JP2003068697A - 自動基板洗浄装置 - Google Patents

自動基板洗浄装置

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JP2003068697A
JP2003068697A JP2001251262A JP2001251262A JP2003068697A JP 2003068697 A JP2003068697 A JP 2003068697A JP 2001251262 A JP2001251262 A JP 2001251262A JP 2001251262 A JP2001251262 A JP 2001251262A JP 2003068697 A JP2003068697 A JP 2003068697A
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cleaning apparatus
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oxygen concentration
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Satoru Niifuku
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板製造時のウォーターマーク発生を防止す
るために、発生の要因である酸素を排除し不活性ガスを
充填するよう制御可能なリンサー式の自動基板乾燥装置
を提供する。 【解決手段】 本発明の自動基板洗浄装置1は、基板2
を洗浄する薬液槽10と、流水槽20および30と、回
転式基板乾燥装置40と、該基板2の取り出し待機ステ
ージ50とを有し;該回転式基板乾燥装置40は、該基
板2を複数枚収容して回転させる回転チャンバ41と、
パーティクル数を制御し、かつ酸素濃度を制御した気体
を、該回転チャンバ41内へ供給する気体供給手段とを
備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動基板洗浄装置
に関し、特に回転式基板乾燥装置を備えた自動基板洗浄
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】基板洗浄機において、特に基板がポリシ
リコンのような疎水面である場合、乾燥時のごく僅かな
水滴が残った場合、その水滴に溶存する酸素によって酸
化膜が異常成長する現象が起きる。これはウォーターマ
ークと呼ばれ、基板のその後の加工工程のマスクとなる
ことから、ウォーターマークが発生した部分の回路は不
良となる。それゆえウォーターマークの発生は工場にお
いては基板製造の歩留まりを下げる要因の一つとなって
いる。
【0003】基板洗浄におけるウォーターマークの発生
を防止する方法として、従来乾燥性に優れたIPA(イ
ソプロピルアルコール)乾燥装置が普及してきた。しか
しながら、IPA乾燥法はイソプロピルアルコールを大
量に使用することから、環境問題にも悪影響を及ぼし、
また大量の電気を消費するヒーターを使用するため省エ
ネルギーの点でも問題を抱えている。また、装置スペー
スの大きさやコスト高の面からも優れた方法とはいえな
い。
【0004】それに比べると複数基板を同時に収容して
回転させ乾燥させるリンサー方式は、環境、エネ過ぎ、
コスト、スペースの観点から優れているといえ、リンサ
ー方式におけるウォーターマーク発生の有効な防止が望
まれている。しかし、従来の自動基板洗浄装置は、酸素
濃度を管理されないクリーンルームに乾燥後放置される
ため、残留水滴が大気中の酸素と反応して表面に酸化膜
であるウォーターマークを発生させてしまう。しかも、
基板が後工程の加工工程終了後に初めてそのウォーター
マークの発生に気づき、それ故、大量不良を発生させて
しまう例が多く見られた。そのため、ウォーターマーク
を発生させないリンサー方式の自動基板洗浄装置が特に
望まれていた。
【0005】これらの問題の解決方法の1つが、特願平
10−277904号公報に開示されている。該公報に
よると、「回転式の乾燥処理の長所を維持しつつウォー
ターマークの発生を防止することができる基板処理装置
および基板処理システムを提供することを目的」(段落
番号10)として、請求項1にかかる発明は「基板に処
理を施す基板処理装置であって、基板を収容するチャン
バと、前記チャンバ内にて基板を保持する保持手段と、
前記保持手段と共に保持される基板を回転する回転手段
と、前記チャンバに処理液を供給して前記チャンバに処
理液を貯留させる供給手段と、前記チャンバから処理液
を排出する排出手段と、を備え、前記チャンバに貯留さ
れた処理液に基板を浸漬して浸漬処理を行うとともに処
理液排出後に基板を回転させて乾燥処理を行うことを特
徴とする基板処理装置」であると開示している。
【0006】さらに前記チャンバが密閉可能なチャンバ
であり、チャンバ内のガスを排気して減圧する強制排気
手段を備えること(請求項5)、該基板処理システムが
洗浄処理後の基板に対して、最終洗浄処理および乾燥処
理を行うこと(請求項7)を特徴としている。
【0007】しかしながら、そのような基板処理装置お
よび基板処理システムにおいても、僅かに残った水滴に
よって、あるいは蒸発するまでの間、基板上に存在する
水滴に含まれる溶存酸素により酸化膜が発生する。溶存
酸素による酸化膜の発生、即ちウォーターマークの発生
を有効に防ぐことができないことによって、歩留まりの
向上がもたらされないのが現状である。
【0008】また該公報の発明にかかる請求項において
は、基板を取り巻く雰囲気について請求項5において減
圧して強制排気手段を備える、とだけ開示され、また詳
細説明においても「チャンバ210内へ窒素ガスやIP
Aガスなどが適宜供給可能とされている」(段落番号0
027)と記述されているが、雰囲気制御の方法・手段
に関しては開示されていない。また窒素ガスの不活性性
によって酸化を押さえてウォーターマーク発生を防止す
る手段やその作用、および窒素ガスの圧力制御に関して
は開示されていない。
【0009】さらに該公報の効果に関する記載(段落番
号0086乃至0089)には、洗浄に使う純水の中に
溶け込んだ酸素(溶存酸素)によるウォーターマーク発
生についての記載、およびその溶存酸素の発生によるウ
ォーターマーク発生を不活性な窒素ガスのガス圧を制御
することによって防止する手段および作用に関しては記
載がなされていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされてものであって、その目的は、洗浄および
乾燥工程での雰囲気や純水中の酸素濃度を制御して基板
のウォーターマーク発生を防止する自動基板洗浄装置を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下に述べ
る本発明に係る自動基板洗浄装置によって達成される。
【0012】即ち請求項1の自動基板洗浄装置は、基板
を洗浄する薬液槽と、流水槽と、回転式基板乾燥装置
と、該基板の取り出し待機ステージとを有し、該回転式
基板乾燥装置は、該基板を複数枚収容するカセットを回
転させる回転チャンバと、パーティクル数を制御され、
かつ酸素濃度を制御された気体を、該回転チャンバ内へ
供給する気体供給手段とを備えたことを特徴とする。こ
のような構成により、ウォーターマーク発生の原因であ
る酸素量および他のガス量を、ウォーターマークが発生
する前から制御することができるので、ウォーターマー
クの発生を有効に防止することができる。
【0013】また、請求項1に記載の自動基板洗浄装置
において、望ましくは、該薬液槽、該流水槽、該回転式
基板乾燥装置、および該基板取り出し待機ステージの全
部または部分を閉鎖する閉鎖カバーと、該閉鎖カバーに
よって閉鎖された空間領域へ、パーティクル数を制御さ
れ、かつ酸素濃度を制御された気体を供給する気体供給
手段とを備えたことを特徴とする(請求項2)。即ち、
請求項1記載の自動基板洗浄装置において、1または複
数の上記構成要素ごとに閉鎖された空間領域を作って、
ウォーターマーク発生を有効に防止することができる。
【0014】さらに、請求項2に記載の自動基板洗浄装
置において、望ましくは、該薬液槽、該流水槽、該回転
式基板乾燥装置、および該待機ステージの全部または部
分に、該複数の基板が収容されたカセットを搬送する搬
送ロボットと、該薬液槽、該流水槽、該回転式基板乾燥
装置、および該待機ステージ間を移動する該搬送ロボッ
トの移動路と、該移動路上に配設され、該薬液槽、該流
水槽、該回転式基板乾燥装置、および該待機ステージの
各空間領域を区切って開閉するシャッター手段と、該シ
ャッター手段および/または該閉鎖カバーによって閉鎖
された空間領域へ、パーティクル数を制御され、かつ酸
素濃度を制御された気体を供給する気体供給手段と、を
備えたことを特徴とする(請求項3)。このような構成
により、同様に、ウォーターマークの発生を有効に防止
することができる。
【0015】請求項2に記載の自動基板洗浄装置におい
て、さらに望ましくは、該シャッター手段および/また
は該閉鎖カバーによって閉鎖された空間領域に、該空間
領域の酸素濃度を測定する測定手段と、酸素濃度が所定
量以上になると自動的に警報を発報し、新たな洗浄処理
を中止するスイッチ手段と、を備えたことを特徴とする
(請求項4)。このような構成により外気を閉鎖された
空間領域において、酸素濃度を制御し、予め定めた値以
上に酸素濃度が上がると警報を発報し、新たな洗浄処理
を中止する作用を有するために、事後的にしか分からな
かったウォーターマークの発生を事前に予測して製造を
ストップすることによって、歩留まりを上げることがで
きる。
【0016】また、請求項2に記載の自動基板洗浄装置
において、望ましくは、該閉鎖された空間領域が該基板
取り出し待機ステージの閉鎖された空間であることを特
徴とする(請求項5)。特にウォーターマークの発生
は、待機ステージにおいて発生し易いためである。
【0017】さらにまた、請求項1に記載の自動基板洗
浄装置において、該流水槽内の純水中の溶存酸素量を測
定する溶存酸素量測定手段と、該溶存酸素量が所定量以
上になると自動的に警報を発報し、新たな洗浄処理を中
止するスイッチ手段と、を備えたことを特徴とする(請
求項6)。洗浄に使用する水が基板上に残る場合、その
水滴中の溶存酸素が酸化して酸化膜を作り、ウォーター
マークの発生原因になるため、流水槽内での溶存酸素量
を制御することはウォーターマークの発生に対して有効
な防止になるからである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について説明する。図1は本発明による
自動基板洗浄装置の模式斜視図である。
【0019】一般的な自動基板洗浄装置は、図1に示す
ように、基板の洗浄または基板のウェットエッチングを
行う薬液槽10と、その薬液を除去する薬液流水槽20
と、その置換効率を上げるための最終流水槽30と、基
板2をカセット3ごと回転することにより基板2に付着
した水滴を除去して乾燥させる回転式基板乾燥装置40
と、乾燥した基板をカセット3ごと取り入れるための基
板取り出し待機ステージ50とを含む(上記の構成要素
を、装置類と呼ぶ)。また自動基板洗浄装置1は基板を
カセットごと各槽、または乾燥装置、待機ステージに搬
送する搬送ロボット60とを備えることが望ましい。
【0020】図2は複数の基板2の収容されたカセット
3の模式斜視図である。このカセット3をロボット60
が両側から挟み込んで搬送レール61(請求項の移動路
を構成)を使用して搬送する。
【0021】図1の洗浄装置における洗浄工程は、図の
左から右へと進む。即ち、複数枚の基板2が収容された
カセット3は、カセット搬送ロボット60によって挟持
され搬送されて、洗浄薬の入った薬液槽10に浸漬さ
れ、洗浄薬によって洗浄される。その後、再びカセット
3は搬送ロボット60によって挟持され、薬液から引き
上げられ、薬液槽10から出されて、薬液流水槽20へ
と搬送される。
【0022】カセット3は、次に薬液流水槽20に浸漬
される。ここでは前工程で付着した薬液が除去され、純
水によって洗浄される。複数の各基板2に付着した薬液
は、注水口21と排水口21を通過する流水を用いて流
し落とされる。その後、再びカセット3は搬送ロボット
60によって挟持され、流水槽20から引きあげられ
て、最終流水槽30へと搬送される。
【0023】最終流水槽30において、純水によってカ
セット3の中に収容された基板2は再び純水によって洗
浄され、薬液をより十分に除去される。即ち、注水口3
1と排水口32においてそれぞれ注水され排水される純
水によってカセット3内の基板2は洗浄される。
【0024】最終流水槽30において純水による洗浄が
終了した後、再び搬送ロボット60は、カセット3を挟
持し、最終流水槽30から引き上げ、回転式基板乾燥装
置40へと搬送する。回転式基板乾燥装置40は、カセ
ット3を回転チャンバ41内に収容し、モータ42によ
って駆動された回転による遠心力と、その中に存在する
雰囲気によって基板に付着した水滴を除去して乾燥させ
る。さらに、水分、水蒸気などを排出する排出口43が
設けられている。
【0025】その後、搬送ロボット60は再びカセット
3を挟持し、次の待機ステージ50へと搬送する。基板
2はカセット3に収容されたまま、次の工程を待つこと
になる。通常、基板自動洗浄装置はこの待機ステージ5
0までを含む。
【0026】上記の工程、即ち薬液および純水による洗
浄工程、乾燥工程、そして待機工程において、水中にと
け込んで存在する酸素によって、あるいは付着してのこ
った水滴に空中の酸素が溶け込んだ溶存酸素による酸化
作用によって、前述のようにウォーターマークが発生
し、これが基板上のマスクとなって基板が不良品化する
危険性が存在している。たとえば、その上にプリント配
線しても、書き込めないことが生じる。
【0027】図3は、自動基板洗浄装置1を正面から見
た模式断面図である。図3においては、自動基板洗浄装
置1の内、最終流水槽30,回転式基板乾燥装置40,
および待機ステージ50のみを示し、薬液槽10および
薬液流水槽20は省略してある。
【0028】薬液槽10から待機ステージ50に至るま
で、外気を閉鎖するための外気閉鎖カバー70が取り付
けられている(請求項2の閉鎖カバーに相当)。そし
て、各構成要素同士の間には、構成要素同士を仕切る隔
壁(74(a),(b),(c)、(d))が設けられ
ている。隔壁74は、同時に外気閉鎖の機能を兼ねても
よい。
【0029】各装置類を仕切る仕切りには、搬送ロボッ
ト60がカセットを挟持して搬送するための通路(請求
項の移動路)となる空間が必要であり、そのために各装
置の上側にはロボット60のための搬送レール61と、
各装置を隔てる隔壁を貫いて開口する連絡口(73
(a),(b),(c)、(d))とが設けられてい
る。
【0030】さらに図3に示すように、各装置類を仕切
るものとしてシャッター手段(請求項3)が設けられて
いる。
【0031】図3には薬液槽10および薬液流水槽20
とが省略されているが、同様の構成とする。また、薬液
槽や流水槽などの個数は必要に応じて増減可能である。
【0032】図4はシャッター手段の部分模式図であ
る。シャッター手段は、開口部73(a)、戸袋71
(a)、Nカーテン75(a)および(a’)、N
供給口76、隔壁の一部74(a)、およびシャッター
72(a)を含み、構成要素を収めた空間領域を閉鎖す
る。シャッター(71(a),(b),(c)、
(d))が、各戸袋(72(a),(b),(c)、
(d))の中に移動自在に収められ、連絡口(73
(a),(b),(c)、(d))を塞ぐことができ
る。このようにしてシャッター72((a),(b),
(c)、(d))は連絡口73を開閉する。
【0033】ここで、閉鎖カバー70は、上記構成要素
の内全てを仕切っても良く、あるいは、幾つかの構成要
素をまとめて外気から閉鎖するものとしても良い。一般
に薬液、純水、あるいは各種の制御された雰囲気などが
各装置内に入れられるため、各構成要素同士が閉鎖カバ
ー70によって仕切られることが望ましい。図1および
3においてはそのように描いている。図3において点線
(A)によって囲まれた部分は、請求項2の閉鎖カバー
によって閉鎖されているが、他の要素(図示せず)もカ
バーによって閉鎖されることが可能である。
【0034】図4に示すように開口部73(a)は、搬
送ロボット60およびそのロボットのための搬送レール
61を通す。開口部73(a)を閉鎖するために戸袋7
1(a)および戸袋73(a)からNカーテン75
(a),(a’)が垂れ下がって設けられて、閉鎖空間
領域での雰囲気の制御を助ける。シャッター72(a)
は搬送ロボット60が通過するときは、あるいはカセッ
ト3を挟持して搬送するときには開けられ、通過しない
ときや搬送しないときは閉じられる。さらに、N カー
テン75(a),(a’)はシャッター72(a)が開
いたときも垂れ下がっていて外気からの閉鎖を一定程度
維持する。
【0035】ロボット60はこのNカーテン75
(a)、(a’)を横切りながら、通過またはカセット
3を搬送する。こうして外気との閉鎖は、搬送ロボット
60とそのレール61が配設されていても、あるいはロ
ボット60が隔壁間を通過するときもある程度、確保さ
れる。
【0036】図5は閉鎖カバーとシャッター手段によっ
て閉鎖された回転式基板乾燥装置40の模式断面図であ
る。上述のように、外気との閉鎖を確保された閉鎖構造
の上で、回転式基板乾燥装置40は、吸気部44をその
上部に設けられており、高純度窒素ガス(N)を微少
なゴミを除去(パーティクル制御)するためのパーティ
クル除去フィルタ6において除去して、かつ酸素濃度を
制御してチャンバ41内に吸気する(請求項1の気体供
給手段に相当)。ここで微少なゴミは基板作製に悪影響
を及ぼすもので、一般に半導体工場においては例えば直
径0.1ミクロン程度のゴミを除去する。また、N
スは通常の半導体製造工場設備に配設されているもので
良く、使用圧力はそれに相応しくレギュレータなど(図
示せず)によって調整する。
【0037】回転式乾燥装置40には、外気を遮断する
遮断カバー45が吸気部44の上から覆うように設けら
れている。この遮断カバー45は可動式であり、その可
動式遮断カバー45に合わせて窒素ガスパイプ5の一部
は図3および5に示すように部分的にフレキシブルチュ
ーブ46が使われている。図5において、点線(B)で
囲まれた部分が気体供給手段に対応する。
【0038】ここでNガスは酸化を防止する不活性ガ
スであり、請求項1における「パーティクル数を制御
し、かつ酸素濃度を制御した気体」の1つの例である。
【0039】Nガスは、一般的に半導体工場などで容
易にかつ安価に供給可能な酸素を含まないガスであり、
容易に高純度で乾燥した状態で入手可能なガスである。
そして、Nガスは、本実施例において図3に示す点線
(A)で囲まれた閉鎖領域においても閉鎖確保されてい
る。
【0040】ここでのNガスは例示的に挙げたガスで
あり、他にAr、Neなどの不活性ガスであっても良
い。
【0041】基板の歩留まりを低下させるウォーターマ
ークの発生が起き易いのは、乾燥後、基板が放置される
基板取り出し待機ステージ50においてである。ウォー
ターマーク発生を未然に防止する手段として、基板取り
出し待機ステージ50に酸素濃度計52(請求項4の測
定手段に対応)を備えて、実験的・経験的に得られたウ
ォーターマーク発生の酸素濃度の値より低い値を設定
し、その濃度以上になると、酸素濃度計に予め備えてお
いた接点信号がONし、警報盤(図示せず)と自動基板
洗浄装置1の制御盤(図示せず)に信号を送り、発報と
新たな洗浄作業を中止するようインターロックをかける
スイッチ手段(請求項4のスイッチ手段に対応、図示せ
ず)を有することが望ましい(請求項5)。
【0042】さらに、待機ステージ50のみならず酸素
の存在はウォーターマークの発生の要因となるために、
外気との閉鎖を確保している各閉鎖された空間領域に上
述の如き酸素濃度による発報とスイッチ手段を設けても
よい(請求項4)。
【0043】ウォーターマーク発生の要因として、乾燥
後の基板放置時に、外気の酸素量の他に、純水中に溶け
込んでいる酸素量も影響を及ぼす。そこで基板取り出し
待機ステージ50と同様に、最終流水槽30において図
3に示すように溶存酸素計32(請求項6の溶存酸素量
測定手段に対応)を備えて、実験的・体験的に求められ
たウォーターマーク発生の純水中の酸素量の値より低い
値を設定し、その量以上になると溶存酸素計32に予め
備えておいた接点信号がONし、警報盤(図示せず)
と、自動基板洗浄装置の制御盤(図示せず)に信号を送
り、発報と新たな洗浄作業が行われないようにインター
ロックをかけるスイッチ手段(図示せず)を設けること
が可能である(請求項6)。
【0044】また、該スイッチ手段は、他の溶液中また
は溶液槽中、あるいはその溶液槽を閉鎖する空間領域の
ある部分に設けても良い。
【0045】実施例1 本発明の実施の形態は上述のようにバッチ式の自動基板
洗浄装置1で説明したが、他に実施例として、枚葉式基
板洗浄装置80も可能である。
【0046】図6は枚葉式基板洗浄装置80の模式断面
図である。枚葉式基板洗浄装置80は、外枠81の中
に、モーター82によって回転される回転チャンバ83
が収められ、その中に基板2が回転台84に取り付けら
れ、回転チャンバ83と共に回転し、洗浄および乾燥さ
れる。洗浄は、洗浄液あるいは純水によって行われ、そ
れぞれの液体はノズル85から注入される。ノズル85
はそれぞれ洗浄液用、純水用など複数設けることができ
る。それらの液体は、排出口86から排水され、さらに
外枠の排出口87から排出される。
【0047】この枚葉式基板洗浄装置80においても、
純水による洗浄工程において、またそれに続く乾燥工
程、および乾燥後の待機工程において、上述の如きウォ
ーターマークが発生し易い。
【0048】本実施例による枚葉式基板洗浄装置80に
おいては、外気閉鎖のための外気閉鎖カバー87が設け
られ、そこに基板取り出し用のシャッター板88が配設
される。シャッター板88は図においては開閉式である
が、スライド式などでも良い。このように外気を閉鎖さ
れた構造において、不活性ガスとしてパーティクル制御
されたNガスは除去フィルタ89を介して吸気され
る。Nガスは高純度で乾燥しており、かつパーティク
ル制御によってゴミを取り除かれている。このNガス
はパイプ90を通過して、外枠81の内部に入り、回転
チャンバ83に充満して酸素を除去する。酸素ガスは排
出口86および87から排出される。
【0049】また、バッチ式の自動基板洗浄装置1と同
様に、閉鎖された空間内に酸素濃度計91を備えるこ
と、およびノズル85の配管途中に酸素濃度計92を備
えることで、同様に雰囲気中の酸素および純水中の水分
に含まれる酸素濃度を測定し、それによって濃度を制御
し、スイッチ手段(図示せず)によってウォーターマー
ク発生を予測して事前に処理を停止することによって、
ウォーターマークの発生を未然に防止することができ
る。
【0050】以上の実施の形態および実施例は、例示的
説明であり、図面に限定されるものではない。例えば、
薬液槽、流水槽などの個数や、酸素濃度計が配設される
部位、あるいは閉鎖カバーによって仕切る部位などがそ
れに該当する。
【0051】
【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、本発明に従
う半導体装置の実装方法によれば、次のような効果を奏
することができる。
【0052】即ち、請求項1に係る自動基板洗浄装置に
よると、回転式基板乾燥装置内に、パーティクル数を制
御され、かつ酸素濃度を制御された気体を供給する気体
供給手段を備えているため、ウォーターマーク発生の原
因である酸素を、ウォーターマークが発生して成長する
期間において排除することができるので、ウォーターマ
ークの発生を押さえることができる。
【0053】本発明の回転式基板乾燥装置は、リンサー
式装置に適用するので、IPA式基板乾燥装置に比べて
環境問題を起こすことが少なく、電気使用も少なく、ま
たスペースをとりにくく、ランニングコストが安いなど
の長所を有する。
【0054】さらに、請求項1記載の自動基板洗浄装置
において、それを構成する構成要素の全部または一部分
を外気との閉鎖カバーで閉鎖して、その閉鎖された空間
領域に、パーティクル数を制御され、かつ酸素濃度を制
御された気体を供給する気体供給手段を備えているた
め、ウォーターマーク発生の要因となる酸素を、より有
効に遮断することができる(請求項2)。
【0055】さらに、本発明の自動基板洗浄装置は、シ
ャッター手段および/または閉鎖カバーによって閉鎖さ
れた空間領域に、該空間領域の酸素濃度を測定する測定
手段と、酸素濃度が所定量以上になると自動的に警報を
発報し、新たな洗浄処理を中止するスイッチ手段と、を
備えたことを特徴とする(請求項4)。そのため、全部
または一部の工程において酸素濃度を制御して、予め定
めた値以上に酸素濃度が上がると警報を発報し、新たな
洗浄処理を中止する作用を有するために、事後的にしか
分からなかったウォーターマークの発生を事前に予測し
て製造をストップすることによって、歩留まりを上げる
ことができる
【0056】特に、ウォーターマークが最も発生しやす
い待機ステージに該測定手段と該スイッチ手段とを設け
るのは、ウォーターマークの発生を事前に予知し装置を
停止させるために、特に有効である(請求項5)。
【0057】また、洗浄に使用する純水あるいは溶液そ
のものの中に溶存する酸素濃度を制御し、一定値以上に
溶存酸素濃度が上がるときは製造をストップすることに
よって、ウォーターマークの発生を事前に防止し、歩留
まりを上げることができる(請求項6)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による自動基板洗浄装置の
模式斜視図である。
【図2】基板を収容したカセットの斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態による自動基板洗浄装置の
模式断面図である。
【図4】本発明の実施の形態による自動基板洗浄装置の
シャッター手段の模式断面図である。
【図5】本発明の実施の形態による自動基板洗浄装置中
の回転式基板洗浄装置の模式断面図である。
【図6】本発明の実施例1の枚葉式基板洗浄装置の模式
斜視図である。
【符号の説明】
1……自動基板洗浄装置、2……基板、3……カセッ
ト、5……Nパイプ、6……パーティクル除去フィル
タ、10……薬液槽、20……薬液流水槽、30……最
終流水槽、32……酸素濃度計、40……回転式乾燥装
置、41……回転チャンバ、44……吸気部、50……
待機ステージ、52……酸素濃度計、60……搬送ロボ
ット、61……搬送レール、70……カバー、72
(a)、(b)、(c)、(d)……シャッター、80
……枚葉式乾燥機。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を洗浄する薬液槽と、流水槽と、回
    転式基板乾燥装置と、前記基板の取り出し待機ステージ
    とを有し、 前記回転式基板乾燥装置は、前記基板を複数枚収容する
    カセットを回転させる回転チャンバと、 パーティクル数を制御され、かつ酸素濃度を制御された
    気体を、前記回転チャンバ内へ供給する気体供給手段と
    を備えたことを特徴とする自動基板洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記薬液槽、前記流水槽、前記回転式基
    板乾燥装置、および前記基板取り出し待機ステージの内
    全部または部分を閉鎖する閉鎖カバーと、 前記閉鎖カバーによって閉鎖された空間領域へ、パーテ
    ィクル数を制御され、かつ酸素濃度を制御された気体を
    供給する気体供給手段とを備えたことを特徴とする請求
    項1に記載の自動基板洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記薬液槽、前記流水槽、前記回転式基
    板乾燥装置、および前記待機ステージの全部または部分
    に、前記複数の基板が収容されたカセットを搬送する搬
    送ロボットと、 前記薬液槽、前記流水槽、前記回転式基板乾燥装置、お
    よび前記待機ステージ間を移動する前記搬送ロボットの
    搬送路と、該搬送路上に配設され、前記薬液槽、前記流
    水槽、前記回転式基板乾燥装置、および前記待機ステー
    ジの各空間領域を区切って開閉するシャッター手段と、 前記シャッター手段および/または前記閉鎖カバーによ
    って閉鎖された空間領域へ、パーティクル数を制御さ
    れ、かつ酸素濃度を制御された気体を供給する気体供給
    手段とを備えたことを特徴とする請求項2に記載の自動
    基板洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記シャッター手段および/または前記
    閉鎖カバーによって閉鎖された空間領域に、 該空間領域の酸素濃度を測定する測定手段と、 酸素濃度が所定量以上になると自動的に警報を発報し、
    新たな洗浄処理を中止するスイッチ手段とを備えたこと
    を特徴とする請求項2または3に記載の自動基板洗浄装
    置。
  5. 【請求項5】 前記閉鎖された空間領域が、前記基板取
    り出し待機ステージを収容する空間領域であることを特
    徴とする請求項2乃至4に記載の自動基板洗浄装置。
  6. 【請求項6】 前記流水槽内の純水中の溶存酸素量を測
    定する溶存酸素量測定手段と、 該溶存酸素量が所定量以上になると自動的に警報を発報
    し、新たな洗浄処理を中止するスイッチ手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1乃至5に記載の自動
    基板洗浄装置。
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