出光興産社製)90質量部、重質炭酸カルシウ
ム(商品名ソフトン3200:白石カルシウム社製)9
0質量部を添加、十分に混合し、2成分形シーリング材
の硬化剤とした。
【0038】(薄層硬化性試験方法)薄層硬化性試験は
以下の方法により評価した。試験体はアルマイト処理さ
れたアルミ(50×50×3mm)の表面の両端に端から
約5mmの幅でセロハンテープ(厚み:約40μm)を貼
り試験体とした。この試験体に表1及び表2のそれぞれ
のプライマーを1試験体に1回塗布した。23℃で1時
間プライマーを乾燥させた後、上記で作製したポリイソ
ブチレン系シーリング材の主剤と硬化剤とを質量比で1
0対1の割合で混合したものをセロハンテープの厚みに
なるようにヘラでなすりつけるようにして試験体に薄層
部を作製した。このように作製した各々の薄層部を35
℃のオーブン中に7日間養生し、養生後これらの薄層部
が硬化しているかどうかを◎、○、△、×の4段階で評
価した。
【0039】◎、○は薄層硬化性が良好で実用上十分の
範囲であり、◎は全面完全に硬化し、べたつきもない状
態で、○は全面硬化しているが表面にべたつきが感じら
れることを示す。一方、△、×は薄層硬化性が悪く実用
上不十分の範囲で、△は部分的に硬化しているところと
硬化していないところがあり、×はほぼ全面的に硬化し
ていないことを示す。
【0040】(接着性試験方法)接着性試験は以下の方
法により評価した。即ち、試験体は、アルマイト処理さ
れたアルミ(50×50×3mm)の表面をトルエンで
洗浄し、表1及び表2のそれぞれのプライマーを1試験
体に1回塗布した。23℃で1時間放置したプライマー
塗布面に、上記で作製したポリイソブチレン系シーリン
グ材の主剤と硬化剤とを質量比で10対1の割合で混合
したものを約10mmの厚さにシールし、硬化させた。
養生条件は20℃×7日間である。養生後、試験体の養
生面の一端にカッターナイフで切り込みを入れ、ポリイ
ソブチレン系シーリング材とアルマイト処理されたアル
ミが接着されているかどうか手ではく離し、各被着体に
対する接着性を評価した。評価は◎、○、△、×の4段
階で評価した。
【0041】◎、○は接着性が良好で実用上十分の範囲
であり、◎は手はく離によって全面的に凝集破壊とな
り、○も手はく離によってほとんどの部分で凝集破壊と
なることを示す。一方、△、×は接着性は悪く実用上不
十分の範囲で、△はほとんどの部分で界面破壊となり、
×も全面的に界面破壊となることを示す。
【0042】(貯蔵安定性試験方法)上記で作製した各
プライマーを300gずつ角形をした金属製の缶に入
れ、窒素封入を施して密閉状態を保てるよう金属製のキ
ャップをして50℃のオーブン中で14日間放置した。
オーブンに入れる前の各々のプライマーの初期粘度を先
ず測定しておく。次に20℃×7日後および50℃×1
4日後の貯蔵後の粘度を測定し、それぞれの貯蔵後の粘
度数値を初期粘度の数値で割ることにより、各々のプラ
イマー粘度の変化具合を◎、○、△、×の4段階で評価
した。
【0043】◎、○は貯蔵安定性が良好で実用上十分の
範囲であり、◎は貯蔵後粘度の数値を初期粘度の数値で
割ったときの値が1.2〜1.0のときでプライマーの
状態にほとんど変化がなく貯蔵安定性が良好なことを示
し、○は上記の値が1.7〜1.2を示す。一方、△、
×は貯蔵安定性が悪く実用上不十分の範囲で、△は上記
の値が1.7以上で粘度の上昇が大きく貯蔵後の状態が
悪いことを示す。また×は貯蔵後の状態がゲル化状態と
なり、貯蔵安定性に極めて劣ることを示す。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の分子内に
硫黄を有するスズ化合物を配合した上記プライマー組成
物は、これまで問題となっていたPIB系シーリング材
の薄層部の硬化性を顕著に向上させ、しかも接着性や貯
蔵安定性にも優れたプライマーを提供できるものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H017 AA03 AB15 AC05 AD03 AE03 4J038 CB001 DF011 DL031 DL051 GA15 JA05 JA19 JA33 JC35 JC42 KA02 KA06 PA12 PB05 PB07 PB12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シラン化合物、接着付与剤、有機溶剤の
    混合溶液中において分子内に硫黄を有するスズ化合物を
    配合したことを特徴とするプライマー組成物。
  2. 【請求項2】 上記プライマー組成物において、シラン
    化合物100質量部に対し、分子内に硫黄を有するスズ
    化合物を0.1〜500質量部配合したことを特徴とす
    る請求項1に記載のプライマー組成物。
  3. 【請求項3】 上記プライマー組成物において、分子内
    に硫黄を有するスズ化合物が、ジブチルスズビスイソノ
    ニル−3−メルカプトプロピオネートやジブチルスズビ
    スイソオクチルチオグリコレートであることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載のプライマー組成物。
