JP4255642B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP4255642B2
JP4255642B2 JP2002042390A JP2002042390A JP4255642B2 JP 4255642 B2 JP4255642 B2 JP 4255642B2 JP 2002042390 A JP2002042390 A JP 2002042390A JP 2002042390 A JP2002042390 A JP 2002042390A JP 4255642 B2 JP4255642 B2 JP 4255642B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
command
notice
variable display
display
effect
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002042390A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003236165A5 (ja
JP2003236165A (ja
Inventor
詔八 鵜川
隆志 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2002042390A priority Critical patent/JP4255642B2/ja
Publication of JP2003236165A publication Critical patent/JP2003236165A/ja
Publication of JP2003236165A5 publication Critical patent/JP2003236165A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4255642B2 publication Critical patent/JP4255642B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)
  • Display Devices Of Pinball Game Machines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、識別情報を可変表示可能な可変表示手段を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となったことを条件に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となるパチンコ機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
【0003】
遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態となるための権利を発生させたりすることや、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。また、入賞等の所定の条件成立に応じて所定量の遊技球やコインが付与されたり得点が加算されたりする場合に、それらを価値または有価価値と呼ぶことにする。
【0004】
パチンコ遊技機では、特別図柄(識別情報)を表示する可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】
また、可変表示装置において最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定表示態様と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態において、変動パターンを通常状態における変動パターンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣が高められている。そして、可変表示装置に可変表示される図柄の表示結果がリーチ状態となる条件を満たさない場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0006】
遊技機における遊技進行はマイクロコンピュータ等による遊技制御手段によって制御される。可変表示装置に表示される識別情報の可変表示の態様が多岐に渡るので可変表示制御に関するプログラムの容量は大きい。従って、プログラム容量に制限のある遊技制御手段のマイクロコンピュータで可変表示装置に表示される識別情報等を制御することは困難であり、遊技制御手段のマイクロコンピュータとは別の表示制御用のマイクロコンピュータ(表示制御手段)を用いることが得策である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
表示制御用のマイクロコンピュータを設けた場合、遊技制御手段は、遊技制御状態と可変表示制御状態との同期をとるために、遊技の進行に応じて適宜表示制御用のマイクロコンピュータに制御信号を送る必要がある。表示演出を豊富にするためには、表示制御用のマイクロコンピュータを含む表示制御手段が、遊技制御手段からの表示演出内容を指定する制御信号に応じて、予告表示などに関する制御内容を決定して実行する構成とすることが考えられる。
【0008】
また、表示演出をさらに豊富にするために、遊技制御手段が識別情報の可変表示内容を決定するための処理の一部を始動入賞時に実行し、表示制御手段が遊技制御手段からの始動入賞時の判定結果を示す制御信号にもとづいて将来実行される演出の結果を予告する事前予告演出の演出内容を決定して実行することが考えられる。
【0009】
しかし、遊技制御手段からの制御信号に応じて演出の内容が決定されるので、演出内容が単調なものとなってしまい、遊技者に飽きられてしまうおそれがあるという問題がある。表示演出に限らず、音や発光体による演出についても、同様の問題がある。
【0010】
また、表示制御手段が、例えば遊技制御手段から受けた始動入賞時の判定結果を示す情報などの適宜更新される変動データを用いて演出内容を決定することが考えられる。しかし、遊技機への電力供給が停止され変動データが消失すると、電力供給が停止する前と同様に演出内容を決定することができなくなってしまい、遊技の興趣が低下するという問題が生じる。
【0011】
本発明は、多彩な演出を行うことができるとともに、遊技機への電力供給が停止しても電力供給の再開により多彩な演出を行うことができるように復旧することができ、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明による遊技機は、識別情報を可変表示可能な可変表示手段(例えば可変表示装置9、図41に示す可変表示手段9a)を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件(例えば、遊技領域に設けられた入賞領域への入賞があったときに成立する条件)が成立した後、可変表示の開始条件(例えば、前回の特別図柄の可変表示が終了したときに成立する条件)の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果(例えば左中右が同一の図柄となった場合)となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に移行させるとともに、特定表示結果のうちの特別表示結果が導出されたときには該特定遊技状態を終了したのちに通常状態であるときに比べて識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となりやすい特別遊技状態に移行させる遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、CPU56、図41に示す遊技制御手段561)と、遊技制御手段からの演出コマンドにもとづいて、識別情報の可変表示に関わる演出(例えば、識別情報の可変表示演出や、識別情報の可変表示の実行中に当該可変表示に関連して実行される演出などの各種の演出を含む概念である。)を実行可能な演出手段(例えば、可変表示装置9、発光体、スピーカ27、図41に示す演出手段802)を制御する演出制御手段(例えば、表示制御用CPU101、ランプ制御用CPU351、音制御用CPU701、図41に示す演出制御手段801)とを備え、遊技制御手段は、特定表示結果を表示するか否かを決定するために用いられる数値データを更新する数値データ更新手段と、可変表示の実行条件の成立時に、数値データ更新手段が更新する数値データを抽出する数値データ抽出手段と、可変表示の開始条件の成立時に、該可変表示の開始条件の成立時における遊技状態が通常状態である場合には数値データ抽出手段によって抽出された数値データが第1特定値に合致するか否かを判断することによって特定表示結果を表示するか否かを決定する処理を行い、特別遊技状態である場合には数値データ抽出手段によって抽出された数値データが第1特定値より多い個数の第2特定値に合致するか否かを判断することによって特定表示結果を表示するか否かを決定する処理を行う開始条件成立時決定手段と、該開始条件成立時決定手段による決定結果を特定可能な決定結果コマンドを演出制御手段に向けて送信する決定結果コマンド送信手段と、可変表示の実行条件の成立時に、該可変表示の実行条件の成立時における遊技状態が通常状態であるか特別遊技状態であるかにかかわらず、数値データ抽出手段によって抽出された数値データが第1特定値に合致するか否かを判断することによって、特定表示結果が表示されることとなるか否かを判定する処理を行う実行条件成立時判定手段(例えば、CPU56、図41に示す実行条件成立時判定手段562a)と、該実行条件成立時判定手段による判定結果を特定可能な判定結果コマンド(例えば入賞時判定結果コマンド)を演出制御手段に向けて送信する判定結果コマンド送信手段とを含み、演出制御手段は、演出手段による演出に関わる変動データ(例えば時計・カレンダーのデータ、予告の実行累積回数、表示制御プロセスフラグ、入賞時判定結果情報)を記憶するとともに遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持可能な演出用変動データ記憶手段(例えばRAM104の電源バックアップRAM領域、図41に示す演出用変動データ記憶手段802a)と、演出用変動データ記憶手段に記憶された変動データと、送信された判定結果コマンドにより特定される判定結果とにもとづいて、特定表示結果となる可能性を予告する予告演出(例えば予告演出、事前予告演出)を行うか否かを決定する演出決定手段(例えば、表示制御用CPU101、ランプ制御用CPU351、音制御用CPU701、図41に示す演出決定手段801b)と、該演出決定手段により、予告演出を行う旨が決定されたとき、実行条件成立時判定手段により判定された実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する以前(例えば、ある入賞にもとづく可変表示処理が開始される前。具体的には、例えばその入賞より前の入賞にもとづく可変表示処理時。)に、予告演出を演出手段を用いて実行する制御を行う予告演出実行制御手段と、送信された決定結果コマンドにもとづいて、識別情報の可変表示結果を導出表示する制御を行う可変表示結果導出制御手段とを含むことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
【0021】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0022】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0023】
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する可変表示部を含む表示領域150を有する可変表示装置9が設けられている。表示領域150には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの図柄表示エリアがある。また、この実施の形態では、可変表示装置9の表示領域150において、普通図柄の可変表示も行われ、特別図柄始動記憶数(特別図柄の変動開始条件の保留記憶数、以下、単に始動記憶数ともいう。)および普通図柄始動記憶数(普通図柄の変動開始条件の保留記憶数)の表示も行われる。また、可変表示装置9の周囲には、可変表示装置を装飾するための装飾部材(表飾り)が設けられている。
【0024】
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0025】
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
【0026】
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄始動記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示部において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示部の表示の可変表示が開始される。普通図柄表示部において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄始動記憶の値が1増やされる。
【0027】
この実施の形態では、可変表示装置9の表示領域150の一部において普通図柄の可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば29秒)継続する。そして、可変表示の終了時に当り図柄が停止表示されると当りとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。普通図柄の可変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0028】
さらに、確変状態では、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、普通図柄の可変表示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0029】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。なお、図1に明示されている装飾ランプ25の他にも、可変表示装置9における周辺部分や開閉板20の周囲部分等には装飾用のランプやLEDが設置されている。
【0030】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0031】
カードユニット50には、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0032】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9の表示領域150において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0033】
特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示態様)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0034】
停止時の特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0035】
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図3を参照して説明する。図3は、遊技機を裏面から見た背面図である。
【0036】
図3に示すように、遊技機裏面側では、可変表示装置9を制御する図柄制御基板80を含む可変表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置されている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置されている。さらに、遊技盤6に設けられている各種装飾LED、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52を点灯制御するランプ制御手段が搭載されたランプ制御基板35、スピーカ27からの音発生を制御する音制御手段が搭載された音制御基板70も設けられている。また、また、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電源基板910や発射制御基板91が設けられている。
【0037】
遊技機裏面において、上方には、各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、少なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外部出力するための賞球用端子および球貸し個数信号を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えた情報端子盤34が設置されている。
【0038】
さらに、各基板(主基板31や払出制御基板37等)に含まれる記憶内容保持手段(例えば、電力供給停止時にもその内容を保持可能な演出用変動データ記憶手段すなわちバックアップRAM)に記憶されたバックアップデータをクリアするための操作手段としてのクリアスイッチ921が搭載されたスイッチ基板190が設けられている。スイッチ基板190には、クリアスイッチ921と、主基板31等の他の基板と接続されるコネクタ922が設けられている。
【0039】
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レールを通り、賞球ケース40Aで覆われた球払出装置に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レールにおける上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球の補給が行われる。
【0040】
球払出装置から払い出された遊技球は、連絡口を通ってパチンコ遊技機1の前面に設けられている打球供給皿3に誘導される。連絡口の側方には、パチンコ遊技機1の前面に設けられている余剰球受皿4に連通する余剰球通路が形成されている。
【0041】
入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口に到達した後さらに遊技球が払い出されると、遊技球は、余剰球通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払い出されると、感知レバーが貯留状態検出手段としての満タンスイッチ48(図3において図示せず)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチ48がオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに発射装置の駆動も停止する。
【0042】
図4は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図4には、払出制御基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射制御基板91および図柄制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御するCPU56を含む基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
【0043】
なお、図4には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。
【0044】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0045】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
【0046】
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55の一部または全部が、電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
【0047】
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0048】
この実施の形態では、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられている装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行う。なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体であってもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例である。また、可変表示装置9における周辺部分や開閉板20の周囲部分等に設置されている装飾用のランプやLEDも、ランプ制御手段によって制御される。従って、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手段は、遊技機に設けられている発光体の制御を行う発光体制御手段に相当する。また、特別図柄および普通図柄を可変表示する可変表示装置9の表示制御は、図柄制御基板80に搭載されている表示制御手段によって行われる。
【0049】
図5は、図柄制御基板80内の回路構成を、可変表示装置9の一実現例であるLCD(液晶表示装置)82、主基板31の出力ポート(ポート0,2)570,572および出力バッファ回路620,62Aとともに示すブロック図である。出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデータが出力され、出力ポート570からは1ビットのストローブ信号(INT信号)が出力される。なお、この実施の形態では、可変表示装置9はLCD82で実現されているが、可変表示装置9は、CRT、ドットマトリクス表示器、7セグメント表示器など他の表示装置によって実現されていてもよい。
【0050】
表示制御用CPU101は、ROM102に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例えば汎用ICである74HC540,74HC14を使用することができる。なお、表示制御用CPU101がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ回路105A,105Bと表示制御用CPU101との間に、I/Oポートが設けられる。
【0051】
そして、表示制御用CPU101は、受信した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示される画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマンドに応じた指令をVDP103に与える。VDP103は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD82に表示するための画像データを生成し、R,G,B信号および同期信号をLCD82に出力する。
【0052】
また、表示制御用CPU101は、制御動作中に生じたデータで後に使用するデータをRAM104に保存する。RAM104の一部は、電池等のバックアップ電源106で電源バックアップされるバックアップRAMである。なお、RAM104の全領域が電源バックアップされていてもよい。また、バックアップ電源106は、遊技機の稼働中には、図柄制御基板80に供給される電源から充電可能な電池であってもよい。
【0053】
なお、図5には、VDP103をリセットするためのリセット回路83、VDP103に動作クロックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高い画像データを格納するキャラクタROM86も示されている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
【0054】
入力バッファ回路105A,105Bは、主基板31から表示制御基板80へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、表示制御基板80側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すなわち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポートとともに不可逆性情報入力手段を構成する。表示制御基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が主基板31側に伝わることはない。
【0055】
高周波信号を遮断するノイズフィルタ107として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズが使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によって、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったとしても、その影響は除去される。また、主基板31のバッファ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設けてもよい。
