JP2003065100A - アイドル停止車両 - Google Patents

アイドル停止車両

Info

Publication number
JP2003065100A
JP2003065100A JP2001253828A JP2001253828A JP2003065100A JP 2003065100 A JP2003065100 A JP 2003065100A JP 2001253828 A JP2001253828 A JP 2001253828A JP 2001253828 A JP2001253828 A JP 2001253828A JP 2003065100 A JP2003065100 A JP 2003065100A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
hydraulic
oil tank
hydraulic pressure
flow rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001253828A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3747822B2 (ja
Inventor
Osamu Furuya
治 古谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2001253828A priority Critical patent/JP3747822B2/ja
Publication of JP2003065100A publication Critical patent/JP2003065100A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3747822B2 publication Critical patent/JP3747822B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アイドル停止後にスムースな走行を可能とす
るアイドル停止車両を提供する。 【解決手段】 変速機(17)と、エンジン(1)によ
り駆動される油圧源(14)と、油圧源からの油圧に基
づいて前記変速機の変速を制御する油圧制御手段(10
1)とを備え、所定の運転条件でエンジンの自動停止、
自動再起動を行うアイドル停止車両において、前記変速
機の上方に配置され、前記油圧源から供給される作動油
を貯留するオイルタンク(35)を備え、アイドル停止
時に、前記オイルタンクから作動油を重力によって前記
油圧制御手段に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、停車時にエンジン
を自動的に停止させるアイドル停止車両の改良に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】交差点における信号待ち等でエンジンの
自動停止、自動再起動を行うことにより、燃料消費の抑
制と排出ガスの低減を図ったアイドル停止車両が知られ
ている。
【0003】このようなアイドル停止車両では、エンジ
ンが停止するとエンジンにより駆動されるオイルポンプ
も停止し、変速機に油圧が供給されない状態になるた
め、エンジンを再起動する際にオイルポンプが作動する
ものの変速機の油圧上昇が遅れ、クラッチ係合遅れによ
るエンジンの空吹けが生じる可能性があった。
【0004】これを防止するため、特開平8−1407
6号公報には、変速機油圧保持供給手段としてアキュム
レータあるいは電動油圧ポンプを設け、エンジン停止時
も自動変速機へ油圧を供給し続けることで、クラッチ係
合遅れによるエンジンの空吹けを防止する技術が開示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
この従来技術ではエンジンの空吹きは防止できるもの
の、エンジン停止中も自動変速機の変速クラッチ、バル
ブ群に油圧を供給し続ける構成のため、変速機油圧保持
供給手段としてアキュムレータあるいは電動油圧ポンプ
を用いた場合は変速クラッチ、バルブ群からの漏れによ
る圧力低下を考慮すると装置の大型化が避けられなかっ
た。
【0006】また、変速機油圧保持供給手段として電動
油圧ポンプを用いた場合はアキュムレータに比べ高価と
なり、さらに電力消費も発生するので燃料消費を抑制す
るという本来の効果が低下する恐れもあった。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題を鑑みてな
されたものであり、アイドル停止車両において、エンジ
ン再起動時の空吹きを防止しつつ装置の車両への搭載性