JP2001269040A 2001-09-05 2001-09-05 プライマー組成物 Pending JP2003073617A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001269040A JP2003073617A (ja) 2001-09-05 2001-09-05 プライマー組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001269040A JP2003073617A (ja) 2001-09-05 2001-09-05 プライマー組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003073617A true JP2003073617A (ja) 2003-03-12

Family

ID=19094929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001269040A Pending JP2003073617A (ja) 2001-09-05 2001-09-05 プライマー組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003073617A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006059628A1 (ja) * 2004-12-01 2006-06-08 Nakayama Industries, Ltd. 粘性流動物用カートリッジ
JP2008184511A (ja) * 2007-01-29 2008-08-14 Sunstar Engineering Inc 洗浄剤組成物
JPWO2016024584A1 (ja) * 2014-08-11 2017-06-08 株式会社カネカ 積層体およびシーリング方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006059628A1 (ja) * 2004-12-01 2006-06-08 Nakayama Industries, Ltd. 粘性流動物用カートリッジ
JPWO2006059628A1 (ja) * 2004-12-01 2008-06-05 中山工業株式会社 粘性流動物用カートリッジ
JP2008184511A (ja) * 2007-01-29 2008-08-14 Sunstar Engineering Inc 洗浄剤組成物
JPWO2016024584A1 (ja) * 2014-08-11 2017-06-08 株式会社カネカ 積層体およびシーリング方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0053022B1 (en) Rubbery polymer compositions with improved adhesion
WO1999061528A1 (en) Curable composition
CA2202340A1 (en) Organosiloxane compositions
WO1996021633A1 (fr) Composition pour doubles vitrages
US6471820B1 (en) Moisture-curable silicone composition
JP2531516B2 (ja) シ−リング材
EP1466939B1 (en) Room temperature fast-curable saturated hydrocarbon polymer compositions, their preparation and use and corresponding products
WO1999009099A1 (fr) Composition durcissable
EP3765564B1 (en) High performance single-component hot melt sealant composition
JP2003073617A (ja) プライマー組成物
JP4246458B2 (ja) プライマー組成物
JP2000265050A (ja) 水分硬化性オキシアルキレン重合体含有組成物
JP3535978B2 (ja) ポリイソブチレン系シーリング材用プライマー組成物
JPH01292061A (ja) 室温硬化性組成物
JP4548627B2 (ja) 2成分形シリコーン系シーリング材への打継ぎ用プライマー組成物
JP5290016B2 (ja) 反応性ホットメルト樹脂組成物及び反応性ホットメルト接着剤
JP2019104789A (ja) 接着剤組成物
JP2002105265A (ja) 一液型硬化性組成物
JPH0621194B2 (ja) 粘着剤組成物
JPH07286162A (ja) シーリング材組成物
JP4453124B2 (ja) プライマー組成物
JP4828814B2 (ja) コンタクト型接着剤用硬化性組成物
JP2938943B2 (ja) 感圧接着材
US6034171A (en) Organosiloxane compositions
JP2007204502A (ja) 硬化性シリコーン系樹脂組成物