【0056】
図6は、電源基板910の一構成例を示すブロック図である。電源基板910は、主基板31、ランプ制御基板35、払出制御基板37、音制御基板70および図柄制御基板80等の電気部品制御基板と独立して設置され、遊技機内の各電気部品制御基板および機構部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC24V、VSL(DC+30V)、DC+21V、DC+12VおよびDC+5Vを生成する。また、バックアップ電源すなわち記憶保持手段となるコンデンサ916は、DC+5Vすなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラインから充電される。なお、VSLは、整流回路912において、整流素子でAC24Vを整流昇圧することによって生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源となる。
【0057】
電源基板910には、遊技機内の各電気部品制御基板や機構部品への電力供給を実行または遮断するための電源スイッチ914が設けられている。トランス911は、交流電源からの交流電圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ915に出力される。また、整流回路912は、AC24Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバータ913およびコネクタ915に出力する。DC−DCコンバータ913は、1つまたは複数のコンバータIC922(図6では1つのみを示す。)を有し、VSLにもとづいて+21V、+12Vおよび+5Vを生成してコネクタ915に出力する。コンバータIC922の入力側には、比較的大容量のコンデンサ923が接続されている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給が停止したときに、+30V、+12V、+5V等の直流電圧は、比較的緩やかに低下する。コネクタ915は例えば中継基板に接続され、中継基板から各電気部品制御基板および機構部品に必要な電圧の電力が供給される。
【0058】
ただし、電源基板910に各電気部品制御基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給するようにしてもよい。また、図6には1つのコネクタ915が代表して示されているが、コネクタは、各電気部品制御基板対応に設けられている。
【0059】
DC−DCコンバータ913からの+5Vラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成する。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が停止したときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源バックアップされているRAMすなわち電力供給停止時にも記憶内容保持状態となりうるバックアップ記憶手段)に対して記憶状態を保持できるように電力を供給するバックアップ電源となる。また、+5Vラインとバックアップ+5Vラインとの間に、逆流防止用のダイオード917が挿入される。なお、この実施の形態では、バックアップ用の+5Vは、主基板31および払出制御基板37に供給される。
【0060】
なお、バックアップ電源として、+5V電源から充電可能な電池を用いてもよい。電池を用いる場合には、+5V電源から電力供給されない状態が所定時間継続すると容量がなくなるような充電池が用いられる。また、上記のコンデンサ923,924の代わりに、+30V電源から充電可能な電池を用いてもよい。コンデンサ923の代わりに電池を用いる場合には、後述する払出確認期間以上の期間、賞球カウントスイッチ301Aや球貸しカウントスイッチ301Bに電力を供給可能な充電池が用いられる。なお、上記の電池は、充電機能を有するものでなくてもよく、例えばニッカド電池、アルカリ電池、マンガン電池などの電池を用いることもできる。
【0061】
また、電源基板910には、電源監視回路(電源監視手段)としての電源監視用IC902が搭載されている。電源監視用IC902は、VSL電圧を導入し、VSL電圧を監視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検出する。具体的には、VSL電圧が所定値(この例では+22V)以下になったら、電力供給の停止が生ずるとして電源断信号を出力する。なお、監視対象の電源電圧は、各電気部品制御基板に搭載されている回路素子の電源電圧(この例では+5V)よりも高い電圧であることが好ましい。この例では、交流から直流に変換された直後の電圧であるVSLが用いられている。電源監視用IC902からの電源断信号は、主基板31や払出制御基板37等に供給される。
【0062】
電源監視用IC902が電力供給の停止を検知するための所定値は、通常時の電圧より低いが、各電気部品制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度の電圧である。また、電源監視用IC902が、CPU等の回路素子を駆動するための電圧(この例では+5V)よりも高く、また、交流から直流に変換された直後の電圧を監視するように構成されているので、CPUが必要とする電圧に対して監視範囲を広げることができる。従って、より精密な監視を行うことができる。さらに、監視電圧としてVSL(+30V)を用いる場合には、遊技機の各種スイッチに供給される電圧が+12Vであることから、電源瞬断時のスイッチオン誤検出の防止も期待できる。すなわち、+30V電源の電圧を監視すると、+30V作成の以降に作られる+12Vが落ち始める以前の段階でそれの低下を検出できる。
【0063】
+12V電源の電圧が低下するとスイッチ出力がオン状態を呈するようになるが、+12Vより早く低下する+30V電源電圧を監視して電力供給の停止を認識すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電力供給回復待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しない状態となることができる。
【0064】
また、電源監視用IC902は、電気部品制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているので、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電源断信号を供給することができる。電源断信号を必要とする電気部品制御基板が幾つあっても電源監視手段は1つ設けられていればよいので、各電気部品制御基板における各電気部品制御手段が後述する復旧制御を行っても、遊技機のコストはさほど上昇しない。
【0065】
なお、図6に示された構成では、電源監視用IC902の検出信号(電源断信号)は、バッファ回路918,919を介してそれぞれの電気部品制御基板(例えば主基板31と払出制御基板37)に伝達されるが、例えば、1つの検出信号を中継基板に伝達し、中継基板から各電気部品制御基板に同じ信号を分配する構成でもよい。また、電源断信号を必要とする基板数に応じたバッファ回路を設けてもよい。さらに、主基板31と払出制御基板37とに出力される電源断信号について、電源断信号を出力することになる電源監視回路の監視電圧を異ならせてもよい。
【0066】
また、図6に示すように、電源基板910には、押しボタン構造のクリアスイッチ921が搭載されている。クリアスイッチ921が押下されるとローレベル(オン状態)のクリアスイッチ信号が出力され、コネクタ915を介して主基板31等に送信される。また、クリアスイッチ921が押下されていなければハイレベル(オフ状態)の信号が出力される。なお、この実施の形態では、オン状態のクリア信号が出力される場合が、操作手段としてのクリアスイッチ921から操作信号が出力される状態である。なお、クリアスイッチ921が、押しボタン構造以外の他の構成とされていてもよい。また、クリアスイッチ921は、遊技機において、電源基板910以外に設けられていてもよい。
【0067】
次に遊技機の動作について説明する。図7は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
【0068】
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。
【0069】
この実施の形態で用いられるCPU56は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0070】
この実施の形態で用いられているCPU56には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
【0071】
割込モード0:割込要求を行った内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よって、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0になる。よって、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行う必要がある。
【0072】
割込モード1:割込が受け付けられると、常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0073】
割込モード2:CPU56の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出する機能を有している。
【0074】
よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、初期設定処理のステップS2において、CPU56は割込モード2に設定される。
【0075】
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS15)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下されている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力されている。なお、例えば、遊技店員は、クリアスイッチ921をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始することによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
【0076】
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような保護処理が行われていた場合をバックアップありとする。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。
【0077】
この実施の形態では、バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、例えば、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0078】
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムとする。
【0079】
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
【0080】
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。遊技状態復旧処理においてPCが電力供給停止時前の状態に復元され、かつ、各種データ(例えば各乱数を生成するためのカウンタ)がバックアップRAMに保存されていることから、遊技機への電力供給が停止した後所定時間(バックアップRAMのデータ保持可能期間)内に電力供給が復旧すれば、例えば、後述する判定用乱数、表示用乱数および初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値は、電力供給停止時前の状態から継続されることになる。チェック結果が正常でなければ通常の初期化処理を実行する。
【0081】
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、球払出装置97からの払出が可能であることを指示する払出許可状態指定コマンド(以下、払出可能状態指定コマンドという。)を払出制御基板37に対して送信する処理を行う(ステップS13)。また、他のサブ基板(ランプ制御基板35、音制御基板70、図柄制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド(図柄制御基板80に対して)や賞球ランプ51および球切れランプ52の消灯を指示するコマンド(ランプ制御基板35に対して)等がある。
【0082】
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU56に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0083】
初期化処理の実行(ステップS11〜S15)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
【0084】
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0085】
図8は、遊技状態復旧処理の一例を示すフローチャートである。遊技状態復旧処理において、CPU56は、まず、スタックポインタの復帰処理を行う(ステップS80)。スタックポインタの値は、後で詳述する電力供給停止時処理において、所定のRAMエリア(電源バックアップされている作業領域におけるスタックポインタ退避バッファ)に退避している。よって、ステップS80では、そのRAMエリアの値をスタックポインタに設定することによって復帰させる。なお、復帰されたスタックポインタが指す領域(すなわちサブルーチンを呼び出した際の戻りアドレス等を保存するスタック領域における読み出し先:具体的にはそこから複数の領域)には、電力供給が停止したときのレジスタ値やプログラムカウンタ(PC)の値が退避している。
【0086】
次いで、CPU56は、図柄制御基板80に対して、表示制御状態を復旧させるための表示制御コマンドすなわち復旧コマンドを送信する処理を行う。具体的には、復旧コマンドに対応したコマンド送信テーブルをセットし(ステップS81)、コマンド作成処理をコールする(ステップS82)。
【0087】
また、CPU56は、内蔵デバイスの設定を行うとともに、スタック領域から各種レジスタの退避値を読み出して、各種レジスタ(IXレジスタ、HLレジスタ、DEレジスタ、BCレジスタ)に設定する。すなわち、レジスタ復元処理を行う(ステップS83)。なお、各レジスタが復旧される毎に、スタックポインタの値が減らされる。すなわち、スタックポインタの値が、スタック領域の1つ前のアドレスを指すように更新される。その後、2ms毎にタイマ割込がかかるようにタイマ割込の設定を行う(ステップS84)。また、CPU56は、バックアップフラグをクリアする(ステップS85)。すなわち、前回の電力供給停止時に所定の記憶保護処理が実行されたことを示すフラグをリセットする。よって、制御状態の復旧後に不必要な情報が残存しないようにすることができる。
【0088】
そして、パリティフラグがオンしていない場合には割込許可状態にする(ステップS86,S87)。最後に、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジスタ)をスタック領域から復元する(ステップS88)。
【0089】
そして、RET命令が実行される。RET命令が実行されるときには、CPU56は、スタックポインタが指す領域に格納されているデータをプログラムカウンタに設定することによってプログラムのリターン動作を実現する。ただし、ここでのリターン先は、遊技状態復旧処理をコールした部分ではない。なぜなら、ステップS80においてスタックポインタの復帰処理がなされ、ステップS83でレジスタの復帰処理が終了した後では、スタック領域を指すスタックポインタは、NMIによる電力供給停止時処理が開始されたときに実行されていたプログラムのアドレスが退避している領域を指している。すなわち、復帰されたスタックポインタが指すスタック領域に格納されているリターンアドレスは、プログラムにおける前回の電力供給停止時にNMIが発生したアドレスである。従って、ステップS88の次のRET命令によって、電力供給停止時にNMIが発生したアドレスにリターンする。
【0090】
以上のように、この実施の形態では、スタック領域に退避されていたアドレスデータ(プログラムアドレスデータ)にもとづいて遊技制御が再開される。
【0091】
タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図9に示すステップS21〜S33の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ24a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0092】
次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる(エラー処理:ステップS22)。
【0093】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS24,S25)。
【0094】
図10は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用=特別図柄決定用)
(2)ランダム2−1〜2−3:左右中のはずれ図柄決定用
(3)ランダム3:大当り時の図柄の組合せを決定する(大当り図柄決定用=特別図柄判定用)
(4)ランダム4:はずれの場合にリーチとするか否か決定する(リーチ判定用)
(5)ランダム5:リーチ時の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
【0095】
なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(5)の乱数以外の乱数(例えば、初期値決定用乱数)も用いられている。また、例えば各乱数に定期的に初期値(例えば各乱数毎にそれぞれ定められている初期値)を設定するなどして、上記(1)〜(5)の乱数が互いに同期しないように構成されていることが望ましい。
ステップS23では、CPU56は、(1)の大当り判定用乱数、(3)の大当り図柄判定用乱数および(4)のリーチ判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数である。
【0096】
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0097】
次いで、CPU56は、特別図柄に関する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS29)。
【0098】
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
【0099】
また、CPU56は、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動する。
【0100】
そして、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS32)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの何れかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPU371は、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。次いで、CPU56は、始動入賞記憶数を確認し、前回確認したときと比べて現在の始動入賞記憶数が変化していた場合に、始動記憶表示器18の該当する保留ランプを点灯/消灯させることを指定するランプ制御コマンドをコマンド送信テーブルに設定する記憶処理を実行する(ステップS33)。なお、普通図柄始動記憶表示器41の保留ランプの点灯/消灯を指定する場合にも、始動記憶表示器18の保留ランプの点灯/消灯を指定する際に用いられるモジュールと共通のモジュールが使用される。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS34)、割込許可状態に設定する(ステップS35)。
【0101】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0102】
図11は、この実施の形態で用いられる左右中図柄の一例を示す説明図である。図11に示すように、この実施の形態では、左右中図柄として表示される各図柄は、左右中で同一の10図柄である。図柄番号0の図柄が表示されると、次に、図柄番号9の図柄が表示される。そして、左右中図柄が、例えば、「1」、「3」、「5」、「7」または「9」で揃って停止すると高確率状態となる。すなわち、それらが確変図柄となる。
【0103】
図12は、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図12に示す特別図柄プロセス処理は、図9のフローチャートにおけるステップS26の具体的な処理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)および入賞確認処理(ステップS311)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS301〜S307のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
【0104】
入賞確認処理(ステップS311):始動入賞口14に打球入賞して始動口スイッチ14aがオンするのを待つ。始動口スイッチ14aがオンすると、始動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を+1するとともに、大当り決定用乱数等の各乱数を抽出し、大当りとするかはずれとするか、リーチとするかなどを決定する。
【0105】
停止図柄設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示を開始できる状態になるのを待つ。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、左右中図柄の停止図柄および図柄の変動パターンを決定する。決定される停止図柄は、大当り、はずれ、リーチなどの特別図柄変動待ち処理(ステップS311)での判定結果に応じた図柄とされる。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をステップS302に移行するように更新する。
【0106】
全図柄変動開始処理(ステップS302):可変表示装置9において全図柄が変動開始されるように制御する。このとき、図柄制御基板80に対して、左右中最終停止図柄と変動態様を指令する情報とが送信される。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をステップS303に移行するように更新する。
【0107】
全図柄停止待ち処理(ステップS303):所定時間(ステップS310の変動短縮タイマで示された時間)が経過すると、可変表示装置9において表示される全図柄が停止される。そして、停止図柄が大当り図柄の組み合わせである場合には、内部状態(プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS301に移行するように更新する。
【0108】
大入賞口開放開始処理(ステップS304):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当りフラグ(大当り中であることを示すフラグ)のセットを行う。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。
【0109】
大入賞口開放中処理(ステップS305):大入賞口ラウンド表示の表示制御コマンドデータを図柄制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最終的な大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS306に移行するように更新する。
【0110】
特定領域有効時間処理(ステップS306):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS304に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS307に移行するように更新する。