も向上することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、変速機
と、エンジンにより駆動される油圧源と、油圧源からの
油圧に基づいて前記変速機の変速を制御する油圧制御手
段とを備え、所定の運転条件でエンジンの自動停止、自
動再起動を行うアイドル停止車両において、前記変速機
の上方に配置され、前記油圧源から供給される作動油を
貯留するオイルタンクを備え、アイドル停止時に、前記
オイルタンクから作動油を重力によって前記油圧制御手
段に供給する。
【0009】第2の発明は、第1の発明において、前記
油圧源と前記オイルタンクとを連通する油圧回路と、こ
の油圧回路に流量を制御する手段と、この流量制御手段
と並列に前記オイルタンクから前記油圧源方向への作動
油の流通のみを許可する一方向弁とを備える。
【0010】第3の発明は、第1または2の発明におい
て、前記油圧制御手段は、動力伝達要素への油圧の供給
を制御する第1制御弁と、この第1制御弁への油圧を制
御する第2制御弁とを備え、アイドル停止中に前記第
1、第2制御弁を開口する。
【0011】第4の発明は、第1の発明において、前記
オイルタンクの容量は、アイドル停止時間と、単位時間
当たりに排出される作動油流量とに基づき算出される。
【0012】
【発明の効果】第1の発明では、変速機の上方にオイル
タンクを配置し、このオイルタンクからのオイルをアイ
ドル停止時に変速制御手段へ重力によって供給するよう
にしたので、アイドル停止時の油圧回路内の油圧の低下
を防止し、エンジン始動直後でもクラッチの係合遅れを
防止し、エンジンの空吹けを防止できる。
【0013】また、エンジン停止時に油圧回路にオイル
を供給するための電動油圧ポンプやアキュムレータを用
いる必要がないので、コストの低減が図れ、小型化で
き、車両搭載性を向上できる。さらには、電動油圧ポン
プ使用による電力の消費も回避できる。
【0014】オイルタンクは、アキュムレータのような
高い圧力を維持する構造を有する必要がないので、小型
化および廉価にすることができる。
【0015】第2の発明では、油圧源とオイルタンクと
を連通する油圧回路と、この油圧回路に流量を制御する
手段と、この流量制御手段と並列にオイルタンクから油
圧源方向への作動油の流通のみを許可する一方向弁とを
備えたので、オイルタンクに供給されるオイルの流量を
流量制御手段により制御することができ、またオイルタ
ンクからのオイルの供給流量を一方向弁により制御する
ことができる。
【0016】第3の発明では、油圧制御手段は、動力伝
達要素への油圧の供給を制御する第1制御弁と、この第
1制御弁への油圧を制御する第2制御弁とを備え、アイ
ドル停止中に第1、第2制御弁を開口することで、アイ
ドル停止中に確実に油圧制御手段に作動油を補給するこ
とができる。
【0017】第4の発明では、オイルタンクの容量は、
アイドル停止時間と、単位時間当たりに排出される作動
油流量とに基づき算出されるので、オイルタンクの容量
を最適にすることができ、車両に搭載する上で省スペー
ス化を図ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき本発明の
実施の形態について説明する。
【0019】図1は本発明が適用されるアイドル停止車
両の概略構成を示す。このアイドル停止車両は、エンジ
ン1と無段変速機17を備え、図示しない各種センサか
らの信号に基づきコントローラ7がこれらを制御すると
いうものである。特に、信号待ち等の停車時に所定の条
件が成立すると、コントローラ7はエンジン1の自動停
止、自動再起動を行う。
【0020】エンジン1と無段変速機17との間にはト
ルクコンバータ10及び前後進切替機構11が介装され
ている。トルクコンバータ10の入力軸には油圧源とし
て油圧ポンプ(油圧源)14が連結されており、油圧ポ
ンプ14により発生した油圧は油圧制御回路101(油
圧制御手段)に供給される。また、前後進切替機構11
は遊星歯車機構19を主体に構成され、油圧制御回路1
01に駆動される前進クラッチ12と後進クラッチ13
を選択的に締結することにより入力軸15の回転方向を
切り替えることができる。
【0021】ここで無段変速機17は、プライマリプー
リ16と、セカンダリプーリ26と、それらに掛け回さ
れるVベルト24とから構成されるいわゆるVベルト式
の無段変速機である。なお、本実施形態では、Vベルト
式の無段変速機を用いたが、これに限られず、通常の有
段自動変速機に適用することも可能である。
【0022】従動軸28にはアイドラギヤ48と噛合う
駆動ギヤ46が固定され、アイドラギヤ48のアイドラ
軸52に設けたピニオンギヤ54がファイナルギヤ55
と噛合っている。そして、ファイナルギヤ55は差動装
置56を介してドライブシャフト57を駆動する。
【0023】上記のような駆動力伝達の際に、図示しな
いシリンダ室の油圧を制御してプライマリプーリ16の
可動円錐板及びセカンダリプーリ26の可動円錐板を軸
方向へ変位させ、Vベルト24との接触半径を変更する
と、無段変速機17の変速比を変えることができる。
【0024】例えば、プライマリプーリ16のプーリ溝
の幅を拡大すれば、セカンダリプーリ26側のVベルト
24の接触半径は相対的に大きくなり、大きな変速比
(Low側)が得られる。逆に、プライマリプーリ16
のプーリ溝の幅を縮小すれば小さな変速比(Hi側)が
得られる。
【0025】このようなプライマリプーリ16とセカン
ダリプーリ26のプーリ溝幅の制御は、上記プライマリ
プーリ16とセカンダリプーリ26への油圧を油圧制御
回路101が制御することで、無段変速機17の変速比
を制御する。
【0026】さらに、油圧制御回路101を構成し、油
圧ポンプ14からオイルが供給されるライン圧制御弁
(第2制御弁)60の下流に接続されたクラッチ圧回路
41には、図2に示すように、シフトレバー81に応動
するマニュアル弁(第1制御弁)107が接続され、マ
ニュアル弁107の位置に応じて前進クラッチ12また
は後進クラッチ13へ油圧が供給される。
【0027】以上の構成は、本出願人による特開平9−
242855号公報に開示された油圧制御回路とほぼ同
じであるが、本実施形態では、さらに油圧ポンプ14か
らの油圧を保持するとともに、コントローラ7からの油
圧供給指令を受けて保持した油圧を無段変速機17の動
力伝達要素(前進クラッチ12あるいは後進クラッチ1
3)に供給することができる変速機油圧保持供給回路9
が油圧制御回路101に備えられる。そして、ライン圧
制御弁60とマニュアル弁107の間には、この変速機
油圧保持供給回路9からの油圧を導く油圧回路が接続さ
れる。
【0028】図2は本発明の自動変速機の油圧回路への
オイル充填構造を説明する概略図である。
【0029】本発明のオイル充填構造は、変速機17の
上方にオイルを貯留するオイルタンク35を設置し、エ
ンジン1稼動中にオイルタンク35にオイルを貯留する
もので、アイドル停止中(すなわち、エンジン1と油圧
ポンプ14は停止中)に、オイルタンク35からオイル
が重力による自然落下により油圧回路に供給、充填され
て、エンジン起動時に油圧の立ち上がりの遅れを防止す
るものである。
【0030】エンジン1の出力軸と同軸に連結されたオ
イルポンプ(油圧源)14は、エンジン1運転時には油
圧回路31を通じてオイルパン32からオイルを吸い込
み、そのオイルを油圧回路34を介してオイルタンク3
5に吐出する。また一方で、油圧ポンプ14は油圧回路
33を通じてオイル(作動油)を油圧制御回路101に
供給する。油圧供給回路101からオイルが油圧回路3
7からオイルパン32に排出されることでオイルは循環
する。
【0031】また、オイルタンク35の許容貯留量を超
えたオイルは、油圧回路36からオイルパン32に排出
され、オイルを循環させる。
【0032】図3はオイル充填構造の詳細を示す構成図
であり、油圧ポンプ14とオイルタンク35を連通する
上下方向に配置した油圧回路34には、オイルタンク3
5へ供給するオイルの流量を調整するためのオリフィス
(流量制御手段)38(本実施形態ではφ1程度のオリ
フィスを想定する)が設置され、また逆止弁(一方向
弁)39がオリフィス38と並列に設置される。この逆
止弁39は、オイルポンプの稼動による油圧回路34内
の圧力の上昇とともに、油圧ポンプ14からオイルタン
ク35へのオイルの供給を遮断し、油圧ポンプ14の停
止時には開放され、オイルタンク35からのオイルを油
圧ポンプ14側に重力によって流出させる。
【0033】油圧ポンプ14は、油圧回路34から分岐
した油圧回路33を通じてオイルを油圧制御回路101
の一部を構成するライン圧制御弁60に供給する。ライ
ン圧制御弁60から排出されたオイルは、例えば、ライ
ン圧制御弁60と油圧回路41によって連通するマニュ
アル弁107に供給され、マニュアル弁107の切換に
よって、前進クラッチ12または後進クラッチ13に供
給されて車両の前後進を制御する。
【0034】また、ライン圧制御弁60から排出された
オイルをオイルパン32に戻すための油圧回路37が設
けられ、油圧回路のドレンとして使用される。
【0035】図4は逆止弁39の詳細構成を示す図であ
る。逆止弁39はその開口部を上下方向に配置され、そ
の内部を上下に区画する隔壁39bと、この隔壁39b
によって区画された上側の空間に収装されたボール39
aを備える。ここで隔壁39bはオイルが通過できるよ
うな、たとえば金網で形成する。
【0036】油圧ポンプ14が稼動し、オイルが逆止弁
39に供給されることで、図4に示すようにボール39
aは、オイルの油圧によって上昇し、逆止弁39の上部
