JP2007263821A - クリーンルームの空気清浄度モニタリング方法及びこれに用いる空気清浄度モニタリング装置 - Google Patents

クリーンルームの空気清浄度モニタリング方法及びこれに用いる空気清浄度モニタリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007263821A
JP2007263821A JP2006090605A JP2006090605A JP2007263821A JP 2007263821 A JP2007263821 A JP 2007263821A JP 2006090605 A JP2006090605 A JP 2006090605A JP 2006090605 A JP2006090605 A JP 2006090605A JP 2007263821 A JP2007263821 A JP 2007263821A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
clean room
pure water
cleanliness
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006090605A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Yonejima
幸夫 米島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP2006090605A priority Critical patent/JP2007263821A/ja
Publication of JP2007263821A publication Critical patent/JP2007263821A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】例えば半導体ウェハのプロセス処理工程が行なわれるクリーンルームなどの空気清浄度モニタリング方法及びこれに用いる空気清浄度モニタリング装置を提供する。
【解決手段】クリーンルームと空気環境を異にする隔離部11内に設けられ、供給される純水を隔離部11内の空気と接触可能に貯留する水槽17aに、貯留した純水が隔離部11内の空気と非接触となるように被覆部材17cを被覆して、水槽17aに純水を供給しつつ越流させることにより被覆部材17cの被覆前に貯留した純水を被覆部材の被覆後に供給した純水で置換するとともに、クリーンルームの空気を隔離部11内に導入し隔離部11内をクリーンルームの空気環境と同一にした段階で、被覆部材17cを取り外し、水槽17aに貯留した純水に隔離部11内の空気を接触させつつ純水の清浄度の変化を捉えることによって、クリーンルームの空気清浄度を評価する。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば半導体ウェハのプロセス処理工程などに使用されるクリーンルームの空気清浄度をモニタリングする方法及びこれに用いる空気清浄度モニタリング装置に関する。
従来、例えば半導体ウェハのプロセス処理工程は、規定した清浄度の空気環境に保持したクリーンルーム内で行なわれている。このクリーンルームには、例えばブロアーで導出した空気が、温度や湿度を調整しつつ例えば活性炭ユニットなどに通され、且つ最終段階でULPAフィルタ(Ultla Low Penetration Air Filter)またはHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)に通されることで、空気中の微細粒子などの不純物質が除去され清浄化して供給されている。
このような半導体ウェハのプロセス処理工程が行なわれるクリーンルームは、クリーンルーム外の空気に対して陽圧状態に保持され、例えばパーティクルカウンターなどによって空気中の微粒子量の計測を行なうことで、クリーンルームの空気清浄度が管理されている。
一方で、半導体ウェハのプロセス処理工程においては、例えば前工程までに半導体ウェハに付着したパーティクルや金属、油脂などの有機物、自然酸化膜などを除去するための洗浄工程が不可欠とされる。この半導体ウェハの洗浄には、例えばクリーンルーム内に設置した、いわゆるウェットステーションと称される洗浄装置が用いられている。