【0111】
大当り終了処理(ステップS307):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための表示を行う。その表示が終了したら、内部状態をステップS301に移行するように更新する。
【0112】
図13は入賞確認処理(ステップS311)を示すフローチャートである。打球が遊技盤6に設けられている始動入賞口14に入賞すると、始動口スイッチ14aがオンする。入賞確認処理において、CPU56は、図13に示すように、スイッチ回路58を介して始動口スイッチ14aがオンしたことを判定すると(ステップS41)、始動入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうか確認する(ステップS42)。始動入賞記憶数が4に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やし(ステップS43)、大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出する(ステップS44)。次いで、CPU56は、抽出した大当り判定用乱数の値にもとづいて大当たり/はずれの判定を行う(ステップS45)。また、CPU56は、ステップS45にてはずれと判定した場合には、抽出したリーチ判定用乱数の値にもとづいてリーチとするか否かの判定を行う(ステップS46)。
【0113】
大当りおよびリーチの判定を行うと、CPU56は、その判定結果を示すデータ(入賞時判定結果情報)を入賞時判定結果情報保存領域に記憶する(ステップS47)。本例では、入賞時判定結果情報保存領域は、例えばRAM55のバックアップRAM領域に、始動入賞記憶数にそれぞれ対応して複数(すなわち、本例では始動入賞記憶数の最大値と同じ個数である4個)設けられている。ステップS47では、現在の始動入賞記憶数(ステップS43で加算した後の数)に対応して設けられている入賞時判定結果情報保存領域に、判定結果を示すデータを保存する。なお、判定結果を示すデータには、例えば、大当りとするか否かを特定するためのフラグ(大当り判定結果フラグ)や、リーチとするか否かを特定するためのフラグ(リーチ判定結果フラグ)が含まれる。
【0114】
一般に、ランダム性の向上のために入賞発生時に大当り判定用乱数などの各種の乱数が抽出されるが(可変表示を開始するときに抽出すると、可変表示は一定期間で行われるので同期してしまう可能性がある)、本例では、抽出した大当り判定用乱数の値やリーチ判定用乱数の値を保存しないで、大当りとするか否かを特定するためのデータやリーチとするか否かを特定するためのデータを保存する構成としているので、入賞時判定結果情報保存領域の記憶容量が小さくて済む。大当り判定用乱数の値やリーチ判定用乱数の値を保存する場合には、乱数が取り得る範囲の値を保存できる記憶領域を用いる必要がある。本例では、大当り判定用乱数およびリーチ判定用乱数は、ともに0〜299の範囲の値とされている(図10参照)。従って、抽出した大当り判定用乱数の値やリーチ判定用乱数の値を保存するためには、大当り判定用乱数の値を記憶保持する記憶領域と、リーチ判定用乱数の値を記憶保持する記憶領域とが、それぞれ2バイトの記憶容量を必要とすることになる。本例では判定結果を示すデータを記憶する構成とし、判定結果を示すデータにフラグを用いるようにしているので、大当りとするか否かを特定するためのデータ(大当り判定結果フラグ)を格納する記憶領域や、リーチとするか否かを特定するためのデータ(リーチ判定結果フラグ)を格納する記憶領域として、それぞれ1バイトの記憶容量を持つ記憶領域を用いることが可能となる。よって、入賞時判定結果情報保存領域の容量を小さくすることができるのである。なお、始動入賞記憶数の最大値が大きければ大きい程、上記の効果がより発揮されるようになる。
【0115】
なお、上記の例では始動入賞記憶数に対応する各入賞時判定結果情報保存領域における大当りとするか否かを特定するためのデータを格納する領域と、リーチとするか否かを特定するためのデータを格納する領域とを、それぞれ1バイトで構成とするようにしていたが、始動入賞記憶数に対応する記憶領域をビット単位とする構成としてもよい。例えば、1バイトの記憶領域において、始動入賞記憶数=N(例えばN=1〜4)とビット(N−1)とが対応付けされ、各ビットにリーチ判定結果フラグを示すデータが記憶されるようにすればよい。上記のように構成すれば、入賞時判定結果情報保存領域の容量をさらに小さくすることができる。なお、始動入賞記憶数に対応する記憶領域をビット単位で構成する場合には、可変表示が実行される毎に各ビットのデータがシフトされるようにすればよい(ステップS54参照)。また、始動入賞記憶数の最大値が大きければ大きい程、上記の効果は大となる。
【0116】
そして、CPU56は、ステップS45にて非確変時の判定条件で大当りと判定された場合またはステップS46にてリーチと判定された場合には(ステップS48のY)、入賞時判定結果コマンドおよび始動入賞記憶数指定コマンドに関するコマンド送信テーブルをセットし(ステップS49a)、コマンド作成処理をコールする(ステップS50)。ステップS49aでは、入賞時判定結果コマンドおよび始動入賞記憶数指定コマンドが格納されているコマンド送信テーブル(ROM)の先頭アドレスが、コマンド送信テーブルのアドレスとしてそれぞれ設定される。入賞時判定結果コマンドおよび始動入賞記憶数指定コマンドに関するコマンド送信テーブルには、それぞれ、後述するINTデータ、コマンドの1バイト目のデータ、およびコマンドの2バイト目のデータが設定されている。なお、入賞時判定結果コマンドは、打球が始動入賞口14に入賞したことにもとづいて行われた判定(ステップS45、ステップS46での判定)の結果を指定するコマンドである。また、始動入賞記憶数指定コマンドは、現在の始動入賞記憶数を指定するコマンドである。
【0117】
ステップS45にて非確変時の判定条件ではずれと判定され、かつ、ステップS46にて非リーチと判定された場合には(ステップS48のN)、始動入賞記憶数指定コマンドに関するコマンド送信テーブルをセットし(ステップS49b)、コマンド作成処理をコールする(ステップS50)。すなわち、入賞時判定結果コマンドは送信されず、始動入賞記憶数指定コマンドのみが送信される。コマンド作成処理については、あとで詳しく説明する。
【0118】
図14は、停止図柄設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。停止図柄設定処理において、CPU56は、特別図柄の変動を開始することができる状態(具体的にはプロセスフラグの値がステップS301を示す値となっている場合)であれば(ステップS51)、始動入賞記憶数の値を確認する(ステップS52)。始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する入賞時判定結果情報保存領域に格納されている入賞時判定結果情報を読み出すとともに(ステップS53)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各入賞時判定結果情報保存領域の値をシフトする(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する入賞時判定結果情報保存領域に格納されている各入賞時判定結果情報を、始動入賞記憶数=n−1に対応する入賞時判定結果情報保存領域に格納する。
【0119】
次いで、CPU56は、ステップS53で読み出した入賞時判定結果情報、すなわち抽出されている大当り判定結果フラグやリーチ判定結果フラグの状態にもとづいて、左中右の特別図柄や図柄の変動パターンを決定する。すなわち、大当り判定結果フラグの状態により大当りと判定されていたことを確認した場合には(ステップS55のY)、大当り図柄決定用乱数(ランダム3)を抽出しその値に従って大当り図柄を決定する(ステップS56)。この実施の形態では、抽出されたランダム3の値に応じた大当り図柄テーブルに設定されている図柄番号の各図柄が、大当り図柄として決定される。大当り図柄テーブルには、複数種類の大当り図柄の組み合わせのそれぞれに対応した左右中の図柄番号が設定されている。また、変動パターン決定用乱数(ランダム5)を抽出しその値に従って図柄の変動パターンを決定する(ステップS57)。
【0120】
大当り判定結果フラグの状態によりはずれと判定されていたことを確認した場合には、リーチ判定結果フラグの状態によりリーチと判定されていたか否かを確認する(ステップS58)。リーチと判定されていたことを確認した場合には、CPU56は、大当りとはしないがリーチとする場合の停止図柄の決定を行う。この実施の形態では、ランダム2−1の乱数を抽出しその値に従って左図柄を決定する(ステップS59)。また、ランダム2−2の乱数を抽出しその値に従って中図柄を決定する(ステップS60)。そして、ランダム2−3の乱数を抽出しその値に従って右図柄を決定する(ステップS61)。なお、ここでは、左右図柄が一致するように停止図柄を決定し、リーチとなるようにする。また、決定された中図柄が左右図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に1加算した値に対応する図柄を中図柄の停止図柄として、大当り図柄と一致しないようにする。さらに、CPU56は、変動パターン決定用乱数(ランダム5)を抽出しその値にもとづいて図柄の変動パターンを決定する(ステップS62)。
【0121】
ステップS58にてリーチと判定されていないことを確認した場合には、CPU56は、リーチにもならないはずれとする場合の停止図柄の決定を行う(ステップS63)。この実施の形態では、ランダム2−1の乱数を抽出しその値に従って左図柄を決定し、ランダム2−2の乱数を抽出しその値に従って中図柄を決定するとともに、ランダム2−3の乱数を抽出しその値に従って右図柄を決定する(ステップS63)。なお、ここでは、左右図柄が一致しないように停止図柄を決定し、リーチにもならないはずれとなるようにする。
【0122】
そして、CPU56は、変動開始時判定結果コマンドに関するコマンド送信テーブルをセットし(ステップS64)、コマンド作成処理をコールする(ステップS65)。ステップS64では、変動開始時判定結果コマンドが格納されているコマンド送信テーブル(ROM)の先頭アドレスが、コマンド送信テーブルのアドレスとして設定される。変動開始時判定結果コマンドに関するコマンド送信テーブルには、後述するINTデータ、コマンドの1バイト目のデータ、およびコマンドの2バイト目のデータが設定されている。なお、変動開始時判定結果コマンドは、特別図柄の変動開始が可能な状態となったことにもとづいて行われた決定結果(ステップS56、ステップS57、ステップS59〜ステップS62、およびステップS63での決定結果)を指定するコマンドである。言い換えると、変動開始時判定結果コマンドは、特別図柄の変動開始が可能な状態となったときに決定した停止図柄および変動パターンを示すデータ(変動開始時判定結果情報)を示すコマンドである。なお、本例では、変動開始時判定結果コマンドとして、変動パターンコマンドおよび図柄指定コマンドが用いられる。コマンド作成処理についてはあとで詳しく説明する。なお、ここでは一連の処理についてまとめて説明したが、厳密には、上述したステップS51〜ステップS63の処理が停止図柄設定処理であり、上記ステップS64およびステップS65の処理は全図柄変動開始処理(ステップS302)にて実行される処理である。
【0123】
なお、高確率状態である場合に、はずれ時の変動パターンとして変動時間が短縮されたものを使用するようにしてもよい。このようにすれば、時間あたりの変動回数を多くすることができ、遊技者に対して大当りとなる機会を多く与えることができるようになる。
【0124】
以上のようにして、始動入賞があったときに図柄変動の表示態様が大当りとするか、リーチ態様とするか、はずれとするか決定され、図柄の変動開始が可能となったときにそれぞれの停止図柄の組合せが決定される。
【0125】
図15は、ステップS45の大当り判定処理の一例を示すフローチャートである。ステップS45において、CPU56は、まず、低確率時の判定条件にもとづいて大当り/はずれの判定を行う(ステップS45a)。本例では、大当り判定用乱数は0〜299の範囲の値をとることにする。図15に示すように、低確率時には例えばその値が「3」である場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」と決定する(ステップS45a)。次いで、CPU56は、高確率時の判定条件にもとづいて大当り/はずれの判定を行う(ステップS45b)。この例では、高確率時には例えばその値が「3」,「7」,「79」,「103」,「107」のいずれかである場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」と決定する(ステップS45b)。
【0126】
上記のように、本例では、確変状態であるか否かにかかわらず、低確率時の判定条件にもとづく大当り/はずれの判定、および高確率時の判定条件にもとづく大当り/はずれの判定を行う。そして、上述したステップS47では、低確率時の判定条件にもとづく大当り/はずれの判定結果、および高確率時の判定条件にもとづく大当り/はずれの判定結果が認識可能な状態で、大当り判定結果フラグが該当する入賞時判定結果情報保存領域に保存される。従って、大当り判定結果フラグは、例えば、2ビットで構成され、「00」であれば低確率時および高確率時ともに「はずれ」、「01」であれば低確率時および高確率時ともに「大当り」、「10」であれば低確率時は「はずれ」で高確率時は「大当り」であることを示すようにすればよい。また、上述したステップS55では、その処理を行うとき(すなわち、可変表示の開始時)の制御状態が確変状態であるか通常状態であるかによって、入賞確認処理で大当りと判定されていたかはずれと判定されていたかを確認するようにすればよい。さらに、上述したステップS49aおよびステップS50の処理で送信される入賞時判定結果コマンドには、本例では、低確率時における判定条件で判定した結果を示すデータ(例えば、はずれ時には「00」、大当り時には「01」)が含まれる構成とされ、高確率時における判定条件で判定した結果を示すデータは含まれない構成とされる。
【0127】
次に、主基板31から図柄制御基板80に対する表示制御コマンドの送出について説明する。図16は、主基板31から図柄制御基板80に送信される表示制御コマンドの信号線を示す説明図である。図16に示すように、この実施の形態では、表示制御コマンドは、表示制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板31から図柄制御基板80に送信される。また、主基板31と図柄制御基板80との間には、ストローブ信号を送信するための表示制御INT信号の信号線も配線されている。
【0128】
遊技制御手段から他の電気部品制御基板(サブ基板)に制御コマンドを出力しようとするときに、コマンド送信テーブルの先頭アドレスの設定が行われる。図17(A)は、コマンド送信テーブルの一構成例を示す説明図である。1つのコマンド送信テーブルは3バイトで構成され、1バイト目にはINTデータが設定される。また、2バイト目のコマンドデータ1には、制御コマンドの1バイト目のMODEデータが設定される。そして、3バイト目のコマンドデータ2には、制御コマンドの2バイト目のEXTデータが設定される。
【0129】
なお、EXTデータそのものがコマンドデータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレスを指定するためのデータが設定されるようにしてもよい。例えば、コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビット)が0であれば、コマンドデータ2にEXTデータそのものが設定されていることを示す。そのようなEXTデータはビット7が0であるデータである。この実施の形態では、ワークエリア参照ビットが1であれば、EXTデータとして、送信バッファの内容を使用することを示す。なお、ワークエリア参照ビットが1であれば、他の7ビットが、EXTデータが格納されているテーブルのアドレスを指定するためのオフセットであることを示すように構成することもできる。
【0130】
図17(B)は、INTデータの一構成例を示す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払出制御基板37に払出制御コマンドを送出すべきか否かを示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマンドを送出すべきことを示す。また、INTデータにおけるビット1は、図柄出制御基板80に表示制御コマンドを送出すべきか否かを示す。ビット1が「1」であるならば、表示制御コマンドを送出すべきことを示す。また、INTデータのビット2,3は、それぞれ、ランプ制御コマンド、音制御コマンドを送出すべきか否かを示すビットである。
【0131】
図18は、主基板31から他の電気部品制御基板に送出される制御コマンドのコマンド形態の一例を示す説明図である。この実施の形態では、制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。このように、電気部品制御基板へのコマンドとなる制御コマンドは、複数のデータで構成され、先頭ビットによってそれぞれを区別可能な態様になっている。なお、図18に示されたコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。また、図18には図柄制御基板80に送出される表示制御コマンドが例示されているが、他の電気部品制御基板に送出される制御コマンドも同一構成である。
【0132】
図19に示すように、制御コマンドは、8ビットの制御信号CD0〜CD7(コマンドデータ)とINT信号(取込信号)とで構成される。払出制御基板37および図柄制御基板80に搭載されている払出制御手段および表示制御手段は、INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
【0133】
なお、制御コマンドは、電気部品制御手段が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば表示制御信号の1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じてINT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。
【0134】
各電気部品制御基板への制御コマンドを、対応する出力ポートに出力する際に、INT信号を出力する出力ポートのビット0〜3のうちのいずれかのビットが所定期間「1」(ハイレベル)になるのであるが、INTデータにおけるビット配列とINT信号を出力する出力ポートにおけるビット配列とは対応している。従って、各電気部品制御基板に制御コマンドを送出する際に、INTデータにもとづいて、容易にINT信号の出力を行うことができる。
【0135】
図20は、図柄制御基板80に送出される表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図20に示す例において、コマンド8000(H)〜80XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9における特別図柄の変動パターンを指定する表示制御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマンドは変動開始指示も兼ねている。
【0136】
コマンド91XX(H)、92XX(H)および93XX(H)は、特別図柄の左中右の停止図柄を指定する表示制御コマンドである。コマンド95XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示すコマンドである。例えば、コマンド95XX(H)におけるEXTデータの値によって、通常時大当りと判定されているか、大当りとはならないリーチと判定されているかが特定される。なお、リーチにもならないはずれとする場合にも入賞時判定結果コマンドが送信される場合には、EXTデータの値によってリーチにもならないはずれと判定されていることが特定される。また、コマンドA000(H)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する表示制御コマンド(確定コマンド)である。
【0137】
コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される表示制御コマンドである。コマンドB300(H)は、大当り遊技中において、所定のタイミングで所定の回数(例えば各ラウンド間に大当り図柄が表示されるようなタイミングで、ラウンド数−1回)送出されるコマンドであり、大当り図柄の表示を指定する表示制御コマンド(大当り図柄表示コマンド)である。
【0138】
また、コマンドCXXX(H)は、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらない可変表示装置9の表示状態に関する表示制御コマンドである。コマンドC000(H)は、客待ちデモンストレーション表示を指定するための表示制御コマンド(客待ちデモ表示コマンド)である。コマンドC100(H)は、遊技機への電力供給が復旧したときに送信される表示制御コマンド(復旧コマンド)である。コマンドC200(H)は、遊技機への電力供給が断たれるときに送信される表示制御コマンド(電源断コマンド)である。
【0139】
そして、コマンドD000(H)〜D400(H)は、普通図柄の変動パターンに関する表示制御コマンドである。
【0140】
コマンドE1XX(H)は、始動入賞記憶数を指定する表示制御コマンドである。コマンドE2XX(H)は、普通図柄始動記憶数を指定する表示制御コマンドである。表示制御手段は、可変表示装置9の表示領域の一部に設けられている特別図柄始動記憶数表示領域にコマンドE1XX(H)における「XX(H)」で指定される数の始動入賞記憶数(特別図柄始動記憶数)を表示する制御を行う。また、可変表示装置9の表示領域の一部に設けられている普通図柄始動記憶数表示領域にコマンドE2XX(H)における「XX(H)」で指定される数の普通図柄始動記憶数を表示する制御を行う。なお、特別図柄始動記憶数および普通図柄始動記憶数に関するコマンドがそれらの増減を示すように構成されていてもよい。
【0141】
図柄制御基板80の表示制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述した表示制御コマンドを受信すると図20に示された内容に応じて可変表示装置9および普通図柄表示器10の表示状態を変更する。
【0142】
図21は、コマンド作成処理の処理例を示すフローチャートである。コマンド作成処理は、コマンド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理である。コマンド作成処理は、遊技制御処理では、ステップS26の特別図柄プロセス処理、ステップS28の特別図柄コマンド制御処理、ステップS29の普通図柄コマンド制御処理等において、制御コマンドを作成する際にコールされる。
【0143】
コマンド作成処理において、CPU56は、まず、コマンド送信テーブルのアドレスをスタック等に退避する(ステップS331)。そして、ポインタが指していたコマンド送信テーブルのINTデータを引数1にロードする(ステップS332)。引数1は、後述するコマンド送信処理に対する入力情報になる。また、コマンド送信テーブルを指すアドレスを+1する(ステップS333)。従って、コマンド送信テーブルを指すアドレスは、コマンドデータ1のアドレスに一致する。
【0144】
次いで、CPU56は、コマンドデータ1を読み出して引数2に設定する(ステップS334)。引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールする(ステップS335)。
【0145】
図22は、コマンド送信処理ルーチンを示すフローチャートである。コマンド送信処理ルーチンにおいて、CPU56は、コマンド送信中フラグをオンしたあと(ステップS350)、引数1に設定されているデータすなわちINTデータを、比較値として決められているワークエリアに設定する(ステップS351)。なお、コマンド送信中フラグは、コマンド送信処理中であるか否かを示すフラグであって、RAM55の所定の領域に記憶されている。次いで、CPU56は、送信回数=4を、処理数として決められているワークエリアに設定する(ステップS352)。そして、払出制御信号を出力するためのポート1のアドレスをIOアドレスにセットする(ステップS353)。この実施の形態では、ポート1のアドレスは、払出制御信号を出力するための出力ポートのアドレスである。また、ポート2〜4のアドレスが、表示制御信号、ランプ制御信号、音声制御信号を出力するための出力ポートのアドレスである。
【0146】