開口を閉口し、オイルタンク35へのオイルの流通を遮
断する。油圧ポンプ14の停止時にはボール39aは図
4において破線で示すように、重力によって降下し、隔
壁39bに接して位置し、オイルタンク35からのオイ
ルを下流の油圧回路33に重力によって供給する。
【0037】次に作用を説明する。
【0038】まず、エンジン1が稼動している通常走行
時、つまり油圧ポンプ14が作動している場合には、油
圧ポンプ14の起動とともにオイルの油圧が上昇し、こ
の油圧を逆止弁39に作用させて、逆止弁39を遮蔽
し、オリフィス38を通じてのみオイルタンク35にオ
イルを供給する。
【0039】したがって、オリフィス38の作用により
オイルタンク35に連通する油圧回路34の流路抵抗は
上昇し、オイルタンク35へのオイルの供給流量は制限
される。この状態でのオイルタンク35への供給流量
は、φ1程度のオリフィス38であれば、図5に示すよ
うに1.2〜2L/min程度の比較的少ない流量で供
給される。
【0040】ここで、アイドル停止時の変速機17の油
圧回路に必要なオイルの流量から求められるオイルタン
ク35の容量は、後述するように2.5L程度であり、
1〜2分程度の短時間でオイルタンク35へのオイルの
供給を終了することができる。このオイルタンク35の
容量は、アイドリング中に必要なオイルの流量と排出ガ
ス量を測定する方法である10・15モードの走行途中
でのアイドル停止時間が85秒程度であることから定め
た容量であるが、これは容量を決定する一例であり、こ
れに限られるものではない。
【0041】なお、通常、オイルタンク35にオイルを
供給するときのエンジン回転数は1000〜2000r
pmであり、このときの油圧ポンプ14の吐出流量は1
2〜24L/minであるので、オイルタンク35にオ
イルを供給しても、他の油圧回路へのオイルの供給に支
障が生じる恐れはない。つまり、変速機17の歯車の潤
滑やクラッチの冷却のために、オイルを油圧回路から各
構成部材に供給する必要がある。これは運転状態にかか
わらず必要なオイルであり、このため、油圧回路内のオ
イルが油圧回路外に放出され、潤滑や冷却に用いられた
オイル分を補給するため、油圧回路にオイルを供給する
必要が生じるのである。前述の油圧ポンプ14のオイル
吐出流量は、オイルタンク35にオイルを供給すること
を考慮しても他の油圧回路に供給するオイルの流量に影
響の及ばない吐出流量である。
【0042】したがって、逆止弁39は、油圧ポンプ1
4が稼動し、油圧ポンプ14からオイルが供給される時
には、オイルタンク35へのオイルの供給を遮断し、オ
リフィス38を通過するオイルのみがオイルタンク35
に供給されることになり、オリフィス38の形状によっ
て、オイルタンク35に供給される流量を制御すること
ができる。オリフィス38によってオイルタンク35へ
の流量を制限することによって、油圧ポンプ14から他
の構成に供給されるオイルの流量に影響を及ぼすことを
防止することができる。
【0043】次に、車両が停車したアイドル停止時、つ
まり油圧ポンプ14が停止している時には、ボール39
aに油圧がほぼ作用せず(たとえば、0.025MPa
程度以下の油圧の場合)、ボール39aが重力により落
下し、隔壁39bに接しているので、重力によってオイ
ルタンク35内のオイルが逆止弁39を通過する。さら
にオイルは、油圧ポンプ14方向に流れ、油圧回路33
と41へ供給される。アイドル停止時にはライン圧制御
弁60は、油圧回路33と油圧回路41とを連通する位
置に維持され、マニュアル弁107も停止前の状態で維
持されるため、ライン圧制御弁60とマニュアル弁10
7およびマニュアル弁107の下流にオイルが供給され
る。このようにして、オイルタンク35からのオイル
は、油圧回路中で不足したオイルを補給することができ
る。
【0044】このとき、油圧回路に供給されるオイルの
流量は、通常のアイドル停止を行わない車両の車両停止
時のアイドル状態(エンジンとオイルポンプとが稼動状
態)で、図6に示すように約8L/minの流量であ
る。対して本発明の車両停止時にエンジン1と油圧ポン
プ14を停止するアイドル停止車両の場合には、オイル
タンク35から供給されるオイルの油圧は、オイルが重
力の作用によって逆止弁39を通じて供給されるので低
く、その流量は後述するように最大約1.8L/min
である。
【0045】ここで、油圧回路に作用する油圧とオイル
タンク35のオイルの流入、流出流量について説明す
る。
【0046】図5は、車両走行時のオイルタンク35に
オイルを供給する場合の油圧ポンプ14の吐出圧とオイ
ルタンク35へのオイルの流量の関係を示している。車
両の通常走行時の油圧回路に作用する油圧は、0.5〜
1.5MPaであり、このとき直径φ1程度のオリフィ
