JP2003071269A - リン回収材の造粒方法 - Google Patents

リン回収材の造粒方法

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JP2003071269A
JP2003071269A JP2001268694A JP2001268694A JP2003071269A JP 2003071269 A JP2003071269 A JP 2003071269A JP 2001268694 A JP2001268694 A JP 2001268694A JP 2001268694 A JP2001268694 A JP 2001268694A JP 2003071269 A JP2003071269 A JP 2003071269A
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Hiroaki Anzai
宏明 安在
Haruo Hanaoka
春雄 花岡
Kazuhiro Nandate
和宏 南舘
Tadashi Matsumoto
忠司 松本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リン回収材として最適な粒径の顆粒を歩留ま
り良く製造する。 【解決手段】 珪酸質材料よりなる粉体及び石灰質材料
よりなる粉体を混合した原料粉Fを、傾斜した回転軸H
回りに回転するパン11内に連続的に供給すると共に、
パン11内にて転動する原料粉に対して連続的に散水す
ることで、水の粒を核として原料粉を転動造粒するリン
回収材の造粒方法において、散水量を原料粉の4.5〜
10%に設定し、散水ポイントP2を、パン11内に供
給された原料粉が、傾斜したパン11の回転に伴って上
部に持ち上げられた後、自重で落下する際の落下直後の
パンの回転中心Oよりも低い位置に設定し、散水圧をエ
ア加圧タンク32により加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水処理場等にお
いて脱リン処理に使用されるリン回収材(トバモライト
顆粒)の造粒方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生活排水等のリン汚染水からリン
を除去するための水質浄化用リン回収材の製造方法とし
て、セメント等の石灰質原料と珪酸質原料に水を加えて
転造造粒し、得られた成形体をオートクレーブ養生する
ことにより、リン回収材を得る方法が知られている。
【0003】この場合の造粒は、傾斜して回転するパン
(造粒皿)に原料粉を連続供給しつつ水分を適度に与え
て造粒の核を生成し、パン内を転動した核に粉が付着す
ることにより行われる。その場合、原料粉は、最初、パ
ンの底部で転動流の外周軌道を循環するが、粒が成長す
るにつれて徐々に表層に向かい、転動流の内側軌道を循
環するようになり、所定の粒度まで造粒された粒は表層
に浮上転動し、自己分級作用によって所定の粒径群のみ
がパンの縁から溢流して機外に排出され、造粒産物とな
る。
【0004】図7は特開平8−71402号公報や特開
平10−1774859号公報などに記載された一般的
な回転皿型造粒装置を示す図であり、この図を用いて造
粒の原理を説明する。図示の回転皿式造粒装置は、パン
(造粒皿)1と、パン1の回転機構(図示略)と、パン
1の傾斜機構4と、これらを支持するフレーム5とを備
えている。パン1は、底面が円形で、所定高さの起立し
た縁1Aを持つものであり、回転機構により、パン1の
底面の中心を通る法線Hのまわりに一定速度で回転させ
られる。パン1の底面は水平方向に対して傾斜してお
り、傾斜機構4により傾斜角度が調節できるようになっ
ている。
【0005】造粒運転する場合は、予め傾斜機構4によ
り、所定の大きさの生ペレットを造粒できるように、パ
ン1の傾斜角度を設定する。そして、パン1の回転機構
を作動させて、所定の回転速度でパン1を回転させる。
その状態で、原料粉フィーダ(図示せず)より、パン1
内に原料粉を供給すると共に、散水ノズル(図示略)に
より原料粉に対し散水する。