この種の洗浄装置には、例えば装置内部に仕切り壁が設けられて5つのブロックに区分けされたものがある。このように区分けされた5つのブロックのうち、例えば半導体ウェハの搬送方向(洗浄工程進行方向)上流側の第1ブロックには、付着した有機物を硫酸と過酸化水素で除去する処理槽及び処理後の半導体ウェハを洗浄する水洗槽が具備されている。また、例えば第2ブロックには、パーティクルをアンモニアで除去し、過酸化水素で酸化する処理槽及び水洗槽、第3ブロックには、半導体ウェハ表面の自然酸化膜をフッ酸で除去する処理槽及び水洗槽、第4ブロックには、付着した金属を塩酸で溶解して除去する処理槽及び水洗槽が設けられている。そして、第5ブロックには、純水を用いて最終的に半導体ウェハの水洗いを行なうファイナルリンス槽と、ファイナルリンス槽で水洗いされた半導体ウェハを高速回転させつつ乾燥させるスピンドライヤとが設けられている。このような各ブロックの処理槽や水洗槽などに、半導体ウェハを順次浸漬するなどしてその洗浄が行なわれている。
また、この種の洗浄装置では、それぞれのブロック毎に、例えばフィルタを通して清浄な空気が供給されるとともに内部の空気が吸引排気されており、且つ洗浄装置が設置されるクリーンルームに対して内部が陰圧状態に保持されている。これにより、例えば気化した薬品などの不純物質を含む装置内部の空気がクリーンルームに漏洩してクリーンルームの空気を汚染することがないよう管理されている。
一方、洗浄装置のファイナルリンス槽には、槽内に常時純水を供給し貯留した純水を随時オーバーフロー(越流)させ、且つ槽内に貯留した純水の比抵抗値を計測しつつ半導体ウェハの水洗いを行なうものがある(例えば、特許文献1参照)。このようなファイナルリンス槽では、貯留した純水の例えば比抵抗値が不純物質を含まない純水の比抵抗値(18.3MΩ・cm)を示した段階で半導体ウェハが完全に清浄な状態に水洗いされたと判断されている。
特開平5−296959号公報
しかしながら、上記の半導体ウェハのプロセス処理工程が行なわれるクリーンルームなどでは、空気清浄度が、空気中の微粒子量を計測する例えばパーティクルカウンターのみで管理されているため、例えば洗浄処理装置や化学薬品処理槽を持つ処理装置の空気が漏洩するなど、クリーンルームの空気が気化した不純物質で汚染された場合に、その空気の清浄度の低下を把握できないという問題があった。
本発明は、上記事情を鑑み、例えば半導体ウェハのプロセス処理工程が行なわれるクリーンルームなどの空気清浄度モニタリング方法及びこれに用いる空気清浄度モニタリング装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明のクリーンルームの空気清浄度モニタリング方法は、クリーンルームの空気清浄度をモニタリングする方法であって、前記クリーンルームと空気環境を異にする隔離部内に設けられ、供給される純水を前記隔離部内の空気と接触可能に貯留する水槽に、貯留した前記純水が前記隔離部内の空気と非接触となるように被覆部材を被覆して、前記水槽に前記純水を供給しつつ越流させることにより前記被覆部材の被覆前に貯留した前記純水を前記被覆部材の被覆後に供給した前記純水で置換するとともに、前記クリーンルームの空気を前記隔離部内に導入し該隔離部内を前記クリーンルームの空気環境と同一にした後に、前記被覆部材を取り外し、前記水槽に貯留した前記純水に前記隔離部内の空気を接触させつつ該純水の清浄度の変化を捉えることによって、前記クリーンルームの空気清浄度を評価することを特徴とする。
また、本発明のクリーンルームの空気清浄度モニタリング方法においては、前記水槽に貯留した前記純水の比抵抗値を計測してその変化を捉えることによって、前記クリーンルームの空気清浄度を評価することが望ましい。
さらに、本発明のクリーンルームの空気清浄度モニタリング方法においては、前記クリーンルームが半導体ウェハのプロセス処理工程が行われるクリーンルームであるときには、前記水槽が前記半導体ウェハのプロセス処理工程で前記半導体ウェハの洗浄を行なうための洗浄装置に具備されたファイナルリンス槽であってもよい。
本発明のクリーンルームの空気清浄度モニタリング装置は、クリーンルームの空気清浄度をモニタリングするための装置であって、前記クリーンルームと空気環境を異にする隔離部を有し、該隔離部には、供給される純水を前記隔離部内の空気と接触可能に貯留する水槽と、前記クリーンルームの空気を前記隔離部内に導入し該隔離部内を前記クリーンルームの空気環境と同一にする空気導入手段とが設けられるとともに、前記水槽には、貯留した前記純水を前記隔離部内の空気と一時的に非接触状態に保持する被覆部材と、貯留した前記純水の清浄度を計測する清浄度計測手段とが設けられていることを特徴とする。
