JP2003065632A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP2003065632A
JP2003065632A JP2001257139A JP2001257139A JP2003065632A JP 2003065632 A JP2003065632 A JP 2003065632A JP 2001257139 A JP2001257139 A JP 2001257139A JP 2001257139 A JP2001257139 A JP 2001257139A JP 2003065632 A JP2003065632 A JP 2003065632A
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dehumidifying
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orifice
pressure
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JP2001257139A
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Yoshiaki Notoya
義明 能登谷
Seiichi Iijima
清一 飯島
Nobuo Inagaki
信夫 稲垣
Yasuhisa Yasunaga
泰久 安永
Atsushi Otsuka
厚 大塚
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】除湿運転時に室内ユニットに設けた除湿用減圧
装置で冷媒の圧力を低減させているため、圧力変化によ
る冷媒の騒音が発生していた。 【解決手段】圧縮機、室外熱交換器、減圧装置、室内熱
交換器を備えた空気調和機において、前記室内熱交換器
を熱的に二分割して、この熱的に二分割された室内熱交
換器の間に除湿運転時に減圧装置として機能する除湿用
減圧手段とこの除湿用減圧手段をバイパスするバイパス
手段を設けるとともに、除湿用減圧手段に複数段のオリ
フィスを配置して設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷房、暖房および除
湿運転が可能な空気調和機に関するもので、特に除湿運
転時における冷媒の騒音の低減を図るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、空気調和機は人が生活する空間を
快適な条件に調整するため、冷房運転を行ない、あるい
は暖房運転を行ない、また除湿運転を行なって室内空間
を人が生活しやすい快適な環境に調和してきた。そし
て、最近では地球や環境に優しい機器への要望が強く求
められ、これを満足する一手段として熱交換器の伝熱面
積を充分に大きくし、圧縮機やファンモーター等の回転
数等を制御して、少ないエネルギーで効率よく稼動する
空気調和機が開発されてきた。ルームエアコン等のよう
に小形の空気調和機では、室内ユニットの寸法に制限が
あり、こうした制限の元に熱交換器の伝熱面積を大きく
するため、数多くの工夫がなされてきた。その一例とし
て、特開2001−82761号公報記載の技術が知ら
れている。
【0003】すなわち、図11に示すように室内熱交換
器102を4分割して102a、102b、102c、
102dに分離して室内ユニット101に組み込み、そ
れぞれ4分割した熱交換器102a、102b、102
c、102dを接続パイプ106a、106b、106
c、106dで接続し、接続パイプ106aには接続配
管103を、接続パイプ106dには接続配管104を
接続し、接続パイプ106bと106cの間には除湿用
減圧弁105が接続されている。
【0004】除湿用減圧弁105は図12に示すよう
に、弁本体109に第1流路110、第2流路111が
設けられていて、焼結金属で造られた主弁112が電磁
コイル114の作用により、第2流路111を開放した
(a)状態、および主弁112が弁座113に密着して
第2流路111を閉じた(b)状態の位置に移動できる
ようになっている。
【0005】そして、冷房運転では図11に示すよう
に、室外ユニットで液化し減圧された冷媒が接続配管1
03、接続パイプ106aを通って熱交換器102a、
102bに入り、貫流ファン108で吸込まれてくる室
内空気を冷却して気体状の冷媒に変化しながら、接続パ
イプ106b、図12(a)の開放状態にある除湿用減
圧装置105、接続パイプ106cを通って、熱交換器
102c、102dに入り、熱交換器102a、102
bと同様に室内空気を冷却して気体状の冷媒に変化し、
接続パイプ106d、接続配管104を通って室外ユニ
ットに戻ってゆく。除湿用減圧装置105が図12
(a)の開放状態にあるため熱交換器102a、102
b、102c、102dの総てが室内空気の冷却器とし
て作用し、室内を冷房することになる。
【0006】また暖房運転の場合には、室外ユニットの
切替え弁の作用により、圧縮機で圧縮した高圧高温の気
体状の冷媒が接続配管104、接続パイプ106dを通
って熱交換器102c、102dに入り、貫流ファン1