【0006】傾斜して回転するパン1内に供給された原
料粉は、遠心力及びパン1の内面との摩擦力を受けて、
パン1の底面上を円弧状に移動する。この際、パン1の
底面が水平方向に対して傾斜していることにより、所定
の高さまで移動した原料粉は重力でパン1の底面上を転
がり落ちる。原料粉がパン1内で移動する過程で、水分
を含む粒を核としてその周りに原料粉が雪だるま式に付
着して粒(生ペレット)が成長する。その生ペレット
は、パン1内で原料粉同様の運動をしながら成長する。
図中二点鎖線で示すように、パン1内における生ペレッ
トの運動の軌跡のループは、生ペレットの成長とともに
大きくなる。原料フィーダよりパン1内に原料粉が連続
的に供給されることにより、所定の大きさに成長した生
ペレットはパン1から溢れてシュート3にこぼれる。パ
ン1からこぼれた生ペレットは、シュート3をすべり落
ちた後、回収されて次工程に送られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
回転皿型造粒装置を使用して造粒を実施するに当たって
は、粒体の品質や歩留まり等が、パン1の径や傾斜角、
回転数、その深さ等の運転初期条件、あるいは、粉体
量、粉体成分等によって決定されるのであるが、従来で
はリン回収材を造粒する上での最適な条件がまだ見つか
っておらず、欲しい粒径の歩留まりが高くならないとい
う問題があった。
【0008】本発明は、上記事情を考慮し、リン回収材
として最適な粒径の顆粒を歩留まり良く製造することの
できるリン回収材の造粒方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、珪酸
質材料よりなる粉体及び石灰質材料よりなる粉体を混合
した原料粉を、傾斜した軸回りに回転するパン形造粒皿
内に連続的に供給すると共に、造粒皿内にて転動する原
料粉に対して添加液を連続的に散液することで、添加液
を核として原料粉を転動造粒するリン回収材の造粒方法
において、前記添加液の散液量を、造粒皿内に連続供給
する原料粉の4.5〜10%に設定したことを特徴とす
る。
【0010】この発明では、造粒皿内に添加する添加液
の散液量を、造粒皿内に連続供給する原料粉の4.5〜
10%に設定したので、リン回収材として有効な造粒を
歩留まり良く行うことができる。因みに10%以上の散
液量だと、水分過多による雪だるま作用により粒径が大
きくなる傾向が出てきて粒が重くなったり硬くなったり
し、オートクレーブ養生した際に、ポーラス性の高いリ
ン回収材とならない。また、4.5%以下の散液量だ
と、水分不足により少々粉っぽくなり、適正粒径のリン
回収材の歩留まりが悪化する。
【0011】請求項2の発明は、請求項1において、造
粒皿内の原料に対する前記添加液の散液ポイントを、造
粒皿内に供給された原料粉が、傾斜した造粒皿の回転に
伴って上部に持ち上げられた後、自重で落下する際、造
粒皿の回転中心よりも低い位置に設定したことを特徴と
する。
【0012】この発明では、散液ポイントを原料粉が転
回する際の落下後の造粒皿の回転中心よりも低い位置に
設定しているので、ある程度厚みが確保された状態の原
料粉に対して添加液を散布することができる。従って、
細かい粒が多い落下開始点付近(放物線の頂点付近)に
散液ポイントを設定している従来例に比べて、散水圧に
より微粉が飛散する懸念がない。
【0013】請求項3の発明は、請求項1または2にお
いて、前記添加液の散液圧をエア加圧タンクにより加え
ることを特徴とする。
【0014】この発明では、エア加圧タンクの圧力で添
加液の散液圧を設定するので、ポンプで散液圧を与える
のと違って、均一な変動のない圧力で添加液を原料粉に
対し散布することができる。従って、粒径のばらつきを
抑えることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の方法を実施するため
の回転皿式造粒装置であり、(a)は正面図、(b)は
側面図である。この造粒装置は、パン(造粒皿)11
と、パン11の回転機構12と、パン11の正面から見
て右寄りに配されたシュート(図示略)と、パン11の
傾斜角度θを調整する傾斜機構14と、これらの要素を