ス38からオイルタンク35に流入するオイルの流量
は、オイルポンプの吐出圧とほぼ比例関係を示し、1.
2〜2L/minとなる。
【0047】一方、図6に示した車両停止時(エンジン
1はアイドリング運転時)のオイルポンプの供給油圧
は、通常0.45〜0.6MPa(流量にして8L/m
in)であり、これに対して油圧回路に補給すべき供給
油圧は0.025MPaで、オイルポンプの供給油圧の
1/20程度である。
【0048】補給する油圧が、油圧ポンプ14の流量の
1/20程度であれば、その流量はアイドル時にオイル
ポンプの吐出流量の1/20(オイルの粘性的に油圧比
例で決まる場合)〜1/4.5(オリフィス的に油圧の
平方根で決まる場合)となり、0.2〜1.8L/mi
n程度の流量で足りることになる。したがって、重力に
よってオイルが1.8L/min程度流通する逆止弁3
9を設置すればよい。
【0049】ここで、排出ガス量を測定する方法である
10・15モードの走行途中でのアイドル停止時間が8
5秒程度であることを考慮して、オイルタンク35の必
要容量は、約2.5Lとなる。なお、本実施形態のよう
に変速機の上方にオイルタンク35を用いずに、通常の
アキュムレータを用いた場合には、油圧回路に供給され
るオイルの油圧が高くなり、潤滑や冷却に使用されるオ
イル量が増加し、よって補給するオイル量が増加するこ
とで、アキュムレータの容量が大型化し、車載が困難と
なり、または容量を維持したままでは、85秒間にオイ
ルを供給することができないことになる。
【0050】前述した流量の条件は、オイルポンプの性
能やオリフィスの形状等によって定められるものであっ
て、本実施形態は一例を示したに過ぎず、これらを考慮
して最適な条件を見出せばよい。
【0051】したがって、車両がアイドル停止中の油圧
ポンプ14が稼動していない時に、変速機の上方に設置
したオイルタンク35からオイルを重力によって変速機
17に供給することができ、変速機の潤滑や冷却に用い
られて減量したオイル分を補給することができる。これ
によりアイドル停止時の油圧回路内の油圧の低下を防止
し、エンジン始動直後でもクラッチの係合遅れを防止
し、エンジンの空吹けを防止できる。
【0052】また、エンジン停止時に油圧回路にオイル
を供給するための電動油圧ポンプやアキュムレータを用
いる必要がないので、コストの低減が図れ、小型化で
き、車両搭載性を向上できる。さらには、電動油圧ポン
プ使用による電力の消費も回避できる。
【0053】オイルタンクは、アキュムレータのような
高い圧力を維持する構造を有する必要がないので、小型
化および廉価にすることができる。
【0054】オイルポンプとオイルタンクとを連通する
油圧回路にオリフィスを設けたので、オイルタンクに供
給されるオイルの流量を制御することができる。またオ
リフィスと並列にオイルタンクへのオイルの供給を遮断
する逆止弁を設置したので、オイルタンクへのオイルの
供給をオリフィスによってのみ制御することができると
ともに、オイルタンクからオイルを逆止弁を通じて油圧
回路に供給することができる。
【0055】図7は本発明の第2実施形態を示してい
る。これは、第1実施形態のオイルタンク35からオー
バフローしたオイルをオイルパン32に戻す油圧回路3
6を廃止し、油圧ポンプ14からオイルタンク35に供
給されるオイルをオイルタンク35の上方から供給する
油圧回路40aとオイルタンク35のオイルを油圧回路
33に供給する油圧回路40bを備える。ここで、油圧
回路40aにオリフィス38が、また油圧回路40bに
逆止弁39がそれぞれ設置される。さらに油圧回路40
aのオイルタンク35側の出口部先端には、オイルタン
ク35へのオイルの流量を制御するためのフロート弁4
2が設置されており、オイルタンク35内のオイルの量
が所定量に達した時に、油圧回路40aの出口を遮蔽
し、オイルタンク35へのオイルの供給を停止する。な
お、オイルタンク35へのオイルの供給を停止する手段
としてフロート弁を用いたが、これに限らず、例えば電
磁弁を用いることも可能である。
【0056】この構成とすることにより、オイルのオー
バフローのための油圧回路を廃止でき、簡素な構成とす
ることができる。
【0057】図8に示す第3の実施形態は、第2の実施
形態の構成に加えて、オイルタンク35内のオイルの流
量を所定流量以上に調整するための油圧回路40cと、
その油圧回路に切換弁43を設けた構成である。
【0058】この構成とすることにより、変速機のオイ
ルリザーバタンクとしての機能をオイルタンク35に備
えることができる。
【0059】本発明は、上記した実施形態に限定される
ものではなく、本発明の技術的思想の範囲内でさまざま
な変更がなしうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるアイドル停止車両の概略構
成図である。
【図2】同じくアイドル停止時のオイル充填構造を説明
する概略図である。
【図3】同じくアイドル停止時のオイル充填構造を説明
する回路図である。
【図4】同じく逆止弁の構造を説明する図である。
【図5】同じく車両走行時のオイルタンクへ流入するオ
イル流量を説明する図である。
【図6】同じく車両アイドル停止時のオイルタンクから
流出するオイル流量を説明する図である。
【図7】第2の実施形態のアイドル停止時のオイル充填
構造を説明する回路図である。
【図8】第3の実施形態のアイドル停止時のオイル充填
構造を説明する回路図である。
【符号の説明】
14 オイルポンプ 17 変速機 32 オイルパン 35 オイルタンク 38 オリフィス 39 逆止弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G092 AC03 CA02 DF04 DF06 DF10 FA30 FA39 GA10 3G093 AA05 AA06 BA04 BA21 BA22 CA00 EB03 EC04 3J552 MA01 MA06 MA12 MA26 NA01 NB01 PA26 PA64 PA67 QA06C QA28A QA30A QA44A RB02 RC02 SA09 VB01Z VC01Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速機と、エンジンにより駆動される油圧
    源と、油圧源からの油圧に基づいて前記変速機の変速を
    制御する油圧制御手段とを備え、所定の運転条件でエン
    ジンの自動停止、自動再起動を行うアイドル停止車両に
    おいて、 前記変速機の上方に配置され、前記油圧源から供給され
    る作動油を貯留するオイルタンクを備え、 アイドル停止時に、前記オイルタンクから作動油を重力
    によって前記油圧制御手段に供給することを特徴とする
    アイドル停止車両。
  2. 【請求項2】前記油圧源と前記オイルタンクとを連通す
    る油圧回路と、この油圧回路に流量を制御する手段と、
    この流量制御手段と並列に前記オイルタンクから前記油
    圧源方向への作動油の流通のみを許可する一方向弁とを
    備えたことを特徴とする請求項1に記載のアイドル停止
    車両。
  3. 【請求項3】前記油圧制御手段は、動力伝達要素への油
    圧の供給を制御する第1制御弁と、この第1制御弁への
    油圧を制御する第2制御弁とを備え、アイドル停止中に
    前記第1、第2制御弁を開口することを特徴とする請求
    項1または2に記載のアイドル停止車両。
  4. 【請求項4】前記オイルタンクの容量は、アイドル停止
    時間と、単位時間当たりに排出される作動油流量とに基
    づき算出されることを特徴とする請求項1に記載のアイ
    ドル停止車両。
JP2001253828A 2001-08-24 2001-08-24 アイドル停止車両 Expired - Fee Related JP3747822B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001253828A JP3747822B2 (ja) 2001-08-24 2001-08-24 アイドル停止車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001253828A JP3747822B2 (ja) 2001-08-24 2001-08-24 アイドル停止車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003065100A true JP2003065100A (ja) 2003-03-05
JP3747822B2 JP3747822B2 (ja) 2006-02-22

Family

ID=19082091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001253828A Expired - Fee Related JP3747822B2 (ja) 2001-08-24 2001-08-24 アイドル停止車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3747822B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7556588B2 (en) 2006-06-13 2009-07-07 Hyundai Motor Company System and method for generating line pressure of continuously variable transmission in hybrid vehicle