本発明のクリーンルームの空気清浄度モニタリング方法及び空気清浄度モニタリング装置によれば、被覆部材を隔離部内に設けた水槽に被覆することで、水槽に貯留した純水をクリーンルームの空気と異なる隔離部内の空気と非接触にすることができ、この非接触状態を維持しつつ水槽内の純水を、不純物質を含まない純水と置換することができる。そして、隔離部に設けられた空気導入手段により隔離部内をクリーンルームの空気環境と同一にした後に被覆部材を取り除くことによって、水槽に貯留した純水にクリーンルームの空気を接触させることができる。これにより、クリーンルームの空気に不純物質が含まれている場合に、この空気中に含まれた不純物質のみを水槽内の純水に溶け込ますことができ、不純物質の溶解に伴って低下する純水の清浄度の変化を捉えることでクリーンルームの空気清浄度を把握し評価することが可能となる。よって、従来、気化した不純物質で汚染が生じた場合にその清浄度の低下を把握できなかったクリーンルームの空気に対して、清浄度を的確に把握し評価することが可能となる。
一方、クリーンルームは、一般に、湿度の管理もなされており、水槽に貯留した純水がクリーンルームの空気に対して開放状態とされた場合には、クリーンルーム内の湿度上昇を招くことが懸念される。しかしながら、本発明において、モニタリングを行う時以外では、クリーンルームに対し水槽内の純水が隔離部で隔離されており、クリーンルームの空気清浄度をモニタリングする際にのみ水槽内の純水がクリーンルームの空気と接触される。このモニタリングを行う際にも、クリーンルームに対し隔離部内を陰圧状態に保持してクリーンルームの空気を導入するため、例えば隔離部内の高湿度の空気がクリーンルームに放出されることなくモニタリングを行なうことが可能とされる。
また、本発明のクリーンルームの空気清浄度モニタリング方法においては、水槽に貯留した純水の比抵抗値を計測することで、クリーンルームの空気に含まれる不純物質の溶解に伴う純水の清浄度の変化を捉えることができ、これにより、確実にクリーンルームの空気清浄度を把握し評価することが可能となる。
さらに、本発明のクリーンルームの空気清浄度モニタリング方法においては、クリーンルームが半導体ウェハのプロセス処理工程が行われるクリーンルームであるときに、半導体ウェハの洗浄を行なうための洗浄装置に具備されたファイナルリンス槽を用いてクリーンルームの空気清浄度を把握し評価することができる。
つまり、半導体ウェハのプロセス処理工程では、前工程までに半導体ウェハに付着したパーティクルや金属、自然酸化膜などを除去するための洗浄装置が、クリーンルーム内に設置されて使用されている。この洗浄装置には、最終的に半導体ウェハの水洗いを行なうための純水を貯留するファイナルリンス槽が具備されており、このファイナルリンス槽が、洗浄装置の外郭体によりクリーンルームの空気環境と異にした状態で隔離されている。このため、ファイナルリンス槽の純水が洗浄装置内の空気と非接触状態となるように被覆部材を設け、ファイナルリンス槽の純水を、不純物質を含まない純水と置換し、洗浄装置内にクリーンルームの空気を導入することで、純水とクリーンルームの空気とを接触させることができる。これにより、純水の比抵抗値を計測することでクリーンルームの空気清浄度を把握し評価することが可能となる。よって、既存の洗浄装置に具備されたファイナルリンス槽を用いてクリーンルームの空気清浄度を評価することが可能となる。
以下、図1から図5を参照し、本発明の一実施形態に係るクリーンルームの空気清浄度モニタリング方法及びこれに用いる空気清浄度モニタリング装置について説明する。本実施形態は、半導体ウェハのプロセス処理工程が行なわれるクリーンルームの空気清浄度をモニタリングする方法及びこれに用いる空気清浄度モニタリング装置に関するものである。
本実施形態のクリーンルーム1は、図1から図2に示すように、半導体ウェハのプロセス処理工程が行われるクリーンルーム1とされ、クリーンルーム1を挟んで上方に上室2、下方に下室3が設けられている。このクリーンルーム1は、上室2側から清浄化した空気が供給され、クリーンルーム1内の空気を床面に設けた穴から下室3側に排出する、いわゆるダウンフロー方式のクリーンルーム1とされている。また、このクリーンルーム1には、上室2と下室3とを連通させる側室4が設けられている。さらに、下室3の側室4側には、流通する空気の湿度調整や例えば活性炭ユニットなどで清浄化を行なう湿度調整・清浄化ユニット3aが設けられている。側室4の上室2側には、流通する空気の温度調整を行ないつつ空気を流通させる、例えばブロアーを備えた温調・送風ユニット4aが設置されている。また、クリーンルーム1の天井には、ULPAフィルタ(Ultla Low Penetration Air Filter)またはHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)のフィルタ1aが設置され、このフィルタ1aを介してクリーンルーム1と上室2とが連通されている。
このように構成されるクリーンルーム1では、温調・送風ユニット4aにより、下室3から湿度調整と清浄化が施された空気を上室2側に導き、温度調整した空気を上室2に送って、最終段階でフィルタ1aに通され微細粒子などの不純物質を除去した空気が供給される。
一方、クリーンルーム1には、図2に示すように、例えばFOUP(Front Opening Unified Pod)やSMIF(Standard Mechanical Interface)などの搬送容器5に収納された複数の半導体ウェハを一時的に保管する複数のストッカー6と、搬送容器5の受け渡しを行う転送室7a及び受け取った搬送容器5から半導体ウェハを取り出し加工を行う製造装置本体7bを一対で備える複数の製造ブース7と、クリーンルーム1内で搬送容器5を搬送するための容器搬送レール8とが設けられている。また、このクリーンルーム1には、半導体ウェハに付着したパーティクルや金属、自然酸化膜などを除去するための洗浄装置(クリーンルームの空気清浄度モニタリング装置)Aが設けられている。
ここで、複数のストッカー6は、所定の離間でクリーンルーム1の壁側に並列配置されており、隣り合う2つのストッカー6が1組とされている。また、ストッカー6が並列配置された1条の領域と、この領域に繋がり1組のストッカー6の間から前記領域の延設方向に直交しつつストッカー6側の壁と対向する壁まで延びる領域とが、搬送容器5が搬送される容器搬送エリア9とされている。一方、この容器搬送エリア9を除く領域が装置保守エリア10とされている。
複数の製造ブース7は、この装置保守エリア10に設けられ、装置保守エリア9と容器搬送エリア10の境界部分にそれぞれ転送室7a側を配しつつ所定の離間をもって並設されている。また、容器搬送レール8は、容器搬送エリア9直上の例えば天井に支持されており、各ストッカー6間で搬送容器5を出し入れするための直線状に敷設された容器搬送レール8と、ストッカー6と製造ブース7との間で搬送容器5の出し入れするための環状に敷設された容器搬送レール8とから構成されている。ちなみに、各容器搬送レール8には、レール上を走行する図示せぬ複数のロードポートが支持され、このロードポートで搬送容器5を例えば把持して搬送することが可能とされている。
一方、洗浄装置Aは、図2に示すように、例えば略矩形箱状に形成された外郭体(隔離部)11を有し、ストッカー6側の壁に直交する壁に沿って設置されている。この洗浄装置Aの外郭体11は、内部を隔離するものとされ、洗浄装置A内部の空気とクリーンルーム1の空気とが異なる空気環境となるように保持している。また、洗浄装置Aの内部には、平行する4枚の仕切り壁12が設けられており、この仕切り壁12によって5つのブロック13が並設されて画成されている。
さらに、各ブロック13には、図1または図3に示すように、内部の空気を洗浄装置A外、且つクリーンルーム1外に排出する例えばブロアーなどの空気導出手段(空気導入手段)14が接続されているとともに、例えばクリーンルーム1の天井に設けられたフィルタ1aが適宜手段で接続されて清浄化した空気が供給されるように構成されている。このとき、クリーンルーム1に対して洗浄装置A内は、常に陰圧状態に保持されるように空気の給気と排気が行なわれ、洗浄装置Aの空気がクリーンルーム1に漏洩することがないものとされている。
ここで、5つのブロック13は、図2に示すように、例えば洗浄する複数の半導体ウェハを収納した搬送容器5が搬送されるストッカー6側から第1ブロック13a、第2ブロック13b、第3ブロック13c、第4ブロック13d、第5ブロック13eとされている。第1ブロック13aには、半導体ウェハに付着した有機物を硫酸と過酸化水素で除去する処理槽15及び処理後の半導体ウェハを洗浄する水洗槽16が設けられている。また、第2ブロック13bには、パーティクルをアンモニアで除去し、そのパーティクルを過酸化水素で酸化する処理槽15及びこれを水洗する水洗槽16、第3ブロック13cには、半導体ウェハ表面の自然酸化膜をフッ酸で除去する処理槽15及びこれを水洗する水洗槽16、第4ブロック13dには、半導体ウェハに付着した金属を塩酸で溶解して除去する処理槽15及びこれを水洗する水洗槽16がそれぞれ設けられている。そして、第5ブロック13eには、第1ブロック13aから第4ブロック13dで薬品洗浄された半導体ウェハを、純水を用いて最終的に水洗いするためのファイナルリンス槽17及び半導体ウェハを高速回転させて乾燥させるスピンドライヤ18が設けられている。
また、各ブロック13を画成する外郭体11の側面には、クリーンルーム1と洗浄装置Aの各ブロック13とをそれぞれ連通させる例えば扉19が設けられており、少なくとも第5ブロック13eに設けられた扉19が一つの空気導入手段14とされている。
また、本実施形態のファイナルリンス槽17は、図3から図5に示すように、純水を貯留する水槽17aと、この水槽17aに貯留した純水の例えば比抵抗値(清浄度)を計測する比抵抗計(清浄度計測手段)17bと、板状に形成され水槽17aの上端に支持させつつ載置することで水槽17a内を密閉する被覆部材17cとが主な構成要素とされている。水槽17aは、その底部に純水供給孔17dが設けられており、この純水供給孔17dには、例えば地下水や水道水や工場用水等をイオン交換樹脂に通過させることで純水を精製しこれを水槽17aに供給する図示せぬ純水供給手段が接続されている。また、水槽17aの上端側の側面には、側面に直交する方向に開けられ水槽17aに貯留した純水を外部にオーバーフロー(越流)させるフロー孔17eが設けられている。さらに、フロー孔17eが設けられた側面と対向する側の側面のフロー孔17eより下方に位置する部分には、比抵抗計17bが挿入され、比抵抗計17bの検出部を水槽17a内に配置しつつ固定する清浄度計測手段設置孔17fが設けられている。
ついで、上記の構成からなる洗浄装置Aを用いて、クリーンルーム1の空気清浄度をモニタリングする方法について説明する。
はじめに、クリーンルーム1内では、半導体ウェハの加工が行われ、半導体ウェハのプロセス処理工程に応じ、洗浄装置Aに搬送された半導体ウェハが第1ブロック13aから第4ブロック13dの各処理槽15と各水洗槽16のそれぞれに浸漬されつつ洗浄されているものとする。この段階では、図3に示すように、洗浄装置Aの扉19が閉められ、洗浄装置A内が略密閉状態に保持され洗浄装置Aの内部の空気とクリーンルーム1の空気とが、空気環境を異にした状態とされている。また、洗浄装置A内は、空気導入手段14で空気が排気されつつ、清浄化された空気がフィルタ1aから供給され、洗浄装置A内がクリーンルーム1に対して陰圧状態とされている。
ちなみに、第4ブロック13dの洗浄工程を終えた半導体ウェハは、第5ブロック13eに搬送され、ファイナルリンス槽17の水槽17aに浸漬されて最終洗浄が行なわれる。半導体ウェハが浸漬されたこの水槽17aには、純水供給孔17dを通じて純水供給手段から常時純水が供給され、供給された純水の体積分がフロー孔17eからオーバーフローされる。このとき、貯留された純水の比抵抗値が比抵抗計17bで継続的に計測されており、この比抵抗値が純水の比抵抗値を示した段階で、浸漬した半導体ウェハが清浄化されたと判断される。そして、ファイナルリンス槽17で洗浄を終えた半導体ウェハは、スピンドライヤ18に搬送され、ここで半導体ウェハを高速回転させつつ乾燥することで全ての洗浄工程が完了する。
このように半導体ウェハの洗浄に供されている段階から、クリーンルーム1の空気清浄度をモニタリングする際には、まずはじめに、図4に示すように、ファイナルリンス槽17が設けられた第5ブロック13eの清浄化された空気の供給を停止する。これとともに、第5ブロック13eの扉19(空気導入手段14)を開きクリーンルーム1と洗浄装置Aの第5ブロック13eとを連通状態にする。このとき、第5ブロック13e内の空気を外部に排気する空気導出手段(空気導入手段)14が継続して作動している。このため、第5ブロック13e内は、クリーンルーム1に対して陰圧状態に保持され、扉19(14)を開いた場合においてもクリーンルーム1の空気と異なる第5ブロック13e内の空気、つまり、不純物質を含んでいる可能性があり高湿度とされた空気がクリーンルーム1に漏出することがないものとされる。また、空気導入手段14により扉19(14)からクリーンルーム1の空気が洗浄装置A内部に導入され、第5ブロック13e内がクリーンルーム1の空気で満たされることとなる。
ついで、水槽17aに被覆部材17cを設置する。これにより、第5ブロック13eの空気と接触していた水槽17a内の純水が非接触状態に保持される。この状態で、水槽17a内に純水を供給し続けることで、半導体ウェハの洗浄に供され不純物質が含まれている可能性がある純水は、不純物質を含まない純水の供給とともに徐々にフロー孔17eから排出される。そして、比抵抗値を確認し不純物質を含まない純水の比抵抗値を示した段階で、水槽17aに貯留された純水は、完全に不純物質を含まない純水に置換されている。完全に置換されたことを確認した段階で、供給する純水の量を減じつつ被覆部材17cを取り外す。
被覆部材17cを取り外すことにより、図5に示すように、不純物質を含まない状態で水槽17aに貯留された純水に、第5ブロック13eに導入され完全にクリーンルーム1の空気で満たされた第5ブロック13eの空気が接触する。例えば、クリーンルーム1の空気が気化した不純物質で汚染されている場合には、この不純物質が水槽17a内の純水に溶解し、これにより、純水の比抵抗値が徐々に低下してゆく。そして、空気中の不純物質濃度と、不純物質が溶解した純水の不純物質濃度とが平衡状態に達した段階で、比抵抗値がある一定の値を示すこととなる。例えば、クリーンルーム1の空気清浄度の許容限界に対応した比抵抗値を予め定めこれを管理値とし、この管理値に対して平衡状態に達した比抵抗値が上回っている場合には、クリーンルーム1の空気清浄度が半導体ウェハの製造に適した状態に保持されていると評価される。一方、管理値を下回る比抵抗値が検出された場合には、クリーンルーム1の空気清浄度が許容される範囲外で汚染されていると評価され、早期にクリーンルーム1の空気環境の改善を施すこととなる。
したがって、上記のクリーンルーム1の空気清浄度モニタリング方法及び空気清浄度モニタリング装置Aにおいては、通常時に半導体ウェハの洗浄に用いられ、内部がクリーンルーム1の空気環境と異にする空気環境で隔離された洗浄装置Aを用いて、クリーンルーム1の空気清浄度をモニタリングすることが可能となる。また、このとき、ファイナルリンス槽17に被覆部材17cを設けることで、貯留した純水を洗浄装置A内の空気と非接触状態にすることができる。このため、非接触状態でファイナルリンス槽17内に貯留された純水を、不純物質を含まない純水と置換することができ、且つ洗浄装置A内にクリーンルーム1の空気を導入することで洗浄装置A内の空気環境をクリーンルーム1の空気環境と同一にすることができる。これにより、被覆部材17cを取り外した段階で、ファイナルリンス槽17の純水に確実にクリーンルーム1の空気を接触させて、純水に含まれる不純物質をクリーンルーム1の空気から溶解した不純物質のみとすることが可能となる。よって、純水の比抵抗値の変化を捉えることでクリーンルーム1の空気清浄度を把握し評価することが可能となり、従来、気化した不純物質で汚染が生じた場合にその清浄度を把握することができなかったクリーンルーム1の空気に対し、空気清浄度を的確に把握し評価することが可能となる。
また、クリーンルーム1の空気清浄度をモニタリングしない時には、洗浄装置Aの内部が密閉状態で隔離されてクリーンルーム1と空気環境を異にした状態で保持され、クリーンルーム1の空気清浄度をモニタリングする際には、洗浄装置A内をクリーンルーム1に対し陰圧状態に保持してクリーンルーム1の空気を内部に導入するため、不純物質を含む可能性があり、高湿度の空気がクリーンルーム1に放出されることを防止できる。よって、クリーンルーム1の空気の湿度環境を妨げることなくクリーンルーム1の空気清浄度をモニタリングすることが可能とされる。
なお、本発明は、上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施形態では、クリーンルーム1が、半導体ウェハのプロセス処理工程が行なわれるクリーンルーム1であるものとした説明を行なったが、これに限定する必要はなく、本発明は、例えば研究機関などの分析や薬品処理を行なうクリーンルームなど他の用途で用いられるクリーンルームに適用されてもよいものである。また、半導体ウェハのプロセス処理工程が行なわれるクリーンルーム1の空気清浄度をモニタリングする場合においても、本実施形態では、クリーンルーム1に設けられた洗浄装置Aを空気清浄度モニタリング装置Aとして使用するものとしたが、洗浄装置とは別に、隔離部11と水槽17aと清浄度計測手段17bと空気導入手段14を備える空気清浄度モニタリング装置を設けてもよいものである。これに関連して、洗浄装置Aや別途設けた空気清浄度モニタリング装置は、クリーンルーム1内に設けられる必要はなく、例えばモニタリング時にクリーンルーム1の空気を外部に導出して、この空気と水槽17a内の純水とを接触させることでクリーンルーム1の空気清浄度を把握し評価してもよいものである。
また、上記の実施例は、平衡状態でのクリーンルーム1の空気清浄度をモニタリングする手法を示したが、この装置Aでは、平衡状態だけでなく、非平衡状態の場合でも適応することが可能である。この場合は、被覆部材17cを取り外した時点より、ある一定の時間が経過した時点、すなわち比抵抗値がまだ平衡となっていない状態で、測定された比抵抗値が管理値と同じあるいはその値よりも低くなるという結果が見られた場合に、許容される範囲を超える汚染があると評価されるようにしてもよい。
さらに、上記の実施例よりさらに細かい時間間隔にて定時毎の測定を繰り返し、その定時毎に測定される比抵抗の変化の度合い(比抵抗変化の勾配や時間微分等)を求め、その変化の度合いが、定められた管理値(これも変化の度合い)を超える場合に、許容される範囲を超える汚染があると評価されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、水槽17aに貯留した純水の清浄度を計測する清浄度計測手段14として比抵抗計を用いるものとしたが、例えば電気伝導度計やpH計を用いたり、貯留される純水を自動的に採取してこれに含まれる不純物質の定性や定量を行なうイオンクロマトグラフ分析計やガスクロマトグラフ分析計などであってもよく、クリーンルーム1の空気に含まれる不純物質が純水に溶解しその不純物質が検知可能であれば清浄度計測手段14は特に限定を必要とするものではない。
本発明の一実施形態に係る空気清浄度モニタリング装置で空気清浄度をモニタリングするクリーンルームを示す図である。 本発明の一実施形態に係る空気清浄度モニタリング装置で空気清浄度をモニタリングするクリーンルームを示す図である。 本発明の一実施形態に係る空気清浄度モニタリング装置を示す図である。 図3の空気清浄度モニタリング装置の水槽に被覆部材を設置した状態を示す図である。 図4の空気清浄度モニタリング装置でクリーンルームの空気清浄度を計測している状態を示す図である。
符号の説明
1・・・クリーンルーム、11・・・外郭体(隔離部)、14・・・空気導入手段、17・・・ファイナルリンス槽、17a・・・水槽、17b・・・比抵抗計(清浄度計測手段)、17c・・・被覆部材、19・・・扉(空気導入手段)、A・・・洗浄装置(クリーンルームの空気清浄度モニタリング装置)

Claims (4)

  1. クリーンルームの空気清浄度をモニタリングする方法であって、
    前記クリーンルームと空気環境を異にする隔離部内に設けられ、供給される純水を前記隔離部内の空気と接触可能に貯留する水槽に、貯留した前記純水が前記隔離部内の空気と非接触となるように被覆部材を被覆して、前記水槽に前記純水を供給しつつ越流させることにより前記被覆部材の被覆前に貯留した前記純水を前記被覆部材の被覆後に供給した前記純水で置換するとともに、前記クリーンルームの空気を前記隔離部内に導入し該隔離部内を前記クリーンルームの空気環境と同一にした後に、前記被覆部材を取り外し、前記水槽に貯留した前記純水に前記隔離部内の空気を接触させつつ該純水の清浄度の変化を捉えることによって、前記クリーンルームの空気清浄度を評価することを特徴とするクリーンルームの空気清浄度モニタリング方法。
  2. 請求項1記載のクリーンルームの空気清浄度モニタリング方法において、
    前記水槽に貯留した前記純水の比抵抗値を計測してその変化を捉えることによって、前記クリーンルームの空気清浄度を評価することを特徴とするクリーンルームの空気清浄度モニタリング方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のクリーンルームの空気清浄度モニタリング方法において、
    前記クリーンルームは、半導体ウェハのプロセス処理工程が行われるクリーンルームとされ、前記水槽は、前記半導体ウェハのプロセス処理工程で前記半導体ウェハの洗浄を行なうための洗浄装置に具備されたファイナルリンス槽であることを特徴とするクリーンルームの空気清浄度モニタリング方法。
  4. クリーンルームの空気清浄度をモニタリングするための装置であって、
    前記クリーンルームと空気環境を異にする隔離部を有し、該隔離部には、供給される純水を前記隔離部内の空気と接触可能に貯留する水槽と、前記クリーンルームの空気を前記隔離部内に導入し該隔離部内を前記クリーンルームの空気環境と同一にする空気導入手段とが設けられるとともに、前記水槽には、貯留した前記純水を前記隔離部内の空気と一時的に非接触状態に保持する被覆部材と、貯留した前記純水の清浄度を計測する清浄度計測手段とが設けられていることを特徴とするクリーンルームの空気清浄度モニタリング装置。

JP2006090605A 2006-03-29 2006-03-29 クリーンルームの空気清浄度モニタリング方法及びこれに用いる空気清浄度モニタリング装置 Pending JP2007263821A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006090605A JP2007263821A (ja) 2006-03-29 2006-03-29 クリーンルームの空気清浄度モニタリング方法及びこれに用いる空気清浄度モニタリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006090605A JP2007263821A (ja) 2006-03-29 2006-03-29 クリーンルームの空気清浄度モニタリング方法及びこれに用いる空気清浄度モニタリング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007263821A true JP2007263821A (ja) 2007-10-11

Family

ID=38636951