支持するキャスタ付きフレーム15とを備えている。パ
ン11は、底面が円形で、所定高さの起立した縁壁部1
1Aを持つものであり、回転機構12により、パン11
の底面の中心を通る法線Hのまわりに、正面から見て反
時計方向(矢印あ方向)に一定速度で回転させられる。
パン11の底面は水平方向に対して傾斜しており、傾斜
機構14により傾斜角度θが調節できるようになってい
る。
【0016】ここで使用されているパン11は、ステン
レス(SUS304)製で、直径1mφ、70mm深さ
のものである。内面の平坦度は普通でよいが、表面研磨
により内面が♯200〜400の表面粗さに仕上げられ
ている。また、立ち上がり壁(縁壁11A)と底面の交
差する内隅部は、溶接により仕上げられている場合で
も、連続した滑らかな面に仕上げられている。なお、内
隅部にRを付けてフライパン型に形成してあってもよ
い。
【0017】造粒装置の本体の上方には原料粉のフィー
ド装置20が設置されている。フィード装置20は、原
料粉を収容するホッパー21と、ダンパ22と、原料粉
を計量しながら吐出するメジャーリングスクリューコン
ベヤ23と、スクリューコンベア駆動用のインバータ付
きモータ24とからなり、スクリューコンベア23の排
出口25から所定量の原料粉Fを造粒装置のパン11上
の所定のポイントP1に定量供給できるようになってい
る。ホッパー21の内部は、常時エアブロー(図示略)
されることにより、ホッパー21内での流動性維持のた
めのエアレーションがなされており、原料粉の見かけ比
重の安定化が図られている。
【0018】ここで、フィード装置20によるパン11
へのフィードポイントP1は、パン11の回転中心Oよ
り、正面から見て中央やや右斜め上側に設定されてい
る。この場合、パン11の回転方向は反時計方向である
から、フィードポイントP1はパン11の下がり回転側
にある。
【0019】また、造粒装置のパン11の正面には、散
水機構30の散水ノズル31が設置されている。散水機
構30は、予め設定された散水ポイント(散液ポイン
ト)P2においてパン11内の原料粉に対して水を散布
するもので、散水ノズル31に送水パイプ33を介して
所定圧の水を送るエア加圧タンク32を備えている。先
端が散水ノズル31に接続された送水パイプ33の基端
は、エア加圧タンク32の吐出口34に接続されてい
る。そして、この散水機構30は、閉空間であるエア加
圧タンク32内に定圧エア源35から加圧エアを吹き込
むことで、吹き込んだ加圧エアの水面を押す力により、
一定圧の水を、散水ノズル31からパン11に向かって
噴射できるようになっている。なお、エア圧を変えれ
ば、エア圧に応じた散水圧を散水ノズル31から吹き出
す水に与えることができる。
【0020】ここで、散水ノズル31による散水ポイン
トP2は、パン11の回転中心Oより、正面から見てや
や右斜め下側に設定されている。この散水ポイントP2
は、図2中に矢印Gで原料粉及び粒の動きを示すよう
に、パン11内に供給された原料粉Fが、傾斜したパン
11の回転に伴って上部に持ち上げられた後、自重で落
下する際の落下直後の位置に対応する。この場合、パン
11の回転方向は反時計方向であるから、散水ポイント
P2はパン11の上り回転側にある。具体的な寸法とし
て、散水ポイントP2は、パン11の回転中心Oより1
00mm程度下でやや右に設定され、散水ノズル31の
高さ(ノズル先端からパン11までの距離)は250m
m程度に設定されている。散水は、パン11の径の1/
3程度の径で全面散水方式とし、散水ノズル31にはフ
ルコーン型を使用している。また、散水圧は1.5〜
4.0kgf/cm2 の範囲に設定可能となっている。
散水圧がそれ以上に高いと、パン11内の原料粉の流動
性に影響がでるからである。
【0021】また、図1に示すように、造粒装置の本体
の前面には、図示しないシュートから落ちてくる造粒産
物を受けるパレット40が2段の台車41、42に載せ
て設けられている。
【0022】次に、このような構造の造粒装置を用いて
リン回収材を造粒する方法について説明する。まず、こ
こで製造しようとする対象のリン回収材の粒径は、0.
5〜3.4mmφレベルのものである。原料粉として
は、珪酸質材料よりなる粉体及び石灰質材料よりなる粉
体を混合したものを用いる。例えば、セメントと珪石の
混合粉を用いる。この際、作り置き期間の短いもので、
できるだけ乾燥しているものを用いる。
【0023】造粒条件は次のように設定する。 (1)フィード機構20よりの供給量 :250Kg/h程度 (2)散水量 :原料粉の4.5〜10重量% (3)散水圧力 :4kgf/cm2 以下 (4)パン11の傾斜角度θ :42〜48度 (5)パン11の回転速度 :20rpm±3rpm
【0024】このように条件設定して造粒を行う。即
ち、原料粉Fを、フィード機構20により、傾斜した回
転軸H回りに回転するパン11内に、フィードポイント
P1にて連続的に供給すると共に、パン11内にて転動
する原料粉に対して、散水ポイントP2にて連続的に散
水する。このようにすると、傾斜して回転するパン11
内に供給された原料粉は、遠心力及びパン11の内面と
の摩擦力を受けて、パン11の底面上を円弧状に移動す
る。この際、パン11の底面が水平方向に対して傾斜し
ていることにより、所定の高さまで移動した原料粉は、
重力でパン11の底面上を転がり落ちる。原料粉がパン
11内で移動する過程で、散水された水分を含む粒を核
として、その周りに原料粉が雪だるま式に付着して粒が
成長する。その粒は、パン11内で原料粉同様の運動を
しながら成長し、図2中の矢印Gで示すように、所定の
大きさに成長した後、パン11から溢れてシュートにこ
ぼれ、回収されて次工程に送られる。
【0025】このように造粒するに当たり、パン11内
の原料粉への散水量及び散水圧を上記のように設定して
いるので、リン回収材として有効な径の粒を歩留まり良
く造り出すことができる。
【0026】次の表1は、散水量及び散水圧を適当に変
化させた場合の粒径分布及び収率を調べた試験結果を示
すもの、表2は、散水圧と粒径分布及び収率の関係を取
り出して示すものである。
【0027】但し試験条件は次の通りである。 ・使用原料 :下水処理場向けの配合品 ・棚吊り防止用エアーブロー装置:連続運転 ・原料供給量 :250(kg/hr) ・パンの運転条件:皿の深さ =70mm 回転数 =20(rpm) 傾斜角度 =47度 ・散水条件 :散水装置 =加圧タンク式散水装置、 散水用ノズル=TG−0.3、0.4、0.5 散水圧力 =1.6〜6.2(kgf/cm2 ) 散水量 =10.00〜25.22(L/hr) 水比 =4.00〜10.01(%) ・造粒後の散水 :自動散水
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】表1の内容をグラフにしたものが図3、表
2の内容をグラフにしたものが図4である。なお、表
1、2中の※印のものは粒子形状が悪いのでグラフには
示していない。
【0031】実験の結果、散水圧力を変えた場合、表中
の※印の造粒物は粒子形状が悪く、特に粒径の大きい部
分(+1.2mm)で球形になっていない現象が見られ
た。この現象は散水圧力が4kgf/cm2 以上の場合
に起こることが分かった。そして、水比4.5〜10%
で散水圧力が4kgf/cm2 以下の場合に、造粒状態
が概ね良好で粒径率も高いことが分かった。特に散水圧
力は2.5kgf/cm2 前後が最も良く、原料の供給
量に対する水比は6.5%前後が最もよいことが分かっ
た。
【0032】また、原料粉のフィードポイントP1を前
述のようにパン11の回転中心Oより上側に設けると共
に、散液ポイントP2を原料粉が転回する際の落下直後