KR101273107B1 (ko) 2007-12-14 2013-06-13 현대자동차주식회사 연비 개선을 위해 잉여 오일을 이용한 자동 변속기
JP2013249808A (ja) * 2012-06-01 2013-12-12 Isuzu Motors Ltd 内燃機関のアイドリングストップシステム
JP2020067061A (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 株式会社Subaru オイル供給装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7556588B2 (en) 2006-06-13 2009-07-07 Hyundai Motor Company System and method for generating line pressure of continuously variable transmission in hybrid vehicle
KR101273107B1 (ko) 2007-12-14 2013-06-13 현대자동차주식회사 연비 개선을 위해 잉여 오일을 이용한 자동 변속기
JP2013249808A (ja) * 2012-06-01 2013-12-12 Isuzu Motors Ltd 内燃機関のアイドリングストップシステム
JP2020067061A (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 株式会社Subaru オイル供給装置
JP7207823B2 (ja) 2018-10-26 2023-01-18 株式会社Subaru オイル供給装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3747822B2 (ja) 2006-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6736755B2 (en) Controller for automatic transmissions
US10274078B2 (en) Hydraulic circuit for transmission
JP4192846B2 (ja) 油圧制御装置
US8886427B2 (en) Hydraulic control apparatus for automatic transmission
JP2005090659A (ja) 駆動力伝達システム
US7220214B2 (en) Shift control system for automatic transmission
JP6203887B2 (ja) 車両の制御装置
US9897199B2 (en) Hydraulic circuit for power transmission device of vehicle
JP2005030495A (ja) 電動オイルポンプ機能拡大型車輌用変速駆動装置
JP2010101427A (ja) 車両用変速機の油圧制御装置
JP2010096304A (ja) 車両用変速機の油圧制御装置
CN108431462B (zh) 变速装置
JP4687717B2 (ja) 流体継手の流体供給装置および流体供給方法
JP3747822B2 (ja) アイドル停止車両
JP5821589B2 (ja) 自動変速機の制御方法及び制御装置
JP4661078B2 (ja) 油圧供給装置
JP2011133013A (ja) アイドルストップ車用無段変速機の制御装置
JP4278912B2 (ja) 自動変速機の変速油圧装置
JP4433851B2 (ja) 変速機の作動油調整装置
KR20080018129A (ko) 차량의 제어 장치 및 그 제어 방법
US20200032897A1 (en) System and Method of Charging a Transmission Accumulator
JP6203888B2 (ja) 車両の制御装置
JP5436339B2 (ja) ベルト式無段変速機の空気流入防止装置
KR20100101330A (ko) 자동변속기용 유압제어장치 및 그 제어방법
JP6647748B2 (ja) 車両用制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050815

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050817

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees