JP2003063975A - コクシジウムによって引き起こされるヒトまたは動物の病気に対する予防治療剤及びコクシジウムの軽感染に対するヒトまたは動物の免疫のためのアジュバント剤 - Google Patents
コクシジウムによって引き起こされるヒトまたは動物の病気に対する予防治療剤及びコクシジウムの軽感染に対するヒトまたは動物の免疫のためのアジュバント剤Info
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Abstract
によって引き起こされる病気を有する個体からのオーシ
スト排出抑制効果を有し、かつコクシジウムによって引
き起こされるヒトまたは動物の病気を予防・治療する効
果の高い剤が望まれている。また、コクシジウムに対す
る免疫力を持続させるとともに、かつ効果の高いコクシ
ジウムの軽感染に対するヒトまたは動物の免疫のための
アジュバント効果を示す剤が望まれている。また、これ
らの剤は安全かつ天然であることが、消費者の好みにあ
っていることから好ましい。 【解決手段】 甘蔗を処理して得られる甘蔗由来のエキ
スは、コクシジウムによって引き起こされるヒトまたは
動物の病気に対する予防治療効果及びコクシジウムの軽
感染に対するヒトまたは動物の免疫のためのアジュバン
ト効果を発揮する。
Description
て引き起こされるヒトまたは動物の病気に対する予防治
療剤に関し、また該予防治療剤を含む飼料に関する。さ
らに、本発明はコクシジウムの軽感染に対するヒトまた
は動物の免疫のためのアジュバント剤に関し、また該ア
ジュバント剤を含む飼料に関する。
ツジ、イヌ及びネコなどの動物及びヒトを宿主として寄
生し、感染症を発病する原虫であることが知られてい
る。ここで、コクシジウムとは、広義にはコクシジウム
目(真コクシジウム類(Eucoccidiorida))を、狭義に
はコクシジウム目アイメリア亜目(Eimeriorina)の中
のアイメリア科を意味する。
ム類(Eucoccidiorida))は、アイメリア亜目(Eimeri
orina)、ヘモスポロリナ亜目(Haemospororina)等に
細分化される。
リプトスポリジウム科が属し、具体的にはアイメリア科
の家禽に感染するニワトリコクシジウム(アイメリア
(Eimeria))、クリプトスポリジウム科の家畜を媒介
して飲料水から人に感染するクリプトスポリジウム(Cr
yptosporidium)及びヒトを含む哺乳類及び爬虫類に寄
生し肉胞子虫症を引き起こすサルコシスティス(Sarcoc
ystis)などが知られている。
ダ(Plasmodiidae)科が属し、具体的にはマラリア病原
虫(プラスモディウム(Plasmodium))、ニワトリのロ
イコテトゾーン病を引き起こすロイコチトゾーン(Leuc
ocytozoon)などが知られている。
感染する動物において問題となる。特に、家禽及び家畜
がコクシジウム症にならないように注意する必要があ
る。ここで、コクシジウム感染とは単に動物にコクシジ
ウムが感染している状態をいい、コクシジウム症とはコ
クシジウム感染による病的症状が出ている場合をいう。
コクシジウム病とは、コクシジウム症のうち、特にアイ
メリア科の原虫により引き起こされるものをいう。
感染及びコクシジウム感染との混合感染が家禽に生じた
り、急性コクシジウム症による家禽の死亡が多発した
り、慢性症による消化障害を原因とする増体及び産卵へ
の影響を及ぼしたりするため、特に問題となる。従っ
て、家禽へのコクシジウム感染は、家禽の肉及び卵の生
産性の観点から問題となる疾病である。1997年にお
ける疾病発生率を見ると、コクシジウム病の発生率は、
ウシの場合100万頭に約47頭、ブタの場合1000
万頭に202頭である。特にニワトリの場合、コクシジ
ウム病の発生率が他の動物に比べて非常に高く、コクシ
ジウム病の発生率は1000万羽に1044羽である。
において、オーシストと呼ばれる固い殻に覆われた接合
子を形成する。しかしこのオーシストは、非常に強い耐
熱性及び耐薬品性を示す。従って、通常の微生物対策に
用いられる合成殺菌剤の使用及び加熱殺菌条件では、オ
ーシストを環境から容易に除くことができない。
物である。真核生物には、動物、植物、キノコ等(担子
菌類)一般にカビ・酵母と呼ばれる真菌類が属する。こ
のようにコクシジウムは真核生物であるため、コクシジ
ウムは細菌及びウィルスとは異なる特性を有する。具体
的には、コクシジウムの細胞構造及び細胞構成成分は、
細菌及びウィルスのそれらと異なる。
生物に対して有効な抗生物質、例えば細菌の細胞壁合成
阻害作用を有する抗生物質、原核生物の蛋白合成阻害作
用を有する抗生物質及び原核生物のmRNA合成阻害作
用を有する抗生物質を用いることができない。従って、
コクシジウム症の治療には、真核生物に対して有効な抗
生物質又は抗菌若しくは抗原虫剤を用いて行われる。
又は抗菌若しくは抗原虫剤の投与は、真核生物である宿
主動物の細胞に対してもダメージを与える。また、投与
のタイミングによっては期待した効果が得られないこと
も多く、副作用がまた問題となっている(「鶏卵肉情
報」、第29巻6号、第30〜33頁、1999年3月
25日号、「臨床獣医」、第16巻(6)、第92〜9
4頁、1998年)。
り、該予防剤に耐性を有するコクシジウムができてしま
う場合がある。また、コクシジウム予防剤は、特定の種
類のコクシジウムに対しては強い効果を示すが、特定の
種類以外の他のコクシジウムに対して効果があまりない
場合があることが知られている(「養鶏の友」、第43
9巻、第48〜53頁、1998年8月)。
て、以下の2つの点が具体的に問題となっている(「鶏
卵肉情報」、第29巻6号、第30〜33頁、1999
年3月25日号)。
サルモネラ菌、ウェルシュ菌(クロストリジウム)、カ
ンピロバクター、ブドウ球菌及び大腸菌などの食中毒菌
が定着しやすいといわれていることである。
に家禽中で形成してしまうことである。すなわち、クロ
ストリジウム及びコクシジウムとが家禽に混合感染した
場合、抗原虫剤であるサルファ剤を家禽に与える際に投
与タイミングを間違えた場合、又は混合感染に気づかず
にサルファ剤だけを家禽に与えた場合などである。特
に、後者の場合、サルファ剤の投薬終了後では、家禽中
で形成された芽胞が腸管内で著しく増殖し、形成された
芽胞により家禽の高い死亡率を示すことがある。
質及びコクシジウムに対するサルファ剤の併用による投
与は、家禽の混合感染の状態に応じてその量、タイミン
グが検討されなければならない。いずれにしても、この
様な混合感染の場合、単独感染と比較して高い家禽の死
亡率を示す。
に対する予防・治療剤は、化学物質又は抗生物質がほと
んどであり、その他に植物抽出物、弱毒化ワクチンなど
が知られている。
ウム病の予防・治療剤である化学物質又は抗生物質とし
て、例えばサルファ剤、有機砒素化合物、ジアミノピリ
ミジン誘導体、カルバニリド系、核酸関連物質及びポリ
エーテル系抗生物質が知られている(「養鶏の友」、第
437巻、第45〜49頁、1998年7月号)。
療剤である化学物質又は抗生物質に関して、以下に示す
副作用が報告されている。
の副作用報告において、1996年のトリの副作用報告
では、副作用の起きた薬物5例中、モネンシン(ポリエ
ーテル系抗生物質)、ナイカルバジン(カルバニリド
系)、ロクサルソン(有機砒素化合物)の4例がコクシ
ジウム予防・治療薬である(「臨床獣医」、第16巻6
号、1998年)。
として、「ニチニチカ(キョウチクトウ科)の組織又は
細胞を投与してなる家禽又は家畜のコクシジウム病の予
防及び治療剤」(特開昭50−101510号公報)、
「アジサイ属の植物を含有する動物の原虫性疾患の予防
治療剤」(特開昭59−164726号公報)が報告さ
れている。また、ツヅラフジ科ステファニア属の植物由
来のアルカロイドを用いた抗原虫剤(特開2000−1
43523号公報)が報告されている。しかし、ツヅラ
フジ科ステファニア属の植物由来のアルカロイドは、コ
クシジウム目のヘモスポロリナ亜目に属するマラリア原
虫のみを対象としており、コクシジウム病に対して有効
であるとの記載はない。
る感染予防剤が報告されている(特開2000−297
046号公報)。該公報には、甘蔗由来のエキスが細菌
感染症及びウィルス感染症に効果を有することが記載さ
れている。しかし、甘蔗由来のエキスがコクシジウムを
病原体とする感染症に対して有効であるとの記載はされ
ておらず又示唆もされていないい。
弱毒化ワクチンが使用されている。コクシジウムの免疫
について、1900年初期に、一度コクシジウムに感染
し耐過したニワトリには何らかの免疫力が付いているこ
とが知られており、また1940年代には初回の感染オ
ーシスト量の多いほどニワトリの免疫の持続時間が長い
ことが報告されている(「養鶏の友」、第401巻、第
47〜50頁、1995年7月号)。
して、一度感染に耐過すると生涯にわたり感染阻止能力
が持続されること、また生ワクチンなどによるきわめて
軽度の感染でも長い免疫の持続ができることが知られて
いる。
投与効果と、コクシジウムに対するワクチンの投与効果
を比較すると、コクシジウムに対するワクチンの投与効