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006090605A Pending JP2007263821A (ja) 2006-03-29 2006-03-29 クリーンルームの空気清浄度モニタリング方法及びこれに用いる空気清浄度モニタリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007263821A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210017184A (ko) * 2019-08-07 2021-02-17 우성이엔디주식회사 샘플링 튜브의 멀티 모니터링 장치
CN113521940A (zh) * 2020-04-21 2021-10-22 合肥晶合集成电路股份有限公司 洁净室的空气净化装置及洁净室离子控制系统

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210017184A (ko) * 2019-08-07 2021-02-17 우성이엔디주식회사 샘플링 튜브의 멀티 모니터링 장치
KR102261097B1 (ko) 2019-08-07 2021-06-07 우성이엔디 주식회사 샘플링 튜브의 멀티 모니터링 장치
CN113521940A (zh) * 2020-04-21 2021-10-22 合肥晶合集成电路股份有限公司 洁净室的空气净化装置及洁净室离子控制系统
CN113521940B (zh) * 2020-04-21 2022-06-14 合肥晶合集成电路股份有限公司 洁净室的空气净化装置及洁净室离子控制系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW406330B (en) Apparatus for and method of cleaning object to be processed
KR102218117B1 (ko) 기판 처리 장치
JP5902626B2 (ja) 汚染を測定することにより半導体の製造を制御する方法及び装置
KR101565091B1 (ko) 반도체 공정 오염감시용 웨이퍼 이송장치
JP2001176833A (ja) 基板処理装置
US10928732B2 (en) Substrate liquid processing apparatus, substrate liquid processing method, and storage medium
US20150096682A1 (en) Chemical liquid container replacement device, container mounting module, chemical liquid container replacement method, and substrate processing apparatus
CN109712906B (zh) 具有清洗功能的晶圆存储装置及半导体生产设备
JP2022160598A (ja) Efemシステム及びefemシステムにおけるガス供給方法
KR20080082260A (ko) 기판 처리 장치 및 방법
JP2016502753A (ja) パージチャンバー及びそれを具備する基板処理装置
KR20200023220A (ko) 기판 반송 모듈 및 기판 반송 방법
JPH0531472A (ja) 洗浄装置
US20040018650A1 (en) Substrate processing apparatus
KR100481176B1 (ko) 기포검출장치가 장착된 웨트 크리닝 설비
TW202007946A (zh) 容器載置裝置、半導體製造裝置以及容器內環境氣體之控制方法
JP2007263821A (ja) クリーンルームの空気清浄度モニタリング方法及びこれに用いる空気清浄度モニタリング装置
JP2005353940A (ja) 半導体基板の保管庫、保管方法及びそれを用いた半導体基板の製造方法
US6716329B2 (en) Processing apparatus and processing system
KR100789886B1 (ko) 기판 세정 장치 및 방법
US20090095323A1 (en) Valve with sensor for process solution, and apparatus and method for treating substrate using the same
KR100873939B1 (ko) 기판 세정유닛 및 상기 기판 세정유닛의 배기 처리 방법,그리고 이를 구비하는 기판 처리 장치
JPH10321577A (ja) 半導体基板の洗浄装置
JP2001296186A (ja) 温度測定装置及び方法
CN219998160U (zh) 湿法清洗设备