JP2003062277A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003062277A
JP2003062277A JP2001252038A JP2001252038A JP2003062277A JP 2003062277 A JP2003062277 A JP 2003062277A JP 2001252038 A JP2001252038 A JP 2001252038A JP 2001252038 A JP2001252038 A JP 2001252038A JP 2003062277 A JP2003062277 A JP 2003062277A
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詔八 鵜川
Takehiro Kondo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期化処理を実行させる不正行為が行われて
も、そのような不正行為を容易に発見することができる
遊技機を提供する。 【解決手段】 可変表示制御処理において、表示制御用
CPUは、初期化報知コマンドを受信していれば、初期
化処理の実行を報知するための初期化報知を開始する。
また、初期化報知中フラグをオンするとともに、初期化
報知期間タイマを設定する。その後、表示制御用CPU
は、初期化報知中フラグがオン状態であれば、初期化報
知期間タイマがタイムアウトしているか否か確認し、タ
イムアウトしていれば初期化報知中フラグをオフすると
ともに、初期化報知を終了する。このように、不正行為
が行われた場合には初期化報知を行うので、不正行為を
容易に発見することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者が所定の遊
技を行い、所定条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技
価値を付与可能なパチンコ遊技機やスロットマシン等の
遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。
さらに、表示状態が変化可能な可変表示装置が設けら
れ、可変表示装置の表示結果があらかじめ定められた特
定の表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に
与えるように構成されたものがある。
【0003】特別図柄を表示する可変表示装置の表示結
果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せとな
ることを、通常、「大当り」という。なお、遊技価値と
は、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状
態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態にな
ることや、遊技者にとって有利な状態となるための権利
を発生させたりすることである。
【0004】大当りが発生すると、例えば、大入賞口が
所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に
移行する。そして、各開放期間において、所定個(例え
ば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成
する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例え
ば16ラウンド)に固定されている。なお、各開放につ
いて開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数
が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口
は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条
件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの
入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終
了する。
【0005】そして、遊技球が遊技盤に設けられている
入賞口に遊技球が入賞すると、あらかじめ決められてい
る個数の賞球払出が行われる。遊技の進行は主基板に搭
載された遊技制御手段によって制御されるので、入賞に
もとづく賞球個数は、遊技制御手段によって決定され、
景品としての遊技球を払い出す払出機構を制御する払出
制御手段に送信される。なお、以下、遊技制御手段およ
びその他の制御手段を、それぞれ電気部品制御手段と呼
ぶことがある。また、電気部品とは、遊技機に設けられ
ている部品(機構部品や回路等)であって、電気的に動
作するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】遊技機には、遊技制御
手段を初めとする種々の電気部品制御手段が搭載されて
いるが、一般に、各電気部品制御手段はマイクロコンピ
ュータで構成される。すなわち、ROM等にプログラム
が格納され、制御上一時的に発生するデータや制御進行
に伴って変化するデータがRAMに格納される。する
と、遊技機に停電等による電源断状態が発生すると、R
AM内のデータは失われてしまう。よって、停電等から
の復旧時には、最初の状態(例えば、遊技店においてそ
の日最初に遊技機に電源投入されたときの状態)に戻さ
ざるを得ないので、遊技者に不利益がもたらされる可能
性がある。例えば、大当り遊技中において電源断が発生
し遊技機が最初の状態に戻ってしまうのでは、遊技者は
大当りの発生にもとづく利益を享受することができなく
なってしまう。
【0007】そのような事態を回避するには、停電等の
不測の電力供給の停止が生じたときに、遊技制御手段に
おいて、必要なデータを電源バックアップされたバック
アップRAMに保存し、電源が復旧したときに保存され
ていたデータを復元して遊技状態を復元し遊技を再開さ
せればよい。一般に、バックアップRAMが設けられて
いる場合には、電力供給が停止することを検出する検出
回路が設けられ、検出回路からの信号(電源断信号と呼
ぶことにする。)を割込信号としてマイクロコンピュー
タの割込端子に入力し、マイクロコンピュータは、割込
によって電力供給の停止を検知して必要なデータをバッ
クアップRAMに保存する処理を実行する。バックアッ
プRAMに保存される必要なデータには遊技状態を復元
するための情報が含まれるのであるから、プログラムカ
ウンタの値やレジスタの値等がスタック領域に保存され
るのが一般的である。バックアップRAMに必要なデー
タを保存するための処理は、電力供給の停止に伴う電源
電圧の低下時に、電源電圧がマイクロコンピュータが動
作可能な電圧にある間に実行され、バックアップRAM
に必要なデータを保存するための処理の実行が完了した
後、電源電圧は、マイクロコンピュータが動作し得ない
電圧にまで低下した後に0になる。
【0008】上記のように構成された遊技機において、
電力供給が停止する場合に、電源電圧の値が不安定にな
るので、電源断信号が連続的に発生するおそれがある。
電源断信号が連続的に発生すると、マイクロコンピュー
タに対して連続的に割込が発生するので、必要なデータ
をバックアップRAMに保存する処理が確実になされな
くなってしまう。そのために、電源断信号が連続的に発
生することを防止するための手段(具体的には回路等)
が検出回路の側に設けられていることもある。
【0009】しかし、電力供給の停止が生ずる訳ではな
いにも関わらず、検出回路の側からマイクロコンピュー
タの割込端子に至る信号線において電源断信号が連続的
に入力されると、スタック領域のサイズには限界がある
にもかかわらず、繰り返し割込処理が実行されることに
よってスタック領域へのデータ保存が繰り返され、遂に
はスタックオーバーフローが生じてしまう。その結果、
スタックオーバーフローに起因してRAM領域の内容が
破壊されてしまうことによりプログラム暴走が生じたこ
とにもとづいて、ウォッチドッグタイマのタイムアップ
が生じてマイクロコンピュータにリセットがかかり、R
AM領域の内容が初期化される。
【0010】また、電力供給の停止が生ずる訳ではない
にも関わらず、検出回路の側からマイクロコンピュータ
のリセット端子に至る信号線においてリセット信号が入
力されると、強制的にマイクロコンピュータにリセット
がかかり、RAM領域の内容が初期化される。
【0011】上述した大当りを発生させるか否かは、一
般に、所定のタイミング(例えば始動入賞の発生時すな
わち始動入賞信号の入力時)において、RAM領域に形
成された乱数発生用カウンタのカウント値があらかじめ
決められた大当り判定値に一致するか否かによって決定
される。上述したように、電源断信号が連続的に入力さ
れたりリセット信号が入力されたりすると、システムリ
セットがかかり、初期化処理にてRAMの内容が初期化
されるので、大当りを発生させるか否かを決定するため
の乱数発生用カウンタのカウント値も初期化される(0
に戻される。)。すると、カウント値が0から歩進を開
始するので、カウント値があらかじめ決められた大当り
判定値に一致するタイミングを容易に把握できてしま
う。
【0012】つまり、不正基板等の不正手段を遊技機に
搭載し、不正手段からマイクロコンピュータに対して電
源断信号(割込信号)を連続的に入力させたりリセット
信号を入力させたりするとともに、乱数発生用カウンタ
のカウント値が大当り判定値に一致するようなタイミン
グで、マイクロコンピュータが搭載されている遊技制御
基板に対して不正に始動入賞信号を送り込むことによっ
て、不正に大当りを生じさせることが可能になってしま
う。
【0013】そこで、本発明は、停電等の不測の電力供
給の停止が生じたときに必要なデータを割込処理によっ
て電源バックアップされたバックアップRAMに保存す
るように構成されている場合に、不正に割込信号やリセ
ット信号を送り込むような不正行為が行われても、その
ような不正行為を容易に発見することができる遊技機を
提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技者が所定の遊技を行い、所定条件の成立に応じて遊
技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技機であって、遊
技に関わる制御を行う制御手段(例えばCPU56を含
む遊技制御手段)が搭載された制御基板(例えば主基板
31)と、遊技機への電力供給が停止しても所定期間は
記憶内容を保持することが可能な変動データ記憶手段
(例えば電源バックアップされたRAM55)と、所定
電位の電源の出力電圧を監視し検出条件が成立した場合
に検出信号(例えば電源断信号)を出力する電源監視手
段(例えば電源監視用IC902)とを備え、制御手段
が、電源監視手段からの検出信号を入力するための信号
入力部(例えばマスク不能割込端子)を備え、信号入力
部への信号入力にもとづいて、制御状態の復旧に必要な
データを変動データ記憶手段に退避させるデータ退避処
理(例えば図38に示す処理)を実行可能であり、電力
供給が停止したあと電力供給が再開された場合に、所定
条件の成立(例えばステップS7a〜ステップS7cに
て課される条件)にもとづいて、制御状態を初期化する
初期化処理(例えばステップS9〜ステップS15)ま
たは変動データ記憶手段の記憶内容にもとづいて制御状
態を復旧する復旧処理(例えば図20に示す遊技状態復
旧処理)のいずれか一方を実行可能であって、初期化処
理を実行する場合には、遊技機に設けられる報知手段
(例えば可変表示装置9、スピーカ27、ランプ・LE
Dなどの発光体)にて報知を行うための報知処理(例え
ばステップS14)を実行することを特徴とする。
【0015】制御手段は、遊技の進行を制御する遊技制
御手段(例えばCPU56を含む遊技制御手段)であ
り、遊技制御手段からのコマンドにもとづいて報知手段
を制御する電気部品制御手段(例えば表示制御用CPU
101を含む表示制御手段、ランプ制御用CPU351
を含むランプ制御手段、音制御用CPU701を含む音
制御手段)を備え、遊技制御手段が、報知処理にて、報
知を行うことを示すコマンド(例えば初期化報知コマン
ド)を電気部品制御手段に送信する(例えばステップS
14)ように構成されていてもよい。
【0016】報知手段による報知は所定期間(例えば初
期化報知期間タイマに設定される期間)継続的に実行さ
れ、電気部品制御手段が、報知の実行期間中には新たに
コマンドを受信した場合でも、新たに受信したコマンド
にもとづく制御を実行しない(例えばステップS68
2、ステップS683)ように構成されていてもよい。
【0017】特定の条件が成立した場合に遊技者にとっ
て有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に制御
可能であり、遊技制御手段が、報知処理にて、特定遊技
状態の発生に関連して送出されるコマンド(例えば大当
り開始時表示コマンド)を、報知を行うことを示すコマ
ンドとして電気部品制御手段に送出するように構成され
ていてもよい。
【0018】制御手段が、初期化処理を実行する場合に
は、遊技機外部に初期化処理の実行を示す信号を出力す
る初期化信号出力処理(例えば、ステップS11)を実
行するように構成されていてもよい。
【0019】制御状態の判定に用いられる判定用数値
(例えば大当り判定用乱数)を更新する判定用数値更新
手段(例えばCPU56を含む遊技制御手段)を備え、
判定用数値は、変動データ記憶手段に記憶され、初期化
処理は、判定用数値を初期化する処理(例えばステップ
S9)を含むように構成されていてもよい。
【0020】制御手段が、データ退避処理にて制御状態
の復旧に必要なデータをスタック領域に退避させ、退避
させたデータの格納先のアドレスを変動データ記憶手段
の作業領域(例えば図41に示すカウンタ等)に格納す
る処理(例えばステップS451〜ステップS458)
を行うとともに、スタック領域に退避されたデータが当
該スタック領域の容量を超えた場合(例えばステップS
81にてスタックオーバーフローであると判定された場
合)には、初期化処理(例えばステップS9〜ステップ
S15)の実行条件(例えば、ステップS7a〜ステッ
プS7cにて課される条件、ステップS81にて課され
る条件)が成立するように構成されていてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を
示す正面図である。
【0022】パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成
された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取
り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊
技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に
形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対
して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構
部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けら
れる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構
造体である。
【0023】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供
給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技
球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハ
ンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2
の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられてい
る。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その
板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体であ
る。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されて
いる。
【0024】遊技領域7の中央付近には、それぞれが識
別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を
含む可変表示装置(特別可変表示装置)9が設けられて
いる。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、
「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14が設けられ
ている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の
背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出され
る。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可
変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置1
5は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0025】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20
は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技
盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)
に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉
板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出され
る。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換え
るためのソレノイド21Aも設けられている。また、可
変表示装置9の上部には、始動入賞口14に入った有効
入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つのLEDに
よる特別図柄始動記憶表示器(以下、始動記憶表示器と
いう。)18が設けられている。有効始動入賞がある毎
に、始動記憶表示器18は点灯するLEDを1増やす。
そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、
点灯するLEDを1減らす。
【0026】ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッ
チ32aで検出されると、普通図柄始動記憶が上限に達
していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、
普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表
示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表
示の可変表示が開始される。普通図柄表示器10におい
て表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなけ
れば、普通図柄始動記憶の値が1増やされる。普通図柄
表示器10の近傍には、普通図柄始動記憶数を表示する
4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表
示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある
毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを
1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開
始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
【0027】この実施の形態では、左右のランプ(点灯
時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによ
って可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば2
9秒)継続する。そして、可変表示の終了時に左側のラ
ンプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲ
ート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値
が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定され
る。普通図柄表示器10における可変表示の表示結果が
当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所
定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態に
なる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図
柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって
不利な状態から有利な状態に変化する。
【0028】さらに、確変状態では、普通図柄表示器1
0における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる
とともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数と
のうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさ
らに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、
普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)
が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利
になるようにしてもよい。
【0029】遊技盤6には、複数の入賞口29,30,
33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,3
3への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aによって検出される。遊技領域7の
左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25
が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収する
アウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上
部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられ
ている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左
枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられてい
る。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口
等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ラン
プ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cお
よび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光
体の一例である。
【0030】そして、この例では、左枠ランプ28bの
近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51
が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れ
たときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置さ
れ、プリペイドカードが挿入されることによって球貸し
を可能にするカードユニット50も示されている。な
お、プリペイドカードとしての磁気カードに限らず、I
Cカード等の他の記録媒体を用いることもできる。記録
媒体の形状についても、名刺大の薄型のカード形状に限
らず、ICコインなど種々の形状のものを使用すること
ができる。
【0031】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カード内に
記録された残額情報に端数(100円未満の数)が存在
する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられる
度数表示LEDに表示させるための端数表示スイッチ1
52、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技
機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器15
3、カードユニット50内にカードが投入されているこ
とを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体として
のカードが挿入されるカード挿入口155、およびカー
ド挿入口155の裏面に設けられているカードリーダラ
イタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放
するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0032】打球発射装置から発射された遊技球は、打
球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域
7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口ス
イッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始で
きる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が
可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始でき
る状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0033】可変表示装置9における特別図柄の可変表
示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特
別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示態様)であ
ると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板2
0が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例え
ば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開
閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞ス
イッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20
の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例
えば15ラウンド)許容される。
【0034】停止時の可変表示装置9における特別図柄
の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)
の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が
高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさ
らに有利な状態となる。
【0035】次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造につ
いて図3および図4を参照して説明する。図3は、遊技
機を裏面から見た背面図である。図4は、各種部材が取
り付けられた機構板を遊技機背面側から見た背面図であ
る。
【0036】図3に示すように、遊技機裏面側では、可
変表示装置9を制御する図柄制御基板80を含む可変表
示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ
等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置され
ている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコ
ンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置され
ている。さらに、遊技盤6に設けられている各種装飾L
ED、特別図柄始動記憶表示器(始動記憶表示器)18