果は弱いか又は効果の持続性が短いことが知られてい
る。この理由として、コクシジウムのような原虫類はウ
ィルス及び細菌と比較して、例えばその細胞構造、形態
及び感染機構が異なること、又はトリのウィルスに対す
る免疫とコクシジウムに対する免疫との間ではその免疫
機構が異なることによると考えられている。従って、コ
クシジウム症の場合、同じ宿主動物に対して、定期的
な、つまり回数の多い生ワクチンの投与が必要である。
ン技術は未だ完成に至らず、また満足できるほどの有効
な効果を得ることができていない(「養鶏の友」、第4
01巻、第47〜50頁、1995年7月号)といわれ
ている。
又は抗原を被験動物に投与した場合、投与された被験動
物の抗体価は上昇するが、後の感染に対して防御効果を
示さないことが知られている。
効であり、かつ抗体価を高める作用を有するワクチンア
ジュバント剤が、コクシジウムワクチンに対して同様な
アジュバント効果をもつかどうかは不明である。
ジュバント剤として、甘蔗由来のエキスが報告されてい
る(特開2000−297046号公報)。該公報に
は、ワクチンアジュバント効果に関して、甘蔗由来のエ
キスがウィルス及び細菌のワクチンの抗原としての作用
を高める効果、ウィルス及び細菌のワクチンに対する抗
体価を上昇させる効果、ウィルス及び細菌のワクチンの
投与効果を高める効果を有することが記載されている。
しかし、甘蔗由来のエキスが、コクシジウムワクチンに
対して同様なワクチンアジュバント効果をもつかどうか
は記載されておらず又示唆もされていない。
として、コクシジウム病を予防・治療するとともに感染
個体からのオーシスト排出抑制効果を有し、かつコクシ
ジウムによって引き起こされるヒトまたは動物の病気に
対する効果の高い予防治療剤が望まれている。また、ワ
クチンの投与回数を減らすことができるコクシジウムに
対する免疫力を持続させ、かつ効果の高いコクシジウム
の軽感染に対するヒトまたは動物の免疫のためのアジュ
バント剤が望まれている。またこれらの剤は、天然でか
つ安全であり、消費者の好みにあっていることが好まし
い。
を解決するために鋭意検討した結果、古来より食品とし
て使用されている甘蔗を処理して得られる甘蔗由来のエ
キスが、コクシジウムによって引き起こされるヒトまた
は動物の病気に対する予防治療効果及びコクシジウムの
軽感染に対するヒトまたは動物の免疫のためのアジュバ
ント効果を発揮することを見出し、本発明を完成するに
至った。
成分として含有することを特徴とする、コクシジウムに
よって引き起こされるヒトまたは動物の病気に対する予
防治療剤に関し、また該剤を含む飼料に関する。特に、
本発明による予防治療剤は、前記動物が家禽である場合
に有効である。
有効成分として含有することを特徴とする、コクシジウ
ムの軽感染に対するヒトまたは動物の免疫のためのアジ
ュバント剤に関し、また該剤を含む飼料に関する。特
に、本発明によるアジュバント剤は、前記コクシジウム
が家禽に感染するものである場合に有効である。
抽出液及び甘蔗由来の糖蜜から選ばれる原料を、固定担
体を用いたカラムクロマトグラフィーで処理することに
より得られる画分であることが好ましい。
の溶媒抽出液及び甘蔗由来の糖蜜から選ばれる原料を、
固定担体としての合成吸着剤を充填したカラムに通液
し、該合成吸着剤に吸着された成分を、水、メタノー
ル、エタノール及びこれらの混合物から選ばれる溶媒で
溶出することにより得られる画分であることが好まし
い。
の溶媒抽出液及び甘蔗由来の糖蜜より選ばれる原料を、
固定担体としてのイオン交換樹脂を充填したカラムでの
親和力の差を利用したカラムクロマトグラフィー処理に
より分離して得られる画分のうち、波長420nmの光
を吸収する画分であることが好ましい。
エタノール又はこれらの混合物から成る群から選ばれる
抽出溶媒で抽出して得られるエキスであることが好まし
い。
とは、コクシジウム目(真コクシジウム類(Eucoccidio
rida))をいう。より好ましくは、本発明において「コ
クシジウム」とは、広義でいうコクシジウム目に含まれ
るコクシジウムをいい、例えばアイメリア亜目(Eimeri
orina)、ヘモスポロリナ亜目(Haemospororina)等が
含まれる。ここで、アイメリア亜目には、アイメリア
科、クリプトスポリジウム科及び住肉胞子虫科等が属
し、アイメリア科には例えばニワトリコクシジウム(ア
イメリア(Eimeria))、クリプトスポリジウム科には
例えばクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)、及
び住肉胞子虫科には例えばサルコシスティス(ニクホウ
シムシ(Sarcocystis))などが含まれる。ヘモスポロ
リナ亜目には、プラスモディイダ(Plasmodiidae)科が
属し、該科には例えばマラリア病原虫(プラスモディウ
ム(Plasmodium))及びロイコチトゾーン病原虫(Leuc
ocytozoon)などが含まれる。さらにより好ましくは、
本発明において「コクシジウム」とは、狭義でいうコク
シジウム目アイメリア亜目(Eimeriorina)に含まれる
コクシジウムをいう。
鳥類に含まれる動物をいう。従って、例えば家禽、家畜
及びコンパニオンアニマルが含まれる。
飼育される鳥類全てをいい、例えばニワトリ、ウズラ、
アヒル、シチメンチョウ、アイガモ、ホロホロチョウ及
びダチョウを挙げることができる。
き起こされるヒトまたは動物の病気に対する予防治療効
果」とは、コクシジウムの感染によって引き起こされる
ヒトまたは動物の病気の症状を抑制する効果をいう。病
気の症状を抑制する効果には、例えばコクシジウムに感
染したヒトまたは動物に対し、オーシスト排泄を抑制す
る効果、病変の進行を抑制する効果及びコクシジウム感
染時における免疫低下を抑制する効果を発揮し、並びに
コクシジウム感染後の1日当たりのヒトまたは動物の体
重増加の低下を抑制する効果を含む。
き起こされるヒトまたは動物の病気に対する予防治療
剤」とは、前記コクシジウムによって引き起こされるヒ
トまたは動物の病気に対して予防治療効果を有する剤を
いう(以下、「本発明による予防治療剤」という場合が
ある)。
とは、コクシジウムがヒトまたは動物に感染した場合、
感染した個体に、血便若しくは体重減少などの病的症状
が殆ど認められない、又は認められても極めて稀である
程度の症状を示す感染をいう。なお、本発明において、
「コクシジウムの軽感染」と「コクシジウムの軽度感
染」は同義であり、特に区別されるものではない。
に起こす場合、コクシジウムの種若しくは株、株の保存
状態、又は家禽の年齢若しくは系統によっても差がある
が、例えばコクシジウムEimeria tenella (NIAH
株)のオーシストを家禽1羽当たり5,000個以下を
接種した場合の感染を意味する。
のオーシストに感染したニワトリの場合、通常の攻撃感
染で見られる血便、体重減少等の症状は認められず、ま
たこれらのニワトリは10万個/羽のオーシストによる
攻撃感染に対して免疫を獲得し、抵抗性を示すようにな
る。このことから、コクシジウムの軽感染はワクチンと
同様の有用性を示す。
のコクシジウムEimeria tenellaのオーシストを感染さ
せた場合、コクシジウムの株、又は家禽の年齢若しくは
系統により差がみられるが、急性コクシジウム症を誘発
する。この際の症状は、例えば血便の持続、オーシスト
の排泄及び体重減少である。また、10万個/羽のオー
シストに感染した場合、症状は悪化し、その斃死率は上
昇する。
対するヒトまたは動物の免疫のためのアジュバント効
果」とは、単に抗原に対する抗体価を上昇させることの
みならず、コクシジウムの軽感染に対するヒトまたは動
物の免疫応答その他の免疫機構を促進若しくは賦活させ
又は免疫を賦活することにより、次回に起こるコクシジ
ウムに対する感染を防御する効果を包含する。本発明に
おいて「コクシジウムの軽感染」には、コクシジウムワ
クチンの投与による感染の他にコクシジウムによる軽度
感染を含む。従って本発明において「コクシジウムの軽
感染に対するヒトまたは動物の免疫のためのアジュバン
ト効果」は、「コクシジウムワクチンのためのアジュバ
ント効果」を包含する。
対するヒトまたは動物の免疫のためのアジュバント剤」
とは、前記コクシジウムの軽感染に対するヒトまたは動
物の免疫のためのアジュバント効果を有する剤をいう
(以下、「本発明によるアジュバント剤」という場合が
ある)。
は、甘蔗を原料として得られるエキスをいう。
スは、甘蔗汁、甘蔗の溶媒抽出液及び甘蔗由来の糖蜜よ
り選ばれる原料(以下、単に原料ということがある)を
固定担体を用いたカラムクロマトグラフィーで処理して
得られる画分である。さらに好ましくは、原料を、固定
担体としての合成吸着剤を充填されたカラムに通液し、
該合成吸着剤に吸着された成分を、水、メタノール、エ
タノール及びこれらの混合物から成る群から選ばれる溶
出溶媒で溶出することによって得られる画分、又は原料
を、固定担体としてのイオン交換樹脂が充填されたカラ
ムでの親和力の差を利用したカラムクロマトグラフィー
処理により分離して得られる画分のうち、波長420n
mの光を吸収する画分である。
由来のエキスは、甘蔗由来のバガスを水、親水性溶媒及
びこれらの混合液より選ばれた溶液で抽出することによ
り得られるエキスであり、更に好ましくは、甘蔗から糖
汁を圧搾した残渣であるバガスを、水、親水性溶媒及び
これらの混合物から選ばれる溶媒で抽出することにより
得られるエキスである。
トウキビ)を圧搾して得られる圧搾汁、甘蔗を水で浸出
して得られる浸出汁、または原糖製造工場における石灰
処理した清浄汁、濃縮汁を包含する。
は、甘蔗を汎用の有機溶媒で抽出した抽出液を濃縮、乾
固後、水に再溶解した抽出液等を意味する。直上の有機
溶媒としては、例えばメタノールやエタノールなどのア
ルコール類が挙げられ、これらを単独でも組み合わせて
使用しても良い。さらに、これらの溶媒と水を組み合わ
せて使用しても良い
結晶化工程で得られた砂糖結晶と母液の混合物を遠心分
離にかけ、砂糖結晶と分離して得られる振蜜を意味し、
例えば、原糖製造工場における1番蜜、2番蜜、製糖廃
蜜、および精製糖製造工場における洗糖蜜、1〜7番
蜜、精糖廃蜜等が挙げられる。また、これらの糖蜜を原
料としてアルコール発酵を行った分離液のように、糖蜜
を脱糖処理したものも同様に用いることができる。
ける製糖過程で排出されるバガスをいう。なお原糖工場
における製糖過程で排出されるバガスには、最終圧搾機
を出た最終バガスだけではなく、第1圧搾機を含む以降
の圧搾機に食い込まれた細裂甘蔗をも含む。好ましく
は、原糖工場において圧搾工程により糖汁を圧搾した後
に排出されるバガスを用いる。圧搾工程より糖汁を圧搾
した後に排出される排出されるバガスは、甘蔗の種類、
収穫時期等により、その含まれる水分、糖分及びそれら
の組成比が異なるが、本発明においては、これらのバガ
スを任意に用いうる。また、原糖工場と同様に、例えば
黒糖製造工場において排出される甘蔗圧搾後に残るバガ
スを使用してもよい。または、実験室レベルの小規模な
実施では、甘蔗から糖液を圧搾した後のバガスを用いて
もよい。
的には例えば次のようにして得ることができる。
マトグラフィー処理により得る方法について述べる。
体を用いたカラムに通液する。上記甘蔗抽出物又は糖蜜
は、そのまま又は水で任意の濃度の調整して、固定担体
を充填したカラムに通液することができる。なお異物除
去のために、カラムで処理する前に、甘蔗抽出物又は甘
蔗由来の糖蜜をろ過することが望ましい。ろ過の手法は
特に限定されず、食品工業で広く使用されているスクリ
ーンろ過、ケイソウ土ろ過、精密ろ過、限外ろ過等の手
段を好ましく使用できる。
い。合成吸着剤としては、好ましくは有機系樹脂を用い
ることができ、例えば、芳香族系樹脂、アクリル酸系メ
タクリル樹脂、アクリロニトリル脂肪族系樹脂等が使用
できる。さらに好ましくは芳香族系樹脂であり、特に無
置換基型の芳香族系樹脂が使用できる。合成吸着剤とし
て、例えばスチレン−ジビニルベンゼン系樹脂の芳香族
系樹脂などが使用でき、芳香族系樹脂としては、例えば
疎水性置換基を有する芳香族系樹脂、無置換基型の芳香
族系樹脂、無置換基型に特殊処理を施した芳香族系樹脂
等の多孔性樹脂が使用できる。より好ましくは無置換基
型に特殊処理を施した芳香族系樹脂が使用できる。その
ような合成吸着剤は市販されており、例えばダイヤイオ
ン(商標)系としてHP−10、HP−20、HP−2
1、HP−30、HP−40、HP−50(以上、無置
換基型の芳香族系樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式
会社製);SP−825、SP−800、SP−85
0、SP−875、SP−70、SP−700(以上、
無置換基型に特殊処理を施した芳香族系樹脂、いずれも
商品名、三菱化学株式会社製);SP−900(芳香族
系樹脂、商品名、三菱化学株式会社製);アンバーライ
ト(商標)として、XAD−2、XAD−4、XAD−
16、XAD−2000(以上、芳香族系樹脂、いずれ
も商品名、株式会社オルガノ製);ダイヤイオン(商
標)系として、SP−205、SP−206、SP−2
07(以上、疎水性置換基を有する芳香族系樹脂、いず
れも商品名、三菱化学株式会社製);HP−2MG、E
X−0021(以上、疎水性置換基を有する芳香族系樹
脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社製);アンバー
ライト(商標)系として、XAD−7、XAD−8(以
上、アクリル酸系エステル樹脂、いずれも商品名、株式
会社オルガノ製);ダイアイオン(商標)系として、H
P1MG、HP2MG(以上、アクリル酸系メタクリル
樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社製);セファ
デックス(商標)系としてLH20、LH60(以上、
架橋デキストランの誘導体、いずれも商品名、ファルマ
シア バイオテク株式会社製)などが挙げられる。中で
も、SP−850が特に好ましい。
種類、固定担体の種類などによって変化する。原料(甘
蔗汁、甘蔗の溶媒抽出液及び糖蜜から選ばれる)の固形
分に対して、0.01〜5倍湿潤体積量が好ましい。
由来の糖蜜から選ばれる)を上記カラムに通すことによ
り、原料中の本発明の効果を有する成分は固定担体に吸
着され、スクロース、グルコース、フラクトース及び無
機塩類の大部分がそのまま流出する。
より溶出する。ここで、本発明の効果を有する成分を効
率よく溶出するには、その前に残留するスクロース、グ
ルコース、フラクトース及び無機塩類を水洗により充分
に洗い流すことが好ましい。これにより、吸着されてい
る目的の効果を有する成分をより効率よく回収すること
ができる。
及びこれらの混合物から選ばれる。溶出溶媒は水とアル
コールの混合溶媒、特にエタノール−水混合溶媒が好ま
しく、更に、室温において効率よく目的の効果を有する
成分を溶出できるため、50/50〜60/40(体積
/体積)エタノール−水混合溶媒が好ましい。更に、カ
ラム温度を上げることにより、エタノール−水混合溶媒
のエタノール混合比を減らすことができ、目的とする本
発明の効果を有する成分を溶出することができる。この
場合、カラム内は常圧もしくは加圧された状態である。
このように、本発明の効果を有する成分は、前記溶媒で
溶出される画分に存在する。
固定担体の種類等によって変化するので特に限定されな
いが、SV=0.1〜10が好ましい。なお、SV(Sp
aceVelocity、空間速度)は、1時間あたり樹脂容積の
何倍量の液体を通液するかという単位である。
マトグラフィー処理により得る方法において、固定担体
としてイオン交換樹脂を用いる場合の好ましい態様は以
下の通りである。
点から、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とに分類
されるが、本発明では好ましくは陽イオン交換樹脂が使
用できる。より好ましくは、強酸性陽イオン交換樹脂が
使用できる。更に好ましくは、強酸性型のナトリウムイ
オン型又はカリウムイオン型の陽イオン交換樹脂が使用
できる。またイオン交換樹脂は、樹脂の形態の観点から
ゲル型樹脂と、ポーラス型、マイクロポーラス型又はハ
イポーラス型などの多孔性樹脂とに分類されるが、本発
明では好ましくはゲル型のイオン交換樹脂が使用でき
る。更に好ましくは、強酸性型のナトリウムイオン型又
はカリウムイオン型であるゲル型の陽イオン交換樹脂が
使用できる。そのようなイオン交換樹脂は市販されてお
り、例えばダイヤイオン(商標)系としてSK1B、S
K104、SK110、SK112、SK116(以
上、三菱化学株式会社製)、UBK530、UBK55
0(以上、三菱化学株式会社製)、アンバーライト(商
標)系としてアンバーライトIR120BN、IR12
4、XT1006、IR118、アンバーリスト31、
クロマトグラフ用アンバーライトCG120、CG60
00(以上、オルガノ株式会社製)、ダウエックス(商
標)系として、HCR−S、HCR−W2、HGR−W
2、モノスフィアー650C、マラソンC600、50
W×2、50W×4、50W×8(以上、ダウ・ケミカ
ル日本株式会社製)、ムロマック50WX(室町化学工
業株式会社製)、ピュロライト(商標)系としてC−1
00E、C−100、C−100×10、C−120
E、PCR433、PCR563K、PCR822、P
CR833、PCR866、PCR883、PCR89
2、PCR945(以上、エイエムピー・アイオネクス
株式会社製)等が挙げられる。中でも、UBKシリーズ
が特に好ましい。
体の種類などによって変化する。固定担体の量は、原料
の固形分に対して好ましくは2〜10,000倍、より
好ましくは5〜500倍湿潤体積量である。
として用いてカラムクロマトグラフィー処理する。引き
続き得られた多数の画分のうち、波長420nmの光を
吸収する画分を分取することにより、目的とする甘蔗由
来のエキスを得ることができる。以下において、この方
法をイオンクロマト分離ということがある。
類などによって変化する。単塔式回分分離法の場合、溶
離液として脱気処理した水を用い、流速はSV=0.3
〜1.0hr-1、サンプルの供給量は液量として樹脂の
1〜20%、温度は40〜70℃が好ましい。この分離
法により得た画分の夫々について、波長420nmでの
吸収、電気伝導度(塩分の量の尺度)、スクロース、グ
ルコース及びフラクトースの濃度を分析する。各画分の
前記値を時系列的にグラフに表すと、波長420nmで
の吸光度のピーク、電気伝導度のピーク、スクロース及
び還元糖のピークの順にピークが現れる。後記の図2に
おける画分3〜14に相当する画分を、波長420nm
の光を吸収する画分として分取する。特に画分3〜8に
相当する画分が好ましい。また、スクロースが出きった
後の画分18〜30に相当する画分については、該画分
をそのまま用いて測定した波長420nmでの吸光度は
低いものの、これらを合わせて濃縮したサンプルについ
ては、後述する製造例2のサンプル8と同様に、その吸
光度が高い。つまり、画分18〜30に相当する画分は
濃度が低くても、固形分当りの有効成分の純度が比較的
高い。従って非スクロース画分全体(画分1〜9と画分
18〜30とを合わせたものに相当する)は、有効成分
の濃度は画分3〜8に相当する画分のみより低いが、同
様に本発明でいう甘蔗由来のエキスとして使用すること
ができる。また、波長420nmの光を吸収する画分
は、更に電気透析処理に付して、塩分を低減することが
できる。
似移動床式連続分離法の場合、原料液供給量、溶離液流
量、各画分抜き出し流量を原料の組成、固定担体の種
類、樹脂量に合わせて設定するため、一般的な通液条件
を示すことができない。
移動床式連続分離法により得られる本画分の組成は、原
料の種類及びイオン交換樹脂の分離能により変化する
が、固形分当たりのスクロースが6%以下、非糖分が9
0%以上、見掛純糖率が10%である。見掛純糖率は、
ブリックス(Bx.)度(ブリックス度計で測定した固
形百分率)に対する糖度(糖度計で測定した純スクロー
ス規定量に対する直接旋光度)の百分率である。
発明でいう甘蔗由来のエキスは、2番蜜を原料として得
られた画分の場合、固形分(凍結乾燥固形分)当たりの
ポリフェノール量が約5%(カテキン換算)、電気伝導
度灰分(塩分)は約44.7%、糖分は約5%である。
は、バガスを抽出することにより得ることができる。
合物からなる群より選択される溶媒で抽出することによ
り、本発明でいう甘蔗由来のエキスの1つ(以下、「バ
ガス抽出物」ということがある)、が得られる。親水性
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等の低級
アルコール類、アセトンなどのケトン類、酢酸メチル、
酢酸エチル等の酢酸エステル類等を用いることができ
る。親水性溶媒としては特に、エタノールが好ましい。
抽出のための好ましい溶媒は、60/40体積比以下の
比で、より好ましくは50/50体積比以下の比エタノ
ールを含むエタノール−水混合溶媒である。抽出温度
は、効率よく目的とする成分を抽出するために、50〜
100℃が好ましい。また、抽出時間は、バガスの原
料、種類、状態などによっても異なってくるが、通常1
〜3時間である。また抽出方法は、一般的な汎用性のあ
る方法が使用でき、例えばバガスと抽出溶媒を共に容器
に入れて抽出する方法、抽出溶媒を循環させて抽出する
方法、連続式に抽出する方法、例えば、デスメット式抽
出機、ルルギ式抽出機等を任意に使用することができ
る。バガスの抽出液は糖含量が多いので、バガスの抽出
液を上記と同様のカラムクロマトグラフィー処理にさら
に付すことにより糖を除去してもよい。
り得られた画分、又はバガスの抽出液を集め、慣用の手
段(減圧下での溶媒除去、凍結乾燥など)により濃縮
し、本発明でいう甘蔗由来のエキスを得ることができ
る。
に限定されないが、液状又は粉末状でもよく、又は通常
用いられる製剤用担体を使用し固形製剤若しくは液体製
剤としてもよい。これらの製剤化の方法は公知である。
このようにして得られた「甘蔗由来のエキス」は、液状
又は粉末状で保存することができる。保存は、特に液状
の場合、冷蔵保存が好ましい。
製造例1の甘蔗由来のエキスを挙げることができる。こ
の場合、甘蔗由来のエキスは固形分20%以上に濃縮す
ることが、腐敗防止の観点から好ましい。また、保存は
冷蔵保存が好ましい。
液状の甘蔗由来のエキスを公知の方法により粉末状とし
た甘蔗由来のエキスを挙げることができる。例えば、公
知の方法として、例えばスプレードライ法、凍結乾燥
法、流動層造粒法、又は賦形剤を用いた粉末化法を使用
することが出来る。
るため、原料となる甘蔗、甘蔗の産地、気候など及びエ
キスの製造方法によりその分析値は異なる。例えば、後
述する製造例1の甘蔗由来のエキスの一分析値は、以下
の通りである。
x.)は40.6、糖含量は固形分当たり9.8%(内
訳;スクロース6.8%、グルコース1.4%、フラク
トース1.6%)、ポリフェノール含量は固形分当たり
5.0%である。
リックスはブリックス計により測定した。また、糖含量
(スクロース、グルコース及びフラクトース含量)は高
速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析により求め
たものを、それぞれ各サンプルの固形分重量に対する比
(%)として示した。ポリフェノール含量は、カテキン
水溶液を標準溶液として検量線を引き、フェノール試薬
で反応させて波長765nmの吸光度を測定するフォリ
ン−チオカルト法により測定し、カテキン換算の値とし
て示した。
えば、経口投与)することにより、コクシジウムのオー
シストの排泄抑制効果を発揮し、病変の進行も抑えるこ
とができる。また、コクシジウム感染による体重増加速
度の抑制も抑えるとともに、コクシジウムの盲腸内増殖
の抑制及び盲腸病変形成の抑制や軽減効果を認めること
ができる。さらに、コクシジウムによって引き起こされ
る病気を予防治療できることから、他のニワトリへの伝
播が抑制され、他のニワトリへのコクシジウムへの感染
を防止することができる。
が家禽である場合に有効である。
エキス」を含み、該剤を固形製剤とする場合、例えば液
状の甘蔗由来のエキスにコーンスターチ又は脱脂米糠を
混和し調製してもよい。これらの製剤化の方法は公知で
ある。
に限定されない。
蔗由来のエキス」の精製度、形態、対象とする動物の種
類、健康状態、成長の度合いなどにより異なるため、特
に限定されない。例えば、甘蔗由来のエキスを含む剤と
して、後述の製造例1に記載の甘蔗由来のエキスを用い
る場合、単糖類及び少糖類を除く固形分として体重1k
g当たり1日に1〜1,000mgを投与すればよい。
限定されないが、例えば経口、静脈内、筋肉内、皮下、
腹腔内、直腸内、舌下及び経皮の方法で投与することが
できる。
が食してきた甘蔗や含蜜糖に含まれる成分を含むため、
食経験のある安全であり、かつスクロースの製造工程に
おける副産物を利用するため低コストである。また、甘
蔗由来のエキスは植物由来であるため天然である。
は動物に投与(例えば、経口投与)することにより、コ
クシジウムの軽度感染又はコクシジウムワクチン投与に
対するヒトまたは動物の免疫のためのアジュバント剤と
しての効果を発揮する。
シジウムが家禽に感染するものである場合に有効であ
る。
来のエキス」を含み、該剤を固形製剤とする場合、例え
ば液状の甘蔗由来のエキスにコーンスターチ又は脱脂米
糠を混和し調製してもよい。これらの製剤化の方法は公
知である。
は、特に限定されない。例えば、軽感染の前、軽感染と
同日、軽感染の後のいずれでもよい。また、軽感染と同
日を含む感染の前後に数日間投与することにより、さら
に確実な効果を期待することができる。
は、1回以上投与すればよく、軽感染の前に1日〜1週
間程度及び軽感染の後には1〜2週間程度、または軽感
染の前又は軽感染の後のいずれかの期間において、連続
又は間欠に投与することが好ましい。さらに引き続き1
〜6ヶ月連続して投与してもよい。
然感染は、通常経口により感染する。従って、いきなり
コクシジウムの重感染がニワトリに発生することはな
い。しかし、発病しない程度のコクシジウムオーシスト
が鶏舎に存在し、数羽のニワトリが軽感染にかかり、こ
の軽感染によりニワトリの腸管内でコクシジウムのオー
シストが増殖し、引き続き糞とともに排泄されるという
サイクルが或る程度の期間続くことにより、多量のコク
シジウムのオーシストが鶏舎内に存在する状態となる。
この状態が、ニワトリに対する病原となり、結果として
コクシジウム病を発病する。従って、発病前の軽感染状
態のときに、本発明によるアジュバント剤をニワトリに
投与することにより、ワクチン投与とは無関係に自然に
起こる軽感染に対するアジュバント効果が発揮され、ニ
ワトリが発病に至らないという効果を奏する。なお、ニ
ワトリの場合、コクシジウムワクチンが経口で投与され
ている。
甘蔗由来のエキスの精製度、形態、対象とする動物の種
類、健康状態、成長の度合いなどによって異なるので特
に限定はされない。例えば、甘蔗由来のエキスとして、
後述の製造例1に記載の甘蔗由来のエキスを用いる場
合、単糖類及び少糖類を除く固形分として体重1kg当
たり1日に1〜1,000mgを投与すればよい。
特に限定されないが、例えば経口、静脈内、筋肉内、皮
下、腹腔内、直腸内、舌下及び経皮の方法で投与するこ
とができる。特に、家禽の場合、経口による投与が好ま
しく、本発明によるアジュバント剤を餌とともに投与し
てもよい。
ヒトが食してきた甘蔗や含蜜糖に含まれる成分を含むた
め、食経験のある安全であり、かつスクロースの製造工
程における副産物を利用するため低コストである。ま
た、甘蔗由来のエキスは植物由来であるため天然であ
る。
ることを特徴とする、コクシジウムによって引き起こさ
れるヒトまたは動物の病気に対する予防治療剤を含む飼
料(以下、「本発明による予防治療剤を含む飼料」とい
う場合がある)を提供する。本発明はまた、甘蔗由来の
エキスを有効成分とすることを特徴とする、コクシジウ
ムの軽感染に対するヒトまたは動物の免疫のためのアジ
ュバント剤を含む飼料(以下、「本発明によるアジュバ
ント剤を含む飼料」という場合がある)を提供する。
発明によるアジュバント剤を含む飼料の形状は、固形又
は液状のいずれでもよい。飼料の用途としては、例えば
家禽用、家畜用及びコンパニオンアニマル用が挙げられ
る。
目的で経口的に摂取するもの全てを意味する。具体的に
は、養分含量の面から分類すると、粗飼料、濃厚飼料、
無機物飼料、特殊飼料の全てを包含し、また公的規格の
面から分類すると、配合飼料、混合飼料、単体飼料の全
てを包含する。また、給餌方法の面から分類すると、直
接給餌する飼料、他の飼料と混合して給餌する飼料、又
は飲料水に添加し栄養分を補給するための飼料の全てを
包含する。
説明するが、本発明は実施例に記載の内容に限定される
ものではない。
下、単に「エキス」という場合がある)の投与量に関す
る記載において、例えば「500mg/kg」又は「5
00mg/kg体重」は、体重1kg当たり500mg
の甘蔗由来のエキスを投与したことを意味する。
を用いた擬似移動床式連続分離法を使用し、イオン交換
カラムクロマト分離をおこなった。原料として、結晶缶
にて2回スクロース結晶を回収し、遠心分離により結晶
を除いた振蜜である2番蜜(ブリックス(Bx.)は約
85である)を使用した。
の希釈した2番蜜に、消石灰及び炭酸ソーダを添加して
不純物を凝集させ、引き続きケイソウ土ろ過をおこなっ
た。得られたろ液の分析値は、ブリックス47.3、糖
度(Pol.)23.6、純糖率(Purity)4
9.9、還元糖分2.5%であった。このろ液を原料と
して使用し、擬似移動床式連続分離法によるイオン交換
クロマトグラフィーをおこなった。
ロマト分離までの工程は連続的に行われるため、各工程
の液の固形分濃度や組成は時間と共に若干変動する。従
って、以下の濃度や組成は定常運転における測定値を示
した。
菱化学株式会社)を用いた。該樹脂を充填した分離塔は
8分割されており、1塔当たりの樹脂量は6.5m3で
ある。原料液と溶離液(水)の供給、及びスクロース画
分と非スクロース画分の抜き出し位置を一定時間毎に切
り替えることにより、連続的に供給、抜き出しをおこな
った。定常時の既定値は、供給流量3m3/時間、溶離
水流量13.5m3/時間、非スクロース画分抜き出し
流量12.13m3/時間、スクロース画分抜き出し流
量4.37m3/時間、切り替え時間267秒であっ
た。このクロマトグラフィー処理により、スクロース画
分と非スクロース画分が分離された。これらは夫々、後
述する図2の画分10〜17、及び画分1〜9と画分1
8〜30とを合わせたものに相当する。
たり約87%(HPLC分析による)であり、またブリ
ックスは約35である。この画分は清浄汁に混合して製
糖本工程に戻され、再びスクロースが回収される。
ロースが固形分当たり約0.3%(HPLC分析によ
る)であり、またブリックスは約8であった。該非スク
ロース画分を濃縮缶により濃縮し、ブリックス40.
0、糖度(Pol.)2.3、純糖率(Purity)
5.8、還元糖分5.4%とした。この非スクロース画
分を、後の試験に用いるため、1晩凍結乾燥処理に付し
た(以下、「製造例1の甘蔗由来のエキス」という場合
がある)。
mMリン酸バッファー(pH7.5)を用い100ml
にメスアップし、吸光度を測定した。波長420nmで
の吸光度は1.11であった。
回分分離法によるイオン交換カラムクロマトグラフィー
処理をおこなった。原料として2番蜜処理液を使用し
た。
き続き炭酸ソーダによる清浄処理、ケイソウ土ろ過をお
こなったものである。この原料液の分析値は、ブリック
ス47.4、糖度(Pol.)23.2、純糖率(Pu
rity)48.9、還元糖分3.2%であった。
ム(ファルマシア株式会社製)を用い、分画分離をおこ
なった。
30、ナトリウムイオン型(商標、三菱化学株式会社)
500mlをカラムに充填した。カラムは内径26m
m、高さ1,000mmで、フローアダプター付きであ
る。通液は、溶離液として脱気した蒸留水を用い、流速
SV=0.5hr-1(4.17ml/分)、温度60℃
でおこなった。
画条件は、原料供与30分後から溶出液の回収を開始
し、試験管1本当たり3.6分間(約15ml/本)回
収し、全部で30本回収した。
mの吸光度、電気伝導度、及び糖濃度を測定し、図2に
示した。ここで、吸光度測定のためには、0.5mMリ
ン酸バッファー(pH7.5)2mlに各画分0.1m
lを加えて試料とした。電気伝導度測定のためには、各
画分を蒸留水で0.5%に希釈して試料とした。糖濃度
はHPLCにより測定された。
mの吸光ピーク部分を4つに、またスクロースのピーク
部分を3つに、スクロースのピーク以降を1つにまとめ
た。すなわち、画分3及び4を合わせてサンプル1に、
画分5及び6を合わせてサンプル2に、画分7及び8を
合わせてサンプル3に、画分9及び10を合わせてサン
プル4に、画分11及び12を合わせてサンプル5に、
画分13及び14を合わせてサンプル6に、画分15及
び画分16を合わせてサンプル7に、画分17〜30を
合わせてサンプル8とした。画分1及び2は溶出される
成分がほとんどないため、廃棄した。各サンプルを1晩
凍結乾燥して、粉末とした。
gを0.5mMリン酸バッファー(pH7.5)に溶解
して100mlとし、波長420nmで測定した。ま
た、凍結乾燥固形分の分配比率、電導度灰分(塩分)、
スクロース、グルコース及びフラクトース含量、ポリフ
ェノール量を測定した。
硫酸灰分の関係の検量線から係数を求め算出した。ま
た、スクロース、グルコース及びフラクトース含量は高
速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析により求め
たものを、それぞれ各サンプルの固形分重量に対する比
(%)として示した。ポリフェノール含量は、カテキン
水溶液を標準溶液として検量線を引き、フェノール試薬
で反応させて波長765nmの吸光度を測定するフォリ
ン−チオカルト法により測定し、カテキン換算の値とし
て示した。凍結乾燥固形分の分配比率は、全サンプルの
固形分重量の合計に対する各サンプルの固形分重量の比
(%)である。
度、ショ糖、ブドウ糖、果糖)
かった。その理由として他のサンプルは2画分ずつを一
緒にしたものであるのに対し、サンプル8は14画分を
合わせたものである。すなわち、サンプル8はテーリン
グした成分を集めて濃縮したものである。従って、42
0nmの吸光度は高いが、この画分だけを本発明の効果
を有する画分として回収することは効率が悪い。
スクロース分画分に相当し、サンプル4〜7がスクロー
ス分画分に相当することがわかる。
ワトリの体重の推移とEimeria tenellaオーシスト感染
後の病態の推移を検査した。
H.B15系統)7羽のそ嚢内に、駒込ピペットを用い
て甘蔗由来のエキス(500mg/kg体重)を3日間
連日で投与した。さらにその最終投与日と同日に、ニワ
トリコクシジウム症の病原原虫Eimeria tenella(NI
AH株)のオーシスト(20×103個/羽)をそ嚢内
に接種した(以下、「エキス投与群」という)。
そ嚢内に、甘蔗由来のエキスの代わりに生理食塩水をエ
キス投与群と同様に投与した。さらにその最終投与日と
同日に、オーシスト(20×103個/羽)をそ嚢内に
接種した(以下、「対照群」という)。
る甘蔗由来のエキスの効果は、感染後1週間の症状、斃
死数、1日当たりの体重増加、血便の有無及び盲腸病変
の軽重などを指標として評価した。
法に準じて評価し、平均の病変スコアーとして表示した
(Johnson, J. and Reid, W. M. Anticoccidial drugs:
lesion scoring techniques in battery and floor-pe
n experiments with chickens. Exp. Parasitol.、28
巻: 第30〜36頁、1970年; Conway, D. P. Exam
ination of lesions and lesion scoring. In Poultry
coccidiosis, Diagnostic and testing procedures 編
集Donal P. Conway、1970年、第17〜36頁、Pfi
zer International Inc., New York, N.Y. 10017, U.S.
A.)。
リにおける斃死数、1日当たりの平均体重の増加、血便
の持続性及び盲腸の平均病変スコアー
染後3日目に1例が斃死したが、エキス投与群では斃死
例は認められなかった。
重増加に関して、対照群では平均7.1g/日である
が、エキス投与群では8.3g/日であった。このこと
から、エキス投与群における感染後1週間における1日
当たりの体重増加は、対照群に比べて高かった。
3〜6日に血便が多量、持続的高頻度(++)に観察さ
れたが、エキス投与群では感染後3〜4日に軽度の一過
性の血便(+)がみられた程度であった。
に観察した。対照群では、盲腸は弾力性を欠き膨張し、
壁の菲薄化や暗赤色の出血性病巣が認められ、その病変
の平均スコアーは+3.8であった。一方、エキス投与
群では、盲腸は弾力性を有し、出血性病変は殆ど認めら
れず、その病変の平均スコアーは+2.6であった。
染前に甘蔗由来のエキスをそ嚢内に投与することによ
り、感染後の1日当たりの体重増加の低下を抑制するこ
とができ、また血便の排泄及び盲腸病変に関しても軽減
又は抑制が観察された。これらのことから、製造例1に
よる甘蔗由来のエキスは、成長促進作用及びEimeria te
nellaの増殖抑制効果を有することが示された。
ワトリの体重の推移とEimeria tenellaオーシスト感染
後の病態の推移を検査した。
子型、H.B15系統を24羽及びH.B2系統を12
羽)を用いた。そ嚢内に、駒込ピペットを用いて甘蔗由
来のエキス(500mg/kg体重)を1日又は3日間
連日投与した。さらにその最終投与日と同日に、ニワト
リコクシジウム症の病原原虫Eimeria tennela(NIA
H株)のオーシスト(20×103個/羽)をそ嚢内に
接種した(以下、1日投与した場合を「エキス1回投与
群」、3日投与した場合を「エキス3回投与群」とい
う)。
内に、甘蔗由来のエキスの代わりに生理食塩水をエキス
1回投与群及びエキス3回投与群と同様に投与した。さ
らにその最終日と同日に、オーシスト(20×103個
/羽)をそ嚢内に接種した(以下、「対照群」とい
う)。
甘蔗由来のエキスの投与及びオーシストの接種のどちら
も行わず、同様の実験に供した(以下、「無処置対照
群」という)。
る甘蔗由来のエキスの効果は、オーシスト感染後1週間
の症状、斃死数、1日当たりの体重増加、血便の有無、
糞便中のオーシスト数及び盲腸病変の軽重などを指標と
して評価した。
算板を用いる方法にて算出し、1羽当たりの排泄数とし
て表示した。盲腸病変の軽重は前記したJohonson and R
eidの方法に準じて評価し、平均の病変スコアーとして
表示した。また、病変の病理組織学的検索は、常法に準
じて、盲腸組織のヘマトキシリン・エオジン(HE)染
色標本を作成して行われた。
リにおける斃死数、1日当りの平均体重の増加、血便の
持続性、オーシスト排泄数及び盲腸の平均病変スコアー
のオーシスト感染後1週間内に1例が斃死したが、エキ
ス3回投与群では斃死例は認められなかった。
5系統及びH.B2系統の無処置対照群では、それぞれ
10.7g及び9.8gであったが、対照群では、それ
ぞれ7.6g及び7.9gと著しく低下した。一方、
H.15系統のエキス1回投与群及びエキス3回投与群
では、それぞれ8.6g及び8.6gであり、H.B2
系統のエキス3回投与群では9.8gであった。このよ
うに、いずれのエキス投与群においても対照群に比して
高い平均体重増加を示した。
双方の感染群のいずれにおいても、感染後3〜6日に鮮
血便が多量、持続性かつ高頻度(++)に観察された。し
かし、エキス投与群では、感染後3〜4日に軽度、一過
性の血便(+)がみられた程度であった。
平均オーシスト排泄数に関して、H.B15系統及び
H.B2系統の対照群ではそれぞれ27〜58×106
及び26〜38×106であったが、H.B15系統の
エキス1回投与群及びエキス3回投与群ではそれぞれ1
6〜23×106及び12〜16×106であり、H.B
2系統のエキス3回-III投与群においても9〜12×1
06と対照群に比して著しい低下が観察された。
盲腸を肉眼的に観察したところ、対照群の盲腸は弾力性
を欠き腫脹し、壁の菲薄化や暗赤色の出血性病巣が認め
られ、その病変の平均スコアーは+4.0であった。一
方、エキス3回投与群の盲腸は弾力性を有し、出血性病
変は殆ど認められず、その病変の平均スコアーは+3.
4であった。また、H.B15系統のエキス1回投与群
の盲腸病変の平均スコアーは+4.0と高く、回復期と
思われる盲腸の委縮がみられたが、出血性病巣はほとん
ど認められなかった。
病理組織学的検索をおこなった。その結果、粘膜上皮層
の病巣には多数のシゾントに加え、腔内にはガモントや
オーシストも散見された。また、出血性病変並びに上皮
細胞の破壊及び粘膜固有層の委縮などの退行性変化が観
察された。しかし、その病変は各エキス投与群よりも対
照群において顕著であった。
シスト感染前に甘蔗由来のエキスをそ嚢内に投与するこ
とにより、感染後の1日当りの体重の増加の低下が抑制
された。また、血便の持続性、糞便中のオーシスト排泄
数及び盲腸病変に関しても軽減又は抑制が観察されたこ
とから、製造例1の甘蔗由来のエキスはEimeria tenell
a原虫の増殖抑制及びその感染を抑制する効果を有する
ことが示された。
ワトリを使用したEimeria tenella オーシストの軽度感
染及び攻撃感染後の病態の推移、抗体産生応答並びに体
重の推移を検査した。
(遺伝子型、H.B15系統)36羽をもちい、1群あ
たり6羽を供試した。ヒナのそ嚢内に、駒込ピペットを
用いて甘蔗由来のエキス(500mg/kg体重)を3日
間連日投与した。さらにその最終投与日と同日に、ニワ
トリコクシジウム症の病原原虫Eimeria tenella(NI
AH株)のオーシスト(2×103個/羽)をそ嚢内に
接種した(以下、「エキス投与+軽度感染」群とい
う)。さらに、「エキス投与+軽度感染」群において、
28日齢時にオーシスト(100×103個/羽)をそ
嚢に接種することにより、攻撃感染をおこなった(以
下、「エキス投与+軽度感染+攻撃感染」群という)。
由来のエキスの代りに生理食塩水をエキス投与軽度感染
群と同様に投与した。さらにその最終投与日と同日に、
オーシスト(2×103個/羽)をそ嚢内に接種した
(以下、「軽度感染群」という)。さらに、「軽度感染
群」群において、28日齢時にオーシスト(100×1
03個/羽)をそ嚢に接種することにより、攻撃感染を
おこなった(以下、「軽度感染+攻撃感染」群とい
う)。
エキスの投与及び感染の処置のどちらも行わず、同様の
実験に供した(以下、「無処置対照群」という)。さら
に、無処置対照群において、28日齢時にオーシスト
(100×103個/羽)をそ嚢に接種することによ
り、攻撃感染をおこなった(以下、「無処置対照+攻撃
感染」群という)。
である羊赤血球(SRBC)又はT細胞非依存性抗原で
あるBrucella abortus(BA)を抗原として用い、14
日及び21日齢時において、無処置対照群、軽度感染群
及び「エキス投与+軽度感染」群には10% SRBC
及び1% BA菌体の混合抗原0.1mlを翼静脈内に
接種し、1週後の両抗原に対する血清凝集素力価を測定
(Hirota, Y. ら、Thedevelopment of unusual B-cell
functions in the testosterone-propionate-treated c
hicken. Immunology、第39巻、第29〜36頁、19
80年; Hirota, Y.ら、Immunopathology of chickens
infected in ovo at hatching with the avian osteope
trosis virus MAV.2-0. Eur. J. Immunol.、第10巻、
第929〜936頁、1980年)することによりおこ
なった。
Mの2−メルカプトエタノール(2−ME)で処理後又
は未処理の血清を2倍段階希釈し、完全凝集を示す最終
希釈の逆数のlog2を算出し、それぞれ2−ME抵抗
性抗体価及び総抗体価として表示した。
染後における1週間の症状、斃死数、1日当りの平均体
重の増加、血便の持続性、糞便中のオーシスト排泄数及
び盲腸病変の軽重等を指標として評価した。
算板を用いる方法にて算定し、1羽当りの排泄数として
表示した。
Reidの方法に準じて評価し、平均病変スコアーとして表
示した。また、常法に準じて盲腸組織のHE染色標本を
作成し、病変の病理組織学的検索にて評価した。
心法にて盲腸から分離したリンパ球中の細胞膜マーカー
表面抗原(B細胞マーカーとしてBu−la+、T細胞
マーカーとしてCD4+、CD8+、TCR1+(γδ型
レセプター)、TCR2+(αβ型レセプター)及びT
CR3+)について抗原陽性細胞の相対的比率(%)を
フローサイトメーターにて解析した(Vainio, O. ら、B
-L antigens (class II)of the chicken major histoco
mpatibility complex control T-B cell interaction.
Immunogenetics、第19巻、第131頁、1984年;
Luhtala, M. ら、Analysis of chicken CD4 by mono
clonal antibodies indicates evolutionary conversio
n between avian and mammalian species. Hybridoma、
第12巻、第633〜646頁、1993年)。
ria tenella オーシストの軽度感染がSRBC及びBA
に対する抗体産生応答の推移に及ぼす影響
生応答の結果を示す。SRBCに対する抗体応答におい
て、「エキス投与+軽度感染」群は、1次応答及び2次
応答のいずれにおいても、無処置対照群及び対感染群に
比して高い応答がみられた。特に、2−ME処理後の血
清抗体価、すなわちIgGクラスを主体とする2−ME
抵抗性抗体が有意に高かった(p<0.05)。
対照群及び軽度感染群では、それぞれ12羽中1羽のみ
が低力価の応答を示したに過ぎなかった。しかし、「エ
キス投与+軽度感染」群では、12羽中4羽に応答が認
められ、その力価は無処置対照群及び軽度感染群に比し
て有意に高い値を示した(p<0.05)。
て、エキス投与軽度感染群は、無処置対照群及び軽度感
染群に比して有意に高い値を示した(p<0.05)。
ria tenella オーシストの軽度感染が攻撃感染後の病態
の推移に及ぼす影響
照群+攻撃感染」群では、オーシスト感染後3日目に1
例が斃死したが、その他の群では斃死例は認められなか
った。
対照群は10.6gであったが、「無処置対照+攻撃感
染」群は8.5gであり、「無処置対照+攻撃感染」群
の1日当りの平均体重増加は無処置対照群と比して著し
く低下した。また、軽度感染群及び「軽度感染+攻撃感
染」群の場合の1日当りの平均体重増加は、それぞれ1
1.7g及び11.0gであり、また「エキス投与+軽
度感染」群及び「エキス投与+軽度感染+攻撃感染」群
の場合それぞれ15.9g及び13.9gであった。こ
のことから、前記エキスを投与した群の1日当りの平均
体重増加は、いずれにおいても対応する各攻撃感染群に
比して高い体重増加を示した。
ての群において軽度感染直後では血便は認められなかっ
たが、「無処置対照+攻撃感染」群では感染後3〜6日
に血便が多量、持続性かつ高頻度(++)に観察された。
しかし、オーシストの軽度な軽度感染を受けた場合、す
なわち「軽度感染+攻撃感染」群及び「エキス投与+軽
度感染+攻撃感染」群ではいずれも感染後3〜4日に一
過性の軽度の血便(+)がみられた程度であった。
ーシスト排泄数は、攻撃感染群及び「軽度感染+攻撃感
染」群ではそれぞれ42×106及び40×106であっ
たが、「エキス投与+軽度感染+攻撃感染」群では3.
3×106であった。このことから、「エキス投与+軽
度感染+攻撃感染」群の平均オーシスト排泄数は、攻撃
感染群及び「軽度感染+攻撃感染」群に比して著しい低
下が認められた。
眼的に観察した。その結果、攻撃感染群の盲腸は、弾力
性を欠き腫脹し、壁の菲薄化や暗赤色の出血性病巣が認
められ、その病変の平均スコアーは+4.0であった。
一方、「軽度感染+攻撃感染」群及び「エキス投与+軽
度感染+攻撃感染」群の盲腸は、軽度の出血性病変がみ
られたが、その平均スコアーはそれぞれ+3.0及び+
2.0であった。このことから、「エキス投与+軽度感
染+攻撃感染」群の盲腸の病変は、「軽度感染+攻撃感
染」群に比して軽度であった。なお、軽度感染群及び
「エキス投与+軽度感染」群の盲腸は、弾力性を有し肉
眼的病変は認められず、無処置対照群と同様であった。
また、甘蔗由来のエキスを投与したいずれの群において
も、盲腸の平均病変スコアーが低く抑えられた。
ria tenella オーシストの軽度感染が攻撃感染後の盲腸
内表面マーカー抗原陽性細胞の相対的比率(%)に及ぼ
す影響
リンパ球中における細胞膜マーカー表面抗原陽性細胞の
相対的比率をフローサイトメーターにて解析した結果を
示す。攻撃感染後7日の盲腸において、Bu−la+陽
性細胞とCD4+陽性細胞の相対的比率が無処置対照群
に比して著しく低下するのに対して、CD8+陽性細胞
及びTCR1+陽性細胞の比率は増加した。軽度感染群
及び「軽度感染+攻撃感染」群ではTCR2+陽性細胞
の比率が増加した。また、「エキス投与+軽度感染」群
及び「エキス投与+軽度感染+攻撃感染」群では、TC
R1+陽性細胞の比率が増加する傾向が認められた。
的要因の他にインターフェロンγの産生に関わるCD4
+陽性T細胞とTCR2+陽性T細胞の局所への動員・集
簇等が関連していることが報告されている(Yun, C.H.
ら、Eimeria tenella infection induces local interf
eron production and intestinal lymphocyte subpopul
ation changes、第68巻3号、第1282〜1288
頁、2000年)。攻撃感染に随伴するBu−la+陽
性細胞とCD4+陽性細胞の相対的比率の低下は、エキ
ス投与群及び軽度感染群においてみられたように攻撃感
染する前にエキス投与又はオーシスト(2×103個/
羽)の軽度感染を施すことにより、抑制又は軽減させる
ことができた。したがって、エキス投与又はオーシスト
の軽度感染による感染抑制及び病態軽減効果の機序は不
明であるが、本原虫が増殖する盲腸局所へのBu−la
+陽性細胞、CD4+陽性T細胞やTCR2+陽性T細胞
等の集簇が関連していると考えられる。
学的検査をおこなった(図1)。その結果、攻撃感染群
では、粘膜上皮及び固有層の病巣には多数のシゾントが
見られ、腔内にはガモントやオーシストも散見された。
また、出血性病変、上皮細胞及び粘膜固有層の破壊並び
に委縮などの退行性変化が観察された(図1−A)。
「軽度感染+攻撃感染」群では、シゾント数は攻撃感染
群に比して少なかった(図1−B)。「エキス投与+軽
度感染+攻撃感染」群では、回復期と思われる盲腸の委
縮が観察されたが、増殖した原虫はほとんど観察されず
及び原虫の寄生は認められなかった(図1−C)。
与することにより、SRBC及びBAに対する抗体産生
応答の増強が認められた。特に、2週齢時のBA抗原の
通常免疫では、通常BAに対する抗体は産生されないに
も関わらず、BA抗原に対して抗体応答を示すヒナの数
の増加やその平均力価の上昇が認められた。このことか
ら、甘蔗由来のエキスは、すでにある免疫システムの活
性増強及び免疫システムの成熟促進作用を有していると
考えられた。Eimeria tenella のオーシスト(2×10
3個/羽)を用いて軽度感染することにより、その後の
攻撃感染(100×103個/羽)に随伴する体重減少
及び盲腸病変を軽減又は抑制する。しかし、そのオーシ
スト(2×103個/羽)の軽度感染前に、製造例1の
甘蔗由来のエキスをそ嚢内に投与することにより、その
後の攻撃感染に随伴する体重減少、盲腸の病態並びに病
変形成を抑制する効果を示した。
ムの軽度な感染に対するヒトまたは動物の免疫のための
アジュバント効果を有していることが示された。
効成分とする剤を動物に投与(例えば、経口投与)する
ことにより、コクシジウムによって引き起こされるヒト
または動物の病気を予防治療をすることができる。ま
た、本発明によれば、甘蔗由来のエキスを含む剤を動物
に投与(例えば、経口投与)することにより、コクシジ
ウムのワクチン投与を含むコクシジウムの軽感染に対す
るヒトまたは動物の免疫のためのアジュバント効果を発
揮することができる。本発明による予防治療剤及びアジ
ュバント剤は、天然物であるにも関わらず、コクシジウ
ムのオーシストの排泄抑制効果は高く、またアジュバン
ト効果が高い。しかも、少量で上記効果を発揮するた
め、産業上非常に有用である。従って、抗菌・抗原虫剤
の投与回数を減少させる、またはこれらの投与の代替と
することができる。また、アジュバント効果により、ワ
クチンの投与回数を減少させることができる。また、自
然に起きる軽感染に対するアジュバント効果により、ワ
クチンの投与を省略することができる。さらに、本発明
による予防治療剤及びアジュバント剤は、植物由来であ
り、かつ古来よりヒトが甘蔗そのもの又は含蜜糖として
食してきた天然物であるため、ヒト又はヒトが食用とす
る家畜若しくは家禽などの産業動物の健康を害すること
もない。このように、本発明による予防治療剤及びアジ
ュバント剤は、安全でありかつ低コストである。
盲腸の病理組織像(HE染色標本、×100) 図1−A;攻撃感染群;粘膜上皮及び固有層内の多数の
シゾント寄生 図1−B;「軽度感染+攻撃感染」群;散在性のシゾン
ト 図1−C;「エキス投与+軽度感染+攻撃感染」群;粘
膜上皮及び固有層の委縮
析値
のシゾント寄生 図1−B(→);中程度のコクシジウ原虫のシゾントシ
ゾント寄生
Claims (28)
- 【請求項1】甘蔗由来のエキスを有効成分とすることを
特徴とする、コクシジウムによって引き起こされるヒト
または動物の病気に対する予防治療剤。 - 【請求項2】前記動物が家禽である請求項1に記載の予
防治療剤。 - 【請求項3】甘蔗由来のエキスが、甘蔗汁、甘蔗の溶媒
抽出液及び甘蔗由来の糖蜜から選ばれる原料を、固定担
体を用いたカラムクロマトグラフィーで処理することに
より得られる画分である請求項1又は請求項2のいずれ
か一に記載の予防治療剤。 - 【請求項4】甘蔗由来のエキスが、甘蔗汁、甘蔗の溶媒
抽出液及び甘蔗由来の糖蜜から選ばれる原料を、固定担
体としての合成吸着剤を充填したカラムに通液し、該合
成吸着剤に吸着された成分を、水、メタノール、エタノ
ール及びこれらの混合物から選ばれる溶媒で溶出するこ
とにより得られる画分である請求項1乃至請求項3のい
ずれか一に記載の予防治療剤。 - 【請求項5】甘蔗由来のエキスが、甘蔗汁、甘蔗の溶媒
抽出液及び甘蔗由来の糖蜜より選ばれる原料を、固定担
体としてのイオン交換樹脂を充填したカラムでの親和力
の差を利用したカラムクロマトグラフィー処理により分
離して得られる画分のうち、波長420nmの光を吸収
する画分である請求項1乃至3のいずれか一に記載の予
防治療剤。 - 【請求項6】イオン交換樹脂が、陽イオン交換樹脂であ
る請求項5に記載の予防治療剤。 - 【請求項7】陽イオン交換樹脂が、強酸性陽イオン交換
樹脂である請求項6に記載の予防治療剤。 - 【請求項8】強酸性陽イオン交換樹脂が、ナトリウムイ
オン型又はカリウムイオン型である請求項7に記載の予
防治療剤。 - 【請求項9】イオン交換樹脂が、ゲル型である請求項5
乃至8のいずれか一に記載の予防治療剤。 - 【請求項10】カラムクロマトグラフィー処理が、擬似
移動床連続分離法で行われるところの請求項5乃至9の
いずれか一に記載の予防治療剤。 - 【請求項11】波長420nmの光を吸収する画分がさ
らに電気透析処理に付され、塩分が低減されたところの
請求項5乃至10のいずれか一に記載の予防治療剤。 - 【請求項12】甘蔗由来のエキスが、バガスを水、エタ
ノール又はこれらの混合物から成る群から選ばれる抽出
溶媒で抽出して得られるエキスである請求項1乃至請求
項2のいずれか一に記載の予防治療剤。 - 【請求項13】前記抽出溶媒が、60/40体積比以下
の比でエタノールを含むエタノール−水混合溶媒である
請求項12に記載の予防治療剤。 - 【請求項14】請求項1乃至請求項13のいずれか一に
記載の予防治療剤を含む飼料。 - 【請求項15】甘蔗由来のエキスを有効成分として含有
することを特徴とする、コクシジウムの軽感染に対する
ヒトまたは動物の免疫のためのアジュバント剤。 - 【請求項16】前記コクシジウムが家禽に感染するもの
である請求項15に記載のアジュバント剤。 - 【請求項17】甘蔗由来のエキスが、甘蔗汁、甘蔗の溶
媒抽出液及び甘蔗由来の糖蜜から選ばれる原料を、固定
担体を用いたカラムクロマトグラフィーで処理すること
により得られる画分である請求項15又は請求項16の
いずれか一に記載のアジュバント剤。 - 【請求項18】甘蔗由来のエキスが、甘蔗汁、甘蔗の溶
媒抽出液及び甘蔗由来の糖蜜より選ばれる原料を、固定
担体としての合成吸着剤を充填したカラムに通液し、該
合成吸着剤に吸着された成分を、水、メタノール、エタ
ノール及びこれらの混合物から選ばれる溶媒で溶出する
ことにより得られる画分である請求項15乃至請求項1
7のいずれか一に記載のアジュバント剤。 - 【請求項19】甘蔗由来のエキスが、甘蔗汁、甘蔗の溶
媒抽出液及び甘蔗由来の糖蜜より選ばれる原料を、固定
担体としてのイオン交換樹脂を充填したカラムでの親和
力の差を利用したカラムクロマトグラフィー処理により
分離して得られる画分のうち、波長420nmの光を吸
収する画分である請求項15乃至17のいずれか一に記
載のアジュバント剤。 - 【請求項20】イオン交換樹脂が、陽イオン交換樹脂で
ある請求項19に記載のアジュバント剤。 - 【請求項21】陽イオン交換樹脂が、強酸性陽イオン交
換樹脂である請求項20に記載のアジュバント剤。 - 【請求項22】強酸性陽イオン交換樹脂が、ナトリウム
イオン型又はカリウムイオン型である請求項21に記載
のアジュバント剤。 - 【請求項23】イオン交換樹脂が、ゲル型である請求項
19乃至22のいずれか一に記載のアジュバント剤。 - 【請求項24】カラムクロマトグラフィー処理が、擬似
移動床連続分離法で行われるところの請求項19乃至2
3のいずれか一に記載のアジュバント剤。 - 【請求項25】波長420nmの光を吸収する画分がさ
らに電気透析処理に付され、塩分が低減されたところの
請求項19乃至24のいずれか一に記載のアジュバント
剤。 - 【請求項26】甘蔗由来のエキスが、バガスを水、エタ
ノール又はこれらの混合物から成る群から選ばれる抽出
溶媒で抽出して得られるエキスである請求項15乃至請
求項16のいずれか一に記載のアジュバント剤。 - 【請求項27】前記抽出溶媒が、60/40体積比以下
の比でエタノールを含むエタノール−水混合溶媒である
請求項26に記載のアジュバント剤。 - 【請求項28】請求項15乃至請求項27のいずれか一
に記載のアジュバント剤を含む飼料。
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