08で吸込まれてくる室内空気を加熱して液状の冷媒に
変化しながら、接続パイプ106c、図12(a)の開
放状態にある除湿用減圧装置105、接続パイプ106
bを通って、熱交換器102a、102bに入り、熱交
換器102c、102dと同様に室内空気を加熱して液
状の冷媒に変化し、接続パイプ106a、接続配管10
3を通って室外ユニットに戻ってゆく。除湿用減圧装置
105が図12(a)の開放状態にあるため熱交換器1
02c、102d、102a、102bの総てが室内空
気の加熱器として作用し、室内を暖房することになる。
【0007】除湿運転の場合には、冷房運転を基本にし
た冷房サイクル除湿運転と暖房運転を基本にした暖房サ
イクル除湿運転とがあるが、いずれの除湿運転の場合で
も除湿用減圧装置105は図12の(b)状態のように
焼結金属製の主弁112が第2流路111を閉鎖してい
る。
【0008】そして冷房サイクル除湿運転の場合で説明
すると、室外熱交換器で若干冷却されて少し液化し、室
外減圧装置の流通抵抗で少し圧力が下がって液状冷媒が
少し混在しているが、大部分は温度の高い気体状である
冷媒が接続配管103から熱交換器102a、102b
に入ってくる。冷房サイクル除湿運転の場合は熱交換器
102a、102bを通過する室内空気を加熱して、冷
媒自身は放熱するので液状の冷媒に変わり、図12
(b)状態の除湿用減圧装置105に第1流路110か
ら入ってくる。除湿用減圧装置105に入った冷媒は焼
結金属製の主弁112で第2流路111が閉じているの
で、主弁112の焼結金属粒子間の隙間を通って、第2
流路111に流れることになり、その結果、圧力が下が
って接続パイプ106cを通って低圧の液状冷媒として
熱交換器102c、102dに入る。今度は冷媒の圧力
が低いため蒸発に必要な潜熱を室内空気から奪い、室内
空気を冷却して、空気中の水分を凝縮して室内空気を乾
燥させ、貫流ファン108で熱交換器102a、102
bで加熱した室内空気と混合して、冷房サイクル除湿運
転を行なうことになる。
【0009】暖房サイクル除湿運転の場合には、最初に
冷媒を熱交換器102c、102dに導入し、熱交換器
102c、102dを加熱器として作用させて冷媒を液
状に変え、液状になった冷媒を図12(b)に示すよう
に第2流路111から除湿用減圧装置105に導入す
る。しかし、焼結合金製の主弁112で第2流路111
は閉鎖されているので主弁112の焼結金属粒子間の隙
間を、冷房サイクル除湿運転とは逆に流れて減圧されて
ゆく。そして第1流路110から熱交換器102a、1
02bに入り、今度は冷媒の圧力が低いため、冷媒は蒸
発して室内空気を冷却し、空気中の水分を凝縮して乾燥
させ、貫流ファン108で熱交換器102c、102d
で加熱した室内空気と混合して、暖房サイクル除湿運転
を行なうことになる。
【0010】また同公報には、図13に示しているよう
に除湿用減圧装置を減圧装置115とバイパス弁116
とに分離し、それぞれを並列に接続して除湿用減圧装置
として機能させる方法も開示されている。これは従来一
般的に使用されてきた方法でもある。
【0011】減圧装置115とバイパス弁116を一体
化することにより部品点数を削減し、製品価格を安く抑
える訳であるが、同公報では除湿用減圧装置の主弁11
2に焼結金属を用いて、除湿時に冷媒を焼結金属粒子間
の隙間を通して減圧させている。しかし、主弁112に
焼結金属を用いたことにより、次の様な問題が考えられ
る。
【0012】主弁112は冷房運転時、暖房運転時には
図12の(a)のように開放しているが、除湿時には
(b)のように閉じなければならない。主弁112が焼
結金属でできているので主弁112の表面は微細金属粒
子で粗面になっているため、主弁112の開閉を繰り返
すことにより弁座113が摩耗し、除湿運転時に冷媒の
流通路を主弁112で完全に閉鎖することができなくな
り、冷媒の圧力が充分に下げられず、満足な除湿運転を
行なうことができなくなる事があった。
【0013】また、主弁112は金属粒子を高温で焼結
させて製造するため、冷媒の減圧比を一定精度で管理す
ることが困難であった。さらに、冷房サイクル除湿運転
時には第1流路110から冷媒が流入するため、主弁1
12の広い面積を通って冷媒が流れるが、暖房サイクル
除湿運転時には第2流路111から冷媒が流れるので、
主弁112の焼結金属粒子間の隙間に流入する冷媒の流
入面積が狭くなり、冷媒中の不純物が狭い面積に集積し
て、ごみ詰まり等を起す事がある。
【0014】これらの問題を解決するために、同公報で
は図13のように減圧装置115とバイパス弁116を
並列に接続し、除湿用減圧装置として機能させる方法を
開示している。この場合の減圧装置として図14、15
が示されている。図14では金属製オリフィス117を
利用して冷媒の減圧比の精度を高めて、金属製オリフィ
ス117の両側に円板状の焼結金属118を密着させて
配置し、冷媒の騒音の低減を図っている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、焼結金属11
8が金属製オリフィス117に密着しているため、冷媒
中の不純物が金属製オリフィス117の穴近傍の焼結金
属118に集積し、冷媒の流れを阻止することになる。
また、図15では円筒状の焼結金属119と焼結金属オ
リフィス120を併用しているが、高温の焼結炉で焼結
金属を焼成しているので、冷媒の減圧比の精度を高める
ことが難しく、製造技術の困難さの割りにはその効果は
それほどでもなかった。
【0016】先にも説明したように、焼結金属の微細金
属粒子間に冷媒を流すことにより冷媒の圧力を減圧する
場合は、減圧が連続的に行なわれるので、減圧によって
発生する冷媒が流動することで発生する流動音が小さく
なり、また蒸発した気体状冷媒の気泡の大きさが細かく
なるので、冷媒流動音が小さくなる。
【0017】しかし、微細金属粒子を高温の炉で焼成し
て固めているため、冷媒の減圧比を一定精度に管理する
ことが非常に困難であった。これを解決するため、上記
従来技術では、金属によるオリフィスを使用して減圧比
を一定に管理しているが、その場合にも金属オリフィス
に密着させて焼結金属を配置しているため、冷媒中の不
純物がオリフィス穴周辺部に集まり、冷媒の流れを阻害
する問題があった。
【0018】本発明の目的は、焼結金属を用いることな
く、冷媒流動音を小さくした空気調和機を提供すること
にある
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的は、圧縮機、室
外熱交換器、減圧装置、第1の室内熱交換器、除湿用減
圧装置、この除湿用減圧装置をバイパスするバイパス装
置、第2の室内熱交換器とを備え、これらを順次冷媒配
管によって接続した冷凍サイクルを有する空気調和機に
おいて、前記除湿用減圧装置は、単数あるいは複数のオ
リフィスを少なくとも二段設けた装置とすることによっ
て達成される。
【0020】また上記目的は、圧縮機、室外熱交換器、
減圧装置、第1の室内熱交換器、除湿用減圧装置、この
除湿用減圧装置をバイパスするバイパス装置、第2の室
内熱交換器とを備え、これらを順次冷媒配管によって接
続した冷凍サイクルを有する空気調和機において、前記
除湿用減圧装置は、単数あるいは複数のオリフィスを少
なくとも二段設け、オリフィス間に空間を設けた装置と
することで達成される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細について実施
例をもとに図によって説明する。図1は本発明の空気調
和機における冷凍サイクル構成図、図2は本発明の空気
調和機における一実施例の室内ユニット側断面図、図3
は室内ユニットの冷房運転、冷房サイクル除湿運転時の
冷媒の流れ説明図、図4は冷房サイクル除湿運転時の圧
力エントロピー線図、図5は室内ユニットの暖房運転、
暖房サイクル除湿運転時の冷媒の流れ説明図、図6は暖
房サイクル除湿運転時の圧力エントロピー線図である。
【0022】図1において、1は室内ユニット、2は室
外ユニット、3は負荷に応じ、あるいは必要に応じて回
転数を制御できる回転数制御方式の圧縮機、4は四方
弁、5は室外側熱交換器、6は電動減圧弁、7は室内側
熱交換器、8は第一補助熱交換器、9は第二補助熱交換
器、10は除湿用減圧装置、11はバイパス弁、12は
室外ユニットと室内ユニットを接続する接続配管、13
は室内ユニット内の接続配管、14は室内ユニット内の
接続配管、15は室外ユニットと室内ユニットを接続す
る接続配管、16は必要に応じて回転数を制御できる回
転数制御方式の室外送風機、17は室内空気を循環する
貫流ファンを示している。
【0023】図2は本発明の空気調和機における一実施
例の室内ユニット1の側断面図で、室内ユニット1に
は、室内ユニット1の本体を構成していて一般的に樹脂
で成形されている筐体20、および室内ユニット1の外
観を構成していて筐体20に着脱可能に取り付けられて
いるフロントカバー21、フロントカバー21に設けら
れた吸込み口21a、21b、21cに対応して着脱可
能に取り付けられているエアフィルター22、室内空気
を吸い込み、そして吹出す貫流ファン17、空気調和機
の冷凍サイクルを構成する熱交換器7、第1補助熱交換
器8および第2補助熱交換器9、除湿運転時に減圧装置
として作用する除湿用減圧装置10、冷房運転時や暖房
運転時に除湿用減圧装置10をバイパスさせるバイパス
弁11、および、その他空気調和機を制御する電気品等
が収納されている。
【0024】筐体20には熱交換器7から流下する凝縮
水を受ける露受け部20a、20b、貫流ファン17が
循環する室内空気を案内するケーシング20c、調和し
た空気を室内に吹出す吹出し口20d等が形成されてい
る。そして吹出し口20dには吹出す風の向きを偏向す
る風向板23が組み込まれている。室内ユニット1の前
面に着脱可能に取り付けられたフロントカバー21には
前面吸込み口21a、上面前部吸込み口21bおよび上
面後部吸込み口21cが形成されていて、貫流ファン1
7により室内空気がそれぞれの吸い込み口から吸い込ま
れてゆく。
【0025】熱交換器は小さな室内ユニット1内ででき
るだけ大きな伝熱面積を確保するため、多段曲げ構造の
熱交換器を採用していて、本実施例では3段に屈曲させ
て構成した熱交換器7を使用している。熱交換器7は熱
切断線7dで熱的に切断されていて、熱切断線7dより
下側にある前面下部の熱交換器7a、熱切断線7dより
上側にある前面上部の熱交換器7b、および前面上部の
熱交換器7bと概略逆V字形に配置されていて後部に傾
斜した背面上部の熱交換器7cとで構成されている。
【0026】さらに、熱交換器の伝熱面積を大きくする
ため、背面上部の熱交換器7cの室内空気吸込み側空間
に、第1補助熱交換器8を熱交換器7cとほぼ平行に設
置し、前面上部の熱交換器7bの室内空気吸込み側空間
に、第2補助熱交換器9を熱交換器7bとほぼ平行に設
置している。従来、デッドスペースとして利用されてい
なかった空間に、小形の補助熱交換器を配置して有効に
利用することにより熱交換器の伝熱面積を確保すること
ができるので、消費電力の少ない、熱効率の良い空気調
和機を得ることが可能になる。
【0027】これらの熱交換器7、第1補助熱交換器
8、および第2補助熱交換器9はそれぞれ多数のアルミ
ニューム製放熱フィンを狭い間隔で並置して熱交換パイ
プを貫通させたクロスフィン形熱交換器として構成され
ている。そして、それぞれの熱交換器や機器の間は図3
に示すように接続パイプで接続されている。
【0028】すなわち、接続配管13は第1補助熱交換
器8に直接接続されていて、第1補助熱交換器8と第2
補助熱交換器9の間は接続パイプ18aで、第2補助熱
交換器9と熱交換器7b、7cの間は二股に分岐した接
続パイプ18bで、熱交換器7b、7cと除湿用減圧装
置10およびバイパス弁11の間は二股に分岐した接続
パイプ18cで、除湿用減圧装置10およびバイパス弁
11の反対側と熱交換器7aの間は二股に分岐した接続
パイプ18dで、それぞれ接続されていて、熱交換器7
aは接続配管14に接続され、接続配管15を通って室
外ユニット2に接続されている。
【0029】そして、除湿用減圧装置10には気体状の
冷媒と液体状の冷媒が混在した気液2相の冷媒が流れる
ので、除湿用減圧装置10を縦方向に配置して冷媒の流
れが鉛直方向になるようにし、気体状の冷媒と液体状の
冷媒が比重によって分離せず一様に流れるように構成し
ている。
【0030】このような構成において、冷房運転の場合
に冷媒は実線矢印のように流れる。すなわち、圧縮機3
で圧縮された高温高圧の気体状の冷媒は、四方弁4によ
り室外熱交換器5に導入され、室外熱交換器5を通過す
る間に室外送風機16で送風されてくる外気により冷却
されて液化し、高圧の温度の下がった液状冷媒として室
外熱交換器5から出てくる。高圧の液状冷媒は電動減圧
装置6で圧力を下げられ、接続配管12を通って室内ユ
ニット1に送り出される。
【0031】室内ユニット1に導入された低圧の液状冷
媒は接続配管13を通って第1補助熱交換器8、第2補
助熱交換器9に入り、貫流ファン17が吸い込む室内空
気から蒸発に必要な蒸発潜熱を奪って室内空気を冷却す
る。接続パイプ18bで2系統の流れに分岐して熱交換
器7b、7cに入り、ここでも室内空気を冷却しながら
蒸発し、接続パイプ18cへと流れてくる。
【0032】冷房運転の場合にはバイパス弁11が開放
しているので、冷媒は流通抵抗の少ないバイパス弁11
を通って、接続パイプ18dから熱交換器7aに入り、
ここでも室内空気を冷却しながら蒸発して、接続配管1
4を通り、室外ユニット2に接続している接続配管15
を通って室外ユニット2に戻ることになる。
【0033】冷房運転の場合には、バイパス弁11が開
放しているので、第1補助熱交換器8、第2補助熱交換
器9、熱交換器7b、7c、7aは総て冷却器として作
用する。したがって、室外ユニット2の電動減圧装置6
で圧力を下げられた液状の冷媒はそれらの熱交換器を流
れる間に、貫流ファン17で吸い込まれてくる室内空気
を冷却しながら気体状の冷媒に変化してゆく。そして、
冷却器として作用する熱交換器で冷却された室内空気は
ケーシング20cに沿って流れ、風向板23で風の向き
を偏向されて、吹出し口20dから冷たい室内空気とな
って再び室内に吹出される。また、冷却された室内空気
から凝縮して分離した水分は熱交換器の表面を流下し
て、熱交換器7a、7cの下部に設けられた露受け部2
0a,20bに集められ室外に排水される。
【0034】従来、デッドスペースになっていて使用さ
れていなかった熱交換器7b、7cとエアフィルター2
2との空間に小形の補助熱交換器を設けたたことによ
り、室内ユニット1の外形寸法を大きくすることなく室
内熱交換器の伝熱面積を大きくすることができ、エネル
ギー効率の良い省電力形の空気調和機を得ることができ
る。そして、伝熱面積が大きいので同じ冷房効果を得る
のであれば、風の速度を遅くして静かな冷房運転をする
ことが可能になる。
【0035】次に暖房運転について説明する。暖房運転
の場合の冷媒は図5の実線矢印のように、冷房運転の場
合とは逆の経路で室内ユニット1の中を流れることにな
る。すなわち、圧縮機3で圧縮された高温高圧の気体状
の冷媒は、室外ユニット2内の四方弁4で流れが切り換
えられて、接続配管15を通って先ず室内ユニット1に
送り込まれ、接続配管14を通って熱交換器7aに導入
される。熱交換器7aを出た冷媒は、暖房の場合にもバ
イパス弁11が開放されているので流通抵抗の少ないバ
イパス弁11を通り、熱交換器7b、7cを通り、第2
補助熱交換器9、第1補助熱交換器8の順に通り、接続
配管13、接続配管12を通って室外ユニット2に戻っ
てゆく。
【0036】暖房運転の場合にも、バイパス弁11が開
放しているので、室内ユニット1の熱交換器7a、熱交
換器7b、7c、第2補助熱交換器9、第1補助熱交換
器8は総て室内空気の加熱器として作用する。それらの
熱交換器を流れる高温高圧の気体状の冷媒は、貫流ファ
ン17で吸込まれてくる室内空気を加熱し、冷媒自身は
温度が下がって液化し、高圧の液状冷媒となって室外ユ
ニット2に戻ることになる。加熱器として作用する室内
熱交換器で加熱され温かくなった室内空気は、吹出し口
20dから温かい風として再び室内に吹出される。一
方、室外ユニット2に戻った高圧の液状冷媒は、電動減
圧弁6で圧力を下げられ、暖房運転の場合には蒸発器と
して作用する室外熱交換器5を通過する間に、蒸発に必
要な蒸発潜熱を室外送風機16で送られてくる外気から
奪って蒸発し、低圧の気体状の冷媒として圧縮機3に戻
ってゆく。この外気から奪った潜熱が室内の暖房用の熱
源として使われることになる。したがって、暖房能力を
上げるためには室外熱交換器5で蒸発する冷媒の量を増
やす必要があり、そのため圧縮機3の回転数を上げて室
外熱交換器5を通過する冷媒の量を増やしたり、室外送
風機16の回転数を上げて室外熱交換器5へ送る外気の
量を増やす必要がある。
【0037】次に除湿運転について説明する。冷房運転
や暖房運転の場合には、バイパス弁11を開放して、室
内のそれぞれの熱交換器を総て冷却器として使用する
か、あるいは加熱器として使用していた。しかし、除湿
運転ではそれぞれの室内熱交換器を分割して、一部の熱
交換器を加熱器として、残りの熱交換器を冷却器として
使用する必要がある。また、先にも説明したように、冷
房運転を基本に除湿運転を構成するか、暖房運転を基本
に除湿運転を構成するかで、数多くの除湿運転方式を構
成することができる。本発明の実施例では冷房運転を基
本にした冷房サイクル除湿運転を採用している。
【0038】冷房サイクル除湿運転の場合には、図3の
破線矢印に示すように、バイパス弁11を閉じて冷媒を
総て除湿用減圧装置10に流し、ここで冷媒の圧力を減
圧して、除湿用減圧装置10より上流の熱交換器を加熱
器として、除湿用減圧装置10より下流の熱交換器を冷
却器として使用するものである。これを圧力エントロピ
ー線図で示すと図4のようになる。
【0039】すなわち、I−IIで圧縮機により圧縮さ
れて高温高圧になった気体状の冷媒は、室外熱交換器5
でII−IIIに相当する熱を外気に放熱して、点IIIに相
当する分だけの冷媒を液状に変化する。冷房運転の場合
には室外熱交換器5で冷媒を総て液化していたが、除湿
運転の場合には室外送風機16の回転数を低くして、室
内空気を加熱するのに必要な熱量を高温の気体状冷媒と
して残すことになる。点IIIの状態で室外熱交換器5を
出た冷媒は、開放状態にある電動減圧装置6で少し圧力
が下って接続配管13を通って第1補助熱交換器8、第
2補助熱交換器9、熱交換器7b、7cに入ってくる。
これらの熱交換器で冷媒は室外熱交換器5で残されたIV
−Vに相当する熱を放出して室内空気を加熱し、冷媒を
液化して接続パイプ18cに入り、バイパス弁11が閉
鎖されているので、除湿用減圧装置10に入ってくる。
【0040】除湿用減圧装置10で冷媒の圧力を下げる
訳であるが、今までは図の破線V−VIIのように一気に
圧力を下げていたが、本実施例では実線のV−VIのよう
に3段階に分けて少しづつ圧力を下げ、圧力変化による
冷媒の騒音の発生を抑制している。除湿用減圧装置10
の詳細については後で説明するが、本実施例では圧力を
少しづつ下げるとともに、圧力を下げる毎に騒音を緩和
する緩衝空間を設け、さらに、発生した騒音の低減を図
っている。
【0041】このようにして圧力の下がった液状の冷媒
は接続パイプ18dを通って熱交換器7aに入り、室内
空気からVI−Iに相当する熱を奪って室内空気を冷却す
るとともに、空気中の水分を凝縮して取り除き、室内空
気を乾燥させ、冷媒自身は蒸発して気体状に変化する。
そして、気体状の冷媒は元の圧縮工程I−IIに戻るこ
とになる。
【0042】除湿用減圧装置10の上流側の熱交換器を
加熱器として作用させて室内空気を温め、下流側の熱交
換器を冷却器として作用させて室内空気を冷却するとと
もに乾燥させ、この暖かい空気と冷たく乾いた空気を貫
流ファン17が混合して、吹出し口20dから室内に吹
出して冷房サイクル除湿運転を行なっている。
【0043】以上の説明で分かるように、室外送風機1
6の回転数を制御することにより、図4に示す室内側熱
交換器で放熱する放熱量IV−Vを制御できるので、外気
温度や室内温度により室外送風機16の回転数を制御す
ることにより、冷え過ぎない、そして暑すぎないカラッ
とした除湿運転をすることが可能になる。
【0044】暖房サイクル除湿運転の場合には、図5の
破線矢印に示すように除湿用減圧装置10を通過する冷
媒は、冷房サイクル除湿運転の場合とは逆向きの流れに
なる。したがって、除湿用減圧装置10より上流の熱交
換器として熱交換器7aが加熱器として作用し、下流の
熱交換器として熱交換器7b、7c、第2補助熱交換器
9、第1補助熱交換器8が冷却器として作用する。これ
を圧力エントロピー線図で示すと図6のようになる。
【0045】すなわち、I−IIで圧縮機により圧縮さ
れて高温高圧になった気体状の冷媒は、四方弁4の作用
により接続配管15、14を通って室内側の熱交換器7
aに直接入ってくる。熱交換器7aでII−IIIに相当
する熱を放熱して室内空気を加熱し、液状になった高圧
の冷媒は接続パイプ18dを通って除湿用減圧装置10
に入ってくる。除湿用減圧装置10で冷媒は点IIIから
点IVの状態に3段階に分けて減圧され、接続パイプ18
cを通って低圧の液状冷媒として熱交換器7b、7c、
第2補助熱交換器9、第1補助熱交換器8に入ってく
る。これらの熱交換器で冷媒はIV−Vに相当する蒸発に
必要な蒸発潜熱を室内空気から奪って、室内空気を冷却
し、除湿して乾燥させ、接続配管13を通って室外ユニ
ット2に戻ってゆく。室外ユニット2では開放状態にあ
る電動減圧装置6で少し圧力が下がり、室外熱交換器5
でVI−Iに相当する残りの液状冷媒を蒸発させて、圧縮
工程のI−IIに戻ることになる。室内ユニット1で
は、このように除湿用減圧装置10の上流側で温められ
た室内空気と、下流側で冷却されて乾燥した室内空気
を、貫流ファン17が混合して、吹出し口20dから室
内に吹出して暖房サイクル除湿運転を行なうことにな
る。
【0046】次に除湿用減圧装置10について説明す
る。圧力の高い物質が圧力を急激に下げて膨張するとき
には、急激に膨張することにより騒音を発生する。冷凍
サイクルの減圧装置でも冷媒を急激に膨張させることに
なり、騒音を発生する。しかし冷房運転や暖房運転の場
合には、冷媒の圧力を下げる減圧装置を室外ユニット2
の中に収納して、減圧による騒音を室内側に伝えないよ
うにすることができる。除湿運転では室内熱交換器の一
部を加熱器にし、残りを冷却器として利用しなければな
らないので、減圧装置はどうしても室内ユニット1の中
に設ける必要がある。そのため、除湿用減圧装置につい
ては機構を簡素化したり、騒音をできるだけ抑えるよう
種々工夫がされてきた。従来例で説明した焼結金属を利
用して、焼結金属内の金属粒子の間隙に冷媒を流して、
圧力変化を滑らかにする方法もその一つである。図7に
本考案の除湿用減圧装置10の断面図を示す。
【0047】図7において30は減圧装置ボディー、3
1は半球状に成形したストレーナー、32は円板状のオ
リフィスA、33は凹状円板のオリフィスBである。本
実施例の除湿用減圧装置10ではオリフィスB33を2
個重ねて、その上をオリフィスA32で蓋をし、それら
オリフィス群の両側にストレーナー31を設けて構成し
た3段式のオリフィスになっている。勿論、オリフィス
は単体でも、必要によっては必要枚数を重ねて構成して
も良い。オリフィスB33の凹部は圧力変化によって生
じる騒音の緩衝空間になっており、また、微細網目の網
を層状に織り込み、半球状に成形したストレーナー31
もその半球状の空間をオリフィス側に向けて配置するこ
とにより、オリフィスB33の凹部空間と同様に騒音を
緩和し、層状の網部で騒音を吸収する緩衝空間を構成し
ている。
【0048】本実施例では除湿用減圧装置10に入って
きた冷媒を、今までのように所定の圧力に一気に下げる
のではなく、3段階に分けて少しづつ下げ、圧力変化を
小さくすることにより発生する騒音を小さくし、さらに
各段階の圧力変化ごとに緩衝空間を設けることにより騒
音を緩衝し、音の静かな除湿用減圧装置10を得るもの
である。
【0049】従来例では圧力変化による騒音の発生を抑
制するため、焼結金属を利用して、焼結金属内の金属粒
子の間隙に冷媒を流して、圧力変化を滑らかにしてい
る。そしてバイパス弁の主弁を焼結金属で作り、バイパ
ス弁と減圧装置を一体化して部品点数を削減している。
しかしこの方法では騒音の発生を抑制することはできる
が、冷媒を所定の減圧比に管理することが困難であっ
た。すなわち焼結金属の弁の減圧比を管理するのは、高
温の炉中での極微細な金属粒子とそれを結合する金属の
溶け具合、金属粒子の間隙の分布、寸法精度、高温炉の
温度等の管理をしなければならなかった。
【0050】また、バイパス弁と減圧装置を一体化した
場合には、焼結金属の主弁の表面が金属粒子のレベルで
粗面になっているため、開閉操作を繰り返すと、主弁を
受ける弁座が長い間には摩耗して、除湿運転時に減圧弁
を閉じても完全に閉鎖できないという問題があった。
【0051】そして、バイパス弁と除湿用減圧装置を分
離して併用する方法も開示されている。その場合でも除
湿用減圧装置に焼結金属を利用して低騒音の減圧装置を
得ることはできるが、所定の減圧比を確保することが困
難なことには変わりがない。
【0052】本実施例では円板状の金属板に穿ける穴の
径を変えることにより減圧比を所望の値に変更できると
ともに、その精度も管理できる。金属粒子を高温度で焼
結するという不安定な工程がなく、機械加工で製作でき
るため製造単価を安くすることも可能である。
【0053】本実施例では各オリフィスに1個の穴を穿
けて、直線的に配置して減圧装置を構成したが、1枚の
金属板に穿ける孔の数は単数でも複数でも良く、また孔
の配列も直線的でなくジグザグに配置して、オリフィス
の孔を出た冷媒を次のオリフィスの壁部に突き当てて、
騒音の発生をより抑制することも可能である。
【0054】本実施例のようにオリフィスの中心に1個
の穴を穿けて、直線的に配置することにより、減圧装置
を流れる冷媒の方向性が無くなり、製品に組み込む際に
正逆いずれの向きに取り付けても良く、組立作業性の効
率向上を図ることができる。
【0055】また、除湿用減圧装置10には気体状の冷
媒と液体状の冷媒が混在した気液2相の冷媒が流れるの
で、除湿用減圧装置10を縦方向に配置して冷媒の流れ
が鉛直方向(重力方向)になるようにし、気体状の冷媒と
液体状の冷媒が比重によって分離せず一様に流れるよう
に構成している。
【0056】本実施例では、オリフィス−空間−オリフ
ィス−空間−オリフィスの多段(3段)構成で減圧して
いる。この構成によって冷媒流動音が低減される理由を
推測であるが説明する。オリフィスを通過した二相状態
(気液混合)冷媒は、減圧されることで乾き度(気相の割
合)が増加する。この乾き度を徐々に増加させること
で、一つのオリフィスによって一気に減圧するよりも圧
力変化に起因した騒音の発生が抑制されるものと推測さ
れる。
【0057】また、ストレーナー31を冷媒流入側に対
して半球状凸側面が向くようにした(オリフィス側に半
球上凹側面を対向させた)理由を説明する。冷媒配管か
ら流入してきた冷媒にごみが混入していると、冷媒はオ
リフィスに向かって流れ込もうとするので、平板状をし
たストレーナーではオリフィスに対向したストレーナー
部分に多くごみが付着し、冷媒流れを妨げてしまう。本
実施例では、冷媒流入側に対して半球状凸側面が対向す
るようにしたので、冷媒流れは半球状凸面を沿って中心
部から離れるような流れが発生し、ごみはストレーナー
を通過しないので、この流れに沿ってストレーナー周囲
部に集まるようになって、1箇所にごみが集まることが
なくなる。
【0058】本実施例では凹状円板に孔を穿けたオリフ
ィスB33を使用したが、図8のように、I字状の断面
をもつ円板に孔を穿けたオリフィスC34を使用し、両
側にオリフィスA32を配置しても同じ効果を得ること
が可能である。また、図9のように、オリフィスA32
の間にリング35を入れて構成しても、前述の緩衝空間
を設けることができ、同様の効果を得ることができる。
【0059】本実施例では各オリフィスの孔径を同じに
して、左右対称に構成しているので、冷媒を右方向から
流しても、あるいは左方向から流しても、同じ減圧比が
得られるようになっている。このため除湿用減圧装置1
0を製品に組み込む際に、正逆の方向性を考えずに作業
ができ、組立て作業効率を上げることができる。
【0060】しかし、先にも説明したように、冷房運転
を基本とする冷房サイクル除湿運転の場合と、暖房運転
を基本にした暖房サイクル除湿運転の場合では除湿用減
圧装置10に流れる冷媒の向きは逆に流れることにな
る。そして、冷房サイクル除湿運転の減圧比は図4のV
−VIに相当し、暖房サイクル除湿運転では図6のIII−I
Vに相当し、一般的には暖房サイクル除湿運転の減圧比
の方が冷房サイクル除湿運転の減圧比より大きくなる。
【0061】このような場合に本発明の減圧装置では、
図10に示すように多段オリフィスの穴径をそれぞれ僅
かづつ大きくして、穴径の小さい側から冷媒が流した場
合と、その逆に穴径の大きい側から流した場合で減圧比
を変えることができる。これにより、冷房サイクル除湿
運転の場合にはオリフィスの穴径の小さい方から、暖房
サイクル除湿運転の場合にはオリフィスの穴径の大きい
方から、冷媒を流すことによりそれぞれの除湿運転にあ
った減圧比を得ることが可能になる。また、図10では
オリフィスの穴径を変えることにより減圧比を変えてい
るが、オリフィスの穴径は同じままにして穴の数を変え
ることにより減圧比を変化させることも可能である。
【0062】以上詳細に説明したように、本実施例によ
れば以下の効果が期待できる。
【0063】1.室内ユニットの斜め上面および斜め背
面に設けた熱交換器の室内空気吸込み側のデッドスペー
スになっていた空間にそれぞれ第1補助熱交換器、第2
補助熱交換器を設けたことにより、室内ユニットの外形
寸法を変えることなく、室内熱交換器の伝熱面積を大き
くすることができ、省電力でエネルギー効率の良い空気
調和機を得ることができる。
【0064】2.室内ユニットに設けた除湿用減圧装置
に複数のオリフィスを配置して設け、それぞれのオリフ
ィスの間に緩衝空間を設けたことにより、オリフィス1
段あたりの減圧比が小さくなり圧力変化が小さくなるの
で、圧力変化にともなって発生する冷媒の騒音が小さく
なるとともに、それぞれのオリフィス間に設けた緩衝空
間で冷媒の騒音をさらに緩和するので、より静かな除湿
用減圧装置を得ることができる。
【0065】3.また複数のオリフィスを配置したオリ
フィス群の両側に、微細網目を有する金属網を多層構造
に重ねて半球状に成形して配置し、オリフィス穴の近傍
にも緩衝空間を設けているので、冷媒中の不純物は半球
状の金属網の周辺部に集められて冷媒の流れを阻害する
ことがない。また、多層の微細網目構造で密閉している
ため、オリフィス群の出入り口で発生した騒音を遮断す
るとともに吸収するので、より静かな除湿用減圧装置を
得ることができる。
【0066】4.オリフィス群のそれぞれの穴径を順次
大きくすることにより、冷媒を穴径の小さな方から流し
た場合と、その逆に流した場合で減圧比を変えることが
できるので、冷房を基本とした冷房サイクル除湿運転と
暖房運転を基本とした暖房サイクル除湿運転のそれぞれ
に適した減圧比をもった除湿用減圧装置を得ることがで
きる。
【0067】
【発明の効果】以上本発明によれば、焼結金属を用いる
ことなく、冷媒流動音を小さくした空気調和機を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気調和機における冷凍サイクル構成
図。
【図2】本発明の空気調和機における一実施例の室内ユ
ニット側断面図。
【図3】室内ユニットの冷房運転、冷房サイクル除湿運
転時の冷媒の流れ説明図。
【図4】冷房サイクル除湿運転時の圧力エントロピー線
図。
【図5】室内ユニットの暖房運転、暖房サイクル除湿運
転時の冷媒の流れ説明図。
【図6】暖房サイクル除湿運転時の圧力エントロピー線
図。
【図7】除湿用減圧装置の一実施例。
【図8】除湿用減圧装置の別な実施例。
【図9】除湿用減圧装置の別な実施例。
【図10】除湿用減圧装置の別な実施例。
【図11】従来例の室内ユニット側断面における冷媒の
流れ説明図。
【図12】従来例の一体形除湿用減圧装置。
【図13】従来例の別な冷凍サイクル構成図。
【図14】従来例の除湿用減圧装置。
【図15】従来例の別な除湿用減圧装置。
【符号の説明】
1…室内ユニット、2…室外ユニット、3…圧縮機、4
…四方弁、5…室外熱交換器、6…電動減圧装置、7…
室内熱交換器、8…第1補助熱交換器、9…第2補助熱
交換器、10…除湿用減圧装置、11…バイパス弁、1
2…接続配管、13…接続配管、14…接続配管、15
…接続配管、16…室外送風機、17…貫流ファン、1
8…接続パイプ、20…筐体、21…フロントカバー、
22…エアフィルター、23…風向板、30…減圧装置
ボディー、31…ストレーナー、32…オリフィスA、
33…オリフィスB、34…オリフィスC、35…リン
グ、101…室内ユニット、102…室内熱交換器、1
03…接続配管、104…接続配管、105…除湿用減
圧装置、106…接続パイプ、107…露受け皿、10
8…貫流ファン、109…弁本体、110…第1流路、
111…第2流路、112…主弁、113…弁座、11
4…電磁コイル、115…除湿用減圧装置、116…バ
イパス弁 117…金属製オリフィス、118…焼結金属、119
…焼結金属、120…焼結金属
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲垣 信夫 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部内 (72)発明者 安永 泰久 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部内 (72)発明者 大塚 厚 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部内 Fターム(参考) 3L092 AA10 BA05 BA14 BA23 DA04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機、室外熱交換器、減圧装置、第1の
    室内熱交換器、除湿用減圧装置、この除湿用減圧装置を
    バイパスするバイパス装置、第2の室内熱交換器とを備
    え、これらを順次冷媒配管によって接続した冷凍サイク
    ルを有する空気調和機において、前記除湿用減圧装置
    は、単数あるいは複数のオリフィスを少なくとも二段設
    けた装置である空気調和機。
  2. 【請求項2】圧縮機、室外熱交換器、減圧装置、第1の
    室内熱交換器、除湿用減圧装置、この除湿用減圧装置を
    バイパスするバイパス装置、第2の室内熱交換器とを備
    え、これらを順次冷媒配管によって接続した冷凍サイク
    ルを有する空気調和機において、前記除湿用減圧装置
    は、単数あるいは複数のオリフィスを少なくとも二段設
    け、オリフィス間に空間を設けた装置である空気調和
    機。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、前記除湿用減
    圧装置は、据え付け時の冷媒の流れが鉛直方向になるよ
    うに室内機内に配置した空気調和機。
  4. 【請求項4】請求項1または2において、前記除湿用減
    圧装置は、冷媒流れ方向最上流のオリフィスに半球状凹
    面が対向するように配置された微細網目を有する金属網
    のストレーナーを備え、前記オリフィスと前記ストレー
    ナーとの間に空間を設けた空気調和機。
  5. 【請求項5】請求項1または2において、前記除湿用減
    圧装置は、それぞれのオリフィスの穴径を順次大きくし
    た空気調和機。
  6. 【請求項6】請求項1または2において、前記除湿用減
    圧装置は、それぞれのオリフィス位置を直線状に並ぶよ
    うに配置した空気調和機。
  7. 【請求項7】請求項1または2において、除湿用減圧装
    置は、それぞれのオリフィス位置がそれぞれずらして配
    置した空気調和機。
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