次に、CPU56は、比較値を1ビット右にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステップS355)。キャリービットが1になったということは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」であったことを意味する。この実施の形態では4回のシフト処理が行われるのであるが、例えば、払出制御コマンドを送出すべきことが指定されているときには、最初のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0147】
キャリービットが1になった場合には、引数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスとして設定されているアドレスに出力する(ステップS356)。最初のシフト処理が行われたときにはIOアドレスにポート1のアドレスが設定されているので、そのときに、払出制御コマンドのMODEデータがポート1に出力される。
【0148】
次いで、CPU56は、IOアドレスを1加算するとともに(ステップS357)、処理数を1減算する(ステップS358)。加算前にポート1を示していた場合には、IOアドレスに対する加算処理によって、IOアドレスにはポート2のアドレスが設定される。ポート2は、表示制御コマンドを出力するためのポートである。そして、CPU56は、処理数の値を確認し(ステップS359)、値が0になっていなければ、ステップS354に戻る。ステップS354で再度シフト処理が行われる。
【0149】
2回目のシフト処理ではINTデータにおけるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じてキャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否かのチェックが行われる。このように、それぞれのシフト処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処理によってチェックされる制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0150】
よって、キャリーフラグが「1」になったときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モジュールで、各電気部品制御手段に対する制御コマンドの送出処理を行うことができる。
【0151】
また、このように、シフト処理のみによってどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力すべきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略化されている。
【0152】
次に、CPU56は、シフト処理開始前のINTデータが格納されている引数1の内容を読み出し(ステップS360)、読み出したデータをポート0に出力する(ステップS361)。この実施の形態では、ポート0のアドレスは、各制御信号についてのINT信号を出力するためのポートであり、ポート0のビット0〜4が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御INT信号、ランプ制御INT信号、音制御INT信号を出力するためのポートである。INTデータでは、ステップS351〜S359の処理で出力された制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド)に応じたINT信号の出力ビットに対応したビットが「1」になっている。従って、ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド)に対応したINT信号がハイレベルになる。
【0153】
次いで、CPU56は、ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS363,S364)。ウェイトカウンタの値が0になると、クリアデータ(00)を設定して(ステップS365)、そのデータをポート0に出力する(ステップS366)。よって、INT信号はローレベルになる。また、ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS368,S369)。そして、ウェイトカウンタの値が0になると(ステップS369のY)、CPU56は、コマンド送信中フラグをオフする(ステップS370)。
【0154】
以上のようにして、制御コマンドの1バイト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU56は、図21に示すステップS336で、コマンド送信テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目のコマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロードする(ステップS337)。また、コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であるか否か確認する(ステップS338)。0でなければ、送信バッファの内容を引数2にロードする(ステップS339)。なお、ワークエリア参照ビットの値が「1」であるときに拡張データを使用するように構成されている場合には、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレスをポインタにセットし、そのポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算してアドレスを算出する。そして、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2にロードする。
【0155】
送信バッファには賞球個数を特定可能なデータが設定されているので、引数2にそのデータが設定される。なお、ワークエリア参照ビットの値が「1」であるときに拡張データを使用するように構成されている場合には、コマンド拡張データアドレステーブルには、電気部品制御手段に送出されうるEXTデータが順次設定される。よって、ワークエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータが引数2にロードされる。
【0156】
次に、CPU56は、コマンド送信処理ルーチンをコールする(ステップS340)。従って、MODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデータが送出される。
【0157】
以上のようにして、2バイト構成の制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド)が、対応する電気部品制御手段に送信される。電気部品制御手段ではINT信号の立ち上がりを検出すると制御コマンドの取り込み処理を開始する。なお、各電気部品制御手段は、INT信号の立ち下がりで制御コマンドの取り込み処理を開始してもよい。また、INT信号の極性を図29に示された場合と逆にしてもよい。
【0158】
また、図22に示すように、コマンド送信処理の最後で、CPU56は、電源断フラグがオンしているか否か確認する(ステップS371)。この実施の形態では、NMIがかかったことに起因して実行されるNMI処理(マスク不能割込処理)において、NMIがかかった時点がコマンド送信処理の実行中であることが検出されると、NMIがかかったことを示す電源断フラグをセットするとともに、コマンド送信処理を続行する。従って、コマンド送信処理が終了したときに、電源断フラグがセットされている場合には、後述するステップS450に戻る。
【0159】
図23,図24は、電源基板910からの電源断信号に応じて実行されるマスク不能割込処理の処理例を示すフローチャートである。マスク不能割込が発生すると、CPU56に内蔵されている割込制御機構は、マスク不能割込発生時に実行されていたプログラムのアドレス(具体的には実行完了後の次のアドレス)を、スタックポインタが指すスタック領域に退避させるとともに、スタックポインタの値を増やす。すなわち、スタックポインタの値がスタック領域の次のアドレスを指すように更新する。
【0160】
電力供給停止時処理において、CPU56は、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジスタ)を所定のバックアップRAM領域(具体的にはスタック領域)に退避する(ステップS450)。次いで、コマンド送信中フラグがオンしているか否か確認する(ステップS451)。なお、アキュミュレータ(Aレジスタ)の内容は既に退避しているので、ステップS451の処理を実行するときにアキュミュレータを使用することができる。上述したように、コマンド送信中フラグは、コマンド送信処理に実行中にセット状態になっている。コマンド送信中フラグがオンしている場合には、電源断フラグをセットするとともに(ステップS461)、スタック領域からマスク不能割込発生時に実行されていたプログラムのアドレスを取得してそのアドレスにジャンプする(ステップS462,S463)。
【0161】
そして、上述したように、コマンド送信処理が終了すると、ステップS450に戻る。コマンド送信処理が終了したときにはコマンド送信中フラグはリセットされているので、コマンド送信処理の終了後にステップS450に戻ったときにはステップS452以降の処理が実行される。なお、マスク不能割込発生時にコマンド送信処理が実行されていない場合には、ステップS450から直ちにステップS452の処理に移行する。
【0162】
ステップS451,S461,S462およびジャンプ処理(ステップS463)によって、コマンド送信処理中にマスク不能割込が発生した場合には、コマンド送信処理を終了させてから、電力供給停止時処理(ステップS450以降の処理)が実行される。従って、コマンド送信処理は中断されることなく最後まで実行される。よって、コマンド受信側の電気部品制御手段においてコマンドの取りこぼしが生ずることが確実に防止される。なお、コマンド送信処理が終了したら再びステップS450の処理を実行するのは、電力供給停止時処理以外の処理での最後のAFレジスタのデータを退避させるためである。また、電源基板910に搭載されている電源監視用IC902が電源断信号を出力するための監視電圧値は、通常時の電圧より低いが、各電気部品制御基板上のCPUが電源断信号が出力されてから暫くの間(具体的には、遊技制御手段が電力供給停止時処理(コマンド送信中であれば送信処理を含む)を完了するのに十分な時間)動作できる程度の電圧である。従って、遊技制御手段が電力供給停止時処理(コマンド送信中であれば送信処理を含む)を完了するまで他の電気部品制御手段(例えば表示制御手段)が動作不能になることはなく、電力供給停止時処理においてコマンド送信を続行しても、そのコマンドは他の電気部品制御手段において、CPUが動作不能になる前に受信される。
【0163】
CPU56は、ステップS452において、割込フラグをパリティフラグにコピーし、その内容をスタック領域に退避する(ステップS453)。また、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタおよびIXレジスタをスタック領域に退避する(ステップS454〜S457)。なお、電源復旧時には、退避された内容にもとづいてレジスタ内容が復帰され、パリティフラグの内容に応じて、割込許可状態/禁止状態の内部設定がなされる。
【0164】
次いで、CPU56は、図柄制御基板80に対して電源断コマンドを送信するための制御を行う。具体的には、電源断コマンドに対応したコマンド送信テーブルをセットし(ステップS458)、コマンド作成処理をコールする(ステップS460)。
【0165】
次いで、CPU56は、各出力ポートのクリア処理を行う(ステップS460)。各出力ポートがオフ状態になるので、保存される遊技状態と整合しない状況が発生することは確実に防止される。
【0166】
次いで、CPU56は、バックアップあり指定値(この例では「55H」)をバックアップフラグにストアする(ステップS471)。バックアップフラグはバックアップRAM領域に形成されている。次いで、パリティデータを作成する(ステップS472〜S480)。すなわち、まず、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし(ステップS472)、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする(ステップS473)。また、チェックサム算出回数をセットする(ステップS474)。
【0167】
そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する(ステップS475)。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに(ステップS476)、ポインタの値を1増やし(ステップS477)、チェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS478)。ステップS476〜S478の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される(ステップS479)。
【0168】
チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転する(ステップS480)。そして、反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアする(ステップS481)。このデータが、電源投入時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、スタックポインタの内容をバックアップRAM領域に退避した後(ステップS482)、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ステップS483)。以後、内蔵RAM55のアクセスができなくなる。
【0169】
そして、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定すると、CPU56は、待機状態(ループ状態)に入る。従って、システムリセットされるまで、何もしない状態になる。
【0170】
図25は、可変表示装置9において実行される予告演出(大当りとなる可能性があることを報知するための大当り予告演出、またはリーチとなる可能性があることを報知するためのリーチ予告演出)の例を示す説明図である。図25(A)〜(D)に例示するように、この実施の形態では、可変表示装置9において、背景(図柄表示エリア以外の部分)に現れるキャラクタ等の表示による4種類の予告演出を行うことが可能である。この例では、予告1と予告2がリーチ予告として用いられ、予告3と予告4が大当り予告として用いられる。
【0171】
また、図26、図27は、可変表示装置9において実行される事前予告演出(次回以降の可変表示演出の結果が大当りとなる可能性があることを今回の可変表示演出において報知するための大当り事前予告演出、または次回以降の可変表示演出にてリーチとなる可能性があることを今回の可変表示演出において報知するためのリーチ事前予告演出)の例を示す説明図である。この実施の形態では、図26(A)〜(D)に例示するように、可変表示装置9において季節に応じた事前予告演出が実行される。例えば、3月〜5月には図26(A)に示す事前予告演出が実行され、6月〜8月には図26(B)に示す事前予告演出が実行され、9月〜11月には図26(C)に示す事前予告演出が実行され、12月,1月,2月には図26(D)に示す事前予告演出が実行される。また、図27(A)〜(D)に例示するように、可変表示装置9において時刻に応じた事前予告演出も実行される。例えば、12時より前の午前中では図27(A)に示す事前予告演出が実行され、12時以降午後4時までは図27(B)に示す事前予告演出が実行され、午後4時以降午後7時までは図27(C)に示す事前予告演出が実行され、午後7時以降は図27(D)に示す予告演出が実行される。この例では、図26に示す演出がリーチ事前予告として用いられ、図27に示す演出が大当り事前予告として用いられる。
【0172】
この実施の形態では、予告演出として4つの演出が用意され、事前予告演出として8つの演出が用意されているが、さらに多くの種類の演出が用意されていてもよい。また、この実施の形態では、背景にキャラクタを表示させることで予告演出や事前予告演出を行うようにしているが、遊技者が予告されていることが認識可能であれば、どのような態様で予告を行うようにしてもよい。例えば、キャラクタの吹き出しによるものであっても、通常とは異なるキャラクタの動作や通常とは異なる図柄の変動態様によるものであってもよい。さらに、確変図柄で大当りが生ずる可能性が高い場合に用いられる予告を、確変大当り予告としてもよい。また、大当りが発生する確率の高い予告と、大当りが発生する確率が低い予告とに分け、確率が低い方の予告をリーチ予告と定義づけてもよい。以上のような予告演出に対応した演出が、音、発光体においても同期して行われる。
【0173】
図28は、表示制御用CPU101が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS701)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS702)。また、割込可能状態に設定する(ステップS703)。
【0174】
そして、コマンド受信監視タイマをスタートする(ステップS704)。ステップS701からの処理は遊技機への電力供給が開始されると実行開始されるのであるが、電力供給開始時には主基板31から初期化コマンド(図7におけるステップS14参照)または復旧コマンド(図8におけるステップS81参照)が送信される。コマンド受信監視タイマは、それらの表示制御コマンドの受信を監視するためのタイマであり、タイムアウト時間は、主基板31に搭載されている遊技制御手段が電力供給が開始されてから初期化コマンドまたは復旧コマンドを送信する前での時間に余裕を持たせた時間に設定される。
【0175】
表示制御用CPU101は、コマンド受信監視タイマのタイムアウトを監視しつつ(ステップS706)、初期化コマンドまたは復旧コマンドを受信するのを待つ(ステップS707,S708)。その間、コマンド解析処理(ステップS705、図31参照)を実行する。コマンド解析処理では、初期化コマンドまたは復旧コマンドの受信が確認されたら、対応するフラグがセットされる。従って、ステップS707およびステップS708では、それらのフラグがセットされたか否か確認する。
【0176】
復旧コマンドを受信した場合には、表示制御用CPU101は、表示制御状態復旧処理を実行する(ステップS709)。また、初期化コマンドを受信した場合、または、コマンド受信監視タイマがタイムアウトした場合には、ステップS710〜S712の初期化処理を実行する。
【0177】
初期化処理では、表示制御用CPU101は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS710)。また、所定の作業領域(例えば、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS711)。そして、所定時間ごとにタイマ割込が発生するようにタイマ割込の設定を行う(ステップS712)。その後、この実施の形態では、表示制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS715)を行うループ処理に移行する。ループ処理では、主基板31から受信した表示制御コマンドを解析する処理であるコマンド解析処理を実行する(ステップS713)。また、ループ処理内で遊技制御手段からの電源断コマンドの受信を検出したら(ステップS714)、電力供給停止時処理(ステップS719)を実行する。
【0178】
タイマ割込が発生すると、表示制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、表示制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS716)、カウンタ更新処理(ステップS717)および表示制御プロセス処理(ステップS718)を実行する。なお、ステップS717は、予告を行うか否かと予告の種類とを決定するための乱数を生成するためのカウンタの更新処理であり、予告を行うか否かと予告の種類とを乱数を用いて決定するように構成されていない場合には不要である。
【0179】
なお、この実施の形態では、タイマ割込は16.7ms(1/60秒)毎にかかるとする。すなわち、カウンタ更新処理および表示制御プロセス処理は、16.7ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な表示制御処理(表示制御プロセス処理)はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で表示制御処理を実行してもよい。
【0180】
また、タイマ割込はより短い周期でかかるようにし(例えば2ms)、タイマ割込処理ではカウンタ更新処理を実行せず、カウンタ更新処理は、可変表示装置9の同期信号(SYNC)に同期して起動されるように構成してもよい。
【0181】
図29は、主基板31から受信した表示制御コマンドを格納するための受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の表示制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指定コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などのコマンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。音制御手段や、ランプ制御手段においても同様に、リングバッファ形式でないバッファ形式としてもよい。この場合、表示制御手段、音制御手段、ランプ制御手段は、変動パターンなどの格納領域に格納される最新のコマンドにもとづいて制御を実行する。よって、遊技制御手段からの指示に迅速に対応することができる。
【0182】
図30は、割込処理による表示制御コマンド受信処理を示すフローチャートである。主基板31からの表示制御用のINT信号は表示制御用CPU101の割込端子に入力されている。主基板31からのINT信号が立ち上がると、表示制御用CPU101に割込がかかり、図30に示す表示制御コマンドの受信処理が開始される。なお、表示制御用CPU101は、割込が発生すると、ソフトウェアで割込許可にしない限り、マスク可能割込がさらに生ずることはないような構造のCPUである。
【0183】
なお、ここでは表示制御手段のコマンド受信処理について説明するが、払出制御手段、ランプ制御手段および音制御手段でも、同様のコマンド受信処理が実行されている。また、この実施の形態では、割込端子の入力が立ち上がると割込が発生するが、割込端子の入力が立ち下がると割込がかかるようなCPUの初期設定を行ったり、割込端子の入力が立ち下がると割込がかかるようなCPUを用いてもよい。
【0184】
すなわち、取込信号としてのパルス状(矩形波状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッジ)で割込が発生するように構成すれば、エッジは立ち上がりエッジであっても立ち下がりエッジであってもよい。いずれにせよ、取込信号としてのパルス状(矩形波状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッジ)で割込が発生するように構成される。このようにすることで、コマンドの取込が指示された段階でいち早くコマンド受信を行うことが可能になる。
【0185】
表示制御コマンドの受信処理において、表示制御用CPU101は、まず、各レジスタをスタックに退避する(ステップS670)。次いで、表示制御コマンドデータの入力に割り当てられている入力ポートからデータを読み込む(ステップS671)。そして、2バイト構成の表示制御コマンドのうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS672)。1バイト目であるか否かは、受信したコマンドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認される。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成である表示制御コマンドのうちのMODEバイト(1バイト目)のはずである(図18参照)。そこで、表示制御用CPU101は、先頭ビットが「1」であれば、有効な1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッファに格納する(ステップS673)。
【0186】
表示制御コマンドのうちの1バイト目でなければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ステップS674)。既に受信したか否かは、受信バッファ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定されているか否かによって確認される。
【0187】