のパン11の回転中心よりも低い位置に設定しているの
で、ある程度厚みが確保された状態の原料粉に対して散
水することができる。従って、細かい粒が多い落下開始
点付近(図2の放物線の頂点付近=図2中Kで示す位置
付近)に散液ポイントP2を設定している場合に比べ
て、散水圧により微粉が飛散する懸念がない。
【0033】また、エア加圧タンク32の圧力で散水圧
を設定しているので、ポンプで散水圧を与えるのと違っ
て、均一で変動のない圧力で原料粉に対し散水すること
ができる。従って、粒径のばらつきを抑えることができ
る。
【0034】また、パン11の傾斜角度θにより造粒成
果に変化が出るが、直径1mのパン11の回転速度を2
0rpm±3rpmに設定し、パン11の傾斜角度θを
42〜48度の範囲に設定しているので、粒度分布を小
さく抑えながら、リン回収材として使用するのに有効な
粒を歩留まり良く造り出すことができる。因みに、パン
11の傾斜角度θが42度以下であると、パン11内で
の原料粉及び粒の付着が多くなり、適正な造粒ができな
くなる。また、パン11の傾斜角度θが48度以上であ
ると、粒径が小さくなるものの、全体として粉っぽくな
り歩留まりが悪くなる。傾斜角度θとパン回転速度の間
には相関関係があり、傾斜角度θの1度の変化が、回転
速度の0.3rpmの変化に相当することが実験的に確
かめられた。
【0035】次の表3は、パンの傾斜角度を変化させた
場合の粒径分布及び収率を調べた試験結果を示すもので
ある。但し試験条件は次の通りである。 ・使用原料 :下水処理場向けの配合品 ・棚吊り防止用エアーブロー装置:連続運転 ・原料供給量 :250(kg/hr) ・パンの運転条件:皿の深さ =70mm 回転数 =20(rpm) 傾斜角度 =40〜50度 ・散水条件 :散水装置 =加圧タンク式散水装置、 散水用ノズル=TG−0.4 散水圧力 =2.4(kgf/cm2 ) 散水量 =15.74(L/hr) 水比 =6.3(%) ・造粒後の散水 :自動散水
【0036】
【表3】
【0037】表3の内容をグラフにしたものが図5であ
り、この試験より、パンの傾斜角度が42度以下では
1.7mm以下の造粒物が球形にならず、また、48度
以上では2.4mm以上の造粒物がいびつな球形になる
ことが分かった。また、粒径が1.2〜2.4mmの造
粒物の収率は、パンの傾斜角度が42〜48度のとき5
0%を超え、粒径が0.85〜3.35mmの造粒物の
収率は、42〜48度で明確なピークがないことが分か
った。従って、造粒皿の傾斜角度は、42〜48度の範
囲が望ましいことが分かった。
【0038】次の表4は、パンの回転数を変化させた場
合の粒径分布及び収率を調べた試験結果を示すものであ
る。但し試験条件は次の通りである。 ・使用原料 :下水処理場向けの配合品 ・棚吊り防止用エアーブロー装置:連続運転 ・原料供給量 :250(kg/hr) ・パンの運転条件:皿の深さ =70mm 回転数 =15〜25(rpm) 傾斜角度 =47度 ・散水条件 :散水装置 =加圧タンク式散水装置、 散水用ノズル=TG−0.4 散水圧力 =2.4(kgf/cm2 ) 散水量 =15.74(L/hr) 水比 =6.3(%) ・造粒後の散水 :自動散水
【0039】
【表4】
【0040】表4の内容をグラフにしたものが図6であ
り、この試験より、パンの回転数は17〜23rpmと
するのが望ましいことが分かった。例えば、粒径が1.
2〜2.4mmの造粒物の収率はパンの回転数が19〜
21rpmのとき50%を超え、粒径が0.85〜3.
35mmの収率はパンの回転数が18〜22rpmのと
き70%を超えるからである。また、最初は散水位置を
パンの右側に設定していたが、回転数を上げるに従い新
原料がパンの左側に運ばれるため、散水位置を新原料が
落下する左側に変更するのが、造粒状態や収率を向上す
る上で良いことが分かった。つまり、回転数と散水位置
の組み合わせで、より良い造粒ができる可能性があるこ
とが分かった。
【0041】また、散水ノズル31の高さを変化させ
て、0.8〜2.4mm粒の回収率を調べてみたとこ
ろ、 150mm → 61.7% 200mm → 60.3% 250mm → 84.8% 300mm → 85.1% 350mm → 83.8% となった。これから、250mm以上のノズル高さが好
ましいことが分かる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、造粒皿内に添加する添加液の散液量を、造粒皿
内に連続供給する原料粉の4.5〜10%に設定したの
で、リン回収材として有効な造粒を歩留まり良く行うこ
とができる。
【0043】請求項2の発明によれば、散液ポイントを
原料粉が転回する際の落下直後の位置に設定しているの
で、ある程度厚みが確保された状態の原料粉に対して添
加液を散布することができ、散液圧により微粉が飛散す
る懸念を生じることなく、リン回収材として有効な造粒
を歩留まり良く行うことができる。
【0044】請求項3の発明によれば、エア加圧タンク
の圧力で添加液の散液圧を設定するので、ポンプで散液
圧を与えるのと違って、均一な変動のない圧力で添加液
を原料粉に対し散布することができ、粒径のばらつきを
抑えながら、リン回収材として有効な造粒を歩留まり良
く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の造粒方法を実施するための造粒装置の
概略構成図であり、(a)は正面図、(b)は側面図で
ある。
【図2】前記造粒装置のパン(造粒皿)内で起こる原料
粉及び粒の挙動を示す正面図である。
【図3】前記パン内の原料粉に対する散水量(水比)の
違いによる造粒成果の評価を示す図である。
【図4】前記パン内の原料粉に対する散水圧の違いによ
る造粒成果の評価を示す図である。
【図5】前記パンの傾斜角度の違いによる造粒成果の評
価を示す図である。
【図6】前記パンの回転数の違いによる造粒成果の評価
を示す図である。
【図7】従来の造粒方法の説明図である。
【符号の説明】
11 パン 31 散水ノズル 32 エア加圧タンク F 原料粉 θ パンの傾斜角度 O パンの回転中心 H パンの回転軸 P1 原料粉のフィードポイント P2 散水ポイント(散液ポイント)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南舘 和宏 東京都千代田区大手町1−5−1 三菱マ テリアル株式会社セメントカンパニー内 (72)発明者 松本 忠司 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270 株式会 社宇部三菱セメント研究所内 Fターム(参考) 4D038 AA08 AB43 4G004 JA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪酸質材料よりなる粉体及び石灰質材料
    よりなる粉体を混合した原料粉を、傾斜した軸回りに回
    転するパン形造粒皿内に連続的に供給すると共に、造粒
    皿内にて転動する原料粉に対して添加液を連続的に散液
    することで、添加液を核として原料粉を転動造粒するリ
    ン回収材の造粒方法において、 前記添加液の散液量を、造粒皿内に連続供給する原料粉
    の4.5〜10%に設定したことを特徴とするリン回収
    材の造粒方法。
  2. 【請求項2】 造粒皿内の原料に対する前記添加液の散
    液ポイントを、造粒皿内に供給された原料粉が、傾斜し
    た造粒皿の回転に伴って上部に持ち上げられた後、自重
    で落下する際、造粒皿の回転中心よりも低い位置に設定
    したことを特徴とする請求項1記載のリン回収材の造粒
    方法。
  3. 【請求項3】 前記添加液の散液圧をエア加圧タンクに
    より加えることを特徴とする請求項1または2記載のリ
    ン回収材の造粒方法。
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