および普通図柄始動記憶表示器41、装飾ランプ25、
枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ2
8b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れ
ランプ52を点灯制御するランプ制御手段が搭載された
ランプ制御基板35、スピーカ27からの音発生を制御
する音制御手段が搭載された音制御基板70も設けられ
ている。また、DC30V、DC21V、DC12Vお
よびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電力供給
基板としての電源基板910や発射制御基板91が設け
られている。
【0037】遊技機裏面において、上方には、各種情報
を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナ
ル基板160が設置されている。ターミナル基板160
には、少なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入し
て外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外
部出力するための賞球用端子および球貸し個数信号を外
部出力するための球貸し用端子が設けられている。ま
た、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えた情報端子盤34が
設置されている。
【0038】さらに、各基板(主基板31や払出制御基
板37等)に含まれる変動データ記憶手段(例えば、電
力供給停止時にもその内容を保持可能なバックアップR
AM)に記憶されたバックアップデータをクリアするた
めの初期化操作手段としてのクリアスイッチ921が搭
載されたスイッチ基板190が設けられている。スイッ
チ基板190には、クリアスイッチ921と、主基板3
1等の他の基板と接続されるコネクタ922が設けられ
ている。
【0039】貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導
レール39を通り、図4に示されるように、カーブ樋1
86を経て賞球ケース40Aで覆われた球払出装置に至
る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段とし
ての球切れスイッチ187が設けられている。球切れス
イッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出
動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内
の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タン
ク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ
167も誘導レール39における上流部分(貯留タンク
38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出ス
イッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置
島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球
の補給が行われる。
【0040】なお、球切れスイッチ187は、球払出装
置に至る払出球通路に27〜28個程度の遊技球が存在
することを検出できるような位置に係止されている。す
なわち、球切れスイッチ187は、賞球の一単位の最大
払出量(この実施の形態では15個)および球貸しの一
単位の最大払出量(この実施の形態では100円:25
個)以上が確保されていることが確認できるような位置
に設置されている。
【0041】球払出装置から払い出された遊技球は、連
絡口45を通ってパチンコ遊技機1の前面に設けられて
いる打球供給皿3に誘導される。連絡口45の側方に
は、パチンコ遊技機1の前面に設けられている余剰球受
皿4に連通する余剰球通路46が形成されている。
【0042】入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸
し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿
3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口45に到達し
た後さらに遊技球が払い出されると、遊技球は、余剰球
通路46を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球
が払い出されると、感知レバー47が貯留状態検出手段
としての満タンスイッチ48を押圧して、貯留状態検出
手段としての満タンスイッチ48がオンする。その状態
では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払
出装置の動作が停止するとともに発射装置の駆動も停止
する。
【0043】図4に示すように、球払出装置の側方に
は、カーブ樋186から遊技機下部の排出口192に至
る球抜き通路191が形成されている。球抜き通路19
1の上部には球抜きレバー193が設けられ、球抜きレ
バー193が遊技店員等によって操作されると、誘導レ
ール39から球抜き通路191への遊技球通路が形成さ
れ、貯留タンク38内に貯留されている遊技球は、排出
口192から遊技機外に排出される。
【0044】図5は、球払出装置97の構成例を示す分
解斜視図である。この例では、賞球ケース40Aとして
の3つのケース140,141,142の内部に球払出
装置97が形成されている。ケース140,141の上
部には、球切れスイッチ187の下部の球通路と連通す
る穴170,171が設けられ、遊技球は、穴170,
171から球払出装置97に流入する。
【0045】球払出装置97は駆動源となる払出モータ
(例えばステッピングモータ)289を含む。払出モー
タ289の回転力は、払出モータ289の回転軸に嵌合
しているギア290に伝えられ、さらに、ギア290と
噛み合うギア291に伝えられる。ギア291の中心軸
には、凹部を有するスプロケット292が嵌合してい
る。穴170,171から流入した遊技球は、スプロケ
ット292の凹部によって、スプロケット292の下方
の球通路293に1個ずつ落下させられる。
【0046】球通路293には遊技球の流下路を切り替
えるための振分部材311が設けられている。振分部材
311はソレノイド310によって駆動され、賞球払出
時には、球通路293における一方の流下路を遊技球が
流下するように倒れ、球貸し時には球通路293におけ
る他方の流下路を遊技球が流下するように倒れる。な
お、払出モータ289およびソレノイド310は、払出
制御基板37に搭載されている払出制御用CPUによっ
て制御される。また、払出制御用CPUは、主基板31
に搭載されている遊技制御用のCPUからの指令に応じ
て払出モータ289およびソレノイド310を制御す
る。
【0047】賞球払出時に選択される流下路の下方には
球払出装置によって払い出された遊技球を検出する払出
検出手段としての賞球センサ(賞球カウントスイッチ)
301Aが設けられ、球貸し時に選択される流下路の下
方には球払出装置によって払い出された遊技球を検出す
る球貸しセンサ(球貸しカウントスイッチ)301Bが
設けられている。賞球カウントスイッチ301Aの検出
信号と球貸しカウントスイッチ301Bの検出信号は払
出制御基板37の払出制御用CPUに入力される。払出
制御用CPUは、それらの検出信号にもとづいて、実際
に払い出された遊技球の個数を計数する。
【0048】なお、ギア291の周辺部には、払出モー
タ位置センサ296を形成する複数の突起部295が形
成されている。突起部295は、ギア291の回転すな
わち払出モータ289の回転に伴って発光体(図示せ
ず)からの光を、払出モータ位置センサの受光部(図示
せず)に対して透過させたり遮蔽したりする。払出制御
用CPUは、受光部からの検出信号によって払出モータ
289の位置を認識することができる。
【0049】また、この実施の形態では、払出手段とし
ての球払出装置97は球貸しも賞球払出も実行可能な構
成であるが、球貸しを行う機構と賞球払出を行う機構と
が独立していても本発明を適用することができる。球貸
しを行う機構と賞球払出を行う機構とが独立している場
合には、賞球払出と球貸しとを同時実行可能なので、遊
技球の相対的な払出速度を速くすることができる。ま
た、遊技球の流下路を切り替えるための振分部材311
およびソレノイド310は不要である。さらに、払出手
段として、例えば、モータが正転すると賞球払出が行わ
れモータが逆転すると球貸しが行われるような構造のも
のなど、他の構造のものを用いることもできる。
【0050】図6は、遊技盤6に設置されているスイッ
チ基板190の部分を示す正面図である。図6に示すよ
うに、スイッチ基板190には、主基板31等の他の基
板に、ケーブルを介してクリアスイッチ921の出力を
接続するためのコネクタ922が搭載されている。
【0051】図7は、スイッチ基板190に搭載された
クリアスイッチ921の構成の一例を示す構成図であ
る。図7(A)には、押しボタン構造のクリアスイッチ
921が示されている。クリアスイッチ921が押下さ
れるとローレベル(オン状態)のクリアスイッチ信号
(操作信号)が出力され、コネクタ922を介して主基
板31および払出制御基板37等に出力される。すなわ
ち、クリアスイッチ921から主基板31および払出制
御基板37等に出力される操作信号がオン状態になる。
また、クリアスイッチ921が押下されていなければハ
イレベル(オフ状態)の信号が出力される。なお、この
実施の形態では、クリアスイッチ信号は少なくとも主基
板31および払出制御基板37に出力されるので、コネ
クタ922として、主基板31へのクリアスイッチ信号
を出力するためのコネクタと、払出制御基板37へのク
リアスイッチ信号を出力するためのコネクタとを別個に
設けてもよい。
【0052】図7(B)は、クリアスイッチ921の他
の構成例を示す構成図である。図7(B)に示すクリア
スイッチ921は、「OFF」、「ON」および「クリ
ア」の選択切り換えを行うための切換操作部921aを
有する。切換操作部921aによって、「OFF」が選
択されているときは何らの信号も発生しない。「ON」
が選択されているときはハイレベルの信号を出力する。
なお、クリアスイッチ921が、遊技機1に対する電源
供給のオン/オフ切換のためのスイッチも兼ねていても
よい。その場合、「OFF」が選択されると、遊技機1
に対する電源供給が停止された状態(遊技機の電源がオ
フの状態)になる。「ON」または「クリア」が選択さ
れると、遊技機1に対して電源供給が行われる状態(遊
技機の電源がオンの状態)になる。また、「クリア」が
選択されているときに、ローレベルのクリアスイッチ信
号が出力される。
【0053】なお、この実施の形態では、クリアスイッ
チ921が搭載されたスイッチ基板190が他の基板
(遊技制御基板等)とは別個に設けられているが、他の
基板にクリアスイッチ921を搭載してもよい。例え
ば、電源基板910に搭載してもよい。クリアスイッチ
921が電源基板910に搭載されている場合には、遊
技盤6の入れ替え等の場合に入れ替え後の遊技盤6に対
して電源基板910をそのまま使用しても、入れ替え後
の遊技盤6において、そのままで遊技状態復旧処理等を
実行することができる。すなわち、電源基板910の使
い回しを行うことができる。
【0054】また、クリアスイッチ921は、遊技盤6
の側に設置されていてもよいが、遊技枠側に設置されて
いてもよい。
【0055】図8は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図8には、払出制御
基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射
制御基板91および図柄制御基板80も示されている。
主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1
を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ9
21からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路5
8と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、
開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内
の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路
53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と
が搭載されている。
【0056】なお、図8には示されていないが、カウン
トスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回
路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサ
と称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出
できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)
であれば、その名称を問わない。スイッチと称されてい
るものがセンサと称されているもの等でもよいこと、す
なわち、スイッチが遊技媒体検出手段の一例であること
は、他の実施の形態でも同様である。
【0057】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装
置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞
球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを
示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等
の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載さ
れている。
【0058】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのR
AM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU5
6およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態で
は、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されて
いる。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコン
ピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータ
は、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、R
OM54およびI/Oポート部57は外付けであっても
内蔵されていてもよい。
【0059】また、RAM(CPU内蔵RAMであって
もよい。)55の少なくとも一部が、電源基板910に
おいて作成されるバックアップ電源よってバックアップ
されているバックアップRAMである。すなわち、遊技
機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM
55の少なくとも一部の内容は保存される。ただし、こ
の実施の形態では、RAMの全てがバックアップ電源に
よってバックアップされている。
【0060】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0061】この実施の形態では、ランプ制御基板35
に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられ
ている始動記憶表示器18、普通図柄始動記憶表示器4
1および装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠
側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28
b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れラ
ンプ52の表示制御を行う。なお、各ランプはLEDそ
の他の種類の発光体でもよく、この実施の形態および他
の実施の形態で用いられているLEDも他の種類の発光
体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例
である。また、特別図柄を可変表示する可変表示装置9
および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表
示制御は、図柄制御基板80に搭載されている表示制御
手段によって行われる。
【0062】図9は、図柄制御基板80内の回路構成
を、可変表示装置9の一実現例であるLCD(液晶表示
装置)82、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポ
ート(ポート0,2)570,572および出力バッフ
ァ回路620,62Aとともに示すブロック図である。
出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデ
ータが出力され、出力ポート570からは1ビットのス
トローブ信号(INT信号)が出力される。
【0063】表示制御用CPU101は、制御データR
OM102に格納されたプログラムに従って動作し、主
基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ
回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力
バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信
する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例
えば汎用ICである74HC540,74HC14を使
用することができる。なお、表示制御用CPU101が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路105A,105Bと表示制御用CPU101との
間に、I/Oポートが設けられる。
【0064】そして、表示制御用CPU101は、受信
した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示され
る画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマン
ドに応じた指令をVDP103に与える。VDP103
は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出
す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD8
2に表示するための画像データを生成し、R,G,B信
号および同期信号をLCD82に出力する。
【0065】なお、図9には、VDP103をリセット
するためのリセット回路83、VDP103に動作クロ
ックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高
い画像データを格納するキャラクタROM86も示され
ている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の
高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される
人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からな
る画像などである。
【0066】入力バッファ回路105A,105Bは、
主基板31から表示制御基板80へ向かう方向にのみ信
号を通過させることができる。従って、表示制御基板8
0側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すな
わち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポ
ートとともに不可逆性情報入力手段を構成する。表示制
御基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改
造によって出力される信号が主基板31側に伝わること
はない。
【0067】高周波信号を遮断するノイズフィルタ10
7として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズ
が使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によっ
て、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったとして
も、その影響は除去される。また、主基板31のバッフ
ァ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設
けてもよい。
【0068】図10は、主基板31およびランプ制御基
板35における信号送受信部分を示すブロック図であ
る。この実施の形態では、遊技領域7の外側に設けられ
ている天枠ランプ28a、左右枠ランプ28b,28c
と遊技盤に設けられている装飾ランプ25、始動記憶表
示器18および普通図柄始動記憶表示器41の点灯/消
灯と、賞球ランプ51および球切れランプ52の点灯/
消灯とを示すランプ制御コマンドが主基板31からラン
プ制御基板35に出力される。
【0069】図10に示すように、ランプ制御に関する
ランプ制御コマンドは、基本回路53におけるI/Oポ
ート部57の出力ポート(出力ポート0,3)570,
573から出力される。出力ポート(出力ポート3)5
73は8ビットのデータを出力し、出力ポート570は
1ビットのINT信号を出力する。ランプ制御基板35
において、主基板31からの制御コマンドは、入力バッ
ファ回路355A,355Bを介してランプ制御用CP
U351に入力する。なお、ランプ制御用CPU351
がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッフ
ァ回路355A,355Bとランプ制御用CPU351
との間に、I/Oポートが設けられる。
【0070】ランプ制御基板35において、ランプ制御
用CPU351は、各制御コマンドに応じて定義されて
いる天枠ランプ28a、左右枠ランプ28b,28c、
装飾ランプ25の点灯/消灯パターンに従って、天枠ラ
ンプ28a、左右枠ランプ28b,28c、装飾ランプ
25に対して点灯/消灯信号を出力する。点灯/消灯信
号は、天枠ランプ28a、左右枠ランプ28b,28
c、装飾ランプ25に出力される。なお、点灯/消灯パ
ターンは、ランプ制御用CPU351の内蔵ROMまた
は外付けROMに記憶されている。
【0071】主基板31において、CPU56は、RA
M55の記憶内容に未払出の賞球残数があるときに賞球
ランプ51の点灯を指示する制御コマンドを出力し、前
述した遊技盤裏面の払出球通路の上流に設置されている
球切れスイッチ187(図3参照)が遊技球を検出しな
くなると球切れランプ52の点灯を指示する制御コマン
ドを出力する。ランプ制御基板35において、各制御コ
マンドは、入力バッファ回路355A,355Bを介し
てランプ制御用CPU351に入力する。ランプ制御用
CPU351は、それらの制御コマンドに応じて、賞球
ランプ51および球切れランプ52を点灯/消灯する。
なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU35
1の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶されている。
【0072】入力バッファ回路355A,355Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路35
5A,355Bは、主基板31からランプ制御基板35
へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従
って、ランプ制御基板35側から主基板31側に信号が
伝わる余地はない。たとえ、ランプ制御基板35内の回
路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力さ
れる信号がメイン基板31側に伝わることはない。な
お、入力バッファ回路355A,355Bの入力側にノ
イズフィルタを設けてもよい。
【0073】また、主基板31において、出力ポート5
70,573の外側にバッファ回路620,63Aが設
けられている。バッファ回路620,63Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、ランプ制御基板70から主基板31に信号が与え
られる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこ
とができる。なお、バッファ回路620,63Aの出力
側にノイズフィルタを設けてもよい。
【0074】図11は、主基板31における音制御コマ
ンドの信号送信部分および音制御基板70の構成例を示
すブロック図である。この実施の形態では、遊技進行に
応じて、遊技領域7の外側に設けられているスピーカ2
7の音出力を指示するための音制御コマンドが、主基板
31から音制御基板70に出力される。
【0075】図11に示すように、音制御コマンドは、
基本回路53におけるI/Oポート部57の出力ポート
(出力ポート0,4)570,574から出力される。
出力ポート(出力ポート4)574からは8ビットのデ
ータが出力され、出力ポート570からは1ビットのI
NT信号が出力される。音制御基板70において、主基
板31からの各信号は、入力バッファ回路705A,7
05Bを介して音制御用CPU701に入力する。な
お、音制御用CPU701がI/Oポートを内蔵してい
ない場合には、入力バッファ回路705A,705Bと
音制御用CPU701との間に、I/Oポートが設けら
れる。
【0076】そして、例えばディジタルシグナルプロセ
ッサによる音声合成回路702は、音制御用CPU70
1の指示に応じた音声や効果音を発生し音量切替回路7
03に出力する。音量切替回路703は、音制御用CP
U701の出力レベルを、設定されている音量に応じた
レベルにして音量増幅回路704に出力する。音量増幅
回路704は、増幅した音信号をスピーカ27に出力す
る。
【0077】入力バッファ回路705A,705Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路70
5A,705Bは、主基板31から音制御基板70へ向
かう方向にのみ信号を通過させることができる。よっ
て、音制御基板70側から主基板31側に信号が伝わる
余地はない。従って、音制御基板70内の回路に不正改
造が加えられても、不正改造によって出力される信号が
主基板31側に伝わることはない。なお、入力バッファ
回路705A,705Bの入力側にノイズフィルタを設
けてもよい。
【0078】また、主基板31において、出力ポート5
70,574の外側にバッファ回路620,67Aが設
けられている。バッファ回路620,67Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、音制御基板70から主基板31に信号が与えられ
る可能性がある信号ラインをさらに確実になくすことが
できる。なお、バッファ回路620,67Aの出力側に
ノイズフィルタを設けてもよい。
【0079】図12は、払出制御基板37および球払出
装置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示
すブロック図である。図12に示すように、満タンスイ
ッチ48からの検出信号は、中継基板71を介して主基
板31のI/Oポート部57に入力される。また、球切
れスイッチ187からの検出信号も、中継基板72およ
び中継基板71を介して主基板31のI/Oポート部5
7に入力される。
【0080】主基板31のCPU56は、球切れスイッ
チ187からの検出信号が球切れ状態を示しているか、
または、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状
態を示していると、払出を停止すべき状態であることを
指示する払出制御コマンドを送出する。払出を停止すべ
き状態であることを指示する払出制御コマンドを受信す
ると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は球
払出処理を停止する。
【0081】さらに、賞球カウントスイッチ301Aか
らの検出信号は、中継基板72および中継基板71を介
して主基板31のI/Oポート部57に入力されるとと
もに、中継基板72を介して払出制御基板37の入力ポ
ート372bに入力される。賞球カウントスイッチ30
1Aは、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、実
際に払い出された賞球払出球を検出する。
【0082】入賞があると、払出制御基板37には、主
基板31の出力ポート(ポート0,1)570,571
から賞球個数を示す払出制御コマンドが入力される。出
力ポート(出力ポート1)571は8ビットのデータを
出力し、出力ポート570は1ビットのINT信号を出
力する。賞球個数を示す払出制御コマンドは、入力バッ
ファ回路373Aを介してI/Oポート372aに入力
される。INT信号は、入力バッファ回路373Bを介
して払出制御用CPU371の割込端子に入力されてい
る。払出制御用CPU371は、I/Oポート372a
を介して払出制御コマンドを入力し、払出制御コマンド
に応じて球払出装置97を駆動して賞球払出を行う。な
お、この実施の形態では、払出制御用CPU371は、
1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRA
Mが内蔵されている。
【0083】また、主基板31において、出力ポート5
70,571の外側にバッファ回路620,68Aが設
けられている。バッファ回路620,68Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、払出制御基板37から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,68Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0084】払出制御用CPU371は、出力ポート3
72cを介して、貸し球数を示す球貸し個数信号をター
ミナル基板160に出力する。さらに、出力ポート37
2dを介して、エラー表示用LED374にエラー信号
を出力する。
【0085】さらに、払出制御基板37の入力ポート3
72bには、中継基板72を介して、球貸しカウントス
イッチ301B、および払出モータ289の回転位置を
検出するための払出モータ位置センサ296からの検出
信号が入力される。球貸しカウントスイッチ301B
は、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、実際に
払い出された貸し球を検出する。払出制御基板37から
の払出モータ289への駆動信号は、出力ポート372
cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払出機
構部分における払出モータ289に伝えられ、振分ソレ
ノイド310への駆動信号は、出力ポート372eおよ
び中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分
における振分ソレノイド310に伝えられる。また、ク
リアスイッチ921の出力も、入力ポート372bに入
力される。
【0086】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、連結台方向表示器153、カ
ード投入表示ランプ154およびカード挿入口155が
設けられている(図1参照)。残高表示基板74には、
打球供給皿3の近傍に設けられている度数表示LED、
球貸しスイッチおよび返却スイッチが接続される。
【0087】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が払出制御基板37を介して与えら
れる。また、カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および球貸し可表示信号が払出制御基板37を介して
与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の
間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(B
RDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し
完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(P
RDY信号)が入力ポート372bおよび出力ポート3
72eを介してやりとりされる。
【0088】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カード
ユニット50にPRDY信号を出力する。また、カード
ユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出
力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状
態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニ
ット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッ
チが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基
板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の
遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロ
コンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力
する。
【0089】そして、払出制御基板37の払出制御用C
PU371は、カードユニット50に対するEXS信号
を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立
ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所
定個の貸し球を遊技者に払い出す。このとき、振分ソレ
ノイド310は駆動状態とされている。すなわち、球振
分部材311を球貸し側に向ける。そして、払出が完了
したら、払出制御用CPU371は、カードユニット5
0に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユ
ニット50からのBRDY信号がオン状態でなければ、
賞球払出制御を実行する。
【0090】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て払出制御基板37に入力される構成になって
いる。従って、球貸し制御に関して、カードユニット5
0から主基板31に信号が入力されることはなく、主基
板31の基本回路53にカードユニット50の側から不
正に信号が入力される余地はない。また、カードユニッ
ト50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板
37から供給される。
【0091】この実施の形態では、電源基板910から
払出制御基板37に対して電源断信号も入力される。電
源断信号は、払出制御用CPU371のマスク不能割込
(NMI)端子に入力される。さらに、払出制御基板3
7に存在するRAM(CPU内蔵RAMであってもよ
い。)の少なくとも一部は、電源基板910において作
成されるバックアップ電源によって、バックアップされ
ている。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止して
も、所定期間は、RAMの少なくとも一部の内容は保存
される。ただし、この実施の形態では、RAMは全てバ
ックアップ電源によってバックアップされている。
【0092】なお、この実施の形態では、カードユニッ
ト50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置さ
れている場合を例にするが、カードユニット50は遊技
機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じ
てその金額に応じた遊技球が貸し出されるような場合で
も本発明を適用できる。
【0093】図13は、電源基板910の一構成例を示
すブロック図である。電源基板910は、主基板31、
図柄制御基板80、音制御基板70、ランプ制御基板3
5および払出制御基板37等の電気部品制御基板と独立
して設置され、遊技機内の各電気部品制御基板および機
構部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC2
4V、VSL(DC+30V)、DC+21V、DC+1
2VおよびDC+5Vを生成する。また、バックアップ
電源すなわち記憶保持手段となるコンデンサ916は、
DC+5Vすなわち各基板上のIC等を駆動する電源の
ラインから充電される。なお、VSLは、整流回路912
において、整流素子でAC24Vを整流昇圧することに
よって生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源とな
る。
【0094】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913およびコネクタ915に出力する。DC−D
Cコンバータ913は、1つまたは複数のコンバータI
C924(図13では1つのみを示す。)を有し、VSL
にもとづいて+21V、+12Vおよび+5Vを生成し
てコネクタ915に出力する。コンバータIC924の
入力側には、比較的大容量のコンデンサ923が接続さ
れている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給
が停止したときに、+30V、+12V、+5V等の直
流電圧は、比較的緩やかに低下する。コネクタ915は
例えば中継基板に接続され、中継基板から各電気部品制
御基板および機構部品に必要な電圧の電力が供給され
る。
【0095】ただし、電源基板910に各電気部品制御
基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中
継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給す
るようにしてもよい。また、図13には1つのコネクタ
915が代表して示されているが、コネクタは、各電気
部品制御基板対応に設けられている。
【0096】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が停止した
ときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源バ
ックアップされているRAMすなわち電力供給停止時に
も記憶内容保持状態となりうるバックアップ記憶手段)
に対して記憶状態を保持できるように電力を供給するバ
ックアップ電源となる。また、+5Vラインとバックア
ップ+5Vラインとの間に、逆流防止用のダイオード9
17が挿入される。なお、この実施の形態では、バック
アップ用の+5Vは、主基板31および払出制御基板3
7に供給される。
【0097】また、電源基板910には、電源監視回路
(電源監視手段)としての電源監視用IC902が搭載
されている。電源監視用IC902は、VSL電圧を導入
し、VSL電圧を監視することによって遊技機への電力供
給停止の発生を検出する。具体的には、VSL電圧が所定
値(この例では+22V)以下になったら、電力供給の
停止が生ずるとして電源断信号を出力する。なお、監視
対象の電源電圧は、各電気部品制御基板に搭載されてい
る回路素子の電源電圧(この例では+5V)よりも高い
電圧であることが好ましい。この例では、交流から直流
に変換された直後の電圧であるVSLが用いられている。
電源監視用IC902からの電源断信号は、主基板31
や払出制御基板37等に供給される。
【0098】電源監視用IC902が電力供給の停止を
検知するための所定値は、通常時の電圧より低いが、各
電気部品制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度
の電圧である。また、電源監視用IC902が、CPU
等の回路素子を駆動するための電圧(この例では+5
V)よりも高く、また、交流から直流に変換された直後
の電圧を監視するように構成されているので、CPUが
必要とする電圧に対して監視範囲を広げることができ
る。従って、より精密な監視を行うことができる。さら
に、監視電圧としてVSL(+30V)を用いる場合に
は、遊技機の各種スイッチに供給される電圧が+12V
であることから、電源瞬断時のスイッチオン誤検出の防
止も期待できる。すなわち、+30V電源の電圧を監視
すると、+30V作成の以降に作られる+12Vが落ち
始める以前の段階でそれの低下を検出できる。
【0099】+12V電源の電圧が低下するとスイッチ
出力がオン状態を呈するようになるが、+12Vより早
く低下する+30V電源電圧を監視して電力供給の停止
を認識すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電
力供給回復待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しな
い状態となることができる。
【0100】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電源断
信号を供給することができる。電源断信号を必要とする
電気部品制御基板が幾つあっても電源監視手段は1つ設
けられていればよいので、各電気部品制御基板における
各電気部品制御手段が後述する復旧制御を行っても、遊
技機のコストはさほど上昇しない。
【0101】なお、図13に示された構成では、電源監
視用IC902の検出信号(電源断信号)は、バッファ
回路918,919を介してそれぞれの電気部品制御基
板(例えば主基板31と払出制御基板37)に伝達され
るが、例えば、1つの検出信号を中継基板に伝達し、中
継基板から各電気部品制御基板に同じ信号を分配する構
成でもよい。また、電源断信号を必要とする基板数に応
じたバッファ回路を設けてもよい。さらに、主基板31
と払出制御基板37とに出力される電源断信号につい
て、電源断信号を出力することになる電源監視回路の監
視電圧を異ならせてもよい。
【0102】図14は、主基板31におけるCPU56
周りの一構成例を示すブロック図である。図14に示す
ように、電源基板910の電源監視回路からの電源断信
号がバッファ回路900を介して、CPU56のマスク
不能割込端子(XNMI端子)に接続されている。従っ
て、CPU56は、マスク不能割込(NMI)処理によ
って遊技機への電力供給の停止の発生を確認することが
できる。また、電源断信号は、判定回路950にも入力
されている。バッファ回路900から出力される信号は
電源監視回路910からの検出信号と実質的に変わらな
いので(増幅を受けたのみ)、以下、バッファ回路90
0から出力される信号を検出信号またはNMI信号と呼
ぶことがある。また、判定回路950は、システムリセ
ット判定手段の一例である。なお、CPU56は、XN
MI端子の入力信号がローレベルになると、立ち下がり
エッジで割込を受け付ける。
【0103】図14には、システムリセット回路65も
示されている。リセットIC651は、電源投入時に、
外付けのコンデンサの容量で決まる所定時間だけ出力を
ローレベルとし、所定時間が経過すると出力をハイレベ
ルにする。すなわち、リセット信号をハイレベルに立ち
上げてCPU56を動作可能状態にする。また、リセッ
トIC651は、電源基板910の電源監視回路が監視
する電源電圧と等しい電源電圧であるVSLの電源電圧を
監視して電圧値が所定値(電源監視回路が電源断信号を
出力する電源電圧値よりも低い値)以下になると出力を
ローレベルにする。従って、CPU56は、電源監視回
路からの電源断信号に応じて所定の電力供給停止時処理
を行った後、システムリセットされる。
【0104】図14に示すように、リセットIC651
からのリセット信号は、NAND回路947に入力され
るとともに、反転回路(NOT回路)944を介してカ
ウンタIC941のクリア端子に入力される。カウンタ
IC941は、クリア端子への入力がローレベルになる
と、発振器943からのクロック信号をカウントする。
そして、カウンタIC941のQ5出力がNOT回路9
45,946を介してNAND回路947に入力され
る。また、カウンタIC941のQ6出力は、フリップ
フロップ(FF)942のクロック端子に入力される。
フリップフロップ942のD入力はハイレベルに固定さ
れ、Q出力は論理和回路(OR回路)949に入力され
る。OR回路949の他方の入力には、NAND回路9
47の出力がNOT回路948を介して導入される。そ
して、OR回路949の出力が、リセット信号としてC
PU56のリセット端子に接続されている。このような
構成によれば、電源投入時に、CPU56のリセット端
子に2回のリセット信号(ローレベル信号)が与えられ
るので、CPU56は、確実に動作を開始する。
【0105】そして、例えば、電源基板910の電源監
視回路の検出電圧(電源断信号を出力することになる電
圧)を+22Vとし、リセット信号をローレベルにする
ための検出電圧を+9Vとする。そのように構成した場
合には、電源監視回路とシステムリセット回路65と
が、同一の電源VSLの電圧を監視するので、電圧監視回
路が電源断信号を出力するタイミングとシステムリセッ
ト回路65がシステムリセット信号を出力するタイミン
グの差を所望の所定期間に確実に設定することができ
る。所望の所定期間とは、電源監視回路からの電源断信
号に応じて電力供給停止時処理を開始してから電力供給
停止時処理が確実に完了するまでの期間である。なお、
電源監視回路とシステムリセット回路65とが監視する
電源の電圧は異なっていてもよい。
【0106】CPU56等の駆動電源である+5V電源
から電力が供給されていない間、RAMの少なくとも一
部は、電源基板から供給されるバックアップ電源によっ
てバックアップされ、遊技機に対する電力供給が停止し
ても内容は保存される。そして、+5V電源が復旧する
と、システムリセット回路65からリセット信号が発せ
られるので、CPU56は、通常の動作状態に復帰す
る。そのとき、必要なデータがバックアップRAMに保
存されているので、停電等からの復旧時に停電等の発生
時の遊技状態に復旧させることができる。
【0107】なお、図14に示す構成では、電源投入時
にCPU56のリセット端子に2回のリセット信号(ロ
ーレベルがリセットレベル)が与えられるが、リセット
信号の立ち上がりタイミングが1回しかなくても確実に
リセット解除されるCPUを使用する場合には、符号9
41〜949で示された回路素子は不要である。その場
合、リセットIC651の出力がそのままCPU56の
リセット端子に接続される。
【0108】また、リセット信号は判定回路950にも
入力されている。判定回路950は、NMI信号とリセ
ット信号を入力し、CPU56の入力ポートに対して判
定信号を出力する回路であるが、詳細については後述す
る。
【0109】なお、この実施の形態で用いられるCPU
56は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウン
タ回路(CTC)も内蔵している。
【0110】図15および図16は、この実施の形態に
おける出力ポートの割り当てを示す説明図である。図1
5に示すように、出力ポート0は各電気部品制御基板に
送出される制御コマンドのINT信号の出力ポートであ
る。また、払出制御基板37に送出される払出制御コマ
ンドの8ビットのデータ(払出制御信号CD0〜CD
7)は出力ポート1から出力され、図柄制御基板80に
送出される表示制御コマンドの8ビットのデータ(表示
制御信号CD0〜CD7)は出力ポート2から出力さ
れ、ランプ制御基板35に送出されるランプ制御コマン
ドの8ビットのデータ(ランプ制御信号CD0〜CD
7)は出力ポート3から出力される。そして、図16に
示すように、音制御基板70に送出される音制御コマン
ドの8ビットのデータ(音制御信号CD0〜CD7)は
出力ポート4から出力される。
【0111】また、出力ポート5から、情報出力回路6
4を介して情報端子板34やターミナル基板160に至
る各種情報出力用信号すなわち制御に関わる情報の出力
データが出力される。そして、出力ポート6から、可変
入賞球装置15を開閉するためのソレノイド16、大入
賞口の開閉板20を開閉するためのソレノイド21、お
よび大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド2
1Aに対する駆動信号が出力される。
【0112】図15および図16に示すように、払出制
御基板37、図柄制御基板80、ランプ制御基板35お
よび音制御基板70に対して出力される各INT信号
(払出制御信号INT、表示制御信号INT、ランプ制
御信号INTおよび音制御信号INT)を出力する出力
ポート(出力ポート0)と、払出制御信号CD0〜CD
7、表示制御信号CD0〜CD7、ランプ制御信号CD
0〜CD7および音制御信号CD0〜CD7を出力する
出力ポート(出力ポート1〜4)とは、別ポートであ
る。
【0113】従って、INT信号を出力する際に、誤っ
て払出制御信号CD0〜CD7、表示制御信号CD0〜
CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7および音制御信
号CD0〜CD7を変化させてしまう可能性が低減す
る。また、払出制御信号CD0〜CD7、表示制御信号
CD0〜CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7または
音制御信号CD0〜CD7を出力する際に、誤ってIN
T信号を変化させてしまう可能性が低減する。その結
果、主基板31の遊技制御手段から各電気部品制御基板
に対するコマンドは、より確実に送出されることにな
る。さらに、各INT信号は、全て出力ポート0から出
力されるように構成されているので、遊技制御手段のI
NT信号出力処理の負担が軽減される。
【0114】図17は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図17に示
すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞ
れ、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30a、
始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、V入賞
スイッチ22、ゲートスイッチ32aの検出信号が入力
される。また、入力ポート1のビット0〜4には、それ
ぞれ、賞球カウントスイッチ301A、満タンスイッチ
48、球切れスイッチ187の検出信号、カウントスイ
ッチ短絡信号およびクリアスイッチ921の検出信号が
入力される。なお、各スイッチからの検出信号は、スイ
ッチ回路58において論理反転されている。このよう
に、クリアスイッチ921の検出信号すなわち初期化操
作手段の操作入力は、遊技球を検出するためのスイッチ
の検出信号が入力される入力ポート(8ビット構成の入
力部)と同一の入力ポートにおけるビット(入力ポート
回路)に入力されている。
【0115】次に遊技機の動作について説明する。図1
8は、主基板31における遊技制御手段(CPU56お
よびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処
理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が
投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルにな
ると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を
開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、
必要な初期設定を行う。
【0116】初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの
初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0117】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の
外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3
と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0118】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類
のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が
発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設
定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタック
にセーブする。
【0119】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまた
はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0
になる。よって、割込モード1または割込モード2に設
定したい場合には、初期設定処理において、割込モード
1または割込モード2に設定するための処理を行う必要
がある。
【0120】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(H)番地に飛ぶモードである。
【0121】割込モード2:CPU56の特定レジスタ
(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力
する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成
されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すな
わち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値と
され下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示さ
れるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあ
るが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各
内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出
する機能を有している。
【0122】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU56は割込モード2に設定される。
【0123】次いで、CPU56は、入力ポート1を介
して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態
を1回だけ確認する(ステップS7a)。その確認にお
いてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初
期化処理を実行する(ステップS9〜ステップS1
5)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下さ
れている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号
が出力されている。なお、入力ポート1では、クリアス
イッチ信号のオン状態はハイレベルである(図15参
照)。また、例えば、遊技店員は、クリアスイッチ92
1をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始
することによって、容易に初期化処理を実行させること
ができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができ
る。
【0124】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバック
アップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデ
ータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か
確認する(ステップS7b)。この実施の形態では、電
力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領
域のデータを保護するための処理が行われている。その
ような保護処理が行われていた場合をバックアップあり
とする。そのような保護処理が行われていないことを確
認したら、CPU56は初期化処理を実行する。
【0125】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停
止時処理においてバックアップRAM領域に設定される
バックアップフラグの状態によって確認される。この例
では、図19に示すように、バックアップフラグ領域に
「55(H)」が設定されていればバックアップあり
(オン状態)を意味し、「55(H)」以外の値が設定
されていればバックアップなし(オフ状態)を意味す
る。
【0126】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う(ステップS7c)。
この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェック
サムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始ア
ドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの
対象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数を
セットする。そして、チェックサムデータエリアの内容
とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を
演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにスト
アするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサ
ム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェック
サム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェッ
クサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チ
ェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転
し、反転後のデータをチェックサムとする。
【0127】電力供給停止時処理において、上記の処理
と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェッ
クサムはバックアップRAM領域に保存されている。ス
テップS7cでは、算出したチェックサムと保存されて
いるチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供
給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップR
AM領域のデータは保存されているはずであるから、チ
ェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェッ
ク結果が正常でないということは、バックアップRAM
領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なって
いることを意味する。そのような場合には、内部状態を
電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力
供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される
初期化処理を実行する。
【0128】チェック結果が正常であれば、CPU56
は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部
品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すた
めの遊技状態復旧処理を行う(ステップS8)。そし
て、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プ
ログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのア
ドレスに復帰する。
【0129】このように、バックアップフラグとチェッ
クサム等のチェックデータとを用いてバックアップRA
M領域のデータが保存されているか否かを確認すること
によって、遊技状態を電力供給停止時の状態に正確に戻
すことができる。すなわち、バックアップRAM領域の
データにもとづく状態復旧処理の確実性が向上する。な
お、この実施の形態では、バックアップフラグとチェッ
クデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデ
ータが保存されているか否かを確認しているが、いずれ
か一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフ
ラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を
実行するための契機としてもよい。
【0130】初期化処理では、CPU56は、まず、R
AMクリア処理を行う(ステップS9)。また、所定の
作業領域(例えば、判定用乱数カウンタ、表示用乱数カ
ウンタ、初期値用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッフ
ァ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフ
ラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切
れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的
に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領
域設定処理を行う(ステップS10)。
【0131】次いで、CPU56は、例えば情報出力回
路64を介して、ホールコンピュータなどの外部装置に
向けて初期化信号を出力する(ステップS11)。初期
化信号は、起動時に初期化処理を実行したことを遊技店
員等に報知するための信号である。従って、ホールコン
ピュータなどの外部装置は、初期化信号を受信すると、
音・ランプ・表示などによって初期化処理が実行された
ことを報知する処理を行う。また、球払出装置97から
の払出が可能であることを指示する払出許可状態指定コ
マンド(以下、払出可能状態指定コマンドという。)を
払出制御基板37に対して送信する処理を行う(ステッ
プS12)。
【0132】また、各サブ基板(払出制御基板37、ラ
ンプ制御基板35、音制御基板70、図柄制御基板8
0)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に
送信する処理を実行する(ステップS13)。初期化コ
マンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を
示すコマンド(図柄制御基板80に対して)や賞球ラン
プ51および球切れランプ52の消灯を指示するコマン
ド(ランプ制御基板35に対して)等がある。なお、本
例では、ステップS12にて払出可能状態指定コマンド
が送信されるため、ステップS13では払出制御基板3
7に対する制御コマンドは送信されない。さらに、CP
U56は、初期化処理の実行の報知を指定する初期化報
知コマンドを図柄制御基板80に対して送信する処理を
行う(ステップS14)。本例では、初期化報知コマン
ドとして、大当り開始時表示コマンド(図29参照)が
用いられる。なお、初期化処理の実行の報知をランプ制
御基板35や音制御基板70にて実行する場合には、ス
テップS14にて、ランプ制御基板35や音制御基板7
0に対して送信する。この場合、ランプ制御基板35に
送信する初期化報知コマンドとして、例えば大当り開始
時ランプ指定コマンド(図30参照)が用いられる。ま
た、音制御基板70に送信する初期化報知コマンドとし
て、例えば大当り開始時音指定コマンド(図31参照)
が用いられる。
【0133】初期化処理では、払出制御基板37に対し
て常に払出可能状態指定コマンドが送信される。仮に、
遊技機の状態が球払出装置97からの払出が可能でない
状態であったとしても、直後に実行される遊技制御処理
において、その旨が検出され、払出が可能でない状態で
あることを指示する払出禁止状態指定コマンド(以下、
払出停止状態指定コマンドという。)が送信されるので
問題はない。
【0134】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、
初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時
間定数レジスタ)に設定される。
【0135】以上のように、この実施の形態では、CP
U56がクリアスイッチ921がオンであることを検出
した場合には、バックアップRAMにデータが保存され
ているか否かに関わらず初期化処理(ステップS9〜S
15)が実行されるので、遊技店の側で強制的に遊技制
御手段を初期化することができる。すなわち、ソフトウ
ェア的に遊技制御手段の初期化が実現される。また、ク
リアスイッチ921がオンでなくても、バックアップフ
ラグとチェックサム等のチェックデータとを用いてソフ
トウェア的に遊技制御手段の初期化を行うことができる
ので、電力供給が復旧したときに、誤った遊技状態が復
元されてしまうことが防止される。
【0136】また、クリアスイッチ921がオンである
ことを検出しない場合に、バックアップRAMにデータ
が正しく保存されていないことを確認したら、CPU5
6は、初期化処理(ステップS9〜S15)を実行す
る。従って、CPU56は、初期化操作手段に対する操
作がなされなくても、所定の初期化条件が成立した場合
には(この例では、ステップS7bまたはS7cで
「N」、あるいは後述するステップS81で「Y」)、
変動データ記憶手段の記憶内容を初期化する。
【0137】初期化処理の実行(ステップS9〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理
(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステ
ップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処
理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割
込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新
処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割
込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数と
は、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための
乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発
生するためのカウンタのカウント値を更新する処理であ
る。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を
発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理で
ある。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定す
るための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用
乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定する
ための乱数である。後述する遊技制御処理において、大
当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周する
と、そのカウンタに初期値が設定される。
【0138】なお、表示用乱数更新処理が実行されると
きには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理
が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タ
イマ割込処理における処理と競合してしまうのを避ける
ためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイ
マ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生
するためのカウンタのカウント値を更新してしまったの
では、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。し
かし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にして
おけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0139】図20は、遊技状態復旧処理の一例を示す
フローチャートである。遊技状態復旧処理において、C
PU56は、まず、スタックポインタの復帰処理を行う
(ステップS80)。スタックポインタの値は、後で詳
述する電力供給停止時処理において、所定のRAMエリ
ア(電源バックアップされている)に退避している。よ
って、ステップS80では、そのRAMエリアの値をス
タックポインタに設定することによって復帰させる。な
お、復帰されたスタックポインタが指す領域(すなわち
スタック領域)には、電力供給が停止したときのレジス
タ値やプログラムカウンタ(PC)の値が退避してい
る。
【0140】次いで、CPU56は、スタックオーバフ
ローとなっているか否か確認する(ステップS81)。
本例では、RAM55に設けられたスタック領域に、所
定のデータ量を超えるデータが格納された状態となって
いるか否か確認する。本例では、CPU56は、復旧さ
れたスタックポインタの値が、所定のデータ量を超えた
場合にデータが格納されるアドレスのいずれかを指す値
であった場合に、スタックオーバフローであると判定す
る。スタックオーバフローであれば、CPU56は、遊
技状態復旧処理を中止して、スタックポインタにスタッ
クポインタ指定アドレスを設定したあと(ステップS8
1a:上述したステップS3と同様の処理)、上述した
初期化処理(ステップS9〜ステップS15)を実行す
る。
【0141】スタックオーバフローでなければ、CPU
56は、払出停止状態であったか否か確認する(ステッ
プS82)。払出停止状態であったか否かは、電源バッ
クアップされているRAMエリアに保存されている所定
の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普
通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、
特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、
賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど)に
おける払出状態データとしての払出停止フラグによって
確認される。払出停止状態であった場合には、払出制御
基板37に搭載されている払出制御手段に対して、払出
の停止を指示する払出制御コマンド(払出停止状態指定
コマンド)を送信する(ステップS83)。払出停止状
態でなかった場合には、払出制御手段に対して払出が可
能であることを指示する払出制御コマンド(払出可能状
態指定コマンド)を送信する(ステップS84)。
【0142】補給球の不足や余剰球受皿4の満タンにつ
いて払出制御手段は認識できないので、遊技制御手段か
ら通知しないと、停電等からの復旧時に、補給球の不足
や余剰球受皿4の満タンであるにもかかわらず遊技球の
払出処理を開始してしまうおそれがある。しかし、この
実施の形態では、遊技状態復旧処理において、払出の停
止を指示する払出制御コマンドまたは払出が可能である
こと指示する払出制御コマンドが送信されるので、払出
制御手段が、補給球の不足や余剰球受皿4の満タンであ
るにもかかわらず遊技球の払出処理を開始してしまうこ
とはない。
【0143】なお、ここでは、遊技媒体の払い出しが可
能であるか否かを判定する払出状態判定手段(遊技制御
手段の一部)が払出可能でないことを検出したら、原因
の如何に関わらず、1種類の払出停止状態指定コマンド
が送信されるようにしたが、原因別のコマンド(この例
では、補給球の不足を示すコマンドと下皿満タンを示す
コマンド)に分けて送信してもよい。さらに、遊技球の
払出が可能でない場合に、遊技の継続を禁止するために
遊技球の発射を禁止することを指示するコマンドを払出
制御基板37に対して送信してもよい。払出制御基板3
7に搭載された払出制御手段は、遊技球の発射を禁止す
ることを指示するコマンドを受信したら、打球発射装置
の駆動を停止する。また、遊技球の払出が可能でない場
合に、遊技制御手段が発射制御手段に対して、直接、遊
技球の発射を禁止することを指示する信号を与えてもよ
い。また、払出制御手段は、払出停止状態指定コマンド
を受信した場合に、打球発射装置の駆動を停止するよう
にしてもよい。
【0144】次いで、CPU56は、電力供給が停止し
たときに可変表示装置9において特別図柄変動中であっ
たか否か確認する(ステップS85)。電力供給が停止
したときに特別図柄変動中であったか否かは、例えば電
源バックアップされているRAMエリアに格納されてい
る特別図柄プロセスフラグの値等によって確認すること
ができる。特別図柄変動中であった場合には、図柄制御
基板80に搭載されている表示制御手段に対して、特別
図柄停電復旧コマンドおよび左右中の図柄を指定する表
示制御コマンドを送信する(ステップS86,S8
7)。ここで、表示制御コマンドで指定される左右中の
図柄は、電力供給が停止したときに行われていた特別図
柄変動で停止表示されるはずであった図柄である。
【0145】表示制御手段は、特別図柄停電復旧コマン
ドを受信すると、所定の報知処理を行う。例えば、可変
表示装置9に停電が生じた旨の表示を行う。電源バック
アップされていた各種情報にもとづいて、遊技状態が電
力供給停止前の状態に戻るのであるが、その後、特別図
柄の変動期間が終了すると、遊技制御手段は表示制御手
段に対して確定コマンドを送信する。表示制御手段は、
確定コマンドを受信したことにもとづいて、次の特別図
柄の変動を行える状態になる。
【0146】特別図柄変動中でなかった場合には、CP
U56は、表示制御手段に対して、左右中の図柄を指定
する表示制御コマンド、確定コマンドおよび客待ちデモ
コマンドを送信する処理を行う(ステップS88〜S9
0)。表示制御コマンドで指定される左右中の図柄は、
電力供給が停止したときに可変表示装置9において表示
されていた図柄である。
【0147】表示制御手段は、確定コマンドを受信する
と、左右中の図柄を指定する表示制御コマンドで指定さ
れた特別図柄を可変表示装置9に表示させる制御を行
う。また、客待ちデモコマンドを受信すると、可変表示
装置9の背景等の表示状態を待機状態の表示状態にする
制御を行う。
【0148】その後、CPU56は、バックアップフラ
グをクリアする(ステップS91)すなわち、前回の電
力供給停止時に所定の記憶保護処理が実行されたことを
示すフラグをリセットする。また、スタック領域から各
種レジスタの退避値を読み出して、各種レジスタに設定
する(ステップS92)。すなわち、レジスタ復元処理
を行う。そして、パリティフラグがオンしていない場合
には割込許可状態にする(ステップS93,S94)。
最後に、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレ
ジスタ)をスタック領域から復元する(ステップS9
5)。
【0149】そして、RET命令が実行されるのである
が、ここでのリターン先は、遊技状態復旧処理をコール
した部分ではない。なぜなら、ステップS81において
スタックポインタの復帰処理がなされ、復帰されたスタ
ックポインタが指すスタック領域に格納されているリタ
ーンアドレスは、プログラムにおける前回の電力供給停
止時にNMIが発生したアドレスである。従って、ステ
ップS95の次のRET命令によって、電力供給停止時
にNMIが発生したアドレスにリターンする。すなわ
ち、スタック領域に退避されていたアドレスにもとづい
て復旧制御が実行されている。
【0150】タイマ割込が発生すると、CPU56は、
レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図
21に示すステップS21〜S32の遊技制御処理を実
行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、
スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞
口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッ
チの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイ
ッチ処理:ステップS21)。
【0151】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0152】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタの
カウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。
CPU56は、さらに、表示用乱数を生成するためのカ
ウンタのカウント値を更新する処理を行い(ステップS
24)、さらに、初期値用乱数を生成するためのカウン
タのカウント値を更新する処理を行う(ステップS2
5)。
【0153】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステッ
プS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示
器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図
柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて
実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、
遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0154】次いで、CPU56は、表示制御コマンド
等を送信する処理を行う(コマンド制御処理:ステップ
S28)。なお、コマンド制御処理は、特別図柄プロセ
ス処理や普通図柄プロセス処理において実行されるよう
に構成してもよい。
【0155】さらに、CPU56は、例えばホール管理
用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確
率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う
(ステップS30)。
【0156】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開
状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を
切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動
指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動す
る。
【0157】そして、CPU56は、始動口スイッチ1
4a、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a
およびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球
個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS
32)。具体的には、始動口スイッチ14a、入賞口ス
イッチ29a,30a,33a,39aおよびカウント
スイッチ23がオンしたことにもとづく入賞検出に応じ
て、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御コマン
ドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出
制御用CPU371は、賞球個数を示す払出制御コマン
ドに応じて球払出装置97を駆動する。その後、レジス
タの内容を復帰させ(ステップS33)、割込許可状態
に設定する(ステップS34)。
【0158】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御
処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割
込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、
遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにし
てもよい。
【0159】図22は、CPU56が実行する特別図柄
プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャート
である。図22に示す特別図柄プロセス処理は、図21
のフローチャートにおけるステップS26の具体的な処
理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う
際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)お
よび始動口スイッチ通過確認処理(ステップS311)
を行った後に、内部状態(この例では特別図柄プロセス
フラグ)に応じて、ステップS300〜S309のうち
のいずれかの処理を行う。
【0160】変動短縮タイマ減算処理は、始動記憶(始
動口スイッチ14aがオンしたことの記憶)の記憶可能
最大数に対応した個数設けられている変動短縮タイマを
減算する処理である。そして、後述する特別図柄大当り
判定処理(ステップS301)において、例えば、変動
短縮タイマの値が0になっていて、かつ、低確率状態
(通常状態)では始動記憶数が始動記憶の最大値、確変
状態では始動記憶数が「2」以上であれば、図柄の変動
パターンとして変動時間が短縮されたパターンを用いる
ことに決定される。また、始動口スイッチ通過確認処理
は、始動口スイッチ14aがオンしたときに所定の各乱
数値を取得して記憶する処理である。
【0161】ステップS300〜S309において、以
下のような処理が行われる。
【0162】特別図柄通常処理(ステップS300):
始動記憶数を確認し、始動記憶数が0でなければ、ステ
ップS301に移行するように特別図柄プロセスフラグ
の値を変更する。
【0163】特別図柄大当り判定処理(ステップS30
1):始動入賞があったときに記憶された各種乱数を格
納するバッファ等の内容をシフトする。シフトの結果、
押し出されたバッファの内容にもとづいて大当りとする
か否かを決定する。なお、バッファは、始動入賞の記憶
可能最大数だけ用意されている。また、シフトによって
押し出されたバッファの内容は、最も前に生じた始動入
賞に応じた内容である。そして、大当りとすることに決
定した場合には、大当りフラグをセットする。その後、
ステップS302に移行するように特別図柄プロセスフ
ラグの値を変更する。
【0164】停止図柄設定処理(ステップS302):
特別図柄の可変表示の表示結果である左右中図柄の停止
図柄を決定する。そして、ステップS303に移行する
ように特別図柄プロセスフラグの値を変更する。
【0165】変動パターン設定処理(ステップS30
3):特別図柄の可変表示のパターンすなわち可変表示
パターン(変動パターン)を決定する。そして、決定さ
れた変動パターンおよび停止図柄等を通知するための表
示制御コマンドを図柄制御基板80等に対して出力する
ための処理を行う。その後、ステップS304に移行す
るように特別図柄プロセスフラグの値を変更する。
【0166】特別図柄変動処理(ステップS304):
変動パターンに応じて決められている変動時間が経過し
たか否か確認する。経過していれば、ステップS305
に移行するように特別図柄プロセスフラグの値を変更す
る。
【0167】特別図柄図柄停止処理(ステップS30
5):一定時間(例えば1.000秒)が経過した後、
大当りとすることに決定されている場合には、ステップ
S306に移行するように特別図柄プロセスフラグの値
を変更する。そうでなければ、ステップS300に移行
するように特別図柄プロセスフラグの値を変更する。
【0168】大入賞口開放前処理(ステップS30
6):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的に
は、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイ
ド54を駆動して大入賞口を開放する。そして、ステッ
プS307に移行するように特別図柄プロセスフラグの
値を変更する。
【0169】大入賞口開放中処理(ステップS30
7):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行
う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ステップS30
8に移行するように特別図柄プロセスフラグの値を変更
する。
【0170】特定領域有効時間処理(ステップS30
8):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大
当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大
当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウ
ンドがある場合には、ステップS307に移行するよう
に特別図柄プロセスフラグの値を変更する。また、所定
の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかっ
た場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、ス
テップS309に移行するように特別図柄プロセスフラ
グの値を変更する。
【0171】大当り終了処理(ステップS309):大
当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための
表示をランプ制御手段等に行わせる制御を行う。そし
て、ステップS300に移行するように特別図柄プロセ
スフラグの値を変更する。
【0172】図23は、始動口スイッチ通過確認処理
(ステップS311)を示すフローチャートである。打
球が遊技盤に設けられている始動入賞口14に入賞する
と、始動口スイッチ14aがオンする。CPU56は、
スイッチ回路58を介して始動口スイッチ14aがオン
したことを判定すると(ステップS41)、始動記憶数
が上限値(この例では4)に達しているかどうか確認す
る(ステップS42)。始動記憶数が上限値に達してい
なければ、始動記憶数を1増やし(ステップS43)、
大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出する。そして、
それらを始動記憶数の値に対応した乱数値格納エリアに
格納する(ステップS44)。
【0173】また、始動記憶数指定コマンドの送出要求
のための制御を行う(ステップS45)。始動記憶数指
定コマンドとは、ランプ制御基板35に搭載されている
ランプ制御手段に対して送信される、新たな始動記憶数
を通知するためのランプ制御コマンドであり、具体的に
は、後述するコマンド送信テーブルを指定する処理が行
われる。なお、始動記憶数が上限値に達している場合に
は、始動記憶数を増やす処理を行わない。
【0174】CPU56は、ステップS25の特別図柄
プロセス処理において、図24に示すように始動記憶数
の値を確認する(ステップS51)。始動記憶数が0で
なければ、始動記憶;1(1番目の始動記憶)に対応す
る乱数値格納エリアに格納されている値を読み出すとと
もに(ステップS52)、始動記憶数の値を1減らし、
かつ、各乱数値格納エリアの値をシフトする(ステップ
S53)。すなわち、始動記憶;n(n=2,・・・,
4)に対応する乱数値格納エリアに格納されている各値
を、始動記憶:n−1に対応する乱数値格納エリアに格
納する。なお、そのときの始動記憶数に対応した乱数値
格納エリアの内容をクリアする。例えば、始動記憶数が
4であった場合には、始動記憶;4に対応した特別図柄
乱数値格納エリアの内容をクリアする。
【0175】また、始動記憶数が1減らされたので、新
たな始動記憶数をランプ制御手段に通知するために、始
動記憶数指定コマンドの送出要求のための処理を行う
(ステップS65)。
【0176】そして、CPU56は、ステップS52で
読み出した値、すなわち抽出されている大当り判定用乱
数(特別図柄判定用乱数)の値にもとづいて当り/はず
れを決定する(ステップS54)。ここでは、大当り判
定用乱数は0〜316の範囲の値をとることにする。そ
して、図25に示すように、通常状態では、例えばその
値が「3」である場合に「大当り」と決定し、それ以外
の値である場合には「はずれ」と決定する。また、高確
率状態(確変状態)では、例えばその値が「3」,
「7」,「79」,「103」,「107」のいずれか
である場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である
場合には「はずれ」と決定する。
【0177】図26は、各乱数を示す説明図である。各
乱数は、以下のように使用される。 (1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する
(大当り判定用) (2)ランダム2−1〜2−3:特別図柄の左右中のは
ずれ図柄決定用(特別図柄左右中) (3)ランダム3:大当りを発生させる特別図柄の組合
せを決定する(大当り図柄決定用) (4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する
(変動パターン決定用) (5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させ
るか否か決定する(普通図柄当り判定用) (6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ラ
ンダム1初期値決定用) (7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ラ
ンダム5初期値決定用)
【0178】なお、図21に示された遊技制御処理にお
けるステップS23では、CPU56は、(1)の大当
り判定用乱数、(3)の大当り図柄決定用乱数、および
(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウ
ンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、そ
れらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱
数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高める
ために、上記(1)〜(7)の乱数以外の普通図柄に関
する乱数等も用いられている。
【0179】また、各乱数を発生するためのカウンタお
よび各初期値決定用乱数を発生するためのカウンタの値
は、図18に示されたメイン処理におけるステップS9
で初期化(値を0にする)されている。
【0180】図24に示すステップS54において、大
当りと判定されたときには、大当り図柄用乱数(ランダ
ム3)の値に従って大当り図柄を決定する(ステップS
55)。この実施の形態では、ランダム3の値に応じた
大当り図柄テーブルに設定されている図柄番号の各図柄
が、大当り図柄として決定される。大当り図柄テーブル
には、複数種類の大当り図柄の組み合わせのそれぞれに
対応した左右中の図柄番号が設定されている。また、変
動パターン決定用乱数(ランダム4)を抽出し、ランダ
ム4の値にもとづいて特別図柄の変動パターンを決定す
る(ステップS56)。
【0181】はずれと判定された場合には、CPU56
は、大当りとしない場合の停止図柄の決定を行う。この
実施の形態では、ステップS52で読み出した値、すな
わち抽出されているランダム2−1の値に従って左図柄
を決定する(ステップS57)。また、ランダム2−2
の値に従って中図柄を決定する(ステップS58)。そ
して、ランダム2−3の値に従って右図柄を決定する
(ステップS59)。ここで、決定された中図柄が左右
図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に
1加算した値に対応する図柄を中図柄の停止図柄とし
て、大当り図柄と一致しないようにする。
【0182】さらに、CPU56は、リーチすることに
決定されたか否か(左右の停止図柄が揃っているか否
か)を確認し(ステップS60)、リーチすることに決
定されている場合には、変動パターン決定用乱数(ラン
ダム4)の値を抽出し、ランダム4にもとづいて図柄の
変動パターンを決定する(ステップS61)。
【0183】リーチすることに決定されていない場合に
は、確変状態か否かを確認する(ステップS62)。確
変状態であれば変動パターンをはずれ時短縮変動パター
ンとすることに決定する(ステップS63)。確変状態
でなければ変動パターンをはずれ時の通常変動パターン
とすることに決定する(ステップS64)。なお、はず
れ時短縮変動パターンは、左右中の図柄の変動時間が例
えば4.0秒という通常変動パターンよりも変動期間が
短い変動パターンである。
【0184】以上のようにして、始動入賞にもとづく図
柄の変動態様を、リーチ態様とするか、はずれ態様とす
るか決定され、それぞれの停止図柄の組合せが決定され
る。すなわち、特別図柄の変動態様として、リーチ演出
を行うのか行わないのかが決定されるとともに停止図柄
の組合せが決定される。
【0185】なお、図24に示された処理は、図22に
示された特別図柄プロセス処理におけるステップS30
1〜S303の処理をまとめて示した場合の処理に相当
する。また、この実施の形態では、左右中図柄の停止図
柄が揃った場合に大当りが発生する。左右図柄のみが揃
った場合にリーチとなる。
【0186】次に、遊技制御手段から各電気部品制御基
板に送信されるコマンドについて説明する。図27は、
主基板31から、ランプ制御基板35、払出制御基板3
7、音制御基板70および図柄制御基板80に送信され
る制御コマンド(ランプ制御コマンド、音制御コマン
ド、表示制御コマンドおよび払出制御コマンド)のコマ
ンド形態の一例を示す説明図である。この実施の形態で
は、制御コマンドのコマンドデータは2バイト構成であ
り、1バイト目はMODE(コマンドの種類)を表し、
2バイト目はEXT(具体的指示内容)を表す。MOD
Eデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とさ
れ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず
「0」とされる。このように、ランプ制御基板35、払
出制御基板37、音制御基板70および図柄制御基板8
0に送信される制御コマンドは、複数のコマンドデータ
で構成され、先頭ビットによってそれぞれを区別可能な
態様になっている。なお、図27に示されたコマンド形
態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例
えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマン
ドを用いてもよい。
【0187】図28に示すように、制御コマンドは、8
ビットの制御信号CD0〜CD7(コマンドデータ)と
INT信号(取込信号)とで構成される。ランプ制御基
板35、払出制御基板37、音制御基板70および図柄
制御基板80に搭載されているランプ制御手段、払出制
御手段、音制御手段および表示制御手段は、INT信号
が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バ
イトのデータの取り込み処理を開始する。
【0188】図29は、図柄制御基板80に送出される
表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。表
示制御コマンドはMODEとEXTの2バイト構成であ
る。図21に示す例において、コマンド8000(H)
〜8031(H)は、特別図柄の変動パターンを指定す
る表示制御コマンドである。なお、変動パターンを指定
するコマンド(変動パターン指定コマンド)は変動開始
指示も兼ねている。
【0189】コマンド88XX(H)(X=4ビットの
任意の値)は、普通図柄の変動パターンに関する表示制
御コマンドである。コマンド89XX(H)は、普通図
柄の停止図柄を指定する表示制御コマンドである。コマ
ンド8AXX(H)(X=4ビットの任意の値)は、普
通図柄の可変表示の停止を指示する表示制御コマンドで
ある。
【0190】コマンド91XX(H)、92XX(H)
および93XX(H)は、特別図柄の左中右の停止図柄
を指定する表示制御コマンドである。また、コマンドA
0XX(H)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する
表示制御コマンドである。コマンドBXXX(H)は、
大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出され
る表示制御コマンドである。
【0191】コマンドC000(H)は、特別図柄の変
動および大当り遊技に関わらない表示状態に関する表示
制御コマンドである。
【0192】図柄制御基板80の表示制御手段は、主基
板31の遊技制御手段から上述した表示制御コマンドを
受信すると図29に示された内容に応じて可変表示部装
置9における表示領域150の表示状態を変更する制御
を行う。
【0193】図30は、主基板31からランプ制御基板
35に送出されるランプ制御コマンドの内容の一例を示
す説明図である。ランプ制御コマンドもMODEとEX
Tの2バイト構成である。図30に示す例において、コ
マンド8000(H)〜8031(H)は、特別図柄の
変動パターンに対応したランプ・LED(遊技機に設け
られている各発光体)の制御パターンを指定するランプ
制御コマンドである。また、コマンドA0XX(H)
(X=4ビットの任意の値)は、特別図柄の可変表示の
停止時のランプ・LEDの制御パターンを指示するラン
プ制御コマンドである。コマンドBXXX(H)は、大
当り遊技開始から大当り遊技終了までの間のランプ・L
EDの制御パターンを指示するランプ制御コマンドであ
る。そして、コマンドC000は、客待ちデモンストレ
ーション時のランプ・LEDの制御パターンを指示する
ランプ制御コマンドである。
【0194】なお、コマンド8XXX(H)、AXXX
(H)、BXXX(H)およびCXXX(H)は、遊技
進行状況に応じて遊技制御手段から送出されるランプ制
御コマンド、すなわち遊技状態を報知することを指示す
るランプ制御コマンドである。ランプ制御手段は、主基
板31の遊技制御手段から上述したランプ制御コマンド
を受信すると図30に示された内容に応じてランプ・L
EDの表示状態(点灯、消灯および点滅)を変更する。
【0195】この実施の形態では、ランプ制御手段は、
遊技状態を報知することを指示するランプ制御コマンド
を受信すると、装飾ランプ25、天枠ランプ28aおよ
び左右枠ランプ28b,28cのうちの一部または全部
を用いて、遊技状態を報知するための点灯/消灯制御を
行う。なお、装飾ランプ25、天枠ランプ28aおよび
左右枠ランプ28b,28cは、それぞれ、複数の発光
体の集まりで構成されていてもよく、その場合、装飾ラ
ンプ25、天枠ランプ28aおよび左右枠ランプ28
b,28cのうちの一部を用いて遊技状態を報知すると
いうことは、例えば、装飾ランプ25を構成する複数の
発光体のうちの一部を用いてもよいということも意味す
る。
【0196】コマンドE0XX(H)は、始動記憶数
(特別図柄始動記憶数)を示すランプ制御コマンドであ
る。ランプ制御手段は、「XX(H)」で指定される数
を遊技者が認識できるように始動記憶表示器18に特別
図柄始動記憶数に関する情報を表示する。また、コマン
ドE1XX(H)は、普通図柄始動記憶数を示すランプ
制御コマンドである。ランプ制御手段は、「XX
(H)」で指定される数を遊技者が認識できるように普
通図柄始動記憶表示器41に普通図柄始動記憶数に関す
る情報を表示する。
【0197】コマンドE200(H)およびE201
(H)は、賞球ランプ51の表示状態に関するランプ制
御コマンドであり、コマンドE300(H)およびE3
01(H)は、球切れランプ52の表示状態に関するラ
ンプ制御コマンドである。ランプ制御手段は、主基板3
1の遊技制御手段から「E201(H)」のランプ制御
コマンドを受信すると賞球ランプ51の表示状態を賞球
残がある場合としてあらかじめ定められた表示状態と
し、「E200(H)」のランプ制御コマンドを受信す
ると賞球ランプ51の表示状態を賞球残がない場合とし
てあらかじめ定められた表示状態とする。
【0198】また、主基板31の遊技制御手段から「E
300(H)」のランプ制御コマンドを受信すると球切
れランプ52の表示状態を球あり中の表示状態とし、
「E301(H)」のランプ制御コマンドを受信すると
球切れランプ52の表示状態を球切れ中の表示状態とす
る。すなわち、コマンドE200(H)およびE201
(H)は、未賞球の遊技球があることを遊技者等に報知
するために設けられている発光体を制御することを示す
コマンドであり、コマンドE300(H)およびE30
1(H)は、補給球が切れていることを遊技者や遊技店
員に報知するために設けられている発光体を制御するこ
とを示すコマンドである。
【0199】コマンド「E500(H)」は、遊技制御
手段が不正行為を検知したときに遊技制御手段から送信
される不正報知ランプ指定のランプ制御コマンドであ
る。ランプ制御手段は、不正報知ランプ指定のランプ制
御コマンドを受信すると、不正報知の態様としてあらか
じめ決められた態様でランプ・LEDを点灯制御する。
例えば、全てのランプ・LEDを所定の周期で点滅させ
る。あるいは、不正報知用の発光手段を特に設け、その
発光手段を点灯させるようにしてもよい。
【0200】図31は、音制御基板70に送出される音
制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。音制御
コマンドもMODEとEXTの2バイト構成である。図
31に示す例において、コマンド8XXX(H)(X=
4ビットの任意の値)は、特別図柄の変動期間における
音発生パターンを指定する音制御コマンドである。な
お、コマンド8000(H)〜8031(H)は、特別
図柄の変動パターンに対応した音発生パターンを指定す
る音制御コマンドである。コマンドBXXX(H)(X
=4ビットの任意の値)は、大当り遊技開始から大当り
遊技終了までの間における音発生パターンを指定する音
制御コマンドである。その他のコマンドは、特別図柄の
変動および大当り遊技に関わらない音制御コマンドであ
る。音制御基板70の音制御手段は、主基板31の遊技
制御手段から上述した音制御コマンドを受信すると図3
1に示された内容に応じて音出力状態を変更する。
【0201】コマンド「E500(H)」は、遊技制御
手段が不正行為を検知したときに遊技制御手段から送信
される不正報知音指定の音制御コマンドである。音制御
手段は、不正報知音指定の音制御コマンドを受信する
と、不正報知の態様としてあらかじめ決められた態様で
スピーカ27から音出力する制御を行う。
【0202】主基板31の遊技制御手段から各サブ基板
(ランプ制御基板35、払出制御基板37、音制御基板
70、図柄制御基板80)に制御コマンドを出力しよう
とするときに、コマンド送信テーブルの設定が行われ
る。あるいは、ROM54に形成されているコマンド送
信テーブルのアドレス指定が行われる。図32は、コマ
ンド送信テーブルの一構成例を示す説明図である。1つ
のコマンド送信テーブルは3バイトで構成され、1バイ
ト目には後述するINTデータが設定される。また、2
バイト目のコマンドデータ1には、制御コマンドの1バ
イト目のMODEデータが設定される。そして、3バイ
ト目のコマンドデータ2には、制御コマンドの2バイト
目のEXTデータが設定される。
【0203】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブル(ROM
54に形成される。)のアドレスを指定するためのデー
タ(バッファ指定データ)が設定されるようにしてもよ
い。この実施の形態では、図33(A)に示すように、
コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビッ
ト)が0であれば、コマンドデータ2にEXTデータそ
のものが設定されていることを示す。なお、そのような
EXTデータはビット7が0であるデータである。ま
た、図33(B)に示すように、ワークエリア参照ビッ
トが1であれば、他の7ビットが、EXTデータが格納
されているテーブルのアドレスを指定するためのオフセ
ットであることを示す。なお、図33(B)に示す例で
は、ビット4〜ビット0が使用されているので、32種
類のバッファを指定することが可能である。また、32
種類のバッファには、例えば特別図柄変動パターンバッ
ファ、特別図柄左図柄バッファ、特別図柄中図柄バッフ
ァ、特別図柄右図柄バッファなどが含まれる。
【0204】図34はINTデータの一構成例を示す説
明図である。INTデータにおけるビット0は、払出制
御基板37に払出制御コマンドを送出すべきか否かを示
す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマンド
を送出すべきことを示す。従って、CPU56は、例え
ば賞球処理(遊技制御処理のステップS32)におい
て、INTデータに「01(H)」を設定する。
【0205】また、INTデータにおけるビット1は、
図柄制御基板80に表示制御コマンドを送出すべきか否
かを示す。ビット1が「1」であるならば、表示制御コ
マンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56
は、例えば特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処
理(遊技制御処理のステップS26やS27)におい
て、INTデータに「02(H)」を設定する。
【0206】INTデータのビット2,3は、それぞ
れ、ランプ制御コマンド、音制御コマンドを送出すべき
か否かを示すビットであり、CPU56は、それらのコ
マンドを送出すべきタイミングになったら、特別図柄プ
ロセス処理等で、ポインタ(例えば、特別図柄コマンド
送信ポインタ)が指しているコマンド送信テーブルに、
INTデータ、コマンドデータ1およびコマンドデータ
2を設定する。それらのコマンドを送出するときには、
INTデータの該当ビットが「1」に設定され、コマン
ドデータ1およびコマンドデータ2にMODEデータお
よびEXTデータが設定される。
【0207】この実施の形態では、各制御コマンドにつ
いて、それぞれ複数のコマンド送信テーブルが用意さ
れ、使用すべきコマンド送信テーブルはコマンド送信前
に設定される。あるいは、ROM54に形成されている
コマンド送信テーブルのアドレス指定が行われる。ま
た、複数のコマンド送信テーブルを1つのテーブルに設
定してもよい。例えば、図35に示すように、複数の表
示制御コマンドを格納することが可能な複数のコマンド
送信テーブルを含む1個のテーブルが用意されている。
CPU56は、例えば、コマンド制御処理において、ポ
インタが差しているコマンド送信テーブルから、INT
データ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2を読
み出し、表示制御コマンドを送信する。そして、ポイン
タを更新する。その後、ポインタが指定するコマンド送
信テーブルが終了コードを示すまで、表示制御コマンド
の送信処理を繰り返す。なお、各制御コマンドについて
用意されるテーブルの一部(例えば、払出制御基板37
に対する払出個数指定コマンドが設定されるテーブル)
を、リングバッファ形式に構成するようにしてもよい。
【0208】図36は、図21に示す遊技制御処理にお
けるコマンド制御処理の処理例を示すフローチャートで
ある。コマンド制御処理は、コマンド出力処理とINT
信号出力処理とを含む処理である。コマンド制御処理に
おいて、CPU56は、まず、コマンド送信テーブルの
アドレスをスタック等に退避する(ステップS33
1)。そして、ポインタが指していたコマンド送信テー
ブルのINTデータを引数1にロードする(ステップS
332)。引数1は、後述するコマンド送信処理に対す
る入力情報になる。また、コマンド送信テーブルを指す
アドレスを+1する(ステップS333)。従って、コ
マンド送信テーブルを指すアドレスは、コマンドデータ
1のアドレスに一致する。なお、表示制御コマンドは例
えば図32に示されたコマンド送信テーブルに設定され
ている。
【0209】次いで、CPU56は、コマンドデータ1
を読み出して引数2に設定する(ステップS334)。
引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報
になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールす
る(ステップS335)。
【0210】図37は、コマンド送信処理ルーチンを示
すフローチャートである。コマンド送信処理ルーチンに
おいて、CPU56は、まず、引数1に設定されている
データすなわちINTデータを、比較値として決められ
ているワークエリアに設定する(ステップS351)。
次いで、送信回数=4を、処理数として決められている
ワークエリアに設定する(ステップS352)。そし
て、ポート1のアドレスをIOアドレスにセットする
(ステップS353)。この実施の形態では、ポート1
のアドレスは払出制御コマンドデータを出力するための
出力ポートのアドレスであり、ポート2〜4のアドレス
が、表示制御コマンドデータ、ランプ制御コマンドデー
タ、音制御コマンドデータを出力するための出力ポート
のアドレスであるとする。
【0211】次に、CPU56は、比較値を1ビット右
にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS355)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、表示制御コマ
ンドを送出すべきことが指定されているときには、2回
目のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0212】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS3
56)。2回目のシフト処理が行われたときにはIOア
ドレスにポート2のアドレスが設定されているので、そ
のときに、表示制御コマンドのMODEデータがポート
2に出力される。
【0213】次いで、CPU56は、IOアドレスを1
加算するとともに(ステップS357)、処理数を1減
算する(ステップS358)。加算前にポート2を示し
ていた場合には、IOアドレスに対する加算処理によっ
て、IOアドレスにはポート3のアドレスが設定され
る。ポート3は、ランプ制御コマンドを出力するための
ポートである。そして、CPU56は、処理数の値を確
認し(ステップS359)、値が0になっていなけれ
ば、ステップS354に戻る。ステップS354で再度
シフト処理が行われる。
【0214】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回
目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音
制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否か
のチェックが行われる。このように、それぞれのシフト
処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処理
によってチェックされるコマンド(払出制御コマンド、
表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマン
ド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0215】よって、キャリーフラグが「1」になった
ときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)
に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モ
ジュールで、各サブ基板の制御手段に対する制御コマン
ドの送出処理を行うことができる。
【0216】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの各サブ基板の制御手段に対して制御コマンドを出
力すべきかが判定されるので、いずれの制御手段に対し
て制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略化さ
れている。
【0217】次に、CPU56は、シフト処理開始前の
INTデータが格納されている引数1の内容を読み出し
(ステップS360)、読み出したデータをポート0に
出力する(ステップS361)。この実施の形態では、
ポート0のアドレスは、各制御信号についてのINT信
号を出力するためのポートであり、ポート0のビット0
〜4が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御IN
T信号、ランプ制御INT信号、音制御INT信号を出
力するためのポートである。INTデータでは、ステッ
プS351〜S359の処理で出力された制御コマンド
(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コ
マンド、音制御コマンド)に応じたINT信号の出力ビ
ットに対応したビットが「1」になっている。従って、
ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制御コマン
ド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御
コマンド、音制御コマンド)に対応したINT信号がオ
フ状態(ローレベル)になる。
【0218】次いで、CPU56は、ウェイトカウンタ
に所定値を設定し(ステップS362)、その値が0に
なるまで1ずつ減算する(ステップS363,S36
4)。ウェイトカウンタの値が0になると、クリアデー
タ(00)を設定して(ステップS365)、そのデー
タをポート0に出力する(ステップS366)。よっ
て、INT信号はオフ状態になる。そして、ウェイトカ
ウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値
が0になるまで1ずつ減算する(ステップS368,S
369)。
【0219】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU5
6は、図36に示すステップS336で、コマンド送信
テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目の
コマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、
指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロード
する(ステップS337)。また、コマンドデータ2の
ビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であ
るか否か確認する(ステップS339)。0でなけれ
ば、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレ
スをポインタにセットし(ステップS339)、そのポ
インタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を
加算してアドレスを算出する(ステップS340)。そ
して、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2にロ
ードする(ステップS341)。
【0220】コマンド拡張データアドレステーブルに
は、各サブ基板の制御手段に送出されうるEXTデータ
が順次設定されている。よって、以上の処理によって、
ワークエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマン
ドデータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレス
テーブル内のEXTデータが引数2にロードされ、ワー
クエリア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデ
ータ2の内容がそのまま引数2にロードされる。なお、
コマンド拡張データアドレステーブルからEXTデータ
が読み出される場合でも、そのデータのビット7は
「0」である。
【0221】次に、CPU56は、コマンド送信処理ル
ーチンをコールする(ステップS342)。従って、M
ODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXT
データが送出される。その後、CPU56は、コマンド
送信テーブルのアドレスを復帰し(ステップS34
3)、コマンド送信テーブルを指す読出ポインタの値を
更新する(ステップS344)。そして、さらに送出す
べきコマンドがあれば(ステップS345)、ステップ
S331に戻る。
【0222】以上のようにして、2バイト構成の制御コ
マンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ
制御コマンド、音制御コマンド)が、対応する各サブ基
板の制御手段に送信される。各サブ基板の制御手段では
INT信号のレベル変化を検出すると制御コマンドの取
り込み処理を開始するのであるが、いずれの制御手段に
ついても、取り込み処理が完了する前に遊技制御手段か
らの新たな信号が信号線に出力されることはない。すな
わち、表示制御手段等の各制御手段において、確実なコ
マンド受信処理が行われる。なお、INT信号の極性を
図28に示された場合と逆にしてもよい。
【0223】図38〜図40は、電源基板910からの
電源断信号に応じて実行されるマスク不能割込処理(電
力供給停止時処理)の処理例を示すフローチャートであ
る。CPU56のXNMI端子にハイレベルからローレ
ベルへの変化が生じてマスク不能割込が発生すると、C
PU56に内蔵されている割込制御機構は、マスク不能
割込発生時に実行されていたプログラムのアドレス(具
体的には実行完了後の次のアドレス)を、スタックポイ
ンタが指すスタック領域に退避させるとともに、スタッ
クポインタの値を増やす。すなわち、スタックポインタ
の値がスタック領域の次のアドレスを指すように更新す
る。なお、この実施の形態では、XNMI端子にハイレ
ベルからローレベルへの変化が生ずると割込が生ずる
が、他の態様のレベル変化に応じて割込が発生するマイ
クロコンピュータを用いても、以下のような制御を実行
することができる。
【0224】電力供給停止時処理において、CPU56
は、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジス
タ)をバックアップRAM領域のスタック領域に退避さ
せる(ステップS451)。また、割込フラグをパリテ
ィフラグにコピーする(ステップS452)。パリティ
フラグはバックアップRAM領域に形成されている。割
込フラグは、割込許可状態であるのか割込禁止状態であ
るのかを示すフラグであって、CPU56が内蔵する制
御レジスタ中にある。割込フラグのオン状態が割込禁止
状態であることを示す。上述したように、パリティフラ
グは遊技状態復旧処理で参照される。そして、遊技状態
復旧処理において、パリティフラグがオン状態であれ
ば、割込許可状態には設定されない。
【0225】また、BCレジスタ、DEレジスタ、HL
レジスタ、IXレジスタおよびスタックポインタをバッ
クアップRAM領域のスタック領域に退避させる(ステ
ップS454〜S458)。なお、ステップS451〜
S458の処理は、電源監視手段の検出信号に応じて制
御状態を復旧させるために必要なデータを変動データ記
憶手段に保存させるためのデータ退避処理に相当する。
【0226】次いで、この実施の形態では、所定期間
(入力監視時間の間)、賞球カウントスイッチ301A
の検出信号をチェックする。そして、賞球カウントスイ
ッチ301Aがオンしたら総賞球数バッファの内容を1
減らす。総賞球数バッファとは、RAM55における未
払出賞球個数を記憶する領域であり、入賞に応じて払出
制御基板37に対して賞球個数を示す払出制御コマンド
を送信すると加算され、賞球カウントスイッチ301A
の検出信号にもとづいて減算されるデータが設定されて
いる。
【0227】なお、この実施の形態では、入力監視時間
を計測するために、入力監視時間計測用カウンタが用い
られる。入力監視時間計測用カウンタの値は、初期値m
から、以下に説明するスイッチ検出処理のループ(S4
61から始まってS461に戻るループ)が1回実行さ
れる毎に−1され、その値が0になると、入力監視時間
が終了したとする。検出処理のループでは、例外はある
がほぼ一定の処理が行われるので、ループの1周に要す
る時間のm倍の時間が、ほぼ入力監視時間に相当する。
【0228】入力監視時間を計測するために、CPU5
6の内蔵タイマを用いてもよい。すなわち、スイッチ検
出処理開始時に、内蔵タイマに所定値(入力監視時間に
相当)を設定しておく。そして、スイッチ検出処理のル
ープが1回実行される毎に、内蔵タイマのカウント値を
チェックする。そして、カウント値が0になったら、入
力監視時間が終了したとする。内蔵タイマの値が0にな
ったことを検出するために内蔵タイマによる割込を用い
ることもできるが、この段階では制御内容(RAMに格
納されている各値など)を変化させないように、割込を
用いず、内蔵タイマのカウント値を読み出してチェック
するようなプログラム構成の方が好ましい。
【0229】また、入力監視時間は、遊技球が、球払出
装置97から落下した時点から、賞球カウントスイッチ
301Aに到達するまでの時間以上に設定される。球払
出装置97から賞球カウントスイッチ301Aまでの距
離をLとすると、その間の落下時間tは、t=√(2L
/g)(g:重力加速度)になるので、入力監視時間
は、それ以上に設定される。なお、図5に例示した球払
出装置97を用いる場合には、Lは、スプロケット29
2の凹部から遊技球が落下する位置から賞球カウントス
イッチ301Aの位置までの距離に相当する。以上のよ
うに、入力監視時間は、払出手段から遊技媒体が払い出
されてから払出検出手段で検出されるまでの時間以上の
時間に設定される
【0230】少なくとも、スイッチ検出処理が実行され
る入力監視時間では、賞球カウントスイッチ301Aが
遊技球を検出できる状態でなければならない。従って、
図13に示されたように、電源基板910におけるコン
バータIC924の入力側に比較的大容量の補助駆動電
源としてのコンデンサ923が接続されている。よっ
て、遊技機に対する電力供給停止時にも、ある程度の期
間は+12V電源電圧がスイッチ駆動可能な範囲に維持
され、賞球カウントスイッチ301Aが動作可能にな
る。その期間が、上記の入力監視処理が完了するまでの
時間以上になるように、コンデンサの容量が決定され
る。
【0231】なお、入力ポートおよびCPU56も、コ
ンバータIC924で作成される+5V電源で駆動され
るので、電力供給停止時にも、比較的長い期間動作可能
になっている。
【0232】ステップS461において、2ms計測用
カウンタに2msの時間に相当する初期値nが設定され
る。そして、2ms計測用カウンタの値が0になるまで
(ステップS462)、2ms計測用カウンタの値が−
1される(ステップS463)。
【0233】2ms計測用カウンタの値が0になると、
賞球カウントスイッチ301Aの検出信号の入力チェッ
クが行われる。具体的には、入力ポート1に入力されて
いるデータを入力する(ステップS464)。次いで、
クリアデータ(00)をセットする(ステップS46
5)。また、ポート入力データ、この場合には入力ポー
ト1からの入力データを「比較値」として設定する(ス
テップS466)。さらに、賞球カウントスイッチ30
1Aのためのスイッチタイマのアドレスをポインタにセ
ットする(ステップS467)。
【0234】そして、ポインタ(スイッチタイマのアド
レスが設定されている)が指すスイッチタイマをロード
するとともに(ステップS468)、比較値を右(上位
ビットから下位ビットへの方向)にシフトする(ステッ
プS469)。比較値には入力ポート1のデータ設定さ
れている。そして、この場合には、賞球カウントスイッ
チ301Aの検出信号がキャリーフラグに押し出され
る。
【0235】キャリーフラグの値が「1」であれば(ス
テップS470)、すなわち賞球カウントスイッチ30
1Aの検出信号がオン状態であれば、スイッチタイマの
値を1加算する(ステップS471)。キャリーフラグ
の値が「0」であれば、すなわち賞球カウントスイッチ
301Aの検出信号がオフ状態であれば、スイッチタイ
マにクリアデータをセットする(ステップS472)。
すなわち、スイッチがオフ状態であれば、スイッチタイ
マの値が0に戻る。
【0236】そして、スイッチタイマの値が2になった
ときに(ステップS473)、総賞球数格納バッファの
格納値を1減算するとともに(ステップS474)、賞
球情報カウンタの値を+1する(ステップS475)。
そして、賞球情報カウンタの値が10以上であれば(ス
テップS476)、賞球情報出力カウンタの値を+1す
るとともに(ステップS477)、賞球情報カウンタの
値を−10する(ステップS478)。
【0237】次いで、入力監視時間計測用カウンタの値
を−1し(ステップS479)、その値が0になってい
なければステップS461に戻る。
【0238】以上の処理によって、入力監視時間内に賞
球カウントスイッチ301Aがオンしたら、総賞球数格
納バッファの値が−1される。バックアップRAMの内
容を保存するための処理は、このようなスイッチ検出処
理の後で行われるので、払出が完了した賞球について、
必ず総賞球数格納バッファが−1される。従って、遊技
球の払出に関して、保存される制御状態に矛盾が生じて
しまうことが防止される。また、上記のスイッチ検出処
理では、検出期間用カウンタを用いたタイマ処理が施さ
れている。すなわち、2ms毎に賞球カウントスイッチ
301Aの検出出力のチェックが行われ、2回連続して
オン検出した場合に、賞球カウントスイッチ301Aが
確実にオンしたと見なされる。従って、誤ってスイッチ
オン検出がなされてしまうことは防止される。また、ス
イッチ検出処理において、遊技機外部への賞球情報出力
のための賞球情報出力回数カウンタの演算も行われるの
で、外部に出力される賞球情報と実際の払出賞球数とが
食い違ってしまうようなこともない。
【0239】ここでは、電力供給停止時処理において入
力監視時間(球払出装置97から落下した時点から、賞
球カウントスイッチ301Aに到達するまでの時間以上
の所定時間)だけ入力監視処理を実行したが、さらに、
長時間にわたって入力監視処理を実行してもよい。例え
ば、電力供給が完全に停止するまで入力監視処理を継続
してもよい。
【0240】なお、払出制御基板37に搭載されている
払出制御手段も、電源断信号に応じて電力供給停止時処
理を実行する。そして、電力供給停止時処理において早
い段階で(少なくとも遊技制御手段における電力供給停
止時処理おいて入力監視処理が開始される前の段階
で)、払出モータ289の駆動を停止させている。
【0241】また、この実施の形態では、賞球カウント
スイッチ301Aのみのスイッチ検出処理が行われた
が、始動入賞口のスイッチや大入賞口に関連するV入賞
スイッチ22やカウントスイッチについても同様のスイ
ッチ検出処理を行ってもよい。また、他の入賞について
も同様のスイッチ検出処理を行ってもよい。そのような
オンチェックも行う場合には、入賞口に遊技球が入賞し
た直後に停電が発生したような場合でも、その入賞が確
実に検出され、保存される遊技状態に反映される。
【0242】入力監視時間が経過すると(ステップS4
80)、すなわち、入力監視時間計測用カウンタの値が
0になると、バックアップあり指定値(この例では「5
5(H)」)をバックアップフラグにストアする(ステ
ップS481)。バックアップフラグはバックアップR
AM領域に形成されている。次いで、パリティデータを
作成する(ステップS482〜S491)。すなわち、
まず、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリ
アにセットし(ステップS482)、チェックサム算出
開始アドレスをポインタにセットする(ステップS48
3)。また、チェックサム算出回数をセットする(ステ
ップS484)。
【0243】そして、チェックサムデータエリアの内容
とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を
演算する(ステップS485)。演算結果をチェックサ
ムデータエリアにストアするとともに(ステップS48
6)、ポインタの値を1増やし(ステップS487)、
チェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS4
88)。ステップS485〜S488の処理が、チェッ
クサム算出回数の値が0になるまで繰り返される(ステ
ップS489)。
【0244】チェックサム算出回数の値が0になった
ら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の
各ビットの値を反転する(ステップS490)。そし
て、反転後のデータをチェックサムデータエリアにスト
アする(ステップS491)。このデータが、電源投入
時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、R
AMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ス
テップS492)。以後、内蔵RAM55のアクセスが
できなくなる。
【0245】さらに、CPU56は、クリアデータ(0
0)を適当なレジスタにセットし(ステップS49
3)、処理数(この例では「7」)を別のレジスタにセ
ットする(ステップS494)。また、出力ポート0の
アドレスをIOポインタに設定する(ステップS49
5)。IOポインタとして、さらに別のレジスタが用い
られる。
【0246】そして、IOポインタが指すアドレスにク
リアデータをセットするとともに(ステップS49
6)、IOポインタの値を1増やし(ステップS49
7)、処理数の値を1減算する(ステップS498)。
ステップS496〜S498の処理が、処理数の値が0
になるまで繰り返される。その結果、全ての出力ポート
0〜6(図15および図16参照)にクリアデータが設
定される。図15および図16に示すように、この例で
は、「1」がオン状態であり、クリアデータである「0
0」が各出力ポートにセットされるので、全ての出力ポ
ートがオフ状態になる。
【0247】そして、入力ポートに入力されている判定
回路950からの判定信号を確認し判定信号がオン状態
(例えばハイレベル)であれば(ステップS171)、
不正報知コマンド(ランプ制御コマンドあるいは音制御
コマンド、または双方)を送信するための処理を行う
(ステップS172)。
【0248】なお、この段階では、RAMアクセス禁止
状態に設定されているので、ランプ制御コマンドや音制
御コマンドを送信するための処理では、CPU56は、
例えば、レジスタに所定のデータ(ランプ制御コマンド
や音制御コマンドを構成する2バイトのコマンドデータ
のうちの1バイト)をセットし、レジスタの値を直接出
力ポートに出力する。また、INT信号のオン期間(図
28参照)を作成するために、例えば、レジスタに所定
値をセットし、0になるまで減算する処理を繰り返すこ
とによって、その期間を作成する。そして、そのような
処理を、不正報知コマンドを構成するMODEデータと
EXTデータについて実行する。
【0249】その後、CPU56は、待機状態(ループ
状態)に入る。従って、システムリセットされるまで、
何もしない状態になる。
【0250】この実施の形態では、遊技状態を保存する
ための処理(この例では、チェックサムの生成およびR
AMアクセス防止)が実行された後、各出力ポートは直
ちにオフ状態になる。なお、この実施の形態では、遊技
制御処理において用いられるデータが格納されるRAM
領域は全て電源バックアップされている。従って、その
内容が正しく保存されているか否かを示すチェックサム
の生成処理、およびその内容を書き換えないようにする
ためのRAMアクセス防止処理が、遊技状態を保存する
ための処理に相当する。
【0251】遊技状態を保存するための処理が実行され
た後、直ちに各出力ポートがオフ状態になるので、保存
される遊技状態と整合しない状況が発生することは確実
に防止される。図38〜図40に示す処理が実行される
ときには、遊技機に対する電源供給が停止するので、電
気部品に印加される電圧が低下していく。そして、印加
電圧が駆動可能電圧を下回った時点で電気部品の駆動は
停止する。従って、遊技機に対する電力供給停止時に
は、短時間の遅れはあるものの電気部品の駆動は停止す
る。
【0252】ところが、この実施の形態のような出力ポ
ートに対するクリア処理を行わないと、遊技状態が保存
された後、電力供給が停止するのを遊技制御手段が待っ
ている間に可変入賞球装置15にさらに入賞してしまう
こともある。そのような場合、電力供給再開時には保存
されている遊技状態が復帰されるので保存時の始動入賞
記憶数が始動記憶表示器18に表示される。すると、遊
技者から見ると、始動入賞の保留記憶値が少なくなって
しまっているように見え、トラブルが発生しかねない。
しかし、この実施の形態では、そのようなトラブルが生
ずる可能がなくなる。
【0253】また、遊技状態が保存された後に、可変入
賞球装置としての大入賞口への入賞が発生する場合もあ
り得る。そのような場合、遊技者が認識している入賞個
数と、電力供給復帰時に、保存されていた遊技状態にも
とづいて表示部に表示される入賞個数とが食い違ってト
ラブルが生ずる可能性もある。しかし、この実施の形態
では、そのようなトラブルが生ずる可能がなくなる。
【0254】また、この実施の形態では、電源断信号に
応じて起動される処理の最初にレジスタの保存処理が行
われたが、スイッチ検出処理においてレジスタを使用し
ない場合には、スイッチ検出処理の実行後に、すなわ
ち、バックアップフラグの設定とチェックサムの算出の
処理の前にレジスタ保存処理を行うことができる。その
場合には、レジスタ保存処理、バックアップフラグ設定
処理、チェックサム算出処理および出力ポートのオフ設
定処理を電力供給停止時処理と見なすことができる。さ
らに、スイッチ検出処理において幾つかのレジスタを使
用する場合であっても、使用しないレジスタについて
は、バックアップフラグの設定とチェックサムの算出の
処理の前にレジスタ保存処理を行うことができる。
【0255】なお、出力ポートのクリア処理を、スイッ
チ検出処理の実行前(ステップS460の前)に行って
もよい。電力供給停止時処理の実行中では、CPU56
やスイッチ類はコンデンサの充電電力等で駆動されるこ
とになる。出力ポートのクリア処理をスイッチ検出処理
の実行前に行った場合には、大入賞口や可変入賞装置等
がソレノイド等の電気部品で駆動されるように構成され
ていても、それらが駆動されることはなく、コンデンサ
の充電電力等を電力供給停止時処理のために効果的に使
用することができる。
【0256】ただし、電源が断することが検出された後
にV入賞スイッチ22を検出する場合には、ソレノイド
21(大入賞口をV入賞スイッチに誘導するための部材
を動作させるもの)の出力ポートについては、スイッチ
検出処理の実行後にクリアする。そのようにすれば、継
続権発生の条件であるV入賞をしていない状態で停電が
発生した場合、停電発生直前に大入賞口に入った遊技球
をV入賞スイッチ22の側に誘導することができる。従
って、不当な継続権の消滅を防止することができる。こ
の場合、電源が保持される期間は、大入賞口に入賞した
遊技球がV入賞スイッチ22に到達するまでの時間以上
の期間である。なお、ラッチ式のソレノイドを用いた場
合には、出力ポートのクリア処理は不要である。
【0257】また、出力ポートのクリアによって大入賞
口が閉じた場合でも、大入賞口内に遊技球があることも
考えられるので、電源断信号に応じて実行されるスイッ
チ検出処理において、カウントスイッチ23の検出も行
うことが望ましい。上記の出力ポートのクリア処理をス
イッチ検出処理前に行ってもよいこと、および、上記の
例外的な処理については、第1種パチンコ遊技機におい
てのみならず、第2種パチンコ遊技機や第3種パチンコ
遊技機についても同様である。
【0258】なお、この実施の形態では、NMIに応じ
て電力供給停止時処理が実行されたが、電源断信号をC
PU56のマスク可能端子に接続し、マスク可能割込処
理によって電力供給停止時処理を実行してもよい。ま
た、電源断信号を入力ポートに入力し、入力ポートのチ
ェック結果に応じて電力供給停止時処理を実行してもよ
い。
【0259】図41は、この実施の形態におけるRAM
領域のアドレスマップを示す説明図である。図41に示
すように、RAM領域の先頭はバックアップフラグの領
域に割り当てられている。そして、最後部にチェックサ
ムバッファの領域が割り当てられている。なお、バック
アップフラグからチェックサムバッファまでの領域が作
業領域に相当し、チェックサムバッファ以降の領域にス
タック領域が設定されている。また、この実施の形態で
は、RAM領域の全てが電源バックアップされている。
【0260】図42は、チェックサム作成方法の一例を
説明するための説明図である。ただし、図42に示す例
では、簡単のために、バックアップRAM領域のデータ
のサイズを3バイトとする。電源電圧低下にもとづく電
力供給停止時処理において、図42に示すように、チェ
ックサムデータとして初期データ(この例では00
(H))が設定される。次に、「00(H)」と「F0
(H)」の排他的論理和がとられ、その結果と「16
(H)」の排他的論理和がとられる。さらに、その結果
と「DF(H)」の排他的論理和がとられる。そして、
その結果(この例では「39(H)」)を論理反転して
得られた値(この例では「C6(H)」)がチェックサ
ムバッファに設定される。
【0261】なお、図42では、説明を容易にするため
に、論理反転前のデータ「39(H)」がチェックサム
バッファに格納されている様子が示されている。なお、
初期データとしての00(H)はステップS460で設
定されるチェックサムデータに対するクリアデータに応
じた値であるが、実際には、00(H)との排他的論理
和は演算前と後とで値が変わらないので、00(H)と
の排他的論理和演算を行わなくてもよい。
【0262】この実施の形態では、チェックサムバッフ
ァは、バックアップRAM領域(変動データ記憶手段)
の最後のアドレスに格納されている。従って、例えば、
チェックサム作成方法のプログラムに誤りがないかどう
か確認する際に、容易にその確認を行うことができる。
RAM領域の最終アドレスの値が正しいか否か確認すれ
ばよいからである。また、この実施の形態では、チェッ
クサム算出開始アドレスはバックアップフラグが設定さ
れるアドレスであり、チェックサム算出最終アドレスは
賞球制御用フラグ・バッファのうちの最後のアドレスで
ある(図41参照)。従って、賞球制御用フラグ・バッ
ファの後、すなわち、バックアップRAM領域の最後の
アドレスをチェックサムバッファの領域にすれば、RA
M領域において無駄が生ずることはない。
【0263】なお、確認のしやすさやRAM領域の無駄
防止を考慮すると、バックアップRAM領域の最初のア
ドレスをチェックサムバッファの領域にしてもよい。
【0264】また、遊技機への電力供給開始時にはパリ
ティチェックOKか否かの判断が行われるが(図18に
おけるステップS9)、その判断では、電力供給停止時
処理におけるパリティデータの作成処理(ステップS4
82〜S491)と同様の処理が行われ、処理結果すな
わち演算結果がチェックサムバッファの内容と一致した
らパリティチェックOKと判定される。
【0265】なお、ここでは、バックアップRAM領域
の最後または最初のアドレスをチェックサムバッファの
領域にしたが、バックアップRAM領域の中途の領域に
チェックサムバッファの領域を割り当ててもよい。ま
た、この実施の形態では、作業領域のデータにもとづい
てチェックサムが生成されているが、スタック領域のデ
ータも含めてチェックサムを生成するようにしてもよ
い。
【0266】さらに、この実施の形態では、電力供給開
始時に、電力供給停止時処理における処理と同じ処理に
よってチェックサムを生成し、生成されたチェックサム
とバックアップRAMに保存されていたチェックサムと
を比較したが、他の方法を用いてもよい。例えば、バッ
クアップRAMに保存されていたチェックサムを初期値
として、電力供給停止時処理において演算対象となった
各データについて演算を行い、演算結果が所定値(例え
ば00(H))と一致したらパリティチェックOKと判
定するようにしてもよい。また、パリティチェックのた
めのチェックデータはチェックサムに限られず、バック
アップRAMの内容が正当に保存されているかを判定で
きるものであれば、他のチェックデータを用いてもよ
い。
【0267】図43は、遊技機への電力供給停止時の電
源電圧低下やNMI信号(=電源断信号:電力供給停止
時信号)の様子を示すタイミング図である。遊技機に対
する電力供給が停止すると、最も高い直流電源電圧であ
るVSLの電圧値は徐々に低下する。そして、この例で
は、+22Vにまで低下すると、電源基板910に搭載
されている電源監視用IC902から電源断信号が出力
される(ローレベルになる)。
【0268】電源断信号は、電気部品制御基板(この実
施の形態では主基板31および払出制御基板37)に導
入され、CPU56および払出制御用CPU371のN
MI端子に入力される。CPU56および払出制御用C
PU371は、NMI処理によって、所定の電力供給停
止時処理を実行する。
【0269】VSLの電圧値がさらに低下して所定値(こ
の例では+9V)にまで低下すると、主基板31や払出
制御基板37に搭載されているシステムリセット回路の
出力がローレベルになり、CPU56および払出制御用
CPU371がシステムリセット状態になる。なお、C
PU56および払出制御用CPU371は、システムリ
セット状態とされる前に、電力供給停止時処理を完了し
ている。
【0270】VSLの電圧値がさらに低下してVcc(各種
回路を駆動するための+5V)を生成することが可能な
電圧を下回ると、各基板において各回路が動作できない
状態となる。しかし、少なくとも主基板31や払出制御
基板37では、電力供給停止時処理が実行され、CPU
56および払出制御用CPU371がシステムリセット
状態とされている。
【0271】以上のように、この実施の形態では、電源
監視回路は、遊技機で使用される直流電圧のうちで最も
高い電源VSLの電圧を監視して、その電源の電圧が所定
値を下回ったら電圧低下信号(電源断検出信号)を発生
する。図43に示すように、電源断信号が出力されるタ
イミングでは、IC駆動電圧は、まだ各種回路素子を十
分駆動できる電圧値になっている。従って、IC駆動電
圧で動作する主基板31のCPU56が所定の電力供給
停止時処理を行うための動作時間が確保されている。
【0272】なお、ここでは、電源監視回路は、遊技機
で使用される直流電圧のうちで最も高い電源VSLの電圧
を監視したが、電源断信号を発生するタイミングが、I
C駆動電圧で動作する電気部品制御手段が所定の電力供
給停止時処理を行うための動作時間が確保されるような
タイミングであれば、監視対象電圧は、最も高い電源V
SLの電圧でなくてもよい。すなわち、少なくともIC駆
動電圧よりも高い電圧を監視すれば、電気部品制御手段
が所定の電力供給停止時処理を行うための動作時間が確
保されるようなタイミングで電源断信号を発生すること
ができる。
【0273】その場合、上述したように、監視対象電圧
は、電力供給停止時のスイッチオン誤検出の防止も期待
できる電圧であることが好ましい。すなわち、遊技機の
各種スイッチに供給される電圧(スイッチ電圧)が+1
2Vであることから、+12V電源電圧が落ち始める以
前の段階で、電圧低下を検出できることが好ましい。よ
って、少なくともスイッチ電圧よりも高い電圧を監視す
ることが好ましい。止する。
【0274】次に、遊技制御手段以外の電気部品制御手
段の例として、表示制御用CPU101を含む表示制御
手段について説明する。図44は、表示制御用CPU1
01が実行するメイン処理を示すフローチャートであ
る。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種
初期値の設定、また表示制御の起動間隔を決めるための
2msタイマの初期設定等を行うための初期化処理が行
われる(ステップS701)。その後、この実施の形態
では、表示制御用CPU101は、タイマ割込フラグの
監視(ステップS703)の確認を行うループ処理に移
行する。なお、ループ内では所定の乱数を発生するため
のカウンタを更新する処理も行われる(ステップS70
2)。そして、図45に示すように、タイマ割込が発生
すると、表示制御用CPU101は、タイマ割込フラグ
をセットする(ステップS715)。メイン処理におい
て、タイマ割込フラグがセットされていたら、表示制御
用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS
704)、以下の可変表示制御処理を実行する。
【0275】なお、この実施の形態では、タイマ割込は
2ms毎にかかるとする。すなわち、可変表示制御処理
は、2ms毎に起動される。また、この実施の形態で
は、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具
体的な可変表示制御処理はメイン処理において実行され
るが、タイマ割込処理で可変表示制御処理を実行しても
よい。
【0276】可変表示制御処理において、表示制御用C
PU101は、まず、受信した表示制御コマンドを解析
する(コマンド解析実行処理:ステップS705)。次
いで、初期化報知コマンドを受信しているか否か確認す
る(ステップS706)。具体的には、初期化報知コマ
ンドに対応するコマンド受信フラグがセットされている
か否か確認する。初期化報知コマンドを受信していれ
ば、初期化処理の実行を報知するための初期化報知を開
始する(ステップS707)。この例では、初期化報知
として、可変表示装置9に、例えば「初期化処理実行中
!」などの文字や図形などによって構成される初期化報
知画面を表示する。初期化報知画面は、初期化処理の実
行を報知するための画面であり、初期化報知画面を示す
データは、例えばキャラクタROM86に格納されてい
る。また、表示制御用CPU101は、初期化報知中フ
ラグをオンするとともに(ステップS708)、初期化
報知期間タイマを設定する(ステップS709)。初期
化報知中フラグは、初期化報知の実行中であるか否かを
確認するためのフラグであり、表示制御基板80が備え
るRAMに保存されている。初期化報知期間タイマは、
初期化報知の実行期間を計測するためのタイマである。
初期化報知の実行期間は、報知を確実とするために比較
的長い期間(例えば5分)が設定される。
【0277】次いで、表示制御用CPU101は、初期
化報知中フラグがオン状態であるか否か確認する(ステ
ップS710)。初期化報知中フラグがオン状態であれ
ば、初期化報知期間タイマがタイムアウトしているか否
か確認し(ステップS711)、タイムアウトしていれ
ば、初期化報知中フラグをオフするとともに(ステップ
S712)、可変表示装置9での初期化報知画面の表示
を終了する(ステップS713)。
【0278】さらに、表示制御用CPU101は、表示
制御プロセス処理を行う(ステップS714)。表示制
御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのう
ち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行
する。その後、ステップS702に戻る。
【0279】次に、主基板31からの表示制御コマンド
受信処理について説明する。図46は、主基板31から
受信した表示制御コマンドを格納するためのコマンド受
信バッファの一構成例を示す説明図である。この例で
は、2バイト構成の表示制御コマンドを6個格納可能な
リングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられ
る。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバ
ッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そし
て、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示す
コマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信
個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしも
リングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指定
コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド
受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などのコ
マンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受
信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。音声
制御手段や、ランプ制御手段においても同様に、リング
バッファ形式でないバッファ形式としてもよい。この場
合、表示制御手段、音声制御手段、ランプ制御手段は、
変動パターンなどの格納領域に格納される最新のコマン
ドにもとづき制御される。これにより、主基板31から
の指示に迅速に対応することができる。
【0280】図47は、割込処理による表示制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板31か
らの表示制御用のINT信号は表示制御用CPU101
の割込端子に入力されている。例えば、主基板31から
のINT信号がオン状態になると、表示制御用CPU1
01において割込がかかる。そして、図47に示す表示
制御コマンドの受信処理が開始される。
【0281】表示制御コマンドの受信処理において、表
示制御用CPU101は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS670)。なお、割込が発生す
ると表示制御用CPU101は自動的に割込禁止状態に
設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを
用いている場合には、ステップS670の処理の実行前
に割込禁止命令(DI命令)を発行することが好まし
い。次いで、表示制御コマンドデータの入力に割り当て
られている入力ポートからデータを読み込む(ステップ
S671)。そして、2バイト構成の表示制御コマンド
のうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS
672)。
【0282】1バイト目であるか否かは、受信したコマ
ンドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認さ
れる。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成で
ある表示制御コマンドのうちのMODEデータ(1バイ
ト目)のはずである(図27参照)。そこで、表示制御
用CPU101は、先頭ビットが「1」であれば、有効
な1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受
信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示
す受信コマンドバッファに格納する(ステップS67
3)。
【0283】表示制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS674)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0284】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステッ
プS675)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である表示制御コマンドのうちのEXTデータ
(2バイト目)のはずである(図27参照)。なお、ス
テップS674における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。
【0285】ステップS675において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS676)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS677)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS678)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS679)、
割込許可に設定する(ステップS680)。
【0286】表示制御コマンドは2バイト構成であっ
て、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)と
は、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわ
ち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受
信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受
信側において直ちに検出できる。よって、上述したよう
に、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定する
ことができる。なお、このことは、払出制御コマンド、
ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドについても同
様である。
【0287】図48は、コマンド解析処理(ステップS
705)の具体例を示すフローチャートである。主基板
31から受信された表示制御コマンドは受信コマンドバ
ッファに格納されるが、コマンド解析処理では、受信コ
マンドバッファに格納されているコマンドの内容が確認
される。
【0288】コマンド解析処理において、表示制御用C
PU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマ
ンドが格納されているか否か確認する(ステップS68
1)。格納されているか否かは、コマンド受信カウンタ
の値と読出ポインタとを比較することによって判定され
る。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納さ
れていない場合である。コマンド受信バッファに受信コ
マンドが格納されている場合には、表示制御用CPU1
01は、初期化処理中フラグがオン状態であるか確認す
る(ステップS682)。初期化処理中フラグがオン状
態であれば、コマンド受信バッファに格納されている受
信コマンドをクリアする(ステップS683)。すなわ
ち、表示制御用CPU101は、初期化報知の実行中に
は、受信コマンドにもとづく処理を実行しない。なお、
受信コマンドをクリアしたら読出ポインタの値を+1し
ておく。また、初期化処理中フラグがオフ状態であれ
ば、表示制御用CPU101は、コマンド受信バッファ
から受信コマンドを読み出す(ステップS684)。な
お、読み出したら読出ポインタの値を+1しておく。
【0289】読み出した受信コマンドが左図柄指定コマ
ンドであれば(ステップS685)、そのコマンドのE
XTデータを左停止図柄格納エリアに格納し(ステップ
S686)、対応する有効フラグをセットする(ステッ
プS687)。なお、左図柄指定コマンドであるか否か
は、2バイトの表示制御コマンドのうちの1バイト目
(MODEデータ)によって直ちに認識できる。
【0290】読み出した受信コマンドが中図柄指定コマ
ンドであれば(ステップS688)、表示制御用CPU
101は、そのコマンドのEXTデータを中停止図柄格
納エリアに格納し(ステップS689)、対応する有効
フラグをセットする(ステップS690)。読み出した
受信コマンドが右図柄指定コマンドであれば(ステップ
S691)、そのコマンドのEXTデータを右停止図柄
格納エリアに格納し(ステップS692)、対応する有
効フラグをセットする(ステップS693)。なお、左
中右停止図柄格納エリアは、表示制御基板80が備える
例えばRAMに設けられている。
【0291】読み出した受信コマンドが変動パターンコ
マンドであれば(ステップS694)、表示制御用CP
U101は、そのコマンドのEXTデータを変動パター
ン格納エリアに格納し(ステップS695)、変動パタ
ーン受信フラグをセットする(ステップS696)。な
お、変動パターン格納エリアは、表示制御基板80が備
える例えばRAMに設けられている。
【0292】読み出した受信コマンドが初期化報知コマ
ンドであれば(ステップS697)、表示制御用CPU
101は、初期化報知受信フラグをセットする(ステッ
プS698)。なお、本例では、初期化報知コマンドと
して、大当り開始時表示コマンドを用いているため、受
信コマンドが初期化報知コマンドとして送信されてきた
コマンドであるか否かを確認する必要がある。この場
合、例えば、遊技機への電力供給が開始されたあとであ
って、変動パターンコマンドを受信する前に、大当り開
始時表示コマンドを受信した場合には、初期化報知コマ
ンドを受信したものと判定するようにすればよい。な
お、遊技機への電力供給が開始されたあとの所定期間が
経過する前に大当り開始時表示コマンドを受信した場合
に初期化報知コマンドを受信したものとするなど、他の
方法によって確認するようにしてもよい。
【0293】そして、ステップS684にて読み出した
受信コマンドがその他の表示制御コマンドである場合に
は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステ
ップS699)。
【0294】以上説明したように、初期化処理を実行す
る場合には、可変表示装置9にて初期化報知を行う構成
としたので、遊技制御手段に不正に信号を送り込むよう
な不正行為が行われても、そのような不正行為を容易に
発見することができるとともに、不正行為者が報知に気
付いて直ちに離席したような場合でも、再度の不正行為
を実行しづらくするという効果がある。初期化処理は、
遊技店の営業中において、停電からの復旧時でもない限
り実行されることは考えにくい。それにもかかわらず、
初期化処理が実行されているということは、スタックオ
ーバーフローを発生させたり遊技制御手段にリセット信
号を入力させるなどの不正行為によってシステムリセッ
トされた可能性が高い。従って、停電復旧時でも遊技店
員による初期化操作がなされたわけでもないのに、遊技
店の営業時間中に初期化報知がなされている場合には、
不正行為(RAMをクリアさせて初期状態とするなどの
行為)が行われたものと判断することができ、その後の
不正行為(大当りを発生させるなどの行為)を未然に防
ぐことができる。
【0295】また、上述したように、遊技制御手段(C
PU56)が、初期化報知を行うことを示す初期化報知
コマンドを表示制御手段(表示制御用CPU101)に
送信し、表示制御手段が初期化報知のための処理を実行
するように構成したので、遊技制御手段における初期化
報知を行うための処理負担が軽減される。
【0296】また、上述したように、初期化報知を所定
期間(初期化報知期間タイマに設定される期間であっ
て、例えば5分などのあらかじめ定められた期間)継続
的に実行する構成としたので、不正行為の発見を容易と
することができる。
【0297】また、上述したように、表示制御手段が、
初期化報知の実行中に新たにコマンドを受信した場合で
も、新たに受信したコマンドにもとづく制御を実行しな
い構成としたので、初期化報知を優先的に行うことがで
き、たとえ不正にコマンドが送信されたとしても、その
コマンドにもとづく処理が実行されず初期化報知が継続
されるので、不正に送信されたコマンドにもとづいて報
知が停止されてしまうことを防止することができる。
【0298】また、上述したように、初期化報知の指定
を行う初期化報知コマンドとして、大当り開始時表示コ
マンドを用いる構成としたので、初期化報知を妨害する
ような不正行為が行われても、その不正行為を容易に発
見することができる。すなわち、初期化報知コマンドを
不正にマスクして、初期化報知コマンドによる指定を不
正に不能とした場合には、大当り開始時表示コマンドも
同時にマスクされたことになるので、大当り遊技が開始
されたときに大当り開始時表示がなされないことにな
る。このように、初期化報知コマンドを不正にマスクし
た場合には、通常の遊技に影響を及ぼすことになる。従
って、初期化報知コマンドによる指定を不正に不能とし
たことを容易に発見することができる。
【0299】なお、初期化報知の指定を行う初期化報知
コマンドとして、他の既存のコマンドを用いる構成とし
てもよい。その場合にも、初期化報知コマンドを不正に
マスクした場合には、通常の遊技に影響を及ぼすことに
なるので、不正行為を容易に発見することができる。こ
の場合、初期化報知コマンドとして、大当り遊技に関す
るコマンド(例えば、大入賞口開放時表示コマンド、大
入賞口開放時表示コマンド、大当り終了表示コマンドな
ど)などの比較的目立つ演出を指定するコマンドを用い
るようにすれば、不正行為をより容易に発見することが
できる。
【0300】また、初期化報知の指定を行う初期化報知
コマンドとして、他の既存のコマンドとは異なる専用の
コマンドを用いる構成としてもよい。このように構成す
れば、初期化報知コマンドを受信した場合に、表示制御
手段が、共通に用いられている他のコマンドとして送信
されたのであるか初期化報知の指定を行うコマンドとし
て送信されてきたのかを確認することなく、初期化報知
の指定を行うコマンドであることを直ちに把握すること
ができるようになる。
【0301】また、上述したように、遊技制御手段(C
PU56)が、初期化処理中であることを示す初期化信
号を遊技機外部に出力する構成としたので、遊技店側な
どにおいて初期化処理中であることを認識可能とするこ
とができる。よって、実際には電力供給が停止していな
いにも関わらず初期化処理中であることを示す信号が遊
技機から出力された場合には不正行為がなされたと判断
することができ、不正行為者が不正行為を行った遊技機
から離れた場所にて容易に不正行為を発見することがで
きるようになる。
【0302】なお、遊技制御手段(CPU56)が、電
力供給停止時処理中であることを示す信号を遊技機外部
に出力するようにしてもよい。例えば、情報出力信号と
してホールコンピュータ等に出力する。電力供給停止時
処理中であることを示す信号をホールコンピュータ等に
出力するようにした場合には、遊技店側で電力供給停止
時処理中であることが認識可能になる。よって、実際に
は電力供給が停止していないにも関わらず電力供給停止
時処理中であることを示す信号が遊技機から出力された
場合には不正行為がなされたと判断することができる。
【0303】このように、遊技店側で遊技機が初期化処
理中または電力供給停止時処理中であることを認識可能
に構成した場合には、遊技店側において、不正行為が発
覚していることを不正行為者が気付かないうちに、不正
行為を行っている者を特定することができる。
【0304】なお、上述した実施の形態では、可変表示
装置9にて初期化報知を行うことによって初期化処理の
実行を報知する構成としていたが、可変表示装置9以外
の表示手段(例えば、初期化報知用の専用の表示装置)
によって報知する構成としてもよい。また、初期化報知
を、例えばランプや音などによって報知する構成として
もよい。
【0305】次に、初期化報知をランプやLEDなどの
発光体によって報知する構成について説明する。ここで
は、電気部品制御手段の一例であり、ランプ制御基板3
5に搭載されたランプ制御用CPU351を含む発光体
制御手段としてのランプ制御手段の動作を説明する。
【0306】図49は、ランプ制御用CPU351が実
行するメイン処理を示すフローチャートである。ランプ
制御用CPU351は、メイン処理において、まず、レ
ジスタ、ワークエリアを含むRAMおよび出力ポート等
を初期化する初期化処理を実行する(ステップS44
1)。その後、この実施の形態では、ランプ制御用CP
U351は、タイマ割込フラグの監視(ステップS44
3)の確認を行うループ処理に移行する。なお、ループ
内では所定の乱数を発生するためのカウンタを更新する
処理も行われる(ステップS442)。そして、図50
に示すように、タイマ割込が発生すると、ランプ制御用
CPU351は、タイマ割込フラグをセットする(ステ
ップS457)。メイン処理において、タイマ割込フラ
グがセットされていたら、ランプ制御用CPU351
は、そのフラグをクリアし(ステップS444)、以下
のランプ制御処理を実行する。
【0307】なお、この実施の形態では、タイマ割込は
2ms毎にかかるとする。すなわち、ランプ制御処理
は、2ms毎に起動される。また、この実施の形態で
は、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具
体的なランプ制御処理はメイン処理において実行される
が、タイマ割込処理でランプ制御処理を実行してもよ
い。
【0308】ランプ制御処理において、ランプ制御用C
PU351は、まず、主基板31からランプ制御コマン
ドを受信したか否かの確認を行う(ステップS445:
コマンド認識処理)。次いで、初期化報知コマンドを受
信しているか否か確認する(ステップS446)。具体
的には、初期化報知コマンドに対応するコマンド受信フ
ラグがセットされているか否か確認する。ここでは、初
期化報知コマンドとして、例えば大当り開始時ランプ指
定コマンド(図30参照)が用いられる。初期化報知コ
マンドを受信していれば、初期化処理の実行を報知する
ための初期化報知を開始する(ステップS447)。こ
の例では、初期化報知として、ランプ制御基板35が制
御する発光体を点灯させたり点滅させたりする処理を行
う。また、ランプ制御用CPU351は、初期化報知中
フラグをオンするとともに(ステップS448)、初期
化報知期間タイマを設定する(ステップS449)。初
期化報知中フラグは、初期化報知の実行中であるか否か
を確認するためのフラグであり、ランプ制御基板35が
備えるRAMに保存されている。初期化報知期間タイマ
は、初期化報知の実行期間を計測するためのタイマであ
る。初期化報知の実行期間は、報知を確実とするために
比較的長い期間(例えば5分)が設定される。
【0309】次いで、ランプ制御用CPU351は、初
期化報知中フラグがオン状態であるか否か確認する(ス
テップS450)。初期化報知中フラグがオン状態であ
れば、初期化報知期間タイマがタイムアウトしているか
否か確認し(ステップS451)、タイムアウトしてい
れば、初期化報知中フラグをオフするとともに(ステッ
プS452)、発光体を用いた初期化報知の実行を終了
する(ステップS453)。
【0310】さらに、ランプ制御用CPU351は、受
信したランプ制御コマンドに応じて、使用するランプデ
ータを変更する等の処理であるコマンド実行処理を行う
(ステップS454)。なお、主基板31からのランプ
制御コマンドは、INT信号の入力に応じて起動される
割込処理で取り込まれ、RAMに形成されている入力バ
ッファに格納される。その後、この実施の形態では、ラ
ンプ制御用CPU351は、ランププロセス更新処理お
よびポート出力処理を行う(ステップS455,S45
6)。その後、ステップS442に戻る。
【0311】この実施の形態では、遊技の進行に応じて
点滅制御されるランプ・LEDの点灯パターンは、RO
Mに格納されているランプデータに応じて制御される。
ランプデータは、制御パターンの種類毎に用意されてい
る(特別図柄の変動中のランプ・LEDによる演出パタ
ーンを指定する制御コマンドおよび遊技進行状況に応じ
て遊技制御手段から送出されるその他の遊技演出に関す
る制御コマンド毎に用意されている)。ランプデータに
は、ランプ・LEDを点灯または消灯することを示すデ
ータ、および点灯または消灯の期間(プロセスタイマ
値)を示すデータが設定されている。すなわち、制御用
データ領域には、発光体の点灯パターンを示すデータが
格納されている。
【0312】ランププロセス更新処理では、タイマ状態
保存領域に保存されている演出タイマの値にもとづい
て、プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを判定す
る。具体的には、タイマ状態保存領域に保存されている
演出タイマの値に、ランプ・LEDを消灯または点灯さ
せることが設定されているデータに応じたプロセスタイ
マ値を、そのデータにもとづく演出を開始するときに加
算し、プロセス終了判定値を算出してRAMの所定の領
域に保存しておく。なお、演出タイマはタイマ割込処理
にて更新されていき、メイン処理の繰り返し処理が実行
される毎にタイマ状態設定処理にて最新の演出タイマの
値がタイマ状態保存領域にコピーされる。そして、タイ
マ状態保存領域に保存されている演出タイマの値と、算
出されているプロセス終了判定値とが一致するか否かを
確認して、一致している場合にはプロセスタイマがタイ
ムアウトしたものと判定する。プロセスタイマがタイム
アウトしたと判定された場合には、ランプデータにおけ
る次のアドレスに設定されているデータに応じてランプ
・LEDを消灯または点灯させることに決定されるとと
もに、その決定結果に応じたプロセスタイマ値を、タイ
マ状態保存領域に保存されている演出タイマの値に加算
して新たなプロセス終了判定値が算出されて保存され
る。新たなプロセス終了判定値が設定されたときには点
灯/消灯の切替がなされたときであるから、ポート出力
処理において、ランプ・LEDを点灯または消灯のため
のデータが該当する出力ポートに出力される。
【0313】以上のように、初期化処理を実行する場合
に、発光体を用いて初期化報知を行う構成とした場合に
ついても、可変表示装置9で報知する場合と同様に、遊
技制御手段に不正に信号を送り込むような不正行為が行
われても、そのような不正行為を容易に発見することが
できるとともに、不正行為者が報知に気付いて直ちに離
席したような場合でも、再度の不正行為を実行しづらく
するという効果がある。また、不正行為(RAMをクリ
アさせて初期状態とするなどの行為)が行われたことを
容易に発見することができるので、その後の不正行為
(大当りを発生させるなどの行為)を未然に防ぐことが
できる。
【0314】次に、初期化報知をスピーカなどの音声出
力装置によって報知する構成について説明する。ここで
は、電気部品制御手段の一例であり、音制御基板70に
搭載された音制御用CPU701を含む音声制御手段
(音制御手段)の動作を説明する。
【0315】図51は、音制御用CPU701が実行す
るメイン処理を示すフローチャートである。音制御用C
PU701は、メイン処理において、まず、レジスタ、
ワークエリアを含むRAMおよび出力ポート等を初期化
する初期化処理を実行する(ステップS471)。その
後、この実施の形態では、音制御用CPU701は、タ
イマ割込フラグの監視(ステップS473)の確認を行
うループ処理に移行する。なお、ループ内では所定の乱
数を発生するためのカウンタを更新する処理も行われる
(ステップS472)。そして、図52に示すように、
タイマ割込が発生すると、音制御用CPU701は、タ
イマ割込フラグをセットする(ステップS487)。メ
イン処理において、タイマ割込フラグがセットされてい
たら、音制御用CPU701は、そのフラグをクリアし
(ステップS474)、以下の音制御処理を実行する。
【0316】なお、この実施の形態では、タイマ割込は
2ms毎にかかるとする。すなわち、音制御処理は、2
ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイ
マ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な音
制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割
込処理で音制御処理を実行してもよい。
【0317】音制御処理において、音制御用CPU70
1は、まず、主基板31から音制御コマンドを受信した
か否かの確認を行う(ステップS475:コマンド認識
処理)。次いで、初期化報知コマンドを受信しているか
否か確認する(ステップS476)。具体的には、初期
化報知コマンドに対応するコマンド受信フラグがセット
されているか否か確認する。ここでは、初期化報知コマ
ンドとして、例えば大当り開始時音指定コマンド(図3
1参照)が用いられる。初期化報知コマンドを受信して
いれば、初期化処理の実行を報知するための初期化報知
を開始する(ステップS477)。この例では、初期化
報知として、音制御基板70が制御するスピーカ27を
用いて所定の音出力処理を行う。また、音制御用CPU
701は、初期化報知中フラグをオンするとともに(ス
テップS478)、初期化報知期間タイマを設定する
(ステップS479)。初期化報知中フラグは、初期化
報知の実行中であるか否かを確認するためのフラグであ
り、音制御基板70が備えるRAMに保存されている。
初期化報知期間タイマは、初期化報知の実行期間を計測
するためのタイマである。初期化報知の実行期間は、報
知を確実とするために比較的長い期間(例えば5分)が
設定される。
【0318】次いで、音制御用CPU701は、初期化
報知中フラグがオン状態であるか否か確認する(ステッ
プS480)。初期化報知中フラグがオン状態であれ
ば、初期化報知期間タイマがタイムアウトしているか否
か確認し(ステップS481)、タイムアウトしていれ
ば、初期化報知中フラグをオフするとともに(ステップ
S482)、音出力手段(スピーカ27)を用いた初期
化報知の実行を終了する(ステップS483)。
【0319】さらに、音制御用CPU701は、受信し
た音制御コマンドに応じて、使用する音声データを変更
する等の処理であるコマンド実行処理を行う(ステップ
S484)。なお、主基板31からの音制御コマンド
は、INT信号の入力に応じて起動される割込処理で取
り込まれ、RAMに形成されている入力バッファに格納
される。その後、この実施の形態では、音制御用CPU
701は、音声プロセス更新処理およびポート出力処理
を行う(ステップS485,S486)。その後、ステ
ップS472に戻る。
【0320】この実施の形態では、遊技の進行に応じて
スピーカ27から出力される音声パターンは、ROMに
格納されている音声データに応じて制御される。音声デ
ータは、制御パターンの種類毎に用意されている(特別
図柄の変動中の音声出力手段による演出パターンを指定
する制御コマンドおよび遊技進行状況に応じて遊技制御
手段から送出されるその他の遊技演出に関する制御コマ
ンド毎に用意されている)。
【0321】また、音声合成回路702は、転送リクエ
スト信号(SIRQ)、シリアルクロック信号(SIC
K)、シリアルデータ信号(SI)および転送終了信号
(SRDY)によって制御される。音声合成回路702
は、SIRQがローレベルになると、SICKに同期し
てSIを1ビットずつ取り込み、SRDYがローレベル
になるとそれまでに受信した各SIからなるデータを1
つの音声再生用データと解釈する。
【0322】各音声データには、音声合成回路702に
出力されるシリアルデータ信号に応じたデータ、および
そのデータに応じて発生される音声の継続期間(プロセ
スタイマ値)を示すデータが設定されている。すなわ
ち、制御用データには、音発生手段(この例ではスピー
カ27)からの出力パターンを示すデータが格納されて
いる。
【0323】音声プロセス更新処理では、プロセスタイ
マ値に応じた値が初期設定されたタイマの値の減算処理
が行われ、そのタイマがタイムアウトすると、音声デー
タにおける次のアドレスに設定されているデータに応じ
て出力音声に変更することが決定されるとともに、その
決定結果に応じたプロセスタイマ値がタイマに設定され
る。また、プロセスタイマ値がタイマに設定されたとき
には出力音声の切替がなされたときであるから、ポート
出力処理(ステップS486)において、音声合成回路
702にデータを出力するための出力ポートを介して、
音声合成回路702に、新たな出力音声に対応したデー
タが出力される。
【0324】音声プロセス更新処理では、タイマ状態保
存領域に保存されている演出タイマの値にもとづいて、
プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを判定する。
具体的には、タイマ状態保存領域に保存されている演出
タイマの値に、スピーカ27に音声出力させることが設
定されているデータに応じたプロセスタイマ値を、その
データにもとづく演出を開始するときに加算し、プロセ
ス終了判定値を算出してRAMの所定の領域に保存して
おく。なお、演出タイマはタイマ割込処理にて更新され
ていき、メイン処理の繰り返し処理が実行される毎にタ
イマ状態設定処理にて最新の演出タイマの値がタイマ状
態保存領域にコピーされる。そして、タイマ状態保存領
域に保存されている演出タイマの値と、算出されている
プロセス終了判定値とが一致するか否かを確認して、一
致している場合にはプロセスタイマがタイムアウトした
ものと判定する。プロセスタイマがタイムアウトしたと
判定された場合には、音声データにおける次のアドレス
に設定されているデータに応じて音声出力を行うことに
決定されるとともに、その決定結果に応じたプロセスタ
イマ値を、タイマ状態保存領域に保存されている演出タ
イマの値に加算して新たなプロセス終了判定値が算出さ
れて保存される。新たなプロセス終了判定値が設定され
たときには出力音声の切替がなされたときであるから、
ポート出力処理(ステップS486)において、音声合
成回路702にデータを出力するための出力ポートを介
して、音声合成回路702に、新たな出力音声に対応し
たデータが出力される。
【0325】具体的には、音声制御用CPU701は、
ポート出力処理において、SIRQをオン(ローレベ
ル)にして、ROM(音声コマンドデータ領域)から読
み出したデータ(音声コマンド)をSICKに同期して
SIとして出力し、出力が完了したらSRDYをローレ
ベルにする。音声合成回路702は、SIによってデー
タを受信すると、受信したデータに応じた音声を発生す
る。
【0326】以上のように、初期化処理を実行する場合
に、音出力手段を用いて初期化報知を行う構成とした場
合についても、可変表示装置9で報知する場合と同様
に、遊技制御手段に不正に信号を送り込むような不正行
為が行われても、そのような不正行為を容易に発見する
ことができるとともに、不正行為者が報知に気付いて直
ちに離席したような場合でも、再度の不正行為を実行し
づらくするという効果がある。また、不正行為(RAM
をクリアさせて初期状態とするなどの行為)が行われた
ことを容易に発見することができるので、その後の不正
行為(大当りを発生させるなどの行為)を未然に防ぐこ
とができる。
【0327】なお、上記の他の実施の形態では、発光体
を用いて初期化報知を行う場合と、音出力手段を用いて
初期化報知を行う場合の構成とを簡単に説明したが、説
明を省略した部分についても、上述したした可変表示装
置9にて初期化報知を報知する場合と同様に構成するこ
とができ、可変表示装置9を用いて初期化報知を行う場
合と同様の効果を得ることができる。
【0328】また、上記の各実施の形態では、遊技制御
手段(CPU56)が、電力供給停止時処理中であるこ
とを示すコマンドを出力し、表示制御手段(表示制御用
CPU101)が電力供給停止時処理の実行を示す報知
を行う構成としていたが、他のサブ基板35,70にて
電力供給停止時処理の実行を示す報知を行う構成として
もよい。なお、電力供給停止時処理の実行を示す報知を
行う場合には、遊技機への電力供給が停止されるまで報
知を継続して行うことが望ましい。スタックオーバーフ
ローを発生させたり、リセット信号をCPU56に不正
に入力させたりする不正行為が行われた場合には、主基
板31が初期化された場合であっても電力が継続して供
給されるので、サブ基板35,70,80では電力供給
停止時処理の実行を示す報知を継続して行うことができ
る。従って、不正行為を容易に発見することができるよ
うになる。
【0329】また、上記の実施の形態では、電源断信号
(NMI信号)がマスク不能割込端子に入力されたが、
マスク可能割込端子に入力するようにしてもよく、入力
ポートに入力するようにしてもよい。入力ポートに入力
される場合には、遊技制御手段は、ポートチェックの結
果電源断信号がオン状態であれば、上述したマスク不能
割込処理に相当する処理を実行する。
【0330】なお、上記の実施の形態では、電源監視手
段は電源基板910に搭載されていたが、主基板31以
外の他の基板や、遊技機における他の箇所に設定されて
いてもよい。また、システムリセット手段は主基板31
に搭載されていたが、電源基板910等の他の基板に搭
載されていてもよい。
【0331】また、上述した実施の形態では、大当り判
定用乱数を生成するためのカウンタは、初期化処理(図
18に示すステップS9)において0に初期化され、乱
数値が1周すると初期値用乱数の値にもとづいて新たな
初期値(0〜316のいずれか:図26参照)が設定さ
れる。よって、初期化後の1周目においては、上述した
ように、大当り判定用乱数を生成するためのカウンタの
カウント値があらかじめ決められた大当り判定値に一致
するタイミングを容易に把握できてしまう。従って、大
当り判定用乱数の更新が、初期化処理後の1周目である
ときには、たとえ始動入賞があったとしても、例えば上
述したステップS44にて大当り判定用乱数を抽出しな
いで他のはずれ値を用いるようにしたり、ステップS5
4にて常にはずれと判断するなどのようにして、大当り
判定用乱数にもとづく抽選を行わないように構成しても
よい。このように構成すれば、大当り判定用乱数の初期
値を特定できなくなるので、大当り判定用乱数の更新が
初期化後の1周目であるときであっても、不正行為によ
って大当り判定値を狙われてしまうことを防止すること
ができる。
【0332】また、上記の実施の形態では、判定用乱数
や初期値決定用乱数を生成するためのカウンタは、初期
化処理(図18に示すステップS9)において0に初期
化されたが、初期化処理においてカウンタの値を0に初
期化しないようにしてもよい。そのようにすれば、初期
化処理が実行されても各カウンタの初期値がばらつくの
で、不正行為によって大当り判定値を狙われてしまうこ
とを防止することができる。
【0333】例えば、システムリセット回路65に相当
する回路(リセット回路とする。)が、主基板31では
なく電源源基板910等の主基板31の外部の基板に設
けられ、そのリセット回路からシステムリセット信号を
主基板31に入力しているような構成では、基板間で、
上述したような不正行為がなされる可能性がある。すな
わち、基板間のケーブルに、主基板31に対して不正に
システムリセット信号を入力させるような不正回路が接
続されて不正行為がなされる可能性がある。主基板31
のCPU56に対して不正にシステムリセット信号が入
力された場合には、遊技機に対して電力供給が開始され
た場合と同様に制御状態が初期状態に戻る。すなわち、
CPU56は、図18に示されたメイン処理を最初から
実行する状態になる。この場合、電力供給停止時処理は
実行されていないので、遊技状態復旧処理(図18にお
けるステップS8)は実行されず、CPU56は初期化
処理を実行する。
【0334】初期化処理において、判定用乱数を生成す
るためのカウンタのカウント値を0に初期化すると、不
正にシステムリセット信号を入力させた時点から、大当
り判定用乱数(ランダム1)を生成するためのカウンタ
のカウント値が大当り判定値に一致するタイミングを予
測することが容易になってしまう。そして、不正行為者
は、そのタイミングで始動入賞が生じたような不正信号
を主基板31に送り込むことによって、不正に大当りを
生じさせてしまう。
【0335】しかし、初期化処理において、判定用乱数
を生成するためのカウンタのカウント値を0に初期化し
ないようにしておくか、判定用乱数の更新が1周目であ
る場合には大当り抽選を行わないようにしておけば、そ
のような不正行為を防止することができる。そして、電
力供給停止時処理が実行された後、電力供給が復旧して
遊技状態復旧処理が実行される場合には、遊技状態復旧
処理において、CPU56は、バックアップRAMに保
存されているカウント値からカウンタの歩進を再開す
る。
【0336】あるいは、初期化処理において、初期値決
定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を0に
初期化しないようにしておくか、判定用乱数の更新が1
周目である場合には大当り抽選を行わないようにしてお
けば、不正にシステムリセット信号が入力されたことに
よって制御状態が初期状態に戻っても、すぐに1周目の
更新を終え、判定用乱数を生成するためのカウンタのカ
ウント値は、初期値決定用乱数を生成するためのカウン
タのカウント値によって更新されるようになるので、ラ
ンダム1を生成するためのカウンタのカウント値が大当
り判定値に一致するタイミングを予測することが困難に
なる。そして、電力供給停止時処理が実行された後、電
力供給が復旧して遊技状態復旧処理が実行される場合に
は、遊技状態復旧処理において、CPU56は、バック
アップRAMに保存されているカウント値から、初期値
決定用乱数を生成するためのカウンタの歩進を再開す
る。
【0337】また、判定用乱数を生成するためのカウン
タおよび初期値決定用乱数を生成するためのカウンタと
は別に、無限カウンタ(例えば、タイマ割込処理で常に
更新される)を設け、初期化処理において、無限カウン
タのカウント値を、初期値としてランダム1を生成する
ためのカウンタに設定するようにしてもよい。そのよう
にしても、ランダム1を生成するためのカウンタのカウ
ント値が大当り判定値に一致するタイミングを予測する
ことが困難になる。なお、無限カウンタは例えば2バイ
トで構成されるが、初期化処理において、例えば無限カ
ウンタの下位8ビットの値が、ランダム1を生成するた
めのカウンタに設定される。この無限カウンタは、例え
ば、EEPROMなどの読み書き可能で電力供給が停止
しても記憶内容を保持可能な記憶媒体に保存される。な
お、無限カウンタは、遊技機に供給される各電源とは別
の独自のバックアップ電源を有するRAMに保存される
ようにしてもよい。
【0338】上記のように、大当り判定用乱数の初期値
にばらつきをもたせたり、大当り判定用乱数の更新が1
周目であるときには大当り抽選を行わないようにした場
合には、上述したスタックオーバーフローを発生させる
不正行為や、リセット信号を強制的に入力させる不正行
為の他、例えば遊技機に供給される制御電源(5V)や
バックアップ電源を切ることによってRAMクリアする
不正行為が行われた場合であっても、そのような不正行
為によって大当りが発生してしまうことを防止すること
ができる。
【0339】なお、上述した各実施の形態によれば、遊
技機に供給される制御電源(5V)やバックアップ電源
を切ることによってRAMクリアする不正行為が行われ
た場合であっても、初期化報知が行われるので、そのよ
うな不正行為を容易に発見することができる。
【0340】なお、上述した各実施の形態によれば、表
示制御用CPU101、ランプ制御用CPU351、あ
るいは音制御用CPU701の制御によって初期化報知
を行う構成としていたが、CPU56が表示器などを制
御して初期化報知を行う構成としてもよい。
【0341】なお、上述した各実施の形態において、ス
タックするデータがRAM55に設けられたスタック領
域の記憶容量を超えてしまった場合には、作業領域のデ
ータ領域にまでスタックデータが溢れてきてしまい(オ
ーバーフロー)プログラムが暴走することが考えられ
る。つまり、プログラム上のある命令(オペコード)に
より指定されたデータの格納先のアドレスが正規のアド
レスではなく溢れたデータにより書き換えられた誤った
データによりアドレス(例えばFFFF(H))が指定
されてしまい、CPU56が異常と判断し、電力供給の
停止や再開がされない場合であっても、プログラムが先
頭アドレスから開始される。よって、この場合には、N
MI処理(電力供給停止時処理)にて実行されるはずの
バックアップフラグのセットやチェックサムデータのセ
ットがなされていないので、ステップS7b,S7cの
処理によって初期化処理が実行されることになる。ま
た、スタックオーバーフローが発生した場合には、オペ
コードにより指定されたデータの格納先アドレスを指定
するスタックポインタのデータ自体がスタック領域外の
アドレスを示すデータとなるため、上記と同様に処理さ
れることになる。
【0342】また、上述した実施の形態では、表示制御
用CPU101、ランプ制御用CPU351、あるいは
音制御用CPU701は、初期化報知の実行期間中は受
信コマンドを廃棄して、そのコマンドにもとづく制御を
実行しない構成としていたが、初期化報知の実行期間中
に受信したコマンドを記憶保持しておき、初期化報知の
終了後に記憶保持しているコマンドにもとづく制御を実
行する構成としてもよい。
【0343】なお、上述した実施の形態では、バックア
ップRAMに電力を供給するバックアップ電源が電源基
板910において作成される構成としていたが、バック
アップ電源は、主基板31において作成されるようにし
てもよい。また、他の電気部品制御基板35,70,8
0が電源バックアップ可能な構成とされている場合に、
その電気部品制御基板35,70,80においてバック
アップ電源を作成する構成としてもよい。
【0344】なお、上述した実施の形態において、「特
定遊技状態」とは、所定の遊技価値が付与された遊技者
にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特定遊
技状態」は、例えば、例えば可変入賞球装置の状態が打
球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊
技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利
が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやす
くなる状態、遊技者に対して得点を付与するための条件
が成立しやすくなる状態などの、所定の遊技価値が付与
された状態である。
【0345】また、上述した実施の形態において、「特
定の条件」とは、遊技機の制御状態を特定遊技状態とす
るための条件を意味する。従って、特定の条件が成立す
ると、遊技機の制御状態が特定遊技状態となる。具体的
には、特定の条件」とは、例えば、「複数種類の識別情
報(例えば、図柄、絵柄、数値など)を可変表示(例え
ば、スクロール表示、コマ送り表示、切替え表示など)
可能な可変表示装置(例えば、液晶表示装置、ドットマ
トリクス表示器、セグメント表示器、ドラム式の表示器
など)を備える構成とされ、可変表示装置における識別
情報の表示結果が特定の表示結果(例えば、全てが同一
の識別情報となる表示結果。具体的には、例えば左中右
の識別情報が全て「1」となる表示結果。)となった場
合に成立する条件とされる。また、例えば、「特定の条
件」とは、遊技領域における特定の領域に設けられた球
検出手段(例えば、フォトセンサ、近接スイッチなど)
により遊技球が検出された場合に成立する条件としても
よい。
【0346】なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技
機1は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示装置
9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の
組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能
になる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にも
とづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると
所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチン
コ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄
の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する
所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生また
は継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を
適用できる。
【0347】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明で
は、遊技機を、制御手段が、信号入力部への信号入力に
もとづいて、制御状態の復旧に必要なデータを変動デー
タ記憶手段に退避させるデータ退避処理を実行可能であ
り、電力供給が停止したあと電力供給が再開された場合
に、所定条件の成立にもとづいて、制御状態を初期化す
る初期化処理または前記変動データ記憶手段の記憶内容
にもとづいて制御状態を復旧する復旧処理のいずれか一
方を実行可能であって、初期化処理を実行する場合に
は、遊技機に設けられる報知手段にて報知を行うための
報知処理を実行する構成としたので、制御手段に初期化
処理を実行させる不正行為が行われても、そのような不
正行為を容易に発見することができる効果がある。
【0348】請求項2記載の発明では、制御手段が、遊
技の進行を制御する遊技制御手段であり、遊技制御手段
からのコマンドにもとづいて報知手段を制御する電気部
品制御手段を備え、遊技制御手段が、報知処理にて、報
知を行うことを示すコマンドを電気部品制御手段に送信
するように構成されているので、制御手段における報知
を行うための処理負担が軽減される。
【0349】請求項3記載の発明では、報知手段による
報知は所定期間継続的に実行され、電気部品制御手段
は、報知の実行期間中には新たにコマンドを受信した場
合でも、新たに受信したコマンドにもとづく制御を実行
しない構成とされているので、報知を優先的に行うこと
ができ、不正にコマンドが送信されることによって報知
が停止されてしまうことを防止することができる。
【0350】請求項4記載の発明では、特定の条件が成
立した場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御
可能であり、遊技制御手段が、報知処理にて、特定遊技
状態の発生に関連して送出されるコマンドを、報知を行
うことを示すコマンドとして電気部品制御手段に送出す
るように構成されているので、報知を行うことを示すコ
マンドを無効化する不正行為が行われた場合、特定遊技
状態の制御に支障を来すこととなり不正行為を容易に発
見することができる。
【0351】請求項5記載の発明では、制御手段が、初
期化処理を実行する場合には、遊技機外部に初期化処理
の実行を示す信号を出力する初期化信号出力処理を実行
するように構成されているので、遊技機から離れた場所
で容易に不正行為を発見することができるようになる。
【0352】請求項6記載の発明では、判定用数値が、
変動データ記憶手段に記憶され、初期化処理は、判定用
数値を初期化する処理を含む構成とされているので、不
安定なデータにもとづく処理が実行され、不具合が生じ
ることを防止することができる。
【0353】請求項7記載の発明では、制御手段が、デ
ータ退避処理にて制御状態の復旧に必要なデータをスタ
ック領域に退避させ、退避させたデータの格納先のアド
レスを変動データ記憶手段の作業領域に格納する処理を
行うとともに、スタック領域に退避されたデータが当該
スタック領域の容量を超えた場合には、初期化処理の実
行条件が成立するように構成されているので、不安定な
データにもとづく処理が実行され、不具合が生じること
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前
面を示す正面図である。
【図3】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図4】 各種部材が取り付けられた機構板を遊技機背
面側から見た背面図である。
【図5】 球払出装置の構成例を示す分解斜視図であ
る。
【図6】 遊技盤に設置されているスイッチ基板の部分
を示す正面図である。
【図7】 クリアスイッチの構成の一例を示す構成図で
ある。
【図8】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示す
ブロック図である。
【図9】 図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図10】 ランプ制御基板内の回路構成を示すブロッ
ク図である。
【図11】 音制御基板内の回路構成を示すブロック図
である。
【図12】 払出制御基板の回路構成例を示すブロック
図である。
【図13】 電源基板の回路構成例を示すブロック図で
ある。
【図14】 電源監視および電源バックアップのための
CPU周りの一構成例を示すブロック図である。
【図15】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図16】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図17】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図18】 主基板におけるCPUが実行するメイン処
理を示すフローチャートである。
【図19】 バックアップフラグと遊技状態復旧処理を
実行するか否かとの関係の一例を示す説明図である。
【図20】 遊技状態復旧処理を示すフローチャートで
ある。
【図21】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図22】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャー
トである。
【図23】 始動口スイッチ通過確認処理を示すフロー
チャートである。
【図24】 可変表示の停止図柄を決定する処理および
リーチ種類を決定する処理を示すフローチャートであ
る。
【図25】 大当りとするか否かを決定する処理を示す
フローチャートである。
【図26】 乱数の一例を示す説明図である。
【図27】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図28】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図29】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図30】 ランプ制御コマンドの内容の一例を示す説
明図である。
【図31】 音制御コマンドの内容の一例を示す説明図
である。
【図32】 コマンド送信テーブルの一構成例を示す説
明図である。
【図33】 コマンドデータ2の一構成例および他の構
成例を示す説明図である。
【図34】 INTデータの一構成例を示す説明図であ
る。
【図35】 コマンド送信テーブルの一構成例を示す説
明図である。
【図36】 コマンド制御処理を示すフローチャートで
ある。
【図37】 コマンド送信処理ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図38】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図39】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図40】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図41】 RAMのアドレスマップを示す説明図であ
る。
【図42】 チェックサム作成方法の一例を説明するた
めの説明図である。
【図43】 遊技機への電力供給停止時の電源低下やN
MI信号の様子を示すタイミング図である。
【図44】 表示制御用CPUが実行するメイン処理を
示すフローチャートである。
【図45】 表示制御用CPUが実行するタイマ割込処
理を示すフローチャートである。
【図46】 コマンド受信バッファの構成を示す説明図
である。
【図47】 コマンド受信割込処理を示すフローチャー
トである。
【図48】 コマンド解析処理を示すフローチャートで
ある。
【図49】 ランプ制御用CPUが実行するメイン処理
を示すフローチャートである。
【図50】 ランプ制御用CPUが実行するタイマ割込
処理を示すフローチャートである。
【図51】 音制御用CPUが実行するメイン処理を示
すフローチャートである。
【図52】 音制御用CPUが実行するタイマ割込処理
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 31 主基板 35 ランプ制御基板 53 基本回路 55 RAM(変動データ記憶手段) 56 CPU 70 音制御基板 80 図柄制御基板 902 電源監視用IC(電源監視手段) 910 電源基板 916 コンデンサ(バックアップ電源) 950 判定回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技者が所定の遊技を行い、所定条件の
    成立に応じて遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技
    機であって、 遊技に関わる制御を行う制御手段が搭載された制御基板
    と、 遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を
    保持することが可能な変動データ記憶手段と、 所定電位の電源の出力電圧を監視し検出条件が成立した
    場合に検出信号を出力する電源監視手段とを備え、 前記制御手段は、前記電源監視手段からの検出信号を入
    力するための信号入力部を備え、前記信号入力部への信
    号入力にもとづいて、制御状態の復旧に必要なデータを
    前記変動データ記憶手段に退避させるデータ退避処理を
    実行可能であり、 電力供給が停止したあと電力供給が再開された場合に、
    所定条件の成立にもとづいて、制御状態を初期化する初
    期化処理または前記変動データ記憶手段の記憶内容にも
    とづいて制御状態を復旧する復旧処理のいずれか一方を
    実行可能であって、 前記初期化処理を実行する場合には、遊技機に設けられ
    る報知手段にて報知を行うための報知処理を実行するこ
    とを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 制御手段は、遊技の進行を制御する遊技
    制御手段であり、 前記遊技制御手段からのコマンドにもとづいて報知手段
    を制御する電気部品制御手段を備え、 前記遊技制御手段は、報知処理にて、報知を行うことを
    示すコマンドを前記電気部品制御手段に送信する請求項
    1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 報知手段による報知は所定期間継続的に
    実行され、 電気部品制御手段は、報知の実行期間中には新たにコマ
    ンドを受信した場合でも、新たに受信したコマンドにも
    とづく制御を実行しない請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 特定の条件が成立した場合に遊技者にと
    って有利な特定遊技状態に制御可能であり、 遊技制御手段は、報知処理にて、特定遊技状態の発生に
    関連して送出されるコマンドを、報知を行うことを示す
    コマンドとして電気部品制御手段に送出する請求項2ま
    たは請求項3記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 制御手段は、初期化処理を実行する場合
    には、遊技機外部に初期化処理の実行を示す信号を出力
    する初期化信号出力処理を実行する請求項1から請求項
    4のうちのいずれかに記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 制御状態の判定に用いられる判定用数値
    を更新する判定用数値更新手段を備え、 前記判定用数値は、変動データ記憶手段に記憶され、 初期化処理は、前記判定用数値を初期化する処理を含む
    請求項1から請求項5のうちのいずれかに記載の遊技
    機。
  7. 【請求項7】 制御手段は、データ退避処理にて制御状
    態の復旧に必要なデータをスタック領域に退避させ、退
    避させたデータの格納先のアドレスを変動データ記憶手
    段の作業領域に格納する処理を行うとともに、 前記スタック領域に退避されたデータが当該スタック領
    域の容量を超えた場合には、初期化処理の実行条件が成
    立する請求項1から請求項6のいずれかに記載の遊技
    機。
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