1バイト目を既に受信している場合には、受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンドを、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステップS675)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイト構成である表示制御コマンドのうちのEXTバイト(2バイト目)のはずである(図18参照)。なお、ステップS674における確認結果が「1バイト目を既に受信した」(=Y)である場合には、2バイト目として受信したデータのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了する。なお、ステップS674で「N」と判断された場合には、ステップS676の処理が行われないので、次に受信したコマンドは、今回受信したコマンドが格納されるはずであったバッファ領域に格納される。
【0188】
ステップS675において、2バイト目のコマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウンタに2を加算する(ステップS676)。そして、コマンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステップS677)、12以上であればコマンド受信個数カウンタをクリアする(ステップS678)。その後、退避されていたレジスタを復旧し(ステップS679)、最後に割込許可に設定する(ステップS680)。
【0189】
表示制御コマンドは2バイト構成であって、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)とは、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受信側において直ちに検出できる。よって、上述したように、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定することができる。
【0190】
図31は、コマンド解析処理(ステップS713)の具体例を示すフローチャートである。主基板31からの表示制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、受信コマンドバッファに格納されているコマンドの内容が確認される。
【0191】
コマンド解析処理において、表示制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS681)。格納されているか否かは、コマンド受信カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、表示制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS682)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+1しておく。
【0192】
読み出した受信コマンドが左図柄指定コマンドであれば(ステップS683)、そのコマンドのEXTデータを左停止図柄格納エリアに格納し(ステップS684)、対応する有効フラグをセットする(ステップS685)。なお、左図柄指定コマンドであるか否かは、2バイトの表示制御コマンドのうちの1バイト目(MODEデータ)によって直ちに認識できる。
【0193】
読み出した受信コマンドが中図柄指定コマンドであれば(ステップS686)、表示制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを中停止図柄格納エリアに格納し(ステップS687)、対応する有効フラグをセットする(ステップS688)。読み出した受信コマンドが右図柄指定コマンドであれば(ステップS689)、そのコマンドのEXTデータを右停止図柄格納エリアに格納し(ステップS690)、対応する有効フラグをセットする(ステップS691)。なお、左中右停止図柄格納エリアは、図柄制御基板80が備える例えばRAMに設けられている。
【0194】
読み出した受信コマンドが変動パターンコマンド(図柄制御基板80に出力されるパターンコマンド)であれば(ステップS692)、表示制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを変動パターン格納エリアに格納し(ステップS693)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS694)。なお、変動パターン格納エリアは、図柄制御基板80が備える例えばRAMに設けられている。
【0195】
読み出した受信コマンドが始動入賞記憶数指定コマンドであれば(ステップS695)、表示制御用CPU101は、受信したコマンドのEXTデータが示す始動入賞記憶数を保存する(ステップS696)。なお、始動入賞記憶数は、図柄制御基板80が備える例えばRAMの所定の領域に保存される。
【0196】
読み出した受信コマンドが入賞時判定結果コマンドであれば(ステップS697)、表示制御用CPU101は、現在保存している始動入賞記憶数に対応する入賞時判定結果情報格納エリアに格納する(ステップS698)。なお、上述したステップS49aでは始動入賞記憶数指定コマンドが入賞時判定結果コマンドよりも先に設定されるので、現在保存している始動入賞記憶数は、読み出した入賞時判定結果コマンドとともにステップS49aにて送信された始動入賞記憶数指定コマンドが示す値となっている。入賞時判定結果情報格納エリアは、図柄制御基板80が備えるRAM104に、始動入賞記憶数にそれぞれ対応して複数(すなわち、本例では始動入賞記憶数の最大値と同じ個数である4個)設けられている。ステップS698では、受信した入賞時判定結果コマンドが示す始動入賞記憶数に対応して設けられている入賞時判定結果情報格納エリアに、その入賞時判定結果コマンドが示す判定結果情報を保存する。すなわち、大当りとするか否かを示す情報と、リーチとするか否かを示す情報とを含む情報が入賞時判定結果情報格納エリアに格納される。そして、ステップS682にて読み出した受信コマンドがその他の表示制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS699)。
【0197】
本例では、始動入賞記憶数に対応する各入賞時判定結果情報格納エリアは、それぞれ2バイトの記憶容量を有する構成とされる。各入賞時判定結果情報格納エリアには、1バイトの領域に入賞時判定結果コマンドが示す判定結果情報に含まれるリーチ判定結果フラグが格納され、他の1バイトの領域に大当り判定結果フラグが格納される。なお、この実施の形態では、始動入賞にもとづく判定が行われた場合であっても入賞時判定結果コマンドが常に送信されるわけではないので、各入賞時判定結果情報格納エリアは、受信した入賞時判定結果コマンドにもとづく判定結果情報が格納されているか否かを確認可能な構成とされている。例えば、始動入賞にもとづく可変表示が未だ実行されていない場合に、その始動入賞にもとづく判定結果を示す判定結果情報が格納されている場合には所定ビットが「1」に設定され、格納されていない場合には「0」に設定されるようにすればよい。この場合、判定結果情報を格納するとき(例えばステップS698)に所定ビットを「1」に設定し、可変表示が実行されるとき(例えば後述するステップS823のシフトのとき)に始動入賞記憶数=4に対応する入賞時判定結果情報格納エリアの所定ビットを「0」に設定するようにすればよい。
【0198】
なお、上記の例では始動入賞記憶数に対応する各入賞時判定結果情報格納エリアにおける大当りとするか否かを特定するためのデータ(大当り判定結果フラグ)を格納する領域と、リーチとするか否かを特定するためのデータ(リーチ判定結果フラグ)を格納する領域とを、それぞれ1バイトで構成とするようにしていたが、始動入賞記憶数に対応する記憶領域をビット単位とする構成としてもよい。例えば、1バイトの記憶領域において、始動入賞記憶数=N(例えばN=1〜4)とビット(N−1)とが対応付けされ、各ビットにリーチ判定結果フラグを示すデータが記憶されるようにすればよい。上記のように構成すれば、入賞時判定結果情報格納エリアの容量を小さくすることができる。なお、始動入賞記憶数に対応する記憶領域をビット単位で構成する場合には、可変表示が実行される毎に各ビットのデータがシフトされるようにすればよい(ステップS823参照)。また、始動入賞記憶数の最大値が大きければ大きい程、上記の効果は大となる。
【0199】
図32は、表示制御状態復旧処理(ステップS709)の一例を示すフローチャートである。表示制御状態復旧処理において、表示制御用CPU101は、まず、スタックポインタの復帰処理を行う(ステップS731)。スタックポインタの値は、後で詳述する電力供給停止時処理において、所定のRAMエリア(電源バックアップされている退避領域におけるスタックポインタ退避バッファ)に退避している。よって、ステップS731では、そのRAMエリアの値をスタックポインタに設定することによって復帰させる。なお、復帰されたスタックポインタが指す領域(すなわちサブルーチンを呼び出した際の戻りアドレス等を保存するスタック領域における読み出し先:具体的にはそこから複数の領域)には、電力供給が停止したときのレジスタ値やプログラムカウンタ(PC)の値が退避している。
【0200】
また、表示制御用CPU101は、バックアップRAM領域における退避領域に退避しているタイマ値や内部フラグ等を本来のアドレスに戻す(ステップS732)。なお、RAM104の全領域が電源バックアップされている場合には、この処理は不要である。また、内蔵デバイスの設定を行うとともに、スタック領域から各種レジスタの退避値を読み出して、各種レジスタ(例えばIXレジスタ、HLレジスタ、DEレジスタ、BCレジスタ)に設定する。すなわち、レジスタ復元処理を行う(ステップS733)。なお、各レジスタが復旧される毎に、スタックポインタの値が減らされる。すなわち、スタックポインタの値が、スタック領域の1つ前のアドレスを指すように更新される。その後、所定時間毎にタイマ割込がかかるようにタイマ割込の設定を行う(ステップS734)。
【0201】
そして、RET命令が実行される。RET命令が実行されるときには、表示制御用CPU101は、スタックポインタが指す領域に格納されているデータをプログラムカウンタに設定することによってプログラムのリターン動作を実現する。ただし、ここでのリターン先は、表示制御状態復旧処理をコールした部分ではない。なぜなら、ステップS731においてスタックポインタの復帰処理がなされ、ステップS733でレジスタの復帰処理が終了した後では、スタック領域を指すスタックポインタは、後述する電力供給停止時処理(図40参照)においてスタック領域に退避された戻りアドレスが格納されている領域を指している。従って、ステップS734の次のRET命令によって、その戻りアドレスにリターンする。また、ステップS732の処理によって、表示制御(表示演出)を電力供給停止前の状態に戻すために必要なデータが退避領域から復元されるので、表示制御手段は、遊技機への電力供給が復旧した場合に、電力供給停止前の表示演出の状態から演出を続行することができる。
【0202】
以上のように、この実施の形態では、スタック領域に退避されていたアドレスデータ(プログラムアドレスデータ)にもとづいて表示制御が再開される。従って、表示制御手段は、可変表示装置9において表示演出が実行されているときに遊技機への電力供給が停止し電力供給が再開された場合には、バックアップRAM領域に保存されている演出に関わるデータにもとづいて、電力供給が停止した時点から演出を再開させる制御を実行することができる。
【0203】
図33は、RAM104の使用領域の一例を示す説明図である。RAM104には、バックアップ電源106で電源バックアップされているバックアップRAM領域と非バックアップRAM領域とがある。なお、全領域がバックアップRAM領域であってもよい。
【0204】
バックアップRAM領域には、主基板31に搭載されている遊技制御手段から変動パターン指定の表示制御コマンドで指定された変動パターンを示すデータが格納される変動パターンデータ格納領域、表示制御手段が決定した予告演出の種類を示すデータが格納される予告パターンデータ格納領域、遊技制御手段から特別図柄左,中,右指定の表示制御コマンドで指定された左中右の停止図柄を示すデータが格納される左,中,右図柄格納領域がある。また、各始動入賞記憶数に対応して設けられている本例では4つの入賞時判定結果情報格納エリアがそれぞれ設けられている。さらに、各予告演出の実行回数の累積値が格納される予告1実行累積回数〜予告4実行累積回数,季節予告実行累積回数,時刻予告実行累積回数の領域がある。なお、その他に、例えば表示結果がはずれ図柄の組合せとなった特別図柄の変動回数、大当りとなった回数、リーチとなった回数、可変表示演出にて実行された演出の種類など、既に実行した演出に関する詳細なデータを蓄積するようにしてもよい。
【0205】
また、スタック領域はバックアップRAM領域に設けられている。さらに、バックアップRAM領域には、遊技機への電力供給が停止するときに必要なデータを退避するための退避領域が設けられている。
【0206】
さらに、この実施の形態では、表示制御手段は、時計・カレンダー機能を有している。例えば、図柄制御基板80に時計・カレンダー機能を有するLSI(時計・カレンダーLSI)が搭載されている。時計・カレンダーLSIは、バックアップ電源106で電源バックアップされている。表示制御用CPU101は、所定期間ごとに時計・カレンダーLSIから日時(月日と時刻)を読み出してバックアップRAM領域における時計・カレンダー領域に格納する。なお、所定時間とは、例えば、タイマ割込がかかる毎である。
【0207】
そして、表示制御用CPU101は、表示制御上で月日と時刻とを使用するときには、バックアップRAM領域における時計・カレンダー領域から月日と時刻とを読み出す。なお、表示制御用CPU101は、所定期間ごとに時計・カレンダーLSIから月日と時刻とを読み出してバックアップRAM領域における時計・カレンダー領域に格納するのではなく、月日と時刻とを使用するときに、時計・カレンダーLSIから月日と時刻とを読み出して使用するようにしてもよい。
【0208】
図34は、表示制御用CPU101が扱う表示用乱数を示す説明図である。図34に示すように、この実施の形態では、表示用乱数として、予告用乱数がある。この表示用乱数は、上述したカウンタ更新処理(ステップS717)にて更新される。予告用乱数は予告演出や事前予告演出を行うか否か決定するためのものである。この例では、予告用乱数は、1バイト構成とされ、0〜255の範囲の値を取る。なお、予告用乱数は、リーチ予告用、大当り予告用、リーチ事前予告用、大当り事前予告用に別個に設ける構成としてもよい。また、この実施の形態では、ランプ制御用CPU351が扱う発光体用乱数、および音制御用CPU701が扱う音用乱数は、それぞれ、図34に示す表示用乱数と同一の範囲をとるようにされている。従って、この実施の形態では、表示用乱数と同様に、発光体用乱数として予告用乱数があり、音用乱数として予告用乱数がある。
【0209】
図35は、図28に示されたメイン処理における表示制御プロセス処理(ステップS718)を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S805のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0210】
表示制御コマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動時間を特定可能な表示制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグがセットされたか否か確認する。そのようなフラグは、受信コマンドバッファに格納された受信コマンドが、変動パターンコマンドである場合にセットされる。
【0211】
予告選択処理(ステップS801):予告演出を行うか否かと、行う場合の予告演出の種類を決定する。また、事前予告演出を行うか否かと、行う場合の事前予告演出の種類を決定する。
【0212】
全図柄変動開始処理(ステップS802):左右中図柄の変動が開始されるように制御する。
【0213】
図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度や背景、キャラクタ)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。また、左右図柄の停止制御を行う。
【0214】
全図柄停止待ち設定処理(ステップS804):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示制御コマンド(確定コマンド)を受信していたら、図柄の変動を停止して停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
【0215】
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。
【0216】
図36は、表示制御コマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。表示制御コマンド受信待ち処理において、表示制御用CPU101は、まず、コマンド無受信タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS811)。コマンド無受信タイマは、所定期間以上主基板31から図柄の変動を示す表示制御コマンドを受信しなかったときにタイムアウトとする。タイムアウトした場合には、表示制御用CPU101は、可変表示装置9にデモンストレーション画面を表示する制御を行う(ステップS812)。
【0217】
コマンド無受信タイマがタイムアウトしていなければ、表示制御用CPU101は、変動時間を特定可能な表示制御コマンドを受信したか否か確認する(ステップS813)。この実施の形態では、変動時間を特定可能な表示制御コマンドは、図20に示された変動パターン指定コマンド(変動パターン指定#1〜変動パターン指定XX−1)のいずれかである。変動時間を特定可能な表示制御コマンドを受信した場合には、表示制御プロセスフラグの値を予告選択処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS814)。
【0218】
特別図柄を変動させるときに、主基板31から図柄制御基板80に最初に送信される表示制御コマンドは、変動時間を示すコマンドと左右中図柄の停止図柄を指定するコマンドである。それらは、確定コマンドバッファに格納されている。
【0219】
図37は、予告選択処理(ステップS801)を示すフローチャートである。予告選択処理において、表示制御用CPU101は、まず、始動入賞記憶数=1に対応する入賞時判定結果情報格納エリアに格納されている入賞時判定結果情報などにもとづいて予告選択テーブル設定処理を行うとともに(ステップS821)、保存している始動入賞記憶数の値を1減らし(ステップS822)、かつ、各入賞時判定結果情報格納エリアの値をシフトする(ステップS823)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する入賞時判定結果情報格納エリアに格納されている各入賞時判定結果情報を、始動入賞記憶数=n−1に対応する入賞時判定結果情報格納エリアに格納する。
【0220】
次いで、表示制御用CPU101は、予告決定用乱数を抽出し(ステップS824)、抽出した予告決定用乱数の値とステップS821で設定された予告選択テーブルとを用いて予告するか否か決定する(ステップS825)。具体的には、抽出した予告決定用乱数の値と一致する予告選択テーブルに設定されている比較値が、いずれかの予告演出に対応付けされている値であればその予告演出(予告1〜予告4、時刻予告、季節予告のいずれか。図39参照)を行うことに決定し、予告演出に対応付けされている値でなければ予告しないことに決定する。予告しないことに決定した場合には、ステップS835に移行する(ステップS825)。なお、季節予告とは、図26(A)〜(D)に示された予告演出である。また、時刻予告とは、図27(A)〜(D)に示された予告演出である。
【0221】
時刻予告を行うことに決定した場合には、RAM104のバックアップRAM領域から現在時刻を取得する(ステップS826,S827)。なお、表示制御用CPU101は、時計・カレンダーLSIから直接現在時刻を取得してもよい。そして、現在時刻に合った時刻予告を実行することに決定する(ステップS828)。例えば、12時より前の午前中では図27(A)に示す予告演出を実行し、12時以降午後4時までは図27(B)に示す予告演出を実行し、午後4時以降午後7時までは図27(C)に示す予告演出を実行し、午後7時以降は図27(D)に示す予告演出を実行することに決定する。
【0222】
季節予告を行うことに決定した場合には、RAM104のバックアップRAM領域から現在月を取得する(ステップS829,S830)。なお、表示制御用CPU101は、時計・カレンダーLSIから直接現在月を取得してもよい。そして、現在月に合った季節予告を実行することに決定する(ステップS831)。例えば、3月〜5月には図26(A)に示す予告演出を実行し、6月〜8月には図26(B)に示す予告演出を実行し、9月〜11月には図26(C)に示す予告演出を実行し、12月,1月,2月には図26(D)に示す予告演出を実行することに決定する。
【0223】
なお、ステップS829でNと判定された場合には、ステップS825にて予告1〜予告4(図25参照)のいずれかの予告演出を行うことに決定されているということである。
【0224】
表示制御用CPU101は、決定した予告演出(予告態様)を示すデータを予告パターンデータ格納領域に格納し(ステップS832)、決定した予告演出に対応した累積実行回数を+1する(ステップS833)。また、決定した予告演出に対応した予告開始時間決定タイマをスタートする(ステップS834)。そして、表示制御プロセスフラグを全図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する(ステップS835)。
【0225】
予告選択処理は変動パターン指定の表示制御コマンドを主基板31から受信したことにもとづいて実行される処理であるから、以上の処理によって、表示制御手段は、RAM104に記憶されている時節データ(時計・カレンダーにもとづく時刻データおよび季節データ)または時計・カレンダーLSIから読み出した時節データにもとづいて、遊技制御手段から特別図柄の変動に関わる表示制御コマンドを受信した時点における時節(時刻や季節)に関連する予告演出を実行することができる。
【0226】
表示制御用CPU101は、図柄変動中処理(ステップS803)において、予告開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する。タイムアウトしていたら、既に決定されている予告演出にもとづく表示が行われるようにVDP103を制御する。ここで、予告演出を実行するためのパターンテーブル(タイマ設定値と制御実行テーブルの組み合わせが複数集まったデータ)を用いて予告演出を実行するようにしてもよいが、変動パターンテーブル毎に設定されているプロセスデータを、さらに、予告演出の種類に応じて細分化して設定しておき、実現される変動パターンおよび実行される予告演出に応じたプロセスデータを使用するようにしてもよい。変動パターンおよび予告演出に応じたプロセスデータを使用する場合には、予告演出の表示制御は、図柄の可変表示とともに、プロセスデータの内容に応じて実行される。
【0227】
なお、プロセスデータは、変動パターンテーブル毎に設定され、プロセスタイマ設定値と表示制御実行テーブルの組み合わせが複数集まったデータで構成される。各表示制御実行テーブルには、変動パターンを構成する各変動態様が記載される。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定される。表示制御用CPU101は、プロセスデータ参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行テーブルに設定されている変動態様で図柄を変動表示させる制御を行う。プロセスデータは、図柄制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセスデータは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意される。
【0228】
表示制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら、表示制御実行テーブルの切替を行う。すなわち、プロセスデータにおいて、次に設定されているプロセスタイマをスタートさせるとともに、その次に設定されている表示制御実行テーブルの内容に従ってVDP103を制御する。従って、VDP103は、表示制御実行テーブルの内容に応じて可変表示装置9の表示状態を制御することになる。
【0229】
図38は、上述したステップS821の予告選択テーブル設定処理を示すフローチャートである。予告選択テーブル設定処理において、表示制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて、今回の可変表示演出にて大当りまたはリーチとするか否かを確認する(ステップS821a)。なお、最終停止図柄を指定する図柄指定コマンドにもとづいて大当りやリーチとするかを確認するようにしてもよい。今回の可変表示演出にて大当りまたはリーチとする場合には、表示制御用CPU101は、履歴データの内容に応じて予告選択テーブルBまたは予告選択テーブルCを使用するテーブルとして設定する(ステップS821c)。なお、各予告選択テーブルについては、あとで詳しく説明する。
【0230】
ステップS821cでは、表示制御用CPU101は、リーチ予告や大当り予告として用いられる予告演出(図25に示す予告1〜予告4)の過去の出現率が所定値以下であるか否か確認する。具体的には、RAM104における予告1実行累積回数〜予告4実行累積回数(図33参照)の和を、予告1実行累積回数〜予告4実行累積回数,季節予告実行累積回数および時刻予告実行累積回数の和で割り算し、割り算の結果が、あらかじめ決められている所定値(例えば0.5)以下であれば、予告演出の過去の出現率が所定値以下であると判断する。例えば、予告1実行累積回数〜予告4実行累積回数の和が「60」であり、予告1実行累積回数〜予告4実行累積回数,季節予告実行累積回数および時刻予告実行累積回数の和が「100」である場合には、60/100=0.6とあらかじめ決められている所定値とを比較することで、予告演出の過去の出現率が所定値以下であるか判定する。そして、予告演出の過去の出現率が所定値以下であればステップS821cにて予告選択テーブルBを設定し、所定値を越えていればステップS821cにて予告選択テーブルCを設定する。
【0231】
今回の可変表示演出にて大当りまたはリーチとしない場合には(ステップS821a)、表示制御用CPU101は、次回以降の可変表示演出において大当りとすることが決定されているか否か確認する(ステップS821b)。この確認は、始動入賞記憶数=2〜4に対応するそれぞれの入賞時判定結果情報格納エリアに格納されている有効な入賞時判定結果情報にもとづいて行われる。有効な入賞時判定結果情報とは、未だ実行される前であって次回以降に実行される可変表示演出に関する入賞時判定結果情報を意味する。具体的には、本例では、1を除く現在の始動入賞記憶数の値以下の数に対応する入賞時判定結果情報格納エリアに格納されている入賞時判定結果情報のことである。例えば、現在の始動入賞記憶数が3である場合には、始動入賞記憶数=2,3に対応する各入賞時判定結果情報格納エリアに格納されているそれぞれの入賞時判定結果情報が、有効な入賞時判定結果情報とされる。
【0232】
次回以降の可変表示演出にて大当りとする場合には(ステップS821b)、表示制御用CPU101は、次回の可変表示演出で大当りとする場合(始動入賞記憶数=2に対応する入賞時判定結果情報格納エリアに格納されている入賞時判定結果情報に大当りとすることを示す情報が含まれていた場合)であれば(ステップS821d)、履歴データの内容に応じて予告選択テーブルFまたは予告選択テーブルGを使用するテーブルとして設定する(ステップS821e)。
【0233】
ステップS821eでは、表示制御用CPU101は、大当り事前予告として用いられる時刻予告の過去の出現率が所定値以下であるか否か確認する。具体的には、RAM104における時刻予告実行累積回数(図33参照)の値を、予告1実行累積回数〜予告4実行累積回数,季節予告実行累積回数および時刻予告実行累積回数の和で割り算し、割り算の結果が、あらかじめ決められている所定値(例えば0.05)以下であれば、時刻予告の過去の出現率が所定値以下であると判断する。例えば、時刻予告実行累積回数が「10」であり、予告1実行累積回数〜予告4実行累積回数,季節予告実行累積回数および時刻予告実行累積回数の和が「100」である場合には、10/100=0.1とあらかじめ決められている所定値とを比較することで、時刻予告の過去の出現率が所定値以下であるか判定する。そして、時刻予告の過去の出現率が所定値以下であればステップS821eにて予告選択テーブルGを設定し、所定値を越えていればステップS821eにて予告選択テーブルFを設定する。
【0234】
また、2回後の可変表示演出で大当りとする場合(始動入賞記憶数=3に対応する入賞時判定結果情報格納エリアに格納されている入賞時判定結果情報に、大当りとすることを示す情報が含まれていた場合)であれば(ステップS821f)、履歴データの内容に応じて予告選択テーブルJまたは予告選択テーブルKを使用するテーブルとして設定する(ステップS821g)。ステップS821gでは、ステップS821eと同様にして時刻予告の過去の出現率を確認し、出現率が所定値以下であれば予告選択テーブルKを設定し、所定値を越えていれば予告選択テーブルJを設定する。
【0235】
さらに、3回後の可変表示演出で大当りとする場合(始動入賞記憶数=4に対応する入賞時判定結果情報格納エリアに格納されている入賞時判定結果情報に、大当りとすることを示す情報が含まれていた場合)であれば(ステップS821fのN)、履歴データの内容に応じて予告選択テーブルNまたは予告選択テーブルOを使用するテーブルとして設定する(ステップS821h)。ステップS821hでは、ステップS821eと同様にして時刻予告の過去の出現率を確認し、出現率が所定値以下であれば予告選択テーブルOを設定し、所定値を越えていれば予告選択テーブルNを設定する。
【0236】
次回以降の可変表示演出にて大当りとはしないが(ステップS821bのN)リーチとする場合には(ステップS821i)、表示制御用CPU101は、次回の可変表示演出でリーチとする場合(始動入賞記憶数=2に対応する入賞時判定結果情報格納エリアに格納されている入賞時判定結果情報にリーチとすることを示す情報が含まれていた場合)であれば(ステップS821j)、履歴データの内容に応じて予告選択テーブルDまたは予告選択テーブルEを使用するテーブルとして設定する(ステップS821k)。
【0237】
ステップS821kでは、表示制御用CPU101は、リーチ事前予告として用いられる季節予告の過去の出現率が所定値以下であるか否か確認する。具体的には、RAM104における季節予告実行累積回数(図33参照)の値を、予告1実行累積回数〜予告4実行累積回数,季節予告実行累積回数および時刻予告実行累積回数の和で割り算し、割り算の結果が、あらかじめ決められている所定値(例えば0.15)以下であれば、季節予告の過去の出現率が所定値以下であると判断する。例えば、季節予告実行累積回数が「10」であり、予告1実行累積回数〜予告4実行累積回数,季節予告実行累積回数および時刻予告実行累積回数の和が「100」である場合には、10/100=0.1とあらかじめ決められている所定値とを比較することで、季節予告の過去の出現率が所定値以下であるか判定する。そして、季節予告の過去の出現率が所定値以下であればステップS821kにて予告選択テーブルEを設定し、所定値を越えていればステップS821kにて予告選択テーブルDを設定する。
【0238】
また、2回後の可変表示演出でリーチとする場合(始動入賞記憶数=3に対応する入賞時判定結果情報格納エリアに格納されている入賞時判定結果情報に、リーチとすることを示す情報が含まれていた場合)であれば(ステップS821l)、履歴データの内容に応じて予告選択テーブルHまたは予告選択テーブルIを使用するテーブルとして設定する(ステップS821m)。ステップS821mでは、ステップS821kと同様にして季節予告の過去の出現率を確認し、出現率が所定値以下であれば予告選択テーブルIを設定し、所定値を越えていれば予告選択テーブルHを設定する。
【0239】
さらに、3回後の可変表示演出でリーチとする場合(始動入賞記憶数=4に対応する入賞時判定結果情報格納エリアに格納されている入賞時判定結果情報に、リーチとすることを示す情報が含まれていた場合)であれば(ステップS821lのN)、履歴データの内容に応じて予告選択テーブルLまたは予告選択テーブルMを使用するテーブルとして設定する(ステップS821n)。ステップS821nでは、ステップS821kと同様にして時刻予告の過去の出現率を確認し、出現率が所定値以下であれば予告選択テーブルMを設定し、所定値を越えていれば予告選択テーブルLを設定する。
【0240】
次回以降の可変表示演出にてリーチにもしない場合には(ステップS821iのN)、表示制御用CPU101は、予告選択テーブルAを使用するテーブルとして設定する(ステップS821o)。
【0241】
図39は、予告選択テーブルの一例を示す説明図である。図39には、予告選択テーブルA〜予告選択テーブルOの15種類の予告選択テーブルが示されている。
【0242】
予告選択テーブルは、今回の可変表示演出や次回以降の可変表示演出の内容に応じてそれぞれ設けられている。予告選択テーブルB,Cは、今回の可変表示演出で大当りまたはリーチとする場合に用いられ、予告選択テーブルAは今回の可変表示演出でリーチにもならないはずれとする場合であって次回以降の可変表示演出で大当りまたはリーチとされることが決定されていない場合に用いられる。
【0243】
その他の予告選択テーブル(予告選択テーブルD〜予告選択テーブルO)は、本例では、今回の可変表示演出でリーチにもならないはずれであって、次回以降の可変表示演出にて大当りまたはリーチとすることが決定されている場合に用いられる。具体的には、予告選択テーブルF,Gは次回の可変表示演出にて大当りとすることが決定されている場合に用いられ、予告選択テーブルJ,Kは2回後の可変表示演出にて大当りとすることが決定されている場合に用いられ、予告選択テーブルN,Oは3回後の可変表示演出にて大当りとすることが決定されている場合に用いられる。
【0244】
また、次回以降に大当りとする場合に用いられる予告選択テーブルには、各回数毎に、時刻予告の選択率が高確率に設定されているテーブル(予告選択テーブルG,予告選択テーブルK,予告選択テーブルO)と低確率に設定されているテーブル(予告選択テーブルF,予告選択テーブルJ,予告選択テーブルN)とがある。同様に、次回以降にリーチとする場合に用いられる予告選択テーブルには、各回数毎に、季節予告の選択率が高確率に設定されているテーブル(予告選択テーブルE,予告選択テーブルI,予告選択テーブルM)と低確率に設定されているテーブル(予告選択テーブルD,予告選択テーブルH,予告選択テーブルL)とがある。
【0245】
図39に示すように、各予告選択テーブルA〜Oには、複数の予告演出のうちいずれの予告演出(予告なしを含む)を選択するかを決定するための振り分けを示す数値が設定されている。すなわち、各予告選択テーブルA〜Oには、選択されうる予告種類(予告なしも含む)に対応して所定の数値が設定されている。また、各予告選択テーブルにおいて、選択されうる予告種類に対応した数値の個数の和は256である。例えば、予告選択テーブルBでは、予告1の欄に40種類の数値が設定され、予告2の欄に80種類の数値が設定され、予告3の欄に60種類の数値が設定され、予告4の欄に76種類の数値が設定されており、予告なしなどの他の欄には数値が設定されていない。表示制御用CPU101は、所定の乱数と、予告選択テーブルにおける各数値とを比較し、一致した数値に対応した予告種類の予告演出を行うことに決定する。例えば、予告選択テーブルBが設定されている場合には、乱数値が0〜39のうちのいずれかであれば予告1の態様で予告演出することに決定し、乱数値が40〜119のうちのいずれかであれば予告2の態様で予告演出することに決定する。また、乱数値が120〜179のうちのいずれかであれば予告3の態様で予告演出することに決定し、乱数値が180〜255のうちのいずれかであれば予告4の態様で予告演出することに決定する。
【0246】
上記の例では、次回以降の可変表示演出にて大当りとされる場合には、過去の予告演出の履歴にもとづいて、大当り事前予告としての時刻予告の発生頻度が低い場合には、時刻予告が発生しやすい予告選択テーブルが設定される。また、次回以降の可変表示演出にてリーチとされる場合には、過去の予告演出の履歴にもとづいて、リーチ事前予告としての季節予告の発生頻度が低い場合には、季節予告が発生しやすい予告選択テーブルが設定される。遊技者は、時刻予告が出現すると、近い将来大当りが発生することを強く期待することができる。また、季節予告が出現すると、近い将来リーチとなることを強く期待することができる。なお、この実施の形態では、時刻予告の発生頻度が低い場合には時刻予告が発生しやすい予告選択テーブルを用いて予告演出の内容を決定するが、逆に、時刻予告が発生しにくい予告選択テーブルを用いて予告演出の内容を決定するようにしてもよい。季節予告についても、同様に、季節予告の発生頻度が低い場合に季節予告が発生しにくい予告選択テーブルを用いて予告演出の内容を決定するようにしてもよい。
【0247】
また、この実施の形態では、時刻予告や季節予告について演出履歴データ(予告1実行累積回数〜予告4実行累積回数,季節予告実行累積回数および時刻予告実行累積回数)を用いた発生頻度にもとづく制御(ステップS821e,S821g,S821h,S821k,S821m,S821n)を行ったが、他の種類の予告演出について演出履歴データにもとづく制御を行うようにしてもよい。例えば、大当りとなる可能性が極めて高い場合に使用される予告演出があって、そのような予告演出の発生頻度が低いことが演出履歴データから確認された場合には、そのような予告演出が選択されやすいコマンドテーブル中のデータを用いて予告演出の種類を決定する。逆に、そのような予告演出の発生頻度が低いことが演出履歴データから確認された場合には、そのような予告演出が選択されにくいコマンドテーブル中のデータを用いて予告演出の種類を決定するように構成してもよい。
【0248】
また、演出履歴データとして予告の実行累積回数のデータだけでなく、変動パターンの実行累積回数を用いてもよい。例えば、変動パターン実行履歴を確認し、はずれ変動連続回数が所定回(例えば500回)となったら、時刻予告や季節予告が発生しやすい予告選択テーブルを設定するようにしてもよい。また、変動パターン実行履歴を確認し、表示結果が大当り図柄となる変動パターンの実行累積回数の和が10回になる毎に例えば季節予告が3回程度生ずるように、適宜、季節予告が発生しやすい予告選択テーブルを設定するようにしてもよい。
【0249】
また、上述した処理において、大当り事前予告を行う予告選択テーブルF,G,J,K,N,Oが設定された場合に、大当りとなる演出が終了するまでその予告選択テーブルが継続して設定される構成としてもよい。同様に、リーチ事前予告を行う予告選択テーブルD,E,H,I,L,Mが設定された場合に、リーチとなる演出が終了するまでその予告選択テーブルが継続して設定される構成としてもよい。上記のように構成すれば、連続して事前予告が出現する確率を高めることができる。特に、予告選択テーブルOが継続して設定される場合には、大当りとなる演出が実行されるまで大当り事前予告演出が常に出現するようになる。なお、事前予告演出の過去の出現率が所定値を超えた場合に、継続して設定されている予告選択テーブルの設定を解除する構成としてもよい。
【0250】
また、この実施の形態では、予告演出の過去の出現率にもとづいて選択する予告選択テーブルを異ならせるようにしていたが、予告1実行累積回数〜予告4実行累積回数の和(予告1から予告4までの合計回数)にもとづいて選択する予告選択テーブルを異ならせるようにしてもよい。例えば、ステップS821cにて、予告1実行累積回数〜予告4実行累積回数の和が所定値(例えば50回)以下であれば予告選択テーブルBを設定し、所定値を越えていれば予告選択テーブルCを設定するようにすればよい。
【0251】
また、この実施の形態では、時刻予告の過去の出現率にもとづいて選択する予告選択テーブルを異ならせるようにしていたが、時刻予告実行累積回数にもとづいて選択する予告選択テーブルを異ならせるようにしてもよい。例えば、ステップS821eにて、時刻予告実行累積回数が所定値(例えば10回)以下であれば予告選択テーブルGを設定し、所定値を越えていれば予告選択テーブルFを設定するようにすればよい。また、単なる時刻予告実行累積回数ではなく、図27(A)に示す朝予告や図27(B)に示す昼予告などの具体的な各予告の実行累積回数にもとづいて選択する予告選択テーブルを異ならせるようにしてもよい。この場合、例えば、ステップS821eにて、RAM104に記憶されている時節データにもとづいて現在の時刻を確認し、現在時刻が11時である場合には、RAM104に記憶されている朝予告の実行累積回数が所定値(例えば5回)以下であれば予告選択テーブルGを設定し、所定値を越えていれば予告選択テーブルFを設定するようにすればよい。
【0252】
また、この実施の形態では、季節予告の過去の出現率にもとづいて選択する予告選択テーブルを異ならせるようにしていたが、季節予告実行累積回数にもとづいて選択する予告選択テーブルを異ならせるようにしてもよい。例えば、ステップS821kにて、季節予告実行累積回数が所定値(例えば100回)以下であれば予告選択テーブルEを設定し、所定値を越えていれば予告選択テーブルDを設定するようにすればよい。また、単なる季節予告実行累積回数ではなく、図26(A)に示す春予告や図26(B)に示す夏予告などの具体的な各予告の実行累積回数にもとづいて選択する予告選択テーブルを異ならせるようにしてもよい。この場合、例えば、ステップS821kにて、RAM104に記憶されている時節データにもとづいて現在の月を確認し、現在の月が4月である場合には、RAM104に記憶されている春予告の実行累積回数が所定値(例えば50回)以下であれば予告選択テーブルEを設定し、所定値を越えていれば予告選択テーブルDを設定するようにすればよい。
【0253】
図40は、表示制御用CPU101が実行する電力供給停止時処理(ステップS719)の一例を示すフローチャートである。電力供給停止時処理において、表示制御用CPU101は、戻りアドレス(電力供給が復旧した場合のリターンアドレス)およびレジスタの値をRAM104のバックアップRAM領域のスタック領域に退避する処理を行う。この例では、まず、戻りアドレスをスタック領域に退避する(ステップS849)。戻りアドレスは、例えば、図28に示されたメイン処理におけるステップS715の処理開始部分である。そして、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジスタ)をスタック領域に退避する(ステップS850)。また、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタおよびIXレジスタをスタック領域に退避する(ステップS851〜S854)。
【0254】
さらに、使用していたタイマのタイマ値をRAM104のバックアップRAM領域における退避領域に退避し(ステップS855)、表示制御プロセスフラグ等の内部フラグを退避領域に退避する(ステップS856)。ステップS855,S856では、表示制御用CPU101は、遊技機への電力供給が停止した後に電力供給が復旧したときに、表示制御(表示演出)を電力供給停止前の状態に戻すために必要なデータを退避領域に退避する。また、スタックポインタの値を退避領域の所定の領域に退避する(ステップS857)。その後、表示制御用CPU101は、HALT命令を発行して動作しない状態になる。ここで、HALT命令を発行する代わりに、ループするようにしてもよい。
【0255】
図41は、上述した本例の遊技機における特徴部分の構成を示すブロック図である。図41に示すように、本例の遊技機は、識別情報を可変表示可能な可変表示手段9aを備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となる遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段561と、遊技制御手段561からの演出コマンドにもとづいて、識別情報の可変表示に関わる演出を実行可能な演出手段802を制御する演出制御手段801と、遊技制御手段561に備えられ、識別情報の可変表示の内容および表示結果を事前に決定する事前決定手段562とを備え、事前決定手段562は、可変表示の実行条件の成立時に識別情報の可変表示の内容および表示結果の決定に関わる判定の少なくとも一部を行う実行条件成立時判定手段562aを含み、遊技制御手段561は、実行条件成立時判定手段562aによる判定結果を特定可能な判定結果コマンドを演出制御手段801に向けて送信し、演出制御手段801は、演出手段802による演出に関わる変動データを記憶するとともに遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持可能な演出用変動データ記憶手段801aと、演出用変動データ記憶手段801aに記憶された変動データと受信した判定結果コマンドにより特定される判定結果とにもとづいて所定の演出を行うか否かを決定する演出決定手段801bとを含み、演出制御手段801は、演出決定手段801bにより、所定の演出を行う旨が決定されたとき、実行条件成立時判定手段562aにより判定された実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する以前に、所定の演出を演出手段802を用いて実行することを特徴とするものである。
【0256】
以上説明したように、表示制御手段が、RAM104のバックアップRAM領域に格納された始動入賞時に判定された入賞時判定結果情報などのデータを用いて予告演出や事前予告演出の種類を決定して演出を実行する構成としたので、多彩な演出を行うことができるようになり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。また、電源断が発生しても、電力供給が復旧すれば演出を再開することができる。
【0257】
また、上述したように、複数の予告演出や事前予告演出が異なる選択率でそれぞれ設定された複数の予告選択テーブルを設け、RAM104に記憶されているデータにもとづいて使用する予告選択テーブルを決定するようにしたので、各演出の出現確率を異ならせることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0258】
また、上述したように、RAM104のバックアップRAM領域に日時データ(時刻データ、月日データ)を記憶し、入賞時判定結果情報が次回以降の可変表示演出で大当りまたはリーチとなることを示していた場合に、日時データにもとづいて時節(時刻、季節)に関連する事前予告演出が選択され得る予告選択テーブルを設定する構成としたので、遊技者に対して季節や時刻に応じた感覚を持たせることができ遊技の興趣を増加させることができる。
【0259】
また、上述したように、RAM104のバックアップRAM領域に以前に実行した演出に関する演出履歴データを蓄積し、入賞時判定結果情報が次回以降の可変表示演出で大当りまたはリーチとなることを示していた場合に、演出履歴データにもとづいて使用する予告選択テーブルを選択する構成としたので、過去の演出履歴にもとづいて決定された演出態様で演出を行うことができる。具体的には、例えば、出現率の低い演出を強制的に出現させたり、出現率の低い演出の出現率を高くしたりすることができる。従って、遊技の興趣を向上させることができる。
【0260】
また、上述したように、表示制御手段が、演出の実行中に電源断が発生しその後に電力供給が再開されると、RAM104のバックアップRAM領域に記憶されているバックアップデータにもとづいて電力供給が停止した時点から演出制御を再開することが可能な構成とされているので、電力供給が再開されると電力供給停止前の状態から演出が継続され、遊技の興趣を低下させないようにすることができる。
【0261】
また、上述したように、遊技制御手段が電源断が発生した後の電力供給再開時に復旧コマンドを送信し、表示制御手段が復旧コマンドを受信したことを条件に演出制御を再開する構成とされているので、表示制御手段による演出の再開時期と遊技制御手段による制御の再開の時期とを同期させることができる。
【0262】
また、上述したように、始動入賞時に実行される判定の判定結果が大当りまたはリーチである場合にのみ入賞時判定結果コマンドを送信するようにしたので、コマンドの送信に関する遊技制御手段の制御負担が軽減される。
【0263】
また、上述したように、予告選択テーブルを決定確率が異なる複数種類設け、入賞時判定結果コマンドが示す判定結果に応じた所定の予告選択テーブルを用いて予告演出の内容を決定する構成としたので、予告選択テーブルを変更するだけで決定確率を異ならせることができ、表示制御手段の制御負担が軽減される。
【0264】
また、上述したように、遊技制御手段(CPU56)が、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示装置9における識別情報の表示態様の決定に関わる判定の一部(大当りとするか否か、リーチとするか否か)を行い、その判定結果を示す入賞時判定結果コマンドを図柄制御基板80に向けて送信する構成とするとともに、図柄制御基板80が、受信した入賞時判定結果コマンドが示す判定結果にもとづいて予告演出の内容を決定する構成としたので、入賞時に行われた判定結果にもとづく演出を実行する場合における遊技制御手段の制御負担を軽減することができる。
【0265】
また、上述したように、識別情報の可変表示が開始されるときに識別情報の表示態様の決定に関わる判定の一部(停止図柄の決定、変動パターンの決定)を行う構成とされているので、遊技制御手段の制御負担を時間的に分散させることが可能となる。
【0266】
また、上述したように、入賞時判定結果情報に大当りとするか否かを示す情報を含む構成としたので、今後大当りが発生するということを図柄制御基板80に対して事前に通知することが可能となる。従って、図柄制御基板80は、今後大当りが発生するということを加味して予告演出を行うことができるようになる。
【0267】
また、上述したように、入賞時判定結果情報にリーチとするか否かを示す情報を含む構成としたので、今後リーチが発生するということを図柄制御基板80に対して事前に通知することが可能となる。従って、図柄制御基板80は、今後リーチとなることを加味して予告演出を行うことができるようになる。
【0268】
また、上述したように、遊技制御手段が、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて大当りの判定を行う際に、今後大当りとなることが決定されている場合には、確変状態であるか否かにかかわらず、低確率状態における判定条件と、高確率状態における判定条件との両方の判定を行う構成としたので、可変表示の開始時における判定(ステップS55)の際に、実際の制御状態に合致した判定結果を得ることができ、大当りを過剰に発生させてしまうことを防止することができる。すなわち、可変表示開始時に大当りの判定(ステップS55)がなされる場合には、その前に発生する大当りなどによって確変状態/通常状態が変化したいるいることも想定されるので、本来低確率状態で判定されるはずが高確率状態で判定されたことになるのを防止することができるのである。また、入賞時判定結果コマンドにて送信されるデータは、低確率状態における判定条件で判定した結果を示すデータとしているので、誤った情報により図柄制御基板80にて過剰に予告演出を行うことが決定されることを防止することができる。
【0269】
また、上述したように、表示制御手段が、受信した入賞時判定結果コマンドが示す入賞時判定結果情報にもとづいて、予告演出の内容(予告演出を実行するか否か、および実行する予告演出の種類)を決定する構成としたので、未だ開始されていない将来実行される可変表示に係る情報を加味して表示制御手段が独自に演出を決定することができる。
【0270】
なお、上記の実施の形態では、演出制御手段として表示制御手段を例にしたが、他の演出制御手段(ランプ制御手段、音制御手段)についても本発明を適用できる。すなわち、遊技制御手段は、入賞確認処理(図13参照)において始動入賞記憶数指定および入賞時判定結果のランプ制御コマンドや音制御コマンドを、ランプ制御手段や音制御手段に送信する。そして、ランプ制御手段や音制御手段は、始動入賞記憶数指定コマンドや入賞時判定結果コマンドに応じた処理を行う。例えば、ランプ制御手段では、始動入賞記憶数指定コマンドや入賞時判定結果コマンドに応じて、ランプ制御基板35が備えるRAMに設けられている入賞時判定結果情報格納エリアに判定結果情報を格納し、可変表示演出が実行される際に予告演出の実行の有無や種類を決定し、遊技機に設けられている演出手段としての所定のランプ・LEDによって予告演出を行う。また、音制御手段では、始動入賞記憶数指定コマンドや入賞時判定結果コマンドに応じて、音制御基板70が備えるRAMに設けられている入賞時判定結果情報格納エリアに判定結果情報を格納し、可変表示演出が実行される際に予告演出の実行の有無や種類を決定し、演出手段としてのスピーカ27から、予告演出での音発生を行う。発生する音は、アナウンスのようなものであってもよいし、鳴動回数によって予告演出の種類を報知するようなものであってもよい。上記のように、ランプ制御手段および音制御手段が上述した表示制御手段と同様の制御を行うようにすれば、各演出制御手段が同期して予告選択テーブルを設定するので、ランプ制御手段による発光体演出や音制御手段による音声出力演出を、表示制御手段による可変表示演出と同期して行うことができる。
【0271】
さらに、ランプ制御手段や音制御手段は、遊技制御手段から送信されるランプ制御コマンドや音制御コマンドに応じて実行する演出の種類を決定するために用いられ、決定用データの内容が相異なる複数の演出決定用テーブルと、演出手段による演出に関わるデータを遊技機への電力供給が停止しても所定期間は保持可能な演出用変動データ記憶手段と、遊技制御手段が送信した設定情報コマンドにもとづいて複数の演出決定用テーブルからいずれかの演出決定用テーブルを選択するテーブル選択手段と、演出用変動データ記憶手段に記憶されたデータにもとづいて演出を選択する演出決定手段とを含み、演出決定手段が選択した演出をテーブル選択手段が選択した演出決定用テーブルにもとづいて制御するように構成される。
【0272】
図42は、本発明が適用されるランプ制御手段(CPU、ROM、RAM、周辺回路等)が搭載されたランプ制御基板37における回路構成例を示すブロック図である。遊技領域7の外側に設けられている点枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cと遊技盤に設けられている装飾ランプ25の点灯/消灯と、賞球ランプ51および球切れランプ52の点灯/消灯とを示すランプ制御コマンドが主基板31からランプ制御基板35に出力される。
【0273】
図42に示すように、ランプ制御に関するランプ制御コマンドは、基本回路53におけるI/Oポート部57の出力ポート(出力ポート0,3)570,573から出力される。出力ポート(出力ポート3)573は8ビットのデータを出力し、出力ポート570は1ビットのINT信号を出力する。ランプ制御基板35において、主基板31からの制御コマンドは、入力バッファ回路355A,355Bを介してランプ制御用CPU351に入力する。なお、ランプ制御用CPU351がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ回路355A,355Bとランプ制御用CPU351との間に、I/Oポートが設けられる。
【0274】
ランプ制御基板35において、ランプ制御用CPU351は、各制御コマンドに応じて定義されている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、装飾ランプ25の点灯/消灯パターンに従って、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、装飾ランプ25に対して点灯/消灯信号を出力する。点灯/消灯信号は、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、装飾ランプ25に出力される。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU351の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶されている。
【0275】
主基板31において、CPU56は、RAM55の記憶内容に未払出の賞球残数があるときに賞球ランプ51の点灯を指示する制御コマンドを出力し、遊技盤裏面の払出球通路の上流に設置されている球切れスイッチ187(図3参照)が遊技球を検出しなくなると球切れランプ52の点灯を指示する制御コマンドを出力する。ランプ制御基板35において、各制御コマンドは、入力バッファ回路355A,355Bを介してランプ制御用CPU351に入力する。ランプ制御用CPU351は、それらの制御コマンドに応じて、賞球ランプ51および球切れランプ52を点灯/消灯する。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU351の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶されている。
【0276】
また、主基板31において、出力ポート570,573の外側にバッファ回路620,63Aが設けられている。バッファ回路620,63Aとして、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,74HC14が用いられる。このような構成によれば、外部から主基板31の内部に入力される信号が阻止されるので、ランプ制御基板35から主基板31に信号が与えられる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすことができる。
【0277】
また、ランプ制御用CPU371は、制御動作中に生じたデータで後に使用するデータをRAM374に保存する。RAM374の一部は、電池等のバックアップ電源376で電源バックアップされるバックアップRAMである。なお、RAM374の全領域が電源バックアップされていてもよい。
【0278】
図43は、本発明が適用される音制御手段(CPU、ROM、RAM、周辺回路等)が搭載された音制御基板70における回路構成例を示すブロック図である。遊技進行に応じて、遊技領域7の外側に設けられているスピーカ27の音声出力を指示するための音制御コマンドが、主基板31から音制御基板70に出力される。
【0279】
図43に示すように、音制御コマンドは、基本回路53におけるI/Oポート部57の出力ポート(出力ポート0,4)570,574から出力される。出力ポート(出力ポート4)574からは8ビットのデータが出力され、出力ポート570からは1ビットのINT信号が出力される。音制御基板70において、主基板31からの各信号は、入力バッファ回路705A,705Bを介して音制御用CPU701に入力する。なお、音制御用CPU701がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ回路705A,705Bと音制御用CPU701との間に、I/Oポートが設けられる。
【0280】
そして、例えばディジタルシグナルプロセッサによる音声合成回路702は、音制御用CPU701の指示に応じた音声や効果音を発生し音量切替回路703に出力する。音量切替回路703は、音制御用CPU701の出力レベルを、設定されている音量に応じたレベルにして音量増幅回路704に出力する。音量増幅回路704は、増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0281】
主基板31において、出力ポート570,574の外側にバッファ回路620,67Aが設けられている。バッファ回路620,67Aとして、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,74HC14が用いられる。このような構成によれば、外部から主基板31の内部に入力される信号が阻止されるので、音制御基板70から主基板31に信号が与えられる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすことができる。
【0282】
また、音制御用CPU701は、制御動作中に生じたデータで後に使用するデータをRAM714に保存する。RAM714の一部は、電池等のバックアップ電源716で電源バックアップされるバックアップRAMである。なお、RAM714の全領域が電源バックアップされていてもよい。
【0283】
さらに、表示制御手段、ランプ制御手段および音制御手段を含む演出制御手段が搭載されている演出制御基板や、表示制御手段、ランプ制御手段および音制御手段のうちの2つの制御手段を実現する演出制御手段が搭載されている演出制御基板が設けられている場合には、それらの演出制御手段について、本発明を適用することができる。
【0284】
また、上述した実施の形態では、可変表示装置9で始動入賞記憶数を表示する構成としていたが、可変表示装置とは別個に設けられた始動入賞記憶数を表示するための表示器(始動記憶表示器)によって表示するようにしてもよい。
【0285】
また、上述した実施の形態では、今回の可変表示演出において大当りにもリーチにもならず、かつ次回以降の可変表示演出において大当りまたはリーチとなる場合には、予告選択テーブルD〜予告選択テーブルOのいずれかが常に設定される構成としていたが、そのような場合であっても、所定確率で予告選択テーブルA〜予告選択テーブルCのいずれかが設定されるような構成としてもよい。
【0286】
また、上述した実施の形態では、大当り事前予告として時刻予告を行い、リーチ事前予告として季節予告を行う構成としたが、逆であってもよい。
【0287】
なお、上述した実施の形態において、「予告」というときには「事前予告」が含まれる場合があり、「リーチ予告」というときには「リーチ事前予告」が含まれる場合があり、「大当り予告」というときには「大当り事前予告」が含まれる場合がある。
【0288】
また、上述した実施の形態では、今回の可変表示演出において大当りにもリーチにもならず、かつ次回以降の可変表示演出において大当りまたはリーチとなる場合であっても、予告演出がなされない場合があるような構成とされていたが、そのような場合であれば常に何らかの予告演出が実行されるように構成されていてもよい。また、今回の可変表示演出において大当りやリーチとなる場合であっても、次回以降の可変表示演出において大当りまたはリーチとなることが決定されている場合に、次回以降の可変表示で大当りやリーチとなる可能性があることを予告する演出を行うようにしてもよい。さらに、予告選択テーブルを、次回以降の可変表示演出において大当りとならない場合に大当り事前予告が出現するように構成してもよく、次回以降の可変表示演出においてリーチとならない場合にリーチ事前予告が出現するように構成してもよい。
【0289】
また、上述した実施の形態では、入賞時判定結果情報にリーチとするか否かを示す情報を含む構成としていたが、リーチとする場合に、入賞時判定結果情報にさらにリーチ態様(例えば、特別な演出がなされない通常のリーチの態様、スーパーリーチと呼ばれる一般に派手なリーチ演出がなされるリーチの態様)を示す情報を含める構成としてもよい。この場合、遊技制御手段が、入賞確認処理(図13参照)にて、識別情報の表示態様を予め定められている特定リーチ態様(スーパーリーチ)とするか否かの判定を行い、その後に出力する入賞時判定結果コマンドに特定リーチ態様とするか否かの判定結果を示すデータを含めるようにすればよい。このように構成すれば、今後スーパーリーチが発生するということを図柄制御基板80に対して事前に通知することが可能となる。従って、図柄制御基板80は、今後スーパーリーチとなることを加味して予告演出を行うことができるようになる。
【0290】
また、上述した実施の形態では、入賞確認処理(図13参照)にて大当りとするか否かの判定およびリーチとするか否かの判定を行う構成としていたが、いずれか一方の判定のみを行う構成としてもよい。また、入賞確認処理にて、停止図柄の決定や変動パターンの決定などの他の判定処理をも行う構成としてもよい。
【0291】
また、上述した実施の形態では、始動入賞にもとづく判定の結果が所定の結果である場合(大当りまたはリーチの場合)にのみ入賞時判定結果コマンドを送信する構成とされていたが、始動入賞にもとづく判定処理(ステップS44〜ステップS46)を実行したあとは常に入賞時判定結果コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、入賞時判定結果コマンドと始動入賞記憶数指定コマンドとを1個のコマンドとするようにしてもよい。また、上記の構成とする場合に、非確変時の判定条件での判定結果であるか、あるいは確変時の判定条件での判定結果であるかを識別可能な入賞時判定結果コマンドを送信する構成としてもよい。上記のようにすれば、演出制御手段が、確変時/非確変時いずれの判定条件での判定結果であるかにもとづいて、異なる演出を行うことが可能となる。例えば、同一の制御によって予告演出を行った場合でも、非確変時の判定条件にて大当りと判定されたことにもとづいて大当り事前予告を行う場合と異なり、確変時の判定条件にて大当りと判定されたことにもとづいて大当り事前予告を行った場合には、実際には大当りとならないこともあり得る(可変表示の開始時には既に確変状態が終了している場合があり得る)ため、大当りとはならない場合の大当り事前予告(いわゆるガセ予告)を行ったことになる場合がある。なお、同一の判定結果(例えば大当り)であっても、確変時/非確変時いずれの判定条件での判定結果であるかにもとづいて、別個の演出が選択されるように制御することで、異なる演出を行うようにしてもよい。
【0292】
また、上述した各実施の形態では、入賞時判定結果コマンドにもとづいて、演出制御基板80,35,70が予告演出や事前予告演出を実行する構成としていたが、予告演出や事前予告演出に限らず、他の演出を実行するようにしてもよい。例えば、可変表示装置9において可変表示の開始から表示結果を表示するまでの全体の演出(例えば、各演出制御基板80,35,70において抽選を行って、演出パターンAまたは演出パターンBの何れかを抽選して決定する)、大当り中の演出(例えば、大当り中の演出がストーリー展開するもので、各演出制御基板80,35,70において抽選を行って、大当り中にストーリーの内容を複数のストーリーの中から抽選して決定する)、確変や時短を選択する演出(各演出制御基板80,35,70において抽選を行って、確変か否かまたは時短回数を報知するための演出ゲーム内容を複数種類の演出ゲームの内から決定する。例えば、あみだくじ演出を行った結果で確変か否かを報知するゲームと、ダルマ落とし演出を行った結果で確変か否かを報知するゲームとが予め用意され、このいずれの演出を行うかを抽選して決定する)などの各種の演出を同期して実行するようにしてもよい。
【0293】
また、上述した実施の形態では、予告演出や事前予告演出を背景を変化させることによって行う構成(図25、図26、図27参照)としていたが、予告演出や事前予告演出はどのような形態のものであってもよく、例えば、すべり演出(低速変動状態において数図柄分高速変動させる演出)や、もどり演出(図柄の停止位置を通り過ぎたあと逆向きに変動させる演出)などのような特別図柄の変動態様を変化させることで行うようにしてもよい。
【0294】
また、上述した実施の形態では、予告や事前予告を可変表示装置9の背景にキャラクタを登場させることによって行っていたが、例えば入賞時判定結果コマンドが示す判定結果にもとづいて、始動入賞記憶数表示領域の表示態様を変化させるようにしてもよい。例えば、点灯色を変化させたり、点灯する増え方(順番)を異ならせたりするようにすればよい。例えば、可変表示装置9の表示領域の一部に表示した卵の数によって始動入賞記憶数を報知する構成とし、その卵にひびが入っている場合にはその回の可変表示に関するリーチ予告を意味し、その卵が割れてひなが生まれている場合にはその回の可変表示に関する大当り予告を意味することが考えられる。このように構成すれば、表示制御手段による演出の内容を多様化させることができる。
【0295】
また、上述した実施の形態では、始動入賞記憶数を最大4個であるとしていたが、他の数であってもよい。また、上述した実施の形態では、始動入賞記憶数を表示する構成としていたが、表示しないように構成されていてもよい。
【0296】
また、上述した実施の形態では、表示制御手段が始動入賞記憶数に応じた入賞時判定結果情報格納エリアを備える構成としたが、表示制御手段は少なくとも保留の中に大当りやリーチがあるか否か、および大当りやリーチとなるのは何個目の保留であるかを認識できればよいため、例えば、大当りやリーチがあるか否かを示すフラグと、それが何個目であるかを示すカウンタ(例えば入賞時判定結果コマンドに含まれる始動入賞記憶数に応じてセットされ、可変表示が開始される毎に減算されるカウンタ)とを備える構成としてもよい。なお、単に保留の中に大当りやリーチがあるか否かにもとづいて予告演出や事前予告演出を行う構成としてもよく、この場合には、表示制御手段は大当りやリーチがあるか否かを示すフラグを備えるだけで足りる。
【0297】
また、上述した実施の形態では、可変表示毎に事前予告演出の内容を決定する構成としていたが、例えば3回後に大当りとなる場合に、今回を含めて4回連続で同一の事前予告演出を実行するようにしてもよい。この場合、特定のキャラクタを連続して表示させたり、特定の色の背景を出現させるようにすればよい。
【0298】
例えば、入賞時判定結果コマンドを受信する毎に予告演出の内容を決定し、受信した入賞時判定結果コマンドが示す判定結果がリーチや大当りであった場合には、決定した予告演出を、次回の可変表示演出からリーチまたは大当りとなる可変表示演出まで連続して実行する構成とすればよい。
【0299】
すなわち、図31に示すコマンド解析処理にて、受信したコマンドが入賞時判定結果コマンドであった場合には(ステップS697)、上述したステップS821b〜ステップS821oを実行(図38参照)して予告選択テーブルを設定し、上述したステップS824〜ステップS831を実行(図37参照)して予告演出の内容を決定し、ステップS698にて始動入賞記憶数に応じた格納エリア(入賞時判定結果情報格納エリア。なお、この例では、判定結果情報は保存されないようにしてもよい。)に決定した予告演出を格納するようにすればよい。また、受信した入賞時判定結果コマンドが示す判定結果が大当りまたはリーチを示していた場合には、ステップS698にて、現在の始動入賞記憶数以下の各始動入賞記憶数に応じたそれぞれの格納エリアに、決定した予告演出を示すデータを格納する構成とすればよい。すなわち、例えば始動入賞記憶数が3であるときに、大当りの判定結果を示す入賞時判定結果コマンドを受信し、例えば朝予告を行うことに決定した場合には、ステップS698にて、格納エリア3〜格納エリア1のそれぞれの格納エリア(入賞時判定結果情報格納エリア)に、朝予告を示すデータを格納しておく。そして、例えば、上述した予告選択処理が実行されるときに、予告選択処理のかわりに、格納エリア1に格納されている予告演出を示すデータを抽出し、上述したステップS822およびステップS823を実行し、抽出した予告演出の演出態様を示すデータを予告パターンデータ格納領域に格納して(ステップS832)、上述したステップS833〜ステップS835の処理を実行するようにすればよい。
【0300】
上記のように構成すれば、大当りまたはリーチとなることを示す入賞時判定結果コマンドを受信したことにもとづいて、大当りまたはリーチとなるまでの各可変表示演出にて同一の事前予告演出を連続して実行することができるようになる。また、入賞時判定結果コマンドの受信時に実行する事前予告演出を決定するので、可変表示開始時における表示制御手段の制御負担が軽減される。
【0301】
なお、上記の例では、入賞時判定結果コマンドの受信に応じて予告演出の内容が決定されるので、演出の決定の際に時節データから抽出される時刻等は、実際に可変表示演出が実行されるときの時刻等でなく、入賞時判定結果コマンドを受信したときの時刻等である。しかし、予告演出が決定されてから実行されるまで短時間であるので、演出上の弊害はない。
【0302】
なお、上記の例において、予告演出の内容を決定するときに、各始動入賞記憶数毎に異なる予告演出をそれぞれ決定する構成としてもよい。そして、ステップS698にて、各格納エリアに決定した各予告演出を格納するようにすればよい。例えば、始動入賞記憶数が3であるときに大当りの判定結果を示す入賞時判定結果コマンドを受信し、例えば朝予告を行うことに決定した場合には、例えば「朝」を想起させる3種類の予告演出を決定し、ステップS698にて、格納エリア3〜格納エリア1のそれぞれの格納エリアに、決定したそれぞれの予告演出を示すデータを1種類ずつ格納しておく。すると、その後に大当りとなるまでの3回の可変表示演出にて、順次3種類の予告演出が実行されることになる。
【0303】
上記のように構成すれば、大当りまたはリーチとなることを示す入賞時判定結果コマンドを受信したことにもとづいて、大当りまたはリーチとなるまでの各可変表示演出にて別個の事前予告演出を順次実行することができるようになる。従って、例えば、3種類の予告演出によって朝予告が実行される場合には、最初の可変表示演出にて背景にニワトリが登場する事前予告演出が実行され、2回目の可変表示演出にてニワトリが卵を産む場面が背景に表示される事前予告演出が実行され、3回目の可変表示演出(大当りとなる演出)にてニワトリが「おはよう」と鳴いている吹き出しが表示される事前予告演出が実行されるようにすることができる。つまり、物語的な演出を行うことができるようになる。
【0304】
また、上述した実施の形態において、決定された演出の種類(例えば、リーチ予告・大当り予告・リーチ事前予告・大当り事前予告・確変予告などの予告の種類、リーチ事前予告の種類、大当り事前予告の種類など。)に応じて演出を実行するために用いる電気部品を異ならせるようにしてもよい。例えば、予告1による演出を行う場合には可変表示装置9とスピーカ27により演出を行い、予告2による演出を行う場合には可変表示装置9と発光体により演出を行うようにすればよい。また、例えば、予告1による演出を行う場合には可変表示装置9と各枠ランプ28a〜28cにより演出を行い、予告2による演出を行う場合には可変表示装置9と装飾ランプ25により演出を行うようにすればよい。このように構成すれば、演出を多様化させることが可能となる。
【0305】
また、上述した実施の形態では、入賞確認処理(図13参照)における判定処理(ステップS44〜ステップS47)が、始動入賞口への入賞があった場合に開始されるようにしていたが、例えば複数個の入賞がなければ可変表示が開始されない構成とされているような場合には、その複数個の入賞があったことを条件に判定処理を開始するようにしてもよい。また、大当り遊技の実行中にのみ入賞が認められる構成とされているような場合には、大当り中に遊技球が入賞したことを条件に判定処理を開始するようにしてもよい。
【0306】
また、上述した実施の形態では、特別図柄の可変表示を行う際に次回以降の可変表示の内容を加味して予告演出を実行する場合を例に説明したが、普通図柄の可変表示を行う際に次回以降の可変表示の内容を加味して予告演出を実行するようにしてもよい。この場合、例えばゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出された場合に、当り/はずれの判定処理を実行し、その判定結果を示すコマンドを送信する構成とすればよい。
【0307】
また、上述した実施の形態において、大当りとなることを示す入賞時判定結果コマンドを送信したあとは、その入賞時判定に関わる可変表示演出が実行されるまで、リーチとならない変動パターンコマンドを送信する構成としてもよい。このように構成すれば、事前予告演出が目立つようにすることができる。また、リーチにならないので、事前予告演出の出現率を向上させることもできる。
【0308】
また、上述した実施の形態において、大当りとなることを示す入賞時判定結果コマンドを送信したあとは、その入賞時判定に関わる可変表示演出が実行されるまでの全ての可変表示演出においてリーチとなるような変動パターンコマンドを送信する構成としてもよい。このように連続的にリーチとするようにすれば、大当りとなる期待感を持たせることができる。よって、上記の連続的なリーチ演出を、事前予告演出として用いることができる。
【0309】
また、上述した実施の形態では、時刻予告(季節予告)とするか否かを予告選択テーブルを用いて決定し、その後に時刻データを用いて具体的な事前予告演出(例えば朝予告、春予告など)を決定する構成としていたが、予告選択テーブルに朝予告などの具体的な演出を設定するようにし、時刻データを用いて予告選択テーブルを選択する構成としてもよい。この場合、時刻データが示す時間や月日に応じた時刻予告や季節予告を含む(時刻データが示す時間や月日とは合わない時刻予告や季節予告は含まない構成とするのが好ましい)予告選択テーブルが選択される。
【0310】
また、上述した実施の形態では、低確率時の判定条件で大当りと判定された場合にのみ入賞時判定結果コマンドを送信する構成としていたが、低確率時の判定条件でははずれであるが高確率時の判定条件で大当りと判定された場合についても入賞時判定結果コマンドを送信する構成としてもよい。この場合、表示制御手段は、例えば、制御状態が確変状態か否かを認識可能な構成とされ、将来大当りとなる可能性が残っている場合(確変状態が維持されている場合)には、上述した実施の形態と同様にして大当り事前予告を行い、将来大当りとなる可能性がなくなった場合(確変状態が終了していた場合)には、大当り事前予告は行わないような構成とされる。
【0311】
なお、上述した実施の形態において、「特定遊技状態」とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特定遊技状態」は、例えば、例えば可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの、所定の遊技価値が付与された状態である。
【0312】
また、上述した実施の形態において、「特別遊技状態」とは、大当りとなりやすい遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特別遊技状態」は、例えば、特別図柄が大当り図柄で揃う確率が高確率状態とされる確変状態、単位時間あたりの普通図柄の変動回数が高められる時短状態、可変入賞球装置15の開成期間や開成回数が高められる開放延長状態などの大当りとなる確率が高められている高確率状態である。なお、時短状態は、可変入賞球装置15の開放回数が高められていることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。また、同様に、開放延長状態は、可変入賞球装置15の開成期間や開成回数が高められていることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。
【0313】
さらに、上記の各実施の形態のパチンコ遊技機1は、始動入賞にもとづいて可変表示装置9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0314】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明では、遊技制御手段が、特定表示結果を表示するか否かを決定するために用いられる数値データを更新する数値データ更新手段と、可変表示の実行条件の成立時に、数値データ更新手段が更新する数値データを抽出する数値データ抽出手段と、可変表示の開始条件の成立時に、該可変表示の開始条件の成立時における遊技状態が通常状態である場合には数値データ抽出手段によって抽出された数値データが第1特定値に合致するか否かを判断することによって特定表示結果を表示するか否かを決定する処理を行い、特別遊技状態である場合には数値データ抽出手段によって抽出された数値データが第1特定値より多い個数の第2特定値に合致するか否かを判断することによって特定表示結果を表示するか否かを決定する処理を行う開始条件成立時決定手段と、該開始条件成立時決定手段による決定結果を特定可能な決定結果コマンドを演出制御手段に向けて送信する決定結果コマンド送信手段と、可変表示の実行条件の成立時に、該可変表示の実行条件の成立時における遊技状態が通常状態であるか特別遊技状態であるかにかかわらず、数値データ抽出手段によって抽出された数値データが第1特定値に合致するか否かを判断することによって、特定表示結果が表示されることとなるか否かを判定する処理を行う実行条件成立時判定手段と、該実行条件成立時判定手段による判定結果を特定可能な判定結果コマンドを演出制御手段に向けて送信する判定結果コマンド送信手段とを含み、演出制御手段が、演出手段による演出に関わる変動データを記憶するとともに遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持可能な演出用変動データ記憶手段と、演出用変動データ記憶手段に記憶された変動データと、送信された判定結果コマンドにより特定される判定結果とにもとづいて、特定表示結果となる可能性を予告する予告演出を行うか否かを決定する演出決定手段と、該演出決定手段により、予告演出を行う旨が決定されたとき、実行条件成立時判定手段により判定された実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する以前に、予告演出を演出手段を用いて実行する制御を行う予告演出実行制御手段と、送信された決定結果コマンドにもとづいて、識別情報の可変表示結果を導出表示する制御を行う可変表示結果導出制御手段とを含むことを特徴とするので、遊技機への電力供給が停止しても所定期間は変動データが保持されているので、保持された演出手段による演出に関わる変動データを加味した多彩な演出を行うことができるという効果を有する。また、可変表示の実行条件成立時に行われた判定の結果にもとづく予告演出を実行する構成とした場合における遊技制御手段の制御負担が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。
【図3】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図4】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図5】 図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図6】 電源基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図7】 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図8】 遊技状態復旧処理を示すフローチャートである。
【図9】 2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図10】 各乱数を示す説明図である。
【図11】 左右中図柄の一例を示す説明図である。
【図12】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである
【図13】 入賞確認処理を示すフローチャートである。
【図14】 停止図柄設定処理を示すフローチャートである。
【図15】 大当たり判定処理を示すフローチャートである。
【図16】 表示制御コマンドの信号線を示す説明図である。
【図17】 コマンド送信テーブル等の一構成例を示す説明図である。
【図18】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す説明図である。
【図19】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図20】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図21】 コマンド作成処理の処理例を示すフローチャートである。
【図22】 コマンド送信処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図23】 マスク不能割込処理を示すフローチャートである。
【図24】 マスク不能割込処理を示すフローチャートである。
【図25】 予告演出の例を示す説明図である。
【図26】 事前予告として用いられる季節予告の例を示す説明図である。
【図27】 事前予告として用いられる時刻予告の例を示す説明図である。
【図28】 表示制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図29】 コマンド受信バッファの構成を示す説明図である。
【図30】 コマンド受信割込処理を示すフローチャートである。
【図31】 コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図32】 表示制御状態復旧処理を示すフローチャートである。
【図33】 RAMの使用領域の一例を示す説明図である。
【図34】 表示用乱数の例を示す説明図である。
【図35】 表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図36】 表示制御プロセス処理の表示制御コマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。
【図37】 表示制御プロセス処理の予告選択処理を示すフローチャートである。
【図38】 予告選択テーブル設定処理を示すフローチャートである。
【図39】 予告選択テーブルの例を示す説明図である。
【図40】 電力供給停止時処理を示すフローチャートである。
【図41】 遊技機の構成を示すブロック図である。
【図42】 ランプ制御基板における回路構成例を示すブロック図である。
【図43】 音制御基板における回路構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
9 可変表示装置
31 主基板
35 ランプ制御基板
56 CPU
70 音制御基板
80 図柄制御基板
101 表示制御用CPU
104 RAM

Claims (1)

  1. 識別情報を可変表示可能な可変表示手段を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させるとともに、前記特定表示結果のうちの特別表示結果が導出されたときには該特定遊技状態を終了したのちに通常状態であるときに比べて識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果となりやすい特別遊技状態に移行させる遊技機であって、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段からの演出コマンドにもとづいて、識別情報の可変表示に関わる演出を実行可能な演出手段を制御する演出制御手段とを備え、
    前記遊技制御手段は、
    前記特定表示結果を表示するか否かを決定するために用いられる数値データを更新する数値データ更新手段と、
    前記可変表示の実行条件の成立時に、前記数値データ更新手段が更新する前記数値データを抽出する数値データ抽出手段と、
    前記可変表示の開始条件の成立時に、該可変表示の開始条件の成立時における遊技状態が前記通常状態である場合には前記数値データ抽出手段によって抽出された前記数値データが第1特定値に合致するか否かを判断することによって前記特定表示結果を表示するか否かを決定する処理を行い、前記特別遊技状態である場合には前記数値データ抽出手段によって抽出された前記数値データが前記第1特定値より多い個数の第2特定値に合致するか否かを判断することによって前記特定表示結果を表示するか否かを決定する処理を行う開始条件成立時決定手段と、
    該開始条件成立時決定手段による決定結果を特定可能な決定結果コマンドを前記演出制御手段に向けて送信する決定結果コマンド送信手段と、
    前記可変表示の実行条件の成立時に、該可変表示の実行条件の成立時における遊技状態が前記通常状態であるか前記特別遊技状態であるかにかかわらず、前記数値データ抽出手段によって抽出された前記数値データが前記第1特定値に合致するか否かを判断することによって、前記特定表示結果が表示されることとなるか否かを判定する処理を行う実行条件成立時判定手段と、
    該実行条件成立時判定手段による判定結果を特定可能な判定結果コマンドを前記演出制御手段に向けて送信する判定結果コマンド送信手段とを含み、
    前記演出制御手段は、
    前記演出手段による演出に関わる変動データを記憶するとともに遊技機への電力供給が停止しても所定期間は該記憶内容を保持可能な演出用変動データ記憶手段と、
    該演出用変動データ記憶手段に記憶された変動データと、送信された前記判定結果コマンドにより特定される判定結果とにもとづいて、前記特定表示結果となる可能性を予告する予告演出を行うか否かを決定する演出決定手段と、
    該演出決定手段により、前記予告演出を行う旨が決定されたとき、前記実行条件成立時判定手段により判定された実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する以前に、前記予告演出を前記演出手段を用いて実行する制御を行う予告演出実行制御手段と、
    送信された前記決定結果コマンドにもとづいて、前記識別情報の可変表示結果を導出表示する制御を行う可変表示結果導出制御手段とを含む
    ことを特徴とする遊技機。
JP2002042390A 2002-02-19 2002-02-19 遊技機 Expired - Fee Related JP4255642B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002042390A JP4255642B2 (ja) 2002-02-19 2002-02-19 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002042390A JP4255642B2 (ja) 2002-02-19 2002-02-19 遊技機

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003236165A JP2003236165A (ja) 2003-08-26
JP2003236165A5 JP2003236165A5 (ja) 2008-07-17
JP4255642B2 true JP4255642B2 (ja) 2009-04-15

Family

ID=27782491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002042390A Expired - Fee Related JP4255642B2 (ja) 2002-02-19 2002-02-19 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4255642B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015016053A (ja) * 2013-07-10 2015-01-29 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015016054A (ja) * 2013-07-10 2015-01-29 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084836A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084831A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084832A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084838A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084835A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084839A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084837A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084834A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005287886A (ja) * 2004-04-01 2005-10-20 Samii Kk 弾球遊技機
JP5184799B2 (ja) * 2007-03-16 2013-04-17 株式会社三共 遊技機
JP5131741B2 (ja) * 2007-07-26 2013-01-30 サミー株式会社 弾球遊技機
JP5301961B2 (ja) * 2008-11-20 2013-09-25 株式会社ニューギン 遊技機
JP5301960B2 (ja) * 2008-11-20 2013-09-25 株式会社ニューギン 遊技機
JP5248283B2 (ja) * 2008-11-20 2013-07-31 株式会社ニューギン 遊技機
JP5424510B2 (ja) * 2012-03-29 2014-02-26 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP5424508B2 (ja) * 2012-03-29 2014-02-26 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP5537608B2 (ja) * 2012-06-29 2014-07-02 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP5537611B2 (ja) * 2012-06-29 2014-07-02 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP5537610B2 (ja) * 2012-06-29 2014-07-02 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP5537609B2 (ja) * 2012-06-29 2014-07-02 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP5812495B2 (ja) * 2012-09-28 2015-11-11 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2014068706A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Sammy Corp ぱちんこ遊技機
JP6413323B2 (ja) * 2013-11-29 2018-10-31 株式会社三洋物産 遊技機
JP5991763B2 (ja) * 2014-10-30 2016-09-14 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015083180A (ja) * 2014-12-19 2015-04-30 株式会社大一商会 遊技機
JP7456629B2 (ja) * 2021-07-20 2024-03-27 株式会社ニューギン 遊技機
JP7456630B2 (ja) * 2021-07-20 2024-03-27 株式会社ニューギン 遊技機

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015016053A (ja) * 2013-07-10 2015-01-29 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015016054A (ja) * 2013-07-10 2015-01-29 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084836A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084831A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084832A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084838A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084835A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084839A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084837A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2015084834A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003236165A (ja) 2003-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4255642B2 (ja) 遊技機
JP3660309B2 (ja) 遊技機
JP3768419B2 (ja) 遊技機
JP2003225430A (ja) 遊技機
JP4242098B2 (ja) 遊技機
JP4808789B2 (ja) 遊技機
JP4794779B2 (ja) 遊技機
JP4703820B2 (ja) 遊技機
JP5095057B2 (ja) 遊技機
JP5090558B2 (ja) 遊技機
JP5095056B2 (ja) 遊技機
JP4850974B2 (ja) 遊技機
JP4658177B2 (ja) 遊技機
JP4347379B2 (ja) 遊技機
JP4795476B2 (ja) 遊技機
JP3960798B2 (ja) 遊技機
JP5715196B2 (ja) 遊技機
JP2003038786A (ja) 遊技機
JP5133441B2 (ja) 遊技機
JP5090488B2 (ja) 遊技機
JP5133442B2 (ja) 遊技機
JP5090489B2 (ja) 遊技機
JP2003024606A (ja) 遊技機
JP4477041B2 (ja) 遊技機
JP5345665B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050121

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20051202

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060123

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080805

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081006

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090120

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090128

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4